JPH1177148A - 鋼管の製造設備列 - Google Patents

鋼管の製造設備列

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JPH1177148A
JPH1177148A JP24847997A JP24847997A JPH1177148A JP H1177148 A JPH1177148 A JP H1177148A JP 24847997 A JP24847997 A JP 24847997A JP 24847997 A JP24847997 A JP 24847997A JP H1177148 A JPH1177148 A JP H1177148A
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pipe
steel
preheating
edge
strip
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JP24847997A
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English (en)
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Toshio Onishi
寿雄 大西
Masahiro Kagawa
正弘 香川
Yoshinori Sugie
善典 杉江
Kingo Sawada
欣吾 沢田
Koji Sugano
康二 菅野
Nobuki Tanaka
伸樹 田中
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 管周方向の偏肉が少ない鋼管の製造設備列お
よび製造方法を提案する。 【解決手段】 帯鋼を800 ℃以下の温度で予熱したのち
成形ロールにより連続的に成形してオープン管とし、オ
ープン管の両エッジ部をキュリー点以上に予熱しついで
融点未満に加熱し、スクイズロールで衝合接合し固相圧
接母管としたのち、パイプコイル巻取り巻戻し装置とコ
イルボックスあるいはスパイラルルーパを配置し、コイ
ル状に巻き取りコイルボックス中にあるいはスパイラル
ルーパ中に貯え保温・均熱し、その後400 〜750 ℃で絞
り圧延する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼管の製造設備列
および製造方法に係り、とくに固相圧接による鋼管の製
造設備列および鋼管の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】溶接鋼管は、鋼板または鋼帯を管状に成
形しその継目を溶接したもので、小径から大径まで各種
の製造方法によりつくられているが、主な製造法とし
て、電気抵抗溶接(電縫)、鍛接、電弧溶接によるもの
が挙げられる。小〜中径鋼管用として、高周波電流を利
用した電気抵抗溶接法(電気抵抗溶接鋼管、電縫管)が
主として利用されている。この方法は、連続的に帯鋼を
供給し、成形ロールで管状に成形してオープン管とし、
続いて高周波電流によりオープン管の両エッジ部端面を
鋼の融点以上に加熱した後、スクイズロールで両エッジ
部端面を衝合溶接して鋼管を製造する方法である。(例
えば、第3版鉄鋼便覧第III 巻(2)1056〜1092頁)。
【0003】上記した高周波電流を利用した電縫管の製
造方法では、オープン管の両エッジ部端面を鋼の融点以
上に加熱するため、電磁力の影響により溶鋼が流動し、
生成された酸化物が衝合溶接部に噛み込まれペネトレー
タ等の溶接欠陥あるいは、溶鋼飛散(フラッシュ)が発
生しやすいという問題があった。この問題に対し、例え
ば、特開平2-299782号公報には、2つの加熱装置を有す
る電縫鋼管の製造法が提案されている。第1の加熱装置
でオープン管の両側エッジ部の温度をキュリー点以上に
加熱し、第2の加熱装置で更に融点以上に加熱し、スク
イズロールで両エッジ部を衝合溶接して鋼管を製造す
る。また、特開平2-299783号公報には、第1の加熱装置
で周波数45〜250kHzの電流を流し、両側エッジ部を予熱
し、第2の加熱装置で更に融点以上に加熱し、スクイズ
ロールで両エッジ部を衝合溶接して鋼管を製造する電縫
管製造装置が提案されている。
【0004】しかしながら、これらの電縫管製造技術で
は、エッジ部を均一に加熱することは示唆しているもの
の、両エッジ部を鋼の融点以上に加熱するため、衝合溶
接時に、溶融した鋼が管の内外面に排出されビード(余
盛)が形成される。そのため、衝合溶接後に管内外面の
溶接ビードの除去が必要であり、ほとんどがビード切削
用バイトにより切削、除去されている。
【0005】このようなことから、この方法では、 ビード切削用バイトの切削量の調整で、材料と時間の
ロスが発生する。 ビード切削用バイトは消耗品であるため、造管速度に
よって異なるが、3000〜4000mのビード切削長毎にバイ
トを交換する必要があり、そのため1時間程度ごとに3
〜5分間のバイト交換のためのライン停止を余儀なくさ
れる。
【0006】とくに造管速度が100 m/minを超える高
速造管では、ビード切削用バイトの寿命が短く、交換頻
度が高い。など、ビード切削がネックとなり、高速造管
ができないため生産性が低いという問題があった。一
方、比較的小径交換用として極めて高い生産性を有する
鍛接鋼管製造方法がある。この方法は、連続的に供給し
た帯鋼を加熱炉で1350〜1400℃程度に加熱したのち、成
形ロールで管状に成形してオープン管とし、続いてオー
プン管の両エッジ部に高圧空気を吹き付けて端面のスケ
ールオフを行った後、ウェルディングホーンにより端面
に酸素を吹き付け、その酸化熱で端面を局部的に昇温さ
せてから、鍛接ロールで両エッジ部端面を衝合させ固相
接合して鋼管を製造する方法がある。( 例えば、第3版
鉄鋼便覧第III 巻(2)1093〜1109頁)。
【0007】しかし、この鍛接鋼管製造方法では、 端面のスケールオフが完全ではないので、鍛接衝合部
へのスケール噛込みが発生し、シーム部の強度が母材部
に比べてかなり劣る。このため、偏平試験で、電縫鋼管
なら偏平高さ比h/D=2t/D(t:板厚)を達成で
きるのに対し、鍛接鋼管では偏平高さ比h/Dが0.5 程
度と劣るものとなる。
【0008】帯鋼を高温に加熱するため、管表面にス
ケールが生成し表面肌が悪い。など、造管速度が300 m
/min以上と速く生産性は高いが、シーム品質及び表面肌
が悪い、JISのSTK等の強度信頼性や表面品質を要
求されるものは製造できないという問題があった。ま
た、上記した電縫管の製造方法では、鋼管の製品寸法に
合わせたロールを用いなければならず、小ロット多品種
生産に対応できないという問題があった。
【0009】このような問題に対し、例えば、特開昭63
-33105号公報、特開平2-187214号公報には、電縫鋼管を
冷間で絞り圧延する方法が提案されている。しかし、こ
の方法では、冷間で絞り圧延するため、圧延荷重が大き
くミルの大型化を必要とし、さらにロールとの焼付防止
のため、潤滑圧延装置の設置が必要となるなどの問題が
あった。
【0010】また、特開昭60-15082号公報、特公平2-24
606 号公報には、電縫鋼管を熱間で絞り圧延する方法が
提案されている。しかし、この方法では、鋼管を800 〜
900℃以上の温度に再加熱するため、新たなスケール発
生、あるいは絞り圧延時のスケール噛込みなどの問題が
あった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記した問題を有利に
解決するために、本発明者らは、オープン管の両エッジ
部を鋼の融点未満の固相圧接適正温度域に加熱し衝合圧
接する、固相圧接による鋼管の製造方法を思いついた。
この固相圧接による鋼管の製造方法は、従来の電縫管の
ようなビードの発生がなくビード切削を必要としないの
で、高速造管が可能で生産性が高く、また、従来の鍛接
管のような酸化起因のシーム品質および表面肌の劣化も
ない。
【0012】しかしながら、この固相圧接による鋼管の
製造方法においても、電縫管に比べ低い温度ではある
が、オープン管の両エッジ部が鋼の融点未満の高温に加
熱されるため、圧接により形成された接合部は、それ以
外の母管部に比べ高い温度を示し、管円周方向での温度
偏差を有することになる。この管周方向の温度偏差によ
り材料の変形抵抗差が生じ、その後の絞り圧延の際に周
方向の偏肉をもたらす原因となる。
【0013】このような管周方向の温度偏差を解消する
ために、固相圧接鋼管の接合部を水冷することが考えら
れる。しかし、冷却液を周方向に接合部のみに精度よく
配分することが困難であり、ノズルから接合部を狙って
かけた冷却水が母管部にもかかって母管部の冷却が促進
されその後の絞り圧延に支障をきたすという問題を残し
ていた。
【0014】また、材質上からも、シーム部の冷却速度
を大きくしすぎると、ベイナイト組織が生成し、シーム
部のみ硬度が増加し、伸びが低下するため、管絞り圧延
時の偏肉発生の原因となる。したがって、シーム部の冷
却はある程度制限する必要があり、このため冷却のため
のライン長さが長くなり、設備レイアウト上の問題や、
母管部の温度低下などの問題があった。
【0015】また一方、管周方向の温度偏差を解消する
ために、固相圧接鋼管を加熱することが考えられる。し
かし、周方向に温度偏差を有する鋼管全体を一様に加熱
しても、加熱初期には周方向の温度偏差を有したまま管
全体が加熱されるだけで、周方向の温度偏差を解消する
ためにはかなりの長時間を必要とするのである。したが
って、加熱炉で加熱しようとすると、炉の長さが長大に
なるという問題がある。
【0016】さらに、実操業においては、管肉厚の変
更、造管速度の変更などが頻度高く行われる。加熱炉で
加熱している場合には、さらに加熱炉の炉温度変更が上
記の変更に追従できないことにより、長手方向での管全
体の温度が変化するため、管肉厚の変化、造管速度の変
化に対応して管温度の均一化あるいは管周方向の温度偏
差を無くすのは容易ではないという問題もあった。
【0017】そこで、本発明は、固相圧接鋼管の製造設
備を工夫し、絞り圧延開始時の周方向温度偏差を適正範
囲に収め得るようにし、絞り圧延後の周方向の偏肉を防
止する鋼管の製造設備列および製造方法を提案すること
を目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の発明は、
帯鋼を払い出すアンコイラと、帯鋼の接合装置と、帯鋼
を貯えるルーパと、帯鋼を予熱する帯鋼予熱装置と、帯
鋼を成形加工しオープン管とする成形ミルと、誘導加熱
コイルを有しオープン管のエッジ部を予熱するエッジ予
熱装置と、誘導加熱コイルを有しオープン管のエッジ部
を加熱するエッジ加熱装置と、スクイズロールを有しオ
ープン管を衝合接合し固相圧接母管とする圧接装置と、
前記固相圧接母管を温間で絞り圧延する複数の絞り圧延
機からなる絞り加工装置とを順次配列し、さらに前記圧
接装置と前記絞り加工装置との間に前記固相圧接母管を
巻き取り、巻き戻すパイプコイル巻取り巻戻し装置と、
該パイプコイル巻取り巻戻し装置およびパイプコイルを
保温・均熱するコイルボックスを配置したことを特徴と
する鋼管の製造設備列であり、あるいはパイプコイル巻
取り巻戻し装置およびコイルボックスに代えて、前記圧
接装置と前記絞り加工装置との間に前記固相圧接母管を
貯え均熱するスパイラルルーパを配設してもよい。
【0019】また、本発明の製造設備列においては、前
記圧接装置の出側に圧接シーム部近傍を管内外から圧延
する圧延ロールからなるシーム部圧延装置を備えてもよ
く、および/または前記圧接装置の出側に圧接シーム部
外面の微小凹形状部分を除去し平滑化するウェルドライ
ン除去装置を備えてもよい。また、本発明の第2の発明
は、帯鋼を成形ロールにより連続的に成形してオープン
管とし、該オープン管の両エッジ部を加熱し、スクイズ
ロールで衝合接合し鋼管としたのちさらに絞り圧延を施
す鋼管の製造方法において、前記帯鋼を予熱したのち、
さらに前記オープン管の両エッジ部に、誘導加熱により
キュリー点以上の温度に加熱するエッジ予熱を施し、さ
らに該両エッジ部に誘導加熱により1300℃以上、融点未
満の温度域に加熱するエッジ加熱を施し、前記スクイズ
ロールで圧接して固相圧接母管としたのち、該固相圧接
母管をコイル状に巻き取りコイルボックス中にあるいは
スパイラルルーパ中に貯え保温・均熱し、その後400 〜
750 ℃で絞り圧延することを特徴とする鋼管の製造方法
であり、前記エッジ予熱は、キュリー点以上1300℃未満
の温度に加熱するのが好ましく、また、前記帯鋼の予熱
は、800 ℃以下の温度で行うのが好ましい。
【0020】また、本発明の第2の発明では、前記圧接
後に、保温・均熱を行う前に、圧接シーム部を冷却する
シーム冷却を施してもよく、および/または前記圧接後
に、圧接シーム部近傍を圧延するのが好ましく、および
/または前記圧接後に、圧接シーム部外面の微小凹形状
部分を除去し平滑化するのが好ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の実施に好適な製造設備列
の1例を図1に示す。1は帯鋼、2は帯鋼を払い出すア
ンコイラ、3は先行する帯鋼の後端部と後行する帯鋼の
先端部を接続する接合装置、4は帯鋼を貯えるルーパ、
5は帯鋼を予熱する帯鋼予熱装置、6は成形ロール群か
らなる成形ミル、7は成形加工装置で成形されたオープ
ン管、8はオープン管のエッジ部を予熱するエッジ予熱
装置、9はオープン管のエッジ部を加熱するエッジ加熱
装置、10はスクイズロールを有しオープン管エッジ部を
衝合接合する圧接装置、11は固相圧接母管、12は固相圧
接母管を絞り圧延する複数の絞り圧延機からなる絞り加
工装置、13は固相圧接母管を巻き取り、巻き戻すパイプ
コイル巻取り巻戻し装置、14はコイルを保温・均熱する
コイルボックス、15は製品管、30は絞り圧延後の鋼管16
を切断する切断機、31は切断後の製品管の曲がりを矯正
する管矯正装置、32は矯正後の製品管を冷却する冷却床
であるクーリングベッド、33はパイプコイル用切断機で
ある。
【0022】アンコイラ2は、コイル状に巻かれた帯鋼
1を巻き戻しながら供給する装置で、マンドレル、ガイ
ド等からなる。鋼帯の接合装置3は、コイル単位で払い
出される帯鋼1をラインに連続供給するために、払いだ
された先行コイルの後端部と払いだされつつある後行コ
イルの先端部を接合する装置で、電極、クランプ等から
なるフラッシュバット溶接機が適する。
【0023】ルーパ4は、鋼帯の接合装置3で帯鋼を接
合している際に、ラインを停止せず連続運転するために
必要な量の帯鋼を貯える装置であり、蛇行式のものある
いは図1に示すスパイラル式のものいずれも適用可能で
ある。帯鋼予熱装置5は、後に行うエッジ加熱時にエッ
ジ部とその近傍の母管との温度差を小さくし、固相圧接
段階において、エッジ部の温度および温度分布を固相圧
接可能温度域に容易に維持できるようにするため、およ
び帯鋼を800 ℃以下の温間成形加工温度域に加熱する装
置であり、炉体、バーナ、ハースローラ等からなるガス
燃焼式の連続加熱炉あるいは誘導加熱コイル、インダク
タ等からなるインダクションヒータが好適である。
【0024】成形ミル6は、複数の成形スタンド、成形
ロールからなる成形ロール群からなり、帯鋼1を円筒状
に連続成形し、帯鋼1の幅両端面を対向させてオープン
管7を作る装置である。ブレークダウン方式、ゲージ方
式が代表的であるが、これに限定されるものでもない。
エッジ予熱装置8は、誘導加熱によりオープン管7のエ
ッジ部をキュリー点以上に加熱する装置である。なお、
温度制御を容易とするため、加熱コイルをライン方向に
複数段設置しするのが好ましい。
【0025】エッジ加熱装置9は、誘導加熱によりオー
プン管7のエッジ部を固相圧接可能な1300℃以上融点未
満の温度域に加熱する装置である。圧接装置10は、スク
イズロールおよびそれらを支持するハウジング等からな
り、固相圧接可能温度域まで加熱されたオープン管7の
両エッジ部を衝合し、円周方向に圧縮力を加えて圧接し
接合し固相圧接母管11とする装置である。
【0026】パイプコイル巻取り巻戻し装置13は、圧接
装置10の出側で絞り加工装置12の入側に配設され、圧接
装置10で接合された固相圧接母管11を保熱・均熱のため
にコイル状に巻取り、管周方向の温度偏差を解消させた
後巻戻すための装置であり、巻取り作業と巻戻す作業が
同時に実施できるよう複数のマンドレル、ガイドを有す
る装置とするのが好ましい。巻取りと巻戻しは同一のマ
ンドレルで行っても、あるいは、走間で巻取り機を切り
替え、巻取ったパイプコイルを移動して巻戻し機に装入
することにより、巻取り時とは異なるマンドレルで巻戻
しを行ってもよい。
【0027】コイルボックス14は、巻取った固相圧接母
管11のパイプコイルを保熱し均熱する装置であり、固相
圧接母管11の保有する熱を保持し、均一化するため、断
熱材で囲まれた構造とされる。コイルボックス14はコイ
ルの均熱時間を自由に選択可能とするため、複数のコイ
ルが収容可能な構造とされるのが好ましい。また、巻取
ったまま保熱・均熱ができるようにパイプコイル巻取り
巻戻し装置13を収容可能とし、さらに温度制御を可能と
するため、加熱装置を付設してもよい。
【0028】絞り加工装置12は、温間の適正な温度域で
固相圧接母管11の外径を、複数の絞り圧延機を用いて連
続的に圧下し、所定の製品外径を有する鋼管16を得る装
置であり、円周方向に複数本の孔型圧延ロールを配置し
てなる絞り圧延機を複数基タンデムに配列して構成され
る。切断機30は、絞り圧延後の鋼管16を走間で所定の長
さに切断する装置であり、例えば、ロータリーホットソ
ーが好適である。
【0029】管矯正装置31は、切断後の製品管15の曲が
りを矯正する装置であり、複数個の上下対向ローラ等か
らなる縦型傾斜ローラ式矯正機が好適である。なお、図
1では、管矯正装置31はオンラインに設けてあるが、オ
フラインに設けてもよい。クーリングベッド32は、矯正
後(管矯正装置がオフラインに設けられている場合には
切断後)の製品管15をハンドリングに適した温度域まで
降下するまで寝かせておく冷却床である。
【0030】本発明の実施に好適な製造設備列の他の1
例を図2に示す。図1のパイプコイル巻取り巻戻し装置
13、コイルボックス14に代えて、スパイラルルーパ17を
設置して、圧接された固相圧接母管11をルーパ内に貯
え、固相圧接母管11の温度偏差を均一化させてもよい。
なお、図中の符号は図1と同じものには同一の符号を付
している。
【0031】また、本発明の製造設備列においては、図
3に示すように、圧接装置10の出側でコイルボックス14
あるいはスパイラルルーパ17(図示せず)の入側に圧接
シーム部近傍を管内外から圧延する圧延ロールからなる
圧接シーム部圧延装置18、および/または圧接シーム部
外面の微小凹形状部分を除去し平滑化するウェルドライ
ン除去装置19を備えてもよい。
【0032】圧接シーム部圧延装置18は、圧接の際に生
成した圧接シーム部11a 近傍の増肉(図4参照)を圧延
により平滑化する設備で、ロール支持棒(図5の部材18
c に相当) 、圧延ロール(図5の部材18a 、18b に相
当) 、支持ローラ等からなる。ウェルドライン除去装置
19は、圧接の際に生成した圧接シーム部外面の微小凹形
状部分、ウェルドライン20(図6参照)を、研削あるい
は切削等により除去する設備で、研削砥石あるいは切削
バイト等からなる。
【0033】圧接シーム部冷却装置21は、圧接後の固相
圧接母管11の円周方向温度分布を均一化するため圧接シ
ーム部11a 周辺の高温部を冷却する装置であり、下流で
絞り加工する際に偏肉の発生を回避する観点から、図3
に示すように、圧接装置10の出側でコイルボックス14等
の入側に設けられるのが好ましい。圧接シーム部冷却装
置21は冷却水用の配管、ヘッダ、スプレーノズル等から
なる水スプレー冷却装置が好適である。
【0034】圧接シーム部圧延装置18、ウェルドライン
除去装置19、圧接シーム部冷却装置21は、ラインの特
性、製品に合わせてそれぞれ単独で設置してもよく、ま
た2種以上の装置を同時に設置してもよいのは言うまで
もない。つぎに、本発明の製造設備列を用いて、固相圧
接鋼管を製造する方法について説明する。
【0035】本発明では、帯鋼の成形に先立って、アン
コイラ2から払い出された帯鋼1を帯鋼予熱装置5で予
熱する。予熱は、後に行うエッジ加熱時にエッジ部とそ
の近傍の母管との温度差を小さくし、固相圧接段階にお
いて、エッジ部の温度および温度分布を固相圧接可能温
度域に容易に維持できるようにするため行う。帯鋼の予
熱は、加熱炉を用いる方法、誘導コイルを用いる誘導加
熱方法、通電による抵抗加熱方法いずれも好適に適用で
きる。
【0036】帯鋼の予熱は、800 ℃以下の温度範囲とす
ることが好ましい。予熱温度が800℃を超えると、帯鋼
表面に多量のスケールが生成し、鋼管のシーム品質およ
び表面肌がともに劣化する。なお、予熱温度が400 ℃未
満では、エッジ加熱時に、エッジ部から母管側への熱拡
散が多いため、、圧接時のエッジ部温度および温度分布
を固相圧接可能温度域に維持できにくく、予熱温度は、
400 ℃〜800 ℃の範囲とするのが好ましい。
【0037】予熱された帯鋼は、複数の成形ロールによ
り連続的に成形され、オープン管となる。成形は通常の
複数の成形ロールによる加工方法が好適に適用できる。
ついで、オープン管の両エッジ部を予熱する。エッジ予
熱は、誘導加熱コイルによる誘導加熱方式とする。この
エッジ予熱によりエッジ部の温度をキュリー点以上、好
ましくは1300℃未満とする。鋼をキュリー点以上に加熱
すると、鋼は強磁性体から常磁性体へ磁気変態し、比透
磁率(耐真空比)が1に近い値となる。一方、誘導電流
の浸透深さは、エッジ部をキュリー点以上に加熱するこ
とにより大きくなり、被圧接面内の温度分布が均一化す
る方向に向かう。そのため、エッジ部の温度をキュリー
点以上に加熱する。加熱エネルギー効率の観点からは、
キュリー点以上1300℃未満の温度で行うのが好ましい
が、1300℃以上としても何ら問題はない。しかし、この
段階で一気に昇温すると角部のみが融点以上となり、接
合時にビードが発生するため、高速造管ができなくなる
場合がある。このため、エッジ予熱は1300℃未満で行う
のがより好ましい。
【0038】エッジ予熱されたオープン管の両エッジ部
は、さらに1300℃以上融点未満の固相圧接可能温度領域
に加熱するエッジ加熱を施される。エッジ加熱の加熱方
式はエネルギー効率の観点から、誘導コイルによる誘導
加熱方式とする。エッジ加熱は加熱効率の観点からオー
プン管内に適当な大きさのインピーダを配設するのが好
ましい。インピーダの大きさを小さくした場合あるいは
インピーダを設置しない場合でもエッジ加熱は可能であ
る、しかし、この場合エッジ部以外の管体も加熱されや
すくなる。オープン管の両エッジ部端面の温度は、誘導
加熱コイルの出力の良性により制御する。
【0039】エッジ加熱の温度が1300℃未満では、エッ
ジ部端面の接合が不十分となりシーム品質が劣化する。
また、エッジ部端面の温度が管材の融点を超えると、溶
融した鋼が衝合接合時に管内外にビード( 余盛) を形成
するため、ビード切削を必要とする。このことから、エ
ッジ加熱は1300℃以上融点未満の固相圧接可能温度域と
する。なお、好ましくは1350℃以上融点未満、より好ま
しくは1400℃以上融点未満である。
【0040】本発明でいう固相圧接では、エッジ加熱温
度が固相域の温度であることが好ましいが若干の液相が
存在する融点未満の固液2相域でも何ら不都合はない。
両エッジ部を固相圧接可能温度域に加熱されたオープン
管は、スクイズロールで両エッジ部を衝合圧接され、固
相圧接される。圧接は、図7に示すようにスクイズロー
ルを圧接シーム部の管外面側に当接する位置に設置して
行う方法(a)、スクイズロールを圧接シーム部の管外
面側に当接しない位置に設置して行う方法(b)、管外
面側はスクイズロール、管内面側は圧接シーム部内面拘
束用ロール等を圧接シーム部に当接する位置に設置して
行う方法があり、いずれの方法で行ってもよい。
【0041】固相圧接により形成された圧接シーム部で
は、エッジ部の到達温度あるいはスクイズロールによる
圧接(セットアップ)の程度により図4(a)、(b)
に示すようにシーム部の管内外または管内に管体肉厚の
5%以上の増肉を生じることがある。このような場合に
は、好ましくは、圧接直後あるいは圧接以降の適当な場
所で増肉したシーム部近傍を圧延により減肉するのが好
ましい。増肉したシーム部近傍の圧延は、例えば図5
(a)に示す圧接シーム部圧延装置18により管内外から
圧延する。圧接シーム部圧延装置18は、圧接シーム部外
面圧延用ロール18a 、圧接シーム部内面圧延用ロール18
b からなり、18b は圧接シーム部内面圧延用ロール支持
棒18c により支持される。
【0042】また、図5(b)に示すように、スクイズ
ロールと圧接シーム部内面拘束用ロール18d とにより管
内外から材料を拘束し、圧接による増肉を抑制する。圧
接シーム部内面拘束用ロール18d は圧接シーム部内面拘
束用ロール支持棒18e により支持されている。固相圧接
により形成された圧接シーム部では、圧接シーム部圧延
の有無にかかわらず、図 6に示すように圧接シーム部の
管外面側にウェルドラインと呼ばれる深さ0.2mm 程度の
微小な凹形状部分を生じることがあり、外観、シーム品
質に悪影響を及ぼす。このような場合には、圧接以降の
適当な場所でウェルドラインを除去して外面を平滑化す
るのが好ましい。ウェルドライン除去は、切削、研摩等
の加工設備を備えたウェルドライン除去装置により行う
のが好ましい。また、ウェルドラインの除去は、圧接シ
ーム部の圧延を行う場合には、当該圧延の前後どちらで
実施してもよい。
【0043】固相圧接後、製品管の寸法精度を確保する
観点から、高温の圧接シーム部を冷却を施すのが好まし
い。冷却手段として、水、ガス等の流体冷却が好まし
い。固相圧接後、必要に応じ上記した処理を施された固
相圧接母管は、コイル状に巻取られ、コイルボックス中
で保熱・均熱される。保熱・均熱は、コイルボックス中
で、コイル状態で行い、管周方向の温度偏差が±20℃以
下の範囲となるように保持される。均熱を完了したコイ
ルは、巻戻され、絞り加工装置で管外径を縮径される。
なお、パイプコイル巻取り巻戻し装置およびコイルボッ
クス中で均熱するかわりに、スパイラルルーパ中でパイ
プを貯え均熱してもよい。
【0044】巻戻された固相圧接母管は、400 〜750 ℃
の範囲で複数の絞り圧延機により所定の外径まで絞り圧
延し、製品管とする。絞り圧延の圧延温度が400 ℃未満
では、被圧延材の変形抵抗が高く、圧延荷重が増大し、
その結果環材の表面にロールの焼付疵が発生する。ま
た、圧延温度が750 ℃を超えると、圧延中に発生するス
ケールの噛込み疵により、管材の表面粗さが増大し、表
面肌が劣化する。そのため、絞り圧延の圧延温度を400
〜750 ℃の範囲とした。
【0045】得られた製品管は、切断機により所定の寸
法に切断され、管矯正装置で矯正されるか、あるいは管
矯正装置で矯正されたのちコイル状に巻き取られる。
【0046】
【実施例】
(実施例1)図1〜図3、図5、図8に示す製造設備列
を用いて以下に述べる条件で製品管を製造した。板厚3.
2mm 、帯幅272mm の帯鋼1を400 〜650 ℃の温度で帯鋼
予熱装置5で連続的に予熱したのち、成形ミル6により
連続的に成形しオープン管7とした。オープン管両エッ
ジ部に誘導加熱方式のエッジ予熱装置8により表1に示
す条件でエッジ予熱を施し、ついで誘導加熱方式のエッ
ジ加熱装置9によりエッジ加熱し圧接シーム部に当接す
る位置に設置したスクイズロール10で固相圧接し、さら
に圧接シーム部圧延装置18により管内外から圧延し、管
寸法:88mmφ× 3.2mmtの固相圧接母管11とした。
【0047】これら固相圧接母管11を、パイプコイル巻
取り巻戻し装置13でコイル状に巻取り、コイルおよびパ
イプコイル巻取り巻戻し装置13ともどもコイルボックス
14で5〜15min 保持し均熱したのち、巻戻し、絞り加工
装置12で所定の外径を有する規格:STK炭素鋼鋼管の
製品管15とした。なお、比較例として、図8に示す設備
列を用い、固相圧接母管を絞り加工前に均熱炉に装入す
る以外は上記した本発明例と同様に絞り加工を施した。
【0048】これら製品管のシーム品質、表面粗さ、お
よび偏肉率を調査した。シーム品質の評価は、JIS G 34
75に規定する偏平試験により製品管の偏平高さ比(h/
D、h:偏平高さmm、D:製品管の外径mm)を求めて行
った。また、表面粗さはRmax (μm )で評価した。偏
肉率は、製品管の管方向の肉厚を8箇所測定し、次式で
計算し、その平均値を用いた。
【0049】偏肉率=(tmax −tmin )/(tav) ここで、tmax :最大肉厚(mm) tmin :最小肉厚(mm) tav :平均肉厚(mm) それらの結果を表1に示す。
【0050】
【表1】
【0051】本発明の範囲の製品管(本発明例、試験N
o.1〜No.3)は、偏平高さ比密着(2t/D)、表面粗さRm
ax 2.5 μm 以下、偏肉率3.5 %以下であり、固相圧接
後、絞り圧延前に均熱炉で処理した比較例(試験No.5)
にくらべ、偏肉率が低い。 (実施例2)図1〜図3、図5、図8に示す製造設備列
を用いて以下に述べる条件で製品管を製造した。
【0052】板厚3.2mm の帯鋼1をアンコイラ2から連
続的に払い出したのち、ついで板厚3.6mm の別の帯鋼1
を払いだすにあたり、帯鋼接合装置で連続的に接合し
て、650 ℃で帯鋼予熱装置5で連続的に予熱した。つい
で成形ミル6により連続的に成形しオープン管7とし
た。以後、実施例1と同様に、オープン管両エッジ部に
誘導加熱方式のエッジ予熱装置8により表2に示す条件
でエッジ予熱を施し、ついで誘導加熱方式のエッジ加熱
装置9によりエッジ加熱し圧接シーム部に当接する位置
に設置したスクイズロール10で固相圧接し、さらに圧接
シーム部圧延装置18により管内外から圧延し、管寸法:
88mmφ×3.2/3.6mm tの固相圧接母管11とした。
【0053】これら固相圧接母管11を、パイプコイル巻
取り巻戻し装置13でコイル状に巻取り、コイルおよびパ
イプコイル巻取り巻戻し装置13ともどもコイルボックス
14で5〜15min 保持し均熱したのち、巻戻し、絞り加工
装置12で所定の外径を有する規格:STK炭素鋼鋼管の
製品管15とした。なお、比較例として、図8に示す設備
列を用いて母管を絞り加工前に均熱炉に装入したのち、
上記した実施例と同様に絞り加工を施した。
【0054】先行帯鋼と後行帯鋼の接合部を基点に、こ
れら製品管の上流側および下流側にに500mm ピッチで 2
000mm の位置までの各製品管の偏肉量を測定し、その平
均値を求め、その結果を表2に示す。なお、比較例とし
て、図8に示す設備列を用いて、本発明例の製品管と同
じ鋼種、同一寸法の製品管を製造した。
【0055】
【表2】
【0056】表2から本発明例(試験No.2-1〜No.2-3)
は比較例(試験No.2-4〜No.2-5)に比べ偏肉率が低下し
ていることがわかる。
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、優れたシーム品質およ
び表面肌を有し、しかも偏肉率の低い均質な寸法の鋼管
を高い生産性で製造でき、しかも小ロット多品種生産に
も対応できるという格段の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の鋼管の製造設備列の1実施例を示す説
明図である。
【図2】本発明の鋼管の製造設備列の1実施例を示す説
明図である。
【図3】本発明の鋼管の製造設備列の1実施例を示す説
明図である。
【図4】固相圧接後の鋼管断面形状の1例を示す断面図
である。
【図5】本発明の実施に好適な設備列の模式的部分側断
面図である。
【図6】圧接シーム部のウェルドラインを模式的に示す
説明図である。
【図7】固相圧接時のスクイズロールと圧接接合部外面
との位置関係を示す断面図である。
【図8】比較例としての鋼管の製造設備列の1例を示す
説明図である。
【符号の説明】
1 帯鋼 2 アンコイラ 3 帯鋼の接合装置(接合装置) 4 ルーパ 5 帯鋼予熱装置 6 成形ミル 7 オープン管 8 エッジ予熱装置 9 エッジ加熱装置 10 圧接装置(スクイズロール) 11 固相圧接母管 11a 圧接シーム部 12 絞り加工装置 13 パイプコイル巻取り巻戻し装置 14 コイルボックス 15 製品管 16 鋼管 17 スパイラルルーパ 18 圧接シーム部圧延装置 18a 圧接シーム部外面圧延用ロール 18b 圧接シーム部内面圧延用ロール 18c 圧接シーム部内面圧延用ロール支持棒 18d 圧接シーム部内面拘束用ロール 18e 圧接シーム部内面拘束用ロール支持棒 19 ウェルドライン除去装置 20 ウェルドライン 21 圧接シーム部冷却装置 22 圧接シーム部内面拘束用ロール 23 均熱炉 30 切断機 31 管矯正装置 32 クーリングベッド 33 パイプコイル用切断機
フロントページの続き (72)発明者 杉江 善典 愛知県半田市川崎町1丁目1番地 川崎製 鉄株式会社知多製造所内 (72)発明者 沢田 欣吾 愛知県半田市川崎町1丁目1番地 川崎製 鉄株式会社知多製造所内 (72)発明者 菅野 康二 愛知県半田市川崎町1丁目1番地 川崎製 鉄株式会社知多製造所内 (72)発明者 田中 伸樹 愛知県半田市川崎町1丁目1番地 川崎製 鉄株式会社知多製造所内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯鋼を払い出すアンコイラと、帯鋼の接
    合装置と、帯鋼を貯えるルーパと、帯鋼を予熱する帯鋼
    予熱装置と、帯鋼を成形加工しオープン管とする成形ミ
    ルと、誘導加熱コイルを有しオープン管のエッジ部を予
    熱するエッジ予熱装置と、誘導加熱コイルを有しオープ
    ン管のエッジ部を加熱するエッジ加熱装置と、スクイズ
    ロールを有しオープン管を衝合接合し固相圧接母管とす
    る圧接装置と、前記固相圧接母管を温間で絞り圧延する
    複数の絞り圧延機からなる絞り加工装置とを順次配列
    し、さらに前記圧接装置と前記絞り加工装置との間に前
    記固相圧接母管を巻き取り、巻き戻すパイプコイル巻取
    り巻戻し装置と、該パイプコイル巻取り巻戻し装置およ
    びパイプコイルを保温・均熱するコイルボックスを配置
    したことを特徴とする鋼管の製造設備列。
  2. 【請求項2】 帯鋼を払い出すアンコイラと、帯鋼の接
    合装置と、帯鋼を貯えるルーパと、帯鋼を予熱する帯鋼
    予熱装置と、帯鋼を成形加工しオープン管とする成形ミ
    ルと、誘導加熱コイルを有しオープン管のエッジ部を予
    熱するエッジ予熱装置と、誘導加熱コイルを有しオープ
    ン管のエッジ部を加熱するエッジ加熱装置と、スクイズ
    ロールを有しオープン管を衝合接合し固相圧接母管とす
    る圧接装置と、固相圧接母管を温間で絞り圧延する複数
    の絞り圧延機からなる絞り加工装置とを順次配列し、さ
    らに前記圧接装置と前記絞り加工装置との間に前記固相
    圧接母管を貯え均熱するスパイラルルーパを配設したこ
    とを特徴とする鋼管の製造設備列。
  3. 【請求項3】 前記圧接装置の出側に圧接シーム部近傍
    を管内外から圧延する圧延ロールからなる圧接シーム部
    圧延装置を備えることを特徴とする請求項1または2の
    いずれかに記載の鋼管の製造設備列。
  4. 【請求項4】 前記圧接装置の出側に圧接シーム部外面
    の微小凹形状部分を除去し平滑化するウェルドライン除
    去装置を備えることを特徴とする請求項1ないし3のい
    ずれかに記載の鋼管の製造設備列。
  5. 【請求項5】 帯鋼を成形ロールにより連続的に成形し
    てオープン管とし、該オープン管の両エッジ部を加熱
    し、スクイズロールで衝合接合し鋼管としたのち、さら
    に絞り圧延を施す鋼管の製造方法において、前記帯鋼を
    予熱したのち、さらに前記オープン管の両エッジ部に、
    誘導加熱によりキュリー点以上の温度に加熱するエッジ
    予熱を施し、さらに該両エッジ部に誘導加熱により1300
    ℃以上、融点未満の温度域に加熱するエッジ加熱を施
    し、前記スクイズロールで圧接して固相圧接母管とした
    のち、該固相圧接母管をコイル状に巻き取りコイルボッ
    クス中にあるいはスパイラルルーパ中に貯え保温・均熱
    し、その後400 〜750 ℃で絞り圧延することを特徴とす
    る鋼管の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記エッジ予熱は、キュリー点以上1300
    ℃未満の温度に加熱することを特徴とする請求項5に記
    載の鋼管の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記帯鋼の予熱は、800 ℃以下の温度で
    行うことを特徴とする請求項5または6に記載の鋼管の
    製造方法。
  8. 【請求項8】 前記圧接後に、保温・均熱を行う前に、
    圧接シーム部を冷却するシーム冷却を施すことを特徴と
    する請求項5ないし7のいずれかに記載の鋼管の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 前記圧接後に、圧接シーム部近傍を圧延
    することを特徴とする請求項5ないし8のいずれかに記
    載の鋼管の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記圧接後に、圧接シーム部外面の微小
    凹形状部分を除去し平滑化することを特徴とする請求項
    5ないし9のいずれかに記載の鋼管の製造方法。
JP24847997A 1997-09-12 1997-09-12 鋼管の製造設備列 Pending JPH1177148A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101421842B1 (ko) * 2012-12-21 2014-07-22 주식회사 포스코 보온기능을 갖는 맨드렐 코일 박스
CN107497885A (zh) * 2017-08-30 2017-12-22 广东冠邦科技有限公司 管坯连续收卷方法及装置
CN114473528A (zh) * 2022-03-23 2022-05-13 四川成双防腐材料有限公司 一种不锈钢管的加工装置及加工方法

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