JPH1172013A - 内燃機関の動弁機構及び同機構を備えた動弁装置 - Google Patents

内燃機関の動弁機構及び同機構を備えた動弁装置

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JPH1172013A
JPH1172013A JP32157497A JP32157497A JPH1172013A JP H1172013 A JPH1172013 A JP H1172013A JP 32157497 A JP32157497 A JP 32157497A JP 32157497 A JP32157497 A JP 32157497A JP H1172013 A JPH1172013 A JP H1172013A
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JP
Japan
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valve
oil
spring
chamber
intake valve
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JP32157497A
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English (en)
Inventor
Takeo Shirabe
威夫 調
Isamu Nakada
勇 中田
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構成の複雑化を招くことなく、機関の全回転
領域においてカムシャフトの駆動抵抗を低減することが
できる内燃機関の動弁機構を提供する。 【解決手段】 吸気バルブ15の上端部に取り付けられ
たタペット22はカム14に回転に伴い上下動する。タ
ペットチャンバー23の内部に固定されたスプリングシ
ート25とタペット22との間にアウタスプリング26
が配設される。スプリングシート25とタペット22と
により油圧室30が区画形成される。油圧室30は、円
筒部25a内に上下動可能に設けられたリング33によ
り上室31及び下室32に区画される。下室32内にお
いて、リング33とスプリングシート25の下部との間
にインナスプリング35が配設される。吸気バルブ15
に形成された凸部20は、リング33と同バルブとの間
の間隙を閉塞可能である。リング33は上室31及び下
室32を連通する連通孔37を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、内燃機関のバル
ブを開閉するための動弁機構に係り、詳しくは、カムシ
ャフトに形成されたカムとバルブスプリングとの協働に
よりバルブを開閉するようにした内燃機関の動弁機構に
関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関に設けられた吸気バルブや排気
バルブ(以下、「バルブ」と略記する)は、カムシャフ
トに形成されたカムの回転に伴って開閉される。例え
ば、ロッカーアームを用いない直動式の動弁機構にあっ
ては、バルブはバルブスプリングによって閉弁状態とな
るように常に付勢されており、この閉弁状態から、カム
がバルブスプリングのバネ力に抗してバルブを押し開け
ることにより、同バルブは開弁状態となる。
【0003】上記のように、バルブスプリングとカムと
の協働によりバルブを開閉する動弁機構においては、バ
ルブスプリングのバネ力を設定する際に以下の点に留意
する必要がある。
【0004】バルブにはその往復動に伴って慣性力が常
に作用しており、また、この慣性力の大きさ及び作用方
向が機関回転速度やバルブのリフト量(バルブの開度)
に応じて変化している。即ち、一般的なカムプロフィル
を有したカムを採用した機構にあっては、図15(a)
〜(c)に示すように、バルブのリフト量が小さい場合
には慣性力及びバルブスプリングのバネ力の作用方向が
一致しているが、バルブのリフト量が大きくなった場合
には、慣性力がバルブスプリングのバネ力と逆方向に作
用するようになる。特に、図15(c)に示すように、
機関の高回転域にあっては、低回転域と比較してこの逆
向きの慣性力が極めて大きくなる傾向がある。
【0005】このようにバネ力の作用方向とは逆方向に
慣性力が作用すると、バルブとカム(或いはロッカーア
ーム)との接触圧が減少することになる。従って、動弁
機構においては、機関の高回転域において慣性力が増大
した場合でも、前記接触圧が「0」より大きくなるよう
にバルブスプリングのバネ力を予め設定しておく必要が
ある。この接触圧が「0」以下になった場合には、バル
ブがカム(或いはロッカーアーム)から離間してカムプ
ロフィルとは無関係にバルブが往復動してしまう現象が
発生するからである。
【0006】ところが、上記のようにバネ力を設定した
場合には、低回転域においてバルブのリフト量が大きく
なったときにバネ力が過大となり、図15(d)に一点
鎖線で示すように、バネ力と慣性力との合力が大きくな
る。その結果、カムシャフトの駆動抵抗を必要以上に増
大させてしまうことになる。
【0007】そこで、バルブを正常に開閉させるととも
に、上記のような低回転域におけるカムシャフトの駆動
抵抗を低減させるための技術が従来より提案されてい
る。例えば、この種の技術に関するものとして、特開昭
58−217711号公報には、バルブスプリングをア
ウタスプリング及びインナスプリングにより構成し、同
インナスプリングのバネ力を機関回転速度に応じて変化
させるようにした動弁装置が記載されている。
【0008】図13はこの動弁装置の概略構成を示して
いる。同図に示すように、バルブ102はシリンダヘッ
ド100に固定されたバルブガイド101により上下動
可能に支持されている。このバルブ102の外周にはア
ウタスプリング103が設けられており、同アウタスプ
リング103の上下各端部はバルブ102の上端部に固
定されたリテーナ104とシリンダヘッド100に固定
されたストッパ105にそれぞれ当接されている。
【0009】また、バルブ102とアウタスプリング1
03の間にはインナスプリング106が設けられてお
り、同インナスプリング106の上端部は前記リテーナ
104に、下端部はストッパ105の内部に収容された
円筒状のピストン体107にそれぞれ当接されている。
このピストン体107は、その下部がシリンダヘッド1
00に形成された円形のガイド溝108内に挿入されて
おり、バルブ102の軸方向に移動可能に支持されてい
る。
【0010】また、ピストン体107の内部には、同ピ
ストン体107とシリンダヘッド100とによって区画
された油圧室109が形成されている。図14に示すよ
うに、この油圧室109は油導入路110及び油供給通
路111を介して油圧ポンプ(図示略)に接続されてい
る。また、油導入路110と油供給通路111との接続
部分からは油逃し通路112が分岐されており、その分
岐点には電磁切換弁114が設けられている。この電磁
切換弁114は、機関回転数に応じてON−OFFする
回転スイッチ113に応動して、油導入路110及び油
逃し通路112と油供給通路111との連通状態を選択
的に切り換えるようになっている。
【0011】上記動弁装置において、機関が高回転域に
あり機関回転数が設定値以上になった場合には、回転ス
イッチ113がON状態となり、電磁切換弁114によ
って油供給通路111と油導入路110とが連通され
る。従って、油圧ポンプからの油は油導入路110を通
じて油圧室109内に導入され、同室109内の油圧が
増加する。この油圧の増加に伴いピストン体107が上
昇し、インナスプリング106の上端部は前記リテーナ
104に当接した状態となる。
【0012】その結果、図15(b)に実線で示すよう
に、バルブ102にはアウタスプリング103及びイン
ナスプリング106における各バネ力の合力が常に作用
するようになり、リフト量が大きくなって慣性力が増大
した場合でも、カムのプロフィルに応じてバルブ102
を往復動させることができる。
【0013】一方、上記動弁装置において、機関が低回
転域にあり機関回転数が設定値より小さくなった場合に
は、回転スイッチ113がOFF状態となり、電磁切換
弁114によって油逃し通路112と油供給通路111
とが連通される。従って、油圧ポンプからの油は油逃し
通路112側に全て流れるようになり、油圧室109内
には油圧が作用しなくなる。このため、ピストン体10
7は下降した位置に配置され、インナスプリング106
の上端部は前記リテーナ104から離間した状態とな
る。
【0014】従って、バルブ102のリフト量が小さい
場合には、同バルブ102にはアウタスプリング103
のバネ力しか作用せず、また、リフト量が増大してリテ
ーナ104がインナスプリング106と当接するように
なっても、同スプリング106の変形量が小さいことか
ら、図15(b)に一点鎖線で示すように、バルブ10
2に作用するバネ力は高回転域と比較して小さくなる。
【0015】その結果、上記動弁装置では、図15
(d)に二点鎖線で示すように、低回転域においてバル
ブ102に作用するバネ力と慣性力との合力を減少させ
ることができ、カムシャフトにおける駆動抵抗を低減さ
せることができる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記動
弁装置では、油圧室109内の油圧を機関回転速度に応
じて調節してピストン体107を上下動させることによ
り、バルブ102に作用するインナスプリング106の
バネ力を変更するようにしているため、電磁切換弁11
4、回転スイッチ113といった油圧室109内の油圧
を調節するための調節機構が不可欠であり装置の複雑化
や高コスト化を招くという問題があった。
【0017】更に、上記動弁装置では、機関の低回転域
におけるカムシャフトの駆動抵抗を低減させることがで
きるものの、高回転域ではアウタスプリング103及び
インナスプリング106における各バネ力の合力が常に
バルブ102に作用している。このため、バルブのリフ
ト量が小さく、各バネ力の合力と慣性力との作用方向が
一致する時期においては、依然としてカムシャフトの駆
動抵抗が大きいという問題があった。
【0018】この発明は上記実情に鑑みてなされたもの
であり、第1の目的は、構成の複雑化や高コスト化を招
くことなく、機関回転速度に応じてバルブに作用するス
プリング力を調節することができる動弁機構を提供する
ことになる。第2の目的は、構成の複雑化や高コスト化
を招くことなく、機関の全回転領域においてカムシャフ
トの駆動抵抗を低減することができる内燃機関の動弁機
構を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載した発明では、内燃機関のシリンダ
ヘッドに対して往復動可能に支持されたバルブをバルブ
スプリングとカムシャフトのカムとの協働により往復動
させて同バルブを開閉する内燃機関の動弁機構におい
て、バルブに設けられ同バルブとともに往復動する第1
の可動部材と、バルブの往復動方向において第1の可動
部材と所定間隔を隔てて配置されるとともにシリンダヘ
ッドに対し補助バルブスプリングによって弾性支持され
バルブの往復動方向に移動可能な第2の可動部材と、両
可動部材間に配設され第1の可動部材の往復動に伴って
容積変動する第1の油室と、第1の油室の容積変動に伴
って同第1の油室から流出し或いは同第1の油室へ流入
する油を貯留する第2の油室と、各油室を連通して各油
室間での油の移動を許容するとともにその移動速度を制
限する絞りとを備えようにしている。
【0020】上記構成において、バルブの往復動に伴い
第1の可動部材が往復動すると、その往復動に伴って第
1の油室の容積が変動するとともに、その変動に伴い絞
りを通じて各油室間を油が移動する。ここで、各油室間
における油の移動速度が絞りによって制限されるため、
機関回転速度が増大して第1の可動部材の往復動速度が
増大するにつれて第1の油室の容積変動量は減少するよ
うになる。そして、このよう第1の油室の容積変動量が
減少すると、第2の可動部材が第1の可動部材の往復動
に連動してより大きく往復動するようになる。更にこの
第2の可動部材の往復動に伴って補助バルブスプリング
が伸縮し、その伸縮量に応じたバネ力が第2の可動部
材、第1の油室の油、更に第1の可動部材を介してバル
ブに作用する。その結果、機関回転速度が高速になるほ
ど補助バルブスプリングからバルブに作用するバネ力が
増大することとなる。
【0021】請求項2に記載した発明では、請求項1に
記載した内燃機関の動弁機構において、絞りとは別に各
油室を連通して各油室間での油の移動を許容する連通部
と、バルブに設けられその往復動に基づいて同バルブの
開度が所定開度以上になったときに連通部を閉塞する閉
塞部とを更に備えるようにしている。
【0022】上記構成によれば、請求項1に記載した発
明の作用に加えて、バルブの開度が所定開度未満である
ときには各油室が連通部によって連通される。従って、
両油室間における油の移動がこの連通部によって許容さ
れるため、バルブの往復動に伴って第1の可動部材が往
復動した場合でも第2の可動部材は略静止した状態を保
持する。その結果、補助バルブスプリングの伸縮量は略
「0」となり、バルブには補助バルブスプリングのバネ
力は殆ど作用しない。
【0023】請求項3に記載した発明では、請求項1に
記載した内燃機関の動弁機構において、両油室の容積の
総和をバルブの往復動に関わらず一定に設定している。
上記構成によれば、バルブの往復動に伴って第1の可動
部材が往復動した場合でも、各油室間でのみ油が相互に
移動するようになるため、これら各油室に油を供給する
必要がなく、また、各油室から油を排出する必要もなく
なる。
【0024】請求項4に記載した発明では、複数のバル
ブを有する内燃機関の動弁装置において、バルブの往動
に伴って第1の油室の容積が減少する際に第2の油室内
の油を排出する排出通路と、バルブの復動に伴って第1
の油室の容積が増加する際に第2の油室内に油を供給す
る供給通路とを更に備えた請求項1又は2記載の動弁機
構を各バルブに対応して設けるとともに、各動弁機構の
排出通路と、当該動弁機構が設けられたバルブの往動時
期と復動時期が一致する他のバルブに設けられた動弁機
構の供給通路とを接続するようにしている。
【0025】上記構成では、請求項1に記載した発明の
作用に加え、バルブの往動に動弁機構の第2の油室から
排出通路に排出された油は、他のバルブの復動に伴い、
供給通路を通じて他の動弁機構の第2の油室に供給され
る。従って、上記構成によれば、各動弁機構に油を供給
するための油供給源を別途設ける必要がなくなる。
【0026】
【発明の実施の形態】
[第1の実施形態]以下、本発明を4気筒エンジンに設
けられた動弁装置として具体化した第1の実施形態につ
いて図1〜8を参照して説明する。図1は、エンジン1
0に設けられた吸気カムシャフト11と、第1気筒#1
に設けられた動弁機構12とを示す断面図である。尚、
第2気筒#2、第3気筒#3、第4気筒#4にも同様の
構成を有する動弁機構12がそれぞれ設けられているも
のとする。
【0027】吸気カムシャフト11はシリンダヘッド1
3に形成されたベアリングとベアリングキャップ(いず
れも図示略)によって回転可能に支持されており、その
軸方向にはカム14(図1にはその一つのみを示す)が
所定間隔を隔てて4つ形成されている。吸気カムシャフ
ト11はタイミングベルト(図示略)等によってエンジ
ン10のクランクシャフト(図示略)に駆動連結されて
おり、同クランクシャフトの回転に伴って回転する。
【0028】吸気バルブ15はシリンダヘッド13に固
定されたバルブガイド17に支持された軸部15aと、
同軸部15aの下端部に一体形成された傘部15bとに
よって構成されている。シリンダヘッド13の内部には
燃焼室18に通じる吸気ポート19が形成されており、
この吸気ポート19は吸気バルブ15の傘部15bによ
って開閉されるようになっている。吸気バルブ15は図
1に示すように最も上方に位置して吸気ポート19を閉
塞する全閉位置と、図6に示すように最も下方に位置す
る全開位置との間で上下動可能である。
【0029】軸部15aはその軸方向に分割された2つ
の部材を螺着することにより構成されており、その螺着
される部分の近傍には全周にわたって径方向に延びる凸
部20が形成されている。また、軸部15aの上端部に
は有底円筒状をなすリテーナ21が固定されるととも
に、同リテーナ21を覆うようにして同じく有底円筒状
をなすタペット22が固定されている。シリンダヘッド
13の内部には断面円形状をなすタペット収容室23が
形成されており、前記タペット22はその一部がこのタ
ペット収容室23に挿入されて上下動可能に支持されて
いる。これらリテーナ21及びタペット22の各部材は
吸気バルブ15とともに上下動する。
【0030】リテーナ21は、軸部15aの外周を囲む
円筒部21aと、その上端部に形成された円板状の支持
部21bとによって構成されている。また、前記タペッ
ト収容室23内には略円筒状をなすスプリングシート2
5が前記軸部15aの外周を覆うようにして挿入されて
いる。このスプリングシート25は、軸部15aの外周
を囲む円筒部25aと、その下端部に形成されたフラン
ジ状の支持部25bとによって構成されている。そし
て、スプリングシート25の支持部25bはタペット収
容室23の下部に固定され、また、円筒部25aの上部
にはリテーナ21の円筒部21aが上下動可能に外嵌さ
れている。
【0031】リテーナ21及びスプリングシート25の
各円筒部21a,25aの外周側には、コイル状のアウ
タスプリング26が挿入されており、このアウタスプリ
ング26の上下端部はそれぞれリテーナ21及びスプリ
ングシート25の各支持部21b,25bにて支持され
ている。このアウタスプリング26はリテーナ21を介
して吸気バルブ15及びタペット22を常に上方向に付
勢している。
【0032】タペット22の上端面とカム14の外周面
との間には微少なバルブクリアランス(図示略)が形成
されており、カム14が回転すると同カム14のノーズ
14aがタペット22の上端面に接触するとともに、同
タペット22をアウタスプリング26のバネ力に抗して
下動させる。このタペット22の下動により吸気バルブ
15は全閉位置から下方に移動して開弁状態となる。ま
た、カム14が更に回転すると、リテーナ21がアウタ
スプリング26のバネ力によって上方に付勢されるよう
になり、吸気バルブ15は全閉位置に再び押し上げられ
る。このように、吸気バルブ15は、カム14とアウタ
スプリング26の協働によって開閉される。
【0033】リテーナ21及びスプリングシート25の
各円筒部21a,25aの内部には円環状をなす油圧室
30が形成されている。また、スプリングシート25の
円筒部21a内には、この油圧室30を上室31及び下
室32に区画するリング33が配置されている。リング
33の外周面は前記円筒部25aの内周面に上下動可能
に摺接している。また、リング33の下端側部分の内壁
は内周側に向けて突設されており、その突設された部分
の内周面と軸部15aの外周面との間には上室31及び
下室32間における油の流通を許容する連通部としての
間隙34(図2に示す)が形成されている。
【0034】スプリングシート25の円筒部25a内に
は前記軸部15aの外周を囲むようにしてコイル状のイ
ンナスプリング35が配設されている。このインナスプ
リング35の上端部はリング33の下面に固定され、そ
の下端部は前記円筒部25aの下部に固定されている。
また、リング33は円筒部25a内において上下動可能
であることから、インナスプリング35は吸気バルブ1
5が全閉位置にある場合には常に自然長状態となってい
る。
【0035】図2はリング33等を拡大して示す断面図
である。同図に示すように、リング33には前記上室3
1及び下室32を連通する連通孔37が、その周方向に
所定間隔をおいて複数形成されている。この連通孔37
は絞りを上室31及び下室32間における油の移動を許
容するとともに、その移動速度を制限する絞りを構成し
ている。また、一部の連通孔37内にはチェック弁38
が設けられている。このチェック弁38は、連通孔37
内に挿入されたチェックボール38aと同チェックボー
ル38aを下室32側に付勢するスプリング38bによ
って構成されいる。チェック弁38は、下室32から上
室31への油の流通のみを許容する。
【0036】また、本実施形態において、前記間隙34
は吸気バルブ15が所定量だけ下方に位置した際に、即
ち、吸気バルブ15の開度が所定開度に達した際に前記
凸部20の外周部とリング33の内周部とが接触するこ
とによって閉塞されるようになっている。ここで、吸気
バルブ15の上下方向において凸部20が形成される位
置は以下のようにして設定されている。
【0037】前述したように、吸気バルブ15に作用す
る慣性力は、リフト量が小さい場合にはアウタスプリン
グ26及びインナスプリング35のバネ力が作用する方
向、即ち、カム14とタペット22とが近接する方向
(以下、単に「近接方向」という)に作用し、リフト量
が大きくなると、逆にその作用方向がカム14とタペッ
ト22とが離間する方向(以下、単に「離間方向」とい
う)に切り替わる特性を有している(図15(c)参
照)。本実施形態では、この吸気バルブ15に作用する
慣性力が近接方向から離間方向に切り替わる時期と、前
記間隙34が凸部20によって閉塞される時期とが略一
致するように、吸気バルブ15の上下方向における凸部
20の位置を設定している。尚、前記間隙34が開放さ
れた状態から、凸部20によって閉塞された状態になる
ときの吸気バルブ15の位置を以下、「閉塞開始位置」
と定義する。
【0038】また、シリンダヘッド13には供給通路4
0及び排出通路41が形成されており、各通路40,4
1はいずれも下室32に接続されている。図4は、各気
筒#1〜#4に設けられた各吸気バルブ15及び動弁機
構12等を示す概略構成図である。
【0039】同図に示すように、第1気筒#1に設けら
れた動弁機構12の供給通路40は第3気筒#3に設け
られた動弁機構12の排出通路41に接続されている。
第2気筒#2に設けられた動弁機構12の供給通路40
は第1気筒#1に設けられた動弁機構12の排出通路4
1に接続されている。同様に、第3気筒#3に設けられ
た動弁機構12の供給通路40は第4気筒#4に設けら
れた動弁機構12の排出通路41に接続され、第4気筒
#4に設けられた動弁機構12の供給通路40は第2気
筒#2に設けられた動弁機構12の排出通路41に接続
されている。
【0040】各供給通路40と各排出通路41とはいず
れもチェック弁42を介して接続されており、同チェッ
ク弁42により各供給通路40から各排出通路41へ向
かう油の流通が禁止されるようになっている。
【0041】尚、詳細に説明しないが、各吸気バルブ1
5と同様に、排気カムシャフト(図示略)の回転に伴っ
て開閉される各排気バルブ(図示略)にも前述した動弁
機構が設けられるとともに、各動弁機構の供給通路及び
排出通路はチェック弁を介して接続されている。
【0042】図3は、各気筒#1〜#4における吸気バ
ルブ15のリフト量を示している。同図に示すように、
本実施形態において、各気筒#1〜#4の吸気バルブ1
5は、第2気筒#2、第1気筒#1、第3気筒#3、第
4気筒#4の順で上下動するようになっている。また、
第2気筒#2の吸気バルブ15における上動時期と第1
気筒#1の吸気バルブ15における下動時期とは重なっ
ている。同様に、第1気筒#1の吸気バルブ15におけ
る上動時期と第3気筒#3の吸気バルブ15における下
動時期、第3気筒#3の吸気バルブ15における上動時
期と第4気筒#4の吸気バルブ15における下動時期、
第4気筒#4の吸気バルブ15における上動時期と第2
気筒#2の吸気バルブ15における下動時期とはぞれぞ
れ重なっている。
【0043】上記動弁装置において、エンジン10の運
転が開始され、吸気カムシャフト11がクランクシャフ
トの回転に伴って回転すると、その吸気カムシャフト1
1の回転に伴ってカム14が回転する。カム14が回転
すると、同カム14のノーズ14aによりタペット22
はアウタスプリング26のバネ力に抗して押し下げられ
る。従って、吸気バルブ15は全閉位置(図1参照)か
ら下動して開弁状態となる。ここで、吸気バルブ15に
作用するインナスプリング35のバネ力は、同吸気バル
ブ15のリフト量(バルブ開度)及びエンジン10の回
転速度によって以下のように変化する。
【0044】1.吸気バルブ15が全閉位置から前記閉
塞開始位置まで下動する場合 この場合、リテーナ21の下動に伴って油圧室30の容
積が減少し、その容積の減少分と略同量の油が間隙34
及びチェック弁38が設けられていない連通孔37を通
過して上室31から下室32に流れる。そして、油は排
出通路41を通じて下室32から排出される。
【0045】このように、リテーナ21の下動に伴う油
圧室30の容積減少分と略同量の油が上室31から下室
32へ流れて排出通路41より排出されるため、同下室
32の容積は殆ど変化せず、主に上室31の容積が減少
する。従って、リング33の位置変化は殆どなく、イン
ナスプリング35の縮み量は略「0」のままである。そ
の結果、このインナスプリング35のバネ力が吸気バル
ブ15に作用することは殆どなく、同吸気バルブ15に
はアウタスプリング26のバネ力が主に作用することに
なる。
【0046】次に、カム14が回転してそのノーズ14
aによりタペット22が押し下げられ、吸気バルブ15
が更に所定量だけ下方に移動して閉塞開始位置に位置す
ると、図5に示すように、間隙34は、吸気バルブ15
の凸部20によって閉塞された状態となる。従って、上
室31の油はこの間隙34を流れなくなり、前記連通孔
37のみを通じて下室32に流れ込むようになる。その
後、吸気バルブ15がカム14の回転に伴って閉塞開始
位置から全開位置に達し、再び閉塞開始位置まで戻るま
での間、リング33及びインナスプリング35はエンジ
ン10の回転速度に応じて以下のような挙動を示す。
【0047】2.吸気バルブ15が閉塞開始位置と全開
位置との間で上下動する場合 2−1.エンジン10が低回転域にある場合 エンジン10が低回転域にあると、カム14の回転速度
が小さいことから、吸気バルブ15及びリテーナ21の
上下動速度が相対的に小さくなる。従って、リテーナ2
1の上下動に伴う油圧室30の時間当たりの容積変化量
(容積変化速度)は、連通孔37を時間当たりに通過可
能な油の流量(最大流速)よりも小さい。
【0048】このため、リテーナ21の下動に伴って油
圧室30の容積が減少すると、その減少分と略等しい量
の油が上室31から連通孔37を通過して下室32に流
れ込み、更に、同下室32から排出通路41を通じて排
出される。従って、図6に示すように、下室32の容積
は殆ど減少せず、上室31の容積が主に減少することと
なる。また、リテーナ21の上動に伴って油圧室30の
容積が増加すると、その増加分と略等しい量の油が供給
通路40を通じて下室32に供給されるとともに、同下
室32から連通孔37を通過して上室31に流れ込む。
この場合も同様に、下室32の容積は殆ど変化しない。
【0049】このように、エンジン10の低回転域で
は、油圧室30の容積が変化しても、その容積変化量と
略等しい量の油が連通孔37を通して上室31及び下室
32間で流通される。従って、上室31の容積が主に増
減して下室32の容積が殆ど変化しないことから、リン
グ33の位置変化はなく、インナスプリング35の縮み
量は略「0」のままである。その結果、吸気バルブ15
は、インナスプリング35のバネ力が殆ど作用しない状
態で上下動することになる。
【0050】2−2.エンジン10が高回転域にある場
合 一方、エンジン10が高回転域にあると、カム14の回
転速度が大きくなり、吸気バルブ15及びリテーナ21
の上下動速度が相対的に大きくなる。その結果、リテー
ナ21の上下動に伴う油圧室30の容積変化速度は大き
くなり、連通孔37の最大流速を大幅に上回るようにな
る。従って、リテーナ21の上下動に伴って油圧室30
の容積が変化した場合に、連通孔37を通じて上室31
及び下室32間を流通する油の量は、油圧室30におけ
る容積変化量と比較して極めて少なくなる。
【0051】このため、リテーナ21の下動に伴って、
油圧室30の容積が減少すると、図7に示すように、上
室31の容積は図5に示す状態から殆ど変化せず、油圧
室30の容積減少分と略等しい量の油が下室32から排
出通路41を通じて排出され、同下室32の容積が主に
減少する。また、リテーナ21の上動に伴って油圧室3
0の容積が増加する場合も、上室31の容積は殆ど変化
せず、その容積増加分と略等しい量の油が供給通路40
を通じて下室32に供給され、同下室32の容積が主に
増加する。
【0052】このように、エンジン10の高回転域で
は、下室32の容積が主に変化し、上室31の容積は殆
ど変化しないことから、リング33はリテーナ21に略
追従して上下動するようになり、インナスプリング35
はリング33の初期位置(図1参照)からの下動量と等
しい量だけ縮むようになる。その結果、インナスプリン
グ35のバネ力は、リング33、上室31内の油、及び
リテーナ21を介してタペット22及び吸気バルブ15
に伝達され、同吸気バルブ15はこのインナスプリング
35のバネ力が作用した状態で上下動することになる。
【0053】2−3.エンジン10が中回転域にある場
合 また、エンジン10が中回転域にあると、その回転速度
が大きくなるほど、油圧室30の容積変化速度と連通孔
37の最大流速との差が大きくなることから、リング3
3の上下動量が大きくなり、インナスプリング35の縮
み量が増大する。従って、エンジン10回転速度が大き
いほど、吸気バルブ15に作用するインナスプリング3
5のバネ力は大きくなる。
【0054】3.吸気バルブ15が閉塞開始位置から全
閉位置にまで上動する場合 次に、吸気バルブ15が全開位置から再び閉塞開始位置
まで上動すると、インナスプリング35の縮み量は略
「0」となる。そして、更に吸気バルブ15が上動する
と、凸部20によって間隙34が閉塞されなくなり、同
間隙34は開放された状態となる。
【0055】従って、吸気バルブ15が上動して油圧室
30の容積が増加すると、その容積の増加分と同量の油
が供給通路40から下室32に供給されるとともに、こ
の間隙34と連通孔37とを通過して上室31に流れ込
む。この際、一部の連通孔37は、同孔37に設けられ
たチェック弁38が開弁することによって下室32から
上室31への油の流れを促進する。
【0056】その結果、上室31の容積が増加するのに
対して下室32の容積は殆ど変化せず、インナスプリン
グ35は略自然長の状態に保持される。このため、イン
ナスプリング35のバネ力は吸気バルブ15に殆ど作用
しない。
【0057】また、前述したように、第1気筒#1の吸
気バルブ15が下動する際に、排出通路41を通じて下
室32から排出された油は、チェック弁42を介して第
2気筒#2の吸気バルブ15に設けられた動弁機構12
の供給通路40内に導入され、同機構12の下室(図示
略)内に供給される。これに対して、第1気筒#1の吸
気バルブ15が上動する際には、第3気筒#3に設けら
れた動弁機構12の下室(図示略)から同機構12の排
出通路41に排出された油がチェック弁42を介して第
1気筒#1に設けられた動弁機構12の供給通路40に
導入され下室32内に供給される。同様に、各気筒#2
〜4に設けられた動弁機構12の各下室の間でも、各吸
気バルブ15の上下動に伴って油の給排が行われる。
【0058】図8(a)は、吸気バルブ15のリフト量
を示し、図8(b)は同吸気バルブ15に作用するアウ
タスプリング26とインナスプリング35のバネ力の合
力(以下、「合成バネ力」という)を示している。同図
8(b)において、一点鎖線、二点鎖線、及び実線は、
エンジン10の回転速度が低回転域、中回転域、及び高
回転域にある場合における合成バネ力をぞれぞれ示して
いる。また、図8(c)は、エンジン10が低回転域に
ある場合における合成バネ力とバルブの慣性力との合力
を示し、図8(d)は、エンジン10が高回転域にある
場合における合成バネ力とバルブの慣性力との合力を示
している。
【0059】本実施形態における動弁装置では、吸気バ
ルブ15のリフト量が小さい場合、換言すれば、吸気バ
ルブ15の慣性力が前記近接方向に作用している場合に
あっては、前記間隙34を通じた上室31及び下室32
間の油の流通が許容され、インナスプリング35のバネ
力が吸気バルブ15に殆ど作用しない。
【0060】従って、図8(b)に示すように、リフト
量が小さい場合には、吸気バルブ15に作用する合成バ
ネ力が相対的に小さく抑えられる。その結果、図8
(c),(d)に示すように、吸気バルブ15のリフト
量が小さい場合には、エンジン10の回転速度によら
ず、合成バネ力と慣性力との合力を従来例と比較して低
減させることができ、吸気カムシャフト11の駆動抵抗
を減少させることができる。また、このようにリフト量
が小さい場合に、合成バネ力を減少させても吸気バルブ
15の正常な開閉は確実に行われる。リフト量が小さい
場合には、慣性力は前記近接方向に作用しており、カム
14とタペット22との間の接触圧を増大させるように
作用することから、振動等の影響を考慮しなければ、基
本的に各スプリング26,35の合成バネ力を吸気バル
ブ15に作用させる必要がないからである。
【0061】更に、本実施形態における動弁装置では、
吸気バルブ15のリフト量が所定量以上になったときに
は、エンジン10の回転速度に応じてインナスプリング
35のバネ力を変化させ、吸気バルブ15に作用する合
成バネ力を調節するようにしている。
【0062】例えば、エンジン10が低回転域にあっ
て、吸気バルブ15に作用する慣性力が相対的に小さい
場合には、インナスプリング35のバネ力が吸気バルブ
15に殆ど作用しない。このため、図8(b)に一点鎖
線で示すように、吸気バルブ15に作用する合成バネ力
が小さく抑えられる。その結果、合成バネ力が過大にな
ることがないことから、吸気カムシャフト11の駆動抵
抗を不必要に増大させてしまうことがない。
【0063】一方、エンジン10が高回転域にあって、
吸気バルブ15に作用する慣性力が相対的に大きい場合
には、吸気バルブ15にはアウタスプリング26のバネ
力に加えて、インナスプリング35のバネ力が作用する
ため、図8(b)に実線で示すように、同吸気バルブ1
5に作用する合成バネ力が大きくなる。従って、前記離
間方向の慣性力が吸気バルブ15に作用しても、その慣
性力を合成バネ力によって相殺させることができる。そ
の結果、タペット22とカム14との間における所定の
接触圧を確保して正常な吸気バルブ15の開閉駆動を行
うことができる。尚、上記のように、エンジン10の回
転速度に応じて吸気バルブ15に作用する合成バネ力が
変化するが、この変化態様は連通孔37の径或いはその
数を適宜変更することによって容易に調節することがで
きる。
【0064】このように本実施形態に係る動弁装置によ
れば、正常な吸気バルブ15の開閉駆動を行いつつ、エ
ンジン10の全回転領域において吸気カムシャフト11
の駆動抵抗を低減することができる。また、吸気カムシ
ャフト11に関してのみ説明したが、本実施形態では、
各排気バルブにも同様の動弁機構がそれぞれ設けられて
いるため、吸気カムシャフト11と同様に、排気カムシ
ャフトの駆動抵抗を低減することができる。そして、こ
れら吸気カムシャフト11及び排気カムシャフトの駆動
抵抗を低減することにより、エンジン10の燃費向上
や、タペット22及びカム14における摩耗量の低減を
図ることができる。
【0065】更に、本実施形態の動弁装置にあっては、
従来とは異なり、インナスプリング35のバネ力をエン
ジン10の回転速度に応じて調節するために、前記上室
31、或いは下室32等の油圧を調節する機構を別途設
ける必要がない。インナスプリング35のバネ力は吸気
バルブ15の上下動に連動するリング33の位置変化に
よって調節されるからである。従って、本実施形態によ
れば、上記のような油圧調節機構が不要であることか
ら、動弁装置における構成の簡素化及び低コスト化を図
ることができる。
【0066】また、各気筒#1〜#4に設けられた動弁
機構12に対しては、吸気バルブ15の上下動に同期さ
せて油の給排を行う必要があるが、本実施形態では、各
動弁機構12の供給通路40と排出通路41とをそれぞ
れ接続することにより、この油の給排を行うようにして
いる。通常、各動弁機構12に対して油を供給するため
には、油圧ポンプ等の油供給源を新たに設けるか、或い
は既存の油圧ポンプを用いなければならず、動弁装置の
構成を複雑化を招いたり、既存の油圧ポンプにおける油
の吐出量を各動弁機構12に油を供給する分だけ増大さ
せる必要が生じる。この点、本実施形態によれば、油圧
ポンプ等の油供給源が不要であるため、構成の簡素化及
び低コスト化を図ることができる。
【0067】[第2の実施形態]次に第2の実施形態に
ついて上記第1の実施形態との相違点を中心に図9〜1
2を参照して説明する。尚、第1の実施形態における構
成と同様の構成については同一の符号を付すことにより
説明を省略する。
【0068】図9は、本実施形態における動弁機構50
を示す断面図である。吸気バルブ51はバルブガイド1
7に支持された軸部51aと、同軸部51aの下端部に
一体形成された傘部51bとによって構成されており、
この傘部51bによって吸気ポート19が開閉される。
吸気バルブ51は図9に示すように最も上方に位置して
吸気ポート19を閉塞する全閉位置と、図10に示すよ
うに最も下方に位置する全開位置との間で上下動可能で
ある。
【0069】前記軸部51aの上端部には略円板状をな
すリテーナ53が固定されるとともに、同リテーナ53
を覆うようにして有底円筒状をなすタペット54が固定
されている。シリンダヘッド13内には断面円形状をな
すタペット収容室23と、その下方に位置して同収容室
23と連通するスプリング収容室27とが形成されてい
る。タペット54はその一部がタペット収容室23の上
部に挿入され上下動可能に支持されている。これらリテ
ーナ53、及びタペット54の各部材は吸気バルブ51
とともに上下動する。
【0070】タペット収容室23の下部には可動部材5
5が挿入され上下動可能に支持されている。この可動部
材55は中空円柱状をなしており、その上壁55a及び
下壁55bにはそれぞれ同可動部材55の内部と外部と
を連通する貫通孔57,58がそれぞれ形成されてい
る。そして、これら各貫通孔57,58内には吸気バル
ブ51の軸部51aが摺動可能に貫通している。
【0071】可動部材55の下部外周にはその径方向に
延びる係止部55cが形成されている。また、タペット
収容室23及びスプリング収容室27を形成するシリン
ダヘッド13の内壁には段差部16が形成されており、
前記係止部55cがこの段差部16にて係止されること
により、可動部材55はその移動が規制されて図9に示
す状態から上方へは位置しないようになっている。
【0072】可動部材55の内部には油が封入された油
空間60が形成されている。また、吸気バルブ51の軸
部51aには全周にわたりその径方向に延びる円板部5
2が形成されている。そして、この円板部52によって
油空間60が上室61及び下室62に区画されている。
また、この円板部52の径は前記油空間60の径よりも
小径に設定されており、同円板部52の外周面と油空間
60の内壁面との間には円環状をなす間隙63が形成さ
れている。この間隙63は上室61及び下室62間にお
ける油の移動を許容するとともに、その油の移動速度を
制限する絞りを構成している。尚、本実施形態では前記
供給通路40及び排出通路41に相当する構成はいずれ
も省略されている。
【0073】前記リテーナ53と可動部材55の上壁5
5aとの間には前記軸部51aの外周を囲むようにして
コイル状をなすメインスプリング70が設けられてい
る。このメインスプリング70はリテーナ53を介して
吸気バルブ51を常に上方向、即ちその開度が減少する
方向に付勢している。また、可動部材55の下壁55b
と同下壁55bに対向するスプリング収容室27の内壁
との間にはサブスプリング71が設けられている。この
サブスプリング71のバネ力は可動部材55及び前記下
室62内の油、円板部52を介して吸気バルブ51に伝
達される。このサブスプリング71のバネ定数はメイン
スプリング70のバネ定数よりも大きく設定されてい
る。
【0074】前記タペット54の上端面にはシム64が
固定されており、このシム64とカム14の外周面との
間には微少なバルブクリアランス(図示略)が形成され
ている。そして、カム14が回転すると、同カム14の
ノーズ14aはシム64の上端面に接触しながらタペッ
ト54を下動させる。このタペット54の下動に伴っ
て、吸気バルブ51がメインスプリング70のバネ力に
抗して全閉位置から下方に移動して開弁状態となる。ま
た、カム14が更に回転すると、リテーナ53がメイン
スプリング70のバネ力によって上方に付勢されること
により、吸気バルブ51は全閉位置に再び押し上げられ
る。このように、吸気バルブ51は、カム14とメイン
スプリング70の協働によって開閉される。
【0075】また、メインスプリング70とは別に設け
られたサブスプリング71から吸気バルブ51に作用す
るバネ力はエンジン10の回転速度に応じて以下のよう
に変化する。
【0076】エンジン10の回転速度が低速である場
合、吸気バルブ51が図9に示す全閉状態から下動する
と、その下動に伴って前記円板部52が下方に移動す
る。従って、下室62の油が前記間隙63を通じて上室
61に流れ込み、図10に示すように下室62の容積が
減少する。これに対して、吸気バルブ51が上動する場
合には、同バルブ51の上動に伴って円板部52が上方
に移動する。従って、上室61の油が間隙63を通じて
下室62に流れ込み、同下室62の容積が増大する。
【0077】ここで、円板部52の移動速度が低速であ
るため、その上下動に伴って間隙63を通過する油の移
動速度も低速となる。従って、油が上下室61,62間
で流通する際に大きな抵抗は発生せず、その油の流れは
殆ど制限されない。その結果、下室62内の油圧は殆ど
変動することがなく、同下室62内の油圧によって可動
部材55の位置が変動することも殆どない。このため、
図10に示すように、吸気バルブ51が往復動してもサ
ブスプリング71は殆ど伸縮しない(同図ではその変動
量を略「0」として図示している)。従って、吸気バル
ブ51に作用するサブスプリング71のバネ力は小さな
ものとなる。
【0078】これに対して、エンジン10の回転速度が
高速である場合には、円板部52の移動速度も高速とな
り、その上下動に伴って間隙63を通過する油の移動速
度も高速となる。従って、油が上下室61,62間で流
通する際に発生する抵抗が増大して、その油の流れが制
限されるようになる。また、回転速度が高速である場合
には吸気バルブ51が一往復するのに要する時間が短く
なるため、このように上下室61,62間における油の
移動が制限されると、下室62における容積の変動量が
減少する。その結果、下室62内の油圧が大きく変動
し、その油圧によって可動部材55の位置が大きく変動
するようになる。このため、図11に示すように、吸気
バルブ51の往復動に伴ってサブスプリング71が大き
く伸縮するようになる。従って、吸気バルブ51に作用
するサブスプリング71のバネ力は大きなものとなる。
【0079】図12は吸気バルブ51のリフト量とメイ
ンスプリング70及びサブスプリング71の各バネ力の
合成力を示している。同図(b)に実線で示すように、
この合成力はエンジン10の回転速度が低速であるほど
小さくなり、同図に一点鎖線で示すように回転速度が高
速になるほど大きくなる。また、上記のように、エンジ
ン10の回転速度に応じて吸気バルブ51に作用する各
スプリング70,71の合成力が変化するが、この変化
態様は間隙63の大きさを適宜変更することによって容
易に調節することができる。
【0080】従って、本実施形態によれば、低回転域に
おいては吸気カムシャフト11の駆動抵抗が不必要に増
大してしまうことを防止することができるとともに、高
回転域ではシム64とカム14との間における所定の接
触圧を確保して正常な吸気バルブ51の開閉駆動を行う
ことができる。
【0081】また、本実施形態の動弁装置にあっても第
1の実施形態における動弁装置と同様、前記上下室6
1,62の油圧を調節する電磁切換弁等の機構を別途設
ける必要がない。その結果、動弁機構における構成の簡
素化及び低コスト化を図ることができる。
【0082】更に、可動部材55の内部に油が封入され
た油空間60を形成し、この油空間60を円板部52に
より区画することにより前記上下室61,62を形成す
るようにしている。従って、吸気バルブ51の往復動に
伴って上室61及び下室62の容積が変動しても、上下
室61,62の容積の総和が変動することがない。その
結果、上下室61,62に油を供給する供給通路や各室
61,62から油を排出する排出通路を別途設ける必要
がなくなるため、構成の簡素化及び低コスト化を更に図
ることができる。
【0083】尚、上記各実施形態は以下のように構成を
変更して実施することができる。このように構成を変更
しても上記実施形態と略同等の作用効果を奏することが
できる。
【0084】・上記各実施形態では、各気筒#1〜#4
の吸気バルブ51にそれぞれ設けられた各動弁機構50
を供給通路40及び排出通路41を介して接続し、同機
構50の油圧室30に対する油の給排を行うようにし
た。これに対して、吸気バルブ51に設けられた動弁機
構50と排気バルブに設けられた動弁機構とをそれぞれ
接続して、各動弁機構の油圧室に対する油の給排を行う
ようにしてもよい。
【0085】・上記各実施形態では、本発明に係る動弁
装置を4気筒エンジン10に適用したが、例えば、3気
筒以下のエンジンや、5気筒以上のエンジンに同装置を
適用することもできる。
【0086】・上記各実施形態では、吸気バルブ51及
び排気バルブをそれぞれ一つ備えたエンジン10に動弁
機構50をそれぞれ設けるようにしたが、例えば、吸気
バルブ51及び排気バルブをそれぞれ複数備えたエンジ
ンに対して動弁機構を設けるようにしてもよい。
【0087】・上記各実施形態では、本発明を直動式の
動弁機構50に適用するようにしたが、ロッカーアーム
を用いた動弁機構にも同様に適用することができる。 ・第1の実施形態において、各動弁機構50の供給通路
40や排出通路41を圧力調整弁を介して既存の油圧ポ
ンプに接続することにより、各吸気バルブ51の上下動
に伴って各動弁機構50の油圧室30、供給通路40、
或いは排出通路41から油が漏出して油圧室30内の圧
力が所定値以下に減少した場合に、前記圧力調整弁を開
弁させて油圧ポンプから各動弁機構50に油を供給する
ようにしてもよい。
【0088】・上記第2の実施形態では円板部52の外
周面と油空間60の内壁面との間に間隙63を形成し、
同間隙63により上室61及び下室62間を連通するよ
うにした。これに対して、円板部52の外周面を油空間
60の内壁面に摺接させるとともに、同円板部52に複
数の貫通孔52aを形成し、これら貫通孔52aによっ
て上室61及び下室62を連通するようにしてもよい。
【0089】・上記第2の実施形態では吸気バルブ51
の軸部51aに一つの円板部52を形成するようにし
た。これに対して、軸部51aにこの円板部52を複数
形成することにより、上室61及び下室62間における
流路抵抗を調節するようにしてもよい。
【0090】上記各実施形態から把握できる技術的思想
についてその効果とともに以下に記載する。・請求項2
に記載した内燃機関の動弁機構において、前記バルブの
往復動に伴って同バルブの慣性力が反転するときのバル
ブ開度を前記所定開度に設定したことを特徴とする。
【0091】上記構成によれば、バルブの慣性力がカム
及びバルブの接触圧を増大させるように作用するときに
は、連通部を通じて両油室間における油の移動が許容さ
れるため、バルブには補助バルブスプリングのバネ力が
殆ど作用しない。従って、バルブの正常な開閉動作を確
保しつつ、カムシャフトにおける駆動抵抗を効果的に低
減することができる。
【0092】
【発明の効果】請求項1に記載した発明によれば、第1
の油室及び第2の油室間における油の移動速度が絞りに
よって制限されるため、機関回転速度が増大して第1の
可動部材の往復動速度が増大するにつれて補助バルブス
プリングの伸縮量が増大し、同スプリングからバルブに
作用するバネ力が増大するようになる。その結果、電磁
切替弁等を備えることによる構成の複雑化或いは高コス
ト化を招くことなく、機関回転速度に応じてバルブに作
用するバネ力を調節することができる。
【0093】請求項2に記載した発明によれば、請求項
1に記載した発明の効果に加えて、バルブの開度が所定
開度未満であるときに同バルブに作用する補助バルブス
プリングのスプリングを低減させることにより、機関の
全回転領域においてカムシャフトの駆動抵抗を低減する
ことができる。
【0094】請求項3に記載した発明によれば、請求項
1に記載した発明の効果に加えて、第1の油室或いは第
2の油室に油を供給する供給通路や各油室から油を排出
する排出通路を別途設ける必要がなくなるため、構成の
簡素化及び低コスト化を図ることができる。
【0095】請求項4に記載した発明によれば、請求項
1に記載した発明の効果に加えて、各動弁機構に油を供
給するための油供給源を別途設ける必要がなくなるた
め、構成の簡素化及び低コスト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態における動弁機構を示す断面
図。
【図2】同動弁機構のリングを拡大して示す断面図。
【図3】各気筒における吸気バルブのリフト量を示すグ
ラフ。
【図4】各気筒に設けられた動弁機構を示す概略構成
図。
【図5】同動弁機構を示す断面図。
【図6】同動弁機構を示す断面図。
【図7】同動弁機構を示す断面図。
【図8】吸気バルブのリフト量と合成バネ力等との関係
を示すグラフ。
【図9】第2の実施形態における動弁機構を示す断面
図。
【図10】同動弁機構を示す断面図。
【図11】同動弁機構を示す断面図。
【図12】吸気バルブのリフト量と合成バネ力等との関
係を示すグラフ。
【図13】従来における動弁装置を示す断面図。
【図14】同じく動弁装置の油圧回路を示す回路図。
【図15】バルブリフト量と慣性力等との関係を示すグ
ラフ。
【符号の説明】
10…エンジン、11…吸気カムシャフト、12…動弁
機構、13…シリンダヘッド、14…カム、15…吸気
バルブ、20…凸部、21…リテーナ、22…タペッ
ト、26…アウタスプリング、30…油室、31…上
室、32…下室、33…リング、34…間隙、35…イ
ンナスプリング、37…連通孔、40…排出通路、41
…供給通路、50…動弁機構、51…吸気歯バルブ、5
2…円板部、55…可動部材、60…油空間、61…上
室、62…下室、70…メインスプリング、71…サブ
スプリング。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関のシリンダヘッドに対して往復
    動可能に支持されたバルブをバルブスプリングとカムシ
    ャフトのカムとの協働により往復動させて同バルブを開
    閉する内燃機関の動弁機構において、 前記バルブに設けられ同バルブとともに往復動する第1
    の可動部材と、 前記バルブの往復動方向において前記第1の可動部材と
    所定間隔を隔てて配置されるとともに前記シリンダヘッ
    ドに対し補助バルブスプリングによって弾性支持され前
    記バルブの往復動方向に移動可能な第2の可動部材と、 前記両可動部材間に配設され前記第1の可動部材の往復
    動に伴って容積変動する第1の油室と、 前記第1の油室の容積変動に伴って同第1の油室から流
    出し或いは同第1の油室へ流入する油を貯留する第2の
    油室と、 前記各油室を連通して各油室間での油の移動を許容する
    とともにその移動速度を制限する絞りとを備えたことを
    特徴とする内燃機関の動弁機構。
  2. 【請求項2】 前記絞りとは別に前記各油室を連通して
    各油室間での油の移動を許容する連通部と、 前記バルブに設けられその往復動に基づいて同バルブの
    開度が所定開度以上になったときに前記連通部を閉塞す
    る閉塞部とを更に備えたことを特徴とする請求項1に記
    載した内燃機関の動弁機構。
  3. 【請求項3】 前記両油室の容積の総和を前記バルブの
    往復動に関わらず一定に設定したことを特徴とする請求
    項1に記載した内燃機関の動弁機構。
  4. 【請求項4】 複数のバルブを有する内燃機関の動弁装
    置において、前記バルブの往動に伴って前記第1の油室
    の容積が減少する際に前記第2の油室内の油を排出する
    排出通路と、前記バルブの復動に伴って前記第1の油室
    の容積が増加する際に前記第2の油室内に油を供給する
    供給通路とを更に備えた請求項1又は2記載の動弁機構
    を各バルブに対応して設けるとともに、各動弁機構の排
    出通路と、当該動弁機構が設けられたバルブの往動時期
    と復動時期が一致する他のバルブに設けられた動弁機構
    の供給通路とを接続したことを特徴とする内燃機関の動
    弁装置。
JP32157497A 1997-06-20 1997-11-21 内燃機関の動弁機構及び同機構を備えた動弁装置 Pending JPH1172013A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014508241A (ja) * 2011-01-27 2014-04-03 スクデリ グループ インコーポレイテッド 可変力バルブスプリング
US9046008B2 (en) 2011-01-27 2015-06-02 Scuderi Group, Llc Lost-motion variable valve actuation system with valve deactivation
US9181821B2 (en) 2011-01-27 2015-11-10 Scuderi Group, Llc Lost-motion variable valve actuation system with cam phaser
CN112096478A (zh) * 2020-08-17 2020-12-18 梁乙泉 内燃发动机活塞式气门

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