JP2014508241A - 可変力バルブスプリング - Google Patents

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Abstract

概して、エンジンバルブの動きを制御する可変力バルブスプリングを含む装置及び関連する方法が開示されている。バルブスプリングによって加えられる力は、流体チャンバーの容積を変化させるか、及び/又は流体圧がエンジンバルブに結合される凝集表面積を変化させることにより、流体が流体チャンバーに供給される圧力を変えることによって調整され得る。関連する流体制御システムもまた、エンジン速度、エンジン負荷、及び/又はそれらの組み合わせのような種々のエンジンパラメータに基づいて、バルブスプリングの力を調整するための様々な方法であるとして、本明細書に開示されている。

Description

本出願は、2011年1月27日に出願された米国仮特許出願第61/436、739号の優先権の利益を主張し、全体の内容は参照により本明細書に組み込まれている。
本発明は、エンジンバルブを作動させるための方法及び装置に関するものである。より詳しくは、本発明は可変力バルブスプリング及びそれに関連する方法に関する。
内燃機関は、一般に、エンジンを通る空気と燃料の流れを制御するための1つ以上のバルブを含む。これらのバルブは、通常、機械的なカムによって作動される。例えば、涙滴状のカムローブを有する回転シャフトが、直接又は1つ以上の中間エレメントを介して、バルブに運動を与えるように構成されることができる。シャフトが回転すると、カムローブの偏心部分が、シャフトの回転範囲に亘ってバルブに直線運動を与える。
当該バルブを特定の位置(すなわち、開いた又は閉じた)に向けて付勢することがしばしば必要である。従来の内燃機関において、当該バルブは、一般に、内方に開く(すなわち、燃焼室内に、ピストンに向かって開く)であり、1つ以上の機械的なバルブスプリングによって閉位置に付勢されている。このシステムの1つの問題は、当該バルブスプリングを圧縮するのに必要な力の大きさを変更または制御する方法がないことである。機械的なスプリングは、一般的に、それらが十分な適合した力を有しており、当該エンジンがその作動範囲に亘って経験するであろう、非常にまれな状況でのみ遭遇する可能性がある、条件の最も厳しいのを取り扱うのに十分に剛性であるように選択される。換言すると、当該バルブスプリングは、エンジンの作動範囲の大部分のために必要とされるものよりもはるかに強力である。従来の内燃機関において、より強いバルブスプリングは、より大きなロッカーシャフト及びカムシャフトの軸受摩擦を生成し、エンジンの寄生損失及びエンジン全体の効率を低下させる貢献する。
米国特許第6543225号明細書 米国特許第6952923号明細書 米国特許第7353786号明細書 米国特許出願第61/365、343号明細書 米国特許出願第61/313、831号明細書
従来の機械的なバルブスプリングはまた、「ロストモーション」バルブトレインシステムにはあまり適していない。ロストモーションシステムは、一般に、ロストモーションバルブトレインエレメントが、カムの回転の一部中に、バルブをカムから作用的に切り離すように選択的に作動されるシステムである。ロストモーションシステムを有していないバルブトレインでは、バルブスプリングを圧縮するために加えられるエネルギーの一部は、当該スプリングがカムの閉じ用ランプに対して拡張するときに、当該カムに、そして最終的にはエンジンの回転へと戻されている。ロストモーションシステムでは、しかしながら、当該バルブは、バルブをカムから作用的に切り離すことにより、カムによって求められるのよりも早く閉じられ得る。この場合には、開いたバルブの圧縮されたバルブスプリングに蓄えられたエネルギーはカムには戻されず、代わりに、それは閉じるときバルブにのみ施される。エネルギーのいずれもがカムに戻されていないので、第1の位置のバルブスプリングを圧縮するために費やされた当該エネルギーは、本質的に無駄になる。
したがって、改良されたバルブスプリング及び関連方法に対する必要性が存する。
明確化の目的のために、本出願で使用される用語「従来のエンジン」とは、周知のオットーサイクルの4つのすべてのストローク(吸気、圧縮、膨張、排気ストローク)がエンジンの各ピストン/シリンダーの組み合わせ内に含まれている内燃機関を指す。それぞれのストロークは、クランクシャフトの約半体の回転(180度のクランク角(CA))を必要とし、クランクシャフトの2つの完全な回転(720度CA)は、従来のエンジンの各シリンダーにおいて全体のオットーサイクルを完了するために必要とされる。
また、明確化のために、従来技術に開示されたエンジンに適用され、本出願において言及されるように、用語「分割サイクルエンジン」についての以下の定義が提供されている。
分割サイクルエンジンは、一般的に、クランクシャフト軸線の回りに回転可能なクランクシャフト、圧縮シリンダー内に摺動可能に収容された圧縮ピストンであって、クランクシャフトの単一の回転の間に吸気ストローク及び圧縮ストロークを通して往復動するようにクランクシャフトに作動可能に連結された圧縮ピストン、膨張シリンダー内に摺動可能に収容された膨張(動力)ピストンであって、クランクシャフトの単一の回転の間に膨張ストローク及び排気ストロークを通して往復動するようにクランクシャフトに作動可能に連結された膨張ピストン、及び圧縮シリンダー及び膨張シリンダーを相互に連結するクロスオーバー通路であって、その中に配置された少なくともクロスオーバー膨張(XovrE)バルブ、より好ましくは、間に圧力チャンバーを画定するクロスオーバー圧縮(XovrC)バルブ及びクロスオーバー膨張(XovrE)バルブを含むクロスオーバー通路、を備えている。
分割サイクル空気ハイブリッドエンジンは、空気タンクとさまざまな制御装置と分割サイクルエンジンを組み合わせたものである。この組み合わせは、エンジンが圧縮空気の形態でエネルギーを空気貯留器内に蓄えるのを可能にする。空気貯留器内の圧縮された空気は、後でクランクシャフトに動力を付与すべく膨張シリンダー内で使用される。一般的に、本明細書で称される分割サイクル空気ハイブリッドエンジンは、クランクシャフト軸線を中心に回転可能なクランクシャフト、圧縮シリンダー内に摺動可能に収容された圧縮ピストンであって、クランクシャフトの単一の回転の間に吸気ストローク及び圧縮ストロークを通して往復動するようにクランクシャフトに作動可能に連結された圧縮ピストン、膨張シリンダー内に摺動可能に収容された膨張(動力)ピストンであって、クランクシャフトの単一の回転の間に膨張ストローク及び排気ストロークを通して往復動するようにクランクシャフトに作動可能に連結された膨張ピストン、圧縮シリンダー及び膨張シリンダーを相互に連結するクロスオーバー通路(ポート)であって、その中に配置された少なくともクロスオーバー膨張(XovrE)バルブ、より好ましくは、間に圧力チャンバーを画定するクロスオーバー圧縮(XovrC)バルブ及びクロスオーバー膨張(XovrE)バルブを含むクロスオーバー通路、及びクロスオーバー通路に作動可能に連結された空気貯留器であって、圧縮シリンダーからの圧縮空気を格納し、且つ膨張シリンダーに圧縮空気を配送するために選択的に作動可能な空気貯留器を備えている。
図1は、先行技術の分割サイクル空気ハイブリッドエンジンの例示的な一実施形態を示している。分割サイクルエンジン100は、従来のエンジンの二つの隣接するシリンダーを1つの圧縮シリンダー102及び1つの膨張シリンダー104の組み合わせで、置き換えている。圧縮シリンダー102と膨張シリンダー104は、クランクシャフト106が回転可能に装着されているエンジンブロックに形成されている。シリンダー102、104の上端部はシリンダーヘッド130で閉じられている。クランクシャフト106は、軸方向に変位され角度的にオフセットされた第1のクランクスロー126及び第2のクランクスロー128を含み、両者間に位相角を有している。第1のクランクスロー126は、第1の連結ロッド138によって圧縮ピストン110に旋回可能に連結され、そして第2のクランクスロー128は、第2の連結ロッド140によって膨張ピストン120に旋回可能に連結されており、ピストン110及び120は、それらのそれぞれのシリンダー内で、クランクスローのオフセット角度とシリンダー、クランク、及びピストンの幾何学的関係とによって決定されるタイミングの関係で、往復動される。必要に応じて、ピストンの動きとタイミングを関連付けるための代替の機構を利用することができる。クランクシャフトの回転方向及び下死点(BDC)位置に近いピストンの相対的運動は、対応する構成部品と共に添付の図面に矢印で示されている。
オットーサイクルの4つのストロークは、このように、圧縮シリンダー102が吸気及び圧縮ストロークを包含し、膨張シリンダー104が膨張及び排気ストロークを包含するように、2つのシリンダー102及び104で「分割」されている。オットーサイクルは、したがって、クランクシャフト106の一回転(360°CA)毎に一回、これらの2つのシリンダー102,104で完了される。
吸気ストロークの間に、吸入空気は内方に開く(シリンダー内とピストンに向かって内側に開く)ポペット吸気バルブ108を介して圧縮シリンダー102に引き込まれる。圧縮ストロークの間、圧縮ピストン110は、空気充填物を加圧して、膨張シリンダー104のための吸気通路として機能するクロスオーバー通路112を通して空気充填物を押し出す。エンジン100は、1つ以上のクロスオーバー通路112を有することができる。
分割サイクルエンジン100(及び一般的に分割サイクルエンジン用)の圧縮シリンダー102の容積測定の(又は幾何学的な)圧縮比は、本明細書において、分割サイクルエンジンの「圧縮比」と呼ばれる。エンジン100(及び一般的に分割サイクルエンジン用)の膨張シリンダー104の容積測定の(又は幾何学的な)圧縮比は、本明細書において、分割サイクルエンジンの「膨張比」と呼ばれる。シリンダーの容積測定の圧縮比は、そこを往復するピストンがその中で下死点(BDC)位置にあるときに、シリンダー内に囲まれた(又は捕捉された)容積(すべての凹部と開いたポートを含む)の、前記ピストンが上死点(TDC)位置にあるときにシリンダー内に囲まれた容積(すなわち、隙間容積)に対する比として、当技術分野では知られている。明細書に具体的に定義されるような分割サイクルエンジンでは、圧縮シリンダーの圧縮比は、XovrCバルブが閉じているときに決定される。本明細書に具体的に定義されるような分割サイクルエンジンのためには、膨張シリンダーの膨張比はXovrEバルブが閉じているときに決定される。
圧縮シリンダー102内の非常に高い容積測定の圧縮比(例えば、20対1,30対1,40対1又はそれ以上)の故に、圧縮シリンダー102からクロスオーバー通路112内への流れを制御するために、クロスオーバー通路入口において、外側に開く(シリンダーとピストンから外側に離れて開く)ポペットクロスオーバー圧縮(XovrC)バルブが用いられている。膨張シリンダー104内での非常に高い容積測定の圧縮比(例えば、20対1,30対1,40対1又はそれ以上)の故に、クロスオーバー通路112の出口において、外側に開くポペットクロスオーバー膨張(XovrE)バルブ116がクロスオーバー通路112から膨張シリンダー104への流れを制御している。XovrCバルブ114とXovrEバルブ116との作動速度及び位相付けは、オットーサイクルの全ての4つのストロークの間、クロスオーバー通路112内の圧力を高い最小圧力(通常は全負荷で20バール以上)に維持するべくタイミング付けられている。
少なくとも一つの燃料噴射器118が、XovrEバルブ116の開きと連携して、クロスオーバー通路112の出口端において加圧された空気に燃料を噴射する。あるいは、又はさらに加えて、燃料が膨張シリンダー104内に直接に噴射されてもよい。燃料空気充填物は、膨張ピストン120がその上死点(TDC)位置に到達した直後に、膨張シリンダー104に完全に入る。ピストン120が上死点位置からの降下を開始し、そしてXovrEバルブ116が開いている間に、一つ以上の点火プラグ122が、燃焼を開始(膨張ピストン120のTDC後、典型的には10〜20度CA)するために点火される。燃焼は、膨張ピストンが上死点(TDC)位置を過ぎて1〜30°CAにある間に開始されてもよい。より好ましくは、燃焼は、膨張ピストンがTDC位置を過ぎて5〜25度CAにあるの間に開始されることができる。最も好ましくは、燃焼は、膨張ピストンがTDC位置を通過し、10〜20°CAにある間に開始される。また、燃焼は、グロープラグ、マイクロ波点火装置、又は圧縮着火方法によってのような他の点火装置及び/又は方法によって開始されることができる。
XovrEバルブ116は、結果としての燃焼事象がクロスオーバー通路112に入る前に閉じられる。当該燃焼事象は、動力ストロークにおいて膨張ピストン120を下方に駆動する。排気ガスは、排気ストローク中に内方に開くポペット排気バルブ124を介して膨張シリンダー104から排出される。
分割サイクルエンジンの概念によると、圧縮及び膨張シリンダーの幾何学的エンジンパラメータ(すなわち、ボア、ストローク、コンロッドの長さ、圧縮比など)は、一般に、互いから独立している。例えば、圧縮シリンダー102と膨張シリンダー104のためのクランクスロー126,128は、それぞれ、異なる半径を有し、圧縮ピストン110のTDCの前に発生する、膨張ピストン120のTDCとは互いに離隔して位相付けられている。この独立性は、分割サイクルエンジンが、潜在的に標準的な4ストロークエンジンよりもより高い効率レベル及びより大きなトルクを得ることを可能にしている。
分割サイクルエンジン100でのエンジンパラメータの幾何学的な独立性は、前に説明したように、圧力をクロスオーバー通路112内に維持することができる主な理由の一つである。具体的には、膨張ピストン120は、離散位相角(典型的には10〜30度のクランク角の間)だけ、圧縮ピストン110がその上死点位置に到達する前に、その上死点位置に到達するのである。この位相角は、XovrCバルブ114及びXovrEバルブ116の適切なタイミングと共に、分割サイクルエンジン100が、その圧力/容積サイクルのすべての4ストローク中に、クロスオーバー通路112内の圧力を高い最小圧力(典型的には、全負荷運転中に、20バール絶対圧以上)に維持することを可能にしている。すなわち、当該分割サイクルエンジン100は、その膨張ピストン120がそのTDC位置からそのBDC位置に向かって下降し、そして圧縮ピストン110が同時にそのそのBDC位置からそのTDC位置に向かって上昇している間、XovrCバルブ114とXovrEバルブ116が共にかなりの期間(又はクランクシャフトの回転の期間)開くように、XovrCバルブ114とXovrEバルブ116をタイミング付けるべく作動させることができる。クロスオーバーバルブ114,116の両方が開いている期間(又はクランクシャフトの回転)の期間中に、ガスの実質的に等しい質量(マス)が(1)圧縮シリンダー102からクロスオーバー通路112に、及び(2)クロスオーバー通路112から膨張シリンダー104に移送される。従って、この期間に、クロスオーバー通路内の圧力が所定の最小圧力(典型的には、全負荷運転時に、20,30、又は40バール絶対圧)より下に低下するのが防止される。また、吸気及び排気のストロークの大部分の間(通常は、全吸気及び排気ストロークの90%以上)に、XovrCバルブ114及びXovrEバルブ116は共に、クロスオーバー通路112内に閉じ込められたガスの質量(マス)を実質的に一定のレベルに維持するために閉じられている。結果として、クロスオーバー通路112内の圧力は、エンジンの圧力/容量サイクルの全4ストロークの間に所定の最小圧力に維持される。
本明細書での目的のために、ガスの実質的に等しい質量(マス)をクロスオーバー通路112に、及びそれから同時に移送すべく、膨張ピストン120がTDCから下降し、圧縮ピストン110がTDCに向かって上昇しながらXovrCバルブ114及びXovrEバルブ116を開く方法は、ガスの移送の「プッシュプル」方式と称される。エンジン100のクロスオーバー通路112内の圧力が、エンジンが全負荷で作動しているときのエンジンのサイクルの全4ストロークの間に、典型的には20バール以上に維持されるのを可能にしているのが、このプッシュプル法である。
クロスオーバーバルブ114、116は、1つ以上のカム(不図示)を含むバルブトレインによって作動される。一般的に、カム駆動式機構は、機械的にクランクシャフトに連結されたカムシャフトを含む。一つ以上のカムが、カムシャフトに取り付けられ、それぞれは、バルブ事象(すなわち、バルブ作動時に発生する事象)のバルブリフト輪郭を制御する外形付けられた表面を有している。XovrCバルブ114及びXovrEバルブ116は、それぞれ、独自のそれぞれのカム及び/又は独自のそれぞれのカムシャフトを持つことができる。XovrC及びXovrEのカムが回転すると、その偏心部分は、ロッカーアームに運動を与え、それは順にバルブに運動を付与し、それにより、バルブをそのバルブシートからリフト(開成)する。カムが回転し続けると、偏心部分はロッカーアームを通過し、バルブが閉じることができる。
本明細書での目的のため、バルブ事象(又はバルブ開事象)は、バルブリフトが発生している間のクランクシャフトの回転に対して、バルブシートから離れるその第1の開きからそのバルブシートに戻って閉じるバルブリフトとして定義される。また、本明細書での目的のため、バルブ事象速度(すなわち、バルブ作動速度)は、バルブ事象が所定のエンジンサイクル内で発生するのに必要とされる継続期間である。バルブ事象は、一般に、エンジンの作動サイクルの全継期時間(例えば、従来エンジンのサイクルについては720度CA、分割サイクルエンジンのサイクルについては360°CA)のほんの一部であることに注意することが重要である。
分割サイクル空気ハイブリッドエンジン100もまた、空気貯留器(タンク)242を含み、それは空気貯留器タンクバルブ152によってクロスオーバー通路112に接続されている。2つ以上のクロスオーバー通路112を有する実施形態は、それぞれのクロスオーバー通路112のためのタンクバルブ152を含むことができ、それは共通の空気貯留器142に接続するか、或いは代替的に各クロスオーバー通路112が別々の空気貯留器142に作動的に接続してもよい。
タンクバルブ152は、典型的には、クロスオーバー通路112から空気タンク142に延びている空気タンクポート154に配置されている。空気タンクポート154は、第1の空気タンクポート部156及び第2の空気タンクポート部158に分割されている。第1の空気タンクポート部156は、クロスオーバー通路112に空気タンクバルブ152を接続し、第2の空気タンクポート部158は、空気タンクバルブ152を空気タンク142に接続する。第1空気タンクポート部156の容積は、当該タンクバルブ152が閉じているときに、クロスオーバー通路112にタンクバルブ152を接続しているすべての付加的な凹部の容積を含んでいる。好ましくは、第1の空気タンクポート部156の容積は、クロスオーバー通路112の容積に比べて小さい(例えば、25%未満)である。より好ましくは、第1の空気タンクポート部156は、実質的に非存在であり、すなわち、タンクバルブ152は最も好ましく、それがクロスオーバー通路112の外壁と面一になるように配置されている。
タンクバルブ152は、任意の適切なバルブ装置又はシステムとすることができる。例えば、タンクバルブ152は、圧力作動チェックバルブ、又は種々のバルブ作動装置(例えば、空気圧、油圧、カム、電気等)によって活性化されるアクティブバルブであってもよい。また、タンクバルブ152は、二つ以上のバルブが二つ以上の作動装置でもって作動されるタンクバルブシステムを備えることができる。
空気タンク142は、圧縮空気の形でエネルギーを格納し、後でクランクシャフト206に動力を与えるべく、その圧縮空気を使用するために利用される。このポテンシャルエネルギーを格納する機械的手段は、現在の技術水準以上の多数の潜在的な利点を提供する。例えば、分割サイクル空気ハイブリッドエンジン100は、潜在的に、例えばディーゼルエンジンや電気ハイブリッドシステムとして市販されている他の技術に関連して、比較的低い製造及び廃棄物処理コストで燃費向上やNOx排出量削減に多くの利点を提供することができる。
エンジン100は、典型的には、通常の作動モード(エンジンの点火燃焼(EF)モード、又は時に正常の点火燃焼(NF)モードと呼ばれる)及び1つ以上の空気ハイブリッドモードで走行する。当該EFモードでは、エンジン100は、本明細書で前に詳細に(すなわち、図1に関して、)説明したように正常に機能し、空気タンク142を使用せずに作動する。このEFモードでは、空気タンクバルブ152は、基本的な分割サイクルエンジンから空気タンク142を隔離するために閉じたままである。4つの空気ハイブリッドモードでは、エンジン100は、空気タンク142を用いて作動する。
4つの基本的な空気ハイブリッドモードは以下を含んでいる。
1)燃焼を伴わずに、空気タンク242からの圧縮空気エネルギーを使用することを含んでいる、空気膨張機(AE)モード、
2)燃焼を伴わずに、圧縮空気エネルギーを空気タンク242に格納することを含んでいる、空気圧縮機(AC)モード、
3)燃焼を伴って、空気タンク242からの圧縮空気エネルギーを使用することを含んでいる、空気膨張機及び点火燃焼(AEF)モード、及び
4)燃焼を伴って、圧縮空気のエネルギーを空気タンク242に保存することを含んでいる、点火燃焼及び充填(FC)モード。
分割サイクルエンジンの更なる詳細は、2003年4月8日に発行され分割4ストロークサイクル内燃機関と題された特許文献1(米国特許第6543225号)、及び2005年10月11日に発行され分割サイクル4ストロークエンジンと題された特許文献2(米国特許第6952923号)に見出され、その各々は、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。
空気ハイブリッドエンジンに関するさらなる詳細は、2008年4月8日に発行され分割サイクル空気ハイブリッドエンジンと題された特許文献3(米国特許第7353786号)、2010年7月18日に出願され分割サイクル空気ハイブリッドエンジンと題された特許文献4(米国特許出願第61/365、343号)、及び2010年3月15日に出願され分割サイクル空気ハイブリッドエンジンと題された特許文献5(米国特許出願第61/313、831号)に開示され、それぞれは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれている。
概して、エンジンバルブの動きを制御する可変力バルブスプリングを含む装置及び関連する方法が開示されている。バルブスプリングによって加えられる力は、流体チャンバーの容積を変化させるか、及び/又は流体圧がエンジンバルブに結合される凝集表面積を変化させることにより、流体が流体チャンバーに供給される圧力を変えることによって調整され得る。関連する流体制御システムもまた、エンジン速度、エンジン負荷、及び/又はそれらの組み合わせのような種々のエンジンパラメータに基づいて、バルブスプリングの力を調整するための様々な方法であるとして、本明細書に開示されている。
本発明の少なくとも一つの実施形態の一態様では、エンジンバルブに結合された空気圧バルブスプリング、及びエンジン速度とエンジン負荷の少なくとも一方に基づいて、当該空気圧バルブスプリングのスプリング力を調整するように構成された制御モジュール、を含むエンジンが提供されている。
本発明の少なくとも1つの実施形態の別の態様では、バルブスプリングシステムであって、その中に配置された往復するピストンを有する容器、当該ピストンに結合されたエンジンバルブ、第1の圧力を有する第1の加圧空気源、及び第1圧力よりも大きい第2の圧力を有する第2の加圧空気源を含むバルブスプリングシステムが提供されている。当該システムはまた、当該容器と当該第1の加圧空気源との間の第1の流体連通、及び当該容器と当該第2の加圧空気源との間の第2の流体連通を制御することにより、当該ピストンに作用する力を調整するように構成された制御バルブを含んでいる。
本発明の少なくとも一つの実施形態の別の態様では、で第1のボアを画定するキャップ、エンジンバルブに結合されたピストンであって、当該ピストン及びキャップが第1の流体チャンバーを画定するように、当該第1のボア内に摺動可能に配置されたピストンを含むバルブスプリングシステムが提供されている。当該システムはまた、第2のボアを画定する外側ハウジングであって、当該キャップ及び当該外側ハウジングが第2の流体チャンバーを画定するように、当該キャップが当該第2のボア内に摺動可能に配置されている外側ハウジング、及び当該第2の流体チャンバーから加圧流体を選択的に解放するように構成された流体ポートであって、それにより、当該第1の流体チャンバーの容積が増大されるように、当該キャップが当該外側ハウジングに対して摺動するのを許容する流体ポートを含んでいる。
本発明の少なくとも一つの実施形態の別の態様では、第1のピストンが往復可能に配置され、第1のボアを画定する第1のハウジングであって、当該第1のピストンがエンジンバルブのバルブステムに連結されている第1のハウジングを含むバルブスプリングシステムが提供されている。当該システムはまた、第2のピストンが往復可能に配置され、第2のボアを画定する第2のハウジングであって、当該第2のピストンが延長ステムに連結されている第2のハウジングを含む。当該システムはまた、油圧プレナムを画定する第3のハウジングであって、当該油圧プレナムが当該バルブステムの近位端部、当該延長ステムの遠位端部、及び制御バルブと流体連通している第3のハウジングを含んでいる。当該プレナムは、当該バルブステムが延長ステムから独立して移動可能であるように、当該制御バルブが開かれたときにアキュムレータと流体連通し、そして、当該プレナムは、当該バルブステムの動きが当該延長ステムの移動を必要とするように、前記制御バルブが閉じられたときに、シールされる。
本発明の少なくとも一つの実施形態の別の態様では、エンジンパラメータの増大に基づいて当該バルブに関連付けられたバルブスプリングのスプリング力を増加させ、そして前記エンジンパラメータの低下に基づいて当該バルブスプリングのスプリング力を低下させることを含む備えることを特徴とするエンジンのバルブを作動させる方法が提供されている。
本発明はさらに、特許請求された装置、システム、及び方法をさらに提供する。
本発明は、添付の図面と併せてなされる以下の詳細な説明からより完全に理解されるであろう。
図1は、先行技術の空気ハイブリッド分割サイクルエンジンの概略断面図である。 図2Aは、本発明に係るバルブトレインの一実施形態の概略図であり、バルブは閉じられている。 図2Bは、図2Aのバルブトレインの概略図であり、バルブが開かれている。 図3Aは、スプールバルブが第1の位置で示される、本発明に係る流体制御システムの一実施形態の概略図である。 図3Bは、スプールバルブが第2の位置で示される、本発明に係る流体制御システムの一実施形態の概略図である。 図3Cは、スプールバルブが第3の位置で示される、図3A及び図3Bの流体制御システムの一実施形態の概略図である。 図4は、本発明に係る流体制御システムの別の実施形態の概略図である。 図5Aは、内方に開くバルブが閉じられている、本発明に係るバルブトレインの一実施形態の概略図である。 図5Bは、内方に開くバルブが開かれている、図5Aのバルブトレインの概略図である。 図6Aは、縮小された充填用容積の形態で示された、本発明に係るバルブスプリングの別の実施形態の概略図である。 図6Bは、増大された充填用容積の形態で示された、図6Aのバルブスプリングの概略図である。 図7は、本発明に係るバルブスプリングの別の実施形態の概略図である。 図8Aは、本発明に係るエンジンの一実施形態について、エンジン速度の関数としての必要なスプリング圧のプロットである。 図8Bは、本発明に係るエンジンの一実施形態について、エンジン速度の関数としての必要なアイドルスプリング圧に正規化された必要なスプリング圧のプロットである。 図9Aは、本発明の様々な実施形態について、エンジン速度の関数としてのスプリング力の一連のプロットである。 図9Bは、本発明の様々な実施形態について、エンジン負荷の関数としてのスプリング力の一連のプロットである。
今、本明細書に開示される装置及び方法の構造の原理、機能、製造、及び使用の全体的な理解を提供するために、特定の例示的な実施形態が説明されるであろう。これらの実施形態の1つ以上の例が添付の図面に示されている。当業者であれば、本明細書に記載及び添付の図面に図示された装置及び方法は非限定的な例示的な実施形態であり、本発明の範囲は特許請求の範囲によってのみ定義されることを理解するであろう。例示又は例示的な一実施形態に関連して説明した特徴は、他の実施形態の特徴と組み合わせることができる。そのような修正及び変更は、本発明の範囲内に含まれることが意図されている。
ある種の方法及び装置が、分割サイクルエンジン及び/又は空気ハイブリッドエンジンの文脈で本明細書に開示されているが、当業者は、本明細書に開示された方法及び装置は、限定されないが、非ハイブリッドエンジン、2ストローク及び4ストロークエンジン、従来のエンジン、ディーゼルエンジン等を含む全ての様々な背景で用いられることができることを理解するであろう。
エンジンを最大効率で作動させるためには、当該バルブスプリング又は各種のエンジンバルブに作用するスプリングによって加えられる力を変化させることが望ましい。例えば、効率の向上は、エンジン速度に基づいてスプリング力を変えることによって実現することができる。分割サイクルエンジン(例えば、上で詳述されたエンジン100など)では、クロスオーバーバルブ(すなわち、114、116)の動的な作動が非常に求められている。これは、クロスオーバーバルブは、通常バルブを約180°CAの期間作動させる従来のエンジンに比べて、クランクシャフト回転の非常に短い期間内(典型的には、約30〜45度CAの範囲内)に燃料ー空気充填物を完全に移送するために、十分なリフトを達成しなければならないからである。その結果、当該クロスオーバーバルブは、従来のエンジンのバルブよりも4〜6倍程度速く作動させるのが必要とされる。このように、バルブトレイン及びこれらのバルブに関連付けられたバルブスプリングは、比較的速い作動速度が可能でなければならない。エンジン速度が増大するにつれて、バルブの速度は同様に増大し、より高いバルブ加速度と高いバルブ慣性力を生成させる。その結果、バルブ慣性力を克服するために必要なバルブスプリングの力は、エンジン速度と共に増加する。効率は、従って、エンジンが低速で作動しているときは低いスプリング力を用い、エンジンが高速で作動しているときには高いスプリング力を使用することによって、改善することができる。エンジン速度の変化は比較的遅いので、バルブスプリング力は、エンジン速度の変化を補償するために徐々に調整することができる。
効率の向上は、エンジン負荷に基づいてバルブスプリング力を調整することで実現できる。上で詳述した分割サイクルエンジン100において、クロスオーバーバルブ114,116は外方に開き、従って、それに関連付けられたバルブスプリングは、エンジンの圧縮及び膨張行程の少なくともピーク圧力部分の間に、当該クロスオーバーバルブを閉じた状態に保持するのに十分な力を加えなければならない。膨張シリンダーにおけるピーク燃焼圧力はエンジン負荷と共に増加するので、XovrEバルブスプリングの力の要求も同様に増加する。従って、効率は、エンジンが比較的低負荷で作動しているときには、低スプリング力を用いて、エンジンが比較的高負荷で作動しているときに高いスプリング力を使用することによって改善することができる。エンジン負荷の変化は、ほぼ瞬時に発生することがある。例えば、スロットルが急にフルスロットル位置に開かれ、又は突然に閉鎖される。従って、負荷に基づいてスプリング力を成功裏に変化させるためには、バルブスプリング力は、同様に、ほぼ瞬時に調節可能でなければならない。調節可能なバルブスプリングの種々が本明細書に開示され、徐々に調整可能であるもの、実質的に瞬時に調整可能であるもの、及び徐々に且つ実質的に瞬時に調整可能であるもののいくらかを含んでいる。
図2A−2Bは、可変力バルブスプリング208を含むバルブトレイン200の例示的な一実施形態を示している。バルブトレイン200の作動は、外方に開くポペットバルブに関して記載されているが、それは内方に開くポペットバルブを含んでほぼ全てのエンジンバルブとの使用にも容易に適合させることができることが理解されるであろう。
図2Aに示されるように、バルブトレイン200は、一般に、カム202、ロッカー204、バルブ206、及び可変力バルブスプリング208を含んでいる。バルブトレイン200はまた、簡潔さの目的のために図示されていない、1つ以上の関連する支持エレメントを含んでいる。
バルブ206はバルブヘッド210及びバルブヘッド210から垂直に延びるバルブステム212を備えている。バルブアダプタアセンブリ214は、ヘッド210とは反対のステム212の先端に配置され、しっかり固定されている。当該バルブアダプタアセンブリ214は、アダプタ部分215及びそこに配置されたコレット217を含んでいる。
ロッカー204は、一端に、フォーク状のロッカーパッド220を含み、それはバルブステム212を跨ぎ、バルブアダプタアセンブリ214の下側に係合している。加えて、ロッカー204は反対側の端部に、中実のロッカーパッド222を含み、それはカム202に摺接している。当該ロッカー204は、それを通って延在するロッカーシャフト224の周りに旋回する。ロッカー204のフォーク状のロッカーパッド220は、カム202の作動によって生じるロッカーパッド222の下方向の移動がロッカーパッド220の上方への移動に変換し、それが順にバルブ206を開くように、外方に開くポペットバルブ206のバルブアダプターアセンブリ214に接触している。
カム202は、少なくとも5度CAのドウェル区分(すなわち、一定の半径を有するカムの偏心部分の区分)を含むカムであるとして本明細書中で使用される「ドウェルカム」である。本明細書での目的のために、当該ドウェル区分は、図示された実施形態においては、ドウェル区分がカムのベース円部と同心であったとしても、カムの偏心部分の一部であると称される。図示の実施形態において、当該ドウェルカム202は、(矢印Alの方向に)時計回りに回転する。カム202の偏心部分226がロッカー204に接触すると、ロッカー204はロッカーシャフト224の回りに回転し、バルブ206をそのシート216からリフトする。
当業者には理解されるように、バルブトレイン200は、カムからロッカーを、バルブからロッカーなどを選択的に作動的に切断及び接続するためのロストモーションシステムを選択肢として含めることができる。例えば、当該ロッカー204は、ロッカー204のピボット高さを動的に変更するために、油圧液体が選択的に排出及び充填され得る折畳み式油圧タペットに取り付けられることができる。ロストモーションシステムの他の例は、米国特許出願明細書に本願と同日に出願され、カムフェイザーを備えロストモーション可変バルブシステムと題された米国特許出願第13/359、521号に詳細に説明されており、その全体が参考によって援用される。
バルブスプリング208は、バルブ206をその閉じた位置に向かって付勢し、バルブ206が完全に閉じられたとき、バルブシート216に対してしっかりとバルブヘッド210を保持する。バルブスプリング208はまた、バルブの閉制御が要求されたときには、ロストモーションバルブトレインエレメントを折り畳むのに十分な閉じ力を提供する。図示のように、バルブスプリング208は、内部に円筒形容器230を画定する外側ハウジング228を含んでいる。エンジンバルブ206に結合されているピストン232は、往復可能に容器230内に配置されている。ピストン232は、直接にエンジンバルブ206(すなわち、バルブステム212)に結合されるか、又は、例えば、バルブアダプタアセンブリ214を含む1つ以上の中間エレメントを介して、エンジンバルブ206に結合されている。一実施形態では、ピストンは、約13mmの直径を有している。ピストン232は、ピストン232とハウジング228との間の流体密封止係合を容易にするために、ピストンの側壁に形成された又は取り付けられた一つ以上の封止用特徴を備えている。なお、本明細書で使用される用語「流体」は、空気、窒素等のような圧縮性ガスを含むことが理解されるであろう。このようにして、ピストン232及びハウジング228は共に、可変容積流体チャンバー234を画定している。当該ハウジング228は、チャンバー234へ流体を供給するか、又はそれから流体を除去するための流体ポート236を含んでいる。図2Aにおいて、当該バルブ206は閉鎖位置で示されている。当該バルブがそのように位置されているときには、当該ピストン232は容器230内でそのストロークの実質的に底部にあり、そしてチャンバー234は最大容積を有している。
図2Bに示されるように、カムが取り付けられているカムシャフトがエンジンのクランクシャフトの回転によって駆動されるにつれ、カム202が時計回りに回転するとき、カム202の偏心部分226が、ロッカー204に下向きの動きを付与する。これはロッカー204の反時計回りの回転に帰し、それは順にシート216からバルブ206をリフトすることに有効であり、それによってバルブを開く。バルブ206がリフトされると、それに結合されているピストン232はバルブスプリング208の容器230内で上方に摺動し、チャンバー234の容積を減少させる。チャンバー234内に配置されていた流体は、圧縮されるか又は流体ポート236を通じてチャンバー234から強排される。図2Bに示されるように、バルブ206が完全に開放されるとき、当該ピストン232は、容器230内でそのストロークの実質的に最上部にあり、チャンバー234は最小の容積を有している。
図3A〜3Bは、バルブスプリング208のスプリング力を制御する流体制御アセンブリ300の一実施形態を示す。流体制御アセンブリは、概して、制御バルブ338、高圧力源340、及び低圧力源345に供給する圧力調整器344を備えている。当該技術分野で公知の様々なバルブもまた、本発明の範囲から逸脱することなく用いることができるが、図示の実施形態では、制御バルブ338は、高速でソレノイド作動式のスプールバルブの形態である。高圧力源340は、第1の流体ライン341を介して、制御バルブ338の第1の入力部346に結合されている。高圧力源340には、当該バルブスプリング208が設置されているエンジンに作動可能に結合されている空気圧縮機によって供給される。高圧力源340にはまた、バルブスプリング208が設置されているエンジンのクロスオーバー通路又は空気ハイブリッドの貯留器から供給されてもよい。2010年5月7日に出願され、「分割サイクルエンジンの構成部品のための空気供給」と題された米国特許出願公開第2010/0282225号は、分割サイクルエンジンのクロスオーバー通路から高圧力源を発生させることについての詳細を提供しており、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。いくつかの実施形態では、高圧力源は、少なくとも約20バール、少なくとも約30バール、及び/又は、少なくとも約40バールの圧力を有する。
高い圧力源340にはまた、圧力調整器344を介して供給され、そこでは比較的低い圧力源345(例えば、第2の流体ライン、低圧貯留器など)に変換され、そして制御バルブ338の第2の入力部348に結合されている。当該調整器344は、様々な圧力で、低圧力源345に供給することができ、必要に応じて電子的に又は他の方法で、調節可能である。いくつかの実施形態では、低圧力源345は、約1バール未満、約5バール未満、及び/又は約20バール未満の圧力を有することができる。例えば、低圧力源は、約1バール〜約20バールの間、約1バール〜約10バールの間。約5バール〜約10バールの間などの圧力を有することができる
制御バルブ338もまた、図2A−2Bに示される、バルブスプリング208の流体ポート236に結合される出力部352を含んでいる。
使用の際には、スプール356に直線状押し運動線形又は直線状引き運動を付与すべく、制御バルブ338のソレノイド本体366内に配置されたソレノイドに電流が選択的に適用される。当該電流は、制御モジュール(すなわち、エンジン制御コンピュータ)から、又は制御モジュールの要求に応じて選択的に供給される。制御モジュールすなわちエンジン制御コンピュータは、メモリに結合され、限定はしないが、エンジンのバルブタイミング、バルブスプリングレート、空気ハイブリッド作動モードなどを含む、エンジンの作動の様々な側面を制御するための1つ以上のプログラムを実行するマイクロプロセッサを含む。当該スプール356は、制御バルブ338の本体358内で往復運動し、そして、その内部表面と密封係合を形成するような大きさにされている。当該スプール356は、周囲のバルブ本体358とのシールを形成する、第1及び第2の端部分360、362を備えている。第1及び第2の端部分360、362は、第1及び第2の端部分360よりも小さな直径を有する連結エレメント364によって連結され、その結果、流体362が、連結エレメント364と制御バルブ本体358の内面との間を流れることができる。当該連結エレメント364はまた、流体が流れることを容易にする一つ以上の開口を含むことができる。
図3Aにおいて。スプール356は、制御バルブ338の第1の入力部346が出力部352と流体連通している第1の位置で示されている。これにより、高圧力源340は、バルブスプリング208の流体ポート236と流体連通している。第2の入力部348はスプール356によって遮断されているので、バルブスプリング208の流体チャンバー234には、高圧力源340によってのみ供給される。制御バルブ338のこの位置では、バルブスプリング208が高圧力源340の比較的高い圧力下で、エンジンバルブ206を閉位置に向かって付勢するであろうので、バルブスプリングとして208は、「高い」スプリング力を有すると言うことができる。この位置では、より多くのエネルギー及び力が、エンジンバルブ206を開き、そして、当該エンジンバルブ206を開いた状態に維持するために必要とされる。加えて、この位置はバルブ206がより速く閉じるのを引き起こす。
さて、図3Bを参照するに、ソレノイドは、スプール356をソレノイド本体366から離れて下方に押すように作動させることができる。スプール356が前進されると、第1及び第2の入力部346、348はスプール356によって遮断され、それによって出力部352を隔離し、流体チャンバー234を封止する。
図3Cに示されるように、スプール356は、ソレノイド本体366から離れてさらに下方に前進されることができる。この位置では、バルブ338の第2の入力部348は出力部352と流体連通するように配置される一方、第1の入力部346はスプール356によって遮断されている。この位置では、バルブスプリング208の流体チャンバー234は、圧力調整器344から低圧流体でもって充填される。制御バルブ338のこの位置では、バルブスプリング208が調整圧力源345の比較的低い圧力下で、エンジンバルブ206を閉位置に向かって付勢するであろうので、バルブスプリング208は、「低い」スプリング力を有すると言うことができる。この位置においては、エンジンバルブ206を開くため、そしてエンジンバルブ206を開いた状態に保持するためには、図3Aに示された位置において制御バルブ338で必要とされるのよりも、かなり少ない力及びより少ないエネルギーが必要とされる。加えて、この位置は、制御バルブ338が図3Aに示された位置にあるときよりも、バルブ206がよりゆっくりと閉じるのを生じさせる。
使用時には、制御バルブ338は、バルブスプリング208のスプリング力を変化させるべく(例えば、エンジンコンピュータ又は制御モジュールの制御下で)選択的に作動される。例えば、バルブスプリング208は、図3Aに示される位置に制御バルブ338を単に保持することによって、「高い」スプリング力に設定することができる。同様に、バルブスプリング208は、図3Cに示される位置に制御バルブ338を保持することによって、「低い」スプリング力に設定することができる。代替的に、バルブスプリング208のスプリング力は、制御バルブ338を操作することによって、「高い」と「低い」の設定との間の様々なレベルのいずれかに調整することができる。例えば、流体チャンバー234内の圧力は、流体チャンバー234を効果的に隔離しそして密封するために、制御バルブ338を図3Bに示されるように位置付けることによって、特定のレベルに維持され得る。現在のレベルから僅かに流体チャンバー234内の圧力を上昇させるためには、制御バルブ338が図3Aに示される位置まで簡単に移動されればよい。一旦、所望の圧力(いくつかの実施形態において、流体チャンバー234内の圧力を測定するように構成された圧力センサによって示され得る)に到達すると、制御バルブは、新たな圧力レベルでバルブスプリング208を維持するために、図3Bに示される位置に戻され得る。同様に、現行のレベルから流体チャンバー234内の圧力を若干下げるためには、制御バルブ338が、図3Cに示される位置まで簡単に移動され得る。一旦、所望の圧力(例えば、圧力センサの出力によって示される)に達すると、制御バルブ338は、新たな圧力レベルでバルブスプリング208を維持するために、図3Bに示す位置に戻され得る。これにより、図3Bに示される位置から、制御バルブ338を上下に瞬間的に移動させることにより、バルブスプリング圧力の僅かな増加又は減少を行うことができる。これらの変更は、流体チャンバー234内の圧力を測定するべく構成されている圧力センサによって提供されるフィードバックループに少なくとも部分的に基づいて、エンジン制御用コンピュータによって指図され得る。
図4は、バルブスプリング208のスプリング力を制御する流体制御アセンブリ400の別の実施形態を示す。流体制御アセンブリ400は、一般に、高圧力源440、連続的に調節可能な圧力調整器444、及び解放バルブ468を備えている。圧力調整器444は、高圧供給源440を所定の範囲内の種々の圧力の任意な圧力を有する圧力調整された出力源445に変換するように構成されている。当該調整器444は、約1バール〜約100バール、約1バール〜約85バール、約1バール〜約20バール、及び/又は約10バール〜約20バールの圧力の流体出力源を生成するように構成されてもよい。当該調整器444は、電子的に調節可能、及び/又は油圧式、磁気的、機械的、及び/又は手動で調節可能である。なお、当該調整器444は、バルブスプリング208の流体チャンバー234に供給される圧力が圧力の広い範囲に亘って変化されるのを可能にすることが理解されるであろう。これは、有利には、バルブスプリング208のスプリング力の動的制御を可能にする。解放バルブ468は、流体チャンバー234に貯留された加圧流体を放出するために選択的に作動される。例えば、当該解放バルブ468は、電子的に作動され、そして、流体チャンバー234から加圧された充填物を放出するべく、エンジン制御コンピュータ又は制御モジュールによって指示されたときに、簡単に開くように構成されてもよい。一実施形態では、当該解放バルブ468は、当該調整器444の一体的な構成部品であり、当該調整器444が出力圧力を低減するように作動されるときに、自動的に貯留された圧力を解放するように構成されている。
使用時において、当該調整器444は、バルブスプリング208のスプリング力を変化させるために(例えば、エンジンコンピュータまたは制御モジュールの制御下に)選択的に調整される。
図5A−5Bは、内方に開くエンジンバルブ(すなわち、シリンダー内にピストンに向かって開くエンジンバルブ)と共に使用するための本発明に係るバルブスプリングの別の実施形態を示す。図示のように、バルブスプリング508はバルブ506を閉位置に向かって付勢し、そしてバルブ506が完全に閉じているとき、バルブヘッド510をバルブシート516に対してしっかりと保持している。バルブスプリング508はまた、バルブの閉制御が要求されたときにロストモーションバルブトレインエレメントを縮めるのに十分な閉じ力を提供する。バルブスプリング508は、その中に円筒形容器530を画定する外側ハウジング528を含んでいる。エンジンバルブ506に結合されたピストン532は、それが内部で往復動するように、容器530内に配置されている。当該ピストン532は、直接にエンジンバルブ506に(すなわち、バルブステム512に)結合されるか、又は1つ以上の中間エレメントを介してそれに結合されてもよい。当該ピストン532は、ピストン532とハウジング528との間の流体密封止係合を容易にするために、その側壁に形成された又はそこに取り付けられた一つ以上のシール用特徴部を備えている。このようにして、ピストン532及びハウジング528は共に、可変容積流体チャンバー534を画定している。ハウジング528は、当該チャンバー534に流体を供給するか、又は当該チャンバー534から流体を除去するための流体ポート536を含んでいる。ピストン532はまた、カム502又は中間のバルブトレインエレメントに係合するために、ピストン532から延びている係合部分533を含んでいる。図5Aにおいて、当該バルブ506は閉鎖位置で示されている。当該バルブがそのように位置されるときには、当該ピストン532は、容器530内のストロークの実質的に最上部にあり、当該チャンバー534は最大容積を有する。
図5Bに示されるように、カムが取り付けられているカムシャフトがエンジンのクランクシャフトの回転によって駆動されるにつれ、カム502が時計回りに回転するとき、カム502の偏心部分526が、ピストン532に下向きの動きを付与し、それは順にシート516からバルブ506をリフトすることに有効である。バルブ506がリフトされると、ピストン532はバルブスプリング508の容器530内で下方に摺動し、チャンバー534の容積を減少させる。チャンバー534内に配置されていた流体は、圧縮されるか又は流体ポート536を通じてチャンバー534から強排される。図5Bに示されるように、バルブ506が完全に開かれるとき、当該ピストン532は、容器530内でそのストロークの実質的に最底部にあり、チャンバー534は最小の容積を有している。
なお、本明細書に記載された流体制御システム(例えば、流体制御システム300、400)のいずれも、バルブスプリング508のスプリング力を動的に制御し、これにより、それが装着されているエンジンの効率を向上させるために、上述のような流体ポート536に結合され得ることが理解されるであろう。例えば、流体制御システム300、400は、チャンバー534内の流体充填物の圧力を選択的に変化させ、それによりバルブスプリング508の力を変化させるために使用される。
図6A〜6Bは、たとえ充填圧力(バルブがそのバルブシート上でその閉位置にあるときに、バルブスプリングの流体チャンバーが充填されている圧力)が実質的に一定に保たれるにしても、バルブスプリングの流体チャンバーの充填容積が、ピークのバルブリフト時に、バルブスプリングのピークスプリング力を変えるために変更することができる、本発明に係るバルブスプリング608の別の実施形態を例示している。バルブスプリング608は、エンジンバルブ606を閉鎖位置に向かって付勢し、そしてバルブ606が完全に閉じられているとき、バルブ606をバルブシート616に対して確実に保持する。バルブスプリング608はまた、バルブの閉じ制御が要求されたときにロストモーションバルブトレインエレメントを縮めるのに十分な閉鎖力を提供する。図示のように、バルブスプリング608は、内部に円筒形容器630を画定する滑りキャップ628を含んでいる。エンジンバルブ606に結合されたピストン632は、容器630内に往復可能に配置されている。加えて、滑りキャップ628は、外側ハウジング629に形成された円筒状の容器631内に往復可能に配置されている。このように、ピストン632及び滑りキャップ628は一緒に、第1の流体チャンバー634を画定している。開口636が、第1の流体チャンバ−634へ流体を供給し、又はそれから除去するために滑りキャップ628に設けられている。いくつかの実施形態では、第1の流体チャンバー634に供給されるか、又はそこから除去される流体は、実質的には圧縮性流体(例えば、空気又は窒素)である。当該滑りキャップ628と外側ハウジング629は共に、第2の流体チャンバー635を画定している。外側ハウジング629は、当該第2の流体チャンバー635に流体を供給するか又はそれから除去するための流体ポート637を含んでいる。第2の流体チャンバー635に供給される又はそれから除去される流体は、実質的に圧縮性流体(例えば、空気又は窒素)、実質的に非圧縮性流体(例えば、オイル)、又はそれらの何らかの組み合わせであってもよい。
使用時には、第1の流体チャンバー634は、開口636を介して加圧流体の供給源に結合されたままである。一実施形態では、充填圧力(例えば、供給圧力と第1の流体チャンバー634内の圧力とを等しくするには十分な長さでバルブ606が閉じられたときの第1の流体チャンバー634内の圧力)は約20バールである。
図6Aにおいて、バルブスプリング608は「高い」力の状態で示されており、そこでは、ピーク圧力の量、したがって、バルブ606がそのピークリフト(すなわち、ピークバルブリフト)位置にあるときにエンジンバルブ606を閉じるためにバルブスプリング608によって及ぼされるピークスプリング力は、最大である。この形態では、バルブ606に対して滑りキャップ628を(例えば、バルブシート616に向かって)押し下げる力が、バルブ606に対して滑りキャップ628を(例えば、バルブシート616から離して)押し上げる力を上回るように、第2の流体チャンバー635が加圧される。結果として、滑りキャップ628は、外側ハウジング629内で機械的ストッパ(不図示)に対抗するストロークの底部に移動されるか、又はそこに保持される。なお、第2の流体チャンバー635に露出されている滑りキャップ628の表面積は第1の流体チャンバー634に露出されている滑りキャップ628の表面積を超えているので、これが発生するために、第2の流体チャンバー635の圧力が第1の流体チャンバー634内の圧力よりも必ずしも大きい必要はないことが理解されるであろう。このように、第1及び第2の流体チャンバー634、635が同じ圧力(例えば、20バール)に加圧されると、滑りキャップ628は、外側ハウジング629内で、そのストロークの底部に未だに移動するか、又はそこに保持される。この形態では、第1の流体チャンバー634は、最小の充填容積(例えば、バルブ606が完全に閉じられているときの第1の流体チャンバー634の容積)を有している。
バルブ606が開かれると、ピストン632が滑りキャップ628に対して相対的に上方に強圧され、第1の流体チャンバー634内の圧力の増加を引き起こす。その結果、第1の流体チャンバー634内の流体は、開口636を通って流体供給源に逆流する。開口636は、必要な閉鎖圧力を維持するために十分な流体が第1の流体チャンバー634内に維持されるように、流体供給源への流体の逆流を絞る大きさである。一実施形態では、バルブ606が開かれるときの第1の流体チャンバー634内のピーク圧力は45バールであり、供給圧力は20バールである。
バルブ606がバルブトレインによって、最早、開いたままに保持されていないとき、第1の流体チャンバー634内の圧力がピストン632を滑りキャップ628に相対的に下向きに押し、それによってバルブ606を閉じる。ピストン632が下方に摺動し、そして第1の流体チャンバー634の容積が増大するにつれ、第1の流体チャンバー634はその内部の圧力が供給圧と一致するまで、開口636を介して補充される。換言すれば、開口636は、チャンバー圧力及び供給圧力が、バルブ606が閉じられている間のカムの回転期間中に均等化するような大きさである。
所望の場合には、ピークバルブリフト時にバルブスプリング608によって加えられるピークのスプリング力は、当該バルブスプリング608を図6Bに示される形態に遷移させることによって、減少させることができる。図6Bにおいて、バルブスプリング608は、「低い」力の状態で示されており、そこでは、ピーク圧力の量、したがって、ピークバルブリフトにあるときにエンジンバルブ606を閉じるためにバルブスプリング608によって及ぼされる力は、最小である。この形態では、第2の流体チャンバー635内の圧力が解放され、滑りキャップ628が、外側ハウジング629内で機械式ストッパ(不図示)に対抗してそのストロークの上端にバルブ606に相対的に上方に(例えば、バルブシート616から離れて)摺動することを許容している。第2の流体チャンバー635内の圧力は、さまざまな方法で解放され得、例えば、流体ポート637が、加圧された供給源から切り離され、代わりに、より低い圧力源又は大気に通気的に連結されるように、1つ以上の制御バルブを切り替えることによって解放される。第2の流体チャンバー635内の圧力が解放されたとき、滑りキャップ628は、第1の流体チャンバー634の圧力によって、及び/又は任意の機械的な付勢スプリング(不図示)によってより上方に付勢されている。滑りキャップ628が外側ハウジング629内でそのストロークの最上部に位置された状態で、第1の流体チャンバー634は最大充填容積を有し、そしてバルブリフトのピーク時にバルブスプリング608によって加えられる力は最小である。ピークのバルブリフト時にバルブスプリング608によって加えられる力を、再度、増大することが所望されるときは、第2の流体チャンバー635が再加圧され、バルブスプリング608を図6Aに示される形態に戻す。
エンジンバルブ606のリフト量は同じままであるので、第1の流体チャンバー634の充填容積を増やすことは、バルブが開かれたときにその中に配置された流体が圧縮されねばなら割合を減少させることに有効である。換言すると、チャンバ−634への供給圧が一定に保たれているとしても、ピークのバルブリフトでのスプリング力は、充填容積が増加するにつれて低下される。このように、バルブリフトのピーク時にバルブスプリング608によって加えられる力は、第1の流体チャンバー634の充填容積の関数であり、(図6Aに示されるように)充填容積を減少させることは、バルブリフトのピーク時にバルブスプリング608によって加えられる力を増加させる一方、(図6Bに示されるように)充填容積を増加させることは、ピークのバルブリフト時にバルブスプリング608によって加えられる力を減少させる。
なお、図6A〜6Bの実施の形態において、圧力は第2の流体チャンバー635に供給又はそれから実質的に瞬間的に(例えば、1つのエンジンサイクル内で)除去されることが理解されるであろう。従って、当該スプリング力は実質的に瞬時に変更することができるのが、上に指摘されたように、スプリング力がエンジン負荷に反映するべく変更されねばならない状況において望ましい
しかしながら、エンジン速度のような徐々に変化するパラメータに比例するように、スプリング力を徐々に調整するのが望ましいこともある。(上述したように、エンジン速度は、一般的に、フライホイール及び/又はエンジンが搭載されている車両の慣性により徐々に変化する)。したがって、図6A−6Bの実施形態においては、スプリング圧はまた、第1及び第2の流体チャンバー634、635に供給される供給圧力を(例えば、上述の流体制御装置300,400を使用して)調整することによって、徐々に調整することができる。
図7は、本発明に係るバルブスプリング708の別の実施形態を示し、そこではスプリング力は、流体圧力がエンジンバルブ706に結合されている凝集表面積を増加または減少させることによって調整され得る。バルブスプリング708は、バルブ706を閉鎖位置に向けて付勢し、そしてバルブ706が完全に閉じられているときバルブシート716に対してしっかりとバルブヘッド710を保持する。バルブスプリング708はまた、バルブの閉じ制御が要求されたときに、ロストモーションバルブトレインエレメントを縮めるのに十分な閉鎖力を提供する。図示のように、バルブスプリング708は、その内部に、それぞれの円筒状の容器730A、730Bを画定する第1及び第2の外側ハウジング728A、728Bを含んでいる。第1及び第2ピストン732A、732Bが、それぞれ容器730A、730B内に往復可能に配置され、それにより第1及び第2の流体チャンバー734A、734Bをそれぞれ画定している。第1及び第2の流体チャンバー734A、734Bは、第1及び第2の開口736A、736Bを介して加圧された供給源に連結されている。当該第1ピストン732Aは、コレット717によりエンジンバルブ706のバルブステム712に直接に結合されている。第2ピストン732Bは、延長ステム719に結合されている。
バルブステム712の近位端部721及び延長ステム719の遠位端部723は、油圧プレナム725を画定している第3のハウジング728C内に摺動可能に収容されている。ストッパ701が、延長ステム719のバルブの閉じ方向への移動を制限するために、第3ハウジング728Cに設けられている。なお、ストッパ701はまた、第2のピストン732Bの下方などの、システム内の別の場所に配置することができることが理解されるであろう。当該プレナム725は、チェックバルブ703を介して低圧流体供給源705(例えば、2〜4バールの圧力でのエンジンオイル供給源)に連結されている油圧アキュムレータ715に、制御バルブ727を介して結合されている。制御バルブ727は、油圧、電気的、空圧的、機械的、及び/又は磁気作動を含む、当該技術分野で公知の様々な作動技術のいずれかを用いて、エンジン制御コンピュータの指示の下に作動される。当該チェックバルブ703は、流体供給源705からアキュムレータ715への流体の一方向の流れが、例えば、ピストン漏れに対する補給を提供するのを許容している。
使用時には、バルブスプリング708のスプリング力は、制御バルブ727を開き且つ閉じることによって変えることができる。低減されたスプリング力が必要な場合には、制御バルブ727が開かれ、アキュムレータ715をプレナム725と流体連通状態に置く。エンジンバルブ706が開かれるとき、バルブステム712はプレナム725内にさらに摺動し、制御バルブ727を通してアキュムレータ715に作動油を強制的に送る。アキュムレータ715を充填するために必要な力は、第2のハウジング728Bに対して第2のピストン732Bを移動させるために必要な力よりも小さいので、延長ステム719は移動せず、代わりに、プレナム725内のそのストロークの底部に残っている。従って、第1の流体チャンバー734A内の圧力とアキュムレータ715によって供給される比較的小さな圧力だけがエンジンバルブ706に作用する。エンジンバルブ706が続いて閉じられ、バルブステム712が部分的にプレナム725から引き出されるとき、延長ステム719はストッパ701に対して休止し、そして、アキュムレータ715はプレナム725を再充填するために制御バルブ727を通して作動液を強制して戻す。
増大されたスプリング力が必要な場合は、制御バルブ727が閉じられ、プレナム725内の作動流体の体積をロックする。エンジンバルブ706が開かれ、バルブステム712がプレナム725内に前進されるとき、相対的に非圧縮性の作動流体は、最早、制御バルブ727を通ってアキュムレータ715に逃げることができず、その代わりに、延長ステム719が上方に強圧される。結果として、第1及び第2の流体チャンバー734A、734Bの両方の圧力がバルブ706に作用し、効果的にスプリング力を増加させる。
スプリング力は、流体圧力がバルブ706に結合される凝集表面積の関数であるので、スプリング力が調整される程度は種々の方法で制御することができる。例えば、第2ピストン732B及び/又は第2の流体チャンバー734Bの大きさは、第2のピストン732Bが係合されたときにスプリング力が変化する程度を調節するのに変えることができる。あるいは、又はさらに、当該プレナム725は、各々が独自のそれぞれの制御バルブと関連付けられたピストン/流体チャンバーの組合わせを有している複数の延長ステムに結合されてもよい。そのような実施形態では、開き又は閉じられる制御バルブの数は、スプリング力の調整により細かさを提供するように制御することができる。例えば、スプリング力の僅かな増加のみが要求される場合、第1の制御バルブは、エンジンバルブを単一の延長ステムに結合するように、閉じられてもよい。より多くのスプリング力が必要な場合には、2つ以上の制御バルブが、エンジンバルブを複数の延長ステムに結合するように、閉じられてもよい。
図8A及び8Bは、例示的な分割サイクルエンジンのエンジン速度の関数としてのバルブスプリング圧の要求を示す。図8Aに示されるように、バルブの運動量を克服するために要求されるバルブスプリングの圧力は、エンジンの660rpmアイドル速度で約1〜2バールを必要とするのみである。しかしながら、エンジン速度が増加するにつれてバルブの運動量が増加し、その運動量に打ち勝つのに要求されるバルブスプリング圧もまた増加する。例えば、4000rpmで、所望のバルブ開閉特性を維持するためには、20バールのバルブスプリング圧が必要とされる。図8Bは、アイドルスプリング圧要求に正規化されたスプリング圧の要求を示す。換言すれば、2000rpmでのスプリング圧要求は、アイドルでのスプリング圧要求の10倍であり、3000rpmでのスプリング圧要求は、アイドルでのスプリング圧要求の20倍である。
本明細書に開示される方法及び装置は、エンジン速度、エンジン負荷、スロットル位置、エンジン温度、周囲温度、周囲圧力、吸気圧、吸気温度、排気温度、エンジン年齢などを含む、種々のパラメータに基づいて、バルブスプリングのスプリング力を調整するために用いられ得る。スプリング力はまた、ユーザによる手動設定(例えば、ユーザがエンジン運転の「エコノミーモード」又は「スポーツモード」を選択することを可能にする、車両のダッシュボード上の制御スイッチ)に基づいて調整することも可能である。図9A〜9Bは、そのようなパラメータに基づいて、バルブスプリングのスプリング力を変化させるための方法の様々な例示的実施形態を示す。
図9Aは、本明細書に開示された様々なバルブスプリングシステムがエンジンの速度に基づいてスプリング力を調整するために使用されるときに、エンジン速度の関数としてのスプリング力を示している。第1のプロット900は、図2A−2Bのバルブスプリング208が図3A〜3Cの流体制御システム300と共に使用されたときの、第1の作動モードでのスプリング力を示している。図示のように、制御バルブ338は、バルブスプリング208の流体チャンバー234が、閾値エンジン速度(図示例では約3000rpm)に達されるまで、調整された低圧力源345と流体連通するように、図3Cに示される位置に留まる。閾値に達すると、制御バルブ338が、バルブスプリング208のスプリング力を高めるために、低圧力源345から高圧力源340に切り替えるように作動される。一実施形態では、エンジンの速度を検出するためにクランクポジションセンサが用いられている。当該クランクポジションセンサは、エンジン制御コンピュータ又は制御モジュールに結合され、これは順に、入力されたエンジン速度に基づいて制御バルブ338を選択的に作動させる。エンジンのアイドル速度とエンジンのレッドライン速度の間の任意のエンジン速度が、閾値速度のために用いられ得ることが理解されるであろう。例えば、閾値は約1000rpm、約3000rpm、及び/又は約5000rpmであってもよい。流体制御システム300はまた、エンジン速度が上述したように、高い圧力源340と低い圧力源345の中間の種々のレベルのいずれかの閾値より下又はより上であるときに、用いられるスプリング力を設定するために使用され得ることが理解されるであろう。
第1のプロット900はまた、図5A−5Bのバルブスプリング508、図6A〜6Bのバルブスプリング608、又は図7のバルブスプリング708が使用されるときの、スプリング力を象徴している。例えば、所定の速度閾値が到達されたときに、図6A〜図6Bのバルブスプリング608の流体ポート637は、加圧された供給源に接続され得る。これは、圧力が第2の流体チャンバー635内で増大することを許容し、それにより、第1の流体チャンバー634の容積を減少させ、バルブスプリング608のスプリング力の急激な増加を生成する。同様に、図7のバルブのバルブスプリング708の常開の制御バルブ727が、当該速度閾値が到達されたときに閉じられ、効果的に延長ステム719にバルブステム712を連結し、且つ急速にバルブスプリング708のスプリング力を増加させることができる。
第2のプロット902は、図2A−2Bのバルブスプリング208が、図4の流体制御システム400と共に使用されるときのスプリング力を示している。図示のように、当該調整器444は、エンジンがアイドリング及び/又は所定の閾値速度(図示例では約1200rpm)より下で作動されたときには、最小出力圧力445に設定されたままである。エンジン回転速度がその閾値を超えて増加すると、当該調整器444は、バルブスプリング208の流体チャンバー234に供給される出力圧445を高めるために調整され、それによってバルブスプリングのスプリング力を増加させる。当該調整器444が最大出力圧力に設定されている、第2の閾値(図示の実施形態では約4800rpm)が到達されるまでは、出力圧力445は、現在のエンジン速度に見合う程度に増加される。エンジン速度が低下すると、チャンバー234内の流体の充填物から圧力を解放すべく解放バルブ468が選択的に作動される一方、当該調整器444は、低い出力圧力にまで下げられる。上述したように、クランクポジションセンサが、エンジンの速度を検出するために用
いられ得る。当該クランクポジションセンサは、エンジン制御コンピュータ又は制御モジュールに結合され、それは順に解放バルブ468及び/又は調整器444を入力されたエンジン速度に基づいて選択的に作動させる。
第2のプロット902もまた、図2A−2Bのバルブスプリング208が図3A−3Cの流体制御システム300と共に第2の作動モードにおいて使用されているか、又は。図5A−5Bのバルブスプリング508、図6A〜6Bのバルブスプリング608、又は図7のバルブスプリング708が使用されるときの、スプリング力の説明図である。例えば、図3A−3Cの流体制御システム300の制御バルブ338は、速度閾値が到達されたときに、流体チャンバー234内の圧力を徐々に増加させるために操作され得る。さらなる例として、速度閾値が到達されたときに、図6A〜6Bのバルブスプリング608の第1及び第2の流体チャンバー634、635への供給圧力は、スプリング力を高めるために徐々に増加されてもよい。同様に、図7のバルブスプリング708の第1及び第2の流体チャンバー734A、734Bへの供給圧力は、速度閾値が到達されたときにスプリング力を高めるために徐々に増加されてもよい。
したがって、図9Aの方法に従えば、エンジンがアイドリング又は低速で作動しているとき、同じバルブスプリングが比較的低いスプリング力を有することができ、また、エンジンが高速で作動していると
きには、比較的高いスプリング力を有することが理解されるであろう。かくて、これは、より高いエンジン速度で実行するためのバルブトレインの能力を損なうこと無しに、エンジンが低速で作動しているときに、剛いバルブスプリングを圧縮することで無駄になるエネルギーを節約することが可能である。図示の閾値と傾斜比は単なる例示であり、広範囲の値のいずれも本発明の範囲から逸脱することなく、これらのパラメータのために選択することができる。
図9Bに示されるように、エンジン速度に対してスプリング力を変化させるための上述した原理は、エンジン負荷に基づいてスプリング力を変えるために適用することができる。例えば、プロット904は、図2A−2Bのバルブスプリング208が図3A〜3Cの流体制御システム300と共に第1の作動モードで使用されたときのエンジン負荷の関数としてのスプリング力を示している。図示のように、閾値エンジン負荷(図示の実施形態では最大エンジン負荷の約45%)に到達されるまで、バルブスプリング208の流体チャンバー234が調整された低圧力源345と流体連通するように、制御バルブ338は図3Cに示される位置に留まる。閾値に達すると、当該制御バルブ338は、バルブスプリング208のスプリング力を高めるために、低圧力源345から高圧力源340に切り替えるように作動される。一実施形態では、エンジン負荷は、吸入空気流量センサ、スロットル開度センサ、エンジン速度センサ、及び/又は、車速センサを含むことができる1つ以上のセンサからの読取値に基づいて推定される。これらのセンサのいずれかまたは全ては、エンジン制御コンピュータ又は制御モジュールに結合され、それは順に入力センサの読取値に基づいて制御バルブ338を選択的に作動させることができる。0%〜100%の範囲内での任意のエンジン負荷又はエンジン負荷の範囲が、閾値エンジン負荷のために使用され得ることが理解されるであろう。エンジン負荷閾値はまた、アイドル時のエンジン負荷に対しても指定することができる。例えば、エンジン負荷閾値は、アイドル負荷の約2倍、アイドル負荷の約3倍、アイドル負荷の約4倍等とすることができる。流体制御システム300はまた、エンジン負荷が、上述したように、高い圧力源340と低い圧力源345との中間にある、種々のレベルのいずれかの閾値より下又はより上であるときに、用いられるスプリング力を設定するために使用され得ることが理解されるであろう。
第1のプロット904はまた、図5A−5Bのバルブスプリング508、図6A〜6Bのバルブスプリング608、又は図7のバルブスプリング708が使用されるときのスプリング力を象徴している。例えば、所定の負荷の閾値が到達されたときに、図6A〜図6Bのバルブスプリング608の流体ポート637は、加圧された供給源に結合されることができる。これは、圧力が第2の流体チャンバー635内で構築されるのを許容し、それにより、第1の流体チャンバー634の容積を減少させ、そしてバルブスプリング608のスプリング力の急激な増加を生成する。同様に、図7のバルブスプリング708の常開の制御バルブ727は、負荷閾値が到達されたときに閉じられ、バルブステム712を延長ステム719に効果的に結合し、そしてバルブスプリング708のスプリング力を急速に増加させることができる。
第2のプロット906は、図2A−2Bのバルブスプリング208が図4の流体制御システム400と共に使用されるときのスプリング力を示している。図示のように、当該調整器444は、エンジンがアイドリング及び/又はエンジン負荷が第1の閾値(図示の実施形態では約20%負荷)より下で作動されたときには、最小出力圧力に設定されたままである。エンジン負荷がその閾値を超えて増加すると、当該調整器444は、バルブスプリング208の流体チャンバー234に供給される出力圧を高めるために調整され、それによってバルブスプリングのスプリング力を増加させる。当該調整器444が最大出力圧力に設定されている、第2の閾値(図示の実施形態では約80%のエンジン負荷)が到達されるまでは、出力圧力は、現在のエンジン負荷に見合う程度に増加される。エンジン負荷が低下すると、チャンバー234内の流体の充填物から圧力を解放すべく解放バルブ468が選択的に作動される一方、当該調整器444は、低い出力圧力に下げられる。上述したように、エンジン負荷は、吸入空気流量センサ、スロットル開度センサ、エンジン速度センサ、及び/又は、車速センサを含むことができる1つ以上のセンサからの読取値に基づいて推定することができる。これらのセンサのいずれかまたはすべては、エンジン制御コンピュータ又は制御モジュールに結合され、順に入力センサの読取値に基づいて解放バルブ468及び/又は調整器444を選択的に作動させることができる。
第2のプロット906もまた、図2A−2Bのバルブスプリング208が図3A−3Cの流体制御システム300と共に第2の作動モードにおいて使用されているか、又は。図5A−5Bのバルブスプリング508、図6A〜6Bのバルブスプリング608、又は図7のバルブスプリング708が使用されるときの、スプリング力の説明図である。例えば、図3A−3Cの流体制御システム300の制御バルブ338は、負荷閾値が到達されたときに、流体チャンバー234内の圧力を徐々に増加させるために操作され得る。さらなる例として、負荷閾値が到達されたときに、図6A〜6Bのバルブスプリング608の第1及び第2の流体チャンバー634、635への供給圧力は、スプリング力を高めるために徐々に増加されてもよい。同様に、図7のバルブスプリング708の第1及び第2の流体チャンバー734A、734Bへの供給圧力は、負荷閾値が到達されたときにスプリング力を高めるために徐々に増加されてもよい。
したがって、図9Bの方法に従えば、エンジンがアイドリング又は低負荷で作動しているとき、同じバルブスプリングが比較的低いスプリング力を有することができ、また、エンジンが高負荷で作動しているときには、比較的高いスプリング力を有することが理解されるであろう。かくて、これは、より高いエンジン負荷で実行するためのバルブトレインの能力を損なうこと無しに、エンジンが低負荷速で作動しているときに、剛いバルブスプリングを圧縮することで無駄になるエネルギーを節約することが可能である。図示の閾値と傾斜比は単なる例示であり、広範囲の値のいずれも本発明の範囲から逸脱することなく、これらのパラメータのために選択することができる。
本明細書に開示されたエンジンは、エンジン速度の広い範囲に亘って確実に作動するように構成することができる。特定の実施形態において、本発明に係るエンジンは、少なくとも約4000rpm、好ましくは少なくとも約5000rpm、そしてより好ましくは少なくとも約7000rpmの速度で作動可能である。
本発明を特定の実施形態を参照して説明してきたが、多くの変更がここに説明された本発明の概念の精神及び範囲内でなされ得ることが理解されるべきである。例えば、クロスオーバーバルブの一方または両方が、ドウェル区分を有さないカム又はカムの無いシステムを使用して作動されてもよい。また、クロスオーバーバルブの一方または両方は、内方に開かれてもよい。また2つ以上のクロスオーバーバルブ、複数のクロスオーバー通路があってもよい。吸気及び排気のバルブ、且つそのことについてのエンジン内の他のバルブもまた、クロスオーバーバルブに関して本明細書に記載されたようなバルブスプリングを含むことができる。本明細書に開示されたエンジンは、2つのシリンダーのみを有するものに限定されない。したがって、本発明は、説明した実施形態に限定されるものではなく、以下の請求項の文言によって定義される全範囲を有することが意図されている。

Claims (41)

  1. エンジンバルブに結合された空気圧バルブスプリング、及び
    エンジン速度とエンジン負荷の少なくとも一方に基づいて、当該空気圧バルブスプリングのスプリング力を調整するように構成された制御モジュール、
    を備えることを特徴とするエンジン。
  2. 当該制御モジュールは、エンジン速度が第1の速度閾値を超えたとき、スプリング力を増加させるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のエンジン。
  3. 当該制御モジュールは、エンジン負荷が第1の負荷閾値を超えたとき、スプリング力を増加させるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のエンジン。
  4. 当該制御モジュールは、エンジン速度が第1の速度閾値より低いとき、スプリング力を減少させるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のエンジン。
  5. 当該制御モジュールは、エンジン負荷が第1負荷閾値より低いとき、スプリング力を減少させるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のエンジン。
  6. 当該第1の速度閾値は、3000rpmであることを特徴とする請求項1に記載のエンジン。
  7. 当該第1の速度閾値は、エンジンのアイドル速度の4倍より高いことを特徴とする請求項2に記載のエンジン。
  8. 当該第1の負荷閾値は、エンジンの最大負荷の50%であることを特徴とする請求項3に記載のエンジン。
  9. 当該第1の負荷閾値は、エンジンのアイドル負荷の3倍より高いことを特徴とする請求項3に記載のエンジン。
  10. バルブスプリングシステムであって、
    その中に配置された往復するピストンを有する容器、
    当該ピストンに結合されたエンジンバルブ、
    第1の圧力を有する第1の加圧空気源、
    第1圧力よりも大きい第2の圧力を有する第2の加圧空気源、及び
    当該容器と当該第1の加圧空気源との間の第1の流体連通、及び当該容器と当該第2の加圧空気源との間の第2の流体連通を制御することにより、当該ピストンに作用する力を調整するように構成された制御バルブ、
    を備えることを特徴とするバルブスプリングシステム。
  11. 当該エンジンバルブは、ロストモーションシステムによって作動されることを特徴とする請求項10に記載のバルブスプリングシステム。
  12. 当該エンジンバルブは、外方に開くことを特徴とする請求項10に記載のバルブスプリングシステム。
  13. 当該エンジンバルブは、分割サイクルエンジンにおけるクロスオーバーバルブであることを特徴とする請求項10に記載のバルブスプリングシステム。
  14. 当該第2の加圧空気源には、分割サイクルエンジンのクロスオーバー通路から供給されることを特徴とする請求項13に記載のバルブスプリングシステム。
  15. 当該クロスオーバー通路内のクロスオーバーチャージによって当該エンジンバルブに作用する第1の力、及び当該ピストンによって当該エンジンバルブに作用する第2の力は、一緒に当該エンジンバルブに作用する燃焼力を上回ることを特徴とする請求項13に記載のバルブスプリングシステム。
  16. 当該第1の圧力は、約1バール〜10バールの間であることを特徴とする請求項10に記載のバルブスプリングシステム。
  17. 当該第2の圧力は、約20バールと約85バールとの間であることを特徴とする請求項10に記載のバルブスプリングシステム。
  18. 当該制御バルブを作動させるように構成されている制御モジュールをさらに備えることを特徴とする請求項10に記載のバルブスプリングシステム。
  19. 請求項10に記載のバルブスプリングシステムを備えることを特徴とするエンジン。
  20. バルブスプリングシステムであって、
    第1のボアを画定するキャップ、
    エンジンバルブに結合されたピストンであって、当該ピストン及びキャップが第1の流体チャンバーを画定するように、当該第1のボア内に摺動可能に配置されたピストン、
    第2のボアを画定する外側ハウジングであって、当該キャップ及び当該外側ハウジングが第2の流体チャンバーを画定するように、当該キャップが当該第2のボア内に摺動可能に配置されている外側ハウジング、及び
    当該第2の流体チャンバーから加圧流体を選択的に解放するように構成された流体ポートであって、それにより、当該第1の流体チャンバーの容積が増大されるように、当該キャップが当該外側ハウジングに対して摺動するのを許容する流体ポート、
    を備えることを特徴とするバルブスプリングシステム。
  21. 当該キャップは、前記第1の流体チャンバーと流体連通する少なくとも1つの開口を備えていることを特徴とする請求項20に記載のバルブスプリングシステム。
  22. 当該開口は、完全なエンジンサイクルを通して加圧流体の供給ラインと流体連通したまま残っていることを特徴とする請求項21に記載のバルブスプリングシステム。
  23. 当該第1の流体チャンバー内に配置された流体は、当該エンジンバルブが開いているときは、当該開口を通って当該第1の流体チャンバーから押し出されることを特徴とする請求項22に記載のバルブスプリングシステム。。
  24. 当該第1の流体チャンバーは、当該エンジンバルブが閉じているときは、当該開口を通して流体で充填されていることを特徴とする請求項21に記載のバルブスプリングシステム。
  25. 当該第1の流体チャンバーの圧力は、当該エンジンバルブが少なくとも100度のクランク角度に亘り閉じられているときに、当該第2の流体チャンバーの圧力と実質的に等しいことを特徴とする請求項20に記載のバルブスプリングシステム。
  26. 請求項20に記載のバルブスプリングシステムによってエンジンバルブに作用するスプリング力を変化させる方法であって、
    当該第2の流体チャンバーから圧力を解放し、当該エンジンバルブに作用するスプリング力を高めるために、通気孔へ当該流体ポートを結合するステップと、
    第2の流体チャンバーの圧力を高め、当該エンジンバルブに作用するスプリング力を減少させるために、当該流体ポートを加圧流体の供給源に結合するステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  27. 当該スプリング力は、当該エンジンの負荷が第1の所定の閾値を超えると増加され、当該エンジンの負荷が第2の所定の閾値より下であるときには減少されることを特徴とする請求項26に記載の方法。
  28. 当該スプリング力は、当該エンジンの速度が第1の所定の閾値を超えると増加され、当該エンジンの速度が第2の所定の閾値より下であるときには減少されることを特徴とする請求項26に記載の方法。
  29. バルブスプリングシステムであって、
    第1のピストンが往復可能に配置され、第1のボアを画定する第1のハウジングであって、当該第1のピストンがエンジンバルブのバルブステムに連結されている第1のハウジング、
    第2のピストンが往復可能に配置され、第2のボアを画定する第2のハウジングであって、当該第2のピストンが延長ステムに連結されている第2のハウジング、
    油圧プレナムを画定する第3のハウジングであって、当該油圧プレナムが当該バルブステムの近位端部、当該延長ステムの遠位端部、及び制御バルブと流体連通している第3のハウジング、を備え、
    当該プレナムは、当該バルブステムが延長ステムから独立して移動可能であるように、当該制御バルブが開かれたときにアキュムレータと流体連通し、そして、当該プレナムは、当該バルブステムの動きが当該延長ステムの移動を必要とするように、前記制御バルブが閉じられたときに、シールされることを特徴とするバルブスプリングシステム。
  30. 当該第1のハウジング、第2のハウジング、及び第3のハウジングは一体に形成されていることを特徴とする請求項29に記載のバルブスプリングシステム。
  31. 当該第1ハウジングと第1のピストンによって画定された第1の流体チャンバーには、当該第1のハウジングに形成された第1の開口を通って加圧流体が供給され、当該第2ハウジングと第2のピストンによって画定された第2の流体チャンバーには、当該第2のハウジングに形成された第2の開口を通って加圧流体が供給されることを特徴とする請求項29に記載のバルブスプリングシステム。
  32. 当該第1の流体チャンバー内に配置された流体は、当該エンジンバルブが開いているときには、当該第1の開口を介して当該第1の流体チャンバーから押し出されることを特徴とする請求項31に記載のバルブスプリングシステム。
  33. 当該第1の流体チャンバー内に配置された流体は、当該エンジンバルブが開いており、当該制御バルブが閉じているときには、当該第2の開口を介して当該第2の流体チャンバーから押し出されることを特徴とする請求項31に記載のバルブスプリングシステム。
  34. 請求項29に記載のバルブスプリングシステムによってエンジンバルブに作用するスプリング力を変化させる方法であって、
    流体圧が当該エンジンバルブに結合され、それによりスプリング力を増大させる、凝集表面積を増大させるために当該制御バルブを閉じるステップと、
    流体圧がエンジンバルブに結合され、それによりスプリング力を低下させる、凝集表面積を減少させるために当該制御バルブを開くステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  35. 当該スプリング力は、エンジンの負荷が第1の所定の閾値を超えるときに増加し、エンジンの負荷が第2の所定の閾値より下であるときに低下されることを特徴とする請求項34に記載の方法。
  36. 当該スプリング力は、当該エンジンの速度が第1の所定の閾値を超えると増加され、当該エンジンの速度が第2の所定の閾値より下であるときには低下されることを特徴とする請求項34に記載の方法。
  37. エンジンのバルブを作動させる方法であって、エンジンパラメータの増大に基づいて当該バルブに関連付けられたバルブスプリングのスプリング力を増加させ、そして前記エンジンパラメータの低下に基づいて当該バルブスプリングのスプリング力を低下させることを備えることを特徴とする方法。
  38. エンジンパラメータは、エンジン速度、エンジン負荷、エンジン温度、スロットル位置、及びエンジン年齢からなる群から選択されることを特徴とする請求項37に記載の方法。
  39. スプリング力は、当該バルブスプリングの流体チャンバーに供給される圧力を増大させることによって増大されることを特徴とする請求項38に記載の方法。
  40. スプリング力は、当該バルブスプリングの流体チャンバーの容積を減少させることによって増大されることを特徴とする請求項38に記載の方法。
  41. スプリング力は、流体圧が当該エンジンバルブに結合されている、凝集表面積を増大させることによって増大されることを特徴とする請求項38に記載の方法。
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