JPH119417A

JPH119417A - 格納式携帯箸

Info

Publication number: JPH119417A
Application number: JP16693097A
Authority: JP
Inventors: Harunobu Kodama; 春信児玉
Original assignee: HAATO SUMAIRUSHIYA KK
Current assignee: HAATO SUMAIRUSHIYA KK
Priority date: 1997-06-24
Filing date: 1997-06-24
Publication date: 1999-01-19

Abstract

(57)【要約】【課題】格納形態と使用形態とをそれぞれ確実に保持
させることにより、収納ケース内に収納して騒音もなく
衛生的でコンパクトに携帯することを可能にするととも
に、使用の際には確実な剛性感をもって使用できる格納
式携帯箸を提供することを目的とする。【解決手段】筒状の上部筒２内にスライド自在に下部
棒３が格納可能に構成された格納式携帯箸１において、
前記上部筒２の内周側に軸方向に所定間隔をおいて２つ
以上の節度溝１１、１８を刻設するとともに、これらの
節度溝に対応する位置に節度突起９を前記下部棒３の表
面に１つ以上突設したことを特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、特にレストランや食堂
にて飲食をするいわゆる外食の際に使用するのに適した
使用者専用の格納式携帯箸に関する。

【０００２】

【従来の技術】自宅等にて飲食をする際には、通常、自
分専用の箸は指定されているので自ら箸の衛生管理をす
るのは容易であるが、外出先のレストランや食堂にて飲
食をする際には、箸の衛生管理は先方任せになり、心も
とないものであった。このようなことから、通常、レス
トランや食堂においては割り箸が多用されているのが現
状である。また、衛生管理を自ら行えることから、学校
児童の弁当等に付随して自前の箸を携帯させることは当
たり前となっている他、社会人にあっても衛生管理を自
ら行えることから自前の箸のみを携帯する例も散見され
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
たようにレストランや食堂にて使用される割り箸は間伐
材等により作成されることが多いとはいえ、中には竹や
質の高い素材を使用したものもあって森林資源の無駄使
いが皆無と言う訳にはいかず、さらには宿命的とも言え
る１回限りの使用後にはゴミとして焼却処分され、炭酸
ガスの発生を招き大気を汚染する機会が増大することは
否定できないものであった。また、前述の自前の携帯箸
については、箸が収納ケースの中でガタついて騒音を発
し不快である上、比較的長い箸を携帯するのは煩わしい
ものでった。そこで、過去にはこのような比較的長い箸
を携帯に便利なように折畳み形式にすることも試みられ
た。しかしながら、箸を折畳み形式にするには、箸の断
面形状が限定される他、使用中に折れ曲がる虞れもあり
扱いにくいものであった。

【０００４】そこで、以上述べたような従来における箸
の諸課題を解決して、本発明では、格納形態と使用形態
とをそれぞれ確実に保持させることにより、収納ケース
内に収納して騒音もなく衛生的でコンパクトに携帯する
ことを可能にするとともに、使用の際には確実な剛性感
をもって使用できる格納式携帯箸を提供することを目的
とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、筒状の上部筒内にスライド自在に下部棒
が格納可能に構成された格納式携帯箸において、前記上
部筒の内周側に軸方向に所定間隔をおいて２つ以上の節
度溝を刻設するとともに、これらの節度溝に対応する位
置に節度突起を前記下部棒の表面に１つ以上突設したこ
とを特徴とするものである。また本発明は、前記上部筒
の頂部に係止孔が穿設されたキャップを螺合するととも
に、前記下部棒の頂部に前記係止孔に過不足なく嵌入さ
れる頭部を突設したことを特徴とするものである。また
本発明は、前記上部筒の下部に少なくとも１つの軸方向
のスリットを設けたことを特徴とするものである。また
本発明は、前記格納式携帯箸の一対を前記下部棒を上部
筒内に格納して、胸止め片を側面に有する収納ケース内
に過不足なく収納したことを特徴とするもので、これら
を課題解決のための手段とするものである。

【０００６】

【実施の形態】以下本発明の実施の形態を、図面に基づ
いて詳細に説明する。図１から図３は本発明の格納式携
帯箸の１実施の形態を示すもので、図１は使用状態およ
び格納状態を示す箸の全体斜視図、図２はそれらのＡ−
Ａ断面図、図３は一対の箸を格納して収納ケースに収納
した状態を示す全体斜視図である。本発明による格納式
携帯箸１は竹や木材あるいは金属さらにはプラスチック
等の適宜の素材によって作成され、図１（Ａ）（Ｂ）に
示すように、本実施の形態では断面が円形の筒状の上部
筒２内にスライド自在に下部棒３が格納可能に構成され
る。これらの上部筒２および下部棒３は下部に行くに従
い径を漸減させたテーパ状に形成される。下部棒３は軽
量化のために中空とされてもよい。前記上部筒２の頂部
近傍の外周部には螺子部５が刻設され、該螺子部５に中
央部に適宜形状（図示の例では円形）の係止孔６が穿設
されたキャップ４が螺合される。そして、好ましくは、
洗浄のために箸を分解する際に下部棒３を上部筒２から
取り外し易くするために、前記上部筒２の下部に少なく
とも１つの軸方向のスリット７が設けられる。該スリッ
ト７は必要ならば複数個設けてもよい。

【０００７】図２の断面図にて示すように、本発明の納
式携帯箸１では、前記上部筒２の内周側に軸方向に所定
間隔をおいて２つ以上の節度溝１１、１２、（１８）を
刻設するとともに、これらの節度溝１１、１２、（１
８）に対応する位置に節度突起９、１０を前記下部棒３
の表面に１つ以上突設したことを特徴とするものであ
る。なお、図示の例では、上部筒２の内周側の節度溝１
１、１２に対応する位置の外周側が環状に突出している
が、これは必ずしも必要な構成ではない。本実施の形態
では、上部筒２の内周側に刻設される節度溝は１１、１
２、１８（１８については上部筒２の上端面とキャップ
４の天井部との間に形成された隙間が節度溝を構成して
いる。）と３つ形成され、下部棒３の表面に突設される
節度突起は９、１０と２つ形成されているが、例えば節
度溝１２と節度突起１０を省略することや、節度溝と節
度突起とを図示の例より多数設けることが考慮されてよ
い。

【０００８】図２（Ａ）の使用状態では、下部棒３の上
部節度突起９が上部筒２の上部節度溝１１に、下部棒３
の下部節度突起１０が上部筒２の下部節度溝１２にそれ
ぞれ係止されているが、図２（Ｂ）に示すように、下部
棒３を上部筒２内に挿入した箸１の格納状態では、下部
棒３の上部節度突起９は上部筒２の上端面とキャップ４
の天井部との間に形成されて節度溝を構成する間隙部
（１８）に、下部棒３の下部節度突起１０は上部筒２の
上部節度溝１１にそれぞれ係止される。そして、前記下
部棒３の頂部に突設された頭部８を前記キャップ４の対
応する位置に穿設されている係止孔６に過不足なく圧入
等により嵌入する。係止孔６は前記東部８の直径より僅
か小さく形成されるとよいが、下部棒３の頂部と前記キ
ャップ４との間にガタを生じないような適宜の形状の組
合せとされる。前記上部筒２を構成する素材は通常僅か
に弾性を有しているので、下部棒３が上部筒２内にてス
ライドして移動しても、常時、上部筒２の内周面が下部
棒３の外周面を適度に圧接して包み込む面接触を実現す
るとともに、前述したように、上部筒２の下部に少なく
とも１つの軸方向のスリット７が設けられるならば、こ
の弾性力による保持機能は向上する。

【０００９】図３は、図１（Ｂ）および図２（Ｂ）のよ
うにして下部棒３を上部筒２内に格納して長さが短縮さ
れた箸１、１の一対を、胸止め片１５を側面に有する収
納ケース１３内に過不足なく収納した状態を示すもの
で、蓋体１４の係止舌片１６を収納ケース１３本体の上
部に突設した係止突起１７に係止して収納ケースごと携
帯するものである。なお、上部筒２や下部棒３、さらに
は収納ケース１３等は適宜の抗菌処理が施される。

【００１０】かくして、図２（Ａ）に示したような使用
状態では、少なくとも下部棒３の上部節度突起９が上部
筒２の上部節度溝１１に係止されて軸方向に妄りにずれ
ることがないばかりか、下部棒３の外周部と上部筒２の
内周部とが密接に接触して上部筒２と下部棒３とが確実
に一体に保持されることとなり、確実な剛性感をもって
使用できることになる。特に図示の例では、加えて下部
棒３の下部節度突起１０が上部筒２の下部節度溝１２に
係止されているので、上下２点にて強固に支持されるこ
とになり、さらに上部筒２と下部棒３との一体感が向上
する。

【００１１】次に、図２（Ｂ）に示したような格納状態
では、少なくとも下部棒３の上部節度突起９が上部筒２
の上端面とキャップ４の天井部との間に形成された節度
溝を構成する間隙部１８に係止されるとともに、下部棒
３の頂部に突設された頭部８を前記キャップ４の対応す
る位置に穿設されている係止孔６に過不足なく圧入等に
より嵌入されるので、上部筒２と下部棒３とは軸方向に
妄りにずれることがないばかりか、互いにテーパ状に嵌
合する下部棒３が上方にスライドして該下部棒３の下部
においてその外周部と前記上部筒２の内周部との間に隙
間が生じたとしても、前記頭部８と係止孔６の係止およ
び前記上部節度突起９と間隙部１８の係止さらには上部
筒２の上半分の内周側と下部棒２の上半分との内周側と
が密接に接触しているので、上部筒２と下部棒３とが半
径方向にずれて接触して騒音を発することがない。特に
図示の例では、加えて下部棒３の下部節度突起１０が上
部筒２の上部節度溝１１に係止されているので、上下２
点にて支持されることになり、さらに上部筒２と下部棒
３とが半径方向にずれて接触して騒音を発することを抑
制することができる。

【００１２】さらに、このようにして下部棒３を上部筒
２内に格納して長さが短縮された箸１、１の一対を図３
に示したように、胸止め片１５を側面に有する収納ケー
ス１３内に過不足なく収納し、蓋体１４の係止舌片１６
を収納ケース１３本体の上部に突設した係止突起１７に
係止して収納ケースごと携帯するので、収納ケース１３
内に収納された箸１、１が互いに接触したり、箸１、１
と収納ケース１３の内周壁とが互いに接触して騒音を発
することもなく、衛生的でコンパクトに携帯することが
可能となる。また、使用後の箸１を洗浄するには、キャ
ップ４を上部筒２から取り外すとともに、下部棒３を上
部筒２の上方あるいは下方から取り外すことによって、
通常は隠れている部分である上部筒２の内部や下部棒３
の上部等を容易に洗浄することができて衛生的である。
かくして、割り箸等の使い捨てを最小限に食い止めるこ
とができ、森林資源の無駄使いを防止できるという副次
的な効果も生じることとなる。

【００１３】以上、本発明の実施例を説明してきたが、
本発明の趣旨の範囲内で、上部筒および下部棒の断面形
状、材質（上部筒と下部棒との材質を異ならせてもよ
い）、キャップと上部筒との螺合形態、節度溝および節
度突起の形状、数、位置、間隔、キャップにおける係合
孔および上部筒における頭部の形状、スリットの形状、
長さ、数、収納ケースの形状、材質等については適宜選
定できることは言うまでもない。

【００１４】

【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、本来は比較的長い箸を軸方向に短縮して使用者専
用の格納式携帯箸として持ち運ぶことを可能にし、使用
状態では、少なくとも下部棒の上部節度突起が上部筒の
上部節度溝に係止されて軸方向に妄りにずれることがな
いばかりか、下部棒の外周部と上部筒の内周部とが密接
に接触して上部筒と下部棒とが確実に一体に保持される
こととなり、確実な剛性感をもって使用できる、そして
格納状態では、少なくとも下部棒の上部節度突起が上部
筒の上端面とキャップの天井部との間に形成された節度
溝を構成する間隙部に係止されるとともに、下部棒の頂
部に突設された頭部を前記キャップの対応する位置に穿
設されている係止孔に過不足なく圧入等により嵌入され
るので、上部筒と下部棒とは軸方向に妄りにずれること
がないばかりか、上部筒の上半分の内周側と下部棒の上
半分との内周側とが密接に接触しているので、上部筒と
下部棒とが半径方向にずれて接触して騒音を発すること
がない。

【００１５】したがって、下部棒を上部筒内に格納して
長さが短縮された箸の一対を胸止め片を側面に有する収
納ケース内に過不足なく収納して収納ケースごと携帯す
れば、収納ケース内に収納された一対の箸が互いに接触
したり、箸と収納ケースの内周壁とが互いに接触して騒
音を発することもなく、衛生的でコンパクトに携帯する
ことが可能となる。また、使用後の箸を洗浄するには、
キャップを上部筒から取り外すとともに、下部棒を上部
筒の上方あるいは下方から取り外すことによって、通常
は隠れている部分である上部筒の内部や下部棒の上部等
を容易に洗浄することができて衛生的である。かくし
て、割り箸等の使い捨てを最小限に食い止めることがで
き、森林資源の無駄使いを防止できるという副次的な効
果も生じることとなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の格納式携帯箸の１実施の形態を示すも
ので、使用状態および格納状態を示す箸の全体斜視図で
ある。

【図２】本発明の格納式携帯箸の１実施の形態を示すも
ので、図１のＡ−Ａ断面図である。

【図３】本発明の格納式携帯箸の１実施の形態を示すも
ので、一対の箸を格納して収納ケースに収納した状態を
示す全体斜視図である。

【符号の説明】

１箸２上部筒３下部棒４キャップ５螺子部６係止孔７スリット８頭部９上部節度突起１０下部節度突起１１上部節度溝１２下部節度溝１３収納ケース１４蓋１５胸止め片１６係止舌片１７係止突起１８間隙部（節度溝）

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】筒状の上部筒内にスライド自在に下部棒
が格納可能に構成された格納式携帯箸において、前記上
部筒の内周側に軸方向に所定間隔をおいて２つ以上の節
度溝を刻設するとともに、これらの節度溝に対応する位
置に節度突起を前記下部棒の表面に１つ以上突設したこ
とを特徴とする格納式携帯箸。
【請求項２】前記上部筒の頂部に係止孔が穿設された
キャップを螺合するとともに、前記下部棒の頂部に前記
係止孔に過不足なく嵌入される頭部を突設したことを特
徴とする請求項１に記載の格納式携帯箸。
【請求項３】前記上部筒の下部に少なくとも１つの軸
方向のスリットを設けたことを特徴とする請求項１また
は２に記載の格納式携帯箸。
【請求項４】前記請求項１ないし３のいずれかに記載
の格納式携帯箸の一対を前記下部棒を上部筒内に格納し
て、胸止め片を側面に有する収納ケース内に過不足なく
収納したことを特徴とする格納式携帯箸と収納ケースと
の組合せ。