JPH1193874A - ロータリ圧縮機 - Google Patents

ロータリ圧縮機

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JPH1193874A
JPH1193874A JP25342097A JP25342097A JPH1193874A JP H1193874 A JPH1193874 A JP H1193874A JP 25342097 A JP25342097 A JP 25342097A JP 25342097 A JP25342097 A JP 25342097A JP H1193874 A JPH1193874 A JP H1193874A
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rotor
injection hole
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crankshaft
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Kazuhiro Kosho
和宏 古庄
Kenichi Saito
健一 斉藤
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Daikin Industries Ltd
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Daikin Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 中間圧ガス冷媒を、リヤヘッド4に開口した
インジェクション孔15を経て圧縮室8に供給するよう
にしたロータリ圧縮機Cに対して、ロータ6の外周面と
内周面との距離が小さくても、インジェクション孔15
の設計自由度を向上させ、ガスインジェクションサイク
ルの効果が十分に得られるようにする。 【解決手段】 インジェクション孔15を、ロータ6の
公転に伴って該ロータ6の外周面の外周側と内周側とに
切り換わる位置に形成し、そのインジェクション孔15
がロータ6の外周面よりも内周側にあるとき、該インジ
ェクション孔15をロータ6及びクランク軸5の下側ス
ラスト軸受部5cの各軸方向下端面により切り換え状態
で閉塞する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロータリ圧縮機に
関し、特に中間圧ガス冷媒を圧縮室に供給するようにし
たものの技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特開平4−17706
2号公報に示されているように、冷凍回路の凝縮器能力
の向上等を目的として、中間圧ガス冷媒を圧縮機にイン
ジェクションするようにした冷凍装置が知られている。
この冷凍装置は、圧縮機、室内熱交換器、第1減圧弁、
気液分離器、第2減圧弁及び室外熱交換器が冷媒配管に
よって接続されてなる冷媒回路を備え、その気液分離器
と圧縮機とがインジェクション管によって接続されてい
る。このインジェクション管にはインジェクションバル
ブが設けられ、このバルブがインジェクション要求に応
じて開放されるようになっている。
【0003】上記冷凍装置では、例えば暖房運転時に
は、圧縮機から吐出した高圧冷媒が室内熱交換器で凝縮
し、第1減圧弁で中間圧まで減圧する。この中間圧冷媒
は気液分離器でガス冷媒と液冷媒とに分離され、その液
冷媒は第2減圧弁でさらに減圧した後に室外熱交換器で
蒸発して圧縮機に戻る。一方、上記気液分離器内のガス
冷媒は、上記インジェクションバルブが開放されている
状態では、該気液分離器の内圧(中間圧)と圧縮機の圧
縮室の内圧(圧縮動作初期時の低圧)との差圧によって
インジェクション管を経てその圧縮室に供給される。こ
れにより、室内熱交換器を流れる冷媒量が増大して暖房
能力の向上化を図ることができる。さらに、冷房運転時
には、室内熱交換器で蒸発する冷媒の熱交換量が増大し
て冷房能力の向上化を図ることができる。
【0004】ここで、上記冷凍装置に適用される圧縮機
の一例としてはロータリピストン型のロータリ圧縮機が
知られている。この圧縮機では、例えば図8及び図9に
示すように、密閉状のケーシング(101)内の下部に
円筒状のシリンダ(102)が配置され、このシリンダ
(102)の軸方向両端面には、シリンダ(102)内
を略気密状に閉塞する2つのフロント及びリヤヘッド
(103),(104)が設けられている。このフロン
ト及びリヤヘッド(103),(104)の中心部に設
けた貫通孔(103a),(104a)には、上下方向
に延びるクランク軸(105)が回転可能に支持されて
いる。このクランク軸(105)は、上記シリンダ(1
02)内で該シリンダ(102)に対して偏心する偏心
部(105a)と、該偏心部(105a)の軸方向両端
部に設けられかつフロント及びリヤヘッド(103),
(104)のシリンダ(102)側端面とそれぞれ摺接
する2つのスラスト軸受部(105b),(105b)
とを有している。上記シリンダ(102)内には、クラ
ンク軸(105)の偏心部(105a)に外嵌合する略
リング状のロータ(106)が収容され、このロータ
(106)の外周面及びシリンダ(102)の内周面の
間に圧縮室(108)が形成されている。また、シリン
ダ(102)のブレード溝(102a)内には、圧縮室
(108)に対して進退自在にかつケーシング(10
1)内壁面との間に設けたコイルばね(110)により
先端(内周側端面)がロータ(106)の外周面に押圧
されるブレード(109)が設けられ、このブレード
(109)により圧縮室(108)が、吸入口(11
1)に連通する低圧室(108a)と、吐出口(11
2)に連通する高圧室(108b)とに区画可能とされ
ている。
【0005】そして、上記クランク軸(105)は、ケ
ーシング(101)内の上部にて駆動モータ(図示せ
ず)に連結されており、この駆動モータに連結されたク
ランク軸(105)の回転により、その偏心部(105
a)を介してロータ(106)がその外周面の一部をシ
リンダ(102)の内周面に略接触させながらシリンダ
(102)の軸心回りに図9において時計回り方向に公
転することで圧縮室(108)を収縮させて吸入口(1
11)から吸入した低圧ガス冷媒を圧縮するようになっ
ている。
【0006】一方、気液分離器から延びるインジェクシ
ョン管(116)はリヤヘッド(104)に開口された
インジェクション孔(115)と連通する接続孔(10
4b)に接続されており、このインジェクション孔(1
15)を経て高圧ガス冷媒と低圧ガス冷媒との中間圧の
ガス冷媒が上記圧縮室(108)に供給され、吸入口
(111)から吸入した低圧ガス冷媒と共に圧縮されて
吐出口(112)から吐出されるようになっている。
【0007】また、上記インジェクション孔(115)
は、ロータ(106)の公転に伴って該ロータ(10
6)の外周面の外周側と内周側とに切り換わる位置に形
成されている。すなわち、インジェクション孔(11
5)がロータ(106)の外周面よりも外周側にあると
きには開口状態とされて中間圧ガス冷媒が圧縮室(10
8)に供給され、インジェクション孔(115)がロー
タ(106)の外周面よりも内周側にあるときには該ロ
ータ(106)の下端面で閉塞されて中間圧ガス冷媒が
圧縮室(108)に供給されなくなる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
ロータリ圧縮機では、クランク軸(105)の両スラス
ト軸受部(105b),(105b)は、偏心部(10
5a)においてクランク軸(105)軸心部のみに形成
されており、その偏心部(105a)が偏心している側
において偏心部(105a)とフロント及びリヤヘッド
(103),(104)との間には、ロータ(106)
の内周面に隣設して油溜り(125),(125)(高
圧空間)がそれぞれ形成されている。この油溜り(12
5),(125)により摺動面積の低減化を図り、クラ
ンク軸(105)の各スラスト軸受部(105b)とフ
ロント及びリヤヘッド(103),(104)との間に
生じる機械損失の低減化を図っている。このため、上記
インジェクション孔(115)がロータ(106)の内
周面よりも内周側にあると上記下側の油溜り(125)
に連通することになるので、そのインジェクション孔
(115)をロータ(106)の内周面よりも常に外周
側となる位置に形成しておく必要がある。
【0009】しかし、このようにインジェクション孔
(115)をロータ(106)の内周面よりも外周側と
なる位置に形成しようとすると、ロータ(106)の外
周面と内周面との距離を大きくすることが困難である場
合、インジェクション孔(115)の設計自由度が著し
く制限され、ガスインジェクションサイクルの効果を十
分に発揮させることができなくなるという問題がある。
【0010】すなわち、圧縮室(108)内の圧力は、
ロータ(106)公転角度に対して図10に示すように
変化する(尚、図10中、ロータ公転角度が0となるの
は、ロータ(106)が最もブレード溝(102a)に
近接しているときである)が、中間圧ガス冷媒を圧縮室
(108)に供給するためにインジェクション孔(11
5)を開口状態にしておく時期は、図11に示すよう
に、圧縮行程の開始(ロータ公転角度=0)付近から圧
縮室(108)(高圧室(108b))内圧が中間圧と
略一致する(ロータ公転角度=α)までの間となるよう
にするのが望ましい。これは、インジェクション孔(1
15)を吸入行程で開口(低圧室(108a)に開口)
すると、室内熱交換器からの冷媒流量が減少して冷房能
力が低下する一方、圧縮室(108)内圧が中間圧より
も大きいときに開口すると、圧縮室(108)内の冷媒
が気液分離器に逆流して暖房能力が低下してしまうから
である。ところが、このような条件を満たすようにイン
ジェクション孔(115)の位置を設定しようとする
と、図12に示すように、ロータ(106)の内周面よ
りも内周側(一点鎖線で示すロータ(106)の内周面
の軌跡よりも内周側)となる位置に設定してしまうこと
になる。尚、図12中、実線はインジェクション孔(1
15)の開口開始時(ロータ公転角度=0)のロータ
(106)の位置を、また二点鎖線は開口終了時(ロー
タ公転角度=α)の位置をそれぞれ示す。
【0011】したがって、インジェクション孔(11
5)をロータ(106)の内周面よりも常に外周側とな
る位置に設定しようとすると、図13及び図14に示す
ように、開口終了時が遅くなって(ロータ公転角度=β
>α)、圧縮室(108)内圧が中間圧よりも大きくな
っているときでも開口し続けたり、図15及び図16に
示すように、開口開始時が早くなって(ロータ公転角度
=−γ<0)、吸入行程で開口を開始したりすることに
なり、上述の如く不具合が生じてガスインジェクション
サイクルの効果が不十分となってしまう。
【0012】本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、中間圧ガス冷媒を圧
縮室に供給するようにしたロータリ圧縮機に対して、そ
の構成を改良することによって、ロータの外周面と内周
面との距離が小さくても、インジェクション孔の設計自
由度を向上させ、ガスインジェクションサイクルの効果
を十分に発揮させることができるようにすることにあ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明では、インジェクション孔を、ロータの
公転に伴って該ロータの外周面の外周側と内周側とに切
り換わる位置に形成し、そのインジェクション孔がロー
タの外周面よりも内周側にあるとき、該インジェクショ
ン孔をロータ及びクランク軸のスラスト軸受部の各軸方
向端面により切り換え状態で閉塞するようにした。
【0014】具体的には、請求項1の発明では、図1及
び図2に示すように、シリンダ(2)と、該シリンダ
(2)の軸方向両端面に設けられた2つのヘッド部材
(3),(4)と、上記シリンダ(2)に対して偏心す
る偏心部(5a)と該偏心部(5a)の軸方向両端部に
設けられて上記両ヘッド部材(3),(4)にそれぞれ
摺接する2つのスラスト軸受部(5b),(5c)とを
有するクランク軸(5)と、該クランク軸(5)の偏心
部(5a)に外嵌合するロータ(6)と、該ロータ
(6)の外周面及びシリンダ(2)の内周面の間に形成
された圧縮室(8)とを備え、上記クランク軸(5)の
回転によりロータ(6)がシリンダ(2)の軸心回りに
公転することで低圧ガス冷媒を圧縮し、かつ、該圧縮し
た高圧ガス冷媒と低圧ガス冷媒との中間圧のガス冷媒
を、上記ヘッド部材(3),(4)に開口したインジェ
クション孔(15)を経て上記圧縮室(8)に供給する
ようにしたロータリ圧縮機を前提とする。
【0015】そして、上記インジェクション孔(15)
は、ロータ(6)の公転に伴って該ロータ(6)の外周
面の外周側と内周側とに切り換わる位置に形成され、上
記インジェクション孔(15)がロータ(6)の外周面
よりも内周側にあるとき、該インジェクション孔(1
5)はロータ(6)及びクランク軸(5)のスラスト軸
受部(5b),(5c)の各軸方向端面により切り換え
状態で閉塞されるように構成されているものとする。
【0016】このことで、インジェクション孔(15)
をクランク軸(5)のスラスト軸受部(5c)により閉
塞することができるので、インジェクション孔(15)
をロータ(6)の内周面よりも内周側となる位置に形成
することができる。このため、ロータ(6)の外周面と
内周面との距離を大きくすることが困難であっても、制
約を受けることなくインジェクション孔(15)を開口
状態とする時期をロータ(6)の公転角度に対して容易
に理想的な時期とすることができ、冷暖房能力を効果的
に向上させることができる。よって、インジェクション
孔(15)の設計自由度を向上させ、ガスインジェクシ
ョンサイクルの効果を十分に得ることができる。
【0017】請求項2の発明では、請求項1の発明にお
いて、図1及び図2に示すように、クランク軸(5)の
スラスト軸受部(5b),(5c)端面において該イン
ジェクション孔(15)を閉塞する部位以外の箇所に凹
溝(5d)が設けられているものとする。
【0018】この発明により、凹溝(5d)に油を注入
することで従来の油溜りと同様の作用効果が得られる。
よって、スラスト軸受部(5c)の機械損失を従来と同
様に低減させることができ、圧縮機の効率を維持するこ
とができる。
【0019】請求項3の発明では、請求項1又は2の発
明において、図1及び図2に示すように、モータステー
タ(23)と該モータステータ(23)に対して軸方向
にずらされかつクランク軸(5)が移動一体に連結され
たモータロータ(22)とからなり、該モータロータ
(22)にモータステータ(23)との軸方向のずれを
なくす方向のマグネットプルフォースが働く駆動モータ
(21)が設けられ、上記マグネットプルフォースによ
りクランク軸(5)のスラスト軸受部(5b),(5
c)端面が押し付けられるヘッド部材(3),(4)に
インジェクション孔(15)が設けられているものとす
る。
【0020】このことにより、インジェクション孔(1
5)がロータ(6)の内周面よりも内周側にあるとき、
インジェクション孔(15)の閉塞を確実に行うことが
できる。よって、ガスインジェクションサイクルの効果
をより一層高めることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)図3は、本発明の実施形態1に係るロー
タリ圧縮機(C)が設けられたヒートポンプ式空気調和
装置の冷媒回路を示す。この空気調和装置は、上記ロー
タリ圧縮機(C)、四路切換弁(41)、室外熱交換器
(42)、第1電動弁(EV−1)、気液分離器(4
3)、第2電動弁(EV−2)、室内熱交換器(44)
及びアキュームレータ(45)が冷媒配管(47)によ
って接続されてなっている。
【0022】上記四路切換弁(41)は、圧縮機(C)
の吐出側及び吸入側に対する各熱交換器(42),(4
4)の接続状態を切換可能とするもので、四路切換弁
(41)が図中実線側に切り換えられた状態では、圧縮
機(C)の吐出側が室外熱交換器(42)に、また吸入
側が室内熱交換器(44)にそれぞれ接続されて室内の
冷房運転が可能となる。一方、四路切換弁(41)が図
中破線側に切り換えられた状態では、圧縮機(C)の吐
出側が室内熱交換器(44)に、また吸入側が室外熱交
換器(42)にそれぞれ接続されて室内の暖房運転が可
能となるように構成されている。
【0023】上記気液分離器(43)の上端部と圧縮機
(C)との間はインジェクション管(16)によって接
続され、このインジェクション管(16)にはインジェ
クションバルブ(17)が設けられている。このインジ
ェクションバルブ(17)は、気液分離器(43)内の
ガス冷媒(圧縮機(C)で圧縮した高圧ガス冷媒と圧縮
機(C)に吸入される低圧ガス冷媒との中間圧のガス冷
媒)を圧縮機(C)に供給(インジェクション)する際
に開放されるようになっている。
【0024】上記圧縮機(C)はロータリピストン型の
ものであって、図1及び図2に示すように、密閉状のケ
ーシング(1)内の下部に円筒状のシリンダ(2)が配
設され、このシリンダ(2)の軸方向両端面には、シリ
ンダ(2)内を密閉する2つのフロント及びリヤヘッド
(3),(4)が設けられている。このフロント及びリ
ヤヘッド(3),(4)の中心部には、貫通孔(3
a),(4a)がそれぞれ形成され、この貫通孔(3
a),(4a)には、上下方向に延びるクランク軸
(5)が回転可能に支持されている。
【0025】上記クランク軸(5)は、上記シリンダ
(2)内で該シリンダ(2)に対して偏心する偏心部
(5a)と、該偏心部(5a)の軸方向両端部に設けら
れかつフロント及びリヤヘッド(3),(4)の各軸方
向シリンダ(2)側端面とそれぞれ摺接する2つの上側
及び下側スラスト軸受部(5b),(5c)とを有して
いる。この上側スラスト軸受部(5b)の上端面及び下
側スラスト軸受部(5c)の下端面間の距離は、フロン
トヘッド(3)の下端面及びリヤヘッド(4)の上端面
間よりも僅かに小さく設定され、クランク軸(5)はそ
の分だけ上下方向に移動可能とされている。
【0026】上記シリンダ(2)内には、クランク軸
(5)の偏心部(5a)に外嵌合して該偏心部(5a)
に対して回転(自転)可能な略リング状のロータ(6)
が収容され、このロータ(6)の外周面及びシリンダ
(2)の内周面の間には圧縮室(8)が形成されてい
る。そして、上記クランク軸(5)の回転により、その
偏心部(5a)を介してロータ(6)がその外周面の一
部をシリンダ(2)の内周面に略接触させながらシリン
ダ(2)の軸心回りに図2で時計回り方向に公転するこ
とで上記圧縮室(8)を収縮させて低圧ガス冷媒を圧縮
するようになっている。
【0027】上記シリンダ(2)には半径方向に延びる
ブレード溝(2a)が形成され、このブレード溝(2
a)内には、ブレード(9)が圧縮室(8)に対して進
退自在となるように配設されている。このブレード
(9)の外周側端面とケーシング(1)内壁面との間に
はコイルばね(10)が設けられ、このコイルばね(1
0)のばね力によりブレード(9)は内周側に押圧され
るようになっている。このことで、ブレード(9)の内
周側端面はロータ(6)の外周面に押圧され、このブレ
ード(9)により圧縮室(8)が低圧室(8a)と高圧
室(8b)とに区画可能とされている。
【0028】上記ブレード(9)近傍の低圧室(8a)
側には、上記冷媒配管(47)の1つであってこの圧縮
機(C)とアキュームレータ(45)とを接続するため
の吸入管(図示せず)が接続されている吸入口(11)
が設けられ、アキュームレータ(45)からの低圧ガス
冷媒が低圧室(8a)に吸入されるようになっている。
一方、上記ブレード(9)近傍の高圧室(8b)側に
は、高圧室(8b)で圧縮した高圧ガス冷媒を高圧室
(8b)からケーシング(1)内の空間に吐出するため
の吐出口(12)が設けられ、この吐出口(12)に
は、高圧室(8b)内の圧力が所定値よりも大きくなる
と開放するリード弁(13)が設けられている。このこ
とで、圧縮機(C)の運転時には、所定圧力の高圧ガス
冷媒が開放されたリード弁(13)及び吐出口(12)
を経てケーシング(1)内の空間に吐出され、このケー
シング(1)内の空間は高圧ガス冷媒によって満たされ
るようになっている。上記ケーシング(1)の上端部に
は、上記冷媒配管(47)の1つであってこの圧縮機
(C)と四路切換弁(41)とを接続するための吐出管
(19)がケーシング(1)壁を貫通した状態で設けら
れ、ケーシング(1)内の高圧ガス冷媒が四路切換弁
(41)を経て室外熱交換器(42)又は室内熱交換器
(44)に導出されるようになっている。
【0029】上記インジェクション管(16)は、圧縮
機(C)のケーシング(1)の側壁を貫通して、リヤヘ
ッド(4)の外周部に半径方向に延びるように設けた接
続孔(4b)に接続されている。この接続孔(4b)の
内周側端部には、その接続孔(4b)と圧縮室(8)と
を連通するインジェクション孔(15)が軸方向(上下
方向)に形成され、上記気液分離器(43)内の中間圧
ガス冷媒が、インジェクション管(16)及びインジェ
クション孔(15)を経て圧縮室(8)の高圧室(8
b)に供給され、吸入口(11)から吸入した低圧ガス
冷媒と共に圧縮されて吐出口(12)から吐出されるよ
うになっている。
【0030】上記インジェクション孔(15)は、ロー
タ(6)の公転に伴って該ロータ(6)の外周面の外周
側と内周側とに切り換わる位置に形成され、そのインジ
ェクション孔(15)がロータ(6)の外周面よりも内
周側にあるとき、該インジェクション孔(15)はロー
タ(6)及びクランク軸(5)の下側スラスト軸受部
(5c)の各軸方向下端面により切り換え状態で閉塞さ
れるように構成されている。すなわち、インジェクショ
ン孔(15)は、圧縮行程の開始から圧縮室(8)(高
圧室(8b))内圧が中間圧と略一致するまでの間で開
口され、吸入行程時にはロータ(6)下端面ないしスラ
スト軸受部(5c)下端面により閉塞され(低圧室(8
a)には開口されない)、高圧室(8b)内圧が中間圧
を越えているときにも同様に閉塞されるようになってい
る。
【0031】上記クランク軸(5)の下側スラスト軸受
部(5c)下端面には、インジェクション孔(15)を
閉塞する部位以外の箇所つまりその部位の内周側に略リ
ング状の凹溝(5d)が設けられている。この凹溝(5
d)内には油が注入されている。一方、クランク軸
(5)の上側スラスト軸受部(5b)は、偏心部(5
a)においてクランク軸(5)軸心部のみに形成されて
おり、その偏心部(5a)が偏心している側において偏
心部(5a)とフロントヘッド(103)との間には、
ロータ(6)の内周面に隣設して油溜り(25)(高圧
空間)が形成されている。
【0032】上記クランク軸(5)は、ケーシング
(1)内の上部に配設した駆動モータ(21)に連結さ
れていて、この駆動モータ(21)の駆動により回転す
るようになっている。この駆動モータ(21)はモータ
ロータ(22)及びモータステータ(23)からなり、
このモータステータ(23)はケーシング(1)の側壁
内面に取付固定されている。上記モータロータ(22)
はそのモータステータ(23)内に嵌装され、このモー
タロータ(22)にクランク軸(5)の上端部が移動一
体に結合されている。そして、上記モータロータ(2
2)はモータステータ(23)に対して軸方向上側にず
らされ、このことで、このモータロータ(22)には駆
動モータ(21)の駆動中にモータステータ(23)と
の軸方向のずれをなくす下向きのマグネットプルフォー
スが生じ、そのマグネットプルフォースによりクランク
軸(5)の下側スラスト軸受部(5c)下端面をリヤヘ
ッド(4)に押し付けるように構成されている。つま
り、マグネットプルフォースによりクランク軸(5)の
下側スラスト軸受部(5c)下端面が押し付けられるリ
ヤヘッド(4)にインジェクション孔(15)が設けら
れていることになる。
【0033】以上の構成からなるロータリ圧縮機(C)
の運転時の動作について説明する。先ず、駆動モータ
(21)が駆動すると、そのモータロータ(22)と共
にクランク軸(5)が回転し、そのクランク軸(5)の
偏心部(5a)を介してロータ(6)がシリンダ(2)
内で図2において時計回り方向に公転する。このとき、
ロータ(6)が最もブレード溝(2a)に近接している
とき(ロータ公転角度=−360°)から低圧ガス冷媒
の吸入行程が開始する。この低圧ガス冷媒は吸入管より
吸入口(11)を経て低圧室(8a)に流入され、ロー
タ(6)が1公転した時点(ロータ公転角度=0)でそ
の吸入が終了し、上記吸入した低圧ガス冷媒の圧縮行程
が開始する(上記低圧室(8a)が高圧室(8b)とな
る)。尚、上記吸入行程において高圧室(8b)では前
回の吸入工程で吸入した低圧ガス冷媒の圧縮行程が同時
に行われる。
【0034】上記吸入工程における低圧室(8a)には
インジェクション孔(15)は開口されていないが、ロ
ータ公転角度が0となった時点(低圧室(8a)が高圧
室(8b)となった時点)付近からその開口が開始する
(図4参照)。つまり、インジェクション孔(15)は
ロータ(6)の外周面よりも外周側となってロータ
(6)下端面やクランク軸(5)の下側スラスト軸受部
(5c)下端面により閉塞されなくなり、高圧室(8
b)に開口し始める。このため、インジェクションバル
ブ(17)が開放されていると、高圧室(8b)内の圧
力がインジェクションガス圧力(中間圧)よりも低いと
きに、その差圧により気液分離器(43)で分離された
中間圧ガス冷媒がインジェクション管(16)及びイン
ジェクション孔(15)を経て高圧室(8b)に供給さ
れる。
【0035】続いて、ロータ(6)の公転に伴って高圧
室(8b)が収縮されてその内圧が高くなり、ロータ公
転角度が180°となる手前で中間圧と等しくなる。こ
れと略同時に、開口されていたインジェクション孔(1
5)がロータ(6)の外周面よりも内周側となってロー
タ(6)下端面により閉塞される(図5参照)。そし
て、ロータ(6)がさらに公転すると、図6に示すよう
に、インジェクション孔(15)はロータ(6)の内周
面よりも内周側となるが、このときにはクランク軸
(5)の下側スラスト軸受部(5c)下端面により閉塞
され、インジェクション孔(15)の閉塞状態は維持さ
れる。尚、インジェクション孔(15)は、常に凹溝
(5d)よりも外周側にある。
【0036】また、上側スラスト軸受部(5b)上端面
及び下側スラスト軸受部(5c)下端面間の距離がフロ
ントヘッド(3)下端面及びリヤヘッド(4)上端面間
よりも僅かに小さく設定され、クランク軸(5)はその
分だけ上下方向に移動可能とされているが、モータロー
タ(22)がモータステータ(23)に対して軸方向上
側にずらされることで生じるマグネットプルフォースに
よりクランク軸(5)の下側スラスト軸受部(5c)下
端面をリヤヘッド(4)に押し付けるように構成されて
いるので、インジェクション孔(15)の閉塞は確実に
行われる。
【0037】次いで、上記吸入工程で吸入した低圧ガス
冷媒及びインジェクション孔(15)から供給した中間
圧ガス冷媒が共に圧縮されて高圧ガス冷媒となり、高圧
室(8b)内の圧力が所定値よりも大きくなると、リー
ド弁(13)が開放されてその高圧ガス冷媒が吐出口
(12)からケーシング(1)内の空間に吐出され、そ
の後、吐出管(19)により四路切換弁(41)を経て
室外熱交換器(42)又は室内熱交換器(44)に導出
される。そして、ロータ(6)が圧縮行程の開始から約
1公転した時点(ロータ公転角度=360°)で圧縮行
程は終了する。尚、上記圧縮行程において低圧室(8
a)では新たに低圧ガス冷媒の吸入が同時に行われる。
【0038】したがって、上記実施形態1では、インジ
ェクション管(16)のインジェクションバルブ(1
7)を開放して気液分離器(43)の中間圧ガス冷媒を
圧縮機(C)の圧縮室(8)に供給すると、暖房運転時
には室内熱交換器(44)を流れる冷媒量が増大して暖
房能力を向上させることができ、冷房運転時には室内熱
交換器(44)で蒸発する冷媒の熱交換量が増大して冷
房能力の向上化を図ることができる。
【0039】このとき、リヤヘッド(4)において上記
インジェクション管(16)が接続された接続孔(4
b)に連通するインジェクション孔(15)が、圧縮行
程の開始付近から高圧室(8b)内圧が中間圧と略一致
するまでの間でのみ開口されるようになっているので、
冷房運転時には室内熱交換器(44)からの冷媒流量が
減少して冷房能力が低下したり、暖房運転時に高圧室
(8b)内の冷媒が気液分離器(43)に逆流して暖房
能力が低下したりするということはない。そして、イン
ジェクション孔(15)がロータ(6)の内周面よりも
内周側にあっても、インジェクション孔(15)をクラ
ンク軸(5)の下側スラスト軸受部(5c)下端面によ
り閉塞することができるので、ロータ(6)の内周面よ
りも常に外周側となる位置に形成する必要はない。この
ため、ロータ(6)の外周面と内周面との距離を大きく
することが困難であっても、インジェクション孔(1
5)を開口状態とする時期をロータ公転角度に対して容
易に理想的な時期に設定することができ、冷暖房能力を
効果的に向上させることができる。よって、インジェク
ション孔(15)の設計自由度を向上させ、ガスインジ
ェクションサイクルの効果を最大限に発揮させることが
できる。
【0040】また、クランク軸(5)の下側スラスト軸
受部(5c)下端面においてインジェクション孔(1
5)を閉塞する部位の内周側に凹溝(5d)が設けら
れ、この凹溝(5d)内に油が注入されているので、偏
心部(5a)とフロントヘッド(3)との間の油溜り
(25)と同様の作用効果が得られる。よって、この油
溜り(25)及び凹溝(5d)によりクランク軸(5)
の機械損失を低減させることができ、圧縮機(C)の効
率を維持することができる。
【0041】(実施形態2)図7は本発明の実施形態2
を示し(尚、図2と同じ部分については同じ符号を付し
てその詳細な説明は省略する)、圧縮機(C)のロータ
(6)の外周面にブレード(30)が一体形成されたも
のである。
【0042】すなわち、この実施形態では、外周側端部
が閉塞されたブレード溝(2a)の内周側端部に円形の
ブッシュ孔(32)が形成され、このブッシュ孔(3
2)に断面半円形状の1対の揺動ブッシュ(31),
(31)がそれぞれ嵌入され、この揺動ブッシュ(3
1),(31)間にロータ(6)の外周面に突設された
ブレード(30)の先端部が挿入されている。そして、
上記揺動ブッシュ(31),(31)はブレード(3
0)を挟んだ状態でブッシュ孔(32)内で回転可能と
され、また、ブレード(30)は各揺動ブッシュ(3
1)に対して摺動可能とされている。このことで、ロー
タ(6)は、そのブレード(30)を揺動させながらシ
リンダ(2)の軸心回りに公転可能とされ、ロータ
(6)が自転不可能である点を除いて上記実施形態1と
同様に作動するようになっている。したがって、この実
施形態2においても上記実施形態1と同様の作用効果を
得ることができる。
【0043】尚、上記各実施形態では、インジェクショ
ン孔(15)をリヤヘッド(4)に設け、インジェクシ
ョン管(16)をそのインジェクション孔(15)に連
通する接続孔(4b)に接続するようにしたが、インジ
ェクション孔(15)をフロントヘッド(3)に設け、
そのインジェクション孔(15)にインジェクション管
(16)を連通接続して、フロントヘッド(3)側から
圧縮室(8)内に中間圧ガス冷媒を供給するようにして
もよい。この場合は、クランク軸(5)の上側及び下側
スラスト軸受部(5b),(5c)の形状を上記実施形
態と反対にすればよい。そして、駆動モータ(21)に
おいてモータロータ(22)をモータステータ(23)
に対して軸方向下側にずらすことにより上向きのマグネ
ットプルフォースを発生させ、このマグネットプルフォ
ースにより上側スラスト軸受部(5b)上端面をフロン
トヘッド(3)に押し付けるようにすれば、上記実施形
態と同様に、インジェクション孔(15)の閉塞を確実
に行うことができる。
【0044】また、マグネットプルフォースを利用する
ことはできないが、フロント及びリヤヘッド(3),
(4)の両方にインジェクション孔(15),(15)
をそれぞれ設けると共に、インジェクション管(16)
を途中で分岐して各インジェクション孔(15)に連通
接続させるようにしてもよい。
【0045】そして、上記各実施形態では、インジェク
ション孔(15)をリヤヘッド(4)の軸方向(上下方
向)に形成したが、軸方向に対して半径方向内側等に傾
くように形成してもよい。この場合、インジェクション
孔(15)の圧縮室(8)側開口縁は楕円形状となる。
【0046】さらに、上記各実施形態では、クランク軸
(5)の下側スラスト軸受部(5c)下端面に凹溝(5
d)を設けたが、この凹溝(5d)は必ずしも必要なも
のではなく、この凹溝(5d)をなくせば、インジェク
ション孔(15)の設計自由度をさらに向上させること
ができる。
【0047】また、上記各実施形態では、ロータ公転角
度が0ないし180°となる手前でインジェクション孔
(15)を開口するようにしたが、インジェクション孔
(15)を開口させるのは、これに限らず、ロータ公転
角度が0よりも小さいとき(吸入行程)や180°以上
のときであっても本発明を適用することができる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よると、中間圧ガス冷媒を、ヘッド部材に開口したイン
ジェクション孔を経て圧縮室に供給するようにしたロー
タリ圧縮機に対して、そのインジェクション孔を、ロー
タの公転に伴って該ロータの外周面の外周側と内周側と
に切り換わる位置に形成し、そのインジェクション孔が
ロータの外周面よりも内周側にあるとき、該インジェク
ション孔をロータ及びクランク軸のスラスト軸受部の各
軸方向端面により切り換え状態で閉塞するようにしたこ
とにより、インジェクション孔の設計自由度を向上さ
せ、ガスインジェクションサイクルの効果が十分に得ら
れる。
【0049】請求項2の発明によると、クランク軸のス
ラスト軸受部端面において該インジェクション孔を閉塞
する部位以外の箇所に凹溝を設けたことにより、スラス
ト軸受部の機械損失を低減させることができ、圧縮機の
効率低下の防止化を図ることができる。
【0050】請求項3の発明によると、クランク軸が移
動一体に連結されたモータロータにモータステータとの
軸方向のずれをなくす方向のマグネットプルフォースが
働く駆動モータを設け、このマグネットプルフォースに
よりクランク軸のスラスト軸受部端面が押し付けられる
ヘッド部材にインジェクション孔を設けたことにより、
ガスインジェクションサイクルの効果を最大限に得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係るロータリ圧縮機を示
す断面図である。
【図2】図1のII−II線拡大断面図である。
【図3】ヒートポンプ式空気調和装置の冷媒回路図であ
る。
【図4】インジェクション孔の開口開始時を示す図2相
当図である。
【図5】インジェクション孔の開口終了時を示す図2相
当図である。
【図6】インジェクション孔がロータの内周面よりも内
周側にある状態を示す図2相当図である。
【図7】実施形態2に係るロータリ圧縮機を示す図2相
当図である。
【図8】従来のロータリ圧縮機の一例を示す断面図であ
る。
【図9】図8のIX−IX線断面図である。
【図10】ロータ公転角度と圧縮室内の圧力との関係を
示すグラフである。
【図11】ロータ公転角度に対するインジェクション孔
開口面積の変化を示すグラフである。
【図12】図11に対応するインジェクション孔開口開
始時及び終了時のロータの位置を示す説明図である。
【図13】インジェクション孔をロータの内周面よりも
外周側となる位置に形成した場合におけるインジェクシ
ョン孔開口開始時及び終了時のロータ位置の一例を示す
説明図である。
【図14】図13に対応する図11相当グラフである。
【図15】インジェクション孔をロータの内周面よりも
外周側となる位置に形成した場合におけるインジェクシ
ョン孔開口開始時及び終了時のロータ位置の他の例を示
す説明図である。
【図16】図15に対応する図11相当グラフである。
【符号の説明】
(C) ロータリ圧縮機 (2) シリンダ (3) フロントヘッド(ヘッド部材) (4) リヤヘッド(ヘッド部材) (5) クランク軸 (5a) 偏心部 (5b),(5c) スラスト軸受部 (5d) 凹溝 (6) ロータ (8) 圧縮室 (15) インジェクション孔 (21) 駆動モータ (22) モータロータ (23) モータステータ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ(2)と、該シリンダ(2)の
    軸方向両端面に設けられた2つのヘッド部材(3),
    (4)と、上記シリンダ(2)に対して偏心する偏心部
    (5a)と該偏心部(5a)の軸方向両端部に設けられ
    て上記両ヘッド部材(3),(4)にそれぞれ摺接する
    2つのスラスト軸受部(5b),(5c)とを有するク
    ランク軸(5)と、該クランク軸(5)の偏心部(5
    a)に外嵌合するロータ(6)と、該ロータ(6)の外
    周面及びシリンダ(2)の内周面の間に形成された圧縮
    室(8)とを備え、 上記クランク軸(5)の回転によりロータ(6)がシリ
    ンダ(2)の軸心回りに公転することで低圧ガス冷媒を
    圧縮し、かつ、該圧縮した高圧ガス冷媒と低圧ガス冷媒
    との中間圧のガス冷媒を、上記ヘッド部材(3),
    (4)に開口したインジェクション孔(15)を経て上
    記圧縮室(8)に供給するようにしたロータリ圧縮機に
    おいて、 上記インジェクション孔(15)は、ロータ(6)の公
    転に伴って該ロータ(6)の外周面の外周側と内周側と
    に切り換わる位置に形成され、 上記インジェクション孔(15)がロータ(6)の外周
    面よりも内周側にあるとき、該インジェクション孔(1
    5)はロータ(6)及びクランク軸(5)のスラスト軸
    受部(5b),(5c)の各軸方向端面により切り換え
    状態で閉塞されるように構成されていることを特徴とす
    るロータリ圧縮機。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のロータリ圧縮機におい
    て、 クランク軸(5)のスラスト軸受部(5b),(5c)
    端面において該インジェクション孔(15)を閉塞する
    部位以外の箇所に凹溝(5d)が設けられていることを
    特徴とするロータリ圧縮機。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のロータリ圧縮機に
    おいて、 モータステータ(23)と該モータステータ(23)に
    対して軸方向にずらされかつクランク軸(5)が移動一
    体に連結されたモータロータ(22)とからなり、該モ
    ータロータ(22)にモータステータ(23)との軸方
    向のずれをなくす方向のマグネットプルフォースが働く
    駆動モータ(21)が設けられ、 上記マグネットプルフォースによりクランク軸(5)の
    スラスト軸受部(5b),(5c)端面が押し付けられ
    るヘッド部材(3),(4)にインジェクション孔(1
    5)が設けられていることを特徴とするロータリ圧縮
    機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100414095C (zh) * 2003-12-23 2008-08-27 乐金电子(天津)电器有限公司 旋转式压缩机
WO2010064427A1 (ja) 2008-12-05 2010-06-10 ダイキン工業株式会社 冷凍装置
CN105041653A (zh) * 2015-08-06 2015-11-11 广东美芝制冷设备有限公司 旋转式喷气增焓压缩机
JPWO2022009267A1 (ja) * 2020-07-06 2022-01-13

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WO2022009267A1 (ja) * 2020-07-06 2022-01-13 三菱電機株式会社 ロータリ圧縮機

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