JPH116779A - 圧力センサ - Google Patents

圧力センサ

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JPH116779A
JPH116779A JP16102997A JP16102997A JPH116779A JP H116779 A JPH116779 A JP H116779A JP 16102997 A JP16102997 A JP 16102997A JP 16102997 A JP16102997 A JP 16102997A JP H116779 A JPH116779 A JP H116779A
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diaphragm
pressure
optical fiber
reference chamber
sensor substrate
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JP16102997A
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Hiroshi Shibatani
博志 柴谷
Kensuke Muraishi
賢介 村石
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】比較的大きな圧力がダイヤフラムに作用しても
ダイヤフラムが圧力基準室の四角錐台の上縁に接触せ
ず、ダイヤフラムの動作範囲を狭めない。 【解決手段】光ファイバ12の先端にこの先端面に対向
するように光透過性のセンサ基板13が設けられ、セン
サ基板の光ファイバ対向面と反対側の面に対向するダイ
ヤフラム16の表面に光反射膜14が形成される。セン
サ基板とダイヤフラムとの間に四角錐台状の空洞17a
を有する圧力基準室17が気密的に隔離される。ダイヤ
フラム16は外部からの圧力により変形不能な厚肉部2
6と、外部からの圧力により変形可能な円形状の薄肉部
27とを有する。また薄肉部27の中心が光ファイバ1
2の軸心に一致しかつ薄肉部27の直径が圧力基準室1
7の四角錐台状の空洞17aの上縁で形成される矩形の
対角線未満に形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバを利用
した光学式の圧力センサに関する。更に詳しくは小型化
が要求される医療用に適した圧力センサに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】この種の圧力センサとして、本出願人
は、光ファイバの先端に先端面に対向するように光透過
性のセンサ基板が設けられ、このセンサ基板の光ファイ
バ対向面と反対側の面に対向するダイヤフラムの表面に
光反射膜が形成され、更にセンサ基板とダイヤフラムと
の間に四角錐台状の空洞からなる圧力基準室が気密的に
隔離された圧力センサ及びその製造方法を特許出願した
(特開平8−201195)。この圧力センサでは、圧
力基準室がセンサ基板を底壁としかつダイヤフラムを上
壁の一部又は全部として構成される。この圧力基準室は
センサ基板上に設けられた犠牲層の一部又は全部を犠牲
層エッチング技術により消失させることにより形成され
た空洞である。またダイヤフラムは消失前の上記犠牲層
上に形成された堆積膜によって構成される。
【0003】このように構成された圧力センサでは、圧
力基準室がセンサ基板に設けられた犠牲層を犠牲層エッ
チング技術により消失させて形成される空洞であるた
め、この犠牲層の厚さを予め精度良く設ければ、圧力基
準室の高さは犠牲層の厚さであるため、圧力基準室の高
さを極めて精度良く制御でき、また小型化にも十分に対
応できるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の圧力センサ
及びその製造方法では、ダイヤフラムの形状が通常円形
又は正方形である。円形ダイヤフラムの圧力−撓み特性
線はこのダイヤフラムの内部応力が大きいときには図9
のに示すように線形になり、ダイヤフラムの内部応力
が小さくなってもに示すように線形になる。しかし正
方形ダイヤフラムの圧力−撓み特性線はこのダイヤフラ
ムの内部応力が大きいときにはに示すように線形にな
るが、ダイヤフラムの内部応力が小さくなるとに示す
ように非線形になる。従って、ダイヤフラムの理想的形
状は円形であるけれども、円形ダイヤフラムはバルクマ
イクロマシニングでは作製不可能であり、犠牲層エッチ
ング技術を用いて作製しなければならない。
【0005】図10及び図11に示すように、上記円形
ダイヤフラム6を用いた圧力センサ1では、単結晶シリ
コン層2の表面の結晶面が(100)面となるように形
成されており、単結晶シリコン層2上面の中央に正方形
孔3aを有する酸化膜3が形成されているため、この単
結晶シリコン層2は上記酸化膜3の正方形孔3aにより
制御されて下部が上部より小さい面積の四角錐台状の空
洞7aにエッチングされる。また酸化膜3上面には円形
ダイヤフラム6となる窒化ケイ素膜が形成される。従っ
て、単結晶シリコン層2のエッチング領域は円形ダイヤ
フラム6よりも小さい正方形となるため、比較的大きな
圧力がダイヤフラム6に作用すると、ダイヤフラム6が
図11の二点鎖線で示すように酸化膜3の正方形孔3a
の周縁に接触する問題点があった。この結果、ダイヤフ
ラム6の撓み量が制限され、圧力センサ1の動作範囲が
狭くなるという問題点があった。
【0006】本発明の目的は、ダイヤフラムが線形な特
性を有し、比較的大きな圧力がダイヤフラムに作用して
もこのダイヤフラムが圧力基準室の四角錐台の上縁に接
触することがなく、動作範囲を狭めることがない圧力セ
ンサを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
図1に示すように、光ファイバ12の先端にこの先端面
に対向するように設けられた光透過性のセンサ基板13
と、センサ基板13の光ファイバ12対向面と反対側の
面に対向し表面に光反射膜14が形成されたダイヤフラ
ム16と、センサ基板13とダイヤフラム16との間に
気密的に隔離された四角錐台状の空洞17aを有する圧
力基準室17とを備え、光ファイバ12から出射する光
を受けるダイヤフラム16が圧力により変形することに
よって光ファイバ12に戻る光の変化を圧力として検出
する圧力センサ11の改良である。その特徴ある構成
は、ダイヤフラム16が外部からの圧力により変形不能
な厚肉部26と、外部からの圧力により変形可能な円形
状の薄肉部27とを有し、薄肉部27の中心が光ファイ
バ12の軸心に一致しかつ薄肉部27の直径が圧力基準
室17の四角錐台状の空洞17aの上縁で形成される矩
形の対角線未満に形成されたところにある。
【0008】この請求項1に記載された圧力センサで
は、光ファイバ12から光を出射している状態で、ダイ
ヤフラム16に外部から圧力が作用すると、ダイヤフラ
ム16が撓む。このときダイヤフラム16の圧力により
変形する部分、即ち薄肉部27は円形であるため、ダイ
ヤフラム16の撓み量は圧力に正確に比例して変化す
る。この結果、光反射膜14で反射して光ファイバ12
に戻る光の強度は上記ダイヤフラム16の撓み量に応じ
て小さくなる、即ちダイヤフラム16の撓み量は光ファ
イバ12に戻る赤外線の強度に正確に反映されるので、
この圧力センサ11により外部の圧力を正確に測定でき
る。またダイヤフラム16に比較的大きな圧力が作用し
ても、このダイヤフラム16が圧力基準室17の四角錐
台状の空洞17aの上縁に接触することは殆どなく、従
ってダイヤフラム16の動作範囲を狭めることは殆どな
い。
【0009】請求項2に係る発明は、請求項1に係る発
明であって、更に図1に示すように、光反射膜14の表
面に所定の厚さで補強部材19が積層され、補強部材1
9に、孔心が光ファイバ12の軸心に一致しかつ圧力基
準室17の四角錐台状の空洞17aの上縁で形成される
矩形の対角線未満の直径を有する円形孔19aが形成さ
れ、厚肉部26がダイヤフラム16と光反射膜14と補
強部材19とを積層して形成され、薄肉部27がダイヤ
フラム16と光反射膜14とを積層して形成されたこと
を特徴とする。この請求項2に記載された圧力センサで
は、厚肉部26がダイヤフラム16及び光反射膜14の
他に比較的厚く剛性を有する補強部材19を積層するこ
とにより形成されるので、ダイヤフラム16に比較的大
きな圧力が作用しても変形しない。また薄肉部27は補
強部材19に上記円形孔19aを形成することにより、
ダイヤフラム16及び光反射膜14の積層体となるの
で、ダイヤフラム16に比較的大きな圧力が作用すると
その圧力に比例して変形するけれども、このときダイヤ
フラム16が圧力基準室17の四角錐台状の空洞17a
の上縁に接触することは殆どない。
【0010】請求項3に係る発明は、請求項1に係る発
明であって、更に図1に示すように、薄肉部27の直径
が圧力基準室17の四角錐台状の空洞17の上縁で形成
される矩形の短辺以下に形成されたことを特徴とする。
この請求項3に記載された圧力センサでは、ダイヤフラ
ム16に比較的大きな圧力が作用しても、このダイヤフ
ラム16が圧力基準室17の四角錐台状の空洞17aの
上縁に全く接触せず、従ってダイヤフラム16の動作範
囲を狭めることはない。
【0011】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を図面に
基づいて説明する。図1及び図2に示すように、圧力セ
ンサ11は光ファイバ12の先端にこの先端面に対向す
るように設けられた光透過性のセンサ基板13と、セン
サ基板13の光ファイバ12対向面と反対側の面に対向
し表面に光反射膜14が形成されたダイヤフラム16
と、センサ基板13とダイヤフラム16との間に気密的
に隔離された四角錐台状の空洞17aを有する圧力基準
室17とを備える。センサ基板13は光透過性、即ち赤
外線を透過可能なシリコンウェーハにより厚さ10〜1
00μmに形成され、このセンサ基板13の下面には第
1酸化膜21を介してファイバ支持部材18が積層され
る。ファイバ支持部材18はシリコンウェーハにより厚
さ200〜500μmに形成され、この支持部材18に
はセンサ基板13の下面に臨みかつ光ファイバ12の先
端を挿着可能なファイバ保持孔18aが形成される。
【0012】センサ基板13の上面には第2酸化膜22
を介して単結晶シリコン層31が積層され、この単結晶
シリコン層31の表面には第3酸化膜23が形成され
る。単結晶シリコン層31はシリコンウェーハにより厚
さ20〜50μmに形成され、圧力基準室17の周壁を
なす。また第3酸化膜23には光ファイバ12の先端に
対向しかつ孔心が光ファイバ12の軸線と一致する正方
形孔23aが形成される。圧力基準室17は単結晶シリ
コン層31のうち正方形孔23aから臨む部分に形成さ
れた四角錐台状の空洞17aと、この四角錐台状の空洞
17aの上面と第3酸化膜23の内側上面に形成され上
記正方形孔23aより一回り大きい正方形状の扁平の空
洞17bとを有する。また光反射膜14はAu−Cr,
Ag,Pt等により形成される。
【0013】本実施の形態の特徴ある構成は、ダイヤフ
ラム16が外部からの圧力により変形不能な厚肉部26
と、外部からの圧力により変形可能な円形状の薄肉部2
7とを有し、薄肉部27の中心が光ファイバ12の軸心
に一致しかつ薄肉部27の直径が圧力基準室17の四角
錐台状の空洞17aの上縁で形成される矩形の短辺以下
に形成されたところにある。具体的には、光反射膜14
の表面に所定の厚さで補強部材19が積層され、補強部
材19に、孔心が光ファイバ12の軸心に一致しかつ第
3酸化膜23の正方形孔23aの1辺以下の直径を有す
る円形孔19aが形成される。これにより厚肉部26が
ダイヤフラム16と光反射膜14と補強部材19とを積
層して形成され、薄肉部27がダイヤフラム16と光反
射膜14とを積層して形成される。上記補強部材19は
多結晶シリコンにより形成されることが好ましい。また
図1及び図2の符号24は補強部材19の上面に形成さ
れた第4酸化膜である。
【0014】このように構成された圧力センサの製造方
法を図1〜図8に基づいて説明する。先ずシリコンウェ
ーハにより形成されたファイバ支持部材18と、シリコ
ンウェーハにより形成されたセンサ基板13と、シリコ
ンウェーハにより形成された単結晶シリコン層31と
を、SOI貼合せ技術等の一般的な貼合せ技術によって
貼合せて3層の積層体35を作製する(図2(a))。
この積層体35の作製に際し、20μmや50μmとい
った厚さのウェーハは直接作ることが困難であるので、
一般に厚いウェーハを貼合せた後、研磨により所定の厚
さにする。また貼合せ面の一方又は双方に酸化膜21,
22を形成しておき、これらの膜21,22をエッチス
トップ層として利用することが好ましい。また単結晶シ
リコン層31となる第3ウェーハ43はその表面の結晶
面が(100)面となるように切出される。なお、図2
〜図8では1辺の長さが200〜250μmと極めて小
さい1つの圧力センサの製造方法を示しているが、上記
ファイバ支持部材18、センサ基板13及び単結晶シリ
コン層31は例えば直径4インチのウェーハから切出さ
れたものであり、上記圧力センサ単体と比較して極めて
大きいものである。
【0015】上記積層体35の表面に第3酸化膜23を
成膜した後、フォトリソグラフィによりパターニングし
て第3酸化膜23の周縁部分を残し圧力基準室17の一
部となる中心部分を除去して正方形孔23aを形成する
(図2(b)及び図3)。表面に第3酸化膜23が形成
された積層体35の表面にCVD法により多結晶シリコ
ンを成膜した後、フォトリソグラフィによりパターニン
グして上記多結晶シリコンの中心部分を残し周縁部分を
除去して、上記正方形孔23aより一回り大きな正方形
状の犠牲層32を形成する(図2(c)及び図4)。こ
の犠牲層32により正方形孔23a(図2(b)及び図
3)及びこの孔23a周縁の第3酸化膜23上面が覆わ
れる。また単結晶シリコン層31及び犠牲層32の合計
の厚さが圧力基準室17の高さとなる。
【0016】表面に第3酸化膜23が形成された積層体
35の表面に、CVD法にて窒化ケイ素(Si34)を
成膜することにより、ダイヤフラム16を形成する(図
2(d))。このダイヤフラム16の厚さは圧力感知部
としての特性を考慮して決定されるが、一般に0.1〜
0.3μm程度の厚さにすることが好ましい。なお、ダ
イヤフラムは窒化ケイ素膜に限るものではなく、可撓性
及び弾性を有する膜を形成できれば、CVD法等で堆積
できる酸化ケイ素(SiO2)膜等を用いてもよい。
【0017】次いでフォトリソグラフィによりダイヤフ
ラム16の上面のうち犠牲層32と第3酸化膜23とが
重なっている部分に、犠牲層32と外部とを連通する4
つの小孔16aをエッチングにより穿設し(図2(e)
及び図5)、この積層体35を水酸化カリウム水溶液等
のエッチング剤に浸漬する。これにより犠牲層32と単
結晶シリコン層31とが小孔16aを介してエッチング
され、圧力基準室17が形成される。この場合、単結晶
シリコン層31として表面の結晶面が(100)面であ
るシリコンウェーハを用い、また第2酸化膜22がエッ
チストップ層として機能するので、単結晶シリコン層3
1は第3酸化膜23の正方形孔23a(図2(b)及び
図3)により制御されて四角錐台状の空洞17aにエッ
チングされる。この空洞17aの4つの側面は単結晶シ
リコン層31の上面と54.7度の角度をなす(11
1)面となる。このようにして形成された圧力基準室1
7の高さ(四角錐台状の空洞17aの高さと扁平の空洞
17bの高さを加算したもの、即ちダイヤフラム16の
下面と第2酸化膜22との間隔)は非常に高精度で設定
できる。なお、この実施の形態では、センサ基板の表面
に第2酸化膜を形成しこの酸化膜をエッチストップ層と
したが、予めセンサ基板の表面にボロンを注入した層を
形成しこの層をエッチストップ層としてもよい。
【0018】次にファイバ支持部材18に、例えばSF
6ガスを用いた低温異方性エッチングにより鉛直方向に
延びる光ファイバ12を挿着可能なファイバ保持孔18
aを形成する(図2(e))。この場合もセンサ基板1
3下面の第1酸化膜21がエッチストップ層として機能
するので、光ファイバ12の先端面とダイヤフラム16
との間隔を非常に高精度で制御できる。この後、ダイヤ
フラム16の上面に、赤外線に対して反射率が高いAu
−Cr,Ag,Pt等の金属を蒸着等の手段にて成膜す
ることにより、光反射膜14を形成するとともに、ダイ
ヤフラム16に形成された小孔16aを閉塞して圧力基
準室17を密閉する(図2(f))。この光反射膜14
の厚さは1〜5μmの範囲に形成することが好ましい。
なお、上記小孔は光反射膜ではなく、例えばプラズマC
VDによるSi34の成膜等の別の手段によって閉塞し
てもよく、この場合、閉塞した後に光反射膜が形成され
る。
【0019】更に光反射膜14の上面にCVD法により
多結晶シリコンを成膜して補強部材19を形成する(図
2(g)及び図5)。この補強部材19は圧力が作用し
ても変形不能なダイヤフラム16の厚肉部26を構成す
るため、比較的厚く10〜50μmに形成されることが
好ましい。上記補強部材19の上面に第4酸化膜24を
成膜した後、フォトリソグラフィによりパターニングし
て第4酸化膜24の周縁部分を残し中心部分を除去し
て、中心部分に第3酸化膜23の正方形孔23a(図2
(b)及び図3)の1辺以下の直径を有する円形孔24
aを形成し(図2(h)及び図7)、更にドライエッチ
ングにより補強部材19の中央に上記円形孔24aと略
同一孔径を有する円形孔19aを形成する(図2(i)
及び図8)。これによりダイヤフラム16は上面に補強
部材19が積層された厚肉部26と、円形孔19aから
臨む薄肉部27とを有する(図1)。この積層体35を
1辺が200〜250μmの正方形に切断することによ
り多数の圧力センサ11が製造される。
【0020】なお、この実施の形態では、センサ基板と
してシリコンウェーハを用いたが、ガラスウェーハを用
いてもよい。この場合、光源として可視光を使用でき、
第1ウェーハや第2ウェーハとの接合に陽極接合を用い
ることができ、更にエッチストップ層としても機能する
利点がある。
【0021】このように製造された圧力センサ11で
は、光ファイバ12から赤外線を出射している状態で、
ダイヤフラム16に外部から圧力が作用すると、ダイヤ
フラム16が撓む。このときダイヤフラム16の圧力に
より変形する部分、即ち薄肉部27は円形であるため、
ダイヤフラム16の撓み量は圧力に比例して変化する。
この結果、光反射膜14で反射して光ファイバ12に戻
る赤外線の強度は上記ダイヤフラム16の撓み量に応じ
て小さくなる、即ちダイヤフラム16の撓み量は光ファ
イバ12に戻る赤外線の強度に正確に反映されるので、
この圧力センサ11により上記外部の圧力を正確に測定
できる。またダイヤフラム16に比較的大きな圧力が作
用しても、このダイヤフラム16が第3酸化膜23の正
方形孔23a周縁に全く接触することがなく、従ってダ
イヤフラム16の動作範囲を狭めることはない。
【0022】なお、この実施の形態では、第3酸化膜に
正方形孔を形成したが、長方形孔でもよい。また、この
実施の形態では、補強部材に形成された円形孔の直径
を、圧力基準室の四角錐台の上縁で形成される正方形孔
の1辺以下としたが、円形孔の直径を上記正方形孔の対
角線未満としてもよい。この場合、この実施の形態のダ
イヤフラムよりは撓み量が制限されるが、従来の圧力セ
ンサよりは大きな撓み量を許容できる。
【0023】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、ダ
イヤフラムが外部からの圧力により変形不能な厚肉部
と、外部からの圧力により変形可能な円形状の薄肉部と
を有し、薄肉部の中心が光ファイバの軸心に一致しかつ
薄肉部の直径を圧力基準室の四角錐台状の空洞の上縁で
形成される矩形の対角線未満に形成したので、ダイヤフ
ラムの撓み量は圧力に比例して変化し、光反射膜で反射
して光ファイバに戻る光の強度はダイヤフラムの撓み量
に応じて小さくなる。この結果、ダイヤフラムの撓み量
は光ファイバに戻る赤外線の強度に正確に反映されるの
で、この圧力センサにより外部の圧力を正確に測定でき
る。またダイヤフラムに比較的大きな圧力が作用して
も、このダイヤフラムが圧力基準室の四角錐台状の空洞
の上縁に接触することは殆どなく、従ってダイヤフラム
の動作範囲を狭めることは殆どない。
【0024】また光反射膜の表面に所定の厚さで補強部
材を積層し、この補強部材に、孔心が光ファイバの軸心
に一致しかつ圧力基準室の四角錐台状の空洞の上縁で形
成される矩形の対角線未満の直径を有する円形孔を形成
すれば、厚肉部がダイヤフラム及び光反射膜の他に比較
的厚く剛性を有する補強部材を積層することにより形成
されるので、ダイヤフラムに比較的大きな圧力が作用し
ても変形しない。また薄肉部は補強部材に上記円形孔を
形成することにより、ダイヤフラム及び光反射膜の積層
体となるので、ダイヤフラムに比較的大きな圧力が作用
するとその圧力に比例して変形するけれども、このとき
ダイヤフラムが圧力基準室の四角錐台状の空洞の上縁に
接触することは殆どない。更に薄肉部の直径が圧力基準
室の四角錐台状の空洞の上縁で形成される矩形の短辺以
下に形成すれば、ダイヤフラムに比較的大きな圧力が作
用しても、このダイヤフラムが圧力基準室の四角錐台状
の空洞の上縁に接触することは全くなく、従ってダイヤ
フラムの動作範囲を狭めることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施形態の圧力センサの縦断面図。
【図2】その圧力センサの製造工程を示す断面図。
【図3】図2(b)の平面図。
【図4】図2(c)の平面図。
【図5】図2(e)の平面図。
【図6】図2(g)の平面図。
【図7】図2(h)の平面図。
【図8】図2(i)の平面図。
【図9】円形ダイヤフラム及び正方形ダイヤフラムに印
加する圧力の変化に対するこれらのダイヤフラム中心の
撓み量の変化を示す図。
【図10】従来例を示す圧力センサの平面図。
【図11】図10のA−A線断面図。
【符号の説明】
11 圧力センサ 12 光ファイバ 13 センサ基板 14 光反射膜 16 ダイヤフラム 17 圧力基準室 17a 四角錐台状の空洞 19 補強部材 19a 円形孔 26 厚肉部 27 薄肉部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ファイバ(12)の先端に前記先端面に対
    向するように設けられた光透過性のセンサ基板(13)と、
    前記センサ基板(13)の光ファイバ(12)対向面と反対側の
    面に対向し表面に光反射膜(14)が形成されたダイヤフラ
    ム(16)と、前記センサ基板(13)と前記ダイヤフラム(16)
    との間に気密的に隔離された四角錐台状の空洞(17a)を
    有する圧力基準室(17)とを備え、前記光ファイバ(12)か
    ら出射する光を受ける前記ダイヤフラム(16)が圧力によ
    り変形することによって前記光ファイバ(16)に戻る光の
    変化を圧力として検出する圧力センサ(11)において、 前記ダイヤフラム(16)が外部からの圧力により変形不能
    な厚肉部(26)と、外部からの圧力により変形可能な円形
    状の薄肉部(27)とを有し、 前記薄肉部(27)の中心が前記光ファイバ(12)の軸心に一
    致しかつ前記薄肉部(27)の直径が前記圧力基準室(17)の
    四角錐台状の空洞(17a)の上縁で形成される矩形の対角
    線未満に形成されたことを特徴とする圧力センサ。
  2. 【請求項2】 光反射膜(14)の表面に所定の厚さで補強
    部材(19)が積層され、 前記補強部材(19)に、孔心が前記光ファイバ(12)の軸心
    に一致しかつ前記圧力基準室(17)の四角錐台状の空洞(1
    7a)の上縁で形成される矩形の対角線未満の直径を有す
    る円形孔(19a)が形成され、 厚肉部(26)がダイヤフラム(16)と光反射膜(14)と前記補
    強部材(19)とを積層して形成され、 薄肉部(27)が前記ダイヤフラム(16)と光反射膜(14)とを
    積層して形成された請求項1記載の圧力センサ。
  3. 【請求項3】 薄肉部(27)の直径が圧力基準室(17)の四
    角錐台状の空洞(17a)の上縁で形成される矩形の短辺以
    下に形成された請求項1又は2記載の圧力センサ。
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