JPH1183059A - 天井埋込型空気調和機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エバポレータ及び送風機の構造及び配置を改
良することにより、小形、軽量化された室内ユニットを
備えた天井埋込型空気調和機を提供する。 【解決手段】 外板内にエバポレータ及び同エバポレー
タに室内空気を送る送風機を収納してなる室内ユニット
を備えた天井埋込型空気調和機において、上記送風機に
ターボファンを使用するとともに、上記エバポレータを
上記送風機の外周に沿うように湾曲して形成する。また
湾曲された上記エバポレータの出口側と上記外板との間
に形成される複数の空間を同エバポレータを流過した空
気が通流する吐出風路として利用する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は天井埋込型２方向吹
き空気調和機の構造、特にその室内ユニットの構造に関
する。

【０００２】

【従来の技術】図３〜図４は天井埋込型２方向吹き空気
調和機の従来の１例を示し、図３は全体配置図、図４は
室内ユニットの構造を示す要部断面図である。

【０００３】図３において１は室内ユニット、２は室外
ユニットである。上記室外ユニット２は冷媒を圧縮する
コンプレッサ２２、同コンプレッサ２２にて圧縮された
ガス冷媒を冷却、凝縮させるコンデンサ２３、同コンデ
ンサ２３に冷却風を送る電動式のファン２１等により構
成されている。上記室内ユニット１と室外ユニット２と
はガス冷媒が通流するガス管２５及び液冷媒が通流する
液管２５によって接続されている。

【０００４】上記室内ユニット１の構造を示す図４にお
いて、１６は外板、１１は電動モータ（図示省略）によ
って駆動される送風機、１２はエバポレータであり、同
送風機１１はシロッコファンから成り、外板１６のほぼ
中央に設置されている。同送風機１１の両側には、対を
なした上記エバポレータ１２，１２がドレンパン１３の
上部に支持されて設置されている。１５，１５は上記エ
バポレータ１２，１２の外側に設けられた吹出口、１
４，１４は同吹出口１５，１５の内側に設けられた吸込
口である。

【０００５】上記空気調和機の運転時において、冷房時
には、室外ユニット２のコンプレッサ２２にて圧縮され
たガス冷媒はコンデンサ２３に送られ、ここでファン２
１から送られる冷却空気によって冷却され液化する。そ
してこの液冷媒は液管２４を通って室内ユニット１のキ
ャピラリチューブ等の膨張装置（図示省略）に送られ、
ここで減圧、膨張された後エバポレータ１２，１２に送
られる。上記エバポレータ１２、１２において、上記膨
張装置を経た冷媒は、送風機１１により送られる室内空
気と熱交換することにより室内空気から奪熱して蒸発、
気化する。このガス冷媒はガス管２５を通って室外ユニ
ット２のコンプレッサ２２の吸入口に送られる。

【０００６】一方室内空気は室内ユニット１の吸込口１
４から室内ユニット１内に吸い込まれ、図４の矢印のよ
うに流れて、シロッコファンからなる送風機１１により
エバポレータ１２，１２に送られる。そして同室内空気
はエバポレータ１２，１２において上記のようにして冷
媒と熱交換することにより放熱、降温し、冷風となって
吹出口１５，１５から室内に吹き出される。暖房時に
は、冷媒回路の切換弁（図示省略）を切り換えることに
より、上記冷房時と逆のサイクルを行ない、室内空気を
加熱する。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】図４に示される従来の
室内ユニットにあっては、上記のようにエバポレータ１
２，１２は平板状をなし、送風機１１の両側の外板１６
寄りの部位に対をなして鉛直に立設されている。このた
めかかる従来の空気調和機においては室内ユニット１の
長さは平板状のエバポレータ１２，１２の長さによって
決まることとなり、また、エバポレータ１２，１２をシ
ロッコファンからなる送風機１１の両側に設置した構造
であるため、室内ユニット１の小形化が困難であるとい
う問題点を有している。

【０００８】本発明の目的は、エバポレータ及び送風機
の構造及び配置を改良することにより、小形、軽量化さ
れた室内ユニットを備えた天井埋込型空気調和機を提供
することにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は上記のような問
題点を解決するもので、その要旨とする手段は、外板内
にエバポレータ及び同エバポレータに室内空気を送る送
風機を収納してなる室内ユニットを備えた天井埋込型空
気調和機において、上記送風機にターボファンを使用す
るとともに、上記エバポレータは上記送風機の外周に沿
うように湾曲して形成されてなることを特徴とする天井
埋込型空気調和機にある。

【００１０】また、上記手段に加えて、湾曲された上記
エバポレータの出口側と上記外板との間に形成される複
数の空間を同エバポレータを流過した空気が通流する吐
出風路とし、さらに上記エバポレータを上記送風機に対
して両側に設けるとともに、上記吐出風路に連通される
室内への吹出口を上記両側のエバポレータの外側に設け
ることも本発明に含まれる。

【００１１】そして、上記手段において、上記吹出口を
上記室内ユニットの長手方向において両側に夫々複数箇
所設けるのが好ましい形態である。

【００１２】上記手段によれば、室内ユニットの送風機
をターボファンとしたことにより、室内空気を送風機の
下側（室内側）から吸い込み半径方向即ち室内ユニット
の幅方向に吹き出すことが可能となるとともに、送風機
の外周に沿ってエバポレータを湾曲して設けているの
で、送風機から半径方向に吐出された室内空気はエバポ
レータに均等に滑らかに流入することができる。

【００１３】これにより、ターボファンからなる送風機
とエバポレータとの間の距離を最小限の寸法とすること
ができるとともに、エバポレータが送風機の外周に沿っ
て湾曲して設けられているので、従来の平板状エバポレ
ータよりも室内ユニットの長手方向の長さを短縮しても
充分な伝熱面積が得られることとなり、さらにはエバポ
レータの出口側の湾曲部の凹部と外板との間に形成され
る複数の空間をエバポレータからの吐出風路とすること
により、湾曲されたエバポレータと外板との間のスペー
スを吐出風路として有効に利用することができ、結果的
に室内ユニットの長さ及び幅が従来のものに較べて大幅
に縮小される。

【００１４】

【発明の実施の形態】以下図１〜図２を参照して本発明
の実施形態につき詳細に説明する。図１は本発明の実施
形態に係る天井埋込型２方向吹き空気調和機の要部断面
図、図２は図１のＡ−Ａ矢視図である。

【００１５】図１〜図２において、１６は外板、３１は
電動機３２によって駆動される送風機、１２はエバポレ
ータである。上記送風機３１はターボファンからなり、
外板１６の天板部に固定され、その吸入口が下方つまり
吸込口１４側へ向けて開口され、吐出口が半径方向つま
り後述するように構成されたエバポレータ１２の方向に
開口されている。この送風機３１は、図２に示されるよ
うに室内ユニット１の長手方向に２台並設されている
（１台でも３台以上でも可）。

【００１６】上記エバポレータ１２は、ドレンパン１
３，１３上に支持されるとともに、上記ターボファンか
らなる各送風機３１，３１の幅方向両側に各１個並設さ
れている。そして同エバポレータ１２，１２は、図２に
示されるように、上記送風機３１、３１の外周に沿っ
て、かつ同送風機３１，３１を取り囲むように、湾曲さ
れた形状を有している。同エバポレータ１２，１２の入
口面とターボファンからなる送風機３１，３１の出口面
との間隔Ｓは、略等間隔となっている。

【００１７】３４は吐出通路であり、湾曲された上記エ
バポレータ１２の外側の凹部と外板１６との間に形成さ
れるスペースを利用して形成されている。この吐出通路
３４は、上記送風機３１，３１の両側、つまり対をなす
エバポレータ１２，１２の外側にこの実施形態では長手
方向に３箇所づつ設けられており（何箇所でも可）各吐
出通路３４の下端に吹出口１５が連通されている。１４
は上記吹出口１５の内側に設けられた吸込口である。

【００１８】上記構成からなる天井埋込型空気調和機の
運転時において、冷房時には、図３に示される室外ユニ
ット２のコンプレッサ２２にて圧縮されたガス冷媒はコ
ンデンサ２３に送られ、ここでファン２１から送られる
冷却空気によって冷却され液化する。そしてこの液冷媒
は液管２４を通って室内ユニット１のキャピラリチュー
ブ等の膨張装置（図示省略）に送られ、ここで減圧、膨
張された後エバポレータ１２，１２に送られる。

【００１９】上記エバポレータ１２，１２において、上
記膨張装置を経た冷媒は、上記送風機３１により送られ
る室内空気と熱交換することにより室内空気から奪熱し
て蒸発、気化する。このガス冷媒はガス管２５を通って
室外ユニット２のコンプレッサ２２の吸入口に送られ
る。

【００２０】一方室内空気は室内ユニット１の吸込口１
４から室内ユニット１内に吸い込まれ、図１の矢印のよ
うに流れて、ターボファンからなる送風機３１の下側に
開口した吸入口から同送風機３１に吸入され、同送風機
３１により加圧されてその半径方向に送出されてエバポ
レータ１２に入る。そして同室内空気はエバポレータ１
２，１２において上記のようにして冷媒と熱交換するこ
とにより放熱、降温し、冷風となって吹出口１５，１５
から室内に吹き出される。暖房時には、冷媒回路の切換
弁（図示省略）を切り換えることにより、上記冷房時と
逆のサイクルを行ない、室内空気を加熱する。

【００２１】上記作動時において、エバポレータ１２が
ターボファンからなる送風機３１の外周、つまり空気の
半径方向への吐出面に沿って、両者の間隔Ｓがほぼ等間
隔になるように湾曲して設けられているので、送風機３
１から吐出される空気は均等に滑らかにエバポレータ１
２に流入せしめられる。これにより、上記間隔Ｓを最小
限に縮小することができ、従来のものに較べて室内ユニ
ット１の幅方向寸法を小さくすることができる。また、
エバポレータ１２，１２が送風機３１，３１の外周に沿
って湾曲に設けられているので、図４に示される従来の
平板形エバポレータよりも室内ユニット１の長手方向の
長さを短縮しても充分な伝熱面積を得ることができ、従
来のものに較べ室内ユニット１の長さを短縮することが
できる。

【００２２】また、エバポレータ１２、１２の出口側の
湾曲部の凹部と外板１６との間に形成される複数の空間
をエバポレータ１２，１２からの吐出風路３４とするこ
とができるので、湾曲されたエバポレータ１２，１２と
外板１６との間のスペースを吐出風路３４として有効に
利用することができ、この面からも従来のものよりも室
内ユニット１の長さ及び幅を縮小することができる。

【００２３】

【発明の効果】本発明は以上のように構成されており、
本発明によれば、室内ユニットの送風機をターボファン
とすることにより、室内空気を半径方向に滑らかに吐出
することが可能となるとともに、エバポレータを同送風
機の外周に沿って湾曲して設けたことにより、室内空気
を滑らかにかつ均等にエバポレータに流入せしめること
が可能となり、送風機出口とエバポレータ入口との距離
を最小限の寸法とすることができ、室内ユニットの幅を
縮小することができる。

【００２４】また、エバポレータが送風機の外周に沿っ
て湾曲して設けられているので、従来の平板状エバポレ
ータよりも室内ユニットの長手方向の長さ当りの伝熱面
積が大きくなることにより室内ユニットの長さを短縮す
ることができる。これにより室内ユニットが小形化され
るとともに、その重量も軽量化することができ、天井へ
の埋込みの際の作業性も向上できる。

【００２５】また、請求項２のように構成すれば、湾曲
されたエバポレータの凹部と外板との間のスペースを吐
出通路として有効に利用することができ、この面からも
室内ユニットの長さ及び幅の短縮が実現できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施形態に係る天井埋込型２方向吹き
空気調和機の要部断面図。

【図２】図１のＡ−Ａ矢視図。

【図３】天井埋込型２方向吹き空気調和機の全体構成
図。

【図４】従来の上記空気調和機を示す図２応当図。

【符号の説明】

１ 室内ユニット ２ 室外ユニット １２ エバポレータ １４ 吸込口 １５ 吹出口 １６ 外板 ２４ 液管 ２５ ガス管 ３１ 送風機 ３２ 電動機 ３４ 吐出風路

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 外板内にエバポレータ及び同エバポレー
   タに室内空気を送る送風機を収納してなる室内ユニット
   を備えた天井埋込型空気調和機において、上記送風機に
   ターボファンを使用するとともに、上記エバポレータは
   上記送風機の外周に沿うように湾曲して形成されてなる
   ことを特徴とする天井埋込型空気調和機。
2. 【請求項２】 湾曲された上記エバポレータの出口側と
   上記外板との間に形成される複数の空間を同エバポレー
   タを流過した空気が通流する吐出風路とした請求項１に
   記載の天井埋込型空気調和機。
3. 【請求項３】 上記エバポレータを上記送風機に対して
   両側に設けるとともに、上記吐出風路に連通される室内
   への吹出口を上記両側のエバポレータの外側に設けてな
   る請求項１又は２の何れかに記載の天井埋込型空気調和
   機。
4. 【請求項４】 上記吹出口を上記室内ユニットの長手方
   向において両側に夫々複数箇所設けてなる請求項３に記
   載の天井埋込型空気調和機。