JPH1198890A - モータの制御装置及び制御方法 - Google Patents

モータの制御装置及び制御方法

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JPH1198890A
JPH1198890A JP9260580A JP26058097A JPH1198890A JP H1198890 A JPH1198890 A JP H1198890A JP 9260580 A JP9260580 A JP 9260580A JP 26058097 A JP26058097 A JP 26058097A JP H1198890 A JPH1198890 A JP H1198890A
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JP
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phase
pulse width
motor
command value
signal
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JP9260580A
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English (en)
Inventor
Masami Ishikawa
雅美 石川
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Aisin AW Co Ltd
Original Assignee
Aisin AW Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】モータに供給される電流に歪(ひず)みが生じ
ることがなく、モータの出力トルクにリップルが生じる
のを防止する。 【解決手段】ステータコイルがスター結線されたモータ
31と、パルス幅変調信号SU 、SV 、SW を発生させ
るモータ制御回路45と、パルス幅変調信号SU
V 、SW を受けて駆動信号を発生させるドライブ回路
51と、前記駆動信号を受け、複数のスイッチング素子
を選択的にオン・オフさせて電流IU 、I V 、IW を発
生させるインバータブリッジ40とを有する。前記モー
タ制御回路45は、前記電流指令値に基づいて電圧指令
値を発生させ、電圧指令値に基づいて各相のパルス信号
を発生させ、パルス信号に対してデッドタイム補償を行
い、各相のパルス信号のパルス幅に同じ補正パルス幅を
加える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モータの制御装置
及び制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電動車両においては、U相、V相
及びW相のステータコイルを備えたステータ、及び該ス
テータの内側において回転自在に配設され、磁極対を備
えたロータから成るモータが使用され、前記ステータコ
イルにU相、V相及びW相の電流を供給することによっ
て前記モータが駆動されるようになっている。
【0003】そして、モータ制御回路が配設され、該モ
ータ制御回路は、電動車両の全体の制御を行う車両制御
回路からの電流指令値を受けて、該電流指令値に対応し
たパルス幅を有するU相、V相及びW相のパルス幅変調
信号を発生させ、該パルス幅変調信号をドライブ回路に
送る。該ドライブ回路は、前記パルス幅変調信号に対応
させて駆動信号を発生させ、該駆動信号をインバータブ
リッジに送る。該インバータブリッジは、6個のトラン
ジスタを有し、前記駆動信号がオンの間だけトランジス
タをオンにして各相の電流を発生させ、該各相の電流を
前記ステータコイルに供給する。このようにして、モー
タ制御回路を作動させることによってモータを駆動し、
電動車両を走行させることができる。
【0004】ところで、前記モータのステータコイルは
スター結線されているので、各相の電流のうち二つの相
の電流の値が決まると、他の一つの相の電流の値も決ま
る。したがって、各相の電流を制御するために、例え
ば、U相及びV相の電流が電流センサによって検出され
るようになっている。そして、ロータの磁極対の方向に
d軸を、該d軸と直角の方向にq軸をそれぞれ採ったd
−q軸モデル上でフィードバック制御が行われるように
なっている。
【0005】そのために、前記モータ制御回路におい
て、U相及びV相の電流は、三相/二相変換が行われて
d軸電流及びq軸電流になる。そして、d軸電流とd軸
電流指令値とのd軸電流偏差、及びq軸電流とq軸電流
指令値とのq軸電流偏差がそれぞれ算出され、前記d軸
電流偏差及びq軸電流偏差が0になるようにd軸電圧指
令値及びq軸電圧指令値がそれぞれ発生させられる。続
いて、d軸電圧指令値及びq軸電圧指令値は、二相/三
相変換が行われてU相、V相及びW相の電圧指令値にな
り、該各相の電圧指令値に基づいてU相、V相及びW相
のパルス幅変調信号が発生させられる。
【0006】図2は従来のモータの制御装置におけるパ
ルス幅変調信号のパルス幅を示す図である。図におい
て、Tはパルス幅変調信号のキャリヤ周期である。この
場合、各相のパルス幅変調信号を発生させるに当たり、
各相の電圧指令値に対応するトリガを三角波に掛けるよ
うになっている。
【0007】ここで、前記各相の電圧指令値のうちで最
も小さい(負に大きい)電圧を持つ相をa相とし、中間
の電圧を持つ相をb相とし、最も大きい(正に大きい)
電圧を持つ相をc相とする。そして、前述したように、
各相の電流のうちの二つの相の電流の値が決まると、他
の一つの相の電流の値も決まるので、各相のうちの二つ
の相の電圧を制御すると、他の一つの相の電圧も制御す
ることができる。
【0008】したがって、a相については前記パルス幅
変調信号における前記キャリヤ周期Tの全区間をオフに
する。このとき、キャリヤ周期Tのうち、a相、b相及
びc相がオフである区間をt0 とし、c相だけがオンで
ある区間をt1 とし、b相及びc相がオンである区間を
2 とするとともに、図示しないバッテリによって図示
しないインバータブリッジに印加される電圧をVDC
し、a相、b相及びc相のステータコイルに印加しよう
とする電圧指令値をそれぞれVa 〜Vc とすると、該電
圧指令値Va 〜Vc は、
【0009】
【数1】
【0010】になり、前記式(1)〜(3)により、区
間t1 、t2 は、
【0011】
【数2】
【0012】になる。したがって、a相のパルス幅をt
a 、b相のパルス幅をtb 、c相のパルス幅をtc とす
ると、各パルス幅ta 〜tc は、
【0013】
【数3】
【0014】になる。このように、電圧指令値Va 〜V
c に対応させて、式(8)〜(10)で設定されるパル
ス幅ta 〜tc を有するパルス幅変調信号を発生させる
ことができる。ところで、前記インバータブリッジにお
いては、三相の電流を発生させるために、上段及び下段
のトランジスタを直列に接続したトランジスタ対が3組
並列に接続されるようになっている。
【0015】そして、上段のトランジスタをオンに、下
段のトランジスタをオフにすることによって前記ステー
タコイルに、すなわち、モータに正の極性の電流を供給
することができ、上段のトランジスタをオフに、下段の
トランジスタをオンにすることによって、前記モータに
負の極性の電流を供給することができるようになってい
る。
【0016】ところで、前記上段及び下段のトランジス
タは直列に接続されているので、両トランジスタがわず
かな時間でも同時にオンになると、短絡が生じてトラン
ジスタを破壊してしまう。そこで、各トランジスタがオ
ンになるときに遅れが発生するようにデッドタイムが設
けられている。
【0017】図3は従来のインバータブリッジにおける
デッドタイムの説明図、図4は従来のインバータブリッ
ジにおけるモータに印加される電圧のタイムチャートで
ある。図において、Mはモータ、TrU は上段のトラン
ジスタ、TrD は下段のトランジスタ、DU は上段のダ
イオード、DD は下段のダイオード、PU は前記上段の
トランジスタTrU をオン・オフさせるために出力され
たパルス信号、PD は前記下段のトランジスタTrD
オン・オフさせるために出力されたパルス信号、PUA
前記上段のトランジスタTrU をオン・オフさせた(パ
ルス信号PU を上段のトランジスタTrU に入力した)
ときのトランジスタTrU の動作タイミング、PDAは前
記下段のトランジスタTrD をオン・オフさせた(パル
ス信号P D を下段のトランジスタTrD に入力した)と
きのトランジスタTrD の動作タイミングである。
【0018】ところで、デッドタイムTd 中において
は、前記上段のトランジスタTrU 及び下段のトランジ
スタTrD はいずれもオフにされるが、電流iは、モー
タMのインダクタンスによって、上段のダイオードDU
又は下段のダイオードDD を通ってデッドタイムTd
入る前と同じ向きに流れ続ける。すなわち、図4におい
て、上段のトランジスタTrU をオフに、下段のトラン
ジスタTrD をオンにしてモータMに負の極性の電流i
を供給しているときに、上段のトランジスタTrU 及び
下段のトランジスタTrD をいずれもオフにしてデッド
タイムTd に入っても、パルス信号PD によってオフに
された下段のトランジスタTrD の動作タイミングPDA
は下段のトランジスタTrD のオフディレイ時間(反応
遅れ時間)TDOFFだけオフになるのが遅れる。
【0019】また、上段のトランジスタTrU 及び下段
のトランジスタTrD をいずれもオフにしてモータMに
電流iを供給していないときに、上段のトランジスタT
Uをオンに、下段のトランジスタTrD をオフにして
デッドタイムTd から出ても、パルス信号PU によって
オンにされた上段のトランジスタTrU の動作タイミン
グPUAは上段のトランジスタTrU のオンディレイ時間
UON だけオンになるのが遅れる。
【0020】そして、上段のトランジスタTrU をオン
に、下段のトランジスタTrD をオフにしてモータMに
正の極性の電流iを供給しているときに、上段のトラン
ジスタTrU 及び下段のトランジスタTrD をいずれも
オフにしてデッドタイムTdに入っても、パルス信号P
U によってオフにされた上段のトランジスタTrU の動
作タイミングPUAは上段のトランジスタTrU のオフデ
ィレイ時間TUOFFだけオフになるのが遅れる。
【0021】また、上段のトランジスタTrU 及び下段
のトランジスタTrD をいずれもオフにしてモータMに
電流iを供給していないときに、上段のトランジスタT
Uをオフに、下段のトランジスタTrD をオンにして
デッドタイムTd から出ても、パルス信号PD によって
オンにされた下段のトランジスタTrD の動作タイミン
グPDAは下段のトランジスタTrD のオンディレイ時間
DON だけオンになるのが遅れる。
【0022】したがって、デッドタイムTd を設ける
と、正の極性の電流iをモータMに供給する場合にモー
タMに印加される電圧は低くなり、負の極性の電流iを
モータMに供給する場合にモータMに印加される電圧は
高くなる。このように、モータMに印加される電圧は、
電流iの極性が正である場合は、上段のトランジスタT
U のオン時間に依存し、電流iの極性が負である場合
は、下段のトランジスタTrD のオフ時間に依存する。
【0023】したがって、モータ制御回路において発生
させられたパルス信号をそのままパルス幅変調信号とし
て出力すると、モータMに印加される電圧が変動して誤
差が発生してしまう。そこで、前記デッドタイムTd
オンディレイ時間TUON 、T DON 及びオフディレイ時間
UOFF、TDOFFによるパルス幅の増減を考慮して、パル
ス幅変調信号を出力するようにしている。
【0024】ところで、前記モータ制御回路によって出
力される前記パルス信号PU のオン時間をTpCPU
し、パルス信号PD のオフ時間をTnCPU とし、モータ
Mに正の極性の電圧が印加される時間をTpMOTOR とす
ると、次の式が成立する。すなわち、電流iの極性が正
である場合は、 TpMOTOR =TpCPU −TUON +TUOFF …(11) になり、電流iの極性が負である場合は、 TpMOTOR =TnCPU −TDOFF+TDON …(12) になる。
【0025】したがって、電流iの極性が正である場
合、誤差を発生させることなくモータMに電圧を印加す
るためには、前記a相(図2)〜c相のパルス幅ta
c が前記時間TpMOTOR によって与えられる値になる
ようにする必要がある。すなわち、電流iの極性が正で
ある場合、モータ制御回路によって出力される前記パル
ス信号PU のオン時間TpCPU は、式(11)より、 TpCPU =TpMOTOR +TUON −TUOFF であるので、 TpCPU =ta +(TUON −TUOFF) TpCPU =tb +(TUON −TUOFF) 又は、 TpCPU =tc +(TUON −TUOFF) …(13) になる。また、モータ制御回路によって出力される前記
パルス信号PD のオフ時間TnCPU は、 TnCPU =TpCPU +2Td であるので、 TnCPU =ta +(TUON −TUOFF)+2Td TnCPU =tb +(TUON −TUOFF)+2Td 又は、 TnCPU =tc +(TUON −TUOFF)+2Td …(14) になる。
【0026】そして、電流iの極性が負である場合、モ
ータ制御回路によって出力される前記パルス信号PD
オン時間は、式(12)より、 TnCPU =TpMOTOR +TDOFF−TDON であるので、 TnCPU =ta +(TDOFF−TDON ) TnCPU =tb +(TDOFF−TDON ) 又は、 TnCPU =tc +(TDOFF−TDON ) …(15) になる。また、モータ制御回路によって出力される前記
パルス信号PU のオフ時間TpCPU は、 TpCPU =TnCPU −2Td であるので、 TpCPU =ta +(TDOFF−TDON )−2Td TpCPU =tb +(TDOFF−TDON )−2Td 又は、 TpCPU =tc +(TDOFF−TDON )−2Td …(16) になる。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のモータ制御装置においては、前記パルス信号PU
オン時間TpCPU をオフディレイ時間TUOFFより短くし
たり、パルス信号PD のオフ時間TnCPU をオンディレ
イ時間TDON より短くしたりすることができないので、
前記モータMの出力トルクにリップルが生じてしまう。
【0028】図5は従来のモータの制御装置におけるパ
ルス信号のオン時間の説明図、図6は従来のモータの制
御装置におけるパルス信号のオフ時間の説明図である。
図において、PU は上段のトランジスタTrU (図3)
をオン・オフさせるために出力されたパルス信号、PUA
は前記上段のトランジスタTrU をオン・オフさせた
(パルス信号PU を上段のトランジスタTrU に入力し
た)ときのトランジスタTrU の動作タイミング、PD
は下段のトランジスタTrD をオン・オフさせるために
出力されたパルス信号、PDAは前記下段のトランジスタ
TrD をオン・オフさせた(パルス信号PD を下段のト
ランジスタTrD に入力した)ときのトランジスタTr
D の動作タイミングである。
【0029】そして、前記パルス信号PU のオン時間T
CPU をほぼ0にしても、少なくともオフディレイ時間
UOFFだけパルス信号PU はオンの状態を維持する。ま
た、前記パルス信号PD のオフ時間TnCPU をほぼ0に
しても、少なくともオンディレイ時間TDON だけパルス
信号PU はオフの状態を維持する。したがって、モータ
Mに印加される電圧に誤差が生じ、モータMに供給され
る電流iに歪(ひず)みが生じ、前記モータMの出力ト
ルクにリップルが生じてしまう。
【0030】本発明は、前記従来のモータの制御装置の
問題点を解決して、モータに供給される電流に歪みが生
じることがなく、モータの出力トルクにリップルが生じ
るのを防止することができるモータの制御装置及び制御
方法を提供することを目的とする。
【0031】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明のモ
ータの制御装置においては、複数の相のステータコイル
がスター結線されたモータと、電流指令値を受けて複数
の相のパルス幅変調信号を発生させるモータ制御回路
と、前記各相のパルス幅変調信号を受けて駆動信号を発
生させるドライブ回路と、前記駆動信号を受け、複数の
スイッチング素子を選択的にオン・オフさせて複数の相
の電流を発生させ、該各相の電流を前記ステータコイル
に供給するインバータブリッジとを有する。
【0032】そして、前記モータ制御回路は、前記電流
指令値に基づいて複数の相の電圧指令値を発生させる電
圧指令値発生手段、前記各相の電圧指令値に基づいて複
数の相のパルス信号を発生させるパルス信号発生手段、
前記各相のパルス信号に対してデッドタイム補償を行う
デッドタイム補償手段、及び各相のパルス信号のパルス
幅に同じ補正パルス幅を加えるパルス幅補正手段を備え
る。
【0033】本発明のモータの制御方法においては、電
流指令値に基づいて複数の相の電圧指令値を発生させ、
該各相の電圧指令値に基づいて複数の相のパルス信号を
発生させ、該各相のパルス信号に対してデッドタイム補
償を行い、かつ、各相のパルス信号のパルス幅に同じ補
正パルス幅を加えてパルス幅変調信号を発生させ、該パ
ルス幅変調信号に基づいて駆動信号を発生させ、該駆動
信号に基づいて複数のスイッチング素子を選択的にオン
・オフさせて複数の相の電流を発生させ、該各相の電流
をスター結線された複数の相のステータコイルに供給す
る。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の
実施の形態におけるモータ駆動装置の概略図、図7は本
発明の実施の形態におけるモータの制御装置の補正前の
パルス幅を示す図、図8は本発明の実施の形態における
モータの制御装置の補正後のパルス幅を示す図、図9は
本発明の実施の形態におけるモータ制御回路の概略図で
ある。
【0035】図において、10はモータ駆動装置、31
はモータであり、該モータ31としてDCブラシレスモ
ータが使用される。前記モータ31は、U相、V相及び
W相のステータコイル11〜13を図示しないステータ
コアに巻装することによって形成されたステータ、及び
該ステータの内側において回転自在に配設され、磁極対
を備えた図示しないロータを有する。そして、前記モー
タ31を駆動して電動車両を走行させるために、バッテ
リ14からの直流の電流がインバータブリッジ40によ
ってU相、V相及びW相の電流IU 、IV 、IW に変換
され、各相の電流IU 、IV 、IW はそれぞれ各ステー
タコイル11〜13に供給される。
【0036】そのために、前記インバータブリッジ40
は、6個のスイッチング素子としてのトランジスタTr
1〜Tr6を備え、各トランジスタTr1〜Tr6を選
択的にオン・オフさせることによって、前記各相の電流
U 、IV 、IW を発生させることができるようになっ
ている。また、前記ロータにロータ位置センサ、例え
ば、レゾルバ43が連結され、該レゾルバ43にロータ
位置検出回路44が接続される。そして、該ロータ位置
検出回路44は、前記レゾルバ43に交流の電圧を印加
するとともに、レゾルバ43からレゾルバ信号を受けて
前記ロータの位置、すなわち、磁極の位置を検出し、磁
極位置信号をモータ制御回路45に送る。
【0037】したがって、電動車両の全体の制御を行う
図示しない車両制御回路が電流指令値を発生させ、該電
流指令値をモータ制御回路45に送ると、該モータ制御
回路45は、前記電流指令値に対応するパルス幅を計算
し、該パルス幅を有する3相のパルス幅変調信号SU
V 、SW を発生させ、該パルス幅変調信号SU
V 、SW をドライブ回路51に送る。該ドライブ回路
51は、前記パルス幅変調信号SU 、SV 、SW を受け
て、6個のトランジスタTr1〜Tr6を駆動するため
の駆動信号をそれぞれ発生させ、該駆動信号をインバー
タブリッジ40に送る。
【0038】その結果、前記ステータコイルに各相の電
流IU 、IV 、IW が供給され、ロータにトルクが発生
させられる。このようにして、前記モータ駆動装置10
を作動させ、モータ31を駆動することによって、電動
車両を走行させることができる。ところで、各相のうち
二つの相の電流の値が決まると、他の一つの相の電流の
値も決まる。したがって、各相の電流IU 、IV 、IW
を制御するために、例えば、U相及びV相の電流IU
V が電流センサ33、34によって検出され、検出信
号がモータ電流検出回路15を介してモータ制御回路4
5に送られるようになっている。なお、16は前記バッ
テリ14の電圧を検出する直流電圧検出回路、17は平
滑用のコンデンサである。
【0039】そして、ロータの磁極対の方向にd軸を、
該d軸と直角の方向にq軸をそれぞれ採ったd−q軸モ
デル上でフィードバック制御が行われるようになってい
る。そのために、前記モータ制御回路45は、例えば、
前記電流センサ33、34によって検出されたU相及び
V相の電流IU 、IV 及び前記磁極位置信号をUV−d
q変換器61に送る。該UV−dq変換器61は、U相
及びV相の電流IU、IV 、並びに前記磁極位置信号に
基づいて三相/二相変換を行い、d軸電流i d 及びq軸
電流iq に変換する。
【0040】そして、d軸電流id は減算器62に送ら
れ、該減算器62において前記d軸電流id と前記電流
指令値のうちのd軸電流指令値idsとのd軸電流偏差Δ
dが算出され、該d軸電流偏差Δid が電圧指令値発
生手段としてのd軸電圧指令値発生部64に送られる。
一方、q軸電流iq は減算器63に送られ、該減算器6
3において前記q軸電流iq と前記電流指令値のうちの
q軸電流指令値iqsとのq軸電流偏差Δiq が算出さ
れ、該q軸電流偏差Δiq が電圧指令値発生手段として
のq軸電圧指令値発生部65に送られる。
【0041】そして、前記d軸電圧指令値発生部64及
びq軸電圧指令値発生部65は、それぞれ前記d軸電流
偏差Δid 及びq軸電流偏差Δiq に基づいてd軸電圧
指令値Vd * 及びq軸電圧指令値Vq * を発生させ、該
d軸電圧指令値Vd * 及びq軸電圧指令値Vq * をdq
−UV変換器67に送る。続いて、該dq−UV変換器
67は、前記d軸電圧指令値Vd * 、q軸電圧指令値V
q * 及び磁極位置信号に基づいて二相/三相変換を行
い、d軸電圧指令値Vd * 及びq軸電圧指令値Vq *
各相の電圧指令値VU * 、VV * 、VW * に変換し、該
電圧指令値VU * 、VV * 、VW * をPWM発生器68
に送る。該PWM発生器68は、前記各相の電圧指令値
U * 、VV * 、VW * 及び前記直流電圧検出回路16
によって検出された直流の電圧に基づいて各相のパルス
幅変調信号SU 、SV 、SW を発生させる。
【0042】ここで、前記各相の電圧指令値VU * 、V
V * 、VW * のうちで最も小さい(負に大きい)電圧を
持つ相をa相とし、中間の電圧を持つ相をb相とし、最
も大きい(正に大きい)電圧を持つ相をc相とする。そ
して、前述したように、各相の電流のうちの二つの相の
電流の値が決まると、他の一つの相の電流も決まるの
で、各相のうちの二つの相の電圧を制御すると、他の一
つの相の電圧も制御することができる。
【0043】したがって、a相については前記パルス幅
変調信号における前記キャリヤ周期T(図2参照)の全
区間をオフにする。このとき、キャリヤ周期Tのうち、
いずれの相もオフである区間をt0 とし、c相だけがオ
ンしている区間をt1 とし、b相及びc相がオンしてい
る区間をt2 とするとともに、バッテリ14によってイ
ンバータブリッジ40に印加される電圧をVDCとし、a
相、b相及びc相のステータコイルに印加しようとする
電圧指令値をそれぞれVa 〜Vc とすると、該電圧指令
値Va 〜Vc は、前記式(1)〜(3)に示すようにな
る。
【0044】したがって、a相のパルス幅をta 、b相
のパルス幅をtb 、c相のパルス幅をtc とすると、区
間t1 、t2 を前記式(6)及び(7)で表すことがで
き、式(8)〜(10)で設定されるパルス幅ta 〜t
c を算出することができる。ところで、前記PWM発生
器68の図示しないパルス信号発生手段は、式(13)
〜(16)に従って、前記パルス幅ta 〜tc に基づい
て、図7に示すようなパルス幅を有するパルス信号PU
(図4参照)、PD を発生させ、前記PWM発生器68
の図示しないデッドタイム補償手段は、前記パルス信号
U 、PD にデッドタイムTd を設けるようになってい
るが、前記パルス信号PU のオン時間TpCPU をオフデ
ィレイ時間TUOFFより短くしたり、パルス信号PD のオ
フ時間TnCPU をオンディレイ時間TDON より短くした
りすることができないので、前記モータ31の出力トル
クにリップルが生じてしまう。
【0045】そこで、前記PWM発生器68の図示しな
いパルス幅補正手段は、パルス信号PU 、PD を補正
し、補正されたパルス信号PU 、PD をパルス幅変調信
号SU、SV 、SW として出力するようにしている。こ
の場合、パルス幅ta 〜tc は、 tc ≧tb ≧ta =0 …(17) であるので、各パルス幅ta 〜tc に等しい補正パルス
幅t(1,1,1)(1,1,1) =(T−tc )/2 …(18) を加える。
【0046】このことは、a相〜c相におけるオフの区
間の一部を、オンに変えて、キャリヤ周期Tの中央に移
動させることを表す。この場合、前記モータ31におい
てステータコイル11〜13はスター結線されているの
で、各相において同じ補正パルス幅t(1,1,1) が加えら
れ、同じ時間だけオン時間が増加させられても、モータ
31において各ステータコイル11〜13に発生させら
れる電圧は変化しない。
【0047】このように、前記パルス信号PU 、PD
補正し、各パルス幅ta 〜tc に同じ補正パルス幅t
(1,1,1) を加えるようにしているので、前記補正後のパ
ルス信号PU のオン時間TpCPU をオフディレイ時間T
UOFFより長くし、補正後のパルス信号PD のオフ時間T
CPU をオンディレイ時間TDON より長くすることがで
きる。したがって、前記モータ31の出力トルクにリッ
プルが生じるのを防止することができる。
【0048】ただし、 tc >T−TUON …(19) になる領域においては、a相の上段のトランジスタTr
D (図3参照)がオンデレィ時間TUON のためにオンす
ることができなくなってしまう。しかし、このような領
域においては、モータ31に印加される電圧が大きいの
で、影響は極めて小さい。
【0049】なお、本発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させ
ることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除す
るものではない。
【0050】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、モータの制御装置においては、複数の相のステー
タコイルがスター結線されたモータと、電流指令値を受
けて複数の相のパルス幅変調信号を発生させるモータ制
御回路と、前記各相のパルス幅変調信号を受けて駆動信
号を発生させるドライブ回路と、前記駆動信号を受け、
複数のスイッチング素子を選択的にオン・オフさせて複
数の相の電流を発生させ、該各相の電流を前記ステータ
コイルに供給するインバータブリッジとを有する。
【0051】そして、前記モータ制御回路は、前記電流
指令値に基づいて複数の相の電圧指令値を発生させる電
圧指令値発生手段、前記各相の電圧指令値に基づいて複
数の相のパルス信号を発生させるパルス信号発生手段、
前記各相のパルス信号に対してデッドタイム補償を行う
デッドタイム補償手段、及び各相のパルス信号のパルス
幅に同じ補正パルス幅を加えるパルス幅補正手段を備え
る。
【0052】この場合、前記パルス信号を補正し、各パ
ルス幅に同じ補正パルス幅を加えるようにしているの
で、前記補正後のパルス信号のオン時間をオフディレイ
時間より長くし、補正後のパルス信号のオフ時間をオン
ディレイ時間より長くすることができる。したがって、
前記モータの出力トルクにリップルが生じるのを防止す
ることができる。
【0053】また、前記モータにおいて各ステータコイ
ルはスター結線されているので、各相において同じ補正
パルス幅が加えられ、同じ時間だけオン時間が増加させ
られても、モータにおいて各ステータコイルに発生させ
られる電圧は変化しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるモータ駆動装置の
概略図である。
【図2】従来のモータの制御装置におけるパルス幅変調
信号のパルス幅を示す図である。
【図3】従来のインバータブリッジにおけるデッドタイ
ムの説明図である。
【図4】従来のインバータブリッジにおけるモータに印
加される電圧のタイムチャートである。
【図5】従来のモータの制御装置におけるパルス信号の
オン時間の説明図である。
【図6】従来のモータの制御装置におけるパルス信号の
オフ時間の説明図である。
【図7】本発明の実施の形態におけるモータの制御装置
の補正前のパルス幅を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態におけるモータの制御装置
の補正後のパルス幅を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態におけるモータ制御回路の
概略図である。
【符号の説明】
10 モータ駆動装置 31 モータ 40 インバータブリッジ 45 モータ制御回路 51 ドライブ回路 64 d軸電圧指令値発生部 65 q軸電圧指令値発生部 68 PWM発生器 IU 、IV 、IW 電流 SU 、SV 、SW パルス幅変調信号 Tr1〜Tr6 トランジスタ VU * 、VV * 、VW * 電圧指令値

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の相のステータコイルがスター結線
    されたモータと、電流指令値を受けて複数の相のパルス
    幅変調信号を発生させるモータ制御回路と、前記各相の
    パルス幅変調信号を受けて駆動信号を発生させるドライ
    ブ回路と、前記駆動信号を受け、複数のスイッチング素
    子を選択的にオン・オフさせて複数の相の電流を発生さ
    せ、該各相の電流を前記ステータコイルに供給するイン
    バータブリッジとを有するとともに、前記モータ制御回
    路は、前記電流指令値に基づいて複数の相の電圧指令値
    を発生させる電圧指令値発生手段、前記各相の電圧指令
    値に基づいて複数の相のパルス信号を発生させるパルス
    信号発生手段、前記各相のパルス信号に対してデッドタ
    イム補償を行うデッドタイム補償手段、及び各相のパル
    ス信号のパルス幅に同じ補正パルス幅を加えるパルス幅
    補正手段を備えることを特徴とするモータの制御装置。
  2. 【請求項2】 電流指令値に基づいて複数の相の電圧指
    令値を発生させ、該各相の電圧指令値に基づいて複数の
    相のパルス信号を発生させ、該各相のパルス信号に対し
    てデッドタイム補償を行い、かつ、各相のパルス信号の
    パルス幅に同じ補正パルス幅を加えてパルス幅変調信号
    を発生させ、該パルス幅変調信号に基づいて駆動信号を
    発生させ、該駆動信号に基づいて複数のスイッチング素
    子を選択的にオン・オフさせて複数の相の電流を発生さ
    せ、該各相の電流をスター結線された複数の相のステー
    タコイルに供給することを特徴とするモータの制御方
    法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002007299A1 (fr) * 2000-07-13 2002-01-24 Kabushiki Kaisha Yaskawa Denki Procede et circuit de correction des erreurs de tension dues a la zone morte d'un inverseur du type a systeme mid

Cited By (2)

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WO2002007299A1 (fr) * 2000-07-13 2002-01-24 Kabushiki Kaisha Yaskawa Denki Procede et circuit de correction des erreurs de tension dues a la zone morte d'un inverseur du type a systeme mid
JP2002034265A (ja) * 2000-07-13 2002-01-31 Yaskawa Electric Corp Pwm方式電圧形インバータのデッドバンドによる電圧誤差の補正方法およびpwm方式電圧形インバータ

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