JPH1174889A - トポロジー修正方式 - Google Patents

トポロジー修正方式

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JPH1174889A
JPH1174889A JP9231940A JP23194097A JPH1174889A JP H1174889 A JPH1174889 A JP H1174889A JP 9231940 A JP9231940 A JP 9231940A JP 23194097 A JP23194097 A JP 23194097A JP H1174889 A JPH1174889 A JP H1174889A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 IEEE1394の規定などの各通信ノード
をループ配置したままでは、通信不能となるバスで、誤
ってループ配置した場合に、ハードウェアによる処理の
みで通信を可能とするトポロジー修正方式を提供する。 【解決手段】 ループ検出ステップ1で通信ノードがル
ープに含まれると判断したら、各ノード間の論理的な接
続をいったん無効にする。接続ステップ2で物理的に接
続され、ループを構成する隣接通信ノードに接続通知を
送信し、隣接通信ノードからも接続通知を受信したら、
論理的にループを形成せずに接続可能と判断される。接
続可能と判断された通信ノード同士が同一のツリーまた
はディジーチェーンの構造を持つノードグループを形成
する。ノードグループが構成要素の通信ノードを増やし
ていくことにより、バス全体が一つのノードグループと
なり、バスをツリーまたはディジーチェーンとして認識
し、通信可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高速シリアルバス
規格IEEE1394のように、通信ノードをループ配
置した場合に通信不能となるインターフェースにおい
て、ループ配置されて通信不能となった状態から通信を
再開するためのトポロジーの修正を行うトポロジー修正
方式に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、バス上で通信ノードをループ配
置すると、データ転送の際、経路の異なるデータの衝突
が起きる危険性がある。IEEE802.3で規定され
た10BASE−Tのように、ループ(スター)配置を
とるネットワークでは、スイッチがデータの転送される
経路を判断して、衝突の起こらないように、ポート接続
を管理して、データ転送の効率を高めている。また、L
AN間接続などでは、IEEE802.1で規定されて
いるスパニングツリーアルゴリズムにより、論理的なツ
リー構造を持つループフリーな配置が採られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】以上のような技術は、
アドレス割り付けや、データ転送経路の管理、トポロジ
ーの管理を行うホストやスイッチが必要であり、全ての
通信ノードが対等で、ホストなしでも通信を行わなくて
はならないIEEE1394などで規定されているイン
ターフェースには適用できない。しかし、IEEE13
94の規定では、利用可能な通信ノード数が最大63、
ポート数が1通信ノードにつき16までと多く、ユーザ
ーが誤って通信ノードをループ配置してしまう可能性が
高く、こうした場合に通信不能になる問題がある。
【0004】また、IEEE1394の規定では、こう
した場合、どの通信ノードの配置が原因で通信不能なの
かといった情報をバスから得ることができず、ユーザー
が直接配線を調べて接続を変更する必要がある。したが
って、本発明の目的は、ループ配置されて通信が不能な
状態から自動的に通信を再開することができるトポロジ
ー修正方式を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、ループ配置さ
れて通信が不能な状態となったときに、いったんループ
内の接続を論理的に無効にし、各ループ内通信ノード同
士をループにならないように再度接続していくことで過
不足なく接続箇所を求められることに着目し、物理的に
はループ配置されたバスを論理的にツリーまたはディジ
ーチェーンとして認識可能として、自動的に通信を再開
させるものである。
【0006】以下、請求項毎に説明する。請求項1記載
のトポロジー修正方式は、複数の通信ノードと通信ノー
ド間を接続する伝送路により構成されるバスにおいて、
通信ノードが伝送路によってループを含む配置で接続さ
れた場合、各通信ノードはループ検出ステップでループ
に含まれるかを判定し、ループを構成する通信ノードで
あるループ内通信ノードは、いったん伝送路の接続を論
理的に無効にし、接続ステップで、伝送路によって接続
された通信ノードのうち、ループを構成しているもので
ある隣接通信ノードに対して接続通知を送信し、かつ論
理的にループを形成せずに隣接通信ノードと接続可能か
を判定し、接続可能と判定された箇所で論理的な接続を
有効とすることを特徴とする。
【0007】請求項1記載の方式では、ループ検出ステ
ップで通信ノードがループを構成していると判定された
ら、いったん伝送路による通信ノード間の接続を論理的
に無効にし、接続ステップで、ループを構成する隣接通
信ノードと論理的にループを形成せずに接続可能かを判
定し、接続可能と判定された伝送路での接続のみ有効と
することで、物理的にはループ配置を含むバスを、ツリ
ーまたはディジーチェーンとして認識し通信を行えるよ
うにする。
【0008】請求項2記載のトポロジー修正方式は、請
求項1記載のトポロジー修正方式において、接続ステッ
プで、ループ内通信ノードが接続通知を送信している伝
送路で、隣接通信ノードも接続通知を送信している場合
に、論理的にループを形成せずに隣接通信ノードと接続
可能であると判定することを特徴とする。請求項2記載
の方式では、接続ステップで隣接通信ノードと接続可能
かを、同一の伝送路上で両端の通信ノードが双方とも接
続通知を行っていることにより判断することで、伝送路
でやりとりされる情報を少なくする。
【0009】請求項3記載のトポロジー修正方式は、請
求項1記載のトポロジー修正方式において、接続ステッ
プで、ループ内通信ノードが論理的にループを形成せず
に新たに隣接通信ノードと接続可能と判定した場合、既
にループ内通信ノードが形成している、接続可能な通信
ノード同士で構成されるノードグループと、新たに接続
可能と判定した隣接通信ノードが形成しているノードグ
ループとが、新たに同一のノードグループを形成し、1
つのノードグループからは最大1ポートで接続通知を送
信することを特徴とする。
【0010】請求項3記載の方式では、接続可能と判断
された通信ノード同士が同一のノードグループに属し、
1つのノードグループからは1ポートからしか接続通知
を行わないことで、離れたノードと情報をやりとりする
ことなく、トポロジーが再構成される過程でループが形
成されるのを防ぐ。請求項4記載のトポロジー修正方式
は、請求項1記載のトポロジー修正方式において、接続
通知箇所決定ステップで、ループ内通信ノードが、隣接
通信ノードとまだ接続可能でないポートが1箇所以上あ
る場合、接続通知を行う通信ノードとなることを要求す
る接続要求を行い、接続要求の送信後、接続通知可能と
判断したら、接続ステップに遷移することを特徴とす
る。
【0011】請求項4記載の方式では、接続通知箇所決
定ステップで、まだ隣接通信ノードと接続可能でないル
ープを形成するポートを持つループ内ノードが接続要求
を送信することにより、短時間でノードグループ内で接
続通知を行うノードの候補を決める。請求項5記載のト
ポロジー修正方式は、請求項4記載のトポロジー修正方
式において、接続通知箇所決定ステップで、ループ内通
信ノードが接続要求を送信しないうちに接続要求を受信
した場合、接続要求を受信した以外のループを構成する
ポートで接続要求を送信することを特徴とする。
【0012】請求項5記載の方式では、接続通知箇所決
定ステップで、先に接続要求を行った通信ノードの要求
を優先して、他の隣接通信ノードにリピートすることに
より、情報の多くのせられない伝送路上で、高速に要求
の伝搬、調停を行う。請求項6記載のトポロジー修正方
式は、請求項4記載のトポロジー修正方式において、接
続通知箇所決定ステップで、ループ内通信ノードが接続
要求を送信した全てのポートで接続許可を受信した場
合、接続要求を送信するよりも先に隣接通信ノードから
の接続要求を受信していなければ、接続通知可能と判断
して、接続ステップに遷移し、受信していれば、接続要
求を受信したポートで接続許可を送信することを特徴と
する。
【0013】請求項6記載の方式では、接続通知箇所決
定ステップで、接続要求をリピートした方向の通信ノー
ド全ての接続許可を得て、接続通知を行うことで、ルー
トなどを決めずに接続通知を行うノードを決定する。請
求項7記載のトポロジー修正方式は、請求項4記載のト
ポロジー修正方式において、接続通知箇所決定ステップ
で、接続要求を受信したポートが1つで、かつそれ以外
にループを構成するポートがない場合、接続要求を受信
したポートで接続許可を送信することを特徴とする。
【0014】請求項7記載の方式では、接続通知箇所決
定ステップで、接続要求をリピートする先のない通信ノ
ードから接続許可を開始することで、ルートなどを決め
ずに接続通知を行うノードを決定する。請求項8記載の
トポロジー修正方式は、請求項4記載のトポロジー修正
方式において、接続通知箇所決定ステップで、複数の接
続要求を同時に受信したと判断した場合に、接続要求を
受信したポートで接続要求を送信することを特徴とす
る。
【0015】請求項8記載の方式では、接続通知箇所決
定ステップで、同時に接続要求をしてきた通信ノードに
対して、接続要求を送信して、要求の競合状態を作り出
すことにより、要求を再試行させる。請求項9記載のト
ポロジー修正方式は、請求項4記載のトポロジー修正方
式において、接続通知箇所決定ステップで、接続要求を
送信したポートで接続要求の競合が観測された場合、接
続要求の送信を自ら開始したループ内通信ノードが、乱
数発生手段によって与えられる乱数に基づいて選択され
た待機時間、接続要求を送信したポートでの送信を停止
することを特徴とする。
【0016】請求項9記載の方式では、接続通知箇所決
定ステップで、乱数発生手段により、接続要求の競合の
観測から、接続要求再開までの待機時間をランダムに決
定することで、接続要求の調停結果の規則性をなくす。
請求項10記載のトポロジー修正方式は、請求項9記載
のトポロジー修正方式において、接続通知箇所決定ステ
ップで、乱数発生手段によって与えられる乱数に基づい
て選択される待機時間同士の差が、バスの最長経路に対
応する長さの伝送路で信号を往復させるのに必要な時間
以上であることを特徴とする。
【0017】請求項10記載の方式では、接続通知箇所
決定ステップで、選択される接続要求の競合の観測か
ら、接続要求再開までの待機時間の差が、バス上で最も
離れた通信ノード間で信号を往復してリピートさせるの
に充分な時間であることにより、待機時間の選択結果が
異なる場合に、確実に競合の勝敗が決定される。請求項
11記載のトポロジー修正方式は、請求項1記載のトポ
ロジー修正方式において、接続通知箇所決定ステップ
で、ノードグループ内で、局所的ルートノードを決定
し、局所的ルートノードに対して接続要求を行い、局所
的ルートノードが接続許可の送信を開始することを特徴
とする。
【0018】請求項11記載の方式では、接続通知箇所
決定ステップで、ノードグループ内での局所的なルート
ノードを決定することにより、多数の通信ノードからの
接続要求の調停を高速に行う。請求項12記載のトポロ
ジー修正方式は、請求項4記載のトポロジー修正方式に
おいて、接続通知箇所決定ステップで、接続通知可能に
なった場合、接続通知を行うポートを、ループを構成す
るポートで、まだ接続可能な状態にないポートから、乱
数発生手段によって与えられる乱数に基づいて選択する
ことを特徴とする。
【0019】請求項12記載の方式では、接続ステップ
で、接続通知を送信するポートを、まだ接続可能な隣接
通信ノードのないループを構成するポートのなかから、
乱数発生手段を用いてランダムに決定することにより、
接続通知ポートとして選ばれるポートの規則性をなく
す。請求項13記載のトポロジー修正方式は、請求項1
記載のトポロジー修正方式において、待機ステップでの
待機時間を、乱数発生手段によって与えられる乱数に基
づいて複数の時間の中から決定することを特徴とする。
【0020】請求項13記載の方式では、待機ステップ
で、待機する時間を乱数発生手段用いてランダムに決定
することにより、接続通知ノードとして選ばれるノード
の規則性をなくす。請求項14記載のトポロジー修正方
式は、請求項1記載のトポロジー修正方式において、接
続ステップの直後に、接続確認ステップを有し、接続確
認ステップで隣接通信ノードと接続可能であるかの判定
を行い、直前の接続ステップで隣接通信ノードと接続可
能と判定された場合には、隣接通信ノードが自らと接続
可能と判断させる接続確認を送信することを特徴とす
る。
【0021】請求項14記載の方式では、隣接通信ノー
ドと接続可能と判定されたポートから接続確認を送信
し、接続確認ステップでも隣接通信ノードと接続可能か
を判定することにより、各通信ノード間のクロックの位
相のずれによる、接続可能性の判断の食い違いをなく
す。請求項15記載のトポロジー修正方式は、請求項1
記載のトポロジー修正方式において、ループ検出ステッ
プでループが検出されてから、トポロジー修正に必要な
時間が経過していたら、トポロジー修正の処理を終了す
ることを特徴とする。
【0022】請求項15記載の方式では、ループ検出時
から一定時間経過後にトポロジー修正の処理を終了する
ことにより、離れた通信ノード間で情報をやりとりする
ことなく処理を完了させる。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図1
から図13を用いて説明する。以下では、今回のトポロ
ジー修正方式をIEEE1394の規定によるケーブル
物理層で実現される場合を前提に、IEEE1394の
制約を考慮して説明する。
【0024】まず、図2〜図8の順で本発明のトポロジ
ー修正方式によりトポロジーが再構築されていく過程を
示す。図2は通信ノード100,101,102がルー
プ配置された状態を示している。103〜108はそれ
ぞれポート、110〜112は伝送路である。図3は各
通信ノード100,101,102がループ配置されて
いることを検出し、ノード間を接続している各伝送路1
10,111,112についての接続を論理的に無効に
した状態を示している。このようにいったん、ループ内
の全ての接続を無効にしてしまうのは、IEEE139
4の規定がホストを必要としない、全てのノードが対等
なインターフェースであるため、部分的に無効な箇所を
作って通信を行おうとすると、複数の通信ノードが同様
な動作をして、他の通信ノードと切り離された孤立した
通信ノードができてしまう可能性があるからである。
【0025】図4は通信ノード100と通信ノード10
1が、それぞれポート104,ポート106から接続通
知115,116を送信している状態を示している。こ
のように隣接する通信ノード同士が同一伝送路で接続通
知を送信してはいない段階ではまだ、論理的に接続可能
とは判断されない。図5は通信ノード100と通信ノー
ド101のうち、通信ノード101が接続通知を送信す
るポートを変え、それぞれポート104、ポート105
から接続通知117,118を送信している状態を示し
ている。このように隣接する通信ノード同士が同一伝送
路で接続通知を送信している段階で、隣接する通信ノー
ド100と通信ノード101はループを形成することな
く接続可能と判断する。このような箇所、ここでは伝送
路110は実線で表示する。
【0026】図6は接続可能と判断された通信ノード1
00と通信ノード101が、1つのノードグループ11
3を形成した状態を示している。もちろん、このノード
グループは、バス全体を観察した時の論理的なもので、
実際には各通信ノードはどの隣接する通信ノードと接続
可能かという情報しか持たない。図7は通信ノード10
1がさらに接続可能な通信ノードを増やすため、通信ノ
ード102と接続通知119,120の送受信を行って
いる状態である。1つのノードグループから送信される
接続通知は1つでなくてはならない。これは、同じノー
ドグループ内で接続を行ってループが形成される危険性
をなくすためである。
【0027】図8はバス全体の通信ノード100,10
1,102が同一のノードグループ114を形成した状
態を示している。ノードグループ114はディジーチェ
ーン配置になっているので、この状態で論理的な接続関
係を決定すればデータ転送を行うことが可能となる。こ
れ以降もポート103かポート108から接続通知が送
信されるが、同時に送信されることがないため、接続を
行ってループを形成してしまうという問題は発生しな
い。
【0028】以下では、以上のような処理を行うための
各通信ノードの制御方法について述べる。図1に各通信
ノードの制御方法についての本発明の実施の形態におけ
るフローチャートを示す。ループ検出ステップ1は、I
EEE1394の規定の物理層のステートのTree−
ID Startに対応する。ここでは、バスリセット
後、一定時間以上経っても物理的にケーブルと接続され
ているポート全て、もしくはそのうち1つを除いた全て
のポートでRX_PARENT_NOTIFYと呼ばれ
る信号を受信しない場合、通信ノードがループ配置され
ていることを検知することが決められている。
【0029】ループ検出の判断ステップ6でループ検出
されたかどうかを判定し、ループ検出ステップ1でルー
プ配置が検出されない場合は、そのまま規格で定められ
た初期化動作を継続する(初期化フェーズ)。ループが
検出された場合は、以下に述べるトポロジー修正フェー
ズ10に入る。トポロジー修正フェーズ10に遷移する
際、各ポートの物理的な接続に基づいてセットされた接
続フラグをクリアして、論理的に接続を無効にする。ま
た、ループ検出ステップ1で物理的に接続されていなが
ら、RX_PARENT_NOTIFYを受信しなかっ
たポートについては、ループを構成するポートとみな
し、以降トポロジー修正フェーズ10での信号のやりと
りはこのポートを通じてのみ行われ、その他のポートで
観測された信号は無視される。
【0030】トポロジー修正フェーズ10は、接続ステ
ップ2、接続確認ステップ3、待機ステップ4および接
続通知箇所決定ステップ5と、修正完了時間の判断ステ
ップ7および接続通知の判断ステップ8から成る。接続
ステップ2は、他の通信ノードとの論理的な接続関係を
構築していくステップであり、ここでは各通信ノード
は、ループを構成しているポートのうちいずれか1つか
ら接続通知(TX_CONNECT_NOTIFY)を
送信する。このポートについては、複数候補がある場
合、できるだけランダムに選ばれるのが望ましい。これ
は、接続通知を行う順番に規則性があると、双方の接続
通知箇所が一致しないような無限ループに陥る可能性が
あるからである。そこで、例えば乱数発生手段によって
与えられる乱数のモジュロ(乱数を未接続なループを構
成するポート数で割った余り)をとってポートを決定す
る。
【0031】IEEE1394の規定のケーブル物理層
では、信号はAB2組のツイストペアケーブルを伝送路
としてやりとりされる。AB各組は1,0,Z(ハイイ
ンピーダンス)の3つの状態をとり、一方の通信ノード
のAポートと他方の通信ノードのBポートとが接続され
るようになっている。そのため、一方の通信ノードから
送信された信号は、AB反転して他方の通信ノードで受
信される。
【0032】ここでいう接続通知(TX_CONNEC
T_NOTIFY)はA=Z,B=0のラインステート
で表現することができる。接続ステップ2では、この接
続通知を送信するとともに、接続通知を行っているポー
トでケーブルの接続によって隣接している通信ノードと
接続可能であるかを接続有効(RX_CONNECT)
を受信したかで判断する。接続有効(RX_CONNE
CT)はA=0,B=0のラインステートのことであ
り、接続通知を行っているポートで、隣接する通信ノー
ドも接続通知もしくは後述する接続確認(TX_CON
NECT_CONFIRM,A=0,B=0)を送信し
た結果観測される状態である。接続通知を行っているポ
ートで接続有効を受信したら、その後接続ステップ2と
接続確認ステップ3の間、接続確認(TX_CONNE
CT_CONFIRM)を送信する。そして、接続有効
を受信したかしないにかかわらず、接続ステップ2から
一定時間経過したら接続確認ステップ3に遷移する。
【0033】なお、接続ステップ2と接続確認ステップ
3における、接続確認(TX_CONNECT_CON
FIRM)の送信動作については、基本的に同じもので
あり、両ステップは、接続ステップ2では接続通知の送
信を行い、接続確認ステップ3では接続通知を行わない
点で相違するのみである。接続確認ステップ3は、各通
信ノードの位相のずれによって、同一箇所の接続可能性
についてその両端の通信ノードで食い違う判断が生じる
のを防止するためのステップである。ここでは、直前の
接続ステップ2で隣接通信ノードと接続可能と判断され
た場合には接続確認を送信する。これにより、接続可能
と判断された隣接通信ノードが、こちらとは接続可能と
判断できないままになってしまう危険を防止している。
図9に示す例では、通信ノード0が接続可能と判断して
接続確認ステップ121で接続確認を送信している。な
お、図9において、120は通信ノード0の接続ステッ
プを示し、122は通信ノード0の待機ステップを示し
ている。また、123は通信ノード1の接続ステップを
示している。
【0034】直前の接続ステップ2で隣接通信ノードと
接続可能と判断されなかった場合は、何も送信しない
(A=Z,B=Z)。また、直前の接続ステップ2で接
続通知を行っていたポートで隣接通信ノードと接続可能
かの判断は引続き行っており、隣接通信ノードが接続可
能と判断していながら、自らは判断できずに接続確認ス
テップに遷移してしまった場合でも判断ミスが生じな
い。図10に示す例では、接続確認ステップ125で、
通信ノード1の送信している接続確認を受信して接続可
能と判断している。なお、図10において、124は通
信ノード0の接続ステップを示し、126は通信ノード
0の待機ステップ、127は通信ノード1の接続ステッ
プを示している。
【0035】接続確認ステップ3からは一定時間経過し
たら待機ステップ4へ遷移する。この遷移時に乱数発生
手段によって与えられる乱数の奇偶をみることにより、
次の待機ステップ4で待機する時間を長短2通りで選
ぶ。待機ステップ4では、接続確認ステップ3で決めら
れた時間待機して接続通知箇所決定ステップ5へ遷移す
る。ここで待機時間を複数設定するのは、次のステップ
で接続通知を行う通信ノードを決定する際、決定がラン
ダムに行われるようにするためである。
【0036】接続通知箇所決定ステップ5は、接続可能
な関係にあるノードグループの中から接続通知を送信す
る通信ノードを1つに決定するためのステップである。
この接続通知箇所決定ステップ5をフローチャートを図
11に示す。図11において、ステップ20で接続可能
な隣接通信ノードがまだ存在しない場合は、接続通知の
判断ステップ8を経由して接続ステップ2へ遷移する。
【0037】接続可能な隣接通信ノードが存在し、かつ
他の通信ノードからの接続要求(RX_CONNECT
_REQUEST)を受信していない場合(ステップ2
1)には、接続可能な関係にある隣接通信ノード全てに
対して、接続要求(TX_CONNECT_REQUE
ST)を送信する(ステップ22)。接続要求(TX_
CONNECT_REQUEST)はA=0,B=Zの
ラインステートで表現される。接続要求を送信した全て
のポートで接続許可(RX_CONNECT_GRAN
T,A=0,B=1)を受信したら(ステップ23)、
接続通知を行う通信ノードは送信するポートを前述のよ
うにランダムに決定し、接続ステップ2に遷移する。
【0038】通信ノードが接続要求を送信する前に、隣
接通信ノードからの接続要求を受信した(ステップ2
1)通信ノードは、要求をリピートするために(ステッ
プ27)、要求を行ってきたノード以外の接続可能な隣
接通信ノードに接続要求を送信する(ステップ28)。
そして、接続要求を送信した全てのポートで接続許可
(RX_CONNECT_GRANT)を受信したら
(ステップ29)、接続要求を受信したポートから接続
許可(TX_CONNECT_GRANT,A=1,B
=Z)を送信してリピートする(ステップ36)。
【0039】接続可能な隣接通信ノードが接続要求して
きたものしかない場合(ステップ27)は、要求をして
きた隣接通信ノードに対して接続許可を送信する(ステ
ップ37)。接続許可を送信した通信ノードは、待機時
間を前述のように決定して待機ステップ4へ遷移する。
接続許可を受信しなかった場合、接続要求を複数同時に
受信したかを判断し(ステップ30)、複数受信の場合
は、接続要求を行ってきた隣接通信ノードに対して、接
続要求を送信し、要求の競合状態を作り出すことで、複
数受信による競合を通知する(ステップ38)。そし
て、競合通知終了(RX_CONTEND_END,A
=0,B=Zのラインステート)受信により(ステップ
39)、再び接続要求を送信もしくはリピート可能な状
態に戻る。
【0040】複数受信しなかった場合、接続要求競合
(RX_REQUEST_CONTEND,A=0,B
=0のラインステート)を受信したかを判断し(ステッ
プ31)、受信していなければ要求のリピートを続け、
受信した場合には接続要求の送信を停止する(ステップ
32)。また、競合を接続要求の送信を開始したノード
に通知するため、接続要求を行ってきた隣接通信ノード
に対して、接続要求を送信し、要求の競合状態を作り出
すことで、複数受信による競合を通知する(ステップ3
3)。そして、競合状態通知終了受信により(ステップ
34)、再び接続要求を送信もしくはリピート可能な状
態に戻る。
【0041】ステップ22で接続要求を自分から始めた
通信ノードが要求競合を受信した場合は(ステップ2
4)、競合に打ち勝つノードの決定をできるだけランダ
ムに行うために、待機時間を乱数発生手段によって与え
られる乱数の最下位ビットをみて長短2通りから選択し
(ステップ25)、選択した待機時間、要求競合を受信
したポートからの送信を停止する(ステップ26)。そ
して、待機中に接続要求を受信した場合は、競合に敗れ
たと判断し(ステップ27)、その他の隣接通信ノード
に接続要求をリピートする(ステップ30)。待機時間
経過しても接続要求を受信しない場合は、再び接続要求
を行う(ステップ22)。この待機時間の長いものと短
いものとの差は、要求を行っている通信ノード間で、要
求競合と接続要求をリピートする時間の合計以上にする
必要がある。これは、待機時間に長短の差が出たにもか
かわらず、接続要求をリピートしている間に他方も接続
要求を開始して、競合の勝敗が決まらなくなることを避
けるためである。
【0042】接続通知箇所決定ステップ5については、
図12および図13のフローチャートに示すような実現
方法もある。この方法は、IEEE1394の規定でル
ートノードを決める方法に従い、ノードグループ内での
局所的なルートノードを決定し、接続通知を行う箇所の
候補を持つ通信ノードが、この局所的ルートノードに対
して接続要求を行い、これに対して局所的ルートノード
が接続許可を行う方法である。
【0043】局所的なルートノードの決定過程は、接続
通知箇所決定ステップ5で、論理的に接続されているポ
ートが1つしかないとステップ50で判断した通信ノー
ドは、隣接通信ノードに対してPARENT_NOTI
FYという信号を送信する。各通信ノードはステップ5
1でこのPARENT_NOTIFYをいくつのポート
で受信したかをカウントし、これが論理的に接続されて
いるポートの数から1引いたもの以上ならば、PARE
NT_NOTIFYを送信してきた通信ノードにCHI
LD_NOTIFYを送信するChild hands
hakeを行って、それらが自分の局所的子ノードであ
ることを確定する(ステップ52)。
【0044】PARENT_NOTIFYを送信してき
た通信ノードがPARENT_NOTIFYの送信を停
止したら、PARENT_NOTIFYをいくつのポー
トで受信したかのカウントが、論理的に接続されている
ポートの数と同じであれば局所的ルートノードになった
と判断し(ステップ53)、そうでなければParen
t Handshakeのステップ54に移る。ここで
は、論理的に接続されているポートでPARENT_N
OTIFYを受信しなかったポートからPARENT_
NOTIFYを送信し、これに対し隣接通信ノードがC
HILD_NOTIFYを送信してきたら、この隣接通
信ノードが局所的親ノードであると確定し、PAREN
T_NOTIFYの送信を停止する。隣接通信ノードも
PARENT_NOTIFYを送信してきた場合(ステ
ップ55)には乱数発生手段を用いて待機時間を選択し
(ステップ70)、待機後(ステップ71)にPARE
NT_NOTIFYを受信したらChild Hand
shakeを行って局所的ルートノードとなり、そうで
なければParent Handshakeを再試行す
る(ステップ72)。以上のようにして局所的ルートノ
ードは決められる。
【0045】局所的ルートノードが決定したら、これを
ノードグループ内に知らせるため、局所的ルートノード
はルート決定通知を送信し(ステップ73)、これを受
信したノードはこれをリピートする(ステップ58)。
この後、各ノードは乱数発生手段を用いて待機時間を選
択(ルートはステップ74、その他はステップ59)し
た後、待機(ルートはステップ75、その他はステップ
60)する。このように待機時間を乱数で選ばせるの
は、接続要求時に局所的ルートノードに近い通信ノード
ばかりが選ばれるのを防ぐためである。
【0046】待機時間経過後は、接続要求を受信してい
れば(ステップ76)、局所的ルートノードは接続許可
を接続要求を受信したポートから送信し(ステップ7
9)、それ以外の論理的に接続されたポートで接続通知
箇所決定通知を送信する(ステップ81)。それ以外の
ノードは接続要求を局所的親ノードに対してリピート
し、それ以外の論理的に接続されたポートで接続通知箇
所決定通知を送信する(ステップ66)。接続要求をリ
ピートした通信ノードが、接続許可を受信したら(ステ
ップ67)、接続要求を行ってきた局所的子ノードに接
続許可をリピートし(ステップ68)、それ以外の論理
的に接続されたポートで接続通知箇所決定通知を送信す
る(ステップ69)。
【0047】接続通知箇所決定通知を受信した場合は全
ての論理的に接続されたポートで接続通知箇所決定通知
を送信する(ステップ69)。局所的ルートノードが待
機時間経過後に、接続要求を受信しない場合は、接続通
知を行えるポートを持つ通信ノードのうち、局所的ルー
トノードは接続通知箇所決定通知を受信した場合は、受
信した以外の全ての論理的に接続されたポートで接続通
知箇所決定通知を送信し(ステップ81)、接続ステッ
プ2へ遷移する。それ以外の通信ノードが接続要求を受
信しない場合は接続要求を局所的親ノードに対して送信
し(ステップ63)、接続許可を受信したら、接続ステ
ップ2へ、接続通知箇所決定通知を受信したら待機ステ
ップ4へ遷移する。
【0048】局所的ルートノード以外の通信ノードが待
機時間経過後に、接続要求を受信しない場合には、接続
通知を行えるポートを持たない通信ノードは、接続通知
箇所決定通知を受信したら(ステップ62,65)受信
した以外の全ての論理的に接続されたポートで接続通知
箇所決定通知を送信し(ステップ69)、待機ステップ
4へ遷移する。接続通知を受信したらこれをリピートす
る。以上のようにして接続通知を行う通信ノードは決め
られる。
【0049】この後者の方法は接続要求を行う通信ノー
ドが多数の場合、調停が高速に行われる。以上のような
処理を繰り返し行うことにより充分な時間が経った状態
では、バス上の通信ノード全てが1つのノードグループ
を形成していることになる。待機ステップ4では、トポ
ロジー修正フェーズ10を開始してからの時間がトポロ
ジー修正時間を超えていれば(ステップ7)、接続に関
する情報を固定して、トポロジー修正フェーズ10を終
了し、通常の初期化フェーズに戻る。
【0050】IEEE1394の規定のケーブル物理層
は、一般的にポート、レシーバ、トランスミッタ、ステ
ートマシン、リンクインターフェース、乱数発生手段に
より構成されるが、以上のトポロジー修正方式は、ソフ
トウェア処理に頼ることなくハードロジックで構成され
たステートマシンについて変更を加えるだけで、接続関
係の構築が実現可能である。
【0051】ここで、ノードの接続関係を論理的に無効
にすること、および接続関係を再構築するということ
と、現実のハードウェア構成上の配線との関係について
説明する。接続関係を無効にするというのは、具体的に
はステートマシンのポートの接続に関するフラグをクリ
アすることであり、これを再構築するというのは、必要
箇所のフラグをセットしていく作業に相当する。このよ
うな処理を実現するのには、ポート等のアナログ回路の
変更は不要で、ステートマシンのロジックを変更するだ
けでよい。
【0052】以上説明したように、この実施の形態によ
れば、いったん接続関係を論理的に無効にして、論理的
に接続関係を再構築することにより、物理的にループ配
置されたバスを、ツリーもしくはディジーチェーンとし
て認識することで、通信可能にする効果がある。また、
隣接する通信ノードとの信号のやりとりによってのみ処
理が行われるため、ハードウェアのみで実現することが
できる。また、隣接通信ノードとの接続可能性を、双方
とも接続通知を行っているかどうかで判断することによ
り、シリアルケーブルのように限られた情報の伝達しか
できない伝送路でも実現できる。また、接続可能と判断
された通信ノード同士が同一のノードグループに属し、
1つのノードグループからは1ポートからしか接続通知
を行わないことで、離れたノードと情報をやりとりする
ことなく、トポロジーが再構成される過程でループが形
成されるのを防ぐことができる。また、接続通知箇所決
定ステップで、まだ隣接通信ノードと接続可能でないル
ープを形成するポートを持つループ内ノードが接続要求
を送信することにより、短時間でノードグループ内で接
続通知を行うノードの候補を決めることができる。ま
た、接続通知箇所決定ステップで、先に接続要求を行っ
た通信ノードの要求を優先して、他の隣接通信ノードに
リピートすることにより、情報の多くのせられない伝送
路上で、高速に要求の伝搬、調停を行うことができる。
また、接続通知箇所決定ステップで、接続要求をリピー
トした方向の通信ノード全ての接続許可を得て、接続通
知を行うことで、ルートなどを決めずに接続通知を行う
ノードを決定することができる。
【0053】また、接続通知箇所決定ステップで、接続
要求をリピートする先のない通信ノードから接続許可を
開始することで、ルートなどを決めずに、接続通知を行
うノードを決定することができる。また、接続通知箇所
決定ステップで、同時に接続要求をしてきた通信ノード
に対して、接続要求を送信して、要求の競合状態を作り
出すことにより、要求を再試行させることができる。
【0054】また、接続通知箇所決定ステップで、乱数
発生手段により、接続要求の競合の観測から、接続要求
再開までの待機時間をランダムに決定することで、接続
要求の調停結果の規則性をなくすことができる。また、
接続通知箇所決定ステップで、選択される接続要求の競
合の観測から、接続要求再開までの待機時間の差が、バ
ス上で最も離れた通信ノード間で信号を往復してリピー
トさせるのに充分な時間であることにより、待機時間の
選択結果が異なる場合に、確実に競合の勝敗を決定する
ことができる。また、接続通知箇所決定ステップで、ノ
ードグループ内での局所的なルートノードを決定するこ
とにより、多数の通信ノードからの接続要求の調停を高
速に行うことができる。
【0055】また、接続ステップで、接続通知を送信す
るポートを、まだ接続可能な隣接通信ノードのないルー
プを構成するポートのなかから、ランダムに決定するこ
とにより、接続通知ポートとして選ばれるポートの規則
性をなくすことができる。また、待機ステップで、待機
する時間を乱数発生手段を用いてランダムに決定するこ
とにより、接続通知ノードとして選ばれるノードの規則
性をなくすことで、接続可能なパターンが出現しないよ
うな無限ループに陥るのを防ぐことができる。
【0056】また、隣接通信ノードと接続可能と判定さ
れたポートから接続確認を送信し、接続確認ステップで
も隣接通信ノードと接続可能かを判定することにより、
各通信ノード間のクロックの位相のずれによる、接続可
能性の判断の食い違いをなくすことができる。また、ル
ープ検出時から一定時間経過後にトポロジー修正の処理
を終了することにより、離れた通信ノード間で情報をや
りとりすることなく処理を完了させることができる。
【0057】
【発明の効果】請求項1記載のトポロジー修正方式によ
れば、いったん接続関係を論理的に無効にして、論理的
に接続関係を再構築することにより、物理的にループ配
置されたバスを、ツリーもしくはディジーチェーンとし
て認識することで、通信可能にする効果がある。また、
隣接する通信ノードとの信号のやりとりによってのみ処
理が行われるため、ハードウェアのみで実現することが
できる。
【0058】請求項2記載のトポロジー修正方式によれ
ば、隣接通信ノードとの接続可能性を、双方とも接続通
知を行っているかどうかで判断することにより、シリア
ルケーブルのように限られた情報の伝達しかできない伝
送路でも実現できる。請求項3記載のトポロジー修正方
式によれば、接続可能と判断された通信ノード同士が同
一のノードグループに属し、1つのノードグループから
は1ポートからしか接続通知を行わないことで、離れた
ノードと情報をやりとりすることなく、トポロジーが再
構成される過程でループが形成されるのを防ぐことがで
きる。
【0059】請求項4記載のトポロジー修正方式によれ
ば、接続通知箇所決定ステップで、まだ隣接通信ノード
と接続可能でないループを形成するポートを持つループ
内ノードが接続要求を送信することにより、短時間でノ
ードグループ内で接続通知を行うノードの候補を決める
ことができる。請求項5記載のトポロジー修正方式によ
れば、接続通知箇所決定ステップで、先に接続要求を行
った通信ノードの要求を優先して、他の隣接通信ノード
にリピートすることにより、情報の多くのせられない伝
送路上で、高速に要求の伝搬、調停を行うことができ
る。
【0060】請求項6記載のトポロジー修正方式によれ
ば、接続通知箇所決定ステップで、接続要求をリピート
した方向の通信ノード全ての接続許可を得て、接続通知
を行うことで、ルートなどを決めずに接続通知を行うノ
ードを決定することができる。請求項7記載のトポロジ
ー修正方式によれば、接続通知箇所決定ステップで、接
続要求をリピートする先のない通信ノードから接続許可
を開始することで、ルートなどを決めずに、接続通知を
行うノードを決定することができる。
【0061】請求項8記載のトポロジー修正方式によれ
ば、接続通知箇所決定ステップで、同時に接続要求をし
てきた通信ノードに対して、接続要求を送信して、要求
の競合状態を作り出すことにより、要求を再試行させる
ことができる。請求項9記載のトポロジー修正方式によ
れば、接続通知箇所決定ステップで、乱数発生手段によ
り、接続要求の競合の観測から、接続要求再開までの待
機時間をランダムに決定することで、接続要求の調停結
果の規則性をなくすことができる。
【0062】請求項10記載のトポロジー修正方式によ
れば、接続通知箇所決定ステップで、選択される接続要
求の競合の観測から、接続要求再開までの待機時間の差
が、バス上で最も離れた通信ノード間で信号を往復して
リピートさせるのに充分な時間であることにより、待機
時間の選択結果が異なる場合に、確実に競合の勝敗を決
定することができる。
【0063】請求項11記載のトポロジー修正方式によ
れば、接続通知箇所決定ステップで、ノードグループ内
での局所的なルートノードを決定することにより、多数
の通信ノードからの接続要求の調停を高速に行うことが
できる。請求項12記載のトポロジー修正方式によれ
ば、接続ステップで、接続通知を送信するポートを、ま
だ接続可能な隣接通信ノードのないループを構成するポ
ートのなかから、ランダムに決定することにより、接続
通知ポートとして選ばれるポートの規則性をなくすこと
ができる。
【0064】請求項13記載のトポロジー修正方式によ
れば、待機ステップで、待機する時間を乱数発生手段を
用いてランダムに決定することにより、接続通知ノード
として選ばれるノードの規則性をなくすことで、接続可
能なパターンが出現しないような無限ループに陥るのを
防ぐことができる。請求項14記載のトポロジー修正方
式によれば、隣接通信ノードと接続可能と判定されたポ
ートから接続確認を送信し、接続確認ステップでも隣接
通信ノードと接続可能かを判定することにより、各通信
ノード間のクロックの位相のずれによる、接続可能性の
判断の食い違いをなくすことができる。
【0065】請求項15記載のトポロジー修正方式によ
れば、ループ検出時から一定時間経過後にトポロジー修
正の処理を終了することにより、離れた通信ノード間で
情報をやりとりすることなく処理を完了させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のトポロジー修正方式を説
明するためのフローチャートである。
【図2】通信ノードがループ配置されている状態を示す
概略図である。
【図3】通信ノード間の論理的な接続が無効になった状
態を示す概略図である。
【図4】接続通知が送信されている状態を示す概略図で
ある。
【図5】接続通知によって接続可能と判断された状態を
示す概略図である。
【図6】接続可能と判断された通信ノード同士がノード
グループを形成する状態を示す概略図である。
【図7】ノードグループが構成要素を増やしていく状態
を示す概略図である。
【図8】バス全体が1つのノードグループとなった状態
を示す概略図である。
【図9】通信ノード0が先に接続可能と判断した場合を
示す模式図である。
【図10】通信ノード1が先に接続可能と判断した場合
を示す模式図である。
【図11】局所的ルートノードを決定しない方法による
接続通知箇所決定ステップの具体例を示すフローチャー
トである。
【図12】局所的ルートノードを決定する方法による接
続通知箇所決定ステップの具体例の上半分を示すフロー
チャートである。
【図13】局所的ルートノードを決定する方法による接
続通知箇所決定ステップの具体例の下半分を示すフロー
チャートである。
【符号の説明】
1 ループ検出ステップ 2 接続ステップ 3 接続確認ステップ 4 待機ステップ 5 接続通知箇所決定ステップ 100〜102 通信ノード 103〜108 ポート 110〜112 伝送路 113,114 ノードグループ 115〜119 接続通知

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の通信ノードと前記通信ノード間を
    接続する伝送路により構成されるバスにおいて、前記通
    信ノードが前記伝送路によってループを含む配置で接続
    された場合、各前記通信ノードはループ検出ステップで
    ループに含まれるかを判定し、ループを構成する前記通
    信ノードであるループ内通信ノードは、いったん前記伝
    送路の接続を論理的に無効にし、接続ステップで、前記
    伝送路によって接続された前記通信ノードのうち、ルー
    プを構成しているものである隣接通信ノードに対して接
    続通知を送信し、かつ論理的にループを形成せずに前記
    隣接通信ノードと接続可能かを判定し、接続可能と判定
    された箇所で論理的な接続を有効とすることを特徴とす
    るトポロジー修正方式。
  2. 【請求項2】 接続ステップで、ループ内通信ノードが
    接続通知を送信している伝送路で、隣接通信ノードも前
    記接続通知を送信している場合に、論理的にループを形
    成せずに前記隣接通信ノードと接続可能であると判定す
    ることを特徴とする請求項1記載のトポロジー修正方
    式。
  3. 【請求項3】 接続ステップで、ループ内通信ノードが
    論理的にループを形成せずに新たに隣接通信ノードと接
    続可能と判定した場合、既に前記ループ内通信ノードが
    形成している、接続可能な前記通信ノード同士で構成さ
    れるノードグループと、新たに接続可能と判定した前記
    隣接通信ノードが形成している前記ノードグループと
    が、新たに同一の前記ノードグループを形成し、1つの
    前記ノードグループからは最大1ポートで接続通知を送
    信することを特徴とする請求項1記載のトポロジー修正
    方式。
  4. 【請求項4】 接続通知箇所決定ステップで、ループ内
    通信ノードが、隣接通信ノードとまだ接続可能でないポ
    ートが1箇所以上ある場合、接続通知を行う通信ノード
    となることを要求する接続要求を行い、前記接続要求の
    送信後、接続通知可能と判断したら、接続ステップに遷
    移することを特徴とする請求項1記載のトポロジー修正
    方式。
  5. 【請求項5】 接続通知箇所決定ステップで、ループ内
    通信ノードが接続要求を送信しないうちに前記接続要求
    を受信した場合、前記接続要求を受信した以外のループ
    を構成するポートで前記接続要求を送信することを特徴
    とする請求項4記載のトポロジー修正方式。
  6. 【請求項6】 接続通知箇所決定ステップで、ループ内
    通信ノードが接続要求を送信した全てのポートで接続許
    可を受信した場合、前記接続要求を送信するよりも先に
    前記隣接通信ノードからの前記接続要求を受信していな
    ければ、接続通知可能と判断して、接続ステップに遷移
    し、受信していれば、前記接続要求を受信したポートで
    前記接続許可を送信することを特徴とする請求項4記載
    のトポロジー修正方式。
  7. 【請求項7】 接続通知箇所決定ステップで、接続要求
    を受信したポートが1つで、かつそれ以外にループを構
    成するポートがない場合、前記接続要求を受信したポー
    トで接続許可を送信することを特徴とする請求項4記載
    のトポロジー修正方式。
  8. 【請求項8】 接続通知箇所決定ステップで、複数の接
    続要求を同時に受信したと判断した場合に、前記接続要
    求を受信したポートで前記接続要求を送信することを特
    徴とする請求項4記載のトポロジー修正方式。
  9. 【請求項9】 接続通知箇所決定ステップで、接続要求
    を送信したポートで前記接続要求の競合が観測された場
    合、前記接続要求の送信を自ら開始したループ内通信ノ
    ードが、乱数発生手段によって与えられる乱数に基づい
    て選択された待機時間、前記接続要求を送信したポート
    での送信を停止することを特徴とする請求項4記載のト
    ポロジー修正方式。
  10. 【請求項10】 接続通知箇所決定ステップで、乱数発
    生手段によって与えられる乱数に基づいて選択される待
    機時間同士の差が、バスの最長経路に対応する長さの伝
    送路で信号を往復させるのに必要な時間以上であること
    を特徴とする請求項9記載のトポロジー修正方式。
  11. 【請求項11】 接続通知箇所決定ステップで、ノード
    グループ内で、局所的ルートノードを決定し、前記局所
    的ルートノードに対して接続要求を行い、前記局所的ル
    ートノードが接続許可の送信を開始することを特徴とす
    る請求項1記載のトポロジー修正方式。
  12. 【請求項12】 接続通知箇所決定ステップで、接続通
    知可能になった場合、接続通知を行うポートを、ループ
    を構成するポートで、まだ接続可能な状態にないポート
    から、乱数発生手段によって与えられる乱数に基づいて
    選択することを特徴とする請求項4記載のトポロジー修
    正方式。
  13. 【請求項13】 待機ステップでの待機時間を、乱数発
    生手段によって与えられる乱数に基づいて複数の時間の
    中から決定することを特徴とする請求項1記載のトポロ
    ジー修正方式。
  14. 【請求項14】 接続ステップの直後に、接続確認ステ
    ップを有し、前記接続確認ステップで隣接通信ノードと
    接続可能であるかの判定を行い、直前の前記接続ステッ
    プで前記隣接通信ノードと接続可能と判定された場合に
    は、前記隣接通信ノードが自らと接続可能と判断させる
    接続確認を送信することを特徴とする請求項1記載のト
    ポロジー修正方式。
  15. 【請求項15】 ループ検出ステップでループが検出さ
    れてから、トポロジー修正に必要な時間が経過していた
    ら、トポロジー修正の処理を終了することを特徴とする
    請求項1記載のトポロジー修正方式。
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