JPH1176369A - 腸溶性軟カプセル - Google Patents

腸溶性軟カプセル

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JPH1176369A
JPH1176369A JP9265099A JP26509997A JPH1176369A JP H1176369 A JPH1176369 A JP H1176369A JP 9265099 A JP9265099 A JP 9265099A JP 26509997 A JP26509997 A JP 26509997A JP H1176369 A JPH1176369 A JP H1176369A
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JP
Japan
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soft capsule
sodium alginate
gelatin
viscosity
enteric
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JP9265099A
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Takashi Kondo
隆 近藤
Tetsuo Miura
哲男 三浦
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SANSHO IYAKU KK
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SANSHO IYAKU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルギン酸ナトリウムを軟カプセル皮膜に配
合して製造される腸溶性軟カプセルにおいて、特別な後
工程、即ち、軟カプセル加工後、軟カプセル皮膜中のア
ルギン酸ナトリウムを、2価の陽イオンにより架橋・ゲ
ル化させる工程を必要とせずに製造され、優れた腸溶性
機能を有すために、コスト的に有利でかつ軟カプセルの
外観が低下することがない腸溶性軟カプセルを提供する
こと。 【解決手段】 腸溶性軟カプセルにおいて、ゼラチンと
可塑剤を主原料とする軟カプセル皮膜基剤に、20℃にお
ける 1%水溶液の粘度が50〜400cpsのアルギン酸ナトリ
ウムを、該ゼラチン 100重量部に対し 1〜10重量部配合
してなるもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、腸溶性軟カプセル
に関する。詳しくは、架橋性多糖類であるアルギン酸ナ
トリウムを腸溶性物質として軟カプセル皮膜に配合して
製造した腸溶性軟カプセルに関する。
【0002】
【従来の技術】腸溶性軟カプセルとは、胃粘膜を刺激す
る薬物、胃酸で生理効果を失い易い薬物などを腸内へ到
達させるために、胃内で溶解せず腸に到達して初めて溶
解するように設計された軟カプセルのことをいう。通
常、腸溶性軟カプセルは、化学的に合成された医薬品用
の腸溶性物質を有機溶媒に溶解して、これを軟カプセル
表面にスプレーしてコーティングすることにより、腸溶
性物質層を軟カプセル表面に形成させたものが一般的に
実用化されている。しかしながら、このような腸溶性コ
ーティングは、医薬品用の腸溶性物質を使用するために
健康食品等の食品用の軟カプセルには使用できない、軟
カプセルを通常通り製造してから、別工程でコーティン
グ処理をしなければならないため製造が繁雑でコスト高
になる、有機溶媒であるコーティング溶媒を使用するた
めコスト面・作業者の健康面で不利である、軟カプセル
皮膜とコーティング層が剥離する場合がある等の欠点が
ある。
【0003】そこで従来、架橋性多糖類であるアルギン
酸ナトリウムに着目した技術がいくつか提案されてい
る。即ち、ゼラチンと可塑剤からなる軟カプセル皮膜基
剤に、アルギン酸ナトリウムを配合して軟カプセルを加
工した後、カルシウムイオン等の2価の陽イオンにより
軟カプセル皮膜中のアルギン酸ナトリウムを架橋・ゲル
化反応させて耐胃液性を有する腸溶性軟カプセル皮膜を
形成させるものである。この方法によれば、天然の食品
原料であるアルギン酸ナトリウムで腸溶性の軟カプセル
が製造できる、予めアルギン酸ナトリウムを軟カプセル
皮膜中に配合してあるために、コーティング溶媒が不
要、コーティング層を形成しないので剥離の問題がない
等のメリットがある反面、アルギン酸ナトリウムを架橋
・ゲル化反応させるための処理が必要であること、ま
た、この架橋・ゲル化反応工程はカルシウムイオン等の
2価の陽イオンを含んだ水溶液中に軟カプセルを浸漬し
たり、不溶性のカルシウム塩を予め皮膜に配合しておい
て行われるために、通常では美麗な光沢を有している軟
カプセルの外観が、著しく低下して見苦しくなる等の欠
点がある。更に詳細に述べると、ゼラチン、可塑剤等を
溶解して調製した軟カプセル皮膜用水溶液を軟カプセル
製造装置に供給した後に該皮膜用水溶液を冷却・固化し
て軟カプセル皮膜として製造する軟カプセル製造方法に
おいて、従来の方法では、該皮膜用水溶液の粘度が、軟
カプセル製造が可能な範囲を越えて上昇しない程度の少
量のアルギン酸ナトリウムを配合しておき、カプセル加
工後に、カルシウムイオン等の2価の陽イオンを含んだ
水溶液中に軟カプセルを浸漬したり、予め軟カプセル皮
膜に配合しておいた不溶性のカルシウム塩によって、皮
膜中のアルギン酸ナトリウムを架橋・ゲル化処理を行っ
て、皮膜を強化し耐胃液性を与えていた。従って、別工
程における、コスト面及び作業時間の延長等の不利益が
生じ、かつ無色透明で美麗な光沢を有す軟カプセルの表
面が、2価の陽イオンを含んだ水溶液中に浸漬されるこ
とで、水溶性の成分であるゼラチンを基剤とする軟カプ
セル表面が若干溶解し、軟カプセル表面の光沢や滑らか
さが低下したり、また不溶性のカルシウム塩が配合され
ることで、軟カプセルの色が白く着色され不透明になっ
たり、いずれにおいても軟カプセルの外観を著しく低下
させる欠点が生じた。軟カプセルにアルギン酸ナトリウ
ムを配合する方法には、軟カプセル皮膜に配合して滴下
式軟カプセルを製造する方法(特開昭58-172313 )、軟
カプセル皮膜に天然カルシウムとアルギン酸ナトリウム
を配合する方法(特開平4-27352 )等をはじめいくつか
提案されているが上記理由でいずれも実用化困難であっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、アル
ギン酸ナトリウムを軟カプセル皮膜に配合して製造され
る腸溶性軟カプセルにおいて、特別な後工程、即ち、軟
カプセル加工後、軟カプセル皮膜中のアルギン酸ナトリ
ウムを、2価の陽イオンにより架橋・ゲル化させる工程
を必要とせずに製造され、優れた腸溶性機能を有すため
に、コスト的に有利でかつ軟カプセルの外観が低下する
ことがない腸溶性軟カプセルを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、ゼラチンと可
塑剤を主原料とする軟カプセル皮膜基剤に、20℃におけ
る 1%水溶液の粘度が50〜400cpsのアルギン酸ナトリウ
ムを、該ゼラチン 100重量部に対し 1〜10重量部配合し
てなるようにしたものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本来、アルギン酸ナトリウムは酸
性のPH域では不溶性のアルギン酸としてゲル化する性
質があるため、理論的には、予めある程度のアルギン酸
ナトリウムを軟カプセル皮膜に配合できれば、カルシウ
ム等の2価の陽イオンで架橋・ゲル化させなくとも十分
に耐胃液性を有す腸溶性軟カプセルの製造が可能であ
る。しかしながら、ゼラチン・可塑剤等を溶解して調製
した軟カプセル皮膜用水溶液を、軟カプセル製造装置に
供給した後に、該皮膜用水溶液を冷却・固化して軟カプ
セル皮膜として製造する軟カプセル製造方法において、
アルギン酸ナトリウムを該皮膜用水溶液に配合するに際
し、該アルギン酸ナトリウムの配合量を特別な後工程を
行わなくとも腸溶性物質として効果を発現するまでの量
とすると、アルギン酸ナトリウムは少量でもきわめて高
粘性を示す物質であるために、該皮膜用水溶液の粘度が
容易に軟カプセルを製造しうる粘度を逸脱してしまい、
軟カプセルの製造が不可能になってしまう。
【0007】前記問題点を解決するために、本発明者ら
が鋭意研究した結果、特定のアルギン酸ナトリウムを用
いて軟カプセル皮膜を形成すると、この軟カプセルは胃
液の酸性側PHで不溶性となり、また軟カプセルの外観
を通常の軟カプセルとなんら変わる事なく、かつカルシ
ウム等の2価以上の陽イオンが溶解している水溶液に浸
漬する等の特別な耐胃液性の付与工程を設けなくとも優
れた腸溶性機能を有する腸溶性カプセルを形成しうるこ
とを見出し本発明を完成した。
【0008】以下にこの発明を詳細に説明する。本発明
においては、ゼラチンと可塑剤を主原料とする軟カプセ
ル皮膜基剤に、20℃における 1%水溶液の粘度が50〜40
0cpsのアルギン酸ナトリウムを該ゼラチン 100重量部に
対し 1〜10重量部配合してある。
【0009】(ゼラチンの種類)ゼラチンは、動物の骨
・皮等を酸又はアルカリで浸漬する前処理を行ってから
加水分解して抽出したもので、酸で前処理したものを酸
抽出ゼラチン、アルカリで前処理したものをアルカリ抽
出ゼラチンという。一般の軟カプセルの製造において
は、どちらの製法のゼラチンも使用されている。本発明
はこのどちらの製法のゼラチンにおいても実施可能であ
るが、アルカリ抽出ゼラチンがより好ましい。なぜなら
酸抽出ゼラチンは、アルカリ抽出ゼラチンと比べ、アル
ギン酸ナトリウムとの相溶性が悪いため、酸抽出ゼラチ
ンを使用した軟カプセル皮膜用水溶液にアルギン酸ナト
リウムを配合しても、十分にアルギン酸ナトリウムの性
質が発現できない場合がある。元来、アルギン酸ナトリ
ウムは、胃液等の酸性が強い領域では、特に2価以上の
陽イオンが存在しなくとも、強い不溶性のゲルを形成す
るが、酸抽出ゼラチンとの共存下においては、その耐胃
液性の性質が十分に発揮できない場合があり、必要以上
に多くのアルギン酸ナトリウムを配合しなければならず
それが、軟カプセル加工を困難にする場合がある。しか
しながら、アルカリ抽出ゼラチンにアルギン酸ナトリウ
ムを配合する場合には、アルギン酸ナトリウムが元来有
している、酸性が強い領域で不溶性のゲルを形成する性
質が十分に発揮されるために、カプセル加工が困難にな
るほどのアルギン酸ナトリウム量を配合したりせずと
も、また軟カプセル加工後、2価以上の陽イオンが溶解
している水溶液中に浸漬する別工程を設けなくとも、よ
り容易に優れた腸溶性の性質をもつ軟カプセルを得るこ
とができる。
【0010】(ゼラチンの粘度)また、該ゼラチンの粘
度は25mp〜45mp(JIS-K6503-1977に示された粘度測定方
法による)が好ましい。ゼラチンの粘度が25mp以下では
軟カプセルの皮膜の接合部分の接合性が弱くなり易く、
45mp以上では粘度が高すぎ、アルギン酸ナトリウムを腸
溶性物質として効果を発現できる量まで軟カプセル皮膜
中に配合することが困難になり易い。
【0011】(ゼラチンのカルシウム含量)また、一般
に動物の骨・皮等を原料に用いるゼラチンには、カルシ
ウムが数百ppm 程度含まれているが、このカルシウムは
2価の陽イオンであるため、微量であってもアルギン酸
ナトリウムの一部と架橋・ゲル化反応してしまい、軟カ
プセル皮膜用水溶液の粘度を上昇させたり、ゼラチンと
アルギン酸ナトリウムの相溶性を悪化させることがあ
り、このことが軟カプセル皮膜用水溶液に配合できるア
ルギン酸ナトリウムの量を制限してしまうことがある。
従って該ゼラチンはカルシウム含量が、100ppm以下のも
のを使用することが好ましく、50ppm 以下であればより
好ましい。このような低カルシウム含量のゼラチンを用
いることで、アルギン酸ナトリウムとゼラチン中のカル
シウムとの反応を影響がない程度に抑えることが可能に
なる。
【0012】(アルギン酸ナトリウムの粘度)また、使
用するアルギン酸ナトリウムは、20℃における 1%水溶
液の粘度が50cps 以下のアルギン酸ナトリウムでは重合
度即ち分子量が低いために、酸性下で形成するゲルがも
ろく砕け易いものになり、軟カプセル皮膜に十分な耐胃
液性が付与できない。粘度が400cps以上のアルギン酸ナ
トリウムは粘度が高すぎて、軟カプセル皮膜用水溶液に
耐胃液性の効果が発現できるほど十分な量が配合できな
い。従って使用するアルギン酸ナトリウムの粘度の範囲
は50cps 〜400cpsである。また形成するゲルの強さと軟
カプセル皮膜用水溶液への配合のし易さを考慮すると、
より好ましい粘度の範囲は 100〜300cpsである。
【0013】(アルギン酸ナトリウムの皮膜への配合
量)アルギン酸ナトリウムの皮膜への配合量は、使用す
るアルギン酸ナトリウムの粘度により大きく異なるが、
軟カプセル皮膜に耐胃液性を付与するためには最低量と
して、ゼラチン 100重量部に対し 1重量部の配合が必要
である。これ以上少ない量では、胃液に対して易溶性で
あるゼラチンの性質が強くなるため、アルギン酸ナトリ
ウムの耐胃液性が十分に発現できない。
【0014】また、粘度が低いアルギン酸ナトリウムほ
ど分子量が低いために、形成するゲルがもろく弱くなる
ので、配合量を多くする必要があるが、アルギン酸ナト
リウムを多く配合するほど、軟カプセル製造に必要不可
欠なゼラチンのヒートシール性、即ち、軟カプセルの製
造工程における内容物封入後の軟カプセル皮膜同士の接
合性が低下し、軟カプセル皮膜の接合部分の強度が低下
するために、その配合量の上限は、ゼラチン 100重量部
に対し10重量部である。
【0015】(アルギン酸ナトリウムのM/G比)ま
た、使用するアルギン酸ナトリウムはM/G比が 1.0以
下の高グルロン酸タイプが好ましい。アルギン酸ナトリ
ウムはD−マンヌロン酸とL−グルロン酸という 2種の
ウロン酸で構成された直鎖状多糖類であり、これらの酸
の量的比率、即ちM/G比により、比較的マンヌロン酸
の割合が多いタイプは高マンヌロン酸タイプ、グルロン
酸の割合が多いタイプは高グルロン酸タイプといわれて
いる。高マンヌロン酸タイプのアルギン酸ナトリウムに
比べ高グルロン酸タイプのアルギン酸ナトリウムは腸溶
性軟カプセル皮膜を調製した場合に同配合量ではより高
強度で耐胃液性が強い皮膜が得られる。従って本発明に
使用するアルギン酸ナトリウムは高グルロン酸タイプが
好ましく、M/G比が 1.0以下であればより好ましい。
【0016】本発明を実施するには、ゼラチンと可塑剤
を主原料とする軟カプセル皮膜基剤に20℃における 1%
水溶液の粘度が50〜400cpsのアルギン酸ナトリウムを該
ゼラチンに対し 1〜10重量部配合して軟カプセルを製造
するほかは、従来の軟カプセル製造方法及び装置をその
まま利用でき、また、新たな製造技術或いは後工程等は
必要としない。
【0017】本発明による腸溶性軟カプセルは、日本薬
局方に規定される腸溶性軟カプセルの性質を有する。即
ち、日本薬局方崩壊試験器中において、日本薬局方第一
液(人工胃液)には容易に溶解せず、日本薬局方第二液
(人工腸液)には容易に溶解する性質を有する。
【0018】
【実施例】以下実施例を示してこの発明を更に具体的に
示す。この発明はこの実施例に限定されるものではな
い。 (実施例1)粘度35mp、カルシウム濃度50ppm のアルカ
リ抽出ゼラチン((株)ニッピ製S−1ゼラチン)20k
g、グリセリン 6kg、粘度220cps(20℃ 1%水溶液)の
高グルロン酸タイプ(M/G比 0.7)のアルギン酸ナト
リウムを 1kg(ゼラチン 100重量部に対し 5重量部)、
精製水20kgを混合後、70℃で加温溶解した後、真空脱泡
し軟カプセル皮膜用水溶液を調製した。次に該皮膜液を
用いる以外は、特別な工程を行わずに、常法に基づき、
ロータリー式軟カプセル製造装置にて、ローヤルゼリー
を含む内容液 450mgを内包したオーバル 7.5型の軟カプ
セルを製造した。
【0019】(実施例2)ゼラチンに、粘度35mp、カル
シウム濃度50ppm の酸抽出ゼラチン((株)ニッピ製S
−2ゼラチン)20kgを用いるほかは、実施例1と同様な
原料を用いて、同様な製造方法により、オーバル 7.5型
の軟カプセルを製造した。
【0020】(実施例3)ゼラチンに、粘度24mp、カル
シウム濃度50ppm のアルカリ抽出ゼラチン((株)ニッ
ピ製S−3ゼラチン)20kgを用いるほかは、実施例1と
同様な原料を用いて、同様な製造方法により、オーバル
7.5型の軟カプセルを製造した。
【0021】(実施例4)ゼラチンに、粘度28mp、カル
シウム濃度50ppm のアルカリ抽出ゼラチン((株)ニッ
ピ製S−4ゼラチン)20kgを用いるほかは、実施例1と
同様な原料を用いて、同様な製造方法により、オーバル
7.5型の軟カプセルを製造した。
【0022】(実施例5)ゼラチンに、粘度43mp、カル
シウム濃度50ppm のアルカリ抽出ゼラチン((株)ニッ
ピ製S−4ゼラチン)20kgを用いるほかは、実施例1と
同様な原料を用いて、同様な製造方法により、オーバル
7.5型の軟カプセルを製造した。
【0023】(実施例6)ゼラチンに、粘度46mp、カル
シウム濃度50ppm のアルカリ抽出ゼラチン((株)ニッ
ピ製S−5ゼラチン)20kgを用いるほかは、実施例1と
同様な原料を用いて、同様な製造方法により、オーバル
7.5型の軟カプセルを製造した。
【0024】(実施例7)ゼラチンに、粘度35mp、カル
シウム濃度90ppm のアルカリ抽出ゼラチン((株)ニッ
ピ製S−6ゼラチン)20kgを用いるほかは、実施例1と
同様な原料を用いて、同様な製造方法により、オーバル
7.5型の軟カプセルを製造した。
【0025】(実施例8)ゼラチンに、粘度35mp、カル
シウム濃度120ppmのアルカリ抽出ゼラチン((株)ニッ
ピ製S−7ゼラチン)20kgを用いるほかは、実施例1と
同様な原料を用いて、同様な製造方法により、オーバル
7.5型の軟カプセルを製造した。
【0026】(実施例9)アルギン酸ナトリウムに、粘
度45cps (20℃ 1%水溶液)の高グルロン酸タイプ(M
/G比 0.7)のアルギン酸ナトリウム 1kgを用いるほか
は、実施例1と同様な原料を用いて、同様な製造方法に
より、オーバル 7.5型の軟カプセルを製造した。
【0027】(実施例10)アルギン酸ナトリウムに、
粘度60cps (20℃ 1%水溶液)の高グルロン酸タイプ
(M/G比 0.7)のアルギン酸ナトリウム 1kgを用いる
ほかは、実施例1と同様な原料を用いて、同様な製造方
法により、オーバル 7.5型の軟カプセルを製造した。
【0028】(実施例11)アルギン酸ナトリウムに、
粘度350cps(20℃ 1%水溶液)の高グルロン酸タイプ
(M/G比 0.7)のアルギン酸ナトリウム 1kgを用いる
ほかは、実施例1と同様な原料を用いて、同様な製造方
法により、オーバル 7.5型の軟カプセルを製造した。
【0029】(実施例12)アルギン酸ナトリウムに、
粘度420cps(20℃ 1%水溶液)の高グルロン酸タイプ
(M/G比 0.7)のアルギン酸ナトリウム 1kgを用いる
ほかは、実施例1と同様な原料を用いて、同様な製造方
法により、オーバル 7.5型の軟カプセルを製造した。
【0030】(実施例13)アルギン酸ナトリウムの配
合量をゼラチン20kgに対し 0.2kg(ゼラチン 100重量部
に対し 1重量部)に減らすほかは、実施例1と同様な原
料を用いて、同様な製造方法により、オーバル 7.5型の
軟カプセルを製造した。
【0031】(実施例14)アルギン酸ナトリウムの配
合量をゼラチン20kgに対し 0.4kg(ゼラチン 100重量部
に対し 2重量部)に減らすほかは、実施例1と同様な原
料を用いて、同様な製造方法により、オーバル 7.5型の
軟カプセルを製造した。
【0032】(実施例15)アルギン酸ナトリウムの配
合量をゼラチン20kgに対し 1.6kg(ゼラチン 100重量部
に対し 8重量部)に増やすほかは、実施例1と同様な原
料を用いて、同様な製造方法により、オーバル 7.5型の
軟カプセルを製造した。
【0033】(実施例16)アルギン酸ナトリウムの配
合量をゼラチン20kgに対し 2.4kg(ゼラチン 100重量部
に対し12重量部)に増やすほかは、実施例1と同様な原
料を用いて、同様な製造方法により、オーバル 7.5型の
軟カプセルを製造した。
【0034】(実施例17)アルギン酸ナトリウムに、
M/G比が 1.3の高マンヌロン酸タイプのアルギン酸ナ
トリウムを 1kg用いるほかは、実施例1と同様な原料を
用いて、同様な製造方法により、オーバル 7.5型の軟カ
プセルを製造した。
【0035】(実施例18)アルギン酸ナトリウムに、
M/G比が 1.0の高グルロン酸タイプのアルギン酸ナト
リウムを 1kg用いるほかは、実施例1と同様な原料を用
いて、同様な製造方法により、オーバル 7.5型の軟カプ
セルを製造した。
【0036】(試験例)上述の実施例1〜18で得た本
発明による腸溶性軟カプセルについて、日本薬局方の腸
溶性崩壊試験を実施するとともに、軟カプセルとしての
加工適正を評価した。その結果は表1〜表3に示す通り
で、本発明の軟カプセルは腸溶性軟カプセルの規格に適
合した。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
【表3】
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、ゼラチンと可塑剤を主
原料とする軟カプセル皮膜基剤にアルギン酸ナトリウム
を配合するだけで、特別な後工程、即ち、軟カプセル加
工後、軟カプセル皮膜中のアルギン酸ナトリウムを2価
の陽イオンを含む水溶液中で架橋・ゲル化させる工程等
がなくとも優れた腸溶性機能を有す軟カプセルを得るこ
とができるために、コスト的に有利でかつ軟カプセルの
外観が低下することのない腸溶性軟カプセルを得ること
ができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゼラチンと可塑剤を主原料とする軟カプ
    セル皮膜基剤に、20℃における 1%水溶液の粘度が50〜
    400cpsのアルギン酸ナトリウムを、該ゼラチン 100重量
    部に対し 1〜10重量部配合してなる腸溶性軟カプセル。
JP9265099A 1997-09-12 1997-09-12 腸溶性軟カプセル Withdrawn JPH1176369A (ja)

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