JPH1177597A - 回転式打抜装置、回転式印刷装置及びシート供給装置 - Google Patents

回転式打抜装置、回転式印刷装置及びシート供給装置

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JPH1177597A
JPH1177597A JP25748597A JP25748597A JPH1177597A JP H1177597 A JPH1177597 A JP H1177597A JP 25748597 A JP25748597 A JP 25748597A JP 25748597 A JP25748597 A JP 25748597A JP H1177597 A JPH1177597 A JP H1177597A
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Japan
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sheet
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cylinder
angle
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JP25748597A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Mizuno
博 水野
Chiharu Soga
千春 曽我
Kazuyuki Mizuno
一幸 水野
Kazuo Mizuno
和夫 水野
Shizuo Yamaguchi
静男 山口
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MIZUNO MOKKO SEWING MACH SUKASHIBORI KOGYOSHO GOUSHI
Chiyoda Corp
Original Assignee
MIZUNO MOKKO SEWING MACH SUKASHIBORI KOGYOSHO GOUSHI
Chiyoda Corp
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Publication date
Application filed by MIZUNO MOKKO SEWING MACH SUKASHIBORI KOGYOSHO GOUSHI, Chiyoda Corp filed Critical MIZUNO MOKKO SEWING MACH SUKASHIBORI KOGYOSHO GOUSHI
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シートと平行な面内において、その送り方向
と直行する向きに対するシートの送り角度を容易に変更
可能なシート供給装置と、それを用いた回転式シート打
抜装置及び回転式シート印刷装置を提供する。 【解決手段】 シート供給装置6は、複数のシートWを
厚さ方向に積層した状態でストックするシートストッカ
32と、そのシートスタッカ32の下側に位置するシー
トWの後端縁に当接してこれを下流側へ押し出すことに
より、積層されたシートWを下側のものから順次送出す
る押出部材34とを備える。そして、押出部材34は、
シートWと平行な面内において該シートWの押出方向と
直交する向きを基準方向として、自身のシート当接線の
基準方向に対する角度が変更可能とされ、その角度に応
じてシートWを傾けて押し出すことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、段ボール紙や厚紙
等のシートを、回転式の打抜シリンダに装着した打抜型
で打ち抜く回転式打抜装置、同じく回転式の印刷シリン
ダに装着した印版部で印刷を行う回転式印刷装置、さら
にそれらに使用されるシート供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、段ボール紙等のシート材(以下、
シートWという)を、例えば箱の展開図等の輪郭に打ち
抜くため、図30(a)に示すように打抜刃102を埋
め込んだ打抜型103を打抜シリンダ104の外周に装
着し、下方の受けシリンダ106との間にシートWを供
給してこれを打ち抜く回転式打抜装置101が知られて
いる。ここで、打抜型103の打抜輪郭線107は、箱
の展開形状に対応して横(X軸方向)と、縦(Y軸方
向)の直線を主体として構成される。そして、打抜型1
03は、(b)に示すように、その打抜輪郭線107の
主体となる例えばX軸方向の打抜線部分108が、打抜
シリンダ104の母線(シリンダ中心線O)と平行にな
るように打抜シリンダ104に固定される。
【0003】しかし、打抜シリンダ104の回転過程に
おいて、その母線と平行なX軸方向の打抜線部分108
による打抜きの際は、1度に所定の長さを打ち抜く必要
があるため、瞬間的に大きな打抜力が打抜シリンダ10
4に作用する。一方、これと直角なY軸方向の打抜線部
分109による打抜きの際は、両側で点状に打抜きが進
行するため打抜負荷は減少する。
【0004】このような打抜荷重の大きな変動、特に衝
撃荷重が繰り返し加えられることにより、打抜シリンダ
104の軸受部や打抜刃の寿命を短くしたり、打抜精度
を低下させたり、シートに横シワが入ったりする問題が
生じやすい。また、X軸方向の打抜線部分108で1度
に相当長さの打抜きを行うとき、例えば中間部で刃が逃
げて抜残しが生じる場合もあるため、部分的にスペーサ
(かい物)を入れ込む等のいわゆるむら取り調整が必要
になる場合もある。
【0005】また、そのX軸部分では線状の押切方式に
なるため、点状のはさみ切方式のY軸方向に比べて切味
が悪くなりがちで、切屑が生じたり、段ボール紙の場合
は、打抜部周辺につぶれが生じたりする問題がある。さ
らに、打抜きに併せて箱等の折曲げのための罫線を入れ
る場合があるが、例えばX軸方向の罫線入れで衝撃荷重
により罫線の深さが安定せず、深く入り過ぎると、罫線
で折曲げた際に表面が割れる罫線割れの問題も生じやす
い。
【0006】次に、段ボールシート等のシート材(以
下、シートWという)印刷装置としては、図31(a)
及び(b)に示すように外周面に印版部を有する印刷型
103を印刷シリンダ104の外周に装着し、下方の受
けシリンダ106との間にシートWを供給してこれに印
刷する回転式印刷装置101が知られている。ここでも
上記打抜装置と類似した問題が生ずる場合がある。すな
わち、印刷型103による印影輪郭形状は千差万別であ
るが、印影が線状パターンを多く含んでいたり、あるい
は文字パターンを主体とする場合など、横(X軸方向)
と縦(Y軸方向)の直線状の輪郭線が主体となる場合も
少なくない。そして、従来の印刷装置においては、図3
1(b)に示すように、印刷型103は印刷シリンダ1
04に対し、その印版部107の例えばX軸方向の輪郭
線部分108が、該印刷シリンダ104の母線(シリン
ダ中心線O)と平行になるように固定される。
【0007】しかし、印刷シリンダ104の回転過程に
おいて、その母線と平行なX軸方向の輪郭線部分108
による印刷の際は、1度に所定の長さを印刷する必要が
あるため、瞬間的に大きな荷重が印刷シリンダ104に
作用する。一方、これと直角なY軸方向の輪郭線部分1
09による印刷の際は、両側で点状接触部分が漸次移動
して印刷が進行するため負荷は減少する。
【0008】このような印刷に伴う荷重の大きな変動、
特に衝撃荷重が繰り返し加えられることにより、印刷シ
リンダ104の軸受部や印版部の寿命を短くしたり、あ
るいはぶれ等により印刷精度が低下したり、さらにはシ
ートWに横シワが入ったりする問題が生じやすい。ま
た、そのX軸部分では線状の印版部分が押し当てられる
形になるため、点状接触部分が漸次移動して印刷を行う
Y軸方向に比べて印刷精度が悪くなりがちであり、とく
に1度に相当長さの印刷を行う場合は、中間部で印版部
が浮いたりして印刷ミスやかすれが生じることもある。
そこで、インクの転写を確実に行い、より鮮明な印刷像
を得るためには、印刷シリンダ104によるシートWへ
の押圧力を大きくする必要がある。ところが、シートW
が例えば段ボールシート等である場合、シートへの押圧
力が過度に大きくなり過ぎるとシートWが潰れを起こ
し、シートWの強度劣化を招いてしまう問題が新たに生
ずる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、この
ような問題をすべて解消し得る回転式打抜装置及び回転
式印刷装置と、これに好適に使用されるシート供給装置
とを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】上述の課
題を解決するために、本発明の第一の構成の回転式打抜
装置は、以下のように構成されることを特徴とする。す
なわち、該回転式打抜装置は、自身の中心軸線の周りに
回転するとともに、その外周面に打抜型部が交換可能に
装着される打抜シリンダと、その打抜シリンダの上流に
設けられ、複数のシートを厚さ方向に積層した状態でス
トックするシートストッカと、そのシートストッカの下
側に位置するシートを下側のものから順次、打抜シリン
ダに向けて送出する送出機構とを備えたシート供給装置
とを有する。打抜型部は、予め定められた基準線に沿う
打抜線を含む打抜輪郭を有するとともに、その基準線
は、打抜シリンダに装着した状態において該打抜シリン
ダの母線との間で、予め定められた2以上の角度関係の
うちのいずれかを満足するように設定される。打抜シリ
ンダの母線に対し基準線が鋭角の傾斜角で交差するよう
に、打抜型部が打抜シリンダの外周面上に傾けて設けら
れた場合には、打抜シリンダの回転に伴い、当該打抜シ
リンダに対し傾斜した打抜型部により、供給されるシー
トへ打抜輪郭の基準線方向の輪郭線が、該輪郭線の一方
の端部側から他方の端部側へ向けて漸次押し付けられて
打抜が進行する。ここで、シート供給装置の送出機構
は、シートの送出方向前端縁と打抜シリンダの母線との
なす角度(シート傾斜角度)と、装着された打抜型部の
基準線と母線との間の角度(型傾斜角度)とがほぼ等し
くなるようにシートを送出するものとされ、かつシート
傾斜角度が型傾斜角度に応じて可変とされる。
【0011】上記構成によれば、打抜により得られる打
抜輪郭が、打抜シリンダの母線に対して傾けて設けられ
た上記基準線に沿う打抜線を多く含んでいる場合に、該
打抜線部分において打抜刃がシートに対し同時に所定線
分長さで食い込むことを回避でき、打抜シリンダの回転
サイクルにおいて打抜荷重の急激な変動を緩和し、衝撃
荷重の発生を抑制して円滑でスムーズな打抜き回転状態
が得られる。その結果、打抜きについて次のような効果
を奏することができる。 打抜荷重の変動による衝撃が防止あるいは抑制され、
打抜シリンダの軸受部や打抜型の寿命が延び、また騒音
の軽減になる。 打抜刃のいわば斜めのはさみ切方式により切れ味がよ
くなり、いわゆるむら取りが不要となるほか、抜屑が減
少するとともに、段ボールシートの場合は潰れの抑制に
つながる。 衝撃荷重の軽減、円滑な回転により、打抜位置精度が
向上し、また、打抜シリンダと受けシリンダによるシー
トの送出しが円滑になるので、シートに横シワが生じに
くくなり、シワ対策にも有効となる。
【0012】また、同一の打抜型で行われる罫線入れに
ついても次のような効果を奏する。 罫線の位置精度が向上する。その結果、製品シートの
組立が正確にできる。 シートの罫線部におけるシート割れを防止できる。
【0013】また、シート供給装置の送出機構は、シー
ト傾斜角度と型傾斜角度とがほぼ等しくなるようにシー
トを送出するので、打抜シリンダに対し傾斜した打抜型
により、シート送り方向に対し傾斜したシートに打抜き
が行われることとなる。これにより、例えば方形のシー
トに対し従来と同様に正対した(非傾斜の)打抜線を付
与することができるから、歩留まりの低下等がなく、ま
た、段ボール紙等のようにシートの目の方向と折目線と
が平行または直角になることが商品価値の点で求められ
る場合でもそれに対応できる。さらに、シート供給装置
は、型傾斜角度に応じてシート傾斜角度が可変に構成さ
れているので、打抜型部の種類によって型傾斜角度が異
なったり、あるいは基準線と打抜シリンダの母線とがほ
ぼ平行となる一般の打抜き型を装着して使用する場合等
でも柔軟に対応することができる。
【0014】上記回転式打抜装置において打抜シリンダ
は、通常、それの打抜型の先端を受ける受けシリンダと
の間にシートを挟みつつ互いに逆方向に回転することに
より、シートを下流に送りつつ打抜きを施す。これら両
シリンダがシート送り手段を兼ねることとなるが、その
際に前述のように負荷変動の少ない円滑な回転が保証さ
れるので、送り精度ひいては打抜精度を高めることがで
きる。
【0015】上記シート供給装置は、複数のシートを厚
さ方向に積層した状態でストックするシートストッカ
と、そのシートストッカの下側に位置するシートの後端
縁に当接してこれを下流側へ押し出すことにより、積層
されたシートを下側のものから順次送出する押出部材と
を備えるものとして構成できる。この場合、押出部材
は、シートと平行な面内において該シートの押出方向と
直交する向きを基準方向として、自身のシート当接線の
基準方向に対する角度が変更可能とされ、その角度に応
じてシートを傾けて押し出すものとすることができる。
【0016】また、本発明のシート供給装置は、上記回
転式打抜装置からシート供給装置部分のみを取り出した
構成を有する。
【0017】また、本発明の第二の構成の回転式打抜装
置は、上記本発明のシート供給装置を含んで以下のよう
に構成されることを特徴とする。すなわち、自身の中心
軸線の周りに回転する打抜シリンダの外周に、予め定め
られた基準線に沿う打抜線を含む打抜輪郭を有した打抜
型部が形成される。また、打抜シリンダの母線と基準線
とが平行な形態を基準として、打抜シリンダの母線に対
し基準線が鋭角の傾斜角で交差するように、打抜型部が
打抜シリンダの外周面上に傾けて設けられる。さらに、
打抜シリンダの母線にほぼ直角にシート送り方向が設定
され、そのシート送り方向に対し打抜前のシートを、打
抜型部の傾斜にほぼ対応する向きと角度で傾けて供給す
ることが可能なシート供給装置が打抜シリンダの上流に
設けられる。そして、打抜シリンダの回転に伴い、当該
打抜シリンダに対し傾斜した打抜型部により、シート送
り方向に対し傾斜したシートへ打抜輪郭の基準線方向の
輪郭線が、該輪郭線の一方の端部側から他方の端部側へ
向けて漸次押し付けられて打抜が進行する。上記シート
供給装置は、複数のシートを厚さ方向に積層した状態で
ストックするシートストッカと、そのシートストッカの
下側に位置するシートの後端縁に当接してこれを下流側
へ押し出すことにより、積層されたシートを下側のもの
から順次送出する押出部材とを備える。そして、押出部
材は、シートと平行な面内において該シートの押出方向
と直交する向きを基準方向として、自身のシート当接線
の基準方向に対する角度が変更可能とされ、打抜型部の
傾斜角度に応じてシートを傾けて押し出すものとされ
る。
【0018】上記シート供給装置の構成によれば、シー
トの送り方向を変化させずにシート傾斜角度のみを変化
させることができるので、例えば打抜シリンダ(あるい
は後述の回転式印刷装置に適用する場合は、その印刷シ
リンダ)の回転接線方向に対して常に最適なシート送り
方向に維持でき、ひいてはシート傾斜角度によらず打抜
き(あるいは後述の印刷)を常にスムーズに行うことが
可能となる。また、シートストッカに積層されるシート
の後端縁と基準方向(例えばシートの押出方向と直角な
向きとできる)とのなす角度が一定であっても、押出部
材のシート当接線を基準方向に対して一定角度傾けてお
くことで、該押出部材はシートを面内で回転させながら
これに当接し、最終的にこれを傾けた状態で押し出すこ
とができる。すなわち、シートストッカに積層されるシ
ートの、シート送り方向に対する角度を、シート傾斜角
度に合わせて変更する必要がなく、ストッカ部分の構成
を単純化できる利点がある。
【0019】この場合、押出部材は、その押出方向を打
抜シリンダの母線とほぼ直角に設定することができる。
【0020】具体的には押出部材は、押出方向前方側の
縁がシートの後端縁に沿って延びる板状に構成すること
ができる。そして、その押出部材をシートと平行な面内
で旋回可能に設け、該旋回によってシート当接線の基準
方向に対する角度を変更することができる。これによ
り、シート傾斜角度の変更・設定工程を簡略化でき、生
産ラインの稼働効率を向上させることができる。
【0021】一方、押出部材は、シートの後端縁の幅方
向において所定の間隔で配置されて該シートに対し一体
的に進退する2つの部材を含み、それら部材はそれぞれ
その先端部においてシートの後端縁と当接するものとし
て構成することも可能である。この場合、その2つの部
材の少なくともその一方がシートの押出方向において他
方に対し相対的に移動可能とされ、押出方向におけるそ
れら2つの部材の先端位置間の距離を相対的に変化させ
ることにより、上記角度が変更される。該構成では、シ
ートの送り角度の変更が容易に行えるとともに、押出部
材の構成をさらに単純化することができ、ひいてはシー
ト供給装置をより安価に構成することができる。
【0022】また、押出部材は、押出方向に進退する取
付ベース部に対し着脱可能に設けることができる。この
場合、該押出部材は、前述のシート当接線と押出方向と
のなす角度が互いに異なる複数のものを用意し、当該押
出部材の交換によりシート当接線の基準方向に対する角
度を変更可能とすることができる。この構成によれば、
押出部材の交換によりシートの送り角度の変更が容易に
行えるとともに、角度変更のための押出部材の旋回機構
が不要となり、より簡易な装置構成が実現される。
【0023】この場合、複数の押出部材は、シート当接
線と押出方向とがほぼ直角に設定されたものと、同じく
シート当接線と押出方向とが直角以外の所定角度をなす
ものとを含むものとすることができる。これにより、シ
ート当接線と押出方向とが直角の通常の打抜(ないし印
刷)を行なう場合にも柔軟に対応できる。
【0024】複数の押出部材は、具体的には、押出方向
前方側の縁がシートの後端縁に沿って延びる板状に構成
されるとともに、当該押出方向前方側の縁と押出方向と
のなす角度が互いに異なるものに設定されたものを使用
できる。一方、複数の押出部材は、次のように構成する
こともできる。すなわち、シートの後端縁の幅方向にお
いて所定の間隔で配置されて該シートに対し一体的に進
退する2つの部材を含み、それら部材がそれぞれその先
端部においてシートの後端縁と当接するとともに、押出
方向における2つの部材の先端位置間の距離が互いに異
なるものとして、各押出部材を構成する。
【0025】一方、シート傾斜角度の変更は、シート供
給装置の送出機構を、型傾斜角度に応じてそのシートの
送出方向を可変に構成することによっても実現できる。
具体的には、そのシート傾斜角度の変更を、下記のよう
な機構に基づいて行う構成とすることができる。すなわ
ち、シート供給装置の送出機構は、シートストッカの下
側に位置するシートの後端縁に当接してこれを下流側へ
押し出すことにより、積層されたシートを下側のものか
ら順次送出する押出部材を備えたものとする。また、シ
ートストッカと押出部材とは、共通のベース部に対して
一体的に取り付ける。そして、そのベース部をシートス
トッカ及び押出部材とともにシートと平行な面内におい
て回転させることにより、押出部材によるシートの押出
方向すなわちシート傾斜角度を変更するシート傾斜角度
変更機構を設ける。
【0026】この機構においては、ベース部をシートス
トッカ及び押出部材とともにシートと平行な面内におい
て回転させることによってシート傾斜角度を変更するよ
うにしたから、シートの後端縁に対して押出部材の前端
縁をシート幅方向において同時に当接させることがで
き、シート傾斜角度のずれ等が生じにくい利点がある。
【0027】一方、送出機構は、シートストッカの下側
に位置するシートに対し下側から当接し、送り方向の駆
動力を受けてシートを自身と当該シートとの間の摩擦に
より送出する摩擦送出部材を含むものとして構成するこ
とができる。この場合、シートストッカと摩擦送出部材
とのうち少なくともシートストッカを、シートと平行な
面とほぼ直交する軸線周りに相対的に回転可能に配置
し、その相対回転角度に応じてシート傾斜角度が変更さ
れるように構成することができる。なお、摩擦送出部材
と上述の押出部材とを併用してもよいし、それぞれ単独
で用いてもよい。例えば単独で使用する場合は、摩擦送
出部材の駆動速度を比較的大きくとれ、シートの供給速
度を高めることができるので、より高速のラインにも適
用できる利点がある。一方、併用する場合は、押出部材
により押し出されたシートの以降の送りを、摩擦送出部
材により姿勢保持しながら引き継ぐようにすることで、
シートの傾斜角度に乱れやずれ等を生じにくくすること
ができる。
【0028】なお、送出機構には、シートストッカの下
側に位置するシートよりも下方において、該シートを摩
擦送出部材と当接する向きにより吸引により付勢する吸
引手段を設けることができる。このようにすれば、シー
トの送りを一層確実に行うことができる。
【0029】また、上記構成では、摩擦送出部材による
シートの送り方向は、打抜シリンダの母線とほぼ直角な
向きに固定することができる。この場合、シートストッ
カのみを、上記軸線周りにおいて摩擦送出部材に対し回
転可能に設けておけば、シート傾斜角度を該シートスト
ッカの回転により簡単に変更することができ、シートの
送り方向を変化させずにシート傾斜角度のみを変化させ
ることができるので、例えば打抜シリンダ(あるいは後
述の回転式印刷装置に適用する場合は、その印刷シリン
ダ)の回転接線方向に対して常に最適なシート送り方向
に維持でき、ひいてはシート傾斜角度によらず打抜き
(あるいは後述の印刷)を常にスムーズに行うことが可
能となる。
【0030】次に、本発明の第一の構成の回転式印刷装
置は、以下のように構成されることを特徴とする。すな
わち、該回転式印刷装置は、自身の中心軸線の周りに回
転するとともに、その外周面に印版部(あるいは印刷
型)が交換可能に装着される印刷シリンダと、その印刷
シリンダの上流に設けられ、複数のシートを厚さ方向に
積層した状態でストックするシートストッカと、そのシ
ートストッカの下側に位置するシートを下側のものから
順次、印刷シリンダに向けて送出する送出機構とを備え
たシート供給装置とを有する。印版部は、予め定められ
た基準線に沿う輪郭線を含む印影輪郭を有するとともに
その基準線は、印刷シリンダに装着した状態において該
印刷シリンダの母線との間で、予め定められた2以上の
角度関係のうちのいずれかを満足するように設定され
る。そして、印刷シリンダの母線に対し基準線が鋭角の
傾斜角で交差するように、印版部が印刷シリンダの外周
面上に傾けて装着された場合には、印刷シリンダの回転
に伴い、当該印刷シリンダに対し傾斜した印版部によ
り、供給されるシートへ印影輪郭の基準線方向の輪郭線
が、該輪郭線の一方の端部側から他方の端部側へ向けて
漸次押し付けられて印刷が進行する。さらに、シート供
給装置の送出機構は、シートの送出方向前端縁と印刷シ
リンダの母線とのなす角度(シート傾斜角度)と、装着
された印版部の基準線と母線との間の角度(型傾斜角
度)とがほぼ等しくなるようにシートを送出するものと
され、かつシート傾斜角度が型傾斜角度に応じて可変と
される。
【0031】印刷により得られる印影輪郭が、上記基準
方向に沿う輪郭線を多く含んでいる場合に、該輪郭線部
分は、いずれも点状接触分が漸次移動して印刷が進行す
るため負荷が減少する。これにより、シートに対し同時
に所定線分長さで押し付けられることを回避できるの
で、印刷シリンダの回転サイクルにおいて印刷荷重の急
激な変動が緩和され、衝撃荷重の発生が抑制されて円滑
でスムーズな印刷回転状態を得ることができる。その結
果、もたらされる効果は以下のようにまとめられる。 印刷荷重の変動による衝撃が防止あるいは抑制され、
印刷シリンダの軸受部や印刷型の寿命が延び、また騒音
の軽減になる。 衝撃荷重の軽減と円滑な回転により印刷ブレ等が生じ
にくいので印刷位置精度が向上し、また、印刷シリンダ
と受けシリンダとによるシートの送り出しが円滑になる
のでシートに横シワが生じにくくなり、シワ対策上も有
効である。 点状接触部分が漸次移動して印刷が進行するため、線
状部分の中間で印版部の浮き上がりが生じにくくなり、
ひいては印刷かすれ等の問題も起こりにくい。また、従
来のように、かすれ等の防止のために印刷シリンダによ
る押圧力を極端に大きくする必要性がなくなるから、例
えば段ボールシート等の場合は潰れ等による強度劣化の
問題も回避することができる。 輪郭線部分のエッジ等が食い込むことによるシート割
れ等が生じにくくなる。
【0032】また、印刷シリンダに対し傾斜した印刷型
により、シート送り方向に対し傾斜したシートに印刷が
行われることとなる。このようにすれば、例えば方形の
シートに対し従来と同様に正対した(非傾斜の)印影を
印刷することができるようになる。また、段ボールシー
トを使用する場合は、波型中芯紙の陵線間に印刷シリン
ダの母線あるいは印版部の輪郭線部分がまたがるように
押し付けられるので、シートに割れや筋跡等が生じにく
く、印刷品質を大幅に向上させることができる。
【0033】また、シート供給装置の送出機構は、シー
ト傾斜角度と型傾斜角度とがほぼ等しくなるようにシー
トを送出するので、印刷シリンダに対し傾斜した印版部
により、シート送り方向に対し傾斜したシートに印刷が
行われることとなる。これにより、例えば方形のシート
に対し従来と同様に正対した(非傾斜の)印影を付与す
ることができるから、歩留まりの低下等がなく、また、
段ボール紙等のようにシートの目の方向と折目線とが平
行または直角になることが商品価値の点で求められる場
合でもそれに対応できる。さらに、シート供給装置は、
型傾斜角度に応じてシート傾斜角度が可変に構成されて
いるので、印版部の種類によって型傾斜角度が異なった
り、あるいは基準線と印刷シリンダの母線とがほぼ平行
となる一般の印版部を装着して使用する場合等でも柔軟
に対応することができる。
【0034】上記回転式印刷装置において印刷シリンダ
は、通常、それの印版部の先端を受ける受けシリンダと
の間にシートを挟みつつ互いに逆方向に回転することに
より、シートを下流に送りつつ印刷を施す。これら両シ
リンダがシート送り手段を兼ねることとなるが、その際
に前述のように負荷変動の少ない円滑な回転が保証され
るので、送り精度ひいては打抜精度を高めることができ
る。
【0035】上記シート供給装置は、複数のシートを厚
さ方向に積層した状態でストックするシートストッカ
と、そのシートストッカの下側に位置するシートの後端
縁に当接してこれを下流側へ押し出すことにより、積層
されたシートを下側のものから順次送出する押出部材と
を備えるものとして構成できる。この場合、押出部材
は、シートと平行な面内において該シートの押出方向と
直交する向きを基準方向として、自身のシート当接線の
基準方向に対する角度が変更可能とされ、その角度に応
じてシートを傾けて押し出すものとすることができる。
【0036】また、本発明の第二の構成の回転式印刷装
置は、以下のように構成されることを特徴とする。すな
わち、自身の中心軸線の周りに回転する印刷シリンダの
外周に、予め定められた基準線に沿う輪郭線を含む印影
輪郭を有した印版部が形成される。また、印刷シリンダ
の母線と基準線とが平行な形態を基準として、印刷シリ
ンダの母線に対し基準線が鋭角の傾斜角で交差するよう
に、印版部が印刷シリンダの外周面上に傾けて設けられ
る。さらに、印刷シリンダの母線にほぼ直角にシート送
り方向が設定され、そのシート送り方向に対し印刷前の
シートを、印版部の傾斜にほぼ対応する向きと角度で傾
けて供給することが可能なシート供給装置が印刷シリン
ダの上流に設けられる。そして、印刷シリンダの回転に
伴い、当該印刷シリンダに対し傾斜した印版部により、
シート送り方向に対し傾斜した印影輪郭の基準線方向の
輪郭線が、該輪郭線の一方の端部側から他方の端部側へ
向けて漸次押し付けられて印刷が進行する。上記シート
供給装置は、複数のシートを厚さ方向に積層した状態で
ストックするシートストッカと、そのシートストッカの
下側に位置するシートの後端縁に当接してこれを下流側
へ押し出すことにより、積層されたシートを下側のもの
から順次送出する押出部材とを備える。そして、押出部
材は、シートと平行な面内において該シートの押出方向
と直交する向きを基準方向として、自身のシート当接線
の基準方向に対する角度が変更可能とされ、印版部の傾
斜角度に応じてシートを傾けて押し出すものとされる。
【0037】上記シート供給装置の構成によれば、シー
トの送り方向を変化させずにシート傾斜角度のみを変化
させることができるので印刷シリンダの回転接線方向に
対して常に最適なシート送り方向に維持でき、ひいては
シート傾斜角度によらず印刷を常にスムーズに行うこと
が可能となる。また、シートストッカに積層されるシー
トの後端縁と基準方向(例えばシートの押出方向と直角
な向きとできる)とのなす角度が一定であっても、押出
部材のシート当接線を基準方向に対して一定角度傾けて
おくことで、該押出部材はシートをシート面内で回転さ
せながらこれに当接し、最終的にこれを傾けた状態で押
し出すことができる。すなわち、シートストッカに積層
されるシートの、シート送り方向に対する角度を、シー
ト傾斜角度に合わせて変更する必要がなく、ストッカ部
分の構成を単純化できる利点がある。
【0038】なお、上記内容を含め、本発明の回転式印
刷装置において使用されるシート供給装置は、シートの
最終的な供給先が印刷シリンダである点を除いて、前述
の回転式打抜装置に使用されるシート供給装置と同一の
構成を採用することができる。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に示す実施例を参照して説明する。図1及び図3に示す
回転式打抜装置1は、段ボールシート等の方形にカット
したシートを所定の輪郭に打抜く打抜シリンダ2と受け
シリンダ4、及び打抜シリンダ2に段ボールシート等の
シートWを供給するシート供給装置6、及びシート供給
装置6と打抜シリンダ2の間に配置されたフィードロー
ル8を備える。
【0040】打抜シリンダ2と受けシリンダ4は、互い
に逆方向に回転し、シート供給装置6から送り出された
シートWがフィードロール8を介してこれらのシリンダ
間に供給されると、シートWに対し回転しながら打抜き
をし、下流側に打抜後の製品シートWs及びかす部を排
出する。
【0041】これらのシリンダ2及び4の駆動手段を図
2に示す。まず、打抜シリンダ2がモータ2a等の駆動
手段で駆動され、この駆動力が、打抜シリンダ2のギヤ
2b、中間ギヤ2c、2d、受けシリンダ4のギヤ4a
等の駆動力同期伝達手段を介して受けシリンダ4に伝え
られ、打抜シリンダ2と受けシリンダ4は互いに逆方向
に同速度で回転駆動される。
【0042】図1及び図3に戻って、打抜シリンダ2の
外周にはシートWを所定の輪郭形状に打抜くための打抜
型部11aが形成された打抜型11が交換可能に装着さ
れるようになっている。打抜型11は、図3(b)に示
すように、半円弧状断面の厚手の合板の基盤12に、製
品シートWsの輪郭に対応した打抜輪郭線14を形成す
るように帯状の打抜刃16が連続して埋め込まれたもの
で、シートWは直接的にはこの打抜刃16によって打ち
抜かれる。
【0043】また、基盤12は、打抜シリンダ2の直径
に合わせたもの2枚を合わせて1組とし、これらを組み
立てて打抜シリンダ2の全周を覆うようにする。この場
合、図3(c)に示すように、打抜型11は、打抜シリ
ンダ2に対し、例えばボルト等の締結手段18により着
脱可能に装着されるようになっている。打抜型11に
は、打抜刃16の他に、製品シートWsにいわゆる「罫
線」(折り目補助線)を形成するため、先端に刃部を有
しない罫線用帯板17も複数埋め込まれている。
【0044】ここで、打抜刃16は基盤12の外周曲面
に沿って一定高さだけ突出するように埋め込まれてい
る。そして、打抜刃16の刃先は、打抜位置に達した際
に、受けシリンダ4の外周面の表面に触れるぎりぎりの
位置に調整される。そして、打抜シリンダ2と受けシリ
ンダ4との間に供給されたシートWは、打抜刃16と受
けシリンダ4とで挟まれて所定の製品輪郭形状に打ち抜
かれる。
【0045】なお、図3をはじめとする該当図面では、
理解を容易にするために打抜型部11aの打抜輪郭線1
4が打抜シリンダ2の片側周面に平面的に表わされてい
るが、実際には、この打抜輪郭線14が打抜シリンダ2
のほぼ全周に巻き付けられるか、半周に1個ずつの2個
取り、あるいは1/4周に1個の4個取りで巻き付けら
れるか、場合によっては例えば半周に1個のみ巻き付け
られて、残り半周は余白とする等、適宜設定することが
できる。
【0046】図3(a)に示すように、打抜シリンダ2
に取り付けられる打抜型11の打抜型部11aを示す。
ここで、打抜型11は、生産のオーダー毎にそれぞれ交
換されるようになっている。そして打抜型11には、打
抜型部11aのX軸方向(本実施例では、X軸方向が基
準線に対応するものとする)の打抜輪郭線14が打抜シ
リンダ2の母線sに対して鋭角の傾斜角θで傾けられて
いるものや、図12に示すように、打抜シリンダ2の母
線sに対して平行な、例えば既存(従来)の打抜型も含
まれている。傾斜角θは例えば打抜型部11aの形状等
により、それぞれ最適な状態で打抜きがなされるように
打抜型毎に設定されている。なお、本実施例では打抜型
部の形状は同じもので示している。
【0047】次に図3(a)の打抜型部11aの打抜輪
郭線14を、図4に拡大表示により示している。この直
方体の箱の展開図を示す打抜型部11aは、横方向の打
抜線14a、14b、14c、14dと14e、14
f、14g、14hとの、それぞれ延長方向が互いに一
致し(以下、この方向をX軸方向という)、又、縦方向
の打抜線14i、14j、14k、14lの延長方向は
X軸方向に直角の方向(以下、Y軸方向という)を向く
ものとなっている。
【0048】本展開図のようなX軸方向の打抜線及びY
軸方向の打抜線を主体とする打抜輪郭線14を有する打
抜型11(打抜型部11a)においては、図4に示すよ
うに、打抜シリンダ2の母線に対し打抜型11のX軸方
向又はY軸方向の打抜線が鋭角の傾斜角θで交差するよ
うに、打抜型11(打抜型部11a)を打抜シリンダ2
に対し傾けて取り付ける。その結果、X軸方向の打抜き
に要する大きな打抜力を減少することができ、装置の負
担軽減、打抜位置精度の向上等を図ることができる。
【0049】ここで、打抜輪郭線14の向きと打抜力P
との関係を図5の模式図で説明する。図5(a)は、正
方形状の輪郭を有するよう4枚の打抜刃24を埋め込ん
で形成した打抜型26を、そのX軸方向を向く打抜刃2
4aが打抜シリンダ2の母線sと平行になるようにセッ
トした場合を示す。この場合、打抜刃24aが最初にシ
ートWを打抜くことになるが(の位置)、シートWを
打抜刃24aの全長で打ち抜くため、その打抜には
(b)に示すように大きな力P1を要する。
【0050】次いで、打抜刃24c及び24dによっ
て、シートWが打抜かれていくが、このときに要する打
抜力P2はP1に比べ相当小さなものとなる。なお、最後
の24bについても24aと同じ大きな力P1を要す
る。従って、一連の打抜動作において、打抜シリンダ2
が作用する打抜力は段階的に大きく変化する。また、大
きな負荷がかかる打抜刃24a、24bは、打抜刃24
cや24dに比べ、消耗も早い。
【0051】これに対し、図5(c)に示すように、同
じ打抜型26をそのX軸方向が打抜シリンダ2の母線s
に対して角度θだけ傾くように装着したときは、(a)
の場合のように特定の打抜刃(24a、24b)がその
全長でシートWを打抜くことはなく、打抜当初は打抜刃
24aと24d()、次に24cと24d()、最
後に24cと24b()が、その都度はさみでせん断
するようにシートWを打ち抜いてゆくため、(d)に示
すように打抜力の最大値P3はP1に比べ相当小さくする
ことができる。また、特定の打抜刃に大きな負荷がかか
るのが避けられる。
【0052】ここで、鋭角の傾斜角θの値は、装着する
打抜型11の形態によっても相違するが、望ましくは2
〜30゜、更に望ましくは3〜15゜、中でも4〜10
゜の範囲で設定するのがよい。θが小さすぎると打抜型
11を斜めにする効果が薄く、大きすぎると打抜シリン
ダ2の軸方向寸法幅及び径寸法が大きくなるため、上述
の範囲で定めるのが望ましい。
【0053】図6に示すように、打抜シリンダ2の近傍
には、打抜型部11aの傾斜角θを検出するために、型
傾きセンサ(以下、単にセンサともいう)100及び1
01が該打抜シリンダ2の幅方向において左右にそれぞ
れ配置されている。また、打抜シリンダ2にはロータリ
ーエンコーダ等のパルスジェネレータ103「PG2」
が接続されている。センサ100及び101は、例えば
電磁式近接センサ等により構成され、打抜シリンダ2の
外周側に配置された図示しないフレーム等にそれぞれ所
定距離lの間隔で固定されている。左センサ100は、
打抜シリンダ2の回転に伴い、打抜型部11aの被検出
部Aが近づくことにより、これを検出する。また、右セ
ンサ101は被検出部Bが近づくことによりこれを検出
する。そして、右センサ101が被検出部Bを検出して
から、左センサ100が被検出部Aを検出するまでのパ
ルスジェネレータ103のパルス数から傾斜角θが求め
られる。なお、上記センサとして、光センサ、磁気セン
サ、超音波センサ、あるいはテレビカメラ等の画像セン
サなど、各種のものを使用することができる。
【0054】次に、図1及び図3に示すシート供給装置
6について説明する。シート供給装置6は、打抜シリン
ダ2の上流側に配置され、複数のシートWを厚さ方向に
積層した状態でストックするシートストッカ32と、シ
ートストッカ32の最下位に位置するシートWの後端縁
に当接してこれを1枚ずつ前方へ押し出すことにより、
積層されたシートWを最下位のものから順次送出する押
出部材としてのキッカー34、及びキッカー34により
押し出されたシートWを下側から受けつつこれをフィー
ドロール8に向けて移動させるサクションコンベア90
等を備える。また、最下位より上のシートWが連れて移
動することを防ぐストッパ38(図1参照)が、図示し
ないフレーム部材に支持されている。ストッパ38の下
端とシートWの設置面との間には、シートWの1枚の厚
みより大きく2枚の厚みより小さい隙間が確保され、最
下位の1枚のシートWのみが送り出されるようになって
いる。なお、シートストッカ32は、図3(a)に示す
ように、打抜シリンダ2の母線sに対して平行に配置さ
れている。
【0055】サクションコンベア90は、例えば図1に
示すように、内部が負圧となる負圧ケース90a(吸引
手段)、適数のローラ90b,90b,90b及びこれ
らに沿って無端状に巻き掛けられたベルト90c(摩擦
送出部材)を備えるものである。ベルト90cは通気性
を有し、例えば多孔質又は多数の孔(図示せず)を有す
るもので、摩擦力によりローラ駆動されるものでもよい
が、タイミングベルトとしてこれをタイミングローラ
(90b,90b,90b)に巻き掛けるようにすれ
ば、確実な駆動が得られる。
【0056】また負圧ケース90aの上面には図示しな
い多数の小孔が設けられ、同じく図示しない負圧ブロア
により内部が負圧状態とされるに伴い、上記各小孔に負
圧吸引力を発生させる。そして、この状態で、ローラ9
0b,90b,90b等のうち少なくとも1つがモータ
121(図7(a))により駆動される駆動ローラとな
ってベルト90cが巡回することにより、シートWは通
気性のベルト90c及び負圧ケース90aの小孔を介し
て負圧吸引され、ベルト90cの駆動に従い、フィード
ロール8に向けて移動する。
【0057】図7(a)及び(b)に示すように、キッ
カー34(押出部材)は、押出方向前方側の縁34fが
シートWの後端縁に沿って延びる板状に構成されてお
り、シートWと平行な面内で支点ピン33により本体部
31に対して左右に旋回可能に取り付けられている。こ
れにより、キッカー34は、シートWと平行な面内にお
いて該シートWの押出方向Pと直交する向きを基準方向
Sとして、押出方向前方側の縁34f(すなわちシート
Wに対する当接線)の基準方向Sに対する角度が変更可
能とされ、その角度に応じてシートWを傾けて押し出す
こととなる。なお、本体部31にはモータ36が設けら
れており、モータ36の出力軸にはギヤ37が取り付け
られている。ギヤ37は、キッカー34において支点ピ
ン33の周方向に沿って形成されたギヤ39に噛み合っ
ている。そしてモータ36の駆動により、ギヤ37及び
39を介してキッカー34が左右に旋回するようになっ
ている。また、モータ36には、キッカー34の旋回角
度を検知するパルスジェネレータ40「PG1」が接続
されている。
【0058】また、キッカー34は、打抜シリンダ2に
よる打抜き処理速度に合わせて、フィードロール8にシ
ートWを送り出すタイミングが調整されている。キッカ
ー34の送出機構としては、例えば図7(a)に概念的
に示すクランク機構K等を使用することができる。この
場合、クランク機構Kの回転速度を調整することにより
送り出すタイミングを合わせることができる。
【0059】クランク機構Kは、モータ120を駆動源
として回転する円盤44にピン45により偏心してロッ
ド46の一端が連結され、ロッド46の他端にスライダ
48を介してシートWの後端に当たるキッカー34を備
えた本体部31が取り付けられている。このクランク機
構Kの1回転でキッカー34が最下位のシートWの後端
を前方に押し出し、シートWの一部がフィードロール8
に吸い込まれる位置まで供給し、後方へ復帰して同様の
サイクルを繰り返す。
【0060】上記キッカー34、本体部31、及びクラ
ンク機構Kは、図7(a)に示すように、ベース部14
2に配置されるとともに、本体部31は、ベース部14
2の上面に設けられた2本のガイドレールR,Rによ
り、ガイド金具H,Hを介してスライド可能に支持され
ている。
【0061】図8は、シート供給装置6の制御装置11
0の電気的構成の一例を示すブロック図である。制御装
置110には、I/Oポート111とこれに接続された
CPU112、ROM113及びRAM114等からな
る制御部115が設けられている。ROM113には、
シート供給装置6の全体の制御を司る制御プログラムが
格納されており、RAM114はそのワークエリアとし
て機能する。I/Oポート111には、前述の左センサ
100、右センサ101、及びパルスジェネレータ10
3が接続されている。また、キッカー34の旋回用モー
タ36及びパルスジェネレータ40は、サーボ駆動ユニ
ット118を介してI/Oポート111に接続されてい
る。さらに、キッカー押出用モータ120及びサクショ
ンコンベア駆動モータ121は、それぞれモータドライ
バ116及び117を介してI/Oポート111に接続
されている。また、I/Oポート111には入力部12
2が接続されおり、打抜シリンダ2の型交換時にその交
換信号等が入力される。
【0062】このようなシート供給装置6においては、
打抜シリンダ2に装着された打抜型11(打抜型部11
a)の傾斜角度θを検出し、その角度に対応する角度に
キッカー34を旋回位置決めするようになっている。以
下、型傾斜角度検出・変更処理の作動の流れを図9に示
すフローチャートに基づいて説明する。まず、S1にお
いて、例えばオーダー変更等により打抜シリンダ2の打
抜型が交換された後、型交換信号が入力部122(図
8)から入力されると、打抜シリンダ2の回転中におい
て上記打抜型部11aの角度の検出が行われる。S2に
おいて打抜シリンダ2が回転するに伴い右センサ101
がオンするとS3に進み、パルスジェネレータ103
(図6)のパルス数のカウントを開始する。続いて、S
4において左センサ100がオンするとS5に進み、上
記パルス数のカウントを終了し、S6においてそのカウ
ント数から打抜型部11aの傾斜角度θを算出する。次
いで、図7に示すように、モータ36を駆動してキッカ
ー34をその傾斜角度θで位置決めする(図9:S6、
S7)。
【0063】そして、図10に示すように、キッカー3
4が旋回しこれが前進すると、シートストッカ32に積
層された最下位のシートWがキッカー34により押し出
される。ここで、シートWはキッカー34の傾斜角度θ
に対応するように傾斜しながらシート供給装置6から送
出される。図3(a)に示すように、キッカー34によ
り送り出されるシートWは、打抜シリンダ2と平行なフ
ィードロール8の軸線に対し、打抜シリンダ2と打抜型
11との傾斜に対応するように同じ向きに角度θだけ傾
けられている。従って、図11に示すように、フィード
ロール8を介して打抜シリンダ2側へ供給されるシート
W()は、角度θ傾いた状態で、フィードロール8及
び打抜シリンダ2の軸方向(すなわち母線と平行な方
向)と直角方向に平行移動する。
【0064】そして、フィードロール8にはシートWの
先端辺が一度に引き込まれるのではなく、斜めに除々に
引き込まれ()、さらに打抜シリンダ2に送り込まれ
ることとなる()。打抜後のシートWsも同様にθ傾
いた姿勢のまま下流側に搬送される()。なお、フィ
ードロール8を省いて、キッカー34等のシート供給装
置6から送り出したシートWを、直接打抜シリンダ2に
受け渡す構成とすることもできる。
【0065】なお、シートWが段ボールシートである場
合、図3(a)に示すように、段ボールシートWの波状
の中芯紙の稜線Bが打抜シリンダ2の母線sと上記鋭角
θをもって交差するように供給される。このことは、前
述のX軸方向が、上記稜線Bとほぼ一致していることを
意味する。いずれにしろ、このようにすることで、打抜
シリンダ2の母線sあるいは打抜型部11aのX軸方向
の輪郭線部分のエッジが、波型中芯紙の陵線B間にまた
がるように押し付けられるので、シートWに割れや筋跡
等が生じにくく、印刷品質を大幅に向上させることがで
きる。
【0066】一方、図12に示すように、打抜シリンダ
2に対して打抜型11(打抜型部11aのX軸方向)が
母線sに対して平行に装着される場合においては、上記
型傾斜角度検出・変更処理により、キッカー34は打抜
型部11aに対応して母線sに対して平行(θ=0)に
位置決めされる。その結果、フィードロール8を介して
打抜シリンダ2側へ供給されるシートWは、その前端縁
が打抜シリンダ2の母線とほぼ平行な状態(すなわち非
傾斜の状態)で、フィードロール8及び打抜シリンダ2
の軸方向と直角方向に平行移動する。
【0067】このように、本発明のシート供給装置6に
おいては、打抜型11の交換時において打抜型部11a
の傾斜角度が変わっても、これに対応して供給されるシ
ートWの傾斜角度を変更できるので、汎用性に優れてい
るといえる。なお、上記構成では打抜き型の傾斜角度を
センサにより検出して、シート傾斜角度を自動変更する
ようにしていたが、シート傾斜角度を手動により変更す
る構成としてもよい。また、以上の実施例において、図
面上では打抜型部11aが打抜シリンダ2の母線sに対
して一方の側にのみ傾斜した状態を表したが、これを逆
傾斜とすることももちろん可能である。この場合、キッ
カー34は前述の型傾斜角度検出・変更処理により、上
記とは逆方向に所定角度で位置決めされることとなる。
【0068】また、キッカー34の角度変更機構として
は、上記以外にも各種可能である。例えば図13(a)
に示すように、キッカー34をギヤ37に噛み合うラッ
ク41により旋回させる構成が可能である。この場合、
ラック41はギヤ37に噛み合った状態でその他端側が
キッカー34側の長孔状の貫通孔43に対してピン42
により連結されている。そして、モータ36の駆動によ
り、ギヤ37及びラック41を介してキッカー34が左
右に旋回駆動される。ここで、貫通孔43が長孔に形成
されているので、キッカー34の旋回時にピン42が長
孔内を移動して、ラック41の横方向の動きが規制され
る。また、キッカー34は板状に限らず、同図(b)に
示すように、本体部31の幅方向において所定の間隔で
配置された押出部34a,34bにより構成することが
できる。この場合、例えば押出部34a及び34bの一
方(本実施例では34a)を位置固定とする一方、他方
(本実施例では34b)をモータ36によりギヤ37及
びラック47を介して移動可能とし、キッカー34の移
動方向において押出部材34b及び34aの各先端位置
間の距離を変更することにより、シートWに対する当接
線34gと基準方向Sとのなす角度、すなわちシートW
の傾斜角度を変更するようにしてもよい。
【0069】さらに、打抜シリンダ2に装着される打抜
型11の角度が、例えば一定の角度傾斜しているものと
非傾斜のもの、あるいは傾斜角度が2種類のみの場合等
においては、図14(a)に示すように、キッカー34
をシリンダー130により旋回させる構成でもよい。ま
た、同図(b)に示すように、押出部34b(又は34
a)の先端位置の変更もシリンダ130により2位置間
で行う構成が可能である。なお、これらの駆動をシリン
ダ130により行う場合は、図8に示すようにI/Oポ
ート111に対し、駆動制御部131を介してシリンダ
130を接続することができる。
【0070】なお、以上の実施例では、ベース部142
上をスライド移動する本体部31に対してキッカー34
が旋回可能に設けられていたが、キッカー34(押出部
材)は、押出方向に進退する本体部31(取付ベース
部)に対し着脱可能に設けることができる。図27はそ
の一例を示しており、板状に構成された本体部31に
は、その先端面幅方向に沿って溝部31gが板面方向に
形成され、板状のキッカー34がその溝部31g内に挿
入されるとともに、該キッカー34の後端縁が溝部31
gの底に当たって位置決めされるようになっている。そ
してその状態でキッカー34と本体部31とは、これら
を板厚方向に貫通するボルト201と、これに螺合する
ナット202とによって着脱可能に結合されている。な
お、ナット201と、本体部31の座面との間にはワッ
シャ203が介挿されている。
【0071】図28に示すように、キッカー34は、そ
の押出方向Pにおける前方側の縁(シート当接線)34
fがシートWの後端縁に沿って延びる板状に構成されて
おり、該縁34fと押出方向Pとのなす角度が互いに異
なる複数のものを用意し、当該キッカー34の交換によ
り縁34fの基準方向Sに対する角度を変更することが
できる。なお、図28(a)は、縁34fと押出方向と
がほぼ直角に設定されたキッカー34を取り付けた例を
示している。また、同図(b)は、縁34fと押出方向
Pとが直角以外の所定角度をなす、すなわち縁34fが
基準方向Sと所定の鋭角θをなすキッカー34を取り付
けた例を示す。さらに、同図(c)は、縁34fが基準
方向Sと、(b)とは逆方向に角度θだけ傾いたキッカ
ー34を取り付けた例を示す。
【0072】なお、図29に示すように、キッカー34
は、シートWの幅方向において所定の間隔で配置されて
該シートWに対し一体的に進退する2つの部材34c,
34dを含み、それら部材34c,34dがそれぞれそ
の先端部においてシートWの後端縁と当接するものとし
て構成することもできる。具体的には、部材34c,3
4dはそれぞれ板状に構成され、それらが板状の基部3
4eの前端縁両端付近に結合・一体化されている。そし
て、図27を援用して示すように、その基部34eが本
体部31に対しボルト201とナット202とによって
着脱可能に結合されている。そして、図29に示すよう
に、該キッカー34は、2つの部材34c,34dの先
端位置間の押出方向Pにおける距離dが互いに異なる複
数のものが用意され、これを交換することにより、両部
材34c,34dに対するシート当接線34gの基準方
向Sに対する角度を変更することが可能となる。
【0073】図23に示すように、キッカー34及びク
ランク機構Kが配置されたベース部145を、ベース部
142に対して旋回駆動する構成も可能である。この場
合、図23(a)に示すように、キッカー34は、ベー
ス部145上に形成された2本のガイドレールR、Rに
対して、ガイド金具H、Hを介してスライド可能に支持
されている。そして、ベース部145はベース部142
に設けられたモータ36の出力軸に固定されるととも
に、ベース部142とベース部145との間に配置され
たローラ141によりベース部142に対しモータ36
の軸線周りに旋回可能に支持されている。モータ36が
駆動すると、同図(b)に示すようにベース部145が
旋回し、キッカー34は、打抜シリンダ2の母線s及び
シートストッカ32に積層されたシートWの後端縁に対
して所定の傾斜角度θで位置決めされる。
【0074】また、図24に示すシート供給装置6にお
いては、キッカー34及びクランク機構Kに加え、シー
トストッカ32及びサクションコンベア90もベース部
145上に配置した構成を示している。この構成では、
ベース部142のモータ36の駆動によりベース部14
5が旋回することで、同図(b)に示すように、キッカ
ー34はシートストッカ32とともに打抜シリンダ2の
母線sに対して傾斜した状態となる。この場合、シート
Wの傾斜角度とともにキッカー34によるシートWの送
り方向も変更されることとなる。
【0075】なお、図25に示すように、シートストッ
カ32の出口側において、フィードロール8と連動する
補助フィードロール147を設けることができる。補助
フィードロール147はベース部145上に配置されて
いる。そして、モータ36の駆動によりベース部145
が旋回すると、同図(b)に示すように補助フィードロ
ール147は、キッカー34及びシートストッカ32と
ともに打抜シリンダ2の母線sに対して傾斜した状態と
なる。そしてキッカー34により押し出されたシートW
は、サクションコンベア90を介して補助フィードロー
ル147に受け渡されてフィードロール8に対して送出
される。このように、補助フィードロール147を設け
ることで、打抜シリンダ2にシートWを受け渡す際に、
その傾斜角度が乱れにくくなる。
【0076】また、シート供給装置6は、図26(a)
に示すようなものを使用することもできる。すなわち、
シートストッカ32のテーブル6a上に積層状態で配置
されたシートWの下側に、図示しない吸引ポンプにより
内部が減圧吸引される吸引チャンバー6b(吸引手段)
を配置し、その内側には、上部がテーブル6aの上面に
露出するとともにシートWの送り方向に回転する複数の
送りロール6c(摩擦送出部材)を設ける。そして、積
層されたシートWのうち、最下層のものWが吸引チャン
バー6bからの吸引作用により送りロール6cに圧着さ
れ、その回転に伴う摩擦力によりギャップ6dから送出
される。すなわち、該シート供給装置6においてはキッ
カー34が使用されていない。
【0077】この場合、図26(b)に示すように、送
りロール6cによるシートWの送り方向は打抜シリンダ
2の母線とほぼ直角な向きに固定しておき、シートスト
ッカ32のみを、シート面と直交する所定の軸線周りに
おいて回転可能とする。この場合、例えばシートストッ
カ32の外側面に形成されたギヤ160に噛み合う駆動
ギヤ161を、モータ36で駆動することによりシート
ストッカ32を軸線O周りに回転する構成とすることが
できる。こうすれば、シート傾斜角度を該シートストッ
カ32の回転により簡単に変更することができ、また、
シートWの送り方向を変化させずにシート傾斜角度のみ
を変化させることができる。なお、積層されたシートW
の前方側には上側のシートWの連れ送り等を阻止するス
トッパ38が設けられているが、この場合シートストッ
カ32全体を回転させるのではなく、このストッパ38
のみを回転させるようにしてもよい。
【0078】次に、以上のようなシート供給装置6は、
図15及び図17に示すように、回転式印刷装置70に
も適用することができる(なお、回転式打抜装置1と共
通する部分については、同符号を付して説明は省略す
る)。回転式印刷装置70は、段ボールシート等の方形
にカットしたシートに所定の印影を印刷する印刷シリン
ダ72と受けシリンダ73、及び印刷シリンダ72に段
ボールシート等のシートWを供給するシート供給装置
6、及びシート供給装置6と印刷シリンダ72との間に
配置されたフィードロール8を備える。
【0079】印刷装置70は、いわゆるフレキソ印刷機
として構成されており、アニロックスロール77とイン
クロール78との両ロール間の谷間にインクを溜め、イ
ンクロール78の掻き取り作用によりアニロックスロー
ル77に薄いインク膜を形成し、これを印刷シリンダ
(版胴)72に転写する。そして、この印刷シリンダ7
2と受けシリンダ73との間にシートWが供給されて印
刷が行われる。
【0080】これらのシリンダ72,73の駆動手段を
図16に示す。まず、印刷シリンダ72がモータ72a
等の駆動手段で駆動され、この駆動力が、印刷シリンダ
72のギヤ72b、中間ギヤ72c、72d、受けシリ
ンダ73のギヤ73a等の駆動力同期伝達手段を介して
受けシリンダ73に伝えられ、印刷シリンダ72と受け
シリンダ73は互いに逆方向に同速度で回転駆動され
る。
【0081】次に、図17に示すように、印刷シリンダ
72には、例えばゴム等の柔軟性材料でシート状に構成
されるとともに、印影をシートに転写する凸版の印版部
80aが形成され印刷型80が、該印刷シリンダ72の
外周面に巻き付けられる形態で交換可能に装着されるよ
うになっている。この印刷型80は、例えば図17
(c)に示すように、その裏面側に形成されたマグネッ
ト吸着部80bにより、磁性材料で構成された印刷シリ
ンダ72の外周面部に対し、磁気的な吸引力で着脱可能
に装着されるようになっている。なお、図17をはじめ
とする該当図面では、理解を容易にするために印版部8
0aが印刷シリンダ72の片側周面に平面的に表わされ
ているが、実際には、図17に示すように、この印版部
80aが印刷シリンダ72のほぼ全周に巻き付けられた
り、半周に1個ずつの2個取り、あるいは1/4周に1
個の4個取りで巻き付けられたり、場合によっては例え
ば半周に1個のみ巻き付けられて、残り半周は余白とす
る等、適宜設定することができる。
【0082】図17(a)に示すように、印刷型80
は、印版部80aの印影輪郭のX軸方向(本実施例で
は、X軸方向が基準線に対応するものとする)の輪郭線
部が印刷シリンダ72の母線s(中心軸線Oと平行)に
対して、所定の鋭角の傾斜角θだけ傾けた形で取り付け
られている。なお、このように傾けた形で印刷型80を
取り付けるために、印刷シリンダ72の外周面には位置
決め手段を設けることができる。本実施例では、図17
(c)に示すように、印刷型80の平面形状に対応した
上記位置決め手段としての凹所72aが印刷シリンダ7
2の外周面に形成され、印刷型80は、この凹所72a
内に収容される形で装着されるようになっている。ここ
で、印刷型80は、生産のオーダー毎にそれぞれ他の印
刷型と交換されるようになっている。そして印刷型80
には、印版部80aが上記傾斜しているものや、印刷シ
リンダ72の母線sに対して平行な、例えば既存(従
来)の印刷型も含まれている。
【0083】図18に印版部80aの印影輪郭を拡大表
示により示している。該印版部80aは、例えば横方向
の輪郭線部81a、81b、81c、81dと81e、
81f、81g、81hとが、それぞれ延長方向が互い
に一致し(以下、この方向をX軸方向という)、又、縦
方向の輪郭線部81i、81jの延長方向はX軸方向に
直角の方向(以下、Y軸方向という)を向くものとなっ
ている。このようなX軸方向の輪郭線部及びY軸方向の
輪郭線部を主体とする印刷輪郭線81を有する印刷型8
0においては、印刷シリンダ72の母線sに対し印刷型
80のX軸方向又はY軸方向の輪郭線が鋭角の傾斜角θ
で交差するように、印刷型80を印刷シリンダ72に対
し傾けて取り付けることで、X軸方向の印刷に要する荷
重を減少することができ、装置の負担軽減、あるいは印
刷ぶれ防止など印刷位置精度の向上等を図ることができ
る。
【0084】ここで、印影輪郭線81の向きと印刷荷重
Pとの関係を図19の模式図で説明する。図19(a)
は、正方形状の輪郭を有するよう4本の輪郭線部を埋め
込んで形成した印刷型126を、そのX軸方向を向く輪
郭線部124aが印刷シリンダ72の母線sと平行にな
るようにセットした場合を示す。この場合、輪郭線部1
24a側からシートWへの印刷が開始されるが(の位
置)、輪郭線部124aは全長が同時にシートWと接触
するため、その印刷には(b)に示すように大きな荷重
P1を要する。
【0085】次いで、輪郭線部124c及び124dと
シートWへの印刷が進んでいくが、このときに要する荷
重P2はP1に比べ相当小さなものとなる。なお、最後の
124bについても124aと同じ大きな荷重P1を要
する。従って、一連の印刷動作において、印刷シリンダ
72が作用する印刷力は段階的に大きく変化する。ま
た、印版部80aは、大きな負荷がかかる輪郭線部12
4a、124bの近傍において、輪郭線部124cや1
24dの近傍よりも摩耗が早くなる。
【0086】これに対し、図19(c)に示すように、
同じ印刷型126をそのX軸方向が印刷シリンダ72の
母線sに対して角度θだけ傾くように装着したときは、
(a)の場合のように特定の輪郭線部(124a、12
4b)がその全長でシートWと接触することがなく、印
刷当初は輪郭線部124aと124d()、次に12
4cと124d()、最後に124cと124b
()が、その都度点状接触部分が漸次移動するように
シートWに押し付けられてゆくので、(d)に示すよう
に荷重の最大値P3は、(b)のP1に比べ相当小さくす
ることができる。また、特定の輪郭線部の近傍に大きな
荷重がかかることが避けられる。
【0087】ここで、鋭角の傾斜角θの値は、装着する
印刷型80の形態によっても相違するが、望ましくは2
〜30゜、更に望ましくは3〜15゜、中でも4〜10
゜の範囲で設定するのがよい。θが小さすぎると印刷型
80を斜めにする効果が薄く、大きすぎると印刷シリン
ダ72の軸方向寸法幅及び径寸法が大きくなるため、上
述の範囲で定めるのが望ましい。
【0088】図20に示すように、印刷シリンダ72の
近傍には、印版部80aの傾斜角θを検出するために、
型傾きセンサ(以下、単にセンサともいう)100及び
101が該印刷シリンダ72の幅方向において左右にそ
れぞれ配置されている。また、印刷シリンダ72にはロ
ータリーエンコーダ等のパルスジェネレータ103「P
G2」が接続されている。センサ100及び101は、
例えば電磁式近接センサ等により構成され、印刷シリン
ダ72の外周側に配置された図示しないフレーム等にそ
れぞれ所定距離lの間隔で固定されている。左センサ1
00は、印刷シリンダ72の回転に伴い、印版部80a
の被検出部Aが近づくことにより、これを検出する。ま
た、右センサ101は被検出部Bが近づくことによりこ
れを検出する。そして、右センサ101が被検出部Bを
検出してから、左センサ100が被検出部Aを検出する
までのパルスジェネレータ103のパルス数から傾斜角
θが求められる。なお、上記センサとして、光センサ、
磁気センサ、超音波センサ、あるいはテレビカメラ等の
画像センサなど、各種のものを使用することができる。
【0089】シート供給装置6においては、印刷シリン
ダ72に装着された印刷型80(印版部80a)の傾斜
角度θを検出し、その角度θに対応する角度にキッカー
34を旋回位置決めするようになっている。そして、上
述した図9に示すフローチャートの流れに基づく作動に
より、例えばオーダー変更等により印刷シリンダ72の
印刷型80が交換された後、印刷シリンダ72の回転中
において上記傾斜角度θの検出が行われる。そして、印
版部80aの傾斜角度θが求められると、図7に示すよ
うに、モータ36を駆動してキッカー34を傾斜角度θ
で位置決めする。
【0090】そして、図17(a)に示すように、キッ
カー34が旋回しこれが前進すると、シートストッカ3
2に積層された最下位のシートWがキッカー34により
押し出される。ここで、シートWはキッカー34の傾斜
角度θに対応するように傾斜しながらシート供給装置6
から送出される。ここで、キッカー34により送り出さ
れるシートWは、印刷シリンダ72と平行なフィードロ
ール8の軸線に対し、印刷シリンダ72と印刷型80と
の傾斜に対応するように同じ向きに角度θだけ傾けられ
ている。従って、図11を援用して示すように、フィー
ドロール8を介して印刷シリンダ72側へ供給されるシ
ートW()は、角度θ傾いた状態で、フィードロール
8及び印刷シリンダ72の軸方向と直角方向に平行移動
する。
【0091】そして、フィードロール8にはシートWの
先端辺が一度に引き込まれるのではなく、斜めに除々に
引き込まれ()、さらに印刷シリンダ72に送り込ま
れることとなる()。印刷後のシートWsも同様にθ
傾いた姿勢のまま下流側に搬送される()。なお、フ
ィードロール8を省いて、キッカー34等のシート供給
装置6から送り出したシートWを、直接印刷シリンダ7
2に受け渡す構成とすることもできる。
【0092】一方、印刷シリンダ72に対して印刷型8
0(印版部80aのX軸方向)が印刷シリンダ72の母
線sに対して平行に装着される場合もある。この場合、
キッカー34もこれに対応して母線sに対して平行(θ
=0)に位置決めされた状態となる。その結果、フィー
ドロール8を介して印刷シリンダ72側へ供給されるシ
ートWは、その前端縁が印刷シリンダ72の母線とほぼ
平行な状態(すなわち非傾斜の状態)で、フィードロー
ル8及び印刷シリンダ72の軸方向と直角方向に平行移
動する。
【0093】このように、本発明のシート供給装置6に
おいては、印刷型80の交換時において印版部80aの
傾斜角度が変わっても、その角度に対応する角度でシー
トWを可変させて供給することができるので、シートの
生産性が向上する。
【0094】上記回転式打抜装置1及び回転式印刷装置
70のライン上において、それぞれ印刷と打抜とを同時
に行うこともできる。これは、例えば図21に示すよう
に、打抜シリンダ2の上流に、外周に印刷型80(図1
7)を装着した回転式の印刷シリンダ72を配置し、打
抜前のシートWに印刷を施し、続いてフィードロール7
4で打抜シリンダ2へ送って打抜く工程とするものであ
る。ここで、図21に示すように、打抜シリンダ2と受
けシリンダ4とは、その上下位置が打抜単独で行う場合
とそれぞれ反対になっている。このようにすることで、
印刷後のシートWの印刷面に打抜型16が触れることが
防止できるので、印刷面の印刷インクの擦れ等が防止な
いしは抑制される。なお、印刷インクは、複数のロール
77,78を介して印刷シリンダ72の印刷型80へ補
給される。
【0095】ここで、印刷シリンダ72は、図22に示
すように主送り方向に直角に配置され、その母線sは打
抜シリンダ2の母線s’に平行になる。一方、印刷型8
0はそのX軸方向の印影輪郭線部84を母線sに対し角
度θだけ傾けて印刷シリンダ72に装着される。こうす
ることにより、上流のキッカー34からθだけ傾けて給
紙されたシートWが、フィードロール8により姿勢をそ
のままにして主送り方向に移動し、回転する印版部80
aにより印刷されて、下流側の打抜シリンダ2にそのま
まの姿勢で送られ、打ち抜かれることとなる。なお、印
刷シリンダ72を打抜シリンダ2の下流側に配置して
も、同様に同一ライン上での打抜と印刷が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】回転式打抜装置の一例を模式的に示す全体正面
図。
【図2】打抜シリンダ及び受けシリンダの駆動手段の一
例を示す概念図。
【図3】図1に示す回転式打抜装置の平面図、及び打抜
シリンダへの打抜型の装着方法を示す説明図。
【図4】打抜輪郭線のX軸方向、Y軸方向、打抜シリン
ダの母線方向を示す図。
【図5】打抜型を傾斜させて取り付けた場合の作用を、
非傾斜の場合と比較した説明図。
【図6】型傾きセンサの配置位置を打抜シリンダととも
に示す説明図。
【図7】シート供給装置の一例を示す模式図、キッカー
の旋回機構の模式図。
【図8】シート供給装置の制御装置のブロック図。
【図9】型傾斜角度検出・変更処理の作動の流れを示す
フローチャート。
【図10】キッカーのシートを送り出す際の平面作用説
明図。
【図11】シートの移動方向と移動中の姿勢を示す図。
【図12】打抜型部が母線に対して平行に形成された打
抜型が打抜シリンダに装着された場合の回転式打抜装置
の平面図。
【図13】キッカーの角度変更機構の変形例を示す概念
図。
【図14】その別の変形例を示す概念図。
【図15】回転式印刷装置の一例を模式的に示す全体正
面図。
【図16】印刷シリンダ及び受けシリンダの駆動手段の
一例を示す概念図。
【図17】図15に示す回転式印刷装置の平面図、及び
印刷シリンダへの印刷型の装着方法を示す説明図。
【図18】印影輪郭線のX軸方向、Y軸方向、印刷シリ
ンダの母線方向を示す図。
【図19】印刷型を傾斜させて取り付けた場合の作用
を、非傾斜の場合と比較した説明図。
【図20】型傾きセンサの配置位置を印刷シリンダとと
もに示す説明図。
【図21】打抜と印刷とを同時に行う装置構成を模式的
に示す全体正面図。
【図22】その平面図。
【図23】シート供給装置の変形例を示す断面図、及び
その平面模式図。
【図24】その別の変形例を示す断面図、及びその平面
模式図。
【図25】さらにその別の変形例を示す断面図、及びそ
の平面模式図。
【図26】さらにその別の変形例を示す断面図、及びそ
の平面模式図。
【図27】キッカーを着脱可能に設ける構成の一例を示
す説明図。
【図28】キッカーの交換によりシート傾斜角度が変更
される例を示す説明図。
【図29】同じく別の例を示す説明図。
【図30】従来の回転式打抜装置を模式的に示す図。
【図31】従来の回転式印刷装置を模式的に示す図。
【符号の説明】
1 回転式打抜装置 2 打抜シリンダ 6 シート供給装置 11 打抜型 11a 打抜型部 14 打抜輪郭線 31 本体部(取付ベース部) 32 シートストッカ 34 キッカー(押出部材、送出機構) 70 回転式印刷装置 72 印刷シリンダ 80 印刷型 80a 印版部 84 印影輪郭線部 90c ベルト(摩擦送出部材) θ 鋭角の傾斜角 W シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水野 和夫 愛知県瀬戸市坂上町300−3 (72)発明者 山口 静男 愛知県名古屋市守山区小幡常燈12−18

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自身の中心軸線の周りに回転するととも
    に、その外周面に打抜型部が交換可能に装着される打抜
    シリンダと、 その打抜シリンダの上流に設けられ、複数のシートを厚
    さ方向に積層した状態でストックするシートストッカ
    と、そのシートストッカの下側に位置する前記シートを
    下側のものから順次、前記打抜シリンダに向けて送出す
    る送出機構とを備えたシート供給装置とを有し、 前記打抜型部は、予め定められた基準線に沿う打抜線を
    含む打抜輪郭を有するとともに、その基準線は、前記打
    抜シリンダに装着した状態において該打抜シリンダの母
    線との間で、予め定められた2以上の角度関係のうちの
    いずれかを満足するように設定されており、 前記打抜シリンダの母線に対し前記基準線が鋭角の傾斜
    角で交差するように、前記打抜型部が前記打抜シリンダ
    の外周面上に傾けて設けられた場合には、前記打抜シリ
    ンダの回転に伴い、当該打抜シリンダに対し傾斜した前
    記打抜型部により、供給される前記シートへ前記打抜輪
    郭の前記基準線方向の輪郭線が、該輪郭線の一方の端部
    側から他方の端部側へ向けて漸次押し付けられて打抜が
    進行するとともに、 前記シート供給装置の前記送出機構は、前記シートの送
    出方向前端縁と前記打抜シリンダの母線とのなす角度
    (以下、シート傾斜角度という)と、装着された前記打
    抜型部の前記基準線と前記母線との間の角度(以下、型
    傾斜角度という)とがほぼ等しくなるように前記シート
    を送出するものとされ、かつ前記シート傾斜角度が前記
    型傾斜角度に応じて可変とされたことを特徴とする回転
    式打抜装置。
  2. 【請求項2】 前記シート供給装置の前記送出機構は、
    前記シートストッカの下側に位置する前記シートの後端
    縁に当接してこれを下流側へ押し出すことにより、前記
    積層されたシートを下側のものから順次送出する押出部
    材を備え、 該押出部材は、前記シートと平行な面内において該シー
    トの押出方向と直交する向きを基準方向として、自身の
    シート当接線の前記基準方向に対する角度が変更可能と
    され、前記打抜型部の前記型傾斜角度に応じて前記シー
    トを傾けて押し出すものである請求項1記載の回転式打
    抜装置。
  3. 【請求項3】 前記押出部材は、その押出方向が前記打
    抜シリンダの母線とほぼ直角に設定されている請求項2
    記載の回転式打抜装置。
  4. 【請求項4】 前記押出部材は、前記押出方向前方側の
    縁が前記シートの後端縁に沿って延びる板状に構成され
    るとともに、前記シートと平行な面内で旋回可能に設け
    られ、該旋回により前記角度が変更されるようになって
    いる請求項2又は3に記載の回転式打抜装置。
  5. 【請求項5】 前記押出部材は、前記シートの後端縁の
    幅方向において所定の間隔で配置されて該シートに対し
    一体的に進退する2つの部材を含み、それら部材はそれ
    ぞれその先端部において前記シートの後端縁と当接する
    とともに、少なくともその一方が前記シートの押出方向
    において他方に対し相対的に移動可能とされ、前記押出
    方向における前記2つの部材の先端位置間の距離を相対
    的に変化させることにより、前記シート当接線の前記基
    準方向に対する角度が変更されるようになっている請求
    項2又は3に記載の回転式打抜装置。
  6. 【請求項6】 前記押出部材は、前記押出方向に進退す
    る取付ベース部に対し着脱可能とされており、 かつ該押出部材は、前記シート当接線と前記押出方向と
    のなす角度が互いに異なる複数のものが用意され、当該
    押出部材の交換により前記シート当接線の前記基準方向
    に対する角度が変更可能とされている請求項2又は3に
    記載の回転式打抜装置。
  7. 【請求項7】 複数の前記押出部材は、前記シート当接
    線と前記押出方向とがほぼ直角に設定されたものと、同
    じく前記シート当接線と前記押出方向とが直角以外の所
    定角度をなすものとを含む請求項6記載の回転式打抜装
    置。
  8. 【請求項8】 前記複数の押出部材は、前記押出方向前
    方側の縁が前記シートの後端縁に沿って延びる板状に構
    成されるとともに、当該押出方向前方側の縁と前記押出
    方向とのなす角度が互いに異なるものに設定されている
    請求項6又は7に記載の回転式打抜装置。
  9. 【請求項9】 前記複数の押出部材は、前記シートの後
    端縁の幅方向において所定の間隔で配置されて該シート
    に対し一体的に進退する2つの部材を含み、それら部材
    はそれぞれその先端部において前記シートの後端縁と当
    接するとともに、前記押出方向における前記2つの部材
    の先端位置間の距離が互いに異なるものとされている請
    求項6又は7に記載の回転式打抜装置。
  10. 【請求項10】 前記シート供給装置の前記送出機構
    は、前記型傾斜角度に応じてシートの送出方向が可変と
    されており、それによって前記シート傾斜角度が変更可
    能とされている請求項1記載の回転式打抜装置。
  11. 【請求項11】 前記送出機構は、前記シートストッカ
    の下側に位置する前記シートの後端縁に当接してこれを
    下流側へ押し出すことにより、前記積層されたシートを
    下側のものから順次送出する押出部材を備え、 前記シートストッカと前記押出部材とは、共通のベース
    部に対して一体的に取り付けられており、 そのベース部を前記シートストッカ及び前記押出部材と
    ともに前記シートと平行な面内において回転させること
    により、前記押出部材による前記シートの押出方向すな
    わち前記シート傾斜角度を変更するシート傾斜角度変更
    機構が設けられている請求項10記載の回転式打抜装
    置。
  12. 【請求項12】 前記送出機構は、前記シートストッカ
    の下側に位置する前記シートに対し下側から当接し、送
    り方向の駆動力を受けて前記シートを自身と当該シート
    との間の摩擦により送出する摩擦送出部材を含んで構成
    され、 かつ前記シートストッカと前記摩擦送出部材とのうち少
    なくとも前記シートストッカが、前記シートと平行な面
    とほぼ直交する軸線周りに相対的に回転可能に配置され
    ており、その相対回転角度に応じて前記シート傾斜角度
    が変更されるようになっている請求項1ないし11のい
    ずれかに記載の回転式打抜装置。
  13. 【請求項13】 前記摩擦送出部材による前記シートの
    送り方向は、前記打抜シリンダの母線とほぼ直角な向き
    に固定され、 前記シートストッカは、前記軸線周りにおいて前記摩擦
    送出部材に対し回転可能に設けられている請求項12記
    載の回転式打抜装置。
  14. 【請求項14】 自身の中心軸線の周りに回転する打抜
    シリンダの外周に、予め定められた基準線に沿う打抜線
    を含む打抜輪郭を有した打抜型部が形成されるととも
    に、前記打抜シリンダの母線と前記基準線とが平行な形
    態を基準として、前記打抜シリンダの母線に対し前記基
    準線が鋭角の傾斜角で交差するように、前記打抜型部が
    前記打抜シリンダの外周面上に傾けて設けられ、 また、前記打抜シリンダの母線にほぼ直角にシート送り
    方向が設定され、そのシート送り方向に対し打抜前のシ
    ートを、前記打抜型部の前記傾斜にほぼ対応する向きと
    角度で傾けて供給することが可能なシート供給装置が前
    記打抜シリンダの上流に設けられ、 前記打抜シリンダの回転に伴い、当該打抜シリンダに対
    し傾斜した前記打抜型部により、前記シート送り方向に
    対し傾斜したシートへ前記打抜輪郭の前記基準線方向の
    輪郭線が、該輪郭線の一方の端部側から他方の端部側へ
    向けて漸次押し付けられて打抜が進行するとともに、 前記シート供給装置は、 複数のシートを厚さ方向に積層した状態でストックする
    シートストッカと、 そのシートストッカの下側に位置する前記シートの後端
    縁に当接してこれを下流側へ押し出すことにより、前記
    積層されたシートを下側のものから順次送出する押出部
    材とを備え、 前記押出部材は、前記シートと平行な面内において該シ
    ートの押出方向と直交する向きを基準方向として、自身
    のシート当接線の前記基準方向に対する角度が変更可能
    とされ、前記打抜型部の傾斜角度に応じて前記シートを
    傾けて押し出すことを特徴とする回転式打抜装置。
  15. 【請求項15】 自身の中心軸線の周りに回転するとと
    もに、その外周面に印版部が交換可能に装着される印刷
    シリンダと、 その印刷シリンダの上流に設けられ、複数のシートを厚
    さ方向に積層した状態でストックするシートストッカ
    と、そのシートストッカの下側に位置する前記シートを
    下側のものから順次、前記印刷シリンダに向けて送出す
    る送出機構とを備えたシート供給装置とを有し、 前記印版部は、予め定められた基準線に沿う輪郭線を含
    む印影輪郭を有するとともにその基準線は、前記印刷シ
    リンダに装着した状態において該印刷シリンダの母線と
    の間で、予め定められた2以上の角度関係のうちのいず
    れかを満足するように設定されており、 前記印刷シリンダの母線に対し前記基準線が鋭角の傾斜
    角で交差するように、前記印版部が前記印刷シリンダの
    外周面上に傾けて設けられた場合には、前記印刷シリン
    ダの回転に伴い、当該印刷シリンダに対し傾斜した前記
    印版部により、供給される前記シートへ前記印影輪郭の
    前記基準線方向の輪郭線が、該輪郭線の一方の端部側か
    ら他方の端部側へ向けて漸次押し付けられて印刷が進行
    するとともに、 前記シート供給装置の前記送出機構は、前記シートの送
    出方向前端縁と前記印刷シリンダの母線とのなす角度
    (以下、シート傾斜角度という)と、装着された前記印
    版部の前記基準線と前記母線との間の角度(以下、型傾
    斜角度という)とがほぼ等しくなるように前記シートを
    送出するものとされ、かつ前記シート傾斜角度が前記型
    傾斜角度に応じて可変とされたことを特徴とする回転式
    印刷装置。
  16. 【請求項16】 自身の中心軸線の周りに回転する印刷
    シリンダの外周に、予め定められた基準線に沿う輪郭線
    を含む印影輪郭を有した印版部が形成されるとともに、 前記印刷シリンダの母線と前記基準線とが平行な形態を
    基準として、前記印刷シリンダの母線に対し前記基準線
    が鋭角の傾斜角で交差するように、前記印版部が前記印
    刷シリンダの外周面上に傾けて設けられ、 また、前記印刷シリンダの母線にほぼ直角にシート送り
    方向が設定され、そのシート送り方向に対し印刷前のシ
    ートを、前記印版部の前記傾斜にほぼ対応する向きと角
    度で傾けて供給することが可能なシート供給装置が前記
    印刷シリンダの上流に設けられ、 前記印刷シリンダの回転に伴い、当該印刷シリンダに対
    し傾斜した前記印版部により、前記シート送り方向に対
    し傾斜したシートへ前記印影輪郭の前記基準線方向の輪
    郭線が、該輪郭線の一方の端部側から他方の端部側へ向
    けて漸次押し付けられて印刷が進行するとともに、 前記シート供給装置は、 複数のシートを厚さ方向に積層した状態でストックする
    シートストッカと、 そのシートストッカの下側に位置する前記シートの後端
    縁に当接してこれを下流側へ押し出すことにより、前記
    積層されたシートを下側のものから順次送出する押出部
    材とを備え、 前記押出部材は、前記シートと平行な面内において該シ
    ートの押出方向と直交する向きを基準方向として、自身
    のシート当接線の前記基準方向に対する角度が変更可能
    とされ、前記印版部の傾斜角度に応じて前記シートを傾
    けて押し出すことを特徴とする回転式印刷装置。
  17. 【請求項17】 複数のシートを厚さ方向に積層した状
    態でストックするシートストッカと、 そのシートストッカの下側に位置する前記シートの後端
    縁に当接してこれを下流側へ押し出すことにより、前記
    積層されたシートを下側のものから順次送出する押出部
    材とを備え、 前記押出部材は、前記シートと平行な面内において該シ
    ートの押出方向と直交する向きを基準方向として、自身
    のシート当接線の前記基準方向に対する角度が変更可能
    とされ、その角度に応じて前記シートを傾けて押し出す
    ことを特徴とするシート供給装置。
  18. 【請求項18】 前記押出部材は、前記押出方向前方側
    の縁が前記シートの後端縁に沿って延びる板状に構成さ
    れるとともに、前記シートと平行な面内で旋回可能に設
    けられ、該旋回により前記角度が変更されるようになっ
    ている請求項17記載のシート供給装置。
  19. 【請求項19】 前記押出部材は、前記シートの後端縁
    の幅方向において所定の間隔で配置されて該シートに対
    し一体的に進退する2つの部材を含み、それら部材はそ
    れぞれその先端部において前記シートの後端縁と当接す
    るとともに、少なくともその一方が前記シートの押出方
    向において他方に対し相対的に移動可能とされ、前記押
    出方向における前記2つの部材の先端位置間の距離を相
    対的に変化させることにより、前記角度が変更されるよ
    うになっている請求項17又は18に記載のシート供給
    装置。
  20. 【請求項20】 前記押出部材は、前記押出方向に進退
    する取付ベース部に対し着脱可能とされており、 かつ該押出部材は、前記シート当接線と前記押出方向と
    のなす角度が互いに異なる複数のものが用意され、当該
    押出部材の交換により前記シート当接線の前記基準方向
    に対する角度が変更可能とされている請求項17記載の
    シート供給装置。
  21. 【請求項21】 複数の前記押出部材は、前記シート当
    接線と前記押出方向とがほぼ直角に設定されたものと、
    同じく前記シート当接線と前記押出方向とが直角以外の
    所定角度をなすものとを含む請求項20記載のシート供
    給装置。
  22. 【請求項22】 前記複数の押出部材は、前記押出方向
    前方側の縁が前記シートの後端縁に沿って延びる板状に
    構成されるとともに、当該押出方向前方側の縁と前記押
    出方向とのなす角度が互いに異なるものに設定されてい
    る請求項20又は21に記載のシート供給装置。
  23. 【請求項23】 前記複数の押出部材は、前記シートの
    後端縁の幅方向において所定の間隔で配置されて該シー
    トに対し一体的に進退する2つの部材を含み、それら部
    材はそれぞれその先端部において前記シートの後端縁と
    当接するとともに、前記押出方向における前記2つの部
    材の先端位置間の距離が互いに異なるものとされている
    請求項20又は21に記載のシート供給装置。
JP25748597A 1997-07-11 1997-09-04 回転式打抜装置、回転式印刷装置及びシート供給装置 Pending JPH1177597A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013035107A (ja) * 2011-08-09 2013-02-21 Toppan Printing Co Ltd ロータリーカット用金型及びこれを用いたロータリーカッター
JP2014223721A (ja) * 2013-04-26 2014-12-04 ホリゾン・インターナショナル株式会社 回転式打抜機
CN113147081A (zh) * 2021-04-25 2021-07-23 绍兴中集包装有限公司 一种纸箱生产用纸板模切机
CN115648343A (zh) * 2022-12-22 2023-01-31 鑫祥微电子(南通)有限公司 一种用于电路板生产的模切装置

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