JPH1176247A - 外科手術システム - Google Patents
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- JPH1176247A JPH1176247A JP10161985A JP16198598A JPH1176247A JP H1176247 A JPH1176247 A JP H1176247A JP 10161985 A JP10161985 A JP 10161985A JP 16198598 A JP16198598 A JP 16198598A JP H1176247 A JPH1176247 A JP H1176247A
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Abstract
程度で済むにも拘らず、十分な視野と十分な手術作業の
空間が得られて低侵襲の外科手術を容易に行うことがで
きる外科手術システムを提供するところにある。 【解決手段】本発明の外科手術システムは、いずれも皮
膚を通して生体組織内に挿入し、体内に外科手術作業用
腔を確保する腔確保部13と、体外から前記腔内に手術
器具の挿入を可能とするシート部材12とを有する手術
用シース4を、ダイレータ2、軟性管3またはマンドリ
ン408等のガイド具で、生体組織内に誘導する。
Description
業空間としての腔を確保する外科手術システムに関す
る。
よる手術が多く行われる様になってきた。そのメリット
は大きく体組織を切開して目的の処置部位に到達し、処
置を行う、いわゆるオープンの手術と比して、小さな傷
から体内の腔に挿入して処置を行うという、その低侵襲
さであるといわれている。しかし、内視鏡手術の問題点
の一つに体内での良好な術野の確保が難しいということ
が挙げられている。
通常に行う場合は、後方からの正中切開により背筋を露
出し、さらに背筋を切開すると共に圧排子によって背筋
を開いて腰椎を展開し、椎弓板の一部を切除して神経根
の入った黄色靭帯を露出させる。そして、黄色靭帯を切
開し、その下の硬膜を片側に寄せてその裏側に位置する
ヘルニアの膨出部位を切除する。この後方からの正中切
開と圧排子による手術部位の露出を行う、従前の一般的
な手術では、腰背筋を大きく切開すること、骨から剥が
してしまうこと、腰背筋を長時間、或いは強く圧排する
ことにより術後において、腰痛の発症や、圧排による背
筋の非回復性損傷を与える場合があるといわれている。
USP第5,439,464号明細書の様に、患者の背
中から脊椎の付近に複数のカニューラを挿入し、その1
本のカニューラを通じて脊椎の付近に生理食塩水を注入
し、その生理食塩水の圧力で作業空間を確保し、他のカ
ニューラを通じて作業空間内に硬性鏡や処置具を導入
し、内視鏡下での外科手術を行う後方手術による手技が
提案されている。
子によって背筋を開いて腰椎を展開する、いわゆるオー
プン切開手術による通常の手技は、圧排による背筋に与
えるダメージが大きく、背筋の非回復性損傷を与え、ま
た、切開そのものによる背筋等のダメージも大きいとい
われている。また、複数のカニューラを利用したUSP
第5,439,464号明細書において手技は傷や圧排
による背筋に与えるダメージが比較的小さいが、十分な
視野と十分な手術作業の空間が得られないという欠点が
ある。
で、その目的とするところは、圧排が局部的で必要最低
限の僅かな程度で済むにも拘らず、十分な視野と十分な
手術作業の空間が得られて低侵襲の外科手術を容易に行
うことができる外科手術システムを提供するところにあ
る。
体内に挿入されて用いられる外科手術用腔確保具であっ
て、体組織内に外科手術用腔を確保する腔確保手段と、
この腔確保手段で形成する腔を体外に連通する変形可能
な器具挿入ガイド手段とを備えてなり、前記器具挿入ガ
イド手段を通じて前記腔確保手段で形成した腔内に内視
鏡や手術用処置具等の器具を挿入して外科手術を行うた
めの外科手術用腔確保具と、先端に骨と組織とを剥離す
る剥離手段を有し、生体組織内に前記外科手術用腔確保
具を挿入する為のガイド手段を有する腔確保具導入ガイ
ド具を具備したことを特徴とするものである。
説明する。図1(a)は、外科手術用腔確保システムに
属する各器具を示しており、同図(a)中、1はガイド
針、2は体内進入具としてのダイレータ、3は腔確保具
用ガイドとしての軟性管、4は腔確保具としての手術用
シースである。ガイド針1は硬い素材、例えばステンレ
ス鋼のような金属で作られ、かつX線不透過性の素材の
直線ワイヤからなり、その先端には尖った穿刺部6が形
成されている。
重ねて嵌合した、いわゆる伸張アンテナ形式の多重管構
造のものであり、ガイド針1に最小径の管7aを被せ、
この最小径の管7aに次に太い管7bを被せ、さらに順
次太い管7c,7dを、順次重ねて嵌合することにより
ガイド針1の穿刺位置に所定の穿刺径を確保する。最内
側の管7aはガイド針1の外周に対して比較的密な状態
でスライド自在に被嵌され、管7bはその管7aの外周
に対して比較的密な状態でスライド自在に被嵌される。
同じように、管7bには管7cが比較的密な状態でスラ
イド自在に被嵌され、管7cには管7dが比較的密な状
態でスライド自在に被嵌されるように形成されている。
ダイレータ2の各管7a〜7dの先端外周縁にはいずれ
も面取り部8a〜8dが形成されている。
ガイド手段としてのものであり、これは例えば樹脂製の
チューブからなり、後述するように内腔に挿入する手術
用シース4の外形に応じて変形可能な程度の軟性を有し
ている。軟性管3の内腔は前述したダイレータ2のうち
最も外側の管7dの外周に対して比較的密な状態でスラ
イド自在に被嵌される径に形成されている。軟性管3の
先端外周縁には面取り部9が形成されている。
組織内に腔を確保する腔確保手段11としての腔確保部
と、これに接続される軟性管部材としての軟性管状シー
ト部材12とを備えてなるものである。軟性管状シート
部材12はその内孔によりガイドし、体外から前記腔内
に器具を挿入するための連絡手段を形成する。腔確保手
段11はその腔確保部材が帯状で、かつリング状に形成
した硬質なリング状部材13によって構成され、そのリ
ング状部材13は、図1(b)で示すように略長円(楕
円)形状になるように形成されている。そして、リング
状部材13は、その内腔によって手術作業用空間として
の腔を確保する腔確保部となるものである。腔確保部材
の外壁面には、位置保持手段が設けられている。ここで
の位置保持手段はリング状部材13の先端における短軸
方向の両端に位置決め用返し部14a,14bを形成す
ることにより構成されている。この返し部14a,14
bは体組織にひっかり生体内の所定位置に腔確保手段1
1を、より確実に位置決めするとともに、腔内に体組織
が侵入してきて視野の妨げとなることを防止する。尚、
リング状部材13は硬質なものであるが、生体内に手術
用作業空間を確保できる強さを有すれば弾性的に変形可
能な素材で作られてもよい。
形状のものであるが返し部14a,14bを含めた包絡
外形の沿面外周長さが軟性管3の内周長さに略等しく形
成されている(図1(b)中点線を参照)。また、手術
用シース4のリング状部材13の、返し部14a,14
bを含めた包絡外形の沿面外周長さ(周長)が軟性管3
内の周長さより僅かに小さくてもよい。少なくともリン
グ状部材13の最大幅より軟性管3の内径が小さくなる
ように形成されている。
タン等の樹脂製の軟性シートによってテーパのある漏斗
状に形成されている。軟性管状シート部材12は生体組
織内においてはその組織の圧力によって容易に押し潰さ
れるが、その内部を通じて腔確保手段11で形成した腔
内まで処置具等をガイドする変形可能な器具挿入ガイド
手段を構成するものである。軟性管状シート部材12の
細径先端周縁部はリング状部材13の外周に被嵌して取
着されている。そして、軟性管状シート部材12の他の
部分は取着部分からその径以上に広がるスカート状に形
成されている。そして、軟性管状シート部材12はリン
グ状部材13の内腔に連通すると共に、術中、体外に連
絡させる処置通路を形成するものである。つまり、軟性
管状シート部材12はその内腔によって腔確保手段11
で形成する腔に器具をガイドするための手段を構成する
とともに、器具挿通用チャンネルを形成する。
作部としての管状の操作部材17が挿通して設けられて
いる。操作部材17の先端は腔確保手段11のリング状
部材13に連結されている。ここで、管状の操作部材1
7はリング状部材13よりもかなり細いパイプ材から成
り、先端部分はリング状部材13の短軸方向の幅に広が
ってリング状部材13の短軸方向の両側端部分と一体に
連結されている。操作部材17の広がった先端部にはリ
ング状部材13の長手軸方向の向きの両側部分でそれぞ
れ切欠き開口する処置用開口窓部18a,18bが形成
されている。この開口窓部18a,18bを通じて腔確
保手段11のリング状部材13の内腔と軟性管状シート
部材12内が連通するようになっている。管状の操作部
材17はその内腔によって腔確保手段11の内腔と直接
に連通したチャンネル19を形成する。操作部材17の
チャンネル19も腔確保手段11の内腔に連通して、そ
の腔内にスコープ等の器具を挿通する器具ガイド手段を
構成している。さらに、操作部材17は腔確保手段11
のリング状部材13に連結され、その腔確保手段11を
生体内の所定位置に、より確実に位置決めする操作手段
を構成するものでもある。
クセスしてヘルニアを切除する外科手術に適用する場合
の方法に沿って、この外科手術用腔確保システムの作用
を説明する。図2は人体の脊椎を後方から見た解剖図で
あり、図3は図2中A−A線に沿って断面した解剖図で
ある。
の部位の領域P(図2参照)の中央を狙って、図3で示
すように、皮膚からガイド針1を筋肉内に刺す。このと
き、皮膚にメスで小さい切開を加えて皮切を加えてもよ
い。予め手術前において撮影されたX線画像またはCT
画像等により予め求めておいた、図3で示す如くの棘突
起から穿刺位置までの距離A、穿刺角度B、及び椎弓板
までの穿刺深さCの値に応じた穿刺を行って所定の位置
に止めるようにする。この穿刺後、X線透視等によりガ
イド針1の先端が正しく所定の位置にあるように穿刺さ
れているかを確認する。なお、ガイド針1の穿刺をX線
透視下で行ってもよいものである。
の最初の管7aを被嵌し、そのガイド針1に沿って最初
の管7aの先端を体組織の処置対象部位の領域Pまで差
し込む。この後、ガイド針1を引き抜く。続いて、図4
で示すように最小径の管7aに太い管7bを被せ、さら
に管7c,7dを順次重ねて嵌合することにより太い管
7dの外径まで筋肉を次第に拡張させる。このとき、筋
肉はその各層における繊維方向に伸ばされ、同時に繊維
方向に沿って裂けて広がる。そして、ダイレータ2の使
用する最も太い管7dの外周に軟性管3を被嵌し、処置
対象部位の領域Pまでその軟性管3の先端を差し込んだ
ところで、図5で示すように、ダイレータ2のみを引き
抜く。すると、筋肉内に軟性管3のみが留置される。
しての軟性管3の内腔を通じて手術用シース4を押し込
む。軟性管3は変形可能であるために筋肉内に留置され
た状態では周囲の筋肉からの圧力である程度潰される
が、軟性管3は、軟性であるため、その内腔を通じて手
術用シース4の挿入は可能である。また、図5で示すよ
うに内腔を残すようにある程度の腰の強さを持たせれ
ば、手術用シース4の挿入がより容易である。
腔を通じて押し込むときには、図1(b)で示すよう
に、手術用シース4の腔確保手段11におけるリング状
部材13は変形しないが、軟性管3の方が、その返し部
14a,14bを含めたリング状部材13の異形な外形
状に沿って追従して変形する。従ってリング状部材13
は返し部14a,14bを含めて軟性管3内に密な状態
で挿入される。また、この挿入の際、軟性管状シース部
材12は軟性シートからなるために折り畳まれてコンパ
クトになるので、その軟性管3内へ無理なく挿入でき
る。
を処置対象部位の領域Pに位置させたところで軟性管3
のみを引き抜く。すると、図7で示すように、残った軟
性管状シート部材12は周囲の筋肉に圧迫されて各層の
繊維方向に裂けた間に挟まれて偏平になる。例えば図7
(a)で示すB−B線に沿う部分では同図7(b)で示
すようになり、図7(a)で示すC−C線に沿う部分で
は同図7(c)で示すようになる。返し部14a,14
bは処置対象部位の領域Pの筋肉に係止するため、腔確
保手段11のリング状部材13を確実に位置決めして保
持する。また、リング状部材13にて確保された腔内に
体組織が侵入するのを防止し、良好な視野を確保する。
軟性管状シース部材12の外側の開口周縁部は体外で広
げられた状態とする。
置されることにより腔確保手段11は処置対象部位の領
域Pに位置して腔を確保し、その領域Pに手術作業用空
間を形成する。軟性管状シース部材12はその作業空間
を体外に連通させる処置具ガイド用チャンネルを形成す
る。また、操作部材17のチャンネル19も器具を作業
空間内に挿通する処置具ガイド用チャンネルを形成す
る。この点で両チャンネルが器具ガイド手段となる。こ
の意味での器具ガイド手段の部分はいずれも、また両者
のものを合わせても腔確保手段11のリング状部材13
よりもコンパクトな状態に絞り込まれている。従って、
筋肉を強く圧排することはない。
じて各種の器具が、腔確保手段11で確保された作業空
間内に挿入された状況を示している。ここでは操作部材
17の挿通チャンネル19を通じて灌水装置付きのスコ
ープ21が挿入され、偏平に潰された軟性管状シース部
材12の一端からは鋭匙鉗子22が挿入され、偏平に潰
された軟性管状シース部材12内の他端からは吸引パイ
プ23が挿入されている。そして、各器具は、図8
(b)で示すように偏平に潰された軟性管状シース部材
12内において一列に配列されるようになる。また、軟
性管状シース部材12内の両端から挿入される器具は、
図8(c)で示すように処置用開口窓部18を通じて作
業空間内にそれぞれ挿入される。このとき、軟性管状シ
ース部材12は器具の動きを抑制しないため、図8
(c)の様に斜めに挿入することも容易であり、したが
って、器具等の動きの自由度も高く、操作性がよい。ま
た、軟性シース部材を用いているので、一端側から複数
の器具を挿入することもできるため、複雑な作業を能率
的に行うことができる。尚、作業空間内に血液等が溜ま
れば、吸引パイプ23により吸引排除できる。
い、あるいは術野を少々ずらしたいというような場合は
操作部材17により体組織内の腔に対する位置を変える
操作をしてその位置に保持し直す。また、スコープ21
は灌水装置付きのものを用いており、生理食塩水等を灌
流しながら手術を行ってもよい。このようにすれば、出
血しても術部が洗われ、また、スコープ21の先端が血
で汚れないというメリットがある。図9は腔確保手段1
1によって確保された処置対象部位の領域Pの作業空間
をスコープ21によって観察される視野を示す。点線で
示す範囲が切除作業範囲である。
まず、図10で示すように、軟性管状シース部材12を
通じてメス25を挿入し、黄色靭帯を切除する。この
後、メス25を抜く。ついで、図11で示すように、ド
リルまたはノミ26を挿入して上下の椎弓板を削り取
る。さらに、図12で示すように、ケリソン骨鉗子27
を用いて椎弓板の部分を削り取る。これにより硬膜や神
経根が見える状態となる。そこで、新たに挿入した神経
鉤28を用いて図13及び図14で示すように、硬膜や
神経根を纏めて横に寄せながら他端側から挿入した鋭匙
鉗子22で椎間板のヘルニアを切除する。また、同一端
側から複数本の鉗子類を挿入して操作を行ってもよい。
これらの一連の術技が終了したら手術用シース4を引き
抜いて体外に出し、傷口を縫合して手術を完了する。
らなる腔確保手段11と、これに連通する軟性管状シー
ス部材12によって構成したので、まず、腔確保手段1
1のリング状部材13によって生体内の処置対象部位の
領域のみに必要最低限の大きさの作業空間を確実に確保
できる。軟性管状シース部材12は筋肉に対しての圧排
作用が極めて少ないので、生体組織に対する侵襲が極め
て少ない。また、必要最小の手術作業用空間に合わせて
腔確保手段11を異形なものとしたので、腔確保手段1
1の占有領域も必要最小限となり、腔確保手段11によ
る組織の圧排も少なくて済む。これらにより圧排による
背筋に与えるダメージが小さく、背筋の非回復性損傷を
かなり避けることができると共に、背筋の切開量も少な
く、背筋等のダメージも少なくできる。
イドする、ガイド手段としての軟性管3が変形可能であ
るために、リング状部材13の沿面外周長さに合わせて
軟性管3の内周長さがあれば硬質のリング状部材13を
挿入できる。このため、腔確保手段11のリング状部材
13の最大直径に合わせてそれ以上に軟性管3の内径を
定める必要がない。その分、軟性管3を細くできる。従
って、軟性管3を挿入するための穿刺孔を小さくでき、
この点でも組織に与えるダメージをかなり小さくでき
る。
に向かってテーパ状に広がる軟性チューブからなるの
で、その軟性管状シース部材12内に複数の器具を斜め
に挿入できる。また、軟性管状シース部材12は軟性で
あるために、その中に入れた器具の動きの自由度が高
く、操作性がよい。従って、複数の器具を同時に挿入し
ても各器具が互いに干渉して邪魔になることがない。ま
た、複数の器具を同時に挿入して使用でき、使い勝手が
よい。さらに、軟性管状シース部材12は腔内と連通
し、腔内への器具の出し入れの際のガイドとして働くの
で、器具の出し入れが容易である。手術用シース4には
体外に連なる操作部材17が位置保持手段として設けら
れており、その操作部材17を介して、腔へのアプロー
チ角、腔の位置などの設定や変更を行うことができる。
また、操作部材17は腔に対してその中心に位置して設
けられており、その操作部材17の中心にはチャンネル
19が設けられており、このチャンネル19にスコープ
21を挿入した場合にはそのスコープ21を中心として
両側から鉗子などの器具を入れることができるため、ス
コープ21が左右に位置する器具との干渉が少なく操作
がし易い。
段として返し部14a,14bが設けられている。これ
が体組織にひっかり位置決めするため、、一旦、確保し
た腔がずれ難い。また、返し部14a,14bにより腔
内に不要な体組織が侵入することを防止でき、必要な視
野及び作業空間を確保しておくことができる。体内進入
具としてのダイレータ2により体内に経路を作成し、軟
性のシートを有する手術用シート4を、この経路内に留
置する、すなわち、ダイレータ2による経路は組織を切
断せずに拡張により孔を形成し、そこに、これを特に圧
排しない軟性管状シース部材12をおくので、体組織へ
の侵襲が極めて小さい。
性的に伸びる必要は特にないが、必ずしもそれに限ら
ず、弾性的に伸びる素材を用いて作ってもよいものであ
る。
入用通路を設けない場合には後述される図29(c)で
示すようなポート64のようなものを別の位置により腔
内に軟性シートを体組織を通して突き破り差し込み、こ
れに器具を挿通するか、或いは別の経路より直接器具に
て体組織を通して軟性シートを突き破り、腔内に通して
手術を行ってもよい。
て第2の提案を説明する。この第2の提案は前述した第
1の提案における手術用シース4の操作部についての変
形例を示すものであり、図15乃至図17はそれぞれ異
なる変形例を示している。図15で示すものは腔確保手
段11のリング状部材13に接続される操作部材17の
位置がリング状部材13の長軸一端側に偏って配置され
たものである。挿通チャンネル19の開口窓部18は腔
確保手段11の内腔に連通した1つのものである。この
場合、スコープ21を挿通チャンネル19に挿入すると
きにはその挿通チャンネル19が片寄っているため、軟
性管状シート部材12を通して比較的大きな器具でも腔
内に挿入できる。
グ状部材13に接続される操作部材17が管状の部材で
はなく板状の部材からなると共に、腔確保手段11のリ
ング状部材13に接続される位置が前記同様にリング状
部材13の一側端に偏って配置されている。板状の操作
部材17は腔確保手段11の内腔側面に凹部からなる器
具用ガイド面31を形成したものである。図16は体内
に挿入後、操作部材17を折曲げた状態を示している。
軟性管状シート部材12はリング状部材13に被嵌した
先端部外周を糸32で縛り締結してある。糸32での締
結部には接着剤を塗布して締結部を固めてもよい。この
手術用シース4に各種器具を挿入する際には操作部材1
7のガイド面31に沿わせて器具33を導入する。これ
によれば、手術用シース4への器具33の挿入が容易で
確実に導入できるようになる。
グ状部材13に接続される操作部材17が管状の部材で
はなく板状の部材からなり、腔確保手段11のリング状
部材13に接続される位置がリング状部材13の中央に
位置して配置されている。板状の操作部材17の両面に
は凹部からなる器具用ガイド面31がそれぞれ形成され
ている。ここでの手術用シース4では器具ガイド手段と
しての操作部材17を設けたので、前述したような軟性
管状シート部材12を設けてはいない。もちろん、前述
したような軟性管状シート部材12を設けてもよいもの
である。本提案においても腔確保手段に比べて操作部材
17は小さく設けられており、筋肉を強く圧排すること
なしに、そのガイド面31により容易に器具の挿入が可
能である。
して第3の提案を説明する。第3の提案は前述した第1
の提案での手術用シース4における確保手段11の変形
例であり、他は第1の提案のものと同様である。この提
案での確保手段11は操作部材17の先端から連続して
形成され、かつ互いに向き合う2つの片状部材35a,
35bからなり、一対の2つの片状部材35a,35b
により腔確保部材を構成している。片状部材35a,3
5bは軟性管状シート部材12の先端部内面に接合して
接着されている。片状部材35a,35bの先端には返
し部14a,14bが設けられている。一対の2つの片
状部材35a,35bは前述したリング状部材13の形
状と同程度までは少なくとも広がるように弾性的に形成
されている。
案と同様に用いられるが、ガイド用軟性管3内に挿入す
る際には2つの片状部材35a,35bが図19(a)
(b)で示すように狭められてその軟性管3内に挿入さ
れる。そして、処置対象部位の領域まで到達させ、ガイ
ド用軟性管3を引き上げると、図20で示すように、2
つの片状部材35a,35bは弾性的に広がり、体組織
部を押し広げて処置作業空間を確保する。つまり、ここ
では腔確保手段と腔拡大手段が兼ねて構成されている。
保部材を体内に挿入する際、その腔確保部材を構成する
片状部材35a,35bをコンパクトに狭めて差し込め
るので、これ自体、及びガイド用軟性管3の径も小さく
できて生体組織に対する侵襲を少なくできる。また、こ
れを骨の手術に適応する場合には2枚の板部分が広がる
様にして腔を確保する作るため、骨の表面に付いている
筋肉などを、まとめてきれいに避けさせることができ
る。
て第4の提案を説明する。この第4の提案は、前述した
手術用シース4を挿入案内するガイド手段の変形例を示
すものである。この提案においての手術用シース4の挿
入を案内するガイド手段40は図21で示すように1対
の板状のガイド部材41a,41bを対向させて配置し
てなり、ガイド部材41a,41bの互いに対向する内
面にはガイド面42a,42bを形成する。各ガイド面
42a,42bは断面形状が円弧状であり、その包絡線
が円形の筒状になる形状に形成されている。ガイド部材
41a,41bは、矩形リング状の基板43に一体に連
設されており、それ自身、または基板43の弾性により
自然な状態では図21で示すように、そのガイド部材4
1a,41bの先端側部分が狭く閉じる状態になるよう
に付勢されている。
2で示すように、ダイレータ2の最後の管7dに、ガイ
ド部材41a,41bを広げて被嵌して体組織内に押込
み挿入する。この後、ダイレータ2を引き抜けば、図2
3で示すように体組織の圧力でガイド部材41a,41
bは狭く閉じる状態になる。この後、図24で示すよう
に、前述したような手術用シース4をガイド部材41
a,41bの間に差し込み、ガイド面42a,42bに
沿って挿入する。すると、ガイド部材41a,41bは
手術用シース4の大きさに応じて必要量、広がって体組
織をよけて生体内の所定位置まで手術用シース4を案内
する。その後、手術用シース4を残してガイド部材41
a,41bを取り除き、前述したと同様の手術を行う。
ていた2片のガイド部材41a,41bが広がって、骨
の表面に付いている筋肉などの体組織を、まとめてきれ
いに避けさせた後、手術用シース4を挿入して留置でき
るため、手術用シース4を入れた時点での視野がよい。
て第5の提案を説明する。この第5の提案は前述した第
1の提案においての手術用シース4の変形例を示すもの
である。ここでの手術用シース4は腔確保手段11は管
状部材からなる操作部材17の先端に互いに向き合う1
対の腔確保用片部材45a,45bを設け、その片部材
45a,45bによって構成したものである。腔確保用
片部材45a,45bは図25(b)で示す如く、操作
部材17の径よりも幅が広い。片部材45a,45bの
先端にはそれぞれ逆向きの返し部46a,46bが形成
されている。さらに、各片部材45a,45bは塑性変
形する素材で形成されている。尚、各片部材45a,4
5bの先端部は軟性管状シート部材12の先端内面に取
着されている。
合、前述した第1の提案と同様、生体組織内に留置した
軟性管3内を通じて挿入される。そして、軟性管3の先
端から腔確保用片部材45a,45bを所定の腔確保部
位に位置させたところで、図26で示すように、操作部
材17のチャンネル19を通じて腔拡大具47を挿入し
て腔確保用片部材45a,45bを広げる。広げられた
片部材45a,45bは生体組織を押し開き、塑性変形
してその内側に作業空間を確保する。
操作片49a,49bを挿入部材48の先端に設けてな
り、手元操作により一対の操作片49a,49bを左右
に開いて腔確保用片部材45a,45bを押し広げるよ
うにするものである。本提案においては作業空間の大き
さを調整できるものであり、腔確保用片部材45a,4
5bを必要な量だけ広げればよい。
て第6の提案を説明する。この第6の提案は前述した第
1の提案においてのダイレータ2の代わりに用いる刺通
具50の例を示すものである。刺通具50は図27
(a)で示すように、内部にスコープチャンネルを形成
した円筒状の挿入部本体51を有してなり、挿入部本体
51の先端部には外面が半球状の透明な窓部材52を設
けてある。この窓部材52を通じてスコープチャンネル
に挿入した図示しないスコープで前方を透視できるよう
になっている。窓部材52の外面には導電ワイヤからな
る線状の通電部53が形成されており、これにより穿刺
組織を切開する電気メスを構成している。そして、通電
部53には挿入部本体51の基端部から導出する電源コ
ード54を通じて外部の高周波電源55から高周波電流
が通電されるようになっている。挿入部本体51の手元
部には通電を制御するハンドスイッチ56が設けられて
いる。スイッチ部57を挿入部本体51に対して着脱自
在にしてもよい。また、通電を制御するスイッチをフッ
トスイッチとしてもよい。
他の周部より細い手術用シース装着部58が形成されて
いる。そして、この手術用シース装着部58は前述した
図15で示すところの操作部材17の位置が偏心した手
術用シース4のリング状部材13に差し込んで、手術用
シース4を装着するようになっている。
ス4を処置対象部位の領域に導入する場合について説明
する。まず、図27(b)で示すように、刺通具50の
手術用シース装着部57にリング状部材13を嵌め込ん
で、手術用シース4を装着する。そして、刺通具50の
先端の露出した窓部材52を筋肉中に押し込んで穿刺し
ていく。このとき、最初、通電部53に通電して筋肉に
穿刺する。一旦、筋肉内に挿入されると、外面が半球状
の透明な窓部材52によって筋繊維がその繊維の方向に
裂かれて押し広げられて刺通具50を挿入することがで
きる。しかし、刺通具50の先端が、異なる組織層に達
し、筋膜等のかたい組織に当ったりして押し込むだけで
は挿入できないようになったときには、スコープで筋繊
維の方向を観察して確認しながら、その筋繊維の方向に
通電部53の向きを合わせ、通電部53に通電して筋膜
等を切開し穿刺する。すると、再び、筋繊維が裂かれて
刺通具50を挿入できるようになる。このようにして異
なる複数の筋肉層を通り、所定の深さまで穿刺すること
ができる。従って、筋肉を切断せずに刺入していくため
に穿刺する際の筋肉のダメージが少なくて済む。また、
穿刺途中で出血等が起った場合には通電部53に高周波
電流を通電して高周波凝固処理をして止血を行うことも
できる。また、骨の表面にこび付く靭帯組織を高周波切
開してもよい。そして、手術用シース4を処置対象部位
の領域まで進入留置できたところで刺通具50を引く抜
く。
位の領域に手術用シース4を留置できた状態であり、リ
ング状部材13によって処置対象部位の領域に作業空間
を形成する腔を確保している。また、軟性管状シート部
材12は筋肉の各層にわたり位置し、周囲の筋肉に圧迫
されて各層でその繊維方向に裂けた間に挟まれて偏平に
なる。図28(a)で示すB−B線に沿う部分では同図
(b)で示すようになり、図28(a)で示すC−C線
に沿う部分では同図(c)で示すようになる。このた
め、筋繊維はは切断された状態ではない。また、そこ
に、軟性のシートを置くため、肉筋肉の圧排が小さく、
さらに筋肉のダメージを少なくすることができる。ま
た、第1提案のダイレータ2を用いる方法に比べて何度
も管を被嵌する手間がない。尚、この刺通具50を用い
る場合、軟性管状シート部材12とは別に単独で組織内
に進入させた後、挿入部本体51を前記ダイレータ2の
代わりとしてこれに前述した軟性管3を被嵌して挿入す
るようにしてもよい。
て第7の提案を説明する。図29は第7の提案に係る外
科手術用腔確保システムに属する各種器具を示してお
り、同図(a)中、61は手術用シース、62は腔拡大
具、63は内針、64はポート、65はポートガイドで
ある。
らなり、これの先端部には2つ割りにして互いに向き合
う一対の腔確保用片67a,67bを設け、その片67
a,67bによって、腔確保手段68を構成したもので
ある。一対の腔確保用片67a,67bは図29で示す
ように根元部分の塑性変形により開くことができるよう
になっている。パイプ材66の内腔はスコープ69等を
挿入するチャンネルを形成する。パイプ材66の基端部
には小径段部からなるポートガイド65の部材を嵌込む
ための嵌込み部71が形成されている。
ルに挿入可能なものであり、その先端には左右に広がる
一対の操作片72a,72bが設けられている。そし
て、手元操作により一対の操作片72a,72bを左右
に開いて腔確保用片67a,67bを押し広げることが
できるようになっている。尚、腔確保用片の数はこれに
限らない。
密に挿入できると共に、先端の穿刺部73を、閉じた腔
確保手段68の先端から露出するように突き出して装着
される。この内針63はパイプ状のポート64にも同様
に挿入して装着することができるようになっている。
a,75bを有してなり、一対の挟み部材75a,75
bは枢着されて開閉自在な構成となっている。挟み部材
75a,75bの内面には中央の基準ガイド穴76aが
設けられ、さらに、基準ガイド穴76aの両側位置には
1ガイド穴76bと第2ガイド穴76cが形成されてい
る。そして、一対の挟み部材75a,75bを閉じるこ
とにより形成される基準ガイド穴76a、第1ガイド穴
76b、第2ガイド穴76cをそれぞれ通じて手術用シ
ース61を挟み、あるいはポート64等をガイドするこ
とができるようになっている。基準ガイド穴76aはポ
ートガイド65に対して垂直に配設されており、一方、
第1ガイド穴76bと第2ガイド穴76cはその中心軸
が基準ガイド穴76aの中心軸延長上の一点で交差する
向きに傾斜している。また、この点及び各ガイド穴76
a,76b,76cとを結ぶ延長線は腔確手段68内を
通過する向きに形成されいる。
ステムの作用を説明する。まず、手術用シース61を体
組織中に穿刺する場合、これに内針63を挿入して、閉
じた腔確保手段68の先端から穿刺部73を突き出し、
筋肉等の体組織に穿刺する。腔確保手段68の部分が所
定の処置対象部位の領域に達したところで内針63を引
き抜き、代わりに腔拡大具62を差し込む。そして、手
元操作により腔拡大具62の一対の操作片72a,72
bを左右に開いて、図30で示すように、腔確保用片6
7a,67bを押し広げ、これにより処置作業空間を形
成する腔を確保する。
み部71に、ポートガイド65の基準ガイド穴76aを
位置させて挟み込み、手術用シース61にポートガイド
65を位置決めする。このとき、ポートガイド65の第
1ガイド穴76bと第2ガイド穴76cの中心延長線が
手術用シース61の腔確保用片67a,67bで形成し
た腔内中央に位置する。
ド穴76bと第2ガイド穴76cを利用してポート64
を設置する場合について説明する。図31の左側で示す
ように、ポート64内に内針63を挿入した装着状態の
ポート64を第1ガイド穴76bを案内として組織中に
穿刺する。すると、図31の左側で示すように、内針6
3は手術用シース61で形成された腔内に位置する。こ
のように、ポートガイド65の基準ガイド穴76a、第
1ガイド穴76b、及び第2ガイド穴76cの中心延長
線がいずれも手術用シース61内に形成した腔内に位置
する。その後、内針63等のガイド部材を取り外し、各
ポート64内を通じて器具を挿入して手術を行う。従っ
て、図32で示すように、スコープ69、鋭匙鉗子77
または他の処置器具78などの多くの器具を個別的に刺
入して、いずれのものも手術用シース61で確保形成さ
れた腔内に位置させることができる。また、各器具は多
孔式で個別的に刺入されるので各刺入孔がそれぞれ小さ
くなり、組織に対する傷そのものが小さくなり、また、
それにより圧排も少なくて済み、ダメージが小さい。さ
らに器具類も離れた位置より挿入されるため、器具の干
渉は少なくなり、操作性が向上する。
く、内部で大きく処置腔を形成するため、侵襲は最低限
で良好な術野を得ることができる。また、本システムに
おいては図18で示ししたように弾性によって広がるよ
うな手術用シースを用いることも可能である。
する場合、前述した第1の提案で述べたように、内針ま
たはダイレータを用いて予め刺入した軟性管3のような
ガイド手段を用いて組織内に導入するようにしてもよ
い。また、ポートガイド65のガイド孔の数は3本に限
らず、2本または4本以上であってもよい。
て第8の提案を説明する。図33は外科手術用腔確保シ
ステムに属する手術用シース80を示す。手術用シース
80は腔確保手段81と、これに接続される器具ガイド
手段としての軟性管状シート部材82とを備えてなる。
腔確保手段81はメッシュ構造の帯状部材からなるリン
グ状部材83によって塑性変形自在に形成されている。
リング状部材83のメッシュ構造は図34ないし図36
で示すようなものが考えられる。図34で示すものは、
千鳥状に配置した複数のスリット状の切欠き84を形成
した切欠き構造のものであり、塑性変形により同図34
(a)での収縮した状態と同図34(b)での伸びた状
態とのいずれの姿勢でも保持できるようになっている。
図35で示すものは、線材85を編んでなり、同じく塑
性変形により同図35(a)での収縮した状態と同図3
5(b)での伸びた状態とのいずれの姿勢でも保持でき
るようになっている。図36で示すものは線材86を組
み合わせて編むものであり、これは線材86の交差部に
互いに掛け合う係止部87を形成し、同図36(a)で
示すように係止部87を外した状態では収縮し、同図3
6(b)で示すように係止部87を互いに掛け合わせた
状態では伸びる。線材86自体は塑性変形するものでは
ないが、全体として各状態の姿勢を保持できるようにな
っている。また、図示はしないが、腔確保手段81が板
状部材よりなる円又は楕円形状の1部を折り畳んだ部材
を有するもの、或いは略リング状部材の一部にメッシュ
構造を設けたものでもよい。
材82は前述した第1の提案での軟性管状シート部材1
2と同様なものであり、同様に使用されるものである。
軟性管状シート部材82の先端細径部が腔確保手段81
のリング状部材83に接続され、軟性管状シート部材8
2の内腔部はリング状部材83の内腔に連通されてい
る。軟性管状シート部材82の先端部にはリング状部材
83に隣接して複数の器具導入孔88が形成されてい
る。そして、器具導入孔88を通じてスコープ91やポ
ート92等の器具を腔確保手段81の内腔に導入できる
ようになっている。
る他の器具の腔拡大具93を示すものである。腔拡大具
93は管路を形成した挿入用管94を有し、挿入用管9
4の先端部には手術用シース80を装着するための装着
部を兼ねたバルーン95が設けられている。バルーン9
5は膨脹させると、同図37(a)で示す状態になり、
収縮させると、同図37(b)で示す状態になる。同図
37(c)は手術用シース80を腔拡大具93に装着し
た状態を示す。
には例えば前述した第1の提案での軟性管3を体組織内
に挿入した後、その軟性管3をガイドとして挿入する。
手術用シース80を挿入する準備として、バルーン95
を収縮させた腔拡大具93を手術用シース80内に差し
込み、収縮させたバルーン95の部分を、同じく収縮さ
せたリング状部材83に嵌め込み、図37(c)で示す
状態にする。このように腔拡大具93に装着した手術用
シース80を軟性管3内に挿入し、手術用シース80の
腔確保手段81の部分を所定の位置まで差し込む。所定
の位置に位置させたところで、軟性管3を抜き取る。す
ると、図38(a)で示すように、体組織に手術用シー
ス80が留置される。そこで、腔拡大具93の管路を通
じてバルーン95に流体を送り込み、バルーン95を膨
脹させると、図38(b)で示すように、腔確保手段8
1の部分が他の部分より大きく拡張され、リング状部材
83の内側に腔を確保して作業用空間を形成する。この
後、バルーン95を収縮させて手術用シース80から腔
拡大具93を引き抜く。そして、手術用シース80を利
用して前述した第1の提案で説明したと同様の手技を行
うことができる。また、このとき、拡張したメッシュと
その隙間によりその外側に凹凸が形成され、これが位置
保持(決め)手段を形成する。これにより体組織がその
凹凸部にかみ込み、手術用シース80を体組織に固定で
きる。
7の提案で説明したような多孔式のシステムでの処置を
行うことができる。すなわち、この場合には例えば図3
9で示すようなポート92を用いる。このポート92は
先端に返し部97が設けられている。ポート92は第7
の提案での場合と同様にダイレータや内針を用いて組織
に穿刺され、その先端を先に挿入留置された手術用シー
ス80の器具導入孔88に差し込ませて接続し、図40
で示すように器具導入孔88に返し部97を係止する。
これによりポート92は手術用シース80の腔確保手段
81で確保した腔の作業用空間に連通する。従って、こ
のポート92を通じて手術用シース80で確保した作業
用空間に器具を導入できる。
ト92からはスコープ91や処置具96を導入し、手術
用シース80を通じてはこれが軟性のポートであるの
で、ポート92を通らない特殊形状の器具99を導入で
きると共に、手技上傾ける必要のある器具でも、その動
きが制限されないために操作性が向上する。手技終了
後、手術用シース80を回収する。これの方法は手術用
シース80に軟性管を被嵌して挿入し、この軟性管内を
通じて引き出すこともできる。また、その手術用シース
80の外面に沿って鉗子を挿入し、手術用シース80の
膨脹したリング状部材83を押し潰してから引き抜いて
もよい。
が加わり、これに拡大する腔確保具を用いることで、器
具の干渉も少なく、操作性がよく、十分な視野が得られ
る低侵襲な手術が可能である。さらに手術用シースとし
て軟性のシートを用いているため、体組織への圧排が極
力少なくできて低侵襲なものとなる。加えて、軟性の手
術用シース80にはポート92を通らない特殊形状の器
具を導入でき、また、器具の動きが制限されず、操作性
をさらに向上する。
用シース80に係止して腔内にチャンネルを空間的に完
全に連結させることができる。つまり、ポート92と腔
内を完全に連結してあり、体組織は侵入しないため、良
好な術野を維持できる。また、器具を必ず、腔内に導き
入れることができる。さらに、腔確保手段がメッシュ構
造を有する部材を用いており、このため、広がったメッ
シュ部分がその全周で体組織を押え、確実に腔を形成
し、より良い視野が作られる。メッシュ部分の外面には
凹凸部がメッシュ構造により形成されているため、これ
に体組織が入り込み、その結果、腔確保手段は位置決め
されているため、腔確保手段が手術作業中に外れること
がない。
導入孔88に差し込んで接続するようにしたが、図42
で示すように、腔確保手段81のリング状部材83の網
目の孔部を利用してこれを器具導入孔として使用しても
よい。また、ポート92の先端部にねじ部98を形成
し、図43で示すように、リング状部材83の網目の孔
部等にねじ部98をねじ込んで係着するようにしてもよ
い。図44はこの提案での手術用シース80においての
軟性管状シート部材82を省略し、腔確保手段81のリ
ング状部材83のみとしたものである。この場合、鉗子
で潰して回収してもよいが、リング状部材83を生体吸
収性素材で形成すれば回収することなく組織内に留置し
ておくこともできる。尚、前述した各提案の手術用シー
スの軟性管状部材は内部が複数のチャンネルに仕切られ
ていて、そのチャンネルを通じて器具を挿通したり血液
や生理食塩水等の流体を供給または排出を行うようにし
てもよいものである。以上の説明に関しては椎間板摘出
術を中心として説明してきたが、体組織内、体腔内、そ
れ以外についてのいかなる手術、診断等にも適用可能で
あることはいうまでもない。
て第9の提案を説明する。この第9の提案に係る外科手
術用腔確保システムは前述した第2の提案における図1
6で示した手術用シース4の一部を変形し、さらに、そ
の手術用シース4を体組織内に押し込むための挿入手段
であるプッシャー100を付加したものである。
第2の提案のものに比べて次の点で相違する。まず、第
1の相違点は操作部材17の上端部に、確保された腔の
外側に向けて屈曲して形成される把持部101を丸棒状
に形成したものである。ここでは把持部101を右側に
屈曲してあるが、他の器具や使用状況等に応じて、確保
された腔の外側の他の向きに向けて屈曲して設けてもよ
い。また、前記軟性管状シート部材12は器具の挿入を
ガイドする器具挿入ガイド手段を構成するが、この軟性
管状シート部材12内に位置する操作部材17の部分に
はその軟性管状シート部材12内に挿入する器具を案内
するためのガイド面31が形成されている。第2の相違
点は前記軟性管状シート部材12の先端部分にX線不透
過性マーキング102を設けたものである。これはX線
透視等により、その軟性管状シート部材12の留置位置
を確認する際の目印となる。また、前記軟性管状シート
部材12は非透明であってもよいが、透明である方が、
周囲の状況を目視できるので望ましい。
部材13の先端縁を部分的に適宜延長することによりそ
のリング状部材13の先端縁を、手術用腔を確保する所
の周辺に位置する骨の形態に合わせた形に形成して、腔
確保部分の周辺の骨部に当たりその骨に係合する係合手
段としての係合部103を形成している。本提案では椎
弓間を含んだ骨形状にほぼ適合する。具体的には図46
に示すように腔確保手段11の先端形状は、下側に位置
する椎弓部に当たる位置に合致する一片部が突出してお
り、棘突起側の部分は斜めにカットされている。また、
上側の椎弓部に当たる部位は凹んだ形状になっている。
尚、この図46においては、軟性管状シート部材12を
省略している。前記リング状部材13はダイレータ2の
使用する最大外径に適合する内径を有する。
用する管7a〜7dの最大径のものの外径に適合する内
径を有した筒状部材からなり、その内径がリング状部材
13と同じ内径に形成されている。また、プッシャー1
00の外径は、リング状部材13の外径よりも小さい。
プッシャー100の側面部には図47で示すようにその
軸方向に沿って途中部から内端縁に開口する位置にわた
り形成された切欠き部105が形成されている。この切
欠き部105は手術用シース4の操作部材17の直線部
分をはみ出さないように密に嵌め込んで、その操作部材
17を係合させるようにしたものであり、手術用シース
4と係合する係合部を構成している。また、プッシャー
100の下端は手術用シース4のリング状部材13の上
端に密に押し当たる押当部106になっている。
の押当部106とリング状部材13の上端が突き当たる
状態で、両者をダイレータ2に被嵌したとき、ダイレー
タ2の最大外径の管7dの後端より僅かに長く突き出る
長さに形成され、かつダイレータ2の先端から係合部1
03が突き出してその係合部103が骨部に当たりその
骨部に係合したときには、ダイレータ2の管7dの後端
とプッシャー100の後端が一致するような長さに設定
されている。つまり、ダイレータ2の管7dの後端とプ
ッシャー100の後端が一致することにより、術者は手
術用シース4のリング状部材13における係合部103
が所定の係合位置に係合したことを知ることができる。
つまり係合部103が目的部位の骨形状に適合する位置
及び深さで所定の係合状態が得られたことを示すと共に
その深さの表示手段を構成する。
100を含むシステムを用いて背中側からアクセスして
ヘルニアを切除する外科手術を行う場合について説明す
る。この場合、前述した第1の提案において説明した場
合と略同様の手順で行われることが多いので前述した方
法と異なる点を中心に以下に述べる。
に挿入した後、軟性管3を使用せずにプッシャー100
を用いて処置対象部位の領域Pまで手術用シース4を押
し込む。つまり、手術用シース4の軟性管状シート部材
12内にプッシャー100を挿入し、プッシャー100
の切欠き部105に手術用シース4の操作部材17の直
線部分を嵌め込んで、図47(c)で示す状態に手術用
シース4の操作部材17とプッシャー100を組み付け
る。そして、図48で示す如く、この組み付けた両者
を、ダイレータ2の最大径の管7dの外周に被嵌し、摺
動させながら腔確保手段11の先端が処置対象部位の領
域に達するまで押し込む。
ー100の外径はリング状部材13の外径よりも小さい
ため、プッシャー100によって軟性管状シート部材1
2を強く擦ることがないので軟性管状シート部材12は
破れ難い。
3における係合部103が所定の係合位置において骨部
分に、まだ係合していないときには図50(a)で示す
如く、ダイレータ2の管7dの後端縁が、プッシャー1
00の後端開口部内に入り込んでおり、術者はこれを見
て、まだ係合状態にないことを知ることができる。この
場合には操作部材17の把持部101を持って、図49
(a)で示す矢印で示す如く、腔確保手段11のリング
状部材13の軸を中心にして回転させたりリング状部材
13をずらしたりなどして、最も深い位置まで押し込
み、係合部103が処置対象部位の骨形状に適合して係
合する位置を求める。つまり、操作部材17の把持部1
01を持って、係合部103が目的部位の骨形状に適合
する位置及び深さを探す。つまり、位置検出手段を構成
している。骨と係合する適合位置においては図49
(b)で示す如く、係合部103の突部が椎弓間内に入
り込むと同時に、腔確保手段11のリング状部材13の
先端全周縁が周辺の骨部に当たり隙間がないようにほぼ
全面的に接触して骨部と係合する。
ッシャー100の後端が図50(b)で示す如く一致す
る。このことにより、術者は手術用シース4のリング状
部材13における係合部103が所定の位置に係合し、
その深さになったことを知ることができる。この後、プ
ッシャー100を引き抜く。
たり係合すると共に、全面的に接触して隙間がないよう
に位置決めされるため、一旦、確保した手術用腔がずれ
ることがない。また、ほぼ全周にわたり、リング状部材
13が周辺骨部に係合するため、リング状部材13の周
辺にある体組織が手術用腔内に侵入することを効果的に
防止し、より良好な手術に必要な視野空間及び作業空間
を確保することができる。
ャンネル107を通じて、処置空間内に各種器具を導入
して前述したようなヘルニア切除手術を行う。図51は
その手術用シース4の挿通用チャンネル107内にスコ
ープ21及び手術用器具としての鋭匙鉗子22を挿入し
て手術を行っている状況の一例である。
しない代わりにプッシャー100を用いたが、軟性管3
を使用してその軟性管3内を通じて手術用シース4及び
プッシャー100を挿入するようにしてもよい。
0の提案を説明する。これは前記第9の提案におけるダ
イレータの変形例を示す。これはダイレータ2の管7d
の後端側長さがプッシャー100の後端位置より十分に
長く延長し、図52(a)で示す如く、7dの後端延長
部108の周面に位置表示用マーキンング部109を設
けたものであり、図52(b)で示す如く、マーキンン
グ部109にプッシャー100の後端100aの位置が
合ったとき、腔確保手段11の係合部103が、処置対
象部位の骨形状に係合した適切な挿入位置であることを
表示するようになっている。
1の提案を説明する。この第11の提案は前記第9、1
0の提案におけるプッシャー100の変形例である。こ
こでのプッシャー100はその上端から側方に突き出す
アーム部を形成し、このアーム部を把持操作部111と
する。この把持操作部111の先端部における下面部分
には溝部112が形成され、この溝部112により手術
用シース4の操作部材17、ここでは把持部101を嵌
め込んで係合保持する係着手段を構成している。プッシ
ャー100の上端にはダイレータ2の管7dが通る孔が
開口しており、この開口端が前述した如くのダイレータ
2の管7dとの関係を示す表示手段の指標となる。
合、図53(b)で示す如く、手術用シース4の操作部
材17をプッシャー100に係合して両者を連結し、プ
ッシャー100の把持操作部111を手に持ち、ダイレ
ータ2の管に被せて手術用シース4を体組織内に押し込
み、進入させるようにする。このとき、プッシャー10
0に把持操作部111と手術用シース4との係着手段で
ある溝部112を設けたことにより、手術用シース4の
操作部材17には力が集中的にかからないため、腔確保
具を体内へ挿入するときや処置対象部位の骨形状との係
合操作時に手術用シース4の操作部材17や腔確保手段
11のリング状部材13に変形や破損が生じない。
して第12の提案を説明する。この提案では前述した手
術用シース4の挿通用チャンネル107の他に、器具挿
入用として筒状部材からなるポート121を設けるシス
テムの例である。このシステムは、ガイド針1とダイレ
ータ2とポート121とで構成される。前記ポート12
1の内腔は前記ダイレータ2の最大径のものの外周部分
に被せることが可能であると共に、内視鏡やその他の各
種処置器具が挿通可能な内径寸法になっている。尚、先
端部は斜めにカットされた形状に形成されている。
にして行われる。つまり、前述した如くの方法で、手術
用シース4を設置した後、ポート121を必要とする場
合、まず、図54で示す如く、手術用シース4の留置部
位の側方から体組織にガイド針1を斜めに、リング状部
材13を避けた直上部位に向けて差し込み、そのガイド
針1の先端を軟性管状シート部材12に突き刺す。尚、
軟性管状シート部材12はガイド針1の刺通により破れ
得る材質である。
内視鏡21が挿入されたままの状態であり、この状態で
ガイド針1を前記軟性管状シート部材12の外側より壁
に穿刺する。ガイド針1をX線透視下で刺入する場合、
それが適切な位置にあることを確認するために、そのガ
イド針1にX線不透過性マーキンング102を付設する
と良い。また、ガイド針1をMRI(核磁気共鳴像)に
よる観察しながら刺入してもよい。後者の場合、ガイド
針1はMRI下で観察できる素材を用いる。
して、穿刺孔を軟性管状シート部材12の壁を含めて順
次拡大する。ダイレータ2によりポート121が通せる
まで穿刺孔を拡張した後、ダイレータ2の最後の管にポ
ート121を被せ、ポート121を伸縮自在な軟性管状
シート部材12内まで導き入れ、この後、ダイレータ2
を引き抜くと、図55で示す如く、ポート121の先端
部が軟性管状シート部材12に貫通して保持され、ポー
ト121を留置することができる。この際、軟性管状シ
ート部材12は伸縮自在なゴム性状を呈するものであ
り、それ自身が伸びるため、実際の穿刺孔は小さい。よ
って、挿入されたポート121の先端は、軟性管状シー
ト部材12の弾性力によって締め付けられて連結固定さ
れた状態になる。このことにより、体外より挿入された
ポート121は腔確保手段11によって確保された腔に
連通する。また、前記ポート121と手術用シース4と
が、軟性管状シート部材12の弾性力により連結固定さ
れるため、その隙間から筋肉や血液等がはみ出して、観
察視野や術部を妨げることが防止される。また、ポート
121と軟性管状シート部材12とは連結固定されてい
るので、トラカールは簡単に抜けたりせず、腔内への器
具の挿入がスムーズに行われる。
わりに、後述する図72で示すような、先端が円錘形状
で壁を突き破る先端手段と突き破った壁を開大する周部
手段を備えた針状ロッドの内針またはガイド針を用いて
もよい。
て、確保手段11で確保した処置対象部位の腔領域内に
手術用器具、例えばスコープ21や鋭匙鉗子22等を挿
入できる。尚、図55で示す如く、ポート121は複数
本、挿通するようにしてもよい。この場合のポート12
1はトラカールの外套管であってもよい。
して第13の提案を説明する。この提案は腔確保具の他
の例を示すものである。この腔確保具130は器具挿入
ガイド手段が、前述したような軟性管状シート部材では
なく、腔確保手段のリング状部材131の上端から同径
的に連設した一対のアーム部132a,132bによっ
て構成した。つまり、各アーム部132a,132bの
両内面をガイド面として手術用器具を誘導する器具挿入
ガイド手段を構成するものである。各アーム部132
a,132bは互いに向き合っており、その内面はリン
グ状部材131の内面から同軸的に連続する周面の一部
を形成している。各アーム部132a,132bの幅は
比較的狭く、図56(a)(b)の矢印で示す如く、対
向する方向へ接離することができるように弾性的変形可
能に形成されている。このため、リング状部材131、
及び各アーム部132a,132bを一体的に形成する
素材としては金属や樹脂等でよいが、リング状部材13
1の部分は比較的硬質である一方、各アーム部132
a,132bが弾性を持てるようなものが選ばれるべき
である。
腔確保手段のリング状部材131にはこれによって手術
用空間を確保する領域の周辺に位置する骨の形態に合わ
せた形の係合部132が形成され、この係合部132は
その腔確保部分の周辺の骨部に対してほぼ密に接してそ
の骨部に係合する係合手段を形成している。
ャー133が設けられている。この提案のプッシャー1
33は前記アーム部132a,132bを嵌め込む一対
の係合部用切欠き孔134a,134bが形成されてい
る。そして、図56(d)で示す如く、プッシャー13
3の各係合部用切欠き孔134a,134bにそれぞれ
対応するアーム部132a,132bを嵌め込んで係合
し、腔確保具130をプッシャー133に組み付ける。
プッシャー133の下端135はリング状部材131の
上端に突き当たって係合している。
体組織に形成した挿入孔をダイレータで拡張して、ダイ
レータの最後の管に前記リング状部材131とプッシャ
ー133を被嵌して、一緒に体組織に挿入する。リング
状部材131の係合部132が被係合位置に係合したと
ころで、ダイレータ、及びプッシャー133を引き抜
く。すると、アーム部132a,132bは体組織の圧
力で変形して潰れ、図57(a)で示す如く、偏平にな
る。このため、体組織を圧排せず、体組織にダメージを
与えない。
6を挿入する場合には図57(b)で示す如く、そのア
ーム部132a,132bの間に入れ、アーム部132
a,132bの内面をガイドとして、手術用器具136
を手術用腔部内に導入する。このとき、アーム部132
a,132bは導入する手術用器具136の大きさに応
じて最低限で広がり必要以上に体組織を圧排しないた
め、体組織のダメージは少ない。
2bが2本であったが、本発明はこれに限らず、複数の
もの、あるいは互いに向き合う複数組みのものを設けて
もよいものである。
の提案を説明する。この提案は腔確保具の他の例を示す
ものである。この提案の腔確保具は、軟性管状シート部
材12を腔確保手段11のリング状部材13に対して着
脱可能なように装着したものである。これ以外は前述し
た第9の提案のものと同様であるが、軟性管状シート部
材12を有した他の提案のものと組み合わせることも可
能である。
3の外周にその全周にわたるリング状の係合溝137を
設ける。また、図58(b)で示す如く、軟性管状シー
ト部材12の嵌合内面部には全周にわたって凸形状13
8を形成する。前記凸形状138における内径はリング
状部材13の外径よりも小さく構成されている。軟性管
状シート部材12とリング状部材13との装着結合は、
図58(c)(d)で示す如く、リング状部材13の係
合溝137に軟性管状シート部材12の凸形状138を
嵌め込むことにより係合し、リング状部材13に軟性管
状シート部材12を取り付ける。凸形状138は係合溝
137に対して硬めの係合でもよいが、保持強度が保て
る範囲で、比較的大きな弾性を持たせることが望まし
い。凸形状138は通常以上の力で抜け方向に力を加え
ることにより係合溝137から外れるので、これにより
軟性管状シート部材12を容易に取り外すことができ
る。
部材13と器具挿入ガイド手段としての軟性管状シート
部材12が分離できるので、例えば軟性管状シート部材
12にポート等を差し込む場合等、軟性管状シート部材
12が使用により損傷してしまう場合にはその軟性管状
シート部材12を使い捨て方式とし、他のリング状部材
13等の部材については再利用することができて経済的
なシステムを構築できる。
の提案を説明する。この提案は、腔確保具の軟性管状シ
ート部材12をメッシュ構造の変形可能なシートから構
成したものである。その他は前述した第9の提案のもの
と同様である。メッシュ構造としては鋼線の編み込み構
造のものが考えられる。前記編み込み構造の網目が、例
えば前述した第12の提案で説明したポート121の外
径よりも小さな構成のものとする。このように、軟性管
状シート部材12を変形可能なメッシュ構造とすれば、
前述した第12の提案のような、ガイド針1で軟性管状
シート部材12を穿刺し、孔を開けずとも、前記網目を
利用すれば、前記ガイド用ポート121の先端を簡単に
差し込むだけで連結部139を作ることができる(図5
9(c)を参照)。また、ガイド用ポート121の先端
の大きさ形状に合わせて網目が広がり密に係合させるこ
とができる。また、シート部材は変形可能なメッシュ構
造であるため、筋肉の圧により潰れ、筋肉を圧排するこ
とがない。
の提案を説明する。この提案の腔確保具は、前述した第
9の提案のものと次の点が異なる。まず、操作部材17
はその上端部から左側へ屈曲した把持部101を形成し
ている。また、係合手段103の舌片状の部分104に
は組織剥離用圧排鈎(箆)141を形成している。この
圧排鈎141は、係合手段103を嵌め込み係合しよう
とする骨部に付着した筋肉等の体組織を剥がすことがで
きる。圧排鈎141は刃付きへら状のものでよく、ま
た、前記舌片状部分104に一体的に形成しても別部材
に設けてもよいものである。圧排鈎141は前記操作部
材17とは肉厚部142を介して一体的に連設されてお
り、操作部材17からの操作力を圧排鈎141に直接的
に伝達できるようになっている。これによれば骨部から
筋肉等の体組織を剥がし、骨部に係合手段103を密着
させて嵌め込むことができる。
の提案を説明する。この提案は前述した第12の提案に
おけるポート121と軟性管状シート部材12を連結す
る手段の変形例を示すものである。軟性管状シート部材
12にはポート連結部位に位置して1つ又は複数のポー
ト挿通孔145が形成されている。ポート挿通孔145
に先端を差し込むポート121の先端部には凹凸、例え
ば太径の鍔(引掛り部)146を形成した。ポート挿通
孔145の径は、鍔146を除くポート121の外径に
比べて同じか小さい。ポート121はガイド針やダイレ
ータを用いて導入され、その先端がポート挿通孔145
の周縁部を弾性的に広げてそのポート挿通孔145に差
し込まれる。ポート挿通孔145に差し込まれると、図
61(d)で示す如く、太径の鍔146が、ポート挿通
孔145の内側縁部に引っ掛り、軟性管状シート部材1
2からのポート121の外れをより効果的に防止する。
の提案を説明する。この提案は前述した第12の提案に
おいて説明した挿入手段、つまりプッシャー100の変
形例であり、この提案でのプッシャー147は前記プッ
シャー100と同一形状のプッシャー部材148の内部
にダイレータで使用する管と同様の円筒部材149を内
挿して両者を一体的に形成したものである。円筒部材1
49は図62(b)で示す如く、プッシャー部材148
の押当部106よりも先端側に突き出しており、この円
筒部材149の先端部外周には図62(b)で示す如
く、手術用シース4のリング状部材13が密に被嵌する
ようになっている。
後において、円筒部材149の先端部にリング状部材1
3を被嵌して手術用シース4を装着した状態で、プッシ
ャー147を、ダイレータの最後の管の外周に被嵌して
体組織内に差し込まれる。この挿入手段によれば、ダイ
レータの機能とプッシャーの機能が同時に発揮させるこ
とができる。また、プッシャー部材148が円筒部材1
49と一体になり、補強されるため、プッシャー部材1
48には操作部材係合手段用切欠き部105を設けた
が、このプッシャー部材148が単独の場合、その形状
により変形し易いが、この提案のものではそのプッシャ
ー部材148の異常な変形が防止されると共に、材質設
計の自由度が増す。尚、この挿入手段の部材は比較的軟
性なものでもよい。
の提案を説明する。この提案の腔確保具はこれまで述べ
てきた提案とは適用対象(骨)部位が異なる。腔確保具
のリング状部材(腔確保部)13の先端縁に形成した係
合手段103の形状は処置対象椎間板側壁に到達したと
き、その周辺の骨の部分に係合するような形状となって
いる。具体的には図63(b)〜(d)で示す如く椎間
板を含む椎体側面骨形状に適合する形状になっている。
このアクセス方法は、例えば第9の提案のアクセス経路
よりもやや腹側となる。これによれば、図63(a)で
示す如く、側方向に飛び出した椎間板ヘルニアの切除等
に使用することができる。その他は、例えば前述した第
9の提案のものと同様である。
の提案を説明する。この提案の腔確保具は前述した第9
の提案においての腔確保手段11のリング状部材13の
変形例を示すものである。ここでのリング状部材13は
帯状(板状)部材151を丸めて略円筒形に形成してな
り、その帯状部材151の一端は操作部材17の下端に
形成したへら状の圧排部152の溝153内に取着固定
されている。帯状部材151は最初、図64(a)
(b)(c)で示す如く、小径な渦巻き状態に巻かれて
いるが、図64(b)で示す如く、例えば板状の操作具
155を用いて移動端154を押し、図64(d)で示
す如く、渦巻き状態に巻かれた帯状部材151を広げ
て、通常の使用が行われる径の円筒状に開拡した状態に
することができるようになっている。
際には帯状部材151を小径にした状態で挿入し、処置
対象領域に達したところで帯状部材151を開拡させ
る。これによれば、腔確保具の挿入時の体組織に対する
ダメージを軽減し、一方、処置作業空間領域を広げるこ
とができる。
により所定の処置対象部位においてその周辺の骨部に係
合する係合手段156を形成している。この係合手段1
56の形状は図64(a)で示す如く左右対称であり、
このため、右左のむきが変わらず、いずれのものにも兼
用することができる。
して第21の提案を説明する。この提案は前述した第9
の提案における手術用シース(腔確保具)4の腔確保手
段11におけるリング状部材13の形状が真円形ではな
く、長円形状に形成した点が特徴であり、その他は前述
した第9の提案のものと略同様である。リング状部材1
3は図66で示す如く、楕円形状に形成されており、そ
のリング状部材13の下端縁を、手術用腔を確保する所
の周辺に位置する骨の形態に合わせた形に形成して、腔
確保部分の周辺の骨部に当たり、その骨に係合する係合
手段103を形成している。先端形状が楕円形状である
ため、同じ周長をもつ円形状のものより椎弓間を含む処
置対象部位の上下或いは左右方向の視野が広く得られ
る。
の提案を説明する。この提案の腔確保具160は図67
(d)で示す如く、操作部を兼ねたシース部162の先
端に腔確保手段として、長さの異なる一対の圧排片16
3,164を連設したものである。この腔確保部の各圧
排片163,164は板状のものであり、変形アーム部
163a,164aを介して弾性的に広がり得るように
設けられている。圧排片163,164の幅はシース部
162の径より広い。また、圧排片163,164はそ
の先端に突き出す長さが異なり、圧排片163の方が長
い。また、圧排片163,164の先端には外側に突き
出す折返し部166,167が形成されている。そし
て、圧排片163,164の先端部は位置決め対象部位
の椎弓部に係合する手段を構成している。
の圧排片163,164を開拡するための開拡器具であ
り、前記シース部162内に挿入できる挿入部本体17
1の先端にリンク172を介して開拡子173,174
が設けられている。開拡子173,174は挿入部本体
171の手元側に設けられた操作部175のハンドル1
76を操作することにより開拡させられるようになって
いる。
合、まず、ガイド針、ダイレータ、軟性管等の挿入具を
用いて、圧排片163,164を閉じた状態の腔確保具
160を体組織内に挿入する。そして、処置対象部位に
位置決めされたところで、シース部162内に開拡器具
170を差し込み、圧排片163,164の内面に開拡
子173,174を位置決めしてからその開拡子17
3,174に開拡し、圧排片163,164を広げる
(図67(b)を参照)。そして、開拡子173,17
4を閉じ、シース部162から開拡器具170を引き抜
く(図67(c)を参照)。
164は体組織内で広げられ、処置対象部位に手術作業
用空間177を形成する。圧排片163,164の先端
は位置決めする棘突起から関節突起にかけての椎弓部の
骨部分の形状に適合して係止する。
して第23の提案を説明する。図68で示す如く、この
提案での腔確保具180はシース部181の先端に腔確
保部182を設けたものである。腔確保部182はリン
グ状部材183からなり、このリング状部材183はシ
ース部162の先端から延出する左右一対の支持アーム
184の先端に取着した回転軸185により回転自在に
装着されている。
長円形状に形成され、その短軸側部分が回転軸185に
より軸支されている。このため、リング状部材183を
シース部181の長手方向に沿わせると、シース部18
1の長手方向に細長い形状になる。リング状部材183
の幅はシース部181の外径に略等しく形成されてい
る。
一方には腔確保部操作用ワイヤ186の先端を接続して
ある。このワイヤ186はシース部181内を通じてシ
ース部181の手元側に導かれている。そして、ワイヤ
186を引くと、リング状部材183が回転して、シー
ス部181の長手方向に直交する向きに位置するように
なっている。
方向に沿う腔確保部182の回転前の幅D1 を示し、こ
の幅D1 は体組織に挿入するときの幅である。図69
(b)はリング状部材183の長軸方向に沿う腔確保部
182の回転後の幅D2 を示しており、この幅D2 は腔
を確保する最大幅である。
場合、図70(a)で示す如く、例えばダイレータ等の
体内進入具(体内挿入具)で挿通孔を作り、所定の径に
広がったときのダイレータ管187または前述したよう
な軟性管等の部材をガイドとして腔確保具180を処置
対象部位まで挿入する。挿入後、腔確保具180以外の
ダイレータ等の部材を引き抜く。ついで、図70(b)
で示す如く、回転手段により腔確保部182のリング状
部材183を90度回転して、そのリング状部材183
により処置対象部位に手術作業用空間188を形成す
る。シース部162の先端から延出する支持アーム18
4も腔の確保に関与する。
にその腔確保部分の周辺の骨部に当たりその骨に係合す
る係合手段を形成してもよい。この腔確保具180によ
れば、体組織に挿入孔を小さく形成して体組織内での処
置対象部位に大きな手術作業用空間を形成することがで
きる。
の提案を説明する。この提案では体組織に挿通孔を形成
する際に使用する体内進入具としてのダイレータの、腔
確保具を案内する例えば最大外径の管190に係るもの
であり、図70(b)で示す如く、その管190の先端
に斜めにカットした鋭利な刃部191を形成したもので
ある。この鋭利な刃部191を形成するダイレータの管
190としては、これを適用する腔確保部分の骨部にお
ける孔の径より大きな径のものであり、例えば椎弓間1
92の径dより大きな径Dの管190のものに刃部19
1を形成する。椎弓間192の径dは個人差があるが、
これは、予めX線撮影やMRI等で知ることができる。
挿通孔をダイレータの各管で次第に開拡して行く際、椎
弓間192の径dより大きな径Dの管190であって、
先端に鋭利な刃部191を形成したものを使用し、これ
を差し込み、図71(c)で示す如く、椎弓間192の
周辺の骨部分の表面に付着している組織を刃部191で
削り離す。その管190の径は椎弓間192の径dより
大きいので、椎弓間192内に入り込んで他の組織を不
要に傷付けることがない。その処理後、腔確保具を導入
すれば、その腔確保具の腔確保部を椎弓間192に密着
させることができると共に、良好な術野が得られる。
の提案を説明する。この提案は体組織に挿通孔を形成す
る際に使用する体内進入具のダイレータに係り、このダ
イレータ195は1本の針状部材196からなり、ガイ
ド針を兼ねるものである。針状部材196の穿刺先端1
97は円錘形状に形成されている。ダイレータ195の
外径はこれを使用する腔確保具を被嵌して案内するよう
になっている。これによれば、体組織表面に穿刺先端1
97を当てて押し込めば体壁を突き破り体組織内に刺入
でき、一度に、開拡した挿入孔を形成できる。例えば第
1の提案のダイレータのように何本もの管を重ねて差し
込む場合に比べて簡単であると共に、体組織に与えるダ
メージも少ない。また、ガイド針の刺入も不要である。
このダイレータ195の中心にガイド針を通す孔を形成
してガイド針を用いるようにしてもよい。
の提案を説明する。この提案は体組織に挿通孔を形成す
る際に使用するダイレータに係り、これは腔確保具を被
嵌して案内する径の管、通常は最大外径のダイレータ管
201に前述したような係合手段、つまり手術用腔を確
保する所の周辺に位置する骨の形態に合わせた形の係合
部202を形成したものである。係合部202は腔確保
部分の周辺の骨部に当たりその骨の形に適合して係合す
るようになっている。また、この係合部202の位置に
合わせてダイレータ管201の外端外周にはその係合部
202の位置を示す指標203がマーキングされてい
る。
押し込む前に、腔確保部分の周辺の骨部にダイレータ管
201の係合部202を係合させておけば、その後に挿
入する、前述したような骨部係合手段を有した腔確保具
を使用する場合、その係合位置がわかり簡単に係合させ
ることができる。また、ダイレータ管201により適合
する係合位置を求め、その後に挿入する腔確保具をいた
ずらに動かす必要がないので、体組織のダメージを軽減
することができる。
の提案を説明する。この提案は体組織に挿通孔を形成す
る際に使用する体内進入具としてのダイレータに係り、
このダイレータ205はその管206の全部または、あ
る管206以後のものを楕円形状に形成したものであ
る。図74(a)(b)は管206の全てを楕円形状に
したものであり、図74(c)は最大外径の管206の
みを楕円形状にしたものである。このようなダイレータ
205によれば、体組織に形成する挿通孔を偏平に形成
できる。また、偏平な腔確保部を有する腔確保具を被嵌
して押し込むことができる。例えば第21の提案での腔
確保具のようにそのリング状部材の形状が真円形ではな
く、長円形状に形成したものを挿入する場合に適する。
の提案を説明する。この提案はポートを目的の部位にガ
イドするようにしたポートガイド装置210に係るもの
である。これは、例えば前述した第12の提案で行った
ように手術用シースの挿通用チャンネルの他に、手術用
器具誘導用ポートを設置する場合、そのポート121を
ガイドするガイド針の穿刺位置及びその向きを規制する
ためのものである。
示す如く、ダイレータ管211を有し、このダイレータ
管211の下端周壁部には対向する側壁部分をそれぞれ
切り欠いて形成した一対の側孔212a,212bが設
けられている。ダイレータ管211の上端部には第1の
ガイド部材213が着脱自在に取着されている。
管211の上端開口部分に嵌合して接続される中央筒状
部214と、この中央筒状部214の上端から左右にそ
れぞれ均等に延出する板状アーム部215が設けられて
いる。この板状アーム部215の両端部には第2のガイ
ド部材216を嵌め込むガイド孔217a,217bが
形成されている。各ガイド孔217a,217bにはガ
イド針218を通す切欠き孔219がそれぞれ形成され
ている。中央筒状部214の内径はダイレータ管211
の内径に等しく、その内腔220は同軸的に設けられて
いる。
示す如く、ガイド孔217a,217bに嵌め込む軸部
221と、その上端に形成される鍔部222を有してな
り、第1のガイド部材213のガイド孔217に軸部2
21のみを嵌め込み、鍔部222を係止させて取り付け
るようになっている。第2のガイド部材216の中心に
はガイド針218を挿通するガイド針孔223が形成さ
れている。
イド孔217a,217bに装着した第2のガイド部材
216のガイド針孔223の軸心は装着したガイド孔2
17a,217bの軸心に一致するように取り付けら
れ、各軸心はダイレータ管211の軸心上で一致し、か
つ同一平面内に位置するように設定されている。ガイド
針孔223の軸心はダイレータ管211の軸心に対して
斜めに鋭角な状態で、ダイレータ管211の軸心上で交
差し、各ガイド針孔223の軸心は前記ダイレータ管2
11の側孔212a,212b内を通るようになってい
る。
る場合には、体組織に挿通孔を形成するダイレータの最
後の管の代わりに、前記ダイレータ管211を使用し、
前述した如く軟性管やプッシャーとして使用して手術用
シースを体組織に挿入する。この後、前記ダイレータ管
211を位置決めしたまま、そのダイレータ管211の
外端部に第1のガイド部材213を嵌め込んで装着し、
ガイド孔217a,217bの両方または片方にを装着
する。そして、図75(b)で示す如く、第2のガイド
部材216のガイド針孔223にガイド針218を挿通
し、ガイド針孔223をガイドとして、ガイド針218
を、手術用シースの横から軟性管状シート部材12内ま
で刺し込む。この穿刺後、第2のガイド部材216から
ガイド針218をその軸心方向に沿って引き抜き、第1
のガイド部材213から第2のガイド部材216を取り
外す。
イド部材213を取り外す。このとき、ガイド針218
は切欠き孔219を通り抜けるので、ガイド針218が
ガイド孔217にひっかかることがない。このようにし
て、ガイド針218を、体組織及び内腔に適切な位置と
向きで穿刺することができる。この穿刺したガイド針2
18をガイドとして利用し、軟性管状シート部材12の
壁部に前述したようなポートを差し込んで連結し、処置
対象部位の作業空間領域内にポートを連通させる。従っ
て、この設置したポートを通じて手術用シース内のチャ
ンネルを通ることなく、その側方から作業空間領域内に
手術用器具を誘導することができるようになる。このこ
とから、ポートを処置内腔の適切な位置に導くことがで
き、常に良好な視野を得ることができる。
の提案を説明する。この提案は前記第28の提案でのポ
ートガイド装置210の変形例である。
15にはその長手方向に沿って移動孔225が形成され
ている。また、第2のガイド部材216は軸部221の
両端に鍔部222,226を有し、板状アーム部215
を両側から挟み込むようにして保持されながら移動孔2
25に沿ってガイドされるようになっている。つまり、
図76(a)(b)中の矢印で示す如く、第2のガイド
部材216はその移動孔231に嵌め込まれた状態で左
右に移動することができるように装着されている。
交差する点を中心とする円弧状に形成されており、第2
のガイド部材216は装着状態で移動孔231に沿って
移動できる。このため、第2のガイド部材216のガイ
ド針孔223の軸心は常に前記点に向き、その点を通る
ようになっている。移動孔231の中央部分には内腔2
20が形成され、移動孔231と内腔220が連通して
いる。第2のガイド部材216は内腔220の部分に位
置させることによりその内腔220内を通じて第1のガ
イド部材213から取り外せるようになっている。
ば、第1のガイド部材213の移動孔231に沿って第
2のガイド部材216を移動させることにより、ガイド
針孔223の位置及び傾きを選択することができる。ダ
イレータ管211の軸心に対して斜めに穿刺する向きを
選択できる。その他は前記提案のポートガイド装置21
0と同様の作用効果が得られる。
して第30の提案を説明する。この提案は前記ダイレー
タの代わりに用いる体内進入具に係るものである。この
体内進入具240は図77で示す如く、管状の操作部2
41の先端部にバルーン242を設け、操作部241内
に形成した図示しないチャンネルを通じてバルーン24
2に流体を給排することにより前記バルーン242を膨
脹または収縮させるようになっている。バルーン242
は操作部241の先端部位において略球状に膨らむよう
に形成されている。
挿通孔を形成する場合には、まず、図78(a)で示す
如く、バルーン242を膨らませた状態で、操作部24
1の先端を体組織表面に突き当て処置対象部位に向けて
押し付ける。すると、図78(b)で示す如く、バルー
ン242の部分が体壁を突き破り体組織内に進入し、腔
確保具を差し入れる通路を形成する。
後、腔確保具を挿入する方法としてはその管状の操作部
241をガイドとして軟性管等の他のガイド管を挿入
し、そのガイド管を通じて腔確保具を挿入してもよい
し、また、通路に腔確保具を直接挿入してもよい。ま
た、腔確保具を挿入する際、前述したような軟性管やプ
ッシャー等の補助具を用いてもよい。
の提案を説明する。この提案は前記体内進入具240の
変形例に係るものである。この体内進入具240は操作
部241に長いバルーン242を設け、バルーン242
は体組織内に形成する通路程度の長さに形成したもので
ある。この場合には拡大したバルーン242の周面をガ
イドとして、軟性管等の他のガイド管や直接に腔確保具
を挿入することもできる。その他は前述した第30の提
案と同じである。
の提案を説明する。この提案の腔確保具250は変形可
能なシート材からなる管状シース251を有し、この管
状シース251によって器具挿入ガイド手段を形成して
いる。この腔確保具250を使用する場合の一例は、ま
ず、細径のガイド管や管状ガイド針の体内進入具を体組
織に穿刺し、この先端が処置対象部位の領域Pに達する
まで挿入する。ついで、管状シース251を細く縮め
て、これをガイド管または管状ガイド針を差し込み、処
置対象部位まで挿入する。そして、管状シース251の
先端部分を処置対象部位の領域Pに位置させる。この
後、ガイド管または管状ガイド針のみを引き抜く。つい
で、図80で示す如く、留置された管状シース251内
に、例えばスコープ252を挿入し、そのスコープ25
2のチャンネルを通じて送液し、管状シース251の先
端部分からなる腔確保部253を拡大し、処置対象部位
の領域Pに手術用空間を確保する。そして、管状シース
251またはスコープ252を通じて他の手術器具を導
入して対象部位の手術を行う。
の提案を説明する。この提案の腔確保具265は比較的
硬質であるが変形可能なパイプ材によって操作部を兼ね
たガイド部266を有してなり、ガイド部266の先端
部には図81(a)で示す如く、複数のスリット状の切
込み孔267を形成することにより網目が形成され、こ
れにより、図81(b)で示す如く、塑性変形して膨ら
むことができる腔確保部268を形成する。
図81(a)で示す如く、腔確保部268が細い状態で
ガイド部266を、単独またはダイレータ等を利用して
体組織に穿刺し、腔確保部268を処置対象部位の領域
まで挿入する。この後、ガイド部266内に図示しない
拡大具またはバルーンを差し込んで、それにより図81
(b)で示す如く、腔確保部268を拡張する。これに
より処置対象部位の領域には手術用空間が確保され、ガ
イド部266内を通じて手術器具を導入し、その対象部
位の手術を行う。このことより、小さな挿入孔で処置対
象部位まで腔確保具を到達させることができ、術野及び
視野を広く得ることができる。
の提案を説明する。この提案の腔確保具270は軟性で
変形可能な管状シート部材271と、この管状シート部
材271の先端に設けられた腔確保部272とからな
り、腔確保部272は帯状板部材を一重の管状に巻いて
形成したものである。尚、腔確保部272は帯状板部材
を多重に巻いて形成してもよい。腔確保部272は体組
織内に挿入する場合には図82(a)で示す如く細くな
っている。
法は、例えば第1の提案等において述べた方法が可能で
ある。そして、腔確保部272を処置対象部位の領域に
導入位置させた後、管状シート部材271内を通じて腔
確保部272に図示しない拡大具またはバルーンを差し
込んで図82(b)で示す如く腔確保部272を塑性変
形させて拡張し、処置対象部位の領域に手術用空間を確
保する。そして、手術器具を導入して対象部位の手術を
行う。このことより、小さな挿入孔で処置対象部位まで
腔確保具を到達させることができ、術野及び視野を広く
得ることができる。
の提案を説明する。この提案は第34の提案の腔確保具
の変形例であり、この腔確保具275は腔確保部276
が帯状板材からなる管状部材の一部に折込み部277を
形成して図83(a)で示す如く折畳み、また、図83
(b)で示す如く塑性変形させて略矩形状に開拡できる
ようにしたものである。その使用方法等は前記提案と同
様である。
して第36の提案を説明する。この提案は腹腔内の手術
において腔確保具を適用する場合のものであって、具体
的には前述した第33の提案に係る腔確保具と略同様の
腔確保具290を用いて腹腔内の手術を行う例である。
鏡下手術を行っている状態である。腔確保具290の、
操作部を兼ねたガイド部291は、腹壁292を貫通し
ており、ガイド部291の先端部に形成されている腔確
保部293は拡張させられている。そして、拡張した腔
確保部293によって、腹腔内における処置対象部位の
領域に手術用空間294を確保している。また、ガイド
部291内を通じてスコープ(腹腔鏡)289の先端が
手術用空間294内まで導入されている。また、腔確保
部293の側壁の網目開口には腹壁292に貫通させた
ポート295の先端が接続されており、このポート29
5を通じて別の手術用器具296が前記手術用空間内に
導入されている。
使用すれば、一旦、腹腔内に腔確保具290を設置すれ
ば、その後の気腹や吊上げ術、または腹腔内臓器の圧排
処理が必ずしも必要ではなくなる。また、手術用腔を確
保して確実かつ迅速に手術を行うことができる。
1及びポート295の、体外に位置する外端部は図85
で示す支持器具297によって保持されている。支持器
具はポートと体内で確保された腔の体外での連絡手段を
形成する。支持器具297は前記ガイド部291を挾持
して保持する第1の保持管298と、ポート295を挾
持して保持する第2の保持管299を有してなり、第1
の保持管298と第2の保持管299は連結部材300
によって連結されると共に、腔確保具290のガイド部
291に対する各ポート295の距離や角度の調整がで
きるようになっている。第1の保持管298と第2の保
持管299にはそれぞれ固定ねじ301が設けられてい
る。このような支持器具297は他の提案の器具にも適
用できるものである。
して、腔確保具の他の例を示すものである。この腔確保
具310は図86で示す如く、比較的硬めの材質からな
るへら状の本体部材311を有し、この本体部材311
の前面部分には樋状の凹部312が形成されている。そ
して、この凹部312によって、器具挿入ガイドチャン
ネルを形成すると共に、その先端部付近により手術用空
間を確保する腔確保手段を構成するようになっている。
的薄く形成されると共に、手術用空間を確保しようとす
る部位周辺に位置する骨の形態に合わせた形に形成さ
れ、これにより、腔を確保する部分の周辺の骨部に当た
りその骨に係合する係合部313を形成している。ま
た、本体部材311の基端部には凹部312に連通する
スコープ用挿入口314が形成されている。
合には、まず、図87(a)で示す如く、別の剥離子3
15を差し込み、その刃部で棘突起から椎弓部にわたる
骨部分の表面を擦り体組織を骨部から剥離する。つい
で、図87(b)で示す如く、剥離子315の背面に沿
わせて腔確保具310を、体組織内に手術用空間を確保
すべき処置対象部位の領域まで挿入する。そして、手術
用空間を確保する所の周辺に位置する骨の形態に合わせ
て本体部材311の係合部313を骨部に係合して位置
決めする。このように位置決めされた腔確保具310の
凹部312を案内として、これによって確保した手術用
空間に、スコープ317や手術用器具318を導入し、
手術を行う。図87(c)はその手術している状況を示
す。
して第38の提案を説明する。図88はこの提案に係る
腔確保具システムに属する各器具を示す。腔確保具シス
テムには、ガイド針401、体内進入具としてのダイレ
ータ402、処置対象部位の上に腔を確保をするための
腔確保部(腔確保具)403と手術器具ガイド手段とし
ての筒状の軟性シート部材404を備えた手術用シース
405、手術用シース405を体内に押し込むためのプ
ッシャー406、手術用シース405の挿入をガイドす
るためのマンドリン408、このマンドリン408と組
み合わせて手術対象部位の位置を検索する位置検知手段
に用いる棒状の探触子409、及びポート410が備え
られている。
02a〜402dを順次密に積み重ねて嵌合した、いわ
ゆる多重管アンテナ形式のものであり、その中で最も細
い管402aには上記ガイド針401が挿入できるよう
になっている。ガイド針401は他のいずれの器具より
も長い。また、各管402a〜402dの体内挿入側に
位置する先端縁はいずれも面取りがなされている。そし
て、ダイレータ402は、生体に穿刺したガイド針40
1に最も細い管402aを被せ、さらに管402b〜4
02dの順で積み重ねて嵌合することによりガイド針4
01の穿刺孔を開拡する。ダイレータ402の管402
a〜402dのうち細い径のもの、例えば管402a,
402bは、それより太い径の管402c,402dの
ものよりも長く形成されている。この長いもののうち例
えば管402bはマンドリン408を生体組織に挿入す
る際の挿入ガイド手段を構成する。
05は前述した如くの腔確保部403と筒状の軟性シー
ト部材404を有してなり、その腔確保部403には軟
性シート部材404内を通じて体外側へ延びる偏平な操
作部材412が連設されている。操作部材412は板状
(帯状)の部材により形成され、関節突起側に位置して
腔確保部403のリング部材に連設されている。また、
操作部材412の延出先端部は関節突起側に屈曲して突
き出していて、この横向きに突き出した部分によって操
作把持部413を形成している。この偏平な操作部材4
12は先端側程、幅が狭く形成されている。また、操作
把持部413の部分は特に幅が広く操作するときに手で
持ち易い形状になっている。
長円または楕円の偏平なリング状に形成されている。こ
の帯状リング状部材の先端縁は骨部と係合する特別な形
状に形成されていて、骨との係合手段414を構成して
いる。骨との係合手段414は、図89(b)で示す如
く、比較的尾側に位置する凸部414aと、棘突起側の
比較的頭側に位置する凹部414bを有している。そし
て、骨との係合手段414は、図90(a)で示す脊椎
において、点線で示す部分の骨部に適合する輪郭形状に
形成され、その骨部と係合するようになっている。
で囲む領域Aが処置対象部位であり、棘突起から椎弓部
にかけての傾斜部Cが骨との係合手段414の凹部41
4bと係合する部分である。これと略反対側に位置する
比較的広い窪み部分が骨との係合手段414の凸部41
4aが入り込んで係合する部位となっている。図90
(a)の矢印Bで示す向きから見た図90(b)におい
て示すように、一般に椎弓間は、矢印Dの如く、大きく
上下に起伏する。また、椎弓部から棘突起まである勾配
をもつ形状になっている。
403の内腔は楕円または長円形状のいわゆる偏平な形
状に構成されており、その周長は前記提案の真円形状と
した腔確保部の周長に略一致する。このため、図89
(b)で示す如く、その処置腔は前述した提案のものに
比べて細長くなる。このようにした理由は次の通りであ
る。手術の際の処置は椎弓間から頭尾側方向へ展開して
いく事が多い。こういった場合、処置対象部位は頭尾側
方向に細長い領域(図90(a)での点線で示す領域)
となるので、腔確保部の周長と真円形状の周長を一致さ
せ、腔確保部内腔を楕円または長円にする事は真円形状
と略同等の侵襲で内腔により多くの処置領域を収める事
ができる点で有利である。また、図89(c)で示すよ
うに、真円形状の腔では棘突起とぶつかるため、棘突起
側に腔を移動させることはできず、A部の処置領域を腔
内に収めることが出来ない。しかしながら、長円または
楕円形状の腔では真円形状の腔よりも前記A部の処置領
域内に収める事が出来る。また、関節突起と棘突起の間
が狭い椎弓部(個人差もしくは椎体のレベルによる)の
場合、真円形状の腔ではその腔内の略中心に処置対象部
位を配置させる事が出来ない場合が考えられるが、楕円
または長円形状の腔では短径側の内腔が短いので余計な
部位が腔内に入らず、内腔の略中心に処置対象部位を配
置させる事ができる。以上の事から楕円形状で腔の周長
を真円形状の周長と一致させると、真円形状の腔と略同
等の侵襲で効率的に処置対象部位をその内腔に捕らえる
事ができる。
である凸部414a、凹部414bを備え、この凹部4
14bは椎弓部から棘突起にかけての勾配に入り込む形
状になっている。例えば、人や椎体レベルによってはこ
の勾配が急な人がおり、係合手段である棘突起への凹部
を持たない腔確保部403は前記勾配に当接し、これを
押し込むとその勾配に沿って関節突起側へ流れ、結果的
に内腔に処置対象部位を配置出来ない場合が考えられ
る。しかしながら、本提案の腔確保部403は係合手段
である棘突起側の凹部414bによって前記勾配に嵌ま
り込むため、勾配が急な人も処置対象部位を腔内に配置
する事ができる。また、シース挿入時、前記勾配と前記
凹部414bが嵌まり込むので、腔確保部403の位置
決めが容易である。さらに係合手段である凸部414a
と凹部414bにより、処置対象部周辺の形状とほぼ適
合して腔内に不必要な筋組織の侵入を防止することがで
きる。
腔と骨との係合手段である、前記凸部414aと凹部4
14bを備える事によって処置領域を効率よく内腔内に
捕らえて留置する事ができ、椎弓部が狭く勾配の急な人
や椎体レベルであっても良好な腔を保持することが可能
である。もちろん、椎弓部が広い場合や勾配がそれ程付
いていない人の場合でも問題なく使用できる。従って、
腔確保部403を構成する帯状リング部材の形状は長円
または楕円に限らず、長方形、丸みのある菱形などの偏
平な異形状のものであってもよいものである。
404はこれを組織内に留置したときにその周囲の組織
の圧力によって容易に押し潰される程度の柔軟なもので
あるが、この軟性シート部材404は内腔側から外側に
位置する組織や器具の動きを内視鏡で透かして見ること
が可能な透明な材質のもので形成されている。また、少
なくとも生体組織内に位置する領域部分の内面には例え
ば梨地等の光の反射防止手段を施しておくことが望まし
い。また、軟性シート部材404の壁の一部分にはポー
ト410の先端部を差し込め得る1つまたは複数のポー
ト連結用孔416が設けられている。また、軟性シート
部材404は例えば漏斗状に外側が広がるフレアー状に
形成したものであってもよい。
部403の内周に略密に嵌合する外形状のものであり、
その断面形状は当然、腔確保部403と対応した同一形
状の、長円または楕円等の偏平な形状に形成されてい
る。図91で示す如く、マンドリン408の中央には挿
通孔421がその全長にわたり軸方向に貫通して設けら
れている。挿通孔421はダイレータ402の長い管4
02a,402bのうちで例えば最大径の管402bが
比較的密に嵌入し、かつマンドリン408の挿入位置を
探触する探触子409を挿通することができるようにな
っている。なお、挿通孔421を設置する位置はマンド
リン408の中央部分に限らず、図91(c)で示す如
く、長円の長軸側にずれて偏位する位置に設けたもので
あってもよい。また、マンドリン408の外周には操作
部材412を嵌め込む際のガイドを兼ねた操作部用逃げ
溝422が形成されている。マンドリン408の先端面
は滑らかな曲面状に形成されている。また、マンドリン
408の太さは椎弓間(椎弓間孔)の幅内に入り込ま
ず、骨部に止まる大きさに形成されている。そして、マ
ンドリン408の先端面は探触子409により手術対象
部位の形状を体外から検知する探索を行うときの基準面
423となる。
に、マンドリン408の挿通孔421に挿通されるもの
であり、探触子409の先端部分はマンドリン408の
基準面423から突き出す検出部425を構成してい
る。また、探触子409の他端部にはマンドリン408
の基準面423から突き出す検出部425の突出量、つ
まり探触子409の挿入深さを示す、線からなる位置表
示用指標426が付設されている。つまり、位置表示用
指標426はマンドリン408の基準面423から突き
出す探触子409の挿入深さを示し、これにより手術対
象部位の深さを検出することができる。そして、マンド
リン408の先端が位置する挿入部位の形状状態を体外
から検知する体外検知手段の一例を構成している。な
お、上記指標426としては色分けまたは線と色分けな
どを適宜組み合わせたものでもよい。
て、背中側からアクセスしてヘルニアを除去する外科手
術の方法の手順を説明する。まず、第1の提案や第9の
提案の場合と同様に、処置対象部位に向けて皮膚から筋
肉内にガイド針401を穿刺し、ガイド針401の先端
を棘突起基部めがけて突き刺し、その位置をX線透視等
により確認する。ついで、ガイド針401にダイレータ
402を被嵌する。ダイレータ402の複数の管402
a〜402dを順次積み重ねることにより、ガイド針4
01の穿刺部分の周辺生体組織を拡張し、穿刺孔を拡大
する。ガイド針401は最も細い管401aを挿入した
後に早々に引く抜く。ダイレータ402の必要な数の管
402a〜402dを挿入した後、例えば長い管402
a,bを残して他の管402c,402dを引き抜く。
402a,bがマンドリン408の挿通孔421に差し
込まれるように調整しながら、その管402bをガイド
として、マンドリン408を組織内に押し込む。アクセ
スする穿刺孔はこれより先にあらかじめダイレータ40
2により拡張してあったこともあり、比較的太く断面形
状が異形のマンドリン408でも容易に挿入することが
できる。
らダイレータ402の長い管402a,bを引き抜き、
代わりに探触子409を挿入する。ダイレータ402の
長い管402a,bおよび探触子409はいずれもマン
ドリン408よりも長いのでその操作が容易である。そ
して、図92で示すように、マンドリン408に挿通し
た探触子409を用いて目的とする処置対象部位を探索
する。すなわち、マンドリン408の基準面423から
探触子409の先端にある検出部425を突き出し、そ
の検出部425で椎弓間部位を探る。探触子409の検
出部425を差し込む操作を繰り返すことにより、その
検出部425がその椎弓間の孔部分に比較的深く入り込
む位置を探す。椎弓間の孔部分に探触子409が比較的
深く差し込まれたことは指標426の位置により体外か
ら容易に知ることができる。つまり、マンドリン408
の基準面423からの探触子409の検出部425が突
き出す量はマンドリン408の後端面に対する指標42
6の位置により分かり、処置対象部位の形状や位置が確
認できる。図93(a)は椎弓間部位の位置を検出する
前の指標426の状態であり、図93(b)は椎弓間部
位の位置が検出された状態である。
間部位の位置の検出がなされると、その探触子409に
追従してマンドリン408も移動し、そのマンドリン4
08の先端に位置する基準面423がその処置対象部位
に位置する。マンドリン408の径はその椎弓間孔の幅
径よりも太く、基準面423は比較的広い面となってい
るので、マンドリン408が椎弓間内に入り込むことが
なく安全に位置決めされる。このように処置対象部位
に、マンドリン408を容易に位置決めすることができ
ると共に、マンドリン408の基準面423を所定の処
置対象部位に確実に位置させることができる。
マンドリン408を残して探触子409を引き抜く。そ
して、第9の提案の場合と同様、体外で手術用シース4
05内にプッシャー406を挿入し、これらをマンドリ
ン408に被せる。マンドリン408をガイドとして、
一番奥深く入る位置まで手術用シース405を挿入す
る。一番深く入ったときにはマンドリン408の後端と
プッシャー406の後端が一致することで確認する。そ
して、図97(a)(b)で示すように、処置対象部位
の周辺骨部に、腔確保部403の係合手段414を係合
させる。腔確保部403の係合手段414の形状は手術
用腔を確保する所の周辺に位置する骨部分の形態に合わ
せて形成してあるので、その所定部位に腔確保部403
を正しく確実に係合させることができる。探触子409
による処置対象部の位置検出手段とこの位置検出手段で
適切な位置に導かれたマンドリン408をガイドとして
手術用シース405を体内に留置させるステップを組み
合わせる事によって、容易に手術用シース405の腔確
保部403を適切な位置に留置させることができる。
21を設ける位置はマンドリン408の中央でなくとも
よい。例えば図91(c)で示すように、挿通孔421
を下側にずらして設けた場合にはマンドリン408を頭
側にシフトさせて位置させることが可能となる。その結
果、マンドリン408に添わせて挿入する手術用シース
405も頭側に位置する。つまり、挿通孔421の位置
が異なる複数のマンドリン408から椎弓部等の手術領
域の状況に応じて、または個人差に応じて適切なものを
選択して使用すれば、マンドリン408に添わせてより
適切な位置に手術用シース405をガイドすることが可
能となる。
領域に位置決めした後、プッシャー406を引く抜く。
このときの腔確保部403内を内視鏡で観察した視野の
状況は図96(c)で示すようになる。引き抜いた直後
の軟性シート部材404は図96(a)で示す如く、周
囲の筋肉の圧力によって収縮する。このため、手術用シ
ース405により周囲組織にダメージを与えることがな
い。また、操作部材412は関節突起側に位置し、その
把持部413が関節突起側へ屈曲して延びているので、
これが、棘突起側に位置する場合に比べて、手術用シー
ス405内に処置器具を挿入する際において操作部材4
12が邪魔になり難い。つまり、図96(b)で示すよ
うに、操作部材412を関節突起側のAの向きに引いて
軟性シート部材404の処置具挿入口404aを開くよ
うにすれば、処置器具を挿入する際の干渉を極力避ける
ことができ、処置器具を容易に挿入可能である。加え
て、補足すると、術者は腹臥位になった患者の側面に立
っており、操作部材412は患者の頭尾側方向に配され
ている。この為、術者の操作する処置器具(内視鏡を含
む)は患者の頭尾側方向から操作されるので、前記操作
部材412と前記処置器具との干渉が少ない。
04の露出部分が邪魔であるときには図94で示す如
く、その露出している部分に複数の切り込みを入れ、複
数の片部404bに分け、これらの片部404bを体皮
に縫合したり、テープで固定したり、また、図95で示
す如く、軟性シート部材404の体外露出部分を切除す
るようにしてもよい。
と同様である。また、軟性シート部材404の側方から
器具をアプローチさせたい場合にはガイド針401を刺
入し、ガイド針401の先端をポート連結用孔416に
挿入させる。このとき、ガイド針401の先端は軟性シ
ート部材404内に挿入した内視鏡427によりそのガ
イド針401の先端を透かして観察できるため、ポート
連結用孔416にガイド針401の先端を容易かつ確実
に誘導することができる。このガイド針401にダイレ
ータ402を被嵌し、軟性シート部材404内に挿入し
た内視鏡で観察しながら腔確保部403内に通じる経路
を形成し、ダイレータ402をガイド手段としてポート
410を軟性シート部材405内まで誘導でき、ポート
410と軟性シート部材405が係合される。そして、
このポート410を通じて処置具を挿入し、処置を行う
ことが可能となる。
8(b)で示す如く、スリット状のものでもよい。スリ
ット状のものは加工が容易である。また、図98(c)
で示す如く、ポート連結用孔416の周囲部分404c
だけが透明で他の部分404dは非透明に形成してもよ
い。軟性シート部材404に非透明な部分を形成したも
のではその部分から組織が透けて見えず、その光反射が
起きることを防止し、また、非透明部分の内面に梨地等
の十分な反射防止手段を容易に施すことができる。
の提案を説明する。この提案では同図(a)で示す如
く、マンドリン408の先端周縁部分に、骨との係合手
段414の機能を損なわない形でカットした鋭利部42
8を形成したものである。そして、このマンドリン40
8を使用する場合には前述した提案の場合と同様にし
て、マンドリン408を体内に挿入した後、手術用シー
ス405を誘導する前において、図99(b)で示す如
く、マンドリン408の鋭利部428を利用し、椎弓部
に付着している筋肉等の組織を剥離する作業を行う。前
記同様、マンドリン408の先端部は椎弓間(椎弓間
孔)の幅に入り込まない大きさに形成されているため、
マンドリン408が椎弓間内に不用意に入り込み、不必
要な部位の組織等にダメージを与える虞を回避できる。
部に付着している筋肉等の組織を剥離する事によって感
覚的に位置が分かり、きれいに剥離する事で、手術用シ
ース405の位置決めが容易で前記シース留置後の術野
を良好に観察できる。また、これを行わない場合、手術
用シース405の留置直後の処置部位の骨に筋肉が付着
しており、電気メス等で、その組織を切り、鉗子で除去
しなければならなず、処置対象部周辺骨部の露出作業が
面倒であったが、この提案の場合には前記作業が比較的
減少し、手術の作業がかなり簡便なものにすることがで
きる。
0の提案を説明する。この提案は手術用シース405の
変形例を示すものである。手術用シース405の腔確保
部403の係合手段414は凸部414aの部分がな
く、腔確保部403の先端縁は平坦であり、ただ棘突起
側に位置する部分に凹部414bを設けたものである。
これ以外は第38の提案のものと同様に構成されてい
る。
を設けない構成としたので、手術用シース405の腔確
保部403を一旦挿入した後、例えば尾側にずらすこと
が可能になる。凸部414aがある場合にはその凸部4
14aが椎弓部に当たって、それ以上、尾側にずらすこ
とがほとんど不可能であったが、この提案の手術用シー
ス405のものではその移動を阻害する凸部414aが
ないので、尾側への移動がスムーズになる。このため、
手術用シース405を動かして周辺の領域まで広く観察
して周辺部分の状況を知り、手術部位の確認を容易に行
うことができるようになる。
1の提案を説明する。前述した第38の提案の手術用シ
ース405では腔確保部403を形成するリング状部材
の形状が頭尾方向に長い偏平な形状であったが、この第
41の提案での腔確保部403のリング状部材は左右横
方向に長い偏平な形状としたものである。つまり、腔確
保部403のリング形状を棘突起側と関節突起側に長い
偏平な形状とした。このような形状にすれば関節突起部
分を左右に広く見ることが可能であり、切除すべき骨の
領域を確認し易くなり、手術作業も容易になる。また、
この提案の腔確保部403は棘突起から椎弓部にかけて
の傾斜部Cに係合する凹部414bを設けているだけだ
が、前述した第38の提案と同様に凸部414aを設け
てもよい。
2の提案を説明する。この手術用シース405は腔確保
部431と器具ガイド部432を1本の硬質シース43
3によって一体に形成したものである。腔確保部431
は前記同様に楕円または長円等の偏平な断面形状に形成
されており、腔確保部431の先端縁には骨との係合手
段414が形成されている。器具ガイド部432の側壁
にはポート挿入孔(ポート挿入部)434が形成されて
いる。器具ガイド部432の上端部には関節突起側へ向
かって突出する操作把持部435が連設されている。こ
の手術用シース405もダイレータ402やマンドリン
408を利用して体内に挿入され、マンドリン408を
抜いて代わりに手術器具を導入して手術を行う。本提案
は先端の腔確保部が楕円であり、骨との係合手段を設け
ているため、前記シース同様、効率よく処置領域を確保
できる。また、側方の壁に孔を設けており、そこから腔
確保具に器具を挿入する事ができるので、器具の干渉を
減ずることができる。
参照して第43の提案を説明する。前述した第38の提
案ではマンドリン408と探触子409により手術部位
を検索する位置検出手段を構成したが、この第43の提
案の位置検出手段としては次のような検索具440を用
いるようにした。すなわち、検索具440はパイプ状の
本体441を有してなり、この本体441内には、例え
ばファイバー製で、等しい長さの複数の線材442を整
列して束ねてなるパイプ束443を収容する。また、本
体441の両端にはそれぞれキャップ状の軟性部44
4,445が取着され、パイプ束443の各端部がそれ
ぞれに対応する軟性部444,445により覆われてい
る。パイプ束443の各端部はそれぞれの軟性部44
4,445の内面に接触して密に覆われている。線材4
42は中空のものでも中実のものでもよいが、各線材4
42はその軸方向に個別的に移動自在に収納されてい
る。このため、検索具440の一方の軟性部444を押
し込み変形させると、その変形に応じて各線材442が
個別的に軸方向に移動し、他方の軟性部445を内側か
ら押し、一方の軟性部444の形状に対応する形状に他
方の軟性部445を変形させるようになっている。つま
り、検索具440の一方の軟性部444と他方の軟性部
445の外形は同一の凹凸が逆向きの反転した転写形状
を維持するものであり、一方の軟性部444の形状が他
方の軟性部445の形状に映出させる映出手段を構成し
ている。また、検索具440の中央にはガイド部材を挿
入する孔446が長軸方向に貫通して設けられている。
意の部位に検索具440の一方の軟性部444を押し当
てると、その部位の形状が、他方の軟性部445の外形
状にとなって現れる。例えば図105で示す脊椎のA,
B,Cに検索具440の一方の軟性部444を押し当て
ると、他方の軟性部445にはそのA,B,Cの部位の
形状に応じた形状が現れる。図104(a)はAの部位
の形状に対応した転写形状を示し、図104(b)はB
の部位の形状に対応した転写形状を示し、図104
(c)はCの部位の形状に対応した転写形状を示す。
において、ダイレータ402を挿入し終わった後、ダイ
レータ402を引き抜き、その穿刺孔に差し込んで使用
したり、ダイレータ402の管402a〜402dのう
ち適当なものを残し、これを孔446に差し込むように
して検索具440を体内に挿入する。この検索具440
により手術部位を検索し、手術部位が見つかると、その
ダイレータ402に手術用シース405を被せて体内に
挿入することができる。なお、検索具440は孔446
がないものであってもよい。
4の提案を説明する。これは前述した第38の提案のシ
ステムの変形例である。この腔確保具システムにおい
て、準備される器具は第38の提案の場合と同様、ガイ
ド針401、ダイレータ402、手術用シース405、
プッシャー406、マンドリン408、探触子409お
よびポート410を備える。その中でダイレータ402
とマンドリン408は次の如くのものである。まず、ダ
イレータ402はマンドリン408のガイドとする管4
02bまでの少ない本数の管402a,402bのみが
用意されている。管402a,402bの長さは手術用
シース405やマンドリン408よりも長い。マンドリ
ン408はその一端部が前述した第39の提案のものと
同様、その先端周縁部分には鋭利部428を形成する。
また、マンドリン408の他端部は例えば凸面の鈍な形
状に形成されている。
を行う場合、第38の提案の場合と共通する点が多いの
で、この提案の特徴点を中心にして手術手順を説明す
る。まず、穿刺する体皮部位の筋膜まで切開してこれに
前述した第38の提案で述べた手順で、ガイド針401
及びダイレータ402をその順に挿入する。この手技を
行った後、鈍な形状の端部を先方にしてマンドリン40
8をダイレータ402の管402bに被嵌し、マンドリ
ン408を生体組織内に押し込む。すると、マンドリン
408の鈍な形状の端部が筋肉を裂きながら押し入り、
マンドリン408を処置部位まで深く挿入することがで
きる。つまり、筋膜まで切開しているので、ダイレータ
402は太い管のものまで使用する必要がなく、穿刺孔
を開拡できる。また、ガイド針401やダイレータ40
2を用いることなく、体皮の切開部からマンドリン40
8を直接に挿入することも可能である。
度は鋭利部428を先にして再びマンドリン408を先
に形成した穿刺孔に沿って体内に挿入し、鋭利部428
を利用して椎弓部に付着している筋肉等の組織を剥離す
る作業を行う。ついで、探触子409を用いて処置対象
部位にマンドリン408を正しく位置させる操作を行
う。この後は第38の提案の場合と同様の手順で作業が
行われる。この提案のものにあってはダイレータ402
が不要であったり、ダイレータ402を使用する場合に
も太い管を使用せずに済み、簡便な穿刺作業となる。
5の提案を説明する。これは前述した第13の提案の腔
確保具の変形例である。すなわち、腔確保部451を構
成するリング状部材452と、これに連結される一対の
アーム部材453a,453bとよりなり、一対のアー
ム部材453a,453bによって手術用器具を誘導す
る器具挿入ガイド手段を構成するようにしたものであ
る。一対のアーム部材453a,453bはリング状部
材452とは別の硬質な材料、例えば金属材料によって
作られている。一対のアーム部材453a,453bの
上端部は互いに逆向きで外側へ向かって略直角に屈曲し
て操作部454a,454bを形成している。上記リン
グ状部材452は体組織内で手術用腔を確保する硬さは
十分にあるが、一対のアーム部材453a,453bを
変位させる程度の変形を行う柔らかさがある材料と形で
作られている。また、第38の提案と同様、その先端縁
には骨部と係合する特別な形状の、骨との係合手段45
5が形成されている。
は、図107(b)で示すように、一対のアーム部材4
53a,453bは体組織に押され、上記リング状部材
452の部分の変形により押し潰される。また、手術用
器具を導入する場合には、図107(c)で示すよう
に、操作部454a,454bを互いに外側に引いて、
一対のアーム部材453a,453bの間を広げる。そ
して、広げた一対のアーム部材453a,453bの間
を通じて手術用器具456を導入する。
6の提案を説明する。この提案は手術用シースの変形例
であり、この手術用シース460は筒状の軟性シート部
461の先端に偏平リング状の腔確保部462を連設し
てなり、軟性シート部461の下部周壁には長軸方向側
にそれぞれ位置して2つのポート連結用孔463が設け
られている。腔確保部462の先端縁には骨との係合手
段が形成されるが、この先端縁には凸部がなく全体的に
平らに形成され、その一部には棘突起の基部に係合する
凹部464が形成されている。この凹部464の幅は前
述した第40の提案の凹部などのものに比べて広く形成
した。尚、棘突起側の凹部の高さ方向は先端水平面から
1〜10mm程度が望ましい。
起の基部に係合する凹部464を幅広く形成したので手
術用シース460を椎体の左右どちら側にも用いること
ができる。また、骨との係合手段が凸部がなく凹部46
4を幅広く形成したので、頭尾側方向に容易に移動させ
ることができる。
7の提案を説明する。この提案は第46の提案の手術用
シースの変形例であり、この手術用シース460は腔確
保部462の先端縁に、棘突起側の凹部464aの他に
関節突起側に位置した凹部464bを設け、これらによ
り骨との係合手段を構成したものである。関節突起側に
も位置する凹部464bを設けたことによって手術部位
の骨部位に対する座りが良好になり、所定の部位に位置
が決まり易い。また、必要な場合、例えば関節突起側へ
の移動が必要な場合、その向きへの移動が容易になる。
8の提案を説明する。この提案は例えば前述した第38
の提案のマンドリン408の先端に形成された基準面4
23に探触部(探触子)465を一体に形成したもので
ある。この提案によれば、マンドリン408とは別部材
の探触子を用意しなくてもよく、また、別部材の探触子
が不要なので、その出入れ操作が不要となり、手術対象
部位を探る検索操作がマンドリン408のみで行うこと
ができる。このため、それらの作業が簡便になる。
参照して第49の提案を説明する。図111は腔確保具
470の説明図、図112は指標部材480の斜視図、
図113は腔確保具470と指標部材480とを組み合
わせた状態の斜視図、図114は体組織を拡張するダイ
レ−タ490の斜視図である。
生体組織内に腔を確保する腔確保手段としての腔確保部
471と、この腔確保部471に連なる器具挿入ガイド
手段としての器具挿入ガイド部472を形成し、全長に
わたり等径で断面形状が長円もしくは楕円形状で剛体の
筒状部材473を本体部材としてなる。腔確保部471
と器具挿入ガイド部472はその内周及び外周が同じ形
状であり、その全長にわたり連続的に連なって形成され
ている。また、腔確保部471の先端縁には、骨との係
合手段が形成されている。この骨との係合手段は、平坦
な基準面474と、これの一部に形成され、棘突起基部
と当たり骨との結合手段である凹部475とによって構
成されている。筒状部材473の側壁にはポート挿入用
孔476が開口されており、筒状部材473の上端側壁
部には操作把持部477が関節突起側に突き出して一体
的に設けられている。そして、この腔確保具470は体
組織に最後に挿入するダイレ−タ自体を兼ねるものであ
る。
腔確保具470の腔確保部471の内腔と同じ形状と断
面積を持ち、腔確保具470の内腔内に、密に挿入可能
なものであって、その先端面からなる基準面481の中
央の一部が突出し、この突出部により体組織と接触させ
るための探触部483を形成している。また、基端部外
周には指標部484が形成されている。そして、この指
標部材480と腔確保具470は図113で示すよう
に、組み合わせが可能なものである。
は、複数の管491a〜491cを、いわゆる多重管ア
ンテナ形式の構造に組み合わせて構成されるものであ
る。上記腔確保具470と組み合わすことができる管4
91cはその外周形状が腔確保部471の内腔と同じ形
状に形成されている。
4で示すダイレ−タ490の複数の管491a〜491
cで順次、体組織の穿刺孔を拡張した後、図111で示
す腔確保具470を、その腔確保具470の内腔と同じ
外周形状をもつダイレ−タ490の管491cの外周に
被せて、腔確保具470を処置部位に突き当たるまで体
組織内に挿入する。腔確保具470を挿入後、その腔確
保具470を残して、ダイレ−タ490の管491a〜
491cを抜去する。次に、腔確保具470の内腔に図
112で示す指標部材480を挿入し、操作把持部47
7を手で持ってその腔確保具470を移動させ、指標部
材480の探触部483で処置対象部位を探す。所望の
位置になると指標部材480の指標部484が腔確保部
471の後端よりも下がるため、これにより処置対象部
位を検出することができる。腔確保具470及び指標部
材480の先端部は椎弓間の孔より太いので、その孔内
に入り込むことがなく、安全である。その後、腔確保具
470から指標部材480を抜去し、器具挿入ガイド部
472に処置器具を差し入れ、以下、体組織に対して外
科的な処置を行う。この提案によれば、容易に処置対象
部位を検出でき、腔確保具470を適切な位置に留置す
ることができる。
参照して第50の提案を説明する。図115は第50の
提案に係る腔確保具システムに属する各器具を示す。こ
の腔確保具システムはガイド針501、体内進入具とし
てのダイレータ502、マンドリン503、手術用シー
ス504、プッシャー505及びポート506を備え
る。
めるために生体部位に穿刺し、体内進入具をガイドする
ものである。ダイレータ502は径の異なる複数の管5
02a〜502dを順次密に積み重ねて嵌合した、いわ
ゆる多重管アンテナ形式のものであり、その中で最も細
い管502aには上記ガイド針501が挿入できるよう
になっている。ガイド針501は他のいずれの器具より
も長い。また、各管502a〜502dの体内挿入側に
位置した先端縁はいずれも面取りがなされている。そし
て、ダイレータ502は、予め生体に穿刺した上記ガイ
ド針501に、まず最も細い管502aを被せ、さらに
細い順で管502b〜502dを嵌合して積み重ねる。
これによりガイド針501を穿刺して形成した孔が開拡
するものである。各管502b〜502dの長さはそれ
ぞれの管502b〜502dで違い、最も径が細い管5
02aが一番長く、径が太い管ほど長さが短くなり、最
も径が太い管502dが一番短くなっている。この径が
細いもののうち例えば管502bはマンドリン503を
生体組織に挿入する際のガイドとなるものである。ま
た、管502bはマンドリン503と組み合わせて、処
置対象部位を感触で体外から検知する体外検知手段の探
触子として作用させる事ができる。ダイレータ502の
最大外径の管502dの外周の周まわりの長さは手術用
シース504の先端部における外周の周まわりの長さ
と、ほぼ同じにしてある。本提案ではダイレータ502
の最大外径の管502dの外径(直径)は17mmとな
っている。
腔を確保をするための腔確保部507と、これに連設さ
れた、手術器具ガイド手段としての筒状の軟性シート部
材508を備える。軟性シート部材508は、体外から
腔内に器具の挿入を可能とする器具挿入連絡部材となっ
ている。軟性シート部材508は略円筒形状に形成され
ている。手術用シース504はマンドリン503をガイ
ドとしてプッシャー505によって体内に押し込まれ
る。腔確保部507には軟性シート部材508内を通じ
て体外側へ延びる偏平な操作部材510が連設されてい
る。操作部材510は板状(帯状)の部材により形成さ
れ、関節突起側に位置して腔確保部507を形成するリ
ング部材511に連設されている。また、操作部材51
0の体外に延出した端部は関節突起側へ屈曲して突き出
し、この横向きに突き出した部分によって操作把持部5
12を形成している。また、操作把持部512の部分は
特に幅が広く形成されており、手で持ち易い形状になっ
ている。
511は硬質の帯状部材によって形成され、横断面形状
が無端状の長円または楕円の偏平なリング状に形成され
ている。この帯状リング状部材の先端縁は骨部と係合し
得る特別な形状に形成されていて、リング状部材の先端
縁によって骨との係合手段516を構成している。
線部分で囲む領域Aが、ここでの処置対象部位であり、
同図に示す棘突起から椎弓部にかけての傾斜部Cには骨
との係合手段516に形成した大きな開口部516aが
係合する。また、処置対象部位の上下方向に位置する比
較的広い窪み部分には骨との係合手段516の凸部51
6bが入り込んで係合する。さらに、処置対象部位の関
節突起側の隆起部には骨との係合手段516の凹部51
6cと係合する。図90(a)の矢印Bで示す向きから
見た図90(b)において示すように、一般に椎弓間
は、同図中、矢印Dで示す如く、大きく上下に起伏す
る。また、椎弓部から棘突起まで勾配をもつ形状になっ
ている。
腔はその断面形状が楕円または長円形状の、いわゆる偏
平な形状に形成されており、その周長は前述した提案の
真円形状とした腔確保部の周長に略一致する。このた
め、図118で示す如く、その処置腔は細長い領域にな
る。このようにした理由は次の通りである。手術の際の
処置は椎弓間から頭尾方向へ展開していく事が多い。こ
ういった場合、処置対象部位は頭尾方向に細長い領域
(図90(a)での点線で示す領域)となるので、腔確
保部507の周長を、真円形状とした場合の周長に一致
させると共に、腔確保部507の内腔を楕円または長円
にする事は、真円形状と略同等の程度の侵襲でありなが
ら腔確保部507の内腔に、より多くの有効な処置領域
を収める事ができるという点で有利である。また、図8
9.Cで示すように、真円形状の腔では棘突起と当たる
ため、棘突起側に腔を移動させることはできず、A部の
処置領域を腔内に収めることが出来ない。しかしなが
ら、長円または楕円形状の腔では真円形状の腔よりも上
記A部の処置領域内に収める事が出来る。また、関節突
起と棘突起の間が狭い椎弓部(個人差もしくは椎体のレ
ベルによる)の場合、真円形状の腔ではその腔内の略中
心に処置対象部位を配置させる事が出来ない場合が考え
られる。しかし、楕円または長円形状の腔となれば、短
径側の内腔幅が短いので、余計な部位が腔内に入らず、
内腔の略中心に処置対象部位を配置させる事ができる。
以上の事から楕円形状で腔の周長を、真円形状とした場
合の周長と一致させると、真円形状の腔と略同等の侵襲
で効率的に処置対象部位をその内腔に捕らえる事ができ
る。
m、短径13.5mmとなる長円形状となっており、腔
確保部507の外周長はダイレータ502の最大外径の
管502dの外周長とほぼ一致している。
117(c)に示すごとく、腔確保部507には骨との
係合手段としての係合部516が設けられ、この係合部
516には大きな開口部516a、凸部516b、凹部
516cを備える。この大きな開口部516aは椎弓部
から棘突起にかけての勾配に入り込む形状になってい
る。例えば人や椎体レベルによってはこの勾配が急な人
がおり、棘突起への係合手段としての大きな開口部を持
たない腔確保部507の場合にはその先端が上記勾配に
当接し、これを押し込むと、その勾配に沿って関節突起
側へ流れ、結果的に内腔に処置対象部位を配置出来ない
場合が考えられる。しかしながら、本提案の腔確保部5
07は係合手段である棘突起側の大きな開口部516a
によって上記勾配に嵌まり込むため、勾配が急な椎体も
処置対象部位を腔内に配置する事ができる。また、手術
用シース504を挿入する時、上記勾配と上記大きな開
口部516aが嵌まり込むので、腔確保部507の位置
決めが容易である。さらに係合手段である凸部516b
と凹部516cにより、処置対象部周辺の形状とほぼ適
合して腔内に不必要な筋組織の侵入を防止することがで
きる。上記大きな開口部516aから凹部516cまで
の高さDを適切な距離にすることで、勾配が急な椎体の
場合でも、なだらかな椎体の場合でも、係合させる事が
でき、処置対象部を腔内に配置する事ができる。
と、この大きな開口部516aと凸部516bとの間は
広く設けられ、先端部は左右対称な形状となっており、
左右どちらの椎弓に対しても適応可能である。例えば、
左側の症例の場合、処置腔は対象部位に対して図11
8.Aのように配置されるのが最も良好な視野が得られ
た状態であるが、この時、棘突起から椎弓につながる部
分の隆起した骨の部分は、図118(a)で示す部分A
の辺りであり、関節突起側の椎弓部の縁は図118
(a)で示す部分Bの辺りになり、これを境に両側(C
部とD部)は形状的に落ち込んだ様になっている。腔確
保部507の先端の形状は概略的にはこの骨形状に適合
するように設けられており、上下に広く設けられた腔確
保部507の大きな開口部516aにA部が入り込み、
凸部516bは窪んだC部、D部に入り込み、凹部51
6cにB部が入る。
側部位の症例であればこれとは逆の配置になり、この場
合には図118.Bのように、前述の腔確保部507の
大きな開口部516a、凸部516b、凹部516cに
おける骨との当接部位の配置が逆になる。すなわち、こ
の腔確保部507では、大きな開口部516aおよび凹
部516cを広く、また、凸部516b間を広く設けて
あるために、A部やB部の骨隆起部の位置の影響を受け
ず、この為、結果として、左右の症例に適応が可能であ
る。
516cを広く、また凸部516bの間を広く設けてあ
るために、広く術野を確認したい場合等において、腔確
保部507が骨との当接部位に形状的に係合したまま
で、特に頭尾側方向に容易に腔確保部507を移動させ
る事ができる。さらに、凸部516bが腔内に不必要な
筋組織の進入を防止するため、安定した視野を確保した
まま容易に術野を移動して、広く解剖等確認する事が可
能である。
7.Bで示す如く、棘突起側の大きな開口部516aか
ら凸部516bにかけての曲線は、棘突起側の大きな開
口部516aからの斜線(Z−Z)が、腔確保部507
の短径に沿う中心軸(X−X)と凸部516bの先端を
通る水平方向の延長線(Y−Y)との交点Oで交わるく
らいが良い。本提案では図117.Cで示す如く、開口
部516aの幅Bは、ほぼ14mmで開口部516aか
ら凹部516cまでの高さDは、ほぼ6mmとなってい
る。また、凹部516cから腔確保部507の最先端部
までの高さ(凸部516bの高さ)Eは、ほぼ1.5m
mである。
腔と骨との係合手段である、上記大きな開口部516
a、凸部516bおよび凹部516cを備える事によ
り、処置領域を効率よく内腔内に捕らえて留置する事が
でき、椎弓部が狭く勾配の急な人や椎体レべルであって
も良好な腔を保持する事が可能である。もちろん、椎弓
部の広い場合や勾配がそれ程付いていない人の場合でも
問題なく使用できる。
の形状は長円または楕円に限らず、長方形、丸みのある
菱形などの偏平な異形状のものであってもよい。また、
左右両側の形状に適応できる為、別々に手術用シースを
用意する必要はない。さらに、腔確保部507の移動が
容易に行なえる為、広範囲にわたって、術野の確認が可
能である。
508はこれを組織内に留置したときにその周囲の組織
の圧力によって容易に押し潰される程度の柔軟なもので
あるが、この軟性シート部材508は内腔側から外側に
位置する組織や器具の動きを内視鏡で透かして見ること
が可能な透明な材質のもので形成されている。
生体組織内に位置する領域部分の内面には例えば梨地等
の光の反射防止手段を施しておくことが望ましい。ま
た、軟性シート部材508の壁の一部分にはポート50
6の先端部を差し込め得る1つまたは複数のポート連結
用孔517が設けられている。ポート連結用孔517の
縁は内腔側からその孔517の位置が確認し易いように
マーキング518を施してある。
に説明する。本提案では使用する内視鏡は画角が90゜
のものを使用するものとする。まず、ポート506をポ
ート連結用孔517に挿入し、このポート506に、内
視鏡を挿入して腔確保部507の内腔の処置領域全体
を、内視鏡の視野内に収めようとした場合、処置器具と
内視鏡との干渉を考慮に入れると、ポート506の先端
から内視鏡の先端の突出量をできるだけ少なくした方が
好ましい。また、本提案では腔確保部507に設けられ
た骨との係合手段である大きな開口部516aがある
為、凹部516cから約6mm付近の高さに組織面があ
り、この組織面を含む処置領域全てを視野内に収める為
には腔確保部507の内腔の長径が約17mmであるた
め、それよりも若干大きめの直径約20mm相当の範囲
の画像を必要とする。よって、画角が90゜の内視鏡を
使用し、直径約20mm相当の範囲の画像を得ることが
でき、旦つ内視鏡先端の内腔への突出量を少なくする為
の挿入位置は、組織面から約10mmの高さが必要とな
る。ここで、ポート506の先端部535はポート連結
用孔517から若干下方へ飛び出す為、実際のポート連
結用孔517の高さよりも下方に内視鏡先端部が位置す
る事となる。このことを考慮し、ポート連結用孔517
の高さは骨との係合部516によって内腔に飛び出した
組織面よりも約12mmであることが良い。以上のこと
により本提案ではポート連結用孔517は凹部516c
から約18mmの位置(c)に設けられている(図11
7(c)参照)。尚、処置領域はへルニア摘出時に最大
で腔確保部507の係合部516から約20mm深い位
置までとなるので、内視鏡の観察深度は約10mmから
約40mm以上の深度を有する事がピント合わせが不要
となる為に望ましい。また、より深い処置領域を良好に
観察したい場合には内視鏡を腔内に挿入すれば良いが、
腔確保部507の内腔に内視鏡が突出し、処置器具と干
渉が起り易くなる為、特に拡大機能を有する内視鏡を用
いると、内視鏡先端の突出量が少なくなって、これによ
り処置器具と内視鏡の干渉を減ずる事ができ、深部の良
好な処置領域を得る事ができる。
記腔確保具を誘導する為のガイドを有する腔確保具導入
ガイド部材となるものである。図116で示す如く、上
記マンドリン503の外周が腔確保部507の内周に略
密に嵌合する外形状のものであり、その断面形状は当然
に腔確保部507と対応した同一形状の、断面形状が長
円または楕円等の偏平な形状に形成されている。従っ
て、ダイレータ502の最大外径の管502dの外周長
よりマンドリン503の外周長は短い(ダイレータ50
2の最大外径の管502dの外周長さは腔確保部507
の内周長よりも長くなっている。)。
形の長径は上記最大外径の管502dの直径とほぼ同じ
値となっている。本提案ではマンドリン503の長径は
17mm、短径は11.5mmとなっており、その外周
長は腔確保部507の内腔の内周長とほぼ同じである。
1がその全長にわたり軸方向に貫通して設けられてい
る。挿通孔521はダイレータ502の、例えば管50
2bが比較的密に嵌入できるようなっている。また、マ
ンドリン503の外周には、マンドリン503に手術用
シース504を嵌め込むときに、操作部材510を嵌め
込むガイドを兼ねた操作部用逃げ溝522が形成されて
いる。マンドリン503の先端は図116(b)(A矢
視図)で示す如くの形状で、マンドリン503の偏平な
横断面形状の長径(長軸)方向に平行に設けられた刃部
523を有する。また、刃部523の刃筋はマンドリン
503の長手軸方向に垂直である。そして、上記刃部5
23は骨とこれに付着した生体組織とを剥離する手段を
構成する。刃部523の長さは体内進入具としてのダイ
レータ502の最大外径のものよりも小さい。マンドリ
ン503の先端における、刃部523以外の稜線は丸み
をもった形状である。マンドリン503の後端524は
滑らかな曲面状に形成されており、上記曲面はプッシャ
ー505の内径よりも小さな位置から始まる。マンドリ
ン503の横断面形状における長軸は17mmであり、
マンドリン503の形状は椎弓間(椎弓間孔)の幅内に
入り込まず、骨部に止まる大きさに形成されている。そ
して、マンドリン503の先端はダイレータ502の細
径の管502a及び管502bにより手術対象部位の形
状を体外から検知する探索を行なうときの基準位置とな
る。マンドリン503が基準部材となって、ダイレータ
502の細径の管502a及び管502bを探索部材と
して手術対象部位の形状を体外から検知するための探索
を行なう。
如く、プッシャー505は円筒形に形成されたものであ
る。プッシャー505の周壁には軸方向に沿ってその途
中部から内方端にわたり切欠き部531が形成されてい
る。切欠き部531はプッシャー505の先端において
突き抜けて開口している。プッシャー505の外周の周
長Cは手術用シース504の腔確保部507の外周の周
長よりも小さく形成されている。プッシャー505の内
周の周長Bは、マンドリン503の外周の周長とほぼ同
じである。プッシャー505は例えばテフロンのような
素材で形成され、図119(c)に示す如くの偏平な形
に変形することも可能である。プッシャー505の全長
は、腔確保部507内での処置対象領域の骨と係合状態
のときに、腔確保部507内の骨部の突出量と、骨部の
突出位置からのマンドリン503の全長との和が、腔確
保部507の高さと上記プッシャー505の全長とほぼ
同じになるように形成されている。つまり、マンドリン
503をガイドとして、先端が骨にあたり一番深く入る
位置まで手術用シース504を挿入したとき、マンドリ
ン503の後端とプッシャー505の後端が略一致する
ようになっている。
内に挿入される先端部535と、体外に位置すべき後端
部536と、前記先端部535と前記後端部536とを
連絡する連絡部537を有する。ポート506は、先端
部535から後端部536まで連通した挿通孔538を
有する。先端部535の外径は連絡部537の外径より
も大きく、両者の間には段差を有する。先端部535の
先端縁は挿通孔538の中心軸に対して傾斜する斜面5
39aと、垂直な逃げ部539bからなる。先端部53
5の後端縁は、挿通孔538の中心軸(内腔軸)に対し
て傾斜すると共に、上記斜面539aと平行な斜面53
9cによって形成されている。後端部536はその周面
一部に平面部536aを有している。この平面部536
aが上方を向いてるとき、先端部535の斜面539a
が同様に上を向く関係で配されている。
述のシステムに加え、図121に示す如く、内視鏡54
1を保持できるスコープホルダー542を組み合わせて
使用しても良い。スコープホルダー542は内視鏡54
1を、その光軸に対して回転自在に保持できると共に、
内視鏡541から手を離した位置で内視鏡541がその
姿勢で維持されるものが望ましい。スコープホルダー5
42を組み合わせると術者が内視鏡541を保持する煩
わしさを解消できる。また、内視鏡541を常に保持す
る人員を削減できるため、術者の負担が減り、作業性が
向上する。
器具(図示せず)を、このシステムに加えても良い。
用いて、体の後方背中側からほぼ真直処置部位へアプロ
ーチして、ヘルニアを除去する外科手術の方法の手順を
説明する。
3に患者を腹ばいの状態で寝せる。ベッドサイドにスコ
ープホルダー542を固定する。患者に麻酔をかけた
後、処置対象部位の直上付近における皮膚にメス等で切
り込みを入れる。この皮切を入れるとき、場合によって
は筋膜まで切開しても良い。皮切部から処置対象部位に
向けて筋肉内にガイド針501を穿刺し、ガイド針50
1の先端を棘突起基部の骨部をめがけて突き刺し、先端
を骨部に当てる。その状態をX線透視等により確認す
る。もちろん本作業はX線等で透視しながら行なっても
良い。ついで、ガイド針501にダイレータ502を装
着する。
おり、ダイレータ502もこれに沿って骨部に突き当た
るまで挿入する。ガイド針501はダイレータ502の
最小外径の管502aが挿入された時点で引き抜くのが
望ましい。
02dを順次積み重ねることにより、ガイド針501の
穿刺部分の周辺生体組織は拡張し、穿刺孔を拡大する。
ガイド針501は最も細い管502aを挿入した後に早
々に引く抜く。ダイレータ502の必要な数の管502
a〜502dを挿入した後、例えば径が細い管502
a,502bのみを残して他の管502c,502dを
引き抜く。この時、ダイレータ502の長さは径が太く
なるにつれ短くなっているため、不必要な管だけをつま
んで引き抜き易い。
2a,502bがマンドリン503の挿通孔521に差
し込まれるように調整しながら、管502bをガイドと
して、マンドリン503を組織内に押し込み、円形のダ
イレータ502で拡張した円形の孔を長円形のものにす
る。先端が骨部に突き当たるまでマンドリン503を挿
入する。アクセスする穿刺孔はこれより先にあらかじめ
ダイレータ502により拡張してあり、また、ダイレー
タ502の最大外径の管502dはマンドリン503よ
りも外周の周回長さが大きく、ダイレータ502の最大
外径の管502dの直径とマンドリン503の長径がほ
ぼ等しい為、先に開けておいた孔の周囲の体組織をそれ
以上に拡張することなく、比較的容易にマンドリン50
3を挿入することができる。また、マンドリン503の
先端にある刃部523の長さはダイレータ502の最大
外径の管502dの直径よりも小さく、そこから側面に
滑らかにつながっている為、ダイレータ502によっ
て、あけた孔に鋭利部が当たって組織に不必要な損傷を
与える虞はない。
利用して椎弓部に付着している筋肉等の組織を剥離する
作業を行う。マンドリン503の操作は刃部523の刃
筋方向を頭尾側の方向と一致させ、棘突起から関節突起
の方向に行なう。すなわち、前記刃筋方向を頭尾側方向
に配置し、その頭尾側方向に対して略垂直方向に前記刃
筋を動かして、剥離作業を行う。マンドリン503の先
端部は椎弓間の幅に入り込まない大きさに形成されてい
る為、剥離作業中に、マンドリン503の刃部523が
椎弓間内に不用意に入り込むことがなく、不必要な部位
の組織等にダメージを与える事を回避できる。
が得られるが、それによってどの部位にアクセスしてい
るかを把握する事ができる。上記感触により十分に位置
が把握できれば、次のステップに移行して構わないが、
マンドリン503にて剥離する感触のみでは、何処を処
置しているか不明になった場合には、以下の様な作業に
より、処置対象部位を検索してもよい。
03の挿通孔521に挿通したダイレータ502の細径
の管502a,502bを探触子として用いて、目的と
する処置対象部位を探索する。ダイレータ502の細径
の管502a,502bはマンドリン503よりも長い
ので、その操作が容易である。マンドリン503の先端
の基準面から探触子としてのダイレータ502の先端を
突き出し、その先端で椎弓間部位を探る。探触子として
のダイレータ502の先端を差し込む操作を繰り返すこ
とにより、その先端がその椎弓間の孔部分に比較的深く
入り込む位置を探す。椎弓間の落ち込んだ部分に、ダイ
レータ502の先端が比較的深く差し込まれたことを、
ダイレータ502の動きと感触により術者は体外から容
易に知ることができる。つまり、マンドリン503の基
準面から探触子としてのダイレータ502の先端が突き
出す量はマンドリン503の後端面で探触子としてのダ
イレータ502の突出長によりわかり、処置対象部位の
形状や位置が確認できる。
がなされると、その位置決めされたダイレータ502に
追従してマンドリン503も移動し、そのマンドリン5
03の先端に位置する基準面がその処置対象部位に位置
する。マンドリン503の径はその椎弓間孔の幅径より
も太く、基準面は比較的広い面となっているので、マン
ドリン503が椎弓間内に入り込むことがなく安全に位
置決めされる。このように処置対象部位に、マンドリン
503を容易に位置決めすることができると共に、マン
ドリン503の基準面を所定の処置対象部位に確実に位
置させることができる。
のマンドリン503を残して挿通孔521からダイレー
タ502の管502a,502bを引き抜く。また、ダ
イレータ502の管502a,502bはいずれもマン
ドリン503の長さよりも長いので、その操作が容易で
ある。そして手術用シース504の操作部510とマン
ドリン503の操作部逃げ溝522を合わせて、マンド
リン503に被せる。次に、プッシャー505を手術用
シース504の軟性シート部材508の内腔に、プッシ
ャー505の切り欠き部531を手術用シース504の
操作部512の位置に合わせながら挿入し、マンドリン
503をガイドとしてプッシャー505の後端を押しな
がら手術用シース504を体組織内に押し入れる。
されている為、異型であるマンドリン503の外形状に
追従して変形し、手術用シース504を比較的スムーズ
に体腔内に押し入れる事ができる。挿入時にはマンドリ
ン503の後端524は滑らかな曲面で形成され、且つ
その曲面はプッシャー505の内腔よりも小さな位置か
らはじまっているため、押し込むとその曲面に沿ってプ
ッシャー505はスムーズに外径に沿った変形が可能で
あり、挿入がし易い。さらにプッシャー505は変形可
能な材質で形成されているので、予めその内腔および外
形状を異形に変形させた形状で形成する必要が無く、円
形状のままで良いので安く作成できる。
て、先端が骨にあたり一番深く入る位置まで手術用シー
ス504を挿入する。一番深く入った事はマンドリン5
03の後端とプッシャー505の後端が一致することに
よって確認できる。そして、図118で示す如く、処置
対象部の周辺骨部に腔確保部507の骨との係合部51
6を係合させる。
と係合するように形成されており、また、プッシャー5
05の長さは腔確保部507の先端が一番深く入ったと
き、マンドリン503の後端とプッシャー505の後端
が一致するような長さに形成されている為、マンドリン
503とプッシャー505の後端が一致するまで挿入す
る事は腔確保部507が正しい位置に挿入されたことの
確認の指標となる。また、マンドリン503で椎弓部上
面に付着している筋組織等を剥離する事によりその位置
を把握し、場合によってはダイレータ502とマンドリ
ン503を組み合わせて処置対象部位の位置検出を行
い、適切な位置に導かれたマンドリン503をガイドと
して、さらに手術用シース504を係合部516により
体腔内に留置させる。上記ステップを組み合わせたこと
によって、より容易に手術用シース504の腔確保部5
07を適切な位置に留置させる事ができる。
先に孔を拡張する為に使用した最大外径のダイレータ5
02の管502bが手術用シース504の腔確保部50
7の外周とほぼ周長が等しい為、体組織に形成されてい
る孔は腔確保部507の径に相当する大きさである。マ
ンドリン503に沿って手術用シース504を挿入する
と、体組織に円形のダイレータ502であけた孔は、腔
確保部507の形状である長円の形に沿った長円形状と
なるが、マンドリン503とダイレータ502の外周長
は等しいので、手術用シース504の挿入による体組織
の新たな拡張はさほど生じないし、手術用シース504
の挿入にほとんど力量を必要としないので、手術用シー
ス504に無理な力がかからず、手術用シース504が
破損したりしない。
ス504に比べて、組織への侵襲が同じであっても、よ
り効率よく手術用シース504内に処置部位をとらえる
ことができる。
シャー505の後端がほぼ一致した事を確認できたら、
手術用シース504を体腔内に残したままマンドリン5
03とプッシャー505を抜去する。その後、手術用シ
ース504の軟性シート部材508の内腔に内視鏡や処
置具等の手術用器具を挿入し、処置を開始する。この時
点で、内視鏡をスコープホルダー542に固定すると、
内視鏡541の保持に手を煩わされることがなく、有効
である。
違いなく処置部位に腔確保部507が留置されたことを
確認する。この時、マンドリン503の刃部523によ
って椎弓部に付着している筋肉等の組織が剥離されてい
るため、腔確保部507の内腔に残る筋肉が少なく、シ
ース留置後の術野を良好に観察できる。
08の露出部分が邪魔である場合には、前述した図94
で示す如く、その露出している部分に複数の切り込みを
入れ、複数の辺部に分け体皮に縫合したりテープで固定
したり、また、図95で示した如く、軟性シート部材5
08の体外露出部を切除するようにしてもよい。
ヘルニア摘出術と同様の処置を行なう。
したり、もしくは多くの処置用器具を同時に使用したい
場合、比較的太い処置器具や先端が異形の処置器具を使
いたい場合など、術者が必要と判断した場合にはポート
506を使用し、軟性シート部材508のポート連結用
孔517を選んでそれにポート506の先端部135を
差し込み、側方からアプローチすることができる。つま
り、体表面に新たに皮切を設け、そこからガイド針50
1を軟性シート部材508のポート連結用孔517をめ
がけて刺入する。このとき、ガイド針501の先端は軟
性シート部材508内に挿入した内視鏡によりガイド針
501の先端を透かして観察でき、且つ、ポート連結用
孔517の周囲に軟性シート部材508の内腔から内視
鏡で観察できるようなマーキング518を設けている
為、容易にポート連結用孔517にガイド針501の先
端を誘導する事ができる。その後、ダイレータ502の
−番細い管502aをガイド針501に被せポート連結
用孔517に挿入した後、ガイド針501を抜去し、こ
のダイレータ502をガイドとしてポート506を挿入
し、ポート506の先端部535が完全に軟性シート部
材508から内腔に飛び出した事を確認し、ポート50
6の先端部535の斜面539aが上になるように、ポ
ート506の後端部536の平面部536aの位置で調
節する。その後、ポート506に内視鏡等を挿入し、通
常の手術を行う。
04に連結し、ポート506に内視鏡541を挿入した
状態を示す。ポート連結用孔517にはポート506が
差し込まれ、ポート506の内腔には内視鏡541を挿
通してある。内視鏡541で処置領域を観察したとき、
腔内にさほど内視鏡541を突出させなくとも処置領域
全体を良好な視野で収める事ができるような位置に設け
られているので、内視鏡541と処置器具との干渉を少
なくでき、且つ良好な視野を得る事ができる。
539aによって、腔内に余分な部位を突出させないた
め、腔内の他の鉗子との干渉を減らすことができる。さ
らに、逃げ部539bによって内視鏡541の視野Aを
妨げないようになっており、また、軟性シート部材50
8のポート連結用孔517は図117のCの位置にポー
ト506の先端が挿入され、内視鏡541をポート50
6に挿入した時、処置対象部位をすべて内視鏡像として
得られる事ができるように形成されている為、内視鏡5
41を極力突出させずに十分良好な視野を得られ、腔内
に内視鏡先端が突出しないので、他の鉗子との干渉を減
少させ良好な視野を得る事ができる。
るが、拡大機能を有する内視鏡を用いる事により、内腔
に内視鏡を飛び出さなくとも最深部を観察する事ができ
る。ポート連結用の孔径はポート506の先端部535
及び連絡部の外径よりも小さいので、ポート506の先
端部535がポート連結用孔517に差し込まれたとき
に軟性シート部材508の弾性力によってポート506
と軟性シート部材508を連結させることができる。軟
性シート部材508を移動した場合もしくは内視鏡をポ
ートへ挿抜した場合にポート506が抜ける方向への力
が加わったとしても、ポート506の先端部535の斜
面は挿入する軟性シート部材508に対してはほぼ平行
になるように形成されている為、軟性シート部材508
の弾性力はポート506の先端部535の全周に加わる
ことになり、軟性シート部材508との連結部が外れ難
くなっている。
51の提案を説明する。これは前述した第50の提案の
腔確保具としての手術用シース504の変形例である。
すなわち、半透明な軟性シート部材508の全周もしく
は一部に、目盛551を付したものである。その他は前
述の提案のものと同様である。軟性シート部材508は
半透明である為、その内腔より目盛551を読取り確認
する事ができる。
る事によって手術用シース504が体腔内にどれだけ挿
入されているか知る事ができる。
参照して第52の提案を説明する。これは前述した第5
0の提案の腔確保具の変形例である。すなわち、軟性シ
ート部材508の外端周壁部に、予め、例えば、いわゆ
るミシン目560a〜560cを入れたものである。そ
の他は前述の提案のものと同様である。
508の露出部分が邪魔であるときには図125のよう
に、それぞれのミシン目560a〜560dを引き裂
く。これによって形成される片部561a〜561dを
体外表面に縫合したり、テープで固定してもよい。
0a〜560dを入れる事によって、鋏を用いずとも容
易に体外の余分な軟性シート部材508を処理する事が
できる。
126(b)を参照して第53の提案を説明する。これ
は前述した第50の提案における腔確保具としての手術
用シース504の変形例である。すなわち、軟性シート
部材508が、操作部材510に固定されたものであ
る。その他は、前述の提案のものと同様である。軟性シ
ート部材508は1枚のシート状の素材からなり、その
素材の端縁を腔確保部507の上端縁と操作部材510
の側縁に、例えば接着剤で固定することにより1枚のシ
ート状の素材と操作部材510によって全体として筒状
のものになっている。
10を接着剤で固定する事により、前述した提案のよう
に軟性シート部材508の素材を円筒状に形成する必要
がないため、製造し易くなる。また、処置用器具が操作
部材510と軟性シート部材508の間に挟まったり、
入り込んだりすることがない。
参照して第54の提案を説明する。これは前述した第5
0の提案における腔確保具としての手術用シース504
の変形例である。すなわち、軟性シート部材508の体
外に露出する側端に硬性もしくは半硬性の筒状の部材5
71を接続したものである。その他は前述の提案のもの
と同様である。
端に硬性もしくは半硬性の部材571を接続する事によ
って、図128で示すように手術用シース504を体腔
内に挿入した後でも軟性シート部材508の体外に露出
する側の端部がつぶれにくい為に、軟性シート部材50
8の内腔に内視鏡や処置器具を導き易い。
(c)を参照して、第55の提案を説明する。これは前
述した第50の提案の腔確保具における腔確保具として
の手術用シース504の変形例である。すなわち、腔確
保部507の先端に位置する、骨との係合部516の形
状が、図129(b)で示す如く、腔確保部507の中
心軸に垂直な線に対してある角度Aをもった斜面であ
る。前記斜面の開口側は処置対象部位の棘突起から椎弓
部にかけての勾配部に当接し、腔確保部507の最先端
部は関節突起側に当接する事となる。その他は前述の提
案と同様である。この斜面の角度Aは5゜〜50゜が望
ましい。
る事によって、左右の症例に共用でき且つ、製造し易く
なりコストが安くなる。
参照して、第56の提案を説明する。これは、前述した
第50の提案のダイレータ502の変形例である。すな
わち、ダイレータ502において、最も外径が小さい管
502aの先端にアンカー手段575を設けたものを用
いた事による。その他は前述の提案のものと同様であ
る。
鋭利な尖り部を有する事によって構成される。この使用
方法は、第50の提案でのダイレータ502の外径が一
番細い管502aと同様に、ガイド針501に、アンカ
ー手段575を設けた管502aを被せて体組織内に挿
入し、処置対象部の椎弓部に、その管502aの先端が
当っている事を感触にて確認できたら、鎚で管502a
の後端を軽く打ち、管502aの先端のアンカー手段5
75で椎弓部に固定する。その後は前述の提案と同様、
順次径の太い管を被せて組織を拡開させる。
の先端にアンカー手段575を設け椎弓に固定する事に
よって、その後,ダイレータ502の挿入時に組織を開
大させたい場所がずれないようにでき、これに続くダイ
レータ502の管502b以降のものは必ず骨の上面に
あたるため、その後のダイレータ502の挿入を安全に
行なう事ができる。
(c)及び図132を参照して、第57の提案を説明す
る。この提案の腔確保具はこれまで述べてきた提案とは
適用対象(骨)部位が異なる。手術用シース504の腔
確保部507の先端縁に形成した係合手段としての係合
部516の形状は処置対象の関節突起に到達したとき、
その周辺組織の骨の部分に係合するような形状となって
いる。具体的には図131の各図に示す如く骨との係合
部516は関節突起に当接する凹部516aと棘突起側
の凸部516cと横突起側の凸部516bからなり、横
突起側の凸部516bは、棘突起側の凸部516cより
も長い。このアクセス方法は、図132に示すように、
例えば第50の提案のアクセス経路よりもやや腹側とな
る。手術用シース504の骨との係合部516を処置対
象部位に係合させた後、主に椎間孔に対しての処置を行
なう。これによれば、側方向に飛び出した椎間板へルニ
アの切除等に使用する事ができる。その他は、前述した
第50の提案と同様である。
用腔確保具であって、体組織内に外科手術用腔を確保す
る腔確保手段と、この腔確保手段で形成する腔を体外に
連通する変形可能な器具挿入ガイド手段とを備えてな
り、前記器具挿入ガイド手段を通じて前記腔確保手段で
形成した腔内に内視鏡や手術用処置具等の器具を挿入し
て外科手術を行うための外科手術用腔確保具と、先端に
骨と組織とを剥離する剥離手段を有し、生体組織内に前
記外科手術用腔確保具を挿入する為のガイド手段を有す
る腔確保具導入ガイド具を具備したことを特徴とする外
科手術システム。
内で腔を確保し、横断面形状が異形な内腔を有する腔確
保手段と、前記腔内に器具の挿入を可能とする器具挿入
連絡手段とを有する腔確保具と、前記皮切を通じて生体
組織内に上記腔確保具を導入する進入路を形成する為の
体内侵入具と、前記腔確保手段の内腔が外装可能で且つ
前記体内侵入具に外装可能な腔確保具導入ガイド具を具
備したことを特徴とする外科手術システム。
前記体内侵入具は、段階的に径が大きくなる複数の管状
部材を有し、径の大きさの順に管状部材を嵌合して重ね
合わせるようにした組み合わせのものである。 4.第3項の外科手術システムにおいて、前記腔確保具
導入ガイド部材は前記体内侵入具の何れかの管状部材に
外装可能である。 5.第1,2項の外科手術システムにおいて、前記腔確
保具導入ガイド具は外周長が、前記体内侵入具の最大外
径の管状部材の外周長よりも小さい。 6.第1,2項の外科手術システムにおいて、前記腔確
保具導入ガイド具のガイド手段における横断面形状が楕
円もしくは長円形状である。
て、上記器具挿入ガイド手段は変形可能な筒状の部材で
ある。 8.第7項の外科手術システムにおいて、前記器具挿入
ガイド手段は透明なものである。 9.第7項の外科手術システムにおいて、前記腔確保具
は少なくとも一部がメッシュ構造のものである。
外科手術システムにおいて、皮切を通じて生体体内に挿
入し、生体組織内で腔を確保する腔確保手段と、前記腔
内に器具の挿入を可能とする器具挿入連絡手段とを有す
る腔確保具と、先端に骨と組織を剥離する剥離手段を有
し、生体組織内に前記腔確保具を挿入する為のガイド手
段を有する腔確保具導入ガイド部材と具備したことを特
徴とするもの。 11.第10項の外科手術システムにおいて、さらに、
前記皮切を通じて生体組織内に上記腔確保具を導入する
進入路を形成する為の体内侵入具を具備したもの。
て、前記腔確保具導入ガイド部材が前記体内侵入具を兼
ねるもの。
において、前記体内侵入具は、段階的に径が大きくなる
複数の管状部材の組み合わせによって構成されるもの。
において、前記腔確保具導入ガイド部材は、前記体内侵
入具のいずれかの管に外装可能である。 15.第11項の外科手術システムにおいて、前記腔確
保具導入ガイド部材の外周長は、前記体内侵入具の最大
外径の管の外周長よりも小さい。 15の2.第15項の外科手術システムにおいて、前記
剥離手段の刃部長さが、前記腔確保具導入ガイド部材の
最大外径よりも小さい。
て、前記剥離手段の刃部長さが、前記体内侵入具の最大
外径の管の外周長の1/2よりも小さい。 16の2.第16項の外科手術システムにおいて、前記
剥離手段の刃部長さが、前記体内侵入具の最大外径より
も小さい。
て、前記腔確保具導入ガイド部材の横断面形状が、楕円
もしくは長円形状である。
て、前記剥離手段は、前記腔確保具導入ガイド部材の横
断面形状の長軸方向に沿って刃が設けられている。
て、前記器具挿入ガイド手段は、変形可能な部材によっ
て形成されたものである。 20.第10項の外科手術システムにおいて、前記器具
挿入ガイド手段は、透明な部材によって形成されたもの
である。 21.第10項の外科手術システムにおいて、前記器具
挿入ガイド手段は、メッシュ構造の部材によって形成さ
れたものである。 22.皮切部から挿入する手段を有する体内侵入具にお
いて、この体内侵入具は段階的に径が大きくなる複数の
管状部材の組み合わせによって構成され、少なくとも一
つの環状部材の先端に骨と係合するアンカー手段を備え
る。 23.第22項の体内侵入具において、体内侵入具のい
ずれかの管状部材に外装可能な手術用腔確保具を備える
もの。
る外科手術用腔確保具において、皮切を通じて生体内に
挿入し、生体組織内で腔を確保する腔確保手段と、前記
腔確保手段で形成する腔に連通し、その腔を体外に連通
する変形可能な器具挿入ガイド手段と、前記腔確保手段
に連結し、体外に伸びる剛体部と、前記剛体部に連結す
る把持部とを備え、前記腔確保手段の内腔の横断面形状
が長軸と短軸を有し、前記長軸に平行な位置において前
記腔確保手段に前記剛体部が連結されるもの。
て用いられる外科手術用腔確保具において、皮切を通じ
て生体内に挿入し、生体組織内で腔を確保する腔確保手
段と、前記腔確保手段で形成する腔に連通し、その腔を
体外に連通する変形可能な器具挿入ガイド手段と、前記
腔確保手段に連結し、配置された処置腔に対して腹側
(ラテラル)に設けられ、且つ体外に伸びる剛体部と、
前記剛体部に連結する把持部とを具備するもの。
る外科手術用腔確保具において、皮切を通じて生体内に
挿入し、生体組織内で腔を確保する腔確保手段と、骨と
の係合手段とを具備し、前記骨との係合手段は、椎弓部
と係合する開口部よりなり、前記開口部は中心軸を通る
面に対して略左右対称な形状である。 27.第26項の外科手術用腔確保具は前記開口部は少
なくとも2つのものを有し、2つの開口部は対向した位
置にある。
て体内に外科手術作業用腔を確保する外科手術用腔確保
具において、生体組織内に手術作業用腔を確保する腔確
保部と、この腔確保部で確保された腔に連通し、その腔
と体外とを連絡する変形可能な器具挿入ガイド部とを備
えてなり、前記器具挿入ガイド部内を通じて前記腔確保
部で確保された腔内に内視鏡や手術用処置具等の器具を
挿入して外科手術を行うものであり、前記器具挿入ガイ
ド部は、少なくとも1つの変形可能な板構造で構成され
る。
脊椎に対して外科的処置を行う為の外科手術用腔確保具
において、体内に手術作業用腔を確保する腔確保部と、
この腔確保部材に接続され、体外に延びた器具挿入ガイ
ド部とを備え、前記器具挿入ガイド部は、前記腔確保部
で形成する腔内につながるガイド面を有しており、さら
に器具挿入ガイド部は、体組織内に位置すべき軟性管状
部材と、前記軟性管状部材に連なる体外の半硬性部材と
から構成される。
し、かつ内視鏡を使用して外科手術を行う外科手術シス
テムにおいて、観察手段としての内視鏡と、1の外皮部
位を通して生体組織内に挿入され、体内に作業用腔を確
保する腔確保手段と、前記腔を体外へ連絡させる内腔を
有する壁部材と有し、少なくとも前記壁部材の一部が透
明な腔確保具と、別の外皮部位を通して生体組織内に挿
入され、前記腔に導かれる少なくとも1つのポートと、
前記ポートの挿入路を作成するポート挿入手段と、前記
ポートと前記腔確保具を体腔内で連結する手段とを具備
する。
し、かつ内視鏡を使用して外科手術を行う外科手術シス
テムにおいて、観察手段としての内視鏡と、1の外皮部
位を通して生体組織内に挿入され、体内に作業用腔を確
保する腔確保手段と、前記腔を体外へ連絡させる内腔を
有する壁部材を有する腔確保具と、別の外皮部位を通し
て生体組織内に挿入され、前記腔に導かれる少なくとも
1つのポートと、前記ポートの挿入路を作成するポート
挿入手段とを具備し、前記腔確保具と前記ポート挿入手
段の素材が、チタンで構成され、磁気共鳴観察手段(M
RI)で観察可能なもの。
し、かつ内視鏡を使用する内視鏡外科手術システムにお
いて、処置対象部位に腔を確保する腔確保具と、前記腔
確保具を挿入する位置を検出する挿入位置検出手段を先
端に有し、前記腔確保具を生体組織内に挿入する為の腔
確保具導入ガイド手段を具備するもの。 33.第32項の外科手術システムにおいて、前記挿入
位置検出手段は、処置対象部位の形状を検出するもの。
て、前記形状検出手段は、先端に処置対象部位近傍に接
する基準部材と、前記基準部材より小さな断面積を有す
る指標部材とを有し、両者が長軸方向に互いに移動可能
で平行に配され、指標部材と基準部材の変化量から処置
対象部位の形状を検知するもの。 35.第33項の外科手術システムにおいて、前記形状
検出手段は、先端に処置対象部位近傍に接する基準部材
と、前記基準部材より小さな断面積を有する指標部材と
を有し、両者が長軸方向に互いに移動可能で平行に配さ
れ、指標部材の全長が基準部材の全長よりも長く構成さ
れ、指標部材と基準部材の変化量が前記指標部材の後端
と前記基準部材の後端の長さの差が挿入位置によって変
化することによって処置対象部位の形状を検知するも
の。
において、前記指標部材は腔確保具の進入路を作成する
体内侵入具を兼ねる。 37.第32項の外科手術システムにおいて、前記挿入
位置検出手段は処置対象部位周辺部位の形状を体外に位
置する部位の形状として写す転写手段からなるもの。 38.第37項の外科手術システムにおいて、前記転写
手段は、処置対象周辺部位の形状を検知する検知手段
と、前記検知形状を体外に位置する部位の形状として映
し出す映出手段と、検知手段より検知された形状を映出
手段に伝達する伝達手段とからなる。
て、前記検知手段と前記映出手段と前記伝達手段は連続
して規則正しく配置され、全長が同じ棒状部材の束から
構成される。
面を有し、この面を基準面とした腔確保具と、前記基準
面より小さな断面積を有する指標部を先端に有す腔確保
具導入ガイド部材と、前記腔確保具と前記腔確保具導入
ガイド部材を組み合わせて前記腔確保具の挿入位置を検
出する挿入位置検出手段とを有した内視鏡手術システム
において、前記腔確保具と前記腔確保具導入ガイド部材
とが互いに長軸方向に移動可能で平行に配されることか
らなり、指標部と基準面の変化量から形状を検知する。
具備し、体組織内に作業用腔を確保する腔確保具と、体
内に前記腔確保具を挿入する為のガイドとなる腔確保具
導入ガイド手段と、前記腔確保手段と前記腔確保具導入
ガイド手段を組み合わせることによって、前記腔確保具
の挿入位置を検出する手段とを有する内視鏡手術システ
ムにおいて、前記挿入位置検出手段は、前記腔確保具が
処置対象部位に係合したときに、腔確保部内の骨部の突
出量と前記腔確保具導入ガイド手段の全長がぼぼ前記腔
確保手段の全長と同じになるように形成され、前記腔確
保手段の後端と前記腔確保具導入ガイド手段の後端が一
致することによって、腔確保手段の挿入位置を検出す
る。
いて、前記腔確保具は、処置対象部位に係合する係合手
段を具備する体組織内に作業用腔を作成するリング状の
腔確保部と、前記リング状の腔確保部を押し込むプッシ
ャーとを有してなり、前記挿入位置検出手段は、前記腔
確保部が処置対象部位に係合したときに、腔確保部内で
の骨部の突出量と前記腔確保具導入ガイド手段の全長の
和が、ほぼ前記腔確保部の高さと前記プッシャーの全長
と同じになるように形成され、前記プッシャーの後端と
前記腔確保具導入ガイド手段の後端が一致することによ
って、前記腔確保具の挿入位置を検出する。
成する骨手術用腔確保器具であって、腔内を観察する手
段と処置器具が挿入される器具挿入ガイド手段と先端で
脊椎後方椎弓部に係合する係合手段を有するものと、処
置対象部位の位置を検出する体外検知手段とを有するシ
ステムによる処置方法は、次のステップを有する、
(a)体組織内の所定の位置、角度に侵入路を作成し、
(b)その経路に検知手段を挿入し処置対象部位を検知
し、(c)検知手段をガイドとし、前記骨手術用腔確保
器具を挿入し、(d)脊椎後方椎弓部に前記骨手術用腔
確保器具を係合し、(e)観察手段で腔内を観察し、
(f)器具挿入ガイド手段に処置器具を挿入し、観察下
に骨に処置を行う。 44.第43項の骨手術方法において、前記シースを体
内に挿入する前に剥離するステップを有するもの。
成する骨手術用器具であって、腔内を観察する手段と、
器具が挿入される器具挿入ガイド手段と、脊椎後方椎弓
部に係合する係合手段と、骨と生体組織を剥離する剥離
手段とを有したシステムの処置方法は、(a)体組織内
の所定の位置、角度に侵入路を作成し、(b)その経路
に前記骨手術用腔確保器具導入ガイド部材を挿入し、そ
の先端で処置対象部周辺の組織を剥離し、(c)その剥
離した場所に前記骨手術用腔確保器具導入ガイド部材に
沿って前記骨手術用腔確保器具を挿入し、(d)脊椎後
方椎弓部に前記骨手術用腔確保器具を係合し、(e)観
察手段で腔内を観察し、(f)器具挿入ガイド手段に処
置器具を挿入し、観察下に骨に処置を行う。
排が局部的で必要最低限の僅かな程度で済むにも拘ら
ず、十分な視野と十分な手術作業の空間が得られて低侵
襲の外科手術を容易に行うことができる外科手術システ
ムを提供することができる。
システムに属する各器具の斜視図、(b)は同じくその
システムの手術用シースを(a)中のA方向から見た矢
視図。
のダイレータを体組織の処置対象部位の領域まで差し込
んだ状態の解剖図。
の軟性管を体組織の処置対象部位の領域まで差し込んだ
状態の解剖図。
の軟性管を通じて手術用シースを体組織の処置対象部位
の領域まで差し込んだ状態の解剖図。
の手術用シースを体組織の処置対象部位の領域まで差し
込んで留置した状態の解剖図。
保システムの手術状況の説明図、(b)は、その手術用
シース途中位置部分の断面図、(c)は、手術作業空間
の腔の状況の説明図。
れた処置対象部位の領域の作業空間をスコープによって
観察される視野の状況図。
手術の手順の説明図。
手術の手順の説明図。
手術の手順の説明図。
手術の手順の説明図。
手術の状況の説明図。
視図。
斜視図。
の例の斜視図。
を体組織に挿入する途中の状況を示す横断面図、(b)
は、同じくその縦断面図。
挿入した途中の状況を示す横断面図。
ガイド手段の斜視図。
図。
図。
図。
先端部の側面図、(b)は同じくその手術用シースの先
端部の平面図。
組織に挿入するときの説明図。
図、(b)は、その刺通具に手術用シースを装着した状
態の斜視図。
シースを体組織に挿入したときの断面図、(b)は、図
28.A中B−B線に沿う部分の断面図、(c)は、図
28.A中C−C線に沿う部分の断面図。
ムに属する各種器具を示す斜視図。
た説明図。
態の説明図。
図。
図。
部材を示す斜視図。
状部材を示す斜視図。
リング状部材を示す斜視図。
大具を示す斜視図であり、(c)は、腔拡大具に手術用
シースを装着した状態の斜視図。
るときの説明図。
織に挿入した断面図。
織に挿入して手術する状況説明図。
織に挿入して手術する状況説明図。
織に挿入して手術する状況説明図。
織に挿入して手術する状況説明図。
図。
ーの斜視図、(b)は、そのプッシャーの下面図、
(c)は、プッシャーの使用状態の説明図。
とプッシャーの後端の位置関係の説明図。
図。
ータの使用説明図。
ス及ポートの留置状態の説明図。
の説明図。
部材を連結する手段の説明図。
部の説明図。
説明図。
保部の説明図。
状態の説明図。
状態の説明図。
明図。
明図。
用状態の説明図。
状態の説明図。
図。
説明図。
図。
する各器具の斜視図。
ースの側面図、(b)はその手術用シースの腔確保部の
下面図、(c)はその手術用シースの腔確保部の使用状
態の説明図。
解剖図、(b)は、その脊椎の斜視図。
図。
態の説明図。
置検出を行う際の指標の状態の説明図。
の説明図。
の説明図。
使用説明図、(c)及び(d)は、(a)中B−B線に
沿う部分の断面図。
図。
先端部の斜視図、(b)は、そのマンドリンの使用説明
図。
スの斜視図、(b)はその手術用シースの腔確保部の下
面図。
ースの腔確保部の斜視図、(b)は、その腔確保部の下
面図。
ースの腔確保部の斜視図、(b)は、その腔確保部の下
面図。
斜視図、(b)は、その検索具の端部の展開斜視図。
の説明図。
ら見た解剖図、(b)は、その脊椎の部位に検索具を当
てる使用状態の説明図。
属する各器具の斜視図。
視図、(b)及び(c)は、その使用状態の説明図。
図。
図。
図。
の斜視図、(b)は、その下面図。
標部材とを組み合わせ状態の斜視図。
するダイレ−タの斜視図。
ステムに属する各器具の斜視図。
るシステムのマンドリンの斜視図、(b)は、同じくそ
のマンドリンの先端を(a)中のA方向から見た矢視
図、(c)は、同じくそのマンドリンの先端部の左側面
図。
スの斜視図、(b)は、同じく第50の提案に係る手術
用シースの腔確保部の右側面図、(c)は、同じく第5
0の提案に係る手術用シースを(a)中でのE矢視方向
から見た図。
術用シースの使用状態の説明図、(b)は同じく第50
の提案に係る手術用シースの使用状態の説明図。
ーの斜視図、(b)は、第50の提案に係るプッシャー
の先端を(a)中でのA矢視方向から見た図、(c)
は、第50の提案に係るプッシャーの先端の別の状態を
(a)中でのA矢視方向から見た図。
斜視図、(b)は、第50の提案に係るポートの先端部
の左側面図。
使用状態の説明図。
トを差し込んだ治療状態の説明図。
面図。
面図。
状態の説明図。
スの斜視図、(b)は、第53の提案に係る手術用シー
スの腔確保部を(a)中でのA矢視方向から見た図。
図。
の使用状態の説明図。
スの斜視図、(b)は、同じく第55の提案に係る手術
用シースの腔確保部の右側面図、(c)は同じく第55
の提案に係る手術用シースを(a)中でのA矢視方向か
ら見た図。
の最小径の管の斜視図、(b)は、同じく第56の提案
に係るダイレータの最小径の管の先端部の斜視図。
スの斜視図、(b)は、同じく第57の提案に係る手術
用シースの腔確保部の右側面図、(c)は、同じく第5
7の提案に係る手術用シースを(a)中でのA矢視方向
から見た図。
を使用して手術する状態の説明図。
…シート部材、13…腔確保部。408…マンドリン、
502…体内進入具、503…マンドリン、504…手
術用シース、523…刃部。
Claims (1)
- 【請求項1】 皮切を通じて体内に挿入されて用いられ
る外科手術用腔確保具であって、体組織内に外科手術用
腔を確保する腔確保手段と、この腔確保手段で形成する
腔を体外に連通する変形可能な器具挿入ガイド手段とを
備えてなり、前記器具挿入ガイド手段を通じて前記腔確
保手段で形成した腔内に内視鏡や手術用処置具等の器具
を挿入して外科手術を行うための外科手術用腔確保具
と、 先端に骨と組織とを剥離する剥離手段を有し、生体組織
内に前記外科手術用腔確保具を挿入する為のガイド手段
を有する腔確保具導入ガイド具を具備したことを特徴と
する外科手術システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10161985A JPH1176247A (ja) | 1997-07-11 | 1998-06-10 | 外科手術システム |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9-186799 | 1997-07-11 | ||
JP18679997 | 1997-07-11 | ||
JP10161985A JPH1176247A (ja) | 1997-07-11 | 1998-06-10 | 外科手術システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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