JPH1193956A - 転がり軸受 - Google Patents
転がり軸受Info
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- JPH1193956A JPH1193956A JP9253724A JP25372497A JPH1193956A JP H1193956 A JPH1193956 A JP H1193956A JP 9253724 A JP9253724 A JP 9253724A JP 25372497 A JP25372497 A JP 25372497A JP H1193956 A JPH1193956 A JP H1193956A
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C13/00—Rolls, drums, discs, or the like; Bearings or mountings therefor
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Rolling Contact Bearings (AREA)
Abstract
いて、塑性変形による外輪の半径方向の膨張を生じにく
く、残留オーステナイトの分解による変形を生じにく
く、外輪の割れを防止することができる転がり軸受を提
供する。 【構成】 転動体と、表面硬化処理された外周面部と前
記転動体の軌道となる内周面部とを備え外周面部が他部
材に接触してロールとして使用される外輪と、転動体の
軌道となる外周面部をもつ内輪と、を具備する転がり軸
受において、外輪の心部硬さをHv500以上650以
下の範囲とした。
Description
た外周面が他部材と接触してロールとして用いられる外
輪を有する転がり軸受に関する。
ンジミア圧延機用バックアップローラあるいはチェーン
コンベア等のようにローラを用いる設備や機器が多数存
在する。これらの設備や機器ではローラのロール面とし
て軸受の外輪を利用している。製鉄所等では種々の材質
や温度のワークを加工するため、ワークと直接接触する
軸受外輪の外周面は著しい損傷を受けやすい。このた
め、軸受外輪の外周面を表面硬化処理することにより所
定レベル以上の硬さとしている。
使用される外輪には大きな荷重がかかることが多く、時
には大きな衝撃荷重等により外輪が割れてしまうことが
ある。従来の軸受においては、外輪の割れ防止のために
外輪にはC%が0.23%以下の浸炭鋼を用い、その心
部硬さをビッカース硬さ(Hv)で500以下としてい
る。このため、外輪に心部の降伏応力を超える力が作用
したときに、外輪が塑性変形を起こして膨張するという
問題がある。
浸炭鋼の表面には残留オーステナイトが15体積%から
30体積%の程度で残存しており、この残留オーステナ
イトが外輪が他の機械要素と接触することにより、接触
した部分の残留オーステナイトが分解してマルテンサイ
トに変態し、そのマルテンサイト変態部分が膨張して外
輪に反りのような変形を生じる。この外輪の膨張変形
(反り)により外輪軌道面と転動体(ころ)とが偏当り
を起こすという問題がある。とくに、外輪が他の機械要
素と接触する接触外周面部にスケールや砂等の異物をか
み込むと、残留オーステナイトの分解はさらに促進され
る傾向にあり、軸受寿命が非常に短くなるため、このタ
イプの軸受の寿命延長が需要家から強く要望されてきて
いる。
れたものであって、外輪をロールとして使用する転がり
軸受において、塑性変形による外輪の半径方向の膨張を
生じにくく、残留オーステナイトの分解による変形を生
じにくく、外輪の割れを防止することができる転がり軸
受を提供することを目的とする。
は、転動体と、表面硬化処理された外周面と前記転動体
の軌道となる内周面とを備え前記外周面が他部材に接触
してロールとして使用される外輪と、前記転動体の軌道
となる外周面をもつ内輪と、を具備する転がり軸受にお
いて、前記外輪の心部硬さをビッカース硬さ(Hv)で
500以上650以下の範囲としたことを特徴とする。
00以上では外輪の外径膨張量がほとんど零になるの
で、外輪の心部硬さをHv500以上とした。一方、図
6に示すように外輪の心部硬さがHv650以下では心
部の伸びが大きいので、外輪の心部硬さをHv650以
下とした。
ト量を10体積%以下とすることが好ましく、さらに6
体積%以下とすることが好ましい。図5に示すように外
輪の外周面部の残留オーステナイト量が10体積%以下
では外輪の反り量が十分に小さくなるので、外輪の外周
面部の残留オーステナイト量を10体積%以下とするこ
とが好ましい。
オーステナイト量を20体積%から50体積%までの範
囲とすることが好ましく、さらに25体積%から40体
積%までの範囲とすることが好ましい。図8に示すよう
に外輪の内周面部(軌道面部)の残留オーステナイト量
が20体積%から50体積%までの範囲では軸受の寿命
が長くなるので、外輪の内周面部(軌道面部)の残留オ
ーステナイト量をこの範囲とすることが好ましい。
残留応力を130Mpa以上とすることが好ましく、さ
らに180Mpa以上とすることが好ましい。図7に示
すように外輪の内周面部(軌道面部)の圧縮残留応力が
130Mpa以上では外輪の割れ寿命が長くなるので、
外輪の内周面部(軌道面部)の圧縮残留応力を130M
pa以上とすることが好ましい。
に塑性変形が生じない場合や、また衝撃荷重等により外
輪に割れが生じるおそれのない場合は、必ずしも心部の
硬さを限定する必要はなく、外周面の残留オーステナイ
ト量を10体積%以下(好ましくは6体積%以下)と
し、軌道面の残留オーステナイト量を20体積%から5
0体積%までとし、圧縮残留応力を130Mpa以上と
すればよい。
部の残留オーステナイト量、外輪の内周面部の圧縮残留
応力のそれぞれを上記の数値範囲とすることにより、外
輪の膨張量、反り量、心部の伸びなどの諸特性がさらに
改善され、外輪の割れ寿命が大幅に延長され、全体とし
て軸受の寿命が大幅に延長される。
ながら本発明の好ましい実施の形態について説明する。
実施例に用いた外輪は表1に示すJISに定められた合
金鋼に浸炭または浸炭窒化を行った後、表1に示す焼戻
し温度で焼戻しを行い、外輪の外周面の残留オーステナ
イト量を所定の量に調整した。
のそれぞれは外輪をいったん180℃で焼戻した後に、
外輪の内周面(軌道面)を冷却するため外輪内周面に焼
戻し温度以下の150℃の油をかけて内周面(軌道面)
の焼戻しが進まないようにしながら、外周面の残留オー
ステナイト量が所定の量になるように外周面を誘導加熱
を用いて焼戻しを行い、残留オーステナイト量を減少さ
せる。150℃の油を用いたのは外輪の肉厚がやや薄い
ため外周面と内周面(軌道面)の温度差を適切にコント
ロールするためである。外輪の肉厚が厚い場合は水冷で
も可能である。なお、内周面(軌道面)の冷却には温度
コントロールされた中子を使ってもよい。
表1に示す鋼種、熱処理を行った図1に示す外輪4につ
いて回転試験を行った。図4には外輪の外径膨張量(m
m)を測定した結果を示す。また、図5には外輪のそり
量(mm)を測定した結果を示す。外輪の心部硬さがH
v500以上になると外径の膨張量は軸受すきまの増加
として実用上問題のない0.05mm以下となり、Hv
530以下になるとほとんど膨張は起こらなくなること
が判明した。
び(%)は心部硬さがHv600を超えると低下しはじ
め、硬さがHv650を超えると急激に低下して耐衝撃
荷重性が低下する。よって、外輪の外径が膨張せず、か
つ、耐衝撃荷重性が低下しないような心部硬さの範囲は
Hv500からHv650(好ましくはHv530から
Hv600)であることが判明した。
は外径面の残留オーステナイト量(体積%)の増加とと
もに増大することが判明した。転動体(ころ)5に適切
なクラウニングが加工されている場合はそり量は0.0
5mm、残留オーステナイト量で10体積%まで許容さ
れるが、好ましくは外輪のそり量は0.03mm以下、
残留オーステナイト量で6体積%以下とすることが望ま
しい。なお、ここでいう残留オーステナイト量とは表面
硬化層深さの1/2までの残留オーステナイト量のこと
をいう。
験では外輪割れは外輪の軌道面側から発生した。図7に
示すように、外輪割れ強度は外輪軌道面部の残留応力に
比例し、軌道面部に130Mpa以上の残留圧縮応力が
存在すると実用上十分な強度があるとされるが、この場
合とくに180Mpa以上の残留圧縮応力の存在下で割
れ強度は大きな値を示す。よって、外輪の疲労割れ強度
の向上のためには心部硬さよりも軌道面部の圧縮残留応
力のほうが重要である。
寿命試験では外輪の軌道面部の残留オーステナイト量が
20体積%以上になると転がり寿命は増大するが、50
体積%を超えると軌道面部の硬さが低下するため転がり
寿命は低下することが判明した。
軸受(内径100mm)として外輪4(外径200m
m,幅120mm,軌道面径150mm)を表1の材
料、熱処理で製作した複数円筒ころ軸受2を用いた。図
2に示す負荷ローラ7を有する試験機を用いて、試験荷
重20ton、回転数500rpm、試験温度40℃、
潤滑はVG60の潤滑油に硬さHv540、平均粒径1
00μmの鉄粉を300ppm混入させた条件下で試験
し、50時間後における軸受2の外径の膨張量とそり量
をそれぞれ測定した。これらの結果は図4及び図5にそ
れぞれ示した。
理で製作した外径φ120mm,内径φ96mm、幅2
5mmのリングを用いた。図3に示す負荷ローラ8,9
を有する試験機で試験荷重3ton、回転数1500r
pm、試験温度40℃、潤滑はVG60の潤滑油を使用
して外輪4が割損するまで行った。この結果は図7に示
した。
(電気製鋼研究所偏、理工学社、1969年5月25
日)0〜12頁に記載のスラスト型寿命試験機を用い、
表1の材料、熱処理で製作した外径φ60,厚さ6mm
の円板TPを用いて、荷重条件Pmax=4900Mp
a,主軸回転数1000rpm,試験温度40℃,潤滑
はVG60の潤滑油に硬さHv540,平均粒径100
μmの鉄粉を100ppm混入させたものを使用して行
った。
分を示した。符合13は内輪、14は外輪、15は転動
体にそれぞれあたる。図10にセンジミア圧延機20の
ローラの概要を示した。符合21はワークローラにあた
る。符合22,23,24には外輪をロールとした本発
明に係る転がり軸受(図示せず)が用いられている。図
11にチェンコンベア30の軸受部分を示した。符合3
3は内輪、34は外輪、35は転動体にそれぞれあた
る。
る外輪の心部硬さをHv500以上650以下としたこ
とにより外輪の塑性変形が防止される。また、外周面の
残留オーステナイト量を10体積%以下とすることによ
り外輪の反りが防止される。また、外輪の軌道面に13
0Mpa以上の圧縮残留応力を形成することにより外輪
割れ寿命が大幅に延長される。さらに、外輪の内周面に
20体積%以上の残留オーステナイトを形成することに
より外輪軌道面の転がり寿命が大幅に延長される。
を切り欠いて示す部分拡大断面図。
との関係を示すグラフ図。
(mm)との関係を示すグラフ図。
を示すグラフ図。
05 時間)との関係を示すグラフ図。
×106 時間)との関係を示すグラフ図。
面図。
である。
Claims (1)
- 【請求項1】 転動体と、表面硬化処理された外周面部
と前記転動体の軌道となる内周面部とを備え前記外周面
部が他部材に接触してロールとして使用される外輪と、
前記転動体の軌道となる外周面部をもつ内輪と、を具備
する転がり軸受において、前記外輪の心部硬さをビッカ
ース硬さ(Hv)で500以上650以下の範囲とした
ことを特徴とする転がり軸受。
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