JPH1183885A - 光ファイバレーザドップラ流速計及びその光学パラメータ決定方法 - Google Patents

光ファイバレーザドップラ流速計及びその光学パラメータ決定方法

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JPH1183885A
JPH1183885A JP9243199A JP24319997A JPH1183885A JP H1183885 A JPH1183885 A JP H1183885A JP 9243199 A JP9243199 A JP 9243199A JP 24319997 A JP24319997 A JP 24319997A JP H1183885 A JPH1183885 A JP H1183885A
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健 中島
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裕二 池田
Teruyuki Ito
輝行 伊東
Takashige Matsuura
孝成 松浦
Shinzo Mori
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Abstract

(57)【要約】 【課題】実用エンジンに直接装着可能な構造を有する光
ファイバレーザドップラ流速計、及び高データレートで
流速測定を行うための光学パラメータ決定方法を提供す
る。 【解決手段】プローブ10とケーシング20の2体構造と
し、ケーシング20が実用エンジンの点火プラグ取り付け
部に直接装着可能にする。プローブ10とケーシング20と
は、プローブケースの櫛歯形に成形された端部11a をケ
ーシング20のプローブ嵌合部20b に嵌合させて固定さ
れ、端部11a 内側のフロントレンズの外周面とプローブ
嵌合部20b の内周側面との間に隙間が保持され、この構
造により流速計の小型化及び耐振性、耐圧性の向上を図
る。また、プローブ10の各光学パラメータは、SNRパ
ラメータが所定値以上になるように決定され、高いデー
タレートでサイクル毎の流速測定を可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被測定体の流速を
レーザビームの干渉を利用して測定する光ファイバレー
ザドップラ流速計及びその光学パラメータ決定方法に関
し、特に、実用エンジンに装着可能な光ファイバレーザ
ドップラ流速計、及びエンジン内のガス流速を高いデー
タレートでサイクル毎に測定するための光学パラメータ
決定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、エンジン内のガス流速の計測は、
例えば、透明なシリンダを有する専用エンジンを用意
し、レーザドップラ流速計を利用して行われてきた。こ
のレーザドップラ流速計は、一般に、レーザ光源から出
射された2本のレーザビームを測定領域に照射収束さ
せ、該測定領域に生じる干渉縞内を粒子(被測定体)が
通過する際に発生する散乱光を集光して光電変換器で電
気信号に変換し、該光電変換器が出力するドップラ・バ
ースト信号(バースト状のドップラ信号)を信号処理装
置で処理して上記粒子の速度を測定するものである。
【0003】従来のレーザドップラ流速計としては、例
えば、特開平2ー253166号公報に掲載された、干渉縞の発
生する測定領域を小さくしSN比を向上させてプローブ
の小型化を実現したものや、特開平4-124460号公報に掲
載された、レーザ投光部の軸上に受光部を配置せずに受
光部をレーザ投光部の軸上から外してレイアウト上の自
由度を増したものや、特開平8-121288号公報に掲載され
た、噴射率を測定するためのものなどが公知である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のレーザドップラ流速計は、前述したような専用エン
ジン内のガス流速を計測することはできるが、実用エン
ジンのシリンダ内のように金属面で閉じられた空間で
は、反射光の影響等によりSN比が悪化するため、その
内部のガス流速をレーザドップラ流速計により計測する
ことは困難である。
【0005】実用エンジン内で流速測定を行うには、レ
ーザドップラ流速計をエンジンに直接取り付けることが
必要となるため、レーザドップラ流速計の小型化及び耐
振性、耐圧性の向上が課題であり、また、SN比の高い
信号を得ることができなければならない。特に、エンジ
ン内のガス流動の解析では、火炎核を形成する点火プラ
グ周りの変化を詳細に測定できることが望まれる。
【0006】なお、EAEC No91039(IME発行) BACKSCATTE
R LAZER DOPPLER VELOCIMETRY MEASURMENTS INSIDE THE
PRECHAMBER OF A MOTORED DIESEL ENGINE (F.VANNOBEL
-P.S.A.Etudes et Recherches(F)) では、ディーゼルエ
ンジンのインジェクターへレーザドップラ流速計のプロ
ーブを入れ、実用エンジンでの流速測定を行うものが提
案されている。しかし、この文献で提示されているデー
タレート(単位時間当たりのデータサンプル率)は非常
に低く、クランク角1度あたり0.22点/deg(1000rpm ま
たは2500rpm )であって、実用エンジン内のガス流動の
乱れ解析等を行うためには不十分である。このような解
析を可能にするには、データレートを高くして各サイク
ル毎の流速測定を実現することが必要である。
【0007】本発明は上記の点に着目してなされたもの
で、実用エンジンに直接装着可能な構造を有する光ファ
イバレーザドップラ流速計を提供し、また、高データレ
ートで流速測定を行うための光ファイバレーザドップラ
流速計の光学パラメータ決定方法を提供すること目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】このため第1の発明に係
る請求項1に記載の発明は、受光用光ファイバ及び複数
本の送光用光ファイバの各端部が導入接続されるプロー
ブと、エンジン内が観測可能な位置に前記プローブを保
持するケーシングとを備え、前記エンジン内の被測定体
の流速を測定する光ファイバレーザドップラ流速計であ
って、前記プローブが、前記複数本の送光用光ファイバ
の各端部から出射した送光ビームを測定領域に照射して
干渉縞を発生させると共に、前記被測定体で反射した散
乱光を集光させるフロントレンズと、該フロントレンズ
で集光した散乱光を受光用光ファイバの端部に導く受光
レンズと、前記送光用光ファイバ及び前記受光用光ファ
イバの各端部を所定の位置に保持すると共に、前記送光
ビーム出射方向側の櫛歯形に成形された端部の内周側面
で前記フロントレンズを保持し、かつ、前記受光用光フ
ァイバの端部と前記フロントレンズとの間の所定の位置
に前記受光レンズを保持するプローブケースと、を含
み、前記ケーシングが、前記エンジンに装着されて該エ
ンジン内の気密を保持可能なエンジン装着部と、前記フ
ロントレンズの外周面に対して内周側面が所定の間隔を
隔てた状態で前記プローブケースの櫛歯形に成形された
端部に嵌合するプローブ嵌合部と、一方の側が前記エン
ジン内に面し、他方の側が前記フロントレンズに対向し
て、前記送光ビーム及び前記散乱光を透過する透過部材
を有した観測窓と、を含んで構成される。
【0009】かかる構成によれば、光ファイバレーザド
ップラ流速計は、プローブとケーシングの2体構造とさ
れ、プローブはケーシングを介してエンジンの内部を観
測可能な位置に直接装着される。プローブとケーシング
とは、プローブケースの櫛歯形に成形された端部をケー
シングのプローブ嵌合部に嵌合させることで固定され
る。このとき、プローブケースに保持されたフロントレ
ンズの外周面とプローブ嵌合部の内周側面との間に隙間
が保持されて、フロントレンズとケーシングの干渉が防
止される。そして、プローブから出射された送光ビーム
はケーシングの観測窓を透過してエンジン内の測定領域
に干渉縞を発生する。この測定領域内を通る被測定体に
より送光ビームが反射され、散乱光が観測窓を介してプ
ローブに入射し集光される。この集光された散乱光を信
号処理装置で処理することでエンジン内の流速測定が行
われる。
【0010】また、請求項2に記載の発明では、請求項
1に記載の発明において、前記ケーシングが、前記エン
ジンの点火プラグ取り付け部に装着されるものとする。
これにより、エンジン内の点火プラグ周りの流速が測定
されるようになる。更に、請求項3に記載の発明では、
請求項1または2に記載の発明の具体的な構成として、
前記ケーシングが、前記観測窓の透過部材を着脱可能と
するものとする。
【0011】第2の発明に係る請求項4に記載の発明
は、1本若しくは複数本の受光用光ファイバ及び複数本
の送光用光ファイバの各端部が導入接続され、前記複数
本の送光用光ファイバの各端部から出射した送光ビーム
を測定領域に照射して干渉縞を発生させると共に、被測
定体で反射した散乱光を集光させるフロントレンズと、
該フロントレンズで集光した散乱光を前記受光用光ファ
イバの端部に導く受光レンズとを含むプローブを用い
て、エンジン内の被測定体の流速を測定する光ファイバ
レーザドップラ流速計の光学パラメータ決定方法であっ
て、前記受光レンズの有効受光レンズ径、前記送光ビー
ムのビーム径及び前記フロントレンズの焦点距離に基づ
いて計算されるSNRパラメータを用い、該SNRパラ
メータがエンジン内の流速測定を可能にする所定値以上
となるように、前記プローブの各光学パラメータを決定
するものとする。
【0012】かかる方法によれば、光ファイバレーザド
ップラ流速計のプローブの各光学パラメータの値が、受
光レンズの有効受光レンズ径、送光ビームのビーム径及
びフロントレンズの焦点距離に基づいて計算されるSN
Rパラメータ、すなわち、(有効受光レンズ径)/( 焦点
距離) と( ビーム径)/( 焦点距離) の積の2乗の値を基
準として、そのSNRパラメータが所定値以上となるよ
うに決定される。
【0013】請求項5に記載の発明では、請求項4に記
載の発明の具体的な方法として、前記測定領域の位置及
び前記プローブの固定位置に基づいて、前記プローブの
各光学パラメータに関する制約条件を求める第1の過程
と、前記有効受光レンズ径及び前記送光ビームのビーム
径について前記制約条件を満足する最大値を設定して、
前記フロントレンズの焦点距離と前記SNRパラメータ
との関係、及び前記フロントレンズの焦点距離と前記干
渉縞が発生する測定領域の大きさとの関係を求める第2
の過程と、エンジン内の流速測定に必要なデータレート
及び空間分解能に応じて前記測定領域の大きさを決定
し、該測定領域の大きさ及び前記第2の過程で求めたそ
れぞれの関係を基に、前記制約条件を満足し、かつ、前
記SNRパラメータが前記所定値以上となる前記フロン
トレンズの焦点距離を決定する第3の過程と、前記被測
定体の大きさ及び受光した散乱光を処理する信号処理装
置のバンド幅に基づいて、前記干渉縞の間隔を決定する
第4の過程と、前記信号処理装置の精度及びエンジン内
の流速測定に必要な空間分解能に基づいて、前記干渉縞
の数を決定する第5の過程と、前記干渉縞の間隔及び前
記干渉縞の数を基に、前記フロントレンズの焦点距離に
対応した前記制約条件を満足する前記送光ビームの間隔
を決定する第6の過程と、前記受光用光ファイバの端部
の開口角に前記受光レンズの集光角を略一致させる前記
受光レンズの焦点距離を決定する第7の過程と、を含む
ものとする。
【0014】
【発明の効果】したがって、第1の発明に係る請求項1
に記載の光ファイバレーザドップラ流速計は、プローブ
とケーシングの2体構造とし、プローブケースの櫛歯形
端部にフロントレンズを設け、その櫛歯形端部をケーシ
ングに嵌合させたときにフロントレンズの外周面とプロ
ーブ嵌合部の内周側面との間に隙間を持たせる構造とし
たことによって、光ファイバレーザドップラ流速計の小
型化及び耐振性、耐圧性の向上が図られて実用エンジン
へ直接装着が可能になる。加えて、フロントレンズとケ
ーシングの干渉も防止されるためフロントレンズの破損
等の心配もない。
【0015】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の発明の効果に加えて、点火プラグ取り付け部に
ケーシングを装着することによって、光ファイバレーザ
ドップラ流速計を装着するためにエンジンを加工する等
の必要がなく、点火プラグに代えて光ファイバレーザド
ップラ流速計を容易に装着でき、エンジン内のガス流動
の解析において特に重要な点火プラグ周りの流速測定が
可能となる。
【0016】更に、請求項3に記載の発明は、請求項1
または2に記載の発明の効果に加えて、ケーシングの観
測窓の透過部材を着脱可能にしたことによって、汚れの
付着に対しても観測窓の清掃若しくは交換を行うことで
容易に対処することができる。また、第2の発明に係る
請求項4または5に記載の光ファイバレーザドップラ流
速計の光学パラメータ決定方法は、SNRパラメータが
所定値以上となるようにプローブの各光学パラメータを
順次決定することによって、高いデータレートで連続す
るサイクル毎の流速測定を行うことが可能になるため、
エンジン内のガス流動のサイクル変動及び乱れの解析を
高い精度で行うことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は、本実施形態の光ファイバレ
ーザドップラ流速計(Fiber Lazer DopplerVelocimeter;
以下、FLDVとする) を構成するプローブ及びケー
シングの外観を示す平面図である。また、図2は、プロ
ーブをケーシングに内装した状態を示す図で、図3は、
実用エンジンにFLDVを装着した状態を示す図であ
る。更に、図4は、FLDVの要部断面図である。
【0018】図において、本FLDV1は、光ファイバ
の端部が導入接続されるプローブ10と、該プローブ1
0が内装されエンジン2の点火プラグ取り付け部2aに
装着されるケーシング20とから構成される。プローブ
10は、略円筒形状のプローブケース11を有する。プ
ローブケース11は、一方の端部11aが櫛歯形に成形
され、他方の端部11b側には、ジャバラ6に覆われた
後述する光ファイバ3〜5の端部が、ケーシングキャッ
プ14を通して導入される。このプローブ10は、ケー
シング20内に端部11a側から挿入され、該端部11
aの櫛歯をケーシング20の後述する所定部位に嵌合さ
せると共に、ケーシングキャップ14をケーシング20
の一端に係合させてケーシング20に内装される。
【0019】プローブケース11の内部には、例えば、
2本の送光用光ファイバ3,4の一端に設けられたフェ
ルール3a,4aと、受光用光ファイバ5の一端に設け
られた受光部5aと、受光レンズ12と、フロントレン
ズ13と、が配置される。送光用光ファイバ3,4及び
受光用光ファイバ5は、1つに束ねられてジャバラ6に
より覆われていて、送光用光ファイバ3,4は、それぞ
れ図示されないレーザ投光器に接続され、受光用光ファ
イバ5は、図示されない信号処理装置に接続されてい
る。また、フェルール3a,4aは、図示しないが、例
えば、セルフォックマイクロレンズ等のコリメートレン
ズを内蔵し、平行光線にした送光ビーム3b,4bをそ
れぞれ出射する。該フェルール3a,4a及び受光用光
ファイバ5の受光部5aは、プローブケース11の端部
11bから該プローブケース11内に導入され、受光部
5aがプローブケース11の中心線上に配置され、フェ
ルール3a,4aが受光部5aを中心とする円周上に対
称位置にて平行に配置される。
【0020】これらフェルール3a,4a及び受光部5
aの前方(端部11a側)には、受光レンズ12及びフ
ロントレンズ13が順に並設されてプローブケース11
の中心線上に同軸に配置される。受光レンズ12は、フ
ロントレンズ13で集光された散乱光5bを受光用光フ
ァイバ5の受光部5aに導くためのレンズである。この
受光レンズ12は、外周面がプローブケース11の内周
側面によって保持され、また、フェルール3a,4aか
ら出射された各送光ビーム3b,4bを貫通させるため
の2つの貫通孔が各光路上に設けられている。フロント
レンズ13は、受光レンズ12を貫通した送光ビーム3
b,4bをエンジン2のシリンダ2b内の測定領域Aに
照射して干渉縞を発生せると共に、測定領域A内の被測
定体であるガス粒子(散乱粒子)で反射した散乱光5b
を集光させるためのレンズである。このフロントレンズ
13は、外周面がプローブケース11の櫛歯形の端部1
1aの内周側面によって保持されている。
【0021】上記のプローブ10の各光学パラメータ
(例えば、受光レンズ12やフロントレンズ13の焦点
距離、各レンズ径、送光ビーム径等)の設定については
後述する。ケーシング20は、エンジン2の点火プラグ
取り付け部2aに装着可能で、かつ、プローブケース1
1を内装可能な略円筒形状とし、一端が観測窓の透過部
材としての光学ウィンドウ21により封止され、他端が
開口されている。光学ウィンドウ21を設けた一端の外
周側面には、エンジン2の点火プラグ取り付け部2aに
螺合するエンジン装着部としてのねじ部20aが設けら
れ、点火プラグと同様にしてエンジン2に取り付けられ
る。また、ねじ部20aの図で上部には、例えば、外径
が順に大きくなる2段の段差が設けられ、その2段目の
段差部分には、プローブケース11の櫛歯形の端部11
aに嵌合するプローブ嵌合部20bが形成される。この
プローブ嵌合部20bにプローブケース11が嵌合され
たとき、図4に示すように、1段目と2段目の段差の間
のケーシング20の内周側面は、嵌合したプローブケー
ス11に支持されたフロントレンズ13の外周面に対し
て間隔gを隔てた状態となる。更に、1段目の段差の内
周側面のコーナ20cは、散乱光5bを遮らないように
面取りが施される。ケーシング20への光学ウィンドウ
21の取り付けは、ここでは、例えば、ケーシング20
内へ光学ウィンドウ21を挿入し、ケーシング20の内
周側面に設けた突起20dに図示されないOリングを介
して光学ウィンドウ21を当接させ、光学ウィンドウ止
めねじ21aにより光学ウィンドウ21をケーシング2
0に着脱可能に固定する。
【0022】ここで、プローブ10の各光学パラメータ
の決定方法について説明する。図5は、プローブ10の
各光学パラメータを示す図である。図5において、独立
な光学パラメータとしては、送光ビーム3b,4bのビ
ーム径dinと、フロントレンズ13に入射する前(ここ
では、受光レンズ12を貫通する前に同じ)の送光ビー
ム3b,4bの間隔Dと、受光レンズ12の有効受光レ
ンズ径Daと、フロントレンズ13の焦点距離fと、受
光レンズ12の焦点距離fr と、送光ビーム3b,4b
の波長λと、がある。また、上記の各パラメータ値によ
り決定される光学パラメータとしては、干渉縞が発生す
る測定領域A(測定体積)の幅dfと、測定体積の長手
方向の長さdzと、フリンジ(干渉縞)の間隔(ピッ
チ)δfと、測定体積中のフリンジ数Nf と、がある。
【0023】まず最初に、FLDV1の性能評価の指標
として用いるSNRパラメータについて説明する。FL
DV1の設計においては、その性能を評価しながら各光
学パラメータを決定していく必要がある。そこで、FL
DV1の性能を表すとされるSN比(SNR;Signal to
Noise Ratio)は、次の(1) 式で定義される。 SNR=As ・{( η・p) /Δf}・{( Da・din) /f2 2 ( 1)式 ただし、Asは散乱粒子パラメータ、ηはフォトディテ
クタの量子効率、pは送光ビームの強度、Δfは信号処
理装置のバンド幅とする。
【0024】上記(1) 式において、Asは散乱粒子パラ
メータであり、{( η・p) /Δf}は電気的なパラメ
ータであるため、プローブ10の設計上で問題となるの
は、次の(2) 式で示す光学パラメータ SNRP. ={( Da・din) /f2 2 (2)式 の部分である。この光学パラメータをSNRパラメータ
と呼び(以下、SNRP. と表記する)、プローブ10の性
能評価の指標として使用する。
【0025】次に、プローブ10設計時に設定する上記
独立な各光学パラメータと、それらの値により決定する
各光学パラメータとの関係式を以下に示す。まず、測定
体積の幅dfは、次の(3) 式により表される。 df=( 4・f・λ) /( π・din) (3)式 (3) 式に示す通り、測定体積の幅dfはフロントレンズ
13の焦点距離fに比例し、送光ビーム3b,4bのビ
ーム径dinに反比例する。これは、図6の概念図に示す
ように、ガウシアンビームの集光特性として、集光角が
大きい程、焦点距離が小さくなるということが言えるか
らである。
【0026】なお、測定体積の長手方向の長さdzは、
次の(4) 式により表される。 dz=( 8・f2 ・λ) /( π・D・din) (4)式 また、フリンジの間隔δfは、次の(5) 式により表され
る。 δf=λ/( 2・sin θ) ≒( f・λ) /D (5) 式 ただし、送光ビーム3b,4bの交差角を2θとし、θ
の値が小さいときには右辺のように近似できる。(5) 式
に示すように、送光ビームの交差角2θが大きくなる
程、フリンジの間隔δfは狭くなる。このことは、送光
ビームの波長を縞の間隔として表した図7に示す概念図
からも明らかである。
【0027】更に、測定体積中のフリンジ数Nf は、次
の(6) 式により表される。 Nf =( 4・D) /( π・din) (6)式 (3),(5),(6) 式より、図8に示すように、フリンジ数N
f は測定体積の幅dfをフリンジ間隔δfで割ることに
よって得られる。前述した(2) 式で表されるSNRP. は、
Da/fとdin/fの積の2乗である。ここで、Da/
fの値が大きいということは、散乱光5bを受光すると
きの受光立体角が大きいことを表す。また、din/fの
値が大きいということは、(3) 式より、送光ビーム径に
対して焦点径をどれほど絞り込んでいるかということを
表し、ビームパワー密度を表す指標となる。よって、実
用エンジン内のガス流速を高精度かつ高データレートで
測定可能にする高いSNRP. を得るためには、受光立体角
を大きく取り、測定体積におけるビームパワー密度を大
きくすることが必要である。
【0028】次に、プローブ10の各光学パラメータを
決定する際に、考慮すべき事項について列記する。 (1) 計測環境により、レンズ径や焦点距離等の各光学パ
ラメータがどのような制約を受けるか。例えば、強度の
強いドップラ信号を受け取るには、送光と受光が対面す
るように置くのが望ましく、更に、レンズ径を大きく焦
点距離を短く設定する方が良い。一方、流速測定の位
置、FLDVを置くことができる位置、許されるプロー
ブの大きさ、確保できる受光角、温度上昇によるレンズ
の歪み、付着物による光学ウィンドウ等の汚れなどの制
限を受けるため、選べる光学パラメータの値が限られる
ことを考慮する。
【0029】(2) プローブ10から測定領域Aまでの距
離、すなわち、フロントレンズ13の焦点距離fが適切
であるか。フロントレンズ13の焦点距離fは、プロー
ブ10をケーシング20に取り付ける構造とするため、
フロントレンズ13から光学ウィンドウ21までの距離
と光学ウィンドウ21から測定領域Aまでの距離とを加
えたものとなることを考慮し、また、温度上昇による影
響も考慮して設定しなければならない。ただし、フロン
トレンズ13に一般的なアクロマートレンズを使用する
ため、現存のレンズ焦点距離の中から最適なものを選定
する必要がある。
【0030】(3) 測定体積の幅dfが被測定体に対して
適切であるか。また、測定体積の長手方向の長さdzが
被測定体に対して適切であるか。測定対象となる流れ場
が非常に複雑な場合には、その流れ場の状態を把握する
のに十分な空間分解能が必要であるため、測定体積を小
さくする必要がある。測定体積を小さくするとビーム密
度が上がるために高いSN比を期待できる。しかし、測
定体積を小さくすると、測定体積中に粒子が入る確率が
低下するため、SNRP. が向上してもデータレートが下が
る可能性がある。このことを考慮して測定体積の幅df
及び長手方向の長さdzを設定する必要がある。
【0031】(4) フリンジ間隔δfが測定対象となる流
れ場に対して適切であるか。フリンジ間隔δfは、ドッ
プラ信号の周波数から流速値に変換するためのキャリブ
レーションファクタの値であり、信号処理装置のバンド
幅と共に測定流速範囲を決定づける重要なパラメータで
ある。このフリンジ間隔δfは、散乱粒子径を考慮して
決定しないとSN比の低下の原因となる。
【0032】ここで、前記測定流速範囲について説明す
ると、FLDV1で測定される流速Vは、ドップラ信号
の周波数をFとして、次の式により求められる。 V=F×δf ドップラ信号の周波数Fは、信号処理装置のバンド幅に
制約を受ける。そのため、計測可能な速度範囲が決定さ
れる。例えば、信号処理装置のバンド幅を仮に0〜30
MHz としたときに、δf=3μm とすると、測定可能流
速範囲は0〜90m/s となる。また、逆流速度を測定す
る場合には、FLDVでは周波数シフトを用いる必要が
ある。例えば、40MHz の周波数シフトを行い、信号処
理装置のバンド幅を仮に30〜60MHz としたときに、
δf=3μm とすると、測定可能流速範囲は−30〜6
0m/s となる。
【0033】散乱粒子径とフリンジ間隔δfの関係は、
次のようにするのが適当である。 δf/2=( 散乱粒子径) 図9(A) には、上記の関係を満たすときのイメージを示
す。一方、図9(B) のように散乱粒子径がフリンジ間隔
に比べて小さすぎる場合は、散乱光が弱く、また、図9
(C) のように大きすぎる場合は、粒子通過時の明暗の信
号のうち、暗の時に十分に暗くならないので、SN比の
低下の原因となる。
【0034】(5) フリンジ数Nf が適切であるか。信号
処理装置における処理際、フリンジ数Nf が少ないと、
流速データの精度が低下するか、若しくは、測定不能に
なる。よって、信号処理の精度を上げるためにフリンジ
数Nf を多めにとる必要がある。また、このときドップ
ラ信号の精度も考慮してフリンジ数Nf を設定する。
【0035】(6) コリメートレンズに一般的なものを用
いることを考慮して、送光ビームのビーム径dinを設定
しているか。送光ビームは、図10のように、光ファイ
バから出射されたビームをコリメートレンズを用いて平
行光にしている。そのビーム径dinの値は、使用するコ
リメートレンズの焦点距離f’に依存する。つまり、送
光ビーム径dinを自由に設定できる訳ではなく、一般の
コリメートレンズの焦点距離f’から決まる限られたビ
ーム径の値から最適なものを選択しなければならない。
【0036】(7) 受光用光ファイバの開口角を考慮し
て、受光レンズの焦点距離fr を設定しているか。受光
用光ファイバ5の受光部5aは、ある固有の開口角を持
っている。受光部5aはその開口角の範囲内から入射す
る光のみを受光することができる。ただし、図11(A)
のように、開口角の範囲内であればノイズも受光してし
まう。逆に、図11(B) のように、受光レンズ12の集
光角よりも受光部3aの開口角が小さいと、受光レンズ
12で集光した散乱光5bの一部を受光用光ファイバ5
が受け取ることができなくなる。よって、受光部5aの
開口角に受光レンズ12の集光角をマッチングさせるよ
うに、受光レンズの焦点距離fr を設定する必要があ
る。
【0037】(8) 高いSNRP. を得るために、有効受光レ
ンズ径Daをできるだけ大きく取っているか。受光レン
ズ12には、送光ビーム3b,4bを貫通させるための
貫通孔が設けられるため、この部分では散乱光5bを集
光することはできない。したがって、図12に示すよう
に、貫通孔の空いている部分を差し引いた面積を新たに
円の面積に換算し、その新たな円の直径を有効受光レン
ズ径Daとする。上述の(2) 式に示したように、SNRP.
を計算するときには、この有効受光レンズ径Daが重要
となり、高いSNRP. の確保のためには有効受光レンズ径
Daをできるだけ大きくとる必要がある。有効受光レン
ズ径Daを大きくとるためには、使用する受光レンズ1
2にできるだけ大きなものを使い、貫通孔をできるだけ
小さくする。受光レンズ12の大きさに関しては、プロ
ーブの外径及び肉厚の制限を受けることを考慮し、貫通
孔の径については送光ビーム径dinを考慮して設定す
る。
【0038】上記(1) 〜(8) の事項を考慮して、実用エ
ンジン2内の流速測定に最適な各光学パラメータを決定
する具体的な方法を、図13のフローチャートに従って
説明する。図13において、まず、ステップ1(図中S
1で示し、以下同様とする)では、実用エンジン2に適
用する場合の各光学パラメータの制約条件を検討する。
ここでは、実用エンジン2の点火プラグ取り付け部2a
にFLDV1を装着するため、フェルール3a,4a
(送光)と受光部5a(受光)を対面させることはレイ
アウト上困難であり、上述したような測定領域Aで反射
した散乱光5bを受光する構成が必要となる。また、F
LDV1を点火プラグ取り付け部2aに装着可能にする
には、受光レンズ12及びフロントレンズ13のレンズ
径に上限が生じる。具体的には、例えば、点火プラグ取
り付け部2aのねじ径がM14の場合、その点火プラグ取
り付け部2aの上方のプローブ10が挿入される部分の
内径の制限に応じて受光レンズ12の有効受光レンズ径
Daを16.5mm以下とする。更に、送光ビーム3b,4b
のビーム径dinについては、実用エンジン2に装着可能
な小型のFLDV1が要求されるため、通常用いるコリ
メートレンズで送光ビーム3b,4bをコリメートする
ことが難しい。よって、小型のコリメータレンズであ
る、例えば、セルフォックマイクロレンズを用いるもの
とすると、送光ビーム径dinは、セルフォックマイクロ
レンズに固有の値、例えば、0.404 μm とする。また、
送光ビーム3b,4bの波長は発振強度の強い、例え
ば、514.5nm とする。加えて、送光ビームの間隔Dにつ
いては、間隔が小さすぎるとプローブケース11内にお
いて送光用及び受光用ファイバが干渉してしまい、ま
た、大きすぎてもプローブケース11内に収まらない。
ここでは、送光ビームの間隔Dは、例えば、7 〜12mmと
いう制約を受けるものとする。
【0039】ステップ2では、フロントレンズ13の焦
点距離fとSNRP. の関係を求める。具体的には、ステッ
プ1で検討した制約条件に従って、有効受光レンズ径D
a及び送光ビーム径dinを最大値に固定した状態で、フ
ロントレンズ13の焦点距離fを変化させてSNRP. の値
を比較する。図14には、有効受光レンズ径Daを16.5
mm、送光ビーム径dinを0.404 μm としたときの焦点距
離fとSNRP. の関係の一例を示す。
【0040】図14において、破線は、フロントレンズ
13の全面で散乱光5bが受光できたときの計算値を示
す。実際には、焦点距離fを短くしていくと、ケーシン
グ20の形状により散乱光5bをフロントレンズ13の
全面で受光できなくなるため実線で示すような関係とな
る。なお、焦点距離fが25mm以下では、フロントレンズ
13がケーシング20に当たるためFLDV1を使用で
きない。
【0041】ステップ3では、フロントレンズ13の焦
点距離fと測定体積の幅dfとの関係を求める。ここで
もステップ2と同様に、有効受光レンズ径を16.5mm、送
光ビーム径dinを0.404 μm に固定した状態で、フロン
トレンズ13の焦点距離fを変化させて測定体積の幅d
fを比較する。図15には、焦点距離fと測定体積の幅
dfとの関係の一例を示す。
【0042】ステップ4では、ステップ2、3で求めた
関係を基に、測定体積の幅dfと、フロントレンズ13
の焦点距離fの範囲とを決定する。図14及び図15の
関係より、フロントレンズ13の焦点距離fを小さくし
測定体積幅dfを絞るとSNRP. が向上することがわか
る。しかし、上述の(3) で説明したように、測定体積を
小さくすると、測定体積中に粒子が入る確率が低下する
ため、SNRP. が向上してもデータレートが向上するとは
限らない。経験的に、測定体積幅dfが50μm 以下にな
ると、SNRP. が向上してもデータレートの向上は期待で
きないとされる。また、測定体積幅dfはFLDV1の
空間分解能を決定するが、エンジン内の流速測定では10
0 μm 以下の空間分解能が要求される。これらのことを
考慮して、ここでは、例えば、測定体積幅dfを50μm
程度とする。そして、図15の関係より、前記測定体積
幅dfに対応するフロントレンズ13の焦点距離fの範
囲(30mm前後)が求まる。この焦点距離fの範囲につい
ては、図14の関係を用いてSNRP. が必要とされる値以
上となるかを確認する。実用エンジン内の流速測定で
は、従来のLDVの100 倍程度のSNRP. (およそ40×10
-6程度)が望まれ、図14で焦点距離fが30mmのときSN
RP. は45×10-6前後となるので十分である。ここではフ
ロントレンズ13の焦点距離fの範囲を30〜35mm程度と
する。ただし、SNRP. の向上を考えるとこの範囲内でで
きるだけ焦点距離fを短くするのが好ましい。
【0043】ステップ5では、フリンジ間隔δf及びフ
リンジ数Nf を決定する。まず、フリンジ間隔δfにつ
いて、上述の(4) の内容に従い、信号処理装置のバンド
幅を考慮すると共に、エンジン内のガス粒子径(1〜20
μm 程度と考え、ここでは小径の粒子を主な対象とす
る)を考慮して、フリンジ間隔δfを2μm 以上と決め
る。また、フリンジ数Nf については、上述の(5) で説
明したように、フリンジ数Nf を多めに取るものとし、
使用する信号処理装置の精度等を考慮するとフリンジ数
Nf を20個以上とするのが望ましい。フリンジ数Nf
を20個以上と設定すると、ステップ4で測定体積幅d
fを50μm 程度と定めたので、フリンジ間隔δfは2.5
μm 以下が好ましいことになる。したがって、フリンジ
間隔δfは2 〜2.5 μm とする。
【0044】ステップ6では、送光ビーム間隔Dについ
て検討する。まず、ステップ4で定めたフロントレンズ
13の焦点距離fの範囲について、送光ビーム間隔Dを
変化させたときのフリンジ間隔δfとの関係を求める。
図16には、焦点距離fを30、35としたときの送光ビー
ム間隔Dとフリンジ間隔δfとの関係の一例を示す。図
15より、焦点距離fを30mmとしたときにフリンジ間隔
δfを2 〜2.5 μm にする送光ビーム間隔Dは、ステッ
プ1で求めた制約条件内(7 〜12mm)では7.0〜7.5mm
となり、焦点距離fを35mmとしたときにフリンジ間隔δ
fを2 〜2.5 μm にする送光ビーム間隔Dは7.2 〜9.0m
m となることが確認される。更に、上記と同様にして、
フロントレンズ13の焦点距離fを30、35mmとしたとき
の送光ビーム間隔Dと測定体積の長手方向の長さdzと
の関係を求める。図17には、送光ビーム間隔Dと測定
体積の長手方向の長さdzとの関係の一例を示す。ここ
で、測定体積の長手方向の長さdzについては、エンジ
ン内の流速測定上の空間分解能を考慮するとdzは0.4m
m 以下が望ましい。したがって、図17より、焦点距離
fを30mmとしたときの送光ビーム間隔Dは7.5mm 以上、
焦点距離fを35としたときの送光ビーム間隔Dは10mm以
上となる。上記の検討結果より、焦点距離fを30mm程度
として送光ビーム間隔Dを7.5mm 前後と設定するのが最
適値となる。
【0045】ステップ7では、図18に示すように、送
光ビーム間隔Dを変化させたときのフリンジ数Nf との
関係を求め、ステップ6で設定した送光ビーム間隔Dに
対してフリンジ数Nf が十分であるかを確認する。図1
8より、送光ビーム間隔Dを7.5mm としたときフリンジ
数Nf が20個以上となり十分である。ステップ8では、
受光レンズ13の焦点距離fr について、上述の(7) で
説明したように、使用する受光用光ファイバ5の受光部
5bの開口角と集光角とをマッチングさせる焦点距離f
r を決定する。
【0046】ステップ9では、上記ステップ1〜ステッ
プ8の結果に従って、実際に使用するフロントレンズ1
3を選定し、各光学パラメータの実際の値を確認する。
実用エンジンに適用するプローブ10の最適な光学パラ
メータは、上記ステップ1〜ステップ8により算出され
るが、実際に使用するフロントレンズ13の焦点距離f
の値は離散的であり、算出した焦点距離fのレンズが存
在するとは限らない。よって、算出した焦点距離fに近
い値のフロントレンズ13を用いたときに、他の光学パ
ラメータに問題が生じないかを検討する必要がある。次
の表1には、焦点距離31mmのフロントレンズ13を用い
たときの各光学パラメータを示す。
【0047】
【表1】
【0048】表1に示すように、上記の方法により各光
学パラメータを設定することで、SNRP. の値を45以上と
することが可能である。このようにして各光学パラメー
タを決定したプローブ10をケーシング20に内装し、
実用エンジン2の点火プラグ取り付け部2aに装着し
て、シリンダ2b内の点火プラグ周りの流速測定を行
う。このとき、FLDV1の流速測定方向は、プローブ
ケース端部11aの櫛歯の間隔に応じて制御可能であ
る。すなわち、FLDV1を点火プラグ取り付け部2a
に単にねじ込んで固定しただけでは、プローブ10の流
速測定方向がどの方向にあるかを確認できないが、本F
LDV1は、ケーシング20をエンジン2に装着したま
まの状態でプローブ10を脱着可能であるため、プロー
ブケース11とケーシング20の嵌合状態を櫛歯の間隔
毎にずらすことによって、流速測定方向を櫛歯の間隔に
応じて変えることができる。
【0049】実際に、ある実用エンジンに本FLDV1
を装着して流速測定を行った結果の一例を図19に示
す。図のデータからわかるように、FLDV1によれ
ば、10kHz 以上の高いデータレートで連続するサイクル
毎のガス流速を測定することが可能である。したがっ
て、点火プラグ周りのガス流動のサイクル変動及び乱れ
の解析を正確に行うことができるようになる。
【0050】また、高いSNRP. を実現するためにフロン
トレンズ13をプローブケース11の先端に固定するよ
うにしたことで、エンジン2の振動による破損が心配さ
れるが、本FLDV1では、プローブ10をケーシング
20に嵌合させた際に、フロントレンズ13の外周面と
ケーシング20の内周側面との間に間隔gを保つ構造と
したので、フロントレンズ13とケーシング20の干渉
が防止され破損の虞もない。その他の部分の耐振性及び
耐圧性についても、プローブ10とケーシング20の2
体構造することで、エンジン2の振動や圧力がプローブ
10に直接加わることがなく、ケーシング20のねじ部
20a及び光学ウィンドウ21の部分において十分な耐
圧性が確保されている。更に、汚れの付着についても、
光学ウィンドウ21を清掃若しくは交換するだけよく、
プローブ10への影響がないため容易に対処することが
できる。
【0051】なお、上述した実施形態では、FLDVの
エンジン装着位置を点火プラグの取り付け部分とした
が、本発明はこれに限られるものではない。例えば、実
用エンジンにFLDVを取り付けるための加工を別途施
すことで、エンジン内の他の部分の流速測定を行うこと
も応用可能である。また、プローブの各光学パラメータ
の値は、上述した数値に限定されるものではなく、流速
測定の精度等に応じて、本発明の光学パラメータ決定方
法に従い適宜に設定可能である。更に、1本の受光用光
ファイバを用いて1次元の計測を行う構成としたが、本
発明はこれに限らず、複数本の受光用光ファイバを用い
て多次元の計測を行う応用も可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態のプローブ及びケーシングの
外観を示す平面図
【図2】同上実施形態のプローブをケーシングに内装し
た状態を示す図
【図3】同上実施形態のFLDVを実用エンジンに装着
した状態を示す図
【図4】同上実施形態のFLDVの要部断面図
【図5】同上実施形態のプローブの各光学パラメータを
示す図
【図6】同上実施形態のフロントレンズの集光特性を説
明する図
【図7】同上実施形態の送光ビームの交差角とフリンジ
間隔の関係を説明する図
【図8】同上実施形態のフリンジ数を説明する図
【図9】同上実施形態の散乱粒子径とフリンジ間隔の関
係を説明する図
【図10】同上実施形態の送光ビーム径について説明す
る図
【図11】同上実施形態のファイバの開口角と受光レン
ズの集光角との関係を説明する図
【図12】同上実施形態の有効受光レンズ径について説
明する図
【図13】同上実施形態の光学パラメータ決定方法を示
すフローチャート
【図14】同上実施形態の焦点距離fとSNRP. の関係の
一例を示す図
【図15】同上実施形態の焦点距離fと測定体積の幅d
fの関係の一例を示す図
【図16】同上実施形態の送光ビーム間隔Dとフリンジ
間隔δfとの関係の一例を示す図
【図17】同上実施形態の送光ビーム間隔Dと測定体積
の長手方向の長さdzとの関係の一例を示す図
【図18】同上実施形態の送光ビーム間隔Dとフリンジ
数Nf との関係の一例を示す図
【図19】同上実施形態の実測結果の一例を示す図
【符号の説明】
1 FLDV(光ファイバレーザドップラ流速計) 2 エンジン 2a 点火プラグ取り付け部 3,4 送光用光ファイバ 3a,4a フェルール 3b,4b 送光ビーム 5 受光用光ファイバ 5a 受光部 5b 散乱光 6 ジャバラ 10 プローブ 11 プローブケース 11a,11b 端部 12 受光レンズ 13 フロントレンズ 14 ケーシングキャップ 20 ケーシング 20a ねじ部 20b 嵌合部 21 光学ウィンドウ A 測定領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 裕二 兵庫県神戸市灘区篠原台5−1−1207 (72)発明者 伊東 輝行 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 松浦 孝成 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 森 信三 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】受光用光ファイバ及び複数本の送光用光フ
    ァイバの各端部が導入接続されるプローブと、エンジン
    内が観測可能な位置に前記プローブを保持するケーシン
    グとを備え、前記エンジン内の被測定体の流速を測定す
    る光ファイバレーザドップラ流速計であって、 前記プローブが、前記複数本の送光用光ファイバの各端
    部から出射した送光ビームを測定領域に照射して干渉縞
    を発生させると共に、前記被測定体で反射した散乱光を
    集光させるフロントレンズと、該フロントレンズで集光
    した散乱光を受光用光ファイバの端部に導く受光レンズ
    と、前記送光用光ファイバ及び前記受光用光ファイバの
    各端部を所定の位置に保持すると共に、前記送光ビーム
    出射方向側の櫛歯形に成形された端部の内周側面で前記
    フロントレンズを保持し、かつ、前記受光用光ファイバ
    の端部と前記フロントレンズとの間の所定の位置に前記
    受光レンズを保持するプローブケースと、を含み、 前記ケーシングが、前記エンジンに装着されて該エンジ
    ン内の気密を保持可能なエンジン装着部と、前記フロン
    トレンズの外周面に対して内周側面が所定の間隔を隔て
    た状態で前記プローブケースの櫛歯形に成形された端部
    に嵌合するプローブ嵌合部と、一方の側が前記エンジン
    内に面し、他方の側が前記フロントレンズに対向して、
    前記送光ビーム及び前記散乱光を透過する透過部材を有
    した観測窓と、を含んで構成されることを特徴とする光
    ファイバレーザドップラ流速計。
  2. 【請求項2】前記ケーシングが、前記エンジンの点火プ
    ラグ取り付け部に装着されることを特徴とする請求項1
    記載の光ファイバレーザドップラ流速計。
  3. 【請求項3】前記ケーシングが、前記観測窓の透過部材
    を着脱可能としたことを特徴とする請求項1または2記
    載の光ファイバレーザドップラ流速計。
  4. 【請求項4】受光用光ファイバ及び複数本の送光用光フ
    ァイバの各端部が導入接続され、前記複数本の送光用光
    ファイバの各端部から出射した送光ビームを測定領域に
    照射して干渉縞を発生させると共に、被測定体で反射し
    た散乱光を集光させるフロントレンズと、該フロントレ
    ンズで集光した散乱光を前記受光用光ファイバの端部に
    導く受光レンズとを含むプローブを用いて、エンジン内
    の被測定体の流速を測定する光ファイバレーザドップラ
    流速計の光学パラメータ決定方法であって、 前記受光レンズの有効受光レンズ径、前記送光ビームの
    ビーム径及び前記フロントレンズの焦点距離に基づいて
    計算されるSNRパラメータを用い、該SNRパラメー
    タがエンジン内の流速測定を可能にする所定値以上とな
    るように、前記プローブの各光学パラメータを決定する
    ことを特徴とする光ファイバレーザドップラ流速計の光
    学パラメータ決定方法。
  5. 【請求項5】前記測定領域の位置及び前記プローブの固
    定位置に基づいて、前記プローブの各光学パラメータに
    関する制約条件を求める第1の過程と、 前記有効受光レンズ径及び前記送光ビームのビーム径に
    ついて前記制約条件を満足する最大値を設定して、前記
    フロントレンズの焦点距離と前記SNRパラメータとの
    関係、及び前記フロントレンズの焦点距離と前記干渉縞
    が発生する測定領域の大きさとの関係を求める第2の過
    程と、 エンジン内の流速測定に必要なデータレート及び空間分
    解能に応じて前記測定領域の大きさを決定し、該測定領
    域の大きさ及び前記第2の過程で求めたそれぞれの関係
    を基に、前記制約条件を満足し、かつ、前記SNRパラ
    メータが前記所定値以上となる前記フロントレンズの焦
    点距離を決定する第3の過程と、 前記被測定体の大きさ及び受光した散乱光を処理する信
    号処理装置のバンド幅に基づいて、前記干渉縞の間隔を
    決定する第4の過程と、 前記信号処理装置の精度及びエンジン内の流速測定に必
    要な空間分解能に基づいて、前記干渉縞の数を決定する
    第5の過程と、 前記干渉縞の間隔及び前記干渉縞の数を基に、前記フロ
    ントレンズの焦点距離に対応した前記制約条件を満足す
    る前記送光ビームの間隔を決定する第6の過程と、 前記受光用光ファイバの端部の開口角に前記受光レンズ
    の集光角を略一致させる前記受光レンズの焦点距離を決
    定する第7の過程と、 を含んだことを特徴とする請求項4記載の光ファイバレ
    ーザドップラ流速計の光学パラメータ決定方法。
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