JPH1169494A - 聴覚補助装置 - Google Patents

聴覚補助装置

Info

Publication number
JPH1169494A
JPH1169494A JP9230647A JP23064797A JPH1169494A JP H1169494 A JPH1169494 A JP H1169494A JP 9230647 A JP9230647 A JP 9230647A JP 23064797 A JP23064797 A JP 23064797A JP H1169494 A JPH1169494 A JP H1169494A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sound source
source direction
sound
wearer
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9230647A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3948066B2 (ja
Inventor
Katsufumi Kondo
克文 近藤
Yoshinori Hayashi
好典 林
Akira Miki
晃 三木
Koji Tanitaka
幸司 谷高
Hiroshi Owaki
浩 大脇
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Corp
Original Assignee
Yamaha Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Corp filed Critical Yamaha Corp
Priority to JP23064797A priority Critical patent/JP3948066B2/ja
Publication of JPH1169494A publication Critical patent/JPH1169494A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3948066B2 publication Critical patent/JP3948066B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Stereophonic System (AREA)
  • Obtaining Desirable Characteristics In Audible-Bandwidth Transducers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】装用者に音源方向を知らしめることにより、装
用者が発話者を探し回る必要を無くすとともに、音声に
対する内容の理解度を向上させることにより低下した装
用者の聴覚機能を補償することのできる聴覚補助装置を
提供する。 【解決手段】音源方向推定部28は、マイクロホン11
R、11Lで集音された音声信号のパワーおよび位相差
から、該音声信号の音源方向を推定する。送信部30
は、音源方向推定部28で推定された音源方向を無線信
号で出力する。音源方向指示部3が、受信部31でこの
音源方向を受信し、表示部32に表示することにより、
装用者に音源方向を認識させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、老齢化等により
聴覚機能が低下した者や、難聴者等の聴力障害者の聴覚
機能を補償する聴覚補助装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、老齢化等により聴覚機能が低
下した者や、難聴者等の聴力障害者の聴覚機能を補償す
るものとして補聴器が使用されている。最近では、マイ
クロホンで集音した音声信号を増幅したり周波数特性を
加工するだけでなく、音声信号を時間軸上で伸長する話
速変換処理を行うものも提案されており、老齢化等によ
り音声識別臨界速度(語音を識別することのできる最大
の話速)が低下した者の聴覚機能も補償できるようにな
ってきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、人は音声信
号を左右の耳で聞いて、左右の耳で聞き取った音声信号
の違い(時間的ずれや音声パワーの違い等)から音源方
向を認識している。しかしながら、従来の補聴器は、1
つのマイクロホンで集音した音声信号を加工し、この加
工した音声信号を装用者の外耳道に放出するものであっ
た。また、音声信号がどの方向から到来するかは定かで
はないため、補聴器には無指向性のマイクロホンが使用
されている。したがって、レシーバから放出される音声
信号を聴いて、この音声信号の音源方向を認識すること
はできなかった。このため、補聴器の装用者は、他人の
発話した音声を聴くと、最初に発話者のいる方向(音源
方向)を探し回ることになり、発話者がみつかるまで音
声を聴くことに対して集中できなかった。また、人は他
人の発話した音声を聴いたときに、この音声の内容を理
解する情報として発話者の表情等の視覚により得た情報
も利用している。しかし、補聴器の装用者は、発話者が
みつかるまで視覚による発話者の表情等の情報を得るこ
とはできない。したがって、補聴器の装用者は自分の聴
いた音声の内容を理解することが困難になる。すなわ
ち、補聴器を装用することにより、音声自体は聞き取り
やすくなるが、その内容の理解度は低下してしまい、結
果的に低下した装用者の聴覚機能が補償されていないと
いう問題があった。
【0004】この発明の目的は、装用者に音源方向を知
らしめることにより、装用者が発話者を探し回る必要を
無くすとともに、音声に対する内容の理解度を向上させ
ることにより低下した装用者の聴覚機能を補償すること
のできる聴覚補助装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載した発明
は、集音した音声信号を加工し、この加工した音声信号
を装用者の外耳道に放出する聴覚補助装置において、音
声信号を集音する複数のマイクロホンと、各マイクロホ
ンで集音された音声信号の時間差やパワーレベル等から
該音声信号の音源方向を推定する音源方向推定手段と、
前記音源方向推定手段で推定した音源方向を指示する音
源方向指示手段と、を備えたことを特徴とする。
【0006】この構成では、マイクロホンで集音された
音声信号が加工され、この加工された音声信号が装用者
の外耳道に放出される。また、音声信号は複数のマイク
ロホンで集音されており、音源方向推定手段が各マイク
ロホンで集音された音声信号の時間差やパワーレベル等
から音源方向を推定する。そして、音源方向指示手段が
推定された音源方向を指示する。したがって、装用者は
自分の聴いている音声信号の音源方向を簡単に認識する
ことができる。このため、装用者は音源方向(発話者)
を探し回る必要がなくなり、音声を聴くことに対する集
中度が向上するとともに、視覚により発話者の表情等の
情報も得ることができる。よって、装用者の音声に対す
る内容の理解度を向上させることができ、装用者の低下
した聴覚機能を補償することができる。
【0007】請求項2に記載した発明は、前記音源方向
推定手段により推定した音源方向の正当性を判定する正
当性判定手段を備えたことを特徴とする。
【0008】この構成では、正当性判定手段によって、
推定された音源方向の正当性を判定する。例えば、各マ
イクロホンで集音された音声信号の時間的ずれ(位相
差)により推定される音源方向と、パワーレベル比によ
り推定される音源方向とが略一致していれば正当性があ
ると言えるが、逆の場合には、反射音等の影響を受けて
推定された音源方向に正当性が無い。ここで、推定され
た音源方向に正当性が無い場合には、この推定した音源
方向を無効にし、装用者に知らせないようにすれば、装
用者に誤った音源方向を知らせ、装用者を惑わせて内容
の理解度を低下させるという問題を防止することができ
る。なお、正当性が無いと判定した音源方向を、次回以
降の音源方向を推定する際の参考データとして利用する
こともできる。
【0009】請求項3に記載した発明は、前記音源方向
推定手段は、各マイクロホンで集音された音声信号のパ
ワーレベルが定常のノイズレベルを越えたタイミングの
時間差から音源方向を推定する手段であることを特徴と
する。
【0010】この構成では、集音された音声信号のパワ
ーレベルが定常のノイズレベルを越えたタイミングにお
ける時間差から音源方向が推定される。ここで、マイク
ロホンで集音された音声信号に反射音が殆ど含まれない
タイミングは、発せられた音声信号の先頭を集音した時
である。すなわち、音声信号のパワーレベルが定常ノイ
ズレベルを越えたタイミングである。したがって、反射
音による影響を小さくして、音源方向の推定精度を向上
させることができる。
【0011】請求項4に記載した発明は、前記音源方向
指示手段は、装用者の視覚、聴覚、触覚、嗅覚、また
は、味覚のいずれかに刺激を与えて音源方向を認識させ
る手段であることを特徴とする。
【0012】この構成では、装用者の視覚、聴覚、触
覚、嗅覚、または、味覚(五感)のいずれかに刺激を与
え、音源方向を指示するようにした。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は、この発明の実施形態であ
る補聴器の構成を示すブロック図である。この実施形態
の補聴器は、装用者の左右の耳穴にそれぞれ装着(挿
入)される装耳部1R、1Lを備えている。各装耳部1
R、1Lには、音声信号を集音するマイクロホン11
R、11Lと、後述する信号処理部2で信号処理(加
工)された音声信号を空気振動に変換して装用者の外耳
道に放出するレシーバ12R、12Lと、が設けられて
いる。マイクロホン11R、11Lは、空気中を伝搬し
てくる音声信号を集音し、これを電気信号に変換して信
号処理部2に入力する。
【0014】マイクロホン11R(11L)から出力さ
れた音声信号は、前置増幅器21R(21L)で増幅さ
れ、アンチエリアシングフィルタ22R(22L)でサ
ンプリング周波数の1/2を越える高域成分がカットさ
れる。そして、A/D変換器23R(23L)でディジ
タル信号に変換され、信号処理部24R(24L)に入
力される。信号処理部24R(24L)は、この入力さ
れた音声信号(ディジタル信号)に対して、周波数特性
の加工や、音声信号を時間軸上で伸長する話速変換処理
等を行う。なお、メモリ29には音声信号を一時的に記
憶させる記憶エリア等が設けられている。信号処理部2
4R(24L)で加工された音声信号は、D/A変換器
25R(25L)に入力され、アナログ信号に変換され
る。アナログ信号に変換された音声信号は、スムージン
グフィルタ26R(26L)に入力される。スムージン
グフィルタ26R(26L)は、D/A変換の際に発生
する折り返しノイズを除去するために設けられたローパ
スフィルタである。スムージングフィルタ26R(26
L)でフィルタリングされた音声信号は、増幅器27R
(27L)で装用者の可聴できるレベルに増幅され、レ
シーバ12R(12L)に入力される。レシーバ12R
(12L)が、この入力された音声信号を空気振動に変
換し、これを装用者の外耳道に放出する。
【0015】このように、この実施形態の補聴器は、マ
イクロホン11R、11L毎に集音された音声信号を加
工し、これを装用者に聴かせるようにしている。また、
マイクロホン11R、11Lは、補聴器を装用した装用
者の左右の耳の近傍にそれぞれ位置するように装耳部1
R、1Lに設けている。したがって、レシーバ12R、
Lから出力される音声信号には、時間的ずれやパワーレ
ベルの違い等が存在しており、聴覚機能の低下が比較的
小さい装用者であれば音源方向を認識することができ
る。また、聴覚機能の低下が大きい装用者は、フィッテ
ィング手段により(推定した音源方向に基づいてレシー
バ12R、12Lから出力する信号を強調することによ
り)聴覚機能を補間しておけば方向を認識することが可
能となっている。
【0016】また、信号処理部2には、A/D変換器2
3R、23Lでディジタル信号に変換された音声信号を
取り込んで音源方向を推定する音源方向推定部28と、
音源方向推定部28で推定された音源方向を無線信号で
出力する送信部30と、を備えている。なお、メモリ2
9は、音源方向推定部28のワーキングエリアとしても
利用される。また、信号処理部2は装耳部1R、1Lと
信号線で接続されている。また、信号処理部2は装用者
の胸ポケットに収納できるカード形状であり、表面にア
ンテナを構成し、このアンテナより推定した音源方向を
無線信号で出力する。
【0017】さらに、この実施形態の補聴器は、上記し
た装耳部1および信号処理部2に加えて音源方向指示部
3を備えている。音源方向指示部3には、送信部30か
ら出力された無線信号を受信する受信部31と、受信部
31で受信した音源方向を表示させる表示部32と、受
信部31および表示部32の動作を制御する制御部33
を備えている。音源方向指示部3は、図2(A)に示す
ように表示部32を表面に設けており、矢印で音源方向
を指示するように構成している。なお、図2(B)に示
すように複数のLEDを円周状に配置した表示部32と
し、推定された音源方向に対応するLEDを点灯させて
指示するものとしてもよい。
【0018】以下、音源方向推定部28の処理について
詳細に説明する。図3は、音源方向推定部の処理を示す
フローチャートである。音源方向推定部28には、上記
したように2つのマイクロホン11R、11Lで集音さ
れた音声信号がA/D変換器23R、23Lでディジタ
ル信号に変換され、入力されている。音源方向推定部2
8は、A/D変換器23R、23Lから入力された音声
信号の音声パワーPR、PLをそれぞれ算出する(n
1)。そして、音声パワーPR、PLの大きい方が閾値
を越えているかどうかを判定する(n2〜n4)。ここ
で、閾値としては音声信号の無い状態でマイクロホン1
1R、11Lで集音される定常ノイズレベルを設定して
いる。すなわち、マイクロホン11R、11Lで音声信
号が集音されているかどうかを判定している。
【0019】マイクロホン11R、11Lで音声信号が
集音されていないと判定した場合(音声パワーPR、P
Lが共に閾値を越えていない場合)、n1に戻って上記
した処理を繰り返す。一方、マイクロホン11R、11
Lで音声信号が集音されていると判定した場合(音声パ
ワーPR、PLの少なくとも一方が閾値を越えている場
合)、各マイクロホン11R、11Lで集音された音声
信号の音源方向を推定する音源方向推定処理を行う(n
5)。n5における音源方向推定処理の詳細について
は、後述する。音源方向推定部28により音源方向が推
定されると、送信部30がこの推定された音源方向を無
線信号で出力する(n6)。なお、送信部30は、推定
された音源方向を8ビットのシリアルデータで表し、こ
れをベースバンド変調して信号処理部2の表面に設けら
れているアンテナ(不図示)から送信する。
【0020】次に、n5における音源方向推定処理につ
いて詳細に説明する。図4は音源方向推定処理を示すフ
ローチャートである。音源方向推定部28では、A/D
変換器23R、23Lからそれぞれ入力される音声信号
をバンドパスフィルタブロックでフィルタリングしてい
る。バンドパスフィルタブロックとしては、例えば、中
心周波数100Hz〜8kHz、帯域幅10Hz〜20
0Hz(ここでは100Hzとした。)のものを使用す
れば適当である。音源方向推定部28は、バンドパスフ
ィルタブロックでフィルタリングされた帯域毎にマイク
ロホン11R、11Lで集音された音声信号の位相差
(時間ずれ)を求めるとともに、2つのマイクロホン1
1R、11Lで集音された音声信号のパワーレベルの比
を求める(n11、n12)。ここで、マイクロホン1
1R、11Lで集音された音声信号の位相差は、音声パ
ワーPR、PLが上記閾値+設定値Aとなったときのタ
イミングで判定する。設定値Aは事前に設定されてい
る。また、マイクロホン11R、11L集音された音声
信号のパワーレベルの比は、音声パワーPR、PLが上
記閾値となったときのタイミングで判定する。このタイ
ミングは、発せられた音声信号の先頭を集音したタイミ
ングからある設定値(時間)後のタイミングであり、マ
イクロホンで集音された音声信号に反射音が殆ど含まれ
ていない。したがって、マイクロホン11R、11Lで
集音された音声信号のパワーレベルの比を反射音による
影響が小さい状態で算出することができる。音源方向推
定部28は、n11およびn12で求めた位相差とパワ
ーレベルの比からそれぞれ音源方向を推定する(n1
3、n14)。なお、メモリ28には、位相差と音源方
向(角度)とを対応させたデータおよびパワーレベルの
比と音源方向(角度)とを対応させたデータが記憶され
ている。n13ではn11で求めた位相差に対する音源
方向を読み出し、n14ではn12で求めたパワーレベ
ルの比の対する音源方向を読み出す。そして、位相差か
ら推定した音源方向とパワーレベルの比から推定した音
源方向との角度差が10度未満であるかどうかを判定す
る(n15)。ここで角度差が10度以上であると上記
した処理で推定された音源方向に正当性が無いと判定
し、これを無効データとして破棄する。一方、角度差が
10度未満であればここで推定された音源方向には正当
性が有る有効なデータと判定し、これをメモリ28に記
憶させる(n16)。ここで、メモリ28に記憶させる
音源方向は、n14においてパワーレベルの比から推定
した音源方向である。なお、n13において位相差から
推定した音源方向としてもよいし、また、パワーレベル
の比と位相差から推定された音源方向の中間(平均値)
としてもよい。そして、バンドパスフィルタブロックで
フィルタリングされた全ての帯域に対して上記したn1
1〜n16の処理を完了すると(n17)、n16でメ
モリ28に記憶させた帯域毎の音源方向から、最終的な
音源方向を推定する(n18)。n18では、n16で
メモリ28に記憶させた音源方向(角度)の中で、最も
多く記憶されている音源方向を最終的な音源方向とす
る。すなわち、最終的な音源方向は、有効とした音源方
向の多数決により決定される。なお、有効とした音源方
向の平均値や偏差から最終的な音源方向を決定するよう
にしてもよい。また、使用状態により許容角度差10度
を20度や30度としてもよい。
【0021】n6で送信部30から出力された音源方向
(無線信号)は、音源方向指示部3の受信部31で受信
される。制御部33は、受信部31で信号処理部2から
送信されてきた音源方向を受信すると、音源方向を表示
部32に矢印で表示させる。したがって、補聴器の装用
者は、この表示された矢印によって音源方向を認識する
ことができる。このため、装用者は音源方向(発話者)
を探し回る必要がなくなり、発話されている音声を聴く
ことに対する集中度が向上する。また、発話者の表情等
の視覚による情報も得ることができる。これにより、装
用者に音声の内容を容易に理解させることができる。す
なわち、装用者の低下した聴覚機能を確実に補償するこ
とができる。また、帯域毎の音源方向を推定した際に正
当性のないものを無効とし、且つ、上記したように反射
音による影響等も小さくしているため、音源方向の推定
精度を向上させることができ、装用者に誤った音源方向
を指示して、装用者を戸惑わせるという問題も生じな
い。
【0022】なお、この実施形態では、音声信号を集音
するマイクロホン11R、11Lを2つとしたが、マイ
クロホンの個数は3つでもそれ以上でもよく、また、マ
イクロホンの個数が多いほど推定される音源方向の精度
も向上する。
【0023】また、図5に示すように、上記した実施形
態における装耳部1と音源方向指示部3をメガネに取り
付けて構成してもよい。図に示すようにフレームの左右
の耳に掛ける部分に、マイクロホン11R、11Lおよ
びレシーバ12R、12Lが取り付けられている。ま
た、レンズ42R、42Lはハーフミラーであり、レン
ズ42R、42Lの上方に投光部41R、41Lを設け
ている。投光部41R、41Lが、上記した実施形態に
おける音源方向指示部3に相当する。なお、図示してい
ないが、信号処理部2は、マイクロホン11R、11L
およびレシーバ12R、12Lと信号線で接続され、装
用者の胸ポケット等に入れられている。
【0024】この実施形態の補聴器も、信号処理部2が
上記した実施形態と同様にマイクロホン11R、11L
で集音された音声信号の位相差およびパワーレベルの比
から音源方向を推定し、これを無線信号で出力する。投
光部41R、41Lが、この無線信号を受信し、レンズ
42R、42L上に音源方向を光学的に表示する。した
がって、装用者は図5(B)に示すように投光部41
R、41Lによりレンズ42R、42L上に表示された
音源方向を確認することができる。また、レンズ42
R、42Lをハーフミラーとしたことにより、装用者が
表示されている音源方向を見やすい。なお、レンズ42
R、42Lは全面をハーフミラーとせずに、投光部41
R、41Lが音源方向を表示する部分だけコーティング
したものでああってもよい。
【0025】また、図5に示すメガネのフレーム内部や
表面に上記した実施形態における信号処理部2も取り付
け、メガネと補聴器とが一体化された構成としてもよ
い。この場合には、装耳部1、信号処理部2および投光
部41R、41Lを信号線で接続することができる(推
定した音源方向を無線信号ではなく、信号線を介して投
光部41R、41Lに入力することができる。)。
【0026】また、上記した実施形態における音源方向
指示部3を図6に示す振動発生装置50としてもよい。
振動発生装置50は、装用者の左右の肩に1枚ずつ貼ら
れる。振動発生装置50には、受信部51、電源部5
2、制御部53、振動部54が設けられている。受信部
51は、信号処理部2から出力された音源方向(無線信
号)を受信する。制御部53は、この受信した音源方向
に基づいて振動部54を振動させる。この振動によっ
て、装用者に音源方向を認識させる。具体的には、推定
された音源方向が左側であれば、左の肩に貼られた振動
発生装置50の振動部54を振動させる。このとき、右
の肩に貼られた振動発生装置50の振動部54は振動さ
せない。一方、推定された音源方向が右側であれば、右
の肩に貼られた振動発生装置50の振動部54を振動さ
せ、左の肩に貼られた振動発生装置50の振動部54は
振動させない。また、振動部54の振動の強弱によっ
て、詳細な音源方向を指示する。例えば、音源方向が装
用者の正面に近いほど振動部54の振動を弱くし、正面
からずれている角度が大きいほど振動を強くする。
【0027】また、図6に示した振動発生装置50に代
えて図7に示す電圧発生装置60を装用者の両肩に張り
つけるようにしてもよい。この場合には、制御部63が
受信部61で受信した推定された音源方向に基づいて電
圧発生部64で発生させる電圧を制御し、装用者に音源
方向を認識させる。なお、62は電源部である。
【0028】このように、振動発生器50または電圧発
生装置60により装用者の触覚を刺激して音源方向を認
識させることもできる。また、この場合には装用者の肩
凝りをほぐす効果も生じる。
【0029】また、音源方向指示部3を図8に示す香り
合成装置70としてもよい。この香り合成装置70は、
信号処理部2で推定された音源方向(無線信号)を受信
する受信部71と、特定の香りのする香り原料A、Bを
保存した香り原料保存部72、73と、香り原料保存部
72、73に保存されている香り原料を混合して合成す
る香り合成部74と、香り合成部74で合成された香り
を気化して吐き出す吐出部75と、全体の動作を制御す
る制御部76と、を備えている。
【0030】この香り合成装置70も、受信部71が信
号処理部2から出力された音源方向(無線信号)を受信
する。制御部76は、この受信した音源方向に基づい
て、香り原料Aと香り原料Bとの混合比を算出し、香り
合成部74においてこの算出した混合比で香り原料保存
部72、73に保存されている香り原料Aと香り原料B
とを混合する。そして、吐出部75がこれを気化して吐
き出す。例えば、推定された音源方向が左側であれば香
り原料Aの混合比を大きくし、逆に推定された音源方向
が右側であれば香り原料Bの混合比を大きくする。この
ように、装用者の臭覚を刺激し、装用者に音源方向を認
識させることもできる。
【0031】また、音源方向指示部3を図9に示す食品
合成装置80としてもよい。この食品合成装置80は、
信号処理部2で推定された音源方向(無線信号)を受信
する受信部81と、特定の味のする食品原料A、Bを保
存した食品原料保存部82、83と、食品原料保存部8
2、83に保存されている食品原料を混合して合成する
食品合成部84と、食品合成部84で合成された食品を
装用者の口内に吐き出す吐出部85と、全体の動作を制
御する制御部86と、を備えている。
【0032】この食品合成装置80も、受信部81で信
号処理部2から出力された音源方向(無線信号)を受信
する。制御部86は、この受信した音源方向に基づい
て、食品原料Aと食品原料Bとの混合比を算出し、食品
合成部84においてこの算出した混合比で食品原料保存
部82、83に保存されている食品原料Aと食品原料B
とを混合する。そして、吐出部85からこの合成した食
品を装用者の口内に吐き出す。例えば、推定された音源
方向が左側であれば食品原料Aの混合比を大きくし、逆
に推定された音源方向が右側であれば食品原料Bの混合
比を大きくする。このように、装用者の味覚を刺激し、
装用者に音源方向を認識させることもできる。
【0033】また、音源方向推定部28で推定した音源
方向に基づいて、レシーバ12R、12Lから出力する
音声信号の強弱や時間的ずれを強調して出力するように
してもよい。例えば、推定された音源方向が左側であれ
ばレシーバ12Lから出力される音声信号を大きくし、
逆に推定された音源方向が右側であればレシーバ12R
から出力される音声信号を大きくするようにしてもよ
い。このようにすれば、音源方向指示部3を不要にする
ことができ、補聴器のコストダウンにもつながる。
【0034】なお、推定された音源方向に対してレシー
バ12R、12Lから出力する音声信号を強調する度合
いを示す係数等は予め設定しておけばよい。また、この
ような係数に対して時定数を持たせれば、装用者が音源
方向を認識した後までも音源方向によってレシーバ12
R、12Lから放出される音声信号が強調されつづける
ことを禁止できる。
【0035】
【発明の効果】以上のように、複数のマイクロホンで集
音した音声信号の時間差やパワーレベル等から音源方向
を推定し、この推定した音源方向を指示する。したがっ
て、装用者に自分の聴いている音声信号の音源方向を簡
単に認識させることができる。このため、装用者は音源
方向(発話者)を探し回る必要がなくなり、音声を聴く
ことに対する集中度が向上するとともに、視覚により発
話者の表情等の情報も得ることができる。よって、装用
者の音声に対する内容の理解度を向上させることがで
き、装用者の低下した聴覚機能を補償することができ
る。
【0036】また、正当性判定手段によって、推定した
音源方向の正当性を判定するようにしたため、装用者に
誤った音源方向を知らせ、装用者を惑わせて内容の理解
度を低下させるという問題を防止することができる。
【0037】また、集音された音声信号のパワーレベル
が定常のノイズレベルを越えたタイミングにおける時間
差から音源方向を推定するようにしたので、反射音によ
る影響を小さくなり、音源方向の推定精度を向上でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態である補聴器の構成を示す
ブロック図である。
【図2】音源方向指示部の外観を示す図である。
【図3】音源方向推定部の処理を示すフローチャートで
ある。
【図4】音源方向推定処理を示すフローチャートであ
る。
【図5】装耳部および音源方向指示部をメガネに構成し
た例を示す図である。
【図6】振動発生装置の構成を示す図である。
【図7】電圧発生装置の構成を示す図である。
【図8】香り合成装置の構成を示す図である。
【図9】食品合成装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
1−装耳部 2−信号処理部 3−音源方向指示部 11R、11L−マイクロホン 12R、12L−レシーバ 28−音源方向推定部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷高 幸司 静岡県浜松市中沢町10番1号 ヤマハ株式 会社内 (72)発明者 大脇 浩 静岡県浜松市中沢町10番1号 ヤマハ株式 会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 集音した音声信号を加工し、この加工し
    た音声信号を装用者の外耳道に放出する聴覚補助装置に
    おいて、 音声信号を集音する複数のマイクロホンと、各マイクロ
    ホンで集音された音声信号の時間差やパワーレベル等か
    ら該音声信号の音源方向を推定する音源方向推定手段
    と、前記音源方向推定手段で推定した音源方向を指示す
    る音源方向指示手段と、を備えたことを特徴とする聴覚
    補助装置。
  2. 【請求項2】 前記音源方向推定手段により推定した音
    源方向の正当性を判定する正当性判定手段を備えたこと
    を特徴とする請求項1記載の聴覚補助装置。
  3. 【請求項3】 前記音源方向推定手段は、各マイクロホ
    ンで集音された音声信号のパワーレベルが定常のノイズ
    レベルを越えたタイミングの時間差から音源方向を推定
    する手段であることを特徴とする請求項1または2に記
    載の聴覚補助装置。
  4. 【請求項4】 前記音源方向指示手段は、装用者の視
    覚、聴覚、触覚、嗅覚、または、味覚のいずれかに刺激
    を与えて音源方向を認識させる手段であることを特徴と
    する請求項1、2、または、3のいずれかに記載の聴覚
    補助装置。
JP23064797A 1997-08-27 1997-08-27 聴覚補助装置 Expired - Fee Related JP3948066B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23064797A JP3948066B2 (ja) 1997-08-27 1997-08-27 聴覚補助装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23064797A JP3948066B2 (ja) 1997-08-27 1997-08-27 聴覚補助装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1169494A true JPH1169494A (ja) 1999-03-09
JP3948066B2 JP3948066B2 (ja) 2007-07-25

Family

ID=16911080

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23064797A Expired - Fee Related JP3948066B2 (ja) 1997-08-27 1997-08-27 聴覚補助装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3948066B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009124225A (ja) * 2007-11-12 2009-06-04 Tauzaa Kenkyusho:Kk 聴覚感度調整装置
WO2010111244A2 (en) * 2009-03-24 2010-09-30 Swat/Acr Portfolio Llc Method and apparatus for implementing hearing aid with array of processors
WO2010125797A1 (ja) * 2009-04-28 2010-11-04 パナソニック株式会社 補聴装置、及び補聴方法
JP2013187798A (ja) * 2012-03-09 2013-09-19 Panasonic Corp 補聴器警報システム
JP2021086154A (ja) * 2019-11-25 2021-06-03 バイドゥ オンライン ネットワーク テクノロジー (ベイジン) カンパニー リミテッド 音声認識方法、装置、機器及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009124225A (ja) * 2007-11-12 2009-06-04 Tauzaa Kenkyusho:Kk 聴覚感度調整装置
WO2010111244A2 (en) * 2009-03-24 2010-09-30 Swat/Acr Portfolio Llc Method and apparatus for implementing hearing aid with array of processors
WO2010111244A3 (en) * 2009-03-24 2011-02-03 Swat/Acr Portfolio Llc Method and apparatus for implementing hearing aid with array of processors
WO2010125797A1 (ja) * 2009-04-28 2010-11-04 パナソニック株式会社 補聴装置、及び補聴方法
US8442246B2 (en) 2009-04-28 2013-05-14 Panasonic Corporation Hearing aid device and hearing aid method
JP5388379B2 (ja) * 2009-04-28 2014-01-15 パナソニック株式会社 補聴装置、及び補聴方法
JP2013187798A (ja) * 2012-03-09 2013-09-19 Panasonic Corp 補聴器警報システム
JP2021086154A (ja) * 2019-11-25 2021-06-03 バイドゥ オンライン ネットワーク テクノロジー (ベイジン) カンパニー リミテッド 音声認識方法、装置、機器及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体
US11620983B2 (en) 2019-11-25 2023-04-04 Baidu Online Network Technology (Beijing) Co., Ltd Speech recognition method, device, and computer-readable storage medium

Also Published As

Publication number Publication date
JP3948066B2 (ja) 2007-07-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5579284A (en) Scuba diving voice and communication system using bone conducted sound
CN1836465B (zh) 用于听力受损的听者的声音增强的方法和设备
US8345900B2 (en) Method and system for providing hearing assistance to a user
JP4145304B2 (ja) 補聴器システム,補聴器および音声信号処理方法
DK1530402T4 (en) Method of fitting a hearing aid taking into account the position of the head and a corresponding hearing aid
US9036844B1 (en) Hearing devices based on the plasticity of the brain
JPH06503934A (ja) 超音波骨電導補聴器および補聴方法
US20100195836A1 (en) Wireless communication system and method
US20100150387A1 (en) System and method for providing hearing assistance to a user
EP1437031B1 (en) Method of programming a communication device and a programmable communication device
JP6400796B2 (ja) 着用者の状態を知らせる聴音補助装置
EP1771038A3 (de) Verfahren zum Betrieb eines Hörhilfegerätesystems zur binauralen Versorgung eines Benutzers
US6731769B1 (en) Upper audio range hearing apparatus and method
JP2003264883A (ja) 音声処理装置および音声処理方法
JP4963035B2 (ja) 聴覚機能訓練方法および装置
CN105992117A (zh) 耳膜助听器
JPH1169494A (ja) 聴覚補助装置
JP2005253078A (ja) 補聴器へ信号を送るための送信装置及びその方法並びに聴覚補助装置
KR101361822B1 (ko) 분리형 보청기
ES2812799T3 (es) Método y dispositivo para configurar un sistema auditivo específico para un usuario
KR100778143B1 (ko) 후두 임피던스 신호를 이용하는 넥마이크를 구비한 골도헤드셋
JPH09116999A (ja) 両耳間聴力差補正並びに音源方位特定機能を併せ持つ補聴器
US8644538B2 (en) Method for improving the comprehensibility of speech with a hearing aid, together with a hearing aid
JP6594096B2 (ja) 補聴器を用いた会話支援システム
JP2004170717A (ja) カラオケシステム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040402

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050624

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050705

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050905

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070327

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070409

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110427

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120427

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130427

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140427

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees