JPH1177472A - ボールねじを備えたフィードユニット - Google Patents

ボールねじを備えたフィードユニット

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JPH1177472A
JPH1177472A JP24161397A JP24161397A JPH1177472A JP H1177472 A JPH1177472 A JP H1177472A JP 24161397 A JP24161397 A JP 24161397A JP 24161397 A JP24161397 A JP 24161397A JP H1177472 A JPH1177472 A JP H1177472A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sliders
slide base
slider
screw shaft
screw
Prior art date
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Application number
JP24161397A
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English (en)
Inventor
Takeshi Yasooka
武志 八十岡
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 単一のモータを共有するボールねじを並列使
用することで、ストロークが異なる二つのスライダの同
時作動を可能とする。 【解決手段】 スライドベース2の上に第1,第2のス
ライダ3,4を重ねて配置する。一方のボールネジ7の
スクリューシャフト9をサーボモータ16にて直接回転
駆動させることで、第1のスライダ3をストロークS1
のもとでスライドさせる。もう一方のボールねじ8のス
クリューシャフト10をプーリ19,20とベルト21
を介して二分の一の速比で同期回転させ、第2のスライ
ダ4を二分の一のストロークS2のもとで同時にスライ
ドさせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工作機械や各種の
自動組み立て機械等に多用されるボールねじを備えたフ
ィードユニット(スライドユニット)に関し、特に二つ
のボールねじを並列に使用することで同時に二つのスラ
イドストロークを与えることができるようにしたフィー
ドユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】ボールねじを用いた一般的なフィードユ
ニットにあっては、スライドベース側にボールねじのス
クリューシャフトを回転可能に軸受支持させるととも
に、そのスクリューシャフトのカップリングを介してサ
ーボモータの出力軸を連結する一方、スライドベースに
沿ってスライドするスライダには前記スクリューシャフ
トに螺合するナット部材を固定配置し、スクリューシャ
フトの回転に基づくナット部材側の螺進作用によってス
ライダを往復移動させることを基本としている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の説明から明らか
なように、従来のフィードユニットは、一つのスライダ
について一つのサーボモータおよび一組のボールねじを
専用使用することを前提としているため、サーボモータ
の一回の起動によって特定の一種類のストロークだけス
ライダがスライド移動するにすぎない。
【0004】したがって、例えば隣接配置された二つの
スライダを異なるストロークのもとで同時にスライド移
動させる必要がある場合、各スライダごとに独立したサ
ーボモータを設ける必要があり、構造の複雑化とコスト
アップを招く結果となって好ましくない。
【0005】また、スライダ側を固定式とする一方、ス
クリューシャフトが横架されたスライドベース側を可動
側として、このスライドベースの先端に所定の作業機器
等を搭載して該スライドベースを水平方向にスライド移
動させるような使用形態では、スライダに対するスライ
ドベースの支持部から該スライドベース先端までのオフ
セット量が大きくなり、スライドベースの自重のために
撓みを生じることから、作業機器による作業精度の向上
に限界がある。
【0006】加えて、上記のスライドストロークが大き
くなればなるほどスクリューシャフトが共振によるバル
ーニング現象を生じることになるため、スクリューシャ
フトの回転速度が制限されて、スライド運動の高速化が
望めない。
【0007】本発明は以上のような課題に着目してなさ
れたもので、実質的に単一のモータを共有する二つのボ
ールねじを並列に配置して、同時に二つのスライドスト
ロークを与えることができるようにし、その結果とし
て、ストロークが異なる二つのスライダの同時作動もし
くは二段ストローク動作を可能にしたフィードユニット
を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、スクリューシャフトとこれに螺合するナット部材と
からなる二つのボールねじをスライドベースに互いに平
行に配設するとともに、各ボールねじのナット部材を相
互に独立した別個のスライダに固定し、前記スライドベ
ースおよび二つのスライダのうちいずれか一つを固定側
部材とするとともに残る二つの部材を可動側部材とし
て、双方のボールねじのスクリューシャフトを所定の変
速比で同期回転駆動させることにより、二つの可動側部
材を固定側部材に対して異なるストロークのもとでスラ
イド運動させるようにしたことを特徴としている。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明におけるスライダとスライドベースとの相互配置
として、互いに重なり合う二つのスライダがスライドベ
ースに設けられていて、いずれか一方のスライダに案内
されるかたちで他方のスライダがスライド運動するよう
に構成されていることを特徴としている。
【0010】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の発明におけるスライダとスライドベースとの相互配置
として、スライドベースをはさんでその両側にスライダ
が配置されていることを特徴としている。
【0011】請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の
いずれかに記載の発明において、いずれか一方のボール
ねじのスクリューシャフトはモータによって回転駆動さ
れるとともに、他方のボールねじのスクリューシャフト
は上記一方のスクリューシャフトとの間に設けられた回
転伝達手段を介して所定の変速比で同期回転駆動される
ものであることを特徴としている。
【0012】請求項5に記載の発明は、請求項4に記載
の発明におけるスライドベースといずれか一方のスライ
ダとの間の相対的なスライドストロークに対して、スラ
イドベースと他方のスライダとの間の相対的なスライド
ストロークが二分の一に設定されていることを特徴とし
ている。
【0013】請求項6に記載の発明は、請求項1〜4の
いずれかに記載の発明におけるスライドベースといずれ
か一方のスライダとを大きいスライドストロークのもと
で相対的にスライド運動させるためのボールねじのスク
リューシャフトには、このスクリューシャフトに螺合す
る中間サポート用ナット部材がナット部材をはさんでそ
の前後に設けられていて、各中間サポート用ナット部材
は他方のスライダに回転可能に支持されていることを特
徴としている。
【0014】請求項7に記載の発明は、請求項5に記載
の発明におけるスライドベースといずれか一方のスライ
ダとを大きいスライドストロークのもとで相対的にスラ
イド運動させるためのボールねじのスクリューシャフト
には、このスクリューシャフトに螺合する中間サポート
用ナット部材がナット部材をはさんでその前後に設けら
れていて、各中間サポート用ナット部材は他方のスライ
ダに回転可能に支持されていることを特徴としている。
【0015】したがって、請求項1に記載の発明では、
スライドベースを固定側とするとともに二つのスライダ
を可動側として、双方のボールねじのスクリューシャフ
トを同時に回転駆動させた場合、双方のボールねじの諸
元がともに等しければ、それら二つのスクリューシャフ
トの変速比分だけ該双方のスクリューシャフトの回転速
度に差が生じることになる。そして、この回転速度差が
そのまま双方のスライダのスライドストロークの差とな
ってあらわれ、結果的に同時にスライド移動する二つの
スライダに相互に異なったストロークが付与される。
【0016】ここで、上記の挙動は、スライドベースに
代えて二つのスライダのうちいずれか一方を固定側とし
て、残りのスライダとスライドベースとを可動側とした
場合にも成立する。
【0017】請求項2に記載の発明では、上記請求項1
に記載の発明のような使用形態で、互いに重なり合って
いる二つのスライダが所定のストローク差をもって同時
にスライド移動し、請求項3に記載の発明では、スライ
ドベースの両側に配置されたスライダが同様に所定のス
トローク差をもってスライド移動する。
【0018】なおかつ水平な二つのスライダを水平方向
にスライド移動させる場合に、双方のスライダが互いに
重なり合っていることによって省スペース化を実現でき
る。
【0019】一方、請求項3に記載の発明では、双方の
ボールねじを直立姿勢として二つのスライダを上下方向
にスライド移動させる場合に、スライドベースをはさん
でその両側にスライダを配置することにより、フィード
ユニットとしての重量的なバランスがよくなる。
【0020】請求項4に記載の発明では、いずれか一方
のボールねじのスクリューシャフトをモータによって直
接回転駆動させる一方、その一方のスクリューシャフト
と他方のスクリューシャフトとの間に平歯車あるいはプ
ーリとベルトとからなる巻掛伝達手段等の回転伝達手段
を介装させることにより、他方のスクリューシャフトは
その回転伝達手段を介して所定の変速比で回転駆動され
る。
【0021】請求項5に記載の発明では、スライドベー
スを固定側とするとともに二つのスライダを可動側とし
た場合、双方のスライダのストローク差が2:1に設定
されていることにより、そのストローク差をもって二つ
のスライダを同時にスライド移動する。
【0022】請求項6に記載の発明では、スライドベー
スを固定側とするとともに二つのスライダを可動側と
し、かつストロークが大きい方のボールねじのスクリュ
ーシャフトがスライドベースに両持ち支持されている場
合に、このスクリューシャフトに螺合しているナット部
材の前後に同じく該スクリューシャフトに螺合する中間
サポート用ナット部材が配置されていて、これら前後一
対の中間サポート用ナット部材は、もう一方のストロー
クが小さいボールねじによって駆動されるスライダに支
持されている。これらの中間サポート用ナット部材は、
ストロークが大きい方のボールねじのスクリューシャフ
トの一端の軸受支持部と該スクリューシャフトに螺合し
ているナット部材とのなす距離の中間部と、同じく他端
の軸受支持部とナット部材とのなす距離の中間部をそれ
ぞれ支持していることにほかならず、これによってスト
ロークが大きいボールねじ側のスクリューシャフトの共
振によるバルーニング現象が抑制される。
【0023】ここで、中間サポート用ナット部材はスト
ロークが小さいボールねじによって駆動されるスライダ
に支持されていながら、ストロークが大きいボールねじ
側のスクリューシャフトに螺合してこれを案内している
ものであるから、各中間サポート用ナット部材はナット
部材との間の速度差すなわち二つのスライダ同士のスト
ローク差を吸収できる構造でなければならない。そのた
め、各中間サポート用ナット部材は、ストロークが小さ
いボールねじによって駆動されるスライダにベアリング
等を介して回転可能に支持される。そして、各中間サポ
ート用ナット部材は、ストロークが大きい方のボールね
じのスクリューシャフトとの螺合に基づく螺進作用を行
いながら、ストロークが小さいボールねじによって駆動
されるスライダに対して回転することで上記のストロー
ク差が吸収される。
【0024】請求項7に記載の発明では、二つのスライ
ダのスライドストロークが2:1の関係にあることを前
提としていて、しかも各中間サポート用ナット部材は、
ナット部材から各中間サポート用ナット部材が螺合して
いるスクリューシャフトの両端までの距離すなわちスパ
ンを二分する位置に設けられていることにより、スライ
ドベースに対して二つのスライダが同時にスライド移動
した場合、各中間サポート用ナット部材は常に上記スパ
ンを二分する位置を支えていることになり、結果的に上
記のバルーニング現象がより効果的に防止される。
【0025】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、スライ
ドベースを固定側とするとともに二つのスライダを可動
側とした場合に、その二つのスライダを異なったスライ
ドストロークのもとで同時にスライド移動させることが
できるため、モータ等の回転駆動手段を双方のボールね
じで共用することができ、構造の簡素化のコストダウン
を図ることができる。
【0026】特に請求項2に記載の発明のように、二つ
のスライダを相互に重ね合わせて配置した場合には、最
上段のスライダもしくはスライドベースに実質的に二段
スライドストローク動作を行わせることができる。その
結果、最上段のスライダを固定側とする一方、スライド
ベースを可動側として、このスライドベース先端に所定
の作業機器を搭載して該スライドベースを水平方向にス
ライド移動させるような使用形態において、中間のスラ
イダに対するスライドベースの支持部から該スライドベ
ース先端までのオフセット量を小さくでき、スライドベ
ースの自重による撓みの影響をなくして、作業機器によ
る作業精度の向上を図ることができる効果がある。
【0027】請求項3に記載の発明によれば、スライド
ベースをはさんでその両側にスライダが配置されている
ため、請求項1に記載の発明と同様の効果のほかに、例
えば双方のボールねじを直立姿勢として二つのスライダ
を上下方向にスライド移動させる場合に、フィードユニ
ットとしての重量的なバランスがよくなる効果がある。
【0028】請求項4に記載の発明によれば、一方のボ
ールねじのスクリューシャフトをモータにて直接回転駆
動させる一方で、他方のボールねじのスクリューシャフ
トを所定の回転手達手段を介して所定の変速比で上記一
方のスクリューシャフトと同期回転駆動させるようにし
たため、請求項1〜3のいずれかに記載の発明と同様の
効果のほかに、双方のボールねじをより正確な変速比で
同期回転させることができる効果がある。
【0029】請求項5に記載の発明によれば、双方のボ
ールねじのスクリューシャフト同士の変速比が2:1に
設定されていて、結果的にそれら双方のボールねじによ
って駆動される二つのスライダのストロークも2:1に
なるように設定されていることから、請求項4に記載の
発明と同様の効果のほかに、上記の請求項2に記載の発
明の効果として例示した二段スライドストローク動作を
させる場合に、スライドベースの自重による撓みの影響
がなくなるとともにその重量バランスがよくなり、スラ
イドベース先端に取り付けた作業機器による作業精度が
一段と向上する利点がある。
【0030】請求項6に記載の発明によれば、ストロー
クが大きいボールねじのスクリューシャフトが二つの中
間サポート用ナット部材によって支えられているため、
請求項1〜4のいずれかに記載の発明と同様の効果のほ
かに、ボールねじが長尺化したとしても共振によるバル
ーニング現象の発生を防止でき、そのボールねじの高速
運転が可能となる効果がある。
【0031】請求項7に記載の発明によれば、上記のス
トロークが大きいボールねじのスクリューシャフトが、
ナット部材位置からスクリューシャフトの両端までのス
パンを二分する位置にて常に中間サポート用ナット部材
にて支えられているため、請求項5に記載の発明と同様
の効果のほかに、上記のバルーニング現象の発生をより
効果的に防止して、ボールねじのなお一層の高速運転が
可能となるという効果がある。
【0032】
【発明の実施の形態】図1,2は本発明の代表的な第1
の実施の形態を示す図であって、フィードユニット1
は、スライドベース2を共有するかたちで該スライドベ
ース2の上に第1,第2のスライダ3,4が互いに重な
り合うようにして設けられていることにより構成されて
いる。
【0033】より詳しくは、スライドベース2上には長
尺な一対のガイドレール5が設けられており、これらの
ガイドレール5に案内されるかたちで比較的長尺な第2
のスライダ4がスライド可能に搭載されている。また、
第2のスライダ4上には別の一対のガイドレール6が設
けられており、これらのガイドレール6に案内されるか
たちで小型の第1のスライダ3がスライド可能に搭載さ
れている。そして、スライドベース2に対する第1のス
ライダ3のスライドストロークがS1に設定されている
のに対して、同じくスライドベース2に対する第2のス
ライダ4のスライドストロークは第1のスライダ3のス
ライドストロークS1の二分の一のS2に設定されてい
る。
【0034】スライドベース2には諸元がともに等しい
長短一対のボールねじ7,8が互いに平行に設置されて
いて、各ボールねじ7,8におけるスクリューシャフト
9,10の両端は軸受部材11,12,13と図示外の
ベアリングとによってそれぞれに回転可能に両持ち支持
されている。
【0035】長目のボールねじ7はスライドストローク
が大きな第1のスライダ3をスライド駆動させるための
ものであって、スクリューシャフト9に螺合するナット
部材14は第1のスライダ3に固定されている一方、そ
のスクリューシャフト9の一端にはカップリング15を
介してサーボモータ16の出力軸17が連結されてい
る。なお、サーボモータ16は軸受部材11に固定支持
されている。
【0036】他方、長さの短いボールねじ8はスライド
ストロークが小さな第2のスライダ4をスライド駆動さ
せるためのものであって、スクリューシャフト10に螺
合するナット部材18は第2のスライダ4に固定されて
いる。そして、双方のスクリューシャフト9,10の一
端部にはそれぞれにプーリ19,20が固定されている
とともに、それらプーリ19,20同士の間にはタイミ
ングベルト21が巻き掛けられていて、プーリ19,2
0同士の径比すなわち速比は1:2に設定されている。
【0037】すなわち、長さの大きいボールねじ7のス
クリューシャフト9はサーボモータ16によって直接回
転駆動される一方、長さの小さいボールねじ8のスクリ
ューシャフト10はプーリ19,20とタイミングベル
ト21とを介してもう一方のスクリューシャフト9と同
期回転駆動されるようになっており、結果的に双方のス
クリューシャフト9,10は2:1の速比で同期回転駆
動されることになる。
【0038】長さの大きいボールネジ7のスクリューシ
ャフト9上には、該スクリューシャフト9に螺合してい
るナット部材14をはさんでその前後に中間サポート用
ナット部材22,23が各別に設けられている。各中間
サポート用ナット部材22,23はスクリューシャフト
9に螺合しているとともに、第2のスライダ4の下面に
ベアリングを介して回転可能に軸受支持されている。そ
して、各中間サポート用ナット部材22,23の位置と
しては、スクリューシャフト9の一端の軸受支持部から
そのスクリューシャフト9に螺合しているナット部材1
4までの距離(スパン)をほぼ二分する位置と、同じく
スクリューシャフト9の他端の軸受支持部からナット部
材14までの距離(スパン)をほぼ二分する位置とにそ
れぞれ設定されている。
【0039】したがって、本実施の形態によれば、図1
に示す状態でサーボモータ16を起動すると、双方のボ
ールねじ7,8のスクリューシャフト9,10がプーリ
19,20の径比に相当するところの2:1の速比で同
期回転駆動される。回転数の大きなスクリューシャフト
9は第1のスライダ3に固定されたナット部材14に螺
合しているので、第1のスライダ3はスクリューシャフ
ト9とナット部材14との螺進作用によってストローク
1だけスライド移動する。他方、もう一方のボールね
じ8のスクリューシャフト10はスクリューシャフト9
の二分の一の速度で回転しており、しかもそのスクリュ
ーシャフト10は第2のスライダ4に固定されたナット
部材18に螺合しているので、第2のスライダ4は第1
のスライダ3の二分の一の速度でなおかつ第1のスライ
ダ3のストロークS1の二分の一のストロークS2だけス
ライド移動する。
【0040】すなわち、図3にも示すように、スライド
ベース2を固定側とした場合には、スライドベース2上
を第2のスライダ4が低速でストロークS2だけスライ
ドする過程で、その第2のスライダ4上を第1のスライ
ダ3が倍の速度で倍のストロークS1だけスライドする
ことになる。
【0041】この場合、第1のスライダ3を駆動するた
めの長さの大きいボールねじ7のスクリューシャフト9
は、該スクリューシャフト9に螺合しているナット部材
14の前後に位置している中間サポート用ナット部材2
2,23すなわちナット部材14からスクリューシャフ
ト9の両端までの各スパンをほぼ二分するような位置に
配置された中間サポート用ナット部材22,23を介し
て第2のスライダ4に案内支持されているので、そのス
クリューシャフト9の回転に伴うバルーニング現象の発
生を効果的に防止することができる。そして、ナット部
材14がスクリューシャフト9上のどの位置にあって
も、各中間サポート用ナット部材22,23が上記スパ
ンを二分するような位置にあることに変わりはなく、し
たがって第1のスライダ3のスライダストロークS1
全域にわたってスクリューシャフト9のバルーニング現
象を防止することができる。
【0042】ただし、各中間サポート用ナット部材2
2,23は第1のスライダ3よりも速度およびストロー
クがそれぞれ半分の第2のスライダ4に支持されている
ことから、それら両者の速度差(ストローク差)を吸収
できる構造でなければならず、スクリューシャフト9に
螺合している各中間サポート用ナット部材22,23が
第2のスライダ4に対しても回転することで上記の速度
差を吸収する。
【0043】このように本実施の形態によれば、単一の
サーボモータ16を共有しながらスライドストロークS
1,S2が異なる二つのスライダ3,4を同時にスライド
移動させることができる。
【0044】図4〜6は本発明の第2の実施の形態を示
す図で、フィードユニット31は、スライドベース2の
下面側にガイドレール32を配置して、このガイドレー
ル32に沿って第1のスライダ33をスライド移動させ
るようにした点で第1の実施の形態のものと異なってい
る。本実施の形態においても第1の実施の形態と全く同
様に作動する。
【0045】図7,8は本発明の第3の実施の形態とし
て、先の第1の実施の形態のフィードユニット1を基本
要素とした応用例を示している。
【0046】図7,8に示すように、コラム41に沿っ
て水平方向にスライド動作するキャリア42に、図1,
2に示したフィードユニット1を水平姿勢のまま横向き
で適用することにより、キャリア42の移動方向と直交
方向のスライド自由度をもたせたもので、フィードユニ
ット1のうち第1のスライダ3がキャリア42に固定さ
れることにより、第2のスライダ4およびスライドベー
ス2が可動側として機能する。そして、スライドベース
2の先端には別のフィードユニット43を介して、所定
の作業機器として例えばスポット溶接ガン44が装着さ
れる。
【0047】本実施の形態では、第2のスライダ4がス
トロークS2だけスライド移動する過程でスライドベー
ス2がその倍のストロークS1だけスライド移動するこ
とから、結果的に固定側となる第1のスライダ3に対し
てスライドベース2を二段ストローク動作させることが
できる。
【0048】ここで、上記のようにスライドベース2が
二段ストローク動作をするために、第2のスライダ4に
対するスライドベース2の支持部であるガイド部材45
からスポット溶接ガン44までの距離はL1となる。こ
れに対して、図9,10に示すように、従来周知のフィ
ードユニット46を同じ形態で使用した場合を想定する
と、同図から明らかなように、上記L1に相当する長さ
はL2となってL1よりも拡大される。したがって、図
7,8に示した第3の実施の形態では、距離L1の縮小
化によりスポット溶接ガン44の自重による撓み変位が
図9,10に示したものに比べて小さくなって、そのス
ポット溶接ガン44の位置決め精度が向上する。
【0049】図11は本発明の第4の実施の形態とし
て、先の第2の実施の形態におけるフィードユニット3
1を基本要素とした別の応用例を示している。すなわ
ち、本実施の形態では、図4〜6に示したフィードユニ
ット31を自動車の車体の溶接設備に適用したものであ
る。
【0050】図11に示すように、車体組立ラインのビ
ーム51上には車体搬送方向にスライド可能な三台の溶
接ユニット52〜54が設けられている。三つの溶接ユ
ニット52〜54のうち一つの溶接ユニット52は、従
来周知の単軸タイプのフィードユニット46を基本要素
として形成されているもので、ビーム51上を走行移動
可能なキャリア55にフィードユニット31をそのスラ
イダを固定部として配置したもので、可動部となるスラ
イドベース4の先端にスポット溶接ガン56を装着して
ある。
【0051】残る二つの溶接ユニット53,54は図4
〜6に示したフィードユニット31を基本要素として形
成されているもので、ビーム51上を走行移動可能なキ
ャリア55にフィードユニット31をその第1のスライ
ダ33を固定部として配置するとともに、第2のスライ
ダ4およびスライドベース2の先端には単一または複数
のスポット溶接ガン57,58を装着してある。なお、
図11に示す60は各フィードユニットに個別に設けら
れたアシストシリンダである。
【0052】本実施の形態によれば、二つの溶接ユニッ
ト53,54についてはストロークが相互に異なる複数
のスポット溶接ガン57,58を単一のフィードユニッ
ト31で同時に送り作動させることができるため、スポ
ット溶接ガンの総数に対してフィードユニット31の数
を削減できる利点がある。
【0053】これに対して、二つの溶接ユニット53,
54についても従来周知の単軸タイプのフィードユニッ
ト46で対応しようとすると、図12に示すようにフィ
ードユニット46の総数の増加が余儀なくされることに
なる。
【0054】図13は本発明の第5の実施の形態を示
し、図1,2に示したフィードユニット1を基本要素と
して用いたリフター装置の例を示している。
【0055】図13に示すように フィードユニット1
をその第1のスライダ3を固定側としてベースフレーム
61に固定するとともに、可動側となる第2のスライダ
4およびスライドベース2の上端には別のスライドユニ
ット62,63を介してワーク位置決め治具64をそれ
ぞれ固定してある。そして、高さが異なるワーク投入受
取位置P1,P2で受け取った二種類のワークW1,W2
同一高さの結合位置P 3まで同時に移載して溶接等に供
するものである。なお、一方のワークW1の移動ストロ
ークすなわちスライドベース2のスライドストロークが
1であるのに対して、もう一方のワークW2の移動スト
ロークすなわち第2のスライダ4のスライドストローク
は上記ストロークS1の二分の一のS2である。
【0056】これに対して、従来周知のフィードユニッ
ト46を基本要素として用いて同一機能を実現しようと
すると、図14に示すように二つのフィードユニット4
6,46を並列に配置して同期作動させなければなら
ず、構造および制御の複雑化とコストアップが余儀なく
される。
【0057】なお、第3の実施の形態以降の各使用形態
はあくまで例示にすぎず、本発明は他の使用形態も可能
であることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフィードユニットの第1の実施の形態
を示す図で、(A)はその平面図、(B)は同図(A)
のa−a線に沿う断面説明図。
【図2】図1の(B)の右側面図。
【図3】図1の(B)の作動説明図。
【図4】本発明のフィードユニットの第2の実施の形態
を示す平面図。
【図5】図5のb−b線に沿う断面説明図。
【図6】図5の右側面図。
【図7】図1,2に示すフィードユニットを応用した溶
接設備の平面図。
【図8】図7に示す溶接設備の側面図。
【図9】従来のフィードユニットを用いた溶接設備の平
面図。
【図10】図9に示す溶接設備の側面図。
【図11】図4,5に示すフィードユニットを応用した
別の溶接設備の側面図。
【図12】従来のフィードユニットを用いた溶接設備の
側面図。
【図13】図1,2に示すフィードユニットを応用した
リフター装置の側面図。
【図14】従来のフィードユニットを用いたリフター装
置の側面図。
【符号の説明】
1…フィードユニット 2…スライドベース 3…第1のスライダ 4…第2のスライダ 5,6…ガイドレール 7,8…ボールねじ 9,10…スクリューシャフト 14…ナット部材 16…サーボモータ 17…出力軸 18…ナット部材 19,20…プーリ 21…ベルト 22,23…中間サポート用ナット部材 31…フィードユニット 32…ガイドレール 33…第1のスライダ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スクリューシャフトとこれに螺合するナ
    ット部材とからなる二つのボールねじをスライドベース
    に互いに平行に配設するとともに、 各ボールねじのナット部材を相互に独立した別個のスラ
    イダに固定し、 前記スライドベースおよび二つのスライダのうちいずれ
    か一つを固定側部材とするとともに残る二つの部材を可
    動側部材として、双方のボールねじのスクリューシャフ
    トを所定の変速比で同期回転駆動させることにより、二
    つの可動側部材を固定側部材に対して異なるストローク
    のもとでスライド運動させるようにしたことを特徴とす
    るボールねじを備えたフィードユニット。
  2. 【請求項2】 互いに重なり合う二つのスライダがスラ
    イドベースに設けられていて、いずれか一方のスライダ
    に案内されるかたちで他方のスライダがスライド運動す
    るように構成されていることを特徴とする請求項1記載
    のボールねじを備えたフィードユニット。
  3. 【請求項3】 スライドベースをはさんでその両側にス
    ライダが配置されていることを特徴とする請求項1記載
    のボールねじを備えたフィードユニット。
  4. 【請求項4】 いずれか一方のボールねじのスクリュー
    シャフトはモータによって回転駆動されるとともに、他
    方のボールねじのスクリューシャフトは上記一方のスク
    リューシャフトとの間に設けられた回転伝達手段を介し
    て所定の変速比で同期回転駆動されるものであることを
    特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のボールねじ
    を備えたフィードユニット。
  5. 【請求項5】 スライドベースといずれか一方のスライ
    ダとの間の相対的なスライドストロークに対して、スラ
    イドベースと他方のスライダとの間の相対的なスライド
    ストロークが二分の一に設定されていることを特徴とす
    る請求項4記載のボールねじを備えたフィードユニッ
    ト。
  6. 【請求項6】 スライドベースといずれか一方のスライ
    ダとを大きいスライドストロークのもとで相対的にスラ
    イド運動させるためのボールねじのスクリューシャフト
    には、このスクリューシャフトに螺合する中間サポート
    用ナット部材がナット部材をはさんでその前後に設けら
    れていて、各中間サポート用ナット部材は他方のスライ
    ダに回転可能に支持されていることを特徴とする請求項
    1〜4のいずれかに記載のボールねじを備えたフィード
    ユニット。
  7. 【請求項7】 スライドベースといずれか一方のスライ
    ダとを大きいスライドストロークのもとで相対的にスラ
    イド運動させるためのボールねじのスクリューシャフト
    には、このスクリューシャフトに螺合する中間サポート
    用ナット部材がナット部材をはさんでその前後に設けら
    れていて、各中間サポート用ナット部材は他方のスライ
    ダに回転可能に支持されていることを特徴とする請求項
    5記載のボールねじを備えたフィードユニット。
JP24161397A 1997-09-08 1997-09-08 ボールねじを備えたフィードユニット Pending JPH1177472A (ja)

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