JPH1189599A - 補正競合rt−pcr法によるヒトwt1発現定量法 - Google Patents

補正競合rt−pcr法によるヒトwt1発現定量法

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JPH1189599A
JPH1189599A JP27814297A JP27814297A JPH1189599A JP H1189599 A JPH1189599 A JP H1189599A JP 27814297 A JP27814297 A JP 27814297A JP 27814297 A JP27814297 A JP 27814297A JP H1189599 A JPH1189599 A JP H1189599A
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rna
actin
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human
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JP27814297A
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Haruo Sugiyama
治夫 杉山
Takashi Fukui
崇史 福井
Moritoshi Kinoshita
盛敏 木下
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Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 補正された競合RT−PCR法によりヒトW
T1・mRNA発現量定量法を提供。 【解決手段】 a)検体RNAにWT1−RNAスタンダ
ード希釈系列下に逆転写酵素を競合反応させ、b)得られ
るcDNAをPCR増幅させ、c)アガロースゲル電気泳
動によるWT1・mRNA由来バンドとWT1−スタン
ダードRNA由来バンドの発光強度比を測定し、d)検体
RNAにβ−アクチン−RNAスタンダード希釈系列下
に逆転写酵素を競合反応させ、e)得られるcDNAをP
CR増幅させ、f)アガロースゲル電気泳動によるβ−ア
クチン・mRNA由来バンドとβ−アクチン−スタンダ
ードRNA由来バンドの発光強度比を測定し、g)上記c)
のWT1・mRNA量値を上記f)のβ−アクチン・mR
NA量値で除算し、これに健常人β−アクチン・mRN
A発現量平均値を乗算して補正する、補正競合RT−P
CR法によるヒトWT1・mRNA発現量の定量方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、白血病、固型癌の
診断や骨髄移植時期の決定に利用できるヒトWT1のm
RNAの発現量を定量する新しい方法に関する。
【0002】また本発明は、上記定量法のためのDNA
断片、これを含むプラスミド、スタンダード及びプライ
マーに関する。
【0003】
【従来の技術】WT1遺伝子は、1990年にコールら
〔Call, K. M. et al., Isolation and characterizati
on of a zinc finger polypeptide gene at the human
chromosome 11 Wilms' tumor locus, Cell, 60, 509-52
0 (1990)〕により、ウイルムス腫瘍の原因遺伝子として
単離された遺伝子である。該遺伝子は、腎及び生殖器の
形成に重要な働きをすることが明らかとなっている。
【0004】1994年に井上らは、WT1遺伝子がほ
ぼ全例の白血病患者に発現していることを見い出した
〔Inoue, K. et al., WT1 as a new prognostic factor
and anew marker for the detection of minimal resi
dual disease in acute leukemia, Blood, 84, 3071-30
79 (1994)〕。WT1は、健常人の末梢血では見出され
ないことから、白血病における微小残存病変(MRD)
の検出への応用が試みられている。その方法としては、
ノーザンブロット・ハイブリダイゼーション法〔Park,
s., et al., Nature Genet, 4, 415 (1993); Miwa, H.,
et al., Leukemia, 6, 405 (1993); Miyagi, t., et a
l., Leukemia, 7, 979 (1993)〕やRT−PCR法〔Rev
erse transcriptase-polymerase chain reaction; Inou
e, K., etal., Blood, 84 (9) 3071-3079 (1994)〕が知
られている。
【0005】一方、β−アクチン(β−actin)
は、DNA結合蛋白質で、どのような細胞でもほぼ同様
に発現していると考えられている。従って、ある特定の
遺伝子のmRNA発現を定量する際に、該β−acti
nの発現量を同時に定量すれば、実際に測定にしようす
る特定遺伝子のRNA量を比較したいサンプル間で一定
になるように補正することができる。
【0006】上記のようにWT1・mRNAやβ−ac
tin・mRNAの発現を測定する方法として知られて
いる、ノーザンブロット・ハイブリダイゼーション法や
RT−PCR法は、半定量法であり、いずれも再現性や
定量性に乏しい。事実、例えば、RT−PCR法では、
電気泳動後、バンドの発色強度を目視判定するか又はデ
ンシトメトリー法により測定する方法が採用されてい
る。
【0007】しかしながら、これらの方法ではエチジウ
ムブロマイド発色強度の直線領域が非常に狭く、またP
CRの増幅産物量が必ずしももとの鋳型量を反映してお
らず、単純に増幅産物量から鋳型量を推定することはで
きず、更に検体を希釈したり、PCRのサイクル数を代
える操作も必要であり、煩雑で、定量性に乏しい不利が
あった。
【0008】さらに、正確な定量を行なうためには、実
際に定量に用いるRNA量は、サンプル間で補正してお
く必要がある。しかるに、一般的に測定に用いられてい
る260nmの吸光度からのmRNAの定量法では、D
NAの混入や、RNAのデグラデーションの可能性が考
えられるため、確実にmRNAの一定量をサンプリング
することは不可能である。
【0009】最近、これらの方法に代わって、全ての細
胞において発現しているとされるβ−actinの発現
量を指標に、サンプル間のRNA量の補正を行うこと
で、正確な定量値を算出する、標準物質(スタンダー
ド)を用いた競合RT−PCR法が報告されている〔Ko
take S, et al., J. Immunol. Methods, 199 (2), 193-
203(1996)〕。しかしながら、この方法がWT1の定量
に応用された例はない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このような理由より、
従来のノーザンブロット・ハイブリダイゼーション法や
RT−PCR法に代わって、より正確にヒトWT1遺伝
子の発現量を定量できる新しいアッセイ系の開発が望ま
れている。
【0011】従って、本発明の目的は、ヒトWT1・m
RNAの発現量を定量可能であって、しかもより再現性
が高く、正確に定量できる新しいヒトWT1・mRNA
の競合定量法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究の
結果、上記目的の達成に有効な、WT1・mRNA競合
RT−PCR定量法、そのための標準物質(スタンダー
ド)及びプライマーの合成、並びにβ−actin・m
RNA競合RT−PCR定量法、そのためのスタンダー
ド及びプライマーの合成に成功した。そして、これらの
利用によって、それぞれヒトWT1・mRNA発現量及
びβ−actin・mRNA発現量を測定し、これらの
測定値から補正されたヒトWT1・mRNA発現量を定
量する方法を確立し、ここに本発明を完成した。
【0013】即ち、本発明によれば、以下の工程a)〜
工程g)を含むことを特徴とする補正競合RT−PCR
法によりヒトWT1・mRNAの発現量を定量する方法
が提供される。
【0014】a)検体RNAにWT1−RNAスタンダ
ード希釈系列下に逆転写酵素を競合反応させてcDNA
を得る工程、 b)該cDNAをWT1−センスプライマー及びWT1
−アンチセンスプライマーを用いてPCRで増幅させ、
アガロースゲル電気泳動を行なう工程、 c)該電気泳動により得られるWT1・mRNA由来の
バンド及びWT1−スタンダードRNA由来のバンドの
発光強度比を測定して検体のWT1・mRNA量を算出
する工程、 d)検体RNAにβ−アクチン−RNAスタンダード希
釈系列下に逆転写酵素を競合反応させてcDNAを得る
工程、 e)該cDNAをβ−アクチン−センスプライマー及び
β−アクチン−アンチセンスプライマーを用いてPCR
で増幅させ、アガロースゲル電気泳動を行なう工程、 f)該電気泳動により得られるβ−アクチン・mRNA
由来のバンド及びβ−アクチン−スタンダードRNA由
来のバンドの発光強度比を測定して検体のβ−アクチン
・mRNA量を算出する工程、 g)工程c)で得られるWT1・mRNA量値を工程
f)で得られるβ−アクチン・mRNA量値で除算し、
これに健常人のβ−アクチン・mRNA発現量平均値を
乗算して補正する工程。
【0015】また、本発明によれば、上記定量法のため
のWT1・mRNA及びβ−actin・mRNAの定
量法、これらに利用するスタンダード、プライマー等も
それぞれ提供される。より詳しくは、本発明によれば、
まず (1)配列番号:1で示され、ヒトのWT1遺伝子を増
幅する際のプライマーがアニーリングする配列を両端に
持つDNA断片、(2)該DNA断片を含む組換えプラ
スミドpWT1、(3)該DNA断片に対応するRNA
を用いるヒトWT1・mRNA競合定量用スタンダー
ド、(4)ヒトWT1遺伝子を増幅する際のプライマー
配列とプライマー及び(5)上記競合定量用スタンダー
ドとプライマーとを用いてRT−PCR法によりヒトW
T1・mRNAを定量する方法が提供される。
【0016】また、本発明によれば、(6)配列番号:
2で示され、ヒトのβ−actin遺伝子を増幅する際
のプライマーがアニーリングする配列を両端に持つDN
A断片、(7)該DNA断片を含む組換えプラスミドp
ACT、(8)該DNA断片に対応するRNAを用いる
ヒトβ−actin ・mRNA競合定量用スタンダー
ド、(9)該ヒトβ−actin遺伝子を増幅する際の
プライマー配列とプライマー及び(10)上記競合定量
用スタンダードとプライマーを用いてRT−PCR法に
よりヒトβ−actin ・mRNAを定量する方法も
提供される。
【0017】本発明の補正競合RT−PCR測定法によ
るヒトWT1・mRNA発現量は、上記工程c)で得ら
れるヒトWT1・mRNA量値を、上記工程f)で得ら
れるヒトβ−actin ・mRNA量値で除算し、こ
の値に健常人から得られたヒトβ−actin ・mR
NA発現量の平均値を乗算して補正することにより得え
られる。
【0018】かかる本発明方法によれば、ヒトWT1・
mRNA量を、従来法では得られない正確な値として得
ることができる。しかも本発明に係わる競合RT−PC
R定量法は、基本的には一つのチューブでスタンダード
との競合反応を行なわせるものであるため、正確な鋳型
量を反映する定量値が得られ、また反応チューブも少な
くでき、測定に費やす労力等を軽減できる利点もある。
【0019】本明細書において、アミノ酸、ペプチド、
塩基配列、核酸、制限酵素、その他に関する略号による
表示は、IUPAC及びIUPAC−IUBによる命名
法乃至規定及び「塩基配列又はアミノ酸配列を含む明細
書等の作成のためのガイドライン」(平成2年11月、
特許庁調整課審査基準室)に従うものとする。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明方法について詳細に
開示する。
【0021】本発明によれば、まず配列番号:1で示さ
れるDNA断片、該DNA断片を含む組換えプラスミド
pWT1、該DNA断片に対応するRNAを用いるヒト
WT1・mRNA競合定量用スタンダード及び該スタン
ダードを用いてRT−PCR法によりヒトWT1・mR
NAを定量する方法が提供される。
【0022】ここで、上記配列番号:1で示されるDN
A断片は、ヒトWT1・mRNAを逆転写反応する際の
プライマー及びヒトWT1・cDNAをPCR増幅する
際のプライマーがアニーリングする配列を両端に持つ。
上記DNA断片のPCR産物のサイズ及び内部配列はヒ
トWT1とは異なる点に特徴がある。また該DNA断片
(変異DNA)に相補的なプラス鎖RNAは、ヒトWT
1・mRNA競合定量用のRNAスタンダードとして有
用である。
【0023】上記DNA断片及びこれを保有する組換え
体プラスミドは、一般的な遺伝子組換え技術に従い製造
できる。得られる組換え体プラスミドを細菌、ウイルス
等の微生物に組み込んで形質転換させ、該形質転換体よ
り、上記変異DNAに対応する相補的プラス鎖RNAを
得ることができる。
【0024】上記プラスミドの製法につき詳述すれば、
これは好ましくはPCR法を利用した変異導入法等によ
り製造できる。該方法において用いられるDNA断片調
製のための鋳型DNAは、PCR法を行い得るものなら
何でもよく、特定のものに限定されない。該鋳型DNA
の抽出は、公知の方法、例えばフェノール/クロロホル
ム法(Sambrook J., et al., Molecular Cloning. In a
laboratory manual cold spring harbor laboratory p
ress, New York, 1990)等により実施できる。
【0025】また、上記DNA断片の調製は、例えば、
鋳型DNAの標的領域を、DNA断片調製用のセンスプ
ライマー及びアンチセンスプライマーを用いてPCR法
にて増幅させる。
【0026】上記で得られるDNA断片は、例えばこれ
を3%アガロースゲル電気泳動後、ゲルより切り出して
精製し、pBluescriptII SK+等の発現ベ
クターに直接挿入するか又はpUC19やpCRII等の
クローニングベクターに挿入した後、発現ベクターにサ
ブクローニングして、微生物、例えば大腸菌を形質転換
させることができる。かくして得られる形質転換大腸菌
を常法に従い培養し、プラスミドを精製して、所望のp
WT1を収得できる。このプラスミドpWT1は、これ
を用いて大腸菌(E.coli)JM109コンピテント細胞
を形質転換させることができる。かくして得られる形質
転換大腸菌の一具体例は、本発明者によりOAL777
7と命名されている。
【0027】以下、WT1−RNAスタンダード及びこ
れを用いたWT1・mRNAの定量法につき詳述する。
【0028】WT1−RNAスタンダードの調製は、例
えば大腸菌のバクテリオファージT7由来のDNA依存
RNAポリメラーゼを用いて、次のようにして調製でき
る。即ち、前記のごとくして得られる本発明pWT1の
T7プロモーターの下流に挿入されたDNA断片を鋳型
として、まずRNAを合成し、その後混在するDNAを
DNaseを用いて分解し、フェノール抽出により精製
する。かくして、所望のRNAスタンダード液を調製で
きる。
【0029】得られるRNAスタンダード溶液は、濃度
コピー数で表され、引き続くヒトWT1・mRNAの定
量の際には、例えば0.2mg/mlウシ胸腺tRNA
溶液で希釈して101コピー/μl、102コピー/μ
l、103コピー/μl、104コピー/μl、105
ピー/μl、106コピー/μl、107コピー/μl、
108コピー/μl、109コピー/μl及び1010コピ
ー/μlの溶液のRNAスタンダード希釈系列として利
用できる。
【0030】RNAスタンダードによるWT1mRNA
の定量は、上記のようにして調製されたRNAスタンダ
ード希釈系列を利用して、例えば次の競合定量測定法に
より実施できる。
【0031】即ち、この方法では、例えば、まず培養細
胞K562からAGPC法〔Chomczynski, P. and Sacc
i, N., Single step method of RNA isolation by acid
guanidinium thiocyanate-phenol-chloroform extract
ion, Anal. Biochem., 162,156-159 (1987)〕により抽
出したトータルRNAに、各種濃度に希釈したRNAス
タンダード溶液及び逆転写用プライマーを加え、次いで
この溶液を80℃程度で5分間程度加温し、直ちに氷中
で冷却し、逆転写酵素を添加して37℃程度で60分間
程度反応させ、その後、95℃程度で5分間程度加温し
て逆転写酵素を失活させて、cDNA溶液を調製する。
【0032】次に、得られたcDNA溶液にセンスプラ
イマー及びアンチセンスプライマーを加えてPCR法を
実施し、増幅されたDNAを3%アガロースゲル電気泳
動して、K562WT1・mRNA由来のバンドと、ス
タンダードRNA由来のバンドの比をデンシトメトリー
法により解析し、2本のバンドの発光強度の比を求め
る。かくして、K562のWT1・mRNA量を定量で
きる。
【0033】本発明によれば、また配列番号:2で示さ
れるDNA断片、該DNA断片を含む組換えプラスミド
pACT、該DNA断片に対応するRNAを用いたヒト
β−actin・mRNA競合定量用スタンダード及び
該スタンダードを用いてRT−PCR法によりヒトβ−
actin ・mRNAを定量する方法が提供される。
以下この方法につき詳述する。
【0034】配列番号:2で示されるDNA断片は、ヒ
トβ−actin ・mRNAを逆転写反応する際のプ
ライマー及びヒトβ−actin ・cDNAをPCR
増幅する際のプライマーがアニーリングする配列を両端
に持つことを特徴とする。該DNA断片はまた、そのP
CR産物のサイズ及び内部配列においてヒトβ−act
inとは異なることをも特徴とする。該DNA断片に相
補的なプラス鎖RNAは、ヒトβ−actin・mRN
A競合定量用RNAスタンダードとして有用である。
【0035】上記DNA断片(変異DNA断片)及びこ
れを保有する組換え体プラスミドは、一般的な遺伝子組
換え技術に従い製造できる。該組換え体プラスミドを細
菌、ウイルス等の微生物に組み込んで形質転換させた形
質転換体より、上記変異DNAに対応する相補的プラス
鎖RNAを得ることができる。
【0036】該方法につき詳述すれば、所望のプラスミ
ドは、HBV・DNAを鋳型として、PCR法を利用し
た変異導入法等により製造できる。DNA断片調製のた
めの鋳型DNAは、PCR法を行い得るものなら何でも
よく、特定のものに限定されない。該鋳型DNAの抽出
は例えば前述したフェノール/クロロホルム法等により
実施できる。
【0037】DNA断片の調製は、PCR法により、即
ち、鋳型DNAの標的領域を、DNA断片調製用のセン
スプライマー及びアンチセンスプライマーを用いて、P
CR法にて増幅させることにより実施できる。プラスミ
ドpACTは、上記で得られるDNA断片を、例えば3
%アガロースゲル電気泳動後、ゲルより切り出して精製
し、pBluescriptII SK+等の発現ベクタ
ーに直接挿入するか又はpUC19やpCRII等のクロ
ーニングベクターに挿入した後、発現ベクターにサブク
ローニングして、微生物、例えば大腸菌を形質転換さ
せ、かくして得られる形質転換体を常法に従い培養する
ことにより調製できる。このプラスミドpACTは、こ
れを用いて大腸菌(E.coli)JM109コンピテント細
胞を形質転換させ得る。かくして得られる形質転換大腸
菌の一具体例は、本発明者によりOAL8888と命名
されている。
【0038】上記β−アクチン−RNAスタンダード及
びこれを用いたβ−actin・mRNAの定量法につ
き詳述すると、該RNAスタンダードの調製は、例えば
大腸菌のバクテリオファージT7由来のDNA依存RN
Aポリメラーゼを用いて調製できる。即ち、上記pAC
TのT7プロモーターの下流に挿入されたDNA断片を
鋳型として、まずRNAを合成し、その後混在するDN
AをDNaseを用いて分解し、フェノール抽出により
精製することによりRNAスタンダードを調製できる。
【0039】かくして得られるRNAスタンダード液
は、濃度コピー数で表され、引き続くヒトβ−acti
n ・mRNAの定量の際には、例えば0.2mg/m
lウシ胸腺tRNA溶液で希釈して101コピー/μ
l、102コピー/μl、103コピー/μl、104
ピー/μl、105コピー/μl、106コピー/μl、
107コピー/μl、108コピー/μl、109コピー
/μl及び1010コピー/μlの希釈系列として利用で
きる。
【0040】RNAスタンダードによるβ−actin
・mRNAの定量は、上記のようにして調製されたR
NAスタンダード希釈系列を利用して、競合定量測定法
により実施できる。
【0041】この方法では、例えば、まず培養細胞K5
62からAGPC法により抽出したトータルRNAに、
各種濃度に希釈したRNAスタンダード溶液及び逆転写
用プライマーを加え、次いでこの溶液を80℃程度で5
分間程度加温し、直ちに氷中で冷却し、逆転写酵素を添
加して37℃程度で60分間程度反応させ、その後、9
5℃程度で5分間程度加温して逆転写酵素を失活させる
ことにより、cDNA溶液を調製する。
【0042】次に、得られたcDNA溶液にセンスプラ
イマー及びアンチセンスプライマーを加えてPCR法に
より増幅し、3%アガロースゲル電気泳動して、K56
2β−actin ・mRNA由来のバンドと、スタン
ダードRNA由来のバンドの比をデンシトメトリー法に
より解析し、2本のバンドの発光強度の比を求める。か
くして、K562のβ−actin・mRNA量を定量
できる。
【0043】本発明に係わる、補正競合RT−PCR法
により補正されたヒトWT1・mRNA発現量を測定す
る方法は、次の通り実施される。即ち、まず、前記競合
RT−PCR法で得られたヒトWT1・mRNAの値
を、同競合RT−PCR法で得られたヒトβ−acti
n・mRNAの値で除算して、WT1・mRNAの発現
量比を得る。次いで、健常人から末梢血を採取し、単核
球を分取し、RNAを抽出後、トータルRNA1μgを
用いてβ−actin ・mRNA発現量を測定し、健
常人からの単核球におけるβ−actin ・mRNA
発現平均値を算出する。この平均値を、前記で得られた
WT1・mRNAの発現量比に乗算して、WT1・mR
NA発現量補正値を得る。かくして得られる補正値が、
本発明補正競合RT−PCR法により得られる所望のヒ
トWT1・mRNA発現の発現量である。
【0044】かかる本発明方法に従えば、従来法では得
られなかった正確なヒトWT1・mRNA発現量が得ら
れる。即ち、従来法に従えば、発現量比(WT1/β−
アクチン)が得られるのみであり、これによるサンプル
間の相対的比較しか行ない得なかったのに対し、本発明
方法によれば、検体中の絶対的WT1・mRNA値が正
確に定量できるのである。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、白血病、固型癌の診断
及び骨髄移植の時期の決定等に有効な、ヒトWT1・m
RNA発現の定量測定法が提供される。また本発明によ
れば、ヒトWT1・mRNA競合定量用スタンダード、
該スタンダードのためのRNAに対応するDNA断片、
これを保有するプラスミド、之等を用いるヒトWT1・
mRNAの定量法、並びにヒトβ−actin ・mR
NA競合定量用スタンダード、該スタンダードのための
RNAに対応するDNA断片、これを保有するプラスミ
ド、之等を用いるヒトβ−actin ・mRNAの定
量法も提供される。
【0046】
【実施例】以下、本発明を更に詳しく説明するため実施
例をあげる。
【0047】
【実施例1】WT1スタンダードによるWT1・mRN
Aの定量 1−1.プライマーの調製 本例において用いたプライマーFWT1STD、RWT
1STD、WT1−RT、WT1−F及びWT1−Rの
塩基配列をそれぞれ配列番号:3、4、5、6及び7に
示す。
【0048】配列番号:5に示す配列のWT1−RT
は、逆転写反応用のプライマーであり、ヒトWT1・m
RNA〔Gessler, M., et al., Homozygous deletion i
n Wilms tumors of a zinc-finger gene identified by
chromosome jumping, Nature., 343 (6260), 774-778
(1990)〕の1801−1780の配列に相当する。
【0049】配列番号:6及び7に示す配列のWT1−
F及びWT1−Rは、PCR用のプライマーであり、そ
れぞれ同WT1・mRNAの1319−1339及び1
710−1730の配列に相当する。
【0050】また配列番号:3及び4に示す配列のFW
T1STD及びRWT1STDは、共にDNA断片作成
用のプライマーである。FWT1STD(配列番号:
3)の5’末端の1番目から21番目は、同WT1・m
RNAの1319−1339に相当し、22番目から4
2番目は、同WT1・mRNAの1388−1408に
相当し、43番目から69番目は、HBV・DNA〔Ko
bayashi, M., et al., Complete nucleotide sequence
of hepatitis B virus DNA of subtype adr andits con
served gene organization, Gene., 30, 227-232 (198
4)〕の1903−1929の配列に相当する。
【0051】また、RWT1STD(配列番号:4)の
5’末端の1番目から22番目は、同WT1・mRNA
の1780−1801に相当し、23番目から43番目
は、同WT1・mRNAの1710−1730に相当
し、44番目から70番目は、同HBV・DNAの18
31−1857の配列に相当する。
【0052】1−2.DNA断片の調製 DNA断片の調製のための鋳型となるHBV・DNAを
B型肝炎患者の血清から抽出した。即ち、血清10μl
に0.2M NaOHを10μl加え、37℃で15分
間インキュベートした後、0.2M HClを10μl
加えたものをHBV・DNA抽出液とした。
【0053】上記HBV・DNA抽出液5μlを鋳型と
し、FWT1STDとRWT1STDをプライマーとし
て、AmpTaq(Perkin Elmer社)を用
い、PCRで増幅した。PCR反応は、94℃で1分
間、58℃で1分間及び72℃で2分間のサイクルを3
5回行った。
【0054】上記で増幅された184bpのWT1HB
V断片を、3%アガロースゲル電気泳動後、ゲルより切
り出して精製し、クローニングベクターpCRII(In
vitrogen社)にクローニングした後、EcoR
Iでインサートを切り出し、クローニングベクターpB
luescriptII SK+(Stratagene
社)のEcoRIサイトにサブクローニングして、所望
の組換えプラスミドpWT1を得た。
【0055】かくして得られたプラスミドpWT1を用
いてE.coli JM109コンピテント細胞(宝酒
造社)を形質転換して、OAL7777細胞を得た。
【0056】この細胞を50μg/mlとなるようにア
ンピシリンを含むLB寒天培地に接種し、OAL777
7細胞を単離し、大量培養によって2.5mgのpWT
1を回収した。
【0057】上記で得られたpWT1の制限酵素地図を
図1に示す。
【0058】図中、枠で囲んだ部分(カラム)がRNA
スタンダードとして転写される部分であり、白カラムは
挿入されたDNA断片部分を、黒カラムはクローニング
ベクターpCRIIのマルチクローニングサイトの一部分
を、斜線を付したカラムはT7プロモーター領域と発現
ベクターpBluescriptII SK+のマルチクロ
ーニングサイトの一部分を、実線はベクター pBlu
escriptII SK+部分をそれぞれ示す。
【0059】1−3.RNAスタンダードの調製 RNAスタンダードの調製は、大腸菌のバクテリオファ
ージT7由来のDNA依存RNAポリメラーゼを用い、
pWT1のT7プロモーターの下流に挿入したDNA断
片を鋳型として、次の通り行われた。
【0060】即ち、50μgのpWT1に挿入した競合
DNA断片の下流にあるBamHIサイトを、50ユニ
ットのBamHIで一夜消化させてpWT1を直鎖DN
Aとし、フェノール・クロロホルム抽出により精製し
た。この操作により、750.5μg/mlの直鎖pW
T1を100μl回収した。
【0061】上記で得られた溶液1μl(750.5n
g)に、2μlの10×RNAポリメラーゼ緩衝液(4
00mMトリス、60mM塩化マグネシウム、50mM
塩化ナトリウム及び20mM塩酸スペルミジン、pH
7.5)、9μlの滅菌蒸留水、それぞれ1μlの20
0mM DTT、2mg/mlの牛血清アルブミン、1
0mM ATP、10mM CTP、10mM GT
P、10mM UTP及び40ユニット/μl RNa
seインヒビター(Promega社)を順次加え、3
7℃で60分間反応させた。次に、この溶液に5mg/
ml DNaseIを1μl加え、37℃で15分間反
応させ、フェノール抽出により精製して、最終的に19
5.3mg/mlのスタンダードRNA溶液を調製し
た。
【0062】このスタンダード溶液は、300ntのR
NAからなることから、1.1×1015コピー/μlに
相当する。
【0063】上記RNAスタンダード溶液を0.2mg
/mlウシ胸腺tRNA(Boehringer Ma
nnheim社)溶液で希釈して、101コピー/μ
l、102コピー/μl、103コピー/μl、104
ピー/μl、105コピー/μl、106コピー/μl、
107コピー/μl、108コピー/μl、109コピー
/μl及び1010コピー/μlの各溶液を調製して、R
NAスタンダード系列を得た。
【0064】1−4.RNAスタンダードによるWT1
・mRNAの定量 1−3で調製したRNAスタンダード系列を用いて、培
養細胞K562におけるWT1・mRNAを以下の通り
競合定量した。
【0065】即ち、K562細胞よりAGPC法によっ
てRNAを抽出した。即ち、K562細胞にD液(4M
グアニジンチオシアネート、25mMクエン酸ナトリウ
ム、0.5%ザルコシル、0.1M2−メルカプトエタ
ノール、pH7.0)500μlを加え、酢酸ナトリウ
ム50μl、水飽和フェノール450μl及びクロロホ
ルム/イソアミルアルコール(49:1)100μlを
順次添加し、10分間激しく混和した。速やかに15分
間氷冷し、遠心分離(1500rpm、10分間)し
て、上層を新しいチューブにとり、イソプロパノール5
00μlをこれに加えた。転倒混和後、−80℃で10
分間冷却し、遠心分離(1500rpm、10分間)し
て、上清を取り除き、真空デシケーターにて吸引乾燥
し、これに滅菌蒸留水を適量加え、沈殿を溶解してトー
タルRNA溶液とし、OD260での吸光度を測定し、
トータルRNA濃度を定量した。
【0066】次いで、トータルRNAを4本のチューブ
にそれぞれ0.25μgずつサンプリングし、それぞれ
に101コピー/μl、103コピー/μl、105コピ
ー/μl及び107コピー/μlのRNAスタンダード
系列を1μlずつ及び10pmol/μlのWT1−R
Tプライマー1μlずつを添加した後、全量が7μlに
なるように滅菌蒸留水を加えた。80℃で5分間加温し
て直ちに氷中で冷却し、逆転写酵素溶液8μlを添加し
て37℃で60分間反応させた。反応後、95℃にて5
分間加温して逆転写酵素を失活させてcDNA溶液とし
た。
【0067】得られた各cDNA溶液から3μlを別の
チューブにとり、20pmol/μlのWT1−Fプラ
イマーとWT1−Rプライマーをそれぞれ1μlずつ用
い、AmpliTaq Gold(Perkin El
mer社)を用い、PCRで増幅した。PCR反応は、
94℃で12分間加温した後、94℃で1分間、65℃
で2分間のサイクルを40回行った。
【0068】得られた各反応液10μlにつき3%アガ
ロースゲル電気泳動を行った。その結果を図2に示す。
【0069】該図2に示される412bpのバンドはK
562のWT1・mRNA由来のものであり、162b
pのバンドは、添加したスタンダードRNA由来のもの
である。
【0070】之等412bpと162bpのバンドが明
瞭に認められるRNAスタンダード系列の107コピー
/μlを添加したレーンを、ビデオデンシトメータTI
AS−2300S(ACIジャパン社)を用いて、デン
シトメトリー法〔真鍋敬、生物物理化学、26(4), 321(1
982)〕により解析して、2本のバンドの発光強度の比を
求めた。これは映像をビデオカメラを用いて512X5
12画素、256階調の濃度データとして、画像処理装
置TIAS−2300Sにて取り込み、パソコンPC9
800で演算処理して画像上のスポットの定量を行った
ものである。
【0071】上記より、K562のWT1・mRNA量
は、7.77X106コピー/mlと計算された。この
結果より、WT1・mRNAの定量が可能となった。
【0072】
【実施例2】β−actinスタンダードによるWT1
・mRNAの定量 2−1.プライマーの調製 本例において用いたプライマーFACTSTD、RAC
TSTD、ACT−RT、ACT−F及びACT−Rの
塩基配列を配列番号:8、9、10、11及び12に示
す。
【0073】配列番号:10に示す配列のACT−RT
は、逆転写反応用のプライマーであり、ヒトβ−act
in・mRNA〔Ponte, P., et al., Evolutionary co
nservation in the untranslated regions of actin mR
NAs: DNA sequence of a human beta-actin cDNA, Nucl
eic Acid Res., 12(3), 1687-1696 (1984)〕の683−
659の配列に相当する。
【0074】配列番号:11及び12に示す配列のAC
T−F及びACT−Rは、PCR用のプライマーであ
り、それぞれ同β−actin ・mRNAの144−
163及び616−636の配列に相当する。
【0075】また、配列番号:8及び9に示す配列のF
ACTSTD及びRACTSTDは、共にDNA断片作
成用のプライマーであり、FACTSTD(配列番号:
8)の5’末端の1番目から20番目は、同β−act
in ・mRNAの144−163に相当し、21番目
から40番目は、同β−actin ・mRNAの38
2−401に相当し、41番目から64番目は、HBV
・DNAの1742−1765の配列に相当する。ま
た、RACTSTD(配列番号:9)の5’末端の1番
目から25番目は、同β−actin ・mRNAの6
59−683に相当し、26番目から46番目は、同β
−actin ・mRNAの616−636に相当し、
47番目から67番目は、同HBV・DNAの1832
−1852の配列に相当する。
【0076】2−2.DNA断片の調製 DNA断片の調製のための鋳型となるHBV・DNAを
B型肝炎患者の血清から抽出した。即ち、血清10μl
に0.2M NaOHを10μl加え、37℃で15分
間インキュベートした後、0.2M HClを10μl
加えたものをHBV・DNA抽出液とした。
【0077】上記HBV・DNA抽出液5μlを鋳型と
し、FACTSTDとRACTSTDをプライマーとし
て、AmpTaq(Perkin Elmer社)を用
い、PCRで増幅した。PCR反応は94℃で1分間、
58℃で1分間、72℃で2分間のサイクルを35回行
った。
【0078】上記で増幅された197bpのACTHB
V断片を、3%アガロースゲル電気泳動後、ゲルより切
り出して精製し、クローニングベクター pCRII(I
nvitrogen社)にクローニングした後、Eco
RIでインサートを切り出し、クローニングベクターp
BluescriptII SK+(Stratagene
社)のEcoRIサイトにサブクローニングして、所望
の組換えプラスミドpACTを得た。
【0079】かくして得られたプラスミドpACTを用
いてE.coli JM109コンピテント細胞(宝酒
造社)を形質転換し、OAL8888細胞を得た。
【0080】この細胞を50μg/mlとなるようにア
ンピシリンを含むLB寒天培地に接種し、OAL888
8細胞を単離し、大量培養によって1.6mgのpAC
Tを回収した。
【0081】上記で得られたpACTの制限酵素地図を
図3に示す。
【0082】図中、枠で囲んだ部分(カラム)がRNA
スタンダードとして転写される部分であり、白カラムは
挿入されたDNA断片部分を、黒カラムはクローニング
ベクターpCRIIのマルチクローニングサイトの一部分
を、斜線を付したカラムはT7プロモーター領域と発現
ベクターpBluescriptII SK+のマルチクロ
ーニングサイトの一部分を、実線はベクター pBlu
escriptII SK+部分をそれぞれ示す。
【0083】2−3.RNAスタンダードの調製 RNAスタンダードの調製は、大腸菌のバクテリオファ
ージT7由来のDNA依存RNAポリメラーゼを用い
て、pACTのT7プロモーターの下流に挿入したDN
A断片を鋳型として次の通り行われた。
【0084】即ち、50μgのpACTに挿入したDN
A断片の下流にあるBamHIサイトを、50ユニット
のBamHIで一夜消化させてpACTを直鎖DNAと
し、フェノール・クロロホルム抽出により精製した。こ
の操作により、467.4μg/mlの直鎖pACTを
100μl回収した。
【0085】上記で得られた溶液1μl(467.4n
g)に、2μlの10×RNAポリメラーゼ緩衝液(4
00mMトリス、60mM塩化マグネシウム、50mM
塩化ナトリウム及び20mM塩酸スペルミジン、pH
7.5)、9μlの滅菌蒸留水、それぞれ1μlの20
0mM DTT、2mg/mlの牛血清アルブミン、1
0mM ATP、10mM CTP、10mM GT
P、10mM UTP、40ユニット/μl RNas
eインヒビター(Promega社)を順次加え、37
℃で60分間反応させた。次に、この溶液に5mg/m
l DNaseIを1μl加え、37℃で15分間反応
させ、フェノール抽出により精製して、最終的に89.
9mg/mlのスタンダードRNA溶液を調製した。
【0086】このスタンダード溶液は、313ntのR
NAからなることから4.9×1014コピー/μlに相
当する。
【0087】上記RNAスタンダード溶液を0.2mg
/mlウシ胸腺tRNA(Boehringer Ma
nnheim社)溶液で希釈して、101コピー/μ
l、102コピー/μl、103コピー/μl、104
ピー/μl、105コピー/μl、106コピー/μl、
107コピー/μl、108コピー/μl、109コピー
/μl及び1010コピー/μlの各溶液を調製して、R
NAスタンダード系列を得た。
【0088】2−4.RNAスタンダードによるβ−a
ctin ・mRNAの定量 2−3で調製したRNAスタンダード系列を用いて、培
養細胞K562におけるβ−actin ・mRNAを
以下の通り競合定量した。
【0089】即ち、K562細胞よりAGPC法によっ
てRNAを抽出した。即ち、K562細胞にD液(4M
グアニジンチオシアネート、25mMクエン酸ナトリウ
ム、0.5%ザルコシル、0.1M2−メルカプトエタ
ノール、pH7.0)500μlを加え、酢酸ナトリウ
ム50μl、水飽和フェノール450μl及びクロロホ
ルム/イソアミルアルコール(49:1)100μlを
順次添加し、10分間激しく混和した。速やかに15分
間氷冷し、遠心分離(1500rpm、10分間)し
て、上層を新しいチューブにとり、イソプロパノール5
00μlをこれに加えた。転倒混和後、−80℃で10
分間冷却し、遠心分離(1500rpm、10分間)し
て、上清を取り除き、真空デシケーターにて吸引乾燥
し、これに滅菌蒸留水を適量加え、沈殿を溶解しトータ
ルRNA溶液とし、OD260での吸光度を測定して、
トータルRNA濃度を定量した。
【0090】次いで、トータルRNAを3本のチューブ
にそれぞれ0.25μgずつサンプリングし、それぞれ
に103コピー/μl、105コピー/μl及び107
ピー/μlのRNAスタンダード系列を1μlずつと、
10pmol/μlのACT−RTプライマーを1μl
添加した後、全量が7μlになるように滅菌蒸留水を加
えた。80℃で5分間加温して直ちに氷中で冷却し、逆
転写酵素溶液8μlを添加して37℃で60分間反応さ
せた。反応後、95℃にて5分間加温して逆転写酵素を
失活させてcDNA溶液とした。
【0091】得られた各cDNA溶液から3μlを別の
チューブにとり、20pmol/μlのACT−Fプラ
イマーとACT−Rプライマーをそれぞれ1μlずつ用
い、AmpliTaq Gold(Perkin El
mer社)を用い、PCRで増幅した。PCR反応は9
4℃で12分間加温した後、94℃で1分間、65℃で
2分間のサイクルを35回行った。
【0092】得られた各反応液10μlにつき3%アガ
ロースゲル電気泳動を行った。その結果を図4に示す。
【0093】該図4に示される493bpのバンドはK
562のβ−actin ・mRNA由来のものであ
り、176bpのバンドは、添加したスタンダードRN
A由来のものである。
【0094】之等493bpと176bpのバンドが明
瞭に認められるRNAスタンダード系列の107コピー
/μlを添加したレーンを、ビデオデンシトメータTI
AS−2300S(ACIジャパン社)を用いて、デン
シトメトリー法により解析し、2本のバンドの発光強度
の比を求めた。これは映像をビデオカメラを用いて51
2X512画素、256階調の濃度データとして、画像
処理装置TIAS−2300Sにて取り込み、パソコン
PC9800で演算処理して画像上のスポットの定量を
行うことにより求めた。
【0095】上記より、K562のβ−actin・m
RNA量は、3.53×106コピー/mlと計算され
た。この結果より、本発明の定量法によるβ−acti
n・mRNAの定量が可能となった。
【0096】
【実施例3】補正競合RT−PCR法によるヒトWT1
・mRNAの定量 3−1.RNAスタンダード系列を用いて得たヒトWT
1mRNAの定量 実施例1の1−4.に示したRNAスタンダード系列を
用いて、競合定量法によって培養細胞K562における
WT1・mRNA量を求めた結果は、7.77×106
コピー/mlと計算された。
【0097】3−2.RNAスタンダード系列を用いて
得たヒトβ−actin ・mRNAの定量 実施例2の2−4.に示したRNAスタンダード系列を
用いて、競合定量法によって培養細胞K562における
β−actin ・mRNAを求めた結果は、3.53
×106コピー/mlと計算された。
【0098】3−3.WT1・mRNA発現量比の算出 上記WT1・mRNA定量値7.77×106コピー/
mlを、同β−actin ・mRNA定量値3.53
×106コピー/mlで除算し、内部標準物質であるβ
−actin ・mRNA発現に対するWT1・mRN
Aの発現量比2.20を算出した。
【0099】3−4.健常人単核球におけるβ−act
in ・mRNA発現量の平均値の設定 39人の健常人から末梢血を採取した後、Ficoll
Paque(Pharmacia社)を用い単核球を
分取し、実施例1の1−1.と同様にしてRNAを抽出
後、トータルRNA1μgを用いて、β−actin
・mRNA発現量を算出し、39人の健常人単核球にお
けるβ−actin ・mRNA発現平均値106.86
ピー/μg−トータルRNAと変動係数1.75%を得
た。
【0100】3−5. WT1・mRNA発現量補正値
の算出 上記3−3.で算出したWT1・mRNA発現量比2.
20に、上記3−4.で算出した健常人単核球における
β−actin ・mRNA発現平均値106.86コピー
/μg−トータルRNA を乗算することにより、K5
62におけるWT1・mRNA発現量補正値は、9.4
4×106コピー/μg−トータルRNAであると定量
することができた。
【0101】
【配列表】 (1) GENERAL INFORMATION: (i) APPLICANT: Ostuka Pharmaceutical Co., Ltd. (ii) TITLE OF INVENTION: 補正競合RT−PCR法によるヒトWT1発現 定量法 (iii) NUMBER OF SEQUENCES: 12 (iv) COMPUTER READABLE FORM: (A) MEDIUM TYPE: Floppy disk (B) COMPUTER: IBM PC compatible (C) OPERATING SYSTEM: PC-DOS/MS-DOS (D) SOFTWARE: PatentIn Release #1.0, Version #1.30 (vi) CURRENT APPLICATION DATA: (A) APPLICATION NUMBER: (B) FILING REFERENCE: 2107JP (C) FILING DATE: 24-September-1997
【0102】 (2) INFORMATION FOR SEQ ID NO:1: (i) SEQUENCE CHARACTERISTICS: (A) LENGTH: 184 base pairs (B) TYPE: nucleic acid (C) STRANDEDNESS: single (D) TOPOLOGY: linear (ii) MOLECULE TYPE: cDNA to genomic RNA (xi) SEQUENCE DESCRIPTION: SEQ ID NO:1: GGCATCTGAG ACCAGTGAGA AGCTGTCCCA CTTACAGATG CATGGTGAGG TGAACAATGT 60 TCCGGAGACT CTAAGGCCTC CCGATACAGA GCAGAGGCGG TGTCGAGGAG ATCTCGAATA 120 GAAGGAAAGA AGTCAGAAGG CAAACTCCAG CTGGCGCTTT GATGACGAAA GTTCAGACTG 180 AGAG 184
【0103】 (2) INFORMATION FOR SEQ ID NO:2: (i) SEQUENCE CHARACTERISTICS: (A) LENGTH: 197 base pairs (B) TYPE: nucleic acid (C) STRANDEDNESS: single (D) TOPOLOGY: linear (ii) MOLECULE TYPE: cDNA to genomic RNA (xi) SEQUENCE DESCRIPTION: SEQ ID NO:2: GTGGGGCGCC CCAGGCACCA CCAACCGCGA GAAGATGACC GCCTCCAAGC TGTGCCTTGG 60 GTGGCTTTGG GGCATGGACA TTGACCCGTA TAAAGAATTT GGAGCTTCTG TGGAGTTACT 120 CTCTTTTTTG CCTTCTGACT TCTTTCCTTC TTCCTCACCG AGCGCGGCTA CAGGAAATCG 180 TGCGTGACAT TAAGGAC 197
【0104】 (2) INFORMATION FOR SEQ ID NO:3: (i) SEQUENCE CHARACTERISTICS: (A) LENGTH: 69 base pairs (B) TYPE: nucleic acid (C) STRANDEDNESS: single (D) TOPOLOGY: linear (ii) MOLECULE TYPE: Other nucleic acid (xi) SEQUENCE DESCRIPTION: SEQ ID NO:3: GGCATCTGAG ACCAGTGAGA AGCTGTCCCA CTTACAGATG CATGGTGAGG TGAACAATGT 60 TCCGGAGAC 69
【0105】 (2) INFORMATION FOR SEQ ID NO:4: (i) SEQUENCE CHARACTERISTICS: (A) LENGTH: 70 base pairs (B) TYPE: nucleic acid (C) STRANDEDNESS: single (D) TOPOLOGY: linear (ii) MOLECULE TYPE: Other nucleic acid (xi) SEQUENCE DESCRIPTION: SEQ ID NO:4: GAGAGTCAGA CTTGAAAGCA GTTCAAAGCG CCAGCTGGAG TTTGCCTTCT GACTTCTTTC 60 CTTCTATTCG 70
【0106】 (2) INFORMATION FOR SEQ ID NO:5: (i) SEQUENCE CHARACTERISTICS: (A) LENGTH: 21 base pairs (B) TYPE: nucleic acid (C) STRANDEDNESS: single (D) TOPOLOGY: linear (ii) MOLECULE TYPE: Other nucleic acid (xi) SEQUENCE DESCRIPTION: SEQ ID NO:5: AGAGTCAGAC TTGAAAGCAG T 21
【0107】 (2) INFORMATION FOR SEQ ID NO:6: (i) SEQUENCE CHARACTERISTICS: (A) LENGTH: 21 base pairs (B) TYPE: nucleic acid (C) STRANDEDNESS: single (D) TOPOLOGY: linear (ii) MOLECULE TYPE: Other nucleic acid (xi) SEQUENCE DESCRIPTION: SEQ ID NO:6: GGCATCTGAG ACCAGTGAGA A 21
【0108】 (2) INFORMATION FOR SEQ ID NO:7: (i) SEQUENCE CHARACTERISTICS: (A) LENGTH: 21 base pairs (B) TYPE: nucleic acid (C) STRANDEDNESS: single (D) TOPOLOGY: linear (ii) MOLECULE TYPE: Other nucleic acid (xi) SEQUENCE DESCRIPTION: SEQ ID NO:7: TCAAAGCGCC AGCTGGAGTT T 21
【0109】 (2) INFORMATION FOR SEQ ID NO:8: (i) SEQUENCE CHARACTERISTICS: (A) LENGTH: 64 base pairs (B) TYPE: nucleic acid (C) STRANDEDNESS: single (D) TOPOLOGY: linear (ii) MOLECULE TYPE: Other nucleic acid (xi) SEQUENCE DESCRIPTION: SEQ ID NO:8: GTGGGGCGCC CCAGGCACCA CCAACCGCGA GAAGATGACC GCCTCCAAGC TGTGCCTTGG 60 GTGG 64
【0110】 (2) INFORMATION FOR SEQ ID NO:9: (i) SEQUENCE CHARACTERISTICS: (A) LENGTH: 67 base pairs (B) TYPE: nucleic acid (C) STRANDEDNESS: single (D) TOPOLOGY: linear (ii) MOLECULE TYPE: Other nucleic acid (xi) SEQUENCE DESCRIPTION: SEQ ID NO:9: CTCCTTAATG TCACGCACGA TTTCCTGTAG CCGCGCTCGG TGAGGAAGAA GGAAAGAAGT 60 CAGAAGG 67
【0111】 (2) INFORMATION FOR SEQ ID NO:10: (i) SEQUENCE CHARACTERISTICS: (A) LENGTH: 25 base pairs (B) TYPE: nucleic acid (C) STRANDEDNESS: single (D) TOPOLOGY: linear (ii) MOLECULE TYPE: Other nucleic acid (xi) SEQUENCE DESCRIPTION: SEQ ID NO:10: CTCCTTAATG TCACGCACGA TTTCC 25
【0112】 (2) INFORMATION FOR SEQ ID NO:11: (i) SEQUENCE CHARACTERISTICS: (A) LENGTH: 20 base pairs (B) TYPE: nucleic acid (C) STRANDEDNESS: single (D) TOPOLOGY: linear (ii) MOLECULE TYPE: Other nucleic acid (xi) SEQUENCE DESCRIPTION: SEQ ID NO:11: GTGGGGCGCC CCAGGCACCA 20
【0113】 (2) INFORMATION FOR SEQ ID NO:12: (i) SEQUENCE CHARACTERISTICS: (A) LENGTH: 21 base pairs (B) TYPE: nucleic acid (C) STRANDEDNESS: single (D) TOPOLOGY: linear (ii) MOLECULE TYPE: Other nucleic acid (xi) SEQUENCE DESCRIPTION: SEQ ID NO:12: TGTAGCCGCG CTCGGTGAGG A 21
【図面の簡単な説明】
【図1】プラスミドpWT1の制限酵素地図を示す。
【図2】実施例1の1−4に示す検体RNAとWT1−
RNAスタンダードとを用いた競合定量法に従い得られ
る、PCR増幅されたcDNAのアガロースゲル電気泳
動結果を示す図面代用写真である。
【図3】プラスミドpACTの制限酵素地図を示す。
【図4】実施例2の2−4に示す検体RNAとβ−アク
チン−RNAスタンダードとを用いた競合定量法に従い
得られる、PCR増幅されたcDNAのアガロースゲル
電気泳動結果を示す図面代用写真である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の工程a)〜工程g)を含むことを
    特徴とする補正競合RT−PCR法によりヒトWT1・
    mRNAの発現量を定量する方法。 a)検体RNAにWT1−RNAスタンダード希釈系列
    下に逆転写酵素を競合反応させてcDNAを得る工程、 b)該cDNAをWT1−センスプライマー及びWT1
    −アンチセンスプライマーを用いてPCRで増幅させ、
    アガロースゲル電気泳動を行なう工程、 c)該電気泳動により得られるWT1・mRNA由来の
    バンド及びWT1−スタンダードRNA由来のバンドの
    発光強度比を測定して検体のWT1・mRNA量を算出
    する工程、 d)検体RNAにβ−アクチン−RNAスタンダード希
    釈系列下に逆転写酵素を競合反応させてcDNAを得る
    工程、 e)該cDNAをβ−アクチン−センスプライマー及び
    β−アクチン−アンチセンスプライマーを用いてPCR
    で増幅させ、アガロースゲル電気泳動を行なう工程、 f)該電気泳動により得られるβ−アクチン・mRNA
    由来のバンド及びβ−アクチン−スタンダードRNA由
    来のバンドの発光強度比を測定して検体のβ−アクチン
    ・mRNA量を算出する工程、 g)工程c)で得られるWT1・mRNA量値を工程
    f)で得られるβ−アクチン・mRNA量値で除算し、
    これに健常人のβ−アクチン・mRNA発現量平均値を
    乗算して補正する工程。
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