JPH1197422A - プラズマ処理装置 - Google Patents

プラズマ処理装置

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JPH1197422A
JPH1197422A JP9255785A JP25578597A JPH1197422A JP H1197422 A JPH1197422 A JP H1197422A JP 9255785 A JP9255785 A JP 9255785A JP 25578597 A JP25578597 A JP 25578597A JP H1197422 A JPH1197422 A JP H1197422A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明はプラズマにより成膜やエッチングの処
理を行なうプラズマ処理装置に関し、チャンバの洗浄周
期を長くすることを課題とする。 【解決手段】石英チャンバ42に誘導結合型のアンテナ
44を有し、このアンテナ44に電力を供給して石英チ
ャンバ42内にプラズマ60を発生しウエハ54を処理
するプラズマ処理装置において、前記アンテナ44を形
成するコイルの両端66,68と、アンテナ44の整合
をとるためのマッチング回路ま46との間に、前記コイ
ル両端66,68を電気的に切り換える切り換え回路7
0を設けた構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプラズマ処理装置に
係り、特にプラズマにより成膜やエッチングの処理を行
なうプラズマ処理装置に関する。プラズマ処理装置は、
プラズマを用いた連続処理で被加工物となる半導体に対
し成膜やエッチングを行なう構成とされている。このプ
ラズマ処理装置によれば、常に同じプラズマを作り、同
様に処理することにより、再現性の良い成膜,エッチン
グを実施することができる。
【0002】しかるに、処理が行なわれるチャンバ内に
汚れが付着した場合には、プラズマの発生状態が変化
し、再現性の良い成膜,エッチング処理ができなくなる
おそれがある。そこで、チャンバ内の汚れの発生を抑制
しうるプラズマ処理装置が要望されている。
【0003】
【従来の技術】一般に、半導体プロセスにおいてウエハ
上に膜を形成する際や、ウエハ上の膜をエッチングする
際に、プラズマを利用して処理を行なう場合が多い。こ
の成膜,エッチングに使用されるプラズマ処理装置とし
ては、主として平行平板型,ECR型,ヘリコン型,I
CP(誘導結合)型等が知られており、近年高密度プラ
ズマの必要性からECR型,ヘリコン型,ICP(誘導
結合)型が多く使用されるようになってきている。特
に、ICP(誘導結合)型は、構造が比較的にコンパク
トであり多用されている。
【0004】図5はエッチングで使用する従来のICP
(誘導結合)型プラズマ処理装置10(以下、単にプラ
ズマ処理装置と記す)を示す概略図であり、また図6は
プラズマ処理装置のアンテナ14近傍を拡大して示す図
である。各図に示されるように、プラズマ処理装置10
は、大略すると石英チャンバ12、アンテナ14、マッ
チング回路16,18、高周波電源20、ウエハバイア
ス電源22等により構成されている。
【0005】石英チャンバ12は内部にエッチングガス
が充填されており、その周りにはコイル状のアンテナ1
4が巻回されている。このアンテナ14は、マッチング
回路16を介して高周波電源20に接続されている。具
体的には、図6に示されるように、高周波電源20(マ
ッチング回路16)とアンテナ14は2本の配線32,
34により接続されており、一方の配線34はアースさ
れている。よって、配線32は給電線として機能し、配
線34はアース線として機能する。
【0006】そして、アンテナ14に対し、高周波電源
20から高周波電力(プラズマを発生する電力。以下、
ソースパワーと記す)を投入することにより、石英チャ
ンバ12内にプラズマ30(図6参照)を発生させる構
成とされている。ウエハ(半導体)24は、石英チャン
バ12内に設けられたステージ26に装着されており、
ブロッキングコンデンサー28及びマッチング回路18
を介してウエハバイアス電源22に交流的に接続されて
いる。ウエハバイアス電源22によりステージ26に印
加されるウエハバイアスは、エッチングにおいて高エッ
チングレート,異方性を得るために重要なものである。
【0007】即ち、ウエハバイアスをかけることによ
り、プラズマで生成したイオンをウエハに垂直に引き込
むことができ、よってエッチングの異方性を達成するこ
とができ、またウエハバイアスの大きさによりエッチン
グレート,下地,及びマスク材との選択比を設定するこ
とができる(ウエハバイアス電源22の電力を、以下バ
イアスパワーと記す)。
【0008】プラズマを用いたウエハ処理は、上記した
プラズマ処理装置10を用い、エッチングガス流量,チ
ャンバ内圧力,ステージ位置,ソースパワー,バイアス
パワー等を処理ウエハ毎に等しくなるよう設定すること
により、常に同量のエッチングレート,下地及びマスク
材との選択比を得るようにしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ここで、図6及び図7
を用い、誘導結合型のプラズマ装置10の動作原理につ
いて説明する。図6はプラズマ装置10のアンテナ14
近傍を拡大して示す要部構成図であり、また図7は発生
する誘導結合プラズマの等価回路を示している。図6に
示されるように、プラズマ30は、石英チャンバ12の
周りに巻かれたアンテナ14に高周波電源20からソー
スパワーを投入することにより発生する。この際、アン
テナ14に高周波電流が流れると高周波磁場が生成され
て誘導電界が発生し、この誘導電界により電子は駆動さ
れてプラズマが生成維持される。この誘導電界により電
子が駆動される機構は、図7に示されるように、アンテ
ナ14がトランスの1次コイルに、プラズマ30が2次
コイルに相当する。
【0010】続いて、上記構成とされたプラズマ処理装
置10において、石英チャンバ12が汚れた場合につい
て考える。石英チャンバ12が汚れると、アンテナ14
から同じ高周波磁界が発生しても、プラズマ30がアン
テナ14から感じる磁界は弱まり、同じソースパワーで
あってもプラズマ30に与えられる電界は小さくなる。
このような状態になると、プラズマ処理装置10を一旦
止めて、石英チャンバ12の洗浄をしなければならな
い。
【0011】石英チャンバ12に付着する汚れは、処理
したウエハ24の枚数が増大する程ひどくなるため定期
的な洗浄を必要とする。また、チャンバ洗浄は半日以上
もの時間を必要とし、当然その間はプラズマ処理装置1
0をストップさせる必要がある。石英チャンバ12の汚
れの原因は、被エッチング材料,エッチング(スパッ
タ)されたマスク材,エッチング(スパッタ)された下
地材料の再付着、プラズマ30で生成したラジカルのデ
ポジション等が挙げられる。これらにより石英チャンバ
12が汚れると、誘導結合型のプラズマ処理装置10の
ように石英チャンバ12の外部から電源を投入してプラ
ズマ30を発生させる装置の場合、電力の投入を汚れが
妨げ、同じプラズマ30を持続して発生させるのが困難
になる。
【0012】特に、汚れが導電性物質によるものだと、
汚れによる電力消費が大きくなり、エッチングレート,
下地及びマスク材との選択比の変動は大きくなる。よっ
て、石英チャンバ12に汚れが付着すると、経時的にプ
ラズマの発生状態が変化し、これにより再現性の良い成
膜,エッチング処理ができなくなるという問題点があ
る。
【0013】しかるに、従来では石英チャンバ12に付
着する汚れを抑制する手段が設けられていなかったた
め、石英チャンバ12に対する洗浄処理を頻繁に行なう
必要があり、よってプラズマ処理装置10の停止期間が
長くなり、効率的な成膜処理或いはエッチング処理を行
なうことができないという問題点があった。本発明は上
記の点に鑑みてなされたものであり、チャンバの洗浄周
期を長くすることができるプラズマ処理装置を提供する
ことを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、次に述べ
る手段を講じることにより解決することができる。請求
項1記載の発明では、チャンバに誘導結合型のアンテナ
を有し、該アンテナに電力を供給して該チャンバ内にプ
ラズマを発生し半導体を処理するプラズマ処理装置にお
いて、前記アンテナを形成するコイルの両端と、アンテ
ナの整合をとるための回路との間に、前記コイル両端を
電気的に切り換える切り換え手段を設けたことを特徴と
するものである。
【0015】また、請求項2記載の発明では、前記請求
項1記載のプラズマ処理装置において、前記切り換え手
段が、1枚の基板処理を行なう毎に前記コイル両端を電
気的に切り換える構成としたことを特徴とするものであ
る。また、請求項3記載の発明では、前記請求項1記載
のプラズマ処理装置において、前記切り換え手段が、基
板処理中に複数回にわたり前記コイル両端を電気的に切
り換える構成としたことを特徴とするものである。
【0016】更に、請求項4記載の発明では、前記請求
項1乃至3の何れか1項に記載のプラズマ処理装置にお
いて、装置本体に内設される被エッチング材料,マスク
材料,或いは下地材料の内、少なくとも一つが、白金
(Pt),イリジウム(Ir),ルテニウム(Ru),
酸化ルテニウム(RuO),或いは銅(Cu)の内の少
なくとも一つを含むことを特徴とするものである。
【0017】上記した各手段は、次のように作用する。
請求項1記載の発明によれば、チャンバに設けられた誘
導結合型のアンテナに電力を供給してチャンバ内にプラ
ズマを発生させることにより、半導体に対して成膜処理
或いはエッチング処理を実施することができる。また、
アンテナを形成するコイルの両端と、アンテナの整合を
とるための回路との間に、コイル両端を電気的に切り換
える切り換え手段を設けたことにより、チャンバに汚れ
が付着するのを抑制することができる。以下、その理由
について説明する。
【0018】本発明者は、前記した従来構成のプラズマ
処理装置を用いたエッチング処理及びスパッタリング処
理において、チャンバに汚れが付着する位置に注目し
た。その結果、チャンバに汚れが多く付着する位置は、
基本的にアンテナのアースに接続された付近で発生する
ことが判明した。これに対し、アンテナの高周波電力が
供給される給電部付近は発生しにくいことが判明した。
【0019】これは、高周波電力が供給される付近で
は、スパッタ作用が発生するためにチャンバには汚れが
付着し難くなることに起因していると推定される。従っ
て、従来のようにコイル両端を電気的に切り換えない構
成では、アンテナのアースに接続された付近では、常に
チャンバに汚れが堆積し続ける状態となり、逆にアンテ
ナの高周波電力が供給される給電部付近については常に
チャンバに汚れが付着しない状態となる。
【0020】これに対し、本発明の如く、アンテナを形
成するコイルの両端とアンテナの整合をとるための回路
との間に、コイル両端を電気的に切り換える切り換え手
段を設けることにより、切り換え処理によりコイル両端
の夫々において上記したスパッタ作用を発生させること
ができる。従って、コイル両端の何れか一方に集中的に
汚れが堆積することを防止でき、チャンバ内に汚れが付
着することを抑制することができる。これにより、チャ
ンバの洗浄周期を長くすることが可能となり、洗浄処理
のためにプラズマ処理装置を停止させる時間を短くする
ことができるため、効率的なプラズマ処理を行なうこと
ができる。
【0021】この切り換えのタイミングにつていは、請
求項2記載の発明のように、切り換え手段が1枚の基板
処理を行なう毎にコイル両端を電気的に切り換える構成
としてもよく、また請求項3記載の発明のように、基板
処理中に複数回にわたりコイル両端を電気的に切り換え
る構成としてもよい。このように、比較的頻繁に切り換
え処理を行なうことにより、チャンバに汚れが付着する
ことを有効に抑制することができる。
【0022】また、請求項4記載の発明によれば、被エ
ッチング材料,マスク材料,或いは下地材料が、チャン
バに付着し易い材料である白金(Pt),イリジウム
(Ir),ルテニウム(Ru),酸化ルテニウム(Ru
O),或いは銅(Cu)等を含んでいても、チャンバ内
に汚れが付着することが抑制されるため、従来に比べチ
ャンバの洗浄周期を格段に長くすることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面と共に説明する。図1乃至図3は、本発明に係る
プラズマ処理装置の実施の一形態を示す図である。図1
はプラズマ処理装置40の構成図であり、図2及び図3
はプラズマ処理装置40のアンテナ44近傍を拡大して
示す構成図である。各図に示されるように、プラズマ処
理装置40は、大略すると石英チャンバ42、アンテナ
44、マッチング回路46,48、高周波電源40、ウ
エハバイアス電源42、及び本発明の要部となる切り換
え回路70等により構成されている。
【0024】石英チャンバ42は内部にエッチングガス
が充填されており、その周りにはコイル状のアンテナ4
4が巻回されている。このアンテナ44は、マッチング
回路46及び切り換え回路70を介して高周波電源50
に接続されている。具体的には、図2及び図3に示され
るように、高周波電源50(マッチング回路46)とア
ンテナ44は2本の配線52,54により接続されてお
り、一方の配線54はアースされている。よって、配線
52は高周波電源50からアンテナ44に対し電力を供
給する給電線として機能し(以下、配線52を給電配線
と記す)、配線54はアース線として機能する(以下、
配線54をアース配線と記す)。この2本の配線52,
54は、アンテナ44の接続端子66,68に接続され
ている。
【0025】上記構成において、アンテナ44に対し高
周波電源50から高周波電力(プラズマを発生する電
力。以下、ソースパワーと記す)を投入すると、石英チ
ャンバ42内にプラズマ60(図2及び図3参照)が発
生する。この際、マッチング回路46により、石英チャ
ンバ42内の状態(例えば、ガス濃度等)に応じて印加
電力の周波数調整(マッチング)が行なわれる。このマ
ッチング処理は、プラズマ処理装置40を統括制御する
制御装置72がマッチング回路46を制御することによ
り実施される。
【0026】被加工物(即ち、成膜処理或いはエッチン
グ処理が行なわれる物)であるウエハ(半導体)54
は、石英チャンバ42内に設けられたステージ56に装
着されている。このステージ56は、ブロッキングコン
デンサー58及びマッチング回路48を介してウエハバ
イアス電源52に交流的に接続されている。ウエハバイ
アス電源52によりステージ56に印加されるウエハバ
イアスは、エッチングにおいて高エッチングレート,異
方性を得るために重要なものである。
【0027】即ち、ウエハバイアスをかけることによ
り、プラズマ60で生成したイオンをウエハ54に垂直
に引き込むことができ、よってエッチングの異方性を達
成することができ、またウエハバイアスの大きさにより
エッチングレート,下地,及びマスク材との選択比を設
定することができる(ウエハバイアス電源22の電力
を、以下バイアスパワーと記す)。
【0028】尚、マッチング回路48は、石英チャンバ
42内の状態(例えば、ガス濃度等)に応じてウエハバ
イアスの周波数調整(マッチング)を行なうものであ
る。このマッチング処理は、制御装置72がマッチング
回路48を制御することにより実施される。一方、切り
換え回路70は、例えば図2及び図3に示されるような
リレー装置により構成されている。切り換え回路70
は、その内部に一対の可動接点74,76と、4個の固
定接点78a,78b,80a,80bとを有した構成
とされている。
【0029】この一対の可動接点74,76の内、可動
接点74は給電配線62と接続されており、可動接点7
6はアース配線64と接続されている。また、4個の固
定接点78a,78b,80a,80bの内、固定接点
78a,78bは途中で一体的に接続された上でアンテ
ナ44の接続端子66に接続されている。更に、固定接
点78a,78b,80a,80bの内、固定接点78
a,78bは途中で一体的に接続された上でアンテナ4
4の接続端子66に接続されている。また、固定接点8
0a,80bも途中で一体的に接続された上でアンテナ
44の接続端子68に接続されている。
【0030】上記構成において、切り換え回路70内に
配設された一対の可動接点74,76は、制御装置72
により制御される駆動装置(図示せず)により一体的に
可動する構成とされている。具体的には、切り換え回路
70は、図2に示す一対の可動接点74,76が固定接
点78a,78bと接続した第1の状態と、図3に示す
一対の可動接点74,76が固定接点80a,80bと
接続した第2の状態とを切り換える。
【0031】従って、図2に示す第1の状態では、給電
配線62は可動接点74,固定接点78aを介してアン
テナ44の接続端子66に接続され、アース配線64は
可動接点76,固定接点80aを介してアンテナ44の
接続端子68に接続される。即ち、図中上部に位置する
アンテナ44の接続端子66に給電が行なわれ、下部に
位置する接続端子68はアースされる。
【0032】一方、図3に示す第2の状態では、給電配
線62は可動接点74,固定接点80bを介してアンテ
ナ44の接続端子68に接続され、アース配線64は可
動接点76,固定接点78bを介してアンテナ44の接
続端子66に接続される。即ち、図中上部に位置するア
ンテナ44の接続端子66はアースされ、下部に位置す
る接続端子68に給電が行なわれる。
【0033】上記のように、切り換え回路70はアンテ
ナ44を形成するコイル両端の接続端子66,68と、
アンテナ44の整合をとるマッチング回路46との間に
配設され、接続端子66,68を電気的に切り換える機
能を奏する。続いて、上記構成とされたプラズマ処理装
置40の動作及び作用について説明する。
【0034】先ず、図2に示す第1の状態に注目する。
この第1の状態では、図中上部に位置するアンテナ44
の接続端子66に給電が行なわれ、下部に位置する接続
端子68はアースされる。また、前記したように、石英
チャンバ42において、汚れが多く付着する位置は、基
本的にアンテナ44のアースに接続された付近、即ち接
続端子68の近傍である(図中、汚れを符号82で示
す)。
【0035】これに対し、アンテナ44の高周波電力が
供給される給電部付近、即ち接続端子66の近傍位置に
は汚れは殆ど付着しない。これは、高周波電力が供給さ
れる付近では、スパッタ作用が発生するためにチャンバ
には汚れが付着し難くなることに起因していると推定さ
れる。図5及び図6を用いて説明した従来のプラズマ処
理装置10は、この第1の状態のみしか実現することが
できない構成とされていた。このため、アンテナのアー
スに接続された付近では、常にチャンバに汚れが堆積し
続ける状態となり、これにより洗浄周期を早めなければ
ならなかった。
【0036】しかるに、本発明の如くコイル両端を電気
的に切り換える切り換え回路70を設けることにより、
図2に示す第1の状態から図3に示す第2の状態に、プ
ラズマ処理装置40の状態を変化させることができる。
この第2の状態では、図中下部に位置するアンテナ44
の接続端子68に給電が行なわれ、上部に位置する接続
端子66はアースされる。前記のように、接続端子68
の近傍には第1の状態において汚れ82が堆積してい
る。しかるに、接続端子68に高周波電力が供給される
ことにより発生するスパッタ作用により、この接続端子
68近傍の汚れ82は飛散し除去される。また、逆にア
ースされた接続端子66の近傍位置には、新たに汚れ8
4が発生する。
【0037】従って、切り換え回路70により接続端子
66,68の電気的極性(特性)を交番的に切り換える
ことにより、接続端子66,68の夫々において上記し
たスパッタ作用を発生させることができる。これによ
り、接続端子66,68の配設位置近傍の何れか一方に
集中的に汚れ82,84が堆積することを防止でき、石
英チャンバ42の内部全体としての汚れの付着を抑制す
ることができる。
【0038】このように、石英チャンバ42内に汚れが
付着することを抑制できることにより、石英チャンバ4
2の洗浄周期を長くすることが可能となり、洗浄処理の
ためにプラズマ処理装置40を停止させる時間を短くす
ることができるため、効率的なプラズマ処理を行なうこ
とができる。また、切り換え回路70による上記切り換
えのタイミングは、特に限定されるものではなく、加工
時に石英チャンバ42内に配設される物(被エッチング
材料,マスク材料,下地材料等)の材質等、或いは加工
状態等に基づき任意に設定することができる。例えば、
切り換え装置70が1枚のウエハ54の処理を行なう毎
に接続端子66,68を電気的に切り換える構成として
もよく、また1枚のウエハ54の処理中に複数回にわた
り接続端子66,68を電気的に切り換える構成として
もよい。このように、比較的頻繁に切り換え処理を行な
うことにより、石英チャンバ42に汚れが付着すること
を確実に抑制することができる。
【0039】また、エッチング(スパッタエッチングも
含む)工程でプラズマ処理装置40を使用する場合、被
エッチング材料,マスク材料,の少なくても一つが、蒸
気圧の低いPt,Ir,Ru,RuO,Cuであると、
これら導電性の膜は石英チャンバ42に付着し易いこと
が知られている。導電性の汚れは、プラズマ60に大き
な影響を与えるので、エッチンググレート,マスク,下
地の材料との選択比に大きく影響を与える。
【0040】しかるに、プラズマ処理装置40は、上記
したように石英チャンバ42内に汚れが付着することが
有効に抑制されるため、被エッチング材料,マスク材
料,或いは下地材料が、導電性を有した白金(Pt),
イリジウム(Ir),ルテニウム(Ru),酸化ルテニ
ウム(RuO),或いは銅(Cu)等を含んでいても、
従来に比べ石英チャンバ42の洗浄周期を格段に長くす
ることができる。
【0041】続いて、本発明の効果を実証するため、本
発明者が実施した実験の実験結果につて説明する。本実
験では、従来のプラズマ処理装置10と、本発明に係る
プラズマ処理装置40とを用い、各装置10,40で略
同一条件の下でエッチング処理を行い、その結果発生し
た汚れを評価した。 〔比較例〕従来のプラズマ処理装置10で、Ar:50
cc/min、Cl2 :75cc/min、圧力:5m
Torr,ソースパワー:1000W一定、バイアスパ
ワー:1000W一定の条件で、レジストマスクのPt
エッチングを行なった。
【0042】この時の処理枚数に対する、Ptのエッチ
ングレート及びPtとレジストのエッチングレートの比
(選択比)を図8に示す。同図に示されるように、処理
枚数を重ねる毎に、Ptのエッチングレート及び選択比
は変化していることが判る。 〔実施例〕これに対し、図1乃至図3に示した本発明に
係るプラズマ処理装置40で、Ar:50cc/mi
n、Cl2 :75cc/min、圧力:5mTorr,
ソースパワー:1000W一定、バイアスパワー:10
00W一定の条件で、レジストマスクのPtエッチング
を行なった。アンテナ44の両端は、ウエハ1枚毎に電
気的に入れ替えている。
【0043】この時の処理枚数に対する、Ptのエッチ
ングレート及びPtとレジストのエッチングレートの比
(選択比)を図4に示す。同図に示されるように、図8
に示めした従来の特性に比べ、Ptのエッチングレート
及び選択比の変化は小さく、チャンバ洗浄周期を長く取
れることが判る。当然、ウエハ1枚の処理で、チャンバ
が汚れてしまうような場有には、ウエハ処理中にコイル
の両端を入れ替えることが効果的である。
【0044】
【発明の効果】上述の如く本発明によれば、切り換え処
理によりコイル両端の夫々において上記したスパッタ作
用を発生させることができ、よっコイル両端の何れか一
方に集中的に汚れが堆積することを防止でき、チャンバ
内に汚れが付着することを抑制することができる。これ
により、チャンバの洗浄周期を長くすることが可能とな
り、洗浄処理のためにプラズマ処理装置を停止させる時
間を短くすることができるため、効率的なプラズマ処理
を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるプラズマ処理装置の構
成図である。
【図2】本発明の一実施例であるプラズマ処理装置の第
1の切り換え状態を示す要部構成図である。
【図3】本発明の一実施例であるプラズマ処理装置の第
2の切り換え状態を示す要部構成図である。
【図4】本発明の効果を説明するための図であり、ウエ
ハ処理枚数に対するPtエッチングレート,Pt/レジ
スト選択比を示す図である。
【図5】従来のICP(誘導結合)型プラズマ処理装置
を示す構成図である。
【図6】従来の一例であるプラズマ処理装置の要部構成
図である。
【図7】誘導結合プラズマの等価回路を示す図である。
【図8】従来のプラズマ処理装置のウエハ処理枚数に対
するPtエッチングレート,Pt/レジスト選択比を示
す図である。
【符号の説明】
40 プラズマ処理装置 42 石英チャンバ 44 アンテナ 50 高周波電源 52 ウエハバイアス電源 54 ウエハ 56 ステージ 60 プラズマ 62,64 配線 66,68 接続端子 70 切り換え回路 72 制御装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チャンバに誘導結合型のアンテナを有
    し、該アンテナに電力を供給して該チャンバ内にプラズ
    マを発生し半導体を処理するプラズマ処理装置におい
    て、 前記アンテナを形成するコイルの両端と、アンテナの整
    合をとるための回路との間に、前記コイル両端を電気的
    に切り換える切り換え手段を設けたことを特徴とするプ
    ラズマ処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のプラズマ処理装置におい
    て、 前記切り換え手段が、1枚の基板処理を行なう毎に前記
    コイル両端を電気的に切り換える構成としたことを特徴
    とするプラズマ処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のプラズマ処理装置におい
    て、 前記切り換え手段が、基板処理中に複数回にわたり前記
    コイル両端を電気的に切り換える構成としたことを特徴
    とするプラズマ処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3の何れか1項に記載のプ
    ラズマ処理装置において、 装置本体に内設される被エッチング材料,マスク材料,
    或いは下地材料の内、少なくとも一つが、白金(P
    t),イリジウム(Ir),ルテニウム(Ru),酸化
    ルテニウム(RuO),或いは銅(Cu)の内の少なく
    とも一つを含むことを特徴とするプラズマ処理装置。
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