JPH118600A - 直交周波数分割多重変調信号伝送方式 - Google Patents

直交周波数分割多重変調信号伝送方式

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JPH118600A
JPH118600A JP9161486A JP16148697A JPH118600A JP H118600 A JPH118600 A JP H118600A JP 9161486 A JP9161486 A JP 9161486A JP 16148697 A JP16148697 A JP 16148697A JP H118600 A JPH118600 A JP H118600A
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carrier
signal
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level
frequency
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JP9161486A
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Toshiyuki Akiyama
俊之 秋山
Atsushi Miyashita
敦 宮下
Seiichi Sano
誠一 佐野
Nobuo Tsukamoto
信夫 塚本
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Hitachi Denshi KK
Original Assignee
Hitachi Denshi KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 第0キャリアで伝送される符号に対する符号
誤り率の増加を防止することができる同期符号の構築と
これを用いたOFDM伝送方式を提供する。 【解決手段】 OFDM伝送方式において、受信装置の
局部発振器の周波数とタイミングを受信信号の周波数と
タイミングに同期させるために挿入する同期信号とし
て、該同期信号の第0キャリア成分の長時間平均値が、
伝送される情報符号のシンボル群における信号成分の長
時間平均値(直流レベル)と一致するようになした同期信
号を用いるようにしたもので、これにより第0キャリア
の符号誤りの原因になる受信回路の直流レベルのずれが
低減できるため、伝送による符号誤り率を大幅に低減す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直交周波数分割多
重変調信号を用いた伝送方式に係り、特に、伝送信号に
挿入される同期信号の影響を受けて生じる受信信号の直
流レベルのずれに起因する符号誤り率の増加を低減した
直交周波数分割多重変調信号伝送方式に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、移動体や地上系のディジタル無線
通信用の多重伝送方式として、マルチパスフェージング
やゴーストに強いという特徴を有する直交周波数分割多
重方式(Orthogonal Frequency Division Multiplexin
g:OFDM方式)が、注目されている。このOFDM方
式は、図4に示す様に、互いに所定の周波数間隔fp を
有する数十種類乃至は数百種類からなる多数本(例え
ば、Ns 本)の搬送波を、それぞれシンボル周波数fs
(=1/Ts)でディジタル変調した信号、即ち、OFD
M信号(直交周波数分割多重変調信号)を用いて情報符号
を伝送する方式である。ここで、時間間隔Ts は、ディ
ジタル信号のシンボル周期のことである。そして、この
OFDM方式における各搬送波のディジタル変調方式と
しては、QPSK方式(4相位相偏移変調方式)や 、1
6QAM方式(16値直交振幅変調方式)などが検討され
ている。
【0003】各搬送波をQPSK方式でディジタル変調
する場合の、従来のOFDM方式の伝送装置のブロック
回路構成を図5に示す。 図の上側が送信装置側で、下
側が受信装置側である。送信装置では、伝送する情報符
号をQPSK変調回路1でQPSK方式の複素ベクトル
信号(以下、QPSK信号と記す)に変調する。変調して
得たQPSK信号は、分配回路2で各搬送波に分配され
割り当てられた後、IFFT回路3で逆離散フーリエ変
換(IFFT)される。このIFFT処理により、QPS
K信号は、時間間隔Ts をシンボル周期とし、互いに周
波数間隔fp 離れ、かつ互いに直交するNs 本の搬送波
から成る直交周波数分割多重変調方式により多重化され
たベースバンドのOFDM信号に変換される。次いで、
このOFDM信号はミキサ4に入力され、高周波の送信
側局部発振器5から供給される周波数fr の送信側局発
信号により、図4に示す高周波数帯の信号に周波数変換
され、電力増幅されて送信アンテナ6から送信される。
なお、図4に示す高周波の周波数帯に周波数変換された
搬送波と、周波数変換前のベースバンドのOFDM信号
が持つ搬送波を区別するため、ベースバンドのOFDM
信号で多重化されている搬送波を、以下、キャリアとも
記す。
【0004】一方、受信装置側では、受信アンテナ7で
受信した受信信号は、増幅された後ミキサ8に入力され
る。そして、受信側局部発振器9から供給される周波数
fr の受信側局発信号により周波数変換され、多重化さ
れたベースバンドのOFDM信号が再生される。更に、
このOFDM信号は、FFT回路10に供給され、ここ
で離散フーリエ変換(FFT)されて、ベースバンドのO
FDM信号の各キャリアの複素ベクトル信号Z(n)に分
離される。 ここで、nは分離したキャリアの番号を表
す。こうして分離された各キャリアの複素ベクトル信号
Z(n)は、結合回路11に供給され、ここで送信側での
分配回路2と逆の手順により、元の時間順序に並べ替え
られ、これにより、時間的に連続したQPSK信号に戻
され、QPSK復調回路12で復調され、情報符号とし
て出力される。ところで、このようにして受信信号を復
調するためには、受信装置で発生しているシンボル周期
とそのタイミングおよび搬送波周波数の各同期と、受信
信号が持つ同じ各同期のずれ量を検出し、そのずれを補
正して、正しく同期を引き込む必要がある。
【0005】そこで従来は、2本の特別な搬送波による
パイロット信号を用いて、その位相変動からシンボル周
期とタイミング及び搬送波周波数のずれを検出し、シン
ボル周期とタイミング及び搬送波周波数の制御を行う方
法(特表平5−504037号公報)や、受信した複素
ベクトル信号の位相回転からシンボル周期とタイミング
及び搬送波周波数のずれを検出し、シンボル周期とタイ
ミング及び搬送波周波数の制御を行う方法(特表平6−
501357号公報)が知られている。例えば、図5の
方式は、上記第1の従来技術を適用したもので、送信装
置側にパイロット挿入回路13を設け、これにより送信
信号に連続的にパイロット信号を挿入して送信し、受信
装置側では、パイロット検出回路14により、受信信号
の中からパイロット信号を抜き出して搬送波周波数ずれ
を検出し、これに基づき受信側局部発振器9の搬送波周
波数fr を制御するようになっている。これら従来のず
れ検出・制御方式は、いずれも精度が高く、送受信装置
の移動に伴うドップラー効果などによる小さな周波数の
変動には良く追随し、誤り率の小さい良質な情報符号を
復調することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、追随
可能な周波数変動幅にかなり小さな限度がある点につい
て配慮がされておらず、実用上起こり得る周波数変動に
おいても、対応できなくなってしまうという問題があっ
た。ところで、上記周波数分割多重変調方式では多重化
する搬送波の本数が多い程周波数帯域の利用効率が上が
り、該方式の特徴を生かすことができる。そこで、通常
のOFDM方式の伝送装置では搬送波の本数を多くする
ため、搬送波の周波数間隔fp を数十kHz、例えば2
0kHz程度以下の狭い周波数に設定する。これに対
し、空中を伝送する信号の搬送波の中心周波数は、例え
ば、テレビ中継等で用いるFPU(Field Pick-Up Unit)
の場合、800MHzあるいは7GHz程度であり、非
常に高い周波数である。一方、通常の水晶発振器の発振
周波数は、恒温漕付きの発振子を用いても、約±2pp
m(発振周波数の±2×1/106倍)程度の周波数変動
が生じる。その結果、例えば7GHzの搬送波を用いた
場合、送信装置側の発振器と受信装置側の発振器の周波
数変動幅を合わせると、約±28kHz、搬送波の本数
で約±1.5本分の周波数変動幅になる。
【0007】従って、受信を開始した当初は、周波数変
換して得たベースバンドのOFDM信号の搬送波周波数
には、これだけの幅の周波数ずれが生じる可能性があ
る。しかし、上記従来のずれ検出・制御方式では、パイ
ロット信号を伝送する搬送波(以下、パイロット搬送波
と記す)と、情報符号を伝送する他の搬送波(以下、情
報搬送波と記す)の間が搬送波の周波数間隔fp しか離
れていない。そのため、上記の様に搬送波の数本分に及
ぶ周波数ずれがあると、パイロット搬送波の位置が、隣
の情報搬送波の位置、更には隣の情報搬送波の位置を越
えて移動してしまい、どの搬送波の信号がパイロット信
号なのか区別できなくなる。そのため、上記の様に搬送
波の数本分に及ぶ周波数変動があると、その搬送波周波
数のずれ量を検出できず、搬送波を再生して同期を引き
込むことができない。このような問題に対処するために
は、送信装置と受信装置の局部発振器として周波数変動
幅が搬送波の周波数間隔fp より充分小さい、例えば、
±0.5ppm以下程度の高精度な発振器を用いればよ
い。 しかし、この様な高精度の発振器は高価になるだ
けでなく、大きな恒温漕が必要になるため装置の小型化
のネックになる問題が残る。
【0008】そこで、これらの問題を解決するため、互
いに周波数間隔fp あるいはその整数倍離れ、しかも互
いに直交しているNs 本の搬送波を用いて情報符号を伝
送する直交周波数分割多重変調方式(OFDM方式)の伝
送装置において、送信側では時間間隔Ts をシンボル周
期としてディジタル変調した伝送信号のNf シンボル
(Nf は2以上の整数)に1シンボルの割合で、Ns 本の
搬送波の中の搬送波周波数が0Hzの1本の搬送波(以
下、第0キャリアと記す)にしか信号成分を含まない、
特殊なシンボル(以下、CWシンボルと記す)を同期用信
号として挿入し、受信側では、局部発振信号(以下、局
発信号と記す)により周波数変換して得られるベースバ
ンドのOFDM信号に現れる搬送波周波数のずれ量ΔF
Lを、該OFDM信号のCWシンボル部分を離散フーリ
エ変換して得た複数の搬送波の複素ベクトル信号Zcw
(n)(nは分離した搬送波の番号を表す)に基づき算出
し、この算出したずれ量ΔFLに基づいて上記局発信号
の周波数を制御する伝送装置が考えられる。
【0009】この伝送装置の構成を図10に示し、以下
簡単に動作説明をする。図10の送信装置側には、図5
のパイロット挿入回路13の代わりに、同期信号(CW)
挿入場所確保回路15と、同期信号(CW)挿入回路1
6,同期信号(CW)発生回路17を、新たに設けてい
る。 また、受信装置側には、パイロット検出回路14
の代わりに、同期信号(CW)再生回路18を新たに設け
ている。なお、図10の送信装置において、情報符号に
対する基本的な信号処理手順は、従来と同様であるの
で、説明を省略する。まず、分配回路2からIFFT回
路3に信号を入力する際、CW挿入場所確保回路15の
指示に従い、CWシンボルを挿入するために必要な1シ
ンボル期間、情報符号の分配を一時的に止め、代わりに
ダミー信号を挿入する信号処理を施し、図11(a)に
示す様に、CWシンボルを挿入する時間を確保する。次
に、同期信号挿入回路16では、図11(b)に示す様
に、IFFT回路3から出力されるOFDM信号の中の
ダミー信号を、1本の搬送波にしか信号成分を持たない
図6のCWシンボルの信号で置き換える。 そして、従
来の送信装置と同様に、高周波数帯の信号に周波数変換
して送信アンテナ6から送信する。
【0010】一方、受信装置側では、やはり従来の受信
装置と同様にして受信アンテナ7で受信した受信信号か
らベースバンドのOFDM信号を再生した後、さらにF
FT回路10で各搬送波毎に分離する。CW再生回路1
8は、FFT回路10の出力信号の中からCWシンボル
の部分を抜き出し、上記の搬送波周波数ずれを検出し、
これに基づき受信側局部発振器9の搬送波周波数fr を
制御する働きをする回路である。ここで、CWシンボル
位置は、CWシンボル部と情報符号を伝送するシンボル
部(以下、情報シンボルと記す)の波形の違い、すなわ
ち、情報シンボルは種々の周波数成分を含んだランダム
雑音の波形に類似した信号で、CWシンボルは1本の搬
送波にしか信号成分を持たない、正弦波あるいは一定の
直流値になる信号であるという違いを利用して検出する
ことができる。そのため、従来のずれ検出・制御方法と
異なり、上記の様に搬送波の数本分に及ぶ周波数ずれが
あったとしても、検出したCWシンボルには、第0キャ
リアの信号成分しか持たず、近傍のキャリアは信号成分
を持っていないため、他の情報信号と混同して間違える
ことがなく、確実に搬送波周波数のずれ量を検出・制御
することができる。
【0011】ところで、同期信号として、上記のような
CWシンボルを用いる場合、ベースバンドのOFDM信
号波形は、図7のように表される。ここで、横軸は時間
軸、縦軸は複素ベクトル信号(複素ベクトルの2軸をそ
れぞれI,Qと記す)である、OFDM信号のI軸成分
のレベルを表す。上記のように、情報符号を伝送する情
報シンボルは、数百本のキャリアの信号の集合体であ
り、雑音波形に近い波形になる。 図7では、簡単のた
め、この雑音波形を四角い枠で模式的に示してある。こ
こで、四角い枠の上下位置がシンボル毎に微妙にずれて
いるのは、OFDM信号の第0キャリア成分(キャリア
周波数が0Hzの直流成分)の影響によるものである。
該情報シンボルの第0キャリアレベルは、個々の情報符
号によってランダムに変化するが、情報シンボル部50
の長時間平均値では、図7に示すように、ほぼその中心
にある零レベル51になる。 これに対しCWシンボル
52は、上記のように、周波数0Hzの第0キャリアに
しか信号成分を含まないため、CWシンボル期間、一定
値の直流レベルの波形になる。その結果、該CWシンボ
ル52を含むシンボル全体の波形の長時間平均値は、こ
のCWシンボル52の直流レベルの影響を受け、零レベ
ル51よりやや大きな直流レベル53(図中に一点鎖線
で示す)になる。
【0012】一方、図10の受信装置側のFFT回路1
0は、通常、ディジタル回路で構成されており、その前
段部には、以下に示すA/D変換回路が設けられてい
る。このA/D変換回路部分の代表的な回路構成例を図
8に示し、説明する。配線54から入力された各シンボ
ルのアナログ信号は、一旦、静電容量55で直流成分が
カットされ、改めて、A/D変換回路56におけるディ
ジタル変換の基準として用いられる基準直流レベル57
が電源58で再生されて、A/D変換回路56に入力す
る。 ここで、該基準直流レベル57は、例えば、A/
D変換回路56が2の補数表示の場合は、通常、"00
0…00"となるディジタル基準レベル、自然2進数表
示の場合は、通常、"100…00"となるディジタル基
準レベルが得られる電圧レベルである。すなわち、この
A/D変換回路56により、上記シンボル全体の波形の
長時間平均値である直流レベル53が、上記の基準直流
レベル57に等しくなるように直流レベルが再生され
る。 その結果、A/D変換回路56の入力信号波形
は、図9に示す様なレベル関係になる。
【0013】ところで、送信装置側における情報シンボ
ルの第0キャリア成分のレベルは、その零レベル51と
各シンボルの直流レベル59T(図7の各シンボルの枠
の中心に破線で示すレベル)の差に等しくなる。これに
対して、受信装置側では、上記のように、シンボル全体
の波形の長時間平均値である直流レベル53が、受信側
の基準直流レベル57に等しくなるよう再生されるた
め、受信信号の第0キャリア成分のレベルは、図9のよ
うに、基準直流レベル57と各シンボルの直流レベル5
9Rとの差として検出される。従って、挿入したCWシ
ンボルの影響により、受信信号のシンボル全体の波形の
長時間平均値である直流レベル53が、図9のように送
信装置の零レベル51からずれると、該零レベル51と
各シンボルの直流レベル59Rの差ではなく、上記の基
準直流レベル57と各シンボルの直流レベル59Rの差
が、受信信号の第0キャリア成分のレベルとして検出さ
れることになる。そのため、受信した第0キャリア成分
のレベルは、送信した第0キャリア成分のレベルと異な
ったレベルとして検出されてしまうこととなり、ディジ
タル復調における符号誤り率が著しく増加する問題が生
じる。本発明の目的は、上記の第0キャリアで伝送され
る符号に対する符号誤り率の増加を防止することができ
る同期符号の構築とこれを用いた直交周波数分割多重変
調信号伝送方式を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、互いに周波数間隔fp 或いはその整数倍の周
波数間隔を有し、かつ互いに直交するNs 本の搬送波を
用いて情報符号を伝送する直交周波数分割多重変調信号
伝送方式において、時間間隔Ts をシンボル周期として
ディジタル変調した直交周波数分割多重変調信号のNf
シンボル(Nfは2以上の整数 )毎に、少なくとも1シン
ボルからなる所定の同期信号を挿入し、かつ当該同期信
号を、上記Ns 本の搬送波の内の搬送波周波数が0Hz
である搬送波(第0キャリア)の信号成分の長時間平均値
が、上記伝送される情報符号のシンボル群における信号
成分の長時間平均値(直流レベル)と一致するようになし
た同期信号としたものである。また、上記所定の同期信
号を、ベースバンドで多重化される上記Ns 本の搬送波
(キャリア)の内の上記第0キャリアの信号成分が挿入さ
れる毎にその極性が反転する値をとり、かつ当該第0キ
ャリアに隣接する少なくとも1本のキャリアには信号成
分を含まない同期信号としたものである。その結果、本
発明の直交周波数分割多重変調信号伝送方式では、同期
信号の第0キャリア成分のレベルの長時間平均値が、情
報シンボル部分のレベルの中心である零レベルに一致す
るため、受信した第0キャリア成分のレベルは、送信し
た第0キャリア成分のレベルと差が生じない。 そのた
め、同期信号の形態が原因で生じる第0キャリア成分の
レベルの誤検出が生じず、第0キャリアで伝送した符号
に対する符号誤り率の増加を防止することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の伝送方式で適用する回路
構成は、同期信号発生回路17にて発生する同期信号の
形態が異なる以外、図10の回路構成と同じである。
ここで、同期信号の形態を変える方法としては、論理回
路の構成を変えたり、内蔵するROMに記録するデータ
を変更するなど、各種の方法が考えられ、説明が煩雑に
なる。そのため、ここでは発生する同期信号の形態につ
いてのみ説明する。本発明の一実施例で用いる同期信号
(CWシンボル)を含む信号波形を、図1,図2に示す。
図1に示すCWシンボル52aは、前述のCWシンボル
52(図7)と同様に、周波数0Hzの第0キャリアにし
か信号成分を含まず、CWシンボル期間、所定値の直流
レベルの波形となるものである。 但し、このCWシン
ボル52aは、これが挿入される一周期毎に、その極性
が反転するものである。この様に、CWシンボルの極性
を交互に反転すると、図7のCWシンボル52と異な
り、CWシンボル52aの第0キャリア成分のレベルの
長時間平均値は、情報シンボル部50の長時間平均値で
ある零レベル51に等しくなる。従って、このCWシン
ボル52aを含むシンボル全体の波形の長時間平均値で
ある直流レベル53aも、零レベル51に等しくなる。
【0016】その結果、図2に示すように、受信装置の
A/D変換回路56(図8)では、シンボル全体の波形
の長時間平均値である直流レベル53a(零レベル51)
が、A/D変換回路56でのディジタル変換の基準とし
て用いられる基準直流レベル57になるように直流再生
される。そのため、受信装置で検出される情報シンボル
の第0キャリア成分のレベルである直流レベル59Ra
と基準直流レベル57との差は、送信した第0キャリア
成分のレベルの直流レベル59Taと零レベル51の差
に等しくなる。従って、第0キャリアで伝送した情報符
号を正しく復調することができ、ディジタル復調におけ
る情報符号の符号誤り率の増加を低減することができ
る。
【0017】以上説明したように、本実施例のCWシン
ボルを同期信号として用いることにより、受信信号の零
レベルは正しく基準直流レベル57になるように再生さ
れるため、ディジタル復調における符号誤り率の増加を
低減することができる。なお、上記実施例では、同期信
号として、上記のようなCWシンボルを用いた場合を例
にして説明したが、本発明はこれに限定されるものでは
ない。すなわち、他の任意の同期信号に対しても、その
極性を反転する、あるいは図3に示すように、そのIQ
座標面上での位相角を順次回転させる等の方法で、長時
間平均値が零レベルになる同期信号を用いることによ
り、同様の効果が得られるのは明らかである。また、上
記の説明では同期信号がCWシンボルの1シンボルしか
含まない例を用いて説明した。 しかし、一般に同期信
号は複数のシンボルを1組にして構成してもよい。 こ
の場合においても、同期信号として、その第0キャリア
成分のレベルの長時間平均値が零レベルになる同期信号
を用いることにより、同様の効果が得られるのは明らか
である。
【0018】
【発明の効果】以上述べたごとく、本発明によるOFD
M伝送方式では、第0キャリア成分のレベルの長時間平
均値が、伝送される情報符号のシンボル群における信号
成分の長時間平均値(直流レベル)と一致するようになし
た同期信号を用いており、当該同期信号の挿入による受
信信号の直流レベルのずれが発生しないため、所定周期
で挿入される同期信号に起因する符号誤り率の増加を低
減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いる同期信号を含むシンボル群の送
信側の信号形態を示す模式図
【図2】本発明で用いる同期信号を含むシンボル群の受
信側の信号形態を示す模式図
【図3】本発明で用いる同期信号の構成方法の応用例を
説明する図
【図4】OFDM方式における搬送波の配列を説明する
【図5】従来のOFDM伝送方式の回路構成の一例を示
すブロック図
【図6】同期信号の一つであるCWシンボルを説明する
【図7】従来の同期信号を含むシンボル群の送信側の信
号形態を示す模式図
【図8】代表的なA/D変換回路の回路構成を示すブロ
ック図
【図9】従来の同期信号を含むシンボル群の受信側の信
号形態を示す模式図
【図10】改良したOFDM伝送方式の回路構成の一例
を示すブロック図
【図11】同期信号の一つであるCWシンボルの挿入方
法を説明する図
【符号の説明】
1:QPSK変調回路、2:分配回路、3:IFFT回
路、4,8:ミキサ、5:送信側局部発振器、6:送信
アンテナ、7:受信アンテナ、9:受信側局部発振器、
10:FFT回路、11結合回路、12:QPSK復調
回路、16:同期信号挿入回路、17:同期信号発生回
路、18:同期信号再生回路、51:零レベル、52
a:CWシンボル、53a:直流レベル、57:基準直
流レベル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 塚本 信夫 東京都小平市御幸町32番地 日立電子株式 会社小金井工場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに周波数間隔fp あるいはその整数
    倍の周波数間隔を有し、かつ互いに直交するNs 本の搬
    送波を用いて情報符号を伝送する直交周波数分割多重変
    調信号伝送方式において、時間間隔Ts をシンボル周期
    としてディジタル変調した直交周波数分割多重変調信号
    のNf シンボル(Nf は2以上の整数)毎に、少なくとも
    1シンボルからなる所定の同期信号を挿入し、かつ当該
    同期信号を、上記Ns 本の搬送波の内の搬送波周波数が
    0Hzである搬送波の信号成分の長時間平均値が、上記
    伝送される情報符号のシンボル群における信号成分の長
    時間平均値と一致するようになした同期信号としたこと
    を特徴とする直交周波数分割多重変調信号伝送方式。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の直交周波数分割多重変
    調信号伝送方式において、上記同期信号を、ベースバン
    ドで多重化される上記Ns 本の搬送波の内の搬送波周波
    数が0Hzである搬送波(以下、第0キャリアと記す)の
    信号成分が、挿入される毎にその極性が反転する値をと
    り、かつ当該第0キャリアに隣接する少なくとも1本の
    搬送波には信号成分を含まない同期信号としたことを特
    徴とする直交周波数分割多重変調信号伝送方式。
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JP (1) JPH118600A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003003634A1 (fr) * 2001-06-29 2003-01-09 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Emetteur multiporteuse, recepteur multiporteuse et procede de communication multiporteuse sans fil

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WO2003003634A1 (fr) * 2001-06-29 2003-01-09 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Emetteur multiporteuse, recepteur multiporteuse et procede de communication multiporteuse sans fil

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