JPH1192975A - 防錆薬剤及び防錆方法 - Google Patents

防錆薬剤及び防錆方法

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JPH1192975A
JPH1192975A JP25188497A JP25188497A JPH1192975A JP H1192975 A JPH1192975 A JP H1192975A JP 25188497 A JP25188497 A JP 25188497A JP 25188497 A JP25188497 A JP 25188497A JP H1192975 A JPH1192975 A JP H1192975A
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JP
Japan
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rust
rust preventive
preventive agent
triazole
desiccant composition
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JP25188497A
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English (en)
Inventor
Isao Kurayama
勲 倉山
Masayuki Yoshida
雅幸 吉田
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Nippon Soda Co Ltd
Original Assignee
Nippon Soda Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 銅や亜鉛に対する防錆効果が高く、かつ長期
間錆を防ぐことができる実用的な防錆薬剤とそれを用い
た防錆方法を提供すること。 【解決手段】 吸湿量及び長期にわたる吸湿性に優れた
乾燥剤組成物と1,2,3−ベンゾトリアゾール、トリ
ルトリアゾール、1,2,4−トリアゾール、3−アミ
ノ−1,2,4−トリアゾール、イミダゾール、2−メ
ルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプトベンゾチ
アゾール、ジニトロベンゼン、ニトロナフタレン、ピペ
ラジンの群から選ばれる1種又は2種以上の気化性防錆
剤とを含む防錆薬剤を、実質的に外気と遮断された被防
錆物質が存在する空間内に存在させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属製品、特に
銅、亜鉛及びそれらの合金に対して、防錆性能が高く、
長期間にわたって錆を防ぐことができる実用的な防錆薬
剤及びそれを用いた防錆方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、数カ月にわたって金属製品の錆を
防ぐ必要があるような場合、例えば、各種機器類や自動
車部品を船で輸出するようなときのために、種々の防錆
薬剤や防錆方法が提案されている。例えば、特開昭57
−67179号にはジイソプロピルアンモニウムナイト
ライト[(i−C372 NH2 NO2 ](以下、DI
PANという)、ジシクロヘキシルアンモニウムナイト
ライト[(C6112 NH2 NO2](以下、DICH
ANという)、ベンゾトリアゾールなどからなる気化性
防錆剤と、硫酸カルシウム、塩化カルシウム、酸化カル
シウム、活性アルミナ、酸化マグネシウム、水酸化カリ
ウム、五酸化リン、硫酸銅、シリカゲルなどの乾燥剤
と、鉄、銅、ニッケル、コバルトなどの金属とを混合し
た、気化性防錆剤の防錆作用の消滅を簡単に感知するこ
とができる防錆剤が開示されている。
【0003】特開昭57−110675号公報には、ニ
トロ安息香酸のアンモニウム塩又はアミン塩とエチレン
尿素を含有する鉄及び鉄合金に対して優れた防錆効果を
有する気化性防錆剤が開示されている。
【0004】特開昭61−227187号公報には、一
般式 R2N−CH2CH2OH(R:Cn2n+1 n=1
〜3 )で表される第3級アミンと、カプリル酸、及び
安息香酸の等モル反応生成物を含有する気化性防錆剤が
開示されている。
【0005】特開平3−88880号には、DICHA
Nとシクロヘキシルアンモニウム−N−シクロヘキシル
カーバメート[ C611NH3OCONHC611](以
下、CHCという)とを有効成分とする気化性防錆剤が
開示されている。
【0006】社団法人日本防錆技術協会編「気化性防錆
剤の実際」(昭和57年4月5日発行)第5頁には、銅
及び銅合金用の腐食抑制・変色防止剤として、トリアゾ
ール環を有するベンゾトリアゾールやトリルトリアゾー
ル(メチルベンゾトリアゾール)の他、ピロールやピラ
ゾール環、チアゾール環、イミダゾール環、及びメルカ
プト基を有するもの、あるいはチオ尿素類などが例示さ
れている。
【0007】
【発明が解決すべき課題】しかし、これらの防錆剤で
は、防錆性能に優れていても短期間しか防錆効果が維持
できなかったり、あるいは防錆性能が低かったりして、
実質的に外気と遮断した空間で銅や亜鉛等の金属製品を
数カ月間保存した場合に、錆が生じるという問題があっ
た。そこで、本発明の課題は、従来よりも防錆性能が高
く、長期間にわたって錆を防ぐことができる銅、亜鉛及
びそれらの合金に対する実用的な防錆薬剤及びそれを用
いた防錆方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】銅や亜鉛等の金属の錆
は、主に空気中の湿気(水分)や酸素によって生成した
金属の水酸化物または酸化物であり、水分や酸素が金属
表面に付着することを何らかの方法で防ぐことができれ
ば錆を防ぐこともできるが、水分や酸素を雰囲気から除
去すれば錆の生成が少なくなる。本発明者らは、湿気
(水分)と酸素のうち、錆の発生速度により関与する湿
気(水分)に注目し、吸湿量及び長期にわたる吸湿性に
優れた乾燥剤組成物を用いると、防錆性能が高く、長期
間にわたって錆を防ぐことができる実用的な防錆薬剤が
得られるのではないかと考え、実用的な防錆薬剤の開発
に着手した。
【0009】そして、1,2,3−ベンゾトリアゾー
ル、トリルトリアゾール、1,2,4−トリアゾール、
3−アミノ−1,2,4−トリアゾール、イミダゾー
ル、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプ
トベンゾチアゾール、ジニトロベンゼン、ニトロナフタ
レン、ピペラジンの群から選ばれる1種又は2種以上の
気化性防錆剤と、塩化カルシウム、シリカゲル等の乾燥
剤とを含有する防錆薬剤を種々試作したところ、十分に
満足のいく防錆作用を有するものが得られなかったが、
上記気化性防錆剤と、本発明者らにより開発された、塩
化マグネシウムと酸化マグネシウムからなり、吸湿量及
び長期にわたる吸湿性に優れた顆粒状の乾燥剤組成物
(日本曹達株式会社製「NISSO−DRY M」)と
を配合して、銅、亜鉛及びそれらの合金に対して防錆試
験を実施したところ、防錆性能が高く長期間にわたって
錆を防ぐことができることを見出し、本発明を完成する
に至った。
【0010】すなわち本発明は、乾燥剤組成物と、1,
2,3−ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、
1,2,4−トリアゾール、3−アミノ−1,2,4−
トリアゾール、イミダゾール、2−メルカプトベンゾイ
ミダゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、ジニト
ロベンゼン、ニトロナフタレン、ピペラジンの群から選
ばれる1種又は2種以上の気化性防錆剤とを含む防錆薬
剤、好ましくは乾燥剤組成物と上記気化性防錆剤とを混
合した混合物からなる防錆薬剤であって、乾燥組成物、
好ましくは塩化マグネシウム等の潮解性塩類及び該潮解
性による影響を解消しうる酸化マグネシウム等の物質と
からなる吸湿量及び長期にわたる吸湿性に優れた乾燥剤
組成物100重量部に対して、上記気化性防錆剤を1重
量部〜300重量部含有することを特徴とする防錆性能
が高く長期間にわたって錆を防ぐことができる実用的な
防錆薬剤に関する。
【0011】また本発明は、実質的に外気と遮断された
被防錆物質が存在する空間内に、上記防錆薬剤を存在さ
せることを特徴とする長期間にわたって錆を防ぐことが
できる実用的な防錆方法に関する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の防錆薬剤は、乾燥剤組成
物と、1,2,3−ベンゾトリアゾール、トリルトリア
ゾール、1,2,4−トリアゾール、3−アミノ−1,
2,4−トリアゾール、イミダゾール、2−メルカプト
ベンゾイミダゾール、2−メルカプトベンゾチアゾー
ル、ジニトロベンゼン、ニトロナフタレン、ピペラジン
の群から選ばれる1種又は2種以上の気化性防錆剤とを
含んでいる。
【0013】本発明において気化性防錆剤として使用さ
れる1,2,3−ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾ
ール、1,2,4−トリアゾール、3−アミノ−1,
2,4−トリアゾール、イミダゾール、2−メルカプト
ベンゾイミダゾール、2−メルカプトベンゾチアゾー
ル、ジニトロベンゼン、ニトロナフタレン、ピペラジン
は、常温で固体であるが気化性があり、吸湿量及び長期
にわたる吸湿性に優れた乾燥剤組成物を用いることによ
り低湿度状態下において、気化した成分が金属表面に緻
密な吸着膜を作り水分や酸素が金属表面に付着するのを
防止する作用を有するものと考えられる。
【0014】本発明における乾燥剤組成物としては、吸
湿量及び長期にわたる吸湿性に優れたものであればどの
ような組成物でも使用しうるが、硫酸カルシウム、塩化
カルシウム、酸化カルシウム、活性アルミナ、酸化マグ
ネシウム、水酸化カリウム、五酸化リン、硫酸銅、シリ
カゲル等を単独で用いる場合は、本発明における乾燥剤
組成物を用いる場合と異なり、優れた防錆効果を達成す
ることができない。そして、かかる乾燥剤組成物として
は、吸湿性に優れた潮解性塩類と該潮解性による影響を
解消しうる物質とからなる組成物を例示することができ
る。
【0015】吸湿性に優れた潮解性塩類としては、塩化
マグネシウム、塩化カルシウム、塩化リチウム、五酸化
リン等を例示することができる。潮解性塩類は極めて吸
湿性が高く、空気中の湿気を吸収することによって空気
中の湿度を下げ、結果として金属表面に付着する水分を
減らすことができるが、吸湿性を持続させるためには、
潮解性による潮解液の漏出を防止するなど、潮解性によ
る影響を解消しうる物質との併用が必要である。
【0016】かかる潮解性による影響を解消する物質と
しては、例えば、セピオライトのような無機多孔性物
質、酸化マグネシウム、水溶性高分子あるいは増粘剤を
例示することができる。そして、吸湿性に優れた潮解性
塩類として塩化マグネシウムを用い、潮解性による影響
を解消する物質として酸化マグネシウムを用いると、吸
湿した塩化マグネシウムが酸化マグネシウムと共にセメ
ント化し実質的に潮解することを防ぐことができ、吸湿
量及び長期にわたる吸湿性に一層優れた乾燥剤組成物と
することができる。
【0017】乾燥剤組成物と気化性防錆剤の配合比は、
乾燥剤組成物100重量部に対して、かかる気化性防錆
剤が1〜300重量部、好ましくは5〜100重量部、
さらに好ましくは10〜30重量部である。この配合比
ならば、乾燥剤組成物と気化性防錆剤との相乗効果によ
り、防錆性能が高く長期間にわたって錆を防ぐことがで
きる実用的な防錆薬剤を得ることができる。乾燥剤組成
物と併用した場合、これら気化性防錆剤の中でも、特に
1,2,3−ベンゾトリアゾールがジニトロベンゼン、
ニトロナフタレンのようなニトロ化合物に比べて防錆性
能の点で優れている。
【0018】本発明の防錆薬剤は金属製品、特に銅、亜
鉛及びそれらの合金製品の錆止めに有用であり、その製
剤の調製方法としては、本発明の防錆薬剤の乾燥剤組成
物が湿気を吸収し、金属製品表面に上記気化性防錆剤が
吸着するような状態になればよく、好ましくは、乾燥剤
組成物及び気化性防錆剤のそれぞれをペレット状、顆粒
状あるいは高分子シート等に染み込ませてシート状に成
形した後混合・積層するか、あるいは乾燥剤組成物及び
気化性防錆剤をあらかじめ混合した後にペレット状、顆
粒状あるいは高分子シート等に染み込ませてシート状に
成形することことにより実施することができる。このよ
うに製剤された防錆薬剤は通気性の包材に入れ、通常金
属製品が存在する空間に設置して使用される。
【0019】また、上記の乾燥剤組成物と気化性防錆剤
との混合製剤に比べて防錆性能の点で少し劣るが、乾燥
剤組成物と気化性防錆剤とを混合することなく、例えば
乾燥剤組成物と気化性防錆剤をそれぞれ別々の通気性の
包材に入れて両方の包材を金属製品が存在する空間に設
置してもよい。
【0020】本発明の防錆薬剤の使用量は、使用環境
や、どのくらいの期間錆止めするか、あるいは金属製品
が存在する空間の広さ、外気に対する密封の程度などに
よって適宜決められる。
【0021】本発明の防錆方法は、被防錆物質が存在す
る実質的に外気と遮断された空間内に、乾燥剤組成物と
気化性防錆剤とを存在させることにより行うことができ
る。ここで、実質的に外気と遮断された空間とは、外部
から湿気を含んだ空気がほとんど侵入してこない空間を
いい、単に密閉されている空間だけでなく、例えば、大
気圧に対して若干加圧状態になっているような空間であ
ってもよい。具体的には、ゴム等のパッキング材により
密閉可能になっている金属製あるいはプラスチック製の
容器、シーリング可能な防湿性プラスチックフィルム等
により実現することができる。また、本発明の防錆方法
では、乾燥剤組成物と上記気化性防錆剤とは、上記のよ
うに、それぞれをペレット状、顆粒状あるいは高分子シ
ート等に染み込ませてシート状に成形した後混合したも
のや、あるいはあらかじめ混合した後にペレット状、顆
粒状あるいは高分子シート等に染み込ませてシート状に
成形したものを、通気性の包材に入れたり、あるいは別
々の包材に入れて、金属製品等の被防錆物質が存在する
空間に設置される。
【0022】以上説明したように本発明の防錆薬剤によ
ると、吸湿量及び長期にわたる吸湿性に優れた乾燥剤組
成物を用いることによる低湿度状態下において、1,
2,3−ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、
1,2,4−トリアゾール、3−アミノ−1,2,4−
トリアゾール、イミダゾール、2−メルカプトベンゾイ
ミダゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、ジニト
ロベンゼン、ニトロナフタレン、ピペラジンの群から選
ばれる1種又は2種以上の気化性防錆剤が気化し、金属
表面に緻密な吸着膜を生成することにより金属表面を水
分や酸素から保護する結果、長期間にわたって錆を防ぐ
ことができる。また、乾燥剤組成物として、吸湿性の高
い塩化マグネシウムと、塩化マグネシウムの潮解性によ
る影響を解消する酸化マグネシウムとを用いると、吸湿
した塩化マグネシウムが酸化マグネシウムと共にセメン
ト化し実質的に潮解することを防ぎ、空気中の湿気を効
率よく長期にわたり吸収することから、金属表面に付着
する水分を更に減らすことができ、上記防錆効果がより
一層向上する。
【0023】また、本発明の防錆方法は、被防錆物質が
存在する実質的に外気と遮断された空間内で乾燥剤組成
物と1,2,3−ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾ
ール、1,2,4−トリアゾール、3−アミノ−1,
2,4−トリアゾール、イミダゾール、2−メルカプト
ベンゾイミダゾール、2−メルカプトベンゾチアゾー
ル、ジニトロベンゼン、ニトロナフタレン、ピペラジン
の群から選ばれる1種又は2種以上の気化性防錆剤を使
用することから長期間被防錆物質の錆を防ぐことができ
る。
【0024】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるもので
はない。
【0025】(1)防錆薬剤の調製 (実施例1) 顆粒状の1,2,3−ベンゾトリアゾール0.9gと、
塩化マグネシウムと酸化マグネシウムとを含有する顆粒
状の乾燥剤組成物(日本曹達株式会社製「NISSO−
DRY M」)15gとを混合したものを通気性の包材
に充填し、本発明の防錆薬剤を調製した。 (実施例2)1,2,3−ベンゾトリアゾール0.9g
と、塩化マグネシウムと酸化マグネシウムとを含有する
顆粒状の乾燥剤組成物(日本曹達株式会社製「NISS
O−DRY M」)15gとをそれぞれ別の通気性の包
材に充填し、本発明の防錆薬剤を調製した。
【0026】(比較例1)1,2,3−ベンゾトリアゾ
ールの代わりに、DIPAN0.90gを用いた以外は
実施例1と全く同様に防錆薬剤を調製した。 (比較例2)1,2,3−ベンゾトリアゾールの代わり
に、DICHAN0.90gを用いた以外は実施例1と
全く同様に防錆薬剤を調製した。
【0027】(比較例3)塩化マグネシウムと酸化マグ
ネシウムとを含有する顆粒状の乾燥剤組成物(日本曹達
株式会社製「NISSO−DRY M」)の代わりに、
塩化マグネシウムを用いた以外は実施例1と全く同様に
防錆薬剤を調製した。 (比較例4)塩化マグネシウムと酸化マグネシウムとを
含有する顆粒状の乾燥剤組成物(日本曹達株式会社製
「NISSO−DRY M」)の代わりに、シリカゲル
を用いた以外は実施例1と全く同様に防錆薬剤を調製し
た。
【0028】(2)防錆試験 50mm×25mm×1.6mmの大きさで直方体の
銅、亜鉛、黄銅板の表面をメタノールで洗浄後、JKワ
イパーで拭き再度メタノールで洗浄後、窒素ガスを吹き
付けて乾燥させた。マスクキャリアに上記の銅、亜鉛、
黄銅板を、その50mm×25mmの両面がマスクキャ
リア底に対して垂直になるように入れた。上記(1)で
調製した防錆薬剤を充填した包材を(実施例2では2つ
の包材を共に)マスクキャリア内にセットした。これら
全体を300mm×300mmの大きさで100μmの
厚さのポリエチレン袋で密閉した。このポリエチレン袋
を、6時間毎に5℃と60℃に温度をコントロールしな
がら相対湿度90%R.H.に保持した空間に置いた。
20日後に取り出して、各金属片の表面の状態(変色、
錆等)を観察し、試験前と比較して、変化がなければ
○、やや変色した場合は□、顕著な変色は△、錆が発生
した場合は×の評価を行った。結果を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】表1からわかるように、乾燥剤組成物と
1,2,3−ベンゾトリアゾールとの混合物を通気性包
材に充填したもの(実施例1)は極めて優れた防錆効果
を示し、また乾燥剤組成物と1,2,3−ベンゾトリア
ゾールとを別の通気性包材に充填したもの(実施例2)
も比較例のDIPANやDICHANを用いたものに比
べて良好な防錆効果を示した。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、従来の防錆薬剤よりも
防錆性能が高く、かつ長期間にわたって錆を防ぐことが
できることから、より実用的な防錆薬剤やそれを用いた
防錆方法を提供することができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乾燥剤組成物と、1,2,3−ベンゾト
    リアゾール、トリルトリアゾール、1,2,4−トリア
    ゾール、3−アミノ−1,2,4−トリアゾール、イミ
    ダゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メ
    ルカプトベンゾチアゾール、ジニトロベンゼン、ニトロ
    ナフタレン、ピペラジンの群から選ばれる1種又は2種
    以上の気化性防錆剤とを含む防錆薬剤であって、乾燥剤
    組成物100重量部に対して、1,2,3−ベンゾトリ
    アゾール、トリルトリアゾール、1,2,4−トリアゾ
    ール、3−アミノ−1,2,4−トリアゾール、イミダ
    ゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メル
    カプトベンゾチアゾール、ジニトロベンゼン、ニトロナ
    フタレン、ピペラジンの群から選ばれる1種又は2種以
    上の気化性防錆剤を1重量部〜300重量部含有するこ
    とを特徴とする防錆薬剤。
  2. 【請求項2】 防錆薬剤が、乾燥剤組成物と、1,2,
    3−ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、1,
    2,4−トリアゾール、3−アミノ−1,2,4−トリ
    アゾール、イミダゾール、2−メルカプトベンゾイミダ
    ゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、ジニトロベ
    ンゼン、ニトロナフタレン、ピペラジンの群から選ばれ
    る1種又は2種以上の気化性防錆剤とを混合した混合物
    を含むことを特徴とする請求項1記載の防錆薬剤。
  3. 【請求項3】 乾燥剤組成物が、潮解性塩類及び該潮解
    性による影響を解消しうる物質を含むことを特徴とする
    請求項1又は2記載の防錆薬剤。
  4. 【請求項4】 潮解性塩類が塩化マグネシウムであり、
    潮解性による影響を解消しうる物質が酸化マグネシウム
    である請求項3記載の防錆薬剤。
  5. 【請求項5】 被防錆物質が存在する実質的に外気と遮
    断された空間内に、請求項1〜4のいずれか記載の防錆
    薬剤を存在させることを特徴とする防錆方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100391564B1 (ko) * 1999-12-24 2003-07-12 재단법인 포항산업과학연구원 분말 방청제
JP2017190260A (ja) * 2016-04-14 2017-10-19 旭化成株式会社 ハロゲン化合物粉体混合物
RU2759721C1 (ru) * 2021-03-19 2021-11-17 Федеральное государственное бюджетное учреждение науки Институт физической химии и электрохимии им. А.Н. Фрумкина Российской академии наук (ИФХЭ РАН) Камерный ингибитор коррозии черных и цветных металлов

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