JPH1166445A - 盗難防止装置及び盗難防止機能を備えた試着室 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 持ち込まれた商品の盗難を防止するとのでき
る試着室を提供する。 【解決手段】 試着室１１に持ち込まれる商品１５に取
り付けられ、質問信号の電波を受信すると予め設定され
た商品固有の識別情報で変調された応答電波を放射する
商品タグ１６に対し、質問信号の電波を送信し、商品タ
グ１６から返送された応答電波を受信して、商品タグ１
６の商品固有の識別情報を検知する質問器１４と、試着
室１１の外側に設置され、質問器１４で検知された商品
固有の識別情報に基づいた商品に関する情報を表示する
持ち込み商品外部表示装置１７とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、試着室内に持ち込
まれた商品の盗難を防止する盗難防止装置及び盗難防止
機能を備えた試着室に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】図６は、従来の試着室の構成を示す構成
図である。図において、５１は試着室、５２は試着室５
１の入口に取り付けられたカーテン、５３は更衣室を利
用する客、５４は客５３により試着室５１に持ち込まれ
る商品、５５は商品に付けられた商品タグである。

【０００３】ここで、試着室５１に入る客は、試着する
商品５４を持って、入口のカーテン５２を開けて試着室
４１に入り、持ち込んだ商品５４の試着をした後に試着
室４１を出るようになっている。また、従来の試着室の
場合、特に盗難防止設備は設置されておらず、商品５４
にはバーコード等がついた商品タグが付けられているの
が普通であるが、特にそれを用いた盗難防止システムは
設置されていないものであった。また、従来では、複数
の商品５４の試着を試着室５１で行う場合は、盗難防止
のため、複数の商品５４の持ち込みを禁止したり、複数
の商品５４の持ち込みをすることを店員に事前に断って
から試着室５１に入るようにすることが多かった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
試着室では、何の盗難防止に対する対策が取られていな
いので、店員に事前に複数商品の持ち込みを断わらずに
入ることが可能であり、そして、複数の商品５４を持ち
込んで、持ち込んだ商品５４を数点身につけて試着室５
１を出るということが可能であり、この種の万引きに対
して防ぐ手だてはなかった。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明に係る盗難防止装
置は、試着室に持ち込まれる商品に取り付けられた商品
タグ内に格納されている商品固有の識別情報を検知する
手段と、検知した商品固有の識別情報に基づいた商品に
関する情報を試着室の外側又は内側に設置された表示装
置に表示させ、試着室内に持ち込まれた商品に関する情
報を知らせる手段とを備えたものである。

【０００６】また、本発明に係る盗難防止機能を備えた
試着室は、試着室に持ち込まれる商品に取り付けられ、
質問信号の電波を受信すると予め設定された商品固有の
識別情報で変調された応答電波を放射する商品タグに対
し、質問信号の電波を送信し、商品タグから返送された
応答電波を受信して、商品タグの商品固有の識別情報を
検知する質問器と、試着室の外側又は内側に設置され、
質問器で検知された商品固有の識別情報に基づいた商品
に関する情報を表示する表示装置とを備えるものであ
る。

【０００７】

【発明の実施の形態】

実施の形態１．図１は本発明の実施の形態１の試着室の
構成を示す図である。図において、１１は試着室、１２
は試着室１１の入口に取り付けられたカーテン、１３は
更衣室を利用する客、１４は盗難防止装置である質問
器、１５は客１３により試着室１１に持ち込まれる商
品、１６は商品に付けられた（電子）タグであり、タグ
１６には、商品情報が保持されている。１７は試着室１
１の外側に設置され、質問器１４が検知したタグ１６に
関する表示を行う持ち込み商品外部表示装置、１８はカ
ーテン１２の開閉を検知するカーテン開閉検知センサで
ある。

【０００８】次に、この実施の形態で使用されるタグ１
６及び持ち込み商品外部表示装置１７について説明す
る。図２はタグ１６の構造の一例を示す断面図、図３は
持ち込み商品外部表示装置１７の構成を示す図である。
図２において、２１は質問器１４から送信された質問信
号の電波を受信するための受信アンテナ、２２は記憶情
報を記憶し質問器１４からの電波を復調・解析し、記憶
情報で変調した電波信号（以下、応答電波という）を出
力する集積回路であり、集積回路２２に記憶されている
記憶情報は、通常、タグ１６を唯一に識別できるような
商品固有の識別情報となっている。

【０００９】２３はタグ１６から質問器１４に対して応
答電波を送信するための送信アンテナ、２４はタグの内
部構成要素を格納する包装材基板、２５はタグ１６の内
部構成要素を格納する包装材カバーである。なお、タグ
１６内の集積回路を動作させるための電源としては、質
問器１４から送信された質問信号の電波を整流して直流
電圧を生成してタグ１６内部の電源をして使用するよう
になっている。図３において、３１は表示内容を計算す
る表示制御部、３２は表示を行う表示パネルである。

【００１０】次に、この実施の形態の動作について説明
する。まず、タグ１６内部の記憶情報の認識動作につい
て説明する。質問器１４からはタグ１６に対して、質問
に用いる電波が発せられ、タグ１６の受信アンテナ２１
はこの電波を受信して、集積回路２２に伝達する。そし
て、集積回路２２は質問器１４からの電波を復調・解析
して、応答電波を送信アンテナ２３に出力し、送信アン
テナ２３は応答電波を送出する。そして、タグ１６の送
信アンテナ２３から送出された応答電波は質問器１６で
受信・復調・解析されて、タグ１６内部の記憶情報を認
識する。

【００１１】図４はこの実施の形態の動作を示すフロー
チャートである。まず、カーテン開閉検知センサ１８か
らの信号によりカーテン１２が閉められたか否かを判断
する（Ｓ１００）。ここで、客１３が、商品１５を持っ
てカーテン１２を通って試着室１１に入りカーテン１２
を閉めると、カーテン開閉検知センサ１８がカーテン１
２が閉められたことを検知して、その信号を質問器１４
に出力することによってカーテン１２が閉められたと判
断するようになっている。

【００１２】そして、Ｓ１００でカーテン１２が閉めら
れたと判断されれば、商品の検知を行う（Ｓ１０１）。
すなわち、質問器１４はタグ１６に対して電波を発し、
タグ１６が受信してタグ１６内部の記憶情報を質問器１
４に返信することによって商品の検知が行われる。Ｓ１
００でカーテン１２が閉められたと判断されなければ、
Ｓ１００に戻り再度カーテン１２が閉められたか否かを
判断する。そして、Ｓ１０１で検知された商品のタグ情
報は持ち込み商品外部表示装置１７の表示制御部３１に
送られる。

【００１３】そして、表示制御部３１は、検知された商
品の総数を計算し（Ｓ１０２）、そして、計算した総数
を表示パネル３２に表示する（Ｓ１０３）。図３に示し
た例では商品数が２点である。そして、持ち込まれた商
品の角度や電波状況により未検知の商品がある場合があ
るので、カーテン１２が開けられたか否かを判断して
（Ｓ１０４）、カーテン１２が開けられるまで、商品の
検知・総数の計算・表示（Ｓ１０１〜Ｓ１０３）を繰り
返す。

【００１４】そして、Ｓ１０４で客１３が試着を済ませ
カーテンを開けて、カーテン１２が開けられたと判断さ
れると、検知した商品の総数はゼロクリアして（Ｓ１０
５）、Ｓ１００に戻る。そして、商品の総数はゼロクリ
アされると、持ち込み商品外部表示装置１７の表示パネ
ル３２の表示はゼロになる。

【００１５】この実施の形態では、試着室内に持ち込ま
れた商品の数が試着室の外側に設置された持ち込み商品
外部表示装置に表示されるので、以下のことが可能とな
る。 １．試着式へ複数商品の持ち込みが可能であることを客
に告知でき、複数商品の持ち込みが可能であるかに関す
る店員への問い合わせを減少できる。 ２．複数商品の持ち込を客が店員に断る必要がなく、断
るために客が店員を探す労力をなくせる。 ３．店員だけでなく、店内にいる他の客にも、試着室の
利用状況がわかる。 ４．持ち込まれた商品の数を示すことが試着室の利用状
況を示すことにもなるため、店員だけでなく、店内にい
る他の客も持ち込み商品外部表示装置を見る。これによ
り、店員による万引きの監視だけでなく、店内にいる他
の客による万引きのチェックも可能となる。

【００１６】５．店員には、試着室から離れていても、
複数商品が持ち込まれたことがわかる。 ６．客が商品を身につけたまま試着室を出た場合（万引
きをした場合）、周囲の店員あるいは客にとって、持ち
込まれた商品数と持ち出した商品数の違いが目で確認で
きる。これによりこの万引きは難しくなり、万引きしよ
うとする人に対し抑止効果がある。 ７．万引きを意図していない客が複数商品を持ち込んだ
場合、試着室外に持ち込み商品数が表示され、複数商品
の持ち込みを公にすることが出来るため、複数商品を持
ち込んだからと言って盗もうとしているわけではないと
いうことを公にすることが出来る。このため、客を安心
させる効果がある。 ８．万引きを意図した客が試着室内でタグを検知されな
いようにした場合でも、試着室外に検知した商品の表示
装置がついているので、検知されているのかいないのか
は、試着室内からはわからない。これにより、万引きを
意図した客による、試着室内でタグを検知されないよう
にする行為を抑止できる。

【００１７】実施の形態２．この実施の形態は、実施の
形態１において試着室１１外に設置されていた持ち込み
商品外部表示装置１７を、試着室１１内に設置された持
ち込み商品内部表示装置４１に変更したものである。図
５は本発明の実施の形態２の試着室の構成を示す図であ
る。図において、１１は試着室、１２は試着室１１の入
口に取り付けられたカーテン、１３は更衣室を利用する
客、１４は盗難防止装置である質問器、１５は客１３に
より試着室１１に持ち込まれる商品、１６は商品に付け
られた（電子）タグであり、タグ１６には、商品情報が
保持されている。４１は試着室１１の内側に設置され、
質問器１４が検知したタグ１６に関する表示を行う持ち
込み商品内部表示装置、１８はカーテン１２の開閉を検
知するセンサである。また、タグ１６の構成は実施の形
態１と同様であり、持ち込み商品内部表示装置４１の構
成は実施の形態１の持ち込み商品外部表示装置１７と同
様である。

【００１８】この実施の形態では、試着室内に持ち込ま
れた商品の数が試着室の内側に設置された持ち込み商品
外部表示装置に表示され、試着室１１に持ち込んだ商品
数がいくつとして検知されたかを試着室内の利用者がわ
かるので、以下のことが可能となる。 １．未検知の持ち込み商品（あるいはタグ）がある場
合、試着室の客が商品の位置や向きを変えたりして持ち
込み商品の全てが検知されるようにでき、万引きを意図
していない客が未検知の持ち込み商品があったまま試着
室外に出て万引きの疑い掛けられることを防げる。 ２．タグの故障等の原因による未検知を、試着室内の客
が知ることができ、これにより、万引きを意図していな
い場合は、店員に検知の不具合を報告でき、万引きの疑
い未然に防ぐことができる。 ３．持ち込み商品数を試着室内の客が確認でさるため、
万引きを意図していない客が安心して試着室を利用でき
る。

【００１９】なお、実施の形態１，２では、タグの電源
として質問信号の電波を整流して得られる直流電圧を利
用した例を示したが、タグ内に電池を内蔵して電源とし
て利用するようにしてもよい。また、実施の形態１，２
では、記憶情報の送受は、電波によっていたが、これに
限らず、電磁誘導や赤外線を利用してもよい。

【００２０】また、実施の形態１，２では、検知した商
品の総数の計算を持ち込み商品外部表示装置１７又は持
ち込み商品内部表示装置４１が行うようになっている
が、質問器１４が行うようにしてもよい。また、実施の
形態１では、試着室の外側のみに持ち込み商品外部表示
装置１７を設置し、実施の形態２では、試着室の内側の
みに持ち込み商品内部表示装置４１を設置するようにな
っているが、試着室の外側と内側の両方に、持ち込み商
品外部表示装置１７と持ち込み商品内部表示装置４１を
設置するようにしてもよい。

【００２１】また、実施の形態１，２では、カーテン１
２の開閉を検知して、試着室への入退室を判断している
が、入退室を判断する方法として、超音波センサ、光セ
ンサ、画像認識等の物体認識技術を用いてもよい。ま
た、実施の形態１，２では、カーテン１２が開けられる
まで商品の検知を繰り返すようになっているが、未検知
が続く場合は途中で検知を止めてもよい。また、実施の
形態１，２では、試着室の入り口にカーテンを付けてい
るが、カーテンではなく、ドアにしてもよい。

【００２２】

【発明の効果】以上のように、本発明によれば、試着室
に持ち込まれる商品に取り付けられた商品タグ内に格納
されている商品固有の識別情報を検知し、検知した商品
固有の識別情報に基づいた商品に関する情報を試着室の
外側又は内側に設置された表示装置に表示させ、試着室
内に持ち込まれた商品に関する情報を知らせるようにし
たので、試着室内に持ち込まれた商品に関する情報が試
着室の外側又は内側に設置された表示装置に表示され、
複数の商品を試着室に持ち込むときにも、店員に断る必
要がなく、店員及び客の労力を低減させることができ、
持ち込んだ商品の情報が表示されているので、万引きな
どの盗難を防ぐことができるという効果を有する。

【００２３】また、質問器により、試着室に持ち込まれ
る商品に取り付けられ、質問信号の電波を受信すると予
め設定された商品固有の識別情報で変調された応答電波
を放射する商品タグに対し、質問信号の電波を送信し、
商品タグから返送された応答電波を受信して、商品タグ
の商品固有の識別情報を検知し、試着室の外側又は内側
に設置された表示装置により、質問器で検知された商品
固有の識別情報に基づいた商品に関する情報を表示する
ようにしたので、試着室内に持ち込まれた商品に関する
情報が試着室の外側又は内側に設置された表示装置に表
示され、複数の商品を試着室に持ち込むときにも、店員
に断る必要がなく、店員及び客の労力を低減させること
ができ、持ち込んだ商品の情報が表示されているので、
万引きなどの盗難を防ぐことができるという効果を有す
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態１の試着室の構成を示す図
である。

【図２】タグ１６の構造の一例を示す断面図である。

【図３】持ち込み商品外部表示装置１７の構成を示す図
である。

【図４】実施の形態１，２の動作を示すフローチャート
である。

【図５】本発明の実施の形態２の試着室の構成を示す図
である。

【図６】従来の試着室の構成を示す構成図である。

【符号の説明】

１１ 試着室 １２ カーテン １３ 客 １４ 質問器（盗難防止装置） １５ 商品 １６ タグ １７ 持ち込み商品外部表示装置 １８ カーテン開閉検知センサ ２１ 受信アンテナ ２２ 集積回路 ２３ 送信アンテナ ２４ 包装材基板 ２５ 包装材カバー ３１ 表示制御部 ３２ 表示パネル ４１ 持ち込み商品内部表示装置

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 試着室に持ち込まれる商品に取り付けら
   れた商品タグ内に格納されている商品固有の識別情報を
   検知する手段と、検知した商品固有の識別情報に基づい
   た前記商品に関する情報を前記試着室の外側又は内側に
   設置された表示装置に表示させ、試着室内に持ち込まれ
   た商品に関する情報を知らせる手段とを備えたことを特
   徴とする盗難防止装置。
2. 【請求項２】 試着室に持ち込まれる商品に取り付けら
   れ、質問信号の電波を受信すると予め設定された商品固
   有の識別情報で変調された応答電波を送信する商品タグ
   に対して、質問信号の電波を送信し、前記商品タグから
   返送された応答電波を受信して、前記商品タグの商品固
   有の識別情報を検知する手段と、検知した商品固有の識
   別情報に基づいた前記商品に関する情報を前記試着室の
   外側又は内側に設置された表示装置に表示させ、試着室
   内に持ち込まれた商品に関する情報を知らせる手段とを
   備えたことを特徴とする盗難防止装置。
3. 【請求項３】 試着室に持ち込まれる商品に取り付けら
   れ、質問信号の電波を受信すると予め設定された商品固
   有の識別情報で変調された応答電波を放射する商品タグ
   に対し、質問信号の電波を送信し、前記商品タグから返
   送された応答電波を受信して、前記商品タグの商品固有
   の識別情報を検知する質問器と、 前記試着室の外側又は内側に設置され、前記質問器で検
   知された商品固有の識別情報に基づいた前記商品に関す
   る情報を表示する表示装置とを備えることを特徴とする
   盗難防止機能を備えた試着室。
4. 【請求項４】 前記表示装置に表示される商品に関する
   情報は、前記質問器で検知された前記商品タグからの商
   品固有の識別情報の数であることを特徴とする請求項３
   記載の盗難防止機能を備えた試着室。
5. 【請求項５】 前記質問器は、さらに、試着室への利用
   者の入退出を判断し、試着室内に利用者がいるときの
   み、前記商品タグの商品固有の識別情報を検知すること
   を特徴とする請求項３又は４記載の盗難防止機能を備え
   た試着室。
6. 【請求項６】 前記試着室の入り口の開閉を検知する検
   知センサを備え、前記質問器は、前記検出センサからの
   情報に基づいて、試着室への利用者の入退出を判断する
   ことを特徴とする請求項５記載の盗難防止機能を備えた
   試着室。
7. 【請求項７】 前記質問器は、さらに、利用者が試着室
   から退出したと判断すると、前記商品タグの商品固有の
   識別情報の検知結果をクリアすることを特徴とする請求
   項５又は６記載の盗難防止機能を備えた試着室。