JP2000271827A - 複合加工方法及び複合加工装置 - Google Patents

複合加工方法及び複合加工装置

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JP2000271827A
JP2000271827A JP11083916A JP8391699A JP2000271827A JP 2000271827 A JP2000271827 A JP 2000271827A JP 11083916 A JP11083916 A JP 11083916A JP 8391699 A JP8391699 A JP 8391699A JP 2000271827 A JP2000271827 A JP 2000271827A
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chuck
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machining
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sheave
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Hiroshi Ota
博 太田
Yoshihiro Somei
義博 惣明
Eiji Kato
栄二 加藤
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Toyoda Koki KK
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Toyoda Koki KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複合加工方法及び複合加工装置において、熱
変位による軸線方向寸法の変化を補正し、補正の自動化
を可能にする。 【解決手段】 無段変速機用プーリ装置のシーブWはチ
ャック32に取り付られ、テーパ面Waと内径部Wbの
内端面Wcが別々の工具G1,G2により加工される。
先ず内径部の内端面を加工する内面加工砥石車G1を軸
線方向所定位置としてテーパ面の軸線方向先端部に捨て
研削面Weを加工し、測定装置70によりチャック基準
面32aと捨て加工面の軸線方向位置を測定し、この測
定結果に基づき内端面を加工する際の内面加工工具の軸
線方向移動量を補正する。テーパ面の加工は、チャック
基準面を基準としてテーパ面加工砥石車G2により加工
される。測定装置は、捨て研削面と、テーパ面と、チャ
ック基準面の軸線方向位置を測定する捨て測定ゲージ7
7,78,79を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無段変速機用プー
リ装置用のシーブをチャックに取り付けて、テーパ面と
内径部とを別々の工具により加工するようにした複合加
工方法及び複合加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のシーブでは、テーパ面Wa、内
径部Wbの内周面及び内端面Wc(シーブの各部の符号
については図2参照)の加工を、複数の砥石車により同
時に行う複合研削加工を行っている。この種のシーブW
では、外周部に形成した軸線方向基準面Wsから内径部
Wbの内端面Wcまでの軸線方向寸法や、基準面Wsか
らテーパ面Waまでの軸線方向寸法や、内端面Wcから
テーパ面Waまでの軸線方向寸法などが所定の寸法公差
内となるように研削する必要がある。しかしながら加工
の際にシーブWを支持するチャックと内面加工ユニット
に設けられた内面加工砥石車の間の距離は気温あるいは
加工に伴う温度変化の影響を受けて熱変位し、これによ
り加工されたシーブWの各部の軸線方向寸法が変化す
る。このためシーブWの各部の軸線方向寸法をインプロ
セス測定し、その結果をフィードバックすることにより
内面加工砥石車の軸線方向移動量を補正しながら加工す
る必要がある。ところが内径部Wbの内端面Wcの軸線
方向位置はインプロセス測定がむずかしいので、従来は
研削完了後に、機外に設けた測定ゲージにより内端面W
cの軸線方向位置を含むシーブWの寸法を測定し、その
結果をフィードバックすることにより内面加工砥石車の
軸線方向移動量を補正して所定の寸法公差内となるよう
にしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術では、加工装置から外したシーブWを再び測定ゲ
ージに取り付けて測定を行っているので測定の手間がか
かると共に測定誤差が増大し、フィードバックまでに時
間がかかるのでその間に熱変位による寸法不良が発生す
るおそれがあり、また補正の自動化が困難であるという
問題がある。本発明はこのような各問題を解決すること
を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明による複合加工方
法は、無段変速機用プーリ装置のシーブをチャックに取
り付けてテーパ面と内径部の内端面とを別々の工具によ
り加工する複合加工方法において、内径部の内端面を加
工する内面加工工具を軸線方向所定位置としてテーパ面
の軸線方向先端部に内端面と平行な捨て加工面を加工
し、シーブをチャックに取り付けた状態で測定装置によ
り同チャックのチャック基準面と捨て加工面の軸線方向
位置を測定し、この測定結果に基づき内端面を加工する
際の内面加工工具の軸線方向移動量を補正することを特
徴とするものである。シーブをチャックに取り付けた状
態で測定されたチャック基準面の軸線方向位置と捨て加
工面の軸線方向位置との間の軸線方向距離は、熱変位が
なければ予め定められた所定値であるが、熱変位により
チャックと内面加工工具の間の距離が増減すれば、その
増減した値だけ上記所定値に対して増減する。従って、
原位置からの内面加工工具の移動量を、この増減した値
だけ補正すれば、内面加工工具により加工された内端面
とチャック基準面との間の軸線方向距離の熱変位による
変化は補正される。
【0005】前項の発明における軸線方向位置の測定及
び軸線方向移動量の補正は、複数回の加工につき1回行
うようにしてもよい。
【0006】前2項の発明は、捨て加工面の軸線方向位
置を測定した後にテーパ面加工工具によりテーパ面を加
工して捨て加工面を除去するようにしてもよい。
【0007】前項の発明のテーパ面の加工は、チャック
基準面の軸線方向位置を基準として定寸加工することが
好ましい。
【0008】前各項の発明は、内面加工工具及びテーパ
面加工工具の少なくとも一方を研削加工を行う砥石車と
してもよい。
【0009】本発明による複合加工装置は、無段変速機
用プーリ装置のシーブをチャックに取り付けてテーパ面
と内径部の内端面とを別々の工具により加工する複合加
工装置において、内径部の内端面を加工する内面加工工
具を軸線方向所定位置としてテーパ面の軸線方向先端部
を加工することにより形成された捨て加工面の軸線方向
位置を測定する捨て加工面測定ゲージと、チャックのチ
ャック基準面の軸線方向位置を測定するチャック基準面
測定ゲージと、このチャック基準面測定ゲージによるチ
ャック基準面の測定と同時にテーパ面加工工具により加
工されるテーパ面の軸線方向位置を測定するテーパ面測
定ゲージを備えたことを特徴とするものである。シーブ
をチャックに取り付けた状態でチャック基準面測定ゲー
ジと捨て加工面測定ゲージにより測定されたチャック基
準面と捨て加工面の各軸線方向位置の間の軸線方向距離
は、熱変位がなければ予め定められた所定値であるが、
熱変位によりチャックと内面加工工具の間の距離が増減
すれば、その増減した値だけ上記所定値に対して増減す
る。従って、原位置からの内面加工工具の移動量を、こ
の増減した値だけ補正すれば、内面加工工具により加工
された内端面とチャック基準面との間の軸線方向距離の
熱変位による変化は補正される。またテーパ面測定ゲー
ジは、チャック基準面測定ゲージによるチャック基準面
の測定と同時に、テーパ面加工工具により加工されるテ
ーパ面の軸線方向位置を測定するので、加工されたテー
パ面とチャック基準面との間の軸線方向距離も所定の値
となる。
【0010】前項の発明は、両工具の少なくとも一方を
研削加工を行う砥石車としてもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に本発明による複合加工方法
及び複合加工装置を、図1〜図5に示す実施の形態によ
り説明する。この実施の形態では、加工の対象となるワ
ークは無段変速機用プーリ装置用の可動シーブWであ
り、テーパ面Wa、内径部Wb、内端面Wc及び捨て研
削面(捨て加工面)Weが研削加工される。内端面Wc
及び捨て研削面Weは、シーブWの外周部に中心軸線と
直交するように予め形成された環状の基準面Wsと平行
である。
【0012】この複合加工装置は、図1の全体平面図に
示すように、ベッド10上の中央部に割出し装置20が
設けられ、その右側に内面加工ユニット40が、上側に
シーブ面加工ユニット50が、また左側に溝加工ユニッ
ト60が設けられている。割出し装置20はベッド10
上に鉛直軸線回りに回転自在に支持された旋回テーブル
21を有しており、この旋回テーブル21は、その上に
支持された2つの主軸台30A,30Bを180度の位
相差をおいた2つの位置に割り出すものである。
【0013】旋回テーブル21上に支持された第1及び
第2主軸台30A,30Bは、チャック32を介してシ
ーブWが同軸的に取り付けられる主軸31とこれを回転
駆動する主軸モータ32を有している。この両主軸台3
0A,30Bは互いに逆向きで、その回転軸線は水平か
つ互いに平行であり、旋回テーブル21が各割出し位置
に割り出された状態では、次に述べる内面加工ユニット
40の第1可動テーブル42の移動方向(X方向)と平
行になるようにされている。各主軸台30A,30Bの
主軸31にチャック32を介して取り付けられた各シー
ブWは主軸モータ33により割り出し及び回転駆動可能
であり、このシーブWが取り付けられる各主軸31の先
端のチャック32は割出し装置20の一方の割出し位置
では内面加工ユニット40及びシーブ面加工ユニット5
0側となる第1加工位置P1に割り出され、他方の割出
し位置では溝加工ユニット60側となる第2加工位置P
2に割り出される。
【0014】図2及び図3に示すように、主軸31の先
端に同軸的に取り付けられるチャック32には、主軸3
1の軸線と直交する平面上にありかつこの軸線と同軸的
な環状で円周方向に連続したチャック基準面32aが形
成され、また円周方向に等角度間隔で固定された少なく
とも3個の位置決めブロック32bと、それらの間に設
けられて矢印に示すように多少角度開閉回動可能な少な
くとも3個の保持爪32cを有している。シーブWは、
各保持爪32cが開いた状態で各位置決めブロック32
bの先端面に外周部の基準面Wsを当接して位置決め
し、各保持爪32cを閉じることによりチャック32に
取り付けられる。
【0015】内面加工ユニット40は、図1に示すよう
に、ベッド10上に固定された第1固定テーブル41に
より水平なX方向に移動可能に案内支持されてX軸モー
タ46により往復移動される第1可動テーブル42と、
この第1可動テーブル42によりX方向と直交する水平
なZ方向に移動可能に案内支持されてZ軸モータ47に
より往復移動される第1砥石台43と、この第1砥石台
43上に設けられてX方向の回転軸線を有する第1砥石
モータ44よりなり、第1砥石モータ44の回転軸の先
端には砥石軸45を介して内面加工砥石車(内面加工工
具)G1が設けられている。第1砥石モータ44により
回転駆動される内面加工砥石車G1は、Z方向のプラン
ジ送りとX方向のトラバース送りが与えられ、回転して
いる主軸31の先端のチャック32に取り付けられたシ
ーブWの内径部Wbに挿入されて、その内周面及び内端
面Wcを加工する。
【0016】またテーパ面加工ユニット50は、図1に
示すように、ベッド10上に固定された第2固定テーブ
ル51によりZ方向に対し多少傾斜した水平なA方向に
移動可能に案内支持されてA軸モータ56により往復移
動される第2可動テーブル52と、この第2可動テーブ
ル52によりA方向と直交する水平なB方向に移動可能
に案内支持されてB軸モータ57により往復移動される
第2砥石台53と、この第2砥石台53に設けられてB
方向に対し傾斜した水平な回転軸線を有する第2砥石モ
ータ54よりなり、第2砥石モータ54の先端には砥石
軸55を介してテーパ面加工砥石車(テーパ面加工工
具)G2が設けられている。第2砥石モータ54により
回転駆動されるテーパ面加工砥石車G2は、B方向のプ
ランジ送りとA方向のトラバース送りが与えられて、回
転している主軸31の先端のチャック32に取り付けら
れたシーブWのテーパ面Waを加工する。
【0017】溝加工ユニット60は、図1に示すよう
に、ベッド10上に固定された第3固定テーブル61に
よりX方向と平行なX1方向に移動可能に案内支持され
てX1軸モータ66により往復移動される第3可動テー
ブル62と、この第3可動テーブル62によりZ方向と
平行なZ1方向に移動可能に案内支持されてZ1軸モー
タ67により往復移動される移動台63と、この移動台
63に鉛直方向に移動可能に案内支持された昇降台64
と、この昇降台64の先端に設けられた溝加工砥石車G
3を備えている。溝加工砥石車G1はシーブWの小径孔
Wd(図2及び図3参照)内に挿入されて3本のスプラ
イン溝(図示省略)を加工するものである。
【0018】次に図3及び図4により測定装置70の説
明をする。ベッド10に固定されたベース部71には、
回動台73の基部73aが、X方向と平行な枢支軸72
を介して回動可能に支持されている。基部73aの一端
にはレバー74が固定され、ベース部71に取り付けら
れた旋回用シリンダ装置75のピストンロッド75aの
先端はレバー74先端の凹溝74b内に入り、ピストン
ロッド75aから直交して突出するピン75bはレバー
74の半径方向溝74a内に係合されている。旋回用シ
リンダ装置75が作動してピストンロッド75aが伸縮
すれば、回動台73は実線で示す測定位置と二点鎖線で
示す退避位置との間で揺動される。この回動台73が測
定位置と退避位置の何れかにあるかは、ベース部71に
取り付けられて、ピストンロッド75aの後側突出部に
固定されたドッグ76c,76dと協働するセンサ76
a,76bにより検出される。
【0019】回動台73の上側には、捨て研削面測定ゲ
ージ(捨て加工面測定ゲージ)77、テーパ面測定ゲー
ジ78及びチャック基準面測定ゲージ79が取り付けら
れ、回動台73と共に揺動される。各測定ゲージ77,
78,79はそれぞれ前方に突出する測定アーム77
a,78a,79aと各測定アームの先端に設けられた
フィーラ77b,78b,79bを有している。回動台
73が測定位置に揺動された状態では、各測定ゲージ7
7,78,79も実線で示す測定位置にあり、捨て研削
面測定ゲージ77の先端のフィーラ77bは後述するよ
うにシーブWのテーパ面Waの先端部に形成された捨て
研削面Weに当接し、テーパ面測定ゲージ78の先端の
フィーラ78bは所定の直径Do の位置においてテーパ
面Waに当接し、チャック基準面測定ゲージ79の先端
のフィーラ79bはチャック32のチャック基準面32
aに当接し、それぞれ各面We,Wa,32aの軸線方
向位置を測定する。各測定アーム77a,78a,79
aは多少角度水平方向揺動可能で各面We,Wa,32
aに当接される向きに弾性的に軽く付勢され、またこの
付勢に抗する向きに強制的にリトラクト可能である。
【0020】次に、上記実施の形態の複合加工装置によ
りシーブWを加工する方法を説明する。先ず加工の概要
を説明すれば、割出し装置20により第1加工位置P1
に割り出された第1主軸台30Aの主軸31の先端のチ
ャック32に第1番目のシーブWを取り付け、内面加工
ユニット40により内径部Wbの内周面及び内端面Wc
の研削加工を行い、シーブ面加工ユニット50によりテ
ーパ面Waの研削加工を行う。この加工が終了すれば、
割出し装置20により第1主軸台30Aを第2加工位置
P2に割り出して、溝加工ユニット60により第1番目
のシーブWの小径孔Wdに3本のスプライン溝を加工
し、これと同時に第1加工位置P1に割り出された第2
主軸台30Bには第2番目のシーブWを取り付けて、上
記同様にして内径部Wbの内周面及び内端面Wc並びに
テーパ面Waの研削加工を行う。この加工が終了すれ
ば、第2加工位置P2にある加工済みの第1番目のシー
ブWを第1主軸台30Aから取り外した後、第2主軸台
30Bを第2加工位置P2に割り出して第2番目のシー
ブWの小径孔Wdに3本のスプライン溝を加工し、これ
と同時に第1加工位置P1に割り出された第1主軸台3
0Aには第3番目のシーブWを取り付けて、内径部Wb
の内周面及び内端面Wc並びにテーパ面Waの研削加工
を行い、第2加工位置P2にある加工済みの第2番目の
シーブWを第2主軸台30Bから取り外す。これを繰り
返して次々とシーブWの加工を行う。この例では、第1
加工位置P1で未加工のシーブWを取り付け、第2加工
位置P2で加工済みのシーブWを取り外すようにした
が、第2加工位置P2で未加工のシーブWを取り付け、
第1加工位置P1で加工済みのシーブWを取り外すよう
にしてもよく、第1加工位置P1または第2加工位置P
2のどちらか一方でシーブWの取付け取外しを行うよう
にしてもよい。
【0021】次に第1加工位置P1で行う内径部Wbの
内周面及び内端面Wc並びにテーパ面Waの研削加工の
詳細を、図2、図3及び図5に示すフローチャートによ
り説明する。未加工のシーブWは二点鎖線に示すような
形状である。加工開始時には、回動台73及び各測定ゲ
ージ77,78,79は、二点鎖線で示す退避位置にあ
る。主軸31の先端のチャック32に取り付けられた未
加工のシーブWの軸線方向先端部は、先ず、定められた
加工原位置からX方向に所定距離移動されてZ方向に所
定位置とした内面加工砥石車G1(図2の破線で示す)
の先端面により捨て研削され、基準面Wsと平行な捨て
研削面Weが形成される(ステップ100)。上述した
加工原位置及びそれからX方向への所定距離は、この複
合加工装置を制御する数値制御装置に予め記憶された値
である。
【0022】次いで各測定ゲージ77,78,79の測
定アーム77a,78a,79aをリトラクトさせて水
平方向に逃がしてから旋回用シリンダ装置75により旋
回させて(ステップ101)測定位置とし、リトラクト
を解除して各測定アーム77a,78a,79a先端の
フィーラ77b,78b,79bを捨て研削面We、テ
ーパ面Wa及びチャック基準面32aに当接させて各面
We,Wa,32aの軸線方向位置を測定する(ステッ
プ102)。これと同時に、テーパ面加工砥石車G2に
よるテーパ面Waの研削加工が開始される(ステップ1
10)が、その詳細は後述する。
【0023】次いで、シーブWを支持するチャックと内
面加工砥石車G1の間の距離の熱変位による変化を補正
するための補正量を演算する(ステップ103)。この
補正量は、チャック基準面測定ゲージ79により測定さ
れるチャック基準面32aの軸線方向位置(位置A)と
捨て研削面測定ゲージ77により測定される捨て研削面
Weの軸線方向位置(位置C)の間の軸線方向距離と数
値制御装置に予め記憶されたマスタ値の差として演算さ
れる。このマスタ値は熱変位がない場合のAC間の軸線
方向距離に等しい値である。従ってチャック32と内面
加工工具G1の間の距離が熱変位により増減すれば、チ
ャック基準面測定ゲージ79と捨て研削面測定ゲージ7
7により測定された各位置Aと位置Cの間の軸線方向距
離は、この増減した値だけマスタ値に対して増減する。
従って、原位置からの内面加工工具G1の移動量を、こ
の増減した値だけ補正すれば、内面加工工具G1の先端
面により加工される内端面Wcとチャック基準面32a
との間の軸線方向距離は熱変位による変化が補正されて
所定の値となる。一方、シーブWの基準面Wsとチャッ
ク基準面32aの間の軸線方向距離は一定であるので、
基準面Wsから内径部Wbの内端面Wcまでの軸線方向
寸法も所定の値となる。
【0024】このようにして演算された補正値の分だ
け、数値制御装置は内径部Wbの内周面及び内端面Wc
を加工する際に内面加工砥石車G1に与えるべき加工原
位置からのX方向に移動量を補正する(ステップ10
4)。そして数値制御装置は第1砥石モータ44により
回転駆動されている内面加工砥石車G1を、Z方向にお
いては小径孔Wdと干渉しない位置とし、X方向におい
ては上述のように補正した移動量だけ加工原位置からX
方向に移動した位置としてから、Z方向にプランジ送り
を与えて、内面加工砥石車G1の外周面及び先端面によ
り内径部Wbの内周面及び内端面Wcの研削加工を開始
する(ステップ105)。そして所定量のプランジ送り
がなされれば、内径部Wbの内周面及び内端面Wcの加
工は完了する(ステップ106)。
【0025】次に、上記ステップ102以降と平行して
なされるテーパ面加工砥石車G2によるテーパ面Waの
研削加工(ステップ110)の説明をする。この状態で
は各測定ゲージ77,78,79は引き続き測定位置に
あり、各面We,Wa,32aの軸線方向位置は継続し
て測定されている。数値制御装置は第2砥石モータ54
により回転駆動されているテーパ面加工砥石車G2にA
方向に往復するトラバース送りを与え、トラバース送り
1往復毎にB方向のプランジ送りを少しずつ増大させな
がらテーパ面Waの研削加工を行う。テーパ面測定ゲー
ジ78はテーパ面加工砥石車G2により研削加工されて
いるテーパ面Waの軸線方向位置(位置B)をインプロ
セス測定し、チャック基準面測定ゲージ79により測定
されるチャック基準面32aの軸線方向位置(位置A)
との間の軸線方向距離が数値制御装置に記憶されている
所定のマスタ値と一致したところでテーパ面Waの研削
加工を終了する。このテーパ面Waの研削加工により、
ステップ100で形成された捨て研削面Weは実質的に
除去される。
【0026】再び内径部Wbの内周面及び内端面Wcの
加工に戻り、前述したステップ106が完了したところ
で、ステップ110及びステップ111の研削加工が完
了しているかを確認し(ステップ107)、これが完了
していれば、測定装置70を退避位置としてから、割出
し装置20の旋回テーブル21を旋回して内径部Wbの
内周面及び内端面Wc並びにテーパ面Waが加工された
シーブWを主軸台30と共に第2加工位置P2に割り出
して小径孔Wdにスプライン溝を加工し、第1加工位置
P1に割り出された主軸台30に未加工のシーブWを取
り付けてステップ100から始まる内径部Wbの内周面
及び内端面Wc並びにテーパ面Waの加工を開始する。
【0027】上述した実施の形態では、内径部Wbの内
端面Wcを加工する際に内面加工砥石車G1に与えるべ
き加工原位置からのX方向に移動量を補正及びこれに必
要な部分の測定は、数値制御装置による一連の制御の中
に組み込まれているので、別に人手を必要とすることな
く、自動的になされる。
【0028】また上述した実施の形態では、加工すべき
シーブWに最初に加工した捨て研削面Weを測定して、
そのシーブWの内端面Wcを加工するための内面加工砥
石車G1の移動量を補正しているので、補正に時間的遅
れを生じることはない。従ってそのような遅れによる寸
法不良が発生することはない。
【0029】なお上述した実施の形態では、内端面Wc
を加工する際に内面加工砥石車G1に与えるべき加工原
位置からのX方向の移動量補正は、毎回行っているもの
として説明した。しかしながら温度の変化速度が小さい
場合は毎回行う必要はなく、複数回の加工を行ってから
1回、この補正を行うようにしてもよい。また加工装置
は稼働開始直後は温度の変化速度が大きく、時間がたつ
につれてある温度に近づいて変化速度が小さくなるの
で、内面加工砥石車G1の移動量の補正をするまでの加
工回数は、稼働開始直後は少なくし、時間がたつにつれ
て多くするようにしてもよい。
【0030】
【発明の効果】上述のように、本発明の複合加工方法に
よれば、内面加工工具により加工された内端面とチャッ
ク基準面との間の軸線方向距離の熱変位による変化は補
正され、一方シーブの基準面とチャック基準面の間の軸
線方向距離は一定であるので、基準面から内径部の内端
面までの軸線方向寸法は所定の寸法となる。またシーブ
をチャックに支持した状態で、そのシーブに最初に加工
した捨て研削面とチャック基準面を測定して内面加工工
具の移動量の補正を行っているので、加工時間は短縮さ
れ、補正時期の遅れによる寸法不良の発生はなくなり、
補正の自動化も容易に行うことができる。
【0031】前項の発明において、軸線方向位置の測定
及び軸線方向移動量の補正を、複数回の加工につき1回
行うようにしたものによれば、加工時間を一層短縮する
ことができ、温度変化が落ち着いた状態では、このよう
にしても基準面から内径部の内端面までの軸線方向寸法
を所定の寸法公差内とすることができる。
【0032】捨て加工面の軸線方向位置を測定した後に
テーパ面加工工具によりテーパ面を加工して捨て加工面
を除去するようにし、このテーパ面の加工は、チャック
基準面の軸線方向位置を基準として定寸加工するように
したものによれば、加工されたテーパ面とチャック基準
面との間の軸線方向距離も熱変位の影響を受けることな
く所定の寸法となり、従って加工されたテーパ面と内端
面との間の軸線方向距離も所定の寸法となる。
【0033】また、本発明の複合加工装置によれば、内
面加工工具により加工された内端面とチャック基準面と
の間の軸線方向距離は熱変位による変化が補正され、一
方シーブの基準面とチャック基準面の間の軸線方向距離
は一定であるので、基準面から内径部の内端面までの軸
線方向寸法は所定の寸法となる。また、加工されるテー
パ面の軸線方向位置の測定は、チャック基準面の測定と
同時になされるので、加工されたテーパ面とチャック基
準面との間の軸線方向距離も所定の公差内となり、従っ
て加工されたテーパ面と内端面との間の軸線方向距離も
所定の公差内となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による複合加工装置の一実施形態の全
体構造を示す平面図である。
【図2】 図1に示す実施形態の第1加工位置付近を示
す一部破断した部分拡大平面図である。
【図3】 図2に示す第1加工位置付近を示す部分拡大
平面図から各砥石車を除き、測定装置加えた図面をであ
る。
【図4】 図3の右側面図である。
【図5】 本発明による複合加工方法の一実施形態を示
すフローチャートである。
【符号の説明】
32…チャック、32a…チャック基準面、70…測定
装置、77…捨て加工面測定ゲージ(捨て研削面測定ゲ
ージ)、78…テーパ面測定ゲージ、79…チャック基
準面測定ゲージ、G1…内面加工工具(内面加工砥石
車)、G2…テーパ面加工工具(テーパ面加工砥石
車)、W…シーブ、Wa…テーパ面、Wb…内径部、W
c…内端面、We…捨て加工面(捨て研削面)、Ws…
基準面。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 栄二 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田工 機株式会社内 Fターム(参考) 3C034 AA05 AA13 BB01 BB15 BB72 BB91 CA02 CA13 CB02 CB11 DD20

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無段変速機用プーリ装置のシーブをチャ
    ックに取り付けてテーパ面と内径部の内端面とを別々の
    工具により加工する複合加工方法において、前記内径部
    の内端面を加工する内面加工工具を軸線方向所定位置と
    して前記テーパ面の軸線方向先端部に前記内端面と平行
    な捨て加工面を加工し、前記シーブを前記チャックに取
    り付けた状態で測定装置により同チャックのチャック基
    準面と前記捨て加工面の軸線方向位置を測定し、この測
    定結果に基づき前記内端面を加工する際の前記内面加工
    工具の軸線方向移動量を補正することを特徴とする複合
    加工方法。
  2. 【請求項2】 前記軸線方向位置の測定及び軸線方向移
    動量の補正は、複数回の加工につき1回行うようにした
    請求項1に記載の複合加工方法。
  3. 【請求項3】 前記捨て加工面の軸線方向位置を測定し
    た後にテーパ面加工工具により前記テーパ面を加工して
    前記捨て加工面を除去するようにした請求項1または請
    求項2に記載の複合加工方法。
  4. 【請求項4】 前記テーパ面の加工は、前記チャック基
    準面の軸線方向位置を基準として定寸加工することを特
    徴とする請求項3に記載の複合加工方法。
  5. 【請求項5】 前記内面加工工具及びテーパ面加工工具
    の少なくとも一方は研削加工を行う砥石車である請求項
    1〜請求項4の何れか1項に記載の複合加工方法。
  6. 【請求項6】 無段変速機用プーリ装置のシーブをチャ
    ックに取り付けてテーパ面と内径部の内端面とを別々の
    工具により加工する複合加工装置において、前記内径部
    の内端面を加工する内面加工工具を軸線方向所定位置と
    して前記テーパ面の軸線方向先端部を加工することによ
    り形成された捨て加工面の軸線方向位置を測定する捨て
    加工面測定ゲージと、前記チャックのチャック基準面の
    軸線方向位置を測定するチャック基準面測定ゲージと、
    このチャック基準面測定ゲージによる前記チャック基準
    面の測定と同時にテーパ面加工工具により加工される前
    記テーパ面の軸線方向位置を測定するテーパ面測定ゲー
    ジを備えたことを特徴とする複合加工装置。
  7. 【請求項7】 前記両工具の少なくとも一方は研削加工
    を行う砥石車である請求項6に記載の複合加工方法。
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