JPH1172786A - 液晶表示素子 - Google Patents

液晶表示素子

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Publication number
JPH1172786A
JPH1172786A JP9234243A JP23424397A JPH1172786A JP H1172786 A JPH1172786 A JP H1172786A JP 9234243 A JP9234243 A JP 9234243A JP 23424397 A JP23424397 A JP 23424397A JP H1172786 A JPH1172786 A JP H1172786A
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JP
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liquid crystal
light
optical sheet
crystal cell
crystal display
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JP9234243A
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English (en)
Inventor
Toshiharu Nishino
利晴 西野
Masaaki Shibamoto
雅章 芝元
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Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
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Publication of JPH1172786A publication Critical patent/JPH1172786A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】新たな表示形態を有し、従来のものに比べて格
段に明るい画面を得ることができる液晶表示素子を提供
する。 【解決手段】液晶セル10の前面側に、反射軸に沿った
偏光成分の入射光を反射させ透過軸に沿った偏光成分の
入射光を透過させる特性を有する光学シート21を配置
し、前記液晶セル10の後面側に偏光板22を配置する
とともに、その背後に、前記偏光板22を透過した光を
反射する反射板23を設け、入射する外光の前記光学シ
ート21による反射と、前記光学シート21を透過した
入射光の前記反射板23による反射とを利用して表示す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電圧の印加によ
り液晶層の複屈折性を制御して表示駆動される液晶表示
素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電圧の印加により液晶層の複屈折性を制
御して表示駆動される液晶表示素子には、TN(ツイス
テッド・ネマティック)型、STN(スーパー・ツイス
テッド・ネマティック)型、ECB(複屈折効果)型の
ものや、強誘電性液晶または反強誘電性液晶を用いた強
誘電性液晶表示素子などがある。
【0003】これらの液晶表示素子は、互いに対向する
面それぞれに電極が形成された前後一対の基板間に前記
電極間に印加される電圧に応じて複屈折性が変化する液
晶層を挟持した液晶セルをはさんで、その前面側と後面
側とにそれぞれ偏光板を配置した構成となっている。
【0004】この液晶表示素子は、前記液晶セルの電極
間への電圧の印加によって液晶層の複屈折性を制御する
ことにより、一方の偏光板および液晶セルを透過して他
方の偏光板に入射する光の偏光状態を前記液晶層の複屈
折性に応じて変化させ、前記他方の偏光板を透過する光
の透過率を制御して表示駆動されている。
【0005】なお、この液晶表示素子には、バックライ
トからの光を利用して表示する透過型のものと、自然光
や室内照明光等の外光を利用して表示する反射型のもの
とがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の液
晶表示素子は、光の透過率を変化させて表示するだけの
ものであった。この発明は、電圧の印加により液晶層の
複屈折性を制御して表示駆動される液晶表示素子とし
て、新たな表示形態を有し、従来のものに比べて格段に
明るい画面を得ることができる液晶表示素子を提供する
ことを目的としたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の液晶表示素子
は、互いに対向する面それぞれに電極が形成された前後
一対の基板間に液晶層を設けた液晶セルの前面側に、互
いにほぼ直交する方向に沿った反射軸と透過軸とを有
し、前記反射軸に沿った偏光成分の入射光を反射させ、
前記透過軸に沿った偏光成分の入射光を透過させる光学
シートを配置し、前記液晶セルの後面側に、互いにほぼ
直交する方向のうちの一方の方向に沿った偏光成分の入
射光を透過させる偏光部材を配置するとともに、その背
後に、前記偏光部材を透過した光を反射または吸収する
か、あるいは光を発する後面部材を設けたことを特徴と
するものである。
【0008】この液晶表示素子は、その前面側から入射
する外光の前記光学シートによる反射と、前記光学シー
トを透過して入射した光の前記後面部材による反射また
は吸収、あるいは前記後面部材が発する光とを利用して
表示するものである。
【0009】すなわち、この液晶表示素子においては、
その前面側から入射する外光が、まず液晶セルの前面側
に配置された光学シートに入射し、その光のうち、前記
光学シートの反射軸に沿った偏光成分の光がこの光学シ
ートで反射される。
【0010】一方、前記光学シートの透過軸に沿った偏
光成分の入射光は、この光学シートを透過して液晶セル
に入射し、この液晶セルを透過した光が後面側の偏光部
材に入射して、その光のうち、一方の方向に沿った偏光
成分の光がこの偏光部材を透過する。
【0011】また、前記液晶セルを透過した光の偏光状
態は、液晶セルの両基板の電極間に電圧を印加すること
により制御される液晶層の複屈折性に応じて変化し、そ
れにより、液晶セルを透過して前記偏光部材に入射した
光の透過率が変化する。
【0012】そして、液晶セルを透過した光が前記偏光
部材を透過するときは、その透過光が前記偏光部材の背
後の後面部材により反射または吸収されるか、あるい
は、前記後面部材が発する光が前記偏光部材と液晶セル
とを透過して前記光学シートに入射し、その光のうちの
前記光学シートの透過軸に沿った偏光成分の光が出射す
る。
【0013】したがって、前記液晶セルの両基板の電極
が互いに対向している各画素領域の表示画素を液晶表示
素子の前面側から観察すると、これらの画素は、前記後
面部材による入射光の反射または吸収、あるいは前記後
面部材が発する光により表示され、その明るさが、印加
電圧に応じた液晶層の複屈折性の変化に応じて変化す
る。
【0014】そして、この液晶表示素子においては、そ
の前面側から入射した外光のうちの前記光学シートの反
射軸に沿った偏光成分の光、つまり入射した外光のほぼ
半分の光量の光が、前記光学シートで反射されるため、
全ての表示画素の明るさが、前面側から入射した外光の
うちの前記光学シートで反射された光の輝度分だけ底上
げされ、画面全体が非常に明るくなる。
【0015】このように、この発明の液晶表示素子は、
その前面側から入射する外光の前記光学シートによる反
射と、前記光学シートを透過して入射した光の前記後面
部材による反射または吸収、あるいは前記後面部材が発
する光とを利用して表示するという、新たな表示形態を
有するものであり、この液晶表示素子によれば、光の透
過率を変化させて表示するだけの従来のものに比べて、
格段に明るい画面を得ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】この発明の液晶表示素子は、上記
のように、液晶セルの前面側に、互いにほぼ直交する方
向に反射軸と透過軸とをもち、前記反射軸に沿った偏光
成分の入射光を反射させ前記透過軸に沿った偏光成分の
入射光を透過させる特性を有する光学シートを配置し、
前記液晶セルの後面側に、一方の方向に沿った偏光成分
の入射光を透過させる偏光部材を配置するとともに、そ
の背後に、前記偏光部材を透過した光を反射または吸収
するか、あるいは光を発する後面部材を設けたものであ
って、入射する外光の前記光学シートによる反射と、前
記光学シートを透過した入射光の前記後面部材による反
射または吸収、あるいは前記後面部材が発する光とを利
用して表示するという、新たな表示形態を有するもので
ある。
【0017】この発明の液晶表示素子において、前記後
面部材は、反射板または吸収板のいずれであっても、ま
た、入射光を吸収して所定の色の蛍光を発する蛍光板
や、所定の分光強度分布をもった光(白色光または着色
光)を発する発光体などであってもよい。
【0018】また、前記後面部材が反射板または吸収板
のいずれかである場合、前記反射板は、鏡面反射板でも
拡散反射板でもよく、さらに前記反射板は、可視光帯域
のほとんどの光を反射させる白色系の反射板であって
も、可視光帯域のうちの特定の波長帯域の光を吸収し、
他の波長帯域の光を反射させる所定の色のカラー反射板
であってもよい。また、前記吸収板は、可視光帯域のほ
とんどの光を吸収する黒色の吸収板が望ましい。
【0019】そして、前記後面部材に、前記カラー反射
板を用いるか、あるいは前記蛍光板や、所定の色の着色
光を発する発光体を用いれば、カラー表示を行なうこと
ができる。
【0020】また、この液晶表示素子においては、前記
液晶セルの前後面のいずれか一方に、所定の色の着色透
明膜を設けてもよく、その場合もカラー表示を行なうこ
とができる。
【0021】さらに、液晶セルの後面側に配置する前記
偏光部材は、偏光板であっても、互いにほぼ直交する方
向に沿った反射軸と透過軸とを有し、前記反射軸に沿っ
た偏光成分の入射光を反射させ、前記透過軸に沿った偏
光成分の入射光を透過させる光学シート(液晶セルの前
面側に配置したものと同様な光学特性を有するもの)で
あってもよい。
【0022】また、この発明は、電界によって液晶層の
複屈折性を制御することにより表示を行うものであれ
ば、TN型、STN型およびECB型などのモードで動
作する液晶表示素子や、強誘電性液晶または反強誘電性
液晶を用いた強誘電性液晶表示素子など、種々のモード
で動作する液晶表示素子に適用できる。
【0023】例えば、この発明をTN型の動作モードの
液晶表示素子に適用する場合、前記偏光部材に偏光板を
用いるときの実施形態としては、液晶セルに、液晶層の
液晶分子が一対の基板間においてほぼ90°ねじれ角で
ツイスト配向しているものを用い、前記液晶セルの前面
側に配置する前記光学シートの透過軸を、前記液晶セル
の前基板の近傍における液晶分子の配向方向に対してほ
ぼ直交させるかまたはほぼ平行にするとともに、液晶セ
ルの後面側に配置された前記偏光板の透過軸を、前記光
学シートの透過軸に対してほぼ直交させるかまたはほぼ
平行にする形態がある。この場合は、前記後面部材とし
て、反射板、蛍光板、発光体のいずれかを用いるのが望
ましい。
【0024】この実施形態によれば、液晶分子が初期の
ツイスト配向状態にある画素領域と、液晶分子が電圧の
印加により基板面に対してほぼ垂直に立上がり配向した
画素領域とのうち、一方の画素領域では、前記光学シー
トを透過して入射し、液晶セルを透過した光のほとんど
が後面側の偏光板を透過し、その画素領域の表示画素
が、前記光学シートで反射された光と、前記反射板によ
る入射光の反射、あるいは前記蛍光板または発光体が発
する光とによって表示される。また、他方の画素領域で
は、前記液晶セルを透過した光のほとんどが前記偏光板
で吸収され、その画素領域の表示画素が、前記光学シー
トで反射された光によって表示される。
【0025】この実施形態において、前記後面部材に、
カラー反射板を用いるか、あるいは蛍光板または着色光
を発する発光体を用いれば、カラー表示を行なうことが
できる。
【0026】また、この実施形態においては、前記偏光
板を、その色の波長帯域の光に対しては偏光作用を示さ
ず、他の波長帯域の光に対してのみ偏光作用を示すカラ
ー偏光板としてもよく、このカラー偏光板を用いれば、
カラー表示を行なうことができる。
【0027】また、TN型の動作モードの液晶表示素子
において、前記偏光部材に上述した光学シートを用いる
ときの実施形態としては、液晶セルに、液晶層の液晶分
子が一対の基板間においてほぼ90°ねじれ角でツイス
ト配向しているものを用い、前記液晶セルの前面側に配
置された前側光学シートの透過軸を、前記液晶セルの前
基板の近傍における液晶分子の配向方向に対してほぼ直
交させるかまたはほぼ平行にするとともに、液晶セルの
後面側に配置された後側光学シートの透過軸を、前記前
側光学シートの透過軸に対してほぼ平行にするかまたは
ほぼ直交させる形態がある。この場合は、前記後面部材
として、カラー反射板、吸収板、蛍光板、着色光を発す
る発光体のいずれかを用いるのが望ましい。
【0028】この実施形態によれば、液晶分子が初期の
ツイスト配向状態にある画素領域と、液晶分子が電圧の
印加により基板面に対してほぼ垂直に立上がり配向した
画素領域とのうち、一方の画素領域では、前面側の光学
シートを透過して入射し、液晶セルを透過した光のほと
んどが後面側の光学シートで反射され、その画素領域の
表示画素が、前面側の光学シートで反射された光に、後
面側の光学シートで反射された光が重畳した高輝度の画
素になる。また、他方の画素領域では、前記液晶セルを
透過した光のほとんどが後面側の光学シートを透過し、
その画素領域の表示画素が、前面側の光学シートで反射
された光と、前記後面部材による入射光の反射または吸
収、あるいは前記後面部材が発する光とによって表示さ
れる。
【0029】この実施形態において、前記後面部材を、
前記カラー反射板とするか、あるいは前記蛍光板または
着色光を発する発光体とすれば、液晶分子が立上がり配
向した画素領域でカラー画素を表示することができる。
【0030】また、この発明を例えばECB型の動作モ
ードの液晶表示素子に適用する場合の実施形態として
は、前記液晶セルに、液晶層の液晶分子が一対の基板間
においてツイスト配向しているものを用い、液晶セルの
前面側に配置された前記光学シートの透過軸を、前記液
晶セルの前基板の近傍における液晶分子の配向方向に対
して斜めに交差させる形態がある。この場合は、後面部
材として、カラー反射板、吸収板、蛍光板、着色光を発
する発光体のいずれかを用いるのが望ましい。
【0031】この実施形態によれば、前記光学シートの
透過軸が液晶セルの前基板の近傍における液晶分子配向
方向に対して斜めにずれているため、前記光学シートを
透過して入射した光が、液晶セルを透過する過程で、液
晶層の複屈折性により各波長光がそれぞれ偏光状態の異
なる偏光状態(楕円偏光、円偏光または振動面が回転し
た直線偏光)となった光になる。
【0032】そのため、前記液晶セルを透過してその後
面側の偏光部材(偏光板でも上記光学シートでもよい)
に入射した光が、各波長光ごとに異なる透過率で前記偏
光部材を透過し、この偏光部材を透過した光が、それを
構成する各波長光の光量比に応じた着色光になる。
【0033】そして、この着色光の色は、液晶分子が印
加電圧に応じてツイスト配向状態を保ちながら基板面に
対して立上がり配向してゆくのにともなって変化するた
め、この実施形態によれば、各画素領域で複数の色の画
素を表示するカラー表示が可能である。
【0034】
【実施例】図1〜図4はこの発明の第1の実施例を示し
ており、図1は液晶表示素子の断面図である。この実施
例の液晶表示素子は、図1に示すように、液晶分子がツ
イスト配向した液晶層を有する液晶セル10の前面側に
後述する特性を有する光学シート21を配置し、前記液
晶セル10の後面側に偏光板22を配置するとともに、
この偏光板22の背後に、後面部材として反射板23を
設けた構成となっている。
【0035】上記液晶セル10は、互いに対向する面そ
れぞれに透明電極13,14が形成されるとともにその
上に配向膜15,16が設けられた前後一対の透明基板
11,12間に、前記電極間13,14に印加される電
圧に応じて複屈折性が変化する液晶層18を挟持したも
のであり、前記一対の基板11,12は枠状のシール材
17を介して接合されており、液晶は、両基板11,1
2間の前記シール材17で囲まれた領域に封入されてい
る。なお、前記配向膜15,16はポリイミド等からな
る水平配向膜であり、その膜面を所定の方向にラビング
することによって配向処理されている。
【0036】この液晶セル10は、例えば時分割駆動さ
れるセグメント表示型のものであり、一方の基板(この
実施例では後基板)12に設けられた透明電極14は各
表示画素に対応する形状の複数のセグメント電極、他方
の基板(この実施例では前基板)11に設けられた透明
電極13は、前記複数のセグメント電極14と対向する
複数に分割されたコモン電極である。
【0037】次に、前記液晶セル10の前面側に配置し
た光学シート21について説明すると、図3は前記光学
シート21の斜視図であり、この光学シート21は、互
いにほぼ直交する方向に反射軸21sと透過軸21pと
をもち、前記反射軸21sに沿った偏光成分の入射光を
反射させ、前記透過軸21pに沿った偏光成分の入射光
を透過させる特性を有している。
【0038】すなわち、図3に示したように、この光学
シート21に、その反射軸21sに沿った偏光成分(以
下、S偏光成分という)の光sと、前記透過軸21pに
沿った偏光成分(以下、P偏光成分という)の光pとの
両方を含む光を入射させると、その入射光のうちの前記
反射軸21sに沿ったS偏光成分の光sは光学シート2
1で反射され、前記透過軸21pに沿ったP偏光成分の
光pは光学シート21を透過する。なお、図3には、光
学シート21にその表面側から光を入射させた例を示し
たが、前記光学シート21は、その裏面側からの入射光
に対しても同じ特性を示す。
【0039】この光学シート21は、その構造は図示し
ないが、例えば、一方の面に微小幅の横長プリズム状部
がその幅方向に連続して互いに平行に並んだ形状の凹凸
面を形成した一対の透明フィルムを、その一方のフィル
ムの凹凸面の各頂部と他方のフィルムの凹凸面の各谷部
とを互いに向き合わせて重ね、その両フィルムの凹凸面
間に、屈折率の異なる複数の透明膜を交互に積層した積
層膜を挟持させたものであり、この種の光学シートは、
米国特許5,422,756号および同5,559,6
34号に開示されている。
【0040】また、前記液晶セル10の後面側に配置し
た偏光板22は、一般にニュートラル偏光板と称される
無着色偏光板であり、この偏光板22の背後に設けられ
た反射板(後面部材)23は、可視光帯域のほとんどの
光を反射させる白色系の反射板、あるいは、可視光帯域
のうちの特定の波長帯域の光を吸収し、他の波長帯域の
光を反射させる所定の色のカラー反射板である。
【0041】前記白色系の反射板としては、白色板また
は、銀、アルミニウムからなる反射板を用い、カラー反
射板としては、例えば、赤、緑、青、紫、金色などうち
の1つの色を呈する反射板を用いる。
【0042】なお、前記赤、緑、青、紫などのカラー反
射板は、所定の色に着色された透明樹脂フィルムの裏面
に銀またはアルミニウムのメッキ膜または蒸着膜からな
る反射膜を形成したものでよいが、前記偏光板22の後
面に着色された透明塗料を印刷しその上に反射膜を形成
して偏光板22と一体に形成してもよい。
【0043】また、銀またはアルミニウム等の金属膜か
らなる白色系反射板や、金色などの金属色のカラー反射
板は、金属薄板でもよいが、前記偏光板22の後面に金
属をメッキまたは蒸着して形成してもよい。
【0044】さらに、前記反射板23は、鏡面反射板で
も拡散反射板でもよく、また前記拡散反射板は、表面を
拡散反射面としたものに限らず、有色または無色の光散
乱粒子を混入した樹脂膜でもよい。この樹脂膜の場合
は、その裏面に反射膜を設けなくてもよい。
【0045】また、この実施例の液晶表示素子は、TN
型モードで動作するものであり、前記液晶セル10とし
て、誘電異方性が正のネマティック液晶が封入されると
ともにその液晶分子が一対の基板11,12間において
ほぼ90°のツイスト角でツイスト配向しているものを
用い、前記光学シート21を、その透過軸21pを前記
液晶セル10の前基板11の近傍における液晶分子の配
向方向に対してほぼ直交する方向に沿わせて配置し、前
記偏光板22を、その透過軸を前記光学シート21の透
過軸21pに対してほぼ直交する方向に沿わせて配置し
ている。
【0046】図2は、前記液晶セル10の両基板11,
12の近傍における液晶分子の配向方向(配向膜15,
16の配向処理方向)11a,12aと、前記光学シー
ト21の反射軸21sおよび透過軸21pの向きと、前
記偏光板22の透過軸22aとを示している。
【0047】この図2のように、前記液晶セル10の前
基板11の近傍における液晶分子配向方向11aは、液
晶表示素子の画面の横軸xに対し前面(液晶表示素子の
前面)側から見て右回りにほぼ45°ずれた方向、後基
板12の近傍における液晶分子配向方向12aは、前記
横軸xに対し前面側から見て左回りにほぼ45°ずれた
方向にあり、この液晶セル10の液晶層18の液晶分子
は、そのツイスト方向を図に破線矢印で示したように、
後基板12から前基板11に向かい、前面側から見て右
回りにほぼ90°のツイスト角でツイスト配向してい
る。
【0048】そして、前記光学シート21は、その透過
軸21pを前記横軸xに対し前面側から見て左回りにほ
ぼ45°ずれた方向に沿わせて配置されている。すなわ
ち、この光学シート21の透過軸21pは液晶セル10
の前基板11の近傍における液晶分子配向方向11aと
ほぼ直交しており、反射軸21sは前記液晶分子配向方
向11aとほぼ平行になっている。
【0049】さらに、前記偏光板22は、その透過軸2
2aを前記横軸xに対し前面側から見て右回りにほぼ4
5°ずれた方向に沿わせて配置されており、したがっ
て、この偏光板22の透過軸22aは、前記光学シート
21の透過軸21pに対してほぼ直交している。
【0050】この液晶表示素子は、その前面側から入射
する外光の前記光学シート21による反射と、前記光学
シート21を透過して入射した光の前記反射板(後面部
材)23による反射とを利用して表示するものである。
【0051】すなわち、この液晶表示素子においては、
その前面側から入射する外光が、まず液晶セル10の前
面側に配置された光学シート21に入射し、その光のう
ち、前記光学シート21の反射軸21sに沿ったS偏光
成分の光がこの光学シート21で反射される。
【0052】一方、前記光学シート21の透過軸21p
に沿ったP偏光成分の入射光は、この光学シート21を
透過して液晶セル10に入射し、この液晶セル10を透
過した光が後面側の偏光板22に入射して、その光のう
ち、一方の方向に沿った偏光成分の光、つまり前記偏光
板22の透過軸22aに沿った偏光成分の光が、この偏
光板22を透過する。
【0053】また、前記液晶セル10を透過した光の偏
光状態は、液晶セル10の両基板11,12の電極1
3,14間に電圧を印加することにより制御される液晶
層18の複屈折性に応じて変化し、それにより、液晶セ
ル10を透過して後面側の偏光板22に入射した光の透
過率が変化する。
【0054】つまり、前記液晶層18の複屈折性は、液
晶分子初期のツイスト配向状態(液晶分子が基板11,
12面に対して配向膜15,16により規制されるプレ
チルト角をもって倒伏した状態)にある電圧無印加状態
において最も大きく、液晶層への電圧の印加により液晶
分子がツイスト配向状態を保ちながら印加電圧に応じた
立上がり角で立上がり配向するのにともなって複屈折性
が小さくなり、液晶分子が基板11,12面に対してほ
ぼ垂直に立上がり配向すると、複屈折性がほとんど無く
なる。
【0055】そして、この実施例では、図2に示したよ
うに、液晶セル10の液晶分子のツイスト角をほぼ90
°とし、前記光学シート21の透過軸21pを液晶セル
10の前基板11の近傍における液晶分子配向方向11
aとほぼ直交させるとともに、前記偏光板22の透過軸
22aを前記光学シート21の透過軸21pとほぼ直交
させているため、液晶セル10の液晶分子の配向状態が
初期のツイスト配向状態にあるとき、つまり光学シート
21を透過して入射した光(光学シート21の透過軸2
1pに沿った偏光成分の直線偏光光)が液晶セル10を
透過する過程で液晶層18の複屈折性によりほぼ90°
旋光されるときは、液晶セル10を透過した入射光が、
前記偏光板22にその透過軸22aに沿った偏光成分の
直線偏光光となって入射し、その光のほとんどが偏光板
22を透過する。
【0056】また、液晶分子が電圧の印加により基板1
1,12面に対してほぼ垂直に立上がり配向したとき、
つまり液晶層18の複屈折性がほとんど無くなり、光学
シート21を透過して入射した直線偏光光が旋光作用を
受けずに液晶セル10を透過するときは、液晶セル10
を透過した入射光が、前記偏光板22にその透過軸22
aとほぼ直交する方向に沿った偏光成分の直線偏光光と
なって入射し、その光のほとんどが前記偏光板22で吸
収される。
【0057】さらに、液晶分子がツイスト配向状態を保
ちながら斜めに立上がり配向したときは、光学シート2
1を透過して入射した直線偏光光が、液晶分子が初期の
ツイスト配向状態にあるときと、ほぼ垂直に立上がり配
向したときとの間の偏光状態の光(偏光板22の透過軸
22aに沿った偏光成分とそれと直交する方向に沿った
偏光成分との両方を含む光)となって前記偏光板22に
入射し、その光のうちの透過軸22aに沿った偏光成分
の光が偏光板22を透過する。
【0058】そして、液晶セル10を透過した光が偏光
板22を透過するときは、その透過光が前記偏光板22
の背後の反射板23により反射され、その反射光が、前
記偏光板22と液晶セル10と光学シート21とを順に
透過して前面に出射する。
【0059】したがって、前記液晶セル10の両基板1
1,12の電極13,14が互いに対向している各画素
領域の表示画素を液晶表示素子の前面側から観察する
と、これらの画素は、前記反射板23による入射光の反
射により表示され、その明るさが、液晶セル10の印加
電圧に応じた液晶層18の複屈折性の変化に応じて変化
する。
【0060】また、この液晶表示素子においては、その
前面側から入射した外光のうちの光学シート21の反射
軸21sに沿った偏光成分の光、つまり入射した外光の
ほぼ半分の光量の光が、前記光学シート21で反射され
るため、全ての表示画素の明るさが、前記光学シート2
1で反射された光の輝度分底上げされ、画面全体が非常
に明るくなる。
【0061】すなわち、上記液晶表示素子においては、
各画素領域のうち、液晶分子が初期のツイスト配向状態
にある画素領域では、前記光学シート21を透過して入
射し、液晶セル10を透過した光のほとんどが後面側の
偏光板22を透過するため、その画素領域の表示画素
が、前記光学シート21での外光の反射と、前記反射板
による入射光の反射とによって表示され、液晶分子が電
圧の印加により基板面に対してほぼ垂直に立上がり配向
した画素領域では、前記液晶セル10を透過した光のほ
とんどが前記偏光板22で吸収されるため、その画素領
域の表示画素が、前記光学シート21での外光の反射だ
けで表示される。
【0062】図4は、上記液晶表示素子の1つの画素領
域の光の出射状態を示しており、液晶分子18aが初期
のツイスト配向状態にあるときは、光学シート21を透
過して入射した光のほとんどが反射板23で反射される
ため、図4の(a)のように、入射外光L0のうちの光
学シート21で反射された光L1と、前記反射板23で
反射された光L2とが出射して、これらの光により高輝
度の明画素が表示される。
【0063】また、液晶分子18aが電圧の印加により
ほぼ垂直に立上がり配向したときは、光学シート21を
透過して入射した光のほとんどが偏光板22で吸収され
るため、図4の(b)のように、入射外光L0のうちの
光学シート21で反射された光L1だけが出射して、暗
画素が表示される。
【0064】さらに、図示しないが、液晶分子がツイス
ト配向状態を保ちながら斜めに立上がり配向したとき、
つまり、上述したように光学シート21を透過して入射
した光が、液晶分子が初期のツイスト配向状態にあると
きとほぼ垂直に立上がり配向したときとの間の偏光状態
の光となって偏光板22に入射するときは、その光のう
ちの前記偏光板22の透過軸22aに沿った偏光成分の
光が偏光板22を透過し、反射板23で反射されて前面
に出射するため、入射外光のうちの光学シート21で反
射された光と、前記光学シート21を透過して入射した
光のうちの前記偏光板22を透過して反射板23で反射
された光とが出射し、これらの光により中間調の明るさ
の画素が表示される。
【0065】また、画素領域以外の領域、つまり液晶セ
ル10の両基板11,12の電極が互いに対向していな
い領域では、液晶分子が常に初期のツイスト配向状態に
あるため、この画素領域以外の領域は、上記明画素と同
じ明るさに見える。
【0066】したがって、上記液晶表示素子によれば、
画素領域以外の領域および各画素領域のうちの電圧を印
加しない画素領域(液晶分子が常に初期のツイスト配向
状態にある領域)で明るい背景を表示し、その背景中
に、電圧を印加した画素領域(液晶分子がほぼ垂直に立
上がり配向した領域)に対応した文字や図形などを暗状
態で表示する画像表示を行なうことができるとともに、
その表示の明るさを印加電圧に応じて段階的に変化させ
ることが可能である。
【0067】そして、上記液晶表示素子は、画素領域以
外の領域および各画素領域のうちの電圧を印加しない画
素領域の表示が、前記光学シート21で反射された外光
に、前記反射板22で反射された光が重畳した高輝度の
明表示であり、その明るさが、電圧を印加した画素領域
の表示である暗表示の明るさ(前面側から入射した外光
のうちの前記光学シート21で反射された光の明るさ)
のほぼ2倍であるから、画面全体が非常に明るいだけで
なく、表示のコントラスト(明表示と暗表示と明るさの
比)も充分である。
【0068】また、上記実施例の液晶表示素子は、後面
部材として設ける反射板23を選ぶことにより、白黒表
示素子としても、カラー表示素子としても使用できるも
のであり、白色系反射板を用いれば白黒表示を行なうこ
とができ、カラー反射板を用いればカラー表示を行なう
ことができる。
【0069】すなわち、前記反射板23をカラー反射板
とすれば、このカラー反射板に入射した光のうち、前記
カラー反射板の色に対応する波長帯域の光が反射され、
他の波長帯域の光が吸収されるため、前記カラー反射板
の色に着色した光が出射光となってカラー画素が表示さ
れる。
【0070】なお、上記光学シート21はその反射特性
および透過特性が波長依存性の無い特性である無着色シ
ートであり、したがって、入射外光が白色光であれば、
反射光も透過光も白色光であるから、前記カラー画素
は、前記カラー反射板で反射された着色光と、入射外光
のうちの前記光学シート21で反射された白色光とで表
示される。
【0071】したがって、上記カラー表示の場合の表示
色は、前記カラー反射板の色によって決まり、例えば赤
色のカラー反射板を用いた場合は、白の背景中に赤で文
字や図形などが表示され、金色のカラー反射板を用いた
場合は、白の背景中に金色で文字や図形などが表示され
る。
【0072】なお、上記実施例では、後面部材に反射板
23を用いているが、前記後面部材は、入射光を吸収し
て所定の色の蛍光を発する蛍光板や、所定の分光強度分
布をもった光を発する発光体などであってもよい。
【0073】図5はこの発明の第2の実施例を示す液晶
表示素子の断面図である。この実施例は、上記後面部材
を、入射光を吸収して所定の色の蛍光を発する蛍光板2
4としたものであり、その他の構成は上述した第1の実
施例と同じである。
【0074】この実施例の液晶表示素子では、前記蛍光
板24が、上記偏光板22を透過した光を吸収して蛍光
板特有の色の蛍光を発し、その蛍光が前面に出射するた
め、その背景、つまり画素領域以外の領域および各画素
領域のうちの電圧を印加しない画素領域の表示が、前記
光学シート21で反射された外光に、前記蛍光が重畳し
た高輝度の着色表示になる。
【0075】したがって、この液晶表示素子によれば、
前記蛍光板24が発する蛍光色の明るい背景中に、電圧
を印加した画素領域に対応した文字や図形などを暗状態
で表示するカラー表示を行なうことができる。
【0076】図6および図7はこの発明の第3および第
4の実施例を示す液晶表示素子の断面図である。これら
の実施例は、後面部材を、所定の分光強度分布をもった
着色光を発する発光体としたものであり、その他の構成
は上述した第1の実施例と同じである。
【0077】すなわち、図6に示した第3の実施例の液
晶表示素子は、前記後面部材をLED発光体25とした
ものであり、このLED発光体25は、光拡散板26の
背後に、着色光を発する複数のLED(発光ダイオー
ド)27を所定の間隔で配置して構成されている。
【0078】また、図7に示した第4の実施例の液晶表
示素子は、前記後面部材をEL発光体28としたもので
あり、このEL発光体28は、着色光を発するEL(エ
レクトロルミネッセンス)パネルからなっている。
【0079】上記第3および第4の実施例の液晶表示素
子では、その背景、つまり画素領域以外の領域および各
画素領域のうちの電圧を印加しない画素領域の表示が、
後面部材であるLED発光体25またはEL発光体28
を消灯させたときは、光学シート21で反射された外光
に、前記LED発光体25またはEL発光体28の表面
で反射された光が重畳した高輝度の明表示になり、LE
D発光体25またはEL発光体28を点灯させたとき
は、光学シート21で反射された外光に、前記LED発
光体25またはEL発光体28が発する着色光が重畳し
た高輝度の着色表示になる。
【0080】なお、前記LED発光体25またはEL発
光体28が発する着色光は、偏光板22によりその透過
軸22aと直交する偏光成分の光を吸収されて直線偏光
光となり、液晶セル10を透過した着色光のうちの、前
記光学シート21の透過軸21pに沿った偏光成分の光
が前面に出射する。
【0081】したがって、この第3および第4の実施例
の液晶表示素子によれば、前記LED発光体25または
EL発光体28が発する光の色の明るい背景中に、電圧
を印加した画素領域に対応した文字や図形などを暗状態
(光学シート21で反射された外光の明るさ)で表示す
るカラー表示を行なうことができるとともに、前記背景
が、LED発光体25またはEL発光体28を消灯させ
たときは、発光体自体の表面の色になり、また発光体2
5,26を点灯させたときは、その発光体が発する着色
光の色になるため、前記発光体25,26を消灯と点灯
により背景の色を変えることができる。
【0082】なお、上記第3および第4の実施例では、
後面部材に設ける発光体として、LED発光体25また
はEL発光体28を用いているが、前記発光体は、白熱
ランプまたは冷陰極管等の光源からの光を導光板で導い
てこの導光板の表面から出射する面光源装置などでもよ
い。
【0083】また、前記発光体は、所定の分光強度分布
をもった光を発するものであれば、着色光を発するもの
に限らず、ほぼフラットな分光強度分布をもった白色光
を発する発光体であってもよい。この白色光を発する発
光体を用いる場合は、上記カラー表示は得られないが、
白色系の反射板を用いる場合よりも、背景を明るくする
ことができる。
【0084】図8はこの発明の第5の実施例を示す液晶
表示素子の断面図である。この実施例は、液晶セル10
の後面側に配置する偏光板を、所定の色のカラー偏光板
29とし、このカラー偏光板29を、その透過軸を液晶
セル10の前面側に配置した光学シート21の透過軸と
ほぼ直交させて設けたものであり、その他の構成は第1
の実施例と同じである。なお、この実施例では、後面部
材として設ける反射板23を白色系反射板としている。
【0085】この実施例の液晶表示素子によれば、液晶
セル10の後面側に配置する偏光板をカラー偏光板29
としているため、次のようなカラー表示を行なうことが
できる。なお、ここでは前記カラー偏光板29が赤色偏
光板である場合について説明する。
【0086】すなわち、前記カラー偏光板29は、その
色の波長帯域の光に対しては偏光作用を示さず、他の波
長帯域の光に対してのみ偏光作用を示すため、前記カラ
ー偏光板29が赤色偏光板である場合は、この赤色偏光
板29に入射した光のうち、赤の波長帯域の光は、その
いずれ方向の偏光成分の光もほとんど吸収されずに偏光
板29を透過するが、緑と青の波長帯域の光は、前記偏
光板29の透過軸と直交する偏光成分の光を吸収され、
前記透過軸に沿った偏光成分の光だけが偏光板29を透
過する。
【0087】そのため、画素領域以外の領域および各画
素領域のうちの電圧を印加しない画素領域(液晶分子が
常に初期のツイスト配向状態にある領域)、つまり、光
学シート21を透過して入射した光が液晶セル10を透
過する過程でほぼ90°旋光され、前記赤色偏光板29
にその透過軸に沿った偏光成分の直線偏光光となって入
射する領域では、この赤色偏光板に入射した赤、緑、青
の波長帯域の光の全てが前記赤色偏光板29を透過し、
その光が反射板23で反射されて前面に出射する。この
赤、緑、青の各色光の出射光強度は実質的に等しく、し
たがって、前記反射板(白色系反射板)23で反射され
る光は白色光である。
【0088】そのため、前記画素領域以外の領域および
各画素領域のうちの電圧を印加しない画素領域で表示さ
れる背景は、前記光学シート21で反射された外光と、
前記反射板23で反射された白色光とで表示される白で
ある。
【0089】一方、電圧を印加した画素領域(液晶分子
がほぼ垂直に立上がり配向した領域)、つまり、光学シ
ート21を透過して入射した光が旋光作用を受けずに液
晶セル10を透過する画素領域では、前記赤色偏光板2
9に入射した光(偏光板29の透過軸に対してほぼ直交
する偏光成分の直線偏光光)のうち、緑と青の波長帯域
の光が前記赤色偏光板29で吸収され、赤の波長帯域の
光だけが前記偏光板29を透過して、その光が反射板
(白色系反射板)23で反射されて前面に出射する。
【0090】そのため、前記電圧を印加した画素領域で
表示される画素は、前記光学シート21で反射された外
光と、前記反射板23で反射された赤の波長帯域の光と
で表示される赤の画素である。
【0091】したがって、この実施例の液晶表示素子に
よれば、明るい白の背景中に、電圧を印加した画素領域
に対応した文字や図形などを赤で表示するカラー表示を
行なうことができる。
【0092】なお、上記表示例は、カラー偏光板29を
赤色偏光板とした変であるが、例えば前記カラー偏光板
29を緑色偏光板とすれば表示色が緑になり、前記カラ
ー偏光板29を青色偏光板とすれば表示色が青になた
め、このカラー偏光板29の色を選ぶことにより、所望
の表示色を得ることができる。
【0093】なお、上記実施例では、後面部材を白色系
の反射板23としたが、この反射板23はカラー反射板
でもよく、また前記後面部材は、図5に示した実施例で
用いた蛍光板24や、図6または図7に示した実施例で
用いたLED発光体25またはEL発光体28であって
もよい。
【0094】このように、後面部材をカラー反射板とす
るか、あるいは、LED発光体25またはEL発光体2
8等の着色光を発する発光体とした場合は、上述した表
示色が、カラー偏光板29の色と、カラー反射板で反射
される光の色または前記発光体が発する光の色との合成
色になる。
【0095】図9はこの発明の第6の実施例を示す液晶
表示素子の断面図である。この実施例は、液晶セル10
の前面側に配置する偏光板を無着色偏光板22とし、前
記液晶セル10の前面に、所定の色の着色透明膜30を
印刷等の手段により形成したものであり、その他の構成
は第1の実施例と同じである。なお、この実施例では、
後面部材として設ける反射板23を白色系反射板として
いる。
【0096】この実施例の液晶表示素子では、液晶セル
10の前面に着色透明膜30を設けているため、光学シ
ート21を透過して入射した光が前記着色透明膜30に
よりその色の波長帯域以外の波長帯域光を吸収されて着
色光となる。
【0097】そして、画素領域以外の領域および各画素
領域のうちの電圧を印加しない画素領域では、前記着色
透明膜30により着色された入射光が、反射板(白色系
反射板)23で反射されて前面に出射し、電圧を印加し
た画素領域では、前記着色透明膜30により着色された
入射光が偏光板22で吸収される。
【0098】したがって、この実施例の液晶表示素子に
よれば、前記画素領域以外の領域および各画素領域のう
ちの電圧を印加しない画素領域で表示される背景を、光
学シート21で反射された外光に前記反射板23で反射
された着色光が重畳した高輝度の着色表示とし、その背
景中に、電圧を印加した画素領域に対応した文字や図形
などを暗状態(光学シート21で反射された外光の明る
さ)で表示するカラー表示を行なうことができる。
【0099】なお、この実施例では、後面部材を白色系
の反射板23としたが、この反射板23はカラー反射板
でもよく、また前記後面部材は、図5に示した実施例で
用いた蛍光板24や、図6または図7に示した実施例で
用いたLED発光体25またはEL発光体28であって
もよい。その場合は、上述した背景の色が、前記着色透
明膜30の色と、カラー反射板で反射される光の色また
は前記発光体が発する光の色との合成色になる。
【0100】上述した第1〜第6の実施例の液晶表示素
子は、液晶セル10の前面側に配置する光学シート21
の透過軸21pを、液晶セル10の前基板の近傍におけ
る液晶分子配向方向11aに対してほぼ直交させたもの
であるが、前記光学シート21の透過軸21pは、液晶
セル10の前基板の近傍における液晶分子配向方向11
aとほぼ平行にしてもよく、その場合でも、液晶セル1
0の後面側に配置する偏光板22またはカラー偏光板2
9の透過軸を、前記光学シートの透過軸21pに対して
ほぼ直交させれば、上記各実施例と同じ表示を得ること
ができる。
【0101】さらに、上記偏光板22またはカラー偏光
板29は、その透過軸を、前記光学シート21の透過軸
21pとほぼ平行な方向に沿わせて配置してもよく、そ
の場合は、画素領域以外の領域および各画素領域のうち
の電圧を印加しない画素領域で表示される背景と、電圧
を印加した画素領域の表示とが、上記各実施例における
表示と逆になる。
【0102】また、上記第1〜第6の実施例では、液晶
セル10の後面側に配置する偏光部材を偏光板(無着色
偏光板またはカラー偏光板)としたが、前記偏光部材
は、液晶セル10の前面側に配置した光学シート21と
同様な光学特性を有する光学シート、つまり、互いにほ
ぼ直交する方向に沿った反射軸と透過軸とを有し、前記
反射軸に沿った偏光成分の入射光を反射させ、前記透過
軸に沿った偏光成分の入射光を透過させる光学シートと
してもよい。
【0103】図10〜図12はこの発明の第7の実施例
を示しており、図10は液晶表示素子の断面図である。
なお、図10において、図1に示した第1の実施例と同
じものについては、図に同符号を付してその説明を省略
する。
【0104】この実施例の液晶表示素子は、液晶分子が
ツイスト配向した液晶層を有する液晶セル10の前面側
に、上記第1〜第6の実施例で用いたものと同じ光学シ
ート(以下、前側光学シートという)21を配置し、前
記液晶セル10の後面側に、偏光部材として、前側光学
シートという21と同様な特性を有する光学シート(以
下、後側光学シートという)31を配置するとともに、
この後側光学シート31の背後に、後面部材としてカラ
ー反射板32を設けた構成となっている。
【0105】前記液晶セル10は、例えば時分割駆動さ
れるセグメント表示型のものであり、その構造は図1に
示したものと同じである。また、前記カラー反射板32
は、可視光帯域のうちの特定の波長帯域の光を吸収し、
他の波長帯域の光を反射させる所定の色の反射板であ
り、望ましくは拡散反射板である。
【0106】また、この実施例の液晶表示素子は、TN
型モードで動作するものであり、前記液晶セル10とし
て、誘電異方性が正のネマティック液晶が封入されると
ともにその液晶分子が一対の基板11,12間において
ほぼ90°のツイスト角でツイスト配向しているものを
用い、前側光学シート21を、その透過軸21pを前記
液晶セル10の前基板11の近傍における液晶分子の配
向方向に対してほぼ直交する方向に沿わせて配置し、後
側光学シート31を、その透過軸31pを前記前側光学
シート21の透過軸21pに対してほぼ平行な方向に沿
わせて配置している。
【0107】図11は、前記液晶セル10の両基板1
1,12の近傍における液晶分子の配向方向(配向膜1
5,16の配向処理方向)11a,12aと、前記前側
光学シート21の反射軸21sおよび透過軸21pの向
きと、前記後側光学シート3の反射軸31sおよび透過
軸31pの向きを示している。
【0108】この図11のように、前記液晶セル10の
前基板11の近傍における液晶分子配向方向11aは、
液晶表示素子の画面の横軸xに対し前面側から見て右回
りにほぼ45°ずれた方向、後基板12の近傍における
液晶分子配向方向12aは、前記横軸xに対し前面側か
ら見て左回りにほぼ45°ずれた方向にあり、この液晶
セル10の液晶層18の液晶分子は、そのツイスト方向
を図に破線矢印で示したように、後基板12から前基板
11に向かい、前面側から見て右回りにほぼ90°のツ
イスト角でツイスト配向している。
【0109】そして、前側光学シート21は、その透過
軸21pを前記横軸xに対し前面側から見て左回りにほ
ぼ45°ずれた方向に沿わせて配置されている。すなわ
ち、この光学シート21の透過軸21pは液晶セル10
の前基板11の近傍における液晶分子配向方向11aと
ほぼ直交しており、反射軸21sは前記液晶分子配向方
向11aとほぼ平行になっている。
【0110】さらに、後側光学シート31は、その透過
軸31pを前記横軸xに対し前面側から見て左回りにほ
ぼ45°ずれた方向に沿わせて配置されており、したが
って、この後側光学シート31の透過軸31pおよび反
射軸31sはそれぞれ前側光学シート21の透過軸21
pおよび反射軸21sとほぼ平行になっている。
【0111】この液晶表示素子は、その前面側から入射
する外光の前側光学シート21による反射と、前記前側
光学シート21を透過して入射した光の後側光学シート
31による反射および前記カラー反射板(後面部材)3
2による着色光の反射とを利用して表示するものであ
る。
【0112】すなわち、この液晶表示素子においては、
その前面側から入射する外光が、まず液晶セル10の前
面側に配置された前側光学シート21に入射し、その光
のうち、前側光学シート21の反射軸21sに沿ったS
偏光成分の光がこの前側光学シート21で反射される。
【0113】一方、前記前側光学シート21の透過軸2
1pに沿ったP偏光成分の入射光は、この前側光学シー
ト21を透過して液晶セル10に入射し、この液晶セル
10を透過した光が後側光学シート31に入射して、そ
の光のうち、前記後側光学シート31の反射軸31sに
沿ったS偏光成分の光がこの後側光学シート31で反射
され、後側光学シート31の透過軸21pに沿ったP偏
光成分の入射光は、この後側光学シート31を透過す
る。
【0114】また、前記液晶セル10を透過した光の偏
光状態は、液晶セル10の両基板11,12の電極1
3,14間に電圧を印加することにより制御される液晶
層18の複屈折性に応じて変化し、それにより、液晶セ
ル10を透過して後側光学シート31に入射した光の透
過率が変化する。
【0115】そして、この実施例では、図11に示した
ように、液晶セル10の液晶分子のツイスト角をほぼ9
0°とし、前側光学シート21の透過軸21pを液晶セ
ル10の前基板11の近傍における液晶分子配向方向1
1aとほぼ直交させるとともに、後側光学シート31の
透過軸31pを前記前側光学シート21の透過軸21p
とほぼ平行にしているため、液晶セル10の液晶分子の
配向状態が初期のツイスト配向状態にあるとき、つまり
前側光学シート21を透過して入射した光(直線偏光
光)が液晶セル10を透過する過程で液晶層18の複屈
折性によりほぼ90°旋光されるときは、液晶セル10
を透過した入射光が、後側光学シート31に、その反射
軸31sに沿った偏光成分の直線偏光光となって入射
し、その光のほとんどが後側光学シート31で反射され
る。
【0116】また、液晶分子が電圧の印加により基板1
1,12面に対してほぼ垂直に立上がり配向したとき、
つまり前側光学シート21を透過して入射した液晶セル
10を旋光作用を受けることなく透過するときは、液晶
セル10を透過した入射光が、後側光学シート31に、
その透過軸31pに沿った偏光成分の直線偏光光となっ
て入射し、その光のほとんどが後側光学シート31を透
過する。
【0117】さらに、液晶分子がツイスト配向状態を保
ちながら斜めに立上がり配向したときは、光学シート2
1を透過して入射し、液晶セル10を透過した光が、後
側光学シート31に、その透過軸31pに沿った偏光成
分と反射軸31sに沿った偏光成分との両方を含む光と
なって入射し、その光のうちの透過軸31pに沿った偏
光成分の光が後側光学シート31を透過する。
【0118】そして、前記後側光学シート31で反射さ
れた光は、液晶セル10と前側光学シート21とを順に
透過して前面に出射し、また、後側光学シート31を透
過した光は、その背後のカラー反射板32に入射してそ
のうちの前記カラー反射板32の色の波長帯域の光が反
射され、その反射光、つまりカラー反射板32の色に着
色した光が、前記後側光学シート31と液晶セル10と
前側光学シート21とを順に透過して前面に出射する。
【0119】すなわち、この液晶表示素子においては、
各画素領域のうち、液晶分子が初期のツイスト配向状態
にある画素領域では、前側光学シート21を透過して入
射し、液晶セル10を透過した光のほとんどが後側光学
シート31で反射されるため、その画素領域の表示画素
が、前側光学シート21での外光の反射と、後側光学シ
ート31による入射光の反射とによって表示され、液晶
分子が電圧の印加により基板面に対してほぼ垂直に立上
がり配向した画素領域では、前記液晶セル10を透過し
た光のほとんどが後側光学シート31を透過して前記カ
ラー反射板32によりその色の波長帯域の光を反射され
るため、その画素領域の表示画素が、前記光学シート2
1での外光の反射と、前記カラー反射板32による前記
波長帯域の光の反射とによって表示される。
【0120】図12は、上記液晶表示素子の1つの画素
領域の光の出射状態を示しており、液晶分子18aが初
期のツイスト配向状態にあるときは、前側光学シート2
1を透過して入射した光のほとんどが後側光学シート3
1で反射されるため、図12の(a)のように、入射外
光L0のうちの前側光学シート21で反射された光L1
と、後側光学シート31で反射された光L3とが出射し
て、これらの光により高輝度の白の明画素が表示され
る。
【0121】また、液晶分子18aが電圧の印加により
ほぼ垂直に立上がり配向したときは、前側光学シート2
1を透過して入射した光のほとんどが後側光学シート3
1を透過してカラー反射板32によりその色の波長帯域
の光を反射されるため、図12の(b)のように、入射
外光L0のうちの表側光学シート21で反射された光L
1と、前記カラー反射板32で反射されてその色に着色
した光L4とが出射して、これらの光により明るいカラ
ー画素が表示される。
【0122】さらに、図示しないが、液晶分子がツイス
ト配向状態を保ちながら斜めに立上がり配向したとき
は、前側光学シート21を透過して入射した光のうちの
後側光学シート31の反射軸31sに沿った偏光成分の
光がこの後側光学シート31で反射され、前記後側光学
シート31の透過軸31pに沿った偏光成分の光がこの
後側光学シート31を透過してカラー偏光板32により
その色の波長帯域の光を反射されるため、入射外光のう
ちの前側光学シート21で反射された光と、後側光学シ
ート31で反射された光と、カラー反射板32で反射さ
れた着色光とが出射して、これらの光により中間調のカ
ラー画素が表示される。
【0123】また、画素領域以外の領域では、液晶分子
が常に初期のツイスト配向状態にあるため、この画素領
域以外の領域の表示は、上記明画素と同じ高輝度の白表
示である。
【0124】したがって、上記液晶表示素子によれば、
画素領域以外の領域および各画素領域のうちの電圧を印
加しない画素領域(液晶分子が常に初期のツイスト配向
状態にある領域)で高輝度の白の背景を表示し、その背
景中に、電圧を印加した画素領域(液晶分子がほぼ垂直
に立上がり配向した領域)に対応した文字や図形などを
明るいカラー画素で表示する画像表示を行なうことがで
きるとともに、そのカラー表示の明るさを印加電圧に応
じて段階的に変化させることが可能である。
【0125】そして、この液晶表示素子は、画素領域以
外の領域および各画素領域のうちの電圧を印加しない画
素領域の表示が、前側光学シート21で反射された外光
に、後側光学シート31で反射された光が重畳した高輝
度の明表示であり、背景中の表示が、前側光学シート2
1で反射された外光に、カラー反射板32で反射された
着色光が重畳した明るいカラー表示であるため、画面が
非常に明るいカラー表示を得ることができる。
【0126】なお、上記実施例では、後面部材としてカ
ラー反射板32を用いているが、液晶セル10の後面側
に配置する偏光部材を上述した光学シート31とする場
合、前記後面部材は、例えば吸収板であってもよく、こ
の吸収板を用いれば、後側光学シート31を透過した光
が前記吸収板で吸収され、前記白の背景中の表示が、前
側光学シート21で反射された外光だけで表示される暗
表示になるため、白黒画像を表示することができる。こ
の場合は、前記吸収板として、可視光帯域のほとんどの
光を吸収する黒の吸収板を用いるのが望ましい。
【0127】さらに、前記後面部材は、入射光を吸収し
て所定の色の蛍光を発する蛍光板や、所定の分光強度分
布をもった光を発する発光体(LED発光体またはEL
発光体など)であってもよく、前記蛍光板や、所定の色
の着色光を発する発光体を用いれば、カラー表示を行な
うことができる。
【0128】また、上記のように液晶セル10の後面側
に配置する偏光部材を上述した光学シート31とする場
合、上述した第6の実施例のように、前記液晶セル10
の前後面のいずれか一方に所定の色の着色透明膜を設け
てもよく、その場合もカラー表示を行なうことができ
る。
【0129】また、上記第7の実施例の液晶表示素子
は、前側光学シート21の透過軸21pを、液晶セル1
0の前基板の近傍における液晶分子配向方向11aに対
してほぼ直交させたものであるが、前記前側光学シート
21の透過軸21pは、液晶セル10の前基板の近傍に
おける液晶分子配向方向11aとほぼ平行にしてもよ
く、その場合でも、液晶セル10の後面側に配置する後
側光学シート31の透過軸31pを、前記前側光学シー
ト21の透過軸21pに対してほぼ直交させれば、上記
各実施例と同じ表示を得ることができる。
【0130】さらに、上記後側光学シート31は、その
透過軸31pを、前側光学シート31の透過軸31pと
ほぼ平行な方向に沿わせて配置してもよく、その場合
は、画素領域以外の領域および各画素領域のうちの電圧
を印加しない画素領域で表示される背景と、電圧を印加
した画素領域の表示とが、上記第7の実施例における表
示と逆になる。
【0131】なお、上述した第1〜第7の実施例の液晶
表示素子は、TN型の動作モードものであるが、この発
明は、例えばECB型の動作モードの液晶表示素子にも
適用できる。
【0132】図13および図14は、この発明の第8の
実施例を示しており、図13は液晶表示素子の断面図で
ある。なお、図13において、図1に示した第1の実施
例と同じものについては、図に同符号を付してその説明
を省略する。
【0133】この実施例の液晶表示素子は、液晶分子が
ツイスト配向した液晶層を有する液晶セル10の前面側
に、上記第1〜第7実施例で用いたものと同じ光学シー
ト21を配置し、前記液晶セル10の後面側に、偏光部
材として無着色偏光板22を配置するとともに、この偏
光板22の背後に、後面部材として反射板23を設けた
構成のものであり、この実施例では、前記反射板23と
して白色系反射板を用いている。また、前記液晶セル1
0は、例えば時分割駆動されるセグメント表示型のもの
であり、その構造は図1に示したものと同じである。
【0134】この実施例の液晶表示素子は、ECB型モ
ードで動作するものであり、前記液晶セル10として、
誘電異方性が正のネマティック液晶が封入されるととも
にその液晶分子が一対の基板11,12間においてほぼ
90°のツイスト角でツイスト配向しているものを用
い、前側光学シート21を、その透過軸21pを前記液
晶セル10の前基板11の近傍における液晶分子の配向
方向に対して斜めに交差する方向に沿わせて配置し、前
記偏光板22を、その透過軸22aを任意の方向に沿わ
せて配置している。
【0135】図14は、前記液晶セル10の両基板1
1,12の近傍における液晶分子の配向方向11a,1
2aと、前記光学シート21の反射軸21sおよび透過
軸21pの向きと、前記偏光板22の透過軸21aの向
きを示している。
【0136】この図14のように、前記液晶セル10の
前基板11の近傍における液晶分子配向方向11aは、
液晶表示素子の画面の横軸xに対し前面側から見て右回
りにほぼ45°ずれた方向、後基板12の近傍における
液晶分子配向方向12aは、前記横軸xに対し前面側か
ら見て左回りにほぼ45°ずれた方向にあり、この液晶
セル10の液晶層18の液晶分子は、そのツイスト方向
を図に破線矢印で示したように、後基板12から前基板
11に向かい、前面側から見て右回りにほぼ90°のツ
イスト角でツイスト配向している。
【0137】そして、前記光学シート21は、その透過
軸21pを前記横軸xに対してほぼ直交する方向に沿わ
せて配置されており、したがって、この光学シート21
の透過軸21pは、液晶セル10の前基板11の近傍に
おける液晶分子配向方向11aに対して、前面側から見
て右回りにほぼ45°斜めにずれている。
【0138】さらに、前記偏光板22は、その透過軸2
2aを前記横軸xに対してほぼ直交する方向に沿わせて
配置されており、したがって、この偏光板22の透過軸
22aは、前記光学シート21の透過軸21pとほぼ平
行になっている。
【0139】この実施例の液晶表示素子においては、そ
の前面側から入射する外光が、まず液晶セル10の前面
側に配置された光学シート21に入射し、その光のう
ち、前記光学シート21の反射軸21sに沿ったS偏光
成分の光がこの光学シート21で反射され、前記光学シ
ート21の透過軸21pに沿ったP偏光成分の入射光
は、この光学シート21を透過して液晶セル10に入射
する。
【0140】そして、この液晶表示素子では、液晶セル
10の前面側に配置した光学シート21の透過軸21p
が液晶セル10の前基板11の近傍における液晶分子配
向方向11aに対して斜めにずれているため、液晶セル
10の液晶分子がツイスト配向状態にあるときは、前記
光学シート21を透過して入射した直線偏光光が、液晶
セル10を透過する過程で、液晶層18の複屈折性によ
り各波長光がそれぞれ偏光状態の異なる偏光状態(楕円
偏光、円偏光または振動面が回転した直線偏光)となっ
た光になる。
【0141】そのため、前記液晶セル10を透過してそ
の後面側の偏光板22に入射した光が、各波長光ごとに
異なる透過率で前記偏光板22を透過し、この偏光板2
2を透過した光が、それを構成する各波長光の光量比に
応じた着色光になり、その着色光が反射板23で反射さ
れ、前記偏光板22と液晶セル10と光学シート21と
を順に透過して前面に出射する。
【0142】すなわち、この液晶表示素子においては、
各画素領域の表示画素がそれぞれ、前側光学シート21
での外光の反射と、前記偏光板22を透過して着色した
光の前記反射板(白色系反射板)23による反射とによ
って表示される。したがって、この液晶表示素子によれ
ば、各画素領域で明るいカラー画素を表示することがで
きる。
【0143】そして、前記着色光の色は、液晶分子が印
加電圧に応じてツイスト配向状態を保ちながら基板1
1,12面に対して立上がり配向してゆくのにともなっ
て変化するため、この実施例の液晶表示素子によれば、
各画素領域で複数の色の画素を表示するカラー表示が可
能である。
【0144】なお、前記各画素領域の表示色は、液晶セ
ル10のΔnd(液晶の複屈折性Δnと液晶層厚dとの
積)の値および液晶分子のツイスト角と、光学シート2
1の反射軸21sの向きと、偏光板22の透過軸21a
の向きとによって決まる。
【0145】また、この実施例では、前記偏光板22の
透過軸21aを、前記光学シート21の透過軸21pと
ほぼ平行にしているため、液晶セル10の液晶分子がほ
ぼ垂直に立上がり配向して液晶層18の複屈折性がほと
んど無くなり、光学シート21を透過した直線偏光光が
ほとんど偏光状態を変えずに液晶セル10を透過して偏
光板22に入射するようになると、その光のほとんどが
前記偏光板22を透過して、その透過光が無着色の光
(白色光)になり、前記表示色が白になる。
【0146】なお、上記実施例では、液晶セル10の後
面側に配置する偏光部材を、偏光板22としたが、前記
偏光部材は、上述した第7の実施例のように光学シート
31としてもよい。
【0147】その場合は、前側光学シート21を透過し
て入射し、液晶セル10を透過する過程で各波長光がそ
れぞれ偏光状態の異なる偏光状態となって後側光学シー
ト31に入射した光のうち、前記後側光学シート31の
反射軸31sに沿った偏光成分の光が反射され、透過軸
31pに沿った偏光成分の光が透過して反射板23で反
射されるが、後側光学シート31で反射された光と、前
記後側光学シート31を透過した光とは、互いに補色の
関係にある異なる色の着色光になる。
【0148】このように液晶セル10の後面側に配置す
る偏光部材を前記光学シート31とするときは、その背
後に配置する後面部材を吸収板としてもよく、その場合
は、前記後側光学シート31を透過した着色光が吸収さ
れるため、前側光学シート21で反射された外光だけに
より暗画素が表示され、前側光学シート21で反射され
た外光と前記後側光学シート31で反射された着色光と
によって明るいカラー画素が表示される。
【0149】さらに、前記後面部材は、蛍光板やLED
発光体またはEL発光体などの発光体であってもよく、
その場合は、前記後側光学シート31を光が透過する画
素領域の表示が、前側光学シート21で反射された外光
に前記蛍光板または発光体が発する光が重畳した色で表
示される。
【0150】上述した第1〜第8の実施例のように、こ
の発明の液晶表示素子は、液晶セル10の前面側に、反
射軸21sに沿った偏光成分の入射光を反射させ透過軸
21pに沿った偏光成分の入射光を透過させる特性を有
する光学シート21を配置し、前記液晶セル10の後面
側に、一方の方向に沿った偏光成分の入射光を透過させ
る偏光部材(偏光板または光学シート)を配置するとと
もに、その背後に、前記偏光部材を透過した光を反射ま
たは吸収するか、あるいは光を発する後面部材を設けた
ものであって、入射する外光の前記光学シート21によ
る反射と、前記光学シート21を透過した入射光の前記
後面部材による反射または吸収、あるいは前記後面部材
が発する光とを利用して表示するという、新たな表示形
態を有するものであり、この液晶表示素子によれば、光
の透過率を変化させて表示するだけの従来のものに比べ
て、格段に明るい画面を得ることができる。
【0151】この発明の液晶表示素子は、電子腕時計、
電子置時計、電卓、電子手帳、携帯電話機、卓上電話
機、ノート型パソコン、携帯用小型パソコンなどの種々
の電子機器に広く利用できる。
【0152】なお、上記各実施例では、液晶セル10の
液晶分子のツイスト角をほぼ90°としているが、この
液晶分子のツイスト角は任意でよく、例えば液晶分子の
ツイスト角を180°〜240°の範囲に設定し、複屈
折制御効果を利用して動作させるSTN型の動作モー
ド、あるいは、前記STN型のものに位相板等の色補償
手段を付加して、実質的に白黒を表示するようにしたも
のでもよい。さらに、前記液晶セル10は、例えば強誘
電性液晶または反強誘電性液晶を用いるもなど、電極間
に印加される電圧に応じて複屈折性が変化する液晶層を
挟持したのであればよい。
【0153】また、上記各実施例で用いた液晶セル10
は、セグメント表示型のものであるが、この液晶セル1
0は、単純マトリックス型またはアクティブマトリック
ス型のドットマトリックス液晶セルでもよい。
【0154】
【発明の効果】この発明の液晶表示素子は、液晶セルの
前面側に、互いにほぼ直交する方向に反射軸と透過軸と
をもち、前記反射軸に沿った偏光成分の入射光を反射さ
せ前記透過軸に沿った偏光成分の入射光を透過させる特
性を有する光学シートを配置し、前記液晶セルの後面側
に、一方の方向に沿った偏光成分の入射光を透過させる
偏光部材を配置するとともに、その背後に、前記偏光部
材を透過した光を反射または吸収するか、あるいは光を
発する後面部材を設けたものであって、入射する外光の
前記光学シートによる反射と、前記光学シートを透過し
た入射光の前記後面部材による反射または吸収、あるい
は前記後面部材が発する光とを利用して表示するとい
う、新たな表示形態を有するものであり、この液晶表示
素子によれば、光の透過率を変化させて表示するだけの
従来のものに比べて、格段に明るい画面を得ることがで
きる。
【0155】この発明の液晶表示素子において、前記後
面部材は、反射板または吸収板のいずれであっても、ま
た、入射光を吸収して所定の色の蛍光を発する蛍光板
や、所定の分光強度分布をもった光(白色光または着色
光)を発する発光体などであってもよく、例えば前記後
面部材に、可視光帯域のうちの特定の波長帯域の光を吸
収し他の波長帯域の光を反射させる所定の色のカラー反
射板を用いるか、あるいは前記蛍光板や、所定の色の着
色光を発する発光体を用いれば、カラー表示を行なうこ
とができる。
【0156】また、この液晶表示素子においては、前記
液晶セルの前後面のいずれか一方に、所定の色の着色透
明膜を設けてもよく、その場合もカラー表示を行なうこ
とができる。
【0157】さらに、この発明の液晶表示素子におい
て、前記偏光部材を偏光板とし、前記液晶セルに、液晶
層の液晶分子が一対の基板間においてほぼ90°ねじれ
角でツイスト配向しているものを用い、前記液晶セルの
前面側に配置する前記光学シートの透過軸を、前記液晶
セルの前基板の近傍における液晶分子の配向方向に対し
てほぼ直交させるかまたはほぼ平行にするとともに、液
晶セルの後面側に配置された前記偏光板の透過軸を、前
記光学シートの透過軸に対してほぼ直交させるかまたは
ほぼ平行にすれば、液晶分子が初期のツイスト配向状態
にある画素領域と、液晶分子が電圧の印加により基板面
に対してほぼ垂直に立上がり配向した画素領域とのう
ち、一方の画素領域では、前記光学シートを透過して入
射し、液晶セルを透過した光のほとんどが後面側の偏光
板を透過し、その画素領域の表示画素が、前記光学シー
トで反射された光と、前記反射板による入射光の反射、
あるいは前記蛍光板または発光体が発する光とによって
表示され、他方の画素領域では、前記液晶セルを透過し
た光のほとんどが前記偏光板で吸収され、その画素領域
の表示画素が、前記光学シートで反射された光によって
表示される。
【0158】この場合、前記後面部材に、カラー反射板
を用いるか、あるいは蛍光板または着色光を発する発光
体を用いればカラー表示を行なうことができるし、ま
た、前記偏光板を、その色の波長帯域の光に対しては偏
光作用を示さず、他の波長帯域の光に対してのみ偏光作
用を示すカラー偏光板を用いてもカラー表示を行なうこ
とができる。
【0159】また、この発明の液晶表示素子において、
前記偏光部材を、液晶セルの前面側に配置した光学シー
トと同様な光学特性を有する光学シートとし、液晶セル
に、液晶層の液晶分子が一対の基板間においてほぼ90
°ねじれ角でツイスト配向しているものを用い、前記液
晶セルの前面側に配置された前側光学シートの透過軸
を、前記液晶セルの前基板の近傍における液晶分子の配
向方向に対してほぼ直交させるかまたはほぼ平行にする
とともに、液晶セルの後面側に配置された後側光学シー
トの透過軸を、前記前側光学シートの透過軸に対してほ
ぼ平行にするかまたはほぼ直交させれば、液晶分子が初
期のツイスト配向状態にある画素領域と、液晶分子が電
圧の印加により基板面に対してほぼ垂直に立上がり配向
した画素領域とのうち、一方の画素領域では、前面側の
光学シートを透過して入射し、液晶セルを透過した光の
ほとんどが後面側の光学シートで反射され、その画素領
域の表示画素が、前面側の光学シートで反射された光
に、後面側の光学シートで反射された光が重畳した高輝
度の画素になり、他方の画素領域では、前記液晶セルを
透過した光のほとんどが後面側の光学シートを透過し、
その画素領域の表示画素が、前面側の光学シートで反射
された光と、前記後面部材による入射光の反射または吸
収、あるいは前記後面部材が発する光とによって表示さ
れる。
【0160】この場合、前記後面部材を、前記カラー反
射板とするか、あるいは前記蛍光板または着色光を発す
る発光体とすれば、液晶分子が立上がり配向した画素領
域でカラー画素を表示することができる。
【0161】また、この発明の液晶表示素子において、
前記液晶セルに、液晶層の液晶分子が一対の基板間にお
いてツイスト配向しているものを用い、液晶セルの前面
側に配置された前記光学シートの透過軸を、前記液晶セ
ルの前基板の近傍における液晶分子の配向方向に対して
斜めに交差させれば、各画素領域で複数の色の画素を表
示するカラー表示が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例を示す液晶表示素子の
断面図。
【図2】第1の実施例の液晶表示素子における液晶セル
の両基板の近傍における液晶分子の配向方向と、光学シ
ートの反射軸および透過軸の向きと、偏光板の透過軸を
示す図。
【図3】光学シートの斜視図。
【図4】第1の実施例の液晶表示素子の1つの画素領域
の光の出射状態を示す図。
【図5】この発明の第2の実施例を示す液晶表示素子の
断面図。
【図6】この発明の第3の実施例を示す液晶表示素子の
断面図。
【図7】この発明の第4の実施例を示す液晶表示素子の
断面図。
【図8】この発明の第5の実施例を示す液晶表示素子の
断面図。
【図9】この発明の第6の実施例を示す液晶表示素子の
断面図。
【図10】この発明の第7の実施例を示す液晶表示素子
の断面図。
【図11】第7の実施例の液晶表示素子における液晶セ
ルの両基板の近傍における液晶分子の配向方向と、光学
シートの反射軸および透過軸の向きと、偏光板の透過軸
を示す図。
【図12】第7の実施例の液晶表示素子の1つの画素領
域の光の出射状態を示す図。
【図13】この発明の第8の実施例を示す液晶表示素子
の断面図。
【図14】第8の実施例の液晶表示素子における液晶セ
ルの両基板の近傍における液晶分子の配向方向と、光学
シートの反射軸および透過軸の向きと、偏光板の透過軸
を示す図。
【符号の説明】
10…液晶セル 11a…前基板の近傍における液晶分子の配向方向 12b…後基板の近傍における液晶分子の配向方向 18…液晶層 21…光学シート 21s…反射軸 21p…透過軸 22…偏光板(偏光部材) 22a…透過軸 23…着色板(後面部材) 24…蛍光板(後面部材) 25…LED発光体(後面部材) 28…EL発光体(後面部材) 29…カラー偏光板 30…着色膜 31…光学シート(偏光部材) 31s…反射軸 31p…透過軸 32…カラー反射板

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに対向する面それぞれに電極が形成さ
    れた前後一対の基板間に液晶層を設けた液晶セルの前面
    側に、互いにほぼ直交する方向に沿った反射軸と透過軸
    とを有し、前記反射軸に沿った偏光成分の入射光を反射
    させ、前記透過軸に沿った偏光成分の入射光を透過させ
    る光学シートを配置し、前記液晶セルの後面側に、互い
    にほぼ直交する方向のうちの一方の方向に沿った偏光成
    分の入射光を透過させる偏光部材を配置するとともに、
    その背後に、前記偏光部材を透過した光を反射または吸
    収するか、あるいは光を発する後面部材を設けたことを
    特徴とする液晶表示素子。
  2. 【請求項2】前記後面部材は、可視光帯域のほとんどの
    光を反射させる白色系の反射板、あるいは、可視光帯域
    のうちの特定の波長帯域の光を吸収し、他の波長帯域の
    光を反射させる所定の色のカラー反射板であることを特
    徴とする請求項1に記載の液晶表示素子。
  3. 【請求項3】前記後面部材は、可視光帯域のほとんどの
    光を吸収する吸収板であることを特徴とする請求項1に
    記載の液晶表示素子。
  4. 【請求項4】前記後面部材は、入射光を吸収して所定の
    色の蛍光を発する蛍光板であることを特徴とする請求項
    1に記載の液晶表示素子。
  5. 【請求項5】前記後面部材は、所定の分光強度分布をも
    った光を発する発光体であることを特徴とする請求項1
    に記載の液晶表示素子。
  6. 【請求項6】前記液晶セルの前後面のいずれか一方に、
    所定の色の着色透明膜が設けられていることを特徴とす
    る請求項1に記載の液晶表示素子。
  7. 【請求項7】液晶セルの後面側に配置された前記偏光部
    材は、偏光板であることを特徴とする請求項1〜請求項
    6のいずれか1つに記載の液晶表示素子。
  8. 【請求項8】前記液晶セルの液晶層の液晶分子が、前記
    一対の基板間においてほぼ90°ねじれ角でツイスト配
    向しており、前記液晶セルの前面側に配置された前記光
    学シートの透過軸が、前記液晶セルの前基板の近傍にお
    ける液晶分子の配向方向に対してほぼ直交またはほぼ平
    行な方向にあるとともに、前記液晶セルの後面側に配置
    された前記偏光板の透過軸が、前記光学シートの透過軸
    に対してほぼ直交またはほぼ平行な方向にあることを特
    徴とする請求項7に記載の液晶表示素子。
  9. 【請求項9】前記偏光板は、所定の色のカラー偏光板で
    あることを特徴とする請求項7に記載の液晶表示素子。
  10. 【請求項10】液晶セルの後面側に配置された前記偏光
    部材は、互いにほぼ直交する方向に沿った反射軸と透過
    軸とを有し、前記反射軸に沿った偏光成分の入射光を反
    射させ、前記透過軸に沿った偏光成分の入射光を透過さ
    せる光学シートからなっていることを特徴とする請求項
    1〜請求項6のいずれか1つに記載の液晶表示素子。
  11. 【請求項11】前記液晶セルの液晶層の液晶分子が、前
    記一対の基板間においてほぼ90°のねじれ角でツイス
    ト配向しており、液晶セルの前面側に配置された前側光
    学シートの透過軸が、前記液晶セルの前基板の近傍にお
    ける液晶分子の配向方向に対してほぼ直交またはほぼ平
    行な方向にあるとともに、前記液晶セルの後面側に配置
    された後側光学シートの透過軸が、前記前側光学シート
    の透過軸に対してほぼ平行またはほぼ直交する方向にあ
    ることを特徴とする請求項10に記載の液晶表示素子。
  12. 【請求項12】前記液晶セルの液晶層の液晶分子が、前
    記一対の基板間においてツイスト配向しており、液晶セ
    ルの前面側に配置された前記光学シートの透過軸が、前
    記液晶セルの前基板の近傍における液晶分子の配向方向
    に対して斜めに交差する方向にあることを特徴とする請
    求項1〜請求項6のいずれか1つに記載の液晶表示素
    子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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