JPH1195422A - 感光性材料及び感光性記録材料 - Google Patents

感光性材料及び感光性記録材料

Info

Publication number
JPH1195422A
JPH1195422A JP25476797A JP25476797A JPH1195422A JP H1195422 A JPH1195422 A JP H1195422A JP 25476797 A JP25476797 A JP 25476797A JP 25476797 A JP25476797 A JP 25476797A JP H1195422 A JPH1195422 A JP H1195422A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
photosensitive material
photosensitive
ether
photopolymerization initiator
glycol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP25476797A
Other languages
English (en)
Inventor
Sanenobu Maeda
実伸 前田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP25476797A priority Critical patent/JPH1195422A/ja
Publication of JPH1195422A publication Critical patent/JPH1195422A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小さなエネルギーによっても、十分に硬化さ
せることができ、色調が良く、にじみのない明瞭な画像
を形成することができる感光性材料及び感光性記録材料
を提供すること。 【解決手段】 感光性材料は、ラジカル重合性不飽和化
合物と、光重合開始剤と、多価アルコールもしくはその
誘導体とを有するので、小さなエネルギーによっても、
十分に硬化させることができ、色調が良く、にじみのな
い明瞭な画像を形成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録用インク、感
光性塗料等の分野で利用される感光性材料、及びその感
光性材料を有するマイクロカプセルを、フィルム等の支
持体上に担持した感光性記録材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の感光性材料は、レーザー
光等により照射され、その光エネルギーによって硬化さ
れるものであり、その組成は、例えば、エチレン系不飽
和基等を有するラジカル重合性不飽和化合物と芳香族カ
ルボニル化合物等の光重合開始剤からなっていた。
【0003】また、前記感光性材料を有するマイクロカ
プセルをフィルム等の支持体上に担持した感光性記録材
料は、通常、マイクロカプセルをフィルム等の支持体の
表面全域に塗工したものであって、その感光性記録材料
表面を記録しようとする画像に基づいて露光することに
より潜像画像を形成し、その後、その潜像画像の形成さ
れた記録媒体を加圧して可視画像化し、記録するもので
あった。
【0004】すなわち、露光する部分は、マイクロカプ
セルが硬化し、露光されない部分は、マイクロカプセル
が硬化せず、また、マイクロカプセルが硬化した部分
は、加圧によってもカプセル自体が破壊しないので、潜
像画像が形成された記録媒体を加圧装置により加圧した
場合には、硬化した部分は、発色せず、硬化しなかった
部分は、露光の波長に合わせてマイクロカプセルが破壊
され、発色反応により発色していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、感光性
材料及び感光性記録材料においては、露光しても十分に
硬化しない場合があり、高感度として知られたものであ
っても、十分に硬化しないという問題があった。
【0006】また、感光性材料に添加される光重合開始
剤や光増感剤の添加量を増やし、光重合開始剤等を過剰
量存在させる試みもなされているが、感度を上昇させる
ことはほとんどできず、むしろ活性ラジカルの再結合に
より感度が低下したり、光照射後の硬化が不十分になっ
たりするという問題があった。
【0007】さらに、感光性材料及び感光性記録材料を
十分に硬化させるために、露光の照射エネルギー、もし
くは露光時間を増加する方法もあるが、露光装置の大型
化、もしくは露光装置の価格の増大化を招くをいう問題
があった。
【0008】本発明は、上述した問題を解決するために
なされたものであり、小さなエネルギーによっても、十
分に硬化させることができ、色調が良く、にじみのない
明瞭な画像を形成することができる感光性材料及び感光
性記録材料を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明の請求項1に記載の感光性材料は、ラジカル
重合性不飽和化合物と光重合開始剤とを有するものを対
象として、特に、多価アルコールもしくはその誘導体を
含有させたことを特徴としている。
【0010】上記構成を有する本発明の請求項1に記載
の感光性材料は、ラジカル重合性不飽和化合物と、光重
合開始剤と、多価アルコールもしくはその誘導体とを有
するので、小さなエネルギーによっても、十分に硬化さ
せることができ、色調が良く、にじみのない明瞭な画像
を形成することができる。
【0011】また、請求項2に記載の感光性材料は、前
記光重合開始剤の重量%を約0.01%以上20%以下
とし、前記多価アルコールもしくはその誘導体の重量%
を約0.1%以上20%以下としたことを特徴としてい
る。
【0012】上記構成を有する請求項2に記載の感光性
材料において、光重合開始剤の重量%を約0.01%以
上20%以下とし、多価アルコールもしくはその誘導体
の重量%を約0.1%以上20%以下としたので、さら
に小さなエネルギーによっても、十分に硬化させること
ができ、色調が良く、にじみのない明瞭な画像を形成す
ることができる。
【0013】また、請求項3に記載の感光性材料は、前
記光重合開始剤を金属アレーン錯体としたことを特徴と
している。
【0014】上記構成を有する請求項3に記載の感光性
材料において、光重合開始剤を金属アレーン錯体とした
ので、さらに小さなエネルギーによっても、十分に硬化
させることができるとともに、色調が良く、にじみのな
い明瞭な画像を形成することができる。
【0015】さらに、請求項4に記載の感光性記録材料
は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の感光性材
料を有するマイクロカプセルを、フィルム等の支持体上
に担持したことを特徴としている。
【0016】上記構成を有する請求項4に記載の感光性
記録材料において、フィルム等の支持体上に担持された
マイクロカプセルは、請求項1乃至請求項3のいずれか
に記載の感光性材料を有するので、前記マイクロカプセ
ルを小さなエネルギーによっても、十分に硬化させるこ
とができ、色調が良く、にじみのない明瞭な画像を形成
することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0018】本実施の形態の感光性材料は、光を照射し
て硬化させる材料であって、ラジカル重合性不飽和化合
物と、光重合開始剤と、多価アルコールもしくはその誘
導体とを有する材料である。
【0019】ラジカル重合性不飽和化合物(以下、重合
性物質と記す)とは、例えば、エチレン系不飽和基を有
する化合物、エポキシ基を有する化合物等をいい、それ
らの中でも、光重合速度が比較的速いエチレン系不飽和
基を有する化合物であることが望ましい。エチレン系不
飽和基を有する化合物としては、アクリル酸及びその
塩、アクリル酸エステル類、アクリルアミド類、メタク
リル酸及びその塩、メタクリル酸エステル類、メタクリ
ルアミド類、無水マレイン酸、マレイン酸エステル類、
イタコン酸エステル類、スチレン類、ビニルエーテル
類、ビニルエステル類、N−ビニル複素環類、アリルエ
ーテル類、アリルエステル類、及びこれらの誘導体等が
挙げられる。それらの中でも、アクリル酸エステル類も
しくはメタクリル酸エステル類であることが望ましい。
【0020】アクリル酸エステル類の具体例としては、
ブチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、エ
チルヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレート、フ
ルフリルアクリレート、エトキシエチルアクリレート、
トリシクロデカニルオキシアクリレート、ノニフェニル
オキシエチルアクリレート、ヘキサンジオールアクリレ
ート、1,3ージオキソランアクリレート、ヘキサンジ
オールジアクリレート、ブタンジオールジアクリレー
ト、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリエチ
レングリコールジアクリレート、トリシクロデカンジメ
チロールジアクリレート、トリプロピレングリコールジ
アクリレート、ビスフェノールAジアクリレート、ペン
タエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリ
トールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールの
カプロラクトン付加物のヘキサアクリレート、トリメチ
ロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロ
パンのプロピレンオキサイド付加物のトリアクリレー
ト、ポリオキシエチレン化ビスフェノールAのジアクリ
レート、ポリエステルアクリレート、ポリウレタンアク
リレート等が挙げられる。
【0021】また、メタクリル酸エステル類の具体例と
しては、ブチルメタクリレート、シクロヘキシルメタク
リレート、エチルヘキシルメタクリレート、ベンジルメ
タクリレート、フルフリルメタクリレート、エトキシエ
チルメタクリレート、トリシクロデカニルオキシメタク
リレート、ノニフェニルオキシエチルメタクリレート、
ヘキサンジオールメタクリレート、1,3ージオキソラ
ンメタクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレー
ト、ブタンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグ
リコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジ
メタクリレート、トリシクロデカンジメチロールジメタ
クリレート、トリプロピレングリコールジメタクリレー
ト、ビスフェノールAジメタクリレート等が挙げられ
る。
【0022】また、ペンタエリスリトールトリメタクリ
レート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレー
ト、ジペンタエリスリトールのカプロラクトン付加物の
ヘキサメタクリレート、トリメチロールプロパントリメ
タクリレート、トリメチロールプロパンのプロピレンオ
キサイド付加物のトリメタクリレート、ポリオキシエチ
レン化ビスフェノールAのジメタクリレート、ポリエス
テルメタクリレート、ポリウレタンメタクリレート等が
挙げられる。また、これらの重合性物質は単独で使用し
てもよく、2種以上のものを混合して使用してもよい。
【0023】特に、分子中に不飽和基であるアクリロイ
ル基を3個以上有する、ペンタエリスリトールトリアク
リレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレー
ト、ジペンタエリスリトールのカプロラクトン付加物の
ヘキサアクリレート、トリメチロールプロパントリアク
リレート、トリメチロールプロパンのプロピレンオキサ
イド付加物のトリアクリレートのうち少なくとも1種類
の重合性物質が含まれることが望ましい。
【0024】このような重合性物質に光重合開始剤を含
有させると、光照射によりラジカルが発生し、重合性物
質の重合反応が開始される。
【0025】光重合開始剤は、光エネルギーを受けて重
合性物質の重合反応を開始もしくは促進させるもので、
芳香族カルボニル化合物、アセトフェノン類、有機過酸
化物、ジフェニルハロニウム塩、有機ハロゲン化物、
2,4,6−置換−S−トリアジン類、2,4,5−ト
リアリールイミダゾール2量体、アゾ化合物、染料ボレ
ート錯体、金属アレーン錯体、チタノセン化合物等が使
用される。
【0026】光重合開始剤の具体例としては、ベンゾフ
ェノン、ベンジル、キサントン、チオキサントン、アン
トラキノン、アセトフェノン、2,2−ジメチル−2−
モルフォリノ−4´−メチルチオアセトフェノン、ベン
ゾイルパーオキサイド、3,3′,4,4′−テトラキ
ス(t−ブチルジオキシカルボニル)ベンゾフェノン、
ジフェニルヨードニウムブロマイド、ジフェニルヨード
ニウムクロライド、四塩化炭素、四臭化炭素、2,4,
6−トリストリクロロメチル−S−トリアジン、鉄アレ
ーン錯体等が挙げられる。それらの中でも、鉄アレーン
錯体が感度の点で特に望ましい。また、これらの光重合
開始剤は単独で使用してもよく、2種以上のものを混合
して使用してもよい。
【0027】また、光重合開始剤は、重合性物質に対し
て0.1〜20重量%の比率で、より望ましくは1〜1
0重量%の比率で使用される。なお、通常1%以下では
光重合反応が生じ難く、10%以上では感度が向上しな
い。
【0028】さらに、感光性材料には、多価アルコール
もしくはその誘導体が含まれる。
【0029】これらの多価アルコールもしくはその誘導
体の添加量は、重合性物質に対して、0.1〜20重量
%の比率で、より望ましくは、1〜15重量%の比率で
使用される。0.1%未満では改良効果が小さく、20
%を超えると硬化が十分でなくなる。
【0030】多価アルコールもしくはその誘導体は、炭
化水素の複数個の水素を水酸基で置換したアルコール類
であり、例えば、エチレンカルボナート、エチレングリ
コール、エチレングリコールジアセタート、エチレング
リコールジエチルエーテル、エチレングリコールジグリ
シジルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテ
ル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレング
リコールモノアセタート、エチレングリコールモノイソ
プロピルエーテル、エチレングリコールモノエチルエー
テル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセター
ト、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレ
ングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコール
モノブチルエーテルアセタート、エチレングリコールモ
ノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノメチルエ
ーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセタ
ート、エチレングリコールモノメトキシメチルエーテ
ル、エチレンクロロヒドリン、1,3−オクチレングリ
コール、グリセリン、グリセリングリシジルエーテル、
グリセリン1,3−ジアセタート、グリセリンジアルキ
ルエーテル、グリセリン脂肪酸エステル等が挙げられ
る。
【0031】また、グリセリントリアセタート、グリセ
リントリラウラート、グリセリンモノアセタート、2−
クロロ−1,3−プロパンジオール、3−クロロ−1,2−
プロパンジオール、ジエチレングリコール、ジエチレン
グリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコー
ルクロロヒドリン、ジエチレングリコールジアセター
ト、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレ
ングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコール
ジベンゾエート、ジエチレングリコールジメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールビスアリルカルボナート、ジ
エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレング
リコールモノエチルエーテルアセタート、ジエチレング
リコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモ
ノブチルエーテルアセタート、ジエチレングリコールモ
ノメチルエーテル、シクロヘキサンジオール、ジプロピ
レングリコール、ジプロピレングリコールモノエチルエ
ーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、
ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロ
ピレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレン
グリコール、トリエチレングリコール等が挙げられる。
【0032】さらに、トリエチレングリコールジ−2−
エチルブチラート、トリエチレングリコールジメチルエ
ーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、
トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリグリ
コールジクロリド、トリプロピレングリコール、トリプ
ロピレングリコールモノメチルエーテル、トリメチレン
グリコール、トリメチロールエタン、トリメチロールプ
ロパン、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、1,4−ブテンジオール、
プロピレンカルボナート、プロピレングリコール、プロ
ピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリ
コールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノ
メチルエーテル、プロピレンクロロヒドリン、ヘキシレ
ングリコール、ペンタエリスリトール、1,5−ペンタ
ンジオール、ポリエチレングリコール、ポリエチレング
リコール脂肪酸エステル、ポリ(オキシエチレン−オキ
シプロピレン)誘導体、ポリプロピレングリコール等が
挙げられる。
【0033】なお、本実施の形態の感光性材料は、上記
必須成分の他に光増感剤、熱重合禁止剤等の安定化剤、
相溶性向上剤、顔料等を添加してもよい。光増感剤を添
加した場合には、高感度な感光性材料を得ることができ
る。
【0034】また、感光性材料の感光感度、特に波長に
対する感光特性を改善するために、増感色素を併せて使
用してもよい。増感色素としては、キサンテン系染料、
クマリン系染料、メロシアニン系染料、チアジン系染
料、アジン系染料、メチン系染料、オキサジン系染料、
フェニルメタン系染料、シアニン系染料、アゾ系染料、
アントラキノン系染料、ピラゾリン系染料、スチルベン
系染料、キノリン系染料等が挙げられる。
【0035】また、顔料は、光発色物質として使用され
る。これは、市販されているものの他、顔料便覧等の書
物(例えば、「最新顔料便覧」日本顔料技術協会編集、
昭和52年刊)、文献に記載されたものの中から、色目
が適切なものを選択すればよい。これらの顔料は、分散
して使用される。
【0036】特に、イエローとしては、モノアゾ、ジス
アゾ、アゾカルシウムレーキ、アゾバリウムレーキ等
が、マゼンタとしては、キナクリドン、カルシウムレー
キ等が、シアンとしては、フタロシアニン等が使用され
る。
【0037】その他、本実施の形態の感光性材料は、マ
イクロカプセルの内包物として使用することもできる。
この場合には、そのマイクロカプセルをフィルム等の支
持体上に担持させ、感光性記録材料として使用してもよ
い。
【0038】なお、マイクロカプセルに内封される組成
物の溶解度を調整する目的で、適当な極性を有する有機
溶剤を併用することもできる。
【0039】このようなマイクロカプセルは、すでに当
業界において公知の技術となっている方法で作製するこ
とが可能である。例えば、米国特許第2800457号
明細書及び同第2800458号明細書等に示されるよ
うな水溶液からの相分離法、特公昭38−1974号公
報、同昭42−446号公報、同昭42−771号公報
等に示されるような界面重合法、特公昭36−9168
号公報、特開昭51−9079号公報等に示されるモノ
マーの重合によるin−situ(インサイチュ)法、
英国特許第952807号明細書及び同第965074
号明細書に示される融解分散冷却法があるが、これに限
定されるものではない。
【0040】マイクロカプセルの壁材部の形成材料とし
ては、前記カプセル製造方法にて壁材部が作製可能であ
れば、無機物質でも有機物質でもよく、光を十分に透過
させるような材質が望ましい。
【0041】マイクロカプセルの壁材部の形成材料の具
体例としては、ゼラチン、アラビアゴム、デンプン、ア
ルギン酸ソーダ、ポリビニルアルコール、ポリエチレ
ン、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン、ポリユ
リア、ポリウレタン、ポリスチレン、ニトロセルロー
ス、エチルセルロース、メチルセルロース、メラミン−
ホルムアルデヒド樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂
等、及びこれらの共重合物等が挙げられる。
【0042】マイクロカプセルの製造方法としては、水
中にのみ壁部材の原料を供給するin−situ法によ
るものが比較的簡単であり、その場合は、メラミン−ホ
ルムアルデヒド樹脂もしくは尿素−ホルムアルデヒド樹
脂を使用する。
【0043】このようにマイクロカプセルを作製する場
合には、内包物となるべき組成物を水性媒体に分散もし
くは乳化する必要がある。この際、水性媒体中には非イ
オン性もしくはアニオン性の水溶性ポリマーが含まれて
いることが望ましい。
【0044】非イオン性の水溶性ポリマーとしては、ポ
リビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアク
リルアミド、ポリメチルビニルエーテル、ヒドロキシメ
チルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等があ
る。アニオン性の水溶性ポリマーとしては、ポリスチレ
ンスルフィン酸、ポリスチレンスルホン酸塩、スチレン
スルホン酸の共重合体、ポリビニル硫酸エステル塩、ポ
リビニルスルホン酸塩、無水マレイン酸・スチレン共重
合体、無水マレイン酸・イソブチレン共重合体等が挙げ
られる。
【0045】本実施の形態の感光性記録材料の支持体に
使用される材料としては、紙、上質紙、コート紙等の紙
類、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ア
セチルセルロース、セルロースエステル、ポリビニルア
セタール、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリイミド等のフィルムおよび樹
脂類、および紙類と樹脂類からなる合成紙等が挙げられ
る。それらの中でも、ポリエチレンテレフタレート等の
フィルムが、平面平滑性、強度等に優れている。、ま
た、フィルムの厚さを0.05mm以下に薄くすれば、
ロール状態でも体積が比較的小さくすることができる。
さらに、これらのフィルムの少なくとも片面に、アルミ
蒸着等で反射層を形成したものは、感光性材料の感光感
度を向上させる効果があり、特に望ましい。
【0046】前記支持体にマイクロカプセルを塗工して
感光層を形成するためには、マイクロカプセルの分散液
に、親水性のバインダーが混合して使用される。親水性
のバインダーとしては、ゼラチン、セルロース、デンプ
ン、アラビアゴム等の天然物質、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリメタ
クリル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルイミダゾー
ル、ポリスチレンスルホン酸等の合成高分子物質が使用
される。
【0047】次に、実施例を示して、本実施の形態の効
果について説明する。
【0048】なお、本実施例は、これまでに記述した範
囲で、使用される材料物質、その量比及び作成条件を変
更してもよい。
【0049】各実験における感光性材料の調整は次の方
法および操作による。
【0050】(実験内容)次の組成を有する多価アルコ
ールもしくはその誘導体を有するマイクロカプセルを使
用した感光性材料と、多価アルコールもしくはその誘導
体を有さないマイクロカプセルを使用した感光性材料と
をポリエステルシート面に塗布した。
【0051】この試料を分光感度計にて露光硬化させ、
その後、受像紙と重ね合わせて加圧した。
【0052】その画像の最大硬化波長における硬化高さ
と、その最大硬化波長波長における光源からの照射エネ
ルギーと、露光時間とから硬化エネルギーを測定し、硬
化性の尺度とした。
【0053】 (マイクロカプセル内包物) (a)光重合性不飽和基含有化合物(1:1配合比率のもの) ジペンタエリスリトールポリアクリレート フェニルグリシジルエーテルアクリレート 100重量部 (b)光重合開始剤 鉄アレーン錯体 4重量部 (c)波長増感色素 クマリン系染料 0.3重量部 (d)感度増感剤 2,6―ジイソプロピル−N,N−ジメチルアニリン 1.5重量部 (e)多価アルコールもしくはその誘導体 4重量部 本実験の結果を以下に示す。
【0054】
【表1】
【0055】表1の結果より明らかなように、多価アル
コールもしくはその誘導体を添加していない比較例1と
比較して、多価アルコールもしくはその誘導体を添加し
た実施例1〜6は硬化エネルギー値が低く、比較例1よ
りも小さなエネルギーで光重合硬化が可能であることが
分かる。従って、同一の硬化エネルギーであれば、本実
施例の感光性材料の方が、比較例1のものよりも硬化ス
ピードが速い。
【0056】また、いずれの実施例も本実施の形態の多
価アルコールもしくはその誘導体を添加することにより
高感度となり、十分な硬化性を確保することができる。
【0057】以上の実施例で説明したとおり、本実施の
形態の感光性材料は、ラジカル重合性不飽和化合物と光
重合開始剤と多価アルコールもしくはその誘導体とを有
することにより、小さな硬化エネルギーによっても良好
な硬化性を得ることができるともに、色調が良く、にじ
みのない明瞭な画像を形成することができる。
【0058】
【発明の効果】以上説明したことから明かなように、本
発明の請求項1に記載の感光性材料によれば、ラジカル
重合性不飽和化合物と、光重合開始剤と、多価アルコー
ルもしくはその誘導体とを有するので、小さなエネルギ
ーによっても、十分に硬化させることができるととも
に、色調が良く、にじみのない明瞭な画像を形成するこ
とができる。
【0059】また、請求項2に記載の感光性材料によれ
ば、光重合開始剤の重量%を約0.01%以上20%以
下とし、多価アルコールもしくはその誘導体の重量%を
約0.1%以上20%以下としたので、さらに小さなエ
ネルギーによっても、十分に硬化させることができ、色
調が良く、にじみのない明瞭な画像を形成することがで
きる。
【0060】また、請求項3に記載の感光性材料によれ
ば、光重合開始剤を金属アレーン錯体としたので、さら
に小さなエネルギーによっても、十分に硬化させること
ができ、色調が良く、にじみのない明瞭な画像を形成す
ることができる。
【0061】さらに、請求項4に記載の感光性記録材料
によれば、フィルム等の支持体上に担持されたマイクロ
カプセルは、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の
感光性材料を有するので、前記マイクロカプセルを小さ
なエネルギーによっても、十分に硬化させることがで
き、色調が良く、にじみのない明瞭な画像を形成するこ
とができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09D 5/00 C09D 5/00 C 11/00 11/00 G03F 7/027 502 G03F 7/027 502 7/029 7/029

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラジカル重合性不飽和化合物と光重合開
    始剤とを有する感光性材料において、 多価アルコールもしくはその誘導体を含有させたことを
    特徴とする感光性材料。
  2. 【請求項2】 前記光重合開始剤の重量%を約0.01
    %以上20%以下とし、前記多価アルコールもしくはそ
    の誘導体の重量%を約0.1%以上20%以下としたこ
    とを特徴とする請求項1に記載の感光性材料。
  3. 【請求項3】 前記光重合開始剤を金属アレーン錯体と
    したことを特徴とする請求項1もしくは請求項2に記載
    の感光性材料。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載
    の感光性材料を有するマイクロカプセルを、フィルム等
    の支持体上に担持したことを特徴とする感光性記録材
    料。
JP25476797A 1997-09-19 1997-09-19 感光性材料及び感光性記録材料 Pending JPH1195422A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25476797A JPH1195422A (ja) 1997-09-19 1997-09-19 感光性材料及び感光性記録材料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25476797A JPH1195422A (ja) 1997-09-19 1997-09-19 感光性材料及び感光性記録材料

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1195422A true JPH1195422A (ja) 1999-04-09

Family

ID=17269607

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25476797A Pending JPH1195422A (ja) 1997-09-19 1997-09-19 感光性材料及び感光性記録材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1195422A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4259432A (en) Photopolymerizable compositions having combined photoinitiators
EP0211615B1 (en) Photopolymerisable composition
US4505793A (en) Photopolymerizable compositions
DE4418645C1 (de) Lichtempfindliches Gemisch und daraus herstellbares Aufzeichnungsmaterial
JPH0646301B2 (ja) コアシエルミクロゲルを含有する水系で処理しうる感光性組成物
JPH0629285B2 (ja) 光重合性組成物
JPH11184084A (ja) 速硬化性感光性組成物及び記録用シート
JPS5819315A (ja) 光重合性組成物
US5219709A (en) Photopolymerizable composition
JPH0635189A (ja) 光重合性混合物およびそれから調製される記録材料
AU606231B2 (en) Photopolymerizable composition
JP2881966B2 (ja) 光重合性組成物
JP2897375B2 (ja) 光重合性組成物
EP0196561B1 (en) Photosensitive lithographic printing plate
JPH10319584A (ja) マイクロカプセルを用いた感光性記録材料
JP3275439B2 (ja) 光重合性組成物
JPH02306247A (ja) 光重合性組成物
JPH01112237A (ja) 光重合可能の記録材料ならびにこの記録材料を主体とするフォトレジスト層及び平版印刷版体
CA1288629C (en) Photopolymerizable composition and photopolymerizable recording materialcontaining said composition
US3558322A (en) Photoactivatable compositions and layers containing arylthioketones
JPH1195422A (ja) 感光性材料及び感光性記録材料
US3617287A (en) Photopolymerizable elements containing a yellow dye
EP0266069A2 (en) Photopolymerizable composition useful for printing plates
JPS62291633A (ja) 感光性記録素子
JPH08297367A (ja) 光重合性組成物