JPH118187A - 電子ビーム露光データの検証方法および電子ビーム露光データ作成装置並びにマスク作成装置 - Google Patents

電子ビーム露光データの検証方法および電子ビーム露光データ作成装置並びにマスク作成装置

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JPH118187A
JPH118187A JP16162897A JP16162897A JPH118187A JP H118187 A JPH118187 A JP H118187A JP 16162897 A JP16162897 A JP 16162897A JP 16162897 A JP16162897 A JP 16162897A JP H118187 A JPH118187 A JP H118187A
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reference point
energy intensity
electron beam
drawing pattern
pattern data
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JP16162897A
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Shigeru Moriya
茂 守屋
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Original Assignee
Sony Corp
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Electron Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高価な電子ビーム露光機あるいは検査装置や
人手を使用することなく、露光データの検証を行うこと
ができる電子ビーム露光データの検証方法を提供する。 【解決手段】 露光データ入力部100を通じて露光デ
ータ(描画データ)が入力されると、陰陽反転手段20
1により描画パターンの陰陽反転パターンが形成され
る。次いで、分割手段202により陰陽反転パターンが
複数の参照図形に分割され、エネルギー強度算出手段2
03により参照図形の特定の位置にそれぞれ参照点が設
定され、描画パターン形成のための電子ビーム露光によ
り各参照点に蓄積されるエネルギー強度が算出される。
次に、修正参照点検出手段204によって参照点毎にエ
ネルギー強度が予め定めた値(閾値)を越えているか否
かが判断され、エネルギー強度が閾値を越えている修正
参照点の位置が検出される。この修正参照点の位置およ
びエネルギー強度に基づき描画パターンデータの修正を
行うことにより近接効果補正の補正残りの発生を防止す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体の製造に用
いられるマスク用の電子ビーム露光データの検証方法お
よび電子ビーム露光データ作成装置並びにマスク作成の
ためのマスク作成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子ビーム露光技術は、その高速性,高
解像性およびパターン変更の容易さなどが光露光やX線
露光と比較して遙かに優れているため、量産品への適用
に向けて開発が進められている。
【0003】この電子ビーム露光技術では、高い微細パ
ターン形成能力を有する反面、露光のため入射した電子
ビームが基板から反射される後方散乱の影響によりパタ
ーン精度を劣化させる近接効果という現象が避けられな
い。すなわち、本来は露光を意図しない領域にもエネル
ギーが蓄積されてレジスト材が感光してしまい、パター
ンににじみが出たり、パターン線幅が所望の大きさと異
なってしまうという現象が生ずる。このような近接効果
は、光露光およびX線露光などにおいても認められる
が、特に電子ビーム露光の場合、その特性上レジスト材
中での散乱および基板からの反射の影響を受けやすく、
その影響範囲は数十μmにも及ぶ。従って、例えばLS
I(Large Scale Integrated circuit) のようにますま
す小さくかつ複雑になったパターンに電子ビーム露光を
適用する場合には、この近接効果が重大な障害になるた
め、補正が必要になる。
【0004】従来、この近接効果を補正する方法として
は種々のものが提案されている。例えば、(1)描画パ
ターンのコーナや各辺の中点に代表点を設け、各代表点
における露光強度をEID(Energy Intensity Distrib
ution)関数を用いて計算し、レジストのパターン形成に
必要な露光エネルギーの閾値に一致するように各露光シ
ョットにおける露光量を最適化する方法(代表点評価に
よる逐次計算法)。(2)描画パターンを一定サイズの
単位区画(メッシュ)に分割し、単位区画内の1または
複数の図形を単位区画内の図形総面積に等しく、かつ、
面積重心点に位置する1つの矩形図形に置き換え、近似
して例えば代表点評価による逐次計算を行う方法(代表
図形法)。(3)単位区画(メッシュ)をビットマップ
展開して単位区画内の描画パターンの面積密度を算出
し、隣接する単位区画同士のパターン面積密度を平均化
する平均化処理(スムージング)を施して近接効果補正
を行う方法(面積密度マップ法)、などがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、これらの従
来の方法による近接効果補正では、描画パターンの寸法
および面積密度などによっては補正が十分ではなく、所
謂補正残りが生じるという問題があった。以下、この点
について具体的に説明する。
【0006】通常、前方散乱および後方散乱によるレジ
スト材へのエネルギー照射量(露光量)はそれぞれガウ
ス関数で表されるため、ある点に入射した電子ビームに
対して、この点を原点とした直交座標系を考えると、点
(x,y)におけるエネルギー強度(散乱分布強度)E
(x,y)は、次式1に示したように2つのガウス関数
の和として表される。
【0007】 E(x,y)= exp(−(x2 +y2 )/βf 2 ) +η(βf 2 /βb 2 )・exp(−(x2 +y2 )/βb 2 )…(1) (βf ;電子ビームのボケおよび電子ビーム描画に感光
するレジスト内での電子の散乱を表す前方散乱係数、β
b ;基板からの反射による電子の散乱を表す後方散乱係
数、η;分布強度に及ぼす前方散乱と後方散乱との寄与
度の比率を表す収率係数)
【0008】例えば電子ビームの加速電圧を50kVに
した場合、βf ,βb およびηは通常それぞれ0.05
〜0.1,8.0〜12.0および0.8〜1.0の範
囲内の値である。但し、これらの値は下地の基板によっ
て異なり、基板に例えばタングステン(W)や金(A
u)のような原子量が大きく密度の高い物質(重金属)
を使用した場合には、基板から跳ね返ってくる電子の量
が増大するため、後方散乱係数βb は大きくなる。
【0009】図5(a)〜(e)は上式を用いて計算し
た種々の描画パターンにおける蓄積エネルギー強度の分
布状態を表したものである。ここで、横軸は描画パター
ンの幅方向の位置、縦軸は蓄積されるエネルギー強度
(単位は任意)をそれぞれ表している。このエネルギー
強度は、前方散乱によるエネルギー照射量と後方散乱に
よるエネルギー照射量との和であり、各分布において灰
色で示した部分が後方散乱による蓄積エネルギー量の強
度分布を表している。なお、ここでは、エネルギー強度
分布に対してある閾値(例えば50%の強度)を設定
し、この閾値より高い蓄積量を持つ領域では描画パター
ンが形成され、それより低い部分では描画パターンが形
成されないものとする。
【0010】図5のうち図5(a)〜(c)は互いにパ
ターン幅と電子ビームの照射量の異なる孤立線について
の結果、また、図5(d),(e)は互いに同一のパタ
ーン幅で本数が異なる線についての結果を示すものであ
る。図5(a)は、幅50μmの描画パターンを形成す
るときのエネルギー強度分布(このときの露光強度を
1.0とする)を表しており、閾値よりも高いレベルに
分布しているためパターンは形成されるものの、このよ
うにパターン幅が大きい場合には、後方散乱によるエネ
ルギー量が全体の40〜50%程度となる。このとき後
方散乱による影響がパターンの端部において数10μm
に及んでおり、これが補正残りとなる。これに対して、
図5(b)は図5(a)の場合と同一の露光量(すなわ
ち、強度1.0)で幅0.2μmのレジストパターンを
形成するときのエネルギー強度分布を表したものであ
り、図5(a)の場合とは異なり、パターン幅が小さい
ために後方散乱による影響は見られないが、エネルギー
の総和が少なく閾値に達していないため、所望のパター
ン寸法(0.2μm)は得られない。また、図5(c)
はこの幅0.2μmのパターン寸法を得るためにビーム
の照射量を増やしてエネルギー強度を図5(b)の場合
の約2倍としたときのエネルギー強度分布を表すもので
ある。この場合には閾値よりも高いレベルに分布してい
るためパターンは形成され、また図5(b)と同様に後
方散乱による影響は見られない。
【0011】図5(d)は十分本数が多く密度の高い
(例えば12〜13本)線を描画した場合のエネルギー
強度分布を表すものであり、図5(a)の場合と同じエ
ネルギー強度で所望のパターン(幅0.2μm)を得る
ことができる。この場合には、後方散乱による影響がか
なり大きいことが分かる。図5(e)は5本の線を所望
の寸法(0.2μm)が得られる照射量で描画した場合
を表すもので、図5(a)の場合の照射量よりは多く、
図5(c)の場合の照射量よりは少ない照射量である
(このときの露光強度は1.50)。
【0012】このように電子ビーム露光の後方散乱の周
囲に影響を及ぼす量は、パターンの寸法や密集状態によ
って異なる。特に、パターン幅が大きい場合には、図5
(a)に示したようにその影響が数10μmに及び、近
接効果補正を行ってもなお補正残りが生ずる。
【0013】図6は実際のLSIパターンにより補正残
りの様子を表したもので、図6(a)は所望のパターン
(設計パターン60)を示し、図6(b)は実際に電子
ビーム露光を行ったときに得られる描画パターン61を
示している。図6(b)から分かるように、パターンが
密になっているところでは後方散乱の影響を受けやす
く、パターンの周辺領域がうっすらと露光され補正残り
61aが生じている。このように後方散乱の影響は露光
領域以外の箇所に顕著に現れる。
【0014】従来、このような電子ビーム露光での近接
効果補正は、先に述べた代表点評価による逐次計算法、
代表図形法、面積密度マップ法などの方法を用いて、当
該パターンを中心として数10μmの範囲に存在するパ
ターンの粗密状態から個々のパターンの照射量を計算し
ていた。しかし、この照射量はパターンによって一義的
に決まるものではなく、パターン寸法が許容範囲に収ま
るように決定される。従って、対象とするLSIのパタ
ーンが複雑な場合には、許容値を越えたりパターンが解
像しない場合があり、このため補正残りが生じる。この
ようなことから、従来では、実際に電子ビーム露光機を
用いてパターンを描画し、走査電子顕微鏡や寸法測長電
子顕微鏡などでパターンを観察し、補正残りを調べて問
題があれば照射量計算の条件を変えることにより描画デ
ータを作成し直すという手間のかかる手順がとられてい
た。しかしながら、すべての描画パターンをチェックす
ると、時間がかかるばかりでなく、高価な電子ビーム露
光装置や走査電子顕微鏡を長時間使用しなければならな
いという問題があった。
【0015】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、第1の目的は、高価な電子ビーム露光機あるいは
検査装置や人手を使用することなく、容易に、かつ迅速
に露光データの検証を行うことができる電子ビーム露光
データの検証方法を提供することにある。
【0016】本発明の第2の目的は、本発明の電子ビー
ム露光データの検証方法を適用して、所望の描画パター
ンデータを精度良く、かつ迅速に作成することができる
電子ビーム露光データ作成装置を提供することにある。
【0017】本発明の第3の目的は、本発明の電子ビー
ム露光データの検証方法を適用して、所望のパターンの
マスクを効率良く作成することができるマスク作成装置
を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明による電子ビーム
露光データの検証方法は、電子ビーム露光に用いる描画
パターンデータの当該描画パターンの陰陽反転パターン
を形成する陰陽反転工程と、陰陽反転パターンを複数の
参照図形に分割する分割工程と、複数の参照図形各々の
特定の位置にそれぞれ参照点を設定し、描画パターン形
成のための電子ビーム露光により各参照点に蓄積される
エネルギー強度を算出するエネルギー強度算出工程と、
各参照点毎にエネルギー強度が所定の値を越えているか
否かを判断し、エネルギー強度が所定の値を越えている
修正参照点の位置を検出する修正参照点検出工程とを含
むものである。
【0019】本発明による電子ビーム露光データ作成装
置は、電子ビーム露光に用いる描画パターンデータを入
力するための描画パターンデータ入力手段と、この描画
パターンデータ入力手段から入力された描画パターンデ
ータの当該描画パターンの陰陽反転パターンを形成する
陰陽反転手段と、この陰陽反転手段により形成された陰
陽反転パターンを複数の参照図形に分割する分割手段
と、複数の参照図形各々の特定の位置にそれぞれ参照点
を設定し、描画パターン形成のための電子ビーム露光に
より各参照点に蓄積されるエネルギー強度を算出するエ
ネルギー強度算出手段と、各参照点毎にエネルギー強度
が所定の値を越えているか否かを判断し、エネルギー強
度が所定の値を越えている修正参照点の位置を検出する
修正参照点検出手段と、検出された修正参照点の位置お
よびエネルギー強度に基づき描画パターンデータを修正
する修正手段とを備えている。
【0020】本発明によるマスク作成装置は、電子ビー
ム露光に用いる描画パターンデータを入力するための描
画パターンデータ入力手段と、この描画パターンデータ
入力手段から入力された描画パターンデータの当該描画
パターンの陰陽反転パターンを形成する陰陽反転手段
と、この陰陽反転手段により形成された陰陽反転パター
ンを複数の参照図形に分割する分割手段と、複数の参照
図形各々の特定の位置にそれぞれ参照点を設定し、描画
パターン形成のための電子ビーム露光により各参照点に
蓄積されるエネルギー強度を算出するエネルギー強度算
出手段と、各参照点毎にエネルギー強度が所定の値を越
えているか否かを判断し、エネルギー強度が所定の値を
越えている修正参照点の位置を検出する修正参照点検出
手段と、検出された修正参照点の位置およびエネルギー
強度に基づき描画パターンデータの近接効果補正を行う
修正手段と、この修正手段により修正された描画パター
ンデータに基づいて電子ビームによってマスク基板上に
描画パターンを形成することによりマスクを作成するマ
スク作成手段とを備えている。
【0021】本発明による電子ビーム露光データの検証
方法では、描画パターンの陰陽反転パターンが形成さ
れ、この陰陽反転パターンが複数の参照図形に分割され
たのち、複数の参照図形各々の特定の位置(参照点)に
蓄積されるエネルギー強度が算出される。そして、各参
照点毎にエネルギー強度が所定の値を越えているか否か
が判断され、エネルギー強度が所定の値を越えている修
正参照点の位置が検出される。
【0022】本発明による電子ビーム露光データ作成装
置では、本発明の電子ビーム露光データの検証方法によ
り描画パターンの陰陽反転パターンのうちエネルギー強
度が所定の値を越えた修正参照点の位置が検出される
と、修正手段により、検出された修正参照点の位置およ
びエネルギー強度に基づき描画パターンデータの修正が
行われる。
【0023】本発明による電子ビーム露光データ作成装
置では、本発明の電子ビーム露光データ作成装置により
修正された描画パターンデータに基づいてマスク作成手
段によりマスク基板上に描画パターンが形成されマスク
が作成される。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0025】図1は本発明の一実施の形態に係るマスク
作成装置(電子ビーム露光機)の概念的な構成を表すも
のである。このマスク作成装置は、本発明の電子ビーム
露光データの検証方法および電子ビーム露光データ作成
装置を適用したものである。
【0026】本実施の形態のマスク作成装置1は、電子
ビーム露光に用いる描画パターンデータを入力するため
の描画パターンデータ入力部100と、この描画パター
ンデータ入力部100により入力された描画パターンデ
ータの評価を行うための描画パターンデータ評価部20
0と、この描画パターンデータ評価部200により検出
された修正すべき位置(修正参照点)およびこの位置に
おけるエネルギー強度をそれぞれ表示する表示部300
と、描画パターンデータ評価部200により検出された
修正参照点およびこの位置におけるエネルギー強度を参
照して描画パターンデータを修正する修正部400と、
この修正部400により修正された描画パターンデータ
に基づいて電子ビームによりマスク基板上に描画パター
ンを形成してマスクを作成するマスク作成部500とを
備えている。以上のうち描画パターンデータ入力部10
0、描画パターンデータ評価部200、表示部300お
よび修正部400により本発明の電子ビーム露光データ
作成装置2が構成されている。
【0027】描画パターンデータ評価部200は、描画
パターンデータの当該描画パターンの陰陽反転パターン
を形成する陰陽反転手段201と、陰陽反転パターンを
複数の参照図形に分割する分割手段202と、複数の参
照図形各々の特定の位置にそれぞれ参照点を設定し、描
画パターン形成のための電子ビーム露光により各参照点
に蓄積されるエネルギー強度を算出するエネルギー強度
算出手段203と、各参照点毎にエネルギー強度が所定
の値(閾値)を越えているか否かを判断し、エネルギー
強度が閾値を越えている修正参照点の位置を検出する修
正参照点検出手段204を有している。この描画パター
ンデータ評価部200は、例えば後述(図2)の流れ図
に沿った評価手順を表すプログラムに基づいて動作する
コンピュータ(電子計算機)等により実現されるもの
で、この場合、このプログラムの供給は予めコンピュー
タ等の装置に内蔵されて供給されるものであってもよ
く、あるいは外部から各種記録媒体または各種通信手段
を介して供給されるものであってもよい。これにより描
画パターンデータの評価を自動化することが可能にな
る。また、この描画パターンデータ評価部200の評価
結果に基づいて描画パターンデータの修正を行う修正部
400は本発明の修正手段に相当するもので、ここでは
前述の公知の近接効果補正法による設計パターンの変更
や評価点の露光量の変更などが自動的に行われる。な
お、この修正部400も所定のプログラムに基づいて動
作するコンピュータ等により実現される。
【0028】次に、このマスク作成装置1の作用につい
て図1〜図4を参照して具体的に説明する。図2は描画
パターンデータ評価部200の機能を説明するための流
れ図であり、図3は描画パターンの一例、図4はこの描
画パターンの陰陽反転パターンをそれぞれ表している。
【0029】このマスク作成装置1では、描画パターン
データ入力部100を通じて例えば図3に示したような
描画パターン101を形成するための描画パターンデー
タ(露光データ)が入力され(ステップS201;
Y)、この描画パターンデータの評価が描画パターンデ
ータ評価部200により行われる。描画パターンデータ
評価部200では、まず、陰陽反転手段201により図
4に示したような描画パターン101の陰陽反転パター
ン102が形成される(ステップS202)。次いで、
分割手段202により陰陽反転パターン102が複数の
参照図形1021 ,1022 ,〜102 n(nは整数)
に分割される(ステップS203)。ここで、参照図形
は例えば矩形である。
【0030】その後、エネルギー強度算出手段203に
より、参照図形1021 〜102 n各々の特定の位置に
それぞれ参照点102 1a〜102 naが設定され、描
画パターン形成のための電子ビーム露光により各参照点
102 1a〜102 na毎に蓄積されるエネルギー強度
が算出される(ステップS204)。参照点102 1
〜102 naは例えば矩形の重心位置であり、直交座標
系における(x,y)座標で表され、そのエネルギー強
度(散乱分布強度E(x,y))の算出は例えば前述の
数式1を用いて行うものとする。参照点102 1a〜1
02 naそれぞれのエネルギー強度が算出されると、次
に、修正参照点検出手段204によって参照点102 1
a〜102 na毎にエネルギー強度が予め定めた値(閾
値)を越えているか否かが判断され、エネルギー強度が
閾値を越えている参照点(修正参照点)の位置が検出さ
れる(ステップS205)。例えば図4では参照点10
1a,102 2aが修正参照点であるとする。閾値は
例えばパターン形成に要する露光強度の2分の1とす
る。なお、この閾値は設計条件に応じて任意に変更可能
であり、小さくすればするほど条件が厳しくなる。
【0031】このように描画パターンデータ評価部20
0により検出された修正参照点102 1a,102 2
は、それぞれの位置におけるエネルギー強度と共に表示
部300において表示される(ステップS206)。こ
の表示によってオペレータは、修正参照点102 1a,
102 2aの近傍では補正残りが発生する可能性がある
と診断することができ、この診断結果に基づいて近接効
果補正の条件(露光量の変更,パターン幅の変更などの
設計変更)を見直すことが可能になる。また、修正部4
00においては、この描画パターンデータ評価部200
により検出された修正参照点102 1a,102 2aお
よびこの位置におけるエネルギー強度を参照して描画パ
ターンデータの修正が自動的に実行される。そして、こ
の修正された描画パターンデータに基づいてマスク作成
部500により図示しないマスク基板上に描画パターン
が形成されマスクが作成される。
【0032】このように本実施の形態では、本発明の電
子ビーム露光データの検証方法、すなわち、描画パター
ンの陰陽反転パターンを形成し、この陰陽反転パターン
を複数の参照図形に分割したのち、複数の参照図形各々
の特定の位置(参照点)に蓄積されるエネルギー強度を
算出し、各参照点毎にエネルギー強度が予め定めた閾値
を越えているか否かを判断し、エネルギー強度が閾値を
越えている修正参照点の位置を検出するようにしたの
で、高価な電子ビーム露光装置や走査電子顕微鏡を使用
することなく、更に多くの人手を要することなく、露光
データ(描画パターンデータ)の診断を自動的、かつ迅
速に行うことができる。従って、この診断結果を基に近
接効果補正の条件(露光量の変更,パターン幅の変更な
どの設計変更)を見直すことにより、補正残りの発生を
未然に防止することができる。
【0033】また、本実施の形態の電子ビーム露光デー
タ作成装置2では、この電子ビーム露光データの検証方
法を適用し、その結果に基づき描画パターンデータを修
正するようにしたので、補正残りの発生を防止できる描
画パターンデータを精度良く、かつ迅速に作成すること
ができる。
【0034】更に、本実施の形態のマスク作成装置1で
は、この電子ビーム露光データ作成装置2で作成された
描画パターンデータを用いて電子ビームによりマスクパ
ターンを形成するようにしたので、所望のパターンのマ
スクを効率良く作成することができる。
【0035】以上実施の形態を挙げて本発明を説明した
が、本発明は上記実施の形態に限定されるものではな
く、その均等の範囲で種々変形可能である。例えば、上
記実施の形態では描画パターンの陰陽反転パターンを矩
形状に分割するようにしたが、その形状は任意であり、
その他三角形等でもよく、またその基準点も各図形の重
心位置に限定するものではない。また、上記実施の形態
では、電子ビーム露光データ作成装置2において、描画
パターンデータの修正を自動的に行うものとして説明し
たが、この要件は必須のものではなく、診断結果を得た
のちの処置は任意である。なお、本発明は、電子ビーム
リソグラフィ技術におけるウェハ露光用のマスク作成工
程およびマスク(レチクル)露光用のマスク作成工程い
ずれにも適用可能である。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る電子ビ
ーム露光データの検証方法によれば、描画パターンデー
タに基づく描画パターンの陰陽反転パターンを形成し、
この陰陽反転パターンを複数の参照図形に分割したの
ち、複数の参照図形各々の特定の位置(参照点)に蓄積
されるエネルギー強度を算出し、各参照点毎にエネルギ
ー強度が予め定めた所定の値を越えているか否かを判断
し、エネルギー強度が所定の値を越えている参照点の位
置を検出するようにしたので、高価な電子ビーム露光装
置や走査電子顕微鏡を使用することなく、更に多くの人
手を要することなく、露光データの診断を自動的、かつ
迅速に行うことができ、よって、この診断結果を基に描
画パターンデータの修正を行うことにより、近接効果補
正での補正残りの発生を未然に防止することができると
いう効果を奏する。
【0037】また、本発明に係る電子ビーム露光データ
作成装置によれば、本発明の電子ビーム露光データの検
証方法を適用し、その結果に基づき描画パターンデータ
を修正するようにしたので、補正残りの発生を防止でき
る描画パターンデータを精度良く、かつ迅速に作成する
ことができるという効果を奏する。
【0038】更に、本発明に係るマスク作成装置によれ
ば、本発明の電子ビーム露光データ作成装置で作成され
た描画パターンデータを用いてマスクパターンを形成す
るようにしたので、所望のパターンのマスクを効率良く
作成することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るマスク作成装置の
概念的構成を表すブロック図である。
【図2】図1のマスク作成装置の作用を説明するための
流れ図である。
【図3】図1のマスク作成装置の作用を説明するために
描画パターンの一例を表す平面図である。
【図4】図3の描画パターンの陰陽反転パターンを表す
平面図である。
【図5】近接効果補正における補正残りの発生を説明す
るためのエネルギー強度の分布図である。
【図6】補正残りが発生したパターンの一例を表す平面
図である。
【符号の説明】
1…マスク作成装置,2…電子ビーム露光データ作成装
置、100…描画パターンデータ入力部、101…描画
パターン、102…陰陽反転パターン、200…描画パ
ターンデータ評価部、201…陰陽反転手段、202…
分割手段、203…エネルギー強度算出手段、300…
表示部、400…修正部、500…マスク作成部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子ビーム露光に用いる描画パターンデ
    ータの当該描画パターンの陰陽反転パターンを形成する
    陰陽反転工程と、 前記陰陽反転パターンを複数の参照図形に分割する分割
    工程と、 前記複数の参照図形各々の特定の位置にそれぞれ参照点
    を設定し、前記描画パターン形成のための電子ビーム露
    光により各参照点に蓄積されるエネルギー強度を算出す
    るエネルギー強度算出工程と、 各参照点毎にエネルギー強度が所定の値を越えているか
    否かを判断し、エネルギー強度が所定の値を越えている
    修正参照点の位置を検出する修正参照点検出工程とを含
    むことを特徴とする電子ビーム露光データの検証方法。
  2. 【請求項2】 前記基準図形を矩形とすると共に、各参
    照図形の参照点を矩形の重心位置とすることを特徴とす
    る請求項1記載の電子ビーム露光データの検証方法。
  3. 【請求項3】 電子ビーム露光に用いる描画パターンデ
    ータを入力するための描画パターンデータ入力手段と、 この描画パターンデータ入力手段から入力された描画パ
    ターンデータの当該描画パターンの陰陽反転パターンを
    形成する陰陽反転手段と、 この陰陽反転手段により形成された陰陽反転パターンを
    複数の参照図形に分割する分割手段と、 前記複数の参照図形各々の特定の位置にそれぞれ参照点
    を設定し、前記描画パターン形成のための電子ビーム露
    光により各参照点に蓄積されるエネルギー強度を算出す
    るエネルギー強度算出手段と、 各参照点毎にエネルギー強度が所定の値を越えているか
    否かを判断し、エネルギー強度が所定の値を越えている
    修正参照点の位置を検出する修正参照点検出手段と、 検出された修正参照点の位置およびエネルギー強度に基
    づき描画パターンデータを修正する修正手段とを備えた
    ことを特徴とする電子ビーム露光データ作成装置。
  4. 【請求項4】 電子ビーム露光に用いる描画パターンデ
    ータを入力するための描画パターンデータ入力手段と、 この描画パターンデータ入力手段から入力された描画パ
    ターンデータの当該描画パターンの陰陽反転パターンを
    形成する陰陽反転手段と、 この陰陽反転手段により形成された陰陽反転パターンを
    複数の参照図形に分割する分割手段と、 前記複数の参照図形各々の特定の位置にそれぞれ参照点
    を設定し、前記描画パターン形成のための電子ビーム露
    光により各参照点に蓄積されるエネルギー強度を算出す
    るエネルギー強度算出手段と、 各参照点毎にエネルギー強度が所定の値を越えているか
    否かを判断し、エネルギー強度が所定の値を越えている
    修正参照点の位置を検出する修正参照点検出手段と、 検出された修正参照点の位置およびエネルギー強度に基
    づき描画パターンデータを修正する修正手段と、 この修正手段により修正された描画パターンデータに基
    づいて電子ビームによってマスク基板上に描画パターン
    を形成することによりマスクを作成するマスク作成手段
    とを備えたことを特徴とするマスク作成装置。
JP16162897A 1997-06-18 1997-06-18 電子ビーム露光データの検証方法および電子ビーム露光データ作成装置並びにマスク作成装置 Pending JPH118187A (ja)

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