JPH117907A - 電子銃 - Google Patents

電子銃

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JPH117907A
JPH117907A JP15997897A JP15997897A JPH117907A JP H117907 A JPH117907 A JP H117907A JP 15997897 A JP15997897 A JP 15997897A JP 15997897 A JP15997897 A JP 15997897A JP H117907 A JPH117907 A JP H117907A
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JP
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electrode
electron gun
resistor
resistors
intermediate electrode
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JP15997897A
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English (en)
Inventor
Shigenori Tagami
滋規 田上
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電位勾配を緩やかにすることにより、スポッ
トサイズを小さくすることができると共に、電子ビーム
のずれがなく、また簡便な工程で製造ができる電子銃を
提供する。 【解決手段】 フォーカス電極G3 とアノード電極G4
との間に中間電極GMが設けられ、抵抗値の異なる2種
類の抵抗体R1 ,R2 のうち、一方の抵抗体R1がフォ
ーカス電極G3 と中間電極GMとの間に配され、他方の
抵抗体R2 が中間電極GMとアノード電極G4 との間に
配されて成る電子銃10を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばプロジェク
タ管、カラー受像管、インデックス管等の陰極線管に用
いられる電子銃に係わる。
【0002】
【従来の技術】従来のバイポテンシャル構造の電子銃の
基本的な構造の模式図を図9に示す。この電子銃50
は、それぞれ赤(R)、緑(G)及び青(B)の3色に
対応する3つのカソードK(KR ,KG ,KB )に対し
て共通の第1電極G1 、第2電極G2 、第3電極G3
第4電極G4 が順次配列されて成る。そして、フォーカ
ス電極である第3電極G3 と、アノード電極である第4
電極G4 によりバイポテンシャル型の主電子レンズが構
成される。
【0003】各電極に供給される電圧は、例えば第1電
極G1 は0V、第2電極G2 は100〜800V、第3
電極G3 は4〜8kV(フォーカス電圧FV)、第4電
極G4 は20〜30kV(アノード電圧HV)とされ
る。
【0004】第1電極G1 〜第4電極G4 は、全て例え
ば材質がステンレスから成る構成とされる。また、第3
電極G3 と第4電極G4 との間隔は、通常1mm〜2m
mとされる。
【0005】ここで、画面上のスポットサイズを小さく
するためには、主電子レンズの球面収差係数(Cso)を
小さくする必要がある。球面収差係数を小さくすること
により、スポットサイズが小さくなる原理は、次の数1
で表される。
【0006】
【数1】 スポットサイズ2 =(Mdc+0.5MCsoθ3 2 +drep2 θ:発散角 Cso:球面収差係数 drep:空間電荷 dc:クロスオーバー径 M:増倍率
【0007】従来、上述の球面収差係数Csoを小さくす
る手段としては、例えば図10に示すように、第3電極
3 と第4電極G4 との間に中間電極GMを配置し、第
3電極G3 −第4電極G4 間でなだらかな電位勾配即ち
拡張電界を作っていた。
【0008】このとき、電極上での電位勾配は図12B
のようになる。尚、図12Aに図9の場合の電位勾配を
示す。図12Aのように第3電極G3 と第4電極G4
を狭い距離dで配置した場合には、電位勾配が大きく、
電界が強くなる。これに対して、図12Bのように第3
電極G3 と第4電極G4 との間に中間電極GMを設けて
拡張電界を形成した場合には、第3電極G3 と第4電極
4 との間隔が広い距離dM となるため、電位勾配がな
だらかになる。このように中間電極GMを設けた場合に
は、球面収差係数は約半分になり、スポットサイズは約
1/3になる。
【0009】ここで、中間電極GMに供給される電圧の
大きさは、例えば各電極に供給される電圧を、第3電極
3 が10kV、中間電極GMが15kV、第4電極G
4 が30kVとなるように、第3電極G3 と第4電極G
4 の中間の電圧でなく、第3電極G3 の電圧に近くした
方が球面収差係数は小さくなる。例えば、第3電極G3
に供給されるフォーカス電圧FVの約20〜50%増と
する。最適な中間電極GMの電圧は、要求されるスポッ
トサイズ特性や電子銃の全長によって決まる。
【0010】従来は、図10に示すように、アノード電
極に供給されるアノード電圧HVを内蔵抵抗器61で分
圧して、中間電極GMに電圧を供給する方法が採られて
いた。この内蔵抵抗器61を用いた電子銃60の実際の
概略構成図を図11に示す。図11Aは、ビードガラス
の側から見た平面図、図11Bは、図11Aとは直角を
なす方向から見た平面図である。各電極G1 〜G4 及び
GMを挟むようにビードガラス64が形成され、その一
方のビードガラス64に沿って内蔵抵抗器61が配置さ
れている。そしてこの内蔵抵抗器61は、一方の端子が
ステム66に設けられた接地電位が印加されるステムピ
ンとの接続線に接続され、他方の端子がアノード電圧が
印加される第4電極G4 に接続され、中間の端子が中間
電極GWに接続されている。図中65は陰極線管に電子
銃60を入れる際に陰極線管内壁に形成される導電膜と
接続すると共に電子銃60の位置を調節するスプリング
である。
【0011】図11Cは、内蔵抵抗器61の拡大図であ
る。図11Cに示すように、内蔵抵抗器61は、基板と
して例えばアルミナ基板62にルテニウムペースト等に
より抵抗線のパターン63を形成し、さらに図示しない
がガラス材等による保護層で接続用端子を除く部分の抵
抗線のパターン63が覆われて構成される。抵抗線のパ
ターン63は、両端が接地端子t1 と高圧用端子t2
接続され、途中の部分に中間電極用端子t3 が接続され
ている。高圧用端子t2 は第4電極G4 、中間電極用端
子t3 は中間電極GMにそれぞれ接続され、第4電極G
4 にはアノード電圧HVが供給されると共に、中間電極
GMには分圧された電圧が供給される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法では、電極の外部に内蔵抵抗器61を取り付けるた
め、内蔵抵抗器61と第1電極G1 から第4電極G4
の間で放電したり、電極からストレーが発生する等の問
題がある。
【0013】また、図9に示した従来のバイポテンシャ
ル構造の電子銃50では、主電子レンズを構成する第3
電極G3 −第4電極G4 間において、図10の拡張電界
を形成した構造の電子銃60では、第3電極G3 −中間
電極GM間、中間電極GM−第4電極G4 間において、
それぞれ電極の間の隙間から電子が洩れて電界が変化し
てしまうことにより、スクリーン上で電子ビームのスポ
ットが移動してしまう原因となる。
【0014】また内蔵抵抗器は、基板上に抵抗体を形成
してさらにガラス等の保護層を形成する必要があるの
で、製造工程が複雑になる。
【0015】上述した問題の解決のために、本発明にお
いては、電位勾配を緩やかにすることにより、スポット
サイズを小さくすることができると共に、電子ビームの
ずれがなく、また簡便な工程で製造ができる電子銃を提
供するものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の電子銃は、フォ
ーカス電極とアノード電極との間に中間電極が設けら
れ、抵抗値の異なる2種類の抵抗体のうち、一方の抵抗
体がフォーカス電極と中間電極との間に配され、他方の
抵抗体が中間電極とアノード電極との間に配されて成る
構成である。
【0017】上述の本発明の構成によれば、電極の間に
抵抗体が設けられたことにより、電極間の隙間が埋めら
れて電子の漏れを生じることがない。また、フォーカス
電極と中間電極との間及び中間電極とアノード電極との
間に抵抗値が異なる抵抗体を配することにより、アノー
ド電極からの高圧がこの抵抗体により分圧されて中間電
極に所要の電圧を供給することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明は、フォーカス電極とアノ
ード電極との間に中間電極が設けられ、抵抗値の異なる
2種類の抵抗体のうち、一方の抵抗体がフォーカス電極
と中間電極との間に配され、他方の抵抗体が中間電極と
アノード電極との間に配されて成る電子銃である。
【0019】また本発明は、上記電子銃において、2種
類の抵抗体が、セラミックに導電性の物質が添加されて
成る構成とする。
【0020】また本発明は、上記電子銃において、2種
類の抵抗体のセラミックと導電性の物質の比率が異なる
構成とする。
【0021】また本発明は、上記電子銃において、2種
類の抵抗体の内、高い抵抗値の抵抗体が低い抵抗値の抵
抗体の2〜10倍の抵抗値である構成とする。
【0022】また本発明は、上記電子銃において、2種
類の抵抗体の抵抗値が、それぞれ0.1〜1000GΩ
・cmの範囲内である構成とする。
【0023】また本発明は、上記電子銃において、アノ
ード電極に供給された高い電圧が、2種類の抵抗体によ
り分圧されて、中間電極に所要の電圧が供給される構成
とする。
【0024】以下、図面を参照して本発明に係る電子銃
を説明する。図1及び図2に本発明に係る電子銃の一例
を示す。図1は電子銃の概略構成図を示し、図1Aはビ
ードガラスの側から見た平面図、図1Bはビードガラス
の側方から見た図を示す。また図2Aに電極の配置の模
式図を示す。
【0025】この電子銃10は、それぞれ赤(R)、緑
(G)及び青(B)の3色に対応する3つのカソードK
(KR ,KG ,KB )に対して共通の第1電極G1 、第
2電極G2 、第3電極G3 、第4電極G4 が順次配列さ
れて成る。この第1電極G1 〜第4電極G4 の各電極
は、金属例えばステンレスから成る。そして、フォーカ
ス電極である第3電極G3 と、アノード電極である第4
電極G4 によりバイポテンシャル型の主電子レンズが構
成される。
【0026】各電極に供給される電圧は、例えば第1電
極G1 は0V、第2電極G2 は100〜800V、第3
電極G3 は4〜8kV(フォーカス電圧FV)、第4電
極G4 は20〜30kV(アノード電圧HV)とされ
る。
【0027】そして、本例では特に、図10及び図11
に示した従来の電子銃60で用いていた内蔵抵抗器61
の代わりに、厚さ1mm〜2mmの抵抗体R1 ,R2
設け、一方の抵抗体R1 を第3電極G3 −中間電極GM
間に挟み、他方の抵抗体R2を中間電極GM−第4電極
4 間に挟み、第4電極G4 からのアノード電圧HVを
抵抗体R1 ,R2 によって分圧して、中間電極GMへ所
定の電圧を供給する。これら抵抗体R1 ,R2 は、好ま
しくは例えば導電性を付与したアルミナ等のセラミック
により構成し、図2B及び図2Cに示すように、隣接す
る電極G3 ,G4 ,GMと同様のリング状の形状に形成
する。
【0028】さらに、本例では、2つの抵抗体R1 ,R
2 は、互いに抵抗値が異なる抵抗体から成り、抵抗体R
1 が低抵抗に、抵抗体R2 が高抵抗に構成される。高抵
抗の抵抗体R2 の抵抗値は、低抵抗の抵抗体R1 の2〜
10倍の抵抗値を有することが望ましい。2倍より少な
いと抵抗値を異ならせる効果が充分でなくなり、10倍
を越えるとチャージアップしやすくなる。
【0029】導電性を付与したアルミナからなる抵抗体
は、製造する際のアルミナと導電性物質(鉄・マンガン
等)との比率を変えて、抵抗値をおよそ0.1GΩ・c
m〜1000GΩ・cmまでの範囲で制御することがで
きる。0.1GΩ・cmより小さいと電流が大きく温度
上昇により熱平衡が保たれなくなり、1000GΩ・c
mより大きいと充分な導電性が得られずチャージアップ
しやすくなる。また、導電性物質の比率は、好ましくは
約10〜30%程度の範囲とする。
【0030】このような抵抗体R1 ,R2 は、次のよう
な工程で作製することができる。まず、セラミックが粉
末の状態で、導電性物質の粉末を所定の比率で添加し
て、充分混合する。原料を混合した後、金型等により所
定の寸法形状に成形してから、このセラミックを焼成し
て導電性セラミックからなる抵抗体を形成する。
【0031】さらに、好ましくは金属製の電極や他の導
電性セラミックとのコンタクトを良くする目的で、導電
性セラミックからなる抵抗体の断面に電極ペーストを塗
布する。この電極ペーストには、例えば酸化ルテニウム
(RuO2 )ペースト、又は金ペーストを用い、成形を
行った後セラミックの断面に塗布して焼成を行う。
【0032】上述のようにして2種類の抵抗体R1 、R
2 を形成することができるため、内蔵抵抗器と比較し
て、大量に生産することが容易であり、電子銃10をよ
り簡便な製造工程で製造することができるようになる。
【0033】ここで、中間電極GMの電圧は、第3電極
3 −中間電極GM間に配される抵抗体R1 の抵抗値
と、中間電極GM−第4電極G4 間に配される抵抗体R
2 の抵抗値との比によって決まる。例えば第3電極G3
の電位が10kV、第4電極G4 の電位が30kVのと
き、中間電極GMの電位を15kVにするためには、第
3電極G3 −中間電極GM間に配される低抵抗の抵抗体
1 の抵抗値を100GΩ、中間電極GM−第4電極G
4 間に配される高抵抗の抵抗体R2 の抵抗値を300G
Ωというように、抵抗値の比を1:3とすればよい。
【0034】このようにすることにより、中間電極GM
により拡張電界を形成して、図3に電極上の電位を示す
ように、第3電極G3 と第4電極G4 との間が広い距離
Mとなることから、前述の図10及び図12Bに示し
た従来例と同様に、電位勾配を緩やかにすることができ
るので、球面収差係数Csoを小さくして、スポットサイ
ズを小さくすることができる。
【0035】また、図4に本発明に係る他の電子銃20
の電極の配置を示すように、中間電極GM−第4電極G
4 間に配置される高抵抗の抵抗体R2 を、例えば2つの
150GΩの抵抗体R21,R22を重ねて300GΩとす
るように構成してもよい。この場合、高抵抗の抵抗体R
2 を構成する2つの抵抗体R21,R22は、金属製の電極
との接触面だけでなく互いの抵抗体に接触する面にも前
述の電極ペーストを形成しておく。
【0036】また、従来のバイポテンシャル構造の電子
銃では、陰極線管の蛍光面のコーナー部のスポットサイ
ズの歪みを補正するために、電極に板状の電界補正電極
を取り付けていたが、本例の電子銃でも同様に電界補正
電極を取り付けることができる。その例を次に示す。
【0037】図5は、本発明に係る別の電子銃30の電
極の配置を示す。この電子銃30は、図4に示した電子
銃20と比較して、さらに高抵抗の抵抗体R2 を構成す
る2つの抵抗体R21,R22の間に電界補正電極31を間
に入れて構成されている。この電界補正電極31は、そ
の他の電極G1 〜G4 ,GMと同様に金属等の材料で構
成される。
【0038】尚、1種類の抵抗体を使用する方法は、本
発明者等が先に提案している(特開平6−275211
号参照)。
【0039】この先に提案した1種類の抵抗体を用いて
電極間に抵抗体を形成した電子銃の主電子レンズ付近の
概略構成図を図6Aに示す。この図6Aに示す電子銃9
0では、第3電極G3 と第4電極G4 とその間を挟むよ
うに絶縁体もしくは抵抗体からなる円筒体91が形成さ
れ、円筒体91の内壁に導電性ペーストを塗布すること
により中間電極GMを形成している。また、第3電極G
3 及び第4電極G4 の近傍にも良好なコンタクトを採る
ために導電性ペースト92が塗布されている。中間電極
GMと第4電極G4 との間の部分には、筋状に導電性ペ
ースト92が塗布され、電極間の円筒体91のチャージ
アップを防止している。
【0040】図6Aに示すように、この電子銃90にお
いては、中間電極GMの電圧は、フォーカス電極G3
中間電極間GMの距離L1 と、中間電極GM−アノード
電極G4 との距離L2 との比によって規定される。しか
しながら、中間電極GMに所望の中間電圧を供給するた
めには、中間電極GM−アノード電極G4 間の距離L2
を長くする必要があり、電子銃全体が長くなってしま
う。
【0041】例えば、第3電極G3 に供給される電圧が
10kV、第4電極G4 に供給される電圧が30kVで
あるときに、中間電極GMに供給する電圧を15kVに
するためには、中間電極GM−第4電極G4 間の距離L
2 を第3電極G3 −中間電極GM間の距離L1 の3倍に
しなければならず、その分電子銃90の全長が長くなっ
てしまう。
【0042】また、この図6Aの例では、円筒体91の
内面に精度よく電極パターンを印刷、描画しなければな
らない問題がある。
【0043】これに対して、本発明に係る電子銃におい
ては、例えば図4に示した電子銃20の主電子レンズ付
近の概略構成図を図6Bに示すように、中間電極GM−
アノード電極G4 間に高抵抗の抵抗体R2 を配すること
により、この間の距離を短くすることができる。
【0044】本発明は、ユニポテンシャル構造の電子銃
にも適用することができる。その場合の例を次に示す。
【0045】図7は、本発明の電子銃のさらに他の例の
構成図である。この電子銃40は、それぞれ赤(R)、
緑(G)及び青(B)の3色に対応する3つのカソード
K(KR ,KG ,KB )に対して共通の第1電極G1
第2電極G2 、第3電極G3 、第4電極G4 、第5電極
5 が順次配列され、さらに後段に静電コンバージェン
スを行う4枚の偏向電極板41a〜41dからなるコン
バージェンス手段41を有して成る。また、第4電極G
4 がフォーカス電極とされ、アノード電極が第3電極G
3 と第5電極G5 の2つの電極により構成される。従っ
て、中間電極GMは第3電極G3 と第4電極G4 の間、
及び第4電極G4 と第5電極G5 との間の2箇所に設け
る必要がある。そして、これらの電極G3 〜G5 ,GM
により主電子レンズが形成されたユニポテンシャル型の
電子銃を構成している。
【0046】そして、本例の電子銃40においては、第
3電極G3 及び第5電極G5 と中間電極GMとの間に、
高抵抗の抵抗体R2 例えば300GΩの抵抗セラミック
が配され、一方第4電極G4 と両側の中間電極GMとの
間に、低抵抗の抵抗体R1 例えば100GΩの抵抗セラ
ミックが配される。2種類の抵抗値の抵抗セラミックR
1 ,R2 は、前述の例と同様にリング状に形成され、金
属製の電極G3 ,G4 ,G5 及びGMの間に隙間がない
ように取り付けられる。これにより、2種類の抵抗値の
抵抗セラミックR1 ,R2 により、中間電極GMに供給
される電圧を、フォーカス電圧FVとアノード電圧HV
の間の、所定の電圧値とすることができる。
【0047】この例では、図8に電極上の電位を示すよ
うに、主電子レンズを構成する各電極に供給される電圧
は、例えば第4電極G4 は10kV(フォーカス電圧F
V)、第3電極G3 及び第5電極G5 は30kV(アノ
ード電圧HV)とされ、これらの間の中間電極GMには
例えば15kVの電圧が供給される。
【0048】ここで、比較のために、図13に従来のユ
ニポテンシャル型の電子銃を示す。図13Aは、電子銃
の概略構成図、図13Bは電極の配置と電子ビームの経
路を示す模式図である。図中71はコンバージェンス手
段、72はビードガラス、73はスプリング、74はス
テムを示す。この電子銃70は中間電極GMを形成しな
い例を示している。この電子銃70においても、従来の
図9〜図11に示したバイポテンシャル型の電子銃5
0,60と同様に、主電子レンズを構成する電極G3
5 間の隙間から電子の漏れを生じて電子ビームのず
れ、及びスポットの移動を生じることがある。
【0049】これに対して、図7に示す本発明に係る電
子銃40においては、主電子レンズを構成する電極G3
〜G5 、GMの隙間が抵抗体R1 ,R2 で埋められるた
め、電極間からの電子の漏れをなくして、電子ビームの
ずれを防止することができる。
【0050】本発明の電子銃は、上述の例に限定される
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でその他
様々な構成が取り得る。
【0051】
【発明の効果】上述の本発明によれば、電極の隙間を抵
抗体で塞ぐことができるので、ビーム漏れによるストレ
ー、放電、スポット移動等の問題を防ぐことができる。
【0052】また本発明によれば、抵抗体によって中間
電極への電圧を供給することができるので、内蔵抵抗器
が必要なく、電子銃の製造工程の単純化が図られる。
【0053】また、抵抗値の異なる2種類の抵抗体を用
いるので、中間電極に供給される電圧の調整が容易にな
り、1種類の抵抗体により電子銃を構成した場合よりも
全長を短くすることができる。さらに、1種類の抵抗体
により電子銃を構成した場合のように抵抗体の内壁に精
度良くパターンを印刷描画する必要がないので、この点
でも製造工程の簡略化が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電子銃の一例の概略構成図であ
る。 A ビードガラスが配された側から見た平面図である。 B 図1Aとは直交する方向から見た平面図である。
【図2】A 図1の電子銃の電極と抵抗体の配置を示す
模式図である。 B、C 抵抗体の形状を示す図である。
【図3】図1の電子銃における電極上の電位を示す図で
ある。
【図4】本発明に係る電子銃の他の例の概略構成図であ
る。
【図5】A 本発明に係る電子銃の別の例の概略構成図
である。 B 電界補正電極の形状を示す図である。
【図6】図4の電子銃と先に提案した電子銃とを比較し
た図である。 A 先に提案した電子銃の主電子レンズ付近の概略構成
図である。 B 図4の電子銃の主電子レンズ付近の概略構成図であ
る。
【図7】本発明に係る電子銃のさらに他の例の概略構成
図である。
【図8】図7の電子銃における電極上の電位を示す図で
ある。
【図9】従来のバイポテンシャル型の電子銃の一例の電
極の配置を示す模式図である。
【図10】中間電極と内蔵抵抗器を設けたバイポテンシ
ャル型の電子銃の例の電極の配置を示す模式図である。
【図11】図10と同様の構成の電子銃の概略構成図で
ある。 A ビードガラスが配された側から見た平面図である。 B 図11Aとは直交する方向から見た平面図である。 C 内蔵抵抗器の拡大図である。
【図12】A 従来のバイポテンシャル型の電子銃の電
極上の電位を示す図である。 B 拡張電界を形成したバイポテンシャル型の電子銃の
電極上の電位を示す図である。
【図13】A 従来のユニポテンシャル型の電子銃の概
略構成図である。 B 図13Aの電子銃の電極の配置と電子ビームを示す
模式図である。
【符号の説明】
1 ビードガラス、2 スプリング、3 ステム、1
0,20,30,40 電子銃、31 電界補正電極、
41 コンバージェンス手段、50,60,70電子
銃、61 内蔵抵抗器、62 アルミナ基板、63 電
極パターン、64,72 ビードガラス、65,73
スプリング、66,74 ステム、71 コンバージェ
ンス手段、K,KR ,KG ,KB カソード、G1
1電極、G2第2電極、G3 第3電極、G4 第4電
極、G5 第5電極、GM 中間電極、R1 抵抗体
(低抵抗)、R2 ,R21,R22 抵抗体(高抵抗)、t
1 接地端子、t2 高圧用端子、t3 中間電極用端

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フォーカス電極とアノード電極との間に
    中間電極が設けられ、 抵抗値の異なる2種類の抵抗体のうち、一方の該抵抗体
    が上記フォーカス電極と上記中間電極との間に配され、
    他方の該抵抗体が上記中間電極と上記アノード電極との
    間に配されて成ることを特徴とする電子銃。
  2. 【請求項2】 上記2種類の抵抗体が、セラミックに導
    電性の物質が添加されて成ることを特徴とする請求項1
    に記載の電子銃。
  3. 【請求項3】 上記2種類の抵抗体の上記セラミックと
    上記導電性の物質の比率が異なることを特徴とする請求
    項2に記載の電子銃。
  4. 【請求項4】 上記2種類の抵抗体の内、高い抵抗値の
    抵抗体が、低い抵抗値の抵抗体の2〜10倍の抵抗値で
    あることを特徴とする請求項1に記載の電子銃。
  5. 【請求項5】 上記2種類の抵抗体の抵抗値が、それぞ
    れ0.1〜1000GΩ・cmの範囲内であることを特
    徴とする請求項1に記載の電子銃。
  6. 【請求項6】 上記アノード電極に供給された高い電圧
    が、上記2種類の抵抗体により分圧されて、上記中間電
    極に所要の電圧が供給されることを特徴とする請求項1
    に記載の電子銃。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4818961A (en) * 1987-04-15 1989-04-04 Hitachi, Ltd. Surface acoustic wave filter with capacitive phase shifter

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US4818961A (en) * 1987-04-15 1989-04-04 Hitachi, Ltd. Surface acoustic wave filter with capacitive phase shifter

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