JPH1197284A - 多連型積層セラミックコンデンサの製造方法 - Google Patents
多連型積層セラミックコンデンサの製造方法Info
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- JPH1197284A JPH1197284A JP25452197A JP25452197A JPH1197284A JP H1197284 A JPH1197284 A JP H1197284A JP 25452197 A JP25452197 A JP 25452197A JP 25452197 A JP25452197 A JP 25452197A JP H1197284 A JPH1197284 A JP H1197284A
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- sintered body
- internal
- electrodes
- internal electrode
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 内部電極と外部電極の良好な電気的接続を確
保すると共に、抗折強度と絶縁破壊電圧が低下しない、
多連型積層セラミックコンデンサの製造方法を提供する
ことを目的とする。 【解決手段】 焼結体側面14に露出した内部電極部分
に切込み溝を設け、この切込み溝は、側面14に露出し
た全ての内部電極と交差させ、その幅は露出した内部電
極の幅より広く加工し、切込み溝内に焼結体平面13お
よび焼結体側面14と同一面となる外部電極16を形成
し、外部電極16と対向する内部電極の絶縁距離を、内
部電極同士間の一層毎の誘電体層より厚くする。
保すると共に、抗折強度と絶縁破壊電圧が低下しない、
多連型積層セラミックコンデンサの製造方法を提供する
ことを目的とする。 【解決手段】 焼結体側面14に露出した内部電極部分
に切込み溝を設け、この切込み溝は、側面14に露出し
た全ての内部電極と交差させ、その幅は露出した内部電
極の幅より広く加工し、切込み溝内に焼結体平面13お
よび焼結体側面14と同一面となる外部電極16を形成
し、外部電極16と対向する内部電極の絶縁距離を、内
部電極同士間の一層毎の誘電体層より厚くする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は積層セラミックコン
デンサ(以降、積層コンデンサと称する)を複数連結さ
せ一体化した多連型積層セラミックコンデンサ(以降、
コンデンサアレイと称する)の製造方法に関するもので
ある。
デンサ(以降、積層コンデンサと称する)を複数連結さ
せ一体化した多連型積層セラミックコンデンサ(以降、
コンデンサアレイと称する)の製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来のコンデンサアレイの製造方法につ
いて図を用い説明する。
いて図を用い説明する。
【0003】図6,図7,図8は従来のコンデンサアレ
イの焼結体21、切込み溝25を設けた焼結体、及びそ
の完成品を示す図である。
イの焼結体21、切込み溝25を設けた焼結体、及びそ
の完成品を示す図である。
【0004】公知の積層コンデンサ製造方法にしたがっ
て、誘電体層と内部電極を交互に複数枚積層したグリー
ン積層体を、所定のコンデンサアレイの形状に切断、焼
成を行う。次に得られた焼結体21をバレル研磨を行
い、その焼結体21の内部に形成された内部電極22群
を側面24に露出させ、次いで側面24の露出した内部
電極22群以外の部分に切込み溝25を設け、露出した
内部電極22群を突出させた後、内部電極22表面を覆
うようにして外部電極26を形成しコンデンサアレイ2
3を作製する方法が一般に知られている。
て、誘電体層と内部電極を交互に複数枚積層したグリー
ン積層体を、所定のコンデンサアレイの形状に切断、焼
成を行う。次に得られた焼結体21をバレル研磨を行
い、その焼結体21の内部に形成された内部電極22群
を側面24に露出させ、次いで側面24の露出した内部
電極22群以外の部分に切込み溝25を設け、露出した
内部電極22群を突出させた後、内部電極22表面を覆
うようにして外部電極26を形成しコンデンサアレイ2
3を作製する方法が一般に知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来のコ
ンデンサアレイは内部電極22を側面24に露出させる
ためバレル研磨を行うが、内部電極22の引出部を完全
に露出させるためには、長時間のバレル研磨を必要と
し、研磨が十分でない場合、外部電極26用ペーストを
内部電極22の露出面に塗布、焼付したとき、内部電極
22の引出部と外部電極26との間で合金層が不十分と
なり所謂容量抜け不良が発生したり、また内部電極22
の引出部以外の側面24に切込み溝25を設けているた
め、焼結体21の抗折強度が低下するという問題点があ
った。
ンデンサアレイは内部電極22を側面24に露出させる
ためバレル研磨を行うが、内部電極22の引出部を完全
に露出させるためには、長時間のバレル研磨を必要と
し、研磨が十分でない場合、外部電極26用ペーストを
内部電極22の露出面に塗布、焼付したとき、内部電極
22の引出部と外部電極26との間で合金層が不十分と
なり所謂容量抜け不良が発生したり、また内部電極22
の引出部以外の側面24に切込み溝25を設けているた
め、焼結体21の抗折強度が低下するという問題点があ
った。
【0006】本発明は、前記従来の問題点を解決し、信
頼性の高いコンデンサアレイの製造方法を提供すること
を目的とするものである。
頼性の高いコンデンサアレイの製造方法を提供すること
を目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明は、コンデンサアレイ焼結体側面に露出した単
位毎の積層コンデンサを構成する全ての内部電極と交差
するように切込み溝を設け、コンデンサアレイ焼結体を
バレル研磨するだけでは十分に露出させることのできな
い内部電極引出部を確実に側面に露出させた後、外部電
極用ペーストを切込み溝に塗布・焼付することで、内部
電極と外部電極との間で良好な接続をさせる。また切込
み溝に外部電極を形成することにより焼結体の抗折強度
を向上させるものである。
に本発明は、コンデンサアレイ焼結体側面に露出した単
位毎の積層コンデンサを構成する全ての内部電極と交差
するように切込み溝を設け、コンデンサアレイ焼結体を
バレル研磨するだけでは十分に露出させることのできな
い内部電極引出部を確実に側面に露出させた後、外部電
極用ペーストを切込み溝に塗布・焼付することで、内部
電極と外部電極との間で良好な接続をさせる。また切込
み溝に外部電極を形成することにより焼結体の抗折強度
を向上させるものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、内部電極と誘電体層を交互に複数層積層したグリー
ン積層体を、複数個の積層セラミックコンデンサを並列
に内蔵する多連型積層セラミックコンデンサ形状に、か
つ積層セラミックコンデンサを構成する前記内部電極の
一方の引出部と、他方の引出部が各々対向する側面に露
出するように切断し、次に焼成を行った後焼結体の側面
に露出した各々の積層セラミックコンデンサの内部電極
群面毎に切込み溝を設け、前記切込み溝を含む内部電極
群毎に個々独立した外部電極を形成する構成のコンデン
サアレイの製造方法であり、焼結体側面に露出した内部
電極部分に切込み溝を形成することにより、焼結体内部
に構成された積層コンデンサ単位毎の全ての内部電極端
部を確実にその側面に露出させることができる。従って
内部電極露出面に外部電極用ペーストを塗布・焼付した
際に、内部電極と外部電極との間で良好な接続がなされ
容量抜け不良の発生を解消することができる。
は、内部電極と誘電体層を交互に複数層積層したグリー
ン積層体を、複数個の積層セラミックコンデンサを並列
に内蔵する多連型積層セラミックコンデンサ形状に、か
つ積層セラミックコンデンサを構成する前記内部電極の
一方の引出部と、他方の引出部が各々対向する側面に露
出するように切断し、次に焼成を行った後焼結体の側面
に露出した各々の積層セラミックコンデンサの内部電極
群面毎に切込み溝を設け、前記切込み溝を含む内部電極
群毎に個々独立した外部電極を形成する構成のコンデン
サアレイの製造方法であり、焼結体側面に露出した内部
電極部分に切込み溝を形成することにより、焼結体内部
に構成された積層コンデンサ単位毎の全ての内部電極端
部を確実にその側面に露出させることができる。従って
内部電極露出面に外部電極用ペーストを塗布・焼付した
際に、内部電極と外部電極との間で良好な接続がなされ
容量抜け不良の発生を解消することができる。
【0009】請求項2に記載の発明は、切込み溝の開口
幅を、焼結体側面に露出した、各々の積層セラミックコ
ンデンサを構成する内部電極の幅より広く設けることを
特徴とした請求項1に記載のコンデンサアレイの製造方
法であり、これにより焼結体内部に形成された各積層コ
ンデンサ単位毎の全ての内部電極引出部を確実に、その
側面に露出させることができる。
幅を、焼結体側面に露出した、各々の積層セラミックコ
ンデンサを構成する内部電極の幅より広く設けることを
特徴とした請求項1に記載のコンデンサアレイの製造方
法であり、これにより焼結体内部に形成された各積層コ
ンデンサ単位毎の全ての内部電極引出部を確実に、その
側面に露出させることができる。
【0010】請求項3に記載の発明は、切込み溝を、焼
結体側面に露出した、各積層セラミックコンデンサ単位
毎の全ての内部電極と交差するように切込み溝を設ける
請求項1、または請求項2に記載のコンデンサアレイの
製造方法であり、これにより焼結体内部に形成された各
積層コンデンサ単位毎の全ての内部電極引出部を確実
に、その側面に露出させることができる。
結体側面に露出した、各積層セラミックコンデンサ単位
毎の全ての内部電極と交差するように切込み溝を設ける
請求項1、または請求項2に記載のコンデンサアレイの
製造方法であり、これにより焼結体内部に形成された各
積層コンデンサ単位毎の全ての内部電極引出部を確実
に、その側面に露出させることができる。
【0011】請求項4に記載の発明は、切込み溝に形成
する外部電極を、焼結体の側面および平面と同一面とな
るように形成することを特徴とした請求項1から請求項
3の何れか一つに記載のコンデンサアレイの製造方法で
あり、切込み溝を設けるために低下する焼結体の抗折強
度を外部電極の形成で防ぐことができると共に、外部電
極の形状を焼結体の側面、及び平面と同一面とするため
実装基板の半田付けランド寸法の設計が容易となる。
する外部電極を、焼結体の側面および平面と同一面とな
るように形成することを特徴とした請求項1から請求項
3の何れか一つに記載のコンデンサアレイの製造方法で
あり、切込み溝を設けるために低下する焼結体の抗折強
度を外部電極の形成で防ぐことができると共に、外部電
極の形状を焼結体の側面、及び平面と同一面とするため
実装基板の半田付けランド寸法の設計が容易となる。
【0012】請求項5に記載の発明は、切込み溝に形成
する外部電極と対向する内部電極間の絶縁距離を、積層
セラミックコンデンサを構成する内部電極同士間の一層
毎の誘電体層の厚みより、厚くすることを特徴とした請
求項1から請求項4の何れか一つに記載の多連型積層セ
ラミックコンデンサの製造方法であり、これにより高電
圧を印加した時の絶縁破壊は、絶縁距離が短い内部電極
同士間の誘電体層で常に起こり、内部電極同士間の誘電
体層よりも、外部電極と対向する内部電極間の絶縁距離
を厚く確保することにより、絶縁破壊電圧の低下を防ぐ
ことができる。
する外部電極と対向する内部電極間の絶縁距離を、積層
セラミックコンデンサを構成する内部電極同士間の一層
毎の誘電体層の厚みより、厚くすることを特徴とした請
求項1から請求項4の何れか一つに記載の多連型積層セ
ラミックコンデンサの製造方法であり、これにより高電
圧を印加した時の絶縁破壊は、絶縁距離が短い内部電極
同士間の誘電体層で常に起こり、内部電極同士間の誘電
体層よりも、外部電極と対向する内部電極間の絶縁距離
を厚く確保することにより、絶縁破壊電圧の低下を防ぐ
ことができる。
【0013】(実施の形態1)以下、本発明の一実施形
態の四連型コンデンサアレイの製造方法について図を用
い説明する。公知の積層コンデンサ製造方法を用い、誘
電体層と内部電極を交互に複数枚積層したグリーン積層
体を、図2に示す形状の四連型コンデンサアレイグリー
ンチップに切断後、焼成を行った。
態の四連型コンデンサアレイの製造方法について図を用
い説明する。公知の積層コンデンサ製造方法を用い、誘
電体層と内部電極を交互に複数枚積層したグリーン積層
体を、図2に示す形状の四連型コンデンサアレイグリー
ンチップに切断後、焼成を行った。
【0014】次に得られた焼結体11を、図3に示すよ
うに、その側面14に露出した全ての内部電極12と交
差するようにして、切込み溝15を加工した。前記切込
み溝15の開口幅は、焼結体11内部に形成した各々の
積層コンデンサの内部電極12の露出幅より広く形成し
た。これにより全ての内部電極12引出部を完全に露出
させることができる。
うに、その側面14に露出した全ての内部電極12と交
差するようにして、切込み溝15を加工した。前記切込
み溝15の開口幅は、焼結体11内部に形成した各々の
積層コンデンサの内部電極12の露出幅より広く形成し
た。これにより全ての内部電極12引出部を完全に露出
させることができる。
【0015】次いで図1に示すように切込み溝15に外
部電極16用の電極ペーストを、焼付後の外部電極16
の面が焼結体側面14、および焼結体平面13と同一面
となるように塗布し、焼付を行った。
部電極16用の電極ペーストを、焼付後の外部電極16
の面が焼結体側面14、および焼結体平面13と同一面
となるように塗布し、焼付を行った。
【0016】この切込み溝15内に形成される外部電極
16は、対向する内部電極12間との絶縁距離を、積層
セラミックコンデンサを構成する内部電極12同士間の
1層毎の誘電体層の厚みより、厚くする様にコンデンサ
アレイ10を作製した。
16は、対向する内部電極12間との絶縁距離を、積層
セラミックコンデンサを構成する内部電極12同士間の
1層毎の誘電体層の厚みより、厚くする様にコンデンサ
アレイ10を作製した。
【0017】本発明により得られたコンデンサアレイ1
0と、図7,図8に示すように従来例の側面24に露出
した内部電極22の引出部分以外の側面24に切込み溝
25の加工を施した後、突出させた内部電極22表面を
覆うように外部電極26を形成したコンデンサアレイ2
3について、各々100個の静電容量と内部電極12に
対し外部電極16、及び内部電極22に対し外部電極2
6との接続状況と、コンデンサアレイ10,23の抗折
強度の調査を行い、その結果を(表1)、(表2)に示
し、また、外部電極16と対向する内部電極12間の絶
縁距離を、積層セラミックコンデンサを構成する内部電
極12同士間の誘電体層の厚みより薄い場合と厚い場合
について、各々30個の絶縁破壊電圧を測定し、その結
果を(表3)に示した。
0と、図7,図8に示すように従来例の側面24に露出
した内部電極22の引出部分以外の側面24に切込み溝
25の加工を施した後、突出させた内部電極22表面を
覆うように外部電極26を形成したコンデンサアレイ2
3について、各々100個の静電容量と内部電極12に
対し外部電極16、及び内部電極22に対し外部電極2
6との接続状況と、コンデンサアレイ10,23の抗折
強度の調査を行い、その結果を(表1)、(表2)に示
し、また、外部電極16と対向する内部電極12間の絶
縁距離を、積層セラミックコンデンサを構成する内部電
極12同士間の誘電体層の厚みより薄い場合と厚い場合
について、各々30個の絶縁破壊電圧を測定し、その結
果を(表3)に示した。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】
【表3】
【0021】(表1)から分かるように本発明工法によ
るコンデンサアレイ10は、静電容量の許容範囲外のも
のは発生していないのに対し、従来品は10個の静電容
量小が発生している。これは焼結体21の側面24に内
部電極22の引出部が完全に露出していなく、露出して
いない一部の内部電極22と外部電極26との間で接続
不十分なものが発生し、静電容量が許容範囲より小さく
なったものと思われる。これを確認するため、本発明
品、及び従来品の静電容量許容範囲内のもの各30個
と、従来品の静電容量小品10個について、それぞれの
内部電極12に対する外部電極16、及び内部電極22
に対する外部電極26の接続部分を研磨し、その接続状
況を調べた結果、静電容量が許容範囲のものは何れも内
部電極12と外部電極16、及び内部電極22と外部電
極26の間で完全に合金層が形成されているのに対し、
許容範囲外のものは全て内部電極22の一部が外部電極
26と合金化反応が不十分で電気的接続がなされていな
い箇所が発見された。
るコンデンサアレイ10は、静電容量の許容範囲外のも
のは発生していないのに対し、従来品は10個の静電容
量小が発生している。これは焼結体21の側面24に内
部電極22の引出部が完全に露出していなく、露出して
いない一部の内部電極22と外部電極26との間で接続
不十分なものが発生し、静電容量が許容範囲より小さく
なったものと思われる。これを確認するため、本発明
品、及び従来品の静電容量許容範囲内のもの各30個
と、従来品の静電容量小品10個について、それぞれの
内部電極12に対する外部電極16、及び内部電極22
に対する外部電極26の接続部分を研磨し、その接続状
況を調べた結果、静電容量が許容範囲のものは何れも内
部電極12と外部電極16、及び内部電極22と外部電
極26の間で完全に合金層が形成されているのに対し、
許容範囲外のものは全て内部電極22の一部が外部電極
26と合金化反応が不十分で電気的接続がなされていな
い箇所が発見された。
【0022】又(表2)から分かるように本発明品の抗
折強度は全て規格値をクリアしているのに対し、従来品
は39個の規格値以下のものが発生している。
折強度は全て規格値をクリアしているのに対し、従来品
は39個の規格値以下のものが発生している。
【0023】更に(表3)から分かるように、外部電極
16と対向する内部電極12間の絶縁距離が、積層セラ
ミックコンデンサを構成する内部電極12同士間の誘電
体層の厚みより薄い場合の方が、破壊電圧が低下した。
この絶縁破壊品を研磨し絶縁破壊箇所を調べた結果、外
部電極16と対向する内部電極12間の絶縁距離が、積
層セラミックコンデンサを構成する内部電極12同士間
の誘電体層の厚みより薄いものは、外部電極16と対向
する内部電極12間が破壊し、誘電体層の厚みより厚い
ものは、内部電極12同士間が破壊しているのが確認さ
れた。
16と対向する内部電極12間の絶縁距離が、積層セラ
ミックコンデンサを構成する内部電極12同士間の誘電
体層の厚みより薄い場合の方が、破壊電圧が低下した。
この絶縁破壊品を研磨し絶縁破壊箇所を調べた結果、外
部電極16と対向する内部電極12間の絶縁距離が、積
層セラミックコンデンサを構成する内部電極12同士間
の誘電体層の厚みより薄いものは、外部電極16と対向
する内部電極12間が破壊し、誘電体層の厚みより厚い
ものは、内部電極12同士間が破壊しているのが確認さ
れた。
【0024】以上の結果から、焼結体11の側面14に
露出した内部電極12部分に切込み溝15を、露出した
全ての内部電極12と交差し、その幅は内部電極12の
露出幅より広く形成することにより、焼結体11内部に
形成された全ての内部電極12の引出部を完全に露出さ
せることができる。更に切込み溝15内に外部電極16
を設けたために低下する焼結体11の抗折強度を外部電
極16の形成で防ぐことができると共に、焼結体11の
平面13及び焼結体11の側面14と同一面となるよう
に、外部電極16を形成するため実装基板の半田付けラ
ンド寸法の設計が容易となる。更に外部電極16と対向
する内部電極12間の絶縁距離を、積層セラミックコン
デンサを構成する内部電極12同士間の誘電体層の厚み
より厚くすることにより、高電圧を印加した時の絶縁破
壊は、絶縁距離が短い内部電極12同士間の誘電体層で
常に起こり、絶縁破壊電圧の低下を防ぐ信頼性の高いコ
ンデンサアレイを得るための必須条件であることが明ら
かである。
露出した内部電極12部分に切込み溝15を、露出した
全ての内部電極12と交差し、その幅は内部電極12の
露出幅より広く形成することにより、焼結体11内部に
形成された全ての内部電極12の引出部を完全に露出さ
せることができる。更に切込み溝15内に外部電極16
を設けたために低下する焼結体11の抗折強度を外部電
極16の形成で防ぐことができると共に、焼結体11の
平面13及び焼結体11の側面14と同一面となるよう
に、外部電極16を形成するため実装基板の半田付けラ
ンド寸法の設計が容易となる。更に外部電極16と対向
する内部電極12間の絶縁距離を、積層セラミックコン
デンサを構成する内部電極12同士間の誘電体層の厚み
より厚くすることにより、高電圧を印加した時の絶縁破
壊は、絶縁距離が短い内部電極12同士間の誘電体層で
常に起こり、絶縁破壊電圧の低下を防ぐ信頼性の高いコ
ンデンサアレイを得るための必須条件であることが明ら
かである。
【0025】また、図4,図5に示すように切込み溝1
5の形を変えても同様な結果が得られることは確認され
ている。
5の形を変えても同様な結果が得られることは確認され
ている。
【0026】
【発明の効果】以上、本発明によれば、焼結体側面に露
出した内部電極部分に切込み溝を設けることにより、焼
結体内層に形成された内部電極を確実に露出させると共
に、その切込み溝に形成する外部電極と露出された内部
電極との間で良好な合金層が形成され、電気的接続を確
保することが可能になり、また切込み溝と外部電極の形
状を制御することで、コンデンサアレイの抗折強度の低
下を防ぎ、又形成する外部電極を焼結体の平面及び側面
と同一面とすることにより、実装基板の半田付けランド
寸法の設計が容易となる。又さらに外部電極と対向する
内部電極の絶縁距離を、内部電極同士間の誘電体層より
厚くすることにより、絶縁破壊電圧の低下を防ぐことが
でき工業的に利用価値の高いコンデンサアレイの製造方
法を提供することができる。
出した内部電極部分に切込み溝を設けることにより、焼
結体内層に形成された内部電極を確実に露出させると共
に、その切込み溝に形成する外部電極と露出された内部
電極との間で良好な合金層が形成され、電気的接続を確
保することが可能になり、また切込み溝と外部電極の形
状を制御することで、コンデンサアレイの抗折強度の低
下を防ぎ、又形成する外部電極を焼結体の平面及び側面
と同一面とすることにより、実装基板の半田付けランド
寸法の設計が容易となる。又さらに外部電極と対向する
内部電極の絶縁距離を、内部電極同士間の誘電体層より
厚くすることにより、絶縁破壊電圧の低下を防ぐことが
でき工業的に利用価値の高いコンデンサアレイの製造方
法を提供することができる。
【図1】本発明の一実施形態における四連型コンデンサ
アレイの斜視図
アレイの斜視図
【図2】同四連型コンデンサアレイの焼結体の斜視図
【図3】同切込み溝を加工した四連型コンデンサアレイ
の焼結体の斜視図
の焼結体の斜視図
【図4】本発明の他の実施形態における四連型コンデン
サアレイの焼結体の斜視図
サアレイの焼結体の斜視図
【図5】同四連型コンデンサアレイの焼結体の斜視図
【図6】従来の四連型コンデンサアレイの焼結体の斜視
図
図
【図7】同切込み溝を加工した四連型コンデンサアレイ
の焼結体の斜視図
の焼結体の斜視図
【図8】従来の四連型コンデンサアレイの斜視図
10 コンデンサアレイ 11 焼結体 12 内部電極 13 焼結体平面 14 焼結体側面 15 切込み溝 16 外部電極 17 切込み溝 18 切込み溝 21 焼結体 22 内部電極 23 コンデンサアレイ 24 焼結体側面 25 切込み溝 26 外部電極
Claims (5)
- 【請求項1】 内部電極と誘電体層を交互に複数層積層
したグリーン積層体を、複数個の積層セラミックコンデ
ンサを並列に内蔵する多連型積層セラミックコンデンサ
形状に、かつ積層セラミックコンデンサを構成する前記
内部電極の一方の引出部と、他方の引出部が各々対向す
る側面に露出するように切断し、次に焼成を行った後焼
結体の側面に露出した各々の積層セラミックコンデンサ
の内部電極群面毎に切込み溝を設け、前記切込み溝を含
む内部電極群毎に個々独立した外部電極を形成する構成
の多連型積層セラミックコンデンサの製造方法。 - 【請求項2】 切込み溝の開口幅を、焼結体側面に露出
した、各々の積層セラミックコンデンサを構成する内部
電極の幅より広く設けることを特徴とした請求項1に記
載の多連型積層セラミックコンデンサの製造方法。 - 【請求項3】 切込み溝を、焼結体側面に露出した、各
積層セラミックコンデンサ単位毎の全ての内部電極と交
差するように切込み溝を設ける請求項1、または請求項
2に記載の多連型積層セラミックコンデンサの製造方
法。 - 【請求項4】 切込み溝に形成する外部電極を、焼結体
の側面および平面と同一面となるように形成することを
特徴とした請求項1から請求項3の何れか一つに記載の
多連型積層セラミックコンデンサの製造方法。 - 【請求項5】 切込み溝に形成する外部電極と対向する
内部電極間の絶縁距離を、積層セラミックコンデンサを
構成する内部電極同士間の一層毎の誘電体層の厚みよ
り、厚くすることを特徴とした請求項1から請求項4の
何れか一つに記載の多連型積層セラミックコンデンサの
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25452197A JPH1197284A (ja) | 1997-09-19 | 1997-09-19 | 多連型積層セラミックコンデンサの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25452197A JPH1197284A (ja) | 1997-09-19 | 1997-09-19 | 多連型積層セラミックコンデンサの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1197284A true JPH1197284A (ja) | 1999-04-09 |
Family
ID=17266205
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25452197A Pending JPH1197284A (ja) | 1997-09-19 | 1997-09-19 | 多連型積層セラミックコンデンサの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1197284A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6829134B2 (en) | 2002-07-09 | 2004-12-07 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Laminated ceramic electronic component and method for manufacturing the same |
CN107644736A (zh) * | 2016-07-21 | 2018-01-30 | 三星电机株式会社 | 多层电容器及其制造方法以及具有多层电容器的板 |
CN109256286A (zh) * | 2018-09-10 | 2019-01-22 | 株洲宏达陶电科技有限公司 | 工字形四端瓷介电容器的制备方法 |
-
1997
- 1997-09-19 JP JP25452197A patent/JPH1197284A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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