JPH1171203A - 藍藻類選択的殺藻剤 - Google Patents

藍藻類選択的殺藻剤

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JPH1171203A
JPH1171203A JP9249890A JP24989097A JPH1171203A JP H1171203 A JPH1171203 A JP H1171203A JP 9249890 A JP9249890 A JP 9249890A JP 24989097 A JP24989097 A JP 24989097A JP H1171203 A JPH1171203 A JP H1171203A
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cyanoalanine
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cyanobacteria
algicide
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JP9249890A
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Kazuhiro Yoshikawa
吉川  和宏
Kyoko Adachi
恭子 足立
Miyuki Nishijima
美由紀 西島
Kenichi Mochida
顕一 持田
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KAIYO BIO TECHNOL KENKYUSHO KK
Original Assignee
KAIYO BIO TECHNOL KENKYUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水域の環境破壊、産業活動への妨害、人
間や動物の生命に対する脅威ともなっている有害藍藻類
を、その発生水域より選択的に除去し、当該水域におけ
るその他の生物には悪影響を及ぼさない殺藻剤およびそ
の製造法を提供する。 【解決手段】 β−シアノ−L−アラニンを有効成分と
する藍藻類選択的殺藻剤および微生物を用いてシアン化
化合物の非存在下においてβ−シアノ−L−アラニンを
製造する方法。本発明の藍藻類選択的殺藻剤を用いるこ
とにより、有害藍藻類を、同時に当該水域に棲息する他
の微細藻類に害を与えずに、その発生水域より有効に除
去することが可能となり、従来藍藻類の大発生により被
害を受けてきた各種産業に対する恩恵となるとともに、
環境保全や、安全な飲料水の確保にとり大きく貢献する
ものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は藍藻類選択的殺藻剤
に関するものであり、さらに詳しくは、湖沼・河川・海
洋などに大量発生する有害藍藻類に対し選択的な生育阻
害活性(以下「殺藻活性」と記述する。)を示す化学物
質を含有する殺藻剤および殺藻活性成分の微生物による
製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】藍藻類は広く自然界の水域に分布し、湖
沼・河川など淡水環境以外にも塩濃度の高い海洋や塩
湖、また、高酸性度・高温などの環境条件である温泉な
どからも発見されている生物の一群である。この藍藻類
は適当な栄養・温度その他の条件により比較的狭い水域
に大発生することが報告されているが、その「水の華」
・「赤潮」などといわれる大発生のメカニズムはまだ不
明の点が多い(秋山優ら編:「藻類の生態」 209〜 249
ページ(1986年発行、内田老鶴圃)、岡市友利編:「赤
潮の科学」 5〜36ページ(1987年発行、恒星社厚生
閣))。この大発生現象はあらかじめ予想されない時
期、場所、規模で起こることがあり、また、いったんこ
の大発生が実現すると極く少数、場合によってはただ一
種の藍藻類により当該水域に含まれる有機物・溶存ガス
などが消費されたり、またその組成に偏りを生じるなど
のために、付近の水域の生態系が乱され、ひいては深刻
な環境破壊につながることもある。また、養殖業などの
産業に対しても、その養殖水域に藍藻類の大発生が起こ
ることにより養殖場近辺の栄養分布、酸素濃度や、養殖
魚の餌となる微生物群の構成に変化を来たす結果、ある
いは藍藻の藻体そのものが物理的に養殖魚等の呼吸器を
覆うなどの結果、当該水域にて養殖魚の斃死など被害が
及ぶという報告例もある(日本水産学会編:「赤潮―発
生機構と対策」 124〜 138ページ(1980年発行、恒星社
厚生閣))。ダムなどを利用した水力発電所や農業用水
路などで大発生した藍藻類が取水口を塞ぐことにより正
常なプラントの運転や水路としての利用を妨げることも
知られている。さらに、我々人間が飲料水として利用し
ている淡水域に棲息する藍藻類のなかには、その代謝産
物として人間を始めとする動物に対して毒性を示す物質
を生産するものも知られている(日本水産学会編:「有
毒プランクトン―発生・作用機構・毒成分」 9〜21ペー
ジ(1982年発行、恒星社厚生閣))。事実、外国の例で
は、池や湖に藍藻類が大発生して、その代謝産物である
毒素のために家畜や野生動物に多数死亡例が報告され
(日本水産学会編:「有毒プランクトン―発生・作用機
構・毒成分」 123〜 132ページ(1982年発行、恒星社厚
生閣))、その代表的な毒素であるミクロシスチンは肝
臓毒、具体的にはプロテインフォスファターゼ1 および
2Aを阻害することにより肝癌を誘発するプロモーターで
あることが示されている(中野昌康編:「医学微生物学
の最先端」 239〜 251ページ(1997年発行、菜根出
版))。
【0003】このように藍藻類の大発生は当該水域の環
境破壊のみならず、産業活動への妨害、人間や動物の生
命に対する脅威ともなっている。これまでこういった有
害藍藻を除去するために、人力および機械による物理的
回収や、藍藻を含む酸素発生型光合成を営む生物に広く
作用する除草剤・殺藻剤の散布などが一般的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これまで有害藍藻類の
除去方法としては、物理的回収や、除草剤・殺藻剤の散
布などが一般的であったが、その発生が予想できなかっ
たり、間近の発生が予想されても抑止できないなどのた
め、前者では回収員や機械の調達が間に合わなかったり
コストがかさむなどの問題があり、後者では有害藍藻類
以外の当該水域にもともと棲息する植物等に悪影響を及
ぼすおそれがある。例えば、特開平 7-69811号公報には
有機酸、リン酸および重合リン酸類からなる群より選ば
れた少なくとも1種の酸と、有機酸の塩類、リン酸の塩
類および重合リン酸類の塩類からなる群より選ばれた少
なくとも1種の塩類からなる水溶液を用いて、海苔の養
殖時において発生する雑藻の繁殖を防除する殺藻剤につ
いての記述があるが、これらを用いて雑藻類を除去する
とき、その殺藻作用はアオノリ、アオサ、珪藻など広く
藻類一般に及ぶため、大発生したアオコなど藍藻類のみ
を選択的に除去することはできない。同様なことは除草
剤として用いられている3-(3',4'-ジクロロフェニル)-
1,1-ジメチル尿素(3-(3',4'-dichlorophenyl)-1,1-dim
ethylurea)などについても言え、この場合も酸素発生型
光合成を営む生物一般に対し到死作用を示すため、藍藻
類のみの選択的除去は達成されない。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる事
情を鑑み、有害藍藻類をその発生水域より選択的に除去
し、当該水域におけるその他の動植物には悪影響を及ぼ
さない、さらには取り扱いが容易で安価な化学物質の探
索を行った。その結果、ビブリオ属(Vibrio sp.)に属す
る微生物の培養物中に藍藻類に対し選択的に殺藻活性を
示す物質が含まれることを見いだし、また、殺藻活性の
正体化合物がβ−シアノ−L−アラニン(β-cyano-L-a
lanine、以下「シアノアラニン」と記述する。)である
ことを見いだした。シアノアラニンは、公知の方法、例
えば、レスラーら著:ジャーナル・オブ・オーガニック
・ケミストリー誌第26巻3356〜3360ページ(1961年発
行)、あるいはアーノルドら著:ジャーナル・オブ・ア
メリカン・ケミカル・ソサエティー誌第 110巻第 7号22
37〜2241ページ(1988年発行)に記載される化学的方法
によって合成することができる。また、微生物を用いて
生産することも可能であり、該化合物を生産する能力の
ある微生物の例としては、ファードンら著:ネーチャー
誌第 206巻 110〜 112ページ(1965年発行)記載のクロ
レラ・ピレノイドーサ(Chlorella pyrenoidosa)、ブリ
スクら著:ジャーナル・オブ・バクテリオロジー誌第97
巻第1号 322〜 327ページ(1969年発行)記載のクロモ
バクテリウム・ビオラセウム(Chromobacterium violac
eum)、カストリクら著:ジャーナル・オブ・バイオロジ
カル・ケミストリー誌第 244巻第15号4089〜4094ページ
(1969年発行)記載のバチルス・メガテリウム(Bacill
us megaterium)、サカイら著:アグリカルチュラル・ア
ンド・バイオロジカル・ケミストリー誌第45巻第 9号20
53〜2062ページ(1981年発行)記載のエンテロバクター
・スピーシーズ(Enterobacter sp.)などがあるが、こ
れらの微生物を用いた例ではいずれも基質としてシアン
化カリウムまたはシアン化ナトリウムなどシアン化化合
物を存在させてシアノアラニンの生産を確認している。
また、ダンニルら著:ネーチャー誌第208巻1206〜1207
ページ(1965年発行)に記載されるように大腸菌の菌体
抽出物もシアノアラニンの合成能を有することが知られ
ているが、この場合にも、シアン化化合物の添加により
その合成が認められるのみである。これに対し、本発明
者らが見いだしたビブリオ属(Vibrio sp.)に属する微
生物は培地に特別にシアン化化合物を添加しなくとも1
〜3日程度の培養により相当量のシアノアラニンの生産
が認められる。さらに本発明者らは海洋より採集された
多数の微生物をそれぞれの菌株毎に適当な培地を用いて
1〜3日程度培養させた時、該培養物を単に乾固するだ
けで、その乾固物は藍藻類に対し選択的に殺藻活性を示
すこと、および該乾固物中にシアノアラニンが存在する
ことを見いだした。さらに本発明者らは、シアノアラニ
ンが海産および淡水産の藍藻類に対して殺藻活性を示す
こと、および、種々の微細藻類の中で藍藻にのみ低濃度
で作用し、他の微細藻、具体的には緑藻、珪藻、渦鞭毛
藻に対しては殺藻活性を示さず、さらに、大型緑藻およ
び細菌類、真菌類に対しても到死活性を示さないという
選択毒性を示すことを見いだして、本発明を完成した。
【0006】即ち、本発明の第一は、シアノアラニンを
有効成分として含有することを特徴とする藍藻類選択的
殺藻剤に関するものであり、また、本発明の第二は、ビ
ブリオ属に属し、藍藻類選択的殺藻活性を示す化合物シ
アノアラニン(β-cyano-L-alanine)を生産させる能力
を有する微生物を培地に培養し、培養物中にシアノアラ
ニンを生成蓄積させ、該生成蓄積したシアノアラニンを
採取することを特徴とするシアノアラニンの製造法に関
するものである。そして、上記ビブリオ属に属する微生
物としてはビブリオ・スピーシーズC-979 が挙げられ
る。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
シアノアラニンは化学的方法により合成することが可能
で、また、培地中にシアン化化合物を添加することによ
り微生物により生産されることも知られているが、本発
明によれば、培地中にシアン化化合物を加えないで微生
物を用いて生産することが可能である。シアノアラニン
の生産に用いる微生物としては、ビブリオ属に属し、シ
アノアラニン生産能を有する微生物であれば特に限定さ
れず、例えば、ベラウ共和国海域で採取された大型緑藻
ヨレヅタ(Caulerpa serrulata var. serrulata f. lat
a)表面から分離された C-979株や該菌株に由来する変
異株を挙げることができる。
【0008】このC-979 株の菌学的性質は次の通りであ
る。なお、形態観察は、培地にビブリオ・スピーシーズ
C-979株を植菌し、30℃で24〜48時間培養した後に光学
顕微鏡および透過型電子顕微鏡を用いて行った。培地
は、マリンアガー(Bacto Marine Agar 2216, ディフコ
社製)あるいはマリンブロス(Bacto Marine Broth 221
6,ディフコ社製)を用いた。なお、本菌株は培地中の塩
化ナトリウム濃度が1%以下では菌の生育が認められな
いことから、生化学的性状の試験は75%人工海水を用い
て培地を作製するか、あるいは培地中に3%塩化ナトリ
ウムを添加することによって行った。
【0009】a.形態 1)細胞の形および大きさ:桿菌、1.3-2.4 ×0.5-1.4
μm。 2)細胞の多形性の有無:無し。 3)運動性の有無、鞭毛の着生状態:有り、極毛、固体
培地で培養した場合、菌体周辺に鞭毛が観察される。 4)胞子の有無:無し。 5)グラム染色性:陰性。 6)抗酸性の有無:無し。 b.各培地における生育状態 1)マリンアガー平板培養 :良好に生育、コロ
ニーは円形、凸円状、全縁湿光、乳白色。 2)マリンアガー斜面培養 :良好に生育、糸
状、乳白色。 3)マリンブロス培養 :良好に生育,均質
に濁る。 4)マリンブロスゼラチン穿刺培養:液化する。 5)リトマスミルク :消化する。 c.生理学的性質 1)硝酸塩の還元:還元する。 2)MRテスト:陽性。 3)VP反応:陰性。 4)インドールの生成:生成しない。 5)硫化水素の生成:生成しない。 6)でんぷんの加水分解:分解する。 8)無機窒素源の利用:利用する。 9)色素の生成:無し。 10)ウレアーゼ活性:陰性。 11)オキシダーゼ活性:陽性。 12)カタラーゼ活性:陽性。 13)生育の範囲(温度、pH):温度13〜41℃、20〜35
℃で最も良好に生育。pH 5〜10、最適生育pH範囲6 〜
9。 14)酸素に対する態度:通性嫌気性。 15)OF試験:発酵的にブドウ糖を分解する。 16)糖類からの酸およびガスの生成の有無:基礎培地
はBaumann のBM培地を使用、25℃、3週間培養後。生成
の有無を表1に示す。
【0010】
【表1】
【0011】 17)エスクリンの分解:分解する。 18)アルギニンの分解:分解しない。 19)DNAの分解:分解する。 20)好塩性:有り。生育塩濃度範囲1 〜7 %。 21)β- ガラクトシダーゼ:陽性。 22)GC含量(モル%):46.0。 23)イソプレノイドキノン:主たるキノン:Q-8。 マイナー成分:Q-6、Q-7、Q-9、MK-8、DMK-8。
【0012】以上の菌学的性質からバージーズ・マニュ
アル・オブ・デターミネイティブ・バクテリオロジー第
8版の分類基準に従って公知の菌種と比較した。本菌株
は通性嫌気性グラム陰性桿菌で極鞭毛を有するが、寒天
培地上で培養したものでは周鞭毛も観察された。ブドウ
糖を発酵的に分解し、オキシダーゼ、カタラーゼが陽性
であることからビブリオ属に所属すると考えられ、ビブ
リオ・スピーシーズ(Vibrio sp.)と同定した。そし
て、この菌株をビブリオ・スピーシーズ(Vibriosp.)C-
979とし、平成 9年 7月31日付けで工業技術院生命工学
工業技術研究所にFERM P-16360として寄託した。
【0013】次に培養法について述べる。本発明の培養
法においては通常の細菌の培養方法が一般に用いられ
る。培地としては資化可能な炭素源、窒素源、無機物お
よび必要な生育、生産促進物質を程よく含有する培地で
あれば合成培地、天然培地のいずれでも使用可能であ
る。炭素源としてはグルコース、澱粉、デキストリン、
マンノース、フラクトース、シュークロース、ラクトー
ス、キシロース、アラビノース、マンニトール、糖密な
どの糖類、酢酸等の有機酸、グリセリン等のアルコール
類などが単独または組み合わせて用いられる。窒素源と
しては塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、硝酸ナト
リウム、尿素、ペプトン、肉エキス、酵母エキス、乾燥
酵母、コーン・ステープ・リカー、大豆粉、カザミノ酸
などが単独または組み合わせて用いられる。そのほか、
必要に応じて食塩、塩化カリウム、硫酸マグネシウム、
炭酸カルシウム、燐酸二水素カリウム、燐酸水素二カリ
ウム、硫酸第一鉄、塩化カルシウム、硫酸マンガン、硫
酸亜鉛、硫酸銅などの無機塩類を加える。さらに使用菌
の生育やシアノアラニンの生産を促進する微量成分を適
当に添加することができる。
【0014】培養法としては、液体培養法が最も適して
いる。培養温度は30℃が適当であり、培地のpHは 5〜10
で培養することができ、 6〜 9が望ましい。液体培養で
通常1〜 3日間培養を行うと、シアノアラニンが培養液
中に生成蓄積される。培養物中の生成量が最大に達した
ときに培養を停止する。
【0015】培養物からのシアノアラニンの単離精製
は、微生物代謝産物をその培養物から単離精製するため
に常用される方法に従って行われる。例えば培養物を濾
過や遠心分離により培養濾液と菌体に分け、培養濾液を
酢酸エチルなどで洗浄する。洗浄後の水層を活性炭やイ
オン交換樹脂による精製、透析膜を用いた脱塩などの工
程を経て、シアノアラニンを得る。
【0016】本発明のシアノアラニンの製造法は、特定
の微生物を用いることにより、安価な培地成分からL
体(光学活性体)のみを選択的に調製することができ、
有毒なシアン化化合物を添加する必要もないという利
点を有する。従って、化学合成法が多段の工程を必要と
し、しかもL体を選択的に調製するにはさらにコストを
要し、また、公知の微生物による調製法ではシアン化化
合物の添加を要するのに対し、本発明のシアノアラニン
の製造法は極めて有用である。
【0017】本発明の藍藻類選択的殺藻剤は、シアノア
ラニンを有効成分とし、その有効成分濃度は、殺藻活性
を発揮できる範囲であれば特に限定されないが、 1〜 2
00μg/mlとするのが好ましい。本発明の殺藻剤に用いる
シアノアラニンは単に、シアノアラニンを生産する微生
物を適当な培地に培養し、その培養物を凍結乾燥もしく
はそのほかの方法により乾固状態にするのみでなんら精
製の操作を加えないで用いることが可能であるが、上記
の化学合成による方法、または微生物を用いて生産させ
る方法により高純度に調製されたものを用いることもで
きる。
【0018】また、本発明の藍藻類選択的殺藻剤を用い
る藍藻類の殺藻方法としては特に限定されるものではな
く、如何なる操作によるものでもよい。例えば、本発明
のビブリオ属 C-979株培養物から精製されたシアノアラ
ニンを水溶液として用いてもよいが、その培養物を乾固
状態とした後、その水抽出物または水懸濁物を用い噴霧
などにより水面に散布するかまたは藍藻類が付着した魚
網、水中構築物等を取り出して殺藻剤溶液に浸漬するな
どの方法を採用することができる。
【0019】
【実施例】以下に本発明を実施例により具体的に説明す
る。但し、本発明はこれら実施例により限定されるもの
ではない。 実施例1(シアノアラニンの調製) 本実施例では種菌としてビブリオ・スピーシーズ C-979
を用いた。該菌株を1000ml容量の三角フラスコ中のマリ
ンブロス200ml に植菌し、30℃で24時間回転振盪培養
(110rpm)した。このようにして得られた培養液 2.4リ
ットルを遠心分離し、菌体等の沈殿物を除去し、培養上
清を得た。得られた培養上清を同容量の酢酸エチルを用
いて分配抽出し、静置して下層である水層を集め、水層
中に飽和量溶解している酢酸エチルを減圧蒸留法にて除
去した。このようにして得られた酢酸エチルを含まない
培養上清処理液に対し、活性炭素(ナカライテスク社
製、塩酸処理済み)粉末250gを加えてよく撹拌し、室温
で静置した後に濾紙(アドバンテック東洋社製、No.2)
を用いた吸引濾過により活性炭素粉末を除去した。濾液
をおよそ 200mlとなるまで減圧濃縮して、その1/10容量
の1規定塩酸を加え、この酸性濃縮濾液をセルロースエ
ステル透析チューブ(スペクトラム社製、分画分子量10
0)中に封入した。このようにして酸性濃縮濾液を封入し
た透析チューブを5リットルの蒸留水を入れたビーカー
中に投じて、室温で蒸留水を常時撹拌した状態で放置
し、該濾液より無機塩類を脱塩除去した。この透析操作
は一夜継続したが、その途中で一度ビーカー中の水を新
しく調製した蒸留水と交換した。透析を終えた脱塩調製
液を 200mlのダウエックス(登録商標)・50W-x8 イオン
交換樹脂(ダウエックス社製、プロトン型)を充填した
カラム(内径4.3mm)に負荷して、殺藻活性成分を樹脂に
吸着させた。このカラムに約 500mlの蒸留水を通過させ
て樹脂を洗浄した。かかる後に 200mlの3規定アンモニ
アを通過させることにより、殺藻活性成分を樹脂より脱
着させ、溶離液を減圧濃縮した。ついで、移動層として
20mMの酢酸アンモニウムを用いたイオン交換高速液体ク
ロマトグラフィー(東ソー社製、TSKゲルDEAE-2SW、内径
7.8mm、長さ30cm)で精製し、殺藻活性を有するシアノア
ラニン16.4mgを得た。ここで得たシアノアラニンは文献
公知の理化学的性質を示し、改良マーフィー法(詳細は
原田健一ら著、テトラヘドロン・レターズ誌第37巻第17
号3001〜3004ページ(1996年発行)に掲載)によりその
立体構造はL体であることが確認された。
【0020】実施例2(シアノアラニンの海産藍藻に対
する殺藻活性試験) 本実施例ではシアノアラニンの1%濃度の水溶液を調製
し、これをストック溶液として用いた。バイオアッセイ
に用いるためのシアノアラニンの定濃度溶液は、このス
トック溶液をメタノールで希釈することにより調製し
た。被検藍藻はF/2 培地(組成についてはギラードら
著:カナディアン・ジャーナル・オブ・ミクロバイオロ
ジー誌第 8巻 229ページ(1962年発行)に記載)で静置
し、2000lxの光量で12時間光を照射し、続く12時間光を
照射しない24時間サイクルの光条件で22℃で培養し、対
数増殖期にある藍藻をバイオアッセイに用いた。バイオ
アッセイは以下の手順で実施した。クリーンベンチ内の
滅菌条件下で定濃度のシアノアラニン溶液を96孔のポリ
スチレン製マイクロプレート(ファルコン社製、ガンマ
線滅菌)のウェルに10μl 投入し、その溶媒を風乾によ
り蒸発させた。新鮮なF/2 培地に植栽した藍藻をウェル
に200 μl 投入した。即ち、最初にウェルに投入した10
μl のシアノアラニン溶液が1000μg/mlであった場合、
このものの生理活性を 200μl の培地中で検定するので
あるから、このときは50μg/mlのシアノアラニンの生理
活性を検定したことになる。このようにしてシアノアラ
ニンを添加した培地で各種藍藻を22℃で静置培養した。
この時の光条件は上述した被検藍藻の培養と同じにし
た。培養を 3昼夜継続したとき、サンプルを添加してい
ないネガティブコントロールおよび除草剤である3-
(3',4'-ジクロロフェニル)-1,1-ジメチル尿素を10μg/
ml濃度で用いたポジティブコントロールを対照としてシ
アノアラニンの殺藻活性を判定した。用いた被検藍藻は
シネココッカス・スピーシーズ(Synechococcus sp. CS
IRO-94)、オシラトリア・アムフィビア(Oscillatoria
amphibia NIES-361)および本発明者らの属する研究室
で分離された未分類の藍藻IS80-1株ならびにIS 88-9株
である。各藍藻に対するシアノアラニンの殺藻活性を表
2にまとめた。本表および以下の表(表4を除く)にお
いて「+」は殺藻活性が認められたもの、「±」は殺藻
活性がわずかに認められたもの、「−」は殺藻活性が認
められなかったものを示す。さらに、空欄は試験を実施
していないことを示す。本表より、シアノアラニンは藍
藻類に対し、0.4 〜10μg/mlの濃度で殺藻活性を示すこ
とがわかる。
【0021】
【表2】
【0022】実施例3(シアノアラニンの微細藻類に対
する殺藻活性試験) 実施例2と同じ方法で、被検藻類に藍藻およびその他の
微細藻類を用いて、シアノアラニンの殺藻活性を調べた
結果を表3にまとめた。用いた被検藻はオシラトリア・
アムフィビア、ブラキオモナス・サブマリナ(Brachiom
onas submarinaNIES-375)、プロロセントルム・ミカン
ス(Prorocentrum micans NIES-12)、および、スケルト
ネマ・コスタタム(Skeletonema costatum NIES-16)で
ある。本実施例の結果よりシアノアラニンは藍藻にのみ
選択的に殺藻活性を示し、他の微細藻類に対しては活性
を示さないことがわかる。
【0023】
【表3】
【0024】実施例4(シアノアラニンの淡水産藍藻に
対する殺藻活性試験) 本実施例では淡水産藍藻ミクロシスチス・エルギノーサ
Microcystis aeruginosa)NIES-298株を被検藍藻とし
た。本株をCT培地(組成については西澤一俊ら編:「藻
類研究法」 294〜 305ページ(1979年発行、共立出
版))で培養し、室内で蛍光灯連続照射下に振盪培養し
た。培養継続中の藍藻を一部取り、遠心分離により藻体
のみを回収してCT培地を用いて洗浄・再懸濁し、自記分
光光度計(島津製作所社製、UV-2100型)で 665nmの波長
で 3.0の吸光度を示す藻体濃度に調製し、バイオアッセ
イに用いた。定濃度のシアノアラニン溶液を96孔のポリ
スチレン製マイクロプレート(コーニング社製、ガンマ
線滅菌)のウェルに20μl 投入し、その溶媒を風乾によ
り蒸発させた。上述方法で藻体濃度を調製した藍藻を 1
00μl と、新鮮なCT培地 100μl を、溶媒を風乾させた
ウェルに分注した。即ち、最初にウェルに投入した20μ
l のシアノアラニン溶液が 250μg/mlであった場合、こ
のものの生理活性を合計 200μl のCT培地中で検定する
のであるから、このときは25μg/mlのシアノアラニンの
生理活性を検定したことになる。また、665nm における
吸光度が 3.0になるよう濃度を調製した藍藻溶液を 100
μl と、新鮮なCT培地 100μl を混合してアッセイを開
始するが、この時のウェルの藻体量をマイクロプレート
リーダー(東ソー社製、MPR-A4iII型)で測定すると、お
よそ0.6であった。蛍光灯連続照射下にアッセイを開始
したマイクロプレートを静置して、6日後の藻体量をマ
イクロプレートリーダーで測定し、得られた 665nmにお
ける吸光度を比較して初期吸光度の1/ 2であれば「+
+」、初期吸光度の1/ 2以上で初期吸光度の値以下であ
れば「+」とし、これらは殺藻活性があるものと判定し
た。また、初期吸光度と同程度であれば「±」とし、サ
ンプル(シアノアラニン)を入れない場合と同じ程度の
吸光度上昇が見られれば「−」と判定した。コントロー
ルとして3-(3',4'-ジクロロフェニル)-1,1- ジメチル
尿素および抗生物質コリスチン(colistin)を用いた。結
果を表4に示す。本表よりシアノアラニンのミクロシス
チス・エルギノーサNIES-298株に対する殺藻活性の強さ
はコリスチンと同程度であり、3-(3',4'-ジクロロフェ
ニル)-1,1-シ゛メチル尿素の 1/5 から1 /2 程度であ
ることがわかる。
【0025】
【表4】
【0026】比較例1(各種アミノ酸類の海産藍藻に対
する殺藻活性試験) 本比較例ではシアノアラニンに替えて生体構成アミノ酸
などのアミノ酸類を用いて、実施例2の方法に準じて海
産藍藻オシラトリア・アムフィビアおよびシネココッカ
ス・スピーシーズに対する殺藻活性を調べた。結果を表
5に記す。本表より明らかなように試験に用いた25種類
のアミノ酸の藍藻に対する殺藻活性は一般に低い。
【0027】
【表5】
【0028】比較例2(各種薬剤の藍藻選択性) 本比較例ではシアノアラニンに替えて除草剤である3-
(3',4'-ジクロロフェニル)-1,1- ジメチル尿素および
抗生物質であるシクロプロジギオシン(cycloprodigios
in)を用いて、実施例3と同じ4種類の微細藻類および
海産藍藻シネココッカス・スピーシーズに対するこれら
薬剤の殺藻活性を試験した。試験方法は実施例2に準じ
た。結果を表6に示す。本表より、これらの薬剤は藍藻
に対してのみならず他の微細藻に対しても殺藻活性を有
し、藍藻選択的とはいえない。
【0029】
【表6】
【0030】実施例5(微生物のシアノアラニン生産
性) ベラウ共和国海域および本邦沖縄県海域において採集し
た細菌について、それぞれ10mlのマリンブロスで30℃で
撹拌振盪(110rpm)培養を開始し、24時間後に培養を終
了して、培養物の1mlを採取してこれを凍結乾燥した。
このようにして得られた凍結乾燥物に対し、0.3ml の60
%エタノール水溶液を加えて抽出を行い、抽出物の10μ
l を採取して96孔のポリスチレン製マイクロプレート
(ファルコン社製、ガンマ線滅菌)のウェルに投入し、
その溶媒を風乾により蒸発させた。実施例3にて用いた
4種類の微細藻を用いて実施例2に示した方法でそれぞ
れの細菌培養物のエタノール抽出物の殺藻活性を試験し
たところ、試験した1600株の細菌培養物のうち32につい
ては、藍藻に対して殺藻活性を示すが他の3種類の微細
藻には殺藻活性を示さなかった。これら32の培養物 9ml
を用いて、これを凍結乾燥させ、さらに 2mlの蒸留水お
よび0.2gの活性炭素粉末を加えてよく撹拌し、脂溶性物
質を活性炭素に吸着させた後、これを静置して、上澄み
の0.2ml を採取した。このようにして得られた菌体培養
物の活性炭処理液に対し、ダウエックス・50W-x8 イオ
ン交換樹脂(プロトン型)を0.1ml 加えてよく混和し、
該樹脂を多量の精製水で洗うことにより非吸着物を除去
し、しかる後に該樹脂に対して3規定のアンモニア水を
1ml加えることにより吸着物を脱着させた。このように
して得られたイオン交換樹脂処理液1mlを減圧下乾固さ
せた後 100μl の60%エタノール水溶液に再懸濁させ
て、溶解物を移動相にエタノール、28%アンモニア水お
よび水を容積比で18:1:4に混じた液を用い、かつ固定相
にシリカゲルを用いた薄層クロマトグラフィーによって
分析した。展開後、薄層を十分に風乾して、この薄層に
ニンヒドリンのメタノール溶液を噴霧し、ドライヤーで
弱く乾燥加熱したところ、標準サンプルであるシアノア
ラニンは相対移動度がおよそ0.75の位置に青緑色の特徴
的な発色を示した。試験に用いた32の培養物のうち31に
ついては同じ相対移動度の位置にシアノアラニンと考え
られる発色が認められた。本試験法において培養物から
上述の処理を経て得た60%エタノール再懸濁液を薄層ク
ロマトグラフィーにて展開した場合、シアノアラニンと
考えられる発色スポット以外のニンヒドリン発色スポッ
トは全てベージュ色ないし黄色を呈し、かつ相対移動度
が全てシアノアラニンよりも小さいのでシアノアラニン
の検出は極めて容易である。本実施例より海域より採集
された細菌のマリンブロスによる培養液中に殺藻活性物
は1600株中32株と、比較的広く存在し、またその殺藻活
性を示す化合物がシアノアラニンであるものが培養物32
の中で31と極めて高率に存在することが分かる。また、
殺藻活性化合物を生産する細菌についてはそのマリンブ
ロス培養物を単に凍結乾燥したのみで、殺藻剤として利
用できることがわかる。
【0031】実施例6(シアノアラニンの大型緑藻に対
する生理活性) シアノアラニンをメタノールに溶解させ、直径35mmプラ
スチックシャーレにおける培地中の最終濃度が 50ppmに
なるように該シャーレの底に所定量塗布した。常温乾燥
後、シャーレ1枚あたり、2.0cm ×2.0cm の大型緑藻ボ
タンアオサ(Ulva conglobata)葉状体を培養温度20〜23
℃、照度3000lx、14時間光を照射し、続く10時間光を照
射しない24時間サイクルの光条件で5日間、5mlのプロ
バゾリ栄養補強海水培地(PES 、組成については西澤一
俊ら編:「藻類研究法」 281〜293 ページ(1979年発
行、共立出版))により培養し、該緑藻の到死活性を調
べた。その結果シアノアラニンは葉状体に対して到死活
性を示さなかった。
【0032】実施例7(シアノアラニンの各種微生物に
対する生理活性) シアノアラニンの、カンジダ・アルビカンス(Candida
albicans)、連鎖球菌(Enterococcus hirae)、緑膿菌
Pseudomonas aeruginosa)、黄色ブドウ球菌(Staphy
lococcus aureus)、大腸菌(Escherichia coli)、枯草
菌(Bacillus subtilis)、変形菌(Proteus vulgari
s)、赤痢菌(Shigella sonnei)、肺炎桿菌(Klebsiell
a pneumoniae)の各微生物に対する最小生育阻止濃度を
調べたところいずれの菌に対しても83μg/ml以上であっ
た。この結果より、シアノアラニンはこれらの微生物に
対して毒性が低いことがわかる。
【0033】
【発明の効果】本発明により微生物の培養物から、ある
いは他の方法で取得したシアノアラニンを用いることに
より、有害藍藻類を、同時に当該水域に棲息する他の微
細藻類に害を与えずに、その発生水域より有効に除去す
ることが可能となり、従来藍藻類の大発生により被害を
受けてきた各種産業に対する恩恵となるとともに、環境
保全や、安全な飲料水の確保にとり大きく貢献するもの
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12R 1:63) (72)発明者 持田 顕一 静岡県清水市袖師町1900番地 株式会社海 洋バイオテクノロジー研究所清水研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】β−シアノ−L−アラニンを有効成分とす
    ることを特徴とする藍藻類選択的殺藻剤。
  2. 【請求項2】ビブリオ属に属し、β−シアノ−L−アラ
    ニンを生産する能力を有する微生物を用いて、シアン化
    化合物を添加しない培地に培養し、培養物中にβ−シア
    ノ−L−アラニンを生成蓄積させ、該生成したβ−シア
    ノ−L−アラニンを採取することを特徴とするβ−シア
    ノ−L−アラニンの製造法。
  3. 【請求項3】ビブリオ属に属する微生物が、ビブリオ・
    スピーシーズ C-979である請求項2記載のβ−シアノ−
    L−アラニンの製造法。
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