JP4834266B2 - 学習能力を向上させる方法及び装置 - Google Patents

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Description

【0001】
本出願は、米国特許仮出願第60/229,361号(1999年8月13日出願)、及び、米国特許仮出願第60/219,321号(1999年8月13日出願)に基づく優先権を主張する。なお、これらの米国特許仮出願の内容は本明細書の一部を構成するものとしてここに援用する。
【0002】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般に学習能力を向上させる方法及び装置に関する。本発明は、全ての年齢の個人に有用であると同時に、個人の顕在表面的挙動(overt surface behavior)を必然的に伴わない技術を提供するため、幼児や幼齢の子供も利用できる。
【0003】
【従来の技術】
米国特許第5,529,498号及び第5,743,744号の内容は本明細書の一部を構成するものとしてここに援用する。本発明者は、神経運動協調の測定及び向上を行う装置及び方法を開示する。本発明者の以前の特許に開示されている技術は、時間的インターバルをおいて繰り返し発生される基準信号を発生し、少なくとも時折基準信号をユーザに示し、トリガを持つユーザが最後の基準信号発生から所定の時間的インターバルの経過を予測した応答を受けることを含む。最後の基準信号発生以後のユーザの応答と所定の時間的インターバルとの時間的関係を求め、その関係を時間的関係の関数であるガイダンス信号を発生させるために用いる。ガイダンス信号はユーザが基準信号の発生とタイミングを合わせられるようにするものである。
【0004】
本発明者の以前の特許に開示されている技術の利用による神経運動機能改善の目覚しい成功に鑑み、本発明者は、個人の学習能力を向上させるプランニング及びシーケンシングトレーニング(planning and sequencing training)のために、このような技術を使用することも考えた。後で詳細に説明するが、この概念はピア−レビュードリサーチプロジェクト(a peer-reviewed research project)を用いて評価された。
【0005】
本発明者の以前の特許に開示されるリズム感トレーニング(rhythmicity training)の非常に役立つ能力を幼齢の子供に提供することは重要である。コツラック(Kotulak, R.)の“Inside the Brain. Revolutionary Discovery of How the Mind Works”アンドリュース&マクミール社出版(Andrews McMeel Publishing)(1997年)にあるように、脳は一生学習できるが、幼少期の始めに起きる活動に匹敵するものではない。全く自立していない子供は、生まれてから3年の間に歩くこと、話すこと、分析すること、心配すること、愛すること、遊ぶこと、探索することができるようになり、固有の感情的個性を形成する非常に複雑な新しい脳を構築する。
【0006】
本発明者の特許に記載の技術は、計り知れない利点をユーザにもたらすのものであるが、本発明者は上記技術を改良することでこの利点を増大できることを見出した。
【0007】
【課題を解決するための手段】
一様相において、本発明はユーザの学習能力を向上させる方法を提供する。本方法は、時間的インターバルをおいて基準信号を発生すること、トリガを提供すると共にユーザによるトリガの操作を受けることを含む。また本方法は、ユーザによるトリガの操作と基準信号の発生との間の時間的関係を求めることも含む。さらに、時間的関係の関数であるガイダンス信号を発生してユーザに時々(occasionally)提供することも含む。
【0008】
本発明の様相に係る装置は、ユーザの操作を受けるユーザ操作用トリガと制御部とからなる。制御部は時間的インターバルで基準信号を発生する。また、制御部はユーザによるトリガの操作と基準信号の発生との時間的関係を求める。さらに、制御部はユーザに、時間的関係の関数であるガイダンス信号を少なくとも時々提供する。ユーザのトリガ操作が特定の範囲内である場合、ガイダンス信号は実質的にユーザに提供されない。特定の範囲は基準信号の発生を含む。特定の範囲は基準信号の約15ミリ秒前から約15ミリ秒後までであることが好ましい。
【0009】
本発明の他の様相に係る装置は、ユーザの操作を受けるユーザ操作用トリガを含む。この装置は、所定の時間的インターバルをおいて基準信号を発生し、ユーザによるトリガの操作と基準信号の発生との時間的関係を求める制御部を備える。さらに、制御部はユーザによるトリガの操作を指示する指示信号を発生する。好ましくは、制御部は、基準信号の前又は後いずれかにトリガを操作するようにユーザに対して選択的に指示するように指示信号を発生する。
【0010】
本発明のより具体的な様相によれば、指示信号は視覚的出力により供給され、特定方向への運動(例えば、道に沿って前進運動する等)を表示する。指示信号は、表示された運動の方向に関して横方向の移動を交互に行うことにより、ユーザが基準信号の前か後いずれかにトリガを操作するように選択的に指示する。さらに指示信号は、特定の方向に運動の速度を変化させる等により、指示信号に対するユーザの応答を示してもよい。
【0011】
本発明の他の様相によれば、制御部が左右のスピーカを有するヘッドフォンに供給される聴覚的出力を有する。制御部からヘッドフォンスピーカに供給される聴覚的信号は、ユーザの脳内におけるガイダンス信号の空間的知覚(spatial perception)を変化させる。ガイダンス信号は、ユーザによるトリガの操作と基準信号の発生との間の時間的関係の関数としてユーザによるガイダンス信号の空間的知覚が変化するように発生される。
【0012】
本発明の他の様相に係る装置は、幼齢の子供のユーザによる操作に適応させたトリガと、ユーザに信号を提供する出力とを備える。さらに、この装置は時間的インターバルをおいて基準信号を発生するための、ユーザによるトリガの操作に応答する制御部を備える。制御部はさらにユーザによるトリガの操作と基準信号の発生との間の時間的関係を求める。制御部は、さらに、時間的関係の関数であるガイダンス信号を前記出力により少なくとも時々ユーザに提供する。
【0013】
一つの態様において、トリガは、ヨチヨチ歩き前の子供(pre-toddler)等の幼齢の子供が握るように適合されたハンドルを有する本体と、本体の動きに応答する運動センサを含む。聴覚的、視覚的又は両方である出力は、ユーザにガイダンス信号を提供する。運動センサは加速度計を含んでもよく、前記出力は、子供が本体をリズミカルに動化した場合や子供が本体の回転させた場合のいずれか又は両方の場合に応答して褒美信号を発生する。さらに、本体は、回転体ジャイロスコープ(spinning mass gyroscope)等のオリエンテーション部材(orientation member)を含んでもよく、このオリエンテーション部材は、本体を特定の向きに向けるために制御部によって操作可能である。子供がランダムな運動から本質的に衝撃的でないリズミカルな周期的回転動作に進行することを助けるために有用である。他の態様においては、トリガは子供の遊ぶ場所又は寝る場所の上方にぶら下げられた部材及び該部材の動きに応答するセンサである。
【0014】
本発明の上記及びその他の目的、利点、用途及び特徴は、以下の詳細な説明と図面を参照することで明らかになるであろう。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、図面及びその図面に描かれた例示的な実施形態を参照すると、ユーザの学習能力を向上させる方法(1)は、時間的インターバルで基準信号(2)を発生させること、トリガを提供(4)するとともにユーザによるトリガの操作を受けること(6)とからなる。該方法は、ユーザによるトリガの操作と基準信号の発生との時間的関係を求めること(7)及び時間的関係の関数であるガイダンス信号を発生(8)することをさらに含む。ガイダンス信号はユーザに少なくとも時々提示される(9)。
【0016】
本明細書に添付の添付書A、ロバートJ.シャファー博士(Dr. Robert J. Shaffer)らの「Effect of Interactive MetronomeR Training Children With ADHD」という表題の論文は、本発明者の以前の特許発明の原理に係るプランニング及びシーケンシングトレーニングエクササイズを15時間受けた19人の子供を全くインターベンションを受けない比較群及び選択されたビデオゲームでトレーニングを受けた第2コントロール群と比較した結果である。シャファーらの論文は、注意力、運動制御、言語処理、読字におけるパフォーマンスの12の要素について、及び攻撃的行動の調節における改善についての保護者の報告について、統計的に有意義な差異が認められた。
【0017】
ユーザの学習能力を向上させる方法(1)は、コンピュータCPU12、とモニタ14及び装置12を作動させるためにコンピュータ12にロードされるプログラムを有するコンピュータによって読取り可能な媒体16からなる学習能力向上装置10上で実行されることが好ましい(図2)。コンピュータ12は、Windows(登録商標)’98又は’95オペレーションシステムを有する、100メガヘルツ以上のペンティアム(登録商標)プロセッサ及び16メガバイト以上のRAMを含むIBM又は同等のコンピュータであることが好ましい。アップルベースのプラットホームを用いてもよい。コンピュータ12は、パーソナルコンピュータ(PC)、ネットワークコンピュータ、PalmPilot又はPsion等のハンドヘルド(handheld)コンピュータ、任天堂ゲームボーイ、任天堂プレイステーション、セガドリームキャスト等であってもよい。コンピュータ12は、30メガバイト以上の空スペースを有するハードドライブ記録装置を有することが好ましい。コンピュータ12の標準9ピンコネクタのシリアルポートに1個以上のトリガ18を接続することができる。コンピュータ12はMIDI及びWAV機能と共にステレオサウンドカード(図示せず)を有することが好ましい。コンピュータ12は、一対のステレオヘッドフォン22に接続される聴覚的出力部20を有する。さらに、コンピュータ12は、バーチャルリアリティヘッドセット26を接続可能なビデオ出力24を有してもよい。
【0018】
方法1の一態様において、ユーザの脳内でのガイダンス信号の空間的認知位置(perceived spatial location)を変化させるために、聴覚的出力部20は、従来のステレオ信号ミキシング技術を用いて、ガイダンス信号(ガイドトーン)を左スピーカ22aから右スピーカ22bに変化するようにヘッドフォン22のスピーカ22a及び22bへ信号を供給する。このガイダンス信号の移動は図3(a)のように示すことができる。基準信号の前に応答があった場合にはガイドトーン8をユーザの頭の右側へ移動させ、基準信号の後に応答があった場合にはガイドトーン8をユーザの頭の左側へ移動させる。なお、トーンの移動は上記の逆としてもよい。ヘッドフォン22の左スピーカから右スピーカへのガイドトーンの移動はガイドトーンの周波数の変化又は別の技術を組み合わせて行うことができる。図3(b)に示すように、ガイダンス信号8’は、難易範囲(difficulty range)で提供される。このガイダンス信号8’は、基準信号2が発生される前の「正確(right-on)」な範囲内でユーザがトリガ18を作動させた場合に発生するガイドトーン8’a及び基準信号2が発生した後の「正確」な範囲内でユーザがトリガ18を作動させた場合に発生するガイドトーン8’bを含む。「極めて正確な(super right-on)」範囲と呼ばれる特定の範囲が設定される。この極めて正確な範囲は、基準信号2の発生を含んでおり、トリガの操作が非常に正確であることを示す。図示した態様においては基準信号の15ミリ秒前から基準信号の15ミリ秒後の範囲が難易範囲DRとなっているが、この難易範囲DRはこれより広くても狭くてもよい。難易範囲DRは、ユーザによるトリガ18の操作を認識するために設定されている。ユーザによるトリガ18の操作が「極めて正確」の範囲でなされた場合、ユーザへの褒美としてガイダンス信号8及び8’が止められる。「極めて正確」な応答を行った場合、ユーザは基準信号以外の音が聞こえなくなる。あるいは、「極めて正確」な応答を行った場合、ユーザに心地よい音が提供される。心地よい音の一例としては衝撃的でない音が挙げられる。心地よい音の別の例としては、比較的音量の低い音が挙げられる。
【0019】
基準信号より前の「正確」の範囲で応答した場合には、基準信号2に対するユーザの応答がどれだけ早いかによって、ガイダンス信号8’のピッチが変化する。図示した態様において、ガイダンス信号8’aは1又は2オクターブにわたるが、これより大きい又は小さいスケールを用いてもよい。基準信号に対して遅れ側の「正確」の範囲内で応答した場合に発生されるガイダンス信号8’bはガイダンス信号8’aより高いピッチである。このガイダンス信号8’bは1又は2オクターブにわたることが好ましいが、これより大きい又は小さいスケールでもよい。図示した態様において、基準信号に対して反対側で発生されるガイダンス信号8’a及び8’bは直線的な関係を有する。ガイド音8、8’a及び8’bの目的は、ユーザを自然に且つ潜在意識的に基準信号の方へ引くことである。
【0020】
難易範囲DRより前の応答(点VEとする)については、人間の声等のガイダンス信号8’と区別できる音が発生される。好ましくは、非常に早い応答には、人間の声で「オーップス」を低いトーンで言う。同様に、非常に遅いユーザの応答(VL)については、ガイダンス信号8’が発する音と区別できる音が発生される。例えば、人間の声の「オーップス」を高いトーンで言う、又はその反対でもよい。他の区別できる音を難易範囲外に用いてもよい。例えば、ガイドトーン8とは異なる音楽的な音やうるさい音等を用いることができる。
【0021】
図示の態様においては、とても早い(VE)及びとても遅い(VL)音の位置は、ユーザの平均応答進み時間及び平均遅れ時間に対する割合で適応的に設定される。図示した態様においては、非常に早い点はユーザによるトリガ操作の平均進み時間の110パーセントに設定され、非常に遅い(VL)点はユーザによる遅いトリガ操作の平均遅れ時間の110パーセントに設定されるが、異なる割合を選択することもできる。難易範囲をユーザに適合させる目的は、ユーザのモチベーションを持続させるという観点ではタスクを充分に容易にし、且つ、ユーザが挑戦を継続して学習能力の向上を進めるという観点ではタスクを充分に難易にすることである。ユーザが連続して数回この「正確」の範囲で応答できた場合、マルチプルバーストパフォーマンス(multiple burst performance)が観察される。例えば、装置10で1000回繰り返す間に特定の数のマルチプルバーストが得られるようにゴールが設定される。
【0022】
初期セットアップに際し、媒体16上のソフトウェアはCPU12にロードされ、コンピュータ12に含まれるタイムカードの時間再生性の精度を確認するためにタイムカードのテストを実行する。タイムカードが満足に作動する場合、媒体16上のソフトウェアはヘッドフォン22に供給する信号を発生するためにタイムカードを利用することができる。そうでない場合、当業者には明白のように、媒体16のソフトウェアはコンピュータ12のオペレーティングシステムに含まれるMIDIファイルやWAVファイル等を用いてヘッドフォン22に供給するトーンを発生する。
【0023】
トリガ18は、ハンドトリガ18a、ハンドトリガ18b及びフットトリガバー18cを含むことができ、これによりユーザが1個以上のトリガ18を使用する一連のエクササイズに応答できるようになる。この例としては、手拍子、ガイド音に合わせた手拍子、利き手によるタッピング(tapping)、非利き手によるタッピング、つま先で交互のタップ、利き足のつま先によるタッピング、非利き足のつま先によるタッピング、かかとで交互のタップ、利き足のかかとによるタッピング、非利き足のかかとによるタッピング、利き手と非利き足のつま先とで交互のタップ、非利き手と利き足のつま先とで交互のタップ、利き足でバランスを取りながら非利き足のつま先によるタッピング、非利き足でバランスを取りながら利き足のつま先によるタッピング等が挙げられるが、これらに限定されない。他のエクササイズは当業者にとって自明であろう。さらに、トリガは、ゴルフクラブ等、ユーザが直接操作する別の物に取付けることもできる。ユーザがトリガ18を用いて各種のエクササイズを行う際、基準信号及びガイド信号は通常ヘッドフォン22を介して供給される。しかし、基準信号を時々止め、ユーザはガイダンス信号だけをたよりに操作可能にすることができる。以下に陳述する視覚的ガイダンス信号等の他形式によるガイダンス信号を用いることもできる。また、プランニング・シーケンシングトレーニングに対するユーザの応答の測定に用いられるルーチン等、特定のルーチンにおいては、ガイダンス信号を完全に省略することもできる。
【0024】
装置10に、ユーザのタイミング精度をさらに向上するためのツールを追加してもよい。装置10は、モニタ14やバーチャルリアリティヘッドセット26等の視覚的ディスプレイに表示される指示信号27を発生する。指示信号の目的は、予想される基準信号の発生に可能な限り近づくようにトリガ18を操作しようとする通常の手順とは異なる方法でユーザがトリガ18を操作するように指示することである。トリガ操作を変更するようユーザに指示する方法の1つは、意図的に基準信号の発生より前の応答を連続して行うようユーザに指示する。ユーザに提供する別の指示は、意図的に基準信号の発生より後の応答を連続して行うことである。ユーザに基準信号に近い応答を連続して行うためのツールを提供するだけでなく、意図的に基準信号より前の応答を連続して行ったり、意図的に基準信号より後の応答を連続して行ったりするためのツールを提供することにより、ユーザはタイミング精度に対しての感覚を向上できる。所定の繰り返し回数の中でユーザが多くの回数の「極めて正確」のマルチプルバースト、例えば1000回繰り返す間に80から90回のマルチプルバーストを達成できるようになったとき、指示信号27は適用される。さらに、ユーザが外部からの撹乱を精神的に除去して潜在意識的に基準信号に焦点を合わせることを補助するために、ユーザに基準信号と共に撹乱信号を提供してもよい。
【0025】
図4は、指示信号27を含む「仮想トンネル」を示し、図中、幾何的形28(仮想道路中央のストライプ等)は、ユーザ応答の特定の精度レベル、例えば、15ミリ秒以下の「極めて正確」な応答等の適合範囲である「正確」若しくは「難易範囲」、又は別のこのような値を示す。ストライプ28の、左側はビートり前の応答であることを示す適合範囲の一部であるゾーン30によって囲まれ、右側はビートより後の応答であることを示す適合範囲の一部であるゾーン32により囲まれている。また、指示信号27は範囲外ゾーン34及び36を含む。ゾーン34は、ユーザの応答が基準信号に対して速すぎて適合範囲30内に入らないVE応答を表す。ゾーン36は、ユーザの応答が基準信号に対して遅すぎて適合範囲32に入らないVL応答を表す。適合範囲30及び32は、ユーザ応答の悪化又は改善に応じて広がったり狭まったりすることが好ましい。ユーザ応答がゾーン34か36のいずれかに入る場合、特別な音を発生させる。この特別な音は、「オーップス」等の人間の声、ヘッドフォン内に発生されるうるさいネガティブな応答(「ブー」、「ゴーン」等)などが挙げられる。指示信号27は、ストライプ28に沿って動く感覚を与えるようにコンピュータ12を用いて発生されることが好ましい。この動きの感覚は、トンネルの形、トンネル壁の特徴(岩、レンガ等)を変化させたり、ストライプ28を動いているように見える一連のセグメントに分割させるなどの方法によって起こすことができ、これは当業者にとって容易であろう。ユーザはゾーン28内で応答を発生すると、指示信号27によって定義されたシーンに沿って、特定の速度(最初は加速してもよい)でユーザが動いているように見える。しかしながら、連続して特定の回数(例えば、2、3回)を超えてユーザがゾーン34及び36の「壁」にぶつかるようにユーザが応答した場合、この動作によりストライプ28に沿った動きは減速するか停止する。よって、ユーザが継続的にゾーン28内で応答できた場合、ユーザは動いている感覚を受け、ユーザが「壁」34及び36にぶつかった場合、ユーザは引き止められた感覚を受ける。上記の動作により、ユーザはユーザの応答が基準から外れていることをユーザに気付かせ、これによってユーザの応答を基準と同調させることができる。
【0026】
図5に示すように、図4の仮想「トンネル」シーンは、ユーザがストライプ28に沿って動くにしたがって右や左に曲がる。基準信号とユーザ応答とガイダンス信号との関係は、幾何的空間28によって占有される仮想空間に対して一定である。点A(図5)で示すように、トンネルシーンが右に曲がると、ユーザは、壁にぶつかることを避けるために、ゾーン32内(即ち基準の後)に応答を発生するように強いられる。点B(図5)で示すように、トンネルシーンが左に曲がると、ユーザは、壁にぶつかることを避けるために、ゾーン30内(即ち基準の後)に応答を発生するように強いられる。指示信号を発生するために他の「仮想」風景(例えば、山の上方にバルーンを上げるように挑戦する等)を用いることも可能である。上記のように、指示信号27は、基準に対してインターラクティブに応答する能力を向上させるのに有用なだけでなく、ユーザが基準信号の発生前や後にユーザ応答を選択的に制御された状態で動かす能力を必要とするタイミングエクササイズを提供することがわかる。さらにこれを、ユーザの注意力、言語処理、読字能力、攻撃的行動の調節等の領域で学習能力を向上させるプランニング及びシーケンシングトレーニングを拡張できることも見出されている。
【0027】
学習能力向上装置40は、幼児、ヨチヨチ歩き前の子供、ヨチヨチ歩きの子供等の幼齢の子供が使えるように適応され、幼齢の子供のユーザが操作可能なように適応されたトリガを含む(図6)。一つの態様において、幼齢の子供が操作可能なトリガは本体42と1個以上のハンドル54からなる。本体と共に動く運動センサ44とコンピュータ46は、ユーザによる本体42の操作をモニターする。ユーザにガイダンス信号を少なくとも時々提供するために、1個以上の出力部が設けられ、このような出力部としては、聴覚的出力を発生するスピーカ48、各種パターンの視覚的効果を発生する一連のライト、好ましくは色付きライト50a〜50f、及び任意の視覚的ディスプレイ52等(図6及び図7)が挙げられるが、これらに限定されない。運動センサ44は、加速度計、運動感知回路又はソリッドステート式多軸加速度計等であり、ユーザが本体42のハンドル54を握って本体42を動かすと、この動きを感知する。子供が装置40を握った直後は、ハウジング42がランダムに動された場合でも、装置40は表示器50a〜50fで一連の楽しいライトディスプレイを行ったり、スピーカ48で一連の楽しい音が発生されるようにしてもよい。子供がさらに装置40を動かし始め、ハウジングがリズミカルで、非衝撃的(non-ballistic)なパターン等のコンストラクティブなパターン(例えば、特定の面での回転動作)で動かされると、子供に付加的褒美が提供される。ユーザがこのようなコンストラクティブなパターンを発生させると、次に基準信号を発生させ、例えばスピーカ48を用いて、子供に供給してもよい。基準トーンをユーザの以前の運動の平均から発生してもよい。または、基準トーンをコンピュータ46によって内部的に発生し、幼齢の子供や幼児に供給してもよい。ユーザが基準トーンに近いタイミングで装置40を動し始めると、スピーカ48及び/又は視覚的表示器50a〜50f並びに52は、ユーザにガイダンストーン及び/又は褒美表示を提供することができる。ある期間の後、ユーザはスピーカ48及び/又は視覚的表示器50a〜50f並びに52から規則的な心地よいガイドトーンが発生するように、装置40を動かすことができるようになる。表示をディスプレイ52上で行うとともにその音声部をスピーカ48から発生させることが好ましい場合もあろう。例えば、「トレーニング」セッション中、ユーザに適宜指令をするために、実在の又はアニメーションのキャラクターがユーザに「話しかける」ようにすることができる。
【0028】
別の学習能力向上装置60a及び60bは、それぞれを子供が片手で握れるように個別のユニットになっている(図7)。各ユニットは単一のハンドル部54とスピーカ48と加速度計44とを含む。図示の態様においては、制御部46’は、装置60a及び60bから離れた位置にあり、遠隔の制御部46’と各装置60a及び60bとの間に通信リンク62a及び62bを有する。通信リンク62a及び62bは、制御部46’に関連するトランシーバ61と装置60aのトランシーバ63a及び装置60bのトランシーバ63bとの間にある。これにより、制御部46’は装置60a及び60bの両方に対する応答をコーディネートし、両装置の動きの組合せに応答する。なお、これは当業者にとって明白である。通信リンク62a及び62bは無線であることが好ましく、赤外線リンクやBluetoothプロトコル等を用いたラジオ周波リンク等であればよい。さらに、各装置60a及び60bは回転体ジャイロスコープ又は電動モータ等のオリエンテーション装置64を備えてもよい。各オリエンテーション装置64はコンピュータ46’の制御下にあり、コンピュータ46’が装置60a及び60bの各本体42a及び42bを特定の方向に向ける。これにより、例えば、コンピュータ46’は各装置本体42a及び42bを前のユーザによるエクササイズの際に本体が有したのと同じ方向に向けることができる。また、本体42a及び42bのオリエンテーションに影響を与えるコンピュータ46’の上記の能力により、コンピュータは、ユーザをトレーニングしてある平面内で望ましい非衝撃的な回転運動が起きるように本体を動かせるようにし、そのようなコンストラクティブな運動を本体に与えることができた場合には、ユーザに褒美を与える。オリエンテーション装置64の助けによりユーザが褒美を得た後、コンピュータ46はその使用を停止する。
【0029】
さらに別の学習能力向上装置40’は、ハンドル54’を有するベビーラトル(baby rattle)(ガラガラ)の形に形成されたハウジング42’を有する(図8)。その他の部分については、装置40’は装置40、60a及び60bと同様である。また、さらに別の学習能力向上装置80は、ベビーサークル(a playpen)や幼児用寝台等84の上方に吊り下げられるトリガアセンブリ82を含む。トリガ82は、ベビーサークルや幼児用寝台等84の上方に相互に支持された一連の部材86を叩く蹴る等の子供による接触に応答する。部材86は原色であることが好ましく、幾何学的な形や動物の形等であればよい。子供が部材86を蹴ったりタップしたりすることに応答して、外部スピーカ(図示せず)又は点滅灯(図示せず)が動作する。何らかの様式のパターンでユーザが要素86に叩くと、スピーカ及び/又は点滅灯の動作強度、回数等が増加する。目的は、ユーザがトリガ82の要素86を操作するうちに、ユーザの能力を継続的に向上させ、リズミカルに操作できるよう、ユーザを導くことにある。応答の強度及び/又は頻度を増強させる目的は、子供の注意を引きつけておくことと、システマチックに彼らがより向上するように意欲をもたせることである。
【0030】
図11に、学習能力向上装置10のより詳細な図を示す。コンピュータ・システム20は、プロセッサ12及びモニタ14の他に、マウス150、キーボード152、及びプリンタ156を含む。ハードディスク158は、クライエントデータ、タスク概要データ、タスク詳細データ、他のデータなどの情報を含む。
【0031】
代替の学習能力向上装置10’は、中央プロセッサ12aとリモートプロセッサ12bとを含む(図12)。中央プロセッサ12aは、プログラム管理、タスク管理、データ管理、時間シーケンス生成などに割り当てることができる。リモートプロセッサ12bは、トリガ18a、18b及びユーザ・インタフェース・ヘッドホン22のための入出力機能を管理することができる。また、リモートプロセッサ12bは、ユーザに提供される基準信号、撹乱信号(distraction signal)、ガイダンス信号などを発生する役割をすることができる。中央プロセッサ12a及び遠隔プロセッサ12bは、有線、ローカルエリアネットワーク、ワイドエリアネットワーク、又はインターネット等のグローバルネットワーク等の通信リンク163により接続することができる。
【0032】
もう1つの代替実施形態において、学習能力向上装置10’’は、中央プロセッサ12a’とリモートプロセッサ12b’とを含む(図13)。リモートプロセッサ12b’は、トリガとヘッドホンの入出力を処理する他に、キーパッド160とディスプレイ162を含むことができる。このように、リモートプロセッサ12b’、キーパッド160、及びディスプレイ162を、ユーザのベルトなどに取り付けられるような、ユーザが携帯可能な小型の携帯装置に組み合わせることができ、ユーザは、ヘッドホン22を装着し、トリガ18a及び/又は18bを操作する。リモートプロセッサ12b’は、赤外線リンク、BlueToothプロトコルなどのラジオ周波リンク、又はその他の既知のリモート・リンクでもよい通信リンク164を介して中央プロセッサ12a’と接続可能である。中央プロセッサ12a’は、リモートプロセッサ12b’のソフトウェアに変更を加え、リモートプロセッサ12b’で生成されたデータを処理するために利用することができる。他の状況では、リモート・プロセッサ12b’をスタンドアローンで動作させてもよい。
【0033】
図14に、学習能力向上装置12によって行われるタイミング評価の実例を示す。図14を参照すると、パラメータIは、基準信号が発生される時間を指す。パラメータRは、別の基準信号が発生される時間を指す。ユーザの応答が、期間「a」で生じる場合、応答は、Iで生じる基準信号に対して遅い。ユーザの応答が、期間「b」で生じる場合、応答は、Rの基準信号に対して早い。図14に示した時間的インターバルは、基準信号の発生間の各シーケンスに関して繰り返される。
【0034】
ユーザが、基準信号Iに対して期間I+Sで応答する場合、又は基準信号Rに対して期間R−Sで応答する場合、ユーザ応答は、超難易範囲(super difficulty range)内にあると考えられる。これは、極めて正確な応答と考えられる。また、これは、「極めて正確」な範囲と呼ばれることもある。期間I+Dで応答した場合、応答は、基準信号Iに対して遅いが、難易範囲Dの範囲内である。ユーザが、範囲R−Dで応答する場合、その応答は、難易範囲D内の基準信号Rに対して早いと考えられる。ユーザが、I+DとR/2の間で応答した場合、そのユーザ応答は、基準信号Iに対してきわめて遅いと考えられる。ユーザ応答が、R/2からR−Dの範囲である場合、その応答は、基準信号Rに対してきわめて早いと考えられる。
【0035】
学習能力向上装置10によって実行されるプログラム164は、ユーザが、168(図15)でプログラムを選択し起動するモニタ14上に表示されるグラフィカル・ユーザ・インタフェース166を含むデータ作成及び入力機能で始まる。170で、ファイルを作成し開くための画面すなわちメニューがモニタ14に表示され、ユーザは、172で、実行する機能を選択するように要求される。ユーザが、174で、新しいファイルを選択する場合、モニタは、176でデータ入力画面を表示する。次に、プログラムは、178で、療法士を識別する用意をする。ユーザが、182で既存のファイルを開くように172で選択した場合は、そのファイルが開かれ、180で、モードを選択するための画面が表示される。ユーザが、172でプログラムを終了するように選択した場合は、プログラムは、184で終了し、166のグラフィカル・ユーザ・インタフェースに戻る。
【0036】
次に、プログラムは、モードを選択するために、180の画面を表示するモード及びタスク選択機能に進む(図16)。180で、モードを選択する画面が表示されたとき、ユーザは、ショートフォーム(short-form)検査ルーチン184、ロングフォーム(long-form)検査ルーチン186、及びトレーニングルーチン188の中から選択する182。ショートフォーム検査モード184は、比較的低い検査/再検査精度を有する迅速な診断入力ツールを提供する。ショートフォーム検査モード184は、ガイド音なしの両手の拍手やガイド音付きの両手の拍手など、ロングフォーム検査モードで実行される検査の一部を含む。ショートフォーム検査は、主にリズム感トレーニング188を行うユーザにより、各セッションの始め及び/又は終わりに実行される。ロングフォーム検査モード186は一連の14〜16のタスクからなり、通常、ユーザにガイド信号を供給せずに実行される。ロングフォーム検査は主に、リズム感トレーニング188が期待されないとき、あるいはリズム感トレーニングの前又は後に使用される。リズム感トレーニングモード188が選択された場合、ユーザには、基準音とガイダンス信号の両方あるいはガイダンス信号だけが提示され、ユーザは、好ましくは熟練した指導者又は療法士の指導の下で、ハンドセンサ18a及び/又はフットセンサ18bの様々な操作を実行するように指示される。182で、モードが選択された後、190で、適切なタスクがモニタ14に表示され、194で、選択されたタスクに基づいて192でユーザが操作特性を選択することができる。
【0037】
次に、プログラム164は、タイミング割込処理機能を実行する(図17)。ユーザ、又はトレーニング士は、196で、「開始」機能を選択し、コンピュータは、198、200、202でメモリからのパラメータD、S及びRを呼出し、204で、呼出したパラメータに基づいてIの値を計算する。206、208で、タイマ割込みが開始され、プログラムが、I(210)で始まる。次に、プログラムは、212で、トリガ(18a、18b)のユーザ操作を確認する。212でユーザ入力を受け取った場合、そのユーザ入力は、214で処理される(図18)。212でユーザ応答を受け取らなかった場合、プログラムは、215で、基準信号を発生する時間かどうかを判定する。215で、基準信号を発生する時間であると判定された場合、プログラムは、図19に進み、そこで、216で、基準信号(ON/OFF)が活動化されているかどうかを判定し、216で、基準信号機能が活動化されている場合は、基準信号が、ヘッドホン22などで発生され、ユーザに供給される。
【0038】
次に、218で、カウンタがゼロに減分されたか、トレーニング士が「停止」機能を選択したかどうかが判定される。カウンタは、各モードの最初で設定され、一般に、選択されたモードの機能の長さを有する。カウンタが、ゼロでなかった場合、プログラムは208に進み、210で別のティック(tick)が処理され、プログラムは、ユーザ入力を確認し(212)、基準トーンを処理する(215)。218で、カウンタがゼロであるか又はトレーニング士が「停止」機能を選択したとき、プログラムは、モード選択表示画面(180)に戻る。
【0039】
図18で、時間的評価機能が実行される。214で、ユーザ入力を受け取ると、プログラムは、220で、プロセッサ・ティック(U)の値を読み取り、222で、経過時間パラメータ(E=U−I)を計算する。224で、パラメータAが更新される。パラメータAは、基準信号に対するユーザの平均応答であり、これは、数ミリ秒に維持される。Aの値は、療法士による監視とデータベースへの記録のためにモニタ14に表示されてもよい。標準的な応答の使用を例示するが、データベースは、ユーザによるすべての応答を、数ミリ秒早く又はミリ秒遅く記憶することができる。226で、パラメータHが更新される。パラメータHは、特定の検査中に行われたユーザ入力の数である。
【0040】
次に、228で、Eの値がI以上でI+Dよりも小さいかどうかが判定される。その場合、230で、遅い応答を受け取ったことが決定される。次に、232で、パラメータEがI+Sよりも大きいかどうかが判定される。大きい場合は、234でガイダンス信号が発生され、特定のモードがガイダンス信号のユーザへの提示を必要とする場合に、ヘッドホン22に送られる。ガイダンス信号は、オプションのトレーニングモード188の間に発生されるが、ロングフォーム検査モード186又はショートフォーム検査モード184のタスクのうちの1つの間は発生されないことが好ましい。232で、Eの値がI+S以上であることが判定された場合は、超難易範囲内の遅い応答を受け取った。特定のモードで、ユーザへのガイダンス信号の提示が要求された場合でも、ガイダンス信号は、超難易範囲内の応答減少のために発生されないことが好ましい。これにより、ユーザは基準信号だけが聞こえガイド信号が聞こえない、これはユーザが超難易範囲内で応答したことを示す。
【0041】
228の要件が満たされない場合は、236で、EがI+Dよりも大きくかつR/2よりも小さいかどうかを判定する。そうである場合は、238でユーザの応答がきわめて遅いと判定され、234で特定のモードがガイダンス信号の発生を要求する場合には、適切なガイダンス信号が発生される。236の条件が満たされない場合は、240で、EがR/2よりも大きくかつR−Dよりも小さいかどうか判定される。そうである場合は、242できわめて早い応答を受け取ったかどうかを判定し、ガイダンス音が発生されている場合には、234で適切なガイダンス音が発生される。240で条件が満たされない場合は、244で、EがR−Dより大きくかつRよりも小さいかどうかが判定される。そうである場合は、246で、早い応答を受け取ったかどうかが判定され、248で、その応答が、超難易範囲よりも先かどうかが判定される。そうである場合、ガイダンス・トーンが発生されている場合には、234で、適切なガイダンス・トーンが発生される。248で、EがR−SとRの間にあると判定された場合は、ガイダンス・トーンが発生されている場合でもガイダンス・トーンは発生されない。これは、ユーザの応答が超難易範囲内にあることをユーザに示すものである。
【0042】
このように、学習能力向上装置10、10’、10’’、40、40’、60a、60b及び80は、幼齢の子供を含むユーザに、ユーザの顕在又は表面的挙動を伴わない学習スキルを教える能力を提供する。これは、まだ顕在表面的挙動的タスクを行うことができない極めて幼齢の子供が本発明者の以前の特許に記載の技術の恩恵を得ることを可能にするために特に重要である。これは、ユーザの学習への欲求に訴え、ユーザが興奮する刺激で応答することにより達成する。また、ユーザがコンストラクティブな動きのパターンを行う場合、ユーザは褒美を得る。装置40、40’、60a、60b及び80は、装置の有用性をさらに向上させるために、他の装置(動物のぬいぐるみ、モビール等)と組合せることも可能である。装置40、40’、60a、60b及び80は、子供が長く続けるほど、子供へより多くの褒美を与える。これは、子供が脳のマルチタスク機能を採用し保持する能力を増大する。また、装置40、40’、60a及び60bは、開示内容を本明細書の一部を構成するものとしてここに援用する同一譲受人の米国特許第60/219,321号(1999年8月13日出願)に記載の神経学的葛藤の診断方法及び装置(NEUROLOGICAL CONFLICT DIAGNOSTIC METHOD AND APPARATUS)と共に用いることもできる。
【0043】
他の変形は当業者には自明であろう。図10に簡略的に示される学習能力向上装置70は、一連のサブトリガ74で構成されたトリガ72を有する。この装置の残りの部分は図示されないが、図1に示すものと同様である。ユーザにサブトリガ74のパターンを提供し、基準信号にできるだけ近い特定のパターンでサブトリガを操作するように指令する。基準信号は、ユーザに提供される聴覚若しくは視覚信号、又はユーザに供給されない内部信号とすることができる。ユーザが、できるだけ基準に近いパターンでサブトリガ74を操作することに成功すると、当業者にとって明白であろう方法で成功結果に対する褒美が提供される。
【0044】
全ての学習能力向上装置10、10’、10’’、40、40’、60a、60b、70及び80の場合において、基準信号は、ユーザの動きに依存しない制御部によって内部的に発生されるか、又はユーザによる以前の動きの順序に応答して発生される。例えば、ユーザは基準信号なしに2〜10回以上トリガを操作してもよい。制御部はこの操作を分析し、ユーザの以前の操作における平均発生間隔又はテンポに基づいて基準信号を生成する。制御部は、ユーザの操作平均のテンポが変化すると、基準信号を継続的に調整するようにしてもよい。ガイド音は、ユーザのトリガ操作により影響される基準信号にユーザが集中する能力を向上させるためにユーザに供給する。同様の原理を用いることにより、個別のトリガを操作する2名以上のユーザによるインタラクティブグループにおいて、グループのトリガ操作の組合せの平均を用いて基準信号のテンポを設定することができる。または、グループ内の一人だけが基準信号のテンポを制御するように用いられてもよい。基準信号は、ユーザに常時供給してもよいしユーザの内部タイミング機構にユーザが厳密に応答できるように周期的に中断させてもよい。基準及びガイダンス信号は聴覚的、視覚的、又は両者の組合せであればよい。
【0045】
具体的に説明した実施形態の変更及び修正は、均等論を含む特許法の原理に従って解釈されるような併記の特許請求の範囲のみにより制限されるように意図された本発明の原理から逸脱することなく行うことができる。
【0046】
添付書類A
AJOT Assignment #99-131
ADHDを伴う児童へのインタラクティブメトロノームRトレーニングの
効果
Effect of Interactive MetronomeR Training Children With ADHD
Robert J. Shaffer, Ph.D.
Adjunct Assistant Professor of Pediatrics & Human Development
College of Human Medicine, Michigan State Unversity
Lee E. Jacokes, Ph.D.
Professor of Psychology, Aquinas College
James F. Cassily, Director (Corresponding Author)
Natural Technology Research Center
3090 Dawes SE, Grand Rapids, MI 49508
616-246-1301, E-mail: cassily@interactivemetronome.com
Stanley I. Greenspan, M.D.
Clinical Professor of Psychiatry, Behavioral Sciences, and Pediatrics
George Washington University Medical School
Robet F. Tuchman, M.D.
Professor of Neurology
University of Miami Medical School, Miami Children's Hospital
Paul J. Stemmer, Jr., Ph.D.
Madonna University
キーワード:運動のプランニング及びシーケンシング技術
インタラクティブメトロノーム効果
生後間もなく発達し始める注意能力は、学習、集中、思考、他人との交流及び基本的な学力の習得などの技能に不可欠な要素である(Greenspan & Lourie, 1981; Greenspan, 1997; Mundy & Crowson, 1997)。注意の持続、競合する衝動(competing impulse)の抑制及び共同注意(joint attention)への参加における相対的な欠陥は、注意、学習及び発達の障害に見られる。これらの欠陥は注意欠陥障害(ADD)、広汎用性発達障害(自閉症スペクトル障害)、言語障害、運動障害及び読み書きや算数に関連する特定の学習障害等を含む臨床的障害のいくつかである(Mundy, 1995; Barkley. 1997a)。
運動のプランニング並びにシーケンシング、リズム感、及びタイミング等の広範な要素が注意力問題に関連することは、増々増加する数の証拠が示唆している。Barkley(1997b)の主張によると、運動パターン及び行動の調節及びシーケンシング等の抑制及び遂行機能における欠陥は、注意欠陥多動性障害(ADHD)を理解するために重要であるとされている。抑制(Schonfeld, Shaffer & Barmack, 1989)、速さ、リズム、協調及びオバーフローを含む運動調節の様相と注意との重要な関係は、数人の研究者(Barkley, Koplowitz, Anderson & McMurry, 1997; Denckla, Rudel, Chapman & Kriger 1985; Piek, Pitcher & Hay, 1999)が主張している。Gillberg(1988)は(DAMP症候群と名づけた)注意、運動制御及び知覚における欠陥を有する子供のグループについて報告した。近年の研究において、Kadesjo(1998)は注意欠陥と運動の不器用さとの間には相当共通する部分があることを見出した。この子供のグループにおいては、注意に関する問題と運動に関する問題の両方をもっている場合には予後が悪化する傾向があった(Heiigren, Gillberg, Gillberg & Enerskog, 1993; Heiigren, Gillberg, Bagenholm & Gillberg, 1994)。最近、Piek(1999)は、ADHD患者の注意散漫症状の重症度は、協調運動の困難性を予測する重要な要素であることを報告した。さらに最新の研究では、発展性協調運動障害を持つ全子供の約半数は中度から重度のADHDの症状を有し、7歳時にDCDと診断されることと10歳時に読解力が不足することの間には関連があることを示唆している(Kadesjo & Gillberg 1999)。
ダイナミックシステム理論(dynamic systems theory)(Smith & Theien, 1993; Gray, Kennedy & Zemke, 1996a, 1996b)用いて子供の適応・不適応行動を理解する発育の個人差関係(DIR)モデル(Developmental Induvidual-Difference Relationship model)(Greenspan 1992; Greenspan & Wieder, 1999)によると、子供は、学校や家庭における多行程行動への参加及びその実行等の複雑な適応パターンを構築するために、運動のプランニング及びシーケンシング等の各種のユニークな処理能力を物理的環境や他者との対話に利用している。さらに、ADHDに関係する神経ネットワークと運動プランニング及びタイミングの調節とはかなり共通する部分がある。これらのネットワークは脳の前頭前部及び線条体領域に関連する。ファンクショナルMRI評価を用いた最近の研究は、ADHDを伴う子供の場合、高度な運動制御に係わる前頭前部系における活性が通常より低いことを報告している(Rubia et al., 1999)。
運動調節と注意及び遂行機能との関係は、運動のプランニング、シーケンシング、タイミング及びリズム感の強化を目的とした技術が注意及び学習能力を改善するのに役立つ可能性があることを示唆している(Greenspan, 1992)。1992年に開発された従来のミュージックメトロノームを改良した特許取得済のPCベースのインタラクティブ型ミュージックメトロノームであるインタラクティブメトロノームR(Cassily, 1996)は、運動調節に関連すると仮定されている中枢神経系の多くの基礎的な能力を促進する新しい教育技術を提供する。インタラクティブでないメトロノームは1696年にEtienne Loulieによって発明されて以来、時間的教育のツールとして用いられてきた。インタラクティブメトロノームR(IM)は、最新のコンピュータの能力を利用してこの伝統的なツールにインタラクティブな要素を取り入れた初めてのものである。ユーザが自分の時間的精度をユーザ自身が精神的に評価しなければならなかったのに対し、IMはユーザが一連の指示された動きを行う際に、ユーザ自身の時間的精度を表すためにユーザに正確な(0.5ミリ秒以内)リアルタイムガイド音を提供する。トーン及び空間的に変化するガイド音により、ユーザは、プランニング及びシーケンシング及びタイミングの誤差が生じた場合、その誤差を着実に修正することができる。
予備研究は、運動調節のプランニング、タイミング及びリズム感を伴うIMにおける個人パフォーマンスレベルが、発育、学習及び注意障害の重度、学力の改善及び在学中の年齢相応のパフォーマンスの変化と相関関係があることを示した(Kuhlman & Schweinhart, 1999)。IMでトレーニングした様々な発育及び学習障害持つ特別教育学級の子供達は、このようなトレーニングを受けなかった同様のグループが同じ期間中に何ら回復を示さなかったのに対し、運動パフォーマンスの回復を示した(Stemmer, 1996)。
近年の研究においては、IMトレーニングがゴルファーの運動制御、集中力 及び運動能力を改善できることを示した(Libkman & Otani, 1999)。現在の研究は、DSM−IV(APA, 1994)の注意欠陥障害の基準に当てはまる子供のグループに対して行うIMトレーニングの初めてのコントロールされた臨床トライアルである。この研究の目的は、ADHDと診断された子供のグループの認知スキル及び運動の選択された様相に関するインタラクティブメトロノームの効果を確認することである。
研究デザイン
この研究は実験的プレテスト・ポストテスト測定デザインを用いた(第1図参照)。
【表1】
Figure 0004834266
被験者
対象者は、この研究が行われた大メトロポリタン地域内のADHDを伴う6〜12歳の男子から選抜された。地域の学校区域、内科医、精神分析科医、精神科医及び地方新聞での広告を介して、地元の小児科医、小児科のサブスペシャリスト及び/又は精神科医/精神分析科医によりDSM−IV分類で注意欠陥多動性障害にあてはまる臨床診断の証明を持つ75人のボランティアを採用した。テスト管理者は、無作為に特定された子供をそれぞれ審査し、プレテスト及びポストテストを行った。全てのテスト及び治療は、対象者の保護者に金銭的な負担をかけることなく行われた。全テスト管理者は、それぞれのテストを管理する資格を付与された職業精神測定士又は免許をもつ作業療法士(OTR)である。テスト管理者は研究の目的及び誰が何の治療を受けたかを知らされなかった。
上記のスクリーニングの結果、19人の対象者は、臨床又は研究の規準に合わない、又は、重度の学習欠陥、認知欠陥、神経性障害、不安症若しくは鬱症を有するため、ボランティアの集団から外した。この群において合格した56人の被験者は、人口統計的に、6〜12.5歳で86%が白人、14%が他の人種であった。対象者の親又は保護者の内、32%は$40,000未満、38%は$40,000〜$69,000、30%は$70,000以上の所得があった。80%の対象者は大学教育を受けた親を有した。
保護者及び子供の両者には、この研究の目的が「ADD/ADHDの治療及び対処における非薬学的方法の使用の調査」及び「この研究に用いられる治療はインタラクティブなコンピュータベースの治療プログラム」であることが伝えられた。また、両者は最終的に全ての被験者が全ての治療を受けることを伝えられた。そして、この研究に関するこれ以上の情報は、治療及びポストテストが完了するまで提供されなかった。一人の対象者は管理者に対し好戦的であったため、二日目の後、研究から除外された。調査が完了した後、ビデオ群及びコントロール群の両方の被験者はIM療法を受けた。
手 段
4つの主要なパフォーマンス分類を評価対象とした。尚、評価手段は心理学、作業療法及び教育団体において最も一般的に使用されているものから選択した。信憑性及び有効性が示された評価手段のみを使用した(各手段の参考文献を参照)。下記手段のサマリースコア及びサブテストスコアを、以下の分野を評価するために用いた。
注意力及び集中力
1)Tests of Variables of Attention(TOVA)は25分間のコンピュータベースの試験であり、ADHDの客観的判定に最も広く使用されている手段の一つである(Greenburg & Dupuy, 1993)。
2)Conners' Rating Scales−改訂版(CRS−R)教師・親用は親及び教師が答える質問表であり、ADHDの主観的判定に最も広く使用されている手段の一つである。(Conners, 1990)。
3)Wechsler 子供用知能テスト−第3版(WISC−III)は子供用知能テストとしてよく知られており、広く受容されている(Wechsler, 1992)。
4)Achenbachの子供の行動チェックリストは、保護者が質問表に答え、内在化した問題及び外面的行動を測定する(Achenbach, 1991)。
臨床機能( Clinical Functioning
1)Conners Rating Scale。
2)Achenbachの子供の行動チェックリスト。
3)感覚プロフィール‐聴覚、視覚、活動レベル、味覚/嗅覚、身体/位置、動き、触覚、感情/社会機能を評価する(Dunn & Westman, 1995)。
4)Bruininks-Oseretskyの運動効率テスト(B−O)(選択されたサブテスト)は両側の協調運動、上肢の協調運動、及び上肢の速さと器用さを評価する(Bruininks, 1978)。
学力及び認知力
1)Wide Range Achievement Test - 3(WRAT3)(読み書き)は読解(reading decoding)、スペリング及び算数計算を評価する。
2)言語表現テスト(LPT)は基礎言語を評価する。
投薬スケジュールと日周性を制御するために、一日の同じ時刻に、プレテスト及びポストテストを対象者に行った。等価な形式を提供したテストに関しては、異なるフォームがポストテストに利用され、その後プレテストに利用された。プレテストとポストテストとの間の期間は4〜5週間であった。
IM治療及びビデオ治療コントロール群の管理者
IM及びビデオ群被験者は、両群の被験者を治療する雇われた管理者に無作為に割り当てられた。管理者は大学院学生、大学生、及び/又は上位の学位を有さず、正式の治療や教育の経験のない個人であった。各管理者は、IMとビデオゲームの両方に関して、等しく六時間の教育を受けた。
IM群とビデオ群、両者のための環境と治療スケジュールを対等なものにした。管理者は、セッションの構成、会話に費やされる時間及び与えられる激励の量を制御する、両群の対象者のための毎日の治療養生法ガイドブックレットに従った。対象者は、自分の経験を他の対象者と分かち合わないように要求された。
治療−インタラクティブメトロノームR及びビデオゲーム
インタラクティブメトロノーム R 装置
研究に用いられた特許製品であるIM装置は、ペンティアム(登録商標)コンピュータとIMソフトウェアプログラムと2つのヘッドフォンと2個の接触感知トリガからなる。一方のトリガ(掌側に接触センサが取り付けられた特殊なグラブ)は、手拍子をする際にトリガをつけた手がもう一方の手と接触すること、又は、一方の手が腿をタップすることを正確に感知する。他方のトリガ(床に置かれた平らなプラスチックパッド)は、つま先や踵がトリガをタップすることを感知する。
被験者がヘッドフォンからの聞こえる安定したメトロノームの基準ビート音に合わせて手足をタップしたとき、トリガはケーブルを介して信号をIMコンピュータプログラムに信号を送る。IMは基準ビートを基準にタップの発生時点を正確に分析し、瞬時にタイミング情報をガイダンス信号に置き換える。被験者は各タップが発生する度にこのガイダンス信号を聞くことができる。ガイダンス信号音のピッチ及び左から右へ変化するヘッドフォン位置は各タップの精度に応じて精密に変化した。IMプログラムは、画面上にミリ秒単位で表示されるプランニング及びシーケンシング精度スコア(IMスコア)を発生し、被験者の応答がどの程度基準信号に合っているかを、その発生と同時に管理者に表示する。各エクササイズの後、被験者は各自のIMスコアを見ると、彼らはもっと上手くなりたいという意欲を持つようである。
IMトレーニング IM治療の目的は、被験者が能力を向上し、内面的な思考や外部からの撹乱による割込みなしに長い時間選択的に注意できるように助けることである。単純な手足の動きのエクササイズは、基礎となる精神集中向上プロセスをシステマティックに外部から促進するために用いられる。各対象者は1時間のIMトレーニングセッションを15回(1日1回)、3〜5週間にわたって行った。各セッションは、毎日のレッスンブックレットに指示される4〜8エクササイズを特定の回数繰り返すことからなる。エクササイズは1分間に54回繰り返すプリセットされたテンポで行われ、1エクササイズ中の繰り返し回数は第1セッションの際の200回から、第9セッションの際の最高2000回まで増加した。
13種のIM治療用エクササイズは、被験者の新しい身体運動の技術を発達させるためでなく、被験者が精神集中の向上に努力を傾けることを助けるようにデザインされた。これらエクササイズは、手拍子、大腿上部に片手のタップ、フロアトリガにつま先で交互のタップ、踵で交互のタップ、片方のつま先又は踵だけのタップ、大腿部に一方の手のタップとフロアトリガに反対側のつま先のタップを交互に行う、片足でバランスを取りながらの他方のつま先のタップを含む。
第1回のIM治療セッションを開始する前に、IM被験者はタイミングパターンを認識する能力、選択的に一つのタスクに注意する能力及び単純な動作修正を行う能力を評価する自動IMプレテストを与えられる。また、IMプレテストは、被験者がIM治療の初期段階で検討が必要となる1個以上のプランニング及びシーケンシング障害パターンを有するか否かを示した。IM治療の処方はデイリートレーニングガイドブックの指令に応じてデザインされ、段階的に行われる。
第1段階においては、管理者は被験者がIMプレテストにより認識された現在有するプランニング及びシーケンシング障害パターンを打破するように助ける。最も多く認識された6種のプランニング及びシーケンシング障害パターンは:
(1)解離(Disassociative)(応答は混乱的で無作為及びビートとは全く関係ない−3人);
(2)反同調(Contraphasic)(対象者の応答は数ビートの間に常にビートからはずれビートの中間に移動する−6人);
(3)超バリスティック(Hyperballistic)(対象者は不適当なす早い衝撃的な動作を用いる−16人);
(4)過度予測(Hyperanticipatory)(応答が継続的に基準ビートのかなり前で発生する−18人);
(5)過少予測(Hypoanticipatory)(応答が継続的に基準ビートのかなり後で発生する−1人);
(6)聴覚過敏(Auditory Hypersensitivity)(対象者は、最後のテストタスクの際ヘッドフォンミックスに追加されたコンピュータが発生するガイド音によって異常に撹乱され、彼らのIMmsスコアに示されるように、このタスクのスコアはガイド音が無い前の13エクササイズのスコアより2〜3倍精度が落ちている−7人)。
最初のIM治療セッションは、被験者が被験者自身の動作によりトリガされた音と安定したIMメトロノームビート音とを区別する方法の学習を助けることのために費やされた。被験者は、繰り返しパターンをビート間のどの時点でも止めず継続的に反復する、スムーズ且つ制御された手足の動きをするように指示される。被験者は、彼ら自身の思考や周囲で起こることに割込みされず、メトロノームのビートに焦点を合わせるように繰り返し指示される。被験者が、被験者の有するプランニング及びシーケンシングパターンを打破し、処方ブックレット中に指示されているIMミリ秒スコア平均を達成した場合、彼らは、IM治療プログラムの第2の異なるフェーズを始めるために必要な、適切な制御及び精度を達成したと考えた。
IM治療の第2段階では、被験者は、安定した基準ビートだけに注意の焦点を合わせ、彼らのトリガにより発生するガイド音や内面的思考や周囲の無関係な刺激を無視するように指示される。また、彼らは、全く意図的な調整なく、彼らの動作パターンを繰り返し続けるように指示される。このようにした結果、通常被験者のスコアに明らかな改善が得られ、努力をせずにビートに合い続けるという楽しい体験は、積極的な動機付け効果を有するようである。セッションごとに、被験者は中断なしにメトロノームビートに選択的に集中できる時間が長くなり、それに対応するように彼らのIMプログラムスコアは向上する。ほとんどのIM被験者は、彼らのトレーニング処方の際、できる限り良いスコアを達成するように強い意欲をもつように見受けられた。IMトレーニングのスコアによれば、IM群の各被験者は全員、彼らのプランニング及びシーケンシングを改善し、彼らのトレーニングが終わる頃には、著しく長い時間、中断なしにタスクをやり続けることができた。
ビデオコントロール群のプラセボコンピュータゲームトレーニング活動
市販のPCベースのビデオゲームから5つの非暴力的ゲームが、ビデオコントロール群のプラセボ治療に用いられた。各ゲームは、目と手の協調運動、高等な精神プランニング及びマルチプルタスクシーケンシングに関連する。各ゲームにおいて、対象者はコンピュータプログラミングを相手にプレイし、新しいレベルに入る毎に、プレイが次第に難しくなる。
管理者は、IM処方ブックレットの場合と同様にデイリービデオ群トレーニング処方ブックレットに従った。ブックレット中の指示はIM群が受けるような監視、注意及び補助の形式を提供する。各対象者は1時間のビデオトレーニングセッションを15回(1日1回)、3〜5週間にわたって行った。各トレーニングセッションはいくつかのビデオゲームエクササイズを含み、対象者が各ビデオゲームエクササイズに費やす時間は、最初のセッションから最後のセッションにつれて一般的に長くなった。
分 析
サンプリングデザイン及び結果
全56被験者のプレテスト完了に続いて、マッチドランダムアサインメントプロセス(matched random assignment process)が3つの治療群を形成するために用いられた。マッチングプロセスには3個の要素が用いられた:薬物投与量(ミリグラム/体重)、被験者の年齢、TOVA・ADHDスコアにより測定されたADHDの重度。これらの要素は、薬物治療の効果、発育年齢差、ADHDの重度を制御するために選択された。これら3個のマッチング変数の分散の分析は、3つの比較群の間で、有意(significance)レベルがp≦0.05のとき有意差がないことを示した。3つの人口統計学的変数(対象者の人種、親が受けた教育、親の所得)のカイ2乗分析は上記p≦0.05で統計的有意差はないことを示し、3つの比較群は3つの社会経済学的要素について同等であることを示唆した。
58個のプレテストの要素の分散の分析は、3つの比較群の間に1つだけ統計的に有意差があることを示した。有意差テストのためのサコダの表(Sakoda's table,(1974))は、58有意テストの内のこの1つの有意差が偶然に発生する確率はp>0.50であると示し、この単一発生は偶然差異(chance difference)であると推定する。残りの57要素から得られたp値はp>0.05を超えた。
パターン分析
58テストスコアのパターン分析は各群のプレ及びポストテストフェーズ間の平均差異(mean difference)の全体的な方向を検査した。分析を行う際、各テストの平均(プレテスト=P1、ポストテスト=P2)が計算され、P1とP2との平均差異が求められた。各群の平均差異は、変化が各テストのための所望の方向における向上を又は低下を示すかによりに2分化された。たとえば、3群のウェスラーディジットスパン(Wechsler Digit Span)サブテストのP2−P1平均差異はそれぞれIM=+0.473、コントロール=−0.278、ビデオ=−0.054であった。平均差異は、IM群のパフォーマンスは向上したのに対し、コントロール及びビデオのパフォーマンスは低下したことを示した。同様の分析は58テストスコア全てについて行われた。
このパターンを統計的にテストするために、二項テストが用いられ、2分化対(dichotomous pair)(向上vs.低下)の割合が偶然発生であるか(但し、向上又は低下いずれかの確率は0.50)、又は方向性割合(directional proportion)が非偶然事象を反映するほど異常であるかを求めた。二項テストを用いる根拠は、もし変数の多数が全体として異常な方向性の傾向(例えば、向上したパフォーマンス)を示す場合、これは変化全体のパターンが関心に値することを示すという仮定に基づく。二項テストは、個々の変数を一つずつ検討した場合には検出しない組み合わせ方向性パターンの検出が可能となる。
パターン分析は以下のことを示した。コントロール群では28個の変数のスコアが向上、30個の変数のスコアが低下した。この結果は、p=0.8955という高い偶然発生確率を有し、統計的に有意な組み合わせ方向性パターンは存在しないことを示唆した(Norusis, 1993)。IM及びビデオ群の分析は統計的に有意な向上/低下を示した。IM群においては、58個中53個の変数が向上を示した(p≦0.0001)。ビデオ群においては、58個中40個の変数が向上を示した(p≦0.0058)。両群は、コントロール群に対しパフォーマンスにおいて統計的に有意なパターン増加を示した。IM群は、ビデオ群より著しく良好な向上を体験し、IM治療がビデオコントロール群の体験を上回る統計的に有意な付加的な効果を発生することを示唆する。
有意差の分析
パターン分析の結果、テスト平均差異の全体的な向上/低下特性を認識できたが、これら差異の大きさは検討しなかった。プレテスト/ポストテスト反復測定デザインが用いられたため、反復測定の分散の分析(SPSS, 1988)が58個の変数のそれぞれについて行われた。このアプローチは、各テストスコアにおける3つの治療群の効果を別々に観察するために選択された。しかしながら、このアプローチの1つの不利な点は、タイプ1エラーが増加する可能性があることである。
分析された58個のテストスコアの内、12個は統計的に有意な相互作用効果(p値の範囲が0.047〜0.0001)を有し、幾つかの治療の組み合わせとサブグループ平均が異なること、及び/又は、統計的に有意なプレ−ポストテストの差があったことを示唆した。58個の有意テストの内の12個の有意差はp≦0.001(0.05信頼レベルにおいて、Sakoda, 1974)であり、これらの差は偶然発生ではないことを示唆する。さらに、58の個別の実験全体での起こり得るタイプ1エラーの数についてのケッペル(1973)の計算値は2.9であった。よって、これら12の統計的有意差は、計算された起こり得るタイプ1エラーの数である2.9を遥かに上回り、これらの差異は実際に統計的に有意な差であることを示唆している。
上記の統計的に有意な効果の中に、七つの統計的有意差相間(between- phases)効果が見出された(p値の範囲が0.023〜0.0001)。この分析は、IM治療群が、概念間の類似性と差異を識別すること、及び彼等の親によって報告されているような攻撃的な行動の低下を経験することにおいて、彼等の能力に統計的に有意な向上を見出した。IMとビデオ治療の両方が、三つの感覚プロフィール(Sensory Profile)サブテストで統計的に有意な向上を生み出し、このことは、両群がこれ等の治療で提供される注意と活動から利益を与えられていることを示唆している。又、子供の行動チェックリストに基づく親の報告書により、攻撃的行動に関して、IM群では統計的に有意な低下を示し、ビデオ群にでは統計的に有意でない向上を示し、制御群では向上が見られなかったことがあきらかとなった。
残る五つのテストは有意に異なる相互作用効果を有していた(p値0.0001から0.047の間で)。これら五つのテストはWRAT−3読字サブテストとオミッシヨン(Omissions)、RTバリアビリティ(Variability)、RTバリアビリティ(Variability)総合標準偏差(Total-STD Deviation)、及びADHD全スコア(Total Score)を含む注意変数(The Variables of Attention)(TOVA)の四つのテストを含んでいた。有意な相互作用効果は、ポストテストIMパフォーマンスが、プレテストパフォーマンスより有意には向上していないが、それにもかかわらず、コントロールとビデオ治療のポストテストパフォーマンスに比べて統計的に有意なより高度なパフォーマンスを示したということを示唆する。五つのテスト全てに対して、差異のパターンは同等であった。即ち、IMパフォーマンスは向上したが、コントロールとビデオ両パフォーマンスは低下した。
要約すると、パターン分析の結果、IMとビデオ両群については、58テストスコアに全体にわたって統計的に有意な改善パターンを経験したことが明らかとなった。更に、IM群はビデオ群よりも統計的に有意により強い改善パターンを有し、ビデオ群が40であるのに対し、53テストスコアで向上を示した。このことは、ADHD障害を伴う男の子供については、IMトレイニングが、ビデオ群よりも強い向上パターンを生み出したという仮説を裏付けている。
テスト平均値の分析は、群と治療の種々の組み合わせの中で統計的に有意な量的変化を有する12ファクターを見出した。IM群は、他の二つの治療群に比べて、プレテストに比べてポストテストで、類似性と差異の識別及び攻撃問題の減少において、統計的に有意な向上を示した。IMとビデオ両群は、三つの感覚処理タスクと衝動/多動に関する両親の報告書において統計的に有意な向上を示した。しかしながら、IM対象者の両親だけが、他の二群の両親に比べて、治療期間の後に、かれ等の子供達を統計的に有意に攻撃性が減少した(p≦0.001)と評価した。更に、読字及び注意の四特性を計測する五つテストにより、他の二つの治療群に対するパフォーマンスに比べて、IM群が統計的に有意により高いポストテストパフォーマンスを有することが明らかになった。
議 論
結果は、IMインターベンションを受けたADHDを有する少年達は、ビデオ治療を受けている少年達やインターベンションを受けないコントロール群の少年達よりも、注意、運動制御、言語処理、及び読字の領域において、並びに攻撃を調整する能力に於いて有意により向上したことを示した。ビデオゲームのコーチを受けた少年達は、幾つかの尺度では、コントロール群よりも向上し、集中した知覚活動と支援だけで、機能の選択された領域に対して役に立つことを証明した。しかしながら、ビデオ群は又、集中力の一貫性、応答時間、及び全体的な注意力のような調整及び制御を伴う特定の領域ではパフォーマンスが明らかに低下した。
他方、IMトレーニングは、誤差と散漫性の欠如、応答時間の一貫性、及び全体的な注意力を計測する一連のTOVA注意力タスク、特定言語(即ち、類似性と差異)、学問的タスク(読字)、及び攻撃の制御に関して、ビデオ治療群よりも統計的に有意な正のゲインを含む向上したパフォーマンスを明白に示した。更に、パターン分析が、多数の数の評価を用いることの効果を制御するために使用され、複数の群のパターン間の差異は統計的に有意であると証明した。NIH Consensus Statement(1997)は、ADHDインターベンションに関する研究は、注意深い大人の相互作用の全体としての肯定的な効果だけのために、適切に制御しなければならないと主張している。NIHガイドラインと一致して、この研究における三群の内の二群は、治療期間に大人の注意を受けた。
この研究の方法論的な考慮と制約は以下のものを含む。定義された年齢範囲の男性だけが、年齢と性による変動を最小にするために含まれており、結果を女性及び他のADHD男性年齢群に一般化するのを制約している。評価によって計測される変数は、注意、運動制御、言語、認知、及び学習の選択された面に限られている。
この研究に於いて、IMトレーニングは多くのパフォーマンス能力に影響を与えた。肯定的な変化に対する可能な説明は、これ等のパフォーマンス分野の各々に於いて、運動のプラニングとシーケンシングが中心的な役割であるということである。ダイナミックシステムモデル(Smith & Thelon, 1993)では、活動をプランしシーケンスする能力のような重大な変数が、注意力などの広範な適応機能に影響を与える(Greenspan, 1992)。
現在の研究の結果は更なる研究のための方向を示唆し、その方向は、(メトロノームトレーニングに対する異なる応答パターンに関連する特徴の識別を可能にするであろう)より多くの人数に対して現在の研究を繰り返すこと、女性に対して現在の研究を繰り返すこと、及び異なる環境背景の潜在的な要素を観測するために社会経済的により多様な人々に対して現在の研究を繰り返すことを含む。又、更なる研究が、メトロノームパフォーマンスと子供の処理プロフィールの両方に基づいてサブグループを研究することを可能にするであろう。
又、IMトレーニングプロセスの具体的なバリエーションを開発する必要があり、そのバリエーションは、セッション数、全般の繰り返し、時間的精度のゴール、及びフォローアップ時間の長さ(IM効果の安定性を観測するための)を増大させる事を含む。更に、ダイナミックシステムと運動調整に関連している基礎となっている中心神経システム機構の両方を理解すること、及びIMトレーニングがこれ等のプロセスに影響を与える方法をもっと充分に理解するためには、更なる研究が必要である。IMは、種々の知覚運動プロセスでのタイミングに影響を及ぼすインターベンションの効果を比較するのに役立つ「タイミング」についてのデータベースと分類を作ることを可能にする始めての技術であろう。
結論として、ダイナミックシステムの全体像から(Smith & Thelen, 1993; Gray, et al., 1996a, 1996b)、運動挙動のタイミングやリズム性等の多くのプロセスが運動プラニングに影響を与える。更に、運動プラニングは、学習機会と環境的要求等の他のファクターと相互作用し、家庭、学校に於ける、並びに仲間との自己調整及びファンクショニングのパターンに影響を及ぼす。最近までは、これ等の能力を強化するインターベンションは、教育又は治療の場での明白な又は表面だけの振舞を研究の対象にするように限られていた。本研究は、IMトレーニングは、注意、運動、及び知覚運動機能、認知と学問的パフォーマンス、及び重大な注意問題を有する子供における攻撃の制御の面を向上させ得ることを示唆しており、それ故に、IMトレーニングはこれ等子供達のための現存するインターベンションを補足することができる。
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【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る学習能力を向上させる方法の図である。
【図2】 本発明に係る装置のブロック図である。
【図3】 (a) 基準信号の発生に対するトリガ作動の時間関係とガイダンス信号との関連の一形式を示す図である。
(b) 基準信号の発生に対するトリガ作動の時間関係とガイダンス信号との関連の一形式を示す図3(a)と同様の図である。
【図4】 図2に示す装置により発生される視覚的表示の側面図である。
【図5】 図4の発生された視覚的表示の平面図である。
【図6】 図2に示す装置の他の態様の側面図である。
【図7】 もう1つの態様の図6と同様の図である。
【図8】 さらに別の態様の図6と同様の図である。
【図9】 図2に示す装置のさらにもう1つの態様の斜視図である。
【図10】 他のトリガ装置の平面図である。
【図11】 図2に示す装置をある程度詳細に示した図である。
【図12】 他の態様の図11と同様の図である。
【図13】 さらに他の態様の図11と同様の図である。
【図14】 基準信号の発生に対するユーザのトリガ操作(即ち、応答)のタイミングシーケンス(timing sequences)を示す図である。
【図15】 データ作成及び入力機能のフローチャートである。
【図16】 モード及びタスク選択機能のフローチャートである。
【図17】 タイミング割込みプロセシング機能のフローチャートである。
【図18】 時間的評価機能のフローチャートである。
【図19】 ユーザ信号発生機能のフローチャートである。
【符号の説明】
2 基準信号
4 トリガ
6 ユーザ
7 時間的関係
8 ガイダンス信号
10 学習能力向上装置
12 コンピュータ
14 モニタ
16 媒体
18 トリガ
22 ヘッドフォン

Claims (42)

  1. 学習能力向上装置の動作方法であって、
    時間的インターバルをおいて音声基準信号を発生すること、
    トリガを提供するとともにユーザによる前記トリガの操作を受けること、
    ユーザによる前記トリガの操作と前記音声基準信号の発生との間の時間的関係を求めること、
    前記時間的関係の関数である音声ガイダンス信号を発生して少なくとも時々ユーザに提供し、それによりユーザのタイミング精度を向上させること、
    視覚的表示器を提供するとともに前記視覚的表示器に視覚映像を表示すること、を含み、前記視覚映像は、前記ユーザによるトリガ操作と音声基準信号の発生との間の時間的関係の関数を変化させ、それにより音声ガイダンス信号のみに応答する前記ユーザのトリガ操作によるよりもタイミング精度を向上させる方法。
  2. 前記音声ガイダンス信号を発生することは、ユーザによる前記トリガの操作が前記音声基準信号の発生を含む特定の範囲内にある場合には、ユーザへの音声ガイダンス信号を実質的に止める請求項1記載の方法。
  3. 前記音声ガイダンス信号は、前記特定の範囲の前におけるユーザによる前記トリガの操作のための第一の特性と前記特定の範囲の後におけるユーザによる前記トリガの操作のための第二の特性とを有する請求項2記載の方法。
  4. 前記特定の範囲が前記音声基準信号の発生の15ミリ秒前から前記音声基準信号の発生の15ミリ秒後まで及ぶ請求項2記載の方法。
  5. 立体音響のスピーカーを設け、前記スピーカーで立体音響の前記音声基準信号を発生することを含む請求項1記載の方法。
  6. 前記スピーカーはヘッドホンを含む請求項5記載の方法。
  7. 前記第一の特性はユーザの一方の側に向かう指向性ソースを有する前記音声ガイダンス信号を含み、前記第二の特性はユーザの反対側に向かう指向性ソースを有する前記音声ガイダンス信号を含む請求項3記載の方法。
  8. 指向性ソースの方向は前記音声基準信号の発生に対してのユーザ応答の進み時間又は遅れ時間によって変わることを含む請求項7記載の方法。
  9. 前記第一の特性はピッチの第一の範囲で発生する前記音声ガイダンス信号を含み、前記第二の特性はピッチの第二の範囲で発生する前記音声ガイダンス信号を含む請求項3記載の方法。
  10. 前記第一と第二の範囲のピッチは実質的に共線的であり且つ前記特定の範囲で分離されている請求項9記載の方法。
  11. ユーザが前記音声基準信号の発生から特定の時間的インターバルより大きく前か前記音声基準信号の発生から特定の時間的インターバルより大きく後で前記トリガを操作した場合には前記音声ガイダンス信号は異なる音を発生させることを含む請求項9記載の方法。
  12. 前記ピッチの第一の範囲で発生する前記音声ガイダンス信号はユーザの一方の側に指向性ソースを有し、前記ピッチの第二の範囲で発生する前記音声ガイダンス信号はユーザの反対側に指向性ソースを有する請求項9記載の方法。
  13. 実質的に一定のテンポを有する前記音声基準信号を発生することを含む請求項1記載の方法。
  14. 前記トリガのユーザによる以前の操作から前記音声基準信号を導出することを含む請求項1記載の方法。
  15. 子供の学習能力向上装置であって、
    ユーザによる操作を受け、子供のユーザによる操作に適応させたユーザ操作用トリガと、
    時間的インターバルをおいて基準信号を発生し、ユーザによる前記トリガの操作と前記基準信号の発生との間の時間的関係を求めるために、ユーザによる前記トリガの以前の一連の操作に応答する制御部とを備え、この制御部は、前記時間的関係の関数であるガイダンス信号を発生して少なくとも時々ユーザに提供し、それにより子供のタイミング精度を向上させる装置。
  16. 前記トリガは、子供が握るように適合され、トリガの動きに応答する運動センサを含む請求項15記載の装置。
  17. 前記トリガは、子供の遊ぶ場所又は寝る場所の上方にぶら下げられるように適合され、トリガの動きに応答するセンサを含む請求項15記載の装置。
  18. 視覚的表示器を更に備え、音声ガイダンス信号と視覚映像を生成し、その視覚映像は、前記ユーザによるトリガ操作と音声基準信号の発生との間の時間的関係の関数を変化させ、それにより音声ガイダンス信号のみに応答する前記ユーザのトリガ操作によるよりもタイミング精度を向上させる請求項15記載の装置。
  19. 前記制御部は、前記トリガの以前の一連の動きの平均発生間隔又はテンポから前記基準信号を発生する請求項16記載の装置。
  20. 前記運動センサは、加速度計又は運動検知回路を含む請求項19記載の装置。
  21. 前記制御部は、マイクロコンピュータを含む請求項16記載の装置。
  22. 前記制御部は、前記トリガから離れて設けられ、通信リンクによって前記トリガに接続されている請求項16記載の装置。
  23. オリエンテーション装置を含む請求項16記載の装置。
  24. オリエンテーション装置はジャイロスコープ又はモータを含む請求項23記載の装置。
  25. 前記制御部は、前記トリガのリズミカルな運動及び回転運動の何れか一方に応答して褒美信号を発生させる請求項15記載の装置。
  26. プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記プログラムはユーザが操作可能なトリガを備えたユーザの学習能力向上装置を動作させるためにコンピュータに手順を実行させるものであり、前記手順が、
    ユーザによる前記トリガの操作を受けること、
    ユーザによる前記トリガの操作と前記音声基準信号の発生との間の時間的関係を求めること、
    前記時間的関係の関数であるガイダンス信号を発生して少なくとも時々ユーザに提供し、それによりユーザのタイミング精度を向上させること、
    視覚的表示器を提供するとともに前記視覚的表示器に視覚映像を表示すること、を含み、前記視覚映像は、前記ユーザによるトリガ操作と音声基準信号の発生との間の時間的関係の関数を変化させ、それにより音声ガイダンス信号のみに応答する前記ユーザのトリガ操作によるよりもタイミング精度を向上させるものである媒体。
  27. ユーザの学習能力向上装置であって、
    ユーザによる操作を受けるユーザ操作用トリガと、
    制御部と、この制御部は、時間的インターバルをおいて音声基準信号を発生し、ユーザによる前記トリガの操作と前記音声基準信号の発生との間の時間的関係を求め、更に、前記時間的関係の関数である音声ガイダンス信号を発生して少なくとも時々ユーザに提供し、それによりユーザのタイミング精度を向上させ、
    視覚的表示器と、を備え、この視覚的表示器は、前記制御部が生成する視覚映像であって、前記制御部が、前記ユーザによるトリガ操作と音声基準信号の発生との間の時間的関係の関数を変化させ、それにより音声ガイダンス信号のみに応答する前記ユーザのトリガ操作によるよりもタイミング精度を向上させるように生成する視覚映像を表示するよう構成される装置。
  28. 前記音声ガイダンス信号は、特定の範囲の前におけるユーザによる前記トリガの操作のための第一の特性と前記特定の範囲の後におけるユーザによる前記トリガの操作のための第二の特性とを有する請求項27記載の装置。
  29. 前記特定の範囲は、前記音声基準信号の発生の15ミリ秒前から前記音声基準信号の発生の15ミリ秒後まで及ぶ請求項27記載の装置。
  30. 立体音響の音声ガイダンス信号を発生する立体音響のスピーカを更に含む請求項27記載の装置。
  31. 前記スピーカはヘッドホンを含む請求項30記載の装置。
  32. 前記第一の特性はユーザの一方の側に向かう指向性ソースを有する音声ガイダンス信号を含み、前記第二の特性はユーザの反対側に向かう指向性ソースを有する音声ガイダンス信号を含む請求項28記載の装置。
  33. 指向性ソースの方向は、前記音声基準信号の発生に対するユーザ応答の進み時間又は遅れ時間によって変わる請求項32記載の装置。
  34. 前記第一の特性はピッチの第一の範囲で発生する音声ガイダンス信号を含み、前記第二の特性はピッチの第二の範囲で発生する音声ガイダンス信号を含む請求項28記載の装置。
  35. 前記第一と第二の範囲のピッチは実質的に共線的である請求項34記載の装置。
  36. 前記音声ガイダンス信号は、ユーザが前記音声基準信号の発生から特定の時間的インターバルより大きく前か前記音声基準信号の発生から特定の時間的インターバルより大きく後で前記トリガを操作した場合のための異なる音を含む請求項34記載の装置。
  37. 前記ピッチの第一の範囲で発生する前記音声ガイダンス信号はユーザの一方の側に指向性ソースを有し、前記ピッチの第二の範囲で発生する前記音声ガイダンス信号はユーザの反対側に指向性ソースを有する請求項34記載の装置。
  38. 前記音声基準信号は実質的に一定のテンポを有する請求項27記載の装置。
  39. 前記音声基準信号は前記トリガのユーザによる以前の操作から導出される請求項27記載の装置。
  40. 前記制御部は前記視覚映像と共に指示信号を発生するよう構成され、前記指示信号は前記音声基準信号に関しユーザによる望ましいトリガ操作を表示する請求項27記載の装置。
  41. 前記制御部は前記音声基準信号の前又は前記音声基準信号の後の何れかにユーザが前記トリガを操作するように選択的に指示する前記指示信号を発生するよう構成される請求項40記載の装置。
  42. 前記トリガの操作は、ゴルフクラブの操作、拍手、足の操作又は運動の何れかを含む請求項27乃至41の何れか記載の装置。
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