JPH1171331A - アミノシクロアルキルメタノール化合物 - Google Patents

アミノシクロアルキルメタノール化合物

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JPH1171331A
JPH1171331A JP23011097A JP23011097A JPH1171331A JP H1171331 A JPH1171331 A JP H1171331A JP 23011097 A JP23011097 A JP 23011097A JP 23011097 A JP23011097 A JP 23011097A JP H1171331 A JPH1171331 A JP H1171331A
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JP
Japan
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group
compound
substituent
lower alkyl
pharmaceutical composition
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Application number
JP23011097A
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English (en)
Inventor
Tokuo Ono
徳雄 大野
Masakazu Nakano
正和 中野
Nobuyuki Yasuda
信之 安田
Masataka Miura
正尊 三浦
Hideyuki Aizawa
秀幸 相澤
Atsushi Fukuzaki
厚 福▲崎▼
Keiichi Kiyota
恵一 清田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Tanabe Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Tanabe Co Ltd
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Publication date
Application filed by Tokyo Tanabe Co Ltd filed Critical Tokyo Tanabe Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 【化1】 [式中、Arは置換基を有していてもよいフェニル基又
はチエニル基を表し、R1は水素原子又は低級アルキル
基を表し、R2は水素原子、−A−B基(Aは分岐して
いてもよい低級アルキレン基を表し、Bは置換基を有し
ていてもよいフェニル基を表す。)、アルケニル基又は
低級アルキル基を表し、mは2、3又は4を表す。但
し、R1、R2が共に低級アルキル基であり、且つmが3
である場合を除く。]で表されるアミノシクロアルキル
メタノール化合物又はその薬理学的に許容される塩。 【効果】この化合物はムスカリンM3受容体に極めて選
択的な拮抗活性を有するため、ムスカリンM3受容体が
関与する疾患に対する予防又は治療剤として有用であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アミノシクロアル
キルメタノール化合物に関し、詳しくは選択的なムスカ
リンM3受容体拮抗作用を有するアミノシクロアルキル
メタノール化合物及びそれを有効成分とする医薬組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】ムスカリン受容体には少なくとも3種の
サブタイプが存在し、M1受容体は脳に、M2受容体は心
臓に、M3受容体は平滑筋及び腺組織に存在するといわ
れている。
【0003】ムスカリン受容体拮抗作用を有する医薬品
は、鎮痙作用、鎮痛作用、抗分泌作用を示すので、腸又
は膀胱等の機能障害の治療薬として使用されている。ム
スカリン受容体拮抗作用を有する医薬品としてはアトロ
ピン、スコポラミン、オキシブチニン、臭化プロパンテ
リン等があるが、これらはムスカリン受容体のM1、M2
及びM3受容体の全てに対してほぼ同様の親和性を示
し、各受容体において非選択的にアセチルコリンと拮抗
するため副作用を回避できないことが知られている。そ
のため選択性の高いムスカリン受容体拮抗作用を有する
医薬品、特にM2受容体に起因する心臓に関わる副作用
を示さない医薬品が望まれていた。
【0004】ムスカリンM3受容体に選択的に拮抗し、
抗ヒスタミン活性を示さない化合物として3−置換ピロ
リジン誘導体(特開平2−282360号、特表平4−
505927号、特開平7−149640号公報)、3
−置換ピペリジン誘導体(特表平4−500521号公
報)、カルバメート誘導体( WO95/0663
5)、イミダゾール誘導体(特開平7−215943号
公報)、ジフェニル酢酸誘導体(特開平8−29114
1号公報)等が知られているが、いずれもムスカリンM
3受容体に対する選択性が十分ではなかった。
【0005】一方、米国特許3772308号公報には
抗炎症作用を有するシクロペンタンアセトアミド及びシ
クロペンタンアセトニトリルが記載されている。これら
のシクロペンタン化合物は、いずれもシクロペンタン環
の隣接した炭素原子に置換基を有している点で、本発明
化合物とは異なり、また、ムスカリン受容体拮抗作用に
関する記載もない。
【0006】さらに、米国特許2764519号公報に
は鎮痙作用及び副交感神経遮断作用を有する置換シクロ
ヘキシルアミンが記載されている。しかしながら、環構
造がシクロへキサン環に、アミノ基がジ低級アルキルア
ミノ基に限定されている。また、本発明で目的としてい
るムスカリンM3受容体に対して選択的に作用すること
に関する記載もない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ムス
カリンM3受容体に対する選択性、とりわけムスカリン
2受容体よりもムスカリンM3受容体に対する選択性が
高く、かつ強力な拮抗作用を有するアミノシクロアルキ
ルメタノール化合物及びそれを有効成分とする医薬組成
物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ムスカリ
ンM3受容体拮抗作用を有する化合物につき、鋭意研究
を重ねた結果、一般式(I)
【0009】
【化4】
【0010】[式中、Arは置換基を有していてもよい
フェニル基又はチエニル基を表し、R 1は水素原子又は
低級アルキル基を表し、R2は水素原子、−A−B基
(Aは分岐していてもよい低級アルキレン基を表し、B
は置換基を有していてもよいフェニル基を表す。)、ア
ルケニル基又は低級アルキル基を表し、mは2、3又は
4を表す。但し、R1、R2が共に低級アルキル基であ
り、且つmが3である場合を除く。]で表されるアミノ
シクロアルキルメタノール化合物又はその薬理学的に許
容される塩が、ムスカリンM3受容体に選択性が高く、
かつ強力な拮抗作用を有することを見いだし、本発明を
完成するに至った。
【0011】本発明において、「Arの置換基」又は
「Bの置換基」とは、ハロゲン原子、ニトロ基、アミノ
基、低級アルキル基、低級アルコキシ基、モノ若しくは
ジ低級アルキルアミノ基、低級アシルオキシ基、低級ア
シルアミノ基、シアノ基、低級アルコキシカルボニルア
ルコキシ基等の1価の置換基又はメチレンジオキシ基、
トリメチレン基、テトラメチレン基、エチレンオキシ基
等の2価の置換基であり、同一又は異なって、環上に1
又は2個以上、好ましくは1又は2個存在する。
【0012】「ハロゲン原子」とは、フッ素、塩素、臭
素原子であり、塩素原子が好ましい。
【0013】「低級アルキル基」とは、炭素数1から6
の分岐していてもよいアルキル基であり、具体的には、
メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブ
チル基、イソブチル基、s-ブチル基、t-ブチル基、ペン
チル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、t-ペンチル
基、ヘキシル基等が挙げられ、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、
s-ブチル基、t-ブチル基が好ましい。
【0014】「低級アルコキシ基」とは、炭素数1から
6の分岐していてもよいアルコキシ基であり、メトキシ
基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブ
トキシ基、イソブトキシ基、s-ブトキシ基、t-ブトキシ
基、ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、ネオペ
ンチルオキシ基、t-ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ
基等が挙げられ、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ
基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、
s-ブトキシ基、t-ブトキシ基が好ましい。
【0015】「モノ若しくはジ低級アルキルアミノ基」
としては、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピル
アミノ基、イソプロピルアミノ基、ブチルアミノ基、イ
ソブチルアミノ基、s-ブチルアミノ基、t-ブチルアミノ
基、ペンチルアミノ基、イソペンチルアミノ基、ネオペ
ンチルアミノ基、t-ペンチルアミノ基、ヘキシルアミノ
基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピル
アミノ基、ジブチルアミノ基、ジペンチルアミノ基、ジ
ヘキシルアミノ基、エチルメチルアミノ基、メチルプロ
ピルアミノ基、ブチルメチルアミノ基等が挙げられ、メ
チルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、イ
ソプロピルアミノ基、ブチルアミノ基、イソブチルアミ
ノ基、s-ブチルアミノ基、t-ブチルアミノ基、ジメチル
アミノ基、ジエチルアミノ基が好ましい。
【0016】「低級アシルオキシ基」とは、炭素数1か
ら6のアシルオキシ基であり、フォルミルオキシ基、ア
セトキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチロイルオキシ
基、イソブチロイルオキシ基、ペンタノイルオキシ基、
ヘキサノイルオキシ基等が挙げられ、アセトキシ基、プ
ロピオニルオキシ基、ブチロイルオキシ基、イソブチロ
イルオキシ基が好ましい。
【0017】「低級アシルアミノ基」とは、炭素数1か
ら6のアシルアミノ基であり、フォルミルアミノ基、ア
セトアミド基、プロピオニルアミノ基、ブチロイルアミ
ノ基、イソブチロイルアミノ基、ペンタノイルアミノ
基、ヘキサノイルアミノ基等が挙げられ、アセトアミド
基、プロピオニルアミノ基、ブチロイルアミノ基が好ま
しい。
【0018】「低級アルコキシカルボニルアルコキシ
基」とは、炭素数1から3のアルコキシ基に炭素数1か
ら6のアルコキシカルボニル基が置換した基であり、具
体的には、メトキシカルボニルメトキシ基、エトキシカ
ルボニルメトキシ基、プロポキシカルボニルメトキシ
基、2−メトキシカルボニルエトキシ基、2−エトキシ
カルボニルエトキシ基、2−プロポキシカルボニルエト
キシ基、3−メトキシカルボニルプロポキシ基、3−エ
トキシカルボニルプロポキシ基、3−プロポキシカルボ
ニルプロポキシ基等が挙げられる。
【0019】R1、R2の「低級アルキル基」とは、炭素
数1から6の分岐していてもよいアルキル基であり、具
体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロ
ピル基、ブチル基、イソブチル基、s-ブチル基、t-ブチ
ル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、
t-ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられ、メチル基、エ
チル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソ
ブチル基、s-ブチル基、t-ブチル基、4−メチルペンチ
ル基が好ましく、特にR1の「低級アルキル基」はメチ
ル基が好ましい。
【0020】「アルケニル基」とは、炭素数5から10
の分岐していてもよいアルケニル基であり、具体的に
は、4−メチルペンテ−3−エニル基、3−メチルブテ
−3−ニル基、3−メチルブテ−2−ニル基、4−メチ
ルペンテ−4−エニル基、8−メチルノネ−7−ニル
基、8−メチルノネ−8−ニル基、5−メチルヘキセ−
4−ニル基、5−メチルヘキセ−5−ニル基、6−メチ
ルヘプテ−5−ニル基、6−メチルヘプテ−6−ニル
基、7−メチルオクテ−6−ニル基、7−メチルオクテ
−7−ニル基、3−シクロヘキシリデンプロピル基、2
−シクロヘキシリデンエチル基が挙げられ、4−メチル
ペンテ−3−エニル基が好ましい。
【0021】「分岐してもよい低級アルキレン基」と
は、炭素数1から6のアルキレン基であり、具体的に
は、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラ
メチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、メ
チルエチレン基、エチルエチレン基、プロピレン基、ジ
メチルエチレン基、ジメチルプロピレン基等が挙げら
れ、好ましくはメチレン基、エチレン基、トリメチレン
基である。
【0022】「薬理学的に許容される塩」とは、塩酸、
硝酸、硫酸等の無機酸塩、酢酸、クエン酸、フマル酸、
酒石酸等の有機酸塩、メタンスルホン酸、p−トルエン
スルホン酸(以下、トシル酸という。)等のスルホン酸
塩及びアラニン、ロイシン、グルタミン酸、グルタミン
等のアミノ酸塩が挙げられる。
【0023】なお、化合物(I)は、分子中に1以上の
不斉炭素を有するので光学異性体が存在する。これらの
光学異性体及びその混合物はいずれも本発明に包含され
る。
【0024】また、本発明化合物は、水和物若しくは溶
媒和物又は結晶多形の物質として単離されることがある
が、これらもまた本発明に包含される。
【0025】本発明化合物は、選択的、かつ、強力なム
スカリンM3受容体拮抗作用を有するので、ムスカリン
3受容体の関与する疾患、特に、慢性閉塞性肺疾患、
喘息、肺線維症及び鼻炎等の呼吸器疾患;尿失禁及び頻
尿等の泌尿器疾患;過敏性腸症候群、痙性大腸炎及び憩
室炎等の消化器疾患;薬剤投与に起因する悪心、嘔吐、
動揺病、メニュエール病等の中枢性疾患に対する予防又
は治療薬として使用することができる。
【0026】化合物(I)は、以下に述べる各方法によ
り製造することができる。なお、一般式(I)において
1、R2の少なくてもどちらか一方が水素原子の化合物
は、以下に述べる工程中アルキル化反応又はアルケニル
化反応を省略することにより得ることができる。
【0027】(A法) (工程A−1)
【0028】
【化5】
【0029】[式中、R1は低級アルキル基を表し、R2
は−A−B基(Aは分岐していてもよい低級アルキレン
基を表し、Bは環上に置換基を有していてもよいフェニ
ル基を表す。)、アルケニル基又は低級アルキル基を表
す。] 市販の化合物(II)(±)−2−アザビシクロ[2.
2.1]ヘプト−5−エン−3−オン又はその光学活性
体をパラジウム等の触媒を用いる通常の接触還元により
二重結合を還元し、化合物(III)を得る。この化合物
(III)を適当な有機溶媒中、好ましくは、無機塩基又
は有機塩基存在下、室温から溶媒の沸点、好ましくは溶
媒の沸点でアルキル化剤又はアルケニル化剤と反応させ
て化合物(IV)を得る。
【0030】「適当な有機溶媒」としては、アセトニト
リル、テトラヒドロフラン(以下、THFという。)、
N,N―ジメチルホルムアミド、アセトン等が挙げられ
る。
【0031】「無機塩基」としては、炭酸ナトリウム、
炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウ
ム、水素化ナトリウム、水素化カリウム等が挙げられ、
「有機塩基」としては、トリエチルアミン、N−メチル
モルホリン、ナトリウムアミド等が挙げられる。
【0032】「アルキル化剤」としては、ハロゲン化ア
ルキル、アルキルスルホン酸低級アルキルエステル、ア
リールスルホン酸低級アルキルエステル等が挙げられ
る。
【0033】また、メチル化剤として、ホルマリン−ギ
酸混合物を用いることもできる。
【0034】「アルケニル化剤」としてはハロゲン化ア
ルケニル、アルキルスルホン酸低級アルケニルエステ
ル、アリールスルホン酸低級アルケニルエステル等が挙
げられる。
【0035】(工程A−2)
【0036】
【化6】
【0037】[式中、Arは環上に置換基を有していて
もよいフェニル基又はチエニル基を表し、R1、R2
(工程A−1)と同じである。] 化合物(IV)をTHF、エーテル、ジオキサン又はジメ
トキシエタン等の有機溶媒中、アリール金属試薬を作用
させアミノケトン化合物(V)が得られる。その後(工
程A−1)の方法に準じて、化合物(V)に対してアル
キル化又はアルケニル化反応を行い、化合物(VI)を得
る。
【0038】「アリール金属試薬」としては、アリール
マグネシウムブロミド等のアリールマグネシウムハライ
ド、アリールリチウム等が挙げられる。
【0039】(工程A−3)
【0040】
【化7】
【0041】[式中、Ar、R1、R2は(工程A−2)
と同じである。] (工程A−2)の方法に準じて、化合物(VI)にアリー
ル金属試薬を作用させ、化合物(Ia)を得る。
【0042】(B法) (工程B−1)
【0043】
【化8】
【0044】[式中、R1は低級アルキル基を表し、R2
は−A−B基(Aは分岐していてもよい低級アルキレン
基を表し、Bは環上に置換基を有していてもよいフェニ
ル基を表す。)、アルケニル基、又は低級アルキル基を
表し、Zは低級アルキル基を表す。] 化合物(VII)を通常用いられるエステル化反応、例え
ば酸存在下でアルコールと反応させることにより、化合
物(IIX)が得られる。この得られた化合物(IIX)を
(工程A−2)の方法に準じてアルキル化反応に付し、
化合物(IX)とした後、さらに同様の方法により化合物
(X)を得る。
【0045】(工程B−2)
【0046】
【化9】
【0047】[式中、Arは環上に置換基を有していて
もよいフェニル基又はチエニル基を表し、R1、R2、Z
は(工程B−1)と同じである。] (工程A−2)の方法に準じて、アリール金属試薬を作
用させ、化合物(X)から化合物(Ib)を得る。
【0048】
【発明の効果】
1.摘出モルモット回腸縦走筋に対するムスカリンM3
拮抗作用 ハートレー系雄性モルモットの後頭部を殴打、放血して
屠殺し、直ちに腸間膜を切除しながら回腸を摘出した。
回腸中の内容物を十分に洗浄後、その内腔に直径5から
7mmのガラス棒を挿入し、腸管膜付着部に沿って縦走
筋のみをカミソリで切断し、綿棒を縦走筋と輪状筋の境
界部に当て、組織が乾燥しないように注意しながら縦走
筋を剥離し標本とした。この標本を37℃で保温し、9
5%O2−5%CO2を通じたクレブス炭酸緩衝液で満た
した10mlオルガンバスに静止張力1gで懸垂した
後、60分間の安定期間をおいた。カルバコールによる
収縮反応を累積法を用い、10-8Mより公比3で等張性
に測定した。測定後速やかに標本を洗浄し、次の収縮反
応まで45分間の安定期間をおいた。カルバコールによ
る収縮反応のEC50が安定した時点をコントロールとし
た。また、被験化合物は、カルバコ−ル適用の15分前
に適用し、被験化合物の親和性(pA2)は、シルド法
(Arunlakshana, O. and Schild, H. O.: Brit. J. P
harmacol., 14, 48-58(1959))により求めた。
【0049】2.摘出モルモット膀胱に対するムスカリ
ンM3拮抗作用 ハートレー系雄性モルモットの後頭部を殴打、放血して
屠殺し、開腹した後、下腹部に見える膀胱の尖部をピン
セットで軽く摘み上げながら膀胱三角部で切断して摘出
し、栄養液中に浸した。正中に切開した後、長さ10〜15
mm、幅3〜5mmの筋縦割条片とした。その後、粘膜組
織を眼科用ハサミで剥離し、標本として用いた。この標
本を37℃で保温し95%O2−5%CO2を通じたクレ
ブス炭酸緩衝液で満たした10mlマグヌス槽に静止張
力1gで懸垂した後、60分間の安定期間をおいた。カ
ルバコールによる収縮反応を累積法を用い、10-8Mよ
り公比3で等張性に測定した。測定後速やかに標本を洗
浄し、次の収縮反応まで45分間の安定期間をおいた。
カルバコールによる収縮反応のEC50が安定した時点を
コントロールとした。また、被験化合物は、カルバコ−
ル適用の15分前に適用した。なお被験化合物の親和性
(pA2)は、回腸の場合と同様にして求めた。
【0050】3.摘出モルモット気管に対するムスカリ
ンM3拮抗作用 ハートレー系雄性モルモットの後頭部を殴打、放血して
屠殺し、結合組織などを切除しながら頚部気管を摘出し
た。その後、食道及び残った結合組織を切断し、気管軟
骨2個間隔で切除し、標本とした。この標本を37℃で
保温し95%O2−5%CO2を通じたインドメタシン
(1μM)を含むクレブス炭酸緩衝液で満たした5ml
マグヌス槽に、静止張力1gで懸垂した後、60分間の
安定期間をおいた。カルバコールによる収縮反応を累積
法を用い、1濃度7分間隔で10-8Mより公比3で等尺
性に測定した。測定後速やかに標本を洗浄し、次の収縮
反応まで60分間の安定期間をおき、カルバコールによ
る収縮反応のEC50が安定した時点をコントロールとし
た。また、被験化合物は、カルバコ−ル適用の15分前
に適用した。なお被験化合物の親和性(pA2)は、回
腸の場合と同様にして求めた。
【0051】4.摘出モルモット左心房に対するムスカ
リンM2拮抗作用 ハートレー系雄性モルモットの後頭部を殴打、放血して
屠殺し、直ちに心肺を摘出した後、肺、結合組織等、心
室の順に切除し、左心房と右心房に切断し標本とした。
この標本を32℃で保温し、95%O2−5%CO2を通
じたクレブス炭酸緩衝液で満たした10mlオルガンバス
に、静止張力0.5gで懸垂した。その後、フィールド
電気刺激(4Hz, 2msec, 1.5×閾値電圧)による収縮を
測定した。60分間の安定期間をおいた後、カルバコ−
ルによる抑制反応を累積法を用い1濃度90秒間隔で1
-8Mより公比3で等尺性に測定した。測定後速やかに
標本を洗浄し、次の抑制反応まで45分間の安定期間を
おいた。なおカルバコールによる抑制反応のEC50が安
定した時点をコントロールとし、被験化合物はカルバコ
−ル適用の30分前に適用した。被験化合物の親和性
(pA2)は、回腸の場合と同様にして求めた。
【0052】本発明化合物は、表1に示すようにムスカ
リンM3受容体に極めて選択的な拮抗活性を示した。
【0053】
【表1】
【0054】以上のように、本発明化合物は、ムスカリ
ンM3受容体が関与する疾患、特に、慢性閉塞性肺疾
患、喘息、肺線維症及び鼻炎等の呼吸器疾患;尿失禁、
頻尿等の泌尿器疾患;過敏性腸症候群、痙性大腸炎、憩
室炎等の消化器疾患;薬剤投与に起因する悪心及び嘔
吐、動揺病、メニュエール病等の中枢性疾患に対する予
防又は治療剤として有用である。
【0055】
【発明の実施の形態】以下に実施例を挙げて本発明を具
体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定され
るものではない。
【0056】
【実施例】製造例1 2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−
3−オン
【0057】
【化10】
【0058】2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ−
5−エン−3−オン(5.0g)、10%Pd/C
(0.5g)およびエタノール(100ml)の混合物
を、常圧、室温で1時間水素気流下に攪拌した。混合物
をろ過し、ろ液を真空濃縮し、標題化合物を無色油状物
として得た(収量5.09g、定量的)。
【0059】1H−NMR(CDCl3,δppm):
6.02(1H,brs),3.90(1H,s),
2.75(1H,s),1.96−1.83(3H,
m),1.62(2H,m),1.40(1H,d,J
=9.2Hz)。
【0060】製造例2 2−フェネチル−2−アザビシ
クロ[2.2.1]ヘプタン−3−オン
【0061】
【化11】
【0062】アルゴン気流下、2−アザビシクロ[2.
2.1]ヘプタン−3−オン(5.98g)を、攪拌下
水素化ナトリウム(60%鉱油状物中懸濁液2.15
g)を懸濁したN,N−ジメチルホルムアミド(100
ml)中に加え、混合物を40℃で1時間加熱下攪拌し
た。室温まで冷却して、トシル酸フェネチル(14.9
g)を数部に分けて加え、混合物を室温で3時間攪拌し
た。この混合物に、氷水(200ml)加え、ジエチル
エーテル(3×150ml)で抽出した。この抽出液を
水(3×50ml)および飽和食塩水(50ml)で洗
浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、真空濃縮して油状
物を得た。この油状物をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー[溶離液:酢酸エチル(50%)含有ヘキサン]
に付し、標題化合物を無色油状物として得た(収量4.
79g、収率41%)。
【0063】1H−NMR(CDCl3,δppm):
7.32−7.20(5H.m),3.74(1H,
m),3.57(1H,brs),3.01(1H,
m),2.85−2.76(3H,m),1.86−
1.66(3H,m),1.59−1.52(2H,
m),1.27(1H,d,J=7.8Hz)。
【0064】製造例3 [3−(フェネチルアミノ)シ
クロペンチル]フェニルケトン塩酸塩
【0065】
【化12】
【0066】アルゴン気流下、2−フェネチル−2−ア
ザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−3−オン(2.1
5g)のTHF(10ml)溶液を、ブロモベンゼン
(3.16ml)、マグネシウム(0.73g)、ヨウ
素(5mg)およびジエチルエーテル(100ml)か
ら調製したフェニルマグネシウムブロミドのジエチルエ
ーテル溶液(100ml)に滴下した。混合物を室温で
1時間攪拌した後、加熱還流下3時間攪拌した。1規定
塩酸の添加により反応を停止し、炭酸水素ナトリウムで
アルカリ性とし、酢酸エチル(400ml)で抽出し
た。この抽出液を水(2×50ml)および飽和食塩水
(2×50ml)で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥
し、真空濃縮して黄色の油状物を得た。この油状物を、
酢酸エチル(5ml)に溶解させ、4規定塩化水素酢酸
エチル溶液(3ml)を加え、標題化合物を、無色粉末
として得た(収量0.48g、収率15%)。
【0067】1H−NMR(CDCl3,δppm):
9.83(1H,m),9.58(1H,m),7.8
8(2H,d,J=7.3Hz),7.57(1H,
t,J=7.3Hz),7.44(2H,t,J=7.3
Hz),7.32−7.23(5H,m),3.92
(1H,m),3.80(1H,m),3.31(4
H,m),2.39−2.27(3H,m),2.13
−1.92(3H,m)。
【0068】製造例4 [3−(N−フェネチルメチル
アミノ)シクロペンチル]フェニルケトン
【0069】
【化13】
【0070】[3−(フェネチルアミノ)シクロペンチ
ル]フェニルケトン塩酸塩(0.48g)、ギ酸(1m
l)、37%ホルムアルデヒド水溶液(1ml)および
水(1ml)を含有する混合物を、3時間加熱還流下に
攪拌した。冷却後、この混合物に飽和炭酸水素ナトリウ
ム水溶液を加え、液性をアルカリ性とした後、酢酸エチ
ル(2×100ml)で抽出した。この抽出液を水(2
0ml)および飽和食塩水(20ml)で洗浄した後、
無水硫酸マグネシウムで乾燥し、真空濃縮して標題化合
物を油状物として得た(収量0.41g、収率93
%)。
【0071】1H−NMR(CDCl3,δppm):
7.95(2H,d,J=7.3Hz),7.56−
7.43(3H,m),7.31−7.18(5H,
m),3.73(1H,m),2.99(1H,m),
2.84−2.68(4H,m),2.37(3H,
m),2.16−1.85(5H,m),1.63(1
H,m)。
【0072】実施例1 [3−(N−フェネチルメチル
アミノ)シクロペンチル]ジフェニルメタノール
【0073】
【化14】
【0074】0℃、アルゴン気流下、[3−(N−フェ
ネチルメチルアミノ)シクロペンチル]フェニルケトン
(0.41g)のTHF(5ml)溶液に、17%フェ
ニルリチウム(シクロヘキサン−ジエチルエーテル)溶
液(100ml)を撹拌しながら滴下した。混合物を室
温で30分間攪拌後、水(20ml)の添加により反応
を停止し、酢酸エチル(3×100ml)で抽出した。
この抽出液を、水(2×30ml)および飽和食塩水
(2×30ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾
燥し、真空濃縮して黄色の油状物を得た。この油状物
を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶離液:酢
酸エチル(50%)含有ヘキサン]に付し、一方のジア
ステレオマーの標題化合物(TLCで上のスポット)を
黄色油状物として得た(収量300mg、収率59
%)。
【0075】1H−NMR(CDCl3,δppm):
7.58(4H,m),7.30−7.08(11H,
m),3.50(1H,m),2.89−2.70(3
H,m),2.64−2.50(2H,m),2.33
(3H,s),2.02(1H,m),1.72−1.
48(5H,m)。
【0076】Rf=0.64(展開溶媒 CHCl3
MeOH:28%アンモニア水=20:1:0.0
3)。
【0077】また、もう一方のジアステレオマーの標題
化合物(TLCで下のスポット)を黄色油状物として得
た(収量90mg、収率18%)。
【0078】1H−NMR(CDCl3,δppm):
7.44(4H,m),7.32−7.15(11H,
m),3.32(1H,m),2.75−2.63(5
H,m),2.31(3H,s),2.16(1H、b
rs),1.93(1H,m),1.69(2H,
m),1.50(3H,m)。
【0079】Rf=0.35(展開溶媒 CHCl3
MeOH:28%アンモニア水=20:1:0.0
3)。
【0080】製造例5 3−アミノシクロヘキサンカル
ボン酸メチルエステル塩酸塩
【0081】
【化15】
【0082】氷冷下、メタノール(70ml)に、塩化
チオニル(18.1ml)を滴下して加え、10分間攪
拌した。さらに、3−アミノシクロヘキサンカルボン酸
(10.0g)を加え、室温で4時間攪拌後、酢酸エチ
ルで結晶化し、標題化合物を無色結晶として得た(収量
10.6g、収率73%)。
【0083】1H−NMR(CDCl3,δppm):
8.38(3H,brs),3.67(3H,s),
3.23(1H,m),2.41(2H,m),2.2
0(1H,m),1.96(2H,m),1.71(1
H,m),1.52(1H,m),1.37(2H,
m)。
【0084】製造例6 3−(フェネチルアミノ)シク
ロヘキサンカルボン酸メチルエステル
【0085】
【化16】
【0086】3−アミノシクロヘキサンカルボン酸メチ
ルエステル塩酸塩(2.0g)、フェネチルブロミド
(1.3ml)、無水炭酸カリウム(2.7g)および
アセトニトリル(10ml)を含有する混合物を、2時
間加熱還流下に攪拌した。混合物をろ過し、ろ液を真空
濃縮し、濃縮物を酢酸エチルで抽出した。この抽出液を
飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、
真空濃縮して油状物を得た。この油状物を、シリカゲル
カラムクロマトグラフィー[溶離液:酢酸エチル(14
%から50%)含有ヘキサン]に付し、標題化合物を無
色油状物として得た(収量1.55g、収率61%)。
【0087】1H−NMR(CDCl3,δppm):
7.32−7.19(5H,m),3.66(3H,
s),2.91(2H,m),2.79(2H,m),
2.47(1H,m),2.32(1H,m),2.1
8(1H,m),1.92−1.85(3H,m),
1.31−1.05(5H、m)。
【0088】製造例7 3−(N−フェネチルメチルア
ミノ)シクロヘキサンカルボン酸メチルエステル
【0089】
【化17】
【0090】3−(フェネチルアミノ)シクロヘキサン
カルボン酸メチルエステル(1.55g)、ギ酸(1.
1ml)、37%ホルムアルデヒド水溶液(1.3m
l)および水(1.0ml)を含有する混合物を、2時
間加熱還流下に攪拌した。冷却後、この混合物に飽和炭
酸水素ナトリウム水溶液(30ml)を加え、液性をア
ルカリ性とした。これを酢酸エチル(2×70ml)で
抽出し、水(20ml)および飽和食塩水(20ml)
で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、真空濃
縮して標題化合物を油状物として得た(収量1.48
g、収率91%)。
【0091】1H−NMR(CDCl3,δppm):
7.31−7.19(5H,m),3.67(3H,
s),2.76−2.67(4H,m),2.55(1
H,m),2.36(3H,s),2.32(1H,
m),2.10(1H,m),1.88(3H,m),
1.40−1.25(4H,m)。
【0092】実施例2 [3−(N−フェネチルメチル
アミノ)シクロヘキシル]ジフェニルメタノール
【0093】
【化18】
【0094】0℃、アルゴン気流下、3−(N−フェネ
チルメチルアミノ)シクロヘキサンカルボン酸メチルエ
ステル(1.48g)のTHF(10ml)溶液に、ブ
ロモベンゼン(5.6ml)、マグネシウム(1.29
g)、ヨウ素(5mg)およびジエチルエーテル(54
ml)から調製したフェニルマグネシウムブロミドのジ
エチルエーテル溶液(9ml)を滴下し、室温で1時間
攪拌した。水(5ml)および1規定塩酸(5ml)を
加え、溶媒を留去して酢酸エチル(200ml)で抽出
した。この抽出液を水(2×20ml)および飽和食塩
水(2×20ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで
乾燥し、真空濃縮して油状物を得た。この油状物をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー[溶離液:メタノール
(0%から2%含有)クロロホルム]に付し、固体を得
た。これをジエチルエーテルから再結晶し、標題化合物
を、無色結晶として得た(収量0.30g、収率14
%)。
【0095】1H−NMR(CDCl3,δppm):
7.51−7.46(4H,m),7.45−7.08
(11H,m),2.68−2.56(7H,m),
2.27(3H,s),1.81(3H,m),1.5
1(1H,m),1.26(3H,m),1.08(1
H,m)。
【0096】融点:117〜119℃
【0097】製造例8 シス−3−(t−ブトキシカル
ボニルアミノ)シクロヘキサンカルボン酸
【0098】
【化19】
【0099】3−アミノシクロヘキサンカルボン酸(3
0.0g)、ジ−t−ブチルジカーボネート(48.1
ml)、トリエチルアミン(29.2ml)、THF
(100ml)および水(100ml)を含有する混合
物を室温で15時間攪拌した。この混合物を酢酸エチル
(250ml)と6規定塩酸(40ml)の間に分配
し、水層を酢酸エチル(3×200ml)で抽出した。
この抽出液を水(2×100ml)および飽和食塩水
(2×50ml)で洗浄した後、無水硫酸マグネシウム
で乾燥し、真空濃縮して固体を得た。この固体を、ジエ
チルエーテルから再結晶し、標題化合物を、無色結晶と
して得た(収量35.2g、収率69%)。
【0100】1H−NMR(CDCl3,δppm):
5.47(1H、brs),4.46(1H,m),
3.47(1H,m),2.42(1H,m),2.2
8(1H,m),2.00−1.83(3H,m),
1.44(9H,s),1.37−1.04(3H,
m)。
【0101】製造例9(A) シス−3−(t−ブトキ
シカルボニルアミノ)シクロヘキサンカルボン酸(S)
−(−)−sec−フェネチルアミン塩
【0102】
【化20】
【0103】シス−3−(t−ブトキシカルボニルアミ
ノ)シクロヘキサンカルボン酸(12.17g)をアセ
トニトリル(300ml)に溶解し、(S)−(−)−
sec−フェネチルアミン(3.22ml)を加えた。し
ばらく放置して得られる固体を乾燥後、2−プロパノー
ルから再結晶し、標題化合物を無色結晶として得た(収
量5.98g、収率86%)。
【0104】[α]D 25:+26.8゜(c=0.9
3,MeOH)。
【0105】1H−NMR(DMSO−d6,δpp
m):7.40−7.17(5H,m),6.77(1
H,d,J=7.8Hz),4.08−3.99(2
H,m),3.17(1H,m),2.16(1H,
m),1.92(1H,m),1.72(3H,m),
1.37(9H,s),1.27(3H,d,J=6.
7Hz),1.11(3H,m)。
【0106】(B) (+)−シス−3−(t−ブトキ
シカルボニルアミノ)シクロヘキサンカルボン酸
【0107】
【化21】
【0108】(A)部からのシス−3−(t−ブトキシ
カルボニルアミノ)シクロヘキサンカルボン酸(S)−
(−)−sec−フェネチルアミン塩に、1規定塩酸(2
0ml)を加え、酢酸エチル(200ml)と水(50
ml)の間に分配後、水層を酢酸エチル(200ml)
で抽出した。この抽出液を水(3×50ml)および飽
和食塩水(2×50ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥した後、真空濃縮して標題化合物を無色結晶
として得た(収量4.21g、定量的)。
【0109】[α]D 25:+46.8゜(c=0.9
7,MeOH)。
【0110】1H−NMR(CDCl3,δppm):
5.60(1H,brs),4.47(1H,m),
3.47(1H,m),2.42(1H,m),2.2
7(1H,m),2.00−1.83(3H,m),
1.44(9H,s),1.36−1.02(3H,
m)。
【0111】製造例10 (+)−シス−3−アミノシ
クロヘキサンカルボン酸メチルエステル塩酸塩
【0112】
【化22】
【0113】氷冷下、メタノール(70ml)に、塩化
チオニル(18.1ml)を滴下して加え、10分間攪
拌した。その後、(+)−シス−3−(t−ブトキシカ
ルボニルアミノ)シクロヘキサンカルボン酸(10.0
g)のメタノール(10ml)溶液を加え、室温下5時
間攪拌した。溶媒を留去し、残渣をジエチルエーテルか
ら結晶化し、標題化合物を無色結晶として得た(収量
3.32g、収率99%)。
【0114】[α]D 29:+6.8゜(c=0.97,
MeOH)。
【0115】1H−NMR(CDCl3,δppm):
8.40(3H,brs),3.68(3H,s),
3.24(1H,m),2.43(2H,m),2.2
4(1H,m),1.97(2H,m),1.71(1
H,m),1.53(1H,m),1.37(2H,
m)。
【0116】製造例11 (+)−シス−3−(フェネ
チルアミノ)シクロヘキサンカルボン酸メチルエステル
【0117】
【化23】
【0118】(+)−シス−3−アミノシクロヘキサン
カルボン酸メチルエステル塩酸塩(3.32g)、トシ
ル酸フェネチル(4.73g)、無水炭酸カリウム
(4.73g)およびアセトニトリル(50ml)を含
有する混合物を2時間加熱還流下に攪拌した。混合物を
ろ過し、ろ液を真空濃縮後、シリカゲルカラムクロマト
グラフィー[溶離液:ヘキサン(67%から0%)含有
酢酸エチル]に付し、標題化合物を無色油状物として得
た(収量2.77g、収率62%)。
【0119】[α]D 28:+25.5゜(c=2.1
3,MeOH)。
【0120】1H−NMR(CDCl3,δppm):
7.32−7.19(5H,m),3.66(3H,
s),2.91(2H,m),2.80(2H,m),
2.48(1H,m),2.32(1H,m),2.1
8(1H,m),1.92−1.86(3H,m),
1.31−1.05(5H,m)。
【0121】製造例12 (+)−シス−3−(N−フ
ェネチルメチルアミノ)シクロヘキサンカルボン酸メチ
ルエステル
【0122】
【化24】
【0123】(+)−シス−3−(フェネチルアミノ)
シクロヘキサンカルボン酸メチルエステル(2.77
g)、ギ酸(2.02ml)、37%ホルムアルデヒド
水溶液(2.34ml)および水(10ml)を含有す
る混合物を2時間加熱還流下に攪拌した。これに水(1
00ml)、炭酸水素ナトリウムを加え、液性をアルカ
リ性とし、酢酸エチル(2×200ml)で抽出した。
この抽出液を飽和食塩水(2×20ml)で洗浄後、無
水硫酸マグネシウムで乾燥し、標題化合物を無色油状物
として得た(収量2.38g、収率82%)。
【0124】[α]D 27:+27.1゜(c=0.9
8,MeOH)。
【0125】1H−NMR(CDCl3,δppm):
7.31−7.19(5H,m),3.67(3H,
s),2.76−2.67(4H,m),2.55(1
H,m),2.38(3H,s),2.32(1H,
m),2.10(1H,m),1.88(3H,m),
1.41−1.23(4H,m)。
【0126】実施例3 (+)−シス−[3−(N−フ
ェネチルメチルアミノ)シクロヘキシル]ジフェニルメ
タノール
【0127】
【化25】
【0128】アルゴン気流下、(+)−シス−3−(N
−フェネチルメチルアミノ)シクロヘキサンカルボン酸
メチルエステル(2.38g)のTHF(50ml)溶
液に、ブロモベンゼン(4.5ml)、マグネシウム
(1.0g)、ヨウ素(5mg)およびジエチルエーテ
ル(50ml)から調製したフェニルマグネシウムブロ
ミドのジエチルエーテル溶液(50ml)を、氷冷しな
がら滴下し、室温で30分間、さらに加熱還流下で1時
間攪拌した。これに飽和食塩水を加え、酢酸エチル(2
×300ml)で抽出した。この抽出液を、飽和食塩水
(3×100ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで
乾燥後、真空濃縮して油状物を得た。この油状物をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー[溶離液:メタノール
(0%から10%)含有クロロホルム]に付し、淡黄色
の油状物を得た。これを2−プロパノールで結晶化し、
標題化合物を黄白色結晶として得た(収量2.17g、
収率63%)。
【0129】[α]D 27:+2.2゜(c=0.50,
MeOH)。
【0130】1H−NMR(CDCl3,δppm):
7.51−7.44(4H,m),7.33−7.08
(11H,m),2.70−2.55(7H,m),
2.31(3H,s),1.80(3H,m),1.5
2(1H,m),1.27(3H,m),1.09(1
H,m)。
【0131】融点87〜89℃
【0132】製造例13(A) シス−3−(t−ブト
キシカルボニルアミノ)シクロヘキサンカルボン酸
(R)−(+)−sec−フェネチルアミン塩
【0133】
【化26】
【0134】製造例9の方法に準じて、(R)−(+)
−sec−フェネチルアミンを用いて製造し、標題化合物
を無色結晶として得た(収量6.65g、収率79
%)。
【0135】[α]D 26:−21.6゜(c=1.0
0,MeOH)。
【0136】1H−NMR(DMSO−d6,δpp
m):7.39−7.20(5H,m),6.77(1
H,d,J=7.8Hz),4.06−3.99(2
H,m),3.17(1H,m),2.16(1H,
m),1.92(1H,m),1.72(3H,m),
1.37(9H,s),1.27(3H,d,J=6.
7Hz),1.11(3H,m)。
【0137】(B) (−)−シス−3−(t−ブトキ
シカルボニルアミノ)シクロヘキサンカルボン酸
【0138】
【化27】
【0139】製造例9の方法に準じて、シス−3−(t
−ブトキシカルボニルアミノ)シクロヘキサンカルボン
酸(R)−(+)−sec−フェネチルアミン塩を用いて
製造し、標題化合物を無色結晶として得た(収量4.3
8g、定量的)。
【0140】[α]D 26:−45.7゜(c=1.1
2,MeOH)。
【0141】1H−NMR(CDCl3,δppm):
5.45(1H,brs),4.46(1H,m),
3.45(1H,m),2.42(1H,m),2.2
8(1H,m),2.00−1.83(3H,m),
1.44(9H,s),1.37−1.03(3H,
m)。
【0142】製造例14 (−)−シス−3−アミノシ
クロヘキサンカルボン酸メチルエステル塩酸塩
【0143】
【化28】
【0144】製造例10の方法に準じて、(−)−シス
−3−(t−ブトキシカルボニルアミノ)シクロヘキサ
ンカルボン酸を用いて製造し、標題化合物を無色結晶と
して得た(収量3.31g、収率95%)。
【0145】[α]D 26:−6.8゜(c=1.1,M
eOH)。
【0146】1H−NMR(CDCl3,δppm):
8.38(3H,brs),3.67(3H,s),
3.24(1H,m),2.42(2H,m),2.2
2(1H,m),1.97(2H,m),1.71(1
H,m),1.53(1H,m),1.37(2H,
m)。
【0147】製造例15 (−)−シス−3−(フェネ
チルアミノ)シクロヘキサンカルボン酸メチルエステル
【0148】
【化29】
【0149】製造例11の方法に準じて、(−)−シス
−3−アミノシクロヘキサンカルボン酸メチルエステル
塩酸塩を用いて製造し、標題化合物を無色油状物として
得た(収量2.55g、収率57%)。
【0150】[α]D 25:−29.1゜(c=0.8
2,MeOH)。
【0151】1H−NMR(CDCl3,δppm):
7.32−7.19(5H,m),3.66(3H,
s),2.91(2H,m),2.81(2H,m),
2.50(1H,m),2.32(1H,m),2.1
9(1H,m),1.92−1.82(3H,m),
1.31−1.05(5H,m)。
【0152】製造例16 (−)−シス−3−(N−フ
ェネチルメチルアミノ)シクロヘキサンカルボン酸メチ
ルエステル
【0153】
【化30】
【0154】製造例12の方法に準じて、(−)−シス
−3−(フェネチルアミノ)シクロヘキサンカルボン酸
メチルエステルを用いて製造し、標題化合物を無色油状
物として得た(収量2.49g、収率93%)。
【0155】[α]D 28:−24.2゜(c=1.1
3,MeOH)。
【0156】1H−NMR(CDCl3,δppm):
7.31−7.19(5H,m),3.67(3H,
s),2.80−2.70(4H,m),2.54(1
H,m),2.37(3H,s),2.31(1H,
m),2.09(1H,m),1.89(3H,m),
1.46−1.26(4H,m)。
【0157】実施例4 (−)−シス−[3−(N−フ
ェネチルメチルアミノ)シクロヘキシル]ジフェニルメ
タノール
【0158】
【化31】
【0159】実施例3の方法に準じて、(−)−シス−
3−(N−フェネチルメチルアミノ)シクロヘキサンカ
ルボン酸メチルエステルを用いて製造し、標題化合物を
黄白色結晶として得た(収量2.74g、収率76
%)。
【0160】[α]D 27:−2.6゜(c=0.53,
MeOH)。
【0161】1H−NMR(CDCl3,δppm):
7.51−7.45(4H,m),7.32−7.08
(11H,m),2.72−2.51(7H,m),
2.29(3H,s),1.81(3H,m),1.5
1(1H,m),1.26(3H,m),1.08(1
H,m)。
【0162】融点:87〜89℃製造例17 (−)−2−アザビシクロ[2.2.1]
ヘプタン−3−オン
【0163】
【化32】
【0164】製造例1の方法に準じて、(−)−2−ア
ザビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−3−オン
(19.0g)より、標題化合物を無色結晶として得た
(収量19.10g、定量的)。
【0165】[α]D 28:−154.3゜(c=1.0
7,CH2Cl2)。
【0166】融点:106.0〜111.0℃。
【0167】製造例18 (−)−2−フェネチル−2
−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−3−オン
【0168】
【化33】
【0169】製造例2の方法に準じて、(−)−2−ア
ザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−3−オン(2.7
8g)より標題化合物を、無色油状物として得た(収量
2.24g、収率42%)。
【0170】[α]D 28:−60.4゜(c=1.6
0,CH2Cl2)。
【0171】製造例19 (−)−[3−(フェネチル
アミノ)シクロペンチル]フェニルケトン塩酸塩
【0172】
【化34】
【0173】製造例3の方法に準じて、(−)−2−フ
ェネチル−2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−
3−オン(2.16g)より、標題化合物を、無色粉末
として得た(収量2.42g、収率73%)。
【0174】[α]D 28:−38.7゜(c=1.0
4,MeOH)。
【0175】融点:149.0〜153.0℃。
【0176】製造例20 (−)−[3−(N−フェネ
チルメチルアミノ)シクロペンチル]フェニルケトン
【0177】
【化35】
【0178】製造例4の方法に準じて、(−)−[(3
−フェネチルアミノ)シクロペンチル]フェニルケトン
塩酸塩(1.00g)より標題化合物を淡黄色油状物と
して得た(収量1.01g、定量的)。
【0179】[α]D 28:−6.18゜(c=1.1
7,CH2Cl2)。
【0180】実施例5 (−)−[3−(N−フェネチ
ルメチルアミノ)シクロペンチル]ジフェニルメタノー
ルおよび(+)−[3−(N−フェネチルメチルアミ
ノ)シクロペンチル]ジフェニルメタノール
【0181】
【化36】
【0182】実施例1の方法に準じて、(−)−[3−
(N−フェネチルメチルアミノ)シクロペンチル]フェ
ニルケトン(0.62g)よりTLCで上のスポットの
(−)−[3−(N−フェネチルメチルアミノ)シクロ
ペンチル]ジフェニルメタノールを淡黄色油状物として
得た(収量0.51g、収率66%)。
【0183】[α]D 28:−3.11゜(c=1.0
8,CH2Cl2)。
【0184】Rf=0.64(展開溶媒 CHCl3
MeOH:28%アンモニア水=20:1:0.0
3)。
【0185】またTLCで下のスポットの(+)−[3
−(N−フェネチルメチルアミノ)シクロペンチル]ジ
フェニルメタノールを淡黄色油状物として得た(収量
0.08g、収率11%)。
【0186】[α]D 28:+27.9゜(c=0.8
2,CH2Cl2)。
【0187】Rf=0.35(展開溶媒 CHCl3
MeOH:28%アンモニア水=20:1:0.0
3)。
【0188】製造例21 (+)−2−アザビシクロ
[2.2.1]ヘプタン−3−オン
【0189】
【化37】
【0190】製造例1の方法に準じて、(+)−2−ア
ザビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−3−オン
(18.05g)より、標題化合物を無色結晶として得
た(収量18.47g、定量的)。
【0191】[α]D 28:+152.9゜(c=1.0
5,CH2Cl2)。
【0192】融点:106.5〜112.0℃。
【0193】製造例22 (+)−2−フェネチル−2
−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−3−オン
【0194】
【化38】
【0195】製造例2の方法に準じて、(+)−2−ア
ザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−3−オン(3.3
3g)より標題化合物を、無色油状物として得た(収量
1.93g、収率30%)。
【0196】[α]D 30:+65.7゜(c=1.22,
CH2Cl2)。
【0197】製造例23 (+)−[3−(フェネチル
アミノ)シクロペンチル]フェニルケトン塩酸塩
【0198】
【化39】
【0199】製造例3の方法に準じて、(+)−2−フ
ェネチル−2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−
3−オン(1.80g)より、標題化合物を、無色粉末
として得た(収量2.26g、収率82%)。
【0200】[α]D 29:+37.5゜(c=1.07,
MeOH)。
【0201】融点:151.0〜155.5℃。
【0202】製造例24 (+)−[3−(N−フェネ
チルメチルアミノ)シクロペンチル]フェニルケトン
【0203】
【化40】
【0204】製造例4の方法に準じて、(+)−[(3
−フェネチルアミノ)シクロペンチル]フェニルケトン
塩酸塩(1.23g)より標題化合物を淡黄色油状物と
して得た(収量1.05g、収率92%)。
【0205】[α]D 29:+2.52゜(c=1.1
9,CH2Cl2)。
【0206】実施例6 (+)−[3−(N−フェネチ
ルメチルアミノ)シクロペンチル]ジフェニルメタノー
ルおよび(−)−[3−(N−フェネチルメチルアミ
ノ)シクロペンチル]ジフェニルメタノール
【0207】
【化41】
【0208】実施例1の方法に準じて、(+)−[3−
(N−フェネチルメチルアミノ)シクロペンチル]フェ
ニルケトン(0.92g)よりTLCで上のスポットの
(+)−[3−(N−フェネチルメチルアミノ)シクロ
ペンチル]ジフェニルメタノールを淡黄色油状物として
得た(収量0.69g、収率59%)。
【0209】[α]D 29:+3.47゜(c=1.1
0,CH2Cl2)。
【0210】Rf=0.64(展開溶媒 CHCl3
MeOH:28%アンモニア水=20:1:0.0
3)。
【0211】またTLCで下のスポットの(−)−[3
−(N−フェネチルメチルアミノ)シクロペンチル]ジ
フェニルメタノールを淡黄色油状物として得た(収量
0.32g、収率28%)。
【0212】[α]D 29:−31.1゜(c=0.9
2,CH2Cl2)。
【0213】Rf=0.35(展開溶媒 CHCl3
MeOH:28%アンモニア水=20:1:0.0
3)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 31/135 ACV A61K 31/135 ACV AED AED // C07B 57/00 365 C07B 57/00 365 61/00 300 61/00 300 C07C 225/20 C07C 225/20 229/28 229/28 271/24 271/24 C07M 7:00 (72)発明者 三浦 正尊 東京都北区赤羽北2丁目33番3号 東京田 辺製薬株式会社研究開発本部内 (72)発明者 相澤 秀幸 東京都北区赤羽北2丁目33番3号 東京田 辺製薬株式会社研究開発本部内 (72)発明者 福▲崎▼ 厚 東京都北区赤羽北2丁目33番3号 東京田 辺製薬株式会社研究開発本部内 (72)発明者 清田 恵一 東京都北区赤羽北2丁目33番3号 東京田 辺製薬株式会社研究開発本部内

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 【化1】 [式中、Arは置換基を有していてもよいフェニル基又
    はチエニル基を表し、R1は水素原子又は低級アルキル
    基を表し、R2は水素原子、−A−B基(Aは分岐して
    いてもよい低級アルキレン基を表し、Bは置換基を有し
    ていてもよいフェニル基を表す。)、アルケニル基又は
    低級アルキル基を表し、mは2、3又は4を表す。但
    し、R1、R2が共に低級アルキル基であり、且つmが3
    である場合を除く。]で表されるアミノシクロアルキル
    メタノール化合物又はその薬理学的に許容される塩。
  2. 【請求項2】 Arがフェニル基である請求項1記載の
    化合物又はその薬理学的に許容される塩。
  3. 【請求項3】 Aが炭素数1から6のアルキレン基であ
    る請求項1又は2記載の化合物又はその薬理学的に許容
    される塩。
  4. 【請求項4】 Aがメチレン基、エチレン基、トリメチ
    レン基である請求項3記載の化合物又はその薬理学的に
    許容される塩。
  5. 【請求項5】 Bの環上の置換基がハロゲン原子、ニト
    ロ基、アミノ基、低級アルキル基、低級アルコキシ基、
    モノ若しくはジ低級アルキルアミノ基、低級アシルオキ
    シ基、低級アシルアミノ基、シアノ基、低級アルコキシ
    カルボニルアルコキシ基等の1価の置換基又はメチレン
    ジオキシ基、トリメチレン基、テトラメチレン基、エチ
    レンオキシ基等の2価の置換基である請求項1乃至4記
    載の化合物又はその薬理学的に許容される塩。
  6. 【請求項6】 Bの環上の置換基がハロゲン原子、ニト
    ロ基、アミノ基、低級アルキル基、低級アルコキシ基、
    低級アシルアミノ基、低級アルコキシカルボニルアルコ
    キシ基又はエチレンオキシ基である請求項1乃至5記載
    の化合物又はその薬理学的に許容される塩。
  7. 【請求項7】 Arがフェニル基、R1がメチル基、R2
    がフェネチル基、mが2又は3である請求項1記載の化
    合物又はその薬理学的に許容される塩。
  8. 【請求項8】 一般式 【化2】 [式中、Arは置換基を有していてもよいフェニル基又
    はチエニル基を表し、R1は水素原子又は低級アルキル
    基を表し、R2は水素原子、−A−B基(Aは分岐して
    いてもよい低級アルキレン基を表し、Bは置換基を有し
    ていてもよいフェニル基を表す。)、アルケニル基又は
    低級アルキル基を表し、mは2、3又は4を表す。但
    し、R1、R2が共に低級アルキル基であり、且つmが3
    である場合を除く。]で表されるアミノシクロアルキル
    メタノール化合物又はその薬理学的に許容される塩を有
    効成分とする医薬組成物。
  9. 【請求項9】 Arがフェニル基である請求項8記載の
    医薬組成物。
  10. 【請求項10】 Aが炭素数1から6のアルキレン基で
    ある請求項8又は9記載の医薬組成物。
  11. 【請求項11】 Aがメチレン基、エチレン基、トリメ
    チレン基である請求項10記載の医薬組成物。
  12. 【請求項12】 Bの環上の置換基がハロゲン原子、ニ
    トロ基、アミノ基、低級アルキル基、低級アルコキシ
    基、モノ若しくはジ低級アルキルアミノ基、低級アシル
    オキシ基、低級アシルアミノ基、シアノ基、低級アルコ
    キシカルボニルアルコキシ基等の1価の置換基又はメチ
    レンジオキシ基、トリメチレン基、テトラメチレン基、
    エチレンオキシ基等の2価の置換基である請求項8乃至
    11記載の医薬組成物。
  13. 【請求項13】 Bの環上の置換基がハロゲン原子、ニ
    トロ基、アミノ基、低級アルキル基、低級アルコキシ
    基、低級アシルアミノ基、低級アルコキシカルボニルア
    ルコキシ基又はエチレンオキシ基である請求項12記載
    の医薬組成物。
  14. 【請求項14】 Arがフェニル基、R1がメチル基、
    2がフェネチル基、mが2又は3である請求項8記載
    の医薬組成物。
  15. 【請求項15】 ムスカリンM3受容体が関与する疾患
    に対する予防又は治療剤である請求項8乃至14記載の
    医薬組成物。
  16. 【請求項16】 呼吸器疾患、泌尿器疾患、消化器疾
    患、中枢性疾患に対する予防又は治療剤である請求項8
    乃至15記載の医薬組成物。
  17. 【請求項17】 呼吸器疾患が慢性閉塞性肺疾患、喘
    息、肺線維症、鼻炎である請求項8乃至16記載の医薬
    組成物。
  18. 【請求項18】泌尿器疾患が尿失禁、頻尿である請求項
    8乃至16記載の医薬組成物。
  19. 【請求項19】消化器疾患が過敏性腸症候群、痙性大腸
    炎、憩室炎である請求項8乃至16記載の医薬組成物。
  20. 【請求項20】中枢性疾患が薬剤投与に起因する悪心又
    は嘔吐、動揺病、メニュエール病である請求項8乃至1
    6記載の医薬組成物。
  21. 【請求項21】 一般式 【化3】 [式中、Arは置換基を有していてもよいフェニル基又
    はチエニル基を表し、R1は水素原子又は低級アルキル
    基を表し、R2は水素原子、−A−B基(Aは分岐して
    いてもよい低級アルキレン基を表し、Bは置換基を有し
    ていてもよいフェニル基を表す。)、アルケニル基又は
    低級アルキル基を表し、mは2、3又は4を表す。但
    し、R1、R2が共に低級アルキル基であり、且つmが3
    である場合を除く。]で表されるアミノシクロアルキル
    メタノール化合物又はその薬理学的に許容される塩を有
    効成分とするムスカリンM3受容体拮抗剤。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007068929A1 (en) * 2005-12-16 2007-06-21 Argenta Discovery Ltd. Cyclic amine derivatives and their uses
JP2009504624A (ja) * 2005-08-08 2009-02-05 アージェンタ ディスカバリー リミテッド ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−7−イルアミン誘導体およびその使用
JP2013526494A (ja) * 2010-05-13 2013-06-24 アルミラル・ソシエダッド・アノニマ β2アドレナリンアゴニスト活性およびM3ムスカリンアンタゴニスト活性を有する新規シクロヘキシルアミン誘導体

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