JPH1171804A - 便器昇降ユニット - Google Patents

便器昇降ユニット

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JPH1171804A
JPH1171804A JP36463997A JP36463997A JPH1171804A JP H1171804 A JPH1171804 A JP H1171804A JP 36463997 A JP36463997 A JP 36463997A JP 36463997 A JP36463997 A JP 36463997A JP H1171804 A JPH1171804 A JP H1171804A
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JP
Japan
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toilet
elevating
guide
case
tilting
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JP36463997A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Shirai
康裕 白井
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Inax Corp
Original Assignee
Inax Corp
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Publication date
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A47FURNITURE; DOMESTIC ARTICLES OR APPLIANCES; COFFEE MILLS; SPICE MILLS; SUCTION CLEANERS IN GENERAL
    • A47KSANITARY EQUIPMENT NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; TOILET ACCESSORIES
    • A47K17/00Other equipment, e.g. separate apparatus for deodorising, disinfecting or cleaning devices without flushing for toilet bowls, seats or covers; Holders for toilet brushes
    • A47K17/02Body supports, other than seats, for closets, e.g. handles, back-rests, foot-rests; Accessories for closets, e.g. reading tables
    • A47K17/026Armrests mounted on or around the toilet

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  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Toilet Supplies (AREA)
  • Sanitary Device For Flush Toilet (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】便器の昇降機能を有する便器昇降ユニットにお
いて、使用者、特に足腰の弱い人が上昇位置にある便器
に腰を掛ける際、或いは上昇位置にある便器から立ち上
がる際の助けを十分なものとする。 【解決手段】便器22と、便器22を昇降させる昇降装
置と、便器22を上昇時において前傾姿勢に傾動させ、
下降時において元の姿勢に復帰させる傾動装置とを便器
昇降ユニットに具備させ、そして便器22に腰を掛けた
状態で便器22を上昇させる際に、昇降フレーム材32
を含む昇降体36とこれに一体の便器22とを上昇させ
ると同時に、第一案内溝58と係入部62との係合作用
に基づいて昇降フレーム材32の昇降案内をなすガイド
フレーム材24の前傾方向の回動を伴って便器22を前
方に傾動させる。また下降運動時には、上記係合作用に
基づいて便器22を元の姿勢に復帰させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は便器の昇降ユニッ
トに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、便器(洋風便器)は位置固定状態
に設けられているのが普通であり、この場合、老人や身
体障害者等の足腰の弱い人が便器に腰を掛ける際或いは
便器から立ち上がる際に困難を伴うことがあり、また男
子の小便時には便器が比較的低い位置にあるために、跳
ね水が多く飛んで床を濡らしたりする不具合があった。
【0003】更に便器の下の床を掃除する際に便器が障
害となって掃除がし辛かったり、或いはまた便器自体を
洗うときにも便器が低い位置にあることから清掃作業も
し辛いといった問題があった。
【0004】そこで便器を昇降可能とすることによって
この問題を解決することが提案されている。図24及び
図25はその便器を昇降可能となした便器昇降ユニット
の従来の例を示している(特開平1−235739)。
【0005】同図において200は排水配管202等を
収容するケースであって、204はその上面板、206
は前面板である。ケース200の内部には水平な支持板
208が配置されており、その支持板208に対して、
駆動装置としての油圧シリンダ210のロッドが連結さ
れ、その油圧シリンダ210によって支持板208が昇
降駆動されるようになっている。
【0006】この支持板208の上面には洗浄水タンク
212が載置されており、また下面側にはアーム214
を介して板状の昇降プレート216が連結されており、
この昇降プレート216が支持板208とともに昇降駆
動されるようになっている。
【0007】この昇降プレート216には、更に連結部
材218を介してケース200の外側に配置された板状
の便器取付ブラケット220が固定されており、その便
器取付ブラケット220に対して壁掛式の洋風便器22
2がボルト223にて固定されている。
【0008】即ち、油圧シリンダ210の昇降駆動力が
支持板208,アーム214,昇降プレート216,連
結部材218,便器取付ブラケット220を介して洋風
便器222に伝えられ、かかる洋風便器222がそれら
とともに昇降させられるようになっている。
【0009】尚、225は前面板206に形成された、
連結部材218の昇降移動のための移動用空所であり、
洋風便器222の上側において目隠し板224によりそ
の空所225が塞がれている。
【0010】226は、ケース200の内側において床
227に固定された基台であって、この基台226から
同じくケース200内部においてガイドロッド228が
立ち上がっており、そのガイドロッド228を、図25
に詳しく示しているように昇降プレート216から後向
きに突出する突出部230に取付保持されたガイドロー
ラ232が前後から挾み込んでおり、それらガイドロッ
ド228及びガイドローラ232の案内の下に、洋風便
器222が昇降運動させられるようになっている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこの種従
来の便器昇降ユニットの場合、単に洋風便器222を昇
降させるだけの機能しか有しておらず、足腰の弱い人が
便器を使用するに当って尚十分とは言えない問題があっ
た。
【0012】即ち、単に洋風便器222が昇降するだけ
であるために、洋風便器222の使用後において洋風便
器222を上昇させたときに使用者の足が浮き上がって
しまったりして、洋風便器222の上昇動作が洋風便器
222から立ち上がる際に十分な助けとならず、また逆
に洋風便器222を上昇させた状態において洋風便器2
22に腰を掛けるときにも十分な助けとならない場合が
ある問題があった。
【0013】
【課題を解決するための手段】本願の発明はこのような
課題を解決するためになされたものである。而して請求
項1の便器昇降ユニットは、(イ)便器と、(ロ)該便
器を昇降させる昇降装置と、(ハ)該便器を傾動させる
傾動装置と、を有していることを特徴とする。
【0014】請求項2の便器昇降ユニットは、請求項1
において、前記傾動装置による傾動運動を伴うことなく
前記昇降装置にて前記便器が上下方向に昇降可能とされ
ていることを特徴とする。
【0015】請求項3の便器昇降ユニットは、請求項
1,2の何れかにおいて、前記傾動装置が、前記昇降装
置による前記便器の上昇運動に連動して該便器を前傾さ
せ、該昇降装置による該便器の下降運動に連動して該便
器を元の姿勢に復帰させるものとされていることを特徴
とする。
【0016】請求項4の便器昇降ユニットは、請求項
1,2,3の何れかにおいて、排水配管を内部に収容す
るケースが壁面に接するように設けられており、該ケー
スに前記昇降装置と傾動装置とが組み込まれていること
を特徴とする。
【0017】請求項5の便器昇降ユニットは、請求項
1,2,3,4の何れかにおいて、前記昇降装置が、上
下方向に延びる縦のガイド部材と、前記便器に固定さ
れ、該ガイド部材に沿って該便器と一体に昇降運動する
昇降部材と、該昇降部材を昇降駆動する昇降駆動装置
と、を備えていることを特徴とする。
【0018】請求項6の便器昇降ユニットは、請求項5
において、前記昇降装置が、更に、壁面に固定されて該
壁面から前方に延び出し、前記ガイド部材を前後方向に
支持する前後支持部材を備えていることを特徴とする。
【0019】請求項7の便器昇降ユニットは、請求項
5,6の何れかにおいて、前記ガイド部材及び前記昇降
部材が金属角パイプにて構成されており、該ガイド部材
に対して該昇降部材が摺動可能に外嵌されていることを
特徴とする。
【0020】請求項8の便器昇降ユニットは、請求項
5,6,7の何れかにおいて、前記傾動装置が、前記ガ
イド部材を前記壁面から離れる前傾方向と復帰方向に回
動可能とする回動手段と、前記昇降部材に一体昇降状態
に設けられるとともに、該昇降部材と前記前後支持部材
とを連結して該前後支持部材による支持を該昇降部材を
介して前記ガイド部材に及ぼす連結部材と、前記前後支
持部材側に設けられ、上方に進むにつれて壁面から離れ
る方向に延びる第一案内部と、前記連結部材側に設けら
れるとともに該第一案内部に係入し、前記昇降部材の昇
降運動時に該第一案内部に沿って移動し案内される係入
部と、を備えていることを特徴とする。
【0021】請求項9の便器昇降ユニットは、請求項8
において、前記前後支持部材側には前記係入部を係入さ
せる垂直方向の第二案内部が設けられているとともに、
該係入部の係入方向を前記第一案内部から第二案内部側
に若しくはその逆に切り替える切替手段が設けられてい
ることを特徴とする。
【0022】請求項10の便器昇降ユニットは、請求項
9において、前記切替手段は、前記便器に対して下向き
に設定荷重以上の荷重が作用したときに前記係入部の係
入方向を前記第一案内部側に、それ以外のときには該係
入部の係入方向を前記第二案内部側に自動的に切り替え
るものとされていることを特徴とする。
【0023】請求項11の便器昇降ユニットは、請求項
5,6,7の何れかにおいて、前記傾動装置が、前記昇
降部材と一体昇降する状態に且つ該昇降部材に対して傾
動可能に該昇降部材に直接若しくは間接に固設された便
器取付ブラケットと、該便器取付ブラケットを傾動駆動
する傾動駆動装置とを有しており、該便器取付ブラケッ
トに対して前記便器が取付固定されていることを特徴と
する。
【0024】請求項12の便器昇降ユニットは、請求項
11において前記傾動駆動装置が前記昇降駆動装置と連
動して作動するものとされていることを特徴とする。
【0025】請求項13の便器昇降ユニットは、請求項
12において、前記昇降駆動装置が前記昇降部材を介し
て前記便器を所定距離上昇させた後において前記傾動駆
動装置が作動し、前記便器を傾動開始するものとされて
いることを特徴とする。
【0026】請求項14の便器昇降ユニットは、請求項
5,6,7の何れかにおいて、前記傾動装置が、下部に
おいて前記昇降部材に一体昇降状態且つ前後方向に回動
可能に連結された便器取付ブラケットと、該便器取付ブ
ラケットの上部に設けられた被案内部と、前記ガイド部
材に固設されて該被案内部を当接させ、該当接状態を維
持しつつ該便器取付ブラケットの昇降運動に連動してそ
の上部を前傾及び復帰案内する案内部材とを有してお
り、該便器取付ブラケットに対して前記便器が取付固定
されていることを特徴とする。
【0027】請求項15の便器昇降ユニットは、請求項
14において、前記案内部材は、上方に進むにつれて前
方に移行する傾動案内面としての第一案内面と、該第一
案内面に連続して下側に形成された垂直方向の第二案内
面とを有し、それら第一及び第二案内面に対して前記被
案内部を当接させるものとされていることを特徴とす
る。
【0028】請求項16の便器昇降ユニットは、請求項
15において、前記案内部材が上下に取付位置変更可能
とされていて、該取付位置の変更により該第一案内面と
第二案内面との境界位置が上下調節可能とされているこ
とを特徴とする。
【0029】請求項17の便器昇降ユニットは、請求項
11〜16の何れかにおいて、排水配管を内部に収容す
るケースが上ケースと下ケースとに分かれており、該上
ケースが前記昇降部材,便器取付ブラケット及び便器と
一体に昇降するものとされており、且つ該便器取付ブラ
ケットが該上ケースの一部を構成していることを特徴と
する。
【0030】請求項18の便器昇降ユニットは、請求項
4〜17の何れかにおいて、前記ケースの前面には前記
便器の上方において点検口及び点検口蓋が設けられてい
ることを特徴とする。
【0031】請求項19の便器昇降ユニットは、請求項
18において、前記便器が人体局部を洗浄する局部洗浄
装置付きのものとされているとともに、該局部洗浄装置
及び該便器の洗浄水を貯える洗浄水タンクへの給水用の
内部給水管と躯体側の元管との接続部、及び該内部給水
管からの水を該局部洗浄装置及び洗浄水タンクに導く導
管との接続部が前記ケース内部の点検口裏に集約して配
置されていることを特徴とする。
【0032】
【作用及び発明の効果】上記のように請求項1の便器昇
降ユニットは、便器を昇降させる昇降装置と、便器を傾
動させる傾動装置とを備えたもので、この便器昇降ユニ
ットによれば、便器上昇時においてこれを前傾姿勢に傾
動させることができることから、足腰の弱い人が便器か
ら立ち上がる動作或いは便器に対して腰を掛ける動作
を、単に便器を昇降させるだけのものに比べてより容易
に行えるようになる。
【0033】請求項2の便器昇降ユニットは、上記傾動
装置による傾動運動を伴うことなく、上記昇降装置にて
便器が上下方向に昇降可能となしたもので、この便器昇
降ユニットの場合、便器を傾動させる必要がない場合に
は便器を垂直方向にそのまま上昇運動させることができ
る。
【0034】例えば、便器を上昇させてその下側の床を
掃除する場合、或いは便器を掃除するなどの場合には、
便器上昇時においてこれを傾動させない方がむしろ作業
性が良好である。
【0035】そこでこの請求項2の便器昇降ユニットで
は、便器を前傾させることなくそのまま上昇させること
も可能となしたもので、このようにすることで便器下の
床や便器の清掃などを行う際の作業性を良好となすこと
ができる。或いはまた、男性が小便をするような場合に
おいても便器を使用しやすいものとなすことができる。
【0036】請求項3の便器昇降ユニットは、上記傾動
装置を、便器の上昇運動に連動して便器を前傾させ、下
降運動に連動して便器を元の姿勢に復帰させるものとな
したもので、この便器昇降ユニットの場合、便器を上昇
運動させることによって自動的に便器を前傾姿勢に傾動
させることができる。また便器を下降させることによっ
て自動的に便器を元の姿勢に復帰させることができる。
【0037】請求項4の便器昇降ユニットは、排水配管
を内部に収容するケースを壁面に接する状態で設け、そ
のケースに上記昇降装置と傾動装置とを組み込んだもの
で、この便器昇降ユニットの場合、便器周りの美観を良
好なものとなすことができる。また昇降装置と傾動装置
との設置スペースとしてケース内部の空間を有効に利用
することができる。
【0038】本発明では、上記昇降装置を、上下方向に
延びる縦のガイド部材と、そのガイド部材に沿って昇降
運動する昇降部材と、その昇降部材を昇降駆動する昇降
駆動装置とを含むように構成することができる(請求項
5)。このようにすれば、便器をガイド部材に沿って円
滑に昇降運動させることができる。
【0039】請求項6の便器昇降ユニットは、壁面から
前方に延び出し、上記ガイド部材を前後方向に支持する
前後支持部材を上記昇降装置に具備させたもので、この
便器昇降ユニットの場合、便器にかかる荷重を壁面にて
しっかりと受け止めることができ、便器を安定的に支持
することができるとともに、その安定支持状態の下で円
滑に便器を昇降運動させることができる。
【0040】請求項7の便器昇降ユニットは、上記ガイ
ド部材及び昇降部材を金属角パイプにて構成し、そして
その角パイプから成る昇降部材を、同じく角パイプから
成るガイド部材に対して摺動可能に外嵌したもので、こ
の便器昇降ユニットの場合、市販の角パイプ材を用いて
ガイド部材及び昇降部材を安価に構成することができる
とともに、便器の昇降装置の構成を簡素化することがで
きる。
【0041】次に請求項8の便器昇降ユニットは、前後
支持部材と昇降部材とを、昇降部材と一体に昇降運動す
る連結部材にて連結した上、その前後支持部材側に、上
方に進むにつれて壁面から離れる方向に延びる第一案内
部を、また連結部材側にその案内部に係入する係入部を
設けたもので、この便器昇降ユニットの場合、便器と一
体に昇降部材が上昇運動するとき、ガイド部材の前傾方
向の回動運動を伴って、第一案内部の案内作用で昇降部
材及びこれと一体運動する便器が前方に押し出される。
この結果便器が上昇運動に伴って自動的に前傾姿勢とな
る。即ち請求項8の便器昇降ユニットによれば、便器及
び昇降部材の昇降運動を利用して円滑且つ簡単にこれを
前傾姿勢となすことができる。
【0042】請求項9の便器昇降ユニットは、上記前後
支持部材の側に上記第一案内部に加えて垂直方向の第二
案内部を設け、且つ上記係入部の係入方向を、第一案内
部から第二案内部に若しくはその逆に切り替える切替手
段を設けたもので、この便器昇降ユニットの場合、便器
を傾動させる必要がない場合には便器を垂直方向にその
まま上昇運動させるようになすことができる。
【0043】請求項10の便器昇降ユニットは、便器に
対して設定荷重以上の荷重が作用しているときに係入部
の係入方向を第一案内部の側に、またそのような荷重が
作用していないときには係入部の係入方向を垂直方向の
第二案内部側に自動的に切り替えるようになしたもので
ある。
【0044】便器を前傾させる必要が生じるのは、便器
に腰を掛けた状態でこれから立ち上がるとき、或いはそ
の上昇位置にある便器に対して腰を掛けるときであり、
而して請求項10の便器昇降ユニットによれば、使用者
が特別の切替操作を行わなくても必要な場合に自動的に
便器を前傾姿勢となすことができる利点が得られる。
【0045】請求項11の便器昇降ユニットは、上記昇
降部材に且つ昇降部材に対して傾動可能に取り付けられ
た便器取付ブラケットと、その便器取付ブラケットを傾
動駆動する傾動駆動装置とを含むように上記傾動装置を
構成したもので、この便器昇降ユニットの場合、ガイド
部材及び昇降部材全体を傾動運動させることなく、ガイ
ド部材を固定状態に設けて昇降部材をそのガイド部材に
沿って上下に昇降運動させるようにし、そして便器取付
ブラケットを単独で傾動運動させることによって便器を
傾動運動、つまり前傾姿勢に或いは元姿勢に復帰させる
ことができる。
【0046】従って請求項11の便器昇降ユニットの場
合、ガイド部材及び昇降部材全体を傾ける必要がないの
で装置構成をより簡単なものとすることができるととも
に、便器に対するガイド部材の支持強度をより強固なも
のとなすことができる。
【0047】更にこの便器昇降ユニットの場合、ガイド
部材及び昇降部材を傾ける必要がないため、それらをケ
ース内部に収容した場合において、それらの傾動時にケ
ースをともに傾ける必要がなく、外観上便器のみを単独
で傾動運動させることができる利点が得られる。
【0048】またこの便器昇降ユニットにあっては、昇
降駆動装置に加えて傾動駆動装置が備えられているた
め、便器の昇降運動と傾動運動とをそれぞれ簡単に独立
して行わせることができる利点がある。
【0049】即ち、単に便器を昇降運動させるだけの場
合には昇降駆動装置のみを作動させれば良く、また場合
によって傾動運動のみをさせたい場合には傾動駆動装置
のみを作動させれば良い。また、昇降運動と傾動運動と
をともにさせる場合においても、それら昇降駆動装置と
傾動駆動装置とによって昇降量と傾動量とをそれぞれ独
立に調整することが可能となる。
【0050】この請求項11の便器昇降ユニットの場
合、便器を上昇運動させた後に傾動させ、或いは傾動運
動させた後に上昇運動させるといったことも可能である
が、上昇運動と傾動運動とを連動させるようにすること
もできる(請求項12)。このようにした場合、便器を
上昇且つ前傾姿勢とするまでの所要時間を短くすること
ができる。
【0051】また、便器の上昇運動と傾動運動とを連動
させる場合において、便器が一定距離上昇した後におい
て傾動駆動装置を作動させ、上記一定距離上昇後におい
て便器の上昇運動と前傾運動とを連動させるようにする
ことができる(請求項13)。このようにすることによ
って、便器使用者が便器からの立上り動作をより楽に行
えるようになる。
【0052】請求項14の便器昇降ユニットは、下部に
おいて昇降部材に回動可能に連結された便器取付ブラケ
ットと、その便器取付ブラケットの上部に設けられた被
案内部と、ガイド部材に固設されて該被案内部を運動案
内し、便器取付ブラケットの昇降運動に連動してその上
部を前傾及び復帰案内する案内部材とを含むように上記
傾動装置を構成したもので、この便器昇降ユニットの場
合においても、ガイド部材及び昇降部材全体を傾動運動
させることなく、ガイド部材を固定状態に設けて昇降部
材をそのガイド部材に沿って上下に昇降運動させるよう
にし、そして便器取付ブラケットを単独で傾動運動させ
ることによって便器を傾動運動、つまり前傾姿勢に或い
は元姿勢に復帰させることができる。
【0053】従ってこの便器昇降ユニットの場合にも、
ガイド部材及び昇降部材全体を傾ける必要がないので装
置構成をより簡単なものとすることができるとともに、
便器に対するガイド部材の支持強度をより強固なものと
なすことができる。
【0054】更にこの便器昇降ユニットの場合、ガイド
部材及び昇降部材を傾ける必要がないため、それらをケ
ース内部に収容した場合において、それらの傾動時にケ
ースをともに傾ける必要がなく、外観上便器のみを単独
で傾動運動させることができる利点がある。
【0055】ところで請求項11の便器昇降ユニットの
ように便器昇降のための昇降駆動装置と傾動運動のため
の傾動駆動装置とをそれぞれ設けると、2つの駆動装置
が必要で駆動装置のためのコストが高くなり、またユニ
ット全体の重量も重くなる。
【0056】しかるにこの請求項14の便器昇降ユニッ
トでは、案内部材の案内作用で便器の昇降運動、詳しく
は便器取付ブラケットの昇降運動を利用して便器取付ブ
ラケット及び便器を傾動運動及び復帰運動させるように
していることから、駆動装置として昇降駆動装置が1つ
あれば良く、従って駆動装置のために要するコストを低
減することができるとともに、ユニット全体の重量を軽
量化することができる。
【0057】また傾動駆動装置を設ける代わりに、ガイ
ド部材側に前傾案内するための案内部材を設け、また便
器取付ブラケットの上部に被案内部を設けるだけで良い
ため、傾動装置の構造も簡素化できる。
【0058】請求項15の便器昇降ユニットは、上記案
内部材を、傾動案内面としての第一案内面とその下側の
垂直方向の第二案内面とを有するように構成したもの
で、この便器昇降ユニットにおいては、第二案内面の作
用で垂直方向の運動案内を、また第一案内面の作用で傾
動案内を行うことができる。
【0059】従ってこの便器昇降ユニットでは、先ず便
器を垂直方向に上昇運動させ、しかる後前傾運動させる
ことができる。或いはまた便器下降時には、先ず便器を
元姿勢に復帰させた上で、垂直方向に下降運動させるよ
うになすことができる。
【0060】請求項16の便器昇降ユニットは、上記案
内部材を上下に取付位置変更可能となし、その取付位置
の変更によって、第一案内面と第二案内面との境界位置
を上下調節可能となしたもので、この便器昇降ユニット
の場合、例えば案内部材の取付位置を設定位置より下側
に変更することで、第一案内面と第二案内面との境界位
置を下方に移動させることができる。
【0061】従って例えば使用者が背の低い人である場
合などにおいて、便器の上昇運動の比較的早い時期から
これを前傾させたい場合において、その案内部材の取付
位置を下側に変更するだけでその目的を達することがで
きる。
【0062】或いはまた便器を傾動させることを望まな
い人の場合には、案内部材の取付位置を設定位置より上
側に位置変更することで、便器取付ブラケットの上部の
被案内部を、案内部材の垂直な第二案内面のみにて移動
案内するようになすことができ、この場合便器を傾動運
動させることなく、ただ単に垂直方向に昇降運動だけさ
せるようにできる。
【0063】請求項17の便器昇降ユニットは、排水配
管を内部に収容するケースを上ケースと下ケースとに分
けて、その上ケースを昇降部材、便器取付ブラケット及
び便器と一体に昇降するようになすとともに、その便器
取付ブラケットにて上ケースの一部を構成したもので、
このようにした場合、便器取付ブラケットを容易にケー
スに組み付けられるとともに、その便器取付ブラケット
にてケース内部を隠蔽状態とでき、便器周りの美観を良
好となすことができる。
【0064】請求項18の便器昇降ユニットは、上記ケ
ースの前面(正面)且つ便器の上方において点検口及び
点検口蓋を設けたもので、このように点検口を設けるこ
とで、更にはその点検口をケースの前面且つ便器の上方
に設けることで、便器を脱着することなくケース前方の
広い空間を作業スペースとして、ケース内部の点検及び
メンテナンス作業を容易に行うことが可能となる。
【0065】請求項19の便器昇降ユニットは、上記ケ
ース内部の点検口裏に給水のための配管接続部、即ち躯
体側の元管とケース内の内部給水管との接続部、及びそ
の内部給水管と便器の局部洗浄装置及び洗浄水タンクへ
の給水用の導管との接続部をケース内部の点検口裏に集
約して配置したもので、この便器昇降ユニットの場合、
正面且つ便器上方の点検口を通じて給水用の各種配管の
接続部のメンテナンス作業を容易に行うことができる。
【0066】一般にこれら給水用配管の接続部は、便器
の側方ないし下部に設けられることが多く、この場合に
はケース内部の全体のメンテナンスのための点検口とは
別に、給水接続部のメンテナンス用の点検口をケースの
側部等に設ける必要があるが、請求項19の便器昇降ユ
ニットでは、その接続部をケース内部且つ正面の便器上
方の点検口裏に集約して配置していることから、そのよ
うな給水用配管の接続部のメンテナンスのための点検口
を別途に設けなくても良い利点が得られる。
【0067】この場合、前記案内部材も点検口側方に位
置させておくことが望ましい。このようにした場合、案
内部材の取付位置調整も点検口を通じて容易に行うこと
ができる。
【0068】請求項4〜19において、前記昇降駆動装
置は、前記ケース内部において上部(便器よりも上部)
に設けておくことが望ましい。このようにした場合、昇
降駆動装置のメンテナンスを便器を取り外さなくてもで
き、同作業を容易に行うことができる。しかも洗浄水タ
ンク等から床にこぼれた水で昇降駆動装置が濡れてしま
う等の問題も回避できる。
【0069】
【実施例】次に本発明の実施例を図面に基づいて詳しく
説明する。図1において、10は壁面12及び床面14
に接する状態で設けられたケースで、内部に排水配管1
6(図2参照)が収容されている。
【0070】本例において、ケース10は上ケース18
と下ケース20とに分かれている。上ケース18は昇降
可能に設けられており、そして上ケース18が上昇した
状態で上ケース18と下ケース20との間に隙間が生じ
ないように下ケース20の高さが定められている。
【0071】本例において、上ケース18は上面板と前
面板及び左右の側面板とを有しており、後面が開放形状
とされていてその後面が壁面12にて閉鎖されている。
また下ケース20も前面板と左右の側面板とを有してい
て後面が開放形状とされており、その後面が壁面12に
て閉鎖されている。
【0072】ケース10の内部には、腰掛式(壁掛式)
の洋風便器22を昇降させる昇降装置及び前傾姿勢に傾
動させる傾動装置が組み込まれている。図2はそれら昇
降装置及び傾動装置の具体的構成を示したものである。
【0073】図2において、24は金属角パイプからな
るガイドフレーム材(ガイド部材)である。この例では
左右方向に所定間隔を隔てて二本のガイドフレーム材2
4が、ケース10の内部空間の前端部、つまりケース1
0の前面板の裏面直近位置に立設されている。
【0074】これら一対のガイドフレーム材24は、下
端の接地部26において、床面14に固定された床固定
フレーム材28の上面に接地されている。これら接地部
26は、下端外周面形状が略半円形状とされており、床
固定フレーム材28の上面において且つこれら接地部2
6を貫通する軸30の周りに回動可能とされている。
【0075】32は金属角パイプから成る昇降フレーム
材(昇降部材)で、ガイドフレーム材24に対して上下
に摺動可能に外嵌されている。そしてこれら昇降フレー
ム材32に対して、上記の腰掛式の洋風便器22がその
後面においてケース10の前面板、詳しくは上ケース1
8の前面板を挾んだ状態で固定され、かかる洋風便器2
2と昇降フレーム材32とが一体に昇降するようになっ
ている。
【0076】これら一対の昇降フレーム材32は、上下
中間部及び下端部において金属角パイプからなる左右フ
レーム材34により互いに連結されて一体化されてお
り、左右フレーム材34とともに昇降体36を構成して
いる。
【0077】これら一対の昇降フレーム材32の側面に
は、固定片38が突出状に設けられており、そこに昇降
駆動装置としての油圧シリンダ40のロッド端部が固定
され、かかる油圧シリンダ40によって昇降体36が上
下に昇降駆動されるようになっている。
【0078】尚、油圧シリンダ40においても接地部4
2が設けられており、これら接地部42が、床固定フレ
ーム材28の上面に接地されている。これら接地部42
もまた、図3に示しているように下端外周面形状が略半
円形状とされており、その半円形状部分において床固定
フレーム材28の上面に当接接地されるとともに、これ
を貫通する前記軸30の周りに回動可能とされている。
【0079】前記一対の昇降フレーム材32からは、金
属角パイプから成る第一アーム44が左右方向に延び出
しており、更にそれら第一アーム44の先端部から、金
属角パイプから成る第二アーム46が後向きに延び出し
ている。そしてそれら後向きに延び出した第二アーム4
6の後端部が、後部ロッド48にて左右方向に互いに連
結されている。本例においてこれら第一アーム44,第
二アーム46及び後部ロッド48は連結フレーム(連結
部材)50を構成している。
【0080】上記壁面12には、一対の前後支持フレー
ム材(前後支持部材)52が取り付けられている。これ
ら前後支持フレーム材52は、壁面12と平行方向の壁
固定部54と、これより前方に延出する延出部56とを
有する、全体として平面形状がL字状をなす部材であっ
て、その壁固定部54において壁面12にビス等止具に
て固定されている。
【0081】而して延出部56には、上方に進むにつれ
て壁面12から離れる方向に延びる傾斜形状の、延出部
56を板厚方向に貫通する形態の第一案内溝(第一案内
部)58が設けられている。また併せて壁面12と平行
方向、つまり垂直方向に延びる第二案内溝(第二案内
部)60が形成されている。この第二案内溝60もま
た、延出部56を板厚方向に貫通する形態で設けられて
いる。ここで第一案内溝58と第二案内溝60とは、下
端において互いに連絡している。
【0082】前記連結フレーム50における後部ロッド
48の左右方向端部には係入部62が設けられており、
これら係入部62が、上記第一案内溝58又は第二案内
溝60に係入させられるようになっている。
【0083】尚、ケース10の内部には洋風便器22に
対して洗浄水を供給する洗浄水タンク64が収容されて
いる。この洗浄水タンク64は、連結フレーム50によ
って支持されており、これと一体に昇降するようになっ
ている。この洗浄水タンク64からは洗浄水の供給管が
延び出しており、その端部が洋風便器22の洗浄水の供
給口に接続されている。
【0084】前記連結フレーム50における第一アーム
44の前面には、上ケース18の外部且つ洋風便器22
の上方に配置された一対の手摺り68が、取付ブラケッ
ト66を介して上下回動可能、即ち起伏可能に取り付け
られている。また上ケース18の前面板には、図1に示
しているように背もたれ69が設けられており、これら
手摺り68及び背もたれ69が洋風便器22と一体に昇
降するようになっている。
【0085】図4において、70は係入部62の係入方
向を第一案内溝58の側から第二案内溝60の側に若し
くはその逆方向に切り替える切替機構(切替手段)であ
る。この切替機構70は、前後支持フレーム材52に対
して取付部材72により軸74周りの前後方向に回動可
能に取り付けられたレバー76を有している。
【0086】レバー76には、その下端部のばね受部7
8においてスプリング80の付勢力が及ぼされており、
レバー76における上部の作用部82が図4(A)中左
方向、つまり後方に常時付勢されている。尚、作用部8
2の後方側への回動端はストッパ84にて規定されてい
る。この作用部82の上端部には、傾斜形状のカム部8
6が設けられている。
【0087】この切替機構70は次のように作用する。
即ち洋風便器22に対して人が腰を掛けていない状態、
つまり洋風便器22に対して設定荷重以上の荷重が作用
していないとき、図7に示すようにレバー76が係入部
62を第二案内溝60側に係入させ、連結フレーム50
が昇降体36及び洋風便器22(図2参照)とともに上
昇運動する際に、係入部62を第二案内溝60によって
移動案内させ、洋風便器22を垂直方向に昇降運動させ
る。
【0088】一方洋風便器22に対して使用者が腰を掛
けた状態になると、図5及び図6に示しているように係
入部62に対して図中右方向に力(F)が働き、これに
よってレバー76が図6中右回りに回動し、洋風便器2
2の上昇運動に伴って、つまり係入部62の上昇運動に
伴ってこれを第一案内溝58側に係入させる。この結
果、洋風便器22は上昇運動に伴って前傾姿勢を深め、
また下降運動に伴って前傾姿勢を緩めた上、最終的に元
の姿勢へと復帰する。
【0089】尚、洋風便器22の上昇運動時に係入部6
2はレバー76における作用部82先端のカム部86を
乗り越えるようにして第一係入溝58内部に係入し、第
一案内溝58に沿って上昇運動する(図6(B)参
照)。
【0090】而して係入部62が第一案内溝58に沿っ
て上昇すると、レバー76はスプリング80の付勢力に
よって一旦元の位置に復帰する(図6(A)参照)。而
して第一案内溝58内に係入した係入部62が、その後
において洋風便器22とともに下降運動してきたとき、
係入部62はスプリング80を弾性変形させながら、カ
ム部86を乗り越えて元の位置へと復帰する(図6
(B)参照)。
【0091】つまりこの切替機構70の場合、洋風便器
22に対して人が腰を掛けていない状態で洋風便器22
が昇降運動するときには、第二案内溝60の案内作用で
洋風便器22を垂直に昇降運動させ、また一方、洋風便
器22に人が腰を掛けている状態で洋風便器22が昇降
運動するときには、第一案内溝58の案内作用で洋風便
器22の上昇運動とともにこれを傾動運動させる。
【0092】ここで本例においては、上記ガイドフレー
ム材24,前後支持フレーム材52,油圧シリンダ4
0,昇降フレーム材32によって昇降装置が構成されて
おり、また接地部26,42及び軸30を含む回動手
段,連結フレーム50,前後支持フレーム材52に設け
られた第一案内溝58,係入部62,切替機構70にて
傾動装置が構成されている。
【0093】本例の便器昇降ユニットの場合、洋風便器
22が昇降可能とされており、特に使用者が洋風便器2
2に腰を掛けた状態で上昇運動したとき、洋風便器22
が自動的に前傾姿勢となる。従って足腰の弱い人でも洋
風便器22使用後において容易に洋風便器22から立ち
上がることができる。またその状態において容易に洋風
便器22に対して腰を掛けることができる。
【0094】一方において、洋風便器22に人が腰を掛
けていない状態で洋風便器22が昇降運動する際には、
洋風便器22は壁面12に沿って垂直方向に昇降運動す
る。
【0095】上記のように本例の便器昇降ユニットで
は、洋風便器22の上昇時においてこれを前傾姿勢に傾
動させることができることから、足腰の弱い人が洋風便
器22から立ち上がる動作或いは洋風便器22に対して
腰を掛ける動作を、単に便器を昇降させるだけのものに
比べてより容易に行うことができる。
【0096】また本例においては、傾動装置が洋風便器
22の上昇運動に連動して洋風便器22を前傾させ、下
降運動に連動して洋風便器22を元の姿勢に復帰させる
ため、洋風便器22を上昇運動させることによって自動
的に洋風便器22を前傾姿勢に傾動させることができ
る。また洋風便器22を下降させることによって自動的
に洋風便器22を元の姿勢に復帰させることができる。
【0097】また本例の便器昇降ユニットでは、壁面1
2に接する状態のケース10内部に昇降装置と傾動装置
とを隠蔽状態に組み込んでいるため、洋風便器22周り
の美観を良好なものとなすことができる。
【0098】更に本例の便器昇降ユニットでは、ガイド
フレーム材24を前後方向に支持する前後支持フレーム
材52を昇降装置が具備しているため、洋風便器22に
対してかかる荷重を壁面12にてしっかりと受け止める
ことができ、洋風便器22を安定的に支持することがで
き、且つその安定支持状態の下で円滑に洋風便器22を
昇降運動させることができる。
【0099】また本例の便器昇降ユニットでは、ガイド
フレーム材24及び昇降フレーム材32を金属角パイプ
にて構成し、昇降フレーム材32をガイドフレーム材2
4に対して摺動可能に外嵌しており、従って本例によれ
ば、市販の金属角パイプ材を用いてガイドフレーム材2
4及び昇降フレーム材32を安価に構成できるとともに
昇降装置の構成を簡素化することができる。
【0100】また本例の便器昇降ユニットの場合、切替
機構70の作用によって、洋風便器22に腰を掛けた状
態では係入部62の係入方向を第一案内溝58側に、ま
た洋風便器22に腰を掛けていない状態では係入部62
の係入方向を第二案内溝60側に自動的に切り替えるこ
とができる。
【0101】従って本例によれば、足腰の弱い人が洋風
便器22から立ち上がる際には、第一案内溝58の案内
作用に基づき洋風便器22の上昇に伴って洋風便器22
を自動的に前傾姿勢とすることができる。
【0102】また洋風便器22の下側の床面14を掃除
する際或いは洋風便器22を掃除する際、更にはまた男
性が小便をする際など、即ち洋風便器22をむしろ傾動
させない方が良い場合には、第二案内溝60の案内作用
に基づき洋風便器22を前傾させることなくそのまま上
昇させることができる。
【0103】更に本例の便器昇降ユニットの場合、ガイ
ドフレーム材24及び昇降フレーム材32がケース10
の内部空間の前端部に位置しているため、ケース10内
部においてその後側に広いスペースを確保することがで
きる利点がある。
【0104】次に本発明の他の実施例を図8〜図11に
基づいて説明する。本例においてもケース10が壁面1
2及び床面14に接する状態で設けられており、そのケ
ース10の内部に排水配管16(図9参照)が収容され
ている。
【0105】本例においてもケース10は上ケース18
と下ケース20とに分かれている。上ケース18は昇降
可能に設けられており、そして上ケース18が上昇した
状態で、上ケース18と下ケース20との間に隙間が生
じないように下ケース20の高さが定められている。
【0106】上ケース18は、上記実施例と同様に上面
板と前面板及び左右の側面板とを有しており、後面が開
放形状とされていて、そしてその後面が壁面12にて閉
鎖されている。また下ケース20も前面板と左右の側面
板とを有していて、後面が開放形状とされており、その
後面が壁面12にて閉鎖されている。
【0107】ケース10には、洋風便器22を昇降させ
る昇降装置及び前傾姿勢に傾動させる傾動装置が組み込
まれている。図9はそれら昇降装置及び傾動装置の構成
を具体的に示したものである。図9において、24は金
属角パイプからなるガイドフレーム材(ガイド部材)で
ある。本例においても左右方向に所定間隔を隔てて二本
のガイドフレーム材24がケース10の内部空間の前端
部、つまりケース10の前面板の裏面直近位置に立設さ
れている。
【0108】これら一対のガイドフレーム材24は、下
端部が床固定フレーム材28の上面に固定されており、
かかる床固定フレーム材28を介して床面14に固定さ
れている。
【0109】一方これらガイドフレーム材24の上端部
は、プレート状の前後支持フレーム材(前後支持部材)
90に固定されている。前後支持フレーム材90は、そ
の後端部が壁面12にビス等止具にて止め付けられてお
り、従って上記ガイドフレーム材24は、前後支持フレ
ーム材90を介してその上端部が壁面12にしっかりと
固定状態とされている。
【0110】尚この前後支持フレーム材90の上面に
は、後述の昇降駆動装置としての油圧シリンダ40及び
傾動駆動装置としての油圧シリンダ114に対して油圧
を供給するためのポンプユニット92が載置されてい
る。尚、これら前後支持フレーム材90及びポンプユニ
ット92はケース10の内部に収容されている。
【0111】32は金属角パイプからなる昇降フレーム
材(昇降部材)で、ガイドフレーム材24に対して上下
に摺動可能に外嵌されている。これら一対の昇降フレー
ム材32は、その上端部,中間部及び下端部において金
属角パイプからなる左右フレーム材34により互いに左
右に連結されて一体化されており、左右フレーム材34
とともに昇降体94を構成している。
【0112】尚、上端部及び中間部の左右フレーム材3
4はそれぞれ昇降フレーム材32の内側の側面に固定さ
れており、また下端部の左右フレーム材34は昇降フレ
ーム材32の後面に固定されている。
【0113】これら一対の昇降フレーム材32の内側の
側面には、固定片38が突出状に設けられており、そこ
に昇降駆動装置としての油圧シリンダ40のロッド端部
が固定され、かかる油圧シリンダ40によって昇降体9
4が上下に昇降駆動されるようになっている。尚、油圧
シリンダ40の下端部は床固定フレーム材28を介して
床面14に固定状態とされている。
【0114】昇降体94の後面には洗浄水タンク64が
取り付けられており、昇降体94とともに洗浄水タンク
64が一体に昇降するようになっている。この洗浄水タ
ンク64は、内部給水管96を介して給水元管に接続さ
れている。
【0115】上記昇降フレーム材32の前面には、上ケ
ース18の外部且つ洋風便器22の上方に配置された一
対の手摺り68が、取付ブラケット66を介して上下回
動可能、即ち起伏可能に取り付けられている。
【0116】また上ケース18の前面板には、図8に示
しているように背もたれ69が設けられており、これら
手摺り68及び背もたれ69が洋風便器22と一体に昇
降するようになっている。
【0117】尚、本例においては一方の手摺り68に、
昇降装置及び傾動装置を作動させるための、一対の操作
ボタンを備えた操作部98が設けられている。また壁面
12には、同装置を操作するためのリモコン操作部10
0が設けられている。
【0118】図9において、102はプレート状の便器
取付ブラケットであって、その下端部が図10に詳しく
示しているように昇降体94における下端の左右フレー
ム材34に対し、ブラケット104によって軸106の
周りに回動可能に取り付けられている。即ち、便器取付
ブラケット102が左右フレーム材34を介して昇降フ
レーム材32に対して間接的に回動可能(傾動可能)に
固定されている。
【0119】一方この便器取付ブラケット102の上端
部後面からは、アーム108が後方に延び出しており、
それらアーム108の端部が連結フレーム材110によ
って左右に連結されていて、それらアーム108と連結
フレーム材110とによって固定フレーム112が構成
されている。
【0120】そしてその固定フレーム112に対して、
傾動駆動装置としての油圧シリンダ114のロッド端部
が固定されている。詳しくは、固定フレーム112にお
ける連結フレーム材110に対して油圧シリンダ114
のロッドの端部が、ブラケット116により軸107の
周りに相対回転可能に接続されている。
【0121】一方この油圧シリンダ114の上端部は、
昇降体94における中間部の左右フレーム材34に対
し、ブラケット118によって軸109の周りに相対回
転可能に接続されている。
【0122】本例において、腰掛式(壁掛式)の洋風便
器22はその後面が、上ケース18の切欠89(図8参
照)内に配置されたプレート状の便器取付ブラケット1
02の前面に固定されており、上記傾動駆動装置として
の油圧シリンダ114の伸縮動作に基づく便器取付ブラ
ケット102の軸106周りの回動運動に伴って、洋風
便器22が傾動運動するようになっている。
【0123】即ち本例においては、縦のガイドフレーム
材24が固定状態で設けられるとともに、昇降フレーム
材32がそのガイドフレーム材24に沿って上下方向に
昇降運動のみ可能とされ、そしてその昇降フレーム材3
2に対して、便器取付ブラケット102が回動可能に設
けられることによって、洋風便器22が昇降運動可能且
つ傾動運動可能とされている。尚便器取付ブラケット1
02には、その中央部に排水配管16と洋風便器22の
排水口とを接続するための貫通開口119が設けられて
いる。
【0124】本例の便器昇降ユニットの場合、昇降駆動
装置としての油圧シリンダ40を、そのロッドを上向き
に突き出させるように伸長作動させることで昇降体94
を上昇運動させ、これとともに洋風便器22を上昇運動
させることができる。或いは逆に油圧シリンダ40を収
縮作動させることによって、洋風便器22を下降運動さ
せることができる。
【0125】このとき、傾動駆動装置としての油圧シリ
ンダ114を非作動状態としておくことで、洋風便器2
2を昇降運動のみ行わせることができる。一方傾動駆動
装置としての油圧シリンダ114を作動させることで、
洋風便器22を傾動運動させることができる。
【0126】このときの洋風便器22の動きは次のよう
になる。図10は洋風便器22が水平姿勢にある状態を
示しており、この状態で傾動駆動装置としての油圧シリ
ンダ114を収縮作動させると、便器取付ブラケット1
02がその下端部の軸106周りに前方に回動運動、即
ち傾動運動し、洋風便器22が前傾させられる。
【0127】一方その前傾姿勢において油圧シリンダ1
14を伸長作動させると、即ちそのロッドを押出運動さ
せると、便器取付ブラケット102が図10中左向きに
回動運動し、前傾姿勢にあった洋風便器22が水平姿勢
に復帰させられる。
【0128】上記便器取付ブラケット102の回動運動
に伴う洋風便器22の傾動運動は、昇降体94を停止さ
せた状態においても、また昇降運動させながら行うこと
もできる。
【0129】ここで本例においては、ガイドフレーム材
24,前後支持フレーム材90,油圧シリンダ40,昇
降フレーム材32によって昇降装置が構成されており、
また便器取付ブラケット102,油圧シリンダ114,
固定フレーム112によって傾動装置が構成されてい
る。
【0130】本例においては、図11に示しているよう
に壁面12に設けたリモコン操作部100を操作したと
きに洋風便器22が昇降運動のみを行うように、また手
摺り68に設けた操作部98の一方の操作ボタンを操作
したときに洋風便器22が単独で昇降運動をし、また他
方の操作ボタンを操作したときに洋風便器22が昇降運
動に連動して傾動運動をし、且つそのとき洋風便器22
が所定距離上昇運動した後に傾動運動、即ち前傾運動を
開始するようにされている。
【0131】図8〜11に示す本例の便器昇降ユニット
においても、洋風便器22を昇降運動させつつ傾動運動
させることができることから、足腰の弱い人が洋風便器
22から立ち上がる動作或いは洋風便器22に対して腰
を掛ける動作を、単に洋風便器22を昇降させるだけの
ものに比べてより容易に行うことができる。
【0132】また本例の便器昇降ユニットは、傾動装置
による傾動運動を伴うことなく昇降装置にて洋風便器2
2が上下方向に昇降可能であり、従って洋風便器22下
の床面14や洋風便器22の清掃を行う場合、或いは男
性が小便をするような場合など、洋風便器22を傾動さ
せる必要がない場合には洋風便器22を垂直方向にその
まま上昇運動させることができる。
【0133】また本例の便器昇降ユニットでは、壁面1
2に接する状態のケース10に昇降装置と傾動装置とを
組み込んでいるため、洋風便器22周りの美観を良好な
ものとなすことができる。
【0134】更に本例の便器昇降ユニットでは、ガイド
フレーム材24を前後方向に支持する前後支持フレーム
材90を昇降装置が具備しているため、洋風便器22に
かかる荷重を壁面12にてしっかりと受け止めることが
でき、洋風便器22を安定的に支持することができ、且
つその安定支持状態の下で円滑に洋風便器22を昇降運
動させることができる。
【0135】また本例の便器昇降ユニットでは、第一の
実施例と同様にガイドフレーム材24及び昇降フレーム
材32を金属角パイプにて構成し、昇降フレーム材32
をガイドフレーム材24に対して摺動可能に外嵌してお
り、従って本例によれば、市販の金属角パイプ材を用い
てガイドフレーム材24及び昇降フレーム材32を安価
に構成できるとともに昇降装置の構成を簡素化すること
ができる。
【0136】また本例の便器昇降ユニットは、ガイドフ
レーム材24及び昇降フレーム材32全体を傾動運動さ
せることなく、便器取付ブラケット102を単独で傾動
運動させるものであるため、装置構成をより簡単なもの
とすることができるとともに、洋風便器22に対するガ
イドフレーム材24の支持強度をより強固なものとなす
ことができる。
【0137】更に本例の場合、ガイドフレーム材24及
び昇降フレーム材32を傾ける必要がないため、それら
をケース10内部に収容した場合において、ケース10
を傾ける必要がなく、外観上洋風便器22のみを単独で
傾動運動させることができる利点が得られる。
【0138】また本例にあっては、昇降駆動装置として
の油圧シリンダ40に加えて傾動駆動装置としての油圧
シリンダ114が備えられているため、洋風便器22の
昇降運動と傾動運動とをそれぞれ簡単に独立して行わせ
ることができる利点がある。
【0139】即ち、単に洋風便器22を昇降運動させる
だけの場合には油圧シリンダ40のみを作動させれば良
く、また場合によって傾動運動のみをさせたい場合には
油圧シリンダ114のみを作動させれば良い。また昇降
運動と傾動運動とをともにさせる場合においても、それ
ら油圧シリンダ40と114とによって昇降量と傾動量
とをそれぞれ独立に調整することができる。
【0140】また本例の便器昇降ユニットの場合、洋風
便器22を上昇運動させた後に傾動させ、或いは傾動運
動させた後に上昇運動させるといったことも可能である
が、上昇運動と傾動運動とを連動させるようにすること
もでき、この場合、洋風便器22を上昇且つ前傾姿勢と
するまでの所要時間を短くすることができる。
【0141】また、洋風便器22の上昇運動と傾動運動
とを連動させる場合において、洋風便器22が一定距離
上昇した後において油圧シリンダ40を作動させ、上記
一定距離上昇後において洋風便器22の上昇運動と前傾
運動とを連動させるようにすることができる。このよう
にすることによって、使用者が洋風便器22から立ち上
がる動作をより楽に行えるようになる。
【0142】次に本発明の更に他の実施例を図12〜図
22に基づいて説明する。まず図12,図14,図15
に示しているように、本例においてもケース10が壁面
12及び床面14に接する状態で設けられており、その
ケース10の内部に排水配管16(図13参照)が収容
されている。
【0143】本例においても、ケース10は上ケース1
8と下ケース20とに分かれている。上ケース18は昇
降可能に設けられており、そして上ケース18が上昇し
た状態で、上ケース18と下ケース20との間に隙間が
生じないように下ケース20の高さが定められている。
【0144】本例においても上ケース18及び下ケース
20は何れも後面が開放形状とされていて、その後面が
壁面12にて閉鎖されている。ここで、本例においては
上面板18Aが取外し可能とされている。前面板は左右
の両側部18Bとそれらの間の主部18Cとが別体とさ
れており、そして両側部18Bが側面板18Dと一体に
構成されている。
【0145】主部18Cは、更に上部18C−1と下部
の点検口蓋18C−2とで構成されており、その点検口
蓋18C−2が脱着可能とされている。即ちこの例では
便器22の直上部且つ正面位置にケース10内部の点検
・メンテナンスのための点検口124が形成されてい
て、この点検口124が点検口蓋18C−2にて開閉さ
れるようになっている。
【0146】本例において、腰掛式(壁掛式)の洋風便
器22は、ノズル126(図12参照)から人体局部に
向けて洗浄水を噴出する局部洗浄装置128付のものと
されている。図12において、130はその局部洗浄装
置128に対して洗浄水を導くための導管である。
【0147】ケース10には、洋風便器22を昇降させ
る昇降装置及び前傾姿勢に傾動させる傾動装置が組み込
まれている。図16〜19はそれら昇降装置及び傾動装
置の構成を具体的に示したものである。図16,図17
において、24は金属角パイプから成るガイドフレーム
材(ガイド部材)である。本例においても左右方向に所
定間隔を隔てて二本のガイドフレーム材24がケース1
0の内部空間の前端部、つまりケース10の前面板の裏
面直近位置に立設されている。
【0148】これら一対のガイドフレーム材24は、下
端部が床固定フレーム材28の上面に固定されており、
かかる床固定フレーム材28を介して床面14に固定さ
れている。一方これらガイドフレーム材24の上端部
は、壁面12に固定状態の前後支持フレーム(前後支持
部材)132に固定されている。即ちガイドフレーム材
24は、前後支持フレーム132を介してその上端部が
壁面12にしっかりと固定状態とされている。
【0149】ここで前後支持フレーム132は、アング
ル状の後部フレーム材134,同じくアングル状の一対
の前後フレーム材136及び板状の前部フレーム材13
8とから成っており、その後部フレーム材134におい
てビス等止具にて壁面12に固定され、また前部フレー
ム材138及び一対の前後フレーム材136の各端部に
対して、上記一対のガイドフレーム材24の各上端部が
固定されている。
【0150】図16及び図17において、32は金属角
パイプから成る昇降フレーム材(昇降部材)で、ガイド
フレーム材24に対して上下に摺動可能に外嵌されてい
る。尚この昇降フレーム材32の内面には、図19に示
しているように滑り性の良好な樹脂等から成る摺動部材
140が取り付けられており、これら摺動部材140を
ガイドフレーム材24の外面に対して摺動させながら、
昇降フレーム材32が上下動させられるようになってい
る。
【0151】これら一対の昇降フレーム材32は、図1
7に明らかに示しているようにその上端部,中間部及び
下端部において、金属プレート材から成る左右フレーム
材144,146及び金属角パイプから成る左右フレー
ム材34により互いに左右に連結されて一体化されてお
り、それら左右フレーム材144,146,34ととも
に昇降体94を構成している。
【0152】上端部の左右フレーム材144は、全体と
して平面形状がコ字形状を成しており、ケース10、具
体的には上ケース18の側面板及び前面板の内面に位置
して、かかる上ケース18の補強フレームとしての役割
も果たしている。
【0153】図16,図17において、148は昇降ア
クチュエータ(昇降駆動装置)で、上端が前記前後支持
フレーム132、具体的には前部フレーム材138に固
定されており、また下向きに延び出したロッド150の
下端部が、昇降体94における上下中間部の左右フレー
ム材146に連結固定されている。そしてこの昇降アク
チュエータ148によって、昇降体94が昇降運動させ
られるようになっている。
【0154】ここで昇降アクチュエータ148は、ケー
シング内部にモータとギヤとを内蔵し、モータの回転駆
動力をギヤによってロッド150の昇降運動に変換す
る。尚、昇降フレーム材32からは後向きに支持アーム
152が片持状態で延び出しており、その支持アーム1
52によって、洋風便器22に洗浄水を供給する洗浄水
タンク64が載置状態に支持されている。
【0155】図16,図17において、102は洋風便
器22の後面を取付固定してこれを支持する便器取付ブ
ラケットで、両側面下端部にローラ154が取り付けら
れている。一方一対の昇降フレーム材32の下端部内側
面位置において、コ字形状の軸受フレーム材156が、
昇降体94における下端部の左右フレーム材34に固定
されており、その軸受フレーム材156の内側の軸受空
間内に、上記一対のローラ154がそれぞれ嵌め込ま
れ、以って便器取付ブラケット102の下端部が昇降フ
レーム材32に対し、一体昇降状態且つ前後方向に回動
可能に連結されている。
【0156】便器取付ブラケット102には、また、両
側面上端部に被案内部としてのローラ158が回転可能
に取り付けられている。またこれに対応して前記ガイド
フレーム材24の内側面には、昇降フレーム材32の切
欠部において案内部材160が取付ブラケット162を
介して取付固定されている。
【0157】図18はその案内部材160を詳しく示し
ている。同図に示しているように案内部材160は、上
方に進むにつれて前方に延びる、即ち前方に傾斜する傾
動案内面としての傾斜形状の第一案内面164と、その
下側の垂直な第二案内面166及び上側の第3案内面1
68を有しており、それら案内面164,166,16
8を後向きにして、即ちケース内部側に向けてビス17
0により取付ブラケット162に固定されている。
【0158】尚この案内部材160は、図22(ア)に
示す位置を標準取付位置として、その上側位置((イ)
の位置)と下側位置((ウ)の位置)とに取付位置が変
更可能とされている。そのための複数の取付孔172が
案内部材160に設けられており、それら取付孔172
の何れかを選択してビス170により固定を行うこと
で、案内部材160の取付位置が上下に変更可能とされ
ている。
【0159】上記便器取付ブラケット102における被
案内部としての上端部のローラ158は、洋風便器22
の重量によってこの案内部材160に当接させられてお
り、便器取付ブラケット102の昇降運動に伴うローラ
158の昇降に伴って、このローラ158が前後に位置
変化させられるようになっている。即ち便器取付ブラケ
ット102の上端部、つまり洋風便器22が、その昇降
運動に伴って傾動案内されるようになっている。
【0160】図16に示しているように前記点検口12
4の裏側位置において、壁面12には躯体側の給管元管
の端部が位置させられており、その元管に対して、前記
洗浄水タンク64及び局部洗浄装置128に対して給水
を行うための、ケース10内部の可撓性の内部給水管1
74の一端部が、止水栓176を備えた配管接続金具1
78によって接続されている。
【0161】この内部給水管174の他端部は、図20
に示しているように一対の分岐口177を備えた分岐接
続金具179に接続されている。この分岐接続金具17
9にも止水栓176が備えられている。ここで分岐接続
金具179は、止水栓176を前方に向けた状態で、即
ち点検口124に向けた状態で配置されている。
【0162】前記一対のガイドフレーム材32の一方
(図16中左方)からは、図20に示しているように配
管支持アーム180が片持状に延び出しており、その先
端に、上下両端にねじ接続口を有する管状の接続金具1
82が、U字状のボルト184にて取付固定されてい
る。そしてその円筒状の接続金具182の下側のねじ接
続口に対して、内部給水管174の端部が袋ナットによ
り接続されている。
【0163】また上側の接続口に対して上記分岐接続金
具179の一方の下向きの接続口177が袋ナットによ
り接続されている。そして更にその分岐接続金具179
の上向きの接続口177に対して、洗浄水を洗浄水タン
ク64に導くための導管186の端部が袋ナットにより
接続されている。また分岐接続金具179には、前記局
部洗浄装置128に対して洗浄水を導くための導管13
0が接続されている。
【0164】本例において、これら接続金具182,1
79もまた、図16に示しているように上記点検口12
4裏側においてケース10内部に配置されている。
【0165】次に本例の便器昇降ユニットの作用を説明
する。本例の便器昇降ユニットでは、案内部材160を
図22(ア)の標準取付位置に取り付けた状態におい
て、昇降アクチュエータ148により昇降体94を上昇
駆動すると、これとともに便器取付ブラケット102及
び洋風便器22が上昇運動する。このとき、案内部材1
60は先ず垂直の第二案内面166において便器取付ブ
ラケット102上端部の被案内部としてのローラ158
を垂直方向に移動案内し、続いて傾斜形状の第一案内部
164においてローラ158を傾動案内する。
【0166】この結果洋風便器22は上昇運動初期にお
いて先ず垂直上方に上昇し、その後案内部材160にお
ける第一案内面164の傾動案内で上昇運動と連動して
傾動運動する。即ち洋風便器22が上昇運動に伴って次
第に前傾姿勢に傾いて行く。
【0167】一方において昇降アクチュエータ148に
より昇降体94を下降運動させると、案内部材160の
第一案内面164及び第二案内面166の案内作用で、
洋風便器22が先ず水平姿勢に復帰運動し、引き続いて
水平姿勢を保ちつつ下降運動する。
【0168】上述したように、案内部材160はその取
付位置を図22の(ア)の標準位置から上側又は下側に
位置調節可能とされている。而して図22(イ)に示す
上側位置に取付位置を変更することで、洋風便器22の
全昇降ストロークに亘って、被案内部としてのローラ1
58を垂直な第二案内面166に対してのみ当接させる
ようにすることができる。このようにすることによっ
て、洋風便器22を傾動運動させることなく昇降運動だ
け行わせることができる。
【0169】一方、図22(ウ)に示しているように案
内部材160を(ア)の標準取付位置よりも下側位置に
位置変更した場合、洋風便器22の上昇運動の早い段階
から、洋風便器22を上昇運動に連動して傾動運動させ
ることが可能となる。特に背の低い使用者の場合、この
ように上昇運動の早い段階から洋風便器22が傾動する
ことによって、洋風便器22に対し一層腰を掛け易く或
いは洋風便器22から立ち上り易くなる。
【0170】尚本例においては、ガイドフレーム材2
4,昇降フレーム材32,前後支持フレーム132,昇
降アクチュエータ148によって昇降装置が構成されて
おり、また便器取付ブラケット102,被案内部として
のローラ158,案内部材160によって傾動装置が構
成されている。
【0171】図13〜図22に示す本例の便器昇降ユニ
ットにおいても、洋風便器22を昇降運動させつつ傾動
運動させることができることから、足腰の弱い人が洋風
便器22から立ち上がる動作或いは洋風便器22に対し
て腰を掛ける動作を、単に洋風便器22を昇降させるだ
けのものに比べてより容易に行うことができる。
【0172】また本例の便器昇降ユニットは、壁面12
に接する状態のケース10に昇降装置と傾動装置とを組
み込んでいるため、洋風便器22周りの美観を良好とな
すことができる。
【0173】更に本例の便器昇降ユニットでは、ガイド
フレーム材24を前後方向に支持する前後支持フレーム
132を昇降装置が具備しているため、洋風便器22に
かかる加重を壁面12にてしっかりと受け止めることが
でき、洋風便器22を安定的に支持することができると
ともに、その安定支持状態の下で円滑に洋風便器22を
昇降運動及び傾動運動させることができる。
【0174】また本例の便器昇降ユニットにおいてもガ
イドフレーム材24及び昇降フレーム材32全体を傾動
運動させる必要がなく、洋風便器22を便器取付ブラケ
ット102とともに単独で傾動運動させることができる
ため、装置構成を簡単なものとでき、また洋風便器22
に対するガイドフレーム材24の支持強度を強固なもの
となすことができるとともに、洋風便器22の昇降運動
及び傾動運動に際してケース10を傾ける必要がない利
点を有する。
【0175】その他本例の便器昇降ユニットは以下の利
点を有している。即ち本例の便器昇降ユニットの場合、
単一の昇降駆動装置としての昇降アクチュエータ148
だけで洋風便器22の昇降運動と傾動運動とを行わせる
ことができ、駆動装置のために要するコストを低減する
ことができ、またユニット全体の重量も軽量化すること
ができる。
【0176】図8ないし図11の便器昇降ユニットの場
合、洋風便器22の昇降のための一対の油圧シリンダ4
0と傾動のための一対の油圧シリンダ114及びそれら
に油圧を供給するためのポンプユニット92が必要で、
そのためにコストが高価となり、またユニット全体の重
量も重くなるが、この例の便器昇降ユニットの場合、駆
動装置として単一の昇降アクチュエータ148だけで済
むため、コストの低減及び重量の軽量化を図ることがで
きる。
【0177】また傾動駆動装置を設ける代わりにガイド
フレーム材24に案内部材160を設け、また便器取付
ブラケット102上端部に被案内部としてのローラ15
8を設けるだけで良いため、傾動装置の構造も簡素なも
のとなすことができる。
【0178】更に本例の便器昇降ユニットの場合、案内
部材160の取付位置を上下に位置調整することで、洋
風便器22を様々なモードで昇降及び傾動運動させるこ
とが可能である利点を有する。即ち、例えば背の低い人
の場合には洋風便器22を上昇運動の早い時期から前傾
させることができるし、また便器を傾ける必要がない人
の場合には、洋風便器22をただ単に垂直方向に昇降運
動だけさせるようにできる。
【0179】本例の便器昇降ユニットは、また、ケース
10の前面且つ便器の上方において点検口124及び点
検口蓋18C−2を設けた点を特徴としており、これに
よって洋風便器22を脱着することなく、且つケース1
0の前方の広い空間を作業スペースとして、ケース10
内部の点検及びメンテナンス作業を行うことができる。
【0180】加えて本例の便器昇降ユニットでは、配管
接続部をその点検口124裏に配置し、更にまた上記案
内部材160をその点検口124の側方に位置させてあ
るため、配管接続部のメンテナンス作業及び案内部材1
60の位置調整作業を、その点検口124を通じて容易
に行うことが可能である。
【0181】例えば配管接続部を洋風便器22の側方且
つ下部に配した場合、上記点検口124において配管接
続部のメンテナンス作業を行うことは困難である。従っ
てこの場合には別途に配管接続部のメンテナンス用の点
検口を設けることが必要であるが、この実施例ではその
配管接続部を洋風便器22の上方且つ正面の点検口12
4裏側に集約して配置しているため、それら配管接続部
のメンテナンス作業を容易に行えるのである。
【0182】加えて本例の便器昇降ユニットの場合、唯
一の駆動装置としての昇降アクチュエータ148がケー
ス10内部の上部に設けられているため、例えば洗浄水
タンク64からの水が床にこぼれて、そのこぼれた水に
よって駆動装置が濡れてしまうといった不都合を生じな
い利点を有している。
【0183】次に図23はケース10の前面に背もたれ
69を設けない場合の例で、ここでは前面板における主
部18C全体を点検口蓋として構成し、その主部18C
によって点検口124全体を開閉するようにしている。
尚他の点については上記実施例と同様である。
【0184】以上本発明の実施例を詳述したがこれらは
あくまで一例示である。例えば本発明においては、第一
の実施例において昇降部材を昇降させる油圧シリンダの
他に、昇降部材をガイド部材と一体に前後方向に回動さ
せるための油圧シリンダを別途に設けるといったことも
可能であるし、またその際に昇降運動と傾動運動とをそ
れぞれ独立に行わせるようになすことも可能である。そ
の他傾動装置を上例以外の種々形態で設けることも可能
であるなど、本発明はその主旨を逸脱しない範囲におい
て種々変更を加えた形態で構成可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である便器昇降ユニットを示
す図である。
【図2】図1の便器昇降ユニットにおける昇降装置及び
傾動装置の構成を示す図である。
【図3】図2の昇降装置及び傾動装置における要部を拡
大して示す図である。
【図4】図2の昇降装置及び傾動装置における図3とは
別の要部を拡大して示す図である。
【図5】図1の便器昇降ユニットの作用の説明図であ
る。
【図6】図4の昇降装置及び傾動装置の要部における、
便器を前傾姿勢とする際の作用説明図である。
【図7】図4の昇降装置及び傾動装置の要部における、
便器を前傾させないときの作用説明図である。
【図8】本発明の他の実施例の便器昇降ユニットを外観
状態で示す図である。
【図9】図8における便器昇降ユニットのケース内部の
構造を示す図である。
【図10】図8及び図9の装置の要部の構成及び作用を
示す図である。
【図11】図8及び図9の便器昇降ユニットの作用説明
図である。
【図12】本発明の更に他の実施例の便器昇降ユニット
を外観状態で示す図である。
【図13】同実施例の便器昇降ユニットの側面断面図で
ある。
【図14】同実施例のケースを各部分に分解して示す図
である。
【図15】同実施例のケースに設けた点検口蓋を取り外
した状態で示す図である。
【図16】同実施例におけるケース内部の構造を示す図
である。
【図17】図16の一部を取り除いて示す図である。
【図18】同実施例における案内部材とその周辺部の拡
大図である。
【図19】同実施例におけるガイドフレーム材と昇降フ
レーム材との嵌合部分の拡大図である。
【図20】同実施例における配管接続部分を各部材に分
解して示す図である。
【図21】同実施例の案内部材の作用説明図である。
【図22】同実施例の案内部材の取付位置を変更したと
きの作用を示す図である。
【図23】本発明の他の実施例のケースを各部に分解し
て示す図である。
【図24】従来の便器昇降ユニットを示す図である。
【図25】図24の従来の便器昇降ユニットを、図24
とは別方向から示す図である。
【符号の説明】
10 ケース 16 排水配管 18 上ケース 18C−2 点検口蓋 20 下ケース 22 洋風便器 24 ガイドフレーム材(ガイド部材) 26,42 接地部 30 軸 32 昇降フレーム材(昇降部材) 40 油圧シリンダ(昇降駆動装置) 50 連結フレーム(連結部材) 52,90 前後支持フレーム材(前後支持部材) 58 第一案内溝(第一案内部) 60 第二案内溝(第二案内部) 62 係入部 70 切替機構(切替手段) 102 便器取付ブラケット 104,116,118 ブラケット 106,107,109 軸 112 固定フレーム 114 油圧シリンダ(傾動駆動装置) 124 点検口 128 局部洗浄装置 130,186 導管 132 前後支持フレーム(前後支持部材) 148 昇降アクチュエータ(昇降駆動装置) 158 ローラ(被案内部) 160 案内部材 164 第一案内面(傾動案内面) 166 第二案内面 172 取付孔 174 内部給水管 178 配管接続金具 179 分岐接続金具 182 接続金具

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (イ)便器と、(ロ)該便器を昇降させ
    る昇降装置と、(ハ)該便器を傾動させる傾動装置と、
    を有していることを特徴とする便器昇降ユニット。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記傾動装置による
    傾動運動を伴うことなく前記昇降装置にて前記便器が上
    下方向に昇降可能とされていることを特徴とする便器昇
    降ユニット。
  3. 【請求項3】 請求項1,2の何れかにおいて、前記傾
    動装置が、前記昇降装置による前記便器の上昇運動に連
    動して該便器を前傾させ、該昇降装置による該便器の下
    降運動に連動して該便器を元の姿勢に復帰させるものと
    されていることを特徴とする便器昇降ユニット。
  4. 【請求項4】 請求項1,2,3の何れかにおいて、排
    水配管を内部に収容するケースが壁面に接するように設
    けられており、該ケースに前記昇降装置と傾動装置とが
    組み込まれていることを特徴とする便器昇降ユニット。
  5. 【請求項5】 請求項1,2,3,4の何れかにおい
    て、前記昇降装置が、上下方向に延びる縦のガイド部材
    と、前記便器に固定され、該ガイド部材に沿って該便器
    と一体に昇降運動する昇降部材と、該昇降部材を昇降駆
    動する昇降駆動装置と、を備えていることを特徴とする
    便器昇降ユニット。
  6. 【請求項6】 請求項5において、前記昇降装置が、更
    に、壁面に固定されて該壁面から前方に延び出し、前記
    ガイド部材を前後方向に支持する前後支持部材を備えて
    いることを特徴とする便器昇降ユニット。
  7. 【請求項7】 請求項5,6の何れかにおいて、前記ガ
    イド部材及び前記昇降部材が金属角パイプにて構成され
    ており、該ガイド部材に対して該昇降部材が摺動可能に
    外嵌されていることを特徴とする便器昇降ユニット。
  8. 【請求項8】 請求項5,6,7の何れかにおいて、前
    記傾動装置が、前記ガイド部材を前記壁面から離れる前
    傾方向と復帰方向に回動可能とする回動手段と、前記昇
    降部材に一体昇降状態に設けられるとともに、該昇降部
    材と前記前後支持部材とを連結して該前後支持部材によ
    る支持を該昇降部材を介して前記ガイド部材に及ぼす連
    結部材と、前記前後支持部材側に設けられ、上方に進む
    につれて壁面から離れる方向に延びる第一案内部と、前
    記連結部材側に設けられるとともに該第一案内部に係入
    し、前記昇降部材の昇降運動時に該第一案内部に沿って
    移動し案内される係入部と、を備えていることを特徴と
    する便器昇降ユニット。
  9. 【請求項9】 請求項8において、前記前後支持部材側
    には前記係入部を係入させる垂直方向の第二案内部が設
    けられているとともに、該係入部の係入方向を前記第一
    案内部から第二案内部側に若しくはその逆に切り替える
    切替手段が設けられていることを特徴とする便器昇降ユ
    ニット。
  10. 【請求項10】 請求項9において、前記切替手段は、
    前記便器に対して下向きに設定荷重以上の荷重が作用し
    たときに前記係入部の係入方向を前記第一案内部側に、
    それ以外のときには該係入部の係入方向を前記第二案内
    部側に自動的に切り替えるものとされていることを特徴
    とする便器昇降ユニット。
  11. 【請求項11】 請求項5,6,7の何れかにおいて、
    前記傾動装置が、前記昇降部材と一体昇降する状態に且
    つ該昇降部材に対して傾動可能に該昇降部材に直接若し
    くは間接に固設された便器取付ブラケットと、該便器取
    付ブラケットを傾動駆動する傾動駆動装置とを有してお
    り、該便器取付ブラケットに対して前記便器が取付固定
    されていることを特徴とする便器昇降ユニット。
  12. 【請求項12】 請求項11において前記傾動駆動装置
    が前記昇降駆動装置と連動して作動するものとされてい
    ることを特徴とする便器昇降ユニット。
  13. 【請求項13】 請求項12において、前記昇降駆動装
    置が前記昇降部材を介して前記便器を所定距離上昇させ
    た後において前記傾動駆動装置が作動し、前記便器を傾
    動開始するものとされていることを特徴とする便器昇降
    ユニット。
  14. 【請求項14】 請求項5,6,7の何れかにおいて、
    前記傾動装置が、下部において前記昇降部材に一体昇降
    状態且つ前後方向に回動可能に連結された便器取付ブラ
    ケットと、該便器取付ブラケットの上部に設けられた被
    案内部と、前記ガイド部材に固設されて該被案内部を当
    接させ、該当接状態を維持しつつ該便器取付ブラケット
    の昇降運動に連動してその上部を前傾及び復帰案内する
    案内部材とを有しており、該便器取付ブラケットに対し
    て前記便器が取付固定されていることを特徴とする便器
    昇降ユニット。
  15. 【請求項15】 請求項14において、前記案内部材
    は、上方に進むにつれて前方に移行する傾動案内面とし
    ての第一案内面と、該第一案内面に連続して下側に形成
    された垂直方向の第二案内面とを有し、それら第一及び
    第二案内面に対して前記被案内部を当接させるものとさ
    れていることを特徴とする便器昇降ユニット。
  16. 【請求項16】 請求項15において、前記案内部材が
    上下に取付位置変更可能とされていて、該取付位置の変
    更により該第一案内面と第二案内面との境界位置が上下
    調節可能とされていることを特徴とする便器昇降ユニッ
    ト。
  17. 【請求項17】 請求項11〜16の何れかにおいて、
    排水配管を内部に収容するケースが上ケースと下ケース
    とに分かれており、該上ケースが前記昇降部材,便器取
    付ブラケット及び便器と一体に昇降するものとされてお
    り、且つ該便器取付ブラケットが該上ケースの一部を構
    成していることを特徴とする便器昇降ユニット。
  18. 【請求項18】 請求項4〜17の何れかにおいて、前
    記ケースの前面には前記便器の上方において点検口及び
    点検口蓋が設けられていることを特徴とする便器昇降ユ
    ニット。
  19. 【請求項19】 請求項18において、前記便器が人体
    局部を洗浄する局部洗浄装置付きのものとされていると
    ともに、該局部洗浄装置及び該便器の洗浄水を貯える洗
    浄水タンクへの給水用の内部給水管と躯体側の元管との
    接続部、及び該内部給水管からの水を該局部洗浄装置及
    び洗浄水タンクに導く導管との接続部が前記ケース内部
    の点検口裏に集約して配置されていることを特徴とする
    便器昇降ユニット。
JP36463997A 1997-06-30 1997-12-17 便器昇降ユニット Pending JPH1171804A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103243798A (zh) * 2013-05-21 2013-08-14 纪大鹏 无水箱坐便器不锈钢方管矩形架座
CN105317092A (zh) * 2014-07-30 2016-02-10 纪大鹏 无水箱坐便器不锈钢方管矩形架座
JP2020036888A (ja) * 2018-08-31 2020-03-12 Toto株式会社 ライニングユニット

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CN105317092A (zh) * 2014-07-30 2016-02-10 纪大鹏 无水箱坐便器不锈钢方管矩形架座
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