JPH1169988A - コルチコトロピン放出因子との結合能を有する蛋白質 - Google Patents

コルチコトロピン放出因子との結合能を有する蛋白質

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JPH1169988A
JPH1169988A JP10182941A JP18294198A JPH1169988A JP H1169988 A JPH1169988 A JP H1169988A JP 10182941 A JP10182941 A JP 10182941A JP 18294198 A JP18294198 A JP 18294198A JP H1169988 A JPH1169988 A JP H1169988A
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protein
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crf3
crf
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JP10182941A
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Yoko Ikeda
陽子 池田
Yuichi Oshida
祐一 忍田
Shigeyuki Chagi
茂之 茶木
Shigeru Okuyama
茂 奥山
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Taisho Pharmaceutical Co Ltd
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Taisho Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】うつ症、不安症と密接に関連するコルチコトロ
ピン放出因子との結合能を有する蛋白質を提供する。 【解決手段】全236アミノ酸残基からなる、コルチコ
トロピン放出因子との結合能を有するサブタイプCRF
3とそれをコードする遺伝子crf3、並びにコルチコ
トロピン放出因子との結合能を保持するそれらの変異
体。 【効果】本発明のサブタイプCRF3は、神経性疾患と
密接に関与する脳内部位に特異的に発現しており、向精
神薬開発の評価系として使用することが出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新たな蛋白性向精神薬
の提供、疾病原因に基づく向精神薬の探索や評価に利用
可能な、コルチコトロピン放出因子(CRF)との結合
能を有する蛋白質に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の精神科領域の薬剤としての抗不安
薬・抗うつ薬は、ベンゾジアゼピン(BZ)/5−HT
1A受容体アゴニスト作用、モノアミン再取り込み阻害作
用の様に偶発的にその作用が認められたものや、これら
の薬効機序に基づいた開発によるものであって、不安・
神経症、うつ病の発症原因に基づいたものではない。こ
れら既存の薬剤は、薬物依存性や治療効果、難治性うつ
病には無効であることなど、解決すべき問題が残されて
いる。
【0003】また、最近になって精神疾患の症状の分類
が細分化されたことにより、それぞれの疾患あるいは症
状に即した治療方法あるいは治療剤が必要となり、各疾
患の発症機序に基づいた新しい観点からの創薬活動への
期待が高まってきた。
【0004】最近の病態生理学の進歩により、不安・神
経症とうつ病の発症にストレスが深く関与していること
が示唆され、ストレス等をトリガ−として、内因性に生
成(もしくは生成抑制)される不安・うつ症状惹起(も
しくは抑制)物質に関する研究が進められている。
【0005】ストレスにより引き起こされる不安・うつ
病発現に深く関与することが示唆されている内因性物質
として、コルチコトロピン放出因子(corticotropin re
leasing factor、CRF)があることが知られている。
例えば、ストレス時の視床下部でのCRF分泌亢進がう
つ・不安症状を惹起すること(Recent Prog. Horm. Re
s.、39、245-270、1983他)、うつ・不安症状と関連す
る部位である扁桃体およびエント−リナル皮質(entorh
inal cortex)でも分泌され、同様にストレス時に亢進
されること、等の報告がなされている。また臨床的に
は、うつ症、神経性食欲不振症、不安神経症と脳内CR
F過剰分泌が関与していることも示唆されている(スト
レスとホルモン、メジカルビュー社、1993)。
【0006】CRFは41アミノ酸残基からなるペプチ
ド因子であるが、その作用はCRF受容体(CRF−
R)に結合することで発揮されるものと考えられてい
る。CRF−Rをコードする遺伝子は1993年にクロ−ニ
ングされたが(Proc. Natl. Acad. Sci.、90、8967-897
1、1993)、その後現在までにCRF−Rには3つのサ
ブタイプ、すなわちCRF1、CRF2α、CRF2β
の3種類、が存在することが明らかになった(CRF1
についてはProc.Natl. Acad. Sci.、92、836-840、199
5;CRF2αについてはProc.Natl. Acad. Sci.、92、
2969-2973、1995;CRF2βについてはEndocrinol.、
136、4139-4142、1995)。
【0007】蛋白化学的側面におけるCRF−Rの研究
により、該サブタイプについて幾つかの知見が明らかに
なっている。CRF−RはCRF1とCRF2の2つの
主要クラスに分類され、一般に7回膜貫通(TM)型と
呼ばれる特徴的な構造を持つ生体膜蛋白質である。CR
F1−RはN末端側の細胞外ドメインに糖鎖結合部位が
5箇所、第1、第2の細胞質内ループ部分並びにC末端
の細胞質内ドメインにプロテインキナーゼCによってリ
ン酸化される部位が、それぞれ存在していると推測され
ている。これらの特徴は、他のG蛋白質共役型受容体
(G protein-coupled receptor)に見られるのと同様で
ある。また、ヒト下垂体から、第1細胞質内ループ部分
に29アミノ酸残基が付加されたCRF1−Rが報告さ
れているが、両者の機能的な相違については明確にされ
ていない。
【0008】CRF2は、更にCRF2αとCRF2β
に分けられる。前者は411アミノ酸残基からなり、C
RF1とアミノ酸配列上で71%の相同性を有する。こ
のスプライス的な変異体であるCRF2βは、CRF2
αのN末端側の細胞外ドメインの34アミノ酸残基が、
別の54アミノ酸残基で置き換えられた構造を有してい
る。CRF1とCRF2では、第5膜貫通部位、第6膜
貫通部位の配列において完全に一致しており、この部分
はシグナル伝達に必須のG蛋白質の結合部位と考えられ
ている。
【0009】一方、CRF−Rのサブタイプに対する多
くの機能的研究により、各サブタイプの薬理学的性質、
組織分布について差異が確認され、CRFと各サブタイ
プとの相互作用が複数の機能に関与する可能性が示唆さ
れつつある。
【0010】しかしながら、CRF1は下垂体に分布
し、うつ・不安症等の発現に関連している扁桃体および
エントリ−ナル皮質での発現は他の脳部位と比較して必
ずしも多くない(Proc. Natl. Acad. Sci.、 92、 836-
840、 1995)一方、CRF2αは下垂体には存在せず、
うつ・不安症状発症に関係する扁桃体およびエントリ−
ナル皮質に多く発現しているものの、CRF自体との親
和性は低い(Proc.Natl.Acad. Sci.、92、 836-840、 1
995)など、CRF−Rの各サブタイプの分布と神経性
疾患発症関連部位とは必ずしも一致していない。さらに
は、CRFによるうつ・不安惹起作用の発現経路は、視
床下部を中心としたそれとは別に、中枢神経系において
神経伝達物質として機能することによる経路があること
も示唆されている(Pharmacol. Rev.、43、425-473、19
91他)。
【0011】従って、これまでに報告された受容体の他
に、これら不安・うつ症発症に関連した部位において、
うつ・不安症状に深く関与するCRF−Rの新規サブタ
イプが存在すると想定されるが、未だこの様なサブタイ
プの報告はなされていない。
【0012】
【課題を解決するための手段】ストレス応答反応に密接
に関与するCRF−Rのサブタイプが同定され、該サブ
タイプのアゴニストやアンタゴニストが見出されれば、
ストレスに起因するうつ・不安症等の症候群を改善させ
得る可能性がある。
【0013】本発明者らは、ストレスによるうつ・不安
症等の神経症の発現に関与する新たなCRF−Rのサブ
タイプの存在を想定し、該サブタイプが、CRFによる
生理機能制御機構に基づいた特異的な向精神薬の開発に
有用であると考え、鋭意研究の結果、新規CRF−Rの
サブタイプの存在を確認し、本発明を完成させるに至っ
た。
【0014】即ち、本発明は、(a)配列番号1に記載
のアミノ酸配列からなる、CRFとの結合能を有する蛋
白質、(b)配列番号1に記載のアミノ酸配列におい
て、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付
加されたアミノ酸配列からなり、かつCRF結合能を有
する蛋白質に関するものであり、また(c)配列番号2
に記載の塩基配列からなるDNA、(d)配列番号2の
DNAとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、
かつCRF結合能を有する蛋白質をコードするヒト由来
のDNA、に関するものである。
【0015】本発明者らは、ラット脳扁桃体の全RNA
を対象として、以下のようにして新規サブタイプの探索
を試みた。逆転写酵素を利用したポリメラーゼ・チェイ
ン・リアクション法(RT−PCR法)によりラット脳
で発現している遺伝子のcDNAライブラリーを作製
し、さらに公知のラットCRF2αのcDNAの部分塩
基配列に相当する合成したDNAオリゴマーを用いて、
PCR法で該目的遺伝子を含むと思われるDNAを増幅
させた。発明者らが使用した合成DNAオリゴマーの配
列は次の通りである オリゴマーA;ATATGAATTCCAACGCGCGCGGCTCCGG AGCGCAATG オリゴマーB;TTTTGGTACCAGGGAAGGCTGTGAAGAA TGAGGAA オリゴマーAはその5’末端に制限酵素EcoRIの認
識配列を含み、オリゴマーBはその5’末端に制限酵素
KpnIの認識配列を含むように設計した。
【0016】この様にして増幅された遺伝子を0.8%
アガロースゲル電気泳動で分離し、約1.8kbの位置
に検出されるDNA断片(増幅cDNA)を、適当なク
ローニングベクター、例えばPCRTMII等に組み換え
て宿主(PCRTMIIの場合には大腸菌DH5等)を形
質転換し、クローニングした。
【0017】クローニングされた増幅cDNAの塩基配
列を、市販のDNAシーケンサーを用いて確認したとこ
ろ、該増幅cDNA中に蛋白質をコードする領域(Open
Reading Frame、ORF)が認められ、これを遺伝子c
rf3と、また遺伝子crf3にコードされる蛋白質を
サブタイプCRF3と命名した。
【0018】遺伝子crf3の塩基配列は、図1に示し
たCRF2α遺伝子の塩基配列の698番目と699番
目の間に486塩基対からなる配列が挿入された形とな
っており、その結果、CRF2αの第4膜貫通領域途中
からのアミノ酸配列が異なる、全236残基の蛋白質を
コードしていることが判明した。すなわち、サブタイプ
CRF3のアミノ酸配列は、CRF2αの233番目の
アミノ酸配列までと完全に一致するが、その後はCRF
2αには存在しない配列からなる3残基が続いて終了す
るものとなっていた。その構造から、これまでに報告の
ない、神経性疾患に関連性の高い新たなサブタイプであ
ると推察された。
【0019】この遺伝子crf3を用いて、適当な宿主
ベクター系による一般的な遺伝子組み換え技術によっ
て、組み換え遺伝子を調製することができる。適当なベ
クターとしては、大腸菌由来のプラスミド(例、pBR
322、pUC118その他)、枯草菌由来のプラスミ
ド(例、pUB110、pC194その他)、酵母由来
のプラスミド(例、pSH19その他)、さらにバクテ
リオファージやレトロウィルスやワクシニアウィルス等
の動物ウィルス等が利用できる。組み換えに際しては、
適当な合成DNAアダプターを用いて翻訳開始コドンや
翻訳終止コドンを付加することも可能である。さらに該
遺伝子を発現させるために、遺伝子の上流に適当な発現
プロモーターを接続する。使用するプロモーターは、宿
主に応じて適宜選択すればよい。例えば、宿主が大腸菌
である場合には、T7プロモーター、lacプロモータ
ー、trpプロモーター、λPLプロモーターなどが、
宿主がバチルス属菌である場合にはSPO系プロモータ
ー等が、宿主が酵母である場合にはPHO5プロモータ
ー、GAPプロモーター、ADHプロモーター等が、宿
主が動物細胞である場合にはSV40由来プロモータ
ー、レトロウィルスプロモーター等が、それぞれ使用で
きる。 また該遺伝子を他の蛋白質(例、グルタチオン
SトランスフェラーゼプロテインAその他)との融合蛋
白質として発現させることも可能である。このようにし
て発現させた融合型サブタイプCRF3は、適当なプロ
テアーゼ(例、トロンビンその他)を用いて切り出すこ
とが可能である。
【0020】宿主としては、エシェリヒア属菌である
scherichia coliの各種菌株、バチルス
属菌であるBacillus subtilisの各種
菌株、酵母としてはSaccharomyces ce
revisiaeの各種菌株、動物細胞としてはCOS
−7細胞、CHO細胞等が利用できる。
【0021】上記組み換えベクターを用いて宿主細胞を
形質転換する方法としては、各宿主細胞に対して一般的
に用いられる形質転換方法が適用でき、また、形質転換
された細胞は、用いたベクターに存在する選択マーカ
ー、またはベクター上に適当な選択マーカーを付与又は
削除し、これら選択マーカーの有無に基づいて識別する
ことにより、単離することができる。
【0022】本発明者らは、発現ベクターとしてpcD
NA3(5.4kb)を、宿主細胞としてCOS−7細
胞をそれぞれ用い、遺伝子crf3の発現を試みた。C
OS−7細胞への遺伝子の導入はエレクトロポレーショ
ン法により行い、得られた形質転換細胞を適当な条件下
で培養した後、該細胞で一過性に発現させたサブタイプ
CRF3のCRFとの結合能を、放射性ラベルを施した
125I−CRFを用いて測定した。その結果、図5に示
した様に、サブタイプCRF3を発現している形質転換
COS−7細胞には、比較コントロールとしてCRF1
を発現させたCOS−7細胞と、ほぼ同等の125I−C
RF結合が認められた。
【0023】また、本発明の遺伝子crf3の生体内に
おける発現をノーザンハイブリダイゼーションによって
確認したところ、遺伝子crf3は主として扁桃体、視
床および視床下部において発現が認められ、CRF1や
CRF2αに比べ、その発現量は有意に多かった。
【0024】以上から、本発明のサブタイプCRF3
は、ストレス下でのうつ・不安症等の神経性疾患症状の
発現に密接に関連するサブタイプであると推察される。
また、サブタイプCRF3を発現させた適当な形質転換
細胞や組み換えサブタイプCRF3それ自体を、このサ
ブタイプへのアゴニストやアンタゴニストの探索に用い
ることができる。
【0025】尚、本発明においては、配列番号2に示し
たDNA配列の他に、該DNAとハイブリダイズし、か
つCRFと結合能を有する生理活性蛋白質をコードする
DNAも、本発明の範囲内である。
【0026】すなわち、遺伝子crf3の全長配列にお
いて、種々の人為的処理、例えば部位特異的変異導入、
変異剤処理によるランダム変異、制限酵素切断によるD
NA断片の変異・欠失・連結等により、部分的にDNA
配列が変化したものであっても、これらDNA変異体
が、遺伝子crf3とストリンジェントな条件下でハイ
ブリダイズし、かつCRFとの結合能を有する生理活性
蛋白質をコードするDNAであれば、配列番号2に示し
たDNA配列との相違に関わらず、本発明の範囲内のも
のである。 上記のDNA変異の程度は、遺伝子crf
3のDNA配列と90%以上の相同性を有するものであ
れば許容範囲内である。
【0027】また、遺伝子crf3とハイブリダイズす
る程度としては、通常の条件下(例えば DIG DN
A Labeling kit(ベーリンガー・マンハ
イム社製Cat No.1175033)でプローブを
ラベルした場合に、32℃のDIGEasy Hyb溶
液(ベーリンガー・マンハイム社製 Cat No.1
603558)中でハイブリダイズさせ、50℃の0.
5×SSC溶液(0.1%[w/v]SDSを含む)中で
メンブレンを洗浄する条件(1×SSCは0.15M
NaCl、0.015M クエン酸ナトリウムである)
でのサザンハイブリダイゼーションで、遺伝子crf3
にハイブリダイズする程度であればよい。
【0028】また、上記のごとく遺伝子crf3と相同
性の高い変異体遺伝子にコードされる蛋白質であって、
CRFとの結合能を有する生理活性蛋白質もまた、本発
明の範囲内のものである。
【0029】蛋白質の構成要素となるアミノ酸の側鎖
は、疎水性、電荷、大きさなどにおいてそれぞれ異なる
ものであるが、実質的に蛋白質全体の3次元構造(立体
構造とも言う)に影響を与えないという意味で保存性の
高い幾つかの関係が、経験的にまた物理化学的な実測に
より知られている。例えば、アミノ酸残基の置換につい
ては、グリシン(Gly)とプロリン(Pro)、Gl
yとアラニン(Ala)またはバリン(Val)、ロイ
シン(Leu)とイソロイシン(Ile)、グルタミン
酸(Glu)とグルタミン(Gln)、アスパラギン酸
(Asp)とアスパラギン(Asn)、システイン(C
ys)とスレオニン(Thr)、Thrとセリン(Se
r)またはAla、リジン(Lys)とアルギニン(A
rg)、等が挙げられる。
【0030】従って、配列番号1に示したサブタイプC
RF3のアミノ酸配列上の置換、挿入、欠失等による変
異蛋白質であっても、その変異がサブタイプCRF3の
3次元構造において保存性が高い変異であって、その変
異蛋白質がサブタイプCRF3と同様にCRFとの結合
能を有する生理活性蛋白質であれば、これらは本発明の
範囲内にあるものと言うことができる。変異の程度とし
ては、配列番号1に示したアミノ酸配列との相同性が、
90%以上のものが許容し得る範囲である。
【0031】すなわち、遺伝子crf3の全長配列にお
いて、部分的にDNA配列が変化した結果得られる、サ
ブタイプCRF3のアミノ酸配列の1もしくは複数個の
アミノ酸が変異した、CRFとの結合能を有する変異蛋
白質は、サブタイプCRF3と実質的に同一のものであ
って、サブタイプCRF3と同様に、適当な形質転換細
胞や組み換え変異体それ自体をアゴニストやアンタゴニ
ストの探索に用いることができるのである。
【0032】以下、実施例を挙げて詳述するが、本発明
はこの実施例に限定されないことは言うまでもない。
尚、以下の全ての実施例における各種操作は、特に断ら
ない限り、生化学分野の最も一般的な実験書であるモレ
キュラー クローニング(Molucularcloning、Cold Spr
ing Harbor Lab.Press, 1989)に記載の方法に準じて行
ったものである。また、各種の酵素処理はその酵素毎の
一般的な反応条件下で、各種実験キットを用いた処理は
そのキットに添付された操作手順書により、それぞれ行
った。
【0033】
【実施例】
<実施例1> 遺伝子crf3のクローニング 1−1. 全RNAの調製 ラットを断頭により屠殺して脳を取り出し、氷上にて分
離した扁桃体から以下の方法で全RNAを抽出した。
【0034】摘出した扁桃体0.2gを、扁桃体50m
g当たり1mLのISOGEN(ニッポンジーン社)を加え、
ホモジナイズした。ホモジネートにISOGENの1/5量の
クロロホルムを加えて激しく撹拌後、3分間室温に放置
した。ホモジネート−クロロホルム混液を4℃で15分
間、12、000×gで遠心分離して得た上層に、ISOG
ENの1/2量のイソプロパノールを加え、10分間室温
に放置した。混液を4℃で10分間、12,000×g
で遠心分離して得られた沈査を75%エタノールで洗浄
した後、風乾し、滅菌蒸留水に懸濁して全RNAを調製
した。
【0035】1−2. 逆転写酵素法による鋳型cDN
Aの調製 1−1により得られた全RNAからの鋳型cDNA合成
は、ギブコBRL社から市販されている、SUPERSCRIPT
TM preamplification systemを用いて行った。滅菌蒸留
水に溶解した全RNA5μg/12μlを、0.5μg
/μlオリゴ(dt)1μlと70℃で10分間加熱し
て1分間氷上に放置した後、10×PCR緩衝液2μ
l、25mM MgCl22μl、10mM dNTPm
i×1μl、0.1M DTT2μlを加え、42℃で
5分間加温した。その後、逆転写酵素1μl(酵素量20
0units)を加え、さらに42℃で50分間加温した。7
0℃で15分間加熱することにより逆転写酵素反応を停
止させた後、RNaseHを1μl(酵素量2units)加
え、37℃で20分間反応させ、鋳型cDNAを調製し
た。
【0036】1−3. PCR法によるcDNAの増幅
とベクターへの組み換え 図1に示した公知のラットCRF2αをコードする遺伝
子の塩基配列に基づき、DNAオリゴマーA、Bを合成
した。
【0037】 オリゴマーA;ATATGAATTCCAACGCGCGCGGCTCCGG AGCGCAATG オリゴマーB;TTTTGGTACCAGGGAAGGCTGTGAAGAA TGAGGAA オリゴマーAは5’末端に制限酵素EcoRIの認識配
列を含み、オリゴマーBは5’末端に制限酵素KpnI
の認識配列を含むオリゴマーである。このオリゴマーを
用いて、以下の反応液組成にて1−2で調製した鋳型c
DNAに対してPCRを行った。
【0038】 鋳型cDNA 2μl 10×PCR緩衝液 5μl 25mM MgCl2 3μl 10mM dNTPmix 1μl 10μMプライマーA 5μl 10μMプライマーB 5μl 滅菌蒸留水 28.5μl Taq DNA polymerase(宝酒造(株)) 0.5μl PCR反応は、上記反応液を95℃で1分間、65℃で
2分間、72℃で2分間でそれぞれインキュベーション
する工程を1サイクルとし、このサイクルを30回繰り
返すことにより行った。
【0039】処理後の反応液にエタノール沈殿法によ
り、反応生成物である粗増幅DNAを含む沈査を調製し
た。これを0.8%アガロースゲル電気泳動にかけ、約
1.8kbの位置に検出されるバンド(増幅cDNA)
をアガロースゲルから切り取った。バイオラッド社のPr
ep-A-GeneTM DNA purification kitを用い、同キットの
操作手順に従ってゲルから目的とする増幅cDNAを溶
出、精製した。精製した増幅cDNAを、制限酵素Ec
oRIとKpnIを用いて処理した。同様に制限酵素E
coRIとKpnIで開環、調製したクローニングベク
ターPCRTMIIと制限酵素処理した増幅cDNAと
を、TAKARAライゲーションキットを用い、閉環処
理した。この処理液を用いて大腸菌DH5αを塩化カル
シウム法により形質転換した。抗生物質アンピシリン5
0μg/mlを含むLBプレート培地に形質転換処理後
の大腸菌を接種し、37℃で一夜培養した。プレート上
に現れたコロニーを抗生物質アンピシリン50μg/m
lを含むLB液体培地10mlに接種して培養後、菌体
からプラスミドDNAをアルカリ−SDS法で調製し、
該増幅cDNAを含む組み換えプラスミドpcc01を
確認した。以上の操作の概略を、図2に示した。
【0040】1−4. DNA断片の塩基配列の決定 1−3で得た組み換えプラスミドpcc01に組み込ま
れている増幅cDNAの塩基配列を、蛍光色素を用いた
自動塩基配列解析装置(ALFexpress、ファル
マシア社)を用いて決定した。
【0041】組み換え体からアルカリ−SDS法により
プラスミドpcc01を調製した。このプラスミド5μ
gを滅菌蒸留水32μLに溶解し、3Mの水酸化ナトリ
ウム8μLを加え、沸騰水中で5分間加熱後氷中に置い
て急冷し、1本鎖型DNAを調製した。この1本鎖型D
NAを鋳型として、Cy5 Auto Read Sequencing Kit(フ
ァルマシア社製)を用い、同キットの操作手順に従っ
て、ダイデオキシ法により塩基配列を決定した。
【0042】上記操作により決定された増幅断片の全塩
基配列を図3に示す。この増幅断片の塩基配列中に、蛋
白質をコードする領域(ORF)の存在を確認し、これ
を遺伝子crf3、該遺伝子にコードされる蛋白質をサ
ブタイプCRF3と命名した。遺伝子crf3の塩基配
列を配列番号2に、サブタイプCRF3のアミノ酸配列
を配列番号1に示す。
【0043】遺伝子crf3の塩基配列は、図1に示し
たCRF2α遺伝子の塩基配列の698番目と699番
目の間に486塩基対の塩基配列が挿入されていた。そ
の結果、遺伝子crf3はCRF2αの第4膜貫通領域
途中からアミノ酸配列の異なる全236残基の蛋白質を
コードしていることが判明した。アミノ酸配列で比較す
ると、サブタイプCRF3のアミノ酸配列は、CRF2
αの233番目のアミノ酸配列までと完全に一致する
が、その後はCRF2αには存在しない3残基が続いて
終了するものであった。このサブタイプCRF3のアミ
ノ酸配列と同一の配列からなる遺伝子並びに蛋白質をE
MBLやPDB等のデータベースを用いて検索したが、
該データベース中には一致するものは見あたらなかっ
た。
【0044】<実施例2> サブタイプCRF3の発現 2−1. 発現ベクターpCC04の構築 実施例1で得られた遺伝子crf3を含むpcc01を
制限酵素KpnIで切断後に切断末端を平滑化し、さら
にEcoRIで処理した後、0.8%アガロースゲル電
気泳動を行い、実施例1−3と同様の操作により、遺伝
子crf3を含む1.8kbのDNA断片を回収した。
同様に、発現ベクターpcDNA3(5.4kb、イン
ビトロジェン社)についても、制限酵素EcoRIおよ
びEcoRVで開環後、0.8%アガロースゲル電気泳
動を行って精製した。この開環ベクターと1.8kbの
DNA断片を実施例1−3と同様にして反応させ、反応
液を用いて塩化カルシウム法にて大腸菌JM109を形
質転換した。抗生物質アンピシリン50μg/mlを含
むLBプレート培地に形質転換処理後の大腸菌を接種
し、37℃で一夜培養した。プレート上に現れたコロニ
ーを抗生物質アンピシリン50μg/mlを含むLB液
体培地10mLに接種して培養後、菌体からプラスミド
DNAをアルカリ−SDS法で調製し、遺伝子crf3
を有する発現ベクターpCC04を得た。以上の操作の
概略を図4に示す。
【0045】2−2. COS−7細胞への組み換えベ
クターpCC04の導入 宿主細胞として選択したCOS−7細胞への遺伝子の導
入は、エレクトロポレーション法(electroporation)
により行った。COS−7細胞を10%仔ウシ血清(F
CS)を含むダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)
を10ml加えた10cm径のシャーレで、90%コン
フルエントとなるまで培養した後、トリプシン−EDT
Aを用いて培養細胞をシャーレから剥がし、無血清のD
MEMで2度洗浄した。洗浄後、無血清DMEMを細胞
数が1×107/mlになるように加えて調製した細胞
懸濁液750μlを、0.4cmスリットのエレクトロ
ポレーション用キュベットに移し、2−1で調製した組
み換えベクターpCC04を10μg加え、室温で10
分間静置した。エレクトロポレーションの操作は、ジー
ンパルサー(バイオラッド社)を用いて、電圧200
V、960μFDの条件下で行った。処理後の細胞を室
温に10分間静置してから、10%FCSを含むDMEM
中で、48〜72時間培養した。
【0046】2−3. 形質転換体細胞内でのサブタイ
プCRF3の発現 2−2で得られた形質転換型COS−7内でのサブタイ
プCRF3の発現は、該形質転換細胞へのCRFの結合
を測定することで確認した。
【0047】遺伝子crf3を導入したCOS−7細胞
を、10%FCSを含んだDMEMを培地として6穴プ
レートまたは12穴プレートで48〜72時間培養し
た。培養後、DMEMを吸引により除去し、培養後のC
OS−7細胞を10mM MgCl2、2mM EDT
A、 0.1% BSA、 0.1% バシトラシンを含む
50mM トリス−塩酸緩衝液(pH7.0)1mlを
加えた。10nM[125I−Tyr]ヒツジCRF(NE
N社製)を10μl添加し、22℃で2時間反応させ
た。反応終了後、緩衝液を吸引により除去し、2mlの
PBSで2度洗浄した。細胞を0.5N NaOHで可
溶化し、放射活性をγカウンターにて測定した。1μM
CRF存在下における[125I−Tyr]ヒツジCRF
結合量を非特異的結合とし、特異的結合は1μM CR
F非存在下での[125I−Tyr]ヒツジCRF結合(総
結合)から非特異的結合を差し引くことにより求めた。
【0048】COS−7細胞に一過性に発現させた新規
CRF受容体への125I−CRF結合実験の結果を図5
に示した。サブタイプCRF3を発現している形質転換
体は、比較コントロールであるCRF1を発現している
形質転換体と、ほぼ同等の12 5I−CRF結合を有して
いることが認められた。また、非放射性ラベル型CRF
を10ー6M〜10ー10M共存させたときの、サブタイプ
CRF3への125I−CRF結合の抑制曲線を図6に示
した。CRFは濃度依存的にサブタイプCRF3への
125I−CRF結合を抑制し、125I−CRFのCRF3
への結合の50%を抑制するときのCRF濃度(IC5
0値)は、4nMであった。
【0049】<実施例3> crf3遺伝子の脳内発現
分布の確認 ラット脳を扁桃体、視床下部、視床、海馬、線条体、下
垂体、前頭皮質および小脳の各部位にそれぞれ分離した
後、<実施例1>に従って各部位から全RNAを調製し
た。全RNA(20〜30μg/4μl)に10×MO
PS 1μl、ホルムアルデヒド3μlおよびホルムア
ミド10μlを加えて65℃で15分間インキュベート
した。インキュベーション終了後、急冷し、ホルムアル
デヒドgel-loading bufferを2μl添加し、1.2%ホ
ルムアルデヒドゲルを用いて、電圧85ボルトで2〜3
時間泳動した。泳動後、ゲルをDEPC水で数回洗浄
し、一晩、ナイロン膜(アマシャム社製ハイボンドN
+)にトランスファーした。トランスファーした膜を乾
燥し、波長254nmで5分間UV照射した。膜をプレ
ハイブリダイゼーション液(10%SDS 2ml,5
M NaCl 4ml、50%デキストラン 4ml、滅
菌精製水 10ml、サケ精子DNA 2mg)中に、6
5℃で1時間、プレハイブリダイズした。実施例1−3
の操作に従い調製した遺伝子crf3を含む1.8kb
のDNA断片を、Prime-It(ストラタジーン社)で放射
標識してプローブとし、これをプレハイブリダイゼーシ
ョン液中に添加して65℃で一晩、ハイブリダイズし
た。ハイブリダイズ終了後、膜を2×SSCで室温で1
0分洗浄した。さらに、1×SSC、0.1%SDSで
65℃で30分、0.2×SSC、0.1%SDSで6
5℃で30分間洗浄した後、X線フィルムに露光して確
認した。その結果を表1に示した。
【0050】ノーザンハイブリダイゼーションの結果、
遺伝子crf3の発現は扁桃体、視床下部および視床な
どに認められ、海馬、線条体、下垂体、前頭皮質および
小脳には認められなかった。
【0051】
【表1】
【0052】
【本発明の効果】本発明のサブタイプCRF3は、神経
性疾患と密接に関与する脳内部位に特異的に発現してお
り、向精神薬開発の評価系として使用することが出来
る。
【0053】
【配列表】
配列番号(SEQ ID NO):1 配列の長さ:236残基 配列の型 :アミノ酸 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:蛋白質 配列 Met Asp Ala Ala Leu Leu Leu Ser
Leu Leu Glu Ala Asn Cys Ser 1 5
10 15 Leu Ala Leu Ala Glu Glu Leu Leu
Leu Asp Gly Trp Gly Glu Pro 20
25 30 Pro Asp Pro Glu Gly Pro Tyr Ser
Tyr Cys Asn Thr Thr Leu Asp 35
40 45 Gln Ile Gly Thr Cys Trp Pro Gln
Ser Ala Pro Gly Ala Leu Val 50
55 60 Glu Arg Pro Cys Pro Glu Tyr Phe
Asn Gly Ile Lys Tyr Asn Thr 65
70 75 Thr Arg Asn Ala Tyr Arg Glu Cys
Leu Glu Asn Gly Thr Trp Ala 80
85 90 Ser Arg Ile Asn Tyr Ser His Cys
Glu Pro Ile Leu Asp Asp Lys 95
100 105 Gln Arg Lys Tyr Asp Leu His Tyr
Arg Ile Ala Leu Ile Ile Asn 110
115 120 Tyr Leu Gly His Cys Val Ser Val
Val Ala Leu Val Ala Ala Phe 125
130 135 Leu Leu Phe Leu Val Leu Arg Ser
Ile Arg Cys Leu Arg Asn Val 140
145 150 Ile His Trp Asn Leu Ile Thr Thr
Phe lle Leu Arg Asn Ile Thr 155
160 165 Trp Phe Leu Leu Gln Leu Ile Asp
His Glu Val His Glu Gly Asn 170
175 180 Glu Val Trp Cys Arg Cys Val Thr
Thr Ile Phe Asn Tyr Phe Val 185
190 195 Val Thr Asn Phe Phe Trp Met Phe
Val Glu Gly Cys Tyr Leu His 200
205 210 Thr Ala Ile Val Met Thr Tyr Ser
Thr Glu His Leu Arg Lys Trp 215
220 225 Leu Phe Leu Phe Ile Gly Trp Cys
Glu Gly Pro 230
235
【0054】
【配列表】
配列番号(SEQ ID NO):2 配列の長さ:711塩基 配列の型 :二本鎖 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:核酸 配列 ATG GAC GCG GCG CTG CTC CTC AGC CTG
CTG GAG GCC AAC TGC AGC 45 CTG GCA CTG GCC GAA GAG CTG CTT TTG
GAC GGC TGG GGA GAG CCC 90 CCG GAC CCC GAA GGT CCC TAC TCC TAC
TGC AAC ACG ACC TTG GAC 135 CAG ATC GGG ACC TGC TGG CCC CAG AGC
GCG CCT GGA GCC CTA GTG 180 GAG AGA CCA TGC CCC GAA TAC TTC AAC
GGC ATC AAG TAC AAC ACG 225 ACC CGG AAT GCC TAC AGA GAA TGC CTG
GAG AAT GGG ACC TGG GCC 270 TCA AGG ATC AAC TAC TCA CAC TGT GAA
CCC ATT TTG GAT GAC AAG 315 CAG AGG AAG TAT GAC CTG CAT TAC CGA
ATC GCC CTC ATC ATC AAC 360 TAC CTG GGC CAC TGT GTT TCC GTG GTG
GCC CTG GTG GCT GCT TTC 405 CTG CTT TTC CTA GTG CTG CGG AGT ATC
CGC TGC CTG CGG AAT GTG 450 ATC CAC TGG AAC CTC ATC ACC ACC TTC
ATC CTG AGA AAC ATC ACG 495 TGG TTC CTG CTG CAA CTC ATC GAC CAC
GAA GTG CAT GAG GGC AAT 540 GAG GTC TGG TGC CGC TGC GTC ACC ACC
ATA TTC AAC TAC TTT GTG 585 GTC ACC AAC TTC TTC TGG ATG TTT GTG
GAA GGC TGC TAC CTG CAC 630 ACG GCC ATC GTC ATG ACG TAC TCC ACG
GAG CAT CTG CGC AAG TGG 675 CTC TTC CTC TTC ATT GGA TGG TGT GAG
GGT CCC TGA 711
【図面の簡単な説明】
【図1】CRF2αをコードする遺伝子の塩基配列を示
す。
【図2】本発明の遺伝子crf3のクローニング操作と
pcc01の構築の概略を示す。
【図3】クローニング操作によって得られた、crf3
遺伝子を含む全長約1.8kbのDNA断片の全塩基配
列を示す。
【図4】遺伝子crf3を組み込んだ、サブタイプCR
F3の発現ベクターpCC04の構築の概略を示す。
【図5】COS−7細胞に一過性に発現させたサブタイ
プCRF3への、125I−CRF結合能実験の結果であ
り、縦軸は125Iの放射活性を示している。
【図6】COS−7細胞に一過性に発現させたサブタイ
プCRF3への、125I−CRF結合のCRFによる抑
制曲線であり、横軸は放射性ラベルをしていないCRF
の濃度のLog値を、縦軸はCRFの各濃度における
125I−CRFのCRF3への結合の抑制率を示してい
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI (C12N 5/10 C12R 1:91) (C12P 21/02 C12R 1:91) (72)発明者 奥山 茂 東京都豊島区高田3丁目24番1号 大正製 薬株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】以下の(a)または(b)の蛋白質。 (a)配列番号1に記載のアミノ酸配列からなる、コル
    チコトロピン放出因子との結合能を有する蛋白質。 (b)配列番号1のアミノ酸配列において1もしくは数
    個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加されたアミノ酸
    配列からなり、かつコルチコトロピン放出因子との結合
    能を有する蛋白質。
  2. 【請求項2】以下の(a)または(b)のDNAからな
    る遺伝子。 (a)配列番号2に記載の塩基配列からなるDNA。 (b)配列番号2のDNAとストリンジェントな条件で
    ハイブリダイズし、かつコルチコトロピン放出因子との
    結合能を有する蛋白質をコードするDNA。
JP10182941A 1997-06-30 1998-06-29 コルチコトロピン放出因子との結合能を有する蛋白質 Pending JPH1169988A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US11881046B2 (en) 2019-06-28 2024-01-23 Vivo Mobile Communication Co., Ltd. Optical module and mobile terminal

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