JPH1177486A - 複数工程の加工を行う加工方法及び工作機械 - Google Patents

複数工程の加工を行う加工方法及び工作機械

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JPH1177486A
JPH1177486A JP24581397A JP24581397A JPH1177486A JP H1177486 A JPH1177486 A JP H1177486A JP 24581397 A JP24581397 A JP 24581397A JP 24581397 A JP24581397 A JP 24581397A JP H1177486 A JPH1177486 A JP H1177486A
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JP
Japan
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tool
machining
new
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working
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Application number
JP24581397A
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English (en)
Inventor
Ryoichi Takami
亮一 高見
Kozo Takada
幸三 高田
Kazuyoshi Yoneda
和義 米田
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Toyota Motor Corp
Toyoda Koki KK
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Toyoda Koki KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の工具を交換して複数工程よりなる一連
の加工を行う加工方法において、交換した新しい工具に
よる加工精度の確認に要する時間を短縮して、稼働率を
向上させる。 【解決手段】 一連の加工の何れかにおいて新しい工具
を使用することとなった場合にはその工具が予め定めら
れた寸法チェックを必要とするものか否かを判断し、寸
法チェックを必要とするものであるときは一連の加工の
順序をその工具を使用する工程が最初に行われるように
入れ換え、その工具による加工工程に続いてその工程に
より加工された箇所の加工精度を計測し、この計測結果
に基づいてその工具の補正を行う。新しい工具が仕上げ
加工用のものである場合に、その工具が寸法チェックを
必要とするものと判断するのがよい。また新しい工具に
よる加工工程は、それに必要な前加工工程を含むものと
するのがよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、使用する複数の工
具を自動的に交換して工作物を取り外すことなく複数工
程の加工を連続して行う加工方法及び工作機械に関す
る。
【0002】
【従来の技術】マシニングセンタ等のこの種の工作機械
では、工具の使用回数や使用時間を計測して、所定の回
数または時間に達すれば、工具寿命に達したとして工具
を工具マガジンから取り外し、新しい工具と交換する。
この工具は、予め機外で刃具の位置を調整するセッチン
グを行ってから工具マガジンの各ポットに装着される
が、仕上げ加工等に用いられるような高精度が要求され
る場合、それだけでは必要な加工精度は必ずしも得られ
ない。そこで工具を主軸に装着して初品加工を行った後
に加工箇所の精度を計測し、必要な精度が得られていれ
ば連続加工に移行し、必要な精度が得られていなけれ
ば、刃具のセッチングの補正を行い初品加工を行って加
工精度を計測するというサイクルを繰り返し、必要な精
度が得られたところで連続加工に移行するようにしてい
る。なお機外における刃具のセッチングは、公差内でマ
イナス側に調整し、削り過ぎにより再生不能な不良品が
生じないようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した方法は、工作
物を取り外さずに行う一連の加工工程数が少なく、従っ
て加工時間が短い場合には特に問題はない。しかし、マ
シニングセンタのように工程が集約され、工具を自動交
換しながら多くの工程の加工を行う工作機械では、工作
物を取り付けたままで行う1連の加工に要する時間が非
常に長くなる(例えば10〜15分)。このような場合
には、長時間を要する初品加工の後に、計測して必要な
精度が得られていなければ、刃具のセッチングの補正を
行ってから再び長時間を要する一連の加工を繰り返すこ
とになるので、稼働率が大幅に低下するという問題があ
る。
【0004】本発明は、交換した新しい工具による加工
精度の確認に要する時間を短縮して、このような各問題
を解決することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明による複数工程の
加工を行う加工方法は、複数の工具を自動的に交換して
工作物を取り外すことなく複数工程よりなる一連の加工
を行う加工方法に関するものであり、一連の加工の何れ
かが新しい工具を使用することとなった場合にはその工
具が予め定められた寸法チェックを必要とするものか否
かを判断し、寸法チェックを必要とするものであるとき
は一連の加工の順序をその工具を使用する工程が最初に
行われるように入れ換え、その工具による加工工程に続
いてその工程により加工された箇所の加工精度を計測
し、この計測結果に基づいてその工具の補正を行うこと
を特徴とするものである。
【0006】本発明による加工方法は、新しい工具が仕
上げ加工用のものである場合に、その工具が寸法チェッ
クを必要とするものと判断するのがよい。
【0007】また本発明による加工方法では、新しい工
具による加工工程はそれに必要な前加工工程を含むもの
とするのがよい。
【0008】本発明による複数工程の加工を行う工作機
械は、主軸に装着した工具を自動的に交換して工作物を
取り外すことなく複数工程よりなる一連の加工を所定の
加工プログラムに基づいて行う工作機械に関するもので
あり、一連の加工の何れかが新しい工具を使用すること
となった場合にはその工具が寸法チェックを必要とする
ものであるか否かを判断する判断手段と、この判断手段
によりその工具は寸法チェックを必要とするものである
との判断がなされた場合には加工プログラムの実行順序
をその工具による加工工程が最初に行われるように入れ
換える入換え手段と、判断手段による判断がなされた場
合にはその工具による加工工程に続いてその工程により
加工された箇所の加工精度を計測する計測装置と、この
計測装置の計測結果に基づいてその工具の自動補正を行
う工具補正装置を備えたことを特徴とするものである。
【0009】本発明による工作機械の判断手段は、新し
い工具が仕上げ加工用のものである場合に寸法チェック
を必要とするものであると判断するようにするのがよ
い。
【0010】また本発明による工作機械の計測装置は、
主軸に装着されて計測を行う測定ヘッドを備えたものと
するのがよい。
【0011】また本発明による工作機械では、新しい工
具による加工工程はその加工工程に必要な前加工工程を
含むものとするのがよい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に添付図面により、本発明に
よる複数工程の加工を行う加工方法及び工作機械を4気
筒エンジンのシリンダブロックに適用した場合の実施の
形態につき説明する。
【0013】先ず、図1〜図6により、本発明による工
作機械10の構造の説明をする。この工作機械10はマ
シニングセンタであって、図1の全体平面図に示すよう
に、ベッド11上に水平なX方向移動可能に案内支持さ
れたテーブル12はX軸サーボモータ13により往復移
動されてその位置はエンコーダ13aにより検出され、
ベッド11上にX方向と直交する水平なZ方向移動可能
に案内支持されたコラム14はZ軸サーボモータ15に
より往復移動されてその位置はエンコーダ15aにより
検出されるるようになっている。また、コラム14に鉛
直なY方向移動可能に案内支持された主軸ヘッド16は
Y軸サーボモータ17により往復移動されてその位置は
エンコーダ17aにより検出され、主軸ヘッド16にZ
方向と平行な軸線回りに回転自在に支持された主軸18
はサーボモータにより回転駆動されてその角度はエンコ
ーダにより検出され(何れも図示省略)、その先端には
工具20が着脱可能に装着されるようになっている。
【0014】この工作機械10にはコラム14の一側と
なる位置に工具20及び計測装置40の測定ヘッド41
を保持する多数のポット32を有する工具マガジン30
が設けられ、また所定の交換位置に割り出されたポット
32と主軸18の間で工具20(工具マガジン30側は
二点鎖線20Aで示す)または測定ヘッド41を交換す
る工具交換装置35(図6参照)が設けられている。主
として図1及び図2に示すように、各ポット32はチェ
ン31aにより連結され、案内装置31により案内され
て所定位置に割り出される。またこの工作機械10のベ
ッド11に固定された支持台19には、所定の補正位置
に割り出されたポット32に保持された工具20を正確
に位置決め保持する工具保持装置50と、これにより位
置決め保持された工具20の刃具28を自動的に補正す
る工具補正装置60が設けられている。以下に各部分の
詳細な構造の説明をする。
【0015】この実施の形態に使用する工具20は、例
えばシリンダブロックのクランク軸受穴の仕上げ加工に
使用するクイルであり、主として図2及び図3に示すよ
うに、ホルダ部21とクイル部25よりなるものであ
る。ホルダ部21には主軸18及びポット32に装着す
るためのテーパ面22と工具交換装置35のアームによ
り把持するための保持溝23が形成され、クイル部25
には加工の際にベッド11に固定された軸受台11aに
より軸承される先端部25aが形成されている。クイル
部25の一側に整列して設けた5つの切欠部26には、
5箇所のクランク軸受穴をそれぞれ仕上げ加工するため
の5個の刃具28がカートリッジ27を介して取り付け
られ、カートリッジ27を回転すれば刃具28は回転す
ることなくクイル部25に対し半径方向に微少量移動す
るようになっている。
【0016】計測装置40の測定ヘッド41は、主とし
て図4に示すように、工具20と同様のテーパ面43及
び保持溝44が形成されたホルダ部42と計測部45よ
りなり、計測部45の先端部45aには半径方向に互い
に逆向きに多少突出する1対のフィーラ46が内蔵され
ている。計測装置40は、計測部45の先端部を各クラ
ンク軸受穴内に順次挿入し、フィーラ46をクランク軸
受穴の内面に当接してその内径を計測するものである。
【0017】主として図2及び図5に示すように、工具
保持装置50は工具20の根本部を指示する部分と先端
部を支持する部分に分かれている。根本部を支持する部
分の台部51はZ方向と平行に移動可能に支持台19に
案内支持されてサーボモータ53により往復移動され、
その位置はエンコーダにより検出される。台部51には
上下に配置した2本の水平な支持軸52aを介して1対
の保持アーム52が枢支されて各先端部にはホルダ部2
1の保持溝23と係合可能な把持部52bが形成され、
シリンダ54により開閉されるようになっている。また
先端部を支持する部分のブロック55は支持台19に固
定されおり、補正位置に割り出された工具20の中心軸
線と一致するようにブロック55の案内部55aに軸動
可能に支持されたセンタ軸56はシリンダ57により進
退される。保持アーム52は、不作動時には図2及び図
5の二点鎖線に示すように後退して開いており、作動時
には図2及び図5の実線に示すように前進してから閉
じ、先端の把持部52bにより補正位置に割り出された
工具20のホルダ部21の保持溝23を把持する。また
センタ軸56は不作動時には二点鎖線に示すように後退
され、作動時には実線に示すように前進してその先端が
工具20先端のセンタ穴に係合する。これにより工具2
0は根本部と先端部において補正位置に正確に位置決め
保持される。
【0018】主として図2に示すように、工具補正装置
60の移動台62は支持台19に固定した案内レール6
1によりX方向と平行に移動可能に案内支持されてサー
ボモータ63により往復移動され、移動台62にはZ方
向と平行に移動可能にせり出しヘッド65が案内支持さ
れてサーボモータ66により往復移動される。せり出し
ヘッド65の先端部にはZ方向軸線回りに回転可能に回
転部65aが設けられ、回転部65aには等角度間隔で
放射状に配置した3個のアーム67がピン68により枢
支され、シリンダ(図示省略)により揺動することによ
り回転部65a先端から突出する爪部67aがカートリ
ッジ27の外周を掴むようになっている。移動台62及
びせり出しヘッド65の位置ならびに回転部65aの回
転角度は図示省略のエンコーダにより検出される。
【0019】図7に示すように、工作機械10の作動を
制御するCNC装置(数値制御装置)70には、駆動回
路を介して各サーボモータ13,15,17及びそれら
のエンコーダ13a,15a,17a等が接続され、イ
ンターフェイスI/Fを介して計測装置40が接続さ
れ、PLC装置(シーケンスコントローラ)73を介し
て工具マガジン30、工具交換装置35、工具保持装置
50及び工具補正装置60が接続されている。またCN
C装置70には、インターフェイスI/Fを介して、必
要なデータ及び指令などを入力する入力装置71及びC
RT表示装置などの出力装置72が接続されている。P
LC装置73はCNC装置70からの指令に基づき、工
具マガジン30、工具交換装置35、工具保持装置50
及び工具補正装置60を、予め定められたシーケンスで
作動させるものである。図示は省略したが、CNC装置
70は、後述する図7のフローチャートに示す工具段取
り替え処理を行うためのプログラム、及び通常は次のよ
うな順序で複数工程よりなる一連の加工を行うためのN
Cプログラム等が記憶されたメモリを内蔵している。
【0020】 工程1 (詳細内容省略、使用工具:2001 ) 工程2 (詳細内容省略、使用工具:2002 ) 工程3 (詳細内容省略、使用工具:2003 ) ・ ・ ・ 工程N (ボア穴粗加工、使用工具:20N ) 工程N+1(ボア穴仕上げ加工、使用工具:20N+1 ) 工程N+2(クランク軸受穴粗加工、使用工具:20N+2 ) 工程N+3(クランク軸受穴仕上げ加工、使用工具:20N+3 ) ・ ・ ・ 各工程のうち互いに関連する工程、例えば同一加工箇所
の粗加工とその前工程である仕上げ加工のように連続し
て行う必要がある工程は、予めセットにしておく。上記
例では、工程Nと工程N+1、及び工程N+2と工程N
+3はそれぞれ1つのセットとしておく。
【0021】この実施の形態では、通常は工作機械10
のテーブル12上に設けた治具12aに工作物Wである
シリンダブロックを取り付け、工具マガジン30に装着
された複数の工具20を、工具交換装置35により所定
の順序で主軸18に装着して、上述の順序で複数工程よ
りなる一連の加工を行う。全ての加工工程が完了すれ
ば、治具12a上の工作物Wを交換して同じ一連の加工
工程を繰り返す。
【0022】CNC装置70は各工具20の使用回数や
使用時間を計測しており、ある工具20の使用回数また
は使用時間が所定の値に達すれば、工具寿命に達したと
してその工具20を工具マガジン30から取り外して新
しい工具20と交換することをうながす。以下に、工程
N+3(クランク軸受穴仕上げ加工)の工具20N+3
寿命に達して工具マガジン30から取り外し、各刃具2
8のセッチングがなされた新しい工具20N+3 と交換し
た場合の工具段取替え処理を、図7に示すフローチャー
トにより説明する。
【0023】このような工具20N+3 の交換がなされれ
ば(ステップ101)、CNC装置70は先ずこの交換
された新しい工具20N+3 は初品チェックによる補正が
必要か否かを判断する(ステップ102)。この判断は
CNC装置70のメモリに予め記憶されている各工具2
0の工具情報に基づき行われ、この例では、ボア穴また
はクランク軸受穴の仕上げ加工に使用する工具20N+1
または20N+3 が交換された場合に初品チェックによる
補正が必要であると判断する。従って工具20N+3 を交
換した場合にはCNC装置70は制御動作をステップ1
03に進めて、加工プログラムの実行順序の入れ換えが
行われる。なお、初品チェックによる工具20の補正が
必要ない場合は、制御動作は通常の加工プログラムに戻
されて、連続加工がなされる。
【0024】ステップ103においては、交換された工
具20N+3 を使用する工程N+3及びその前工程である
工程N+2が最初に行われるように加工プログラムの実
行順序が入れ換えられる。すなわちこの場合は、加工順
序は上述した通常の順序から次のような順序に入れ換え
られる。
【0025】 工程N+2(クランク軸受穴粗加工、使用工具:20N+2 ) 工程N+3(クランク軸受穴仕上げ加工、使用工具:20N+3 ) 工程1 (詳細内容省略、使用工具:2001 ) 工程2 (詳細内容省略、使用工具:2002 ) 工程3 (詳細内容省略、使用工具:2003 ) ・ ・ ・ 工程N (ボア穴粗加工、使用工具:20N ) 工程N+1(ボア穴仕上げ加工、使用工具:20N+1 ) ・ ・ ・ 次いでCNC装置70は交換された工具20N+3 を使用
する工程まで、すなわち工程N+2(クランク軸受穴粗
加工)及び工程N+3(クランク軸受穴仕上げ加工)の
加工だけを先ず行う(ステップ104)。クランク軸受
穴の粗加工及び仕上げ加工に使用する各工具20N+2,
N+3 は図2及び図3に示す工具20と同様な構造であ
る。工程N+2では、真上となるように位相決め停止さ
れた各刃具28との干渉をさけるために工作物Wを治具
12aにより多少上昇させてクイル部25をクランク軸
受穴内に挿入して先端部25aをベッド11に固定され
た軸受台11aに支持させ、工作物Wを加工位置に下降
させ、主軸18により工具20N+2(または工具2
N+3)を回転させて軸線方向に移動させることにより
各クランク軸受穴の粗加工をする。引き続き工程N+3
では、工具20N+2 をクランク軸受穴から引き抜き、工
具20N+3 と交換して同様にして各クランク軸受穴の仕
上げ加工をする。工程N+3の加工が終了したところで
工具20N+3 により仕上げ加工された5箇所のクランク
軸受穴の径をオンマシンで計測する(ステップ10
5)。この計測は、PLC装置73に指令を与えて工具
交換装置35により主軸18に装着した工具20N+3
工具マガジン30内の測定ヘッド41と交換し、治具1
2aと主軸18を相対移動させて計測部45の先端部4
5aを工作物Wの5箇所のクランク軸受穴内に順次挿入
し、各クランク軸受穴の内面に当接するフィーラ46か
らの出力を計測装置40が入力することにより行われ
る。
【0026】次いでCNC装置70は、計測された各ク
ランク軸受穴の加工精度が所定の公差範囲内に入ってい
るか否かを判断する。なお機外でなされる刃具28のセ
ッチングは、公差内でマイナス側に調整しているので、
この判断結果は加工精度が所定の公差範囲内に入ってい
るか、または小さい側に外れているかの何れかであるの
が通常である。5箇所のクランク軸受穴の全てが所定の
公差範囲内に入っていれば、CNC装置70は工程N+
2及び工程N+3以外の残る全ての工程の加工を行って
(ステップ109)から、制御動作を通常の加工プログ
ラムに戻して通常の連続加工に移行する。
【0027】5箇所のクランク軸受穴の何れか1つでも
所定の公差範囲から外れていれば、CNC装置70はP
LC装置73に指令を与えて工具マガジン30に保管さ
れた工具20N+3 を所定の補正位置に割り出し、その根
本部と先端部を工具補正装置60により正確に位置決め
して、刃具28のセッチングの補正を行う(ステップ1
07)。この補正は、先ずサーボモータ63により移動
台62をX方向に移動して所定の公差範囲から外れてい
たクランク軸受穴の1つ目を加工する刃具28と対向す
る位置に割り出し、せり出しヘッド65を前進させて図
3の二点鎖線に示すように開いた3個の爪部67aの間
にカートリッジ27を入れ、アーム67を揺動させて爪
部67aによりカートリッジ27の外周面を掴み、それ
と対応するクランク軸受穴の計測結果から演算された角
度だけサーボモータにより回転部65a及びカートリッ
ジ27を回転させて、クランク軸受穴が所定の公差範囲
となるように刃具28を半径方向外向きに移動させるこ
とにより行う。この補正は所定の公差範囲から外れてい
た全ての刃具28について行う。
【0028】次いでCNC装置70は、PLC装置73
に指令を与えて工具交換装置35により主軸18に装着
されている測定ヘッド41を工具20N+3 と交換し、工
程N+3のクランク軸受穴仕上げ加工を再度行う(ステ
ップ108)。これが完了すれば、前述したステップ1
05及び106に戻って仕上げ加工された5箇所のクラ
ンク軸受穴の径をオンマシンで計測し、計測された各ク
ランク軸受穴の径が所定の公差範囲内に入っているか否
かを判断する。全てのクランク軸受穴が所定の公差範囲
内に入っていれば直ちに、また所定の公差範囲に入って
いないものが1つでもあれば全てのクランク軸受穴が所
定の公差内に入るまでステップ107,108,10
5,106を繰り返してから、前述したステップ109
による残りの全ての工程の加工を行って、制御動作を通
常の加工プログラムに戻して通常の連続加工に移行す
る。
【0029】上述した説明から明らかなように、この実
施の形態では、CNC装置70の一部が請求項4に記載
された発明の判断手段及び入換え手段に対応している。
【0030】この実施の形態では、寿命により交換した
工具マガジン30内の新しい工具20がクランク軸受穴
仕上げ加工用のクイルであって寸法チェックを必要とす
る場合には、そのクイルによる加工だけを行ったところ
でクランク軸受穴の加工精度を計測し、必要な精度が得
られていなければクイルの刃具のセッティングを補正し
再び加工してその箇所の加工精度を計測するというサイ
クルを繰り返し、必要な精度が得られるまではそれ以外
の工具による加工を行わない。従ってその分だけ連続加
工に移行するまでの時間が短縮され、これにより稼働率
を向上させることができる。
【0031】またこの実施の形態では、測定ヘッド41
を主軸18に装着して計測を行うようにしたので、計測
のための工作物Wに対する測定ヘッド41の相対移動は
加工のために工作機械10が有している機能を利用して
行い、別個の相対移動をさせる装置が不要であるので装
置を簡略化することができる。
【0032】次に工程N+1(ボア穴仕上げ加工)の工
具20N+1 が寿命に達して工具マガジン30から取り外
し、各刃具28のセッチングがなされた新しい工具20
N+1と交換した場合の工具段取替え処理の説明をする。
この場合のフローチャートは図7に示すものと実質的に
変わらない。工具20N 及び20N+1 は1個の刃具を有
するクイルであり、セッティングの調整は刃具を設けた
側と反対側から行うようになっている。測定ヘッド41
は図4に示すものと同様であり寸法だけが異なってい
る。また工程N及び工程N+1では、治具12aにより
工作物Wのシリンダボアの軸線がZ方向となるように姿
勢を変え、主軸18に装着した工具20N(または20
N+1)を回転させながら送り込んで加工を行う。
【0033】ステップ101及びステップ102は前述
した工具20N+3 が交換された場合と同様である。ステ
ップ103では、加工順序は通常の順序から次のような
順序に入れ換えられる。
【0034】 工程N (ボア穴粗加工、使用工具:20N ) 工程N+1(ボア穴仕上げ加工、使用工具:20N+1 ) 工程1 (詳細内容省略、使用工具:2001 ) 工程2 (詳細内容省略、使用工具:2002 ) 工程3 (詳細内容省略、使用工具:2003 ) ・ ・ ・ 工程N+2(クランク軸受穴粗加工、使用工具:20N+2 ) 工程N+3(クランク軸受穴仕上げ加工、使用工具:20N+3 ) ・ ・ ・ ステップ104では、4つのボアのうちの1つにつき工
程N(ボア穴粗加工)及び工程N+1(ボア穴仕上げ加
工)の加工だけを行ったところで、ステップ105のオ
ンマシンによる加工部計測を行う。この計測は、ボア穴
の軸線方向3箇所において行い、ステップ106で計測
された各クランク軸受穴の径の平均値が所定の公差範囲
内に入っているか否かを判断する。前述した工具20
N+3 が交換された場合と同様、所定の公差範囲内に入っ
ていれば直ちに、また所定の公差範囲に入っていなけれ
ば所定の公差内に入るまでステップ107,108,1
05,106を繰り返してから、ステップ109による
残りの全ての工程(残る3つのボアについての工程N及
び工程N+1を含む)の加工を行って、制御動作を通常
の加工プログラムに戻して通常の連続加工に移行する。
【0035】この実施の形態でも、前述した工具20
N+3 が交換された場合と同様、連続加工に移行するまで
の時間が短縮されて稼働率を向上させることができ、ま
た別個の相対移動をさせる装置が不要であるので装置を
簡略化することができる。
【0036】上記各実施の形態では、工具20が寿命に
達すれば、その工具20が工具マガジン30に戻された
際に新しいものと交換するようにして実施する例につき
説明した。しかし工具マガジン30に余裕があれば、予
備の新しい工具20を工具マガジン30に保管してお
き、交換しながら使用していた工具20が寿命に達すれ
ば予備の新しい工具に交換先を切り替えて実施すること
も考えられる。
【0037】
【発明の効果】本発明による複数工程の加工を行う加工
方法及び工作機械では、寸法チェックを必要とする新し
い工具の場合には、その工具による加工だけを行ったと
ころでその加工箇所の加工精度を計測し、必要な精度が
得られていなければ工具の補正を行い再び加工してその
箇所の加工精度を計測するというサイクルを繰り返し、
必要な精度が得られるまではそれ以外の工具による加工
を行わない。従って連続加工に移行するまでの時間が短
縮され、これにより稼働率を向上させることができる。
【0038】工具の補正を必要とするような精度を要す
る加工は実質的には仕上げ加工の場合だけであるので、
新しい工具が仕上げ加工用のものである場合にその工具
が寸法チェックを必要とするものとして必要な精度が得
られるまでは上述のサイクルを繰り返すようにすれば、
仕上げ加工精度を低下させることなく稼働率を一層向上
させることができる。
【0039】また、主軸に装着されて計測を行う測定ヘ
ッドを計測装置が備えたものによれば、計測のための工
作物に対する測定ヘッドの相対移動は加工のために工作
機械が有している機能を利用して行い、別個の相対移動
をさせる装置が不要であるので装置を簡略化することが
できる。
【0040】更に、工具マガジン内の工具の補正を行う
工具補正装置を備えたものによれば、工具の補正のため
に工具を工具マガジンから取り外す必要がなく、工具補
正にかかる時間が短縮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による複数工程の加工を行う工作機械
の1つの実施形態の全体平面図である。
【図2】 図1に示す実施形態の一部の拡大平面図であ
る。
【図3】 図1に示す実施形態で使用する工具の部分拡
大側面図である。
【図4】 図1に示す実施形態で使用する測定ヘッドの
側面図である。
【図5】 図1に示す実施形態で使用する工具保持装置
の部分拡大側面図である。
【図6】 図1に示す実施形態の全体的構成を示す制御
ブロック図である。
【図7】 図1に示す実施形態の工具段取り替え処理方
法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10…工作機械、18…主軸、20…工具、40…計測
装置、41…測定ヘッド、60…工具補正装置、W…工
作物。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 米田 和義 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の工具を自動的に交換して工作物を
    取り外すことなく複数工程よりなる一連の加工を行う加
    工方法において、前記一連の加工の何れかが新しい工具
    を使用することとなった場合にはその工具が予め定めら
    れた寸法チェックを必要とするものか否かを判断し、寸
    法チェックを必要とするものであるときは前記一連の加
    工の順序をその工具を使用する工程が最初に行われるよ
    うに入れ換え、その工具による加工工程に続いてその工
    程により加工された箇所の加工精度を計測し、この計測
    結果に基づいてその工具の補正を行うことを特徴とする
    複数工程の加工を行う加工方法。
  2. 【請求項2】 前記新しい工具が仕上げ加工用のもので
    ある場合に、その工具が寸法チェックを必要とするもの
    と判断する請求項1に記載の複数工程の加工を行う加工
    方法。
  3. 【請求項3】 前記新しい工具による加工工程は、それ
    に必要な前加工工程を含む請求項1または2のに記載の
    複数工程の加工を行う加工方法。
  4. 【請求項4】 主軸に装着した工具を自動的に交換して
    工作物を取り外すことなく複数工程よりなる一連の加工
    を所定の加工プログラムに基づいて行う工作機械におい
    て、前記一連の加工の何れかが新しい工具を使用するこ
    ととなった場合にはその工具が寸法チェックを必要とす
    るものであるか否かを判断する判断手段と、この判断手
    段によりその工具は前記寸法チェックを必要とするもの
    であるとの判断がなされた場合には前記加工プログラム
    の実行順序をその工具による加工工程が最初に行われる
    ように入れ換える入換え手段と、前記判断手段による前
    記判断がなされた場合にはその工具による加工工程に続
    いてその工程により加工された箇所の加工精度を計測す
    る計測装置と、この計測装置の計測結果に基づいてその
    工具の自動補正を行う工具補正装置を備えたことを特徴
    とする複数工程の加工を行う工作機械。
  5. 【請求項5】 前記判断手段は前記新しい工具が仕上げ
    加工用のものである場合に寸法チェックを必要とするも
    のであると判断する請求項4に記載の複数工程の加工を
    行う工作機械。
  6. 【請求項6】 前記計測装置は前記主軸に装着されて前
    記計測を行う測定ヘッドを備えた請求項4または請求項
    5に記載の複数工程の加工を行う工作機械。
  7. 【請求項7】 前記新しい工具による加工工程は、その
    加工工程に必要な前加工工程を含む請求項4〜請求項6
    の何れか1項に記載の複数工程の加工を行う工作機械。
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