JPH1181914A - 組立て一体型翼車及びその製造方法 - Google Patents
組立て一体型翼車及びその製造方法Info
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- JPH1181914A JPH1181914A JP24100097A JP24100097A JPH1181914A JP H1181914 A JPH1181914 A JP H1181914A JP 24100097 A JP24100097 A JP 24100097A JP 24100097 A JP24100097 A JP 24100097A JP H1181914 A JPH1181914 A JP H1181914A
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Abstract
立て一体型翼車及びその製造方法に関し、複数の部位を
高精度に加工でき且つ高生産性を確保できる組立て一体
型翼車及びその製造方法を提供することである。 【解決手段】 軸孔を有する胴体部と、胴体部を囲んで
該胴体部に連続して配置された複数の羽根と、胴体部の
端面に突設した円形軸部とで構成された翼車本体と、翼
車本体の胴体部の外径とほぼ同等の外径を有し軸孔の回
りに環状フランジを一端に設けてなる円筒軸とを備え、
翼車本体の軸孔の中心軸線と円筒軸の軸線が一致した状
態で翼車本体,円筒軸は一体に焼嵌め処理にて組み付け
られてなるものである。
Description
に用いられる組立て一体型翼車及びその製造方法に関す
る。
ビンに圧縮機が用いられているが、圧縮機を回転させる
ための手段としての翼車に、例えば、図6に示すものが
知られている。図6,図7に示すように、翼車101
は、複数の羽根102Aを配置してなる翼車本体102
と、翼車本体102の両側に連続する第1軸103,第
2軸104とで構成され、材料として機械構造用合金鋼
(例えばSCM435またはSCM440)が用いられ
ている。第1軸103,翼車本体102,第2軸104
を軸孔105が貫通した状態で形成されている。
のように削り出される。素材が準備され、焼入れ等の熱
処理が施された後、適当な工作機械により、第1軸10
3の軸受用支持面103A,第2軸104の軸受用支持
面104A,軸孔105の内周面105Aの係合部10
5B,翼車本体102の羽根102A及び羽根102A
の径方向先端部102Bの外周面が機械加工される。こ
の場合、軸孔105の中心軸線から羽根102Aの径方
向先端部102Bの外周面までの径寸法に精度が要求さ
れ、第1軸103の軸受用支持面103A,第2軸10
4の軸受用支持面104Aに軸孔105の中心軸線から
の径寸法の精度が要求される。
ト106が貫通し、シャフト106は螺子107により
翼車101に締め付けられている。第1軸103の外周
面の軸受用支持面103Aは第1軸受108に支持さ
れ、第2軸104の外周面の軸受用支持面104Aは第
2軸受109に支持される。
は焼入れ等の熱処理を施した機械構造用合金鋼を用いて
機械加工して造られることから、高精度に加工できる
が、焼入れ等の熱処理を施した機械構造用合金鋼は硬
く、加工時間が長く、生産性が低いという問題がある。
受用支持面103A,第2軸104の軸受用支持面10
4A,軸孔105の内周面105Aの係合部105B,
翼車本体102の羽根102A及び羽根102Aの径方
向先端部102Bがある。このような加工部位が多い翼
車101は、単一の工程における単一の工作機械で種々
の加工部位を加工しなければならず、加工時間が長く、
生産性が低いという問題がある。なお、機械工程を複数
の工程に分割してラインを構成することも考えられる
が、設備規模が大きくなり、搬送にも時間が掛かり、特
に多品種少量生産の場合には好ましくない。
ともできる。この場合には、翼車の全体の体積が大きく
なり、材料欠陥が発生する可能性が高くなり、信頼性が
低下する。また、鋳造の歩止りが悪くなるという問題が
あり、好ましくない。また、翼車101を、翼車本体1
02,第1軸103,第2軸104の3つに分割して、
摩擦圧接で一体化することも考えられるが、摩擦圧接で
は、接合する径の大きさに限界があり、小物部品に限定
される。その上、摩擦圧接に「バリ」が大きく発生し、
「バリ」を除去する仕上作業が必要となり、後処理に時
間がかかり、好ましくない。
なされたもので、その目的は、複数の部位で加工精度が
要求される場合において、複数の部位を高精度に加工で
き且つ高生産性を確保できる組立て一体型翼車及びその
製造方法を提供することである。
軸孔を有する胴体部と、胴体部を囲んで該胴体部に連続
して配置された複数の羽根と、胴体部の端面に突設した
円形軸部とで構成された翼車本体と、翼車本体の両端に
軸孔を有する環状フランジを一端に設けてなる円筒軸と
を備え、翼車本体の軸孔の中心軸線と円筒軸の軸線が一
致した状態で翼車本体,円筒軸は焼嵌め処理にて一体に
組み付けられていることを特徴とする。
立て一体型翼車において、翼車本体の円形軸部の外周面
に円筒軸の環状フランジの内周面が焼嵌め処理にて一体
に組み付けられていることを特徴とする。請求項3記載
の発明は、軸孔を有する胴体部と、胴体部を囲んで該胴
体部に連続して配置された複数の羽根と、胴体部の端面
に設けられた円形軸部とで構成された翼車本体を、精密
鋳造により造り、翼車本体の胴体部の外径とほぼ同等の
外径を有し軸孔の回りに環状フランジを一端に設けてな
る円筒軸の外周面に形成された軸受面を、仕上げ精度に
近い精度に加工し、翼車本体の円形軸部の外周面に、円
筒軸の環状フランジの内周面を嵌合させて、翼車本体に
円筒軸を、その軸線を翼車本体の軸孔の中心軸線に一致
させて焼嵌め処理にて組み付け、次に、翼車本体の羽根
の径方向先端部の外周面及び円筒軸の軸受面を仕上げ加
工することを特徴とする。
翼車本体の軸孔の中心軸線と円筒軸の軸線が一致した状
態で翼車本体,円筒軸は焼嵌めにて一体に組み付けら
れ、請求項2記載の発明においては、翼車本体の円形軸
部の外周面と円筒軸の環状フランジの内周面は焼嵌め処
理にて一体化されている。
翼車本体,円筒軸は遠心力を受け、遠心力により、翼車
本体の円形軸部,円筒軸の環状フランジは、径外方に変
形する。ここで、円筒軸は、翼車本体の胴体部の外径と
ほぼ同等の外径を有しているから、翼車本体に作用する
遠心力は円筒軸に作用する遠心力より大きい。従って、
翼車本体の円形軸部の径外方への変形量は、円筒軸の環
状フランジの径外方への変形量より大きい。
状フランジの内周面の締まり代は、増大し、翼車本体と
円筒軸の結合はさらに強固になる。請求項3記載の発明
においては、各翼車本体,円筒軸毎に加工工程が分割さ
れ、サブ工程として翼車本体,円筒軸を並行に、予め仕
上げ精度に近い精度に機械加工される。
を囲んで該胴体部に連続して配置された複数の羽根と、
胴体部の端面に設けられた円形軸部とで構成された翼車
本体は、精密鋳造により造られる。また、翼車本体の胴
体部の外径とほぼ同等の外径を有し軸孔の回りに環状フ
ランジを一端に設けてなる円筒軸の外周面に形成された
軸受面が、仕上げ精度に近い精度に加工される。
円筒軸の環状フランジの内周面を嵌合させて、翼車本体
に円筒軸が、その軸線を翼車本体の軸孔の中心軸線に一
致させて組み付けられる。次に、翼車本体の羽根の径方
向先端部の外周面及び円筒軸の軸受面が仕上げ加工され
る。
形態について説明する。図1ないし図5により、請求項
1ないし請求項3記載の発明の実施の形態に係わる組立
て一体型翼車及びその製造方法について、ガスタービン
に適用して説明する。 最初に組立て一体型翼車につい
て説明する。
車本体2と、翼車本体2の両端に突設した第1円筒軸
3,第2円筒軸4とを焼嵌め処理にて一体に組み付けら
れている。一体に組み付けられた状態において、翼車本
体2の軸孔5Bの中心軸線5A,第1円筒軸3の軸線1
0A,第2円筒軸4の軸線14Aは一致しており、翼車
本体2の第1円形軸部8の外周面8Bに第1円筒軸3の
環状フランジ11の内周面11Aは焼嵌め処理にて一体
に組み付けられている。
孔5Bを有する胴体部5と、胴体部5を囲んで該胴体部
5に連続して配置された複数の羽根6と、胴体部5の端
面5C,5Dに突設された第1円形軸部8,第2円形軸
部9とで構成されている。胴体部5には、両側の端面5
Cから端面5Dにかけて貫通する軸孔5Bが形成されて
いる。
5Aの回りに、3次元形状に捻った羽根6が放射状に複
数個一体となって胴体部5に設けられている。各羽根6
の間には空気を流通させる翼車流路7がそれぞれ3次元
形状に形成されている。翼車本体2の胴体部5の軸孔5
B付近の厚さ寸法(第1円形軸部8の端面8Aから第2
円形軸部9の端面9Aまでの距離)は、羽根6の径方向
先端部6Aの厚さ寸法L1より、大きくなっている。
0相当或いはSUS631相当のものが用いられてい
る。後述のように、羽根6を含んだ翼車本体2は精密鋳
造により造られ、羽根6の面の形状,精度に比して、羽
根6の軸孔5Bの中心軸線5Aから羽根6の径方向先端
部6Aの外周面6Bまでの径寸法に精度が要求される。
これは、組立て一体型翼車1の回転時、遠心力のアンバ
ランスを無くすためである。
5の端面5C,5Dに突設されて軸孔5Bの中心軸線5
Aの回りに位置している。第1円筒軸3は、一端側に形
成された大径部3Cと、大径部3Cに連続する小径部3
Aとで構成され、材料として機械構造用合金鋼(例えば
SCM435またはSCM440)が用いられている。
SCM材は、Cr鋼にMoを加えて焼入れ性と靱性に優
れており、その熱膨張率は翼車本体2の材料の熱膨張率
とほぼ同じとされている。
は軸孔10が形成され、軸孔10の軸線10Aは、翼車
本体2の軸孔5Bの中心軸線5Aと一致している。大径
部3Cには、軸孔10の軸線10Aの回りに環状フラン
ジ11が設けられている。小径部3A,大径部3Cの径
は、胴体部5の外径より小さくなっているが、羽根6の
大きさを基準としてみれば、第1円筒軸3の大径部3
C,小径部3Aは、翼車本体2の胴体部5の外径とほぼ
同等の外径となっている。従って、第1円筒軸3の重量
は翼車本体2の重量より小さくなっている。また、回転
時の第1円筒軸3の軸線10Aから遠心力作用点G2ま
での距離は、翼車本体2の中心軸線5Aから遠心力作用
点G1までの距離より小さくなっている。
ト29との結合部位として2つの平坦面からなる駆動伝
達用係合部12が形成されている。駆動伝達用係合部1
2は軸孔10の方向で大径部3Cと同じ位置にある。ま
た、第1円筒軸3の小径部3Aの段差部3Eの図1の右
側部分における外周面3Bに軸受面13が形成されてい
る。この軸受面13には後述する第1軸受34を取り付
けるための精度(第1円筒軸3の軸線10Aから軸受面
13までの径寸法)が要求されている。
から内周面11Aまでの径寸法は精度が要求されてい
る。なお、第1円形軸部8の端面8Aと第1円筒軸3の
環状フランジ11の内側底部11Bの間に隙間Dが形成
されており、第1円筒軸3には、隙間Dから大径部3C
の外周面3Dにかけて空気通路Cが形成されている。
部4Aと、大径部4Aに連続する小径部4Bとで構成さ
れ、材料として機械構造用合金鋼(例えばSCM435
またはSCM440)が用いられ、その熱膨張率は翼車
本体2とほぼ同じとされている。
は軸孔14が形成され、軸孔14の軸線14Aは、翼車
本体2の軸孔5Bの中心軸線5Aと一致している。大径
部4A,小径部4Bの径は、胴体部5の外径より小さく
なっているが、羽根6の大きさを基準としてみれば、第
2円筒軸4の大径部4A,小径部4Bは、翼車本体2の
胴体部5の外径とほぼ同等の外径となっている。従っ
て、第2円筒軸4の重量は翼車本体2の重量より小さく
なっている。また、回転時の第2円筒軸4の軸線14A
から遠心力作用点G3 までの距離は、翼車本体2の中心
軸線5Aから遠心力作用点G1までの距離より小さくな
っている。
軸孔14の回りに環状フランジ15が設けられている。
環状フランジ15の第2円筒軸4の軸線14Aから内周
面15Aまでの径寸法は精度が要求されている。第2円
筒軸4の小径部4Bの外周面4Cには、スプライン係合
部16と、スプライン係合部16の図1の右方に位置す
る軸受面17と、段差部4Eとが順番に図1の左側から
形成されている。この軸受面17には後述する第2軸受
35を取り付けるため精度(第2円筒軸4の軸線から軸
受面17までの径寸法)が要求されている。
外周面4Dにかけて空気通路18,18が形成されてい
る。図1,図2に示すように、空気通路18,18から
後述の吸気用案内ケーシング19の先端と第2円筒軸4
の大径部4Aの外周面4Dの間の隙間に空気を導くこと
により、後述のラビリンスシール43とともに第2軸受
35の油粒子の組立て一体型翼車1への飛散の防止を確
実にしている。
は、翼車本体2の軸孔5B,第1円筒軸3の軸孔10,
第2円筒軸4の軸孔14を貫通して出力軸からなるシャ
フト29と、シャフト29の両端に設けられ翼車本体
2,第1円筒軸3,第2円筒軸4の両側の一対の挟持部
29A,挟持部29Bとで構成され、該挟持部29B
(螺子39)を締め付けることにより一体化されてい
る。挟持部29Aは、タービン翼車27の段部からな
る。
タービンについて説明する。図2に示すように、ガスタ
ービンGTには、吸気用案内ケーシング19,コンプレ
ッサ用ケーシング20,支持部材21,排出側ケーシン
グ22が図面上の左側から順番に配置されている。吸気
用案内ケーシング19は傘形形状に構成されており、そ
の先端には孔部19Bが形成されている。
とコンプレッサ用ケーシング20の間に環状吸気口23
が形成されている。コンプレッサ用ケーシング20には
径方向に沿って圧縮空気を燃焼器(図示せず)に導く導
出路24が形成されている。支持部材21の一側には第
1孔部21Aが形成され、他側には第2孔部21Bが形
成され、第1孔部21Aと第2孔部21Bは連通してい
る。
シング20,排出側ケーシング22が取り付けられてい
る。排出側ケーシング22は、円筒状の排出口25と、
排出口25の一側に形成されて燃焼器から燃焼ガスを導
くガス導入路26を備えてなる。コンプレッサ用ケーシ
ング20と支持部材21の一側の間に前記組立て一体型
翼車1が配置され、排出側ケーシング22と支持部材2
1の他側の間に、タービン翼車27が配置されている。
放射状にかつ3次元形状に複数個配置したタービン翼車
本体28と、タービン翼車本体28に一体化された前記
シャフト29とで構成されている。
車流路(図示せず)がそれぞれ3次元形状に形成されて
いる。シャフト29は、組立て一体型翼車1の翼車本体
2の軸孔5B,第1円筒軸3の軸孔10,第2円筒軸4
の軸孔14を貫通しており、シャフト29と組立て一体
型翼車1の間には、径方向で第1環状隙間30A,第2
環状隙間30Bが形成されている。
面D型形状の支持部32が形成され、先端には螺子部3
3が形成されている。支持部32には、隙間32Aが形
成され、前記第1環状隙間30Aと前記第2環状隙間3
0Bは、隙間32Aを介して連通している。第1円筒軸
3の軸受面13には第1軸受34が嵌合され、第1軸受
34は、支持部材21に装着されている。
5が嵌合され、第2軸受35は、吸気用案内ケーシング
19の裏側に設けたブロック36に装着されている。第
2円筒軸4のスプライン係合部16には、スリーブ38
がスプライン結合され、第2円筒軸4に螺合された螺子
40を締め付けることにより、スリーブ38を螺子40
と第2軸受35の間に保持している。
により、翼車本体2,第1円筒軸3,第2円筒軸4は両
側から挟持され、シャフト29の先端の螺子部33に螺
合された螺子39を締め付けて一体化されている。従っ
て、タービン翼車27,組立て一体型翼車1は、一体化
され、第1軸受34,第2軸受35に回転自在に支持さ
れた状態になっている。
8A(2点鎖線で示す)が連結されているまた、シャフ
ト29の付根部の外周面29Dと支持部材21の第1孔
部21Aの内周面の間にはラビリンスシール41が介装
されている。ラビリンスシール41により、第1軸受3
4の油粒子がタービン翼車本体28に飛散するのが防止
されている。
支持部材21の第2孔部21Bの内周面の間にはラビリ
ンスシール42が介装されている。ラビリンスシール4
2により、第1軸受34の油粒子が組立て一体型翼車1
に飛散するのが防止されている。第2円筒軸4の大径部
4Aの外周面4Dと吸気用案内ケーシング19の孔部1
9Bの内周面の間にラビリンスシール43が介装されて
いる。ラビリンスシール43により、第2軸受35の油
粒子が組立て一体型翼車1に飛散するのが防止されてい
る。
は、組立て一体型翼車1の回転により、圧縮されて圧縮
空気となる。圧縮空気は、導出路24を介して燃焼器
(図示せず)に導かれ、燃焼器により燃焼ガスが生成さ
れる。燃焼ガスは、燃焼器からガス導入路26を介して
タービン翼車27に導かれて、該タービン翼車27に回
転力を与え、排出口25へ排出される。
車本体28→面取り部31→第1円筒軸3→組立て一体
型翼車1→第2円筒軸4→スリーブ38→駆動力取出部
材38Aの順序で駆動力取出部材38Aに伝達される。
次に、組立て一体型翼車1における作用を説明する。翼
車本体2の第1円形軸部8の外周面8Bと第1円筒軸3
の環状フランジ11の内周面11Aは焼嵌め処理にて一
体化した状態になっており、翼車本体2の第2円形軸部
9の外周面9Bと第2円筒軸4の環状フランジ15の内
周面15Aは焼嵌め処理にて一体化した状態になってお
り、締付手段Sの一対の挟持部29A,29Bにより、
翼車本体2,第1円形軸部8,第2円形軸部9は両側か
ら挟持され、シャフト29の先端の螺子部33に螺合さ
れた螺子39で締め付けられて一体化されている。
と、翼車本体2,第1円筒軸3,第2円筒軸4は遠心力
を受ける。遠心力により、翼車本体2の第1円形軸部8
の環状フランジ11は、径外方に変形する。また、遠心
力により、翼車本体2の第2円形軸部9の環状フランジ
15は、径外方に変形する。
の胴体部5の外径とほぼ同等の外径を有していることか
ら、翼車本体2に作用する遠心力は第1円筒軸3,第2
円筒軸4に作用する遠心力より大きくなっている。従っ
て、翼車本体2の第1円形軸部8の径外方への変形量
は、第1円筒軸3の環状フランジ11の径外方への変形
量より大きくなっており、翼車本体2の第2円形軸部9
の径外方への変形量は、第2円筒軸4の環状フランジ1
5の径外方への変形量より大きくなっている。
周面8Bと第1円筒軸3の環状フランジ11の内周面1
1Aの締まり代は、増大し、翼車本体2と第1円筒軸3
の結合は強固になる。翼車本体2の第2円形軸部9の外
周面と第2円筒軸4の環状フランジ15の内周面の締ま
り代は、増大する。翼車本体2と第2円筒軸4の結合は
強固になる。
本体2においては、遠心力による応力は、その内径側で
最大になり、翼車本体2の外径寸法は第1円筒軸3,第
2円筒軸4の外径寸法より大きいことから、翼車本体2
の内径側の応力が大きくなるが、翼車本体2の軸孔5B
付近の厚さ寸法(第1円形軸部8の端面8Aから第2円
形軸部9の端面9Aまでの距離)は、羽根6の径方向先
端部6Aの厚さ寸法L1より大きくなっていることか
ら、応力が緩和されている。
A部における空気は高圧となっており、B部における空
気は負圧になっていることから、空気は、A部→空気通
路C→隙間D→第1環状隙間30A→図5の支持部32
の横の隙間32A→第2環状隙間30B→空気通路1
8,18の順序でラビリンスシール43に導かれ、ラビ
リンスシール43とともに第2軸受35の油粒子の組立
て一体型翼車1への飛散の防止を確実にしている。
1円筒軸3,第2円筒軸4を別体にして焼嵌め処理にて
一体に組み立てても、組立て一体型翼車1の回転時に
は、翼車本体2の遠心力は第1円筒軸3,第2円筒軸4
の遠心力よりも大きくなり、翼車本体2の第1円形軸部
8の外周面8Bと第1円筒軸3の環状フランジ11の内
周面11Bの締まり代は、増大するとともに、第2円形
軸部9の外周面9Bと第2円筒軸4の環状フランジ11
の内周面11Bの締まり代は、増大し、結合を強固に
し、組立て一体型翼車の強度を確保できる。
第1円筒軸3,第2円筒軸4と3つの部品で構成されて
いるので、各部品毎に加工工程を分割してサブ工程とし
て翼車本体2,第1円筒軸3,第2円筒軸4を並行に、
予め仕上げ精度に近い精度に機械加工でき、高生産性を
確保できる。さらに、翼車本体2と第1円筒軸3,第2
円筒軸4を一体にして仕上げ精度に機械加工することに
より、組立て一体型翼車1を高精度にすることができ
る。
翼車の製造方法について説明する。上述の構造の翼車本
体2は、精密鋳造により造られる。精密鋳造で造られた
素材は機械加工され、翼車本体2の羽根6の径方向先端
部6Aの外周面6B,第1円筒軸3の軸受面13,第2
円筒軸4の軸受面17の加工部位が仕上げ精度に近い精
度となる。
入れ,焼戻し等の熱処理が施された後、仕上げ精度に近
い精度に加工される。また、第1円筒軸3の駆動伝達用
係合部12が二面加工される。第2円筒軸4のスプライ
ン係合部16がスプライン加工され、空気通路18,1
8が孔明け加工される。
11A,第1円筒軸3の大径部3Cの外周面3Dは、同
軸加工により切削され、同芯度が確保される。第2円筒
軸4の環状フランジ15の内周面15A,第2円筒軸4
の大径部4Aの外周面4Dは、同軸加工により切削さ
れ、同芯度が確保される。翼車本体2の第1円形軸部8
の外周面8Bと第1円筒軸3の環状フランジ11の内周
面11Aを焼嵌め処理で結合させることにより、翼車本
体2に第1円筒軸3が組み付けられる。
と第2円筒軸4の環状フランジ15の内周面15Aを焼
嵌め処理で結合させることにより、翼車本体2に第2円
筒軸4が組み付けられる。焼嵌め処理における翼車本体
2と第1円筒軸3,第2円筒軸4の締まり代は、翼車本
体2と第1円筒軸3,第2円筒軸4間の伝達トルクによ
り相違する。伝達トルクが大きいほど、締まり代を大き
くし、温度差を大きくする必要がある。
1円筒軸3,第2円筒軸4は、120℃に加熱されて焼
嵌め処理される。翼車本体2と第1円筒軸3,第2円筒
軸4の温度差は、270℃になって焼嵌め処理で結合さ
れるが、第1円筒軸3,第2円筒軸4の温度を120℃
に加熱する理由は、第1円筒軸3,第2円筒軸4の温度
を120℃以上より高くすると、焼入れ,焼戻し等の熱
処理が施された第1円筒軸3,第2円筒軸4に対して熱
処理が元に戻るのを防ぐためである。
軸3,第2円筒軸4は、X部(大径部3Cの外周面3
D),Y部(大径部4Aの外周面4D)を基準として位
置決めされる。すなわち、翼車本体2の羽根6の径方向
先端部6Aの外周面6Bを工作機械(図示せず)にチャ
ッキングし、X部,Y部の径の振れをダイヤルゲージで
計測し、X部,Y部の径の中心をそれぞれ結んだ仮想線
が工作機械の回転中心と一致した状態で、チャッキング
をX部,Y部に固定する。これにより、X部,Y部の径
の中心を結ぶ線が加工中心となり、最終的に仕上げ加工
された組立て一体型翼車1の回転の際の軸線となる。
の径方向先端部6Aの外周面6B,第1円筒軸3の軸受
面13,第2円筒軸4の軸受面17の加工部位が仕上げ
加工される。以上の如き構成の組立て一体型翼車1によ
れば、組立て一体型翼車1による効果に加えて次の効果
を奏する。
げ精度に近い精度に加工した後、翼車本体2に第1円筒
軸3,第2円筒軸4を焼嵌め処理にて一組み付け、次
に、翼車本体2または第1円筒軸3の軸受面,第2円筒
軸4の軸受面17を最終の仕上げ加工するので、削り代
が少なくなり、加工時間を短くし、高生産性を確保でき
る。
2,第1円筒軸3,第2円筒軸4と3分割型の構造とな
っているので、翼車本体2,第1円筒軸3を精密鋳造に
より造って一体にした2分割型の構造を考えた場合に比
して、第1円筒軸3における軸孔5Bの内周面の加工部
位(駆動伝達用係合部12)を容易に2面加工すること
ができる。
円筒軸3,第2円筒軸4に比べて許容応力が低い鋳造品
である翼車本体2では、その最も応力の高くなる内径側
を複雑な形状にすることを避け、製品としての信頼性を
確保することができる。
り造って一体にした2分割型の構造を考えた場合に比し
て、機械構造用合金鋼を材料とした第2円筒軸4上にス
プライン係合部16が施されているので、精密鋳造品の
上に加工するよりも、製品としての信頼性を確保するこ
とができる。なお、本実施の形態においては、翼車本体
2と第1円筒軸3,第2円筒軸4は焼嵌め処理で結合さ
れているが、伝達トルクが小さければ、締嵌めにするこ
ともできる。
体型翼車1は翼車本体2,第1円筒軸3,第2円筒軸4
と3分割されているが、例えば、翼車本体2,第2円筒
軸4を一体にして精密鋳造により造って2分割にするこ
ともできるし、翼車本体2,第1円筒軸3を一体にして
精密鋳造により2分割することもできる。さらに、本実
施の形態においては、第1円筒軸3の駆動伝達用係合部
12が二面加工され、第1円筒軸3の駆動伝達用係合部
12がシャフト29に係合されているが、駆動伝達用係
合部12をスプライン加工,キー加工することもでき
る。
仕上げ精度に近い精度に加工した後、翼車本体に焼嵌め
処理にて円筒軸が組み付けられているので、削り代が少
なくなり、加工時間を短くし、高生産性を確保できる。
また、組立て一体型翼車は翼車本体,円筒軸と複数の部
品で構成されているので、各部品毎に加工工程を分割し
てサブ工程として翼車本体,円筒軸を並行に、予め仕上
げ精度に近い精度に機械加工でき、高生産性を確保でき
る。
上げ精度に機械加工することにより、組立て一体型翼車
を高精度にすることができる。請求項2記載の発明によ
れば、組立て一体型翼車の回転時には、翼車本体と円筒
軸を別体にして一体に組み立てても、翼車本体の円形軸
部の外周面に円筒軸の環状フランジの内周面が結合して
いるので、翼車本体の円形軸部の外周面と円筒軸の環状
フランジの内周面の締まり代は、増大し、翼車本体の円
形軸部の外周面と円筒軸の環状フランジの内周面におけ
る結合を強固にし、組立て一体型翼車の強度を確保でき
る。
載の発明による効果に加えて次の効果を奏する。円筒軸
を仕上げ精度に近い精度に加工して、翼車本体に円筒軸
を組み付けた後、翼車本体の羽根の径方向先端部,円筒
軸の軸受面を最終的に仕上げ加工するので、削り代が少
なくなり、加工時間を短くし、高生産性を確保できる。
の一部断面側面図である。
を適用したガスタービンの断面側面図である。
図である。
の組付け状態を示す断面図である。
示す断面図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 軸孔を有する胴体部と、胴体部を囲んで
該胴体部に連続して配置された複数の羽根と、胴体部の
端面に突設した円形軸部とで構成された翼車本体と、 翼車本体の両端に軸孔を有する環状フランジを一端に設
けてなる円筒軸とを備え、 翼車本体の軸孔の中心軸線と円筒軸の軸線が一致した状
態で翼車本体,円筒軸は焼嵌め処理にて一体に組み付け
られていることを特徴とする組立て一体型翼車。 - 【請求項2】 翼車本体の円形軸部の外周面に円筒軸の
環状フランジの内周面が焼嵌め処理にて一体に組み付け
られていることを特徴とする請求項1記載の組立て一体
型翼車。 - 【請求項3】 軸孔を有する胴体部と、胴体部を囲んで
該胴体部に連続して配置された複数の羽根と、胴体部の
端面に設けられた円形軸部とで構成された翼車本体を、
精密鋳造により造り、 翼車本体の胴体部の外径とほぼ同等の外径を有し軸孔の
回りに環状フランジを一端に設けてなる円筒軸の外周面
に形成された軸受面を、仕上げ精度に近い精度に加工
し、 翼車本体の円形軸部の外周面に、円筒軸の環状フランジ
の内周面を嵌合させて、翼車本体に円筒軸を、その軸線
を翼車本体の軸孔の中心軸線に一致させて焼嵌め処理に
て組み付け、 次に、翼車本体の羽根の径方向先端部の外周面及び円筒
軸の軸受面を仕上げ加工することを特徴とする組立て一
体型翼車の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24100097A JP3464753B2 (ja) | 1997-09-05 | 1997-09-05 | 組立て一体型翼車及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24100097A JP3464753B2 (ja) | 1997-09-05 | 1997-09-05 | 組立て一体型翼車及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1181914A true JPH1181914A (ja) | 1999-03-26 |
JP3464753B2 JP3464753B2 (ja) | 2003-11-10 |
Family
ID=17067846
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24100097A Expired - Fee Related JP3464753B2 (ja) | 1997-09-05 | 1997-09-05 | 組立て一体型翼車及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3464753B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008185032A (ja) * | 2007-01-29 | 2008-08-14 | Snecma | ターボ機械のロータのモジュールごとのバランス取りのための方法 |
JP2009243289A (ja) * | 2008-03-28 | 2009-10-22 | Ihi Corp | 過給機 |
-
1997
- 1997-09-05 JP JP24100097A patent/JP3464753B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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---|---|
JP3464753B2 (ja) | 2003-11-10 |
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