JPH1181203A - 合成枕木 - Google Patents

合成枕木

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JPH1181203A
JPH1181203A JP25436497A JP25436497A JPH1181203A JP H1181203 A JPH1181203 A JP H1181203A JP 25436497 A JP25436497 A JP 25436497A JP 25436497 A JP25436497 A JP 25436497A JP H1181203 A JPH1181203 A JP H1181203A
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JP
Japan
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reinforced
section
lower layer
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Pending
Application number
JP25436497A
Other languages
English (en)
Inventor
Kiyotake Morimoto
清武 森本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nisshinbo Holdings Inc
Original Assignee
Nisshinbo Industries Inc
Nisshin Spinning Co Ltd
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Publication date
Application filed by Nisshinbo Industries Inc, Nisshin Spinning Co Ltd filed Critical Nisshinbo Industries Inc
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Publication of JPH1181203A publication Critical patent/JPH1181203A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 亀裂や反りが非常に発生しにくく、接着部分
が存在せず物性的な弱点のない合成枕木を提供する。 【解決手段】 基体部1を上層部2と下層部3で挟んで
3層の一体構造に形成する。基体部1は、柱状の熱硬化
性樹脂発泡体にガラスロービング等の長繊維を長手方向
に沿って内在させて補強する。上層部2及び下層部3
は、異方性のないコンティニュアスガラスストランドマ
ットで補強した、基体部1と同一の熱硬化性樹脂発泡体
からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄道線路に使用する枕
木に関し、特に合成樹脂からなる合成枕木に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】鉄道線
路その他用の枕木としては、従来より木製、コンクリー
ト製及び鉄製のものが使用されてきているが、耐久性、
軽量性、加工性に優れた合成樹脂製の枕木(本明細書に
おいて合成枕木という。)が提案された(例えば実公昭
61−23042号公報参照)ことから、その採用がす
すめられてきている。この合成枕木は、基本的には、そ
の長手方向に沿って内在させたガラス繊維等の長繊維で
補強した熱硬化性発泡樹脂の柱状の成形体であり、具体
的には、長繊維に熱硬化性樹脂発泡体を与える樹脂液、
例えば硬質ウレタン樹脂発泡原液を含浸させ、これを型
内で発泡させて成形したものである。
【0003】ところが、上記公報記載の合成枕木は、長
手方向にのみ長繊維で補強してあるために、通過する列
車等によって発生する曲げモーメント等の大きい荷重が
繰り返し掛かることによって経年的に反りが生じたり、
レール固定用に打ち込んだ犬釘のために長繊維の配列方
向に沿って亀裂が入ったりして、枕木としての寿命が短
くなることがあった。また、レールと平行に敷設する縦
枕木のような使用形態で、しかもカーブの箇所等に用い
ると、レールに掛かる横圧によって長繊維の配列方向に
沿って亀裂が入ることもあった。さらに、合成枕木は、
もともと下水処理場の汚泥攪拌用の羽根に用いられてい
た比較的薄い合成樹脂板を転用することから開発が始ま
ったものであるため、合成樹脂の板材を接着剤で複数枚
貼りあわせて枕木としての所要の厚さを呈するようにし
ており、接着工程が必須で、品質管理に十分な注意を要
するものとなっていた。
【0004】そこで、例えば特開平7−42102号公
報に開示の合成枕木のように、犬釘の打ち込み時の割れ
を防止するために、長手方向に沿って内在させた長繊維
で補強した樹脂柱状体をいわば基体とし、少なくともレ
ール固定用の犬釘打ち込み部の周辺表面付近に基体の長
繊維と交差する方向で且つほぼ水平方向に配列させた繊
維による樹脂補強層を設けたものが提案された。樹脂補
強層では、ガラスロービングクロスやガラス繊維のチョ
ップドストランドマットをポリエステル樹脂やエポキシ
樹脂で積層したもの、チョップドストランドを硬質ウレ
タン樹脂発泡体に混入して発泡させたもの等が用いられ
ている。
【0005】ところが、犬釘打ち込み時の割れ防止のた
めの補強層として、単に基体の長繊維の方向と交差する
ロービングを用いたのでは、補強層自身の繊維配列方向
に沿う亀裂は防止できないという問題がある。また、ガ
ラスロービングクロスやチョップドストランドマットを
用いても、ポリエステル樹脂やエポキシ樹脂を母層とし
た場合には、補強層を基体とは異なる樹脂で別途に成形
する工程と、この補強層を基体へ接着する工程とが必要
になり、しかもこのような補強層は、通常は無発泡の堅
い樹脂が母層となるため、犬針打ち込み時に欠けが生じ
る恐れがあるという問題がある。さらに、上記公報には
硬質ウレタン樹脂発泡原液にチヨツプドストランドを混
入した後、発泡成形して補強層を得る方法も提案されて
いるが、硬質ウレタン樹脂発泡原液は一般に粘度が高
く、かつポットライフも短いので、チョップドストラン
ドを補強層として必要な量、例えば30重量%以上も混
入させることは極めて困難である。その上、ある程度の
量が混入できてもチョップドストランドが短繊維である
ため、長繊維による補強層と比較すると強度特性が著し
く劣るという問題がある。
【0006】また既述のように、一方向に長繊維で補強
した合成枕木は、長期的に荷重を受けると反りや捩じれ
を生じ易く、上記公報のように片側のみに基体とは異な
る材料を貼り付けるとさらに大きな反りが生じ易くなる
(一般に、線膨張係数が異なる材料を貼り合わせた場
合、温度が上昇すると線膨張係数の大きい材質側がより
伸び、線膨張係数の小さい材質側に曲がる、いわゆるバ
イメタル効果が生じることが知られている。)という問
題もある。
【0007】本発明は上記従来の問題点に鑑み、いかな
る条件下でも亀裂や反り、捩れが非常に発生しにくい合
成枕木を提供することを目的とする。また本発明はさら
に、接着部分がなく物性的な弱点のない合成枕木を提供
することをも目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の合成枕木のうち
請求項1に係るものは、上記目的を達成するために、柱
状の発泡樹脂成形体からなる枕木であって、長手方向に
沿って内在させた長繊維で補強した基体部と、該基体部
を挟む上層部及び下層部からなり、これら上層部及び下
層部がそれぞれ、コンティニュアスガラスストランドマ
ットを内在させて補強したものであることを特徴とす
る。
【0009】同請求項2に係るものは、上記上層部、基
体部及び下層部を、同一の発泡硬化性樹脂液を上記長繊
維と上記コンティニュアスガラスストランドマットに含
浸、硬化させて一体に成形してなることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面を
参照して説明する。図1は本発明に係る合成枕木の一実
施形態を示す斜視図で、基体部1を上層部2と下層部3
で挟んだ3層構造を有する。
【0011】基体部1は、上述した従来の合成枕木と同
様の樹脂柱状体であり、例えば、ガラスロービング、炭
素長繊維等の長繊維を長手方向に沿って内在させて補強
した硬質ウレタン樹脂発泡体、エポキシ樹脂発泡体、不
飽和ポリエステル樹脂発泡体等の熱硬化性樹脂発泡体か
らなる。
【0012】一方、上層部2及び下層部3は、コンティ
ニュアスガラスストランドマット(以下必要に応じてC
SMと略す。)で補強した硬質ウレタン樹脂発泡体など
基体部1と同一の熱硬化性樹脂発泡体からなる。CSM
は、例えば実公昭43−234号公報に開示のように、
予め接着剤を付着させた連続ガラス長繊維のストランド
を渦巻き状等の一定のパターンで振りながら進行させ、
ストランド同士の接触部分を結合させ、一定厚のマット
状に成形したものであり、ストランドの振り方と進行速
度の組み合わせにより種々のパターンが得られるもので
ある。本発明においては、異方性の少ないパターンを有
するCSMを用いる。本明細書において、異方性が少な
いという表現は、マットの平面方向のどの方向でも引っ
張り強度等の物性上の差が少ないことを意味する。CS
Mでは製造時にパターンを調整することにより、殆ど異
方性が無いマットも得られる。
【0013】このような発泡樹脂成形体の製造には、基
本的に連続成形方式とバッチ成形方式とがある。連続成
形方式としては、例えば既述の特公昭48一30137
号公報に記載の技術のように、発泡硬化性樹脂原液を含
浸させたガラスロービング等の繊維束を成形型内で連続
的に移動させ、成形型内でこの樹脂原液を連続的に発泡
硬化させる方法がある。この連続成形方式においてロー
ビングの上下に必要量のCSMを挿入することにより、
本実施形態のような三層構造の合成枕木を一体的に成形
することも可能ではあるが、厚みが10cm以上もある
厚物の成形方法としては必ずしも実用的ではない。この
ような厚物で、しかも高比重(0.5以上)の硬質発泡
ウレタン成形品を得るためには、数時間以上の型内拘束
が必要になり、生産効率が非常に悪いためである。具体
的には、短時間で型内拘束を解いた場合には、残存して
いる発泡圧により瞬間的に発泡体の中心部に亀裂が入る
可能性があり、この亀裂の発生を避けるためには樹脂原
液を含浸した繊維束の成形型内での滞留時間を長く取る
必要があり、そのためには成型用金型(成型通路)を極
めて長くするか、あるいは成形速度を極めて遅くしなけ
ればならない。前者は装置構造として不合理であり、後
者は生産性が極端に低下する。
【0014】そこで本実施形態の三層構造の合成枕木を
一体に効率良く成形するためにはバッチ方式が有利であ
る。限定されるものではないが、本実施形態で採用し得
るバッチ方式を説明する。先ず、成形型内に下層部3を
構成するために必要な量のCSMをセットし、その上か
ら発泡硬化性樹脂原液を均一に散布し、その後直ちに型
内に発泡硬化性樹脂原液の所定散布量で合浸可能な量の
ロービングを均一に配置し、直ちに所定量の発泡硬化性
樹脂原液をその上に均一に散布するという工程を操り返
す。そして、これらの工程により所定量のロービングと
発泡硬化性樹脂原液との積層体を形成し、最後に上層部
1を形成するためのCSMを必要量セットし、その上か
ら最終の発泡硬化性樹脂原液の散布を行う。ここまでの
工程は、最初に散布した発泡硬化性樹脂原液の流動性が
充分保たれている間に終了させる必要がある。その後、
全体の厚さ寸法が枕木としての所望寸法となるように上
型(蓋)により(必要があれは被成形体を押圧して)型
を閉じ、発泡硬化性樹脂原液を型内で発泡硬化させ、ま
た必要に応じて金型を加熱し、成形品の内部に亀裂が発
生しない状態になるまで充分な時間キュアを行う、とい
う工程を実施することになる。
【0015】すると、上述のようにして成形される合成
枕木は、基体部1、上層部2及び下層部3が硬化した発
泡樹脂によって一体化され、接着部分が存在しないため
に物性的に弱い箇所がなく、犬釘を上層部2側から打ち
込んでも亀裂が入りにくく、かりに亀裂が生じてもその
進行は各層の一体的な結合によって妨げられる。また大
きな曲げモーメント等が繰り返し掛かっても、基体部1
を挟む上層部2と下層部3によって反りが生じにくくな
る。なお上層部2及び下層部3の厚さは特に限定される
ものではないが、通常使用される枕木であれば、5mm
程度から枕木の全厚み寸法の1/4以下程度であること
が好ましい。あまり薄い場合には犬釘打込み時の割れ防
止が図れなくなる可能性があり、あまり厚いと基体部1
の厚みが不足して枕木全体としての曲げ剛性が低くなる
可能性があるためである。
【0016】
【発明の効果】請求項1に係る合成枕木は、以上説明し
てきたように、長手方向に沿って内在させた長繊維で補
強した基体部と、コンティニュアスガラスストランドマ
ットをそれぞれ内在させて補強した上層部及び下層部の
3層構造により柱状の発泡樹脂成形体を構成してなるも
のなので、犬釘の打ち込みや車両通過時の横圧等による
亀裂発生がほとんどなく、またかりに発生してもその亀
裂が進行することがなく、長期にわたって使用すること
ができるものとなるという効果がある。
【0017】請求項2に係る合成枕木は、以上説明して
きたように、上層部、基体部及び下層部を、同一の発泡
樹脂液を長繊維やコンティニュアスガラスストランドマ
ットに含浸、硬化させて一体に成形してなるので、上記
共通の効果に加え、接着工程が不要な分だけ製造工程の
簡略化及び品質管理の容易化を図れるようになり、接着
部分が存在しないので物性的な弱点をなくせるという効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る合成枕木の一実施形態を示す斜視
図である。
【符号の説明】
1 基体部 2 上層部 3 下層部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 柱状の発泡樹脂成形体からなる枕木であ
    って、長手方向に沿って内在させた長繊維で補強した基
    体部と、該基体部を挟む上層部及び下層部からなり、こ
    れら上層部及び下層部がそれぞれ、コンティニュアスガ
    ラスストランドマットを内在させて補強したものである
    ことを特徴とする合成枕木。
  2. 【請求項2】 上記上層部、基体部及び下層部を、同一
    の発泡硬化性樹脂液を上記長繊維と上記コンティニュア
    スガラスストランドマットに含浸、硬化させて一体に成
    形してなることを特徴とする請求項1の合成枕木。
JP25436497A 1997-09-02 1997-09-02 合成枕木 Pending JPH1181203A (ja)

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JP (1) JPH1181203A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007262863A (ja) * 2006-03-30 2007-10-11 Sekisui Chem Co Ltd 合成枕木及び合成枕木の製造方法

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