JPH1175833A - トリレオウイルスの調製法 - Google Patents

トリレオウイルスの調製法

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JPH1175833A
JPH1175833A JP19368198A JP19368198A JPH1175833A JP H1175833 A JPH1175833 A JP H1175833A JP 19368198 A JP19368198 A JP 19368198A JP 19368198 A JP19368198 A JP 19368198A JP H1175833 A JPH1175833 A JP H1175833A
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JP
Japan
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avian reovirus
vaccine
cell
cells
virus
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JP19368198A
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English (en)
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Shinsuke Ezoe
伸介 江副
Tokuichi Kawaguchi
徳一 河口
Tomoyuki Kitagawa
知行 北川
Akihiro Ginnaga
明弘 銀永
Hideo Fujikawa
英雄 藤川
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Chemo Sero Therapeutic Research Institute Kaketsuken
Original Assignee
Chemo Sero Therapeutic Research Institute Kaketsuken
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  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 株化細胞を宿主として用いるトリレオウイル
ス(ARV)の調製法を提供する。 【構成】 ARVを鳥類又は哺乳類由来の株化細胞に感
染させ、この株化細胞を培養することによりARVを調
製する方法、該方法により得られたARVの抗原を主成
分とするトリレオウイルス感染症ワクチン、並びにこの
ワクチンを用いたトリレオウイルス感染症の予防法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、株化細胞を用いた
トリレオウイルス(ARV)の調製法に関する。更に詳
細には、本発明は、ARVを鳥類又は哺乳動物由来の株
化細胞に感染させ、この株化細胞を培養することにより
ARVを増殖させ、該ウイルス感染細胞からARVを調
製する方法に関する。本発明はさらに、本発明の方法に
より得られたARVの抗原を主成分とするトリレオウイ
ルス感染症ワクチン及びこのワクチンを用いたトリレオ
ウイルス感染症の予防法にも関する。
【0002】
【従来の技術】トリレオウイルス(以下、「ARV」と
も称する)感染症は、腱鞘炎による脚弱、下痢あるいは
発育不良を誘発するウイルス性疾病である。ARVは広
く鶏群に浸潤しており、多くの血清型がある。又、株に
よって病原性が異なり、発症の程度はその病原性の違
い、感染量、感染経路、鶏の日齢又は免疫状態によって
大きく影響される。鶏がARVに罹患すると経済的損失
は大きい。
【0003】これまでに、ARVの感染を予防するため
に、数種のワクチンが開発され、市販されている。AR
V感染症ワクチンを製造するための抗原材料は、例え
ば、ARVを鶏胚初代細胞(CEF)に感染・増殖さ
せ、該感染細胞から調製する方法により生産されていた
(内村哲也、鶏病研究会報、第26巻、増刊号,1−1
5、1982)。
【0004】しかしながら、この様な鶏胚初代細胞を用
いる従来の方法では、組織培養に使用するための発育鶏
卵からの鶏胚採材、細切及び酵素処理などのCEFを得
るための操作に、多くの労力と時間を必要とするという
問題があった。更に、この方法では、ワクチンの製造の
度にウイルス増殖に使用する培養細胞又は組織の出発材
料が異なり、一定の品質を維持することが容易ではな
い。
【0005】これに対し、株化細胞にウイルスを感染・
増殖させ、該細胞からワクチン製造に用いる抗原材料を
取得する方法は、上述したようなウイルスを生産するた
めの材料調製の手間を省き、生産性を高めることがで
き、更に、一定品質のワクチンを維持することを可能に
する。
【0006】これまで、哺乳類又は鶏組織由来の株化細
胞が数多く報告されており(WitterR.L. and Committee
Avian Pathol. 8, 487-498, 1979)、例えば、ハムス
ター肺由来のHmLu−1細胞(Hideo Okumura, Cance
r Cells in Culture,292-298,1968)、ハムスター腎臓
由来のBHK−21細胞(IAN Macpherson and Michae
l Stoker Virology 16: 147-151, 1962)、エイブ系株
化細胞であるVero細胞(安村美博、川喜愛郎、日本
臨床 21巻6号,1201−1219、1963)、
鶏のリンパ芽球由来の株化細胞(Akiyama and Kato,Bik
en J. 17:105-116,1974)、ラウス肉腫ウイルス又は発
癌物質で処理した鶏の繊維芽細胞(Kaadenet al. In Vi
tro 18:827-834,1982、Ogura et al.Gann. 75:410-414,
1984、Dinowitz,M. J. Natl. Cancer Inst.58:307-312,
1977、Lerman et al. J.Natl. Cancer Inst. 57:295-30
1,1976)、鶏胚繊維芽細胞をニトロソグアニジンで処理
したCHCC−OU2細胞(Hajime Ogura et al. Acta
Med Okayama 41(3)141-143,1987)及び発癌物質で処理
した鶏の唯一の上皮系肝細胞癌由来のLMH細胞(Kawa
guchi et al. Cancer Res. 47:4460-4464,1987)等があ
る。しかしながら、これらの株化細胞は、株化の誘導に
使用したウイルスを産生していたり、ウイルスの細胞に
対する増殖性が記載されているのみで得られるウイルス
抗原の免疫原性については全く言及されていない等、前
記株化細胞がARV感染症ワクチンの製造に適している
か否かは明らかにされていない。
【0007】ルカート等(P.D.Lukert Am J Vet Res,Vo
l36,No.4 1975:539〜540)は、鶏胚腎細胞(chicken e
mbryo kidney cell)で増殖させたIBDV抗原で免疫
した鶏とアフリカミドリザルの株化腎細胞(Vero細胞)
に適応させたIBDV(Vero-cell-adapted virus)で
免疫した鶏とでは、投与ルートによってウイルス攻撃に
対する防御能が異なることを報告している。すなわち、
鶏胚腎細胞由来のIBDV抗原で免疫された鶏は、皮下
投与又は飲水投与のいずれの投与方法であってもウイル
ス攻撃から完全に防御されたのに対し、Vero細胞由来の
IBDVを皮下投与された鶏はウイルス攻撃から防御さ
れたものの、飲水投与された鶏は全く防御されなかっ
た。このように投与ルートにより防御効果に差異が認め
られるのは、該哺乳類由来の細胞を用いた場合と鳥類由
来の細胞を用いた場合とでは異なる糖鎖を有するウイル
ス抗原が産生されることとなり、この糖鎖の違いが抗原
性に変化を生じ、その結果、ワクチンとしての免疫誘導
能に影響を及ぼしたことが推察される。すなわち、ウイ
ルスの細胞に対する感受性及び細胞に対するウイルスの
増殖性が共に認められるが、ウイルスと宿主細胞の組み
合わせによっては得られるウイルスの抗原性が異なる場
合があり、それ故、ワクチンとしての適性を有する抗原
を産生するか否かを明らかにするには、それぞれのウイ
ルス/細胞の組み合わせで得たウイルス抗原につき免疫
原性を調べる必要がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このような状況下、経
済的に安価で、一定品質を保証できるARV感染症ワク
チンの開発が望まれる。本発明の目的は、鶏系株化細胞
であるLMH細胞を用いて、及び哺乳類系株化細胞であ
るVero細胞、HmLu−1細胞もしくはBHK−2
1細胞を用いてARVに対する中和抗体を惹起しうるA
RV抗原を調製するための方法を提供することにある。
【0009】また、本発明の他の目的は、上記の方法に
より得られるARV抗原又はその抗原成分を含有するA
RV感染症ワクチンを提供することにある。
【0010】また、本発明の更に他の目的は、上記のA
RV感染症ワクチンの少なくとも一方と、別のウイル
ス、マイコプラズマ、細菌及び寄生虫よりなる群から選
ばれた少なくとも1種類の微生物に由来する抗原とを含
有する混合ワクチンを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意研究に取り組んだ結果、特定の株
化細胞を用いて、ARVを感染・増殖させた場合に、ウ
イルスの細胞に対する感受性、細胞に対するウイルスの
増殖性、及び得られたウイルス抗原の免疫原性のいずれ
の点においても優れたウイルス又はその抗原成分が得ら
れ,ARVに対する中和活性を有する抗体を誘発しうる
ことを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、
ARVは、外来性の微生物の汚染が無く、細胞増殖性の
良い鶏の唯一の上皮系肝細胞癌由来の株化細胞であるL
MH細胞に対し高い感受性を有すること、及びARVに
感染したLMH細胞から得られるウイルス量は、CEF
に感染させた場合に得られるウイルス量に匹敵すること
を見出した。更に、上記のLMH細胞から得られるウイ
ルス抗原でワクチンを調製し、これを鶏に注射したとこ
ろ、該鶏の血清中に、ARVに対する高い中和抗体価を
有する抗体が誘導されているとの知見を得た。また、A
RVは、哺乳類系株化細胞であるVero細胞、HmL
u−1細胞、BHK−21細胞に対し高い感受性を有
し、ウイルス増殖性がよいこと、及び該ウイルス抗原を
用いて調製したワクチンは、ARVに対し十分な免疫原
性を有することを見出した。
【0012】
【発明の構成と効果】本発明の方法は、ARV及び該ウ
イルスを増殖させるために使用する哺乳類又は鳥類由来
の株化細胞によって特徴づけられる。
【0013】製造用ARV株として、例えば、58−1
32E50株、S1133株、P100株及びCO8株
等が挙げられるが、好ましくは、58−132E50株
が使用される。ウイルス増殖に用いる宿主細胞は、上記
のARVが増殖し、かつ不純ウイルスを産生しない哺乳
類又は鳥類由来の株化細胞であるならばどのような細胞
も使用可能である。鳥類由来の株化細胞では、好ましく
は、鶏系株化細胞が使用され、更に好ましくはLMH細
胞が使用される。また、哺乳類由来の株化細胞では、好
ましくは、エイブ系細胞もしくはハムスター系細胞の株
化細胞、更に好ましくは、Vero細胞、 HmLu−
1細胞もしくはBHK−21細胞が使用される。
【0014】細胞の調製及びARVを増殖させるための
細胞培養に用いる培地は、一般に組織培養に使用されて
いるものを使用すれば良い。例えば、イーグルMEM培
地に牛、鶏又はヤギ血清を0〜30%、好ましくは2〜
5%になるように添加した培地が用いられる。
【0015】ウイルスを増殖させる際には、上記細胞を
培養液1ml中に1x104〜3x106個、好ましく
は、1x105〜1x106個の密度になるよう調製し、
これにウイルス液を混合した混合液が用いられる。培養
の方法としては、この混合液をルー瓶又はローラーボト
ル等に静置させて培養する静置培養、ホローファイバー
を用いる付着培養、マイクロキャリアなどの担体に細胞
を付着させてこれを浮遊して培養する浮遊培養又は担体
を用いずに細胞を浮遊させて培養する浮遊培養等が挙げ
られる。また、細胞のみを上記培養法により1〜3日間
培養した後、これにウイルス液を接種し、培養すること
もできる。細胞培養は30〜42℃の温度で実施可能で
あるが、好ましくは32〜38℃の範囲内で行われる。
培養日数としては、ウイルス量が最高に達する日数が適
宜調整されるが、好ましくは2〜8日間の培養期間が設
定される。ファーメンターを用いる大量培養は、水素イ
オン濃度(pH)を6〜8好ましくは6.5〜7.5、
溶存酸素(DO)を1〜6ppm好ましくは2〜4pp
mの条件下で行われる。
【0016】本発明の方法により調製されるARV抗原
は、生ワクチンとして、又は必要に応じて該ウイルス抗
原を不活化することにより不活化ワクチンとして使用す
ることが出来る。すなわち、上記の培養法により得られ
る培養液を、1500rpmの遠心にかけ、その上清を
ウイルス浮遊液とし、これに安定剤、例えば、乳糖を添
加し凍結乾燥することにより生ワクチンが調製される。
不活化ワクチンを調製する場合は、上記ウイルス浮遊液
に、ホルマリン、グルタルアルデヒド又はベータープロ
ピオラクトンなどの不活化剤でウイルスを不活化した
後、水酸化アルミニウム、リン酸アルミニウム、リン酸
カリウム、ミネラルオイル又はノンミネラルオイルなど
の免疫賦活化剤を添加することにより行われる。このよ
うにして調製した本発明のワクチンは、ウイルスの中和
活性を有する抗体を誘導し得るものであり、たとえば、
筋肉内、皮下もしくは卵内注射する方法により、スプレ
ー形態で吸入させる方法により、点眼器具を用いて点
眼、点鼻する方法により、又は飲水に混合して飲ませる
方法により、家禽に投与される。
【0017】また、本発明のARV感染症ワクチンは、
混合ワクチンとして使用することが出来る。生ワクチン
の場合、ARV感染症生ワクチンと、ニューカッスル病
ウイルス(NDV)、鶏伝染性気管支炎ウイルス(IB
V)、伝染性ファブリキウス嚢病ウイルス(IBD
V)、マレック病ウイルス及び鶏脳脊髄炎ウイルスに対
する生ワクチンの群から選択される少なくとも1種類の
ワクチンとを組み合わせることができる。不活化ワクチ
ンの場合、ARV感染症不活化ワクチンと、NDV、I
BV、産卵低下症候群1976ウイルス、IBDV、細菌
(例えば大腸菌及びサルモネラ菌、ヘモフィルス・パラ
ガリナラム菌など)、マイコプラズマ(例えばマイコプ
ラズマ・ガリセプティカム及びマイコプラズマ・シノビ
エなど)及び寄生虫(例えばアイメリア属)に対する不
活化ワクチンの群から選択される少なくとも1種類のワ
クチンを組み合わせることができる。
【0018】本発明によると、ARV感染症ウイルス感
染症を予防するためのARV感染症ウイルスワクチンが
提供される。本発明の方法により、従来の方法に比べ、
一定品質のワクチンを、低コストで安定的に提供するこ
とが可能となる。以下、実施例に従い本発明をさらに詳
細に説明するが、下記の実施例に何等限定されるもので
はない。
【0019】
【実施例】実施例1 LMH及びCHCC−OU2細胞に対するウ
イルスの感受性 牛血清5%を含むイーグルMEM培地(pH7.2)
に、LMH細胞(ATCC No.CRL-2117)又はCHCC−O
U2細胞を6x105個/mlの密度になるように浮遊
し、シャーレに5ml分注後、炭酸ガスフラン器内で、3
7℃、24時間培養した。培養上清を除いた後、これら
の細胞にARV(58−132E50株)、IBDV
(K株)、ILTV(CE株)、七面鳥ヘルペスウイル
ス(YT−7株)、NDV(B1株)、IBV(練馬
株)又はEDSV(KE−80株)をそれぞれ0.1m
l接種し(moi=1)、37℃、1時間静置した後、
牛血清5%を含むイーグルMEM培地を5ml加え、更に
37℃、5〜7日間培養した。培養開始後経時的に培養
液を採取し、ウイルス含有量を測定した。ウイルス含有
量は、ARV及びIBDVでは鶏胚細胞を用いた50%
感染価、ILTVでは鶏腎細胞を用いた50%感染価、
HVTでは鶏胚細胞を用いたプラーク測定法(PF
U)、NDV及びIBVでは発育鶏卵を用いた50%感
染価、EDSVでは鶏胚肝細胞を用いた50%感染価に
より測定した。その結果を表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】ARVとIBDVはLMH及びCHCC−
OU2細胞で増殖し、ILTVはLMH細胞で、NDV
はCHCC−OU2細胞でのみ増殖した。その他のウイ
ルスはいずれの細胞においても増殖しなかった。
【0022】実施例2 ARV抗原の調製 牛血清5%を含むイーグルMEM培地(pH7.2)2
00mlに、 LMH細胞(ATCC No. CRL-2117)、Ve
ro細胞(ATCC No. CCL-81)又はHmLu−1細胞
(農林水産省家畜衛生試験場より分与)又はBHK−2
1細胞(ATCC No.CCL-10)を6x105個/mlの密度
になるように浮遊し、ローラーボトル内で撹拌しながら
37℃、1日間培養後、これにARV58−132E5
0株(社団法人 動物用生物学的製剤協会会報 23
(2)38、1990)をmoi1になるように接種
し、更に37℃、7日間培養した。対照として、上記の
MEM培地200mlにCEFを2x106個/mlの
密度になるように浮遊し、ローラーボトル内で撹拌しな
がら37℃、1日間培養後、これにARV58−132
E50株をmoi0.001になるよう接種し、更に、
37℃、4日間培養した。これらの培養液を1500r
pmの遠心にかけ、得られた上清をウイルス浮遊液とし
た。
【0023】ウイルス浮遊液のウイルス含有量は、これ
を牛血清1%を含むイーグルMEM培地(pH7.2)
で10倍段階希釈し、各段階の希釈液をマイクロプレー
トで24時間培養したCEF細胞に接種後、4日間培養
し、50%感染価を求め、表2の結果を得た。
【0024】
【表2】
【0025】上記の結果より明らかなように、本発明に
従うLMH細胞及びVero細胞を用いたARV培養法
はCEF培養法と比較すると、細胞播種密度当たりのウ
イルス産生量は同じ程度であり、HmLu−1細胞及び
BHK−21細胞を用いた方法では、CEF培養法に比
べ、細胞播種密度当たりのウイルス産生量は約10倍高
い。
【0026】実施例3 ARV抗原による鶏の免疫 LMH細胞、Vero細胞、 HmLu−1細胞又はB
HK−21細胞で増殖させたARV浮遊液に、ホルマリ
ンを0.2%の濃度になるように加え、37℃、8日間
感作しウイルスを不活化した後、これにアルミニウム量
で1.9mg/mlの水酸化アルミニウムゲル溶液を等
量加え、不活化ワクチンを試作した。該試作ワクチン又
はCEFで増殖させたARVを用い製造した市販の不活
化ワクチンを35日齢の特定病原体に感染していない鶏
(SPF鶏)に外側筋肉内に注射し、注射4週後に採血
し、この免疫血清について中和抗体価を測定した。中和
抗体価の測定には、SPF鶏群由来の鶏腎細胞を牛血清
5%(V/V)を含むイーグルMEM培地(pH7.
2)でシャーレに培養し単層となったものを用いた。免
疫血清を上記のイーグルMEM培地で希釈した後、各希
釈血清と0.1ml中200PFUを含む中和用ウイル
ス液と等量混合し、4℃で18時間感作した。次いで、
この各感作液0.1mlずつを培養細胞に接種し、37
℃で60分間静置吸着させた後、1次寒天培地を加え、
4日間培養し、その後、2次寒天培地(寒天1%を含む
0.5%ニュートラルレッドを2%になるように添加し
たイーグルMEM培地、pH7.2)を重層し、プラッ
ク数を測定した。プラック数を90%減少させる血清の
最高希釈倍数で中和抗体価を表したところ、表3の結果
を得た。
【0027】
【表3】
【0028】上記の結果から明らかなように、本発明に
従うLMH細胞、Vero細胞、HmLu−1細胞及び
BHK−21細胞で増殖させて得たARV不活化ワクチ
ンは、ほぼ市販品と同程度に鶏に対し中和抗体を惹起す
る力価を有する。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 39/15 AFE A61K 39/15 AFE

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トリレオウイルスを鳥類又は哺乳類由来の
    株化細胞に感染させて該ウイルスを増殖させることを特
    徴とするトリレオウイルス又はその抗原成分の調製法。
  2. 【請求項2】鳥類由来の株化細胞が鶏系株化細胞である
    請求項1に記載の調製法。
  3. 【請求項3】鶏系株化細胞がLMH細胞である請求項2
    に記載の調製法。
  4. 【請求項4】哺乳類由来の株化細胞がエイブ系株化細胞
    である請求項1に記載の調製法。
  5. 【請求項5】エイブ系株化細胞がVero細胞である請
    求項4に記載の調製法。
  6. 【請求項6】哺乳類由来の株化細胞がハムスター系株化
    細胞である請求項1に記載の調製法。
  7. 【請求項7】ハムスター系株化細胞がHmLu−1又は
    BHK−21細胞である請求項6に記載の調製法。
  8. 【請求項8】請求項1ないし7のいずれかに記載の調製
    法により得られるトリレオウイルス又はその抗原成分。
  9. 【請求項9】トリレオウイルスに対する中和活性を有す
    る抗体を誘発しうる、請求項8に記載のトリレオウイル
    ス又はその抗原成分。
  10. 【請求項10】請求項8又は9に記載のトリレオウイル
    ス又はその抗原成分を含有することを特徴とするトリレ
    オウイルス感染症ワクチン。
  11. 【請求項11】請求項10に記載のワクチンを家禽に投
    与することを特徴とするトリレオウイルス感染症の予防
    法。
  12. 【請求項12】請求項10に記載のワクチンと、他のウ
    イルス、マイコプラズマ、細菌及び寄生虫よりなる群か
    ら選ばれた少なくとも1種類の微生物に由来する抗原と
    を含有することを特徴とする混合ワクチン。
JP19368198A 1997-06-23 1998-06-23 トリレオウイルスの調製法 Pending JPH1175833A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012025784A (ja) * 2004-09-09 2012-02-09 Novartis Vaccines & Diagnostics Gmbh & Co Kg インフルエンザワクチンに関連する潜在的医原性リスクの減少

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JP2012025784A (ja) * 2004-09-09 2012-02-09 Novartis Vaccines & Diagnostics Gmbh & Co Kg インフルエンザワクチンに関連する潜在的医原性リスクの減少

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