JPH1166575A - 情報記録再生装置 - Google Patents

情報記録再生装置

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JPH1166575A
JPH1166575A JP9226464A JP22646497A JPH1166575A JP H1166575 A JPH1166575 A JP H1166575A JP 9226464 A JP9226464 A JP 9226464A JP 22646497 A JP22646497 A JP 22646497A JP H1166575 A JPH1166575 A JP H1166575A
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JP
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recording
medium
recording layer
signal
track
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JP9226464A
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English (en)
Inventor
Toshihisa Tanaka
稔久 田中
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
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  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)
  • Rotational Drive Of Disk (AREA)
  • Moving Of The Head For Recording And Reproducing By Optical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 多層記録媒体の各記録層に対して信頼性の高
い記録再生を行う。 【解決手段】 記録媒体1は記録層1a〜1cを有する
多層記録媒体である。コントロール部6は、ビームスポ
ットを媒体垂直方向に移動させる層間シーク動作のと
き、回転制御回路30に指令を与えて媒体1の回転数を
切り換える。媒体1の回転数は、第1層1aの追従時に
3600rpm、第2層1bの追従時に3000rp
m、第3層1cの追従時に2400rpmというよう
に、媒体表面から遠い層ほど、回転数が低くなるように
設定されている。これにより、各記録層の記録再生特性
に合わせた記録再生を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光磁気ディスク又
は光ディスク等の情報記録媒体に記録あるいは再生を行
う情報記録再生装置に関し、特に記録層を複数有する多
層記録媒体に対して記録あるいは再生を行う情報記録再
生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、高密度、大容量、高いアクセス速
度、並びに高い記録及び再生速度を含めた種々の要求を
満足する光学的記録再生方法、それに使用される記録装
置、再生装置及び記録媒体を開発しようとする努力がな
されているが、光磁気ディスク等の情報記録媒体を高デ
ータ密度化する技術として、記録層を多層化することが
考えられている。
【0003】しかし、従来の情報記録再生装置では、光
ビームを媒体垂直方向について位置決めするためのフォ
ーカスサーボが単層の記録媒体を制御対象としているた
め、多層記録媒体の各記録層にフォーカス制御をかける
ことはできなかった。そこで、多層記録媒体の各記録層
にフォーカス制御をかけることができる情報記録再生装
置が提案されている(例えば、特願平8−250005
号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような情
報記録再生装置では、光ヘッドと対向する側の媒体表面
から遠い記録層に対して記録再生ができないことがある
という問題点があった。つまり、多層記録媒体は、透明
基板上に記録膜や誘電体膜が形成された単一記録層のデ
ィスクを複数枚貼り合わせた構造となっているため、媒
体表面から離れるほど、光ビームの透過率や反射率が低
下して、BER(ビットエラーレート)が悪化、すなわ
ち記録再生特性が悪化する。媒体表面から遠い記録層に
対して記録再生ができない理由は、このような各記録層
の記録再生特性の相違が考慮されていないからである。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、
媒体表面から離れているか否かに関係なく多層記録媒体
の各記録層に対して記録再生を行うことができる情報記
録再生装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、請求項1に記
載のように、情報記録媒体に対して光ビームを照射する
光ヘッドと、ビームスポットを媒体の垂直方向について
位置決めするためのフォーカシング移動手段と、ビーム
スポットを媒体の半径方向について位置決めするための
トラッキング移動手段と、フォーカシング移動手段及び
トラッキング移動手段のサーボループの少なくとも1部
を構成し、目標とする記録層のトラックにビームスポッ
トを移動させるサーボ制御手段と、ビームスポットが追
従しているトラックが何れの記録層に属するかを検出す
る記録層検出手段と、記録層ごとに情報記録媒体の回転
数を変える回転制御手段とを有するものである。このよ
うに、光ヘッド、フォーカシング移動手段、トラッキン
グ移動手段及びサーボ制御手段を設けることにより、目
標とする記録層のトラックへ速やかに移動することがで
き、目標とする記録層にフォーカス制御をかけることが
できる。そして、ビームスポットが追従しているトラッ
クが何れの記録層に属するかを記録層検出手段によって
検出し、回転制御手段によって記録層ごとに情報記録媒
体の回転数を変えることにより、情報記録媒体の各記録
層の記録再生特性に合わせた記録再生を行うことができ
る。また、請求項2に記載のように、光ビームを集束さ
せて前記媒体に照射する照射手段と、集束された前記光
ビームの焦点位置を媒体面に対して垂直方向について位
置決めするためのフォーカシング移動手段と、前記光ビ
ームの前記媒体上での照射位置を半径方向について位置
決めするためのトラッキング移動手段と、前記フォーカ
シング移動手段とトラッキング移動手段を制御すること
により、ある記録層のトラックに前記光ビームの照射位
置を移動させる制御手段と、前記光ビームが照射されて
いるトラックがいずれの記録層に属するかを検出する検
出手段と、前記検出手段の検出結果により、前記情報記
録媒体の回転数を変える回転制御手段とを有するもので
ある。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して詳細に説明する。図1は本発明の実施の形態
を示す情報記録再生装置のブロック図である。ディスク
状の情報記録媒体1には、複数の記録層1a〜1cが厚
さ方向に重なるようにして形成されている。そして、各
記録層1a〜1cには、同心円状あるいは螺旋(スパイ
ラル)状の情報トラックが形成されている。
【0007】このような情報記録媒体1に対してレーザ
スポットを照射する光ヘッド2は、情報記録媒体1の半
径方向に移動可能なように配置される。半導体レーザ2
1から出射したレーザ光は、対物レンズ23を通って記
録媒体1に入射し、媒体面上にレーザスポットを形成す
る。このレーザ光の照射による媒体1からの反射光はビ
ームスプリッタ22によって反射され光検出器24に入
射する。
【0008】光検出器24は、受光部が複数(例えば4
分割)に分割されており、各受光部の受光信号が信号生
成回路3に出力される。信号生成回路3は、これら受光
信号に基づいて、対物レンズ23によって集束されるレ
ーザ光のビームウェスト(焦点位置)と媒体1の記録面
との相対的な距離を示すフォーカスエラー信号FEを生
成する。焦点位置と対物レンズ23との距離は、対物レ
ンズ23によって決まるから、結局、対物レンズ23と
媒体1の記録面との相対的な距離と、対物レンズ23と
焦点位置との距離(所定の距離)との差を示す信号を生
成することによって、フォーカスエラー信号FEが得ら
れる。また、信号生成回路3は、これら受光信号に基づ
いて、光ビームの照射位置とトラック位置との半径方向
の誤差を示すトラックエラー信号TE等のサーボ信号を
生成する。さらに、信号生成回路3は、これら受光信号
に基づいて、媒体1に書き込まれている情報を表す再生
信号RDを生成する。
【0009】フォーカスエラー信号FEはS字曲線と呼
ばれる形状の信号であり、トラックエラー信号TEはト
ラックの1ピッチ分に相当する周波数を持つ正弦波状の
信号である。なお、トラックエラー信号TEは上記受光
部の各受光信号の差として検出される。また、再生信号
RDには、媒体1のプリフォーマット部から得られる信
号とユーザによって書き込まれるデータ部から得られる
信号がある。
【0010】ID検出回路5は、この再生信号RDから
媒体1のプリフォーマット部に書かれたIDアドレスを
認識する。このIDアドレスには、層番号、トラックナ
ンバー、セクタナンバー等が書かれている。これによ
り、ID検出回路5は、レーザスポットが追従している
媒体1上の位置(記録層、トラック、セクタ等)をディ
ジタル値でコントロール部6に伝えることができる。
【0011】なお、記録媒体1のフォーマットによって
は層番号が直接書き込まれていない場合(例えば、トラ
ックナンバー、セクタナンバー等が各記録層にわたって
連番で割り当てられている場合)も有り得るが、レーザ
スポットが媒体1の何れの記録層に追従しているかをI
Dアドレスとフォーマットに基づいて認識すれば、層番
号を求めることができる。
【0012】次に、フォーカスアクチュエータ25と共
にフォーカシング移動手段を構成する対物レンズ23の
媒体垂直方向の位置は、対物レンズフォーカス位置セン
サ28によって検出され、センサ28からはこの位置を
表す対物レンズフォーカス位置信号LPが出力される。
この信号LPは、対物レンズ23の移動に従って単調に
増加又は減少する。
【0013】対物レンズフォーカス位置センサ28は、
フォーカスエラー検出と比べて検出感度が低く、検出範
囲が広い。この位置センサ28から出力される対物レン
ズフォーカス位置信号LPは、フルスケールが対物レン
ズ23の動作範囲幅1〜2mmに相当する制御勾配をも
つセンサ信号である。
【0014】また、対物レンズ23の媒体半径方向の位
置は、対物レンズトラック位置センサ29によって検出
され、センサ29からはこの位置を表す対物レンズトラ
ック位置信号TPが出力される。この信号TPも対物レ
ンズ23の移動に従って単調に増加又は減少する信号で
ある。フォーカスエラー信号FE、対物レンズフォーカ
ス位置信号LPは、それぞれゲイン設定回路8a,8b
によって最適ゲインに設定された後、位相補償回路9
a,9bにそれぞれ入力される。位相補償回路9a,9
bは、制御系の安定性を出すためのフィルタ回路であ
り、入力された信号に対してフィルタリング処理を行っ
て出力する。
【0015】そして、オフセット印加回路10は、媒体
1の目標とする記録層にレーザスポットを追従させる追
従制御動作(フォーカシング動作)のために、位相補償
回路9aから出力されたフォーカスエラー信号FEにオ
フセット値を印加して、制御の目標値を変化させること
ができる。また、目標とする記録層にレーザスポットを
移動させる層間シーク動作のために、位相補償回路9b
から出力された対物レンズフォーカス位置信号LPにオ
フセット値を印加して、制御の目標値を変化させること
ができる。
【0016】フォーカスエラー信号FEに加えるオフセ
ット値の分解能としては、対物レンズ23の移動量が
0.01μm程度となる電圧刻みがあればよく、対物レ
ンズフォーカス位置信号LPに加えるオフセット値の分
解能としては、対物レンズ23の移動量が1μm程度と
なる電圧刻みがあればよい。
【0017】オフセット値が印加されたフォーカスエラ
ー信号FE、対物レンズフォーカス位置信号LPはシー
ク/追従切換回路11aに入力され、このシーク/追従
切換回路11aから出力された制御信号は、スイッチ1
2bを通ってAFドライバ13に入力される。これによ
り、AFドライバ13からフォーカスアクチュエータ2
5に駆動電流が供給され、対物レンズ23が媒体垂直方
向に駆動される。
【0018】こうして、ゲイン設定回路8a,8b、位
相補償回路9a,9b、シーク/追従切換回路11a、
スイッチ12b、AFドライバ13及びフォーカスアク
チュエータ25からフォーカスサーボループが構成され
ている。また、AFドライバ13の前段には、装置立ち
上げ時のフォーカス引き込みのために、対物レンズ23
を媒体垂直方向に掃引動作させる掃引回路12aが設け
られている。
【0019】一方、トラックエラー信号TE、対物レン
ズトラック位置信号TPは、それぞれゲイン設定回路8
c,8dによって最適ゲインに設定された後、位相補償
回路9c,9dにそれぞれ入力される。オフセット印加
回路10は、媒体1の目標とするトラックにレーザスポ
ットを追従させる追従制御動作(トラッキング動作)の
ために、位相補償回路9cから出力されたトラックエラ
ー信号TEにオフセット値を印加して、制御の目標値を
変化させることができる。
【0020】トラックエラー信号TEに加えるオフセッ
ト値の分解能としては、対物レンズ23の移動量が0.
01μm程度となる電圧刻みがあればよい。オフセット
値が印加されたトラックエラー信号TE、対物レンズト
ラック位置信号TPはシーク/追従切換回路11bに入
力され、このシーク/追従切換回路11bから出力され
た制御信号はATドライバ14に入力される。
【0021】これにより、ATドライバ14からトラッ
キングアクチュエータ26に駆動電流が供給され、対物
レンズ23が媒体半径方向に駆動される。このようにゲ
イン設定回路8c,8d、位相補償回路9c,9d、シ
ーク/追従切換回路11b、ATドライバ14及びトラ
ッキングアクチュエータ26からトラックサーボループ
が構成されている。
【0022】さらに、対物レンズトラック位置信号TP
は、ゲイン設定回路8eによって最適ゲインに設定され
る。このゲイン設定回路8eから出力された信号は位相
補償回路9eを通り、この回路9eの出力と後述する面
内/層間シーク切換回路19の出力はシーク/追従切換
回路11cに入力され、このシーク/追従切換回路11
cから出力された制御信号はキャリッジドライバ15に
入力される。
【0023】これにより、光ヘッド2を媒体半径方向に
位置決めするキャリッジ(不図示)にキャリッジドライ
バ15から駆動電流が供給され、キャリッジが媒体半径
方向に駆動される。こうして、ゲイン設定回路8e、位
相補償回路9e、面内/層間シーク切換回路19、基準
速度回路18、シーク/追従切換回路11c、キャリッ
ジドライバ15からキャリッジサーボループが構成され
ている。以上のように、対物レンズ23、トラッキング
アクチュエータ26及びキャリッジは、トラッキング移
動手段として機能する。
【0024】LD制御回路16は、半導体レーザ21よ
り出射した光の強度を検出する受光素子27からのLD
パワーモニタ信号と、コントロール部6からの指示とに
基づいて、LDドライバ17を制御し、半導体レーザ2
1から所望のパワーのレーザ光を出力させる。このLD
制御回路16は、コントロール部6の指示の基に決まっ
た発光パターンの制御や、オン/オフ動作、リード、ラ
イト、イレーズの制御を行う。
【0025】磁界制御回路32は、コントロール部6か
らの指示に基づいて、磁界を発生する磁気ヘッド33に
駆動電流を供給する。なお、磁界制御回路32及び磁気
ヘッド33を設ける必要があるのは、媒体1が光磁気デ
ィスクの場合であって、他の種類の媒体では必ずしも必
要ではない。
【0026】次に、装置立上げ時のイニシャライズ処理
について説明する。情報記録再生装置のコントロール部
6は、情報記録媒体1が装置内部に装填されると、媒体
1が多層記録媒体であることを認識する。この認識は、
記録媒体1のカートリッジに設けられた検出穴やバーコ
ードを読み取ったり、記録媒体1の第1層に記録された
インフォメーションエリアの情報を読み取ったりするこ
とで行われる。本実施の形態では、光ヘッド2から1番
近い記録層を第1層1aとするが、1番遠い層を第1層
としてもよいことは言うまでもない。
【0027】続いて、コントロール部6は、回転制御回
路30に指令を与えてスピンドルモータ31によって記
録媒体1を回転させると共に、キャリッジによって光ヘ
ッド2を媒体1の半径方向へ移動させる。光ヘッド2の
移動先は、キャリッジとスピンドルモータ31の取付ベ
ースに対してあらかじめ決まった位置に配設されたホト
インタラプタ等の位置検出器で中周位置で位置制御をか
ける。
【0028】次いで、コントロール部6は、半導体レー
ザ21をLDドライバ17によって発光させ、対物レン
ズ23を通してレーザスポットを媒体面に照射させる。
このとき、スイッチ12bは、掃引回路12aの出力を
選択しており(フォーカスサーボはオフ状態)、掃引回
路12aは、あらかじめ決められた駆動パターンに従っ
てAFドライバ13に電圧値を供給する。これにより、
フォーカスアクチュエータ25に電流を供給し、対物レ
ンズ23を媒体垂直方向に駆動する。
【0029】対物レンズ23を媒体垂直方向に掃引する
と、記録媒体1の3つの記録層1a〜1cにそれぞれ対
応した3つのS字曲線S1〜S3を有するフォーカスエ
ラー信号FEが得られる(図2(a))。また、図2
(b)は、図2(a)の信号FEが得られるときの対物
レンズフォーカス位置信号LPの様子を示している。
【0030】なお、対物レンズ23と記録媒体1の様子
を示した図2(d)から分かるように、図2(a)、
(b)における横軸は、対物レンズ23と記録媒体1の
距離を表し、右方向へ行くほど対物レンズ23が媒体1
に近づくものとする。図2(a)のフォーカスエラー信
号FEをしきい値ECによって2値化すると、図2
(c)に示すような2値化信号が得られる。
【0031】A/D変換回路4は、この2値化信号のタ
イミングで対物レンズフォーカス位置信号LPをサンプ
ルホールドしてディジタル値として取り込む。これによ
り、記録媒体1の3つの記録層1a〜1cにそれぞれ対
応した対物レンズフォーカス位置信号LPの3つの値E
1〜E3を得ることができる。これらの値E1〜E3
は、コントロール部6を介してEP−ROM7に記憶さ
れる。なお、E1〜E3の取り込みは、対物レンズ23
の掃引を複数回繰り返して、複数個のデータの平均値と
して記憶してもよい。
【0032】次に、記録媒体1の第1層(本実施の形態
では、記録層1a)へのフォーカス引き込みを行う。記
録層1aが最下層であるか、最上層であることからフォ
ーカス掃引の際の最初あるいは最後のS字曲線に合わせ
て制御をかければよい。このシーケンスは通常の単層記
録媒体のフォーカス引き込みと同様である。
【0033】つまり、全光量信号のレベルをモニタして
記録面近傍にピントが合いそうになったとき(図2
(a)に示すフォーカスエラー信号FEの制御点CP1
の近傍)、スイッチ12bを掃引回路12aからシーク
/追従切換回路11aの出力側に切り換えてフォーカス
サーボをオン状態にする。このとき、シーク/追従切換
回路11aは、コントロール部6の制御に従って位相補
償回路9aからのフォーカスエラー信号FEと位相補償
回路9bからの対物レンズフォーカス位置信号LPのう
ち、信号FEを選択してAFドライバ13に出力してい
る。
【0034】フォーカスサーボがオン状態となった後、
シーク/追従切換回路11bは、コントロール部6の制
御に従って位相補償回路9cからのトラックエラー信号
TEと位相補償回路9dからの対物レンズトラック位置
信号TPのうち、信号TEを選択してATドライバ14
に出力する。こうして、トラックサーボがオン状態とな
る。
【0035】一方、シーク/追従切換回路11cは、コ
ントロール部6の制御に従って位相補償回路9eからの
対物レンズトラック位置信号TPと面内/層間シーク切
換回路19からの信号のうち、信号TPを選択してキャ
リッジドライバ15に出力する。これにより、対物レン
ズ23の媒体半径方向の位置がキャリッジドライバ15
にフィードバックされる、いわゆるダブルサーボ制御と
なる。以上の3つの追従制御状態が揃ってレーザスポッ
トが第1の記録層1aのトラックを追従している状態と
なる。
【0036】記録層1aのトラックを追従している状態
で、所定のイニシャライズ処理を行うことにより、装置
立上げ時のイニシャライズ処理が終了する。次に、記録
層を複数(本実施の形態では、3層)備えた情報記録媒
体1における層間移動(層間シーク)動作として、記録
層1aから記録層1cへの層間シーク動作について説明
する。図3はこの層間シーク動作を説明するためのフロ
ーチャート図、図4はこの層間シーク動作を説明するた
めの信号波形図である。
【0037】まず、コントロール部6は、現在レーザス
ポットが追従している記録層を確認し(図3ステップ1
01)、目標とする記録層かどうかを判定する(ステッ
プ102)。現在追従している記録層は、記録媒体1に
書き込まれたIDアドレスを読むことで分かる。
【0038】現在の層が目標とする記録層1cであれ
ば、ステップ102において判定YESとなり、IDア
ドレスによって現在レーザスポットが追従しているトラ
ックを確認し(ステップ110)、目標とするトラック
かどうかを判定する(ステップ111)。そして、目標
とするトラックでなければ、半径方向のみの同一面上の
シークを行う(ステップ112)。
【0039】今、レーザスポットは記録層1aを追従し
ているので、ステップ102において判定NOとなり、
コントロール部6は、移動層数を設定する(ステップ1
03)。ここでは、記録層1aから記録層1cへの層間
シークであるから、移動層数は2である。続いて、コン
トロール部6は、現在レーザスポットが追従しているト
ラックを確認し(ステップ104)、移動すべき媒体半
径方向の移動量と媒体垂直方向の移動量を算出する(ス
テップ105)。
【0040】次いで、コントロール部6は、図4(c)
〜図4(e)のように、シーク/追従切換回路11a〜
11cに与える切換信号を「H」レベルにして、追従制
御状態から移動制御状態へと各制御ループを同時に切り
換える(ステップ106)。記録層1aへの追従をオフ
にすると同時期に、コントロール部6は、回転制御回路
30に指令を与えて媒体1の回転数を切り換える(ステ
ップ107)。
【0041】記録媒体1の回転数は、例えば第1層1a
の追従時に3600rpm、第2層1bの追従時に30
00rpm、第3層1cの追従時に2400rpmとい
うように、記録層ごとに変わるように設定されている。
このような設定の理由については後述する。
【0042】回転制御回路30は、FG(周波数ジェネ
レータ)付きのスピンドルモータ31から得られたFG
信号をF−V変換した結果の電圧と基準電圧とを比較
し、この比較結果を基にスピンドルモータ31を制御し
ている。記録層1a追従時の回転数から目標とする記録
層1c用の回転数に切り換えるようにコントロール部6
から指示を受けると、回転制御回路30は、上記基準電
圧を記録層1a追従時の基準電圧から記録層1c追従時
の基準電圧に変更する。こうして、記録層1c用の回転
数への切り換えが行われる。
【0043】一方、前述のように図4(c)の切換信号
が「H」レベルになると、位相補償回路9aからのフォ
ーカスエラー信号FEを選択していたシーク/追従切換
回路11aは、位相補償回路9bからの対物レンズフォ
ーカス位置信号LPを選択してAFドライバ13に出力
する。
【0044】また、図4(c)の切換信号が「H」レベ
ルとなって層間シーク動作に入ると、オフセット印加回
路10は、位相補償回路9bから出力された対物レンズ
フォーカス位置信号LPにオフセット値を繰り返し印加
して、制御の目標値を記録層1aのE1レベルから記録
層1cのE3レベルへと逐次変化させる。こうして、記
録層1aから記録層1cへ媒体垂直方向の移動が行われ
る。
【0045】同時に、図4(d)の切換信号が「H」レ
ベルになると、位相補償回路9cからのトラックエラー
信号TEを選択していたシーク/追従切換回路11b
は、位相補償回路9dからの対物レンズトラック位置信
号TPを選択してATドライバ14に出力する。これに
より、対物レンズ23の媒体半径方向に関する動きはキ
ャリッジに対して固定される。
【0046】そして、図4(e)の切換信号が「H」レ
ベルになると、位相補償回路9eからの対物レンズトラ
ック位置信号TPを選択していたシーク/追従切換回路
11cは、面内/層間シーク切換回路19の出力信号を
選択してキャリッジドライバ15に出力する。面内/層
間シーク切換回路19は、本実施の形態のように層間シ
ークと面内シークを同時に行う場合、キャリッジドライ
バ15にかかる逆起電圧を検出する。この逆起電圧は、
キャリッジの速度を表すものである。
【0047】そして、面内/層間シーク切換回路19
は、基準速度回路18から出力される基準速度信号と上
記逆起電圧に基づく速度信号の差をとって、この結果を
シーク/追従切換回路11cに出力する。このとき、コ
ントロール部6は、先に算出した媒体半径方向の移動量
からキャリッジの移動速度を決定し、この移動速度を示
す基準速度信号を基準速度回路18から出力させる。こ
うして、所望の速度でキャリッジが移動するように制御
が行われる。
【0048】また、面内/層間シーク切換回路19は、
上記逆起電圧の積算を常時行っている。これは、キャリ
ッジの移動速度の積分、すなわち位置を求めていること
になる。コントロール部6は、面内/層間シーク切換回
路19で得られた位置情報を基に媒体半径方向の現在位
置を推定して、それに応じて上記基準速度を逐次変更す
る(例えば、目標位置に近づいたら減速する等)。以上
のようにして、レーザスポットを媒体垂直方向に移動さ
せる層間シークと媒体半径方向に移動させる面内シーク
が同時に行われる(ステップ108)。
【0049】なお、本実施の形態では、キャリッジドラ
イバ15の逆起電圧を検出しているが、ポジションセン
サやリニアエンコーダ等からなる位置検出手段となるキ
ャリッジ半径位置センサ(不図示)を用いて、キャリッ
ジの半径位置を直接検出してもよい。この場合には、キ
ャリッジの半径位置を示す位置信号が得られるので、面
内/層間シーク切換回路19は、この位置信号を微分し
て速度信号を求め、上記基準速度信号と速度信号の差を
とり、この結果を出力とする。
【0050】記録層1aから記録層1cへの層間シーク
を実施すると、図4(a)に示すように、記録媒体1の
3つの記録層1a〜1cにそれぞれ対応した3つのS字
曲線S1〜S3を有するフォーカスエラー信号FEが得
られるので、このS字曲線を数えることで図4(f)の
層カウント信号で示すように記録層の数を数えることが
できる。
【0051】このような記録層のカウントにより目標と
する記録層1cに到達したと判断すると、コントロール
部6は、図4(c)の切換信号を「L」レベルにする。
この切換信号に応じて、シーク/追従切換回路11a
は、位相補償回路9aからのフォーカスエラー信号FE
を選択する。これで、フォーカスサーボが移動制御状態
から追従制御状態に切り替わる。
【0052】フォーカスサーボを追従制御状態にした
後、トラック引き込み速度が所定の値以下になったとこ
ろで、コントロール部6は、図4(e)に示す切換信号
を「L」レベルにする。この切換信号に応じて、シーク
/追従切換回路11cは、位相補償回路9eからの対物
レンズトラック位置信号TPを選択する。これで、キャ
リッジサーボが移動制御状態から追従制御状態に切り替
わる。
【0053】続いて、コントロール部6は、図4(d)
に示す切換信号を「L」レベルにする。この切換信号に
応じて、シーク/追従切換回路11bは、位相補償回路
9cからのトラックエラー信号TEを選択する。これ
で、トラックサーボが移動制御状態から追従制御状態に
切り替わる。以上の追従制御状態が揃ってレーザスポッ
トが記録層1cを追従している状態となる(ステップ1
09)。
【0054】次に、コントロール部6は、ID検出回路
5で得られた記録媒体1のIDアドレスにより、現在レ
ーザスポットが追従している記録層を確認し(ステップ
101)、目標とする記録層かどうかを判定する(ステ
ップ102)。現在の層が記録層1cでない場合は、再
度層間シークを行う。現在の層が目標とする記録層1c
であれば、IDアドレスによって現在レーザスポットが
追従しているトラックを確認し(ステップ110)、目
標とするトラックかどうかを判定する(ステップ11
1)。そして、目標とするトラックでなければ、半径方
向のみの同一面上のシークを行う(ステップ112)。
【0055】同一面上のシークを行う場合、コントロー
ル部6は、フォーカスサーボを追従制御状態にしたま
ま、シーク/追従切換回路11bに位相補償回路9dか
らの信号TPを選択させると共に、シーク/追従切換回
路11cに面内/層間シーク切換回路19の出力信号を
選択させて、トラックサーボおよびキャリッジサーボを
移動制御状態にする。
【0056】同一面上のシークを行う場合、面内/層間
シーク切換回路19は、トラックエラー信号TEを周波
数−電圧変換してキャリッジの速度を示す速度信号を得
る。この速度信号と基準速度回路18からの基準速度信
号の差をとり、その結果を出力することは上記と同様で
ある。また、コントロール部6は、トラックエラー信号
TEをカウントして媒体半径方向の現在位置を求め、基
準速度を逐次変更する。そして、コントロール部6は、
目標トラックに到達したと判断したところでキャリッジ
サーボとトラックサーボを追従制御状態に戻す。これ
で、層間シークと面内シークが完了する。
【0057】コントロール部6は、媒体1の回転数が所
定の回転数になり、目標トラックに到達したことを確認
して、このトラックで記録再生を行う。なお、本実施の
形態では、記録層1aから記録層1cへの層間シークを
行う場合で説明したが、他の記録層間についても同様に
できることは言うまでもない。また、本実施の形態で
は、層間シークと面内シークを同時に実施しているが、
これに限るものではなく、層間シークと面内シークを記
録層ごとに繰り返して目標とする記録層のトラックへ移
動してもよいし、同一面上のシークを先に実施した後に
層間シークを実施してもよい。
【0058】また、ID検出回路5、ゲイン設定回路8
a〜8e、位相補償回路9a〜9e、オフセット印加回
路10、シーク/追従切換回路11a〜11c、掃引回
路12a、基準速度回路18、面内/層間シーク切換回
路19、コントロール部6等のハードウェアをDSPを
用いて機能実現してもよい。
【0059】次に、記録層ごとに媒体1の回転数を変え
る理由について説明する。情報記録媒体1の回転数の設
定は、媒体1の機械特性及び記録再生特性によってかな
り律速されるものである。これに対し情報記録媒体1
は、透明基板上に記録膜や誘電体膜が形成されたディス
クを複数枚貼り合わせた構造となっているため、媒体表
面から離れるほど、光ビームの透過率や反射率が低下し
て、BER(ビットエラーレート)が悪化、すなわち記
録再生特性が悪化する。
【0060】そこで、光ヘッド2と対向する側の媒体表
面から遠い層ほど、その記録再生特性の悪化に合わせて
段階的に回転数を落とすことにより(本実施の形態で
は、記録層1aの追従時に3600rpm、記録層1b
の追従時に3000rpm、記録層1cの追従時に24
00rpm)、情報記録媒体の各記録層に対して信頼性
の高い記録再生を行うことができる。
【0061】なお、本実施の形態では、層間シークの際
に、シーク前に追従していた記録層の回転数から目標と
する記録層の回転数へ直接変更しているが、シークの安
定性を確保するために、設定すべき回転数よりもいった
ん回転数を低くして、目標とする記録層に追従した後に
所定の回転数にしても構わない。
【0062】
【発明の効果】本発明によれば、請求項1に記載のよう
に、光ヘッド、フォーカシング移動手段、トラッキング
移動手段およびサーボ制御手段を設けることにより、目
標とする記録層のトラックへ速やかに移動することがで
き、記録層を複数備えた情報記録媒体の各記録層にフォ
ーカス制御をかけることができる。そして、ビームスポ
ットが追従しているトラックが何れの記録層に属するか
を記録層検出手段によって検出し、回転制御手段によっ
て記録層ごとに情報記録媒体の回転数を変えることによ
り、情報記録媒体の各記録層の記録再生特性に合わせた
記録再生を行うことができ、各記録層に対して信頼性の
高い記録再生を行うことができる。その結果、大容量か
つ情報の記録再生速度の速い情報記録再生装置を実現す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態を示す情報記録再生装置
のブロック図である。
【図2】 フォーカスエラー信号及び対物レンズフォー
カス位置信号の信号波形図である。
【図3】 層間シーク動作を説明するためのフローチャ
ート図である。
【図4】 層間シーク動作を説明するための信号波形図
である。
【符号の説明】
1…情報記録媒体、1a〜1c…記録層、2…光ヘッ
ド、5…ID検出回路、6…コントロール部、10…オ
フセット印加回路、11a〜11c…シーク/追従切換
回路、13…AFドライバ、14…ATドライバ、15
…キャリッジドライバ、23…対物レンズ、25…フォ
ーカスアクチュエータ、26…トラッキングアクチュエ
ータ、28…対物レンズフォーカス位置センサ、29…
対物レンズトラック位置センサ、30…回転制御回路、
31…スピンドルモータ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録層を複数備えた情報記録媒体に対し
    て光学的に記録あるいは再生を行う情報記録再生装置に
    おいて、 情報記録媒体に対して光ビームを照射する光ヘッドと、 ビームスポットを媒体の垂直方向について位置決めする
    ためのフォーカシング移動手段と、 前記ビームスポットを媒体の半径方向について位置決め
    するためのトラッキング移動手段と、 前記フォーカシング移動手段及びトラッキング移動手段
    のサーボループの少なくとも1部を構成し、目標とする
    記録層のトラックにビームスポットを移動させるサーボ
    制御手段と、 前記ビームスポットが追従しているトラックが何れの記
    録層に属するかを検出する記録層検出手段と、 記録層ごとに情報記録媒体の回転数を変える回転制御手
    段とを有することを特徴とする情報記録再生装置。
  2. 【請求項2】 記録層を複数備えた情報記録媒体に対し
    て記録あるいは再生を行う情報記録再生装置において、 光ビームを集束させて前記媒体に照射する照射手段と、 集束された前記光ビームの焦点位置を媒体面に対して垂
    直方向について位置決めするためのフォーカシング移動
    手段と、 前記光ビームの前記媒体上での照射位置を半径方向につ
    いて位置決めするためのトラッキング移動手段と、 前記フォーカシング移動手段とトラッキング移動手段を
    制御することにより、ある記録層のトラックに前記光ビ
    ームの照射位置を移動させる制御手段と、 前記光ビームが照射されているトラックがいずれの記録
    層に属するかを検出する検出手段と、 前記検出手段の検出結果により、前記情報記録媒体の回
    転数を変える回転制御手段とを有することを特徴とする
    情報記録再生装置。
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