JPH1180384A - 化粧用フィルム - Google Patents

化粧用フィルム

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JPH1180384A
JPH1180384A JP25091497A JP25091497A JPH1180384A JP H1180384 A JPH1180384 A JP H1180384A JP 25091497 A JP25091497 A JP 25091497A JP 25091497 A JP25091497 A JP 25091497A JP H1180384 A JPH1180384 A JP H1180384A
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JP
Japan
Prior art keywords
film
polypropylene
parts
weight
titanium oxide
Prior art date
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Pending
Application number
JP25091497A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Iida
明 飯田
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Bando Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Bando Chemical Industries Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Bando Chemical Industries Ltd filed Critical Bando Chemical Industries Ltd
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Publication of JPH1180384A publication Critical patent/JPH1180384A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塩化ビニル樹脂以外の材料を用いて塩化ビニ
ル樹脂のもつ特性と同等以上の優れた特性を有するとと
もにエンボス加工性の優れた化粧用フィルムならびに耐
熱性の優れた化粧用フィルムを提供すること。 【解決手段】 メルトフローレートが0.3〜20g/
10分間であるポリプロピレンまたはポリプロピレン1
00重量部に対して酸化チタンの微粒子を10〜50重
量部添加したものを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築用材料や家具
用材料等に使用される木質系ボードもしくは無機系ボー
ドまたは鋼板の表面に貼着して使用される化粧用フィル
ムに関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従
来、この種のフィルムに使用される素材としては塩化ビ
ニル樹脂が一般的であり、また、製品に美観を付与する
ため、フィルム表面に印刷加工やエンボス加工等が行わ
れている。
【0003】しかし、塩化ビニル樹脂は焼却時に有害な
塩化水素ガスが発生するという問題がある。また、塩化
ビニル樹脂フィルムにエンボス加工を行っても、エンボ
ス加工を行った温度近くになると、エンボスが消えてし
まうという欠点がある。例えば、塩化ビニル樹脂フィル
ムをラミネートした鋼板をレンジ、オーブンなどの厨房
製品として使用した場合、エンボス加工温度に近い13
0℃以上になると、表面エンボスが消えてしまい、美観
が損なわれてしまうという問題がある。
【0004】一方、塩化ビニル樹脂は、適度な柔軟性
と、耐摩耗性と、表面硬度と、耐薬品性と、耐汚染性等
のバランスのとれた優れた特性を有する汎用樹脂として
重宝されている。
【0005】しかしながら、上記した塩化ビニル樹脂の
もつ特性と同等以上の優れた特性を有し、しかも、エン
ボス加工性の優れた化粧用フィルムは提供されていな
い。
【0006】本発明は従来の技術の有するこのような問
題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、塩化
ビニル樹脂以外の材料を用いて塩化ビニル樹脂のもつ特
性と同等以上の優れた特性を有するとともにエンボス加
工性の優れた化粧用フィルムならびに耐熱性の優れた化
粧用フィルムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の要旨は、メルトフローレートが0.3〜20
g/10分間であるポリプロピレン樹脂を化粧用フィル
ムとして用いることにより、エンボス加工性に優れ、焼
却時に有害な塩化水素ガスが発生することはないフィル
ムを提供できる。しかも、ポリプロピレン樹脂の有する
加工性等の特性は塩化ビニル樹脂に匹敵している。
【0008】しかし、ポリプロピレン樹脂の融点は13
0〜160℃であり、鋼板化粧フィルムとして用いるた
めに鋼板にラミネートするとき、その融点以上の温度が
かかると、溶解して収縮するという欠点がある。また、
その上に熱いなべを載せたり、レンジ等に使用すると、
表面のエンボスが消えてしまう欠点がある。
【0009】そこで、ポリプロピレン樹脂に適量の酸化
チタンの微粒子を配合したフィルムを用いることによ
り、ポリプロピレンフィルムが溶融しても、酸化チタン
が溶融時の粘度を増加させるので、フィルムの収縮を抑
え、フィルムの形状を保つことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】すなわち、本発明は、木質系ボー
ドもしくは無機系ボードまたは鋼板の表面に接着して使
用される化粧用フィルムであって、メルトフローレート
が0.3〜20g/10分間であるポリプロピレンから
なる化粧用フィルムを第一の発明とする。
【0011】塩化ビニル樹脂は非晶質のポリマーで、分
子がゴム的な弾性を有している。常温ではガラス転移温
度以下であるから、分子運動が小さくてゴム的な弾性挙
動は抑えられる。しかし、温度を上げると、ゴム的な弾
性が発現されるので、このときエンボス加工されるとフ
ィルムは容易に変形し、その後急冷することによって形
状が固定される。その後、エンボス加工した温度に上げ
ると、ゴム的な弾性が発揮されて分子が自由に運動する
ため、エンボス加工が消えてしまう。ところが、ポリプ
ロピレンは結晶性のポリマーであり、ゴム的な弾性を有
しないので、エンボス加工が消えることはない。
【0012】ポリプロピレンのメルトフローレートは、
JISK−7210に基づいて、試験温度=230℃、
試験荷重=2.16kgにおいて、0.3〜20g/1
0分間のものが好ましい。メルトフローレートがこの数
値未満のものはなく、上限値を超えると、フィルム加工
が困難になるからである。
【0013】ポリプロピレンフィルムの厚さは、0.0
5〜0.4mmのものが好ましく用いられる。上記範囲を
外れると、鋼板等への貼合が困難になるからである。
【0014】ポリプロピレンとしては、エチレンをラン
ダムに共重合したものを好適に用いることができる。共
重合していないものは、硬すぎて鋼板等への貼合が困難
になるからである。
【0015】また、本発明は、木質系ボードもしくは無
機系ボードまたは鋼板の表面に接着して使用される化粧
用フィルムであって、ポリプロピレン100重量部に対
して酸化チタンの微粒子を10〜50重量部添加したも
のからなる化粧用フィルムを第二の発明とする。
【0016】酸化チタンの微粒子は、小さく極性を有す
るため、樹脂中で規則正しい構造をとり、溶融時の粘度
を増加させる。そのため、樹脂が溶融しても、フィルム
の収縮を抑えることができるので、フィルムの形状を保
つことができる。
【0017】ポリプロピレン樹脂100重量部に対する
酸化チタンの微粒子の添加量が10重量部未満では、上
記収縮防止効果が期待できず、一方、酸化チタンの微粒
子の添加量が50重量部を超えると、流動性がなくな
り、フィルム加工が困難になる。
【0018】酸化チタンはルチル型でもアナターゼ型で
もよい。
【0019】酸化チタンの微粒子の平均粒子径は、0.
15〜0.3μmのものが好ましく用いられる。0.1
5μm未満では凝集しやすく、分散が困難になるからで
あり、0.3μmを超えるものは工業的に生産されてい
ないからである。
【0020】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。
【0021】(1)第1実施例 ポリプロピレン樹脂
100重量部に顔料マスターバッチ10重量部(住化カ
ラー株式会社製の「SPEMー7G009」)を加えて
混合した。この混合物を1軸押出機を用いてTダイスよ
り180〜220℃の温度で押し出し、0.2mm厚さの
フィルムを作製した。そして、このフィルムを120℃
に加熱し、40℃のエンボスロールとゴムロールの間で
エンボス加工を施した。エンボスロールの深さは80μ
m、得られたフィルムのエンボス深さは、50μmであ
った。このようにして、メルトフローレートが0.5g
/10分間のフィルムと6.5g/10分間のフィルム
と18g/10分間のフィルムとを得た。
【0022】また、比較例1として、上記実施例と同じ
方法でメルトフローレートが22g/10分間のフィル
ムを得ようとしたが、フィルムに加工できなかった。
【0023】さらに、比較例2として、塩化ビニル樹脂
100重量部に、酸化チタン5重量部と、可塑剤30重
量部と、エポキシ化大豆油3重量部と、安定剤2重量部
を加えて混合し、この混合物を170℃のロールで混練
し、厚さ0.2mmのフィルムを作製した。そして、この
フィルムを160℃に加熱し、40℃のエンボスロール
とゴムロールの間でエンボス加工を施した。エンボスロ
ールの深さは80μm、得られたフィルムのエンボス深
さは、50μmであった。
【0024】以上のようにして得た各フィルムについ
て、加熱後のエンボス高さの変化を調査した。その方法
は、フィルムをオーブンに入れて130℃で3分間加熱
し、加熱後にエンボス高さに変化が見られなかったもの
を良、加熱後にエンボス高さが10%以上低下したもの
を不良とするものである。
【0025】その結果、上記実施例のフィルムはすべて
エンボス高さに変化は見られず、良好なエンボス加工性
を示した。
【0026】しかし、比較例1のものは、上記したよう
にフィルムに加工できなかった。また、比較例2のもの
は、加熱後にエンボス高さが10%以上低下し、エンボ
ス加工性は不良であった。
【0027】(2)第2実施例 ポリプロピレン樹脂
100重量部にルチル型の酸化チタン微粒子を13重量
部、25重量部もしくは40重量部添加するかまたはア
ナターゼ型の酸化チタン微粒子を25重量部添加して混
合し、この混合物を丸ダイスを取り付けた2軸押出機に
投入した。そして、押出機とダイスの温度を180〜2
20℃に設定し、丸ダイスから押し出されたものを切断
してペレットを得た。次いで、このペレットを、Tダイ
スを取り付けた1軸押出機により180〜220℃の温
度で押し出し、厚さ0.2mmのフィルムを得た。
【0028】また、比較例1として、ルチル型の酸化チ
タン微粒子の添加量を8重量部とした以外は上記実施例
と同じ方法で厚さ0.2mmのフィルムを得た。
【0029】さらに、比較例2として、アナターゼ型の
酸化チタン微粒子の添加量を55重量部とした以外は上
記実施例と同じ方法で厚さ0.2mmのフィルムを得よう
としたが、フィルムに加工できなかった。
【0030】以上のようにして得た各フィルムについ
て、加熱後の収縮率の変化(厚さの変化)を調査した。
その方法は、フィルムをオーブンに入れて150℃で5
分間加熱し、加熱後にフィルムの厚さの収縮率が20%
以下のものを良好とし、同厚さの収縮率が20%超〜3
0%以下のものを合格とし、同厚さの収縮率が30%超
のものを不良とするものである。
【0031】その結果、上記実施例のフィルムの収縮率
は、酸化チタンの添加量が13重量部のものは合格の範
囲であり、他の添加量のものはすべて良好の範囲であっ
た。しかし、比較例1のフィルムの収縮率は不良の範囲
であった。また、比較例2のものは、上記したようにフ
ィルムに加工できなかった。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、塩化ビニル樹脂以外の
材料を用いて塩化ビニル樹脂のもつ特性と同等以上の優
れた特性を有するとともにエンボス加工性の優れた化粧
用フィルムならびに耐熱性の優れた化粧用フィルムを提
供することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 木質系ボードもしくは無機系ボードまた
    は鋼板の表面に接着して使用される化粧用フィルムであ
    って、メルトフローレートが0.3〜20g/10分間
    であるポリプロピレンからなる化粧用フィルム。
  2. 【請求項2】 木質系ボードもしくは無機系ボードまた
    は鋼板の表面に接着して使用される化粧用フィルムであ
    って、ポリプロピレン100重量部に対して酸化チタン
    の微粒子を10〜50重量部添加したものからなる化粧
    用フィルム。
JP25091497A 1997-09-16 1997-09-16 化粧用フィルム Pending JPH1180384A (ja)

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JP25091497A JPH1180384A (ja) 1997-09-16 1997-09-16 化粧用フィルム

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