JPH1165422A - 作業者の心身状態評価方法,機器を用いた作業の作業内容制御方法及び作業内容制御システム - Google Patents

作業者の心身状態評価方法,機器を用いた作業の作業内容制御方法及び作業内容制御システム

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JPH1165422A
JPH1165422A JP24183097A JP24183097A JPH1165422A JP H1165422 A JPH1165422 A JP H1165422A JP 24183097 A JP24183097 A JP 24183097A JP 24183097 A JP24183097 A JP 24183097A JP H1165422 A JPH1165422 A JP H1165422A
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JP
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physical
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JP24183097A
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Hiroyuki Katsuma
洋之 鹿妻
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Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 作業者の心身状態をより的確に評価できる心
身状態評価方法,作業者の的確な心身状態評価に基づい
て機器を用いて行う作業の内容を的確に制御できる作業
内容制御方法及び作業内容制御システムを提供する。 【解決手段】 コンピュータを用いて学習する学習者に
装着したまばたきセンサ8及び皮膚インピーダンスセン
サ9によって計測された生理信号を生理情報分析部12
において分析した分析生理情報とコンピュータの出題情
報コントローラ5から取得した作業情報を作業情報分析
部6において分析した分析作業情報とに基づき心身状態
評価装置15において総合的に心身状態を評価し、該評
価に基づき作業内容決定装置16において作業内容を決
定し、出題情報コントローラ5を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、作業者の生理情報
及び作業情報から心身状態を評価する心身状態評価方
法、機器を用いた作業の作業内容を制御する作業内容制
御方法及び作業内容制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、生理情報を用いた機器制御方法と
しては、操作者または操作対象に配した電極を用いて生
理情報を計測し、この生理情報から信号処理により感性
情報を算出することにより機器制御を行っていた。
【0003】例えば、コンピュータを用いた数学教育に
おける習熟度判定システムでは、正答数,回答時間等か
ら習熟度を判定する一方で、瞬目頻度等の生理情報によ
り疲労等感性情報を検出してカリキュラムを終了させる
等の制御を行うことは可能であった。
【0004】また、格闘ゲームでは、対戦相手に与えた
ダメージや使用した技等から習熟度を判定する一方で、
検出した生理情報から「つまらない」気持ち等の心身状
態を検知し、難易度を制御することは可能であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
数学における習熟度判定システムでは、心身状態を表現
する感性情報による制御は習熟度判定とは別個に行われ
ており、同じ正答数,回答時間であっても、集中して回
答した場合の数値なのか、集中せずに回答した場合の数
値なのかが判定できないので、学習者の能力を反映した
判定に基づく制御ができなかった。
【0006】上述の格闘ゲームでも、感性情報による制
御は習熟度判定と別個に行われており、相手に与えたダ
メージ等のゲームの結果には偶然が作用する余地がある
ため、これらの情報のみに基づく習熟度判定では不条理
なまでに難易度が変化するおそれがあり、現実に即した
判定に基づいてゲームを的確に制御することができなか
った。一方、感性情報のみに基づく難易度制御において
も、「つまらない」気持ちがゲームに慣れていないため
に生じたのか、ゲーム自体がつまらないために生じたの
かを区別することができず、ゲームを的確に制御するこ
とができなかった。
【0007】このように従来の制御方法では、作業成績
の判定確度が不十分であり、感性情報を利用する場合で
あっても、作業成績とは独立して利用されているため、
感性情報の処理時において、いわゆる個人差を吸収する
ため万人向けの判定条件を用いざるを得ず、現実に即し
た判定を行って機器を的確に制御することが困難であっ
た。
【0008】本発明はかかる従来技術の課題を解決する
ためになされたものであって、その目的とするところ
は、作業情報と生理情報とを用いて作業者の心身状態を
より的確に評価できる心身状態評価方法,作業者の的確
な心身状態評価に基づいて、機器を用いて行う作業の内
容を的確に制御できる作業内容制御方法及び作業内容制
御システムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明は、所定の作業を行う作業者の心身状態
を評価するための心身状態評価方法において、生理情報
と作業情報とから心身状態を評価することを特徴とする
作業者の心身状態評価方法である。
【0010】ここで、心身状態とは、心理的(精神的)
状態,生理的(肉体的)状態,又はその両方が複合して
一体化した状態をいう。心理的(精神的)状態は、作業
者の感情,認識等のように外部から直接把握できない内
面的なものであり、生理的(肉体的)状態は、細胞,組
織,器官における生理活動から作業者の身体の挙動に至
るさまざまなレベルで外部から直接把握できる外面的な
ものである。心理的状態あるいは生理的状態としてのみ
把握できるものに限らず、相互に関連しあい不可分な状
態として両方の面から把握されるものもあり、このよう
な場合には心理的状態を生理的状態を通じて把握するこ
とができる。ヒトが所定の作業を行う作業者である場合
には、作業に伴う精神的活動能力及び肉体的活動能力も
心身状態のなかに含めることができる。
【0011】このような作業者の心身状態は、心身状態
を反映して変動する生理活動に関する情報を作業者の身
体から直接取得することによって評価することもできる
し、作業を通じて取得される作業情報から評価すること
もできる。しかし、作業者の心身状態の変動は作業成績
等に影響するものであり、逆に、作業の難易度等は心身
状態に影響するものである。即ち、作業者の生理情報と
作業情報とは相互に影響を受けて変動するものである。
従って、生理情報と作業情報とから総合的に評価を行う
ことによって、心身状態の多面的な評価が可能となると
ともに、生理情報・作業情報間の相互補完により情報の
欠落の影響を低減することもでき、作業者の心身状態を
より的確に評価することができる。
【0012】第2の発明は、第1の発明において、前記
生理情報として、一次生理情報を分析して得られる分析
生理情報を用い、前記作業情報として、一次作業情報を
分析して得られる分析作業情報を用いることを特徴とす
る。
【0013】生理情報と作業情報とから作業者の心身状
態を評価する場合に、取得された一次情報を直接心身状
態評価に用いることもできるが、一般的に、一次情報は
情報量が多く、評価の際の処理が複雑になるので、評価
の前段階で一定の処理を行い情報量を減らすとともに、
評価に適した高次情報に変換した方が大量,迅速な情報
処理には有利である。従って、生理情報として、一次生
理情報を分析して得られる分析生理情報を用い、作業情
報として、一次作業情報を分析して得られる分析作業情
報を用い、これらの情報から作業者の心身状態を評価す
るようにすれば、迅速な処理が可能となる。生理情報及
び作業情報のいずれか一方だけ一次情報を用いるように
してもよい。
【0014】どのような情報が一次情報として取得され
るかは、情報の特性とこのような情報を取得するための
手段の構成に依存するので、取得手段の構成によって
は、一次情報として、迅速処理が可能であり、心身状態
評価に適した情報を取得することも可能である。
【0015】第3の発明は、第2の発明において、前記
一次生理情報が、心身状態に伴う生理信号の計測情報で
あることを特徴とする。
【0016】心身状態のうち生理的な状態はもちろん心
理的な状態も身体の所定レベルでの生理活動を伴うもの
であるため、心身状態に伴って変動する特定の生理信号
を選択して計測すれば、心身状態の評価に用いることが
できる。また、このような、生理信号の計測情報を一次
生理情報として用いることにより、定量的,客観的な心
身状態の評価が可能となる。
【0017】第4の発明は、第2又は第3の発明におい
て、前記一次作業情報が、作業成績及び作業条件の少な
くともいずれか一方を含むことを特徴とする。
【0018】作業に関する情報のうち、心身状態の影響
が顕著に表れるのが作業の進捗状況,得点,達成度等の
作業成績であり、作業者の心身状態に影響を与えるのが
作業環境等の外的条件及び難易度等の作業内容に関係す
る内的条件の両方を含む作業条件である。このような作
業成績及び作業条件のうち少なくともいずれか一方を一
次作業情報に含めることにより、作業者の心身状態のよ
り的確な評価が可能となる。
【0019】第5の発明は、第1乃至第4の発明におい
て、前記作業がコンピュータを用いた学習であることを
特徴とする。
【0020】このようにすれば、コンピュータを用いた
学習(CAI)を行う学習者の心身状態を的確に評価す
ることができる。このような評価によって心身状態を的
確に把握できれば、正答率,学習到達度等の成績の評価
がより確実なものとなる。また、学習カリキュラムを作
成する際の参考とすることができる。
【0021】第6の発明は、第1乃至第4の発明におい
て、前記作業がゲーム機を使用したゲームであることを
特徴とする。
【0022】このようにすれば、ゲーム機を使用したゲ
ームを行う遊戯者の心身状態を的確に評価することがで
きる。このような評価によって心身状態を的確に把握で
きれば、遊戯者の熟練度等の評価がより確実なものとな
る。また、ゲームを設計・企画する際の参考とすること
ができる。
【0023】第7の発明は、第1乃至第4の発明におい
て、前記作業がリハビリテーションであることを特徴と
する。
【0024】ここで、リハビリテーションとは、疾病,
事故等により身体の一部の形態が欠損したり機能が低下
等した場合に、その欠損した部位の機能を他の部位によ
って代替したり低下した機能を回復,向上させる等の目
的で行う訓練をいう。
【0025】このようにすれば、リハビリテーションを
行う人の心身状態を的確に評価することができる。この
ような評価によって心身状態を的確に把握できれば、リ
ハビリテーションのプランを作成する際の参考とするこ
とができる。
【0026】第8の発明は、所定の機器を用いて作業を
行う作業者の心身状態を評価し、該心身状態評価に基づ
いて作業内容を制御する作業内容制御方法において、前
記作業者の生理情報と作業情報とから前記心身状態を評
価することを特徴とする。
【0027】作業対象となる機器は、少なくとも作業者
に所定の作業を行わせるプログラムを記憶したプログラ
ム記憶手段と、このプログラムに従って機器の動作を制
御するCPU等の制御手段とを備え、この機器を制御す
ることにより作業者が行うべき作業の内容を制御し得る
ものである。
【0028】このような機器を用いて作業を行うときに
は、作業者と機器との間の入力・出力作用を通して作業
が行われる。入力には、キーボード,スイッチ,ジョイ
スティック等の入力手段を動作させることにより、所定
の指令等の情報を入力する場合だけでなく、所定の負荷
で可動するように構成された作業負荷印加装置(入力手
段)を動かすことによって入力する場合もある。出力に
も、ディスプレイ,プリンタ等の出力手段に画像,文字
等の情報を表示する場合だけでなく、作業負荷印加装置
に所定の負荷をかける場合もある。
【0029】機器の制御手段は、所定のプログラムに従
って入力に対応する出力を行うことにより作業内容を制
御する。
【0030】一方、作業者は、機器の出力内容に対する
認知,判断等の精神的作用を経て機器に対する入力内容
を決定し、この決定に基づいて身体を動作させるという
肉体的作用によって実際の入力を行う。
【0031】このような機器と作業者との入力・出力と
いう相互作用を通じて作業が行われるので、作業者の心
身状態を評価し、この評価に基づいて作業内容が作業者
の心身状態に適合するように機器を制御すれば、作業者
の心身状態に応じた適切な作業を実現することができ
る。
【0032】このとき、生理情報と作業情報とから心身
状態評価を行えば、より確度の高い心身状態評価が可能
となるので、作業者の心身状態に一層適した作業を実現
することができる。
【0033】第9の発明は、第8の発明において、前記
生理情報として、一次生理情報を分析して得られる分析
生理情報を用い、前記作業情報として、一次作業情報を
分析して得られる分析作業情報を用いることを特徴とす
る。
【0034】このように、心身状態評価の前段階で一次
情報に対して一定の処理を行い情報量を減らすととも
に、評価に適した高次情報である分析生理情報に変換す
ることにより、迅速な処理が可能となるので、作業内容
も一層迅速に制御できるようになる。
【0035】第10の発明は、第9の発明において、前
記一次生理情報は、心身状態に伴う生理信号の計測情報
であることを特徴とする。
【0036】このように心身状態に伴う生理信号の計測
情報を一次生理情報として用いることにより、定量的,
客観的な心身状態の評価が可能となるので、作業内容も
一層的確に制御することができる。
【0037】第11の発明は、第9又は第10の発明に
おいて、前記一次作業情報は、作業成績及び作業条件の
少なくともいずれか一方を含むことを特徴とする。
【0038】このように作業成績及び作業条件のうち少
なくともいずれか一方を一次作業情報に含めることによ
り、作業者の心身状態のより的確な評価が可能となるの
で、作業内容も一層的確に制御することができる。
【0039】第12の発明は、第8乃至第11の発明に
おいて、前記所定の機器を用いた作業はコンピュータを
用いた学習であることを特徴とする。
【0040】このようにすれば、コンピュータを用いた
学習(CAI)を行う学習者の心身状態を的確に評価
し、この心身状態に基づいてコンピュータを制御するこ
とにより、学習者に適したカリキュラムを提供すること
ができる。
【0041】例えば、コンピュータを制御して、課題の
難易度,回答制限時間,課題数等を変化させて、学習内
容を制御することができる。
【0042】第13の発明は、第8乃至第11の発明に
おいて、前記所定の機器を用いた作業はゲーム機を用い
たゲームであることを特徴とする。
【0043】このようにすれば、ゲーム機を使用したゲ
ームを行う遊戯者の心身状態を的確に評価し、この心身
状態に基づいてゲーム機を制御することにより、遊戯者
に適した内容のゲームを提供することができる。
【0044】例えば、ゲーム機を制御して、ゲームの難
易度,進行速度等を変化させて、ゲームの内容を制御す
ることができる。
【0045】第14の発明は、第8乃至第11の発明に
おいて、前記所定の機器を用いた作業はリハビリテーシ
ョン機器を用いたリハビリテーションであることを特徴
とする。
【0046】このようにすれば、リハビリテーションを
行う人の心身状態を的確に評価し、この心身状態に基づ
いてリハビリテーション機器を制御し、作業負荷を適切
に選択することにより、各人に適したリハビリテーショ
ンが可能となる。
【0047】第15の発明は、所定の機器を用いて作業
を行う作業者の心身状態を評価し、該心身状態評価に基
づいて作業内容を制御する作業内容制御システムにおい
て、前記作業者の生理情報を取得する生理情報取得装置
と、前記作業に関する作業情報を取得する作業情報取得
装置と、前記生理情報と前記作業情報とから作業者の心
身状態を評価する心身状態評価装置と、前記心身状態評
価に基づいて作業内容を決定し、該決定に従って前記機
器を制御する作業内容決定装置と、を備えたことを特徴
とする。
【0048】所定の機器を用いて作業を行う場合に、作
業者と機器とは作業を媒介して相互に影響を及ぼし合
う。従って、作業者の心身状態を評価し、この評価に基
づき作業内容が作業者の心身状態に適合するように機器
を制御することによって、機器を用いた作業が作業者に
とって無理のない適切なものとなる。このとき、生理情
報と作業情報とから心身状態評価を行い、このような心
身状態評価に基づいて作業内容を制御すれば、機器を用
いた作業は作業者にとってより適切なものとなる。
【0049】そこで本発明では、生理情報取得装置及び
作業情報取得装置によってそれぞれ作業者の生理情報及
び作業情報を取得する。生理情報取得装置は、センサ等
の検知手段を有し、この検知手段によって作業者から生
理情報を取得するものでもよいし、キーボード等の入力
手段を有し、作業者がこの入力手段から入力するもので
もよい。作業情報取得装置は、作業対象となる機器と接
続し、あるいは一体となって作業成績等の情報を取得す
るものでもよいし、作業条件の一部をなす外部環境に関
する情報を作業対象機器以外から取得するものでもよ
い。
【0050】心身状態評価装置において、生理情報取得
装置及び作業情報取得装置によって取得された生理情報
及び作業情報に基づく作業者の心身状態評価を行う。こ
のような心身状態評価装置は、例えば、生理情報及び作
業情報等のデータを記憶するメモリ,FD等のデータ記
憶手段と心身状態評価プログラムを記憶したROM,H
D等のプログラム記憶手段と心身状態評価プログラムを
実行して生理情報及び作業情報から作業者の心身状態を
評価するCPU等の演算処理手段等を備えたマイクロコ
ンピュータ等の情報処理装置によって構成することがで
きる。心身状態評価プログラムとしては、例えば、生理
情報と作業情報とに対応する心身状態評価情報からなる
テーブルをメモリ等のテーブル記憶手段に記憶させてお
き、入力された生理情報及び作業情報に基づいて、対応
する心身状態状態評価情報を選択するようなものがあ
る。また、生理情報及び作業情報を指標化して数値で記
述し、このような数値を所定の変換式で演算処理するこ
とにより心身状態評価を行うようにしてもよい。
【0051】作業内容決定装置においては、心身状態評
価装置から出力される心身状態評価情報に基づいて、作
業者の心身状態に対応する作業内容を決定し、この決定
に従って機器を制御する。このような作業内容決定装置
は、例えば、心身状態評価情報等のデータを記憶するメ
モリ,FD等のデータ記憶手段と作業内容決定プログラ
ムを記憶したROM,HD等のプログラム記憶手段と作
業内容決定プログラムを実行して心身状態評価情報から
作業内容を決定するCPU等の演算処理手段等を備えた
マイクロコンピュータ等の情報処理装置によって構成す
ることができる。作業内容決定プログラムとしては、例
えば、心身状態評価情報に対応する作業内容からなるテ
ーブルをメモリ等のテーブル記憶手段に記憶させてお
き、入力された心身状態評価情報に基づいて、対応する
作業内容を選択するようなものがある。
【0052】作業内容決定装置は、このように決定され
た作業内容に応じた制御信号を作業対象機器の制御手段
に伝送して、作業対象機器に対する制御を行う。作業対
象機器に対する制御だけでなく、作業者に注意を促すた
めの警報ランプ等の警告手段を作動させたり、照明,室
温等の作業の外部環境を制御したりするようにしてもよ
い。
【0053】上述の生理情報取得装置,作業情報取得装
置,心身状態評価装置及び作業内容決定装置を備えた作
業内容制御システムによれば、作業者の心身状態に応じ
た適切な作業内容を実現することができる。
【0054】このようなシステムを構成する各装置は、
必ずしも別体構成に限られず、同一のCPU等の演算制
御手段を中心として構成することもでき、作業対象機器
に組み込むことも可能である。
【0055】第16の発明は、第15の発明において、
前記生理情報取得装置は、前記作業者の心身状態に伴う
生理信号を計測する生理信号計測部と、該生理信号の計
測情報を分析して分析生理情報に変換する生理情報分析
部と、からなることを特徴とする。
【0056】心身状態のうち生理的な状態はもちろん心
理的な状態も身体の所定レベルでの生理活動を伴うもの
であるため、心身状態に伴って変動する特定の生理信号
を選択して計測して心身状態の評価に用いれば、定量
的,客観的な心身状態の評価が可能となる。生理情報取
得装置を生理信号計測部のみから構成し、生理情報とし
て一次的な計測情報を心身状態評価装置に直接入力して
心身状態を評価することもできる。しかし、計測値を直
接用いると情報量が多く評価の際の処理が複雑になるの
で、生理情報取得装置を生理信号計測部と生理情報分析
部とから構成し、変換された分析生理情報を用いて心身
状態を評価することによって、作業内容制御もより迅速
に行うことができる。
【0057】生理情報計測部は、例えば、心身状態に伴
って変動する特定の生理信号を検知する検知手段と、検
知手段からの出力信号処理を行う信号処理手段とから構
成することができる。
【0058】生理情報分析部は、生理信号計測部から出
力される生理信号計測情報に対する演算処理等を行い、
より高次の分析生理情報への変換を行う。このような生
理情報分析部は、生理信号計測情報,分析生理情報等の
データを記憶したメモリ,FD等のデータ記憶手段と、
生理信号計測情報を分析生理情報に変換する変換プログ
ラムを記憶したROM,HD等のプログラム記憶手段
と、変換プログラムを実行するCPU等の演算処理手段
等から構成することができる。生理信号計測情報から分
析生理情報への変換は、生理信号の計測値を所定の計算
式で表現される変換式に代入して演算処理する等の手順
により変換するものでもよいし、生理信号計測情報に対
応する分析生理情報からなる変換テーブルをメモリ等の
テーブル記憶手段に記憶させておき、入力された生理信
号計測情報に対応する分析生理情報を選択することによ
り変換するものでもよい。
【0059】生理信号計測情報として、検知手段からの
出力信号に対してディジタル化等の処理のみを行った一
次的な計測情報を用いることもできるが、出力信号に積
分等の演算等の処理をして得られる二次的な計測情報を
用いてもよい。このような場合には、生理信号計測部か
ら二次的な計測情報を出力できるようにしてもよいし、
生理情報分析部における変換プログラムの中でこのよう
な処理を行うようにしてもよい。
【0060】第17の発明は、第15又は第16の発明
において、前記作業情報取得装置は、前記作業者の作業
成績を取得する作業成績取得部と、前記作業の作業条件
を取得する作業条件取得部と、該作業成績と作業条件と
を分析して分析作業情報に変換する作業情報分析部と、
からなることを特徴とする。
【0061】作業情報取得装置を作業成績取得部及び作
業条件取得部のみから構成し、作業情報として一次的な
作業成績及び作業条件を心身状態評価装置に直接入力し
て心身状態を評価することもできる。しかし、心身状態
評価装置において生理情報と作業情報とから心身状態評
価を行うので、その前段階において、作業に関する情報
である作業成績及び作業条件を分析,評価しておき、そ
の結果を作業情報として出力する方が心身状態評価装置
における処理が簡略化でき、迅速な作業内容制御が可能
となる。
【0062】作業成績取得部は、作業対象機器自体が作
業成績算出機能を有する場合には、この情報を作業情報
分析部のメモリ等の記憶手段に読み込めるように構成す
れば足りる。また、作業対象機器が作業成績算出機能を
有さない場合には、センサやカウンタ等の計測手段によ
る計測情報又は作業対象機器への作業者の入力情報から
作業成績を算出するための構成が必要となる。
【0063】作業条件取得部は、作業対象機器で実行さ
れる作業プログラム上で所定の条件設定がなされている
場合や作業対象機器の構成上条件が設定されている場合
には、この設定値を作業情報分析部のメモリ等の記憶手
段に読み込めるように構成すれば足りる。キーボード等
の入力手段を備え、外部から作業条件を入力できるよう
なものでもよい。作業環境等のように作業対象機器以外
に作業条件をなすものがあれば、センサ等の作業条件検
出手段によって取得するように構成すればよい。
【0064】作業情報分析部は、作業成績取得部及び作
業条件取得部から出力される作業成績及び作業条件に対
する演算処理等を行い、より高次の分析作業情報への変
換を行う。このような作業情報分析部は、作業成績,作
業条件,分析作業情報等のデータを記憶したメモリ,F
D等のデータ記憶手段と、作業成績及び作業条件を分析
作業情報に変換する変換プログラムを記憶したROM,
HD等のプログラム記憶手段と、変換プログラムを実行
するCPU等の演算処理手段等から構成することができ
る。作業成績及び作業条件から分析作業情報への変換
は、作業成績,作業条件を示す数値を所定の計算式で表
現される変換式に代入して演算処理する等の手順により
変換するものでもよいし、作業成績及び作業条件に対応
する分析作業情報からなる変換テーブルをメモリ等のテ
ーブル記憶手段に記憶させておき、入力された作業成績
及び作業条件に対応する分析作業情報を選択することに
より変換するものでもよい。また、作業成績及び作業条
件を指標化して数値で記述し、このような数値を所定の
変換式で演算処理して分析作業情報を得るものでもよ
い。
【0065】第18の発明は、第15乃至第17の発明
において、前記所定の機器を用いた作業は、コンピュー
タを用いた学習であり、制御すべき作業内容は前記学習
のカリキュラムであることを特徴とする。
【0066】このようにすれば、コンピュータを用いた
学習(CAI)を行う学習者の心身状態を的確に評価
し、この心身状態に基づいてコンピュータを制御するこ
とにより、学習者が自己に適したカリキュラムで学習で
きるシステムを提供することができる。
【0067】第19の発明は、第15乃至第17の発明
において、前記所定の機器を用いた作業は、ゲーム機を
用いたゲームであり、制御すべき作業内容は前記ゲーム
の進行であることを特徴とする。
【0068】このようにすれば、ゲーム機を使用したゲ
ームを行う遊戯者の心身状態を的確に評価し、この心身
状態に基づいてゲーム機を制御することにより、遊戯者
が自己に適した内容に制御されたゲームを楽しめるシス
テムを提供することができる。
【0069】第20の発明は、第15乃至第17の発明
において、前記所定の機器を用いた作業は、リハビリテ
ーション機器を用いたリハビリテーションであり、前記
リハビリテーション機器の作業者に対する負荷を制御す
ることによって作業内容を制御することを特徴とする。
【0070】このようにすれば、リハビリテーションを
行う人の心身状態を的確に評価し、この心身状態に基づ
いてリハビリテーション機器を制御し、作業負荷を適切
に選択することにより、各人が自己に適したリハビリテ
ーションを行えるシステムを提供することができる。
【0071】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施の形態に基づ
いて説明する。
【0072】(第1の実施形態)まず、本発明の第1の
実施形態としてCAI(Computer-Aided Instruction)
システムについて説明する。
【0073】本システムは、学習者1がパーソナルコン
ピュータ2を用いて学習を行うものである。
【0074】図1は本システムの概略構成を示すブロッ
ク図である。また、図2は本システムの学習内容制御の
手順の概略を示すフローチャートである。図3は学習者
1がパーソナルコンピュータ2を用いて学習する状態を
示す。
【0075】学習者1は、作業対象機器としてのパーソ
ナルコンピュータ2の前に着席し、ディスプレイ3に映
し出される問題に対して、キーボード4を使って回答を
入力する(図3参照)。入力された回答の正誤を出題情
報コントローラ5で判定するとともに、正誤に応じて、
次の問題あるいは正答等の情報をディスプレイ3上に映
し出す。マイクロフォンやスピーカを設けて音声の出入
力を行うようにしてもよい。出題情報コントローラ5
は、学習プログラムを実行するCPU等の制御手段と、
入力情報等のデータを記憶するメモリ等のデータ記憶装
置と、学習プログラムを記憶したROM等のプログラム
記憶手段等から構成される。
【0076】また、出題情報コントローラ5は作業情報
取得装置をも構成し、学習者の成績,回答時間や出題さ
れた問題の難易度(レベル)等のデータが出題情報コン
トローラ5によって取得される(ステップ1)。このよ
うに取得された学習者の成績や回答時間等の成績情報及
び問題の難易度等の学習条件情報は出題情報コントロー
ラ5内のメモリ等のデータ記憶手段から作業情報分析部
6に伝送される。
【0077】学習者がパーソナルコンピュータ2の前に
着席して学習しているか否かを監視する着座モニタカメ
ラ7を設置し、モニタ情報を作業分析部6に入力する。
モニタ情報は、例えば、回答時間内に学習者が席をはず
していた時間を回答時間から差し引き、分析の際に考慮
すべき回答時間を補正するために利用することができ
る。
【0078】作業情報分析部6では、問題レベルと回答
時間とに対応する分析作業情報を定めた変換テーブルを
所定のメモリに格納しておき、出題情報コントローラ5
から入力された問題レベルと回答時間とに基づいて対応
する分析作業情報を選択して出力する処理を演算処理手
段としてのCPUにおいて行う(ステップ2)。このよ
うな変換処理を行うことにより、処理すべき情報量が減
少するので心身状態評価装置における迅速処理が可能と
なる。
【0079】このような作業情報分析の変換テーブルの
一例を表1に示す。
【0080】
【表1】 出題情報コントローラ5から入力された問題レベルが変
化せず回答時間が増大する場合には「厭きが発生してい
る」と判定する。問題レベルが変化せず回答時間が一定
又は減少している場合には「問題が簡単である」と判定
する。問題レベルが上昇し回答時間が変化しない場合に
は「前のレベルが簡単でありレベルの上昇が適切であ
る」と判定する。
【0081】図3に示すように、学習者1の額にはバン
ド状のまばたきセンサ8が装着されており、学習者のま
ばたき(瞬目)を検出している。また、腕には腕時計状
の皮膚インピーダンスセンサ9が装着されており、学習
者の皮膚インピーダンスを検出している。
【0082】生理信号としての皮膚インピーダンス及び
まばたきは心身状態とは次のような対応関係にあるの
で、これらの信号を心身状態評価に用いることができ
る。例えば、安静にしていたり、覚醒が低下している場
合には、皮膚インピーダンスレベル(Skin Impedance L
evel;SIL)が、上昇する。また、暗算等の精神活動
を行っていたり、ストレスを受けていたり、興奮してい
る場合には、SILが低下するとともに皮膚インピーダ
ンス反応(Skin Impedance Response ;SIR)が出現
する。覚醒低下の初期段階には、瞬目頻度(単位時間当
たりのまばたき回数)も上昇する。
【0083】まばたきセンサ8の出力信号は信号処理部
10で演算処理され、単位時間当たりのまばたき回数
(瞬目頻度)あるいはまばたきの時間間隔等の情報とし
て生理情報分析部12に向けて出力される(ステップ
3)。皮膚インピーダンスセンサ9の出力信号は信号処
理部11で演算処理され、SIL,SIR等の情報とし
て生理情報分析部12に向けて出力される。このような
生理信号の計測値を一次情報として用いることにより、
定量的,客観的な心身状態評価が可能となる。本実施形
態では、まばたきセンサ8と信号処理部10及び皮膚イ
ンピーダンスセンサ9と信号処理部11によって生理信
号計測部13が構成され、生理信号計測部13と生理情
報分析部12とから生理情報取得装置14が構成され
る。
【0084】生理情報分析部12では、瞬目頻度,SI
R及びSILに対応する分析生理情報を定めた変換テー
ブルを所定のメモリに格納しておき、まばたきセンサ8
と皮膚インピーダンスセンサ9の信号処理部10,11
から入力された瞬目頻度,SIR及びSILに基づいて
対応する分析生理情報を選択して出力するという処理を
演算処理手段としてのCPUにおいて行う(ステップ
4)。このような変換処理を行うことにより、処理すべ
き情報量が減少するので心身状態評価装置15における
迅速処理が可能となる。
【0085】このような生理情報分析の変換テーブルの
一例を表2に示す。
【0086】
【表2】 皮膚インピーダンスのSIR成分が増大し、瞬目頻度が
増加している場合には、「ストレスが発生している」と
判定する。皮膚インピーダンスのSIL成分が増大し、
瞬目頻度が変化しない場合には「リラックス中である」
と判定する。
【0087】このような分析作業情報及び分析生理情報
は心身状態評価装置15に伝送され、学習者の心身状態
が総合的に評価される(ステップ5)。
【0088】心身状態評価装置15では、分析作業情報
と分析生理情報とに対応する心身状態評価を定めた変換
テーブルを所定のメモリに格納しておき、作業情報分析
部と生理情報分析部とから入力された分析作業情報と分
析生理情報とに基づいて対応する心身状態評価を選択し
て出力するという処理を演算処理手段としてのCPUに
おいて行う。
【0089】このような心身状態評価の変換テーブルの
一例を表3に示す。
【0090】
【表3】 分析生理情報が「リラックス中」であり分析作業情報が
「厭き発生」である場合には「学習者は怠けている」と
判定する。分析生理情報が「ストレス発生」であり分析
作業情報が「厭き発生」である場合には「学習者は疲労
している」と判定する。分析生理情報が「リラックス
中」であり分析作業情報が「問題が簡単」である場合に
は「易しすぎる」と判定する。分析生理情報が「ストレ
ス発生」であり分析作業情報が「問題が簡単」である場
合には「学習者の集中度が低下している」と判定する。
【0091】このような心身状態評価に基づいて学習内
容を決定する(ステップ6)。作業内容決定装置16で
は、心身状態評価情報に対応する学習内容を定めた変換
テーブルを所定のメモリに格納しておき、心身状態評価
装置15から入力される心身状態評価に基づいて対応す
る学習内容を選択するという処理を演算処理手段として
のCPUにおいて行う。
【0092】作業内容決定装置16における学習内容決
定の変換テーブルの一例を表4に示す。
【0093】
【表4】 心身状態評価が「怠けている」である場合には、問題レ
ベルの上昇を指示する。このような指示に加えて警告ラ
ンプを点灯させる等の刺激印加の指示を行うようにして
もよい。評価結果が「疲労している」である場合には、
問題レベルの維持を指示する。このような指示に加え
て、観察モードへ移行して計測対象者の状態を継続的に
観察し、疲労状態が変わらない場合にはセッション中止
を指示するようにしてもよい。
【0094】上述のような学習内容決定に従って、出題
情報コントローラ5に学習内容の変更を指示する制御信
号を伝送することにより、出題内容を制御する(ステッ
プ7)。
【0095】このようにすれば、真剣に取り組んでいる
学習者に対しては問題レベルを維持し、怠けている学習
者に対しては問題レベルを上昇させることにより、真剣
に取り組まざるを得ない状況をつくりだすことができ、
一定の教育負荷を与えることができる。
【0096】皮膚インピーダンス及びまばたきは、学習
者の心身状態に伴って変動するので、これらの生理信号
のみから心身状態を推定することはできる。しかし、学
習者の心身状態評価に基づいて学習内容を制御しようと
する場合には、このような生理信号からの心身状態評価
では不十分である。一方で、そのような心身状態の変化
は学習作業から生じているので、生理情報からの心身状
態の推定を学習作業に関する情報によって補完すること
によって推定精度を高めることができる。従って、分析
生理情報と分析作業情報とから心身状態を評価すること
によって、総合的かつ多面的な評価が可能となる。
【0097】また、生理情報・作業情報間で情報の相互
補完が可能となるので心身状態評価に用いる情報の一部
が欠落した場合でもその影響を低減することができるの
で、さらに的確な心身状態評価が可能となり、このよう
な心身状態評価に基づいて学習内容を制御することによ
りコンピュータを用いた学習が学習者にとってより適切
なものとなる。
【0098】上述の学習内容制御をCPUに実行させる
学習内容制御プログラムをメモリ,HD,FD等の記憶
手段に格納しておき、出題情報コントローラを構成する
CPUに読み込んで実行することもできるので、まばた
き及び皮膚インピーダンス計測情報をパーソナルコンピ
ュータ2に取り込めるようにすれば、本システムを学習
に用いるパーソナルコンピュータ2と一体に構成するこ
ともできる。
【0099】学習内容の制御手順は図2のようなものに
限られず、生理信号計測・生理情報分析と作業情報取得
・作業情報分析との先後は問わない。
【0100】生理情報と作業情報とに基づく心身状態評
価は、表3のように分析生理情報と分析作業情報とに対
応する心身状態評価を選択するようなテーブルを用いる
ものに限られない。例えば、生理情報あるいは分析生理
情報を心身状態評価情報に変換するテーブルが複数あ
り、それらのテーブルの中から指標化された分析作業情
報によって特定のテーブルを選択するようなものでもよ
い。
【0101】本実施形態では、分析生理情報,分析作業
情報及び心身状態評価として、心身状態を自然言語で記
述した情報を用いているが、情報の形態はこれらに限ら
れず、数値化された指標等を用いることもできる。
【0102】本実施形態では、学習者の心身状態を評価
するための生理信号として皮膚インピーダンスとまばた
きを計測しているが、心身状態を評価するために利用で
きる生理信号はこれらに限られるものではない。
【0103】表5に他の生理信号の変動と心身状態との
対応関係を示す。
【0104】
【表5】 まず、脈波についてみると、興奮しているあるいは運動
している場合には、脈拍数が上昇し脈波振幅が増大し、
リラックスしている場合には、脈拍数が低下し脈波間隔
に適度のゆらぎが出現する。また、驚いた場合には、脈
波振幅の一時的に減少した後急激に増大する。次に、心
電波形についてみると、覚醒が低下している場合には、
R−Rインターバルの周波数スペクトルエネルギー分布
に変化が生じる。血圧についてみると、興奮している場
合には、血圧が上昇し、ストレスを感じているあるいは
厭きている場合には、圧受容体反射数が減少する。脳波
についてみると、リラックスしているあるいは覚醒が低
下している場合にはα波が出現し、精神活動を行ってい
る場合には、速波化が生じる。皮膚温についてみると、
興奮している場合には、一時的に体温が上昇する。
【0105】このように、種々の生理信号を心身状態の
評価に用いることができるので、計測の難易、システム
の装置構成等の諸条件を考慮して適当な生理信号を選択
して生理情報として用いることができる。
【0106】本実施形態では、作業情報として問題レベ
ル,回答時間についてのみ説明しているが、他に表6に
示すような作業情報を取得するようにしてもよい。その
ような作業情報としては、例えば、セッション経過時間
(現在の問題レベルに移行してからの経過時間あるいは
本日分の学習時間),トータル学習時間(装置の前で実
際に学習した時間,自習時間+学習時間,経過日数+セ
ッション経過時間等),正答率(正答数/出題数),回
答速度(出題から回答入力完了までの時間),出題番号
あるいは出題意図(単純計算、暗記、論理思考要求等の
問題の質を識別するための番号あるいはそのような問題
の質に関する情報)等がある。
【0107】
【表6】 本実施形態では、一次作業情報を心身状態評価指標で表
現した分析作業情報に変換し、ともに心身状態評価指標
で表現した分析生理情報と分析作業情報とに基づいて心
身状態評価を行っている。このように、一次作業情報と
心身状態評価指標とを対応づけ、作業情報によって一次
生理情報に基づく心身状態の推定を補完する場合には、
(一次)作業情報としては、所定の心身状態が生じる原
因となる作業状況を把握し、このような作業状況を特定
するために必要な情報を選択して取得すればよい。
【0108】心身状態とその原因となる作業状況として
は、例えば、表7に示すようなものがある。
【0109】
【表7】 「学習者は厭きている」あるいは「学習者はつまらない
と感じている」という心身状態の原因となり得る作業状
況としては、「学習時間が長すぎる」、「問題が簡単す
ぎる」あるいは「単純作業の継続が強要されている」場
合がある。「学習者は難しいと感じている」という心身
状態の原因としては、「問題自体が質的に高い」ことが
考えられる。「学習者は簡単であると感じている」とい
う心身状態に対しては「問題自体が質的に低い」という
原因が考えられる。「学習者はおもしろいと感じてい
る」あるいは「学習者はまだやりたいと思っている」と
いう心身状態の原因となり得る作業状況としては、「問
題のバリエーションが豊富である」、「経過時間が短
い」あるいは「回答誘導方式に特徴がある。」場合が挙
げられる。このようにして把握される作業状況を特定し
得る(一次)作業情報を取得すれば、総合的かつ多面的
に学習者の心身状態を評価することができ、このような
評価に基づく学習内容制御によって学習者にとってより
適切な学習が可能となる。
【0110】(第2の実施形態)以下、本発明の第2の
実施形態としてゲーム機のゲーム進行を制御するゲーム
進行制御システムについて説明する。
【0111】第1の実施形態の同様の部分については同
様の符号を付して説明を省略する。
【0112】図4は本システムの概略構成を示すブロッ
ク図である。
【0113】以下、遊戯者が対戦相手(敵)及び自己の
キャラクターを選択して格闘する格闘ゲームの場合につ
いて説明するが、ゲームの内容はこれに限られず、アク
ションゲーム,ロールプレーイングゲーム,シューティ
ングゲーム,アドベンチャーゲーム,スポーツゲーム,
パズルゲーム等でもよい。
【0114】遊戯者は、作業対象機器としてのゲーム機
のディスプレイ18の前に座り、ディスプレイ18に映
し出されるゲームの進行状況に応じて必要な指示をジョ
イスティックやボタン19を操作して入力する。自己の
選択したキャラクターは指示に従って技を繰り出すある
いは防御する等の動きをし、対戦相手のキャラクターも
これに応じた動きをしてゲームが進行する。
【0115】ゲームの進行はゲーム機のゲームコントロ
ーラ20によって制御されており、遊戯者の入力に応じ
たゲーム進行をディスプレイ18に出力する。ゲームコ
ントローラ20は、ゲーム進行プログラムを実行するC
PU等の制御手段と、入力情報等のデータを記憶するメ
モリ等のデータ記憶装置と、ゲーム進行プログラムを記
憶したROM等のプログラム記憶手段等から構成され
る。
【0116】本実施形態では、作業情報としてゲームの
難易度,回避時間(遊戯者が選択したキャラクターがダ
メージを受けるまでの時間),イベント反応速度(特定
のイベントに対して行動を起こすまでの時間)を取得す
る。このような情報は作業情報取得装置としてのゲーム
コントローラ20から取得することができる。
【0117】遊戯者は、第1の実施形態と同様にまばた
きセンサ8及び皮膚インピーダンスセンサ9を装着して
おり、第1実施形態と同様の生理信号計測部13が設け
られている。
【0118】作業情報分析部6では、難易度と回避時間
とに対応する分析作業情報を定めた変換テーブルを所定
のメモリに格納しておき、ゲームコントローラ20から
入力された難易度と回避時間とに基づいて対応する分析
作業情報を選択して出力するという処理を演算処理手段
としてのCPUにおいて行う。このような変換処理を行
うことにより、処理すべき情報量が減少するので心身状
態評価装置における迅速処理が可能となる。
【0119】このような作業情報分析の変換テーブルの
一例を表8に示す。
【0120】
【表8】 難易度が変化せずに回避時間が減少している場合には
「厭きが発生している」と判定する。難易度が変化せず
に回避時間が一定又は増大している場合には「難易度が
低い」と判定する。難易度が上昇し反応速度が低下して
いる場合には「適切な刺激が印加されている」と判定す
る。
【0121】生理情報分析部でも同様に、瞬目頻度,S
IR及びSILに対応する分析生理情報を定めた変換テ
ーブルを所定のメモリに格納しておき、まばたきセンサ
8と皮膚インピーダンスセンサ9の信号処理部10,1
1から入力された瞬目頻度,SIR及びSILに基づい
て対応する分析生理情報を選択して出力するという処理
を演算処理手段としてのCPUにおいて行う。このよう
な変換処理を行うことにより、処理すべき情報量が減少
するので心身状態評価装置における迅速処理が可能とな
る。
【0122】このような生理情報分析の変換テーブルの
一例を表9に示す。
【0123】
【表9】 皮膚インピーダンスのSIR成分が増大し、瞬目頻度が
増加している場合には、「つまらない」と判定する。皮
膚インピーダンスのSIL成分が増大し、瞬目頻度が変
化しない場合には「リラックスしている」あるいは「楽
しい」と判定する。
【0124】このような分析作業情報及び分析生理情報
は心身状態評価装置15に伝送され、遊戯者の心身状態
が総合的に評価される。
【0125】心身状態評価装置15では、分析作業情報
と分析生理情報とに対応する心身状態評価を定めた変換
テーブルを所定のメモリに格納しておき、作業情報分析
部と生理情報分析部とから入力された分析作業情報と分
析生理情報とに基づいて対応する心身状態評価を選択し
て出力するという処理を演算処理手段としてのCPUに
おいて行う。
【0126】このような心身状態評価の変換テーブルの
一例を表10に示す。
【0127】
【表10】 分析生理情報が「つまらない」であり、分析作業情報が
「厭き発生」である場合には、遊戯者は「ゲームを中断
する可能性が大きい」と判定する。分析生理情報が「リ
ラックス」であり、分析作業情報は「厭き発生」である
場合には、遊戯者は「疲労している」と判定する。分析
生理情報が「つまらない」であり、分析作業情報が「難
易度が低い」である場合には、遊戯者は「易しすぎると
感じている」と判定する。分析生理情報が「リラック
ス」であり、分析作業情報が「難易度が低い」である場
合には、遊戯者の「集中度が低下している」と判定す
る。
【0128】このような心身状態評価に基づいてゲーム
進行を決定する。作業内容決定装置16では、心身状態
評価情報に対応するゲーム進行を定めた変換テーブルを
所定のメモリに格納しておき、心身状態評価装置15か
ら入力される心身状態評価に基づいて対応するゲーム進
行を選択するという処理を演算処理手段としてのCPU
において行う。
【0129】作業内容決定装置16におけるゲーム進行
決定の変換テーブルの一例を表11に示す。
【0130】
【表11】 心身状態評価が「ゲーム中断の可能性大」である場合
は、ゲームの難易度を低下させる、ゲームのステージを
変更する、あるいは対戦相手のキャラクターの技の出現
パターンを変化させる等の指示を行う。心身状態評価が
「疲労している」である場合は、ゲームのステージを変
更する,突発イベントを挿入するあるいは観察モードへ
の移行等の指示を行う。
【0131】上述のようなゲーム進行の変更を指示する
信号をゲームコントローラ20に伝送することにより、
ゲーム進行を制御する。
【0132】このようにすれば、遊戯者がつまらないと
感じている場合でも、作業情報分析により遊戯者のレベ
ルが把握されているので、遊戯者にとってゲームの難易
度が高いために厭きているからであるという原因を特定
することができる。従って、「つまらない」という分析
生理情報と「厭き発生」という分析作業情報とに基づく
「ゲーム中断の可能性大」という心身状態評価に対して
「難易度低下」という的確なゲーム進行制御を行うこと
により、遊戯者のレベルに適した難易度のゲームを提供
することができる。すなわち、遊戯者のレベルに拘ら
ず、同様のおもしろさあるいは興奮度を味わうことがで
きるゲームを提供することができる。
【0133】このように生理情報と作業情報とを用いれ
ば遊戯者の心身状態を総合的かつ多面的に評価すること
が可能となる。また、生理情報・作業情報間で情報の相
互補完が可能となるので心身状態評価に用いる情報の一
部が欠落した場合でもその影響を低減することができ
る。従って、さらに的確な心身状態評価が可能となり、
このような心身状態評価に基づいてゲーム進行を制御す
ることによりゲーム機を用いたゲームが遊戯者にとって
より適切なものとなる。
【0134】上述の学習内容制御をCPUに実行させる
ゲーム進行制御プログラムをROM,HD,FD等の記
憶手段に格納しておき、ゲームコントローラを構成する
CPUに読み込んで実行することもできるので、まばた
き及び皮膚インピーダンス計測情報をゲーム機に取り込
めるようにすれば、本システムをゲーム機と一体に構成
することもできる。
【0135】本実施形態では、作業情報として難易度,
回避時間,イベント反応速度について説明しているが、
他に表12に示すような作業情報を取得してもよい。そ
のような作業情報として、例えば、ステージ番号(遊戯
者のゲーム進行のシナリオ中での位置についての情
報),得点(倒した敵の数、敵に与えたダメージ),ラ
イフ残量(遊戯者の選択したキャラクターの戦闘能力の
残量),攻撃(防御)パターン(どのような技をどのよ
うな順番で使ったか、あるいはモニタ画面のどこから攻
撃したか),イベントクリアー時間(特定イベントをク
リアするために要した時間)等がある。
【0136】
【表12】 本実施形態では、一次作業情報を心身状態評価指標で表
現した分析作業情報に変換し、ともに心身状態評価指標
で表現した分析生理情報と分析作業情報とに基づいて心
身状態評価を行っている。このように、一次作業情報と
心身状態評価指標とを対応づけ、作業情報によって一次
生理情報に基づく心身状態の推定を補完する場合には、
(一次)作業情報としては、所定の心身状態が生じる原
因となる作業状況を把握し、このような作業状況を特定
するために必要な情報を選択して取得すればよい。
【0137】心身状態とその原因となる作業状況として
は、例えば、表13に示すようなものがある。
【0138】
【表13】 「遊戯者はおもしろいと感じている」あるいは「遊戯者
は楽しいと感じている」という心身状態の原因となる作
業状況の例としては、「ゲームの進行状況が次々と変化
する」場合がある。また、「遊戯者はつまらないと感じ
ている」という心身状態の原因としては、「遊戯者が選
択したキャラクターが攻撃を受けた」あるいは「ゲーム
の進行状況が変化しない」という作業状況が考えられ
る。「遊戯者が選択したキャラクターの攻撃が敵にかわ
された」あるいは「遊戯者はくやしいと感じている」と
いう心身状態の原因となり得る作業状況としては、「遊
戯者が選択したキャラクターの攻撃が敵にかわされた」
あるいは「遊戯者が選択したキャラクターが攻撃を受け
た」場合がある。「遊戯者はゲームが簡単であると感じ
ている」という心身状態の原因としては、「遊戯者が選
択したキャラクターの攻撃が一方的に成功した」という
作業状況が考えられる。「遊戯者はゲームが難しいと感
じている」という心身状態の原因となり得る作業状況と
しては、「遊戯者が選択したキャラクターが一方的に攻
撃を受けた」という場合が考えられる。このようにして
把握される作業状況を特定し得る(一次)作業情報を取
得すれば、総合的かつ多面的に遊戯者の心身状態を評価
することができ、このような評価に基づくゲーム進行制
御によって遊戯者にとってより適切なゲームの提供が可
能となる。
【0139】(他の実施形態)本発明の他の実施形態と
して、リハビリテーション機器を制御してリハビリテー
ションの作業内容を制御するシステムがある。
【0140】図5は本システムの概略構成を示すブロッ
ク図である。
【0141】リハビリテーション機器部分以外の構成は
第1及び第2の実施形態と同様であるので同様の符号を
付して説明を省略する。
【0142】疾病,事故等により身体の一部の形態が欠
損したり機能が低下等した人が、その欠損した部位の機
能を他の部位によって代替したり低下した機能を回復,
向上させるために、作業負荷装置21によって所定の負
荷に応じた運動等の作業を行う。表示装置22に運動等
の作業の速度,回数等の内容を表示し、これに従って作
業するようなものでもよい。作業負荷装置21に設定す
べき負荷量及び表示装置22に表示すべき内容を制御部
23において制御するとともに、制御部23を通じて作
業情報を取得する。制御部23は、リハビリテーション
作業負荷制御プログラムを実行するCPU等の制御手段
と、作業負荷装置21からの入力情報等のデータを記憶
するメモリ等のデータ記憶装置と、リハビリテーション
作業負荷制御プログラムを記憶したROM等のプログラ
ム記憶手段等から構成される。
【0143】このようにして取得された生理情報と作業
情報とから、リハビリテーションを行う人の心身状態を
総合的かつ多面的に評価することにより、さらに的確な
評価が可能となり、この心身状態に基づいてリハビリテ
ーション機器を制御し、作業負荷を適切に選択すること
により、各人が自己に適したリハビリテーションを行う
ことができる。
【0144】第1及び第2実施形態と同様に生理情報と
作業情報とから作業者の心身状態を総合的に評価して、
リハビリテーション機器の作業負荷を制御することもで
きるが、どのような作業負荷を課すかは医師等が判断す
る必要があるので、作業内容決定装置16をシステムか
ら分離して、心身状態評価結果を医師等に提供し、医師
等が作業負荷内容を判断し制御部23に指示を入力する
ようにしてもよい。また、心身状態評価結果の提供のみ
を行うようにしてもよい。
【0145】
【発明の効果】以上説明したように、第1の発明によれ
ば、生理情報と作業情報とから総合的に評価を行うこと
によって、所定の作業を行う作業者の心身状態の多面的
な評価が可能となるとともに、生理情報・作業情報間の
相互補完により情報の欠落の影響を低減することもで
き、作業者の心身状態をより的確に評価することができ
る。
【0146】第2の発明によれば、生理情報として、一
次生理情報を分析して得られる分析生理情報を用い、作
業情報として、一次作業情報を分析して得られる分析作
業情報を用いることにより、迅速な処理が可能となる。
【0147】第3の発明によれば、生理信号の計測情報
を一次生理情報として用いることにより、定量的,客観
的な心身状態の評価が可能となる。
【0148】第4の発明によれば、作業成績及び作業条
件のうち少なくともいずれか一方を一次作業情報に含め
ることにより、作業者の心身状態のより的確な評価が可
能となる。
【0149】第5の発明によれば、コンピュータを用い
た学習(CAI)を行う学習者の心身状態を的確に評価
することができる。このような評価によって心身状態を
的確に把握できれば、正答率,学習到達度等の成績の評
価がより確実なものとなる。また、学習カリキュラムを
作成する際の参考とすることができる。
【0150】第6の発明によれば、ゲーム機を使用した
ゲームを行う遊戯者の心身状態を的確に評価することが
できる。このような評価によって心身状態を的確に把握
できれば、遊戯者の熟練度等の評価がより確実なものと
なる。また、ゲームを設計・企画する際の参考とするこ
とができる。
【0151】第7の発明によれば、リハビリテーション
を行う人の心身状態を的確に評価することができる。こ
のような評価によって心身状態を的確に把握できれば、
リハビリテーションのプランを作成する際の参考とする
ことができる。
【0152】第8の発明によれば、所定の機器を用いて
作業を行う作業者の心身状態を作業者の生理情報と作業
情報とから評価し、該心身状態評価に基づいて作業内容
を制御するので、より確度の高い心身状態評価に基づき
作業者の心身状態に一層適した作業を実現することがで
きる。
【0153】第9の発明によれば、生理情報として、一
次生理情報を分析して得られる分析生理情報を用い、作
業情報として、一次作業情報を分析して得られる分析作
業情報を用いることにより、迅速な処理が可能となるの
で、作業内容も一層迅速に制御できるようになる。
【0154】第10の発明によれば、心身状態に伴う生
理信号の計測情報を一次生理情報として用いることによ
り、定量的,客観的な心身状態の評価が可能となるの
で、作業内容も一層的確に制御することができる。
【0155】第11の発明によれば、作業成績及び作業
条件のうち少なくともいずれか一方を一次作業情報に含
めることにより、作業者の心身状態のより的確な評価が
可能となるので、作業内容も一層的確に制御することが
できる。
【0156】第12の発明によれば、コンピュータを用
いた学習(CAI)を行う学習者の心身状態を的確に評
価し、この心身状態に基づいてコンピュータを制御する
ことにより、学習者に適したカリキュラムを提供するこ
とができる。
【0157】第13の発明によれば、ゲーム機を使用し
たゲームを行う遊戯者の心身状態を的確に評価し、この
心身状態に基づいてゲーム機を制御することにより、遊
戯者に適した内容のゲームを提供することができる。
【0158】第14の発明によれば、リハビリテーショ
ンを行う人の心身状態を的確に評価し、この心身状態に
基づいてリハビリテーション機器を制御し、作業負荷を
適切に選択することにより、各人に適したリハビリテー
ションが可能となる。
【0159】第15の発明によれば、生理情報取得装
置,作業情報取得装置,心身状態評価装置及び作業内容
決定装置を備えた作業内容制御システムにより、作業者
の生理情報と作業情報とによる心身状態の多面的な評価
に基づき作業内容が作業者の心身状態に適合するように
機器を制御するので、作業者の心身状態に応じた適切な
作業内容を実現することができる。
【0160】第16の発明によれば、生理情報取得装置
を生理信号計測部と生理情報分析部とから構成し、変換
された分析生理情報を用いて心身状態を評価することに
よって、心身状態評価装置における処理をより迅速に行
うことができるので、作業内容制御もより迅速に行うこ
とができる。
【0161】第17の発明によれば、作業情報取得装置
を作業成績取得部と作業条件取得部と作業情報分析部と
から構成し、変換された分析作業情報を用いて心身状態
を評価することによって、心身状態評価装置における処
理をより簡略化でき、迅速な作業内容制御が可能とな
る。
【0162】第18の発明によれば、コンピュータを用
いた学習(CAI)を行う学習者の心身状態を的確に評
価し、この心身状態に基づいてコンピュータを制御する
ことにより、学習者が自己に適したカリキュラムで学習
できるシステムを提供することができる。
【0163】第19の発明によれば、ゲーム機を使用し
たゲームを行う遊戯者の心身状態を的確に評価し、この
心身状態に基づいてゲーム機を制御することにより、遊
戯者が自己に適した内容に制御されたゲームを楽しめる
システムを提供することができる。
【0164】第20の発明によれば、リハビリテーショ
ンを行う人の心身状態を的確に評価し、この心身状態に
基づいてリハビリテーション機器を制御し、作業負荷を
適切に選択することにより、各人が自己に適したリハビ
リテーションを行えるシステムを提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の第1実施形態に係る学習内容制
御システムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】図2は本発明の第1実施形態に係る学習内容制
御システムにおける学習内容制御の手順の概略を示すフ
ローチャートである。
【図3】図3は本発明の第1実施形態に係る学習内容制
御システムを用いて学習する状態を模式的に示す図であ
る。
【図4】図4は本発明の第2の実施形態に係るゲーム進
行制御システムの概略構成を示すブロック図である。
【図5】図5は本発明の他の実施形態に係るリハビリテ
ーション作業負荷制御システムの概略構成を示すブロッ
ク図である。
【符号の説明】
1 学習者 2 パーソナルコンピュータ 3 ディスプレイ 4 キーボード 5 出題情報コントローラ 6 作業情報分析部 8 まばたきセンサ 9 皮膚インピーダンスセンサ 10,11 信号処理部 12 生理情報分析部 13 生理信号計測部 14 生理情報取得装置 15 心身状態評価装置 16 作業内容決定装置 18 ディスプレイ 19 ジョイスティック,ボタン 20 ゲームコントローラ 21 作業負荷装置 22 表示装置 23 制御部

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の作業を行う作業者の心身状態を評
    価するための心身状態評価方法において、 生理情報と作業情報とから心身状態を評価することを特
    徴とする作業者の心身状態評価方法。
  2. 【請求項2】 前記生理情報として、一次生理情報を分
    析して得られる分析生理情報を用い、 前記作業情報として、一次作業情報を分析して得られる
    分析作業情報を用いることを特徴とする請求項1記載の
    作業者の心身状態評価方法。
  3. 【請求項3】 前記一次生理情報は、心身状態に伴う生
    理信号の計測情報であることを特徴とする請求項2記載
    の作業者の心身状態評価方法。
  4. 【請求項4】 前記一次作業情報は、作業成績及び作業
    条件の少なくともいずれか一方を含むことを特徴とする
    請求項2又は3記載の作業者の心身状態評価方法。
  5. 【請求項5】 前記作業はコンピュータを用いた学習で
    あることを特徴とする請求項1乃至4記載の作業者の心
    身状態評価方法。
  6. 【請求項6】 前記作業はゲーム機を使用したゲームで
    あることを特徴とする請求項1乃至4記載の作業者の心
    身状態評価方法。
  7. 【請求項7】 前記作業はリハビリテーションであるこ
    とを特徴とする請求項1乃至4記載の作業者の心身状態
    評価方法。
  8. 【請求項8】 所定の機器を用いて作業を行う作業者の
    心身状態を評価し、該心身状態評価に基づいて作業内容
    を制御する作業内容制御方法において、 前記作業者の生理情報と作業情報とから前記心身状態を
    評価することを特徴とする機器を用いた作業の作業内容
    制御方法。
  9. 【請求項9】 前記生理情報として、一次生理情報を分
    析して得られる分析生理情報を用い、前記作業情報とし
    て、一次作業情報を分析して得られる分析作業情報を用
    いることを特徴とする請求項8記載の機器を用いた作業
    の作業内容制御方法。
  10. 【請求項10】 前記一次生理情報は、心身状態に伴う
    生理信号の計測情報であることを特徴とする請求項9記
    載の機器を用いた作業の作業内容制御方法。
  11. 【請求項11】 前記一次作業情報は、作業成績及び作
    業条件の少なくともいずれか一方を含むことを特徴とす
    る請求項9又は10記載の機器を用いた作業の作業内容
    制御方法。
  12. 【請求項12】 前記所定の機器を用いた作業はコンピ
    ュータを用いた学習であることを特徴とする請求項8乃
    至11記載の機器を用いた作業の作業内容制御方法。
  13. 【請求項13】 前記所定の機器を用いた作業はゲーム
    機を用いたゲームであることを特徴とする請求項8乃至
    11記載の機器を用いた作業の作業内容制御方法。
  14. 【請求項14】 前記所定の機器を用いた作業はリハビ
    リテーション機器を用いたリハビリテーションであるこ
    とを特徴とする請求項8乃至11記載の機器を用いた作
    業の作業内容制御方法。
  15. 【請求項15】 所定の機器を用いて作業を行う作業者
    の心身状態を評価し、該心身状態評価に基づいて作業内
    容を制御する作業内容制御システムにおいて、 前記作業者の生理情報を取得する生理情報取得装置と、 前記作業に関する作業情報を取得する作業情報取得装置
    と、 前記生理情報と前記作業情報とから作業者の心身状態を
    評価する心身状態評価装置と、 前記心身状態評価に基づいて作業内容を決定し、該決定
    に従って前記機器を制御する作業内容決定装置と、 を備えたことを特徴とする機器を用いた作業の作業内容
    制御システム。
  16. 【請求項16】 前記生理情報取得装置は、前記作業者
    の心身状態に伴う生理信号を計測する生理信号計測部
    と、該生理信号の計測情報を分析して分析生理情報に変
    換する生理情報分析部と、からなることを特徴とする請
    求項15記載の機器を用いた作業の作業内容制御システ
    ム。
  17. 【請求項17】 前記作業情報取得装置は、前記作業者
    の作業成績を取得する作業成績取得部と、前記作業の作
    業条件を取得する作業条件取得部と、該作業成績と作業
    条件とを分析して分析作業情報に変換する作業情報分析
    部と、からなることを特徴とする請求項15又は16記
    載の機器を用いた作業の作業内容制御システム。
  18. 【請求項18】 前記所定の機器を用いた作業は、コン
    ピュータを用いた学習であり、 制御すべき作業内容は前記学習のカリキュラムであるこ
    とを特徴とする請求項15乃至17記載の機器を用いた
    作業の作業内容制御システム。
  19. 【請求項19】 前記所定の機器を用いた作業は、ゲー
    ム機を用いたゲームであり、 制御すべき作業内容は前記ゲームの進行であることを特
    徴とする請求項15乃至17記載の機器を用いた作業の
    作業内容制御システム。
  20. 【請求項20】 前記所定の機器を用いた作業は、リハ
    ビリテーション機器を用いたリハビリテーションであ
    り、 前記リハビリテーション機器の作業者に対する負荷を制
    御することによって作業内容を制御することを特徴とす
    る請求項15乃至17記載の機器を用いた作業の作業内
    容制御システム。
JP24183097A 1997-08-22 1997-08-22 作業者の心身状態評価方法,機器を用いた作業の作業内容制御方法及び作業内容制御システム Withdrawn JPH1165422A (ja)

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