JPH1165090A - マスクおよびマスクの製造方法 - Google Patents

マスクおよびマスクの製造方法

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Publication number
JPH1165090A
JPH1165090A JP22944797A JP22944797A JPH1165090A JP H1165090 A JPH1165090 A JP H1165090A JP 22944797 A JP22944797 A JP 22944797A JP 22944797 A JP22944797 A JP 22944797A JP H1165090 A JPH1165090 A JP H1165090A
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JP
Japan
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mask
light
substrate
processing
defect
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Application number
JP22944797A
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English (en)
Inventor
Keiko Ito
慶子 伊藤
Masaharu Moriyasu
雅治 森安
Nobuyuki Zumoto
信行 頭本
Yasushi Minamitani
靖史 南谷
Hideki Kita
秀樹 喜多
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 マスクに形成された欠陥透光部による欠陥
を、安全かつ低コストで容易に解消することができるマ
スクを得ることを目的とする。 【解決手段】 加工光16を透過可能な基板19と、基
板19上に形成された開口部17および遮光部18によ
り所望のパターンが形成されたマスク20において、マ
スク20を通過した加工光16のマスク20の垂直面に
対する角度を加工光の出射角δとしたとき、開口部17
を通過する加工光16aの出射角δaと、遮光部18に
形成された欠陥開口部21を通過する加工光16bの出
射角δbとが異なるように、欠陥開口部21を通過する
加工光16bの出射角δを変更させる粗面化部22を基
板19の裏面19aの欠陥開口部21に対応する箇所に
形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、マスクの製造時
に発生する欠陥透光部による欠陥を解消するためのマス
クおよびマスクの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図20は従来のマスクの製造方法を示し
た断面図である。図に基づいて従来のマスクの製造方法
について説明する。まず、ガラスなどの基板1上に、金
属膜の例えばCr膜等にてなる遮光体、ここではCr膜
にてなる金属膜2を全面蒸着する(図20(a))。
【0003】次に、金属膜2上に感光体3を全面に塗布
する(図20(b))。次に、別途パターン4の形成さ
れているマスク原版5を感光体3上に載置させ、露光光
6にて露光を行い、感光体3にマスク原版5のパターン
4を転写する(図20(c))。
【0004】次に、露光された部分の感光体3を除去し
て、パターンが形成された感光体3aを形成する(図2
0(d))。次に、パターン形成された感光体3aをマ
スクとして、硝酸を代表とするエッチング液への浸績に
より金属膜2をエッチングした後、感光体3aを除去し
てパターン形成された金属膜2aを形成する(図20
(e))。
【0005】また、他の従来の例として、図21にマス
クの製造方法の断面図を示す。図に基づいて、マスクの
製造方法について説明する。まず、上記従来の場合と同
様に、ガラスなどの基板1上に、金属膜の例えばCr膜
にてなる遮光体、ここではCr膜にてなる金属膜2を全
面蒸着する(図21(a))。
【0006】次に、金属膜2上に感光体3を全面に塗布
する(図21(b))。次に、別途パターン7の形成さ
れたマスク原版8を感光体3上に載置させ、露光光6に
て露光を行い、感光体3にマスク原版8のパターン7を
転写する(図21(c))。
【0007】次に、露光された部分の感光体3を除去し
て、パターンが形成された感光体3bを形成する(図2
1(d))。次に、パターン形成された感光体3bをマ
スクとして、硝酸を代表とするエッチング液への浸績に
より金属膜2をエッチングした後、感光体3bを除去し
てパターン形成された金属膜2bを形成する(図21
(e))。この際形成された、金属膜2bは上記従来の
場合と異なり、実際に必要とする反対のパターンであ
る、リフトオフマスクとなって形成されることとなる。
【0008】次に、金属膜2b上に例えばAl23やH
fO2等の屈折率の異なる誘電体膜を交互に数十層重ね
て形成される誘電体多層膜9を全面に蒸着する(図21
(f))。次に、硝酸を代表とするエッチング液に浸績
することにより、金属膜2bとともに、この金属膜2b
上に形成されている誘電体多層膜9を除去し、パターン
形成された誘電体多層膜9aを形成する(図21
(g))。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来のマスクの製造方
法は以上のように構成されているので、図20に示した
従来の製造方法にてマスクを形成した場合、高強度なレ
ーザが照射されると金属膜2aの膜はがれ等が起こり易
くマスクとして不良になるという問題点があった。そこ
で、図21の従来のマスクの製造方法にて示したよう
に、誘電体多層膜9aにてマスクを形成することによ
り、特定波長の光反射率を向上させ、膜はがれ等を起こ
しにくくしている。
【0010】しかしながら、マスクを形成するために
は、従来のいずれのマスクの製造方法を用いるとして
も、多くの工程を経て形成しなくてはならず、工程中に
異物が付着したり、または、成膜後に異物が付着したり
する可能性が大きい。そして、このように異物が付着し
た部分の金属膜2aあるいは誘電体多層膜9aが欠落し
たり、感光体2が部分的に欠落し、次工程にて、必要な
部分の金属膜2aあるいは誘電体多層膜9aの必要箇所
が除去されたりして欠陥になるという問題点があった。
【0011】その欠陥が実際の加工にどのように影響す
るかを以下説明する。例えば基板1上に形成された金属
膜2aあるいは誘電体多層膜9aに、欠陥透光部として
の欠陥開口部10が形成された場合、このマスクを用い
て加工を行うと、例えば図22に示したように、加工光
11を金属膜2aあるいは誘電体多層膜9aに照射し、
これにてパターニングされた加工光11aが加工レンズ
12を介して、絞り込まれ、被加工物13に加工部14
が形成されることとなる。
【0012】この際、欠陥開口部10を通過した加工光
11aも、上記加工部14と同様に被加工物13を加工
してしまい、加工欠陥部15を形成することとなる。こ
のように加工欠陥部15が形成されると、例えば、不必
要な箇所に開口などが形成され、被加工物13上の下層
の導電体等が露出し、次工程で導電体膜等を積層する
と、この箇所において絶縁不良などが発生するという問
題点があった。
【0013】そこで、従来まではマスクに欠陥開口部が
発生した場合、例えば「レーザプロセシング」(199
0年発行、日経技術図書発行)に示されているレーザC
VD法を利用して、マスクの欠陥開口部10を部分的に
埋めていた。このように、欠陥開口部10を埋めてしま
えば、上記図22にて示したように、欠陥開口部10は
なくなり、加工欠陥部15が発生することがない。
【0014】しかしながら、この方法を使用すると、欠
陥開口部10を埋める際に使用するガスとして、爆発性
を有する有機金属ガスを使用しなければならず、取り扱
いにくいという問題点があった。また、この装置自体が
高価であるという問題点があった。
【0015】この発明は上記のような問題点を解消する
ためなされたもので、マスクに形成された欠陥透光部に
よる欠陥を、安全かつ低コストで容易に解消することが
できるマスクおよびマスクの製造方法を提供することを
目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】この発明に係る請求項1
のマスクは、透光部および遮光部により所望のパターン
が形成されたマスクにおいて、マスクを通過した加工光
のマスクの垂直面に対する角度を加工光の出射角とした
とき、透光部を通過する加工光の出射角と、遮光部に形
成された欠陥透光部を通過する加工光の出射角とが異な
るように、欠陥透光部を通過する加工光の出射角を変更
させる変更部を備えたものである。
【0017】また、この発明に係る請求項2のマスク
は、請求項1において、マスクは、加工光を透過可能な
基板と、基板上に形成された透光部および遮光部とにて
成り、基板の、欠陥透光部に対応する箇所に、変更部が
形成されたものである。
【0018】また、この発明に係る請求項3のマスク
は、請求項2において、変更部は、基板の透光部および
遮光部形成面と反対側の面に形成されたものである。
【0019】また、この発明に係る請求項4のマスク
は、請求項1において、マスクは、透光部および遮光部
を形成するためマスクパターン部と、このマスクパター
ン部と所定の間隔を介して設けられ、加工光が透過可能
な予備基板とにて成り、予備基板の、欠陥透光部に対応
する箇所に、変更部が形成されたものである。
【0020】また、この発明に係る請求項5のマスク
は、請求項4において、予備基板が、欠陥透光部に加工
光が入射する前方に配設されているものである。
【0021】また、この発明に係る請求項6のマスク
は、請求項2ないし請求項5のいずれかにおいて、変更
部は、基板あるいは予備基板の面の一部を粗面化するこ
とにより形成され、粗面化された面が正弦波形状にてな
るものである。
【0022】また、この発明に係る請求項7のマスク
は、請求項2ないし請求項5のいずれかにおいて、変更
部は、基板あるいは予備基板の面の一部が、錐面、ある
いは柱側面にて形成されたものである。
【0023】また、この発明に係る請求項8のマスク
は、請求項2ないし請求項5のいずれかにおいて、変更
部は、基板あるいは予備基板の面の一部が、一方向平面
にて形成されたものである。
【0024】また、この発明に係る請求項9のマスクの
製造方法は、請求項2ないし請求項6のいずれかにおい
て、マスクの欠陥透光部を検出し、検出された欠陥透光
部に対応する箇所以外を覆う補正マスクを形成し、補正
マスクをマスクとして、欠陥透光部に対応する箇所の基
板あるいは予備基板の面を、サンドブラスト法、湿式エ
ッチングあるいはドライエッチングを用いてエッチング
し、変更部を形成するものである。
【0025】また、この発明に係る請求項10のマスク
の製造方法は、請求項2ないし請求項6のいずれかにお
いて、マスクの欠陥透光部を検出し、検出された欠陥透
光部に対応する箇所に、変更部形成用マスクを設置し、
変更部形成用マスクをマスクとしてマスク加工光を照射
して、基板あるいは予備基板の、欠陥透光部に対応する
箇所の面をパターニングし、変更部を形成するものであ
る。
【0026】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.以下、この発明の実施の形態を図につい
て説明する。図1はこの発明の実施の形態1におけるマ
スクの構成を示す断面図である。図において、16は被
加工物の加工を行うための加工光、17はこの加工光1
6が透過可能な透光部としての開口部、18は加工光1
6を遮光可能な遮光部で、例えば金属膜あるいは誘電体
多層膜にて成る。
【0027】19はこれら開口部17および遮光部18
が形成され、加工光16が透過可能な例えばガラスにて
成る基板、20はこれら開口部17および遮光部18に
てパターンが形成されている基板19から成るマスク、
21は遮光部18に形成された加工光16が透過可能な
欠陥透光部としての欠陥開口部である。
【0028】22は基板19の開口部17および遮光部
18が形成されている面と反対の裏面19aの、欠陥開
口部21に対応する箇所に形成された変更部としての粗
面化部で、正弦波形状により構成されている。ここで言
う変更部とは、マスク20を通過した加工光16の、マ
スク20の垂直面に対する角度を、加工光16の出射角
δとすると、開口部17を通過する加工光16aの出射
角δaと、遮光部18に形成された欠陥開口部21を通
過する加工光16bの出射角δbとを異なるように、欠
陥開口部21を通過する加工光16bの出射角δbを変
更させるものである。
【0029】次いで上記のように構成された実施の形態
1のマスクを用いた被加工物の加工の原理について、図
2に基づいて説明する。そして、加工光16は、説明の
簡略化のために、ここではマスク20の基板19に対し
て垂直に入射され、基板19の粗面化部22の形成され
ていない箇所を通過した際には、マスク20の垂直に対
する角度としての出射角δaが0度にて出射するもので
あると仮定して説明する。
【0030】まず、マスク20を介して被加工物23の
加工を行うために、加工光16をマスク20に照射す
る。この際、開口部17を通過した加工光16は、所定
の出射角0度を有する加工光16aとして基板19から
出射され、加工用レンズ24に入射され、焦点に集光さ
れ被加工物23上に結像され、被加工物23を加工し、
加工部25を形成する。
【0031】しかし、欠陥開口部21を通過した加工光
16は、粗面化部22を介して出射されるため、この粗
面化部22の傾斜角に応じた角度の、すなわち上記出射
角δa以外の出射角δ1、δ2を有する加工光16bとし
て基板19から出射される。あるいは、加工用レンズ2
4に入射されないような出射角δbにて出射されること
が考えられる。
【0032】このように出射された加工光16bは、加
工用レンズ24に入射されたとしても、焦点に集光され
ることなく被加工物23上に拡散して到達することとな
る。よって、被加工物23上には、本来被加工物23を
加工するのに必要となる所定のエネルギー密度を有する
加工光16aが到達せず、エネルギー密度の低い加工光
16bが到達する。よって、被加工物23は、他に影響
を生じない加工された不完全加工部26が形成される
か、あるいは全く加工されないこととなる。
【0033】以上に示した原理に基づき、以下に示す全
ての発明は構成されている。よって、上記説明は適宜省
略するものとする。
【0034】エネルギー密度が、加工度合いとどのよう
に関係しているかは、照射される加工光16の種類およ
び被加工物23の種類によって変化する。このことは、
本願発明者が先に発表した技術として、「高分子論文
集」(1991年、VOL48、No11に記載)に記
載されている。そして、この技術を参考にし、所定の加
工を行うために、どの程度のエネルギー密度が必要であ
るかが決定でき、逆に考えれば、どの程度のエネルギー
密度以下にすれば、他に支障を生じることのない加工に
とどめることができるかを判断することができる。
【0035】そして、その支障の生じない加工にとどめ
るためのエネルギー密度と成るように、加工光16の出
射角δbが決定され、それにともない、変更部としての
粗面化部22の傾斜角が決定されることとなる。以下、
この傾斜角について説明していく。図3は粗面化部の傾
斜角および加工光16の出射角を説明するための図であ
る。
【0036】まず、変更部として形成されている粗面化
部22はいずれの箇所においても、式(1)に示したf
(φ)=psin(φ)の形状にて示すことができる。
そして、粗面化部22における、マスク20の粗面化部
22の形成されていない箇所との傾斜角αは、式(2)
に示したα=arctanf(φ)=arctan(p
cosφ)にて表されることとなる。
【0037】そして、加工光16が基板19の上面に入
射角θaにて入射した場合、基板19の屈折率をnとす
ると、基板19を通過した加工光16が基板裏面19a
に入射する入射角θbは、式(3)にて求められる。そ
して、この入射角θbにて式(2)の傾斜角αを有する
粗面化部22に入射し、空気に出射する加工光16は、
スネルの式より、粗面化部22での屈折角ψは、式
(4)に示すように、ψ=arcsin(nsin(α
+θb))と成る。
【0038】そして、もともと入射角θaにて基板19
に入射した加工光16は、ψ−(α+θa)に変化され
ることとなる。よって、マスク20に垂直な面との加工
光16aとの角度、即ち出射角δbは式(5)に示すよ
うに、δb=ψ−αにて表される。これらの各式に基づ
いて、所望の粗面化部22を形成すればよい。
【0039】さらに、例えば加工用レンズの大きさがマ
スクの大きさより小さく、図4に示すように、マスクま
たはレンズを移動させて被加工物を加工するような場
合、粗面化部22を通過する加工光16bを、加工用レ
ンズより外に出射するような、傾斜角αが設定すること
が考えられる。そして、このよう傾斜角αを有する箇所
の粗面化部22に入射された加工光16bは被加工物に
入射することはない。以下、図4を用いて説明する。
【0040】まず、マスク20と直径rを有する加工用
レンズ27との間の距離をeとすると、出射角δbは図
4の(a)に示すように、δ3≧0(すなわち、(i−
1)π≦φ≦iπ/2、または、3iπ/2≦φ≦2i
π,i=1,2,3,・・・)か、図4の(b)に示す
ように、δ4<0(すなわち、iπ/2<φ<3iπ/
2,i=1,2,3,・・・)かの場合が考えられる。
【0041】そして、出射角δbがδ3≧0の場合、出射
角δ3がarctan(g/e)(g:マスク20の粗
面化部22の直下から加工用レンズ27端までの距離)
以上であれば、加工光16bは加工用レンズ27に入射
されず被加工物に到達することはない。また、δ4<0
の場合、出射角δ4がarctan((2r−g)/
e)以下であれば、加工光16bは加工用レンズ27に
入射されず被加工物に到達することはない。
【0042】尚、図4においては、g≦rの場合で示さ
れてているが、g>rの場合も同一の式で考えることが
できるのはもちろんのことである。そして、このような
出射角δを得ることができるように、粗面化部22の傾
斜角αを図3の説明に基づいて決定すればよい。このよ
うな傾斜角αを有する粗面化部22を通過した加工光1
6bは加工用レンズ27に入射されず被加工物に到達す
ることがないため、被加工物に欠陥開口部21に対する
加工を生じることがない。
【0043】次に、粗面化部22の形成方法について、
図5を用いて説明する。まず、マスク20を顕微鏡など
にて観察し、欠陥開口部21を検出する。次に、欠陥開
口部21に開口を有する補正マスク28を基板19の裏
面19aに形成する(図5(a))。
【0044】次に、補正マスク28をマスクとして、サ
ンドブラスト法にて、粒子29を粒子供給口30から供
給し、欠陥開口部21に対応する箇所の基板19の裏面
19aを粗面化し、粗面化部22を形成する(図5
(b))。次に、補正マスク28を除去し、マスク20
を完成させる(図5(c))。
【0045】ここでは、サンドブラスト法を用いるよう
にしたが、これに限られることはなく、例えば、湿式エ
ッチングや、酸素プラズマや反応性イオンエッチング等
のドライエッチング方法を利用することができる。
【0046】上記示したものの具体例を説明すると、マ
スク20は、基板19の大きさが例えば150mm*1
50mmで厚み7mmのものにて形成されており、基板
19は例えば合成石英基板にて形成され、屈折率n=
1.5を有するものとする。そして、欠陥開口部21の
大きさは20μm程度のもとが想定される。そして、例
えばアクリル系レジストドライフィルムで厚み80μm
にてなる補正マスク28を、基板19の裏面19aに、
100℃にてラミネータにより張り付ける。
【0047】次に、例えば130mJ/cm2の露光に
て補正マスク28を数十秒照射したのち、例えばアルカ
リ性現像液あるいは2%の炭酸ナトリウムにて現像す
る。次に、15μm径の大きさを有する粒子29を用い
て、圧力4kgf/cm2にて約2分のサンドブラスト
を行う。そして、補正マスク28を例えばかせいソーダ
水溶液あるいはアセトンなどで除去する。
【0048】上記条件にて形成された粗面化部22の表
面の形状を図6にを示す。表面の粗さは、触針式表面粗
さ計により測定したものである。図6から最小の振幅幅
を有する正弦波形状のものを検出すると、図3に示した
式(1)で、p=0.3のものが得られていることが確
認された。
【0049】そして、図4に示した、距離eが250m
m、加工用レンズ27の半径rが20mmの光学系にて
像を転写する場合、まず、g=20mmの箇所に欠陥開
口部21が形成されている場合、加工用レンズ27に入
射されないための条件は、δb<−4.6度、あるいは
δb>4.6度となる。
【0050】そして、上記条件にて形成されたマスク2
0を用いて、波長248nmのKrFレーザをテフロン
樹脂に2J/cm2のエネルギー密度で照射したとこ
ろ、粗面化部22の形成されていない開口部17に対応
する被加工物の箇所には、径200μmのパターンが形
成される。
【0051】しかし、粗面化部22の形成されている欠
陥開口部21に対応する被加工物の箇所には、粗面化部
22によりつけられた出射角δbにより、約60%のエ
ネルギが加工用レンズ27に入射しなかったため、被加
工物上でのエネルギー密度が約40%に低下したため加
工されなかった。
【0052】また、g=10mmの場所に欠陥開口部2
1が形成されている場合、加工用レンズ27に入らない
ための条件は、δb<−6.8度、あるいはδb>2.3
度となる。そして、この位置にある欠陥開口部21に関
しても、欠陥開口部21は粗面化部22により、粗面化
部22の形成されていない開口部17のエネルギー密度
と比較すると、エネルギー密度が約40%に低下し、被
加工物は加工されなかった。
【0053】また、r=30mmで許容入射角が5度の
4枚組加工用レンズ27を用いた場合、波長308nm
のXeClレーザをポリイミド樹脂に0.5J/cm2
で照射したところ、開口部17に対応する箇所の被加工
物は加工された。しかし、欠陥開口部21の粗面化部2
2を通過した加工光16bは、開口部17を通過する加
工光とは異なる出射角δbとなるため、1枚目の加工用
レンズには約50%入射したものの2枚目、3枚目の加
工用レンズで一部が蹴られ、またその一部が収差により
結像せず拡散されてを繰り返して被加工物に照射される
ため、エネルギー密度が被加工物上で約20%に低下
し、被加工物は全く加工されなかった。
【0054】上記示したような補正マスク28を形成す
ることなく粗面化部22を形成しようとすれば、例え
ば、ダイヤモンド等による機械的に基板に傷をつける方
法が考えられる。例えば、ダイヤモンドにて機械的に傷
をつけた場合の、粗面化部22の表面の形状を図7にを
示す。表面の粗さは、上記場合と同様に粗面化されてい
ることが確認できる。
【0055】また、上記示した方法以外に、例えば図8
または図9に示した方法が考えられる。まず、図8に示
すように、基板19の裏面19aより欠陥開口部21を
検出し、この裏面19aの欠陥開口部19aに対応する
箇所に、所望のパターン31a、例えば丸の形状のもの
を複数備えたようなものを変更部形成用マスク31とし
て設置する。
【0056】次に、変更部形成用マスク31をマスクと
して、例えば波長193nmのArFレーザを4J/c
2のエネルギー密度のマスク加工光32を照射する。
次に、このマスク加工光32をマスク加工用レンズ33
にて集光させた後、基板19の裏面19aに照射する。
【0057】そして、基板19の裏面19aには、欠陥
開口部21に対応する箇所の面に、例えば複数の円錐形
状面が形成されパターニングされて、粗面化部22が形
成される。さらに、上記示したレーザを基板19に対し
て斜め方向から入射するようにすれば、複数の円錐形状
面が斜めに形成され、粗面化部22の傾斜角を大きくす
ることができる。
【0058】また、図9に示すように、所望のパターン
34a、例えば円形上のスリットを複数備えたようなも
のを変更部形成用マスク34として、上記図8に示した
場合と同様に行い、粗面化部22を形成するようにして
もよい。
【0059】上記図8または図9は、変更部形成用マス
ク31および34を設けるようにし、粗面化部22を形
成するようにした。これは、レーザとして例えばYAG
レーザ(赤外・可視レーザ等)を使用して形成するよう
な場合には、図10に示すように、観察者35が接眼レ
ンズ36および対物レンズ(マスク加工用レンズ)37
にて成る例えば顕微鏡を介して欠陥開口部21を検出す
る。
【0060】そして、その観察者35と同軸モニタに、
変更部形成用マスク31または変更部形成用マスク34
を配設し、レーザ発振装置37を設置し、レーザを発振
し、対物レンズ36を介して粗面化部22を形成する。
この際のレーザは、対物レンズ37を透過するため、対
物レンズ37をマスク加工用レンズとして用いることが
できる。
【0061】また、レーザとして例えばエキシマレーザ
(紫外レーザ)を使用して形成するような場合には、図
11に示すように、観察者(CCDカメラ)39がズー
ムレンズ40、誘電体ミラー41(レーザのみ反射し、
可視光を透過するミラー)およびマスク加工用レンズ4
2を介して欠陥開口部21を検出する。
【0062】そして、その観察者39と同軸モニタに、
変更部形成用マスク31または変更部形成用マスク34
を配設し、レーザ発振装置43を設置し、レーザを発振
し、誘電体ミラー40にて反射させ、マスク加工用レン
ズ42を介して粗面化部22を形成する。このようにエ
キシマレーザ等を使用する場合、透過率および焦点距離
の関係から、顕微鏡にて用いられているようなレンズを
マスク加工用レンズとして用いることができないため、
図11に示したようなモニター系を形成する必要があ
る。
【0063】このように、欠陥開口部21を検出しなが
ら、その同軸モニタにて、粗面化部22を形成すること
ができるため、粗面化部22の形成作業を正確かつ敏速
に行うことができ、さらに、粗面化部22形成のための
装置として確立しやすいものとなる。
【0064】また、上記各図において、欠陥開口部21
と対応する箇所として、欠陥開口部21の真下の基板1
9の裏面19aに形成するような例を記載したが、これ
は説明の便宜上、加工光16がマスク20に対して垂直
に入射され、基板19の裏面19aに垂直に入射される
場合を想定したものである。
【0065】例えば特公平7−83950号公報に示さ
れたように、加工光16を斜めから入射する場合、欠陥
開口部21と対応する箇所としては、図12に示すよう
に、例えば加工光16が入射角θaにて入射される場
合、欠陥開口部21に入射する加工光16の、基板19
の裏面19aに入射する入射角θb(入射角θaを用い、
上記図3の説明の際の式(3)により求められる角)に
対応する箇所に、粗面化部22は形成されることとな
る。
【0066】さらに、上記各図にて示したように、粗面
化部22を基板19の裏面19aに形成する方法以外に
も、例えば図13に示すように、基板19の遮光部18
が形成されている側の上面19bに粗面化部44を同様
に形成し、マスク45を形成するようにしてもよい。
【0067】このように粗面化部44を形成すれば、基
板19の屈折率n等考慮に入れる必要がなく、容易に欠
陥開口部21に対応して粗面化部44を形成することが
でき、容易に欠陥開口部21を通過する加工光の角度を
変更することができる。
【0068】また、例えば図14に示すように、基板1
9以外に、加工光が透過可能な予備基板46を、基板1
9の裏面19a側に所定の間隔を介して設け配設し、予
備基板46の、欠陥開口部21に対応する箇所に、粗面
化部47を同様に形成し、マスク48として形成するよ
うにしてもよい。
【0069】このように粗面化部47を、基板19とは
別体にて成る予備基板49に形成するようにしたので、
遮光部18を傷つけることなく粗面化部47を確実に形
成することができる。
【0070】また、例えば図15に示すように、基板1
9以外に、加工光が透過可能な予備基板49を、基板1
9の上面19b側に所定の間隔を介して設け配設し、予
備基板49の、欠陥開口部21に対応する箇所に、粗面
化部50を同様に形成し、マスク51として形成するよ
うにしてもよい。
【0071】このように粗面化部50を形成すれば、上
記図14に示した場合と同様に、遮光部18を傷つける
ことなく粗面化部50を確実に形成することができるの
はもちろんのこと、欠陥開口部21に入射される前に加
工光の角度が変更されているため、角度が変更された加
工光の一部は、欠陥開口部21に入射されず遮光部18
に入射され、遮光されることとなり、被加工物を加工す
ることがない。
【0072】上記のように構成された実施の形態1のマ
スクは、各マスク20、45、48、51を通過した加
工光16の各マスクの垂直面に対する角度を加工光16
の出射角δとすると、開口部17を通過する加工光16
aの出射角δと、遮光部18に形成された欠陥開口部2
1を通過する加工光16bの出射角δとが異なるよう
に、欠陥開口部21を通過する加工光16の出射角δを
変更させる粗面化部22、44、47、50を欠陥開口
部21に対応する箇所に形成するようにしたので、欠陥
開口部21を透過した加工光16bが被加工物23を加
工に支障を与えることなく、被加工物23の加工を行う
ことができる。
【0073】また、図1に示したように、粗面化部22
は基板19の裏面19aに形成するようにしたので、遮
光部18を傷つけることなくマスク20を形成すること
ができる。
【0074】実施の形態2.上記実施の形態1におい
て、変更部として正弦波形状にて成る粗面化部22、4
4、47、50を形成する例を説明したがこれに限るこ
とはなく、例えば変更部は、基板あるいは予備基板の面
の一部が、錐面、あるいは柱側面にて形成されたもの
や、基板あるいは予備基板の面の一部が、一方向平面に
て形成されたものが考えられる。
【0075】以下、図をもちいてそれぞれの場合につい
て図16に基づいて説明する。図において、上記実施の
形態1と同様の部分は同一符号を付して説明を省略す
る。図16は、例えば円錐の錘面、三角錘の錘面あるい
は三角柱の側面等にて形成された変更部52が欠陥開口
部21の対応する箇所に形成されたものである。そし
て、変更部52の形成されていない基板19と、変更部
52の面の傾斜角αを有する。
【0076】この場合、変更部52を通過した加工光1
6bの出射角δbは、上記実施の形態1の図3にて説明
した式(3)、式(4)および式(5)に示すように決
定され、この場合、錘面の頂点または柱側面の角以外全
ての箇所において、同一の出射角δbにて出射されるこ
ととなる。
【0077】ここで実際に変更部52を形成する方法の
例について説明する。まず、基板19として、例えば屈
折率n=1.48の合成石英を用い、欠陥開口部21と
して例えば100μmの大きさのものができたとする。
そして、基板19の裏面19aの欠陥開口部21と対応
する箇所に、例えば先端の尖ったダイヤモンドペンで、
800μmの傷を入れる(この800μmの傷とは、ダ
イヤモンドペンにて形成した際の最小の大きさの傷であ
る。)と、傾斜角αが約12度の角度を有する三角柱の
柱側面にて成る変更部52aが図17に示すように形成
された。
【0078】上記示した各式より、出射角δは5.9度
となり、これを加工光16として波長308nmのXe
Clレーザの0.8J/cm2のエネルギー密度のもの
を用いる。そして、被加工物として、ポリイミド樹脂の
加工を行うと、所望の開口部に対応する加工は行われた
ものの、欠陥開口部21に対応する加工の変化は認めら
れなかった。
【0079】また、他の形成方法として、基板19の裏
面19aの欠陥開口部21と対応する箇所を、先端の尖
ったダイヤモンドペンを回転させ、傾斜角αが約12度
となる円錐面にて成る変更部52bが図18に示すよう
に形成された。そして、加工光16として波長308n
mのXeClレーザの1.0J/cm2のエネルギー密
度のものを用い、被加工物として、ポリイミド樹脂の加
工を行うと、所望の開口部に対応する加工は行われたも
のの、欠陥開口部21に対応する加工の変化は認めらな
かった。
【0080】また他の例の、基板あるいは予備基板の面
の一部が、一方向平面にて形成されたものについて図1
9に基づいて説明する。図において、上記実施の形態1
と同様の部分は同一符号を付して説明を省略する。図1
9は、一方向平面にて形成された変更部53が欠陥開口
部21の対応する箇所に形成されたものである。そし
て、変更部53の形成されていない基板19と、変更部
53の面の傾斜角αを有する。
【0081】この場合、変更部53を通過した加工光1
6bの出射角δbは、上記実施の形態1の図3にて説明
した式(3)、式(4)および式(5)に示すように決
定され、全ての箇所において同一の出射角δにて出射さ
れることとなる。
【0082】ここで実際に変更部53を形成する場合の
例について説明する。まず、基板19として、例えば屈
折率1.48の合成石英を用い、欠陥開口部21として
例えば100μmの大きさのものができたとする。そし
て、基板19の裏面19aの欠陥開口部21と対応する
箇所に、例えば波長193nmのArFエキシマレーザ
を斜めに照射し、傾斜角αが約16度となる変更部53
を形成することができる。
【0083】尚、上記実施の形態2においては、基板1
9に変更部52、53を形成する例を説明したがこれに
限られることはなく、上記実施の形態1にて示したよう
に、例えば予備基板の欠陥開口部に対応する箇所に同様
に形成してもよいことは言うまでもない。また、上記実
施の形態1にて示したように、加工光の入射角度に応じ
て変更部の形成箇所も適宜設定すればよいことは言うま
でもない。又、変更部52、53の形状において回示し
たものは一例であり、他の形状においても同様に形成す
ることが可能である。
【0084】上記のように構成された実施の形態2のマ
スクは、上記実施の形態1の場合の粗面化と異なり、欠
陥開口部21の全ての対応する箇所における加工光16
の角度を容易に判断することができ、被加工物における
加工度合を容易に判断することができ、被加工物の欠陥
開口部21に対する加工を容易に防止することができ
る。
【0085】
【発明の効果】以上のように、この発明の請求項1によ
れば、透光部および遮光部により所望のパターンが形成
されたマスクにおいて、マスクを通過した加工光のマス
クの垂直面に対する角度を加工光の出射角としたとき、
透光部を通過する加工光の出射角と、遮光部に形成され
た欠陥透光部を通過する加工光の出射角とが異なるよう
に、欠陥透光部を通過する加工光の出射角を変更させる
変更部を備えたので、欠陥透光部を介して通過する加工
光の出射角を変更部により変化させ、透光部を介して通
過する加工光の出射角と異なるようにしたので、欠陥透
光部を介して通過する加工光により被加工物が加工され
ることを防止できるマスクを提供することが可能という
効果がある。
【0086】また、この発明の請求項2によれば、請求
項1において、マスクは、加工光を透過可能な基板と、
基板上に形成された透光部および遮光部とにて成り、基
板の、欠陥透光部に対応する箇所に、変更部が形成され
たので、変更部を容易に形成することができるマスクを
提供することが可能という効果がある。
【0087】また、この発明の請求項3によれば、請求
項2において、変更部は、基板の透光部および遮光部形
成面と反対側の面に形成されたので、遮光部を傷つける
ことなく変更部を形成することができるマスクを提供す
ることが可能という効果がある。
【0088】また、この発明の請求項4によれば、請求
項1において、マスクは、透光部および遮光部を形成す
るためマスクパターン部と、このマスクパターン部と所
定の間隔を介して設けられ、加工光が透過可能な予備基
板とにて成り、予備基板の、欠陥透光部に対応する箇所
に、変更部が形成されもので、マスクパターン部を傷つ
けることなく変更部を形成することができるマスクを提
供することが可能という効果がある。
【0089】また、この発明の請求項5によれば、請求
項4において、予備基板が、欠陥透光部に加工光が入射
する前方に配設されているので、変更部に入射された加
工光の一部が遮光部に入射されることとなり、この加工
光による被加工物の加工が行われることがないというマ
スクを提供することが可能という効果がある。
【0090】また、この発明の請求項6によれば、請求
項2ないし請求項5のいずれかにおいて、変更部は、基
板あるいは予備基板の面の一部を粗面化することにより
形成され、粗面化された面が正弦波形状にてなるので、
変更部を容易に形成することができるマスクを提供する
ことが可能という効果がある。
【0091】また、この発明の請求項7によれば、請求
項2ないし請求項4のいずれかにおいて、変更部は、基
板あるいは予備基板の面の一部が、錐面、あるいは柱側
面にて形成されたので、欠陥透光部を介して通過する加
工光の出射角を変更部により確実に変化させ、透光部を
介して通過する加工光の出射角と確実に異なるようにし
たので、欠陥透光部を介して通過する加工光により被加
工物が加工されることを確実に防止できるマスクを提供
することが可能という効果がある。
【0092】また、この発明の請求項8によれば、請求
項2ないし請求項5のいずれかにおいて、変更部は、基
板あるいは予備基板の面の一部が、一方向平面にて形成
されたので、欠陥透光部を介して通過する加工光の出射
角を変更部により確実に変化させ、透光部を介して通過
する加工光の出射角とより一層確実に異なるようにした
ので、欠陥透光部を介して通過する加工光により被加工
物が加工されることをより一層確実に防止できるマスク
を提供することが可能という効果がある。
【0093】また、この発明の請求項9によれば、請求
項2ないし請求項6のいずれかに記載のマスクにおい
て、マスクの欠陥透光部を検出し、検出された欠陥透光
部に対応する箇所以外を覆う補正マスクを形成し、補正
マスクをマスクとして、欠陥透光部に対応する箇所の基
板あるいは予備基板の面を、サンドブラスト法、湿式エ
ッチングあるいはドライエッチングを用いてエッチング
し、変更部を形成するので、欠陥透光部を介して通過す
る加工光の出射角を変化させ、透光部を介して通過する
加工光の出射角とより一層確実に異なるようにすること
のできる変更部を形成することができるマスクの製造方
法を提供することが可能という効果がある。
【0094】また、この発明の請求項10によれば、請
求項2ないし請求項6のいずれかに記載のマスクにおい
て、マスクの欠陥透光部を検出し、検出された欠陥透光
部に対応する箇所に、変更部形成用マスクを設置し、変
更部形成用マスクをマスクとしてマスク加工光を照射し
て、基板あるいは予備基板の、欠陥透光部に対応する箇
所の面をパターニングし、変更部を形成するので、欠陥
透光部を介して通過する加工光の出射角を変化させ、透
光部を介して通過する加工光の出射角とより一層確実に
異なるようにすることのできる変更部を容易に形成する
ことができるマスクの製造方法を提供することが可能と
いう効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1によるマスクの構成
を示した断面図である。
【図2】 この発明のマスクの原理を説明するための図
である。
【図3】 図1に示したマスクの粗面化部を説明するた
めの図である。
【図4】 図1に示したマスクの加工用レンズとの関係
を説明するための図である。
【図5】 図1に示したマスクの製造方法を説明するた
めの断面図である。
【図6】 図5に示したマスクの製造方法により形成さ
れた粗面化部の面粗さを示した図である。
【図7】 他のマスクの製造方法により形成された粗面
化部の面粗さを示した図である。
【図8】 図1に示したマスクの製造方法を説明するた
めの図である。
【図9】 図1に示したマスクの製造方法を説明するた
めの図である。
【図10】 図8および図9に示したマスクの製造方法
を説明するための図である。
【図11】 図8および図9に示したマスクの製造方法
を説明するための図である。
【図12】 この発明の実施の形態1によるマスクの構
成を示した断面図である。
【図13】 この発明の実施の形態1によるマスクの構
成を示した断面図である。
【図14】 この発明の実施の形態1によるマスクの構
成を示した断面図である。
【図15】 この発明の実施の形態1によるマスクの構
成を示した断面図である。
【図16】 この発明の実施の形態2によるマスクの構
成を示した断面図である。
【図17】 図11に示したマスクの詳細を示した図で
ある。
【図18】 図11に示したマスクの詳細を示した図で
ある。
【図19】 この発明の実施の形態2によるマスクの構
成を示した断面図である。
【図20】 従来のマスクの製造方法を示した断面図で
ある。
【図21】 従来のマスクの製造方法を示した断面図で
ある。
【図22】 従来のマスクをもちいた加工方法を説明す
るための図である。
【符号の説明】
16,16a,16b 加工光、17 開口部、18
遮光部、19 基板、19a 裏面、19b 上面、2
0,45,48,51 マスク、21 欠陥開口部、2
2,44,47,50 粗面化部、23 被加工物、2
4,27 加工用レンズ、25 加工部、26 不完全
加工部、28 補正用マスク、29 粒子、30 粒子
供給口、31,34 変更部形成用マスク、31a,3
4a パターン、32 マスク加工光、33,34 マ
スク加工用レンズ、35 観察者、36 対物レンズ、
37 接眼レンズ、38,43 レーザ発振装置、39
観察者(CCDカメラ)、40 ズームレンズ、41
誘電体ミラー、46,49 予備基板、52,52
a,52b,53 変更部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 南谷 靖史 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 喜多 秀樹 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透光部および遮光部により所望のパター
    ンが形成されたマスクにおいて、上記マスクを通過した
    加工光の上記マスクの垂直面に対する角度を上記加工光
    の出射角としたとき、上記透光部を通過する上記加工光
    の出射角と、上記遮光部に形成された欠陥透光部を通過
    する上記加工光の出射角とが異なるように、上記欠陥透
    光部を通過する上記加工光の出射角を変更させる変更部
    を備えたことを特徴とするマスク。
  2. 【請求項2】 マスクは、加工光を透過可能な基板と、
    上記基板上に形成された透光部および遮光部とにて成
    り、上記基板の、欠陥透光部に対応する箇所に、変更部
    が形成されたことを特徴とする請求項1に記載のマス
    ク。
  3. 【請求項3】 変更部は、基板の透光部および遮光部形
    成面と反対側の面に形成されたことを特徴とする請求項
    2に記載のマスク。
  4. 【請求項4】 マスクは、透光部および遮光部を形成す
    るためマスクパターン部と、このマスクパターン部と所
    望の間隔を介して設けられ、加工光が透過可能な予備基
    板とにて成り、上記予備基板の、欠陥透光部に対応する
    箇所に、変更部が形成されたことを特徴とする請求項1
    に記載のマスク。
  5. 【請求項5】 予備基板は、欠陥透光部に加工光が入射
    する前方に配設されていることを特徴とする請求項4に
    記載のマスク。
  6. 【請求項6】 変更部は、基板あるいは予備基板の面の
    一部を粗面化することにより形成され、上記粗面化され
    た面が正弦波形状にてなることを特徴とする請求項2な
    いし請求項5のいずれかに記載のマスク。
  7. 【請求項7】 変更部は、基板あるいは予備基板の面の
    一部が、錐面、あるいは柱側面にて形成されたことを特
    徴とする請求項2ないし請求項5のいずれかに記載のマ
    スク。
  8. 【請求項8】 変更部は、基板あるいは予備基板の面の
    一部が、一方向平面にて形成されたことを特徴とする請
    求項2ないし請求項5のいずれかに記載のマスク。
  9. 【請求項9】 マスクの欠陥透光部を検出する工程と、
    検出された上記欠陥透光部に対応する箇所以外を覆う補
    正マスクを形成する工程と、上記補正マスクをマスクと
    して、上記欠陥透光部に対応する箇所の基板あるいは予
    備基板の面を、サンドブラスト法、湿式エッチングある
    いはドライエッチングを用いてエッチングし、変更部を
    形成する工程とを備えたことを特徴とする請求項2ない
    し請求項6のいずれかに記載のマスクの製造方法。
  10. 【請求項10】 マスクの欠陥透光部を検出する工程
    と、検出された上記欠陥透光部に対応する箇所に、変更
    部形成用マスクを設置する工程と、上記変更部形成用マ
    スクをマスクとしてマスク加工光を照射して、基板ある
    いは予備基板の、上記欠陥透光部に対応する箇所の面を
    パターニングし、変更部を形成する工程とを備えたこと
    を特徴とする請求項2ないし請求項6のいずれかに記載
    のマスクの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007531249A (ja) * 2003-07-18 2007-11-01 ユーシーエルティ リミテッド フォトマスク内の臨界寸法の変動を補正するための方法
JP2012150322A (ja) * 2011-01-20 2012-08-09 Toppan Printing Co Ltd フォトマスクおよびそれを用いた視差クロストークフィルタの製造方法

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