JPH1171544A - 水性インキ製造用顔料分散液 - Google Patents

水性インキ製造用顔料分散液

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JPH1171544A
JPH1171544A JP18420098A JP18420098A JPH1171544A JP H1171544 A JPH1171544 A JP H1171544A JP 18420098 A JP18420098 A JP 18420098A JP 18420098 A JP18420098 A JP 18420098A JP H1171544 A JPH1171544 A JP H1171544A
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pigment
dispersion
styrene
maleic anhydride
dispersant
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Withdrawn
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JP18420098A
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English (en)
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Andrew M Zweig
アンドルー・エム・ツワイグ
Kathleen Shelton
キャスリーン・シェルトン
Wendella M Ricker
ウェンデラ・エム・リッカー
Frederic Mabire
フレデリック・マービーレ
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Arkema Inc
Original Assignee
Elf Atochem North America Inc
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D17/00Pigment pastes, e.g. for mixing in paints
    • C09D17/001Pigment pastes, e.g. for mixing in paints in aqueous medium

Abstract

(57)【要約】 【課題】 水性インキ製造用の顔料分散液を提供する。 【解決手段】 顔料は分散剤によって液体中に分散さ
れ、ここで分散剤は、スチレン/無水マレイン酸(SM
A)共重合体、SMA共重合体とアルコールとの反応生
成物、又はSMA共重合体とSMA共重合体/アルコー
ル反応生成物との混合物からなる。分散液中の顔料対分
散剤の重量比は、約5:1〜約9:1そして好ましくは
約6:1〜約8:1である。顔料は、分散液の総重量の
少なくとも約33重量%、好ましくは分散液の少なくと
も約36重量%、そして最も好ましくは分散液の少なく
とも約40重量%を占める。顔料分散液に水中で安定化
された重合体を含むエマルジョンを混合することによっ
て水性インキが製造される。顔料は、インキ組成物の総
重量の少なくとも約10重量%を占める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般的には印刷イ
ンキ、より具体的には水性フレキソ印刷インキの分野に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】水性インキは、種々の重合体の助けを借
りて顔料を水中に分散させてなるインキである。顔料は
小さな粒子であり、そして有機又は無機のどちらであっ
てもよいが、しかし水中に不溶性である。インキを配合
するに当たっては、顔料粒子は先ず、分散剤で分散され
又はそれと共に“練磨(ミリング)”されなければなら
ない。顔料は、その乾燥形態では、固く結合されて高い
表面エネルギーを有する小さい一次粒子の凝結体又は凝
集体から構成される。この凝結された状態では、顔料が
液状印刷インキに寄与するところの望ましい有彩特性は
十分には得られない。
【0003】顔料の実用性を向上させるために、一次粒
子の凝結体は破壊されなければならず、そしてこの操作
から生じるより小さな粒子は再凝集を防止するために安
定化されなければならない。溶解型樹脂又は“バインダ
ー”は、顔料の表面を初期に湿らすことができる分散剤
である。凝集した顔料粒子を高せん断応力の適用によっ
て破壊させた後には、バインダーは系に対して安定性を
与える。顔料分散用樹脂が最終インキに寄与するところ
の特性としては、印刷機におけるインキの再可溶性、印
刷機の印刷面から基体への良好な伝達、及び色度が挙げ
られる。分散用樹脂の選択は、得られるインキのある種
の特性、例えば耐水性、色度及び粘度に影響を及ぼす可
能性がある。分散剤は、通常、次の三種の樹脂、即ち、
水溶性樹脂、エマルジョン/分散型樹脂、又はアルカリ
溶液中に可溶性の酸性重合体樹脂のうちの1種である。
【0004】第三群の分散剤、即ち、酸性重合体樹脂
は、他の2つの群の分散剤よりも良好な顔料分散性を付
与し、そして同等の又はそれよりも良好なレオロジー特
性及び耐水性を提供する。酸性重合体の通常のタイプと
しては、アクリル重合体、ロジンエステル、及びスチレ
ン/無水マレイン酸共重合体又は三元重合体が挙げられ
る。
【0005】インキを処方するに当たって、分散された
顔料(又は“プレミックス”)は次いで水性媒体中に分
散されなければならない。水中で安定化された重合体を
含有するエマルジョンが顔料分散液中に導入される。エ
マルジョン重合体は、顔料を分散させるのに使用した重
合体の量の通常2倍又は3倍で存在する。エマルジョン
重合体は、その高分子量のために皮膜形成性を有する。
また、インキを処方するためのエマルジョン重合体の選
択も、インキの最終的な物理的特性に影響を及ぼす。ま
た、エマルジョン重合体は、基体へのインキの接着強
度、硬度、光沢、透明性及び他の特性に影響を及ぼす。
【0006】水性インキは、特にフレクソ印刷法におい
てますます需要が増加しつつある。水性インキは揮発性
有機化合物を含有する溶剤を使用して処方されないの
で、これらのインキは環境に対して優しい。また、水性
インキは、インキ加工作業所で働く人達に対する職業上
の危険性を減少する。
【0007】水性インキに対して(特にフレクソ印刷法
において)需要が増加しつつあるので、水性インキをよ
り低いコストで製造する希望も同等に増加している。通
常、インキ中の最も高価な成分は顔料それ自体である。
従って、インキ製造業者の目的は、より少ない顔料を含
むがしかし慣用レベルの顔料を使用した水性インキの望
ましい特性を維持する水性インキを製造することであ
る。
【0008】顔料分散液の調製に使用されるインキ処方
物中の顔料の量は、一般には、顔料対バインダー(分散
剤)の約3:1重量比で存在する。この顔料対バインダ
ー比は、顔料を分散させるのに使用した溶解型樹脂固形
分の質量に対する顔料の質量に関係する。顔料配合量
は、調製した分散液又はインキ中の顔料の全質量を表す
のに使用される用語である。インキは、典型的には、約
10%〜約12%の顔料配合量で調製される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】低下したレベルの顔料
を含有する水性インキを提供する1つの方法は、顔料/
分散剤比を増大させることである。高い顔料/分散剤比
程、分散剤が少なくて済む。かかる濃厚化した顔料分散
液の使用は、着色性を害することなくより低いコストの
インキの製造を可能にする。
【0010】
【課題を解決するための手段】発明の概要 より高い顔料/分散剤比、従ってより高い顔料配合量を
可能にする安定な顔料分散液及び水性インキ処方物が提
供される。また、得られた分散液は、鮮明な発色及び/
又は有益には向上したレオロジー特性、例えば、粘度低
下及び安定性向上を助成する。
【0011】水性インキ用の顔料分散剤が提供される。
顔料は、(i)スチレン/無水マレイン酸(SMA)共
重合体、(ii)SMA共重合体とアルコールとの反応
生成物、又は(i)と(ii)との混合物からなる分散
剤によって液体中に分散される。分散液中の顔料対分散
剤の重量比は、約5:1〜約9:1そして好ましくは約
6:1〜約8:1である。顔料は、分散液の総重量の少
なくとも約33重量%、好ましくは分散液の少なくとも
約36重量%、そして最も好ましくは分散液の少なくと
も約40重量%を占める。
【0012】分散剤は、スチレン/無水マレイン酸(S
MA)共重合体又はその誘導体である。1つの好ましい
具体例に従えば、分散剤は、約1:1〜約3:1のスチ
レン対無水マレイン酸モル比を有するSMA共重合体で
ある。他の好ましい具体例に従えば、分散剤は、2−ブ
トキシエタノールと約1.5:1のスチレン対無水マレ
イン酸モル比を有するスチレン/無水マレイン酸共重合
体とのエステル化反応生成物、シクロヘキサノール及び
イソプロパノールと約1.4:1のスチレン対無水マレ
イン酸モル比を有するスチレン/無水マレイン酸共重合
体とのエステル化反応生成物、及びN−プロピルアルコ
ールと約2:1のスチレン対無水マレイン酸モル比を有
するスチレン/無水マレイン酸共重合体とのエステル化
反応生成物である。
【0013】本発明の上記顔料分散液に一般には水中で
安定化された重合体を含むエマルジョンを添加してなる
水性インキが提供される。本発明のインキ中の顔料は、
インキ組成物の総重量の少なくとも約10重量%を占め
る。エマルジョン中の重合体は、例えば、スチレン/ブ
タジエン共重合体、スチレン/アクリル共重合体又はア
クリル重合体からなることができる。
【0014】本発明の顔料分散液の製造法が提供され
る。この方法は、顔料、該顔料用の分散剤、及び極性液
体を混合して該液体中の顔料分散液を形成する工程を含
む。分散剤は、(i)スチレン/無水マレイン酸共重合
体、(ii)スチレン/無水マレイン酸共重合体とアル
コールとの反応生成物、又は(iii)該共重合体
(i)と該反応生成物(ii)との混合物からなる。分
散液中の顔料対分散剤の重量比は、約5:1〜約9:1
そして好ましくは約6:1〜約8:1である。顔料は、
分散液の総重量の少なくとも約33重量%、好ましくは
分散液の少なくとも約36重量%、そして最も好ましく
は分散液の少なくとも約40重量%を占める。更なる工
程は、顔料分散液を練磨装置において練磨することを含
む。
【0015】水性インキ組成物の製造法が提供される。
この方法は、顔料、該顔料用の分散剤、及び極性液体を
混合して該液体中の顔料分散液を形成する工程を含む。
分散剤は、(i)スチレン/無水マレイン酸共重合体、
(ii)スチレン/無水マレイン酸共重合体とアルコー
ルとの反応生成物、又は(iii)該共重合体(i)と
該反応生成物(ii)との混合物からなる。分散液中の
顔料対分散剤の重量比は、約5:1〜約9:1そして好
ましくは約6:1〜約8:1である。顔料は、分散液の
総重量の少なくとも約33重量%、好ましくは分散液の
少なくとも約36重量%、そして最も好ましくは分散液
の少なくとも約40重量%を占める。更なる工程は、顔
料分散液を練磨装置において練磨し、そしてその顔料分
散液に水と水中で安定化された重合体を含むエマルジョ
ンとを混合することを包含する。顔料の重量は、インキ
組成物の総重量の少なくとも10%である。
【0016】水性インキ組成物の製造法が提供される。
この方法は、顔料、該顔料用の分散剤、及び極性液体を
混合して該液体中の顔料分散液を形成する工程を含む。
分散剤は、(i)スチレン/無水マレイン酸共重合体、
(ii)スチレン/無水マレイン酸共重合体とアルコー
ルとの反応生成物、又は(iii)該共重合体(i)と
該反応生成物(ii)との混合物からなる。分散液中の
顔料対分散剤の重量比は、約5:1〜約9:1そして好
ましくは約6:1〜約8:1である。顔料は、分散液の
総重量の少なくとも約33重量%、好ましくは分散液の
少なくとも約36重量%、そして最も好ましくは分散液
の少なくとも約40重量%を占める。顔料分散液は次い
で練磨される。更なる工程は、水と、水中で安定化され
た重合体を含むエマルジョンと、スチレン/無水マレイ
ン酸共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体とア
ルコールとの反応生成物、又は該共重合体及び該反応生
成物の混合物を含有する溶液とを含む均質混合物を調製
し、次いでその混合物に顔料分散液を添加することを包
含する。顔料の重量は、インキ組成物の総重量の少なく
とも10%である。
【0017】
【発明の実施の形態】発明の具体的な説明 本発明の顔料分散液は、顔料、分散剤、水、及び少量の
添加剤例えば脱泡剤から構成される。顔料は、有機又は
無機顔料であってよい。有機顔料は、重合体顔料からな
ってよい。顔料は一般には微細な乾燥粉末であり、そし
て水中に不溶性である。ここで言及する顔料は、ブリテ
ッシュ・カラー・インデックスに記載されるような標準
名称によって表されている。
【0018】分散剤は、スチレン/無水マレイン酸共重
合体、スチレン/無水マレイン酸(SMA)共重合体と
アルコールとの反応生成物、又はSMA共重合体及びS
MA共重合体/アルコール反応生成物の混合物からな
る。用語「スチレン/無水マレイン酸」又は「SMA共
重合体」は、スチレン及び無水マレイン酸単量体そして
随意成分としての1種以上の更なる共単量体より形成さ
れる重合体を意味する。かくして、本明細書で用語「共
重合体」を使用するときには、それは、真の共重合体
(2種の単量体から形成される)のみならず、スチレン
及び無水マレイン酸単位を含む三元重合体及びそれより
も高級の重合体も包含する。例えば、本発明の実施で使
用するSMA共重合体は、交互するスチレン単位及び無
水マレイン酸単位の重合体鎖を含むことができ、そして
この重合体鎖は他の有機分子、例えば、1−メチルエチ
ルベンゼンの末端基を更に含む。アルコールは、C1
8脂肪族アルコール、C1−C8環状アルコール又はC6
−C10 芳香族アルコール、そして好ましくはC1−C8
環状又は脂肪族アルコールであってよい。アルコール
は、一価であるのが好ましい。アルコールは、例えば、
2−ブトキシエタノール、シクロヘキサノール又はN−
プロピルアルコールからなることができる。
【0019】分散剤は、一般には、SMA共重合体又は
SMA共重合体/アルコール反応生成物の加水分解溶液
の形態にある。この加水分解溶液は、アルカリ性水溶液
中に溶解されたSMA共重合体又はSMA共重合体/ア
ルコール反応生成物からなるのが好ましい。SMA共重
合体を加水分解するにはアルカリ性水溶液が要求され
る。というのは、この共重合体は水中で易溶性でないか
らである。アルカリ性水溶液中のヒドロキシルイオン
は、無水物環にあるカルボニル炭素を加水分解し又はそ
れと反応し、しかして炭素−酸素単結合を解裂する。こ
の反応は環を開き、かくしてヒドロキシルイオンがカル
ボニル炭素と反応したところのモノ酸基及びモノ酸カル
ボキシレート基の形成をもたらす。SMA共重合体にあ
る極性カルボキシレート基は、溶媒和を促進するための
親水性領域を形成する。SMA共重合体を溶解させるの
に使用されるアルカリ性水溶液は、水酸化アンモニウ
ム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、又は有機アミ
ン例えばモノエタノールアミンから調製されるのが好ま
しい。また、第二又は第三有機アミンからアルカリ性水
溶液を調製することもできる。最も好ましくは、SMA
共重合体を溶解させるのに使用されるアルカリ性水溶液
として、28%水酸化アンモニウム溶液が使用される。
【0020】分散剤を含有する溶液は、斯界では“溶解
型樹脂”と称される場合が多い。溶液中のSMA共重合
体の量は、一般には、溶液の“固形分”含量と称され
る。
【0021】本発明で使用されるSMA共重合体は、エ
ルフ・アトケム社から商品名「SMA1000」、「S
MA2000」、SMA「3000」、SMA「144
0」、SMA「17352」及びSMA「2625」の
下に市場で入手可能である。各SMA共重合体は、各重
合体鎖当たり1−メチルエチルベンゼン末端基の末端基
を含有する。SMA1000はスチレン及び無水マレイ
ン酸単位を約1:1モル比で含有する共重合体であるけ
れども、かかる比は1.3:1程の高さであってもよ
い。SMA1000の溶液は約37.2重量%の固形分
を含有する。顔料を分散させるのに好適なSMA100
0の水溶液は、分散剤100重量部当たり約57重量部
の28%水酸化アンモニウム溶液を含有する。SMA2
000は、スチレン単位対無水マレイン酸単位の約2:
1モル比によって特徴づけられる。SMA2000溶液
は約22.0重量%の固形分を含有する。顔料を分散さ
せるのに好適なSMA2000の水溶液は、分散剤10
0重量部当たり約42重量部の28%水酸化アンモニウ
ム溶液を含有する。SMA3000は、スチレン対無水
マレイン酸単位の約3:1モル比によって特徴づけられ
る。顔料を分散させるのに好適なSMA3000の水溶
液は、分散剤100重量部当たり約33重量部の28%
水酸化アンモニウム溶液を含有する。
【0022】SMA1440は、2−ブトキシエタノー
ルと、約1.5:1のスチレン対無水マレイン酸モル比
を有するスチレン/無水マレイン酸共重合体とのエステ
ル化反応生成物である。それは、無水物基の60〜70
%が半エステル化されてなる部分半エステル/半酸誘導
体である。SMA1440の溶液は約34.0重量%の
固形分を含有する。顔料を分散させるのに好適なSMA
1440の水溶液は、分散剤100重量部当たり約21
重量部の28%水酸化アンモニウム溶液を含有する。
【0023】SMA17352は、シクロヘキサノール
及びイソプロパノールの両方と、約1.4:1のスチレ
ン対無水マレイン酸モル比を有するスチレン/無水マレ
イン酸共重合体とのエステル化反応生成物である。SM
A17352の懸濁液は約23.1重量%の固形分を含
有する。顔料を分散させるのに好適なSMA17352
の水溶液は、分散剤100重量部当たり約32重量部の
28%水酸化アンモニウム溶液を含有する。
【0024】SMA2625は、N−プロピルアルコー
ルと、約2.:1のスチレン対無水マレイン酸モル比を
有するスチレン/無水マレイン酸共重合体とのエステル
化反応生成物である。SMA2625はほぼ半エステル
及び半アルコールである。顔料を分散させるのに好適な
SMA2625の水溶液は、分散剤100重量部当たり
約26重量部の28%水酸化アンモニウム溶液を含有す
る。
【0025】本発明の顔料分散液の調製に使用すること
ができる少量の添加剤としては、その調製間に気泡を軽
減又は防止するための表面活性剤が挙げられる。ここに
記載する顔料分散液(及びインキ)の製造に使用される
脱泡剤は、ローヌ・プーラン社から「Colloid 999」と
して、エア・プロダクツ社から「Sulfonyl DF 110-D」
及び 「Sulfonyl 104A」(アセチレングリコール)とし
て、そしてウルトラ・アデッティブ社から「PI 1144A/7
5 」として市場で入手可能な表面活性剤である。脱砲剤
の選択は、プレミックスの調製に使用される分散剤に左
右される。脱泡剤は、適用可能である場合には、顔料分
散液中に約0.50重量%で存在するのが好ましい。
【0026】安定なインキを形成する際の第一工程は顔
料分散液の調製である。これは、2つの段階、即ち、予
備混合及び練磨(ミリング)で達成することができる。
予備混合は、水と脱泡剤と分散剤と顔料との混合を包含
する。これは、手によって又は機械装置の助けを借りて
達成することができる。練磨は、プレミックスに高せん
断応力を適用して分散液を練磨することを包含する。こ
の態様で、顔料粒子は水性媒体中により微細に分散さ
れ、しかして顔料分散液が形成される。
【0027】安定な顔料分散液から水性インキを調製す
るに当たって、顔料分散液はキャリヤ媒体と混合され
る。水性インキの場合には、キャリヤ媒体は水である。
しかしながら、インキがある種の物理的特性を有するた
めには、キャリヤ媒体は、初期には高分子量重合体のエ
マルジョンの形態にある。水中で乳化される重合体は、
例えば、スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/ア
クリル共重合体又はアクリル重合体であってよい。しか
しながら、重合体の代わりに、アクリル単量体又はアク
リル酸エステルを水中に乳化させることができる。乳化
される重合体は、好ましくはスチレン/アクリル共重合
体である。エマルジョンは、広い温度範囲にわたって凝
集を防止するために水中で安定化されなければならな
い。というのは、インキは種々の気候において有意の保
存寿命を有することが期待されているからである。典型
的な乳化剤としては、低分子量表面活性剤(ステアリン
酸ナトリウムのような)、ポリビニルアルコール又は重
合体表面活性剤が挙げられる。スチレン/無水マレイン
酸共重合体は、エマルジョン中の重合体を安定化させる
のに使用される普通の重合体表面活性剤である。エマル
ジョン中の重合体の量は、斯界ではエマルジョンの“固
形分”含量としばしば称されている。
【0028】エマルジョンは、例えば、所有権の対象と
なっている特定の組成を有する次の市販水中型スチレン
/アクリル共重合体エマルジョン、即ち、エス・シー・
ジョンソン社からの「Joncryl 77」、「Joncryl 90」、
「Lucidene 605」及び「SCX2660」のどれでも含むこと
ができる。「Joncryl 77」及び「Joncryl 90」の両方と
も46重量%の固形分であり、そして「Lucidene 605」
は約48.5重量%の固形分である。
【0029】水性インキの調製では、好適な量のエマル
ジョンは、顔料分散液中に存在する分散剤の量の約1.
5〜約3倍多い(重量比で)重合体含量を含有する。
【0030】高い重合体配合量を有する高い顔料/バイ
ンダー比の分散液からインキ、例えば本発明のインキを
製造するときには、“衝撃(ショッキング)”に遭遇す
る場合がある。衝撃は、顔料の再凝結又は凝集をもたら
す分散液の不安定化である。衝撃は、顔料分散液を含有
する処方物への追加的な溶解型樹脂の導入によって引き
起こされ得る。また、顔料分散液を含有する処方物に例
えば90℃よりも高いガラス転移温度を有するエマルジ
ョンを添加したときにも衝撃が起こり得る。衝撃が起こ
ったときには、インキから顔料が沈殿し、かくしてイン
キを使用不可能にする。
【0031】本発明の顔料分散液から配合インキを製造
する好ましい方法は次の工程からなる。先に記載の如く
して、顔料分散液が調製される。別個の容器において、
水中で安定化された重合体を含むエマルジョンに、水
と、スチレン/無水マレイン酸共重合体、スチレン/無
水マレイン酸共重合体及びアルコールの反応生成物又は
かかる共重合体及び反応生成物の混合物を含有する溶液
(追加的な溶解型樹脂)とを混合する(任意の都合のよ
い順序で)。また、他の成分として、脱泡剤又は融合助
剤を含めることができる。得られた混合物は、次いで、
顔料分散液に添加される。
【0032】顔料分散液を除いたインキの各成分は、任
意の都合のよい順序で一緒に混合されることができる。
インキ配合物への顔料分散液の添加は、他の成分を均一
まで完全に混合した後に最後に行われるべきである。
【0033】好ましい方法に従って添加される追加的な
溶解型樹脂の量は、インキ全体に対して選択された設計
パラメータ(例えば、全固形分)によって決定される。
【0034】濃厚化された顔料分散液から調製された水
性インキは、他の任意の水性インキと同じ態様で使用す
ることができる。
【0035】本発明の顔料分散液の使用には幾つかの利
益がある。これらの濃厚化した顔料分散液によって、よ
り高い顔料/分散液比を使用することが可能になる。従
って、処方されるインキ中により多くの顔料を含めるこ
とができる。より多くの顔料がインキに送出され得るの
で、より少ない顔料を使用しても顔料分散液によってこ
れまで与えられたと同じ色の彩度を得ることができる。
これは、インキ処方のための原料の節約をもたらす。
【0036】また、本発明の濃厚化した顔料分散液から
処方したインキは、他の分散剤を使用して調製したイン
キよりも強い着色度を示す。本発明の顔料分散液から製
造したインキは最終的には、従来の分散剤から処方した
インキよりも優秀なレオロジー特性、例えば、より低い
粘度及び向上した安定性又はより長い保存寿命を有する
ことができる。ある場合(分散剤及び顔料の混合物に依
存して)には、粘度の低下では着色度の向上が犠牲にさ
れ、そしてその逆も言える。これらの場合では、着色度
の向上とレオロジー特性との間の可能な妥協点はインキ
処方のための設計上の選択に係わる。その上、水性イン
キは環境に対して優しい。というのは、それらは揮発性
有機化合物に富む溶剤を含んでいないからである。
【0037】本発明の実施形態は次の実施例によって例
示されるが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。以下の実施例では、スチレン/無水マレイン
酸共重合体分散剤がアルカリ溶液中に可溶性の他の酸性
重合体であるスチレン/アクリル酸/α−メチルスチレ
ン三元重合体の性能と比較されている。このアクリル樹
脂は、エス・シー・ジョンソン社から商品名「Joncryl
678」 として市場で入手可能である。その加水分解され
た溶液は、33.0〜37.3重量%の固形分を含有す
る。実施例では、顔料分散液及びインキは、特に記して
いなければ、次の如くして調製された。
【0038】顔料分散液の調製では、プレミックスブレ
ンドを低いせん断条件下に所定の時間、例えば、約15
〜20分間機械的に撹拌した。次いで、顔料の湿潤性を
調べるためにプレミックスを視覚的に評価した。混合操
作後に注入可能性であったプレミックスだけを練磨段階
に移した。
【0039】顔料分散液の練磨は、デイスパーザントモ
デルSL−M12水平型ビードミルにおいて練磨媒体と
して1mmの珪酸ジルコニウムビーズを使用して実施さ
れた。プレミックスをミルに入れ、そしてグラインドメ
ーターにおいてゼロの“練磨度”の読みが得られるまで
練磨室を通して再循環させた。練磨速度は、6000r
pmで一定に保たれた。次いで、分散液(ここでは“ミ
ルベース”と称する)をガス抜きし、そして更なる試験
の前に24時間の間平衡化した。次いで、安定な試料を
着色度又は色度、pH及び粘度について試験した。ま
た、60℃で且つ周囲条件下での老化分析のために試料
を分けた。より長い老化プロセスを模擬するために、そ
してより具体的には顔料分散液の性能をより高い温度下
に評価するために熱老化を実施した。7日後に、周囲温
度で熱老化した試料を再び不安定性の徴候について試験
した。また、周囲温度で熱老化した試料を着色度、pH
及び粘度について試験した。
【0040】調製された顔料分散液の色度は、少量の分
散液を相対的に多量の色相ベースに添加することによっ
て試験された。実験室的比色計で都合よく測定すること
ができる色の濃さを持つ試料を得るために、工業的に製
造した白色塗料を色相ベースとして使用した(トルー・
バリュー・ハードウエア社からのVF−11)。約4
4.5g〜50gの色相ベースに、0.5gの試験しよ
うとする顔料分散液と5.0gの水とを添加した。分散
液/色相ベース試料をペイントシェーカーで0.5時間
混合した。次いで、#30線巻き棒を使用して3NT−
1試験紙の上に分散剤/色相ベース試料の各々の皮膜を
引き延ばした。#30線巻き棒によって引き延ばされた
厚めの被覆は、引き延ばした状態で乾燥したときに完全
に透明であった。
【0041】試験被覆が一旦乾燥すると、着色度は、X
−Rite比色計で測定された。この装置の基準物質は、市
場で入手可能なアクリル樹脂分散剤(エス・シー・ジョ
ンソン社からの商品名「Joncryl 678」) を使用して調
製された顔料の分散液と規定された。次いで、対応する
老化及び温度プロファイルを持つ分散液試料を基準物質
と比較した。インキを色度について試験する場合には、
基準物質は、アクリル樹脂(Joncryl 678) 及び本発明
のインキの調製に使用したと同じエマルジョン重合体か
ら調製される分散液から製造したインキとして選択され
た。420ナノメートルと680ナノメートルとの間の
最低反射率値が比色計によって測定され、そして着色度
を計算するのに使用される。着色度は、比色計によって
特定の波長における色度値として自動的に報告される。
100%よりも上の値を持つ試料は基準物質よりも強
く、これに対して100%よりも低い値は基準物質より
も弱い。
【0042】pH試験が報告されている場合には、それ
は、7と10との間のpH値を持つ系に対して補正され
た「Orion Autotitrator」を使用して実施された。
【0043】粘度試験は、「Brookfield RVDV-III Prog
rammable Rheometer 」において25℃で#18又は#
27スピンドルのどちらかを使用して実施された。スピ
ンドルの選択は試料の厚さに左右される。粘度の測定
は、0.5〜50rpmの範囲にわたるスピンドル速度
で行われた。この装置は、円錐及び平板形状のものであ
る。粘度は、バインダーが顔料を効率的に分散させる能
力の表示計であり、そして顔料分散液がインキ処方に対
して安定で且つ効果的に機能する能力の表示計である。
インキの粘度は重要な物理的特性である。というのは、
インキは印刷プロセスの応力に応答しなければならない
がしかし作業性でなければならないからである。
【0044】顔料分散液及びそれから処方したインキに
ついて色の濃さ及び粘度に対するSMA共重合体(顔料
分散剤として)の向上効果を例示するために、以下に記
載の最初の2つの実施例では、普通の3:1顔料/分散
剤の分散液調合物が使用されている。
【0045】
【実施例】例1 3:1の顔料/分散剤比及び35%の顔料配合量を有す
るカーボンブラック顔料(キャボット・コーポレーショ
ンからのRegal 660 )の安定な分散液を調製した。35
gのカーボンブラック顔料、0.5gの「Colloids 99
9」脱泡剤、34.4gの「Joncryl 678」及び30.1
gの水を混合することによって、Joncryl678を分散剤
(バインダー)として使用した分散液を調製した。35
gのカーボンブラック顔料、0.5gの「Sulfonyl DF-
110D」脱泡剤、31.3gのSMA及び33.2gの水
から、MSA1000を分散剤として使用した分散液を
調製した。
【0046】24時間の周囲温度老化後に、SMA10
00分散液は680nmにおいて455.54の色度を
示し、そしてJoncryl 678 分散液は680nmにおいて
100.001で標準化された。かくして、24時間後
に、SMA1000基材分散液は対応するJoncryl 678
基材分散液よりもおよそ350%良好な着色度を示し
た。
【0047】両方の分散液に対して、熱老化を60℃で
7日間施した。熱老化したSMA分散液は、Joncryl 67
8 分散液よりも156%良好な色度を有することが測定
された(SMA1000分散液では680nmで25
5.67、そしてJoncryl 678分散液では100.00
の色度)。
【0048】調製から24時間において、SMA100
0基材分散液は、概して、対応するJoncryl 678 基材分
散液よりも低い粘度を有していた。5.0rpmにおい
て、SMA1000及び Joncryl 678分散液は、298
8cP及び5130cPの各々の粘度を有していた。1
0rpmでは、各粘度は2123cP及び3038cP
であった。50rpmでは、粘度は同じであった。
【0049】7日間の周囲温度老化後に、両方の分散液
の粘度はほぼ同じであった。5.0rpmにおいて、S
MA1000分散液は5603cPの粘度を有し、そし
てJoncryl 678 分散液は6095cPの粘度を有してい
た。50rpmにおいて、SMA分散液及び Joncryl 6
78分散液の各々の粘度は1258cP及び1089cP
であった。
【0050】7日間の熱老化後に、SMA1000基材
分散液は、対応するJoncryl 678 基材分散液よりもずっ
と高い粘度を示した。5.0rpmにおいて、SMA1
000分散液の粘度は11124cPであり、そしてJo
ncryl 678 分散液の粘度は3067cPであった。50
rpmにおいて、SMA分散液及び Joncryl 678分散液
の各々の粘度は4128cP及び739cPであった。
【0051】例2 SMA1000及びJoncryl 678 をそれぞれ分散剤とし
て使用して、カーボンブラック顔料(キャボット・コー
ポレーションからの Regal 660)の3:1顔料/分散剤
分散液からインキを処方した。両方のインキ処方物に使
用したエマルジョン重合体はJoncryl 90であった。SM
A1000及びJoncryl 90インキ(分散剤としてのSM
A1000、インキエマルジョン重合体溶液としてのJo
ncryl 90、10%顔料配合量)を、28.6gの分散
液、0.5gの脱泡剤、52.2gのエマルジョン、1
2.6gのSMA1000及び6.10gの水から処方
した(“SMA1000インキ”)。28.6gの分散
液、0.5gの脱泡剤、52.2gのエマルジョン、1
3.9gのJoncryl 678 及び4.38gの水からJoncry
l 678 /Joncryl 90インキを処方した(“Joncryl 90イ
ンキ”)。両方のインキとも、同等の顔料配合量及び固
形分含量を有するように処方された。
【0052】両方のインキの7日間の周囲温度老化後
に、SMA1000インキは、匹敵するJoncryl 678 イ
ンキよりも43%良好な着色度を有していた。SMA1
000インキの7日間熱老化の試料は、7日間熱老化の
Joncryl 678 インキよりも28%良好な着色度を示し
た。
【0053】両方のインキの粘度を7日間の周囲温度老
化後に調べた。SMA1000インキの2.5rpmで
の粘度は2163cPであり、そして対応するJoncryl
678インキの粘度は265cPであった。50rpmに
おいて、SMA1000インキの粘度は129cPであ
り、そしてJoncryl 678 インキの粘度は129cPであ
った。
【0054】7日間の熱老化後に、SMA1000イン
キは再び、より高い粘度を示した。2.5rpmにおい
て、SMA1000インキの粘度は1573cPであ
り、そしてJoncryl 678 インキの粘度は232cPであ
った。50rpmでは、各々の粘度は482cP及び1
27cPであった。しかしながら、より高いせん断速度
ではSMA1000インキの周囲温度老化試料及び熱老
化試料の間に少しも変化がなかった。
【0055】次の実施例は、好ましくは約6:1〜約
8:1の範囲にある顔料/分散剤比を有する濃厚顔料分
散液そしてある場合にはそれから処方したインキの製造
を例示するものである。また、これらの実施例は、分散
剤としてスチレン/無水マレイン酸共重合体又はその誘
導体を含有する分散液(及びインキ)の向上した着色度
及びレオロジー特性も示す(アクリル樹脂分散剤と比較
して)。
【0056】例3 8:1顔料/分散剤分散液の調製 SMA1440、SMA17352及びJoncryl 678 を
使用して、8:1顔料/分散剤比を有するカーボンブラ
ック顔料(キャボット・コーポレーションからの Regal
660)の3種の異なる安定な顔料分散液を調製した。3
種ともすべて、46%の顔料配合量を有していた。SM
A1440を使用した分散液は、46.0gのカーボン
ブラック顔料、0.5gのSulfonyl 104-A脱泡剤、1
7.3gのSMA1440及び23.9gの水を混合す
ることによって調製された。SMA17352を使用し
た分散液は、46.0gのカーボンブラック顔料、0.
5gのSulfonyl 104-A脱泡剤、24.9gのSMA17
352及び28.6gの水を混合することによって調製
された。分散剤としてJoncryl 678 を使用した分散液
は、46.0gのカーボンブラック顔料、0.5gのCo
lloids 999脱泡剤、17.0gのJoncryl 678及び3
6.2gの水を混合することによって調製された。
【0057】例4 例3に記載の如くして調製したSMA1440分散液及
び Joncryl 678分散液を着色特性について評価した。2
4時間の周囲温度老化後に、SMA1440分散液は、
対応するJoncryl 678 分散液よりもおよそ113%良好
な着色度を有していた(SMA1440分散液では68
0nmで213.44、そしてJoncryl678 分散液では
100.00の色度)。60℃で7日間の熱老化後に、
SMA1440分散液は、対応するJoncryl 678 分散液
よりもおよそ100%良好な着色度を示した(SMA1
440分散液では680nmで202.36、そしてJo
ncryl 678 分散液では100.00の色度)。
【0058】例5 例3に記載の如くしてSMA1440基材分散液及び J
oncryl 678基材分散液を調製した。これらの分散液の粘
度を比較評価した。
【0059】調製してから24時間において、SMA1
440分散液は、Joncryl 678 分散液とほぼ等しい粘度
を有していた。10rpmにおいて、Joncryl 678 分散
液は590cPの粘度を有し、そしてSMA1440分
散液は590cPの粘度を有していた。100rpmで
は、両者とも、231cPの粘度を有していた。
【0060】7日間の周囲温度老化後に、SMA144
0の粘度は有意には変化しなかった。SMA1440分
散液の粘度は、10rpmにおいて10cPであった。
しかしながら、7日間の周囲温度老化後のJoncryl 678
分散液の粘度は、10rpmにおいて4030cPに上
昇した。60℃で7日間の熱老化後に、SMA1440
分散液は、10rpmで1475cPの向上した粘度を
示した。7日間の熱老化後のJoncryl 678 分散液の粘度
も同様に向上したが、しかし10rpmでは大きく26
54cPに向上した。熱老化の間に、Joncryl 678 分散
液のpHは8.3から8.2に低下したが、これに対し
てSMA1440分散液のpHは8.3から8.1に低
下した。
【0061】例6 例3に記載の如くして調製したSMA17352基材分
散液を、例4において同様にして調製したJoncryl 678
基材分散液に対して着色度に関して比較評価した。両方
の分散液の調製後24時間において、SMA17352
基材分散液は、Joncryl 678 分散液よりもおよそ160
%良好な着色度を有していた(680nmでそれぞれ2
60.98及び100.00の色度)。7日間の周囲温
度老化において、SMA17352分散液は、Joncryl
678 分散液に勝る着色度の74%向上を示した(680
nmでそれぞれ174.61及び100.00の色
度)。60℃で7日間の熱老化後に、SMA1440分
散液の色度は、Joncryl 678 分散液のものとおよそ同じ
であった(680nmでそれぞれ96.4及び100.
00の色度)。
【0062】これらの2種の分散液の粘度も比較した。
調製から24時間後に、SMA17352分散液は、対
応するJoncryl 678 分散液よりも高い粘度を有してい
た。5rpmにおいて、SMA17352分散液は23
59cPの粘度を有し、そしてJoncryl 678 分散液は6
88cPの粘度を有していた。10rpmでは、SMA
17352分散液は1661cPの粘度を有し、そして
Joncryl 678 分散液は541cPの粘度を有していた。
【0063】7日間の周囲温度老化後に、SMA173
52分散液の粘度は、Joncryl 678分散液のものよりも
概して低かった(0.5rpmの場合を除いて)。5r
pmにおいて、SMA17352分散液の粘度は442
4cPであり、そしてJoncryl678分散液の粘度は550
5cPであった。10rpmでは、各粘度は2910c
P及び4030cPであった。
【0064】7日間の熱老化後に、SMA17352分
散液は、対応するJoncryl 678 分散液よりも低い粘度を
示した。SMA17352分散液の0.5rpm、5r
pm及び10rpmでの粘度は、それぞれ、6488c
P、2064cP及び1475cPであった。同じ条件
でのJoncryl 678 分散液の粘度は、それぞれ、6881
cP、3392cP及び2654cPであった。SMA
17352分散液及びJoncryl 678 分散液の両方とも、
周囲温度老化間よりも熱老化間により小さな増大を示し
た。
【0065】例7 「Pigment Red 48:2」(Permanent Red 2B 又はRubine
2Bとも称される)を使用して安定な顔料分散液を6:1
顔料/分散剤比で調製した。これらの顔料分散液は38
%顔料配合量で調製された。使用した分散剤は、SMA
1000、SMA2000、SMA1440、SMA1
7252、SMA2625及びJoncryl678である。SM
A1000基材分散剤は、38.0gの顔料、1.0g
のSulfonyl DF-110 D脱泡剤、17.1gのSMA10
00及び43.9gの水を含有していた。SMA200
0基材分散剤は、38.0gの顔料、1.0gのSulfon
ylDF-110 D 脱泡剤、28.8gの顔料及び32.2g
の水を含有していた。SMA1440基材分散剤は、3
8.0gの顔料、1.0gのPI-35 脱泡剤、18.05
gのSMA1440及び42.5gの水を含有してい
た。SMA17352基材分散剤は、38.0gの顔
料、1.0gのSulfonyl DF-110 D 脱泡剤、32.9g
のSMA17352及び28.1gの水を含有してい
た。SMA2625基材分散剤は、38.0gの顔料、
1.0gのSulfonyl DF-110 D 脱泡剤、32.5gのS
MA2625及び28.5gの水を含有していた。Jonc
ryl 678 基材分散液は、38.0gの顔料、1.0gの
Colloid 999 脱泡剤、17.0gのJoncryl 678及び4
4.0gの水を含有していた。
【0066】例8 例7の顔料分散液(6:1顔料/バインダー比、38%
顔料含有量)の粘度を比較評価した。それらの各々の調
製から24時間後に、すべてのSMA基材分散液は、Jo
ncryl 678 基材分散液よりも低い粘度を示した。10r
pmにおいて、SMA1000、SMA2000、SM
A1440、SMA17352、SMA2625、及び
Joncryl 678基材分散液の粘度は、それぞれ、291c
P、70cP、350cP、96cP、38cP及び1
500cPであった。
【0067】7日間の周囲温度老化後に、すべてのSM
A基材分散液は、Joncryl 678 分散液よりも低い粘度
(0.5rpmにおいて)を示した。10rpmにおい
て、すべてのSMA基材分散液は、他の分散液よりも高
い測定pHを有していたSMA1000を除いて、Jonc
ryl 678 基材分散液よりも低い粘度を有していた。7日
間の周囲温度老化についての粘度データを以下の表1に
示す。
【0068】表1.7日間の周囲温度老化における粘度(cP) 溶解型樹脂 0.5rpm 10rpm pH Joncryl 678 3968 861 9.5 SMA100 3500 1650 9.1 SMA2000 448 240 7.4 SMA1440 768 413 8.9 SMA17352 192 93 8.9 SMA2625 64 48 8.9
【0069】60℃で7日間の熱老化後に、SMA17
352基材分散液は、対応するJoncryl 678 基材分散液
よりも有意に低い粘度を示した。0.5rpmにおい
て、SMA17352基材分散液は320cPの粘度を
有し、そしてJoncryl 678 基材分散液は23500cP
の粘度を有していた。
【0070】例9 6:1顔料/分散剤比を有するフタロブルーβ顔料(ピ
グメントブルー15:3)の安定な顔料分散液を調製し
た。使用した分散剤は、SMA1000、SMA144
0及び Joncryl 678であった。SMA基材分散液の顔料
配合量は、両方とも40.77%であった。Joncryl 67
8 基材分散液の顔料配合量は40.37%である。各調
製において、市販脱泡剤である「Dee Fo 1144/A75」を
使用した。
【0071】SMA1000基材分散液は、210.0
gの顔料、94.1gのSMA1000溶解型樹脂、
5.0gの脱泡剤及び182.0gの水を混合すること
によって調製された。SMA1440基材分散液は、2
10.0gの顔料、105.1gのSMA1440溶解
型樹脂、5.0gの脱泡剤及び171.0gの水から調
製された。Joncryl 678 基材分散液は、210.0gの
顔料、93.8gのJoncryl 678 溶解型樹脂、5.0g
の脱泡剤及び187.2gの水から調製された。
【0072】例10 例9に記載の如くして調製した顔料分散液(6:1顔料
/分散剤比)の着色度を比較評価した。24時間におい
て、そして周囲温度老化の2週間及び3週間後に色度を
測定した。色度を6300nmで報告する。結果を以下
の表2に示す。
【0073】表2.色度(630nm) Joncryl 678 SMA1000 SMA1440 (基準) 24時間 122.93 130.07 100.00 2週間、周囲 111.95 112.94 100.00 3週間、周囲 110.57 111.82 100.00
【0074】すべての分散液は時間が経過すると少量の
色度を失ないそして観察した時間間隔にわたって色度差
が狭くなったけれども、周囲温度老化の3週間の終わり
にSMA基材分散液の色度はJoncryl 678 基材分散液よ
りもなお強かった。SMA基材分散液(40.77%)
と Joncryl 678(40.37%)との間の顔料配合量の
0.4%差異はあまりに小さすぎてSMA基材分散液の
分散液色度に見られる実質的な差異を説明することがで
きない。
【0075】例11 例9に記載の如くして調製した顔料分散液(6:1顔料
/分散剤比)の粘度を比較評価した。24時間及び2週
間の周囲温度老化における粘度及びpH値を測定した。
結果を以下の表3及び4に示す。
【0076】表3.粘度(cP)及びpHデータ(t=24時間) 溶解型樹脂 0.5rpm 10rpm pH SMA1000 25500 9100 8.93 SMA1440 11000 1900 8.77 Joncryl 678 71000 9225 8.48
【0077】表4.粘度(cP)及びpHデータ(t=2週間) 溶解型樹脂 0.5rpm 10rpm pH SMA1000 57500 10450 9.05 SMA1440 5184 781 8.80 Joncryl 678 51500 8400 8.55
【0078】2週間の期間後、SMA1440基材分散
液の粘度は概して他のものよりも一桁低いままであり、
そして外形がより類似した状態になった。一ケ月の周囲
温度老化後に、Joncryl 678 基材分散液及びSMA10
00基材分散液は、それらの粘度を測定するのが不可能
である点まで濃厚化した。しかしながら、一ヶ月におい
て、SMA1440基材分散液は、0.5rpmで68
48cPそして10rpmで944cPの粘度を有して
注入可能性のままであった。
【0079】例12 水性インキの製造 例9で調製した顔料分散液から水性インキを製造した。
これらの「Pigment Blue 15:3 」顔料分散液は、6:1
顔料/分散剤比を有する。この例のインキは、12%の
顔料配合量及び40.5の全固形分重量%(顔料固形分
12.0重量%、エマルジョン及び溶解型樹脂固形分か
ら28.5重量%)で製造された。エマルジョン樹脂固
形分対溶解型樹脂固形分の比率は、2.17:1(エマ
ルジョン固形分19.5%、溶液型樹脂固形分9.0
%)である。インキの製造に使用したエマルジョンは、
モートン社からのLucidene 650及びエス・シー・ジョン
ソン社からのSCX-2660であった。Lucidene 650はエマル
ジョンの45.5重量%の固形分含量を有し、そしてSC
X-2660はエマルジョンの49.0重量%の固形分含量を
有する。
【0080】例9の顔料分散液(SMA1000、SM
A1440、及び Joncryl 678基材分散液)の各々にそ
れぞれのエマルジョンを混合して6種の異なるインキを
製造した。例えば、ミルベースにおける顔料の分散剤と
してのSMA1000からSMA1000/Lucidene 6
50インキが形成され、そしてインキ処方物中のエマルジ
ョン重合体としてLucidene 650が使用された。SMA1
000/Lucidene 650インキは、29.43gのSMA
1000基材分散液、0.4gのDF−70脱泡剤、4
2.8gのエマルジョン、18.82gの追加的なSM
A1000及び8.55gの水を含有する。
【0081】SMA1000/SCX2660インキ
は、29.43gのSMA1000基材分散液、0.4
gのDF脱泡剤、37.80gのSCX2660エマル
ジョン、18.82gの追加的なSMA1000溶解型
樹脂及び13.55gの水を使用して処方された。SM
A1440/Lucidene 650インキは、29.43gのS
MA1440基材分散液、0.4gのDF脱泡剤、4
2.8gのエマルジョン、21.02gの追加的なSM
A1440溶解型樹脂及び6.35gの水から製造され
た。SMA1440/SCX2660インキは、29.
43gのSMA1440基材分散液、0.4gのDF脱
泡剤、37.80gのエマルジョン、21.02gの追
加的なSMA1440溶解型樹脂及び11.35gの水
から製造された。Joncryl 678/Lucidene 650インキ
は、29.73gのJoncryl 678基材分散液、0.4g
のDF脱泡剤、42.86gのエマルジョン、18.7
7gの追加的な Joncryl 678溶解型樹脂及び8.24g
の水を混合することによって製造された。Joncryl 678
/SCX2660インキは、29.73gのJoncryl 67
8基材分散液、0.4gのDF脱泡剤、37.80gの
エマルジョン、18.77gの追加的な Joncryl 678溶
解型樹脂及び13.30gの水を混合することによって
製造された。
【0082】例13 例12で製造したインキの色度を比較評価した。24時
間及び7日間の周囲温度老化についての結果を表4及び
5に記載する。Joncryl 678 分散液を基材とするインキ
を基準とした。
【0083】表4.Lucidene 650エマルジョン溶解型樹脂で処方したインキの色度(630n m) Joncryl 678 SMA1000 SMA1440時間 (基準) (基準に対する変化%) (基準に対する変化%) 初期 100.00 141.69(+41.69) 139.57(+39.57) 24時間 100.00 141.85(+41.85) 142.92(+42.92) 7日間 100.00 104.67(+4.67) 102.46(+2.46)
【0084】表5.SCX2660エマルジョン溶解型樹脂で処方したインキの色度 Joncryl 678 SMA1000 SMA1440時間 (基準) (基準に対する変化%) (基準に対する変化%) 初期 100.00 102.74(+2.74) 110.29(+10.29) 24時間 100.00 104.82(+4.82) 111.06(+11.02) 7日間 100.00 102.65(+2.65) 105.09(+5.09)
【0085】SMA顔料分散液を基材とするインキは、
初期において、特にエマルジョン重合体としてLucidene
650を使用するインキでは有意の色度上の利益を示す。
この利益は、SMA基材分散液によって発現される良好
な色度によるものとされることができる。
【0086】例14 例12でLucidene 650エマルジョン重合体を使用して製
造したインキの粘度を比較評価した。結果を以下の表6
及び7に記載する。
【0087】表6.Lucidene 650エマルジョン(0.5rpmにて)溶解型樹脂で処方したイ ンキの粘度(cP)データ 時間 Joncryl 678 SMA1000 SMA1440 初期 2048 256 3584 24時間 1088 192 4288 7日間 896 320 4160
【0088】表7.Lucidene 650エマルジョン( 10rpmにて)溶解型樹脂で処方したイン キの粘度(cP)データ 時間 Joncryl 678 SMA1000 SMA1440 初期 349 122 365 24時間 304 144 416 7日間 275 138 400
【0089】例15 6:1の顔料/分散剤比を有するピグメント・イエロー
14(Diarylide Yellow AAOT )の安定な顔料分散液を
調製した。この分散液は、33%の顔料配合量で調製さ
れた。
【0090】SMA1440基材分散液は、165.0
gの顔料、82.6gのSMA1440溶解型樹脂、2
22.9gの水及び2.5gの「Dee Fo 1145A/75 」脱
泡剤から調製された。Joncryl 678 基材分散液は、16
5.0gの顔料、83.3gの Joncryl 678溶解型樹
脂、2.5gの脱泡剤及び222.2gの水から調製さ
れた。
【0091】両方の分散液の色度を比較評価した。SM
A1440基材分散液の色度(420nmで測定した色
度)は、Joncryl 678 基材分散液よりも強かった。調製
してから24時間において、SMA1440基材分散液
は、Joncryl 678 基材分散液よりも9%大きい着色度を
示した。7日間の熱老化後に、SMA1440基材分散
液は、Joncryl 678 基材分散液よりも7.2%大きい色
度を示した。
【0092】例16 6:1の顔料/分散剤比及び38%の顔料配合量を有す
るピグメント・イエロー14(Roma表面処理)の安定な
顔料分散液を調製した。
【0093】SMA17352基材分散液は、190.
0gの顔料、137.1gのSMA17352溶解型樹
脂、143.4gの水及び2.5gの「Dee Fo 1145A/7
5 」脱泡剤から調製された。Joncryl 678基材分散液
は、190.0gの顔料、95.9gの Joncryl 678溶
解型樹脂、2.5gの脱泡剤及び143.4gの水から
調製された。
【0094】両方の分散液の色度を比較評価した。SM
A17352基材分散液の色度(420nmで測定した
色度)は概してJoncryl 678 基材分散液よりも強かっ
た。調製してから24時間において、SMA17352
基材分散液は、Joncryl 678 基材分散液よりも9.2%
大きい着色度を示した。48時間後に、SMA1735
2基材分散液は、Joncryl 678 基材分散液よりも1.8
%弱い着色度を示した。7日間の熱老化後に、SMA1
7352基材分散液は、Joncryl 678 基材分散液よりも
7.2%大きい色度を示した。
【0095】SMA17352基材分散液は、調製して
から24時間及び48時間において対応するJoncryl 67
8 基材分散液よりも有意に高い粘度を示した。24時間
では、SMA17352(pH=7.5)及びJoncryl
678 (pH=7.7)基材分散液の各々の粘度は、2.
5rpmにおいて4200cP及び410cP、10.
0rpmにおいて2550cP及び227cP、そして
50rpmにおいて1250cP及び119cPであ
る。
【0096】調製してから48時間において、SMA1
7352(pH=7.8)及びJoncryl 678 (pH=
7.8)基材分散液の各々の粘度は、2.5rpmにお
いて2900cP及び461cP、10.0rpmにお
いて1950cP及び253cP、そして50rpmに
おいて1015cP及び131cPである。
【0097】pHを僅かに上に調整した後に、周囲温度
で7日間老化したSMA17352分散液はより高い粘
度を示した。例えば、5.0rpmでは、SMA173
52分散液(pH=9.1)は2150cPの粘度を有
し、そしてJoncryl 678 (pH=8.8)分散液は57
0cPの粘度を有していた。
【0098】7日間の熱老化後に、両者の粘度はより匹
敵したけれども、SMA17352分散液の方が概して
高い粘度を有していた。2.5rpmでは、SMA17
352分散液(pH=9.7)は約13100cPの粘
度を有し、そしてJoncryl 678 (pH=9.3)分散液
は約678cPの粘度を有していた。10rpmでは、
SMA17352分散液の粘度は約6175cPであ
り、そしてJoncryl 678分散液の粘度は約4050cP
であった。
【0099】例17 7:1の顔料/分散剤比を有するカーボンブラック顔料
(キャボット・コーポレーションからの Regal 660)の
安定な顔料分散液を調製した。SMA1440基材分散
液は43.2%顔料配合量で調製され、そして対応する
Joncryl 678 基材分散液は42%顔料配合量で調製され
た。
【0100】SMA1440基材分散液は、216gの
顔料、90.1gのSMA1440溶解型樹脂、19
1.4gの水及び2.5gの脱泡剤から調製された。Jo
ncryl678基材分散液は、210gの顔料、80.4gの
Joncryl 678溶解型樹脂、2.5gの脱泡剤及び20
7.1gの水から調製された。
【0101】他の実施例で記載した顔料分散液とは違っ
て、この例の顔料分散液中の成分は、練磨に先だって低
せん断ミキサーの代わりに高せん断ブレンダーにおいて
先ず混合された。高速混合が約15〜17時間の間実施
された。練磨は先に記載の如くして実施された。この高
せん断混合は、プレミックス中における顔料のより効果
的な分布をもたらす。
【0102】例18 例17で調製した顔料分散液の色度を比較評価した。4
3.2%の顔料配合量を有する顔料分散液を調製した
が、しかし比較を可能にするために42%に薄めた。2
種の追加的なSMA1440基材分散液を別々の日に調
製し(以下では、SMA1440(a)及び(b)と記
載)、そして対応する Joncryl 678基材分散液と比較し
て試験した。これらの顔料分散液は、42%の顔料配合
量を有していた。24時間及び7日間の熱老化について
の色度結果(680nmにおいて)を表8に記載する。
【0103】表8.顔料分散液の色度(Joncryl 678 基準からの変化%) 分散剤 24時間 7日間周囲温度 7日間加熱 Joncryl 100.00 100.00 100.00 SMA1440 100.51(+0.5) 103.32(+3.3) 103.27(+3.3) SMA1440(a) 99.01(-1.0) 98.45(-1.6) 99.91(-0.1) SMA1440(b) 98.30(-1.7) 101.33(+3.3) 103.74(+3.3)
【0104】報告した色度は、測定法の変動性(±3
%)を考慮してするとほぼ等しい。SMA1440基材
分散液剤の色度は、例4の分散液について測定したもの
程有意義ではない。というのは、この例の顔料分散液の
製造は高せん断混合を包含しており、そしてそれは恐ら
く顔料をより効果的に分散させたからである。最適より
も低いせん断下に調製された例4の顔料分散液では、S
MA1440基材顔料分散液の色度は対応する Joncryl
678基材分散液よりも著しく強かった。というのは、S
MA溶解型樹脂はより良好な分散液を生成したからであ
る。
【0105】例19 例17及び18で調製した顔料分散液の粘度を比較評価
した。結果を以下の表9〜11に記載する。
【0106】表9.24時間における顔料分散液の粘度(cP)データ 分散剤 0.5 rpm 5.0 rpm 10 rpm 50 rpm pH Joncryl 678 3968 1485 1072 501 8.6 SMA 1440 1344 717 560 305 8.6 SMA 1440(a) 704 435 358 209 8.8 SMA 1440(b) 640 384 317 190 8.8
【0107】表10.7日間の周囲温度老化における顔料分散液の粘度(cP)データ 分散剤 0.5 rpm 5.0 rpm 10 rpm 50 rpm pH Joncryl 678 28500 8450 5750 2320 8.7 SMA 1440 2560 1152 864 431 8.6 SMA 1440(a) 1472 698 541 287 8.6 SMA 1440(b) 1088 589 470 258 8.7
【0108】表11.7日間の熱老化における顔料分散液の粘度(cP)データ 分散剤 0.5 rpm 5.0 rpm 10 rpm 50 rpm pH Joncryl 678 182000 39250 24675 ----- 8.5 SMA 1440 60500 14650 9575 3620 8.2 SMA 1440(a) 52000 12350 8075 3045 8.4
【0109】SMA1440分散液の粘度は、匹敵する
Joncryl 678基材分散液よりも常に低かった。より高い
顔料配合量(SMA1440(a)及び(b)分散液の
42%に対して、SMA1440分散液の43.2%)
においてさえも、この関係が成り立つ。7日間の熱老化
後に、すべての分散液が向上した粘度を示したときに、
SMA1440基材分散液はJoncryl 678基材分散液の
約1/3の粘度を有していた。
【0110】例20 Joncryl 90エマルジョンを使用して青色インキを製造し
た(フタロシアニンブルー顔料から製造)。3種の個々
の顔料分散液から3種の青色インキを製造した。第一の
分散液は、分散剤としてSMA1440を使用し、そし
て8:1顔料/分散剤比を有していた(分散液中に42
重量%の顔料)。第二の分散液は、分散剤としてSMA
1440を使用し、そして8:1顔料/分散剤比を有し
ていた(46重量%の顔料)。第三の分散液は、分散剤
としてスチレン/アクリル共重合体であるJoncryl 678
を使用し、そして4:1顔料/分散剤比を有していた
(35重量%の顔料)。
【0111】Joncryl 90エマルジョンは、約110℃の
ガラス転移温度(Tg)を有する。3種のインキは、表
12に記載される処方に従って製造された。
【0112】表12.インキ処方(フタロシアニンブルー顔料及びJoncryl 90エマルジョン) (全インキ処方の重量%として表される値) SMA 1440基材 SMA 1440基材 Joncryl 678基材 分散液、8/1、 分散液、8/1、 分散液、4/1、 42重量% 46重量% 35重量% 顔料分散液 33.33 30.43 40.00 追加的な −− −− 10.00 溶解型樹脂 (Joncryl 678、35重量%) 追加的な 15.00 15.00 −− 溶解型樹脂 (SMA 1440、35重量%) エマルジョン 47.43 47.73 47.73(Joncryl 90) 融合助剤 2.10 2.10 2.10 脱泡剤 0.50 0.50 0.50 水 1.34 4.24 − 合計 100.00 100.00 100.00
【0113】表12に記載される各成分を混合すること
によって3種の安定なインキを製造した。インキの各々
は、42重量%の全固形分(脱泡剤を除いて)、14重
量%の顔料固形分、及び3/1のエマルジョン/溶解型
樹脂固形分比を有していた。インキ配合物中に導入され
た追加的な溶解型樹脂は、アルカリ性水溶液中に35重
量%の溶解型樹脂固形分で溶解された。使用した脱泡剤
は、エア・プロダクツ社のDF−70であった。融合助
剤は「 Dowanol EPh」(ダウ・ケミカル・カンパニー)
であって、これは2−フェノキシエタノールである。顔
料分散液を除いた各成分をそれらが均一に分散されるま
で混合することによって安定なインキを製造した。その
後、顔料分散液を添加してインキを製造し、かくして不
安定性又は衝撃を回避した。
【0114】例21 Joncryl 77エマルジョンを使用して青色インキを製造し
た(フタロシアニンブルー顔料を使用して)。例20に
おいて使用した3種の別個の顔料分散液から3種の青色
インキを製造した。Joncryl 77エマルジョンは約21℃
のTgを有する。3種のインキは表13に記載の処方か
ら製造された。
【0115】表13.インキ処方(フタロシアニンブルー顔料及びJoncryl 77エマルジョン) (全インキ処方の重量%として表される値) SMA 1440基材 SMA 1440基材 Joncryl 678基材 分散液、8/1、 分散液、8/1、 分散液、4/1、 42重量% 46重量% 35重量% 顔料分散液 33.33 30.43 40.00 追加的な −− −− 10.00 溶解型樹脂 (Joncryl 678、35重量%) 追加的な 15.00 15.00 −− 溶解型樹脂 (SMA 1440、35重量%) エマルジョン 45.65 45.65 45.65(Loncryl 77) 脱泡剤 0.50 0.50 0.50 水 5.52 8.42 3.85 合計 100.00 100.00 100.00
【0116】表13に記載される各成分を混合すること
によって3種の安定なインキを製造した。インキの各々
は、42重量%の全固形分(脱泡剤を除いて)、14重
量%の顔料固形分及び3/1のエマルジョン/溶解型樹
脂固形分比を有していた。使用した脱泡剤は、エア・プ
ロダクツ社のDF−70であった。顔料分散液を除いた
各成分をそれらが均一に分散されるまで混合することに
よって安定なインキを製造した。その後、顔料分散液を
添加してインキを製造し、かくして不安定性又は衝撃を
回避した。
【0117】例22 例20及び21の6種のインキ配合物の相対的色度の比
較分析を行った。Joncryl 678基材顔料分散液から製造
したインキは、より高い顔料/分散剤比を有するSMA
1440基材分散液から製造したインキとの比較のため
の基準として使用された。色度は、最低反射率の波長で
報告される(フタロシアニンブルー顔料で630n
m)。インキの色度は、製造から7日間において周囲条
件で測定された。正の相対的色度値は、試料の色度が基
準よりも強いことを示す。結果を表14及び15に示
す。これらの結果によれば、より高い顔料/分散剤比を
有する本発明の顔料分散液から処方した安定なインキ
は、通常の態様で製造した従来の顔料配合インキよりも
強い色度を可能にすることができることが示されてい
る。
【0118】表14.7日間の周囲条件での相対的色度 相対的色度 (Joncryl 678基材分散液及びインキを製造した成分 Joncryl 90エマルシ゛ョンに対して) SMA 1440基材分散液(8/1、42% +3.8%)及びJoncryl 90エマルシ゛ョン SMA 1440基材分散液(8/1、46% +5.0% )及びJoncryl 90エマルシ゛ョン
【0119】表15.7日間の周囲条件での相対的色度 相対的色度 (Joncryl 678基材分散液及びインキを製造した成分 Joncryl 77エマルシ゛ョンに対して) SMA 1440基材分散液(8/1、42% +6.4%)及びJoncryl 90エマルシ゛ョン SMA 1440基材分散液(8/1、46% +5.2% )及びJoncryl 77エマルシ゛ョン
【0120】例23 Joncryl 90エマルジョンを使用して赤インキを製造した
(パーマネント・レッド2B顔料を使用して製造)。2
種の別々の顔料分散液から2種のインキを製造した。第
一の分散液は、分散剤としてSMA17352を使用
し、そして8:1の顔料/分散剤比を有していた(分散
液中に42重量%の顔料)。第二の分散液は、分散剤と
して Joncryl 678を使用し、そして4:1の顔料/分散
剤比を有していた。2種のインキは、表16に記載の処
方から製造された。
【0121】表16.Joncryl 90エマルジョンから製造した赤色インキ(値は全インキ処方の 重量%である) SMA 17352基材 SMA 1440基材 分散液、8/1、42% 分散液、4/1、33% 分散液 31.67 40.30 追加的な溶解型樹脂 −− 10.08(Joncryl 678、35%) 追加的な熔解型樹脂 19.96 −− (SMA 17352、25%) Joncryl 90エマルシ゛ョン 45.34 45.34 融合助剤 2.00 2.00 脱泡剤 0.50 0.50 水 0.53 1.78 合計 100.00 100.00
【0122】表16に記載される各成分を混合すること
によって2種の安定なインキを製造した。両方のインキ
とも、39.9重量%の全固形分、13.3重量%の顔
料配合量及び3/1のエマルジョン/溶解型樹脂固形分
比を有していた。使用した脱泡剤は、エア・プロダクツ
社のDF−70であった。融合助剤は「 Dowanol EPh」
(ダウ・ケミカル・カンパニー)であって、これは2−
フェノキシエタノールである。顔料分散液を除いた各成
分をそれらが均一に分散されるまで混合することによっ
て安定なインキを製造した。その後、顔料分散液を添加
してインキを製造し、かくして不安定性又は衝撃を回避
した。
【0123】例24 Joncryl 77エマルジョンを使用して赤インキを製造した
(パーマネント・レッド2B顔料を使用して製造)。2
種の別々の顔料分散液から2種のインキを製造した。第
一の分散液は、分散剤としてSMA17352を使用
し、そして8:1の顔料/分散剤比を有していた(分散
液中に42重量%の顔料)。第二の分散液は、分散剤と
して Joncryl 678を使用し、そして4:1の顔料/分散
剤比を有していた(33重量%の顔料)。2種のインキ
は、表17に記載の処方から製造された。
【0124】表17.Joncryl 77エマルジョンから製造した赤色インキ(値は全処方の重量% である) SMA 17352基材 Joncryl 678基材 分散液、8/1、42% 分散液、4/1、33% 分散液 33.17 42.22 追加的な溶解型樹脂 −− 9.95(Joncryl 678、35%) 追加的な溶解型樹脂 20.90 −− (SMA 17352、25%) Joncryl 77 エマルシ゛ョン 45.43 45.43 脱泡剤 0.50 0.50 水 −− 1.90 合計 100.00 100.00
【0125】表17に記載される各成分を混合すること
によって2種の安定なインキを製造した。両方のインキ
とも、41.75重量%の全固形分、13.93重量%
の顔料配合量及び3/1のエマルジョン/溶解型樹脂固
形分比を有していた。使用した脱泡剤は、エア・プロダ
クツ社のDF−70であった。顔料分散液を除いた各成
分をそれらが均一に分散されるまで混合することによっ
て安定なインキを製造した。その後、顔料分散液を添加
してインキを製造し、かくして不安定性又は衝撃を回避
した。
【0126】例25 Lucidene 605エマルジョンを使用して赤インキを製造し
た(パーマネント・レッド2B顔料を使用して製造)。
2種の別々の顔料分散液から2種のインキを製造した。
第一の分散液は、分散剤としてSMA17352を使用
し、そして8:1の顔料/分散剤比を有していた(分散
液中に42重量%の顔料)。第二の分散液は、分散剤と
して Joncryl 678を使用し、そして4:1の顔料/分散
剤比を有していた(33重量%の顔料 )。2種のイン
キは、表18に記載の処方から製造された。
【0127】表18.Lucidene 605エマルジョンから製造した赤色インキ(値は全処方の重量 %である) SMA 17352基材 Joncryl 678基材 分散液、8/1、42% 分散液、4/1、33% 分散液 33.33 42.42 追加的な溶解型樹脂 −− 10.00(Joncryl 678、35%) 追加的な溶解型樹脂 21.00 −−(SMA 17352、25%) Joncryl 90 エマルシ゛ョン 42.86 42.46 脱泡剤 0.50 0.50 水 2.31 4.22 合計 100.00 100.00
【0128】表18に記載される各成分を混合すること
によって2種の安定なインキを製造した。両方のインキ
とも、41.75重量%の全固形分、14重量%の顔料
配合量及び3/1のエマルジョン/溶解型樹脂固形分比
を有していた。使用した脱泡剤は、エア・プロダクツ社
のDF−70であった。顔料分散液を除いた各成分をそ
れらが均一に分散されるまで混合することによって安定
なインキを製造した。その後、顔料分散液を添加してイ
ンキを製造し、かくして不安定性又は衝撃を回避した。
【0129】本発明はここに例示記載した特定の具体例
に限定されないこと、並びに本発明の範囲及び精神から
逸脱せずに幾多の変更修正をなすことができることを理
解された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ウェンデラ・エム・リッカー アメリカ合衆国ペンシルベニア州ハバート ン、キャントバリー・ロード313 (72)発明者 フレデリック・マービーレ アメリカ合衆国ミネソタ州ミネアポリス、 イレブンス・アベニュー526、サウスイー スト、アパートメント305

Claims (54)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 極性液体中に分散された顔料と、該顔料
    を該液体中に分散させるための分散剤であって、 スチレン/無水マレイン酸共重合体、 スチレン/無水マレイン酸共重合体とアルコールとの反
    応生成物、又は該共重合体と該反応生成物との混合物、
    からなる分散剤とを含み、しかも、分散液中における顔
    料対分散剤の重量比が約5:1〜約9:1であり、そし
    て顔料が分散液の総重量の少なくとも約33重量%を占
    めることからなる顔料分散液。
  2. 【請求項2】 顔料が有機顔料及び無機顔料よりなる群
    から選択される請求項1記載の顔料分散液。
  3. 【請求項3】 有機顔料が重合体である請求項2記載の
    顔料分散液。
  4. 【請求項4】 液体が水である請求項1記載の顔料分散
    液。
  5. 【請求項5】 液体がアルカリ性水溶液からなる請求項
    1記載の顔料分散液。
  6. 【請求項6】 アルカリ性水溶液が、水性水酸化アンモ
    ニウム、水性水酸化カリウム及び水性水酸化ナトリウム
    よりなる群から選択される請求項5記載の顔料分散液。
  7. 【請求項7】 アルカリ性水溶液が有機アミンの溶液で
    ある請求項5記載の顔料分散液。
  8. 【請求項8】 分散剤が、約1:1〜約3:1のスチレ
    ン対無水マレイン酸モル比を有するスチレン/無水マレ
    イン酸共重合体からなる請求項1記載の顔料分散液。
  9. 【請求項9】 アルコールが、C1−C8脂肪族アルコー
    ル、C1−C8環状アルコール及びC6−C10 芳香族アル
    コールよりなる群から選択される請求項1記載の顔料分
    散液。
  10. 【請求項10】 分散剤が、 2−ブトキシエタノールと約1.5:1のスチレン対無
    水マレイン酸モル比を有するスチレン/無水マレイン酸
    共重合体とのエステル化反応生成物、 シクロヘキサノール及びイソプロパノールと約1.4:
    1のスチレン対無水マレイン酸モル比を有するスチレン
    /無水マレイン酸共重合体とのエステル化反応生成物、
    及びN−プロピルアルコールと約2:1のスチレン対無
    水マレイン酸モル比を有するスチレン/無水マレイン酸
    共重合体とのエステル化反応生成物、よりなる群から選
    択される請求項1記載の顔料分散液。
  11. 【請求項11】 分散液中の顔料対分散剤の重量比が約
    6:1〜約8:1である請求項1記載の顔料分散液。
  12. 【請求項12】 顔料が分散液の総重量の少なくとも約
    36重量%を占める請求項1記載の顔料分散液。
  13. 【請求項13】 顔料が分散液の総重量の少なくとも約
    40重量%を占める請求項12記載の顔料分散液。
  14. 【請求項14】 顔料分散液が更に脱泡剤を含む請求項
    1記載の顔料分散液。
  15. 【請求項15】 請求項1記載の顔料分散液と、水と、
    水中で安定化された重合体を含むエマルジョンとを含む
    水性インキ組成物であって、顔料の重量がインキ組成物
    の総重量の少なくとも10%であることからなる水性イ
    ンキ組成物。
  16. 【請求項16】 顔料が有機顔料及び無機顔料よりなる
    群から選択される請求項15記載の水性インキ組成物。
  17. 【請求項17】 アルコールが、C1−C8脂肪族アルコ
    ール、C1−C8環状アルコール及びC6−C10 芳香族ア
    ルコールよりなる群から選択される請求項15記載の水
    性インキ組成物。
  18. 【請求項18】 顔料分散液中の分散剤が、 約1:1〜約3:1のスチレン対無水マレイン酸モル比
    を有するスチレン/無水マレイン酸共重合体、 2−ブトキシエタノールと約1.5:1のスチレン対無
    水マレイン酸モル比を有するスチレン/無水マレイン酸
    共重合体とのエステル化反応生成物、 シクロヘキサノール及びイソプロパノールと約1.4:
    1のスチレン対無水マレイン酸モル比を有するスチレン
    /無水マレイン酸共重合体とのエステル化反応生成物、
    及びN−プロピルアルコールと約2:1のスチレン対無
    水マレイン酸モル比を有するスチレン/無水マレイン酸
    共重合体とのエステル化反応生成物、よりなる群から選
    択される請求項15記載の水性インキ組成物。
  19. 【請求項19】 分散液中の顔料対分散剤の重量比が約
    6:1〜約8:1である請求項15記載の水性インキ組
    成物。
  20. 【請求項20】 顔料が分散液の総重量の少なくとも約
    36重量%を占める請求項15記載の水性インキ組成
    物。
  21. 【請求項21】 顔料が分散液の総重量の少なくとも約
    40重量%を占める請求項20記載の水性インキ組成
    物。
  22. 【請求項22】 顔料分散液用の液体が水である請求項
    15記載の水性インキ組成物。
  23. 【請求項23】 顔料分散液用の液体がアルカリ性水溶
    液である請求項15記載の水性インキ組成物。
  24. 【請求項24】 アルカリ性水溶液が、水性水酸化アン
    モニウム、水性水酸化カリウム及び水性水酸化ナトリウ
    ムよりなる群から選択される請求項23記載の水性イン
    キ組成物。
  25. 【請求項25】 アルカリ性水溶液が有機アミンの溶液
    である請求項23記載の水性インキ組成物。
  26. 【請求項26】 水中で安定化された重合体が、スチレ
    ン/アクリル共重合体、アクリル重合体、及びスチレン
    /ブタジエン共重合体よりなる群から選択される請求項
    15記載の水性インキ組成物。
  27. 【請求項27】 (a)顔料、該顔料用の分散剤、及び
    極性液体を混合して顔料分散液を形成し、この場合に分
    散剤は、 スチレン/無水マレイン酸共重合体、 スチレン/無水マレイン酸共重合体とアルコールとの反
    応生成物、又は該共重合体と該反応生成物との混合物、
    からなり、しかも、分散液中における顔料対分散剤の重
    量比が約5:1〜約9:1でありそして顔料が分散液の
    総重量の少なくとも約33重量%を占めることからな
    り、そして(b)顔料分散液を練磨する、各工程からな
    る水性インキ用顔料分散液の製造法。
  28. 【請求項28】 液体が水である請求項27記載の顔料
    分散液の製造法。
  29. 【請求項29】 液体がアルカリ性水溶液からなる請求
    項27記載の顔料分散液の製造法。
  30. 【請求項30】 アルカリ性水溶液が、水性水酸化アン
    モニウム、水性水酸化カリウム及び水性水酸化ナトリウ
    ムよりなる群から選択される請求項29記載の顔料分散
    液の製造法。
  31. 【請求項31】 アルカリ性水溶液が有機アミンの溶液
    である請求項27記載の顔料分散液の製造法。
  32. 【請求項32】 分散剤が、約1:1〜約3:1のスチ
    レン対無水マレイン酸共重合体モル比を有するスチレン
    /無水マレイン酸共重合体からなる請求項27記載の顔
    料分散液の製造法。
  33. 【請求項33】 アルコールが、C1−C8脂肪族アルコ
    ール、C1−C8環状アルコール及びC6−C10 芳香族ア
    ルコールよりなる群から選択される請求項27記載の顔
    料分散液の製造法。
  34. 【請求項34】 分散剤が、 2−ブトキシエタノールと約1.5:1のスチレン対無
    水マレイン酸モル比を有するスチレン/無水マレイン酸
    共重合体とのエステル化反応生成物、 シクロヘキサノール及びイソプロパノールと約1.4:
    1のスチレン対無水マレイン酸モル比を有するスチレン
    /無水マレイン酸共重合体とのエステル化反応生成物、
    及びN−プロピルアルコールと約2:1のスチレン対無
    水マレイン酸モル比を有するスチレン/無水マレイン酸
    共重合体とのエステル化反応生成物、よりなる群から選
    択される請求項27記載の顔料分散液の製造法。
  35. 【請求項35】 分散液中の顔料対分散剤の重量比が約
    6:1〜約8:1である請求項27記載の顔料分散液の
    製造法。
  36. 【請求項36】 顔料が分散液の総重量の少なくとも約
    36重量%を占める請求項27記載の顔料分散液の製造
    法。
  37. 【請求項37】 顔料が分散液の総重量の少なくとも約
    40重量%を占める請求項36記載の顔料分散液の製造
    法。
  38. 【請求項38】 顔料分散液が更に脱泡剤を含む請求項
    27記載の顔料分散液の製造法。
  39. 【請求項39】 (a)顔料、該顔料用の分散剤、及び
    極性液体を混合して顔料分散液を形成し、この場合に分
    散剤は、 スチレン/無水マレイン酸共重合体、 スチレン/無水マレイン酸共重合体とアルコールとの反
    応生成物、又は該共重合体と該反応生成物との混合物、
    からなり、しかも、分散液中における顔料対分散剤の重
    量比が約5:1〜約9:1でありそして顔料が分散液の
    総重量の少なくとも約33重量%を占めることからな
    り、 (b)顔料分散液を練磨し、そして (c)顔料分散液に水と水中で安定化された重合体を含
    むエマルジョンとを混合し、この場合に顔料の重量はイ
    ンキ組成物の総重量の少なくとも10%であるとする、
    各工程を含む水性インキ組成物の製造法。
  40. 【請求項40】 液体が水である請求項39記載の水性
    インキ組成物の製造法。
  41. 【請求項41】 液体がアルカリ性水溶液からなる請求
    項39記載の水性インキ組成物の製造法。
  42. 【請求項42】 アルカリ性水溶液が、水性水酸化アン
    モニウム、水性水酸化カリウム及び水性水酸化ナトリウ
    ムよりなる群から選択される請求項41記載の水性イン
    キ組成物の製造法。
  43. 【請求項43】 アルカリ性水溶液が有機アミンの溶液
    である請求項39記載の水性インキ組成物の製造法。
  44. 【請求項44】 アルコールが、C1−C8脂肪族アルコ
    ール、C1−C8環状アルコール及びC6−C10 芳香族ア
    ルコールよりなる群から選択される請求項39記載の水
    性インキ組成物の製造法。
  45. 【請求項45】 顔料分散液中の分散剤が、 約1:1〜約3:1のスチレン対無水マレイン酸モル比
    を有するスチレン/無水マレイン酸共重合体、 2−ブトキシエタノールと約1.5:1のスチレン対無
    水マレイン酸モル比を有するスチレン/無水マレイン酸
    共重合体とのエステル化反応生成物、 シクロヘキサノール及びイソプロパノールと約1.4:
    1のスチレン対無水マレイン酸モル比を有するスチレン
    /無水マレイン酸共重合体とのエステル化反応生成物、
    及びN−プロピルアルコールと約2:1のスチレン対無
    水マレイン酸モル比を有するスチレン/無水マレイン酸
    共重合体とのエステル化反応生成物、よりなる群から選
    択される請求項39記載の水性インキ組成物の製造法。
  46. 【請求項46】 分散液中の顔料対分散液の重量比が約
    6:1〜約8:1である請求項39記載の水性インキ組
    成物の製造法。
  47. 【請求項47】 顔料が分散液の総重量の少なくとも約
    36重量%を占める請求項39記載の水性インキ組成物
    の製造法。
  48. 【請求項48】 顔料が分散液の総重量の少なくとも約
    40重量%を占める請求項47記載の水性インキ組成物
    の製造法。
  49. 【請求項49】 水中で安定化された重合体が、スチレ
    ン/アクリル共重合体、アクリル重合体、及びスチレン
    /ブタジエン共重合体よりなる群から選択される請求項
    39記載の水性インキ組成物の製造法。
  50. 【請求項50】 (a)顔料、該顔料用の分散剤、及び
    極性液体を混合して顔料分散液を形成し、この場合に分
    散剤は、 スチレン/無水マレイン酸共重合体、 スチレン/無水マレイン酸共重合体とアルコールとの反
    応生成物、又は該共重合体と該反応生成物との混合物、
    からなり、しかも、分散液中における顔料対分散剤の重
    量比が約5:1〜約9:1でありそして顔料が分散液の
    総重量の少なくとも約33重量%を占めることからな
    り、 (b)顔料分散液を練磨し、 (c)水と、水中で安定化された重合体を含むエマルジ
    ョンと、スチレン/無水マレイン酸共重合体、スチレン
    /無水マレイン酸共重合体及びアルコールの反応生成
    物、又は該共重合体及び該反応生成物の混合物を含有す
    る溶液とを含む均質混合物を調製し、そして (d)工程(c)の混合物に顔料分散液を加え、ここで
    顔料の重量はインキ組成物の総重量の少なくとも10%
    であるとする、各工程を含む水性インキ組成物の製造
    法。
  51. 【請求項51】 工程(c)の混合物が、脱泡剤及び融
    合助剤よりなる群から選択される少なくとも1種の成分
    を更に含む請求項50記載の水性インキの製造法。
  52. 【請求項52】 液体がアルカリ性水溶液からなる請求
    項50記載の水性インキ組成物の製造法。
  53. 【請求項53】 分散液中の顔料対分散剤の重量比が約
    6:1〜約8:1である請求項50記載の水性インキ組
    成物の製造法。
  54. 【請求項54】 水中で安定化された重合体が、スチレ
    ン/アクリル共重合体、アクリル重合体、及びスチレン
    /ブタジエン共重合体よりなる群から選択される請求項
    50記載の水性インキ組成物の製造法。
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