JPH1177012A - 都市ごみの超臨界水酸化分解処理装置 - Google Patents

都市ごみの超臨界水酸化分解処理装置

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JPH1177012A
JPH1177012A JP24096297A JP24096297A JPH1177012A JP H1177012 A JPH1177012 A JP H1177012A JP 24096297 A JP24096297 A JP 24096297A JP 24096297 A JP24096297 A JP 24096297A JP H1177012 A JPH1177012 A JP H1177012A
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JP
Japan
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specific gravity
substance
supercritical
water
reactor
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JP24096297A
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Akira Suzuki
明 鈴木
Kazumi Kosuge
和見 小菅
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Organo Corp
Original Assignee
Organo Corp
Japan Organo Co Ltd
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Publication date
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  • Treatment Of Sludge (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Treatment Of Water By Oxidation Or Reduction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダイオキシン等の有害物質の発生の無い、都
市ごみを効率的に超臨界水酸化法により完全分解する装
置を提供する。 【解決手段】 水の臨界点以上の条件および水の存在
下、都市ごみを酸化分解する超臨界水酸化分解処理装置
において、原料都市ごみを湿式破砕する手段1、破砕さ
れた破砕原料ごみを固体粒子の大きさ毎に、大口径物質
および小口径物質に篩い分ける手段2、篩い分け手段に
より分離された小口径物質を比重差により軽比重物質と
重比重物質とに比重分離する手段4、比重分離手段によ
り分離された軽比重物質を酸化剤とともに反応器に圧入
する手段6、超臨界水酸化反応を行う反応器7、および
超臨界水酸化分解された処理流体を減圧する手段からな
ることを特徴とする都市ごみの超臨界水酸化分解処理装
置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、近年その処理が重
大な社会的な問題となっている都市ごみを完全分解処理
するための超臨界水酸化分解装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】都市ごみとは、一般廃棄物のうち生活系ご
みと事業系ごみからなり、可燃物である紙類、厨芥類、
繊維、木・竹類、プラスチック、不燃物である金属、ガ
ラス・陶磁器類などから構成されるものである。
【0003】国内における都市ごみの発生量は、昭和4
8年の石油危機以降、50年代を通して横ばい、あるい
は微増であったが、昭和60年代に入って、急増に転じ
ており、その処理が急速にクローズアップされてきてい
る。これに対し、ごみの処理は、安定化・減容化を主目
的として焼却処理が採用されることが多く、ごみの焼却
率は現在70%以上と言われている。石油危機以降、焼
却施設の近代化が急速に進み、燃焼技術の向上と安定化
が進展したが、都市ごみ焼却炉からの猛毒であるダイオ
キシン発生は多くの自治体で非常に深刻な問題となって
いる。これは、都市ごみに含まれる塩化ビニル樹脂等の
塩素が同じくごみ中の有機物と反応してダイオキシンが
生成した結果と考えられ、特に300℃前後でダイオキ
シンが生成している可能性が高い。従って、基本的に
は、燃焼時に完全な有機物の分解が実現できれば、ダイ
オキシン発生は防止できるはずであるが、多くの焼却炉
からダイオキシンの発生が確認されている。
【0004】日本には、世界の大規模焼却施設の3分の
2が集中しており、平成9年度において厚生省は、「廃
棄物の処理と清掃に関する法律」でダイオキシンの規制
値を、新設炉に対して0.1ng/m3と決定した。し
かしながら、日本全国の都市ごみ焼却施設からの排煙に
含まれるダイオキシン濃度は、規制値を必ずしも満足で
きておらず、一部施設については停止命令も含めた早急
な対策が必要である。新設炉についても、焼却型式(連
続、准連、バッチ)によってはダイオキシン規制をクリ
アできないことも想定され、ごみの焼却処理法が疑問視
されはじめた。これらのことを背景として、都市ごみの
処理に対しては、ダイオキシンを発生しない完全な処理
技術が求められており、超臨界水酸化法が1つの候補と
して近年、注目されている。超臨界水酸化法とは、水の
超臨界条件下(374℃・22Mpa以上)、水を分解
反応の媒体として利用することにより、有機物を水と二
酸化炭素にまで分解する方法である。超臨界水酸化反応
では、熱分解、加水分解及び酸化分解が同時に進行し非
常に大きな反応速度を達成することができる。超臨界水
酸化法は元々PCB等の難分解性・有害有機物の処理技
術として開発されてきており、ダイオキシン自身も分解
することは既に確認されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この超臨界水酸化技術
は、特公平1−38532号で開示されており、水の臨
界点を越えた条件で酸化反応を行なうという基本原理を
示している。上記特許には、基本フローも開示されてお
り、分解対象物はフィードポンプで昇圧されエジェクタ
ーで処理後の超臨界水と混合・加熱された後、反応器に
導入される。反応器では空気圧縮機からの高圧空気が導
入され酸化分解が行なわれる。処理後の超臨界水は、一
部をエジェクターに再循環、残りの部分でタービンを回
してエネルギー回収が行なわれる。反応器は、詳細が述
べられていないが、菅状、円筒及び流動床式のものが採
用可能としている。
【0006】特開平3−500264号では、反応器の
詳細が述べられており、無機塩を含むかあるいは、反応
後に無機塩を生成する有機廃液を対象にした反応器型式
としてベッセル反応器を提案している。これらの特許に
おいては、分解対象物として多くの物質が記述されてお
り、その中にはガーベッジ(ごみ)も含まれているが、
単に分解ができるというだけであり、具体的な処理方法
が一切開示されていない。さらにこれらの特許に示され
ている処理フローは、液体廃棄物を対象に考えられてお
り、都市ごみのような固体廃棄物に対する具体的な処理
方法は全く開示されていない。
【0007】また、特表平6−511190号では、下
水汚泥等の有機性汚泥の処理を対象として管状反応器が
開示されているが、ここで対象している汚泥は高含水物
質であり、都市ごみのような低含水率の固体廃棄物には
適用不可と言える。
【0008】都市ごみは、可燃物である紙類、厨芥類、
繊維、木・竹類、プラスチック、不燃物である金属、ガ
ラス・陶磁器類などからなり、超臨界水酸化処理の対象
となる可燃物を如何に扱うのか、高圧圧入していくの
か、実用上解決すべき大きな問題が残されている。
【0009】以上述べたように都市ごみを超臨界水酸化
処理する方法は、技術的にみて多くの問題を有してい
る。
【0010】本発明は、従来の都市ごみ処理、特にごみ
焼却に見られる前記問題を解決することを目的とする。
【0011】すなわち、本発明が解決しようとする課題
は、ダイオキシン等の有害物質の発生の無い、都市ごみ
を効率的に超臨界水酸化法により完全分解する装置を提
供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らが、鋭意研究
を重ねた結果、都市ごみを特定の処理を施すことにより
上記課題が解決されることを見いだし、本発明を完成す
るに至った。
【0013】すなわち、本発明は、水の臨界点以上の条
件および水の存在下、都市ごみを酸化分解する超臨界水
酸化分解処理装置において、原料都市ごみを乾式破砕す
る手段、破砕された破砕原料ごみを固体粒子の大きさ毎
に、大口径物質、中間口径物質および小口径物質に篩い
分ける手段、篩い分け手段により分離された中間口径物
質を比重差により軽比重物質と重比重物質とに比重分離
する手段、比重分離手段により分離された軽比重物質を
乾式粉砕する手段、乾式粉砕手段により粉砕された粉砕
軽比重物質に水またはオイルを加えてスラリー化する手
段、スラリー化手段で得られた水スラリーあるいはオイ
ルスラリーを空気、酸素富化空気、あるいは酸素ととも
に反応器に圧入する手段、超臨界水酸化反応を行う反応
器、および超臨界水酸化分解された処理流体を減圧する
手段からなることを特徴とする都市ごみの超臨界水酸化
分解処理装置、および水の臨界点以上の条件および水の
存在下、都市ごみを酸化分解する超臨界水酸化分解処理
装置において、原料都市ごみを湿式破砕する手段、破砕
された破砕原料ごみを固体粒子の大きさ毎に、大口径物
質および小口径物質に篩い分ける手段、篩い分け手段に
より分離された小口径物質を比重差により軽比重物質と
重比重物質とに比重分離する手段、比重分離手段により
分離された軽比重物質を空気、酸素富化空気あるいは酸
素とともに反応器に圧入する手段、超臨界水酸化反応を
行う反応器、および超臨界水酸化分解された処理流体を
減圧する手段からなることを特徴とする都市ごみの超臨
界水酸化分解処理装置、に関するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明において処理対象となる都
市ごみとは、一般廃棄物のうち生活系ごみと事業系ごみ
からなり、可燃物である紙類、厨芥類、繊維、木・竹
類、プラスチック、不燃物である金属、ガラス・陶磁器
類などであるが、これらに加え当然水分が30〜60%
が包含される。従って、都市ごみの発熱量は、水分量に
依存して1,000〜2,500kcal/kgと変化
する。都市ごみの中で、超臨界水酸化処理ができるのは
基本的に可燃物のみであり、都市ごみに占める割合は乾
物ベ−スで85〜90%である。その可燃物の組成は場
所や季節などにより異なるが、紙類、厨芥類が主要な成
分である。都市ごみの発熱量は、プラスチックの混入や
含水率の低下などの理由により近年高くなる傾向にあ
り、それらの熱量は、超臨界水酸化処理に効果的に使用
される。通常の都市ごみならば、補助燃料を添加しなく
ても超臨界水酸化分解できるものと考えられる。
【0015】本発明装置により都市ごみを超臨界水酸化
分解処理するには、基本的に原料ごみを破砕・粉砕し、
可燃物を分別した後に超臨界水酸化の反応器に圧入する
だけでよい。
【0016】湿式破砕手段を採用した場合は、湿式破砕
された都市ごみを水スラリー化し反応器に圧入する。
【0017】破砕および粉砕を乾式破砕手段により行う
には、都市ごみを一定粒径以下に乾式粉砕した後、超臨
界水酸化分解処理を行うために、水またはオイルでスラ
リー化し反応器に圧入する。
【0018】本発明の超臨界水酸化反応器は、高圧ガス
対象設備となるがパイプ型でもベッセル型でもよく、ベ
ッセル型においてより効果的に都市ごみを超臨界水酸化
分解処理できる。この場合、反応温度は一般には400
℃以上、好ましくは600〜650℃前後であり、反応
圧力は、22〜50MPa、好ましくは22〜25MP
aである。反応時間は、1〜10分、好ましくは1〜2
分である。酸化媒体としては、空気、酸素ガスのほか過
酸化水素等の液相酸化剤の使用も可能である。本発明で
は、原料ごみを事前に破砕・粉砕することにより反応器
の中へ目的の大きさ(粒径)で圧入することが可能であ
り、効率的な超臨界水酸化処理を行うことができる。ま
た、基本的に超臨界水酸化処理の対象とならない原料ご
み中の不燃物、すなわち鉄、アルミニウム等の金属類や
ガラス類を事前に除去することが可能であり、反応器の
必要容積を最小限に抑えることができる。さらにこの不
燃物の事前除去は、超臨界水酸化処理における閉塞トラ
ブル、摩耗問題等を回避する上で非常に重要な前処理と
言える。
【0019】超臨界水酸化を行う反応器として上部に超
臨界ゾーン、下部に亜臨界ゾーンを形成させた縦型ベッ
セル反応器を採用した場合、上部の超臨界ゾーンでごみ
スラリー中の可燃物の分解が起こり、分解生成物である
二酸化炭素と水は密度の低い超臨界流体となって上向き
に流れを反転・上昇し、上部出口から排出される。この
ような縦型ベッセル反応器では、供給されたごみが反応
器圧入直後に分解生成物である超臨界流体と瞬時に接
触、加熱を受けるため、通常の場合、酸化反応開始温度
までの予熱は必要ない。一方、ごみ中の不燃物は、密度
差で下向に落下し亜臨界ゾーンに到達する。亜臨界ゾー
ンには、常温の水が常時供給されており不燃物を水スラ
リーとして排出する。上部出口からの流体は、基本的に
超臨界の水・二酸化炭素・窒素であり、熱回収が可能で
ある。
【0020】反応器としてパイプ型(チューブ型)を採
用した場合、処理対象物であるごみスラリーを酸化反応
開始温度まで事前に予熱してから反応器に供給するか、
或いは反応器直前で別途生産した超臨界水と混合した
後、反応器に加圧供給する。パイプ型反応器では、ごみ
スラリー中の可燃物、不燃物とも反応器を軸方向に進ん
でいき、プラグフロー的に可燃物の分解が進行する。処
理の終わった超臨界流体中には不燃物が含まれており、
この状態のまま熱回収・冷却及び減圧を実施する。従っ
て、不燃物が反応器中に残存しないような流速の確保が
必要である。
【0021】以上述べた構成で都市ごみの超臨界水酸化
処理を効率的に、かつ安定的に行うことができる。
【0022】次に、図1に湿式粉砕による本発明装置、
図2に乾式粉砕による本発明装置の一実施形態をフロ−
シ−トにより示す。
【0023】図1において、1は湿式破砕機、2はスク
リーン選別機、3は磁力選別機、4は液体サイクロン、
5は微粉砕機、6は高圧ポンプ、7は縦形ベッセル反応
器、8は廃熱ボイラ、9は冷却・減圧装置、10は発電
装置、11は冷却・減圧装置、12は脱水機を示す。
【0024】被処理物である都市ごみは、ライン13を
通って湿式破砕機1に送られて湿式破砕され、ライン3
2より供給された水とともに水スラリーが作られる。
【0025】水スラリーはライン14よりスクリーン選
別機2に入り、そこで金属屑や缶などの大口径物質と、
紙、厨芥類、ガラス類、プラスチックなどからなる小口
径物質に粗分別が行われる。実際には、湿式破砕機1と
スクリーン選別機2が一体化された装置として、抄紙回
収用に開発された離解機(ハイドロパルパ)にハンマと
ステタを取り付けたものが使用可能である。
【0026】以下もう少し詳細に分別原理を説明する。
この装置の直立円筒状になった水槽内に投入された都市
ごみのうち、水に溶けやすい紙、厨芥類はハンマ付き回
転翼によって容易にときほぐされスラリー化する。ガラ
ス類、土砂、プラスチック類は高速で回転するハンマの
衝撃力で破砕され、スラリーとともに回転翼の下の多孔
板を通過する。一方、金属屑や缶などは多孔板を通過す
るほどに破砕されない(すなわち、大口径物質)ので、
多孔板上方の出口より排出される。この金属屑や缶など
の大口径物質はライン15より磁力選別機3に入り、鉄
類と非鉄類を分別し、鉄類をライン16より、非鉄類を
ライン17より排出する。ここで用いられる磁力選別機
として磁気ドラムやマグネットコンベア等がある。一
方、多孔板を通過した小口径物質のスラリーはライン1
8を通って、液体サイクロン4に送られる。液体サイク
ロン4では、ガラス類・アルミなどの重い成分と、主に
可燃物からなる軽い成分とに細分別され、重質物はライ
ン33より排出される。軽質物はライン19を通って微
粉砕機5に導入されて、高圧ポンプ6で圧入可能なサイ
ズにまで粉砕される。粉砕機としてはボールミルなどが
用いられるが、スラリー中の固形物粒径が2mm以下、
好ましくは1mm以下になるものであれば良く、特に限
定されない。
【0027】微粉砕後のスラリーはライン20より高圧
ポンプ6のサクションに導入され、圧力を高められた状
態でライン21を通ってベッセル型の超臨界水酸化反応
器7に送られる。高圧ポンプの型式としては、スラリー
対応型のプランジャーポンプやピストンポンプ等が好ま
しく用いられる。縦形ベッセル反応器7では、ごみスラ
リーがライン31より供給された高圧空気により反応器
内に噴霧され、反応器7内上部に形成された超臨界ゾー
ンにおいて急速に酸化され完全分解を受ける。この場
合、反応温度は一般には400℃以上、好ましくは60
0〜650℃前後であり、反応圧力は、22〜50MP
a、好ましくは22〜25MPaである。反応時間は、
1〜10分、好ましくは1〜2分である。酸化剤として
は、ここでは空気を図示しているが、酸素富化空気、酸
素ガスのほか過酸化水素等の液相酸化剤の使用も可能で
ある。超臨界水酸化反応では、有機物に対して極めて高
い分解率が達成されるため、後段においてデノボシンセ
シスによるダイオキシン生成を回避することが可能であ
る。また、ここでは示していないが、ごみ中に塩素や硫
黄などの酸生成成分を多く含有する場合には、水酸化ナ
トリウムなどのアルカリの添加をごみスラリーとともに
ライン21より行うことも可能である。
【0028】分解生成物である二酸化炭素と水は密度の
低い超臨界流体となって上向きに流れを反転・上昇し、
ライン22から排出される。この高温高圧の超臨界流体
は廃熱ボイラ8に送られ、ライン25より流入してくる
水に熱エネルギーを与えて高圧水蒸気を生産する。この
高圧水蒸気はライン26よりスチームタービン/ジェネ
レターより構成される発電装置10に導入され電気エネ
ルギーとして回収する。この際、高温高圧の超臨界流体
を廃熱ボイラに通さず、直接、発電装置にかけられれば
効率的に有利となる。また、ここでのエネルギー回収は
電気に限定されるわけではなく、近隣施設への温水供給
なども可能である。廃熱ボイラ8により熱回収された処
理流体はライン23を通って冷却・減圧装置9で100
℃以下・大気圧の状態に調整され、最終的にライン24
より処理水として系外に排出される。
【0029】一方、ごみスラリー中の不燃物は、ベッセ
ル型反応器7において密度差で下向に落下し亜臨界ゾー
ンに到達する。亜臨界ゾーンには、ライン27より常温
の水が常時供給されており不燃物の水スラリー(灰・水
スラリー)として、反応器下部のライン28より排出す
る。この灰・水スラリーはライン28を通って冷却・減
圧装置11に入り100℃以下・大気圧の状態に調整さ
れ、ライン29より脱水機12に送られる。脱水機12
では、灰・水スラリーから水分を除去し、低含水率の灰
ケ−キとしてライン30より排出する。ここで用いられ
る脱水機としては、フィルタープレスやベルトプレスと
いった脱水機の採用が一般的であるが、特に限定されな
い。
【0030】図2に乾式粉砕による都市ごみの超臨界水
酸化分解処理装置の一実施形態を示す。
【0031】被処理物である都市ごみは、ライン41を
通って乾式破砕機34により一次破砕されライン42よ
りスクリーン選別機2に入り、金属屑や缶などの大口径
物質、可燃物が含まれる中口径物質、土砂やガラス、陶
磁器片等の小口径物質に粗分別が行われる。可燃物が含
まれる中口径物質はライン43を介して気流分離機35
に供給され、可燃性の軽質物と金属やガラス等の不燃性
の重質物に分離される。気流分離機35で分離された重
質物はライン44を通り磁力選別機3により鉄と非鉄金
属に分離される。気流分離機35で分離された可燃性の
軽質物はライン46を通り2次乾式破砕機36でさらに
細かく破砕される。2次破砕された処理物はライン47
を通り磁力選別機3’により残存する鉄が除かれる。鉄
が除かれた2次乾式破砕物はライン49により粗粉砕機
37へ送られる。粗粉砕された処理物はライン50より
ボールミルなどの微粉砕機38で微粉砕する。微粉砕さ
れたものはライン51よりスラリー生成装置39へ送ら
れ、水が加えられて水スラリーとなり加圧ポンプ6によ
り超臨界水酸化反応器7へ圧入される。
【0032】また、微粉砕された都市ごみ処理物は、オ
イルを加えてスラリー生成装置40でオイルスラリーと
して高圧ポンプ6’で超臨界水酸化反応器7へ圧入して
もよい。
【0033】ベッセル型の反応器7へ圧入した後の処理
は、図1に示した超臨界水酸化分解処理装置と同様であ
るので、説明を省略する。
【0034】以上、本発明の都市ごみの超臨界水酸化分
解処理装置の概要を説明したが、超臨界水酸化反応で
は、煤塵、窒素酸化物及び硫黄酸化物等の大気汚染物質
を一切発生することがない。従って、ごみ焼却設備にお
いて大きな部分を占める排ガス処理設備は、本発明の超
臨界水酸化分解処理装置では必要としない。
【0035】
【発明の効果】以上説明したごとく本発明によれば、既
設の焼却炉設備を使用して都市ごみ中の可燃物を効率よ
く超臨界水酸化分解処理することが可能であり、近年、
社会問題となっているダイオキシンの発生を全く起こさ
ず、都市ごみの完全な分解処理が実施可能となる。ま
た、本発明では、前述したように、排ガス中に窒素酸化
物、硫黄酸化物および煤塵等が含まれないため、基本的
に排ガス処理設備を必要とせず、コスト的に有利とな
る。都市ごみ中の可燃物のみを処理対象とできる本発明
では、超臨界水酸化反応器の必要容積をかなり減じるこ
とも可能となる。これは、都市ごみ等の大量に発生する
物質を対象とした場合、超臨界水酸化法を適用可能な技
術とするという観点から非常に重要である。
【0036】それ故、本発明の都市ごみの超臨界水酸化
分解処理装置は、技術的、経済的に非常に有利な装置で
あるということができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】湿式破砕による本発明の都市ごみの超臨界水酸
化分解処理装置の一実施形態のフロー図。
【図2】乾式破砕による本発明の都市ごみの超臨界水酸
化分解処理装置の一実施形態のフロー図。
【符号の簡単な説明】
1 湿式破砕機 2 スクリーン選別機 3 磁力選別機 4 液体サイクロン 5 微粉砕機 6 高圧ポンプ 7 縦形ベッセル反応器 8 廃熱ボイラ 9 冷却・減圧装置 10 発電装置 11 冷却・減圧装置 12 脱水機 34 1次乾式破砕機 35 気流分離機 36 2次乾式破砕機 37 粗粉砕機 38 微粉砕機 39,40 スラリー生成機

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水の臨界点以上の条件および水の存在
    下、都市ごみを酸化分解する超臨界水酸化分解処理装置
    において、 原料都市ごみを湿式破砕する手段、破砕された破砕原料
    ごみを固体粒子の大きさ毎に、大口径物質および小口径
    物質に篩い分ける手段、篩い分け手段により分離された
    小口径物質を比重差により軽比重物質と重比重物質とに
    比重分離する手段、比重分離手段により分離された軽比
    重物質を酸化剤とともに反応器に圧入する手段、超臨界
    水酸化反応を行う反応器、および超臨界水酸化分解され
    た処理流体を減圧する手段からなることを特徴とする都
    市ごみの超臨界水酸化分解処理装置。
  2. 【請求項2】 比重分離手段が液体サイクロンであるこ
    とを特徴とする請求項2に記載の都市ごみの超臨界水酸
    化分解処理装置。
  3. 【請求項3】 水の臨界点以上の条件および水の存在
    下、都市ごみを酸化分解する超臨界水酸化分解処理装置
    において、 原料都市ごみを乾式破砕する手段、破砕された破砕原料
    ごみを固体粒子の大きさ毎に、大口径物質、中間口径物
    質および小口径物質に篩い分ける手段、篩い分け手段に
    より分離された中間口径物質を比重差により軽比重物質
    と重比重物質とに比重分離する手段、比重分離手段によ
    り分離された軽比重物質を乾式粉砕する手段、乾式粉砕
    手段により粉砕された粉砕軽比重物質に水またはオイル
    を加えてスラリー化する手段、スラリー化手段で得られ
    た水スラリーあるいはオイルスラリーを酸化剤とともに
    反応器に圧入する手段、超臨界水酸化反応を行う反応
    器、および超臨界水酸化分解された処理流体を減圧する
    手段からなることを特徴とする都市ごみの超臨界水酸化
    分解処理装置。
  4. 【請求項4】 比重分離手段と粉砕手段の間に磁力選別
    手段を設け、鉄類の除去を行うことを特徴とする請求項
    3に記載の都市ごみの超臨界水酸化分解処理装置。
  5. 【請求項5】 粉砕手段を粗粉砕手段と微粉砕手段とで
    構成し、粗粉砕手段と微粉砕手段との間に比重分離手段
    および篩い分け分離手段を設けて、アルミ類およびガラ
    ス類の除去を行うことを特徴とする請求項3または請求
    項4に記載の都市ごみの超臨界水酸化分解処理装置。
  6. 【請求項6】 比重分離手段が気流分離手段であること
    を特徴とする請求3ないし請求項5のいずれか1項に記
    載の都市ごみの超臨界水酸化分解処理装置。
  7. 【請求項7】 超臨界水酸化後の高温高圧流体から熱エ
    ネルギーや電力を回収する手段を付加したことを特徴と
    する請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の都
    市ごみの超臨界水酸化処理装置。
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