JPH1191154A - 記録用電極 - Google Patents

記録用電極

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JPH1191154A
JPH1191154A JP25476897A JP25476897A JPH1191154A JP H1191154 A JPH1191154 A JP H1191154A JP 25476897 A JP25476897 A JP 25476897A JP 25476897 A JP25476897 A JP 25476897A JP H1191154 A JPH1191154 A JP H1191154A
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JP
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toner
electrode
base film
recording
opening
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JP25476897A
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English (en)
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Tetsushi Tanabe
哲史 田部
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Brother Industries Ltd
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Brother Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録用電極とトナー担持体の接触部の端部に
過大な接触圧力がかかることがなく、従って、記録印字
濃度が高く、あるいは低くなることがなく、カブリ等の
記録不良のない記録用電極を提供することである。 【解決手段】 アパチャ電極1のベースフィルム2に、
多数の開口部4が直線状に配列され、その各開口部4に
対応して制御電極3が設けられる。また、前記ベースフ
ィルム2のトナー担持体11に対する反対側の表面にお
いて、隣り合う各開口部4の間には、フィルム状の補強
材27が貼付される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ファクシミリ、プ
リンター等に応用される記録装置に搭載される記録用電
極に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の記録用電極は、可撓性を
有する絶縁性材料によって構成されたベースフィルム
と、そのベースフィルムを貫いて設けられ、かつ荷電体
供給手段から供給される荷電体を一側面側から他側面側
に通過させる複数の開口部と、前記ベースフィルムの他
側面に前記各通過部と対応して設けられた制御電極とか
ら構成されている。前記絶縁性のベースフィルムには、
ポリエステルやポリイミド等の高分子フィルムが用いら
れる。前記開口部は、エキシマレーザーによって加工さ
れる。前記制御電極は、銅やアルミ等の金属から構成さ
れる。
【0003】そして、この種の記録用電極が搭載される
記録装置は、荷電体としてのトナーを帯電させるトナー
帯電手段と、帯電したトナーを担持搬送する荷電体供給
手段としてのトナー担持体と、前記記録用電極と、この
記録用電極に電圧を印加する制御電圧印加回路と、記録
紙を導く背面電極とから構成される。前記記録用電極
は、その裏面側で開口部付近がトナー担持体に接触する
ように配置される。前記記録用電極がその裏面でトナー
担持体に接触することによって、トナーは、搬送される
方向と逆の方向に記録用電極から摩擦抵抗力を受ける。
この摩擦抵抗力と、トナー担持体との付着力とによっ
て、トナー担持体上のトナーはせん断力を受ける。そし
て、このせん断力によって、トナー担持体上のトナーが
擦れ合うように動く。なお、前記摩擦抵抗力は、記録用
電極とトナー担持体との接触圧力に比例する。
【0004】前記擦れ合うように動くトナーは、トナー
担持体との鏡像力やファンデルワールス力等の付着力か
ら解放される。トナー担持体との付着力から解放された
トナーは、記録用電極の制御電極に印加される電圧によ
って、開口部内部等に形成される制御電界により、クー
ロン力を受ける。このクーロン力によって、搬送されて
きた帯電トナーの開口部での通過が制御される。開口部
を通過したトナーは、背面電極の方向に飛翔して、ここ
に導かれてきた記録紙に画像が形成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記記
録用電極は、トナー担持体方向に張力をもって張られる
ことにより湾曲しているため、記録用電極とトナー担持
体との接触部分の特に両端部においては、他の接触部分
に比べて、大きな接触圧力がかかっている。このため、
この両端部においては、トナーは、トナー担持体との付
着力から解放される以上にトナー層のせん断力が与えら
れる。従って、トナーが必要以上に動くことによって、
記録用電極の開口部を通過しやすくなる。この結果、こ
の部分の記録印字濃度が高くなる外、カブリ等の記録不
良の原因ともなる。さらに、高い接触圧力のために、ト
ナーがこの接触端部に滞留し、トナーが記録用電極に固
着して、トナーの搬送を妨げ、印字濃度を低くする場合
もある。
【0006】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、記録用電極とトナー担持体との
接触部の端部に過大な接触圧力がかかることがなく、従
って、記録印字濃度が高く、あるいは低くなることがな
く、カブリ等の記録不良のない記録用電極を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明の請求項1に記載の記録用電極は、絶縁性材
料によって構成されたベースフィルムと、そのベースフ
ィルムを貫いて設けられ、かつ荷電体供給手段から供給
される荷電体を一側面側から他側面側に通過させる複数
の通過部と、前記各通過部と対応して設けられた制御電
極とを有するものを対象として、特に、前記ベースフィ
ルムの他側面であって隣り合う前記各通過部の間にフィ
ルム状の補強材を貼付したものである。
【0008】従って、前記のように構成された記録用電
極によれば、前記補強材を貼付したベースフィルムの部
分の剛性が高くなる。そして、前記記録用電極と荷電体
供給手段との接触部において、そのベースフィルムに
は、前記補強材による剛性に基づいて、前記荷電体供給
手段から離反しようとする力が発生する。しかも、この
離反しようとする力は、前記接触部の中央部から両端部
に行くに従って徐々に増大する。このため、前記記録用
電極を張る張力によって前記接触部の特に両端部に大き
く作用する接触圧力と、前記補強材に基づいて前記荷電
体供給手段から離反しようとする力とが打ち消し合うこ
とになり、依って、前記接触部の特に両端部に過大な接
触圧力がかかることを防止することができる。この結
果、記録印字濃度の濃淡や記録不良の発生を確実に防止
することができる。
【0009】また、請求項2に記載の記録用電極は、特
に、前記補強材が、隣り合う各通過部の間隔と略等しい
幅に設定されている。従って、前記各通過部における荷
電体の通過に支障を来さない範囲で、前記補強材の幅を
最大として前記ベースフィルムの剛性を効果的に高める
ことができる。
【0010】また、請求項3に記載の記録用電極は、特
に、前記補強材が、前記各通過部の配列方向と交差する
方向にその通過部の開口寸法よりも充分に長く形成され
ている。従って、このように、前記補強材が前記各通過
部の配列方向と交差する方向に長く形成されて前記ベー
スフィルムに貼付されることにより、前記ベースフィル
ムの剛性をさらに効果的に高めることができる。
【0011】また、請求項4に記載の記録用電極は、特
に、前記補強材が、弾性率の高い材料によって構成され
ている。従って、前記ベースフィルムには弾性率の高い
材料の補強材を貼付することによって、そのベースフィ
ルムの剛性を効果的に高めることができる。
【0012】また、請求項5に記載の記録用電極は、特
に、前記弾性率の高い材料として、高分子樹脂フィルム
を用いたものである。従って、前記高分子樹脂フィルム
は容易に入手できると共に、前記ベースフィルムに貼付
するための加工や、貼付作業も容易に行うことができ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の記録用電極を具
体化した実施の形態を説明する。
【0014】図1は、記録用電極としてのアパチャ電極
を具体化した概略図であり、記録装置に組み付ける前の
平坦な状態を示している。前記アパチャ電極1は、弾性
的に撓み得る絶縁材料からなるベースフィルム2を主体
として構成されており、その長手方向には、荷電体とし
てのトナーを通過させるための通過部を構成する多数の
開口部4が等間隔で1列に配設されている。また、前記
ベースフィルム2の上面には、前記各開口部4を独立し
て取り囲むように多数の制御電極3が設けられている。
前記ベースフィルム2は、引っ張り弾性係数が約512
kg/mm2以上であって、厚さが約25μmの高分子
樹脂フィルム、望ましくは、ポリイミドによって構成さ
れている。また、前記制御電極3は、厚さが約8μmの
金属膜、望ましくは、銅によって構成されている。そし
て、前記各制御電極3は制御電圧印加回路5にそれぞれ
接続されている。さらに、前記開口部4は、孔径が約8
0μmの貫通孔によって形成されている。
【0015】なお、引っ張り弾性係数が約512kg/
mm2以上であって、厚さが約25μmの高分子樹脂フ
ィルムとしては、例えば、宇部興産製のポリイミド、ユ
ーピレックスS(引っ張り弾性係数が900kg/mm
2)や、旭化成工業製のアラミドフィルム、アラミカ
(引っ張り弾性係数が1500kg/mm2)等が挙げ
られる。
【0016】次に、前記アパチャ電極1を搭載した記録
装置について説明する。
【0017】図2は、前記アパチャ電極1を搭載した記
録装置の構成を具体化した概略図である。その装置外装
26の右側部には、画像を記録すべき記録紙Pを挿入す
るための挿入口21が設けられており、左側部には画像
が記録された記録紙Pが排出される取り出し口22が設
けられている。そして、装置内部にはアパチャ電極1
と、背面電極6と、トナー帯電手段10とが設けられて
いる。
【0018】前記アパチャ電極1は、装置内のシャーシ
(図示せず)に設けられた台8によって支えられてい
る。
【0019】そして、前記アパチャ電極1の下部には、
トナー帯電供給装置10が設けられている。このトナー
帯電供給装置10は、トナーケース15、荷電体供給手
段としてのトナー担持ローラ11と、供給ローラ12
と、トナー層規制ブレード13とから構成されている。
また、前記トナーケース15の内部には、トナー14が
貯蔵されている。前記供給ローラ12は、前記トナー担
持ローラ11の表面にトナー14を供給しつつ、このト
ナー14を摩擦して帯電させるように、図の矢印方向に
回転するように構成されている。さらには、前記トナー
層規制ブレード16は、前記供給ローラ12によってト
ナー担持ローラ11に担持されたトナー14を掻き取っ
て、トナー14の薄い層を形成するように、トナー担持
ローラ11に押し当てられる。
【0020】また、アパチャ電極1は台8に取り付けら
れる際に、トナー担持ローラ11の円弧面に沿って湾曲
状に撓み、開口部4を中心にある程度の接触面積をもっ
て、トナー担持ローラ11の表面と接触している。
【0021】前記アパチャ1の上方には、背面電極6が
配置されている。さらに、この背面電極6とアパチャ電
極1との間には記録紙Pが通過できるような、例えば、
1mmのスペースが設けられている。そして、この背面
電極6には、電源7によって、プラス1キロボルトの電
圧が印加されるようになっている。
【0022】記録紙Pは、一対のガイドローラ23によ
って、挿入口21から背面電極6の下方へ向かって搬送
され、背面電極6を通過した後、内部に熱源を備えたヒ
ートローラ24とプレスローラ25との間に搬送され
て、支持体P上のトナー14が熱定着されるように構成
されている。
【0023】次に、前記のように構成された記録装置の
動作を図2を参照して説明する。
【0024】トナー帯電供給装置10において、トナー
ケース15に貯蔵されたトナー14は、供給ローラ12
が回転することによって、トナー担持ローラ11に供給
される。この時、トナー14は、トナー担持ローラ11
及び供給ローラ12と接触しつつ摩擦してマイナスに帯
電される。そして、トナー担持ローラ11が矢印方向に
回転することにより、マイナス帯電したトナー14は、
トナー規制ブレード13を通過して、均一な厚みのトナ
ー層が形成される。そして、均一な厚みの層の形成され
たトナー14、即ち、均一な量のトナー14がアパチャ
電極1の開口部4に搬送される。このアパチャ電極1の
開口部4に、トナー14は、トナー担持ローラ11によ
って接触して、押さえつけられながら搬送される。
【0025】アパチャ電極1とトナー担持ローラ11と
の接触部において、トナー担持ローラ11上に担持され
たトナー14の上層部のトナー14は、アパチャ電極1
と接触する部分の摩擦力によって、トナー搬送方向と逆
方向の力を受ける。一方、トナー担持ローラ11上に担
持されたトナー14の下層部のトナー14は、鏡像力あ
るいはファンデルワールス力をトナー搬送方向と同方向
に受ける。つまり、トナー担持ローラ11上に担持され
たトナー14の層は、上層部と下層部とで、相反する
力、即ち、せん断力を受ける。従って、トナー担持ロー
ラ11上のトナー14は、擦れ合いながら動いてアパチ
ャ電極1との接触部分を移動する。この際、初めは、ト
ナー担持ローラ11上に担持されたトナー層の上層部が
動きはじめ、そして、この動くトナー14が下層部のト
ナー14に衝突して、下層部のトナー14も擦れ合いな
がら動く。
【0026】このように、前記トナー担持ローラ11上
のトナー14は、擦れ合いながら動くことによって、ト
ナー担持ローラ11との鏡像力や、ファンデルワールス
力等の付着力から解放される。トナー担持ローラ11と
の付着力から解放されたトナー14は、アパチャ電極1
の開口部4にまで搬送されて、前記制御電圧印加回路5
から制御電極3に印加される電圧によって、この制御電
極3に対応して設けられた開口部4の通過が制御され
る。この際、開口部4に搬送されたトナー14は、トナ
ー担持ローラ11との付着力から解放されているので、
アパチャ電極1の制御電極3によって、形成される制御
電界によって受けるクーロン力が支配的となる。従っ
て、小さな制御電界で、大量のトナー14が開口部4を
通過できる。この結果、記録濃度が上がると共に、制御
電圧印加時間を短くできるので、記録スピードも向上さ
せることができる。
【0027】次に、トナー担持ローラ11との付着力か
ら解放されてアパチャ電極1の開口部4に供給されたト
ナー14がアパチャ電極1によって電界制御される様子
を説明する。
【0028】アパチャ電極1の開口部に供給されたマイ
ナス帯電トナー14は、制御電圧印加回路5から制御電
極3に印加される電圧によって、この制御電極3に対応
して設けられた開口部4の通過が制御される。具体的に
述べると、画像データに基づいて、制御電圧印加回路5
から、トナー通過電圧として、プラス30ボルトの電圧
が制御電極3に印加されるとき、接地されたトナー担持
ローラ11と制御電極3との間に、即ち、制御電極3に
対応する開口部4において、マイナス帯電したトナー1
4が開口部4を通過できるような電界が発生し、トナー
14は開口部4を通過する。
【0029】また、制御電圧印加回路5からトナー遮蔽
電圧として、マイナス10ボルトの電圧が制御電極3に
印加されると、接地されたトナー担持ローラ11と制御
電極3との間に、即ち、その開口部4の内部において、
マイナス帯電したトナー14が、開口部4の通過を阻止
される電界が発生し、トナー14は開口部4を通過しな
い。
【0030】次に、アパチャ電極1の開口部4を通過し
たトナーについて説明する。
【0031】前記背面電極6には電源7によってプラス
1キロボルトの電圧が印加されている。この電圧印加に
よって、背面電極6とアパチャ電極1との間に電界が形
成され、この電界に沿って、アパチャ電極1の開口部4
を通過してきたトナー14が背面電極6に吸引される。
そして、搬送されてきた紙Pにトナー14が塗布され
る。そして、順次記録紙が搬送されることによって、ト
ナー画像が記録紙P上に形成される。
【0032】その後、記録紙Pは取り出し口22の方向
に搬送され、ヒートローラ24とプレスローラ25とに
よって挟み込まれ、紙P上のトナー画像は熱定着され
る。
【0033】前記したアパチャ電極1とトナー層14と
の摩擦力は、アパチャ電極1とトナー層との接触圧力に
比例する。上述したようにアパチャ電極1はトナー担持
ローラ11の円弧面に沿って撓んで、開口部4を中心に
ある程度の接触面積でもってトナー担持ローラ11と接
触している。このように、接触させて設置するために、
アパチャ電極1は、左右それぞれ斜め下方に向けて張力
をもって設置されることになる。このため、アパチャ電
極1とトナー担持ローラ11との接触部の左右の各端部
は、接触部の他の部分(中央部等)に比べて、高い接触
圧力となる。接触圧力が高いとトナーのせん断力が大き
くなり、必要以上にトナーが動くことによって、アパチ
ャ電極1の開口部4を通過しやすくなる。この結果、印
字濃度が高くなるのみならず、カブリを生じることもあ
る。
【0034】また、アパチャ電極1とトナー層14との
摩擦力が高くなると、摩擦熱による接触部の温度の上昇
が激しくなる。このため、トナー14がアパチャ電極1
に融着しやすくなる。トナー14がアパチャ電極1に融
着すると、さらにアパチャ電極1とトナー担持ローラ1
1との接触圧力が高くなり、さらに摩擦力が強くなっ
て、摩擦熱の発生が激しくなり、トナー14がアパチャ
電極1に融着しやすくなる。このため、アパチャ電極1
とトナー担持ローラ11との接触部の両端部にトナー融
着物の層が形成され、トナー14の、アパチャ電極1の
アパチャ4への搬送が妨げられて、記録印字濃度が低く
なる。
【0035】このようなことを防止するためには、アパ
チャ電極1とトナー担持ローラ11との接触部いおい
て、その中心である開口部4での接触圧を高く、左右の
接触端部の接触圧が低くなるように、接触部の接触圧力
分布が均一になるようにすればよい。
【0036】このような、均一な接触圧力分布を達成す
るために、本実施の形態では、図1に示されるように、
アパチャ電極1において、トナー担持ローラ11に対す
る反対側の表面に、それぞれ隣り合う開口部4の間に位
置するようにフィルム状の補強材27が貼付されてい
る。その補強材27は、前記各開口部4の配列方向と交
差する方向にその開口部4の開孔径よりも充分に長い長
方形に形成される。このように形成された補強材27を
貼付したベースフィルム2の部分は剛性が高くなり、湾
曲させようとしても平面に戻ろうとする。従って、開口
部4が担持ローラ11の上端に位置するようにアパチャ
電極1を設置するので、アパチャ電極1は、開口部4付
近では下方に、接触部の左右の各端部へ行くほど上方へ
向かう力が作用しており、アパチャ電極1の設置張力に
よる、接触部の左右各端部に作用する本来の高い接触圧
力を軽減するように働く。このため、接触部端部の過大
な接触圧力がなくなり、前述のような記録印字不良が起
きなくなる。このような構成のアパチャ電極1の概略図
を図1に示す。
【0037】前記補強材27の大きさは、開口部4の間
隔と同等の幅を持ち、アパチャ電極1とトナー担持ロー
ラ11の接触部の接触幅と同等の長さを有することが望
ましい。つまり、補強材27の幅を開口部4からのトナ
ーの飛翔の妨げにならない範囲で最大として剛性が高く
なると共に、補強材27の端部が、アパチャ電極1とト
ナー担持ローラ11の接触部の端部にくるようにするこ
とによって、この部分の大きな接触圧力を最大限打ち消
すことができる。また、補強材27は、製造、組立誤差
等によって前記開口部4の一部に重複配置されることが
ないように、その幅を隣り合う開口部4間の間隔よりも
多少狭くしてもよい。
【0038】さらに、開口部4近傍の部分の補強材27
の厚さを厚くすることにより、開口部4付近のアパチャ
電極1とトナー担持ローラ11との接触部に下方へかか
る力が、より大きくなるようにして、開口部付近の接触
圧力を大きくし、以て、接触圧力分布を均一化してもよ
い。開口部4近傍の部分の補強材27の厚さを厚くする
方法としては、開口部4のトナー搬送方向の開孔径と同
程度の長さの補強材を各開口部4の間に貼付し、さら
に、その上からアパチャ電極1とトナー担持ローラ11
との接触部の接触幅と同等の長さの補強材27を貼付す
る方法が挙げられる。
【0039】各開口部4の間に個別に補強材27を貼付
することが困難な場合には、アパチャ電極1のトナー担
持ローラ11との接触部に対応するトナー担持ローラと
反対の表面に、開口部の配列方向に亘って、アパチャ電
極1とトナー担持ローラ11との接触部分の幅だけ補強
材27を貼付しておき、エキシマレーザー等によって補
強材27を加工して開口部4の位置に、その開口部4の
開口径と略等しい幅の溝28を設けるようにすればよ
い。また、溝を設けなくてもよいが、この場合、開口部
4があるために、補強材27を貼付した部分の内で開口
部4の並びの位置が一番強度が低く曲がりやすくなり、
補強材27を貼付した部分全体としての剛性が不足して
本発明の目的を達成できない場合がある。従って、補強
材27を貼付した部分の剛性を確保するためには、開口
部4の位置に溝28を設けた方が好ましく、ベースフィ
ルム2及び制御電極3まで傷つけてしまわない範囲で、
溝28の部分の補強材27を除去することが好ましい。
【0040】また、補強材27の材料の条件としては、
制御電極3間の電荷のショートを防止するための絶縁
性、及びアパチャ電極1とトナー担持ローラ11との接
触部分の各端部の接触圧力を十分に軽減できるだけの剛
性を持たせるように、補強材27の貼付部分に与えられ
る弾性率の高さである。このような条件を満たす材料と
して、ポリイミドフィルム、アラミドフィルム等の高分
子樹脂フィルムが挙げられる。この場合、ベースフィル
ム2に用いるフィルム比べて、補強材27に用いるフィ
ルムに弾性率が高いものを用いると、大きな効果が得ら
れる。例えば、ベースフィルムとして、前述のユーピレ
ックス、補強材のフィルムとして前述のアラミカを用い
ることが挙げられる。
【0041】また、その外、ガラス蒸着を行ったり、セ
ラミックペーストを塗布して焼結してもよい。
【0042】本発明は、前記実施の形態に限定されるも
のではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の
変更を加えることができる。
【0043】
【実施例】次に、前記実施の形態に基づく実施例及びそ
の比較例について説明する。
【0044】実施例 アパチャ電極1のベースフィルム2として、宇部興産製
のポリイミド、ユーピレックスS(引っ張り弾性係数が
900kg/mm2)を選択し、孔系80μmの開口部
4を設け、さらに制御電極3を設けた。さらに、開口部
4の並び方向に、開口部4を中心として幅5mmの旭化
成工業製アラミドフィルム、アラミカ(引っ張り弾性係
数が1500kg/mm2)を貼り付けて補強材27と
した。この貼付した補強材27の開口部4ついて、エキ
シマレーザーで加工して、開口部4の孔径と同じ80μ
m幅で補強材を除去して溝28とし、図1のような構成
のアパチャ電極1を作成した。このアパチャ電極1につ
いて、図2のような構成の記録装置を構成し、記録印字
を試みたところ、適度な濃度でカブリのない良好な画像
が得られ、1万枚耐久試験を行ってもアパチャ電極1へ
のトナー14の融着は見られず、記録印字濃度の低下も
なかった。
【0045】比較例 実施例と同様に、ベースフィルム2に宇部興産製ポリイ
ミド、ユーピレックスSを使用して補強材27のない図
3のような構成のアパチャ電極1を作成し、図2に示す
ような構成の記録装置を作成し、この記録装置で記録印
字を試みたところ、初期の画像には若干のカブリが見ら
れ、5000枚印字実験を続けるとアパチャ電極1とト
ナー担持ローラ11のトナー層の搬送の上流側の接触部
の端部に、アパチャ電極11へのトナー14の融着が生
じた。また、この融着によってトナー14の搬送が阻害
されたため、印字濃度の低下が見られた。
【0046】
【発明の効果】以上に詳述したことから明らかなよう
に、本発明の請求項1に記載の記録用電極によれば、特
に、前記ベースフィルムの他側面であって隣り合う前記
各通過部の間にフィルム状の補強材を貼付したので、前
記補強材を貼付したベースフィルムの部分の剛性を高め
ることができる。そして、前記記録用電極と荷電体供給
手段との接触部において、そのベースフィルムには、前
記補強材による剛性に基づいて、前記荷電体供給手段か
ら離反しようとする力が発生し、しかも、この離反しよ
うとする力は、前記接触部の中央部から両端部に行くに
従って徐々に増大する。このため、前記記録用電極を張
る張力によって前記接触部の特に両端部に大きく作用す
る接触圧力と、前記補強材に基づいて前記荷電体供給手
段から離反しようとする力とが打ち消し合うことにな
り、依って、前記接触部の特に両端部に過大な接触圧力
がかかることを防止することができる。この結果、記録
印字濃度の濃淡や記録不良の発生を確実に防止すること
ができる。
【0047】また、請求項2に記載の記録用電極によれ
ば、特に、前記補強材は、隣り合う各通過部の間隔と略
等しい幅に設定されているので、前記各通過部における
荷電体の通過に支障を来さない範囲で、前記補強材の幅
を最大として前記ベースフィルムの剛性を効果的に高め
ることができる。
【0048】また、請求項3に記載の記録用電極によれ
ば、特に、前記補強材は、前記各通過部の配列方向と交
差する方向にその通過部の開口寸法よりも充分に長く形
成されているので、前記補強材が前記各通過部の配列方
向と交差する方向に長く形成されて前記ベースフィルム
に貼付されることになり、前記ベースフィルムの剛性を
さらに効果的に高めることができる。
【0049】また、請求項4に記載の記録用電極によれ
ば、特に、前記補強材は、弾性率の高い材料によって構
成されているので、前記ベースフィルムに前記弾性率の
高い材料の補強材を貼付することによって、そのベース
フィルムの剛性を効果的に高めることができる。
【0050】さらに、請求項5に記載の記録用電極によ
れば、特に、前記弾性率の高い材料として、高分子樹脂
フィルムを用いたものであるので、前記高分子樹脂フィ
ルムは容易に入手できると共に、前記ベースフィルムに
貼付するための加工や、貼付作業も容易に行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のアパチャ電極の構成を示
す斜視図である。
【図2】本実施の形態のアパチャ電極を搭載した記録装
置の構成図である。
【図3】従来のアパチャ電極の構成を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 アパチャ電極 2 ベースフィルム 3 制御電極 4 開口部 11 トナー担持ローラ 14 トナー 27 補強材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性材料によって構成されたベースフ
    ィルムと、そのベースフィルムを貫いて設けられ、かつ
    荷電体供給手段から供給される荷電体を一側面側から他
    側面側に通過させる複数の通過部と、前記各通過部と対
    応して設けられた制御電極とを有する記録用電極におい
    て、 前記ベースフィルムの他側面であって隣り合う前記各通
    過部の間にフィルム状の補強材を貼付したことを特徴と
    する記録用電極。
  2. 【請求項2】 前記補強材は、隣り合う各通過部の間隔
    と略等しい幅に設定されたことを特徴とする請求項1に
    記載の記録用電極。
  3. 【請求項3】 前記補強材は、前記各通過部の配列方向
    と交差する方向にその通過部の開口寸法よりも充分長く
    形成したことを特徴とする請求項1もしくは2に記載の
    記録用電極。
  4. 【請求項4】 前記補強材は、弾性率の高い材料によっ
    て構成したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか
    に記載の記録用電極。
  5. 【請求項5】 前記弾性率の高い材料として、高分子樹
    脂フィルムを用いたことを特徴とする請求項4に記載の
    記録用電極。
JP25476897A 1997-09-19 1997-09-19 記録用電極 Pending JPH1191154A (ja)

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