JPH1198857A - 多重パルス幅変調方式を用いた電力変換装置 - Google Patents
多重パルス幅変調方式を用いた電力変換装置Info
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- JPH1198857A JPH1198857A JP9250714A JP25071497A JPH1198857A JP H1198857 A JPH1198857 A JP H1198857A JP 9250714 A JP9250714 A JP 9250714A JP 25071497 A JP25071497 A JP 25071497A JP H1198857 A JPH1198857 A JP H1198857A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 各バッテリの残存電力量を平均化してバッテ
リの持続時間を長くできる電力変換装置を提供する。 【解決手段】 バッテリを入力電源とするパワーセルを
複数個持ち多重パルス幅変調方式として構成した電力変
換装置において、パワーセル1〜4の入力に繋がる各バ
ッテリ5〜8の残存電力量を測定する残存電力量検出手
段と、測定した残存電力量を基準値と比較して判定する
残存電力量判定手段と、判定の結果残存電力量が基準値
を超える場合はそのバッテリに繋がるパワーセルの出力
電力をパワーセル・コントローラ10を介して増加さ
せ、残存電力量が基準値より低い場合はそのバッテリの
繋がるパワーセルの出力電力を減少させる出力電力補正
手段とを備えている。
リの持続時間を長くできる電力変換装置を提供する。 【解決手段】 バッテリを入力電源とするパワーセルを
複数個持ち多重パルス幅変調方式として構成した電力変
換装置において、パワーセル1〜4の入力に繋がる各バ
ッテリ5〜8の残存電力量を測定する残存電力量検出手
段と、測定した残存電力量を基準値と比較して判定する
残存電力量判定手段と、判定の結果残存電力量が基準値
を超える場合はそのバッテリに繋がるパワーセルの出力
電力をパワーセル・コントローラ10を介して増加さ
せ、残存電力量が基準値より低い場合はそのバッテリの
繋がるパワーセルの出力電力を減少させる出力電力補正
手段とを備えている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バッテリを入力電
源とするパワーセルを複数個持ち前記パワーセルを多重
パルス幅変調方式として構成した電力変換装置に関する
もので、特に、バッテリを主電源とする電気自動車用等
の電力変換装置に関する。
源とするパワーセルを複数個持ち前記パワーセルを多重
パルス幅変調方式として構成した電力変換装置に関する
もので、特に、バッテリを主電源とする電気自動車用等
の電力変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のバッテリを電源とする多重パルス
幅変調方式の電力変換装置は、例えば、図7に示すよう
な構成となっている。図7に示す電力変換装置は3相交
流電動機125を可変速駆動するもので、1個以上のバ
ッテリセルで構成するバッテリ110〜118を入力と
する、それぞれ3個づつのパワーセル(単相PWMイン
バータ)101〜103、104〜106、107〜1
09で構成する、各3組の単相電力変換装置より3相交
流電動機125へ3相交流電力を供給している。このよ
うな多重構成とすることによって使用バッテリの電圧規
格を下げ、高調波の発生も抑制している。各パワーセ
ル、例えば、パワーセル(単相PWMインバータ)10
1は、パワーセル・コントローラ120が電圧指令(図
示していない)を受けて発生するPWM信号により、コ
ンデンサ119を介して印加されるバッテリ110の出
力を、半導体スイッチ121〜124でON/OFF制
御して単相出力を発生する。具体的には、図8に示すよ
うに、パワーセル・コントローラ120は電圧指令より
受けとるPWM電圧指令と、基準となる三角波のPWM
キャリアを比較器で比較してPWM信号を作り、半導体
スイッチ121〜124をON/OFF制御することに
よって電圧指令に基づく電圧を出力する。
幅変調方式の電力変換装置は、例えば、図7に示すよう
な構成となっている。図7に示す電力変換装置は3相交
流電動機125を可変速駆動するもので、1個以上のバ
ッテリセルで構成するバッテリ110〜118を入力と
する、それぞれ3個づつのパワーセル(単相PWMイン
バータ)101〜103、104〜106、107〜1
09で構成する、各3組の単相電力変換装置より3相交
流電動機125へ3相交流電力を供給している。このよ
うな多重構成とすることによって使用バッテリの電圧規
格を下げ、高調波の発生も抑制している。各パワーセ
ル、例えば、パワーセル(単相PWMインバータ)10
1は、パワーセル・コントローラ120が電圧指令(図
示していない)を受けて発生するPWM信号により、コ
ンデンサ119を介して印加されるバッテリ110の出
力を、半導体スイッチ121〜124でON/OFF制
御して単相出力を発生する。具体的には、図8に示すよ
うに、パワーセル・コントローラ120は電圧指令より
受けとるPWM電圧指令と、基準となる三角波のPWM
キャリアを比較器で比較してPWM信号を作り、半導体
スイッチ121〜124をON/OFF制御することに
よって電圧指令に基づく電圧を出力する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例においては、使用バッテリが数Vのバッテリセルを
多数直並列に接続して、必要とするバッテリ電圧、容量
を確保しているために、個々のバッテリの容量や充放電
特性のバラツキが比較的大きくなっている。従って、バ
ッテリを電源とする多重パルス幅変調方式の電力変換装
置の各パワーセルに同じPWM電圧指令とPWMキャリ
アを与えた場合、バッテリの放電特性のバラツキのため
各バッテリの残存電力量が均一にならないことが原因で
バッテリの持続時間が短くなってしまうという問題があ
った。そこで、本発明は、バッテリを電源とする多重パ
ルス幅変調方式の電力変換装置において各バッテリの残
存電力量を平均化し、バッテリ持続時間を長くすること
ができる多重パルス幅変調方式を用いた電力変換装置を
提供することを目的としている。
来例においては、使用バッテリが数Vのバッテリセルを
多数直並列に接続して、必要とするバッテリ電圧、容量
を確保しているために、個々のバッテリの容量や充放電
特性のバラツキが比較的大きくなっている。従って、バ
ッテリを電源とする多重パルス幅変調方式の電力変換装
置の各パワーセルに同じPWM電圧指令とPWMキャリ
アを与えた場合、バッテリの放電特性のバラツキのため
各バッテリの残存電力量が均一にならないことが原因で
バッテリの持続時間が短くなってしまうという問題があ
った。そこで、本発明は、バッテリを電源とする多重パ
ルス幅変調方式の電力変換装置において各バッテリの残
存電力量を平均化し、バッテリ持続時間を長くすること
ができる多重パルス幅変調方式を用いた電力変換装置を
提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、バッテリを入力電源とする
パワーセルを複数個持ち前記パワーセルを多重パルス幅
変調方式として構成した電力変換装置において、前記パ
ワーセルの入力に繋がる各バッテリの残存電力量を測定
する残存電力量検出手段と、前記測定したバッテリの残
存電力量を予め決められた基準値と比較して状態を判定
する残存電力量判定手段と、判定の結果バッテリの残存
電力量が前記基準値を超える場合はパワーセル・コント
ローラを介して前記バッテリが繋がるパワーセルの出力
電力を増加させ、バッテリの残存電力量が前記基準値よ
りも少ない場合はパワーセル・コントローラを介して前
記バッテリが繋がるパワーセルの出力電力を減少させる
出力電力補正手段と、を備えたことを特徴としている。
また、請求項2記載の発明は、前記多重パルス幅変調方
式を用いた電力変換装置において、前記バッテリの残存
電力量を前記バッテリの出力電圧の測定によって推定す
ることを特徴とし、請求項3記載の発明は、前記残存電
力量判定手段は、前記電力変換装置の複数のバッテリ全
体の平均残存電力量を判定の際の基準値とすることを特
徴とし、請求項4記載の発明は、前記残存電力量判定手
段は、前記電力変換装置の複数のバッテリ全体の平均電
圧を基に判定の際の基準値を決めることを特徴としてい
る。さらに、請求項5記載の発明は、前記多重パルス幅
変調方式を用いた電力変換装置において、前記出力電力
補正手段は、前記パワーセルの出力調整を前記パワーセ
ルのPWM電圧指令に補正を与えることによって行うこ
とを特徴とし、請求項6記載の発明は、前記出力電力補
正手段は、前記パワーセルの出力調整を前記パワーセル
のPWMキャリアに補正を与えることによって行うこと
を特徴としている。上記構成によれば、各バッテリの残
存電力量にバラツキがある場合でも、残存電力量の多い
バッテリに接続されているパワーセルの出力電力が大き
く調整されて、残存電力量の少ないバッテリに接続され
ているパワーセルの出力電力は小さく調整されるので、
各バッテリの残存電力量は平均化され、電力変換器全体
でみるとバッテリ持続時間を長くすることができる。
め、請求項1記載の発明は、バッテリを入力電源とする
パワーセルを複数個持ち前記パワーセルを多重パルス幅
変調方式として構成した電力変換装置において、前記パ
ワーセルの入力に繋がる各バッテリの残存電力量を測定
する残存電力量検出手段と、前記測定したバッテリの残
存電力量を予め決められた基準値と比較して状態を判定
する残存電力量判定手段と、判定の結果バッテリの残存
電力量が前記基準値を超える場合はパワーセル・コント
ローラを介して前記バッテリが繋がるパワーセルの出力
電力を増加させ、バッテリの残存電力量が前記基準値よ
りも少ない場合はパワーセル・コントローラを介して前
記バッテリが繋がるパワーセルの出力電力を減少させる
出力電力補正手段と、を備えたことを特徴としている。
また、請求項2記載の発明は、前記多重パルス幅変調方
式を用いた電力変換装置において、前記バッテリの残存
電力量を前記バッテリの出力電圧の測定によって推定す
ることを特徴とし、請求項3記載の発明は、前記残存電
力量判定手段は、前記電力変換装置の複数のバッテリ全
体の平均残存電力量を判定の際の基準値とすることを特
徴とし、請求項4記載の発明は、前記残存電力量判定手
段は、前記電力変換装置の複数のバッテリ全体の平均電
圧を基に判定の際の基準値を決めることを特徴としてい
る。さらに、請求項5記載の発明は、前記多重パルス幅
変調方式を用いた電力変換装置において、前記出力電力
補正手段は、前記パワーセルの出力調整を前記パワーセ
ルのPWM電圧指令に補正を与えることによって行うこ
とを特徴とし、請求項6記載の発明は、前記出力電力補
正手段は、前記パワーセルの出力調整を前記パワーセル
のPWMキャリアに補正を与えることによって行うこと
を特徴としている。上記構成によれば、各バッテリの残
存電力量にバラツキがある場合でも、残存電力量の多い
バッテリに接続されているパワーセルの出力電力が大き
く調整されて、残存電力量の少ないバッテリに接続され
ているパワーセルの出力電力は小さく調整されるので、
各バッテリの残存電力量は平均化され、電力変換器全体
でみるとバッテリ持続時間を長くすることができる。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図を参照して説明する。図1は本発明の実施の形態に
係る電力変換装置の構成図である。図2には図1に示す
パワーセルの詳細構成図である。図3は図2に示すバッ
テリの残存電力量とバッテリ電圧の関係のグラフを示す
図である。図4は図1に示すバッテリの残存電力量のグ
ラフを示す図である。図1に示す電力変換装置は、電池
A5を入力とするパワーセル1、電池B6を入力とする
パワーセル2、電池C7を入力とするパワーセル3、電
池D8を入力とするパワーセル4との4段パワーセル構
成による3相中1相分の単相電力変換装置を示してい
る。図2はパワーセル1の詳細構成図であり、残存電力
量検出手段としての残存電力量検出器15により検出し
たバッテリ5の残存電力量データを、残存電力量判定手
段と出力電力補正手段を兼ねる補正器16へ入力し、残
存電力量を基準値と比較・判定した結果によって補正器
16から送出される制御信号により、パワーセル・コン
トローラ10がPWM信号を発生して、半導体スイッチ
11〜14を、バッテリA5の残存電力量に応じたレベ
ル出力になるように、ON/OFF制御する。つぎに動
作について説明する。バッテリの残存電力量を監視する
残存電力量検出器15には、分圧用抵抗等を用いてバッ
テリ電圧を測定してバッテリ残存電力量を推定する簡単
な方式と、バッテリの電圧・電流を測定し、その積と時
間からバッテリの残存電力量を計算する2つの方式があ
る。ここで、バッテリの残存電力量と電圧の関係はバッ
テリの種類によって異なるが、鉛電池など大方の自動車
用電池は一般的に図3に示すようにバッテリの残存電力
量が多い時には電圧が高く、少ない時には電圧が低くな
るといった特性を持つことが多い。従って、バッテリの
電圧を測定すればおおよそのバッテリ残存電力量を見積
もることができる。しかし、電圧測定による推定方式は
大まかな残存電力量の見積もりなので、更に正確さが必
要な場合はバッテリ電圧と電流を常時、またはある間隔
で測定し、バッテリの電圧Vと電流Iの積の電力P=V
・Iと、時間Tからバッテリの残存電力量を正確に計算
すればよい。このようにして、図1に示すバッテリA
5、バッテリB6、バッテリC7、バッテリD8の残存
電力量が検出できた場合に、バッテリA、B、C、Dの
残存電力量が図4に示すようにバラついていたとする
と、このままでは、従来の電力変換装置では残存電力量
が一番少ないバッテリD8が空になった時に、他のバッ
テリは未だ電力が残っているにも関わらず電力変換装置
全体が停止する。従来の場合は1つのパワーセルが出力
している電力をPoaとすると、電力変換装置全体では
4×Poaの出力を出していることになるから、バッテ
リの放電によって停止するまでの運転時間T1は残存電
力量の平均をPsaとすると、1番残存電力の少ないバ
ッテリDに影響されて、 T1=(4×0.8×Psa)/(4×Poa) =0.8×Psa/Poa と見積もることができる。これに対して本発明では、バ
ッテリの残存電力を有効利用するために平均化処理を行
う。つまり、図4のように検出したバッテリA、B、
C、Dの残存電力量の平均を補正器16により演算して
求めた平均(=Psa)を残存電力量判定の基準値とす
る。これは同様の意味で各バッテリの検出電圧V1、V
2、V3、V4の平均Voを求めて基準値としてもよ
い。次に、基準値=Psaと各バッテリA〜Dの残存電
力量をコンパレータ(図示していない)等で比較して、 基準値を超えたバッテリA=1.2・Psa、バッテリ
B=1.1・Psaと、 基準値以下の バッテリC=0.9・Psa、バッテリ
D=0.8・Psa、 という判定結果を得る。続いて、上記各バッテリ残存電
力量の判定結果に対応して、例えば、各バッテリA、
B、C、Dに繋がるパワーセル1〜4の平均出力Poを
基に次のように平均化して出力調整を行う。 バッテリA=1.2・Psa→パワーセル1の出力電力=1.2・Po 〃 B=1.1・Psa→ 2 〃 =1.1・Po 〃 C=0.9・Psa→ 3 〃 =0.9・Po 〃 D=0.8・Psa→ 4 〃 =0.8・Po こうしたパワーセル1〜4の平均化・出力調整の実際
は、図2の補正器16から図8に示したようなPWM電
圧指令か又はPWMキャリア指令へ補正を与えてPWM
信号のON/OFF比を調整するのが一般的である。前
者の場合の補正回路図が図5、後者の場合の補正回路図
が図6に示されている。すなわち、図2に示す補正器の
PWM電圧指令を補正する回路の構成図である図5にお
いて、いま、図8に示したPWM信号のON時間が長い
程、パワーセルの出力電圧が大きくなるように調整され
るものとすると、図5のような補正回路によって、例え
ば、このパワーセルに繋がっているバッテリの残存電力
量Sp1が全体の平均残存電力量Spe(図4のPsa
と同義、)よりも大きくなった場合(先述のパワーセル
1、2のケース)は、PWM電圧指令器18より発生す
るPWM電圧指令に補正信号発生器19より、PWM電
圧指令が高くなるようなα>1の補正を加え、逆にSp
1がSpeより小さい場合(先述のパワーセル3、4の
ケース)は、補正信号発生器19よりPWM電圧指令が
低くなるようなα<1の補正を加えて、パワーセル・コ
ントローラ10のPWM信号発生器20へPWMキャリ
ア発生器17からのキャリアと共に入力し、補正された
PWM信号を発生してパワーセルの半導体スイッチをO
N/OFF制御することで、出力調整を行う。この場合
の補正条件を表に示せば、 Sp1>Spe ならば α>1 Sp1<Spe ならば α<1 Sp1=Spe ならば α=1 となる。なお、補正量αはパワーセルの出力電圧を制御
しているPWM電圧指令の制御率a(PWM変調度)を
補正するとしてもよい。また、図2に示す補正器のPW
Mキャリアを補正する回路の構成図である図6におい
て、PWMキャリアの方の振幅を補正信号発生器19よ
り補正するようにしても同様な効果が得られる。この場
合の補正条件は、 Sp1>Spe ならば α<1 Sp1<Spe ならば α>1 Sp1=Spe ならば α=1 である。このようにバッテリ残存電力量に応じて、パワ
ーセル1〜4の出力電力を、パワーセル1=1.2・P
o、パワーセル2=1.1・Po、パワーセル3=0.
9・Po、パワーセル4=0.8・Po、と平均化して
補正出力すれば、電力変換装置全体の出力電力は4×P
oであり、この時電力変換装置がバッテリの放電によっ
て停止するまでの運転時間T2は、 T2=( 1.2・Ps+1.1・Psa +0.9・Psa +0.8・Psa ) /(
4×Po )=Psa /Po と見積もることができる。ここでは明らかに、従来の場
合の運転時間T1との比較では、 T2>T1 となるので、本発明ではバッテリの残存電力量を常時監
視し、検出残存電力量を基に各パワーセルの出力電力を
調整することによって、効率良くバッテリから電力を引
き出すことが可能になり、運転時間を延ばすことができ
る。
て図を参照して説明する。図1は本発明の実施の形態に
係る電力変換装置の構成図である。図2には図1に示す
パワーセルの詳細構成図である。図3は図2に示すバッ
テリの残存電力量とバッテリ電圧の関係のグラフを示す
図である。図4は図1に示すバッテリの残存電力量のグ
ラフを示す図である。図1に示す電力変換装置は、電池
A5を入力とするパワーセル1、電池B6を入力とする
パワーセル2、電池C7を入力とするパワーセル3、電
池D8を入力とするパワーセル4との4段パワーセル構
成による3相中1相分の単相電力変換装置を示してい
る。図2はパワーセル1の詳細構成図であり、残存電力
量検出手段としての残存電力量検出器15により検出し
たバッテリ5の残存電力量データを、残存電力量判定手
段と出力電力補正手段を兼ねる補正器16へ入力し、残
存電力量を基準値と比較・判定した結果によって補正器
16から送出される制御信号により、パワーセル・コン
トローラ10がPWM信号を発生して、半導体スイッチ
11〜14を、バッテリA5の残存電力量に応じたレベ
ル出力になるように、ON/OFF制御する。つぎに動
作について説明する。バッテリの残存電力量を監視する
残存電力量検出器15には、分圧用抵抗等を用いてバッ
テリ電圧を測定してバッテリ残存電力量を推定する簡単
な方式と、バッテリの電圧・電流を測定し、その積と時
間からバッテリの残存電力量を計算する2つの方式があ
る。ここで、バッテリの残存電力量と電圧の関係はバッ
テリの種類によって異なるが、鉛電池など大方の自動車
用電池は一般的に図3に示すようにバッテリの残存電力
量が多い時には電圧が高く、少ない時には電圧が低くな
るといった特性を持つことが多い。従って、バッテリの
電圧を測定すればおおよそのバッテリ残存電力量を見積
もることができる。しかし、電圧測定による推定方式は
大まかな残存電力量の見積もりなので、更に正確さが必
要な場合はバッテリ電圧と電流を常時、またはある間隔
で測定し、バッテリの電圧Vと電流Iの積の電力P=V
・Iと、時間Tからバッテリの残存電力量を正確に計算
すればよい。このようにして、図1に示すバッテリA
5、バッテリB6、バッテリC7、バッテリD8の残存
電力量が検出できた場合に、バッテリA、B、C、Dの
残存電力量が図4に示すようにバラついていたとする
と、このままでは、従来の電力変換装置では残存電力量
が一番少ないバッテリD8が空になった時に、他のバッ
テリは未だ電力が残っているにも関わらず電力変換装置
全体が停止する。従来の場合は1つのパワーセルが出力
している電力をPoaとすると、電力変換装置全体では
4×Poaの出力を出していることになるから、バッテ
リの放電によって停止するまでの運転時間T1は残存電
力量の平均をPsaとすると、1番残存電力の少ないバ
ッテリDに影響されて、 T1=(4×0.8×Psa)/(4×Poa) =0.8×Psa/Poa と見積もることができる。これに対して本発明では、バ
ッテリの残存電力を有効利用するために平均化処理を行
う。つまり、図4のように検出したバッテリA、B、
C、Dの残存電力量の平均を補正器16により演算して
求めた平均(=Psa)を残存電力量判定の基準値とす
る。これは同様の意味で各バッテリの検出電圧V1、V
2、V3、V4の平均Voを求めて基準値としてもよ
い。次に、基準値=Psaと各バッテリA〜Dの残存電
力量をコンパレータ(図示していない)等で比較して、 基準値を超えたバッテリA=1.2・Psa、バッテリ
B=1.1・Psaと、 基準値以下の バッテリC=0.9・Psa、バッテリ
D=0.8・Psa、 という判定結果を得る。続いて、上記各バッテリ残存電
力量の判定結果に対応して、例えば、各バッテリA、
B、C、Dに繋がるパワーセル1〜4の平均出力Poを
基に次のように平均化して出力調整を行う。 バッテリA=1.2・Psa→パワーセル1の出力電力=1.2・Po 〃 B=1.1・Psa→ 2 〃 =1.1・Po 〃 C=0.9・Psa→ 3 〃 =0.9・Po 〃 D=0.8・Psa→ 4 〃 =0.8・Po こうしたパワーセル1〜4の平均化・出力調整の実際
は、図2の補正器16から図8に示したようなPWM電
圧指令か又はPWMキャリア指令へ補正を与えてPWM
信号のON/OFF比を調整するのが一般的である。前
者の場合の補正回路図が図5、後者の場合の補正回路図
が図6に示されている。すなわち、図2に示す補正器の
PWM電圧指令を補正する回路の構成図である図5にお
いて、いま、図8に示したPWM信号のON時間が長い
程、パワーセルの出力電圧が大きくなるように調整され
るものとすると、図5のような補正回路によって、例え
ば、このパワーセルに繋がっているバッテリの残存電力
量Sp1が全体の平均残存電力量Spe(図4のPsa
と同義、)よりも大きくなった場合(先述のパワーセル
1、2のケース)は、PWM電圧指令器18より発生す
るPWM電圧指令に補正信号発生器19より、PWM電
圧指令が高くなるようなα>1の補正を加え、逆にSp
1がSpeより小さい場合(先述のパワーセル3、4の
ケース)は、補正信号発生器19よりPWM電圧指令が
低くなるようなα<1の補正を加えて、パワーセル・コ
ントローラ10のPWM信号発生器20へPWMキャリ
ア発生器17からのキャリアと共に入力し、補正された
PWM信号を発生してパワーセルの半導体スイッチをO
N/OFF制御することで、出力調整を行う。この場合
の補正条件を表に示せば、 Sp1>Spe ならば α>1 Sp1<Spe ならば α<1 Sp1=Spe ならば α=1 となる。なお、補正量αはパワーセルの出力電圧を制御
しているPWM電圧指令の制御率a(PWM変調度)を
補正するとしてもよい。また、図2に示す補正器のPW
Mキャリアを補正する回路の構成図である図6におい
て、PWMキャリアの方の振幅を補正信号発生器19よ
り補正するようにしても同様な効果が得られる。この場
合の補正条件は、 Sp1>Spe ならば α<1 Sp1<Spe ならば α>1 Sp1=Spe ならば α=1 である。このようにバッテリ残存電力量に応じて、パワ
ーセル1〜4の出力電力を、パワーセル1=1.2・P
o、パワーセル2=1.1・Po、パワーセル3=0.
9・Po、パワーセル4=0.8・Po、と平均化して
補正出力すれば、電力変換装置全体の出力電力は4×P
oであり、この時電力変換装置がバッテリの放電によっ
て停止するまでの運転時間T2は、 T2=( 1.2・Ps+1.1・Psa +0.9・Psa +0.8・Psa ) /(
4×Po )=Psa /Po と見積もることができる。ここでは明らかに、従来の場
合の運転時間T1との比較では、 T2>T1 となるので、本発明ではバッテリの残存電力量を常時監
視し、検出残存電力量を基に各パワーセルの出力電力を
調整することによって、効率良くバッテリから電力を引
き出すことが可能になり、運転時間を延ばすことができ
る。
【0006】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
多重パルス幅変調方式の電力変換装置において、バッテ
リの残存電力量を常時監視して、各バッテリの残存電力
量にバラツキがある場合に、残存電力量の多いバッテリ
に繋がるパワーセルの出力電力は大きく調整し、残存電
力量の少ないバッテリに繋がるパワーセルの出力電力は
小さく調整するように構成したので、バッテリから効率
良く電力を取り出すことができるようになり、運転時間
の長時間化が可能となる。
多重パルス幅変調方式の電力変換装置において、バッテ
リの残存電力量を常時監視して、各バッテリの残存電力
量にバラツキがある場合に、残存電力量の多いバッテリ
に繋がるパワーセルの出力電力は大きく調整し、残存電
力量の少ないバッテリに繋がるパワーセルの出力電力は
小さく調整するように構成したので、バッテリから効率
良く電力を取り出すことができるようになり、運転時間
の長時間化が可能となる。
【図1】本発明の実施の形態に係る電力変換装置の構成
図である。
図である。
【図2】図1に示すパワーセルの詳細構成図である。
【図3】図2に示すバッテリの残存電力量とバッテリ電
圧の関係のグラフを示す図である。
圧の関係のグラフを示す図である。
【図4】図1に示すバッテリの残存電力量のグラフを示
す図である。
す図である。
【図5】図2に示す補正器のPWM電圧指令を補正する
回路の構成図である。
回路の構成図である。
【図6】図2に示す補正器のPWMキャリアを補正する
回路の構成図である。
回路の構成図である。
【図7】従来の電力変換装置の構成図である。
【図8】図7に示す電力変換装置のPWM電圧指令とP
WM信号の関係を示す図である。
WM信号の関係を示す図である。
1〜4、101〜109 パワーセル 5〜8、110〜118 バッテリ 9、119 コンデンサ 10、120 パワーセル・コントローラ 11〜14、121〜124 半導体スイッチ 15 残存電力量検出器 16 補正器 17 PWMキャリア発生器 18 PWM電圧指令発生器 19 補正信号発生器 20 PWM信号発生器
Claims (6)
- 【請求項1】 バッテリを入力電源とするパワーセルを
複数個持ち前記パワーセルを多重パルス幅変調方式とし
て構成した電力変換装置において、 前記パワーセルの入力に繋がる各バッテリの残存電力量
を測定する残存電力量検出手段と、 前記測定したバッテリの残存電力量を予め決められた基
準値と比較して状態を判定する残存電力量判定手段と、 判定の結果バッテリの残存電力量が前記基準値を超える
場合はパワーセル・コントローラを介して前記バッテリ
が繋がるパワーセルの出力電力を増加させ、バッテリの
残存電力量が前記基準値よりも少ない場合はパワーセル
・コントローラを介して前記バッテリが繋がるパワーセ
ルの出力電力を減少させる出力電力補正手段と、 を備えたことを特徴とする多重パルス幅変調方式を用い
た電力変換装置。 - 【請求項2】 前記多重パルス幅変調方式を用いた電力
変換装置において、 前記残存電力量検出手段は、前記バッテリの残存電力量
を前記バッテリの出力電圧の測定によって推定すること
を特徴とする請求項1記載の多重パルス幅変調方式を用
いた電力変換装置。 - 【請求項3】 前記多重パルス幅変調方式を用いた電力
変換装置において、 前記残存電力量判定手段は、前記電力変換装置の複数の
バッテリ全体の平均残存電力量を判定の際の基準値とす
ることを特徴とする請求項1記載の多重パルス幅変調方
式を用いた電力変換装置。 - 【請求項4】 前記多重パルス幅変調方式を用いた電力
変換装置において、 前記残存電力量判定手段は、前記電力変換装置の複数の
バッテリ全体の平均電圧を基に判定の際の基準値を決め
ることを特徴とする請求項1又は2記載の多重パルス幅
変調方式を用いた電力変換装置。 - 【請求項5】 前記多重パルス幅変調方式を用いた電力
変換装置において、 前記出力電力補正手段は、前記パワーセルの出力調整を
前記パワーセルのPWM電圧指令に補正を与えることに
よって行うことを特徴とする請求項1記載の多重パルス
幅変調方式を用いた電力変換装置。 - 【請求項6】 前記多重パルス幅変調方式を用いた電力
変換装置において、 前記出力電力補正手段は、前記パワーセルの出力調整を
前記パワーセルのPWMキャリアに補正を与えることに
よって行うことを特徴とする請求項1記載の多重パルス
幅変調方式を用いた電力変換装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9250714A JPH1198857A (ja) | 1997-09-16 | 1997-09-16 | 多重パルス幅変調方式を用いた電力変換装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9250714A JPH1198857A (ja) | 1997-09-16 | 1997-09-16 | 多重パルス幅変調方式を用いた電力変換装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1198857A true JPH1198857A (ja) | 1999-04-09 |
Family
ID=17211965
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9250714A Pending JPH1198857A (ja) | 1997-09-16 | 1997-09-16 | 多重パルス幅変調方式を用いた電力変換装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1198857A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002216987A (ja) * | 2001-01-12 | 2002-08-02 | Matsushita Electric Works Ltd | 放電灯点灯装置 |
USRE40528E1 (en) | 2001-03-30 | 2008-10-07 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Voltage fluctuation compensating apparatus |
US7668624B2 (en) | 2005-07-06 | 2010-02-23 | Liebert Corporation | Maximized battery run-time in a parallel UPS system |
JP2010148242A (ja) * | 2008-12-18 | 2010-07-01 | Sharp Corp | 電力変換装置、電力変換装置の充放電制御方法、電力変換装置制御プログラム、並びに電力変換装置制御プログラムを記録した記録媒体 |
WO2014141396A1 (ja) * | 2013-03-13 | 2014-09-18 | 株式会社 日立製作所 | 電源装置 |
JP2015149872A (ja) * | 2014-02-07 | 2015-08-20 | 株式会社東芝 | 電力変換装置及び電力変換装置の制御方法 |
-
1997
- 1997-09-16 JP JP9250714A patent/JPH1198857A/ja active Pending
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