JPH117869A - 限流装置 - Google Patents

限流装置

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JPH117869A
JPH117869A JP17099297A JP17099297A JPH117869A JP H117869 A JPH117869 A JP H117869A JP 17099297 A JP17099297 A JP 17099297A JP 17099297 A JP17099297 A JP 17099297A JP H117869 A JPH117869 A JP H117869A
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Koji Asakawa
浅川  浩司
Atsushi Koyama
淳 小山
Naoji Uchida
直司 内田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】大電流の通流時に電磁反発力により開離する可
動接触子と固定導体部分とを電気的に接続するための可
撓導体を不要にする。 【解決手段】固定接触子1と可動接触子7の平行導体部
分を互いに逆方向に流れる電流Iに基づく電磁反発力に
より、戻しばね12に抗して連結ピン8を支点に開離す
る可動接触子7を二股状の接続導体9で挟み付け、連結
ピン8に装着した一対の接触ばね10により両側から押
圧して、可動接触子7を接続導体9に回動可能に摺動接
触させる。可動接触子7と接続導体9との電気的接続は
可撓導体によらず摺動接触で行うため、ケース17内の
可撓導体の収容スペースが不要となり、限流装置の小形
化が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、配線用遮断器な
どの回路遮断器に直列接続されて使用される限流装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】この種の限流装置として、特開平3−1
02724号公報に記載されたものがある。図6〜図8
はその限流装置を示すもので、回路遮断器30に接続さ
れた限流装置31は、固定接点32を有する固定接触子
33、固定接点33と接触する可動接点34を有する可
動接触子35、端子36、消弧グリッド37が各相別に
絶縁物容器38内に組み込まれて構成されている。固定
接触子33にはもう一方の端子39が一体形成され、こ
の端子39は回路遮断器30の端子40に締め付けられ
ている。可動接触子35はピン41により回動可能に支
持され、ばね42により図6の反時計方向に付勢され
て、常時は可動接点34が固定接点32に押圧されてい
る。可動接触子35と端子36とは可撓導体43を介し
て接続されている。
【0003】図6において、回路遮断器30がONする
と、電流は限流装置31の端子36から限流装置31及
び回路遮断器30の内部を通り、回路遮断器30の端子
44から流出する。その場合、短絡事故などにより電流
が設定値を越えると、図8に示すように、固定接点32
と可動接点34との間に働く電磁反発力、及び固定接触
子33と可動接触子35とをそれぞれ互いに反対方向に
流れる電流Iの間に働く電磁反発力により、可動接触子
24がばね42の押圧力に抗して開離し、固定・可動接
点32,34間にアークAを発生する。このアークAに
よりもたらされるアーク電圧は、回路遮断器30の図示
しない固定・可動接点間にも同様に発生したアークのア
ーク電圧に重畳され、その結果得られた高いアーク電圧
により電流は限流されて遮断される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来装置に
おいて、可動部である可動接触子35と固定部である端
子36との間の接続は、銅の撚り線からなる可撓導体4
3を介して行われている。ところが、可撓導体43は可
動接触子24が開離する際に動き、また通電断面積に比
して外径が太いため、その収容に大きなスペースが必要
で、限流装置31の小形化に限界があった。そこで、こ
の発明の課題は可動接触子と固定部との間の接続スペー
スを縮小し、限流装置の小形化を容易にすることにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、可動接触子
と固定部とを摺動接触させることにより、その間の可撓
導体を不要にして上記課題を解決するものである。すな
わち、この発明の限流装置は、一端に固定接点が接合さ
れ、他端に一方の端子が形成された固定接触子と、この
固定接触子の前記固定接点が接合された導体部分と平行
に配置され、一端に前記固定接点と接触する可動接点が
接合された可動接触子と、この可動接触子の他端と摺動
可能に接触する接続導体と、この接続導体と前記可動接
触子とを貫通し、この可動接触子を前記接続導体に回動
可能に支持させる連結ピンと、前記可動接触子と前記接
続導体の摺動接触面間に接触圧力を与える接触ばねと、
前記可動接触子を前記連結ピンを支点に前記固定接触子
に向かって付勢する戻しばねと、前記接続導体に接合さ
れた他方の端子とを絶縁物容器内に各相別に備えるもの
とする。
【0006】上記限流装置には、固定接触子の前記固定
接点が接合された導体部分と対向させて、接続導体に接
合された端子にアークホーンを取り付けるのがよい。こ
れにより、可動接触子の開離時に生じたアークの可動接
触子側の足をアークホーンに移動させて、可動接触子と
接続導体の摺動接触面を流れる電流をバイパスさせ、こ
の部分の損傷を抑えることができる。
【0007】また、上記限流装置には、固定・可動接触
子を囲んで、U字形の磁性板からなる消弧グリッドを間
隔を置いて複数枚平行配置した消弧室を前記消弧グリッ
ドが前記固定・可動接触子と平行になるようにして設置
するのがよい。これにより、アークホーンに移動したア
ークを短時間で消滅させることができる。
【0008】上記いずれの限流装置においても、可動接
触子及び接続導体の摺動接触面の一方又は双方に、銀め
っき又は銀めっきの中に潤滑性のある微粒子を混在させ
た銀複合めっきを施すのがよい。これにより、摺動接触
面の接触抵抗の低下が図れるとともに、特に潤滑性のあ
る微粒子、例えば炭素(C)粒を混在させた銀複合めっ
きを施すことにより、摺動接触面の摺動性を増すことが
できる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図5に基づいて、3
相限流装置におけるこの発明の実施の形態を説明する。
ここで、図1は限流装置の縦断面図、図2は絶縁物容器
の一部分を破断して内部を示したその平面図、図3は図
1における固定・可動接触子部分の拡大側面図、図4は
その平面図、図5の(A)は図1における消弧室の側面
図、(B)はその右正面図である。まず、図3及び図4
において、固定接触子1はL字形に形成され、その一方
の脚部に固定接点2がろう付けされるとともに、他方の
脚部に一方の端子3が一体形成されている。端子3に
は、図示しない端子ねじがねじ込まれるねじ穴4、及び
固定ねじがねじ込まれる左右一対のねじ穴5が設けられ
ている。
【0010】一端に可動接点6がろう付けされた可動接
触子7は固定接触子1の固定接点が取り付けられた脚部
に平行に配置され、他端で連結ピン8により接続導体9
に回動可能に連結されている。接続導体9は図4に示す
ように左右一対の腕部を有する二股に屈曲形成され、腕
部で可動接触子7の他端を挟んで、その側面と摺動可能
に接触している。可動接触子7を挟む接続導体9の腕部
の両側には、圧縮コイルばねからなる一対の接触ばね1
0が連結ピン8に嵌められて配置されている。一端に円
筒状の頭部を有する連結ピン8は、可動接触子7及び接
続導体9を貫通して突出する他端部にねじが切られてお
り、このねじ部には連結ピン8の頭部と同径のばね押え
11がねじ込まれ、それにより圧縮された接触ばね10
は接続導体9の腕部を可動接触子7に押圧して、摺動接
触面に適度の接触圧力を生じさせている。ここで、互い
に摺動接触する可動接触子7の両側面及び接続導体9の
腕部内側面には、銀マトリックス中に炭素粒子を分散さ
せた複合材の被膜がめっきにより施されている。
【0011】可動接触子7は戻しばね12により、連結
ピン8を支点に固定接触子1に向かって付勢され、常時
は可動接点6は固定接点2に押圧されている。戻しばね
12は二重捩じりコイルばねとして構成され、両端コイ
ル部が連結ピン8の頭部及びばね押え11に嵌められて
保持されている。戻しばね12は中央のU字脚部が可動
接触子7に掛けられ、左右両脚部が接続導体9に掛けら
れて必要なばねトルクを生じている。接続導体9にはも
う一方の端子13がL曲げされた脚部を介してろう付け
されている。端子13には、図示しない端子ねじがねじ
込まれるねじ穴14及び固定ねじがねじ込まれる左右一
対のねじ穴15が設けられている。更に、端子13に
は、固定接触子1の固定接点2が接合された脚部と対向
して、アークホーン16が取り付けられている。アーク
ホーン16の固定は、端子13の裏側から押し出し加工
により突出形成された突部がアークホーン16の穴に挿
入され、その突部の先端がかしめ加工されることにより
行われている。
【0012】3相分の上記固定・可動接触子部分は、図
1及び図2に示すように、絶縁物容器に各相別に収容さ
れる。ここで、モールド樹脂から成形された絶縁物容器
は、ケース17とカバー18とにより構成され、相間隔
壁により互いに平行な3室に区画されている。各相の固
定・可動接触子部分はケース17に図1に示すように挿
入され、固定接触子1及び端子13はケース17の裏側
からねじ穴5及び15にそれぞれねじ込まれる取付ねじ
19及び20により固定される。その後、U字形の磁性
板からなる消弧グリッド21が間隔を置いて複数枚平行
配置された消弧室22が、固定・可動接触子1,7を囲
んで、消弧グリッド21が固定・可動接触子1,7と平
行になるように設置される。
【0013】そして、最後にカバー18がケース17に
被せられ、左右のケース側壁に2個ずつ設けられたねじ
穴23にねじ込まれるねじ24により締め付けられる。
消弧室22は図5に示すように、左右一対の絶縁物の側
壁25に消弧グリッド21が左右に突部21aを介し
て、かしめ加工により固定されている。この消弧室22
は、ケース17の側壁及び相間隔壁の内壁面に形成され
た図示しない段部に側壁25が載置されて支持され、カ
バー18で押さえられて固定される。図1及び図2の限
流装置は、端子13が図示しない回路遮断器の電源側端
子にねじ穴14を用いて接続され、端子3に電源側の外
部導体がねじ穴4を用いて締め付けられる。そして、回
路遮断器のONにより、電流Iは図1に矢印で示すよう
に、端子3から固定接触子1、固定・可動接点2,6、
可動接触子7、接続導体9及び端子13を経て、回路遮
断器の電源側端子に流入し、回路遮断器を通過してその
負荷側端子から負荷に流出する。
【0014】限流装置を通流する電流Iが一定値を越え
ると、固定接点1と可動接点6との間、及び固定接触子
1と可動接触子7の平行導体部分を互いに反対方向に流
れる電流Iの間にそれぞれ働く電磁反発力により、図3
に鎖線で示すように可動接触子7が戻しばね12のばね
力に抗して開離し、固定・可動接点2,7間にアーク2
6が発生する。このアーク26は固定接触子1の電流I
の磁束Φに基づく電磁力により、図3の上方に駆動さ
れ、破線で示すようにその足は固定接触子1の先端部分
及びアークホーン16に移動する。このアーク26は図
1において、消弧グリッド21により更にその奥に引き
込まれ、冷却されるとともに消弧グリッド間の短いアー
クに分割されアーク電圧が高められる。このアーク電圧
は、同時に回路遮断器内に発生したアーク電圧に重畳さ
れ、その結果として電流Iは限流されて、回路遮断器の
引外し動作を待たずに速やかに遮断される。
【0015】以上説明した限流装置において、可動部で
ある可動接触子7と固定部である接続導体9との電気的
な接続はそれらの間の摺動接触により達成されているの
で、可撓導体が不要であり、可撓導体を用いることによ
るすでに述べた不具合、すなわち通電断面積に比べて外
径が太い可撓導体を可動的に収容するための大きなスペ
ースが不要となり、限流装置の小形化が可能となる。ま
た、アークホーン16の設置により、アーク26の可動
接触子7側の足は早期にアークホーン16に移動し、電
流Iは可動接触子7及び接続導体9をバイパスするの
で、それらの摺動接触面を電流が通過する時間が制限さ
れ、大電流による摺動接触面の損傷が最小限に抑えられ
る。またその際、消弧室22の設置により、アークの消
滅が促進されて、遮断時間の一層の短縮が図られる。な
お、図示実施の形態において、接続導体9は端子13と
一体形成することも可能である。
【0016】
【発明の効果】この発明によれば、可撓導体が不要とな
ることにより、限流装置の小形化が図れるとともに、可
動接触子に作用する可撓導体の屈曲抵抗に伴う限流特性
のばらつきや可撓導体の断線事故がなくなり、限流装置
の信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態を示す限流装置の縦断面
図である。
【図2】図1の絶縁物容器の一部分を破断した平面図で
ある。
【図3】図1における固定・可動接触子部分の拡大側面
図である。
【図4】図3の平面図である。
【図5】図1における消弧室を示し、(A)は側面図、
(B)はその右正面図である。
【図6】従来例を示す限流装置の縦断面図である。
【図7】図6における固定・可動接触子部分の斜視図で
ある。
【図8】図7の側面図である。
【符号の説明】
1 固定接触子 3 端子 7 可動接触子 8 連結ピン 9 接続導体 10 接触ばね 12 戻しばね 16 アークホーン 17 ケース 18 カバー 21 消弧グリッド 22 消弧室

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一端に固定接点が接合され、他端に一方の
    端子が形成された固定接触子と、この固定接触子の前記
    固定接点が接合された導体部分と平行に配置され、一端
    に前記固定接点と接触する可動接点が接合された可動接
    触子と、この可動接触子の他端と摺動可能に接触する接
    続導体と、この接続導体と前記可動接触子とを貫通し、
    この可動接触子を前記接続導体に回動可能に支持させる
    連結ピンと、前記可動接触子と前記接続導体の摺動接触
    面間に接触圧力を与える接触ばねと、前記可動接触子を
    前記連結ピンを支点に前記固定接触子に向かって付勢す
    る戻しばねと、前記接続導体に接合された他方の端子と
    を絶縁物容器内に各相別に備えたことを特徴とする限流
    装置。
  2. 【請求項2】固定接触子の前記固定接点が接合された導
    体部分と対向させて、接続導体に接合された端子にアー
    クホーンを取り付けたことを特徴とする請求項1記載の
    限流装置。
  3. 【請求項3】固定・可動接触子を囲んで、U字形の磁性
    板からなる消弧グリッドを間隔を置いて複数枚平行配置
    した消弧室を前記消弧グリッドが前記固定・可動接触子
    と平行になるようにして設置したことを特徴とする請求
    項2記載の限流装置。
  4. 【請求項4】可動接触子及び接続導体の摺動接触面の一
    方又は双方に、銀めっき又は銀めっきの中に潤滑性のあ
    る微粒子を混在させた銀複合めっきを施したことを特徴
    とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の限流装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030075364A (ko) * 2002-03-18 2003-09-26 엘지산전 주식회사 한류형 배선용 차단기
KR100464256B1 (ko) * 2002-02-25 2005-01-03 엘지산전 주식회사 한류기 부가형 차단기

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