JPH1172547A - マルチ同調型シングルコイル式伝送ラインプローブ - Google Patents

マルチ同調型シングルコイル式伝送ラインプローブ

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JPH1172547A
JPH1172547A JP10195340A JP19534098A JPH1172547A JP H1172547 A JPH1172547 A JP H1172547A JP 10195340 A JP10195340 A JP 10195340A JP 19534098 A JP19534098 A JP 19534098A JP H1172547 A JPH1172547 A JP H1172547A
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JP
Japan
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radio frequency
transmission line
probe according
probe
input
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Application number
JP10195340A
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Inventor
Jacob Schaefer
シェファー ジャコブ
Robert A Mckay
エイ マッカイ ロバート
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Individual
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R33/00Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
    • G01R33/20Arrangements or instruments for measuring magnetic variables involving magnetic resonance
    • G01R33/28Details of apparatus provided for in groups G01R33/44 - G01R33/64
    • G01R33/32Excitation or detection systems, e.g. using radio frequency signals
    • G01R33/36Electrical details, e.g. matching or coupling of the coil to the receiver
    • G01R33/3628Tuning/matching of the transmit/receive coil
    • G01R33/3635Multi-frequency operation

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Magnetic Resonance Imaging Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 核磁気共鳴式分光計のためのプローブの感度
及び効率を改善する。 【解決手段】 核磁気共鳴式分光計のためのプローブ2
0であって、インピーダンス適合され同調される同軸の
伝送ライン回路網26と、複数のラジオ波周波数の入出
力接続部58、74、94、110、124、134
と、一つの試料コイル30とを含む。各ラジオ波周波数
の入出力コネクタ及びその対応する容量性インピーダン
ス適合及び同調回路は分光計の磁場より離れた位置に配
置される。更に低いラジオ波周波数の入出力コネクタが
既に存在する高い周波数のコネクタのインピーダンス設
定を変更することなくプローブにモジュラー式に追加し
たり取り外しされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、核磁気共鳴(NM
R)式分光計に係り、更に詳細には複数のラジオ波周波
数の検査に適した一つの試料コイルを使用する容量性同
調型プローブであって、同調素子が磁場より隔置され同
軸の伝送ラインにより試料コイルに接続された容量性同
調型プローブに係る。
【0002】
【従来の技術】核磁気共鳴装置に於いては、高強度の一
様な磁場が非常に強力な磁石内に形成される。磁石の軸
線方向ボア内には分析されるべき試料及びラジオ波周波
数を伝送し受信する試料コイルが挿入される。試料コイ
ルは主磁場に垂直な成分を有する発振磁場を形成するよ
う配置される。発振するラジオ波周波数の磁場により分
析されている試料中に存在する核スピンの整合方向が変
化される。磁石内の種々の化学的種の発振によりラジオ
波周波数の信号が発生され、その信号が試料コイル及び
対応するプローブの回路により受信される。
【0003】核磁気共鳴分析、特に固体の試料物質を分
析する核磁気共鳴分析に於いては、例えば300〜10
00wattの範囲の比較的高い出力レベルに於いて複数の
ラジオ波周波数の磁場にて試料を励起することが必要で
あることが多い。従って使用される全ての周波数に於い
て良好な接続状態が確保されることが重要である。かか
る用途に使用される従来のプローブの有用性及び効率は
プローブの構成要素の大きさや磁気に関する制約に起因
して制限され、またオペレータがプローブを交換したり
その設定を調節したりすることなく試料を励起すること
ができる周波数の数も制限される(通常2又は3程
度)。プローブを交換したりその設定を調節したりする
工程が行われる場合には試料の分析を完了するに必要な
時間が長くなり、またキャリブレーションやオペレータ
に起因する誤差の発生の虞れが増大する。
【0004】更に従来のプローブの効率はそれらの設計
上の特徴によっても制限される。従来より一般に望まし
いラジオ波周波数はよく知られた標準的な誘導法を使用
して或る特定の値にインピーダンス適合される。しかし
誘導コイルを使用する方法は最小インピーダンスを発生
することがよく知られているが、誘導コイルは高いラジ
オ波周波数損を生じ、そのためプローブ全体としての効
率が低下する。同様のラジオ波周波数損が従来のプロー
ブの構成要素の間に必要な多数の接続リード線によって
も発生される。
【0005】
【発明の概要】本発明の一つの目的は、同調素子がラジ
オ波周波数損の小さい同軸の伝送ラインにより試料コイ
ルに遠隔接続された核磁気共鳴(NMR)式分光計用の
新規にして改良されたプローブを提供することである。
【0006】本発明の他の一つの目的は、接続部や誘導
コイルによるラジオ波周波数損を低減すべく伝送ライン
に一体的に組込まれた容量性同調素子を有する核磁気共
鳴式分光計用の新規にして改良されたプローブを提供す
ることである。
【0007】本発明の更に他の一つの目的は、プローブ
の磁石及びその磁場の外部に同調素子を有する核磁気共
鳴式分光計用の新規にして改良されたプローブを提供す
ることである。
【0008】本発明の更に他の一つの目的は、一つの試
料コイルしか有しない核磁気共鳴式分光計用の新規にし
て改良されたプローブを提供することである。
【0009】本発明の更に他の一つの目的は、プローブ
を頻繁にキャリブレーションし直すことなく複数のチャ
ンネルにより複数のラジオ波周波数に同調することがで
きる核磁気共鳴式分光計用の新規にして改良されたプロ
ーブを提供することである。
【0010】本発明の更に他の一つの目的は、高い周波
数のチャンネルの設定を変更することなく更に低い周波
数のチャンネルを同調することができる核磁気共鳴式分
光計用の新規にして改良されたプローブを提供すること
である。
【0011】本発明の更に他の一つの目的は、潜在的に
有害な環境にある試料についても動作することができる
核磁気共鳴式分光計用の新規にして改良されたプローブ
を提供することである。
【0012】本発明の更に他の一つの目的は、固体の試
料物質についても動作することができる核磁気共鳴式分
光計用の新規にして改良されたプローブを提供すること
である。
【0013】本発明の更に他の一つの目的は、高い出力
レベルに耐えることができるロバスト要素を含む核磁気
共鳴式分光計用の新規にして改良されたプローブを提供
することである。
【0014】本発明のマルチ同調型シングルコイル式伝
送ラインプローブは、試料の励起及び誘導により発生さ
れる核磁気共鳴信号の検出の両方の点に於いて高い効率
を有する。本発明のプローブはマルチ同調回路に接続さ
れた一つの試料コイルを含み、マルチ同調回路は同軸の
伝送ライン回路網と複数のラジオ波周波数の入手出力装
置とを含んでいる。伝送回路網は銅管よりなり、銅管は
効率が高くなり電気抵抗が低減され同調回路を銅管の内
部に配置し得るよう、入出力装置のラジオ波周波数の波
長に比例する断面長さを有し、また2inch(51mm)又
はそれ以上の大きい外径を有していることが好ましい。
同軸の伝送ラインの内側導電体及び外側導電体は、内側
導電体の外径に対する外側導電体の内径の比が約3.5
9:1になるよう構成される。
【0015】本発明の実施形態に於ける複数のラジオ波
周波数の入出力装置はそれぞれ50〜500MHz の範囲
の固有のラジオ波周波数に適合されるが、更に低い周波
数が除外されるわけではない。各入出力装置に固有のラ
ジオ波周波数は6%以上の差にて隣接する入出力装置の
周波数より分離される。各入出力装置は同軸の伝送ライ
ンの外側導電体の内側に配置された可変コンデンサより
なる容量性同調及び適合回路により同軸の伝送ラインに
接続される。或る特定の周波数の同調及び適合回路の接
続部は、前のチャンネルの入出力装置が最小のインピー
ダンスを有する点に於いて接続された同軸の伝送ライン
セグメントに沿う位置に設けられる。一般に上記特定の
周波数は次に低い周波数であるが、多数のチャンネルが
追加される場合には次にインピーダンスが最小になる周
波数は必ずしも次に低い周波数でなくてもよい。
【0016】本発明の一つの重要な特徴は、多数のラジ
オ波周波数の入出力装置が同軸の伝送ライン回路網を介
して一つの試料コイルに接続されることである。入出力
装置の数が多いので、試料を励起するラジオ波周波数を
変更する目的でオペレータがプローブを交換する必要性
が排除され、これによりキャリブレーション中にオペレ
ータに起因して誤差が発生する虞れが低減される。また
本発明の他の一つの重要な特徴は、インピーダンス適合
の目的で誘導による同調素子を使用する必要性が排除さ
れ、これにより誘導による同調素子の高いラジオ波周波
数損が排除されることである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に添付の図を参照しつつ、本
発明を好ましい実施形態について詳細に説明する。
【0018】図1及び図2は六つの相互に独立のラジオ
波周波数について動作するよう構成された本発明のマル
チ同調型NMRプローブ20の回路図を示している。磁
石24内に配置され外部伝送回路網26に接続された試
料コイル回路22が、分析される試料28を励起し、そ
の磁気共鳴信号を検出するために使用される。試料コイ
ル回路22は伝送回路網26の同軸の伝送ラインセグメ
ント32と電気的大地Gとの間に接続された試料コイル
30を含んでいる。試料コイル30と電気的大地Gとの
間には抵抗器34及び固定コンデンサ36が直列に接続
されている。NMRプローブの高い効率を維持すべく、
抵抗器34の抵抗値は標準的なラジオ波周波数法によっ
て最小化される試料コイル30の固有の損失に対応して
いる。同様に固定コンデンサ36はプローブの各周波数
の同調を補助するインピーダンスを試料コイル30に与
えるために使用される。固定コンデンサ36の最適の容
量レベルは、各周波数についてNMRプローブ20の効
率を分析し、全ての周波数について同調干渉が最小にな
る最適の容量レベルを選択することによって決定され
る。
【0019】構成要素を追加する目的ではなく演算の目
的で、第二の固定コンデンサ38がセグメント32と電
気的大地Gとの間にて試料コイル30と並列に接続され
ている。固定コンデンサ38は試料コイル30の大地に
対する分配容量及び漂遊容量の組合せを示す。
【0020】ラジオ波周波数信号は伝送ライン回路網2
6により試料コイル回路22に対し伝送される。伝送ラ
イン回路網26の各構成要素は個別に同調されるラジオ
波周波数に対しインピーダンス適合するよう選定された
長さを有する同軸の伝送ラインセグメントである。各伝
送ラインセグメントは管状の内側導電体40及び管状の
外側導電体42(図3参照)を含み、これらの導電体は
内側導電体40の外径ODICに対する外側導電体42
の内径IDOCの比が約3.59:1になるよう構成さ
れている。伝送ラインセグメントは銅管にて形成されて
いることが好ましく、銅管は内側導電体40が幾つかの
点に於いてTeflon(登録商標)製のディスク44により
支持されているので実質的に空気絶縁された状態にあ
る。更に外側導電体42の内径は後に説明する従来の同
調及び接続回路を外側導電体42内に配置することがで
きるよう十分な大きさのものでなければならない。NM
Rプローブ20の好ましい実施形態に於いては、MNR
プローブ20の効率を向上させると共に伝送ライン回路
網26の電気抵抗を低減すべく、2inch(51mm)程度
の大きい外径を有する外側導電体42が使用される。
【0021】NMRプローブ20の通常の動作中には特
定の検査中に使用される各チャンネルのための数千ボル
トの高電圧が試料コイル回路22に存在する。試料コイ
ル回路22を伝送ライン回路網26に接続する際には、
かかる高電圧に耐える接続が行われなければならない。
かかる接続部はそれらに於けるラジオ波周波数損を最小
限に抑えることができるようできるだけ短く形成されな
ければならず、また大きいラジオ波周波数の電流を導く
ことができるよう十分な大きさに形成されなければなら
ない。かかる接続部はコロナ放電を発生することがある
高い電場強さが発生しないよう平滑な表面及び大きい直
径を有していなければならない。
【0022】かくしてセグメント32は試料コイル回路
22を伝送ライン回路網26に接続する。セグメント3
2の長さL1は試料コイル回路22の終端接続インピー
ダンスの値及び半径方向の寸法や組成の如き伝送ライン
回路網26それ自身のパラメータを用いて標準的な伝送
ライン方程式より演算される。実際にはセグメント32
の理論長さが演算されると、標準的なラジオ波周波数測
定法を用いて厳密な長さL1が決定される。同軸の伝送
ラインセグメントの銅管を正確な長さに切断することが
困難であるので、高インピーダンスの点に於いて内側導
電体40を外側導電体42に接続する可変コンデンサ4
6がセグメント32に設けられる。可変コンデンサ46
はセグメント32の信号インピーダンスを調節すること
により、NMRプローブ20の最適に同調される周波数
の最小インピーダンスの点が伝送ライン回路網26の接
続点Aに正確に位置決めされるよう同調される。
【0023】NMRプローブ20の図示の実施形態によ
り同調される最も高い周波数は500MHz の陽子の周波
数である。伝送ラインに関し当業者によりよく知られて
いる如く、同軸の伝送ラインに於ける特定のラジオ波周
波数についての最小インピーダンスの点は2分の1波長
毎に現れる。NMRプローブ20の構造によっては、最
適に同調される周波数についての最小インピーダンスの
最初の点がプローブの磁石24のボア48内に存在し、
その点を接続点として使用できない場合がある。かかる
状況に於いては、磁石のボア48の外部に発生する最初
の最小インピーダンスの点が接続点として使用される。
図1に於いて、接続点Aはセグメント32に沿って発生
する陽子の周波数の最小インピーダンスの第三の点に位
置している。
【0024】セグメント32及び試料コイル回路22に
は接続点Aに於いて同軸の伝送ラインセグメント50、
52、54が接続されており、これらのセグメントはそ
れぞれ固有の同調ラジオ波周波数に対しインピーダンス
適合されている。
【0025】同軸の伝送ラインセグメント50は分岐要
素56と共に陽子を励起するに適したラジオ波周波数の
入出力回路58と接続点Aとを接続している。入出力回
路58は例えば50Ωの固有のインピーダンスに対し適
合された500MHz の入出力ポート60を含み、ポート
60は可変コンデンサ62及び接地された可変コンデン
サ64を含む従来の同調及び接続回路と直列に接続され
ている。
【0026】陽子用の入出力回路58へ向かう方向接続
点Aに於けるインピーダンスを高くすると共にその方向
の出力損を最小限に抑えるべく、分岐要素56は接続点
Aよりセグメント50に沿ってフッ素の周波数の約4分
の1波長に相当する距離L2の位置に位置する接続点B
に設けられている。分岐要素56はフッ素の周波数につ
いてラジオ波周波数トラップとして機能し、フッ素の周
波数について接続点Bに非常に低いインピーダンスを発
生し、これと同時に陽子の周波数に対し高いインピーダ
ンスを与える。分岐要素56の長さL3はフッ素の周波
数の4分の1波長よりも僅かに長く、これにより内部可
変コンデンサ66及び68を調節することによって上述
の所望のインピーダンス条件に適合することができる。
【0027】更にセグメント50の全長L4は、接続点
Bより陽子用の入出力回路58までの長さにより可変コ
ンデンサ62及び接地された可変コンデンサ64の容量
を適当な値に設定し、これにより所望の50Ωのインピ
ーダンスに同調し適合し得るよう選定されている。セグ
メント50にはそれぞれ約10 pFの容量を有する二つ
の固定コンデンサ70及び72が設けられている。これ
らのコンデンサは低い周波数のチャンネルを陽子用の入
出力回路58及びフッ素用のトラップ56より隔離する
ことによって低い周波数のチャンネルの全体としての効
率を高くする。コンデンサ70は接続点Aに隣接する内
側導電体40に設けられ、コンデンサ72は接続点Bに
隣接して設けられている。
【0028】同軸の伝送ラインセグメント52はセグメ
ント50と同様に機能し、伝送回路網26とフッ素の励
起に適したラジオ波周波数の入出力回路74とを接続し
ている。フッ素用の入出力回路74は、可変コンデンサ
78及び接地された可変コンデンサ80を含む従来の同
調及び接続回路と直列に接続された例えば50Ωの固有
のインピーダンスに適合された470MHz の入出力ポー
ト76を含んでいる。セグメント52の長さL5は、イ
ンピーダンスが容量性を有する接続点Aより誘導性を有
するフッ素用の入出力回路74までのセグメント52に
変換されるよう選定されており、コンデンサ78及び8
0が適当な値に設定されることによって同調され適合さ
れる。
【0029】接続点Aには同軸の伝送ラインセグメント
54が接続されており、セグメント54は更に低いラジ
オ波周波数のチャンネルよりセグメント32を経て試料
コイル回路22まで至る接続リンクとして機能する。接
続点Aよりセグメント54までの入力インピーダンス
は、フッ素の出力信号がセグメント54へ流れてフッ素
用の入出力回路74の効率が低減されることがないよ
う、フッ素の周波数に於いて高い値でなければならな
い。フッ素の周波数に於いて所望の高いインピーダンス
を維持すべく、接続点Cにて終わるセグメント54の長
さL6はフッ素の周波数の4分の1波長に等しい。更に
接続点Cは該接続点に接続された分岐要素82によりフ
ッ素の周波数に対し低いインピーダンスに維持される。
分岐要素82はフッ素の周波数の4分の1の波長よりも
僅かに短い長さL7を有する同軸の伝送ラインセグメン
トであり、内側導電体40を外側導電体42に接続する
可変コンデンサ84を含んでいる。可変コンデンサ84
は前述の如く接続点Cに於けるインピーダンスを最小に
するよう調節される。
【0030】更に接続点Cには同軸の伝送ラインセグメ
ント86と電気的大地Gに接続された固定コンデンサ8
8とが接続されている。固定コンデンサ88は接続点C
に於けるインピーダンスを最小に維持することを補助す
るが、主としてセグメント86によって接続点Cに接続
された更に低い周波数のチャンネルを同調するために使
用される。固定コンデンサ88の容量は伝送回路網26
内の更に低いラジオ波周波数に使用される後続の同軸の
伝送ラインセグメントの長さに影響する。
【0031】接続点Dに於いて終わる同軸の伝送ライン
セグメント86の長さL8は、NMRプローブ20によ
り同調される次に低いラジオ波周波数に対し接続点Dに
於けるインピーダンスを最小にするよう選定されてい
る。セグメント86内に設けれた可変コンデンサ90が
可変コンデンサ46と同様に機能し、これにより次の最
小インピーダンスの点が高精度にセグメント86の長さ
L8に沿う位置に電子的に調節される。図1に示された
実施形態に於いては、次に低いラジオ波周波数はリンの
周波数に対応している。
【0032】同軸の伝送ラインセグメント92がセグメ
ント52と同様に機能し、伝送回路網26の接続点Dと
リンの励起に適したラジオ波周波数の入出力回路94と
を接続している。リン用の入出力回路94は可変コンデ
ンサ98及び接地された可変コンデンサ100を含む従
来の同調及び接続回路と直列に接続された例えば50Ω
の固有のインピーダンスに対し適合された202MHz の
入出力ポート96を含んでいる。セグメント92の長さ
L9は、接続点Dに於けるリン用の最小インピーダンス
が可変コンデンサ98及び100の容量が適当な値に設
定されることによって同調され適合される誘導インピー
ダンスに変換されるよう選定されている。
【0033】更に接続点Dには同軸の伝送ラインセグメ
ント102と電気的大地に接続された固定コンデンサ1
04とが接続されている。固定コンデンサ104は接続
点Dに於ける最小インピーダンスを維持することを補助
するが、主として固定コンデンサ88が接続点Cを同調
するのと同様セグメント102により接続点Dに接続さ
れた更に低い周波数のチャンネルを同調するために使用
される。固定コンデンサ104の容量も伝送回路網26
内に於ける更に低いラジオ波周波数のための各後続の同
軸の伝送ラインセグメントの長さに影響する。
【0034】接続点Eに於いて終わる同軸の伝送ライン
セグメント102の長さL10は、NMRプローブ20
により同調される次に低いラジオ波周波数に対し接続点
Eに於けるインピーダンスを最小にするよう選定されて
いる。セグメント102内に設けられた可変コンデンサ
106が可変コンデンサ90と同様に機能し、これによ
り次の最小インピーダンスの点が高精度にセグメント1
02の長さL10に沿う位置に電子的に調節される。図
1に示された実施形態に於いては、次に低いラジオ波周
波数は炭素−13の周波数に対応している。
【0035】同軸の伝送ラインセグメント108がセグ
メント92と同様に機能し、伝送回路網26の接続点E
と炭素−13の励起に適したラジオ波周波数の入出力回
路110とを接続している。炭素−13用の入出力回路
110は例えば50Ωの固有のインピーダンスに適合さ
れた125MHz の入出力ポート112を含み、入出力ポ
ート112は可変コンデンサ114及び接地された可変
コンデンサ116を含む従来の同調及び接続回路と直列
に接続されている。セグメント108の長さL10は、
接続点Eに於ける炭素−13用の最小インピーダンスが
可変コンデンサ114及び116の容量が適当に設定さ
れることによって同調され適合される誘導インピーダン
スに変換されるよう選定されている。
【0036】接続点Eには同軸の伝送ラインセグメント
118及び電気的大地Gに接続された固定コンデンサ1
20が接続されている。固定コンデンサ120は接続点
Eに最小インピーダンスを維持することを補助するが、
主として固定コンデンサ104が接続点Dを同調するの
と同様セグメント118により接続点Eに接続された更
に低い周波数のチャンネルを同調するために使用され
る。固定コンデンサ120の容量は伝送回路網26内の
更に低いラジオ波周波数のための後続の伝送ラインセグ
メントの長さに影響する。
【0037】接続点Fに於いて終わる同軸の伝送ライン
セグメント118の長さL12は、NMRプローブ20
により同調される次のラジオ波周波数に対し接続点Fに
於けるインピーダンスを最小にするよう選定されてい
る。図1に示された実施形態に於いては、次のラジオ波
周波数は窒素−15の周波数に対応している。これは次
のチャンネルの周波数が次の最も低い周波数ではなく次
に発生する最小インピーダンスである一例である。
【0038】同軸の伝送ラインセグメント122がセグ
メント108と同様に機能し、伝送回路網26の接続点
Fと窒素−15の励起に適したラジオ波周波数の入出力
回路124とを接続している。窒素−15用の入出力回
路124は例えば50Ωの固有のインピーダンスに適合
された50MHz の入出力ポート126を含み、入出力ポ
ート126は可変コンデンサ128及び接地された可変
コンデンサ130を含む従来の同調及び接続回路と直列
に接続されている。セグメント122の長さL13は、
接続点Fに於ける窒素−15用の最小インピーダンスが
可変コンデンサ128及び130の容量を適当に設定す
ることによって同調され適合される誘導インピーダンス
に変換されるよう選定されている。
【0039】図1より解る如く、最終の同軸の伝送ライ
ンセグメント132が接続点Fに接続され、これにより
67.78MHz にて酸素−17を励起するに適したラジ
オ波周波数の入出力回路134にラジオ波周波数の入出
力ポート136を介して接続されている。セグメント1
32の長さL14は、可変コンデンサ138及び接地さ
れた可変コンデンサ140が同調され適合化されること
によって酸素−117用の入出力回路134に対し50
Ωの固有のインピーダンスを適合させるよう選定されて
いる。
【0040】以上に於いては本発明を独立に同調される
六つのラジオ波周波数を使用する一つの実施形態につい
て説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるも
のではない。本発明の範囲内にて図示の実施形態に種々
の変更や修正が加えられてよい。特に本発明の実施形態
は個々のラジオ波周波数の入出力装置の数やインピーダ
ンス特性及び対応する同軸の伝送ラインセグメントの長
さを変更することにより任意の数の互いに異なるNMR
周波数を使用して構成されてよい。
【0041】NMRプローブ20の構造がモジュラー構
造であることより解る如く、特定の接続点の後に追加さ
れるチャンネルがそれよりも高い周波数のチャンネルの
設定を変更することなくその上方に配置されたチャンネ
ルよりも低い他の周波数に変更されてよい。このことに
より例えば接続点A−Dを変更することなく接続点Eに
更に低い周波数のチャンネルのための核の群を挿入する
ことができる。
【0042】更に67.78MHz の入出力ポート136
を76.75MHz の入出力ポートに変更することにより
重水素の励起に適した実施形態が構成されてもよい。こ
れに対応して伝送ラインセグメント132の長さL14
は上述の如く可変コンデンサ138及び140によって
インピーダンスが適正に適合するよう変更される。
【図面の簡単な説明】
【図1】マルチ同調型シングルコイル式伝送ラインプロ
ーブの6周波数同調型の実施形態を示す回路図である。
【図2】所要の寸法が明瞭に示されるよう個々の回路素
子が除去された状態にて図1の実施形態を示す説明図で
ある。
【図3】NMRプローブの同軸の伝送ラインセグメント
を示す断面図である。
【図4】一つの典型的なNMR試料コイル及び磁石組立
体を一部破断して示す斜視図である。
【符号の説明】
20…NMRプローブ 22…試料コイル回路 24…磁石 26…伝送回路網 28…試料 30…試料コイル 32…伝送ラインセグメント
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジャコブ シェファー アメリカ合衆国 63130 ミズーリ州 ユ ニヴァーシティ シティ キングスベリー ブールヴァード 7146 (72)発明者 ロバート エイ マッカイ アメリカ合衆国 63011 ミズーリ州 エ リスヴィル ヴァージニア アヴェニュー 1537

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一様な磁場を有する核磁気共鳴式分光計用
    のマルチ同調型シングルコイル式伝送ラインプローブに
    して、 外側導電体及びこれと同軸の内側導電体を含む同軸の伝
    送ライン回路網と、 前記同軸の伝送ライン回路網に電気的に接続されたラジ
    オ波周波数の試料コイルと、 それぞれ固有のラジオ波周波数に適合され、周波数適合
    された最小インピーダンスの点に於いて容量性同調回路
    により前記同軸の伝送ライン回路網に電気的に接続され
    た複数のラジオ波周波数の入出力コネクタと、を含んで
    いることを特徴とするプローブ。
  2. 【請求項2】前記試料コイルは前記入出力コネクタより
    前記同軸の伝送ライン回路網を経て受信する複数の固有
    のラジオ波周波数にて試料に十分に励起し、これにより
    各ラジオ波周波数にて前記試料の核を励起し、前記試料
    コイルは前記励起された試料の核により発生されるラジ
    オ波周波数信号を受信し、これを前記同軸の伝送ライン
    回路網を経て前記入出力コネクタへ伝送することを特徴
    とする請求項1に記載のプローブ。
  3. 【請求項3】前記容量性同調回路は前記試料コイル及び
    前記磁場より離れた位置に配置されていることを特徴と
    する請求項2に記載のプローブ。
  4. 【請求項4】前記容量性同調回路は直列に接続された可
    変コンデンサ及び接地された可変コンデンサを含んでい
    ることを特徴とする請求項2に記載のプローブ。
  5. 【請求項5】各容量性同調回路は前記直列に接続された
    可変コンデンサと前記同軸の伝送ライン回路網とを接続
    する同軸の伝送ラインセグメントを含み、前記伝送ライ
    ンセグメントの長さは前記回路網への接続点に於ける前
    記周波数適合された最小インピーダンスを前記直列に接
    続された可変コンデンサに於ける誘導インピーダンスに
    変換するよう選定されていることを特徴とする請求項4
    に記載のプローブ。
  6. 【請求項6】前記容量性同調回路は前記同軸の伝送ライ
    ン回路網の外側導電体内に収容されていることを特徴と
    する請求項4に記載のプローブ。
  7. 【請求項7】前記容量性同調回路は前記ラジオ波周波数
    を±1〜2%調節することができることを特徴とする請
    求項4に記載のプローブ。
  8. 【請求項8】前記同軸の伝送ライン回路網の前記内側導
    電体及び前記外側導電体は互いに同軸の導電管よりな
    り、内側導電管の外径に対する外側導電管の内径の比は
    実質的に3.59:1であることを特徴とする請求項2
    に記載のプローブ。
  9. 【請求項9】前記外側導電管は2inch(51mm)よりも大
    きい外径を有していることを特徴とする請求項8に記載
    のプローブ。
  10. 【請求項10】前記内側導電管及び前記外側導電管は非
    常に導電性の高い材料にて形成されていることを特徴と
    する請求項8に記載のプローブ。
  11. 【請求項11】前記内側導電管及び前記外側導電管は銅
    にて形成されていることを特徴とする請求項10に記載
    のプローブ。
  12. 【請求項12】前記同軸の伝送ライン回路網は低損失の
    電気絶縁材料を収容していることを特徴とする請求項8
    に記載のプローブ。
  13. 【請求項13】前記同軸の伝送ライン回路網は空気によ
    り電気絶縁されていることを特徴とする請求項12に記
    載のプローブ。
  14. 【請求項14】前記固有のラジオ波周波数は6%以上の
    差にて互いに分離されていることを特徴とする請求項2
    に記載のプローブ。
  15. 【請求項15】前記固有のラジオ波周波数は50〜50
    0MHz の範囲にあることを特徴とする請求項2に記載の
    プローブ。
  16. 【請求項16】前記複数のラジオ波周波数の入出力コネ
    クタは、 実質的に500.0MHz の陽子のラジオ波周波数に対し
    適合されたラジオ波周波数の入出力コネクタと、 実質的に470.0MHz のフッ素のラジオ波周波数に対
    し適合されたラジオ波周波数の入出力コネクタと、 実質的に202.0MHz のリンのラジオ波周波数に対し
    適合されたラジオ波周波数の入出力コネクタと、 実質的に125.0MHz の炭素−13のラジオ波周波数
    に対し適合されたラジオ波周波数の入出力コネクタと、 実質的に50.0MHz の窒素−15のラジオ波周波数に
    対し適合されたラジオ波周波数の入出力コネクタと、を
    含んでいることを特徴とする請求項2に記載のプロー
    ブ。
  17. 【請求項17】前記複数のラジオ波周波数の入出力コネ
    クタは実質的に76.75MHz の重水素のラジオ波周波
    数に対し適合されたラジオ波周波数の入出力コネクタを
    含んでいることを特徴とする請求項16に記載のプロー
    ブ。
  18. 【請求項18】前記複数のラジオ波周波数の入出力コネ
    クタは実質的に67.78MHz の酸素−17のラジオ波
    周波数に対し適合されたラジオ波周波数の入出力コネク
    タを含んでいることを特徴とする請求項16に記載のプ
    ローブ。
  19. 【請求項19】前記同軸の伝送ライン回路網は前記内側
    導電体と前記外側導電体とを接続する複数の容量性同調
    素子を含み、前記容量性同調素子は前記周波数適合され
    た最小インピーダンスの点の位置に影響を及ぼすことを
    特徴とする請求項1に記載のプローブ。
  20. 【請求項20】前記容量性同調素子は可変コンデンサで
    あることを特徴とする請求項19に記載のプローブ。
JP10195340A 1997-07-10 1998-07-10 マルチ同調型シングルコイル式伝送ラインプローブ Pending JPH1172547A (ja)

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US889922 1997-07-10
US08/889,922 US5861748A (en) 1997-07-10 1997-07-10 Multi-tuned single coil transmission line probe for nuclear magnetic resonance spectrometer

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