JPH1194213A - 燃焼器 - Google Patents

燃焼器

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Publication number
JPH1194213A
JPH1194213A JP9255399A JP25539997A JPH1194213A JP H1194213 A JPH1194213 A JP H1194213A JP 9255399 A JP9255399 A JP 9255399A JP 25539997 A JP25539997 A JP 25539997A JP H1194213 A JPH1194213 A JP H1194213A
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JP
Japan
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fuel
combustion chamber
premixing
chamber
combustor
Prior art date
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Pending
Application number
JP9255399A
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English (en)
Inventor
Osamu Tsubouchi
内 修 坪
Susumu Yamaguchi
口 進 山
Koji Yoshiyanagi
柳 考 二 吉
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Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH1194213A publication Critical patent/JPH1194213A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 、低NOx で効率のよい燃料バーナを提供す
るにあたり、スペース的に有利であり、かつ簡易な構成
とすること。 【解決手段】 燃焼室4と、燃焼室4に混合室24が突
出するように形成されたパイロットノズル2と、燃焼室
4に細孔3aが形成されたバッフルプレート3を介して
連通する予混合・予蒸発室5と、予混合・予蒸発室5に
メタノール液体燃料を噴出するメインノズル6と、予混
合・予蒸発室5に空気を供給する一次空気導入通路12
とを備えた燃焼器1としたこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、燃料バーナに関するも
のであり、特に、液体燃料を用いた燃焼器や、液体燃料
と気体燃料とのハイブリッド燃料を用いた燃焼器の構造
に係るものである。
【0002】
【従来の技術】燃焼により発生するNOx の低減を図る
ために、さまざまな構造の燃焼器が開発されている。こ
のような燃焼器の一例として、日本ガスタービンセミナ
ー第20回資料集に示されたものがある。これは、図7
に示す如き構成であり、液体燃料と気体燃料とのハイブ
リッド燃料を用いる燃焼器である。図において、この燃
焼器50は、環状の気体燃料燃焼室51及び該気体燃料
燃焼室51に囲まれた内側の液体燃料燃焼室52とを備
える。そして、気体燃料燃焼室の側部に配置されたバー
ナ(図示せず)により予め燃焼空気と気体燃料が予混合
された混合気体が燃焼され、一方液体燃料燃焼室の側部
に配置されたバーナ(図示せず)により噴霧状に噴霧さ
れた液体燃料が拡散燃焼するものである。
【0003】また、特開平4−356606号公報に示
されるごときものは、図8に示す如き構成であり、これ
によれば、燃焼器60は、内筒61で分離された二つの
流路を隣接して形成し、液体燃料は燃焼器60に導入す
る前に気化され、気体状の燃料として、それぞれ異なっ
たノズル64、65から供給されるものである。ノズル
64から噴出した燃料は混合室62にて予混合され、保
炎器66上で予混合燃焼を行い、ノズル65から噴出し
た燃料は燃焼室63内で拡散燃焼を行うものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図7に
示す従来のハイブリッド燃料を用いる燃焼器は、液体燃
料を液体のまま供給しているので、液体燃料燃焼室内で
噴霧された液体燃料を蒸発させる必要がある。充分に液
体燃料を蒸発させるためにはこの液体燃料燃焼室を大き
くしなければならず、スペース的に不利になるという問
題がある。
【0005】また、特開平4−356606号公報に記
載された上記の液体燃料を用いる燃焼器は、液体燃料を
予め気体状にしているので、予混合室の容積を大きくす
る必要はないが、別途、液体燃料を気体状にするための
熱交換器が必要であり、この種の燃焼器の製造に要する
費用が増大するとともに、その構造も複雑になるという
問題がある。
【0006】故に、本発明は、上記実情に鑑みてなされ
たものであり、低NOx で効率のよい燃焼器を提供する
にあたり、スペース的に有利であり、かつ簡易な構成と
することを技術的課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記した技術的課題を解
決するために成された請求項1の発明は、燃焼室と、該
燃焼室に前端部が突出して形成されたパイロットノズル
と、前記燃焼室に細孔が形成されたバッフルプレートを
介して連通する予混合・予蒸発室と、前記予混合・予蒸
発室に液体燃料を噴出するメインノズルと、前記予混合
・予蒸発室に空気を供給する一次空気導入通路とを備え
た燃焼器としたことである。
【0008】上記発明によれば、パイロットノズルの前
端側に形成される燃焼室は、予混合・予蒸発室と、細孔
が形成されたバッフルプレートを介して連通している。
また、予混合・予蒸発室にはメインノズルから液体燃料
が噴出されるとともに、一次空気導入通路から空気が供
給される。従って、メインノズルから噴出された液体燃
料は予混合・予蒸発室と燃焼室とを区画するバッフルプ
レートに衝突するが、バッフルプレートは燃焼室の熱に
より加熱されるので、この熱により液体燃料は蒸発し、
予混合・予蒸発室内に拡散する。そして、蒸発して拡散
した燃料は一次空気導入通路より予混合・予蒸発室内に
供給される空気と予混合され、この混合燃料がバッフル
プレートに形成された細孔より燃焼室内に排出され、燃
焼に供されるものである。
【0009】このように、予混合・予蒸発室内に供給さ
れる液体燃料は蒸発して燃焼室に入るため、従来のよう
に燃焼室内で蒸発させるために燃焼室の容積を大きくし
なくてもよいので、コンパクトな燃焼器とすることがで
きるものである。また、燃焼器内に液体燃料の予混合・
予蒸発室を設けているので、従来のように液体燃料を蒸
発させるのに、別途燃料回路内に熱交換器を設けるなど
の複雑な構成にしなくてもよく、簡素な構成とすること
ができるものである。
【0010】バッフルプレートとしては、セラミックス
や金属等の比較的耐熱性の優れたものをプレート状に形
成して使用することができる。またこのバッフルプレー
トに形成される細孔は、予混合・予蒸発室と燃焼室とを
連通可能な孔であればよく、その大きさや形状等は問わ
ない。さらに、燃焼室や予混合・予蒸発室を画成する部
材と一体に細孔を持つバッフルプレート部を形成しても
良いものとする。
【0011】また、上記技術的課題を解決するにあた
り、請求項2の発明のように、前記予混合・予蒸発室に
気体燃料を供給する気体燃料導入通路を設けることが好
ましい。
【0012】これによれば、気体燃料の予混合室を特別
に設ける必要なく予混合できるので、簡素な構造で予混
合を行うことができるものである。
【0013】より好ましくは、請求項3の発明のよう
に、前記燃焼室に空気を供給する二次空気導入通路を設
けることである。
【0014】これによれば、二次空気導入通路から燃焼
室に直接空気を供給するので、燃焼室内の未燃分の燃料
がこの二次空気導入通路から供給された空気と混合し、
完全燃焼させることができるとともに、空気過剰率が大
きくなるのでNOx の低減に寄与するものである。さら
に、空気の導入通路が一次空気導入通路と二次空気導入
通路との2経路になるので、一次空気導入通路から導入
される空気量を制御することにより予混合・予蒸発室内
の混合空気比をメインノズルからの液体燃料供給量に対
して理論空燃比付近に併せることが可能となる一方、二
次空気導入通路でこの混合気を希釈することができる。
このためバッフルプレート付近では理論空然比付近の混
合気が燃焼して安定的な火炎を形成することができる。
また、気体燃料の濃度が急激な時間変化したりしても、
同様な理由から、逆火、吹飛を回避して火炎の安定性の
向上が望めるものである。
【0015】より好ましくは、請求項4の発明のよう
に、前記メインノズルは、前記パイロットノズルの周囲
に複数本設けることである。
【0016】これによれば、燃焼量に応じて必要なメイ
ンノズルの本数を選択可能であるので、ターンダウン比
が拡大するという効果があるものである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施の形態を
図面に基づいて説明する。本例においては、液体燃料と
してメタノールを、気体燃料として水素および二酸化炭
素を用いるハイブリッド燃料を使用する燃焼器の例を説
明する。これは、燃料電池に必要な水素を生成するため
のメタノールおよび水を加熱するために用いる燃焼器と
して好適である。水素を生成するための原料としてのの
メタノールおよび生成した水素の余剰分を利用すること
ができるからである。
【0018】図1は本例における燃焼器の正面図、図2
は図1におけるA−A断面図、図3は図1におけるB−
B断面図、図4は図1におけるC−C断面図である。
【0019】図1〜図4に示すように、本例における燃
焼器1は、1本のパイロットノズル2と、4本のメイン
ノズル6とを備えた複数ノズルの燃焼器である。これら
のノズルは円盤状のフランジ10に固定支持されてお
り、フランジ10の中央部にパイロットノズル2が、そ
の周囲にメインノズル6が支持されているものである。
パイロットノズル2は、内管21および該内管21の外
周に同軸的に配設された外管22を主構成とする二重管
構造である。内管21の後端部21aは、二また状に分
岐され、一方からは液体燃料であるメタノールが、他方
からは噴霧用空気が導入される。そして、両者が合流し
た後その下流側に配置する噴霧ノズル24にて混合噴霧
されるものである。外管22の側面には開口22aが形
成されており、この開口22aからは、混合用空気が導
入されるものである。外管22の前端は内管21の前端
よりも突出しており、また内管21の前端には混合器2
3が配設されている。従って、内管21内から導入され
るメタノールおよび噴霧用空気と、開口22aから外管
22と内管21との間の環状の隙間を通って導入される
混合用空気とは、混合器23によって混合され、混合器
23と外管22の前端部とで画成される混合空間24に
霧状の液体として噴霧されるものである。
【0020】パイロットノズル2およびメインノズル6
を支持するフランジ10は、ネジなどの締結部材により
円筒状のハウジング11に締結されている。ハウジング
11は、その周面に一次空気導入通路12および二次空
気導入通路13が形成されている。またハウジング11
の先端部は図に示すように内側に折れ曲がっており、こ
の折れ曲がった部分で内側ケース14と連結している。
内側ケース14は大径部14a、小径部14b、段差1
4cを持つ円筒状のケースとして構成され、段差14c
付近にはドーナツ形状を呈したバッフルプレート3が配
設されている。バッフルプレート3は、その内周面にお
いて、パイロットノズル2の外管22の外周に配置する
パイプ部材3aと一体的に固設され、このパイプ部材3
aがネジ等の締結部材で外管22に締結されることによ
り、バッフルプレート3を固定支持しているものであ
る。このような構成のため、内側ケース14の内部空間
はバッフルプレート3により2分割され、バッフルプレ
ート3と内側ケース14の大径部14aで囲まれた円筒
状の空間が燃焼室4を形成する燃焼空間に、バッフルプ
レート3と内側ケース14の小径部14b並びにパイプ
部材3aで囲まれたリング状の空間が予混合・予蒸発室
5を形成する予混合・予蒸発空間となる。そして、パイ
ロットノズル2の前端部に形成される混合室24が燃焼
室4に突出するように配置されるものである。尚、バッ
フルプレート3には多数の細孔3bが形成されており、
この細孔3bを通じて予混合・予蒸発室5と燃焼室4と
が連通可能とされているものである。
【0021】内側ケース14の小径部14bの外周側に
は、径方向に延在する円盤状の仕切り壁14dが形成さ
れ、この仕切り壁14dの外周部はハウジング11の内
側面と当接している。このため、ハウジング11、内側
ケース14、及びフランジ10で囲まれたリング状の空
間は、仕切り壁14dによって第1空間7と第2空間8
とに2分割される。一次空気導入通路12は、仕切り壁
14dによって分割された空間の内、第1空間7に開口
する。また、予混合・予蒸発室5の開口5aは、第1空
間7に向かって開口している。従って、一次空気導入通
路12から導入された空気は、第1空間7に導入され、
次いで、開口5aより予混合・予蒸発室5に導入される
ことになる。一方、二次空気導入通路13は、仕切り壁
14dによって分割された空間の内、第2空間8に開口
する。また、内側ケース14の大径部14aには、周方
向にわたって複数の孔14eが形成され、この孔14e
により、第2空間8と燃焼空間4とが連通可能とされて
いる。従って、二次空気導入通路13から導入された空
気は、第2空間8に導入され、次いで、孔14eを経て
燃焼室4に導入されることになる。
【0022】フランジ10に支持されたメインノズル6
の先端は、予混合・予蒸発室5の開口5aに対面するよ
うに、それぞれ配置されている。従って、メインノズル
6より噴出される燃料は、開口5aより予混合・予蒸発
室5に侵入し、その底部(図示右側)に配置されるバッ
フルプレート3に衝突するものである。
【0023】また、図1および図4からわかるように、
フランジ10には気体燃料導入通路9が支持されてい
る。この気体燃料導入通路9は、本例においては4本形
成され、図1より明らかなように、4本のメインノズル
6の外側に配置するようにされている。そして、気体燃
料導入通路9は、第1空間7に開口している。従って、
この気体燃料導入通路9から導入される気体燃料は、第
1空間7から開口5aを経て予混合・予蒸発室5に導入
されるものである。
【0024】また、燃焼室4内には火炎検知器として機
能するフレームロッド15が配置している。このフレー
ムロッド15は、予混合・予蒸発室5、第1空間7を経
て、フランジ10に形成されたフレームロッド導入口1
6より外部の制御機器(図示せず)に電気的に接続して
いるものである。
【0025】さらに燃焼室4内にはパイロットノズル2
から供給される燃料に着火するためのイグナイタ17が
配置している。このイグナイタ17は、予混合・予蒸発
室5、第1空間7を経てフランジ10に形成されたイグ
ナイタ導入口18より外部の制御機器に電気的に接続し
ているものである。
【0026】その他、フランジ10には、火炎を観察す
るための覗き窓26、燃焼室内の異常圧力上昇を防ぐた
めのソフトヘッド27がそれぞれ配設されているもので
ある。
【0027】上記構成において、まず、パイロットノズ
ル2の内管21aに液体燃料としてのメタノールおよび
噴霧用空気を供給する。これとともに、混合用空気を外
管22の開口22aから供給する。これらは混合器23
により混合室24内で混合される。このときイグナイタ
17で着火することにより火炎が形成され、メタノール
のパイロット燃焼が開始する。
【0028】次に、液体燃料であるメタノールをメイン
ノズル6より噴出するとともに、一次空気導入通路12
および二次空気導入通路13から空気を導入する。メイ
ンノズル6からのメタノールは、予混合・予蒸発室5内
に噴出され、さらにその底部に位置するバッフルプレー
ト3に衝突し、付着する。このバッフルプレート3は、
パイロットノズル2から供給されるメタノールが燃焼す
ることにより発生する火炎により加熱され、バッフルプ
レート3の温度がメタノールの沸点(66℃)以上とな
ると、バッフルプレート3に吹き付けられたメタノール
は蒸発し、予混合・予蒸発室5内を拡散する。また、一
次空気導入通路12より導入された空気は、第1空間7
を経て予混合・予蒸発室5に導入される。そして、予混
合・予混合・予蒸発室内5を拡散した蒸発メタノールと
混合され、バッフルプレート3に形成された細孔3aか
ら気体混合燃料として燃焼室4に供給される。そして、
燃焼室内4で加熱されて予混合・予蒸発燃焼し、火炎を
形成するものである。
【0029】また、二次空気導入通路13より導入され
た空気は、第2空間8から孔14eを経て燃焼室4内に
導入される。このようにして燃焼室4内に導入された空
気は、未だ燃焼室4内で燃焼に供されていない未燃分の
燃料の燃焼に利用されるものである。
【0030】本例にて説明した燃焼器1を、例えば燃料
電池に必要な水素を生成するためのメタノールおよび水
を加熱するために用いる燃焼器として使用する場合、生
成した水素及び二酸化炭素の余剰分をこの燃焼器の燃料
として利用すると、より効率的である。このような場
合、水素または二酸化炭素等の気体燃料は、気体燃料導
入通路9より導入される。気体燃料導入通路9より導入
された気体燃料は、第1空間7より予混合・予蒸発室5
に入る。ここで、蒸発メタノール及び混合空気と混合さ
れ、ハイブリッド燃料としてバッフルプレート3の細孔
3aより燃焼室4内に導入され、燃焼に供されるもので
ある。
【0031】上記説明した燃焼器において、パイロット
ノズルからは液体メタノールが燃焼に供されるが、この
パイロットノズル2から供給される液体燃料の燃焼の目
的は、着火時の被加熱物の高速熱供給、火炎の安定化、
並びにバッフルプレート3等から形成される予混合・予
蒸発室の温度上昇にある。従って、バッフルプレート3
が一定温度以上まで加熱された後は、予混合・予蒸発室
5からの燃料が燃焼するので、このパイロットノズル2
からの液体燃料の供給は極めて少なくても良いものであ
る。
【0032】図5は、本例で説明した燃焼器において、
メインノズル6から噴出されるメタノールの量を横軸
に、空気過剰率を縦軸に取った場合の、一酸化炭素の排
出濃度の等濃度線を示すグラフである。これより、メタ
ノールの噴出量を140cc/min.としても、空気
過剰率を3.0以上とすることにより、一酸化炭素の排
出濃度を3000ppm以下に抑えることができる。従
って、本例における燃焼器は非常に一酸化炭素のエミッ
ションが低く、低公害であることがわかる。
【0033】また、図6は、メインノズル6から噴出さ
れるメタノールの量を横軸に、空気過剰率を縦軸に取っ
た場合の、NOx の排出濃度の等濃度線を示すグラフで
ある。これより、メタノールの噴出量を140cc/m
in.としても、空気過剰率を2.0以上とすることに
より、NOx の排出濃度を20ppm以下に抑えること
ができる。従来の燃焼器における同条件(メタノール噴
出量:140cc/min.、空気過剰率:2.0)で
のNOx の排出濃度は約150ppmであり、これから
も、本例における燃焼器は非常にNOx のエミッション
が低く、低公害であることがわかる。
【0034】また、表1は、本例で説明した燃焼器を各
種モードで使用した場合の、燃料の流量、空気比(空気
過剰率)、使用ノズル、火炎温度、排出ガス濃度を示す
ものである。
【0035】
【表1】
【0036】この表のうち、モード4とモード5を比較
すると、モード4では液体燃料であるメタノールの流量
が3.5cc/min.であるのに対し、モード5では
メタノールの流量は141.3cc/min.である。
液体燃料の最小流量と最大流量の比をターンダウン比と
いうが、この場合、ターンダウン比は1:40である。
従来のターンダウン比は1:6であることから、本例に
おける燃焼器では、ターンダウン比の大幅な向上が望め
ることがわかる。
【0037】以上説明したように、本例における燃焼器
は、燃焼室4と、燃焼室4に混合室24が突出するよう
に形成されたパイロットノズル2と、燃焼室4に細孔3
aが形成されたバッフルプレート3を介して連通する予
混合・予蒸発室5と、予混合・予蒸発室5にメタノール
液体燃料を噴出するメインノズル6と、予混合・予蒸発
室5に空気を供給する一次空気導入通路12とを備えた
ものであるので、メインノズル6から噴出されたメタノ
ール液体燃料は予混合・予蒸発室5と燃焼室4とを区画
するバッフルプレート3に衝突し、バッフルプレート3
が燃焼室の熱により加熱されることで、メタノール液体
燃料が蒸発し、予混合・予蒸発室5内に拡散する。そし
て、蒸発して拡散したメタノール気体燃料は一次空気導
入通路12より予混合・予蒸発室5内に供給される空気
と予混合され、この混合燃料がバッフルプレート3に形
成された細孔3aより燃焼室4内に排出され、燃焼に供
されるものである。
【0038】このように、予混合・予蒸発室5内に供給
されるメタノール液体燃料は蒸発して燃焼室4に入るた
め、従来のように燃焼室内で蒸発させるために燃焼室の
容積を大きくしなくてもよいので、コンパクトな燃焼器
とすることができるものである。
【0039】また、燃焼器内に予混合・予蒸発室5を設
けているので、従来のように液体燃料を蒸発させるの
に、別途燃料回路内に熱交換器を設けるなどの複雑な構
成にしなくてもよく、簡素な構成とすることができるも
のである。
【0040】また、予混合・予蒸発室5内で蒸発したメ
タノール気体燃料は、一次空気導入通路12より導入さ
れる空気と混合してから燃焼室4で燃焼に供される、つ
まり燃焼室4では予混合燃焼を行うので、従来の拡散燃
焼とは異なり燃焼効率が良く、一酸化炭素、窒素酸化物
などのエミッションを低減することができるものであ
る。
【0041】また、予混合・予蒸発室5に気体燃料を導
入する気体燃料導入通路9を設けたので、水素、二酸化
炭素混合気の予混合時間を特別に設けることなく、簡素
な構造で予混合を行うことができるという効果があるも
のである。
【0042】また、燃焼室4に空気を供給する二次空気
導入通路13を設け、二次空気導入通路13から燃焼室
4に直接空気を供給するので、燃焼室4内の未燃分の燃
料がこの二次空気導入通路13から供給された空気と混
合し、完全燃焼させることができるとともに、空気過剰
率が大きくなるのでNOx の低減に寄与するものであ
る。さらに、空気の導入通路が一次空気導入通路12と
二次空気導入通路13との2経路になるので、一次空気
導入通路12から導入される空気量を制御することによ
り予混合・予蒸発室5内の混合空気比をメインノズル6
からの液体燃料供給量に対して理論空燃比付近に併せる
ことが可能となる一方、二次空気導入通路13でこの混
合気を希釈することができる。このためバッフルプレー
ト3付近では理論空然比付近の混合気が燃焼して安定的
な火炎を形成することができる。また、水素燃料等の気
体燃料の濃度が急激な時間変化したりしても、同様な理
由から、逆火、吹飛を回避して火炎の安定性の向上が望
めるものである。
【0043】また、メインノズル6は、前記パイロット
ノズル2の周囲に複数本設けてあるので、燃焼量に応じ
てメインノズルの本数を選択することが可能であり、燃
焼可能範囲を拡大することができるものである。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
低NOx で効率がよく、スペース的に有利であり、かつ
簡易な構成の燃焼器とすることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態例における燃焼器の正面図で
ある。
【図2】図1におけるA−A断面図である。
【図3】図1におけるB−B断面図である。
【図4】図1におけるC−C断面図である。
【図5】本発明の実施形態例における燃焼器を使用した
ときの、横軸にメタノールの供給量を、縦軸に空気過剰
率を取った場合の一酸化炭素の排出濃度の等濃度線を示
すグラフである。
【図6】本発明の実施形態例における燃焼器を使用した
ときの、横軸にメタノールの供給量を、縦軸に空気過剰
率を取った場合のNOx の排出濃度の等濃度線を示すグ
ラフである。
【図7】従来技術における燃焼器の説明図である。
【図8】他の従来技術における燃焼器の説明図である。
【符号の説明】
1・・・燃焼器 2・・・パイロットノズル、21・・・内管、22・・
・外管、23・・・混合器、24・・・混合室 3・・・バッフルプレート、3a・・・パイプ部材、3
b・・・細孔 4・・・燃焼室 5・・・予混合・予混合・予蒸発室 6・・・メインノズル 7・・・第1空間 8・・・第2空間 9・・・気体燃料導入通路 12・・・一次空気導入通路 13・・・二次空気導入通路 14・・・内側ケース、14a・・・大径部、14b・
・・小径部、14c・・・段差、14d・・・仕切り
壁、14e・・・孔

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼室と、該燃焼室に前端部が突出して
    形成されたパイロットノズルと、前記燃焼室に細孔が形
    成されたバッフルプレートを介して連通する予混合・予
    蒸発室と、前記予混合・予蒸発室に液体燃料を噴出する
    メインノズルと、前記予混合・予蒸発室に空気を供給す
    る一次空気導入通路とを備えた燃焼器。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記予混合・予蒸発室に気体燃料を供給する気体燃料導
    入通路を設けたことを特徴とする燃焼器。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、 前記燃焼室に空気を供給する二次空気導入通路を設けた
    ことを特徴とする燃焼器。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3において、 前記メインノズルは、前記パイロットノズルの周囲に複
    数本設けたことを特徴とする燃焼器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3146267A4 (en) * 2014-05-23 2017-11-29 Stein, Donald Joseph Implosion reactor tube
CN111853771A (zh) * 2020-07-28 2020-10-30 北京理工大学 一种具备冷焰预蒸发的液体燃料多孔介质燃烧器

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EP3146267A4 (en) * 2014-05-23 2017-11-29 Stein, Donald Joseph Implosion reactor tube
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