JPH1183826A - 液体クロマトグラフィー用充填剤 - Google Patents

液体クロマトグラフィー用充填剤

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JPH1183826A
JPH1183826A JP9248658A JP24865897A JPH1183826A JP H1183826 A JPH1183826 A JP H1183826A JP 9248658 A JP9248658 A JP 9248658A JP 24865897 A JP24865897 A JP 24865897A JP H1183826 A JPH1183826 A JP H1183826A
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JP
Japan
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monomer
filler
cross linking
liquid chromatography
linking monomer
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Withdrawn
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JP9248658A
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English (en)
Inventor
Kazuyuki Oishi
和之 大石
Norihito Horii
則人 堀井
Kazuhiko Shimada
一彦 嶋田
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐圧性に優れ、高圧下における充填が可能で
あり、溶離液を切り替えた分析方法を用いた場合でも迅
速に分析し得る液体クロマトグラフィー用充填剤を提供
する。 【解決手段】 水溶解度が5重量%以下のアクリル酸誘
導体、メタクリル酸誘導体またはスチレン誘導体から選
択した架橋性単量体90〜100重量%と、非架橋性単
量体0〜10重量%とを含む単量体組成物を重合して得
られた重合体からなり、平均粒径1〜100μmである
液体クロマトグラフィー用充填剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、重合体を用いた液
体クロマトグラフィー用充填剤に関し、より詳細には、
特定の単量体を用いることにより耐圧性が高められた液
体クロマトグラフィー用充填剤に関する。
【0002】
【従来の技術】高分子系の液体クロマトグラフィー用充
填剤は、重合性単量体を、懸濁重合、分散重合またはシ
ード重合などの重合方法により重合することにより得ら
れている。その場合、重合性単量体としては、重合性不
飽和二重結合を有するアクリル系もしくはスチレン系誘
導体が主として用いられている。
【0003】一般に、液体クロマトグラフィー用充填剤
は、カラム内に高圧下で圧入される。また、使用に際し
ては、カラムに溶離液が圧送され、一定以上の圧力が充
填剤に負荷された状態で測定が行われる。
【0004】上記カラムへの充填時、並びに測定時に加
わる圧力により、充填剤が変形したり、破壊したりする
と、カラム圧力のばらつきや変動が生じ、測定精度が低
下し、かつ再現性が損なわれる。
【0005】また、液体クロマトグラフィー用充填剤が
破壊した場合には、大きなデッドボリュームが発生し、
カラムにおける分離状態が極端に悪化したり、破壊され
た微小片がフィルタに目詰まりし、溶離液が流れなくな
ったりする。
【0006】従って、液体クロマトグラフィー用充填剤
では、十分な耐圧性を有することが求められる。そこ
で、従来、高分子系の液体クロマトグラフィー用充填剤
において、耐圧性を高めるために、重合性不飽和二重結
合を1分子中に1つ有する非架橋性単量体に対し重合性
不飽和二重結合を1分子中に2つ以上有する架橋性単量
体を一定割合以上混合し、重合する方法が提案されてい
る(特開平1−260360号公報、特開平2−998
60号公報など)。
【0007】しかしながら、これらの先行技術に記載の
方法では、架橋性単量体の重合割合の上限は60%程度
であり、実際の液体クロマトグラフィー用充填剤製品で
は架橋性単量体の重合割合は50%以下であった。
【0008】そのため、より一層耐圧性が高められた液
体クロマトグラフィー用充填剤の提供が望まれている。
すなわち、液体クロマトグラフィー用充填剤において、
分離能を一層高めるには、より高い圧力下で充填剤を充
填したり、150mm以上の長いカラムに充填したりす
る必要がある。また、測定時間を短くするには、高流速
下で測定する必要がある。従って、これらの条件では、
液体クロマトグラフィー用充填剤により、一層高い圧力
が加わる。
【0009】よって、上記先行技術に記載のクロマトグ
ラフィー用充填剤では、これらの高い圧力が加わる条件
下では再現性に優れた測定結果を得ることが困難であ
り、また、充填剤の耐久性を維持することも困難であっ
た。
【0010】加えて、組成の異なる複数の溶離液を用い
て分析する場合には、溶離液の切り替えにより、充填剤
の膨潤や収縮が起こりやすく、カラム圧力の変動や切り
替え後の溶離液に対しての平衡化が円滑に進行しないと
いう問題もあった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、より
一層耐圧性に優れ、従って高い圧力が加わる条件や複数
の溶離液を切り替えて用いる場合においても、高精度に
測定を行うことができ、かつ測定の再現性を維持し得る
液体クロマトグラフィー用充填剤を提供することにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、水溶解度が5重量%以下のアクリル酸誘導体、メタ
クリル酸誘導体またはスチレン誘導体からなる群から選
択した架橋性単量体90〜100重量%と、非架橋性単
量体0〜10重量%とを含む単量体組成物を重合して得
られた重合体からなり、平均粒径1〜100μmである
ことを特徴とする。
【0013】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の発明に係る液体クロマトグラフィー用充填剤に
おいて、上記非架橋性単量体として、イオン交換基を有
する単量体を用いたことを特徴とする。以下、本発明の
詳細を説明する。
【0014】(架橋性単量体)本発明に係る液体クロマ
トグラフィー用充填剤では、耐圧性を高めるために、特
定の架橋性単量体が用いられる。すなわち、水溶解度が
5重量%以下であるアクリル酸誘導体、メタクリル酸誘
導体またはスチレン誘導体からなる群から選択した架橋
性単量体が用いられる。
【0015】このような架橋性単量体の具体的な例とし
ては、エチレングリコールジアクリレート、ポリエチレ
ングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコ
ールジアクリレート、1,6−ヘキサグリコールジアク
リレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポ
リプロピレングリコールジアクリレート、トリメチロー
ルエタントリアクリレート、トリメチロールプロパント
リアクリレート、テトラメチロールメタントリアクリレ
ート、テトラメチロールメタンテトラアクリレートなど
のアクリル酸誘導体;エチレングリコールジメタクリレ
ート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリ
エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレ
ングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサグリコ
ールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタ
クリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレー
ト、トリメチロールエタントリメタクリレート、トリメ
チロールプロパントリメタクリレート、テトラメチロー
ルプロパントリメタクリレートなどのメタクリル酸誘導
体;ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジビニルキ
シレン、ジビニルエチルベンゼン、ジビニルナフタレン
などのスチレン誘導体などの、分子内に重合性不飽和結
合を2つ以上有するものを挙げることができる。
【0016】上記架橋性単量体は、用いる全単量体10
0重量%に対し、90〜100重量%、好ましくは95
〜100重量%、より好ましくは100重量%用いられ
る。すなわち、もっとも好ましくは、上記架橋性単量体
のみを重合して得られた重合体により、液体クロマトグ
ラフィー用充填剤が構成される。
【0017】本発明においては、上記架橋性単量体のみ
を重合してクロマトグラフィー用充填剤を構成すること
が好ましいが、生成技術的な限界あるいは生成に際して
の手間を考慮すると、後述の非架橋性単量体が10重量
%以下の割合で含まれていてもよく、その場合であって
も、架橋性単量体の使用割合が90重量%以上であれ
ば、十分な耐圧性を有する液体クロマトグラフィー用充
填剤を得ることができる。
【0018】上記架橋性単量体は、その水に対する溶解
度は5重量%以下、好ましくは0〜4重量%、より好ま
しくは0〜3重量%であることが望ましい。水溶解度が
5重量%よりも高い架橋性単量体では、充填剤として用
いた場合に水系における分析に際し、高耐圧性が得難
く、また、膨潤したり、収縮しやすくなる。
【0019】なお、上記架橋性単量体として、何れの単
量体を用いるかについては、その物理的性質や化学的性
質が、充填剤として用いた場合の分離特性に影響を与え
るため、分離対象に応じて、あるいは他の分析条件に応
じて、適宜選択すればよい。また、上記架橋性単量体
は、1種類を単独で用いてもよく、複数種を併用しても
よい。
【0020】本発明においては、上記単量体組成物に
は、非架橋性単量体が0〜10重量%の範囲で含まれる
ように用いられる。上述したとおり、非架橋性単量体
は、用いないことが望ましいが、10重量%以下の範囲
で用いたとしても、十分な耐圧性を有する液体クロマト
グラフィー用充填剤を得ることができる。
【0021】非架橋性単量体としては、上記架橋性単量
体と共に重合され得る重合性単量体であれば特に限定さ
れるわけではないが、分子内に1つの重合性不飽和結合
を有する化合物、例えば、塩化ビニル、酢酸ビニル、プ
ロピオン酸ビニル、ステアリン酸ビニルなどのビニルエ
ステル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなど
の不飽和ニトリル類;アクリルアミド、メタクリルアミ
ド、N−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルア
ミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エチルメタク
リルアミドなどの酸アミド類;メチルアクリレート、メ
チルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタ
クリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレー
ト、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキ
シルメタクリレート、ステアリルアクリレート、ステア
リルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、シ
クロヘキシルメタクリレート、アクリロニトリル、グリ
シジルメタクリレートなどの(メタ)アクリル酸エステ
ル誘導体;スチレン、α−メチルスチレン、p−メチル
スチレン、クロロメチルスチレンなどのスチレン誘導体
を挙げることができる。
【0022】また、好ましくは、上記非架橋性単量体と
して、イオン交換基を有する単量体が用いられ、このよ
うなイオン交換基を有する単量体を用いることにより、
イオン交換クロマト用充填剤とすることができる。イオ
ン交換基を有する非架橋性単量体の例としては、特に限
定されるわけではないが、スチレンスルホン酸、アクリ
ル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、ホマル
酸などのカチオン交換基含有単量体;ジメチルアミノエ
チルアクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレー
ト、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルア
ミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタク
リレート、アリルアミン、メタクリレートハイドロオキ
シプロピルトリメチルアンモニウムクロライドなどのア
ニオン交換基含有単量体などを例示することができる。
【0023】上記非架橋性単量体についても、1種の非
架橋性単量体を用いてもよく、あるいは複数種の非架橋
性単量体を用いてもよい。本発明に係る液体クロマトグ
ラフィー用充填剤を得るにあたっては、上記架橋性単量
体を、あるいは上記架橋性単量体と非架橋性単量体との
混合物を重合することにより得られるが、この場合の重
合方法については特に限定されるわけではなく、例え
ば、懸濁重合、乳化重合、分散重合などの適宜の重合方
法を用いることができる。また、ラジカル反応を利用し
た重合方法を用いることが好ましい。
【0024】ラジカル反応を利用した重合方法を用いる
場合には、ラジカル重合開始剤を単量体組成物に添加す
ることが望ましく、その場合、公知の水溶性もしくは油
溶性ラジカル重合開始剤を用いることができる。使用し
得るラジカル重合開始剤の例としては、特に限定される
わけではないが、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、
過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩;o−ベンゾイルパ
ーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、オクタノイ
ルパーオキサイド、o−クロロベンゾイルパーオキサイ
ド、アセチルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパー
オキサイド、t−ブチルパーオキシアセテイト、t−ブ
チルパーオキシイソブチレート、3,5,5−トリメチ
ルヘキサノイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ
−2−エチルヘキサノエート、ジ−t−ブチルパーオキ
サイドなどの有機過酸化物;2,2−アゾビスイソブチ
ロニトリル、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレ
ロニトリル)、4,4−アゾビス(4−シアノペンタン
酸)、2,2−アゾビス(2−メチルブチロニトリ
ル)、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニト
リル)、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリルなどの
アゾ化合物を挙げることができる。
【0025】上記ラジカル重合開始剤は、上記単量体の
全体を100重量部とした場合、0.1〜50重量部の
割合で用いることが好ましい。0.1重量部未満では、
ラジカル反応を引き起こし難く、引き起こし得たとして
も重合に長時間を要し、50重量部を超えると、急激な
重合反応により重合安定性が損なわれるおそれがある。
【0026】上記ラジカル重合の具体的な方法について
は特に限定されるわけではないが、例えば、ラジカル発
生源の存在下、不活性ガス雰囲気中にて単量体を分散し
た反応溶媒を攪拌し、ラジカル発生源がラジカルを発生
する温度まで系を昇温することにより重合反応を行うこ
とができる。得られた重合体粒子は、必要に応じて、洗
浄、乾燥、分級などの作業を経て充填剤とされる。
【0027】本発明に係る液体クロマトグラフィー用充
填剤は、上記のようにして得られた重合体であって、平
均粒径が1〜100μmの範囲にあることを特徴とす
る。充填剤の平均粒径が、1μm未満の場合には、液体
クロマトグラフィー用充填剤として用いるのに圧力損失
が大きくなりすぎて不適当であり、100μmを超える
と、高分離能が得られなくなる。充填剤の平均粒径は、
好ましくは、1〜50μm、より好ましくは1.5〜2
0μmとされる。また、必要に応じて、重合により得ら
れた重合体粒子を分級することにより、所望の粒径の液
体クロマトグラフィー用充填剤とすることができる。
【0028】(作用)請求項1に記載の発明に係る液体
クロマトグラフィー用充填剤では、上記特定の架橋性単
量体を全単量体の90重量%以上の割合で含む単量体組
成物を重合することにより得られた重合体を用いて構成
されている。すなわち、水溶解度が5重量%以下のアク
リル酸誘導体、メタクリル酸誘導体またはスチレン誘導
体は、その使用割合を全単量体の90重量%以上とした
場合であっても、ラジカル重合などにより重合すること
ができ、平均粒径1〜100μmの重合体粒子を得るこ
とができる。従って、殆どが架橋性単量体を用いて構成
されている重合体粒子により液体クロマトグラフィー用
充填剤が構成されているため、該クロマトグラフィー用
充填剤の耐圧性が効果的に高められる。
【0029】すなわち、請求項1に記載の発明は、架橋
性単量体として、上記特定の架橋性単量体を用いること
により、該架橋性単量体の割合を90重量%以上とした
重合体粒子を得ることを可能とし、それによって液体ク
ロマトグラフィー用充填剤として要求される高い耐圧性
を有する重合体を得ることを可能としたことに特徴を有
する。
【0030】請求項2に記載の発明では、上記非架橋性
単量体が、イオン交換基を有する単量体で構成されてい
るため、イオン交換クロマト用充填剤とすることができ
る。
【0031】
【実施例】以下、本発明の非限定的な実施例を挙げるこ
とにより本発明を説明する。 (実施例1)トリエチレングリコールジメタクリレート
(新中村化学社製)300gに、ベンゾイルパーオキサ
イド1g(キシダ化学社製)を溶解し、得られた溶液
を、5重量%ポリビニルアルコール(日本合成化学社
製、品番:GH−20)水溶液2.5Lに添加し、攪拌
しつつ系を窒素置換し、80℃に昇温し、80℃で7時
間重合した。しかる後、系を室温まで冷却し、生成物を
イオン交換水及びアセトンで洗浄した。次に、重合生成
物を室温で十分乾燥した後、空気分級機(日鉄鉱業社
製、品番TN−15C)にて分級し、平均粒径6.2μ
mの充填剤Aを得た。
【0032】得られた充填剤A5gを、50mMリン酸
ナトリウム水溶液(pH=3.0):アセトニトリル=
9:1(重量比)の混合溶液30mLに分散した。この
分散液を5分間超音波処理した後、カラム充填用パッカ
ーに移し、パッカーを送液ポンプ(サヌキ工業社製)及
び空カラム(4.6mm径×150mm)に連結し、分
散液を15mL/分でカラムに定流量送液した。このよ
うにして得られたカラムを、ポンプ(島津製作所製、品
番:LC−9A)、オートサンプラ(積水化学社製、品
番:ASU−420)及び検出器(島津製作所製、品
番:SPD−6AV)を有する液体クロマトグラフィー
システムに設置し、流速1.0mL/分、検出波長25
4nmで、測定試料としてカフェイン及びテオフィリン
(和光純薬社製)を用い、液体クロマトグラフィー分析
を行った。
【0033】(実施例2)架橋性単量体として、トリエ
チレングリコールジメタクリレートに代えて、ジビニル
ベンゼン270g、及びグリシジルメタクリレート30
gを用いたことを除いては、実施例1と同様にして充填
剤Bを得た。
【0034】(実施例3)トリエチレングリコールジメ
タクリレートの使用量を290gとし、非架橋性単量体
としてメタクリル酸10gを用いたことを除いては、実
施例1と同様にして充填剤Cを得た。
【0035】(比較例1)トリエチレングリコールジメ
タクリレートの使用量を230gとし、非架橋性単量体
としてメタクリル酸70gを用いたことを除いては、実
施例1と同様にして充填剤Dを得た。
【0036】(比較例2)トリエチレングリコールジメ
タクリレートの使用量を150gとし、非架橋性単量体
としてメタクリル酸150gを用いたことを除いては、
実施例1と同様にして充填剤Eを得た。
【0037】(比較例3)架橋性単量体としてジビニル
ベンゼン150gを用い、非架橋性単量体としてグリシ
ジルメタクリレート150gを用い、これらの単量体を
用いたことを除いては、実施例1と同様にして充填剤F
を得た。
【0038】なお、実施例2,3及び比較例1〜3にお
いて得られた充填剤B〜Fの平均粒径については、下記
の表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】(充填剤A〜Fの評価方法及び評価結果)
実施例1〜3及び比較例1〜3で得た各充填剤A〜Fに
ついて、以下の要領で、評価を行った。
【0041】(1)体膨潤性試験;充填剤C,D及びE
を、実施例1と同様の方法でカラムに充填した。充填剤
C,D及びEが充填された各カラムを、上記液体クロマ
トグラフィーシステムに接続し、溶離液X〔100mM
リン酸緩衝液(pH=5.0)〕を10分間送液した
後、溶離液Y〔100mMリン酸緩衝液(pH=8.
0)〕に切り替えた。溶離液切り替え前後におけるカラ
ム圧力(送液ポンプの表示値)を確認したところ、充填
剤Cでは3kg/cm2 上昇し、充填剤Dでは10kg
/cm2 上昇し、充填剤Eでは18kg/cm2 上昇し
た。また、切り替え後の圧力が一定になるまでに要した
時間を測定したところ、充填剤Cでは1.6分、充填剤
Dでは5.7分、充填剤Eでは10.2分であった。従
って、充填剤Cは充填剤D,Eに比べ膨潤や収縮が少な
く、溶離液に対する平衡化が早いことが確認された。
【0042】(2)耐圧性試験;充填剤B及び充填剤F
を、それぞれ、実施例1の方法に準じてカラムに充填し
た。その際、定流量送液ではなく、600kg/cm2
の定圧送液で充填した。充填後、再びカラムを開け、充
填剤を取り出し、光学顕微鏡で観察したところ、充填剤
Bは充填前と同様の形状を維持していたが、充填剤Fは
一部が破損していた。
【0043】(3)高圧充填による効果の確認;充填剤
A,Bを、充填圧力600kg/cm2 で実施例1に準
じて充填した。また、充填剤Fを充填圧力150kg/
cm2 で同様に充填した。なお、充填剤Fを、150k
g/cm2 の充填圧力で充填した場合には充填剤Fは破
損していなかった。
【0044】上記のように充填圧力600kg/cm2
で充填剤A,BまたはFを充填した後、実施例1と同様
にして液体クロマトグラフィー分析を行った。繰り返し
測定を行った場合のカフェインピークの理論段数の変化
を調べた。結果を図1に示す。
【0045】図1から明らかなように、充填剤A,Bで
は、検体数が増加したとしても理論段数の変化が殆どな
かったのに対し、充填剤Fでは検体数の増加につれて理
論段数が大幅に低下した。従って、高圧充填可能な充填
剤A,Bでは、充填剤Fに比べて耐久性に優れているこ
とがわかる。
【0046】
【発明の効果】請求項1に記載の発明に係る液体クロマ
トグラフィー用充填剤では、水溶解度が5重量%以下の
アクリル酸誘導体、メタクリル酸誘導体またはスチレン
誘導体からなる群から選択した架橋性単量体を90重量
%以上含む単量体組成物を重合して得られた重合体から
なり、平均粒径が1〜100μmである液体クロマトグ
ラフィー用充填剤であるため、すなわち、上記架橋性単
量体が90重量%以上の割合で重合されている重合体よ
りなるため、耐圧性に優れ、高圧下における充填が可能
であり、耐久性においても優れており、かつ膨潤や収縮
が少ないため、組成の異なる溶離液を切り替えて用いた
場合においても迅速に分析を行うことができる。
【0047】また、請求項2に記載の発明に係る液体ク
ロマトグラフィー用充填剤は、イオン交換クロマト用充
填剤として好適に用い得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例において液体クロマトグラフィー分析
を繰り返し行った場合の理論段数の変化を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08F 290/06 C08F 290/06

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水溶解度が5重量%以下のアクリル酸誘
    導体、メタクリル酸誘導体またはスチレン誘導体からな
    る群から選択した架橋性単量体90〜100重量%と、
    非架橋性単量体0〜10重量%とを含む単量体組成物を
    重合して得られた重合体からなり、平均粒径1〜100
    μmであることを特徴とする液体クロマトグラフィー用
    充填剤。
  2. 【請求項2】 前記非架橋性単量体が、イオン交換基を
    有する単量体である請求項1に記載の液体クロマトグラ
    フィー用充填剤。
JP9248658A 1997-09-12 1997-09-12 液体クロマトグラフィー用充填剤 Withdrawn JPH1183826A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004137341A (ja) * 2002-10-16 2004-05-13 Shinwa Kako Kk コポリマー、これを用いた吸着剤又は濃縮媒体、固相マイクロ抽出用注射針

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