JPH1172220A - ダイオキシン類の発生を抑制するごみ焼却装置および方法 - Google Patents

ダイオキシン類の発生を抑制するごみ焼却装置および方法

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JPH1172220A
JPH1172220A JP31537997A JP31537997A JPH1172220A JP H1172220 A JPH1172220 A JP H1172220A JP 31537997 A JP31537997 A JP 31537997A JP 31537997 A JP31537997 A JP 31537997A JP H1172220 A JPH1172220 A JP H1172220A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 CO濃度を指標とする燃焼制御によって達成
できなかったダイオキシン類のより一層の抑制・低減を
達成できるごみ焼却装置および方法を提供する。 【解決手段】 内部で燃焼空気中にてごみを燃焼させる
燃焼炉11と、燃焼炉11内での少なくとも1種のダイ
オキシン類の発生量を直接測定するダイオキシン類測定
手段12と、ダイオキシン類測定手段12で得られた少
なくとも1種のダイオキシン類の発生量をモニタし、こ
のモニタ結果に基づいて燃焼炉11内での少なくとも1
種のダイオキシン類の発生量が低下するように燃焼炉内
の操作条件を変更する制御手段とを具備することを特徴
とするダイオキシン類の発生を抑制するごみ焼却装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダイオキシン類の
発生を抑制するごみ焼却装置および方法に関する。
【0002】
【従来の発明】都市ごみまたは産業廃棄物等の焼却装置
において、極めて猛毒のダイオキシン類の生成および排
出が確認されている。従来、ダイオキシン類は炭化水素
の一種で、焼却過程における未燃分と塩素から生成され
ると考えられるため、燃焼性すなわち未燃分発生の指標
である一酸化炭素(CO)の発生量を計測して、このC
O発生量を少なくする方向で燃焼制御を行うことが一般
的に行われている。このようなCO発生量を指標とする
燃焼制御技術の一例が、特開平5―99411号公報
(以下、先行文献1と記す)に開示されており、CO発
生量が少なくなるように燃焼を制御することによりダイ
オキシン類等の未燃分の発生抑制効果を向上できると記
載されている。
【0003】上記先行文献1に開示された技術を適用し
たごみ焼却装置は、炉温およびCO発生量から燃焼炉内
への噴霧水量および燃焼炉に供給する1次空気量の過不
足を判定してそれぞれの供給制御信号を発生する制御量
演算部と、前記両供給制御信号により噴霧水量および1
次空気量を調節する供給制御手段から構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記先
行文献1に開示されたごみ焼却装置のようにCO発生量
を燃焼制御の指標として採用することは、限定されたケ
ースについては正しいこともあるが、必ずしも全てのケ
ースで正しいとは限らない。すなわち、以下に述べる理
由により原理的にも無理がある。ごみ燃焼により発生す
る未燃分としては、大別して脂肪族化合物および芳香族
化合物ならびにこれらの化合物が塩素化したものがあ
る。一般的にまたは理論的には、例えば炭素―炭素結合
の結合解離エネルギーは、芳香族化合物の共鳴安定化の
ため、脂肪族化合物の方が芳香族化合物に比べて小さ
い。つまり、脂肪族化合物の方が結合が開裂しやすく、
燃焼過程等で燃焼しやすいことを意味している。したが
って、一定の1次空気量の下では、ごみ質等の変動によ
って炉温が高い状態となって燃焼性が向上すると1次空
気量が不足しCO濃度が高くなる。この場合には燃焼し
やすい脂肪族化合物が優先して燃焼し、相対的に芳香族
化合物は残存する。一方、同様に一定の1次空気量の下
で炉温が低い状態となって燃焼性が低下すると不完全燃
焼となりCO濃度が高くなる。この場合には脂肪族化合
物および芳香族化合物が両方とも濃度が高くなると推測
される。すなわち、炉温が高い状態でCO濃度が極小値
より少し増加し始めたところでは脂肪族化合物の優先的
な燃焼に伴う1次空気量不足の結果、CO濃度が高くな
る。したがって、ダイオキシン類をはじめとする芳香族
化合物の分解および燃焼による寄与は比較的少ないと想
像される。このときのCO濃度増加は、1次空気量不足
の目安となるもので、必ずしも芳香族化合物等の未燃分
の発生または増加の指標となるものではない。
【0005】さらに、CO濃度のみを指標とする場合、
CO濃度の計測は容易である。しかし、芳香族化合物の
塩素化反応に関する情報は一切含まれていない。このた
め、ダイオキシン類等の塩素化芳香族化合物類の直接的
な情報は得られない。したがって、CO発生量が少ない
適量に燃焼制御することは大局的には未燃分の発生量の
低下を反映している。言い換えれば、数年前のごみ焼却
装置における高い未燃分の発生量レベルでは、CO濃度
を指標とする燃焼制御は効果が認められる。しかし、最
近の新鋭ごみ焼却装置での極めて低い未燃分の発生量レ
ベルでは、CO濃度を指標とする燃焼制御によってさら
なる未燃分、特にダイオキシン類のような塩素化芳香族
化合物の発生の抑制および低減を達成できない。
【0006】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、CO濃度を指標とする燃焼制御によって達成で
きなかったダイオキシン類のより一層の抑制・低減を達
成できるごみ焼却装置および方法を提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、内部で燃焼空
気中にてごみを燃焼させる燃焼炉と、前記燃焼炉内での
少なくとも1種のダイオキシン類の発生量を直接測定す
るダイオキシン類測定手段と、前記ダイオキシン類測定
手段で得られた少なくとも1種の前記ダイオキシン類の
発生量をモニタし、このモニタ結果に基づいて前記燃焼
炉内での少なくとも1種の前記ダイオキシン類の発生量
が低下するように前記燃焼炉の操作条件を変更する制御
手段とを具備することを特徴とするダイオキシン類の発
生を抑制するごみ焼却装置を提供する。
【0008】本発明においては、前記制御手段が、前記
ダイオキシン類測定手段で得られた少なくとも1種の前
記ダイオキシン類の発生量データに基づいてごみの燃焼
と相関がある因子の過不足を判定して制御信号を発生す
る演算部と、前記制御信号にしたがって前記燃焼炉内で
の少なくとも1種の前記ダイオキシン類の発生量が低下
するように前記因子を調整する調整手段とを具備するこ
とが好ましい。
【0009】また、本発明においては、ごみの燃焼と相
関がある前記因子が、前記燃焼炉へのごみ供給量および
/または前記燃焼炉へ供給する燃焼空気量であることが
好ましい。
【0010】本発明は、内部で燃焼空気中にてごみを燃
焼させる燃焼炉と、前記燃焼炉内での少なくとも1種の
ダイオキシン類の発生量を直接測定するダイオキシン類
測定手段と、前記ダイオキシン類測定手段が測定した少
なくとも1種の前記ダイオキシン類の発生量データに基
づいてごみ供給量および/または燃焼空気量の過不足を
判定して制御信号を発生する演算部と、前記制御信号に
したがって、前記燃焼炉内での少なくとも1種の前記ダ
イオキシン類の発生量が低下するように前記ごみ供給量
および/または前記燃焼空気量を調整する供給量調整手
段とを具備することを特徴とするダイオキシン類の発生
を抑制するごみ焼却装置を提供する。
【0011】本発明においては、前記燃焼炉内での酸素
濃度を測定する酸素測定手段および/または前記燃焼炉
の炉内温度を測定する炉内温度測定手段をさらに具備
し、前記演算部において、前記ダイオキシン類測定手段
が測定した少なくとも1種の前記ダイオキシン類の発生
量データと、さらに前記酸素測定手段が測定した前記酸
素濃度および/または前記炉内温度測定手段が測定した
前記炉内温度のデータとに基づいて、前記ごみ供給量お
よび/または前記燃焼空気量の過不足を判定して制御信
号を発生することが好ましい。
【0012】また、本発明においては、前記ダイオキシ
ン類測定手段が少なくとも1種の前記ダイオキシン類の
発生量を実質的にリアルタイムに測定することが好まし
い。本発明は、燃焼炉内部で燃焼空気中にてごみを燃焼
させるごみ焼却方法であって、前記燃焼炉内での少なく
とも1種のダイオキシン類の発生量を直接測定する工程
と、少なくとも1種の前記ダイオキシン類の発生量をモ
ニタしこのモニタ結果に基づいて、前記燃焼炉内での少
なくとも1種の前記ダイオキシン類の発生量が低下する
ように前記燃焼炉の操作条件を変更する工程とを具備す
ることを特徴とするダイオキシン類の発生を抑制するご
み焼却方法を提供する。
【0013】本発明においては、前記変更工程におい
て、前記燃焼炉内での少なくとも1種の前記ダイオキシ
ン類の発生量データに基づいてごみの燃焼と相関がある
因子の過不足を判定し、前記判定に基づいて前記燃焼炉
内での少なくとも1種の前記ダイオキシン類の発生量が
低下するように前記因子を調整することが好ましい。
【0014】また、本発明においては、ごみの燃焼と相
関がある前記因子が、前記燃焼炉へのごみ供給量および
/または前記燃焼炉へ供給する燃焼空気量であることが
好ましい。
【0015】本発明は、燃焼炉内部で燃焼空気中にてご
みを燃焼させるごみ焼却方法であって、前記燃焼炉内で
の少なくとも1種のダイオキシン類の発生量を直接測定
する工程と、少なくとも1種の前記ダイオキシン類の発
生量のデータに基づいて前記燃焼炉への前記ごみ供給量
および/または前記燃焼炉に供給する前記燃焼空気量の
過不足を判定する工程と、前記ごみ供給量および/また
は前記燃焼空気量の過不足についての判定に基づいて、
前記燃焼炉内での少なくとも1種の前記ダイオキシン類
の発生量が低下するように前記ごみ供給量および/また
は燃焼空気量を調整する工程とを具備することを特徴と
するダイオキシン類の発生を抑制する燃焼方法を提供す
る。
【0016】本発明においては、前記測定工程におい
て、前記燃焼炉内での少なくとも1種の前記ダイオキシ
ン類の発生量とともに、さらに前記燃焼炉内での酸素濃
度および/または前記燃焼炉の炉内温度を測定し、前記
判定工程において、少なくとも1種の前記ダイオキシン
類の発生量データと、前記酸素濃度および/または前記
炉内温度の測定データとに基づいて、前記ごみ供給量お
よび/または前記燃焼空気量の過不足を判定することが
好ましい。
【0017】本発明においては、少なくとも1種の前記
ダイオキシン類の発生量の測定データに基づいて前記燃
焼炉への水噴霧量の過不足を判定する工程と、前記水噴
霧量の過不足の判定に基づいて前記燃焼炉内での少なく
とも1種の前記ダイオキシン類の発生量が低下するよう
に前記水噴霧量を調整する工程とをさらに具備すること
が好ましい。
【0018】さらに、本発明においては、前記判定工程
において、少なくとも1種の前記ダイオキシン類の発生
量の測定データとさらに前記燃焼炉の炉内温度の測定デ
ータとに基づいて、前記燃焼炉への水噴霧量の過不足を
判定することが好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1は、本発明のごみ焼却
装置の一実施形態を示す概略図である。本実施形態に係
るごみ焼却装置10は、内部で燃焼空気中にてごみを燃
焼させる燃焼炉11を具備する。燃焼炉11の炉形式は
特に限定されないが、例えばストーカー方式または流動
層方式である。
【0020】燃焼炉11には、ダイオキシン類測定手段
12、酸素(O2 )濃度測定手段101および/または
炉内温度測定手段102が取り付けられている。測定手
段12は、燃焼炉11内で発生する少なくとも1種のダ
イオキシン類の発生量を直接測定する。ダイオキシン類
とは、ポリ塩素化ジベンゾ−p−ジオキシンおよびポリ
塩素化ジベンゾフランの合計210の同族体・異性体の
総称をいう。このダイオキシン類の発生量を直接測定す
る測定手段12は実質的にリアルタイムで測定できるリ
アルタイム自動分析計(迅速自動分析計)であることが
好ましい。また、最近のごみ焼却装置、すなわちダイオ
キシン対策炉のようにダイオキシン類の排出量が極めて
少ない濃度レベルでも測定可能なものが好ましい。酸素
濃度と炉内温度は、不完全燃焼の原因を推定する因子に
なり得る。また、酸素濃度測定手段101、炉内温度測
定手段102は、通常用いられているように実質的に連
続して測定が可能なものが好ましい。
【0021】以上のような条件は、例えば次のような測
定手段で達成できる。すなわち、レーザー多光子イオン
化質量分析技術を応用したものである。このレーザー多
光子イオン化質量分析装置では、ガス試料を小さな孔径
のノズルを通して真空中に導入し、断熱膨張により絶対
零度付近まで冷却する。これを超音速分子ジェットと呼
んでいる。この状態では、分子の振動・回転などの分子
運動が抑制されるため、それぞれの化合物の分子構造に
応じた非常に狭い領域の波長のレーザー照射によっての
みイオン化が起こる。そこで、質量分析計を連結してお
くと、イオン化した化合物分子のみが質量分析計に進
み、検出される。したがって、種々の化合物が共存する
排ガス試料でも、他の化合物の影響を受けることなく、
測定対象化合物を分離・検出(定量)できる。ここで、
レーザーには、ヤグレーザーまたはエキシマレーザーな
どによる励起の色素レーザー、チタンサファイアレーザ
ーあるいは光パラメトリックレーザー、すなわち紫外可
変レーザーを用いることができる。
【0022】質量分析計については、特に限定される訳
ではなく、四重極型、二重収束型、飛行時間型などを利
用できるが、操作性・安定性を勘案すると飛行時間型が
好ましい。通常、導入で数ミリ秒〜数百マイクロ秒、レ
ーザー照射で数ナノ秒〜百フェムト秒、飛行時間型の質
量分析計の検出で数十マイクロ秒〜数百マイクロ秒で行
える。全体併せても最大十ミリ秒以下で測定できるの
で、リアルタイム計測が可能となる。
【0023】ごみ焼却装置10は、上述の測定手段1
2、101および/または102で測定されたダイオキ
シン類の発生量、酸素濃度および/または炉内温度をモ
ニタし、このモニタ結果に基づいてごみ焼却装置10の
操作条件、例えば、ごみ供給量、燃焼空気量、水噴霧
量、およびストーカー方式の場合の各火格子の移動速度
等を変更する制御手段を具備する。言い換えれば、この
制御手段は、測定手段12、101および/または10
2で測定されたダイオキシン類の発生量、酸素濃度およ
び/または炉内温度に基づいて、ごみ焼却装置10での
ごみの燃焼と相関がある因子、例えば、ごみ供給量、燃
焼空気量等の過不足を判定し、これらが適切になるよう
に調整を行う。
【0024】本実施形態では、ごみ供給量(速度)およ
び燃焼空気量を調整する場合について説明する。ダイオ
キシン類測定手段12には、演算部13が、測定手段1
2、101、102から出力されるデータを伝達可能に
接続されている。演算部13には、測定手段12で測定
された少なくとも1つのダイオキシン類(例えば、2,
8−ジクロロジベンゾフラン)の発生量のデータ、測定
手段101で測定された燃焼炉11内の酸素濃度のデー
タおよび/または測定手段102で測定された炉内温度
のデータ(以下、これらをまとめて計測量データとい
う)が伝達される。演算部13は、この計測量データに
基づいて、燃焼炉11でのごみの燃焼と相関がある因
子、例えばごみ供給量または燃焼空気量の過不足を判定
して制御信号を発生する。また、燃焼炉11に炉温調節
の為の水噴霧機構がある場合には、上記の演算部13が
発生した制御信号が伝達され得るように接続された、ご
みの燃焼と相関のある燃焼炉11への水噴霧量調整手段
16を具備することも可能である。
【0025】ごみ供給量調整手段14は、例えば、ごみ
を燃焼炉に投入するごみホッパー投入間隔、投入された
ごみを火格子へ供給する給塵プッシャ速度、火格子上の
ごみの燃焼速度を調整する火格子速度のように、燃焼炉
11内のごみ量と燃焼状態を調整可能なごみ供給手段で
あり得る。また、燃焼空気量調整手段15は、例えば、
1次燃焼空気及び/または2次燃焼空気をポンプで燃焼
炉11内へ供給する場合に1次燃焼空気及び/または2
次燃焼空気を搬送する配管に設けられた調整弁であり得
る。水噴霧量調整手段16は、例えばポンプで水を燃焼
炉11内へ供給する場合に水を搬送する配管に設けられ
た調整弁であり得る。
【0026】これらの調整手段に対する制御信号を生成
するための演算手段として、ごみ燃焼炉プロセスが非線
形特性を伴う多変数干渉系で有ることから、非線形制御
やファジィ制御を適用することできめの細かい制御が可
能である。特にファジィ制御は制御ルールを言語的に記
述でき、パラメータ調整も容易であるという特徴を持っ
ている。
【0027】具体例として、計測量データからごみ供給
量および/または燃焼空気量を演算部13にて制御・調
整する手順とその具体的な演算方法を表1に示す。最初
に、現在の燃焼状態が表1の状態量に示す条件に当ては
まるかの判断を順次行う。これらの条件が当てはまる場
合には表1の操作部で示した制御を実行する。この制御
の実行の結果、各条件に対してあらかじめ設定しておい
た増分量または減分量に従い、ごみ供給量調整手段14
および/または燃焼空気量調整手段15を調整する。
【0028】
【表1】
【0029】表1において酸素(O2 )濃度と炉内温度
は少なくとも1つのデータが、演算部13に取り込まれ
ているものとする。また、表1の操作部の(1)は操作
量が燃焼空気量のみのとき、(2)は操作量がごみ供給
量のみのとき、(3)は操作量が燃焼空気量とごみ供給
量のときの調整方法である。
【0030】ルール1は、計測されたダイオキシン類濃
度が低いときには、正常な燃焼が行われているので、燃
焼空気量とごみ供給量の調整は行わないというルールで
ある。ルール2は、ダイオキシン類濃度が高く、かつ酸
素濃度が高いまたは炉内温度が低いときには、酸素過剰
により燃焼状態が活発には行われていないので、炉内へ
供給する燃焼空気量を減少するか、および/またはごみ
供給量を増加して燃焼状態を回復させるというルールで
ある。ルール3は、ダイオキシン類濃度が高く、かつ、
酸素濃度が低いまたは炉内温度が高いときには、酸素欠
乏により燃焼状態が活発には行われていないので、炉内
へ供給する燃焼空気量を増加するか、および/またはご
み供給量を減少して燃焼状態を回復させるというルール
である。
【0031】次に、この制御ルールに基づく具体的な演
算方法の例として、計測量としてダイオキシン類発生量
と酸素濃度を、操作量として表1の(1)の燃焼空気量
のみとおいたときについて説明する。
【0032】図2は、表1の条件をフローチャートで図
式化したものである。図2のSTARTから始まってフ
ローチャートに従い、S1、S2の各条件を満足してい
るかを一定周期で判断し、最終的に補正量Wが決定さ
れ、補正量Wと燃焼空気量の前回値Uk-1 から燃焼空気
量の今回値Uk が導出される。
【0033】図2において、DXはダイオキシン類濃
度、O2 は酸素濃度を表す。また、DXH はダイオキシ
ン類濃度の上限判別値を判別する調整パラメータ、OHL
はO2濃度の高低を判別するパラメータである。G1
よびG2 は燃焼空気量の減少量、増分量をそれぞれ与え
る調整パラメータである。
【0034】図2を参照して、燃焼空気量の制御につい
て説明する。ステップS1では、DX(ダイオキシン類
濃度)>DXH (ダイオキシン類濃度上限値)の条件が
判定される。この条件を満足しない場合は、表1のルー
ル1に従ってWを0に設定する。満足する場合はステッ
プS2へ進む。ステップS2では、O2 (酸素濃度)>
HL(酸素濃度高低判別値)の条件が判定される。この
条件を満足する場合は、表1のルール2に従ってWをG
1 に設定する。満足しない場合は、表1のルール3に従
ってWをG2 に設定する。
【0035】上記により、補正量Wが決定され、補正量
Wと前回値Uk-1 から下記の演算式に従って、燃焼空気
量の今回値Uk が導出される。 Uk =Uk-1 +W 以上のようにして、燃焼炉11内のダイオキシン類の発
生を抑制するために最適な燃焼空気量Uk が得られる。
【0036】次に、水噴霧機構が燃焼炉11内に具備さ
れている場合に、ダイオキシン類濃度、炉内温度から、
水噴霧量を演算部13にて制御・調整する手順とその具
体的な演算方法の一例を表2に示す。最初に、現在の燃
焼状態が表2の状態量に示す条件に当てはまるかの判断
を順次行う。これらの条件が当てはまる場合には、表2
の操作部で示した制御を実行する。この制御の実行の結
果、各条件に対してあらかじめ設定しておいた増分量ま
たは減分量に従い、水噴霧量調整手段16を調整する。
【0037】
【表2】
【0038】ルール1は、計測されたダイオキシン類濃
度が高く、かつ、燃焼炉の炉内温度が低いときには、水
噴霧により炉内を過度に冷却させたために燃焼バランス
が崩れているので、水噴霧量を減らして燃焼状態を回復
させるというルールである。ルール2は、ダイオキシン
類濃度は低いが炉内温度が高いときには、燃焼状態は正
常であるが高温による炉壁の劣化防止のために、水噴霧
量を増加するというルールである。
【0039】次に、これらの制御ルールに基づく具体的
な演算方法の例として、計測量としてダイオキシン類濃
度と炉内温度を、操作量として水噴霧量とおいたときに
ついて説明する。
【0040】図3は、表2の条件をフローチャートで図
式化したものである。図のSTARTから始まってフロ
ーチャートに従い、S1、S2、S3の各条件を満足し
ているかを一定周期で判断し、最終的に補正量Yが決定
され、補正量Yと水噴霧量の前回値Rk-1 から水噴霧量
の今回値Rk が導出される。
【0041】図3において、DXはダイオキシン類濃
度、Tf は炉内温度を表す。また、DXH はダイオキシ
ン類濃度の上限判別値を判別する調整パラメータ、T
H 、TLは炉内温度の上下限を判別するパラメータであ
る。H1 およびH2 は水噴霧量の減分量、増分量をそれ
ぞれ与える調整パラメータである。
【0042】図3を参照して、水噴霧量の制御について
説明する。ステップS1では、DX(ダイオキシン類濃
度)>DXH (ダイオキシン類濃度上限値)の条件が判
定される。この条件を満足する場合はステップS2へ進
み、満足しない場合はステップS3へ進む。ステップS
2では、Tf (炉内温度)<TL (炉内温度下限判別
値)の条件が判定される。この条件を満足する場合は、
表2のルール1に従ってYをH1 に設定し、満足しなけ
ればYを0に設定する。ステップS3では、Tf(炉内
温度)>TH (炉内温度上限判別値)の条件が判定され
る。この条件を満足する場合は、表2のルール2に従っ
てYをH2 に設定し、満足しなければYを0に設定す
る。
【0043】上記により、補正量Yが決定され、補正量
Yと前回値Rk-1 から下記の演算式に従って、水噴霧量
の今回値Rk が導出される。 Rk =Rk-1 +Y 以上の結果、燃焼炉11内のダイオキシン類の発生を抑
制するために最適な水噴霧量Rk が得られる。
【0044】なお、以上のように説明した制御方法にお
いて、ダイオキシン類測定手段12として、ダイオキシ
ン類を実質的にリアルタイムに測定可能なリアルタイム
自動分析計を用いた場合には、より適切な燃焼制御が可
能になり、ダイオキシン類の低減効果が向上する。
【0045】また、本発明の実施形態にかかるごみ焼却
方法は、ごみ焼却装置10の燃焼炉11内での少なくと
も1種のダイオキシン類の発生量と、酸素濃度および/
または炉内温度とを測定し、これらの発生量データに基
づいて、燃焼炉11へのごみ供給量および/または燃焼
炉11に供給する燃焼空気量の過不足を判定し、この過
不足についての判定に基づいてごみ供給量および/また
は燃焼空気量を調整する。また、水噴霧機構が燃焼炉に
ある場合には、水噴霧量を調整することも可能である。
これらにより、燃焼炉11へのごみ供給量および/また
は燃焼空気量、水噴霧量がダイオキシン類の発生量が極
めて少ない適正値に維持され、この結果、ごみ焼却装置
でのダイオキシン類の発生をより抑制することができ
る。
【0046】
【実施例】以下、本発明のごみ焼却装置を用いたごみ焼
却処理におけるダイオキシン類の低減の効果を確認する
ために行った試験について説明する。図4は、この実施
例で用いたストーカー式のごみ焼却装置50の燃焼室周
辺の概略図である。
【0047】燃焼室51の入口側には、ごみ投入ホッパ
ー52にて投入されたごみを火格子に供給する、給塵プ
ッシャ120と、プッシャにて送られたごみを順次揺動
させて焼却させるための火格子53が設けられている。
火格子53には、任意の速度で火格子上のごみを供給で
きる、火格子速度調整器53aがある。燃焼空気の供給
源としては、1次燃焼空気供給部55および1次燃焼空
気量調整器55aと、2次燃焼空気供給部58および2
次燃焼空気量調整器58aとが設けられている。1次燃
焼空気供給部55および1次燃焼空気量調整器55a
は、燃焼室51内の4箇所に分割された風箱54を介し
て、1次燃焼空気を火格子53上へ供給する。2次燃焼
空気供給部58および2次燃焼空気量調整器58aは、
各火格子53の上方および中間天井57で区分けされた
燃焼室51内の空間領域に、2次燃焼空気を供給する。
燃焼室51の出口側には、ボイラー59が連設されてい
る。このボイラー59の後段には、ガス冷却塔(図示せ
ず)および集塵器(バグフィルタ)(図示せず)が順次
設けられている。
【0048】上記ごみ焼却装置50には、燃焼室51で
発生したダイオキシン類を測定するダイオキシン類測定
装置61と酸素濃度を測定する酸素濃度(O2 )測定装
置110が取り付けられている。ダイオキシン類測定装
置61と酸素濃度測定装置110には演算部62が電気
的に接続され、それらの測定データ信号が伝達されるよ
うに構成されている。なお、ダイオキシン類測定装置6
1からは、少なくとも一種のダイオキシン類の発生量デ
ータが伝達される。演算部62にはごみ供給量の調整手
段である火格子速度調整器53aと、燃焼空気量の調整
手段である2次燃焼空気量調整器58aとが電気的に接
続され、演算部62からの制御信号が伝達可能に構成さ
れている。
【0049】上述のような図4に示したごみ焼却装置5
0において、リアルタイム計測装置であるダイオキシン
類測定装置61から2,8−ジクロロジベンゾフランの
信号を、酸素濃度測定装置110から酸素濃度検出信号
を、それぞれ1回/10秒間の割合で生成させた。これ
らの信号に対して、演算部62では前述の表1で示した
制御ルールによる演算方法に従って演算を行い、ダイオ
キシン類の発生量が少なくなるように、ごみ供給量の調
整として火格子速度の調整を、燃焼空気量の調整として
2次燃焼空気量の調整を行って燃焼させた。なお、リア
ルタイム計測装置であるダイオキシン類測定装置61に
よって計測されたダイオキシン類:2,8−ジクロロジ
ベンゾフランの発生量の測定値は、10秒間の積算値で
ある。
【0050】この実施例では、ダイオキシン類のリアル
タイム計測方法として、レーザー多光子イオン化質量分
析技術を用いた。排ガスのサンプリング位置は集塵器の
出口で、ポンプにより1リットル/分で排ガスを引き、
その途中にレーザー多光子イオン化質量分析装置の試料
導入部を接続した。この試料導入部は0.8mm径のノ
ズルを有し、毎秒50回の割で250μsecの間、間
欠的に開口するパルスバルブと高真空部とからなる。パ
ルスバルブが開口すると、絶対零度付近まで冷却された
分子ジェットが形成される。この分子ジェットに、ヤグ
レーザーで励起した色素レーザー(波長が303.3n
mおよび210〜220nmの2色のレーザー光、それ
ぞれのレーザーエネルギーが約5mJ)をパルスバルブ
と同期させて150fsec照射した。また、後段には
飛行時間型の質量分析計(リフレクトロンタイプで、飛
行距離が2000mm、検出器はマイクロチャンネルプ
レート)を配置して、上述の条件でイオン化されるダイ
オキシン類の1つである2,8−ジクロロジベンゾフラ
ンを検出し(カウンティング法)、得られた2,8−ジ
クロロジベンゾフランの発生量データを、演算部62へ
送信した。
【0051】このときの操業の模様を図5に示す。集塵
器の下流に設けた酸素濃度計による酸素の変動は6.3
〜8.3%であった。この操業状態下において、190
〜210℃で運転している集塵器の出口側にあるサンプ
リング孔から2時間の間、米国EPA法に準拠した方法
で排ガスのサンプリングを行った。得られたサンプル
を、ダイオキシン類について通常採用されている分析方
法(マニュアル分析による濃縮・クリーンアップと高性
能ガスクロマトグラフ−質量分析計による定量を基本と
するもの)で分析して、ダイオキシン類の発生量を求め
た。結果を表3に示す。
【0052】比較例 実施例と同一のごみ焼却炉で、ダイオキシン類測定装置
61からの信号を受け取らず、CO計測手段(図示せ
ず)のみからの信号を受け取り、ファジイ制御に基づく
燃焼制御によってCO発生が少なくなるように、ごみ供
給速度および燃焼空気量を変化させて燃焼を行った。こ
のときの操業を図5に示す。酸素濃度の変動は、実施例
と若干異なり、4.6〜6.6%であった。この状態
で、実施例と同様に排ガスサンプリングを行い、ダイオ
キシン類の定量をした。結果を表3に示す。
【0053】
【表3】 表3から明らかなように、実施例のごみ焼却装置50に
おける焼却方法によって、比較例に比べてダイオキシン
類濃度をさらに低減することができた。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のごみ焼却
装置および方法によれば、ダイオキシン類の発生量、酸
素濃度および/または炉内温度を測定し、ダイオキシン
類の発生量が少なくなるような燃焼制御を行う。これに
より、ごみ焼却装置におけるダイオキシン類の発生を少
なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のごみ焼却装置の一実施形態を示す概略
図。
【図2】本発明のごみ焼却方法における制御方法のフロ
ーチャートの一例を示す図。
【図3】本発明のごみ焼却方法における制御方法のフロ
ーチャートの他の例を示す図。
【図4】本発明の実施例で用いたストーカー式のごみ焼
却装置の燃焼室周辺の概略構造を示す概略図。
【図5】本発明の実施例および比較例で得られた焼却排
ガスの酸素濃度に対するダイオキシン類濃度またはCO
濃度の変化を示す特性図。
【符号の説明】
10…ごみ焼却装置 11…燃焼炉 12…ダイオキシン類測定手段 13…演算部 14…ごみ供給量調整手段 15…燃焼空気量調整手段 16…水噴霧量調整手段 101…酸素濃度測定手段 102…炉内温度測定手段 50…ごみ焼却装置 51…燃焼室 52…ごみ投入ホッパー 53…火格子 53a…火格子速度調整器 54…風箱 55…1次燃焼空気供給部 55a…1次燃焼空気量調整器 57…中間天井 58…2次燃焼空気供給部 58a…2次燃焼空気量調整器 59…ボイラー 61…ダイオキシン類測定装置 62…演算部 110…酸素濃度測定装置 DX…ダイオキシン類濃度 DXH …ダイオキシン類濃度の上限判別値を判別する調
整パラメータ OHL…O2 濃度の高低を判別するパラメータ W…燃焼空気量に対する補正量 G1 …燃焼空気量の減分量を与える調整パラメータ G2 …燃焼空気量の増分量を与える調整パラメータ Tf …燃焼炉内温度 TH …炉内温度の上限を判別するパラメータ TL …炉内温度の下限を判別するパラメータ Y…水噴霧量に対する補正量 H1 …水噴霧量の減分量を与える調整パラメータ H2 …水噴霧量の増分量を与える調整パラメータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤井 聡 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 黒田 学 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部で燃焼空気中にてごみを燃焼させる
    燃焼炉と、 前記燃焼炉内での少なくとも1種のダイオキシン類の発
    生量を直接測定するダイオキシン類測定手段と、 前記ダイオキシン類測定手段で得られた少なくとも1種
    の前記ダイオキシン類の発生量をモニタし、このモニタ
    結果に基づいて前記燃焼炉内での少なくとも1種の前記
    ダイオキシン類の発生量が低下するように前記燃焼炉の
    操作条件を変更する制御手段とを具備することを特徴と
    するダイオキシン類の発生を抑制するごみ焼却装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段が、前記ダイオキシン類測
    定手段で得られた少なくとも1種の前記ダイオキシン類
    の発生量データに基づいてごみの燃焼と相関がある因子
    の過不足を判定して制御信号を発生する演算部と、前記
    制御信号にしたがって前記燃焼炉内での少なくとも1種
    の前記ダイオキシン類の発生量が低下するように前記因
    子を調整する調整手段とを具備することを特徴とする請
    求項1記載のダイオキシン類の発生を抑制するごみ焼却
    装置。
  3. 【請求項3】 ごみの燃焼と相関がある前記因子が、前
    記燃焼炉へのごみ供給量および/または前記燃焼炉へ供
    給する燃焼空気量であることを特徴とする請求項2記載
    のダイオキシン類の発生を抑制するごみ焼却装置。
  4. 【請求項4】 内部で燃焼空気中にてごみを燃焼させる
    燃焼炉と、 前記燃焼炉内での少なくとも1種のダイオキシン類の発
    生量を直接測定するダイオキシン類測定手段と、 前記ダイオキシン類測定手段が測定した少なくとも1種
    の前記ダイオキシン類の発生量データに基づいてごみ供
    給量および/または燃焼空気量の過不足を判定して制御
    信号を発生する演算部と、 前記制御信号にしたがって、前記燃焼炉内での少なくと
    も1種の前記ダイオキシン類の発生量が低下するように
    前記ごみ供給量および/または前記燃焼空気量を調整す
    る供給量調整手段とを具備することを特徴とするダイオ
    キシン類の発生を抑制するごみ焼却装置。
  5. 【請求項5】 前記燃焼炉内での酸素濃度を測定する酸
    素測定手段および/または前記燃焼炉の炉内温度を測定
    する炉内温度測定手段をさらに具備し、 前記演算部において、前記ダイオキシン類測定手段が測
    定した少なくとも1種の前記ダイオキシン類の発生量デ
    ータと、さらに前記酸素測定手段が測定した前記酸素濃
    度および/または前記炉内温度測定手段が測定した前記
    炉内温度のデータとに基づいて、前記ごみ供給量および
    /または前記燃焼空気量の過不足を判定して制御信号を
    発生することを特徴とする請求項4記載のダイオキシン
    類の発生を抑制するごみ焼却装置。
  6. 【請求項6】 前記ダイオキシン類測定手段が少なくと
    も1種の前記ダイオキシン類の発生量を実質的にリアル
    タイムに測定することを特徴とする請求項1ないし5い
    ずれか1項記載のダイオキシン類の発生を抑制するごみ
    焼却装置。
  7. 【請求項7】 燃焼炉内部で燃焼空気中にてごみを燃焼
    させるごみ焼却方法であって、 前記燃焼炉内での少なくとも1種のダイオキシン類の発
    生量を直接測定する工程と、 少なくとも1種の前記ダイオキシン類の発生量をモニタ
    しこのモニタ結果に基づいて、前記燃焼炉内での少なく
    とも1種の前記ダイオキシン類の発生量が低下するよう
    に前記燃焼炉の操作条件を変更する工程とを具備するこ
    とを特徴とするダイオキシン類の発生を抑制するごみ焼
    却方法。
  8. 【請求項8】 前記変更工程において、前記燃焼炉内で
    の少なくとも1種の前記ダイオキシン類の発生量データ
    に基づいてごみの燃焼と相関がある因子の過不足を判定
    し、前記判定に基づいて前記燃焼炉内での少なくとも1
    種の前記ダイオキシン類の発生量が低下するように前記
    因子を調整することを特徴とする請求項7記載のダイオ
    キシン類の発生を抑制するごみ焼却方法。
  9. 【請求項9】 ごみの燃焼と相関がある前記因子が、前
    記燃焼炉へのごみ供給量および/または前記燃焼炉へ供
    給する燃焼空気量であることを特徴とする請求項8記載
    のダイオキシン類の発生を抑制するごみ焼却方法。
  10. 【請求項10】 燃焼炉内部で燃焼空気中にてごみを燃
    焼させるごみ焼却方法であって、 前記燃焼炉内での少なくとも1種のダイオキシン類の発
    生量を直接測定する工程と、 少なくとも1種の前記ダイオキシン類の発生量のデータ
    に基づいて前記燃焼炉への前記ごみ供給量および/また
    は前記燃焼炉に供給する前記燃焼空気量の過不足を判定
    する工程と、 前記ごみ供給量および/または前記燃焼空気量の過不足
    についての判定に基づいて、前記燃焼炉内での少なくと
    も1種の前記ダイオキシン類の発生量が低下するように
    前記ごみ供給量および/または燃焼空気量を調整する工
    程とを具備することを特徴とするダイオキシン類の発生
    を抑制する燃焼方法。
  11. 【請求項11】 前記測定工程において、前記燃焼炉内
    でのダイオキシン類の発生量とともに、さらに前記燃焼
    炉内での酸素濃度および/または前記燃焼炉の炉内温度
    を測定し、 前記判定工程において、少なくとも1種の前記ダイオキ
    シン類の発生量データと、前記酸素濃度および/または
    前記炉内温度の測定データとに基づいて、前記ごみ供給
    量および/または前記燃焼空気量の過不足を判定するこ
    とを特徴とする請求項10記載のダイオキシン類の発生
    を抑制する燃焼方法。
  12. 【請求項12】 少なくとも1種の前記ダイオキシン類
    の発生量の測定データに基づいて前記燃焼炉への水噴霧
    量の過不足を判定する工程と、前記水噴霧量の過不足の
    判定に基づいて前記燃焼炉内での少なくとも1種の前記
    ダイオキシン類の発生量が低下するように前記水噴霧量
    を調整する工程とをさらに具備することを特徴とする請
    求項10記載のダイオキシン類の発生を抑制するごみ焼
    却方法。
  13. 【請求項13】 前記判定工程において、少なくとも1
    種の前記ダイオキシン類の発生量の測定データとさらに
    前記燃焼炉の炉内温度の測定データとに基づいて、前記
    燃焼炉への水噴霧量の過不足を判定することを特徴とす
    る請求項12記載のダイオキシン類の発生を抑制するご
    み焼却方法。
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