JPH1199785A - カード生産管理システム及びカード生産管理方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 カードの特性的な問題に起因する不良カード
を効率的に検出、排除する。 【解決手段】 原版カードを製造するカード製造会社１
と、製造された原版カードに初期情報を書き込んで発行
するカード発行会社２とからなる。カード製造会社１で
は、カード製造装置１０によってカード原反から原版カ
ードが製造され、原版番号が書き込まれたシールが貼付
された所定枚数毎に箱に詰められる。原版カードが詰め
られた箱は所定数でカード発行会社２に納入される。カ
ード発行会社２では、複数の初期記録装置２１１〜２１
Ｎが箱毎の不良カードの枚数を収集し、原反番号と共に
サーバ２２に送る。特定の原反番号のカードに不良が多
い場合は、当該原反から製造されたカードをすべて不良
カードとするよう指示する。特定の初期記録装置に不良
カードが特に多いまたは少ないときは、当該初期記録装
置をチェックするよう指示する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、カード生産管理シ
ステム及び方法に関し、特にカードの特性的な問題に起
因する不良カードを効率的に検出、排除することができ
るものに関する。

【０００２】

【従来の技術】金銭的価値を有する金額情報を記憶する
プリペイドカードを用いたプリペイドカードシステムが
実現されている。このプリペイドカードシステムにおい
て、市場に出荷したプリペイドカードにトラブルが生じ
ると、記憶された金額情報に従ったサービスの提供がで
きなくなってしまう。特に、１ヶ月に数億枚ものプリペ
イドカードを出荷する大規模なプリペイドカードシステ
ムにおいて、プリペイドカードのトラブルによってサー
ビスの提供ができなくなる事態が頻発すると、取り引き
の混乱を招くこととなる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】プリペイドカードのト
ラブルの原因としては、カードに書き込まれる設定情報
のミスに起因するものと、カードの特性（例えば、磁性
材料の不良）に起因するものとがある。設定情報のミス
は、プリペイドカードに記録された情報をチェックする
ことによってトラブルを回避することができる。しか
し、カードの特性的な問題による場合は、このような簡
単な方法によってトラブルを回避することができない。
従って、カードの特性的な問題によるトラブルを回避す
るために、いかにカードの生産管理を行うかが重要な問
題となっている。

【０００４】本発明は、カードの特性的な問題による不
良品がカード原反単位で生じる場合が多いこと及び初期
記録装置の故障によって突発的に不良と検出されるカー
ドの枚数が多くなったり少なくなったりすることに着目
してなされたものであり、カードの特性的な問題に起因
する不良カードを効率的に検出、排除することができる
カード生産管理システム及びカード生産管理方法を提供
することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の第１の観点にかかるカード生産管理システ
ムは、複数の原反から、前記原反の数よりも多い複数の
情報の書込が可能なカードを製造するカード製造手段
と、このカード製造手段によって製造された複数のカー
ドから、同一の原反から製造された所定数のカードから
なる複数のブロックをとりまとめるカードとりまとめ手
段と、このカードとりまとめ手段によってとりまとめら
れた前記複数のブロックのそれぞれに、該ブロックを構
成するカードが製造された原反を識別する識別情報を付
する原反情報付与手段と、この原反情報付与手段によっ
て前記識別情報が付与された複数の前記ブロックの１つ
以上が渡され、該渡されたブロックを構成するカードの
状態をブロック毎に順次判別する複数のカード状態判別
手段と、これら複数のカード状態判別手段によって所定
の状態であると判別されたカードの数を認識するための
認識情報を、該カードが製造された原反の識別情報と対
応づけて記憶する記憶手段と、この記憶手段に記憶され
た前記認識情報とこれに対応づけられて記憶された前記
識別情報とから、原反単位で製造されたカード中に前記
所定の状態であるカードが所定数以上あるかどうかを判
別する原反状態判別手段と、を備える、ことを特徴とす
る。

【０００６】上記カード生産管理システムは、前記原反
状態判別手段によって原反単位で前記所定の状態である
カードが所定数以上であると判別したときに、該原反か
ら製造されたカードのすべてを前記所定の状態のカード
と実質的に同一の状態のカードとして取り扱う手段を備
える、ものとすることができる。

【０００７】なお、前記所定の状態のカードとは、例え
ば、不良であると判別されたカードのことを言う。ま
た、実質的に同一の状態のカードとして取り扱うとは、
例えば、前記カード状態判別手段の判別結果に関わら
ず、そのカードを不良であると見なすことをいう。

【０００８】このカード生産管理システムでは、同一の
原反から製造されたカードの状態が異なるカード状態判
別手段によって判別されても、前記識別情報を用いるこ
とによって原反単位で製造されたカード中に前記所定の
状態であるカードが所定数以上であるかどうかを判別す
ることができる。このため、カードに特性的な問題が生
じやすい原反を容易に検出することができる。これによ
り、カードの状態の識別ミスなどによって不良カードが
市場に流れてしまうことを効率的に防ぐことができる。
このように、このカード生産管理システムによれば、カ
ードの特性的な問題に起因する不良カードを効率的に検
出、排除することができる。

【０００９】上記カード生産管理システムにおいて、前
記記憶手段には、さらに、前記カードの状態を判別した
カード状態判別手段を認識するための手段認識情報が対
応づけられて記憶されてもよい。この場合、上記カード
生産管理システムは、前記記憶手段に記憶されたカード
数の前記認識情報とこれに対応づけられて記憶された前
記手段認識情報とから、前記所定の状態であると判別し
たカードの数が所定数以上であるカード状態判別手段を
検出する第１の手段状態検出手段を備えることができ
る。

【００１０】この場合、上記カード生産管理システム
は、さらに、前記第１の手段状態検出手段が検出したカ
ード状態判別手段のチェックを行うべきことを外部に要
請する手段を備えるものとすることができる。

【００１１】前記複数のカード状態判別手段の何れかに
故障が発生することによって、当該故障が発生したカー
ド状態判別手段が前記所定の状態であると判別するカー
ドの数が他のカード状態判別手段よりも極端に多くなる
ことがある。この場合、当該カード状態判別手段につい
てチェックを要請することなどによって、そのカード状
態判別手段で本来良品のカードが不良品とされてしまう
という事態が継続されることを防ぐことができる。

【００１２】また、上記カード生産管理システムにおい
て、前記記憶手段には、さらに、前記カードの状態を判
別したカード状態判別手段を認識するための手段認識情
報が対応づけられて記憶されてもよい。この場合、上記
カード生産管理システムは、前記記憶手段に記憶された
カード数の前記認識情報とこれに対応づけられて記憶さ
れた前記手段認識情報とから、前記所定の状態であると
判別したカードの数が所定数以下であるカード状態判別
手段を検出する第２の手段状態検出手段を備えることが
できる。

【００１３】この場合、上記カード生産管理システム
は、さらに、前記第２の手段状態検出手段が検出したカ
ード状態判別手段のチェックを行うべきことを外部に要
請する手段を備えるものとすることができる。

【００１４】前記複数のカード状態判別手段の何れかに
故障が発生することによって、当該故障が発生したカー
ド状態判別手段が前記所定の状態であると判別するカー
ドの数が他のカード状態判別手段よりも極端に少なくな
ることがある。この場合、当該カード状態判別手段につ
いてチェックを要請することなどによって、そのカード
状態判別手段で本来不良品のカードが良品とされて市場
に流れてしまうという事態を防ぐことができる。

【００１５】なお、上記カード生産管理システムにおい
ては、前記カード製造手段、前記カードとりまとめ手段
及び前記原反情報付与手段が設けられている第１の地理
的位置と、前記カード状態判別手段、前記記憶手段及び
前記原反状態判別手段とが設けられている第２の地理的
位置とは、一般的に、隔離されたものとすることができ
る。この場合、前記カードとりまとめ手段によってとり
まとめられ、前記原反情報が付与された前記複数のブロ
ックは、運搬手段によって前記第１の地理的位置から前
記第２の地理的位置まで運搬されることとなる。

【００１６】上記目的を達成するため、本発明の第２の
観点にかかるカード生産管理方法は、複数の原反から、
前記原反の数よりも多い複数の情報の書込が可能なカー
ドを製造するカード製造手段と、このカード製造手段に
よって製造された複数のカードから、同一の原反から製
造された所定数のカードからなる複数のブロックをとり
まとめるカードとりまとめ手段と、このカードとりまと
め手段によってとりまとめられた前記ブロックの１つ以
上が渡され、該渡されたブロックを構成するカードの状
態を順次判別する複数のカード状態判別手段と、を備え
るシステムにおけるカード生産管理方法であって、前記
カードとりまとめ手段によってとりまとめられた前記複
数のブロックのそれぞれに、該ブロックを構成するカー
ドが製造された原反を識別する識別情報を付する識別情
報付与ステップと、前記複数のカード状態判別手段の判
別の結果、所定の状態であるカードが所定数以上である
原反を前記識別情報に基づいて特定する原反特定ステッ
プと、特定された原反から製造されたすべてのカードを
前記所定の状態と実質的に同一の状態として取り扱うス
テップと、を含む、ことを特徴とする。

【００１７】上記カード生産管理方法は、さらに、前記
所定の状態であると判別したカードの数が所定数以上で
あるカード状態判別手段を検出する第１の手段状態検出
ステップと、この第１の手段状態検出ステップで検出さ
れたカード状態判別手段のチェックを行うべきことを外
部に要請するステップと、を含むものとしてもよい。

【００１８】上記カード生産管理方法は、また、前記所
定の状態であると判別したカードの数が所定数以下であ
るカード状態判別手段を検出する第２の手段状態検出ス
テップと、この第２の手段状態検出ステップで検出され
たカード状態判別手段のチェックを行うべきことを外部
に要請するステップと、を含むものとしてもよい。

【００１９】

【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明の実施の形態について説明する。この実施の形態で
は、情報が磁性記録されるプリペイドカードの生産管理
に本発明を適用した場合について説明する。

【００２０】図１は、この発明の実施の形態にかかるプ
リペイドカード生産管理システムの構成を示す図であ
る。図示するように、このプリペイドカード生産管理シ
ステムは、プリペイドカードの原版カードを製造するカ
ード製造会社１と、カード製造会社１によって製造され
たプリペイドカードに初期情報を書き込んで発行するカ
ード発行会社２とから構成される。

【００２１】カード製造会社１は、カード製造装置１０
を有し、このカード製造装置１０によって情報が書き込
まれていない原版カードを製造する。この原版カード
は、まだ情報が書き込まれていないため、この段階では
用途が定まってないが最終的にプリペイドカードとなる
ため、以下では説明の便宜上、プリペイドカードと呼ぶ
こととする。カード製造装置１０は、図２に示すよう
に、切断装置１０ａと、印刷装置１０ｂと、箱詰装置１
０ｃと、シール書込装置１０ｄと、シール貼付装置１０
ｅと、制御部１０ｆと、から構成されている。

【００２２】切断装置１０ａは、プリペイドカードを製
造するための磁性材料が樹脂に挟み込まれたカード原反
１１を切断する。１つのカード原反１１からは、数万枚
のプリペイドカード１２が製造可能となる。印刷装置１
０ｂは、切断された、情報が書き込まれていないプリペ
イドカード１２に所定の情報（例えば、１０００円カー
ド、５０００円カードの別など）を印刷する。箱詰装置
１０ｃは、所定の情報が印刷されたプリペイドカード１
２を所定枚数単位（例えば、１０００枚）で箱１４に詰
める。

【００２３】シール書込装置１０ｄは、プリペイドカー
ド１２が詰められた箱を分類するためのバーコード情報
をシール１３に書き込む。ここで書き込まれるバーコー
ド情報は、カード発行会社における後述するプリペイド
カード１２の生産管理に必要となる情報であり、図３に
示すように、原反番号１３ａと箱番号１３ｂとから構成
されている。シール貼付装置１０ｅは、シール書込装置
１０ｄによってバーコード情報が書き込まれたシール
を、箱詰装置１０ｃによってプリペイドカード１２が詰
められた箱１４に貼付する。

【００２４】制御部１０ｆは、上記の切断装置１０ａ、
印刷装置１０ｂ、箱詰装置１０ｃ、シール書込装置１０
ｄ及びシール貼付装置１０ｅのそれぞれの動作の同期を
取り、シール１３上のバーコード情報が箱１４に詰めら
れているプリペイドカード１２と一致するように制御す
る。

【００２５】カード製造装置１０によって製造され、所
定枚数単位で箱１４に詰められたプリペイドカード１２
は、運送会社３を通じてカード発行会社２に納入され
る。カード製造会社１からカード発行会社２には、１回
に例えば３００万枚（３０００箱）のプリペイドカード
１２が納入される。従って、１度に数百のカード原反１
１から製造されたプリペイドカード１２がカード発行会
社２に納入されていることとなる。

【００２６】カード発行会社２は、シール１３からバー
コード情報を読みとると共にプリペイドカード１２への
情報の読み書きを行う複数（例えば、１００台）の初期
記録装置２１１〜２１Ｎと、初期記録装置２１１〜２１
Ｎによって集計された後述する生産情報を統括して管理
するサーバ２２とを有する。カード発行会社２は、初期
記録装置２１及びサーバ２２に後述する処理を行わせる
ことによって、プリペイドカード１２の生産管理を行
う。

【００２７】初期記録装置２１１〜２１Ｎは、図４に示
すように、互いにバスを介して接続された制御部２１ａ
と、バーコード読取部２１ｂと、情報書込部２１ｃと、
特性判別部２１ｄと、記憶部２１ｅと、通信処理部２１
ｆとから構成される。

【００２８】制御部２１ａは、記憶部２１ｅに記憶され
た処理プログラムを実行して、初期記録装置２１１〜２
１Ｎの各部を動作させ、後述する生産情報を収集する。
制御部２１ａは、箱１４を単位とする生産情報が得られ
ると、バーコード情報中の原反番号及び箱番号と共に通
信処理部２１ｆを介してサーバ２２に送る。

【００２９】バーコード読取部２１ｂは、箱１４に貼付
されたシール１３上のバーコード情報（原反番号及び箱
番号）を読み取って制御部２１ａに送る。情報書込部２
１ｃは、バーコード情報が読み取られた箱１４から開封
装置（図示せず）によって取り出されたプリペイドカー
ド１２に初期情報を書き込む。特性判別部２１ｄは、プ
リペイドカード１２の特性的な問題（磁性材料の不良
や、表面の樹脂の不良など）に起因する不良を検出し、
この検出結果を制御部２１ａに送る。なお、特性判別部
２１ｄによる不良の検出は、例えば、磁性材料の不良の
検出のためには情報書込部２１ｃで書き込まれた情報が
正常であるかをチェックすることにより、樹脂の不良の
検出のためには樹脂材料表面の傷などをセンサによって
チェックすることによって行う。

【００３０】記憶部２１ｅは、制御部２１ａの処理プロ
グラムを記憶すると共に、バーコード読取部２１ｂある
いは特性判別部２１ｄから送られた情報を記憶する。バ
ーコード読取部２１ｂあるいは特性判別部２１ｄから送
られた情報は、カード原反番号、箱番号及び各カードの
検出結果がそれぞれ対応づけられて記憶される。この情
報から、制御部２１ａは、箱１４を単位として特性的な
問題に起因する不良があったプリペイドカードの枚数を
示す情報（生産情報）を集計する。通信処理部２１ｆ
は、サーバ２２との間の情報の通信を制御する。

【００３１】サーバ２２は、図５に示すように、互いに
バスを介して接続された制御部２２ａと、記憶部２２ｂ
と、結果出力部２２ｃと、通信処理部２２ｄａ〜２２ｄ
ｎとから構成される。

【００３２】制御部２２ａは、後述するフローチャート
に示すプログラムなどの記憶部２２ｂに記憶されたプロ
グラムを実行し、プリペイドカード１２の生産管理を行
う。制御部２２ａは、また、サーバ２２の各部を制御す
る。

【００３３】記憶部２２ｂは、制御部２２ａの処理プロ
グラムを記憶すると共に、初期記録装置２１１〜２１Ｎ
から送られてきた生産情報を、カード原反単位及び初期
記録装置単位でそれぞれ分類して記憶する。結果出力部
２２ｃは、制御部２２ａがプログラムを実行することに
よって得られた生産管理情報をモニタなどに表示して出
力する。通信処理部２２ｄａ〜２２ｄｎは、それぞれ初
期記録装置２１１〜２１Ｎと接続されており、各初期記
録装置２１１〜２１Ｎとの間の情報の通信を制御する。

【００３４】以下、この実施の形態におけるプリペイド
カード１２の生産管理について、説明する。カード製造
会社１においては、カード製造装置１０によってカード
原反１１から情報が書き込まれていないプリペイドカー
ド１２が製造され、所定枚数単位で箱１４に詰められ
る。この間の製造プロセスの流れは、カード製造装置１
０の制御部１０ｆによって管理されており、この流れと
同期してシール書込装置１０ｄによってバーコード情報
がシール１３に書き込まれる。バーコード情報が書き込
まれたシール１３は、シール貼付装置１０ｅによってプ
リペイドカード１２が詰め込まれた箱１４にそれぞれ貼
付される。これにより、箱１４の中に入っているプリペ
イドカード１２をカード原反単位及び箱単位で管理する
ことが可能となる。

【００３５】箱１４に詰められたプリペイドカード１２
は、例えば、３００万枚（３０００箱）単位で運送会社
３を通じてカード発行会社２に納入される。カード製造
会社１からカード発行会社２に納入されたプリペイドカ
ード１２が詰められた箱１４は、それぞれランダムに初
期記録装置２１１〜２１Ｎのいずれかに送られる。

【００３６】初期記録装置２１１〜２１Ｎでは、それぞ
れ送られてきた箱１４に貼付されているシール１３に書
き込まれているバーコード情報をバーコード読取部２１
ｂによって読み取る。読み取られたバーコード情報（原
反番号１３ａ及び箱番号１３ｂ）は、制御部２１ａに送
られ、記憶部２１ｅに記憶される。バーコード情報が読
み取られると、その箱１４は開封装置（図示せず）によ
って開封され、箱１４に詰め込まれたプリペイドカード
１２が取り出される。

【００３７】箱１４から取り出されたプリペイドカード
１２は、１枚ずつ順に情報書込部２１ｃへ送られて、所
定の初期情報が書き込まれる。所定の初期情報が書き込
まれたプリペイドカード１２は、さらに特性判別部２１
ｄに送られて特性上の欠陥がないかどうかがチェックさ
れる。特性判別部２１ｄによる判別結果は、制御部２１
ａに送られる。制御部２１ａは、この判別結果をプリペ
イドカード１２の判別順に従って記憶部２１ｅに特性上
の問題のない正常カードであるか不良カードであるかを
示すフラグなどによって記憶させる。

【００３８】このようにして、１箱分のプリペイドカー
ド１２について、それぞれ正常か不良かの情報が記憶部
２１ｅに記憶されると、制御部２１ａはこの結果を集計
し、不良があったプリペイドカードの枚数を示す情報
（生産情報）を求める。そして、制御部２１ａは、通信
処理部２１ｆを制御して、求めた生産情報をバーコード
読取部２１ｂで読み取った原反番号及び箱番号と共に、
サーバ２２に送る。

【００３９】サーバ２２の制御部２２ａは、初期記録装
置２１１〜２１Ｎからの生産情報を受信すると、カード
原反単位及び初期記録装置単位で記憶部２２ｂに記憶さ
せる。サーバ２２は、こうして記憶部２２ｂに記憶され
た生産情報に基づいて、プリペイドカード１２の生産管
理を統括して行う。

【００４０】図６は、サーバ２２の制御部２２ａが実行
する処理を示すフローチャートである。このフローチャ
ートの処理は、例えば、１回の納入単位のすべてについ
て生産情報の収集を終了したときに開始する。

【００４１】処理が開始すると、まず、制御部２２ａ
は、記憶部２２ｂに記憶されているカード原反単位での
生産情報を読み出す（ステップＳ１）。そして、箱単位
で順に生産情報をチェックしていく（ステップＳ２）。
このチェックの結果、不良カードが多いことを示す生産
情報が集中して生じているか、すなわちいずれかの初期
記録装置２１１〜２１Ｎの特性判別部２１ｄで特性上の
問題に起因する不良カードと判別された枚数が所定数よ
り多い箱が、全体として所定数以上あるかどうかを判別
する（ステップＳ３）。

【００４２】ステップＳ３で不良カードが多いことを示
す生産情報が集中して生じていると判別したときは、ス
テップＳ４に進み、当該原反番号が書かれたシール１３
が貼付された箱１４に詰められていたプリペイドカード
１２、すなわち同一のカード原反１１から製造されたプ
リペイドカード１２を不良カードとして排除すべき指示
を結果出力部２２ｃに出力する（ステップＳ４）。

【００４３】ステップＳ４の終了後、あるいはステップ
Ｓ３で不良カードが多いことを示す生産情報が集中して
生じていないと判別したときは、他の原反番号について
未チェックの生産情報が記憶部２２ｂに記憶されている
かどうかを判別する（ステップＳ５）。ステップＳ５で
他の原反番号について未チェックの生産情報が記憶され
ていると判別したときは、ステップＳ１の処理に戻り、
次の原反番号について同様の処理を行う。

【００４４】ステップＳ５で他の原反番号について未チ
ェックの生産情報が記憶されていないと判別したとき
は、制御部２２ａは、記憶部２２ｂに記憶されている初
期記録装置単位での生産情報を読み出す（ステップＳ
６）。そして、読み出した生産情報から、当該初期記録
装置の特性判別部２１ｄで特性上の問題に起因する不良
カードと判別された枚数が所定数以上であるかどうかを
判別する（ステップＳ７）。ステップＳ７で所定数以上
でないと判別したときは、さらに当該初期記録装置の特
性判別部２１ｄで特性上の問題に起因する不良カードと
判別された枚数がステップＳ７での所定数より大幅に少
ない所定数以下であるかどうかを判別する（ステップＳ
８）。

【００４５】ステップＳ７で不良カードと判別された枚
数が所定数以上であると判別したとき、及びステップＳ
８で不良カードと判別された枚数が所定数以下であると
判別したときは、カード原反１１の如何に関わらず不良
カードの枚数が極端に多いあるいは少ない場合である。
これらの場合には、当該初期記録装置でチェックしたプ
リペイドカード１２の問題ではなく、当該初期記録装置
自体に故障等の問題が生じていることが考えられる。そ
こで、これらの場合には、ステップＳ９の処理に進み、
制御部２２ａは、当該初期記録装置が故障していないか
どうかをチェックすべきことを出力して、当該初期記録
装置のチェックを要請する。このとき、さらに当該初期
記録装置でチェックしたプリペイドカード１２を他の初
期記録装置でチェックし直すべきことを要請してもよ
い。

【００４６】ステップＳ９の終了後、あるいはステップ
Ｓ８で不良カードと判別された枚数が所定数以下でない
と判別したときは、他の初期記録装置について未チェッ
クの生産情報が記憶部２２ｂに記憶されているかどうか
を判別する（ステップＳ１０）。ステップＳ１０で他の
初期記録装置について未チェックの生産情報が記憶され
ていると判別したときは、ステップＳ６の処理に戻り、
次の初期記録装置について同様の処理を行う。

【００４７】ステップＳ１０で他の初期記録について未
チェックの生産情報が記憶されていないと判別したとき
は、このフローチャートの処理を終了する。このフロー
チャートに示した処理を実行することによって、カード
原反１１に問題がある可能性がある場合は、当該カード
原反１１から製造されたプリペイドカード１２をすべて
不良品として排除して、不良の検出漏れによって不良カ
ードが市場に出荷されてしまう事態を防ぐことができ
る。

【００４８】また、特定の初期記録装置２１１〜２１Ｎ
で不良カードと検出した枚数が極端に多いまたは少ない
ときは、当該初期記録装置のチェックが要請される。こ
のため、本来不良でないプリペイドカード１２が当該初
期記録装置によって継続的に不良カードと判別されて排
除されてしまうような無駄や、不良のプリペイドカード
１２が継続的に何枚も不良と判別されないで残ってしま
う事態を防ぐことができる。

【００４９】以上説明したように、この実施の形態のプ
リペイドカード生産管理システムによれば、プリペイド
カード１２の特性的な問題に起因する不良を効率的に検
出することができる。従って、プリペイドカード１２の
生産管理を効率的に行うことができる。

【００５０】上記の実施の形態では、切断装置１０ａで
切断され、印刷装置１０ｂで所定の印刷がされたプリペ
イドカード１２は、所定の枚数毎に箱１４に詰め込ま
れ、シール書込装置１０ｄによってバーコード情報が書
き込まれたシール１３が箱１４に貼付されていた。この
ような箱１４やシール１３の代わりに、原反番号などの
情報が何らかの形で書き込まれた帯で所定枚数のプリペ
イドカードをまとめる場合にも、本発明を適用すること
ができる。

【００５１】上記の実施の形態では、箱１４単位での不
良のプリペイドカードの枚数を生産情報として初期記録
装置２１１〜２１Ｎの制御部２１ａで求め、求めた生産
情報を原反番号及び箱番号と共にサーバ２２に送ってい
た。これに対し、初期記録装置２１１〜２１Ｎでこのよ
うな不良カードの枚数を求めることなく、個々のカード
の良、不良を示す情報をサーバに送り、サーバ２２にお
いて不良のプリペイドカード１２の枚数を集計してもよ
い。また、不良カードの数を集計するのではなく、良品
の数を集計し、この集計結果に基づいてカードの良、不
良を判断してもよい。

【００５２】上記の実施の形態では、プリペイドカード
１２の生産管理として、プリペイドカード１２を不良品
とするかどうかの情報を提示するのみであった。すなわ
ち、ステップＳ４では特定のカード原反１１から生産さ
れたプリペイドカード１２をすべて不良品とすることを
情報として出力するのみであり、ステップＳ９では特定
の初期記録装置２１１〜２１Ｎのチェックをし、必要な
場合には他の初期記録装置で初期情報の書き込み等の処
理のやり直しをすべきことを情報として出力するのみで
あった。これに対し、初期記録装置２１１〜２１Ｎにお
いて初期情報の書き込み等の終了したプリペイドカード
１２を箱１４単位で管理しておき、サーバ２２によって
不良品とすべきであると判別されたものを自動的に排除
できるようにしてもよい。さらには、特定の初期記録装
置２１１〜２１Ｎをチェックすべきときには、このチェ
ックと並行して当該初期記録装置で処理されたプリペイ
ドカードを他の初期記録装置において処理のやり直しを
自動的に行ってもよい。

【００５３】上記の実施の形態では、プリペイドカード
１２（原版カード）の製造とプリペイドカード１２への
初期情報の書き込みとは、それぞれカード製造会社１と
カード発行会社２とによって別々に行われていた。そし
て、最終的な生産管理は、カード発行会社２が行ってい
た。しかしながら、本発明においては、原版カードの製
造と初期情報との書き込みが同一主体によって行われる
場合にも適用できる。この場合は、カード製造装置１０
によって製造されたプリペイドカード１２を原反番号と
その枚数と共に初期記録装置のそれぞれに送ればよい。
また、プリペイドカード１２への初期情報の書き込み
は、プリペイドカードの発行者が直接行うものでなくて
も構わない。

【００５４】上記の実施の形態では、磁性層を用い、情
報が磁性記録されるプリペイドカード１２の生産管理に
本発明を適用した場合について説明したが、情報を光記
憶など他の方式によって記憶するカードの生産管理にも
本発明を適用することができる。また、プリペイドカー
ドとして使用するカードのみならず、クレジットカード
やＩＤカードなど他の用途に使用するカードの生産管理
にも本発明を適用することができる。

【００５５】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
特性的な問題に起因する不良カードを効率的に検出、排
除することができる。従って、カードの生産管理を効率
的に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態にかかるプリペイドカード
生産管理システムの構成を示す図である。

【図２】図１のカード製造会社が有するカード製造装置
の構成を模式的に示す図である。

【図３】図２のシール書込装置によってシールに書き込
まれるバーコード情報を示す図である。

【図４】図１のカード発行会社が有する初期記録装置の
構成を示すブロック図である。

【図５】図１のカード発行会社が有するサーバの構成を
示すブロック図である。

【図６】図４のサーバの制御部が実行するプリペイドカ
ードの生産管理のための処理を示すフローチャートであ
る。

【符号の説明】

１ カード製造会社 ２ カード発行会社 ３ 運送会社 １０ カード製造装置 １０ａ 切断装置 １０ｂ 印刷装置 １０ｃ 箱詰装置 １０ｄ シール書込装置 １０ｅ シール貼付装置 １０ｆ 制御部 １１ カード原反 １２ プリペイドカード １３ シール（バーコード書込） ２１１〜２１Ｎ 初期記録装置 ２１ａ 制御部 ２１ｂ バーコード読取部 ２１ｃ 情報書込部 ２１ｄ 特性判別部 ２１ｅ 記憶部 ２１ｆ 通信処理部 ２２ サーバ ２２ａ 制御部 ２２ｂ 記憶部 ２２ｃ 結果出力部 ２２ｄａ〜２２ｄｎ 通信処理部

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】複数の原反から、前記原反の数よりも多い
   複数の情報の書込が可能なカードを製造するカード製造
   手段と、 このカード製造手段によって製造された複数のカードか
   ら、同一の原反から製造された所定数のカードからなる
   複数のブロックをとりまとめるカードとりまとめ手段
   と、 このカードとりまとめ手段によってとりまとめられた前
   記複数のブロックのそれぞれに、該ブロックを構成する
   カードが製造された原反を識別する識別情報を付する原
   反情報付与手段と、 この原反情報付与手段によって前記識別情報が付与され
   た複数の前記ブロックの１つ以上が渡され、該渡された
   ブロックを構成するカードの状態をブロック毎に順次判
   別する複数のカード状態判別手段と、 これら複数のカード状態判別手段によって所定の状態で
   あると判別されたカードの数を認識するための認識情報
   を、該カードが製造された原反の識別情報と対応づけて
   記憶する記憶手段と、 この記憶手段に記憶された前記認識情報とこれに対応づ
   けられて記憶された前記識別情報とから、原反単位で製
   造されたカード中に前記所定の状態であるカードが所定
   数以上あるかどうかを判別する原反状態判別手段と、を
   備える、 ことを特徴とするカード生産管理システム。
2. 【請求項２】前記原反状態判別手段によって原反単位で
   前記所定の状態であるカードが所定数以上であると判別
   したときに、該原反から製造されたカードのすべてを前
   記所定の状態のカードと実質的に同一の状態のカードと
   して取り扱う手段を備える、 ことを特徴とする請求項１に記載のカード生産管理シス
   テム。
3. 【請求項３】前記記憶手段には、さらに、前記カードの
   状態を判別したカード状態判別手段を認識するための手
   段認識情報が対応づけられて記憶され、 前記記憶手段に記憶されたカード数の前記認識情報とこ
   れに対応づけられて記憶された前記手段認識情報とか
   ら、前記所定の状態であると判別したカードの数が所定
   数以上であるカード状態判別手段を検出する第１の手段
   状態検出手段を備える、 ことを特徴とする請求項１または２に記載のカード生産
   管理システム。
4. 【請求項４】前記第１の手段状態検出手段が検出したカ
   ード状態判別手段のチェックを行うべきことを外部に要
   請する手段を備える、 ことを特徴とする請求項３に記載のカード生産管理シス
   テム。
5. 【請求項５】前記記憶手段には、さらに、前記カードの
   状態を判別したカード状態判別手段を認識するための手
   段認識情報が対応づけられて記憶され、 前記記憶手段に記憶されたカード数の前記認識情報とこ
   れに対応づけられて記憶された前記手段認識情報とか
   ら、前記所定の状態であると判別したカードの数が所定
   数以下であるカード状態判別手段を検出する第２の手段
   状態検出手段を備える、 ことを特徴とする請求項１乃至４のいずれか１項に記載
   のカード生産管理システム。
6. 【請求項６】前記第２の手段状態検出手段が検出したカ
   ード状態判別手段のチェックを行うべきことを外部に要
   請する手段を備える、 ことを特徴とする請求項５に記載のカード生産管理シス
   テム。
7. 【請求項７】前記カード製造手段、前記カードとりまと
   め手段及び前記原反情報付与手段が設けられている第１
   の地理的位置と、前記カード状態判別手段、前記記憶手
   段及び前記原反状態判別手段とが設けられている第２の
   地理的位置とは、隔離されており、 前記カードとりまとめ手段によってとりまとめられ、前
   記原反情報が付与された前記複数のブロックは、運搬手
   段によって前記第１の地理的位置から前記第２の地理的
   位置まで運搬される、 ことを特徴とする請求項１乃至６のいずれか１項に記載
   のカード生産管理システム。
8. 【請求項８】複数の原反から、前記原反の数よりも多い
   複数の情報の書込が可能なカードを製造するカード製造
   手段と、このカード製造手段によって製造された複数の
   カードから、同一の原反から製造された所定数のカード
   からなる複数のブロックをとりまとめるカードとりまと
   め手段と、このカードとりまとめ手段によってとりまと
   められた前記ブロックの１つ以上が渡され、該渡された
   ブロックを構成するカードの状態を順次判別する複数の
   カード状態判別手段と、を備えるシステムにおけるカー
   ド生産管理方法であって、 前記カードとりまとめ手段によってとりまとめられた前
   記複数のブロックのそれぞれに、該ブロックを構成する
   カードが製造された原反を識別する識別情報を付する識
   別情報付与ステップと、 前記複数のカード状態判別手段の判別の結果、所定の状
   態であるカードが所定数以上である原反を前記識別情報
   に基づいて特定する原反特定ステップと、 特定された原反から製造されたすべてのカードを前記所
   定の状態と実質的に同一の状態として取り扱うステップ
   と、を含む、 ことを特徴とするカード生産管理方法。
9. 【請求項９】前記所定の状態であると判別したカードの
   数が所定数以上であるカード状態判別手段を検出する第
   １の手段状態検出ステップと、 この第１の手段状態検出ステップで検出されたカード状
   態判別手段のチェックを行うべきことを外部に要請する
   ステップと、を含む、 ことを特徴とする請求項８に記載のカード生産管理方
   法。
10. 【請求項１０】前記所定の状態であると判別したカード
    の数が所定数以下であるカード状態判別手段を検出する
    第２の手段状態検出ステップと、 この第２の手段状態検出ステップで検出されたカード状
    態判別手段のチェックを行うべきことを外部に要請する
    ステップと、を含む、 ことを特徴とする請求項８または９に記載のカード生産
    管理方法。